機械加圧型ディスペンサ
【課題】化学エアロゾルに付随する所望の特徴を保持する非化学エアロゾルディスペンサ、ならびに従って、幅広いメーカーおよび顧客の受入れを達成し得る非化学エアロゾルディスペンサを提供すること。
【解決手段】ディスペンサを加圧する方法であって、以下の工程:アクチュエータを回転させる工程;該アクチュエータを回転させる工程に応答して、ピストン加圧アセンブリの少なくとも一部を回転させる工程;該回転の工程に応答して、ピストンを線形移動させる工程;および該ディスペンサを加圧する工程、を包含する、方法。
【解決手段】ディスペンサを加圧する方法であって、以下の工程:アクチュエータを回転させる工程;該アクチュエータを回転させる工程に応答して、ピストン加圧アセンブリの少なくとも一部を回転させる工程;該回転の工程に応答して、ピストンを線形移動させる工程;および該ディスペンサを加圧する工程、を包含する、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の引用)
本願は、米国非仮出願09/933,574(2001年8月20日出願)、表題「非化学的エアロゾルディスペンサ」の優先権を主張し、これは本明細書中で参考として援用される。
【0002】
(技術分野)
本発明は、一般に、ディスペンサに関し、より詳細には、機械的に加圧されるエアロゾルディスペンサに関する。本発明は、特に、使用者により手動で充填されるディスペンサに適用可能である機械加圧式分配システムを提供する。さらに、本発明は、特に、加圧式ディスペンサからエアロゾルとして物質を分配することに適用可能であり得る。
【背景技術】
【0003】
(背景)
エアロゾルディペンサは、50年以上使用されており、その使用の簡便さの理由のために、人気が上昇し続けている。しかし、これらのディスペンサの多くは、製品を加圧するために、化学噴霧剤(クロロ−フルオロカーボン化合物および炭化水素化合物を含む)に頼っている。化学加圧剤の使用は、特定の問題(加圧容器(しばしば可燃性の容器)の充填、輸送、取り扱い、貯蔵、使用および廃棄に関する安全性を含む)を生じる。別の一連の懸念としては、地球の生体系(オゾン層を含む)に対する特定の加圧化学剤の影響に関する問題、および揮発性有機化合物の大気中への放出の影響に関する問題が、挙げられる。従って、化学噴霧剤を使用しないが、化学充填式ディスペンサに伴う使用の簡便性も保持しているエアロゾルディスペンサの開発に非常に関心がもたれている。
【0004】
化学加圧式エアロゾルディスペンサの代替物には、フィンガーポンプおよびトリガを使用する種々の機械加圧式モデルがある。これらは、代表的に、連続した噴霧を生成するために連続した強力なポンピングを必要として、結果として、使用するのが不便である。さらに、噴霧の持続時間は、ほとんどの場合、(1)ポンプまたはトリガの行程の長さ、(2)ほとんどの場合、噴霧圧力が、発射サイクルの間に一定に保たれず、このサイクルの終わり近くに迅速に減少し、この噴霧が湿ったストリームまたは液滴になるという事実、および(3)このデバイスが一般に、直立位置で操作されなければならないという事実、によって制限される。さらに、フィンガー作動式ポンプは、化粧品およびヘアスプレーのような製品と共に使用するための細かい霧または適切に微粒化された噴霧を生成し得ない。結果として、このようなデバイスは、化学加圧式エアロゾルディスペンサに対する簡便で、さらに安全な代替物を提供する課題を部分的にしか解決しない。
【0005】
化学加圧式ディスペンサに対する他の代替物としては、化学噴霧剤を使用することなく装填(charge)を蓄積することにより延長した噴霧時間を得る種々の機械加圧式モデルが挙げられる。このような「蓄積(stored)装填」ディスペンサとしては、組み立て時に機械的に加圧されるタイプ、および使用時間にオペレータによって機械的に加圧され得るタイプが挙げられる。
【0006】
組み立て時に加圧される蓄積装填ディスペンサは、しばしば、製品をポンピングするブラダーを備える。例としては、特許文献1および特許文献2に記載されるものが挙げられる。
【0007】
使用時間にオペレータにより加圧される蓄積発射薬ディスペンサは、代表的に、ねじにより装填される装填チャンバ、カム、レバー、ラチェット、ギヤー、およびチャンバ内に含まれる製品を加圧するための機械的利点を提供する他の構成を備える。このタイプのディスペンサは、「装填チャンバディスペンサ」と称される。多くの独創的な充填ディスペンサが、製造されている。例としては、特許文献3(Hammettら)、特許文献4(Capraら)、特許文献5(Capraら)、特許文献6(Capraら)、および特許文献7(Hutchesonら)(これらは明確に本明細書中で参考として援用される)に記載されるものが挙げられる。
【0008】
いくつかの従来の蓄積装填ディスペンサは、フィンガーポンプまたはトリガディスペンサの問題点のいくつかまたは全てを回避するが、この蓄積装填ディスペンサは、その固有の欠点を有する傾向がある。組み立て時に加圧されるデバイスにおいて、装填チャンバは、しばしば、製品(時間が経つにつれて分解する)の寿命の間に装填されたままである弾性ブラダーであり、そしてこれらのデバイスは、代表的に、製品で再充填され得ない。使用時にオペレータにより加圧されるデバイスにおいて、装填チャンバデバイスは、膨大な数の関連のある作業部品が必要であること、および/またはこれらが大量で高収率の射出成形製造技術にそれほど適していない部品から構成されているという事実、および/またはこれらを特別に設計された容器と共に用いる必要があるという事実、に起因して、製造するのが比較的困難であった。
これらの欠点により、装填チャンバディスペンサは、高価になりかつ大量市場適用に商業的に可能ではなくなる傾向があり、そして他の蓄積装填ディスペンサは、化学加圧式ディスペンサの完全に十分な代替物よりも劣る傾向がある。従って、現存の蓄積装填ディスペンサおよび装填チャンバディスペンサは、化学加圧式エアロゾルディスペンサに対する簡便でさらに安全な代替物を提供する課題を部分的にしか解決しない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】米国特許第4,387,833号明細書
【特許文献2】米国特許第4,423,829号明細書
【特許文献3】米国特許第4,872,595号明細書
【特許文献4】米国特許第4,222,500号明細書
【特許文献5】米国特許第4,174,052号明細書
【特許文献6】米国特許第4,167,941号明細書
【特許文献7】米国特許第5,183,185号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、特定の改良点を有する装填チャンバディスペンサであり、その結果、本発明は、使用の簡便性と商業的利用可能性とを結びつける。本発明は、結局、一般的に化学エアロゾルに付随する所望の特徴を保持する非化学エアロゾルディスペンサ、ならびに従って、幅広いメーカーおよび顧客の受入れを達成し得る非化学エアロゾルディスペンサである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
(項目1) 製品を分配するための、機械的に加圧されたシステムであって、以下:
アクチュエータアセンブリであって、そのアクチュエータアセンブリは、その製品を分配するための出口を有するアクチュエータ、その製品をその出口へと選択的に経路決めするための弁、およびその弁と接続するアクチュエータハウジングをさらに備え、そのアクチュエータは、起動機構をさらに有し、その起動機構は、トリガされると、その製品を、強制的に、まずその弁に通し、次いでその出口に通す、アクチュエータアセンブリ;
ピストンアセンブリであって、そのピストンアセンブリは、ピストンハウジングをさらに備え、そのピストンハウジングは、その製品をそのピストンハウジングに引き込むための入口をさらに備え、そしてそのピストンハウジングは、スピンドルと組み合わせてピストンをさらに受容し得、そしてそのスピンドルは、内壁および外壁を備え、その外壁は、そのスピンドルと組み合わせたそのピストンがピストンカラー内を線形移動することを可能にする、一連のねじ山をさらに備え、そしてそのピストンカラーは、そのピストンハウジングを接続可能に係合し得、そしてそのピストンアセンブリは、カラーキャップをさらに備え、そしてそのカラーキャップは、そのピストンカラーを据え付け得、そのカラーキャップは、さらに、そのピストンハウジングを接続可能に係合し得、そしてそのピストンアセンブリは、そのアクチュエータアセンブリを接続可能に係合するための手段をさらに備える、ピストンアセンブリ;ならびに
そのピストンハウジングと流体連絡した、拡張抵抗性レザバ、
を備える、システム。
(項目2) 上記システムが、上記カラーキャップに密封可能に接続される容器をさらに備える、項目1に記載のシステム。
(項目3) 上記製品を分配するための上記出口が、開口部をさらに備える、項目1に記載のシステム。
(項目4) 上記弁が、弁棒シールおよびばね弁保持装置をさらに備え、その弁棒シールは、上記アクチュエータ内に据え付けられ、そしてさらに、そのばね弁保持装置を接続可能に係合し得る、項目1に記載のシステム。
(項目5) 上記入口が、ポートを備える、項目2に記載のシステム。
(項目6) 上記ポートが、浸漬管の上端部に密封可能に接続され得、その浸漬管が、下端部をさらに備え、その結果、その浸漬管が上記容器内に下向きに延びる場合に、その浸漬管の下端部が上記製品と流体連絡する、項目5に記載のシステム。
(項目7) 上記ピストンハウジングが、上記ピストンカラーに密封可能に接続される、項目1に記載のシステム。
(項目8) 上記ピストンハウジングが、上記レザバに密封可能に接続される、項目1に記載のシステム。
(項目9) 上記システムが、少なくとも1つの通気口をさらに備え、その通気口は、そのシステムが、上記製品の分配に続いてそのシステム内への周囲空気の流入を容易にすることによって、平衡を回復することを可能にする、項目1に記載のシステム。
(項目10) 上記レザバが、エラストマーブラダーである、項目1に記載のシステム。(項目11) 上記システムが、オーバーキャップをさらに備え、そしてそのオーバーキャップ、上記弁棒シール、上記ばね弁保持装置、上記アクチュエータハウジング、上記カラーキャップ、上記ピストンカラー、上記スピンドル、上記ピストン、上記ピストンハウジングおよび上記容器が、共通の軸の周りで実質的に対称的に配置されている、項目10に記載のシステム。
(項目12) 上記起動機構が、起動ボタンであり、その起動ボタンは、押下されると、上記アクチュエータアセンブリの上記出口を通しての、上記製品の放出をトリガする、項目1に記載のシステム。
(項目13) 上記ピストンカラーが、本質的に円形であり、そして外側壁および内側壁をさらに備え、その内側壁は、一連の溝をさらに備える、項目2に記載のシステム。
(項目14) 上記ピストカラー内での上記スピンドルの線形移動が、そのスピンドルの上記一連のねじ山と、そのピストンカラーの上記一連の溝との間の相互作用による、項目13に記載のシステム。
(項目15) 上記アクチュエータハウジングおよび上記カラーキャップが、両方、実質的に円形であり、そしてさらに、そのアクチュエータハウジングおよびそのカラーキャップが、各々が共通の軸の周りで時計回り方向と反時計回り方向との両方で回転し得るような様式で接続されている、項目14に記載のシステム。
(項目16) 上記スピンドルの上記線形移動が、上記カラーキャップの逆方向での回転、またはそのカラーキャップもしくは上記容器のいずれかに付与される逆方向の力の回転のいずれかと同時の、一方向での上記アクチュエータハウジングの回転によって開始し、その逆方向の力が、そのカラーキャップまたはその容器の回転を制限するために十分である、項目15に記載のシステム。
(項目17) 上記アクチュエータハウジングの第一の回転および同時の上記カラーキャップの第一の回転またはそのカラーキャップもしくは上記容器への上記逆方向の力の付与が、強制的に、上記ピストンおよび上記スピンドルを、上記ピストンハウジングを通して上向きに線形移動させ、これによって、上記ピストンハウジング内へと製品を液圧式に引き込む、項目16に記載のシステム。
(項目18) 上記アクチュエータハウジングの第二の回転および同時の上記カラーキャップの第二の回転またはそのカラーキャップもしくは上記容器のいずれかへの上記逆方向の力の付与が、強制的に、上記ピストンおよび上記スピンドルを、上記ピストンハウジングを通して下向きに線形移動させ、これによって、上記レザバ内へと製品を液圧式に押し込む、項目17に記載のシステム。
(項目19) 上記アクチュエータハウジングが、外側表面を有することによってさらに規定され、そして上記カラーキャップが、外側表面を有することによってさらに規定され、そして各々のその外側表面が、回転を容易にするために把持性を高めるための、表面変化をさらに備える、項目18に記載のシステム。
(項目20) 上記スピンドルが、上記一連のねじ山の各々の特定のピッチ、およびその一連のねじ山の各々の間の特定の距離によってさらに規定される、項目18に記載のシステム。
(項目21) 上記スピンドルの一連のねじ山の各々の特定のピッチ、およびそのスピンドルの一連のねじ山の各々の間の特定の距離が、両方、上記ピストンハウジングに引き込まれる製品の量、および上記レザバに押し込まれる製品の量を変化させるために変動され得る、項目20に記載のシステム。
(項目22) 上記ピストンカラーの上記内側壁の上記一連の溝が、ピッチを有する各溝によってさらに規定され、そしてまたさらに、その一連の溝の各々の間の距離を有することによって規定され、ここで、その一連の溝のピッチおよび各溝の間の距離が、上記ピストンハウジングに引き込まれる製品の量および上記レザバに押し込まれる製品の量を変化させるために変動され得る、項目9に記載のシステム。
(項目23) 上記ピストンが、直径および長さによってさらに規定され、そしてそのピストンのその直径およびその長さが、上記ピストンハウジングに引き込まれる製品の量および上記レザバに押し込まれる製品の量を変化させるために変動され得る、項目1に記載のシステム。
(項目24) 上記エラストマーブラダーが、材料、体積、および幾何学的形状によってさらに規定される、項目10に記載のシステム。
(項目25) 上記エラストマーブラダーの上記材料、上記体積、および/または上記幾何学的形状が、分配される製品の量を変化させるために変動され得る、項目24に記載のシステム。
(項目26) 上記アクチュエータハウジングが、内壁および外壁、ならびにその内壁とその外壁との間に配置される中間壁を有する、項目15に記載のシステム。
(項目27) 上記アクチュエータハウジングの上記中間壁が、一連の溝をさらに備え、これによって、上記スピンドルの上記一連のねじ山と組み合わせられる場合に、上記ピストンのさらなる線形移動を可能にする、項目26に記載のシステム。
(項目28) 上記ピストンおよび上記スピンドルが、密封可能に組み合わせられて、第一の単一の構成要素を形成する、項目1に記載のシステム。
(項目29) 上記ピストンカラーおよび上記カラーキャップが、密封可能に組み合わせられて、第二の単一の構成要素を形成する、項目28に記載のシステム。
(項目30) 製品を分配するための、機械的に加圧されたシステムであって、以下:
アクチュエータアセンブリであって、そのアクチュエータアセンブリは、以下:
アクチュエータであって、そのアクチュエータは、出口開口部、およびその出口開口部を通してのその製品の分配をトリガするための起動機構をさらに備える、アクチュエータ;
弁であって、その弁は、弁棒シールおよびばね弁保持装置をさらに備え、その弁棒シールは、そのアクチュエータ内に据え付けられ、そしてその弁棒シールは、さらに、そのばね弁保持装置と接続可能に係合しており、その弁は、第一の位置および第二の位置をさらに有し、その第一の位置において、一旦係合すると、その製品がその出口開口部に流れ得ず、そしてその第二の位置において、一旦係合すると、その製品はその出口開口部に流れ得、そしてその弁は、その起動機構と連絡しており、その結果、その起動機構がトリガされると、弁手段のその第二の位置が選択され、そしてその製品がその出口開口部に流れ得る、弁;ならびに
アクチュエータハウジングであって、そのアクチュエータハウジングは、実質的に円形であり、そして少なくとも実質的に円形の内壁および実質的に円形の外壁をさらに備え、その内壁は、そのばね弁保持装置を受容し得る環状空間を規定する、アクチュエータハウジング;
を備える、アクチュエータアセンブリ;
ピストンアセンブリであって、そのピストンアセンブリは、以下:
ピストンであって、そのピストンは、さらに、長さおよび直径を有すると規定され、そしてそのピストンは、スピンドルと組み合わせられており、そのスピンドルは、内壁および外壁を有し、その外壁は、一連のねじ山をさらに備える、ピストン;
ピストンハウジングであって、そのピストンハウジングは、そのピストンのその直径より少なくともわずかに大きい直径を有し、その結果、そのピストンハウジングは、そのスピンドルと組み合わせてそのピストンを収容し得、そのピストンハウジングは、入口開口部をさらに備える、ピストンハウジング;
実質的に円形のピストンカラーであって、そのピストンカラーは、外壁および内壁をさらに備え、その内壁は、一連の溝をさらに備え、そのピストンカラーのその一連の溝は、そのスピンドルのその一連のねじ山と係合して、そのピストンカラー内でのそのスピンドルの線形移動を発生させる、ピストンカラー;ならびに
カラーキャップであって、そのカラーキャップは、実質的に円形であり、そして少なくとも実質的に円形の内壁および実質的に円形の外壁をさらに備え、その内壁は、一連の溝をさらに備え、そのカラーキャップは、さらに、そのピストンカラーと接続可能に係合し得、そしてまた、そのピストンハウジングと接続可能に係合し得、そしてそのカラーキャップは、さらに、そのアクチュエータハウジングと接続可能に係合し得る、カラーキャップ;
を備える、ピストンアセンブリ;ならびに
そのピストンハウジングと流体連絡している、拡張抵抗性レザバ、
を備える、システム。
(項目31) 上記システムが、容器をさらに備え、その容器が、一連のねじ山をさらに備え、その結果、その容器のその一連のねじ山および上記カラーキャップの上記一連のねじ山が係合して、密封可能な接続を作製する、項目30に記載のシステム。
(項目32) 上記ピストンハウジングの上記入口開口部が、浸漬管の上端部に密封可能に接続されており、その浸漬管が、下端部をさらに有し、その浸漬管は、上記容器内に下向きに延び、その結果、その下端部が、上記製品と流体連絡する、項目30に記載のシステム。
(項目33) 上記システムが、オーバーキャップをさらに備え、そのオーバーキャップが、上記アクチュエータハウジングに密封可能に接続され、そしてそのオーバーキャップ、上記アクチュエータ、上記弁、そのアクチュエータハウジング、上記ピストン、上記スピンドル、上記ピストンハウジング、上記ピストンカラー、上記カラーキャップ、上記レザバおよび上記容器が、共通の軸の周りで実質的に対称的に配置されている、項目31に記載のシステム。
(項目34) 上記アクチュエータハウジングおよび上記カラーキャップが、各々が共通の軸の周りで時計回り方向と反時計回り方向との両方で回転し得るような様式で接続されている、項目33に記載のシステム。
(項目35) 第一の回転力が、上記アクチュエータハウジングに付与され、そして第一の逆方向の回転力が、上記カラーキャップまたは上記容器のいずれかに付与される場合、上記スピンドルの上記一連のねじ山が、上記ピストンカラーの上記一連の溝に沿って線形移動して、上記ピストンをそのピストンハウジングを通して上向きに線形移動させ、これによって、製品をそのピストンハウジング内に液圧式に引き込む、項目34に記載のシステム。
(項目36) 第二の回転力が、上記アクチュエータハウジングに、上記第一の回転力とは逆の方向で付与され、そして第二の逆方向の力が、上記カラーキャップまたは上記容器のいずれかに付与される場合、上記スピンドルの上記一連のねじ山が、上記ピストンカラーの上記一連の溝に沿って線形移動して、上記ピストンを、そのピストンハウジングを通して下向きに線形移動させ、これによって、製品を上記レザバに液圧的に押し込む、項目35に記載のシステム。
(項目37) 上記アクチュエータハウジングの上記外壁および上記カラーキャップの上記外壁が、各々、把持性を増すための表面変化をさらに備える、項目36に記載のシステム。
(項目38) 上記スピンドルの上記一連のねじ山および上記カラーキャップの上記一連の溝が、各々、各ねじ山または溝の特定のピッチ、および各ねじ山間または溝間の特定の距離によってさらに規定され、そしてそのスピンドルのその一連のねじ山またはそのピストンカラーのその一連の溝のいずれかの、各特定のピッチおよび/または各特定の距離が、上記アクチュエータハウジングおよびそのカラーキャップまたは上記容器のいずれかに付与される上記第一の回転力および上記第二の回転力によって発生する線形移動の量を変化させるために変動され得る、項目37に記載のシステム。
(項目39) 上記ピストンの長さまたはそのピストンの穴の直径が、上記ピストンハウジングに引き込まれる製品の量および上記レザバに押し込まれる製品の量を変化させるために変動され得る、項目30に記載のシステム。
(項目40) 上記レザバが、エラストマーブラダーであり、そのエラストマーブラダーが、材料、体積、および幾何学的形状によってさらに規定され、そしてそのエラストマーブラダーのその材料、その体積、および/またはその幾何学的形状が、分配される製品の量を変化させるために変動され得る、項目30に記載のシステム。
(項目41) 上記アクチュエータハウジングが、上記内壁と上記外壁との間に配置された実質的に円形の中間壁を有し、そしてその中間壁が、一連の内側溝をさらに備え、上記ピストンカラーの上記一連の溝を通過しての上記スピンドルのさらなる線形移動を可能にする、項目30に記載のシステム。
(項目42) 上記ピストンおよび上記スピンドルが、組み合わせられて、第一の単一の構成要素を形成する、項目30に記載のシステム。
(項目43) 上記ピストンカラーおよび上記カラーキャップが、組み合わせられて、第二の単一の構成要素を形成する、項目42に記載のシステム。
(項目44) 加圧された分配システムの加圧アセンブリであって、以下:
第一のアセンブリであって、以下:
キャップ;
そのキャップの近くに構成されるハウジング;
そのハウジングに構成されるピストン;
そのピストンと係合するよう構成されており、そして複数のねじ山を有する、スピンドル;および
複数の溝を有するカラーであって、そのスピンドルのそのねじ山が、そのカラーに対するそのスピンドルの回転の際に、そのカラーのその溝と係合して、そのハウジング内でのそのピストンの線形移動を提供するよう構成されている、カラー;
を備える、第一のアセンブリ;ならびに
第二のアセンブリであって、その第一のアセンブリに係合するアクチュエータを備える、第二のアセンブリ、
を備える、加圧アセンブリ。
(項目45) 上記カラーが、上記溝を備える内壁を有する、項目44に記載の加圧アセンブリ。
(項目46) 上記ピストンが、上記ハウジング内で、第一の方向および第二の方向で線形移動するよう構成されている、項目44に記載の加圧アセンブリ。
(項目47) 上記ピストンが、上記第一のアセンブリに対する上記アクチュエータの回転の際に線形移動して、上記カラーに対する上記スピンドルの回転および上記ピストンの上記第一の方向での線形移動を提供するよう構成されている、項目46に記載の加圧アセンブリ。
(項目48) 上記ピストンが、上記第一のアセンブリに対する上記アクチュエータの逆回転の際に線形移動して、上記カラーに対する上記スピンドルの回転、および上記ピストンの上記第二の方向での線形移動を提供するよう構成されている、項目46に記載の加圧アセンブリ。
(項目49) 上記第一の方向が、上記ハウジングに対して上向きの方向であり、そして上記第二の方向が、そのハウジングに対して下向きの方向である、項目46に記載の加圧アセンブリ。
(項目50) 上記ピストンが、上記第一の方向でのそのピストンの上記線形移動によって、製品を製品供給源から上記第一のアセンブリ内へと引き込むように構成されている、項目46に記載の加圧アセンブリ。
(項目51) 上記ハウジングと流体連絡したレザバをさらに備え、そして上記ピストンが、上記第二の方向でのそのピストンに上記線形の移動によって、製品を上記第一のアセンブリからそのレザバ内へと指向するよう構成されている、項目46または50に記載の加圧アセンブリ。
(項目52) 上記第二のアセンブリが、上記レザバと流体連絡しており、そして上記レザバからその第二のアセンブリへと製品を引き込むよう構成されている、項目51に記載の加圧アセンブリ。
(項目53) 上記第二のアセンブリが、製品を分配するよう構成されている、項目52に記載の加圧アセンブリ。
(項目54) 上記カラーが、上記キャップに構成されている、項目44に記載の加圧アセンブリ。
(項目55) 上記カラーが、上記キャップと一体的である、項目44に記載の加圧アセンブリ。
(項目56) 上記スピンドルが、上記ピストンと一体的である、項目44に記載の加圧アセンブリ。
(項目57) 上記スピンドルの上記ねじ山および上記カラーの上記ねじ山が、第一の螺旋を規定する、項目44に記載の加圧アセンブリ。
(項目58) 上記第一の螺旋が、一重螺旋構成を規定し、そして上記ピストンが、その一重螺旋構成に対応する、上記ハウジング内での線形移動のために構成されている、項目57に記載の加圧アセンブリ。
(項目59) 上記第二のアセンブリが、複数のねじ山を有する壁をさらに備え、その壁のそのねじ山が、第二の螺旋を規定し、上記第一の螺旋およびその第二の螺旋が、二重螺旋構成を規定する、項目57に記載の加圧アセンブリ。
(項目60)上記壁の上記ねじ山が、上記第一のアセンブリと係合するよう構成されている、項目59に記載の加圧アセンブリ。
(項目61) 上記ピストンが、上記二重螺旋構成に対応する、上記ハウジング内での線形移動のために構成されている、項目59に記載の加圧アセンブリ。
(項目62) 上記ピストンが、上記第一のアセンブリに対する上記アクチュエータの回転の際に、上記ハウジング内で線形移動するよう構成されている、項目58または61に記載の加圧アセンブリ。
(項目63) 上記ピストンが、上記カラーに対する上記スピンドルの回転の際に線形移動するよう構成されている、項目62に記載の加圧アセンブリ。
(項目64) 加圧アセンブリであって、以下:
ピストン;
そのピストンに係合するよう構成されており、そして複数のねじ山を有する、スピンドル;
複数の溝を有するカラーであって、そのスピンドルのそのねじ山が、そのカラーのその溝に係合し、そのカラーに対するそのスピンドルの回転の際に、そのピストンの線形移動を提供するよう構成されている、カラー、
を備える、加圧アセンブリ。
(項目65) 分配システムを加圧する方法であって、以下の工程:
アクチュエータを回転させる工程;
スピンドルの複数のねじ山のうちの少なくとも1つを、カラーの複数の溝のうちの少なくとも1つと係合させる工程;
そのアクチュエータを回転させるその工程に応答して、そのスピンドルをそのカラーに対して回転させる工程;
そのスピンドルを回転させるその工程に応答して、ハウジング内でピストンを線形移動させる工程;および
その分配システムを加圧する工程、
を包含する、方法。
(項目66) 上記ピストンを線形移動させる上記工程が、そのピストンを第一の方向および第二の方向で線形移動させる工程を包含する、項目65に記載の分配システムを加圧する方法。
(項目67) 上記アクチュエータを回転させる上記工程が、上記第一の方向に対応する回転でそのアクチュエータを回転させる工程を包含する、項目66に記載の分配システムを加圧する方法。
(項目68) 上記アクチュエータを回転させる上記工程が、上記第二の方向に対応する逆回転でそのアクチュエータを回転させる工程を包含する、項目66に記載の分配システムを加圧する方法。
(項目69) 上記ピストンを上記第一の方向および上記第二の方向で線形移動させる上記工程が、そのピストンを、上記ハウジングに対して上向きの方向およびそのハウジングに対して下向きの方向で線形移動させる工程を包含する、項目66に記載の分配システムを加圧する方法。
(項目70) 製品供給源から上記ハウジングへと製品を引き込む工程をさらに包含する、項目66に記載の分配システムを加圧する方法。
(項目71) 上記引き込む工程が、上記第一の方向での上記ピストンの線形移動によって提供される、項目70に記載の分配システムを加圧する方法。
(項目72) 上記ハウジングから、そのハウジングと流体連絡するレザバ内へと製品を指向する工程をさらに包含する、項目70に記載の分配システムを加圧する方法。
(項目73) 上記指向する工程が、上記第二の方向での上記ピストンの線形移動によって提供される、項目72に記載の分配システムを加圧する方法。
(項目74) 上記レザバからアクチュエータアセンブリへと製品を引き込む工程をさらに包含する、項目72に記載の分配システムを加圧する方法。
(項目75) 上記アクチュエータアセンブリから製品を分配する工程をさらに包含する、項目74に記載の分配システムを加圧する方法。
(項目76) 上記ピストンを線形移動させる上記工程が、上記ねじ山および上記溝によって規定される螺旋に対応する一重螺旋構成に対応して、上記ピストンを線形移動させる工程を包含する、項目65に記載の分配システムを加圧する方法。
(項目77) 上記ピストンを線形移動させる上記工程が、上記スピンドルの上記ねじ山および上記溝によって規定される螺旋およびアクチュエータアセンブリのねじ山によって規定される螺旋に対応する二重螺旋構成に対応して、そのピストンを線形移動させる工程を包含する、項目65に記載の分配システムを加圧する方法。
(項目78) 分配システムを加圧する方法であって、以下の工程:
アクチュエータを回転させる工程;
そのアクチュエータを回転させるその工程に応答して、スピンドルを回転させる工程;
そのスピンドルを回転させるその工程に応答して、ピストンを線形移動させる工程;および
その分配システムを加圧する工程、
を包含する、方法。
【0012】
(発明の開示)
従って、本発明の機械加圧式エアロゾル分配システムは、好ましい実施形態の1つにおいて、本質的に以下から構成される:(a)ピストンを収容するキャップ;(b)このキャップに移動可能に取り付けられたアクチュエータ(このキャップと一緒になって、分配ヘッドアセンブリを形成する);および(c)拡大可能な弾性レザバ。このシステムは、液体製品を保持する標準的な容器の上に固定され、そして液体をこの分配ヘッドアセンブリに吸い出すための浸漬管アセンブリを備え、この分配ヘッドアセンブリは、内容物をこの分配ヘッドアセンブリから放出するためのエアロゾルノズルおよび弁を備える。
【0013】
このキャップおよびアクチュエータ上の相補型ねじは、選択的に傾けられ、その結果、ねじ切りキャップの短いねじれが、ピストンを持ち上げ、この分配ヘッドアセンブリ内で装填チャンバを開放する。これは、真空を生成し、この得られた吸引は、浸漬管を通して製品を上に引き上げ、装填チャンバを満たす。このキャップを反対方向にねじることにより、ピストンは上から下に下がり、これにより装填チャンバが閉じられ、この製品を拡大可能な弾性レザバに押し入れる。このレザバは、加圧下で拡大し、次の発射のための製品を保持する。ボタン(これはキャップ中の標準的な弁アセンブリの一部である)を押すと、この製品がノズルを通って放出される。
【0014】
上で簡単に概説されるこのシステムの一般的な働きは、以下を含むいくつかの特定の改良点により増大される:(a)スナップイン(snap−in)ピストンの使用(この結果、このピストンおよびキャップは、別々に成形され、各々の異なる材料およびより簡単な成形形態を可能にする);(b)分配ヘッドアセンブリとは異なる部品の容器の使用(この容器の簡単な充填を可能にし、通常のビンおよび標準的なビン詰め技術を利用する);(c)レザバ、ピストンおよびアクチュエータの使用(浸漬管を下から上のサイクルで密閉するための一方向弁機構を確立し、そしてまた、未分配の製品を容器に戻すための排出戻しメカニズムを確立する(どちらかの機能のために余分な部品を必要とすることなしで)という、さらなる利点を現実化するような様式で);(d)ピストン密閉メカニズムの使用(これは、キャップおよびアクチュエータの機械的ねじれ運動を容易にするように、低い摩擦係数を維持しつつ、気密シールを生成する);および(e)二方向弁機構の使用(ノズルの後ろに製品が蓄積することも防ぎつつ、滴下または漏出を軽減するポジティブな遮断を提供するため)。
【0015】
これらおよび他の特定の改良点(および他の実施形態)は、以下でより詳細に記載され、その有意性が説明される。要約すると、改良点は、非化学エアロゾルを生じる本発明のシステム(これは任意の位置/方向から、逆さまでさえ働き、起動のためのフィンガーポンプを必要とせず、そして広く種々の標準的な使い捨て容器または再使用可能容器に固定され得る)におけるもののような要素の協働作用である。さらに、本発明のシステムは、より長い持続時間の噴霧および細かく微粒化された高圧噴霧を生成し、この長い持続時間の噴霧は、サイクルの終わり近くに湿ったストリームまたは液滴にならず、そしてこの微粒化された高圧噴霧は、装填するための過度の機械的力を取らない。本発明のシステムは、単純であり、そして比較的少ない部品しか使用せず、この部品の全ては、現存の材料から容易に製造され得、そして現存の成形技術を用いて射出成形され得る。
本発明のシステムの特定の目的は、非化学エアロゾルディスペンサが化学加圧エアロゾルディスペンサの代替物として広範に受入れられることが現在まで妨げられていた問題の実質的に全てを解決することである。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】図1は、アクチュエータ、アクチュエータハウジングおよびカラーキャップを特に特徴とする、本発明のオフセット正面図である。
【図2】図2は、機械的破壊ユニット(MBU)を有さない、本明細書で示される本発明のアクチュエータアセンブリの正面図である。
【図3】図3は、MBUを有さない、再び示される図2のアクチュエータアセンブリの断面図である。
【図4】図4は、オーバーキャップ、アクチュエータハウジング、カラーキャップおよび容器を示す、本発明の側面図である。
【図5】図5は、図4に示される本発明のディスペンサの一実施形態、詳細には、二重螺旋作用(DHA)モデルの側断面図であり、ここでは、ピストンが下の位置にある状態で示されている。
【図6】図6は、ピストンが上の位置にある状態で示される、図5のDHAモデルの側断面図である。
【図7】図7は、図5および図6のDHAモデルを一緒に備える個々の構成要素の分解図である。
【図8】図8は、図4に示される本発明のディスペンサの第二の実施形態、詳細には、基本一重螺旋作用(SHA)モデルの側断面図であり、これはピストンが下の位置にある状態で示されている。
【図9】図9は、図8の基本SHAモデルを一緒に備える個々の構成要素の分解図である。
【図10】図10は、本発明の実施形態の各々に一体的である2部品弁機構の拡大図である。
【図11】図11は、図4に示される本発明のディスペンサの第三の実施形態である、簡略化した一重螺旋作用(SHA)モデルを一緒に含む個々の構成要素の分解図であり、詳細には、図7および図9に示される実施形態と比較していくつかの部品を省略して示す。
【図12】図12は、ピストンが下の位置にある図11の実施形態を示す側断面図である。
【図13】図13は、ピストンが上の位置にある図11の実施形態を示す側断面図である。
【図14】図14は、図11の実施形態を、図12の断面から90°回転させた側断面図として示す側断面図であり、特に、通気穴を示しており、この通気穴は、ピストンが十分に延びた場合に大気に対して開き、それによりこのシステムは平衡状態に再確立される。
【図15】図15は、ピストンが下の位置にある本発明の実施形態を示す側断面図である。
【図16】図16は、ピストンが上の位置にある図15の実施形態を示す側断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
(発明を実施するための様式)
上記の要旨に注意をはらうと、以下の説明において、ここで本発明の多数の特定の実施形態の徹底的でかつ詳細な考察を提供することは、本発明の進歩性のある特徴を十分に理解する際に有用であり得る。
【0018】
最も一般的には、例示の目的のための図面全体にわたって多様に示されるように、概要において、非化学エアロゾルディスペンサシステム(一般的には、例えば、図9で示されるように、ディスペンサシステム10として示される)は、一般に、アクチュエータアセンブリ20(図2および図3においては、アクチュエータハウジング22なしで示される)を備え得ることが見られ得る。ディスペンサシステムの実施形態は、カラーキャップアセンブリ40を備え得、このカラーキャップアセンブリ40は、図9において、スピンドル46と共に、円筒形ハウジング50と連結されたピストン44を収容するねじ切りカラーキャップ42、ピストンカラー48、および拡大可能な弾性レザバ60を備えるように示される。円筒形ハウジングは、いくつかの好ましい実施形態において設けられるが、他の形状のハウジング50が、本発明に従って設けられ得る。
【0019】
図7、図9および図11に示されるように、一般的にディスペンサシステム10と言及されるシステムは、標準的な容器70のカラー上に固定される。以下で考察される開示される実施形態の全てにおいて、容器70は、任意の標準的な容器であり得、そしてこのよう容器70は、最小のガス圧に耐えるように特別に作製される必要はない。容器70は加圧されないので、この容器70はまた、円筒形または円形である必要もなく、重いかまたは厚い材料で構築される必要もない。実際に、容器70には外観的形状の制限はなく、従って、ディスペンサシステム10は実質的に無制限の範囲の可能な消費用途(食品と共に使用される可能性を含む)を有し得る。さらに、容器70は、使い捨てまたは再使用可能であり得、そしてこの容器70は、当業者に公知の通常の技術を用いて、容易に充填および再充填され得る。さらに、化学噴霧型エアロゾルとは異なり、本発明は、広く種々の粘度、表面張力、組成などにより特徴付けられる広く種々の製品に容易に適合可能であり、そして本発明はさらに、広く種々の製品特異的または消費者特異的なパッケージングオプションで構成され得る。このような容器の互換性は、当業者に周知であり、本明細書中ではさらに記載しない。
【0020】
以下で考察される開示される実施形態の拡大可能な弾性レザバ60は、図7、図9および図11に示され、そしてエラストマーブラダーとして記載されるが、これは、加圧下で拡大し得、従って力を蓄える任意の種類のレザバであり得る。従って、レザバ60は、本発明のいくつかの実施形態のエラストマーブラダーだけでなく、より一般的には、液圧下でレザバを抵抗的に拡大するための手段(弾性レザバ容器だけでなく、ばね負荷式ピストンから構成される構造体、ならびに剛性および半剛性のレザバ容器(可撓性材料内に埋め込まれたかまたは可撓性材料に固定されたばねを有する容器を含む)内に取り付けられた等価なデバイスを含む)を意味することが理解されるべきである。実際に、ばね負荷式レザバは、それほど高価ではない構成要素の代わりにもなる実施可能な代替物を表す。しかし、このような構造体は、当業者に周知であり、本明細書ではさらに記載しない。
【0021】
本発明のいくつかの実施形態が、ここで開示され、この各々は、相互接続された構成要素の群を含み、そしてこれら各々は、図5〜9および図11〜13で多様に示され、上記で示され得るように、取付け具26と共に取付け具24を使用して、標準的な容器70、エラストマーブラダー60、およびアクチュエータアセンブリ20をさらに備える。
【0022】
設計に組み込まれ得る特徴を有し、二重螺旋作用(DHA)を有すると言及される一実施形態は、図5〜7に示される。設計に組み込まれ得る特徴を有し、一重螺旋作用(SHA)を有すると言及される第二の実施形態は、図8および図9に示される。両方の実施形態は、一般的な構成要素から構成され得、ここで個々の構成要素のいくつかの形状はわずかに異なる。特に、両方の実施形態は、図7および図9に一般的に例示されるように、ピストンヘッド57および円筒形ハウジング50を組み込み、これらの各々は、そのそれぞれの直径において、以前の特許のディスペンサについて開示されたものより小さく、これにより、DHAおよびSHAの実施形態は、以前の特許のディスペンサにより生成されるものよりも長い上向き穴および下向き穴の行程を生成し得る。これらのより長い穴の行程は、本発明のいくつかの好ましい実施形態の効率に重要であると考えられ得る。これらのより長い行程により、追加の製品が最初に、液圧により円筒形ハウジング50に吸い出され得、次いで、エラストマーブラダー60に押し出され得、従って、最終的に、この製品は、以前の特許のディスペンサにより生成されるものより長い持続性の噴霧で分散し得る。さらに、それぞれより小さい直径を有するピストンヘッド57および円筒形ハウジング50を特徴とするDHAおよびSHAの実施形態は、ピストン44を上から下への運動に対して働く摩擦力に打ち勝つために、より小さな力の付与しか必要とせず、従って、使用者は、DHAおよびSHAの実施形態をより容易に操作することが可能となり、従って、他の限定的な身体状態、すなわち、関節炎を有する広範な使用者に適合する。
【0023】
図11〜13に示され、そして第二のSHAの実施形態と呼ばれる第三の実施形態は、図8および図9の前記のSHAの実施形態よりも少ない構成要素を使用して製造され、そしてこれは、それぞれ、図8および図9のDHAの実施形態またはSHAの実施形態のいずれかよりもわずかに大きい直径を有する、ピストンヘッド257および円筒形ハウジング250を特徴とする。第二のSHA設計の好ましいいくつかの実施形態において、ピストンヘッド257および円筒形ハウジング250は、DHAおよび第一のSHAの実施形態のピストンヘッド57およびピストンハウジング50(これはいくつかの好ましい実施形態において、約0.782インチの寸法の直径を有し得る)と比較した場合、約1.0インチの直径を有する。いくつかの実施形態においては、ピストン244のねじおよびピストンカラーキャップ245の溝のサイズおよび間隔が、他の実施形態のスピンドル46、146およびピストンカラーキャップ48、148の溝のサイズおよび間隔に対して同時に変わらないままで、各構成要素250、257の直径のこの増加は、ピストン244の長さおよび円筒形ハウジング251の長さを変わらないままにする。このわずかな改変を作製することにより、第二のSHAの実施形態は、エラストマーレザバ60中に最終的に装填される製品の量を増大させ得、従って、起動時の生成物の噴霧の持続時間を増加させる。
【0024】
さらに、ピストンヘッド257のサイズの増加により、使用者は、ピストン244の上から下への運動に対して作用する摩擦力に打ち勝つためにより大きな力を適用する必要があり得るが、第二のSHAの実施形態は、いくつかの好ましい実施形態において、エラストマーレザバ60を完全に装填するためにそのアクチュエータハウジング222の1回転しか必要としない。それに対して図7および図9に示されるより小さいヘッド57の両方の場合には、アクチュエータハウジング22、122の13/4回転を必要とする。これら3つの実施形態において、それぞれのピストンヘッド57、257、および円筒形ハウジング50、250の開示される直径は、本発明の種々の実施形態の例示である。当業者は、本発明に従って、ピストンヘッド57、257および円筒形ハウジング50、250の相対直径サイズを変えることによって、容器70から液圧式に吸い出され、そしてエラストマーレザバ60に入れられる製品の量が、それに従って変化することを理解する。あるいは、スピンドル46、146のねじおよびピストンカラーキャップ48、148の溝の相対ピッチの変化、ならびに/またはピストン44または円筒形ハウジング50の相対長さの変化もまた同様に、当業者が本発明を理解する際に認識するように、および以下でより詳細に考察されるように、最終製品の排出量を変える。
【0025】
一般に、いくつかの実施形態において、および図5〜7に示されるDHAの実施形態ならびに図8および図9に示されるSHAの実施形態の両方において、以下は、各実施形態の構成要素である:アクチュエータハウジング22、取付け具24、取付け具26、アクチュエータ28(図8、図12、図13、図15および図16において示されるようないくつかの実施形態においては、機械崩壊ユニットMBUと呼ばれる)、弁棒シール30、ばね弁保持装置32、カラーキャップ42、142、ピストン44、スピンドル46、146、ピストンカラー48、148、円筒形ハウジング50、レザバブラダー60およびオーバーキャップ80。図7および図9の実施形態に示されるようなアクチュエータアセンブリ20、120は一般に、アクチュエータハウジング22、122、取付け具24、取付け具26、アクチュエータ28、弁棒シール30、およびばね弁保持装置32を備える。このようなアクチュエータアセンブリは、製品が分配される排出通路を作製する。これは、完全に一定のパターンで分配され、次いで急激に遮断する製品を生じ、圧力が低下した場合に無視できる製品の滴りを可能にし、そして弁の後ろに蓄積される製品を最小限にし得る。
【0026】
一般的に図面ならびに特に、図9および図10を参照すると、以前に記載された実施形態と共通する本発明の1つの新規の特徴は、弁機構34の導入である。この弁機構34は、弁棒シール30およびばね弁保持装置32から構成され、この弁機構34の上に、自動アクチュエータ28が配置される。一旦、このレザバブラダー60が所望の容量まで装填されると、この弁機構34は、起動の準備ができ、起動は、アクチュエータ28上のボタン29が押された場合に生じ、従って、レザバ60の内容物が排出される。新たな弁機構34の2つの構成要素30、32は、以前に開示された他のエアロゾル弁のほとんどにおいて標準的であった5個の構成要素を本質的に置き換える。従来の設計に共通して、棒弁が、アクチュエータが基部縁の2つのウイングを介して弁作用を防止するための位置にロックまたは保持される間、ばね弁保持装置内にちょうど配置され、これは上部本体構造に成型されるウインドウに留めることによりアセンブリを保持する。この新たな弁機構34は、弁棒シール30(これはばね弁保持装置32内のポケット中に収縮する球形の外形の先端部33を有する)の形状によりこれらの不必要な保持手段を排除し、従って、それ自体を永久的に保持するように配置する。ばね弁保持装置32内の弁棒シール30の保持をさらに助けるのは、弁棒シール30の下向きの圧力により収縮し、そして弁棒シール30の外側リップ37を係合する板ばね35である。
【0027】
図7、図9および図11を参照すると、アクチュエータハウジング22、122、222およびカラーキャップ42、142、242は、このディスペンサシステム10の加圧メカニズムの一部である。好ましい実施形態において、構成要素22、122、222および42、142、242の各々は、本質的に、円形であり、そしてディスペンサシステム10の構成要素の残り(取付け具24および取付け具26以外)と一緒になって、共通の垂直軸の周りに対称的に配置される。アクチュエータハウジング22、122、222およびカラーキャップ42、142、242の各々はまた、消費者による滑らない把持を容易にするように、そのそれぞれの円形外壁21、121、221および41、141、241の上の交互に溝付けされた表面を特徴とする。いくつかの好ましい実施形態において、システムの使用者が、アクチュエータハウジング22、122、222の外壁21、121、221を片手で把持し、カラーキャップ42、142、242の外壁41、141、241、または容器70を片手で把持し、そしてアクチュエータハウジング22,122,222を反時計回りにねじるように処理する場合、この加圧メカニズムは作動する。図7、図9および図11の実施形態において、この加圧メカニズムは、さらに以下で記載されるようにして、さらに作動され、そしてねじる工程は、反時計回り方向について前に記載されたのと同じである。すなわち、アクチュエータハウジング22、122、222の作用は、逆にされる。すなわち、これは、時計回りにねじられ、一方、カラーキャップ42、142、242または容器70は、ディスペンサシステム10の加圧またはプライミングを完了するために保持される。
【0028】
図7、図9および図11の実施形態において、アクチュエータハウジング22、122、222のはめ込み上部リップ81は、システム10が貯蔵されている間またはこれが輸送されている間に、起動ボタン29を偶発的な放出から保護するためにオーバーキャップ80が設けられる係合手段を作製する。このような係合手段は、オーバーキャップ80がアクチュエータハウジング22、122、222に固定して取り付けられ、さらにまた、ディスペンサシステム10の操作のために容易に取り外されることを可能にする種々の機械特性のいずれかであり得る。このような係合手段は、当業者に周知であり、本明細書中でさらに議論しない。
【0029】
図5〜7を具体的に参照して、DHAモデルのアクチェータハウジング122は、内側環状壁123を有し、この内側環状壁123は、アクチュエータアセンブリ120のばね弁保持装置32部分が配置されるその外周内に空間を規定する。この内側環状壁123の外周内の空間は、ばね弁保持装置32の直径よりも僅かに大きい直径によって規定され、その結果、システム10の作動時に、2つの構成要素123、32間の最小の摩擦力を生じる、2つの構成要素123、32間の最小のクリアランスが存在する。アクチェータハウジング122の溝付きの外側環状壁121と内側環状壁123との間に、その長さが外側壁121の下に延びるが、内側壁123の長さより下に延びない、中間環状壁125が存在する。中間壁125は、ねじ切りされ、加圧機構の成立の間に観察される「二重」螺旋動作を生じる特徴は、以下にさらに詳細に記載される。
【0030】
本発明の種々の実施形態において、加圧機構は、図6に一般に示されるように、ピストン44の上方移動によって生じる第一の動作によって最初に係合される。これらの図において具体的に示されるように、第一の動作は、使用者が、このアクチェータハウジング122を捻る外部回転力を適用して、内側環状壁123の溝124をスピンドル146のリブ147に係合し、それによって、スピンドル146の回転を提供する場合に、発生する。結果として、使用者がアクチェータハウジング122を捻る外部回転力を適用する場合、中間壁125のねじ山126は、ハウジング50の外側環状壁51のラグ58を係合する。いくつかの実施形態において、ラグ58は、差込ラグ、ランプラグなどを含み得る。ねじ山126およびラグ58の係合および構成は、アクチェータハウジング122がある方向に捻られるかまたは回転される場合に、アクチェータハウジング122の上方移動を提供する。さらに、ピストンカラー148のラグ127は、円筒形ハウジング50の1つ以上の構成要素(例えば、ウインドウ)と係合し、そしてピストンカラー148のラグ128は、スピンドル146のねじ山145と係合して、アクチェータハウジングをある方向に捻ったときの、スピンドル146の上方移動およびピストン44の線形移動を提供する。従って、スピンドル146に接続されたピストン44は、ピストン44およびスピンドル146の上方移動の間に、直線的に移動する。第一の動作の過程の間に、円筒形ハウジング50からピストン44およびスピンドル146が戻るにつれて、製品は、浸漬管アクセプターポート54を介して容器70から引き出され、そして円筒形ハウジング50内に堆積される。第二の動作は、上記の機械的関係によって提供される、アクチェータハウジング122の逆方向の捻れならびに内側環状壁123およびスピンドル146の対応する回転、アクチェータハウジング122の下方移動、そしてスピンドル146およびピストン44の下方移動および線形移動を開始する。スピンドル146および付属のピストン44が下方に移動するにつれて、製品は、円筒形ハウジング50から、エラストマーブラダー60へと押しやられ、このように、起動ボタン29が押される前に、ディスペンサシステム10を準備する。当業者によって認識されるように、このようなシステム10によって分配される製品の量および型は、スピンドル146のねじ山の間の間隔および/またはピッチ、ならびに接触しているピストンカラー148のラグの間の間隔および/またはピッチ、のいずれかを変化させることによって、変動され得る。
【0031】
図7を続けて一般に参照すると、類似の変化がまた、アクチェータハウジング122の中間壁125上のねじ山の間の距離およびピッチに関してなされ得る。さらに、スピンドル146のねじ山および接触しているピストンカラー148のラグの間隔およびピッチ、ならびにアクチェータハウジング122の内部ねじ山および外部環状壁51のラグ58を変更することによって、種々の粘性、表面張力、処方などの製品が、種々の特定の適用のために選択され得る。これらのバリエーションは、SHA実施形態を参照して、以下にさらに詳細に考察される。図7の実施形態において、上記の二重螺旋動作は、エラストマーレザバ60内の製品の最大量の堆積、および最終的に分配される製品の最大量を生じる。
【0032】
対照的に、図9は、基本的なSHAモデルの中間壁25が、加圧工程の間に、2つの構成要素(22、42)の間に、有意な程度の位置決めもまた提供しながら、アクチェータハウジング22およびカラーキャップ42の捻れをより効率的に促進するように、カラーキャップ42の上部内壁43を受容するように、実質的に平滑であり、そしてそのような形状にされることを示す。DHA実施形態およびSHA実施形態の両方において、アクチェータハウジング122、22の捻れは、ピストン44に取り付けられたスピンドル146、46を、ピストンカラー148、48の溝に沿って上方または下方のいずれかへと、そのねじ山を介して進めさせ、従って、容器70から製品を引き出し、それを最初に円筒形ハウジング50内に堆積させ、次いでエラストマーレザバ60内に最終的に堆積させて、ディスペンサシステム10の充填を完了するために必要な力を、機械的に提供する。浮動トラックおよびレールシステム設計と一般に称されるこれらの実施形態に対する機械的利点は、最小の努力で、DHA実施形態の2つの構成要素の一回の捻れ(またはSHA実施形態の1 3/4の回転(これは、使用者による、より少ない力の付与を必要とする))は、実質的に長いボア行程を生じ、これは、大量の製品(これは、次いで容易に分配される)の獲得に転換される。この大量の製品は、次いで、システム10中に蓄積された機械的充填が散逸する前に、長期間(例えば、いくつかの実施形態において12〜15秒間)にわたって一貫してスプレーされ得る。目詰まりしていない可撓性の表面アクチェータアセンブリの正確な遮断能力と組み合わせて、これは、化学的エアロゾルディスペンサ中にのみ歴史的に見出されるものに匹敵する分配品質を有する、機械的エアロゾルディスペンサ中に転換される。
【0033】
図9を再び参照して、SHA実施形態のカラーキャップ42の上部内壁43は、実質的に平滑であり、そして円筒形ハウジング50が配置される構造を提供する、キャップ42の内側内に形成される内部環状リム45をさらに備える。このカラーキャップ42はまた、その内側表面にねじ山を有する上部内壁43から僅かに始まる、下部内部環状壁47を提供し、その結果、このカラーキャップ42は、所望の製品を収容する標準的な容器70に螺合可能に接続され得る。
【0034】
図9の参照を続けて、SHA実施形態の円筒形ハウジング50の外側環状壁51は、ピストン44、ピストンカラー42およびスピンドル46を受容するために十分大きい直径を有する空間を、その頂部に規定する。円筒形ハウジング50の環状底部53は、外部環状壁51から内側に放射状に延びる。しかし、中実底部およびこの底部53の内部環状縁部55は、レザバブラダー60が突出し、そしてピストン44が最終的な静止位置に来る、内部空間を規定する。円筒形ハウジング50は、ピストンカラー48のいくつかの対応するラグ49へのスナップフィット接続を可能にするいくつかのウインドウ52(いくつかの実施形態では、ウイングラグとして提供される)を備え、その結果、ピストン44およびスピンドル46は、ピストンカラー48のラグ128に沿って、上記DHA実施形態について記載された移動と同様に、円筒形ハウジング50内をしっかりと上下動し得る。
【0035】
図9に示される円筒形ハウジング50は、その底部から突出する浸漬管アクセプターポート54、ならびにこの実施形態において、この浸漬管アクセプターポート54から実質的に反対側になるように、約180°離れて位置するブリードバック特徴56をさらに備える。アクセプターポート54は、標準的な容器70から円筒形ハウジング50(ここから、分配サイクルの間にアクチェータアセンブリ20を介して製品が上方に移動する)への、製品経路を提供する浸漬管(図示せず)が取り付けられることを可能にする。ブリードバック特徴56は、過剰充填されたレザバ球60が、標準的な容器70へといくらかの製品を放出し戻すことを可能にし、従って、充填物の貯蔵の間の圧力を低減する。この実施形態において、ブリードバック特徴56は、製造プロセスにおいて細片化された場合に、球60から容器70へ流体が移動する経路を形成するウェビングからなる錐体の頂点を有する形状で、円錐形である。当業者は、本発明のブリードバック特徴56の幾何学が、流体の液滴のサイズおよび液滴が容器70に戻る速度を制御することを認識する。広範なブリードバック特徴56の幾何学的形状およびサイズは、各システムの目的および利用される製品の型(すなわち、粘性、処方など)に依存して選択され得る。
【0036】
図9は、さらに、アクチェータハウジング22の最初の捻れの際に円筒形ハウジング50内のスピンドル46に沿って上昇し、そしてアクチェータハウジング22の逆方向の捻れの際に円筒形ハウジング底部53上にピストンが静止するまで、円筒形ハウジング50へと押し戻される、環状ヘッド57上に配置された狭い管として、ピストン44自体を示す。円筒形ハウジング50内でのピストン44の上下動は、上記のように、標準的な容器70から円筒形ハウジング50内へと製品を引き込むために必要な機械的な力を提供する。円筒形ハウジング50から、この製品は、ピストン44の下方移動の際に、エラストマーブラダー60へと移動させられる。起動ボタン29が押されると、この製品は、アクチェータアセンブリ20を介して上に分配される。上記のように、スピンドル46に接続されたピストン44は、ピストンカラー48のスナップフィットを介してカラーキャップ42に接続されたアクチェータハウジング22の捻れに起因して、円筒形ハウジング50内を上下動する。この動作は、第一方向の場合のピストン44およびスピンドル46の上方移動、ならびに第二の逆方向の場合のピストン44およびスピンドル46の下方移動を提供する。
【0037】
図8および9の参照を続けると、このSHA実施形態のレザバブラダーのリップ61は、円筒形ハウジング50の底部53から上方に放射状に延びる直立壁57内に配置されるが、一方、レザバブラダー60の残りの部分は、底部53の内部環状縁部55によって規定される空間を介して突出する。ブラダー60は、標準的な容器70へと下に延びる。上記のように、ピストン44およびスピンドル46の下方移動の際に、レザバブラダー60は、円筒形ハウジング50内に作製される液圧差によって充填される。起動ボタン29を押すことによる圧力解放の際に、レザバブラダー60は、排出され、そして円筒形ハウジング50内の液圧差の平衡化は、任意の過剰な製品が、標準的な容器70内に分配されることを可能にする。ピストン44の上方移動の際に、製品は、ポートアクセプター54を通り、そしてこの製品が分配を待つ円筒形ハウジング50へと移動する。オーバーキャップ80(これは、アクチェータハウジング22の上に延びるはめ込み外保持壁81の上に配置される)は、使用前の不慮の排出から、ボタン29を保護するためにのみ働く。
【0038】
従って、それぞれのアクチェータハウジング22、122、ピストンカラー48、148、およびスピンドル46、146上のねじ山パターンの幾何学を除いて、図5〜7および8〜9に例示されるようなSHA設計およびDHA設計の1つの実施形態は、一般に、上記と同様の構成要素を合わせて含み得る。これら2つの実施形態によって生じる利点は、以前に開示されたディスペンサの行程に対して、長いボア行程を得るために、両方の能力を含む。さらに、図5〜7に示されるDHA実施形態は、アクチェータハウジング122の1回の捻れ/回転と共に、そして円筒形ハウジング50内のピストン44およびスピンドル146の移動を2回生じる前後の放射状移動を利用して、従って、レザバブラダー60の液圧充填をより容易に促進して、この機構を同時に下に移動させる2つのモードを介したねじ山−溝係合またはねじ山−ラグ係合に起因する、さらなる機械的利点を示す。さらに、いくつかの好ましい実施形態において、そしてこの行程が生じつつ、アクチェータハウジング122は、全行程の半分だけ、上方に移動する。
【0039】
対照的に、図8〜9に示されるSHA実施形態は、DHA実施形態において使用される同じ直径のピストン44およびスピンドル46の組み合わせを特徴とし得るが、いくつかの好ましい実施形態においては、上方モードの移動が取り除かれる場合に、行程の半分の減少によって区別され、それによって、必要な行程のもう半分についての残りの移動を提供するように、下方モードを推進する。しかし、他の幾何学的局面および機能的局面に関して、2つの実施形態は類似するとみなされ得る。
【0040】
図11、12および13に示される第二のSHA実施形態は、僅かに大きい直径のピストン244を特徴とし得る。この実施形態と、以前に記載されたDHA実施形態およびSHA実施形態との間の1つの差異は、この実施形態が、より少ない構成要素を特徴とし、従って、製造がより単純な製品を作製することである。好ましい第二のSHA実施形態において、ピストンヘッド257は、以前に記載されたDHA実施形態およびSHA実施形態のいくつかにおける約0.782インチの直径のピストンヘッド57に対して、約1.0インチの直径を有し得る。再び、特定の直径が、いかようにも限定されないことが意図されるということに留意することが重要であり;むしろ、これらの構成要素のサイズの比例的な増大もしくは減少が、種々の製品適用に対応するので、ピストンヘッド57、257および円筒形ハウジング50、250の相対的な比例、ならびに/あるいはスピンドルもしくはピストン46、146、244、およびピストンカラー48、148、245の溝のねじ山の相対的な比例、ならびに/またはピストン44、144、244の長さおよび円筒形ハウジング50、250の長さの方が、より重要である。
【0041】
特に、SHA実施形態は、一般的ディスペンサシステム10の主な機能および有利な特徴を保持しつつ、製造プロセスの間に、以前に記載された実施形態から個々の構成要素のいくつかを組み合わせることを特徴とし得る。図11を参照して、DHA実施形態およびSHA実施形態の両方のピストン44およびスピンドル146、46は、ねじ切りピストン244と称される単一の構成要素によって置換される。同様に、このDHAモデルおよび基本的なSHAモデルのピストンカラー148、48およびカラーキャップ142、42は、ねじ切りカラーキャップ242と称される単一の構成要素によって置換される。
【0042】
図11の参照を続けて、ねじ切りカラーキャップ242およびアクチェータハウジング222の両方が、以前に記載されたDHA実施形態およびSHA実施形態に対して、幾何学的に改変されたとみなされ得るが、これらの実施形態の間には、多数の類似性が存在する。図11のねじ切りカラーキャップ242およびアクチェータハウジング222は、なお、使用者による滑らない握りを容易にするために、そのそれぞれの環状外壁の代替的な溝付き表面を特徴とする。従って、加圧機構のこの部分は、以前に記載された実施形態の同様の特徴に類似する。さらに、ねじ切りカラーキャップ242は、所望の製品を収容する標準的な容器70と螺合により接続されることが必要な内部ねじ切りを保持し得る。
【0043】
図11はまた、いくつかの実施形態において、アクチェータハウジング222が、外部環状壁221および内部環状壁223のみを特徴とし得ることを例示する。内部環状壁223内に規定された空間は、以前に記載されたDHA実施形態およびSHA実施形態と同様に、それ自体が弁棒シール30(図7および9に示される他の実施形態に匹敵する)を受容する、ばね弁保持装置32を受容する。ねじ切りピストン244は、ねじ切りカラーキャップ242の下部内部環状壁245の内部ねじ切りを上方に移動する。ねじ切りカラーキャップ242の下部内部環状壁245は、外部環状壁241の下に延びる、それぞれ、以前に記載されたSHA実施形態およびDHA実施形態の、ねじ切りカラーキャップ48、148に関して、類似の様式で作用する。さらに、ねじ切りカラーキャップ242は、アクチェータハウジング222の外部環状壁221と内部環状壁223との間に形成される輪状空間によって規定される輪状空間内に位置する、SHA実施形態の一部として図9に示される上部内部環状壁43に類似する、上部内部環状壁243を特徴とする。最後に、図11に示される第二のSHA実施形態の円筒形ハウジング250の幾何学は、SHA実施形態およびDHA実施形態の両方の円筒形ハウジング50とは異なる。以前に記載されたSHA実施形態のねじ切りカラー48のラグ49に係合するためのウインドウ52を備える代わりに、これは、ねじ切りカラーキャップ242に取り付けられる位置決め手段を提供する、その上部端部を取り囲む保持リップ259を有する、実質的に平滑な外側環状壁251を特徴とする。
【0044】
図11に示されるSHA実施形態のいくつかの構成要素に関して、このディスペンサシステム10は、作動時および製造時の両方において、より単純であるとみなされ得る。さらに、ディスペンサシステムの他の実施形態は、以前に記載された実施形態に関して、あまり複雑でない機械的関係および部品の機能、ならびにあまり複雑でない製造を提供し得る。このようなディスペンサシステムの一例は、図15および16に示されるSHA実施形態である。従って、そして以前に記載された実施形態の類似の特徴と一致して、このディスペンサシステムは、カラーキャップ342の内壁のねじ山に係合する、ねじ山を有し、そしていくつかの好ましい実施形態では、示されるようにねじ切りされたその長さの一部のみを有する、ねじ切りピストン344を有する。いくつかの好ましい実施形態において、ねじ切りピストン344は、ショルダー346を有する。カラーキャップ342は、垂れ下がった円筒形ハウジング部分350をさらに提供する。円筒形ハウジング部分350は、カラーキャップ342の一部でありかつこれと一体であり、ディスペンサシステムの部品の数を減少させる。このカラーキャップは、さらに、ショルダー346に対応するショルダー348をさらに提供し得、ショルダー346は、ピストン344がアクチェータハウジング322の回転によって完全に延びる場合に、ショルダー348に対して静止する。
【0045】
いくつかの実施形態において、カラーキャップ342は、カラーキャップシリンダーと称され得、これは、以前に記載された実施形態のシリンダーハウジングの機械的関係および機能と一致するシリンダーハウジングとして働く。図15および16のディスペンサの機能および利点は、以前に記載された他のSHA実施形態の機能および利点と一致する。しかし、まとめると、ピストン344を用いて構成されたアクチェータハウジング322の回転は、他の種々の実施形態において示され、そして以前に記載されたような機械的関係によって、ピストン344の回転をもたらす。アクチェータハウジングの第一方向での回転は、ピストン344の上方移動を生じ、円筒形ハウジング部分350中に製品を引き込む。アクチェータハウジングの第二方向での回転は、ピストン344の下方移動を生じ、ブラダーへの製品の引き込みおよびディスペンサシステムの排出をおしすすめる。
【0046】
さらに、通気システムもまた開示される。以前に記載された実施形態は、全て、通気システムを備え得ること、そしていくつかの好ましい実施形態においては、ディスペンサシステム10は開いている(すなわち、液圧による準備の間に生じる減圧条件を相殺するために、分配シークエンスの補給サイクルの間に製品が分配される場合、周囲の空気が置換される必要がある)と考えられるので通気システムが必要とされることが、最初に言及されるべきである。図11に示されるような、第二のSHA実施形態に組み込まれる通気システムが、最も有効である。図12、13および14を参照して、この通気システムは、約180°離れて位置する一対の通気穴290、および一対の螺旋チャンバ(上部螺旋チャンバ292および下部螺旋チャンバ294)を備え得る。この通気システムはまた、図11に最良に示されるように、上部内部環状壁243中に通気口243aを備え得る。機能的に、通気穴290が開いている場合、すなわち、ねじ切りピストンがその下方移動の頂点にある場合、周囲の空気が、ディスペンサシステム10内に入ることを可能にし、従って、液圧による準備によって生じる減圧条件の相殺を確立し、システム10内の平衡条件を再生する。周囲の空気は、上部螺旋チャンバ292に入り、そしていくつかの好ましい実施形態においてはウインドウからラッチの構成として提供される、ねじ切りカラーキャップ242と円筒形ハウジング250との接続を介して達する。ねじ切りピストン244のねじ山が、ねじ切りカラーキャップ242の下部内部環状壁245の内部ねじ山を上下動する場合に、周囲の空気はまた、円筒形ハウジング250とねじ切りカラーキャップ242の底部環状内壁245との間の界面の螺旋ねじ山296間で交換される。空気交換特徴を有する螺旋ねじ山296の入れ子作動は、このシステムの機能が周囲環境外側に対して、容器70内の圧力平衡を維持する際の補助に寄与するのを促進し、そして同時に、分配行程および補給行程を通じた空気交換を可能にする。
【0047】
図12、13および14の参照を続けると、通気穴290の開口によってのみ、上記2つの状況が生じ、いくつかの実施形態においては、上記入れ子作動の間の約90°の回転毎生じる。この実施形態の各サイクルにおいて、このサイクルを通じて開いているかまたは閉じている通気穴290を介して、約15秒間の持続期間のスプレーを送達する、前方および後方への完全な回転のみが存在する。従って、このシステム10は、ねじ切りピストン244が完全に引き込まれている期間の間、シールされた「通気口が閉じた」位置にあるままである。この理由のために、このシステム10は、ピストンが完全に延びたモードで、容器70へとアセンブルされ得、そしてこの同じ構成でシールされた容器として使用者に出荷される。
【0048】
いくつかのディスペンサ実施形態が、穴、通気口などの通気要素との組み合わせで、そして図15および16に示され得るような、ガスケット352を有する以前に記載された機械的動作および入れ子動作と組み合わせて、ガスケットを組み込む、複数の部品の通気システムとして通気システムを提供し得る。代替的実施形態は、図11〜14の実施形態において提供されるような、以前に記載された機械的動作および入れ子動作を主に介した、開構成および閉構成を提供するひとつながりの設計を提供し得る。
【0049】
上記から容易に理解され得るように、本発明の基本的概念は、種々の方法で具体化され得る。本発明は、方法およびプロセス、ならびに装置およびデバイスの両方を含む。この適用において、実施形態は、記載された種々の複数の装置およびデバイスによって達成されることが示された結果の一部として、そして利用に固有な工程として、開示され得る。これらは単純に、意図および記載されるような複数の装置およびデバイスを利用することの、自然な結果である。さらに、複数の装置およびデバイスが開示されているが、これらは、特定の方法およびプロセスを達成するだけでなく、多数の方法で変化され得ることが、理解されるべきである。重要なことには、上述の全てについて、これらの局面の全てが、この開示によって包含されると理解されるべきである。
【0050】
種々の変化が、本発明の本質から逸脱することなしになされ得ることもまた、理解されるべきである。このような変化はまた、本明細書中に暗に含まれる。これらは、なお本発明の範囲内である。示された明白な実施形態、多数の暗示された代替的実施形態、および広い方法またはプロセスなどの両方を包含する広い開示が、本開示によって包含される。
【0051】
さらに、本発明の種々の構成要素の各々および特許請求の範囲はまた、種々の様式で達成され得る。この開示は、このようなバリエーションの各々を包含し、任意の装置の実施形態、方法もしくはプロセスの実施形態、またはこれらの任意の要素のバリエーションにすぎない実施形態のバリエーションである。特に、例え機能または結果だけが同じだとしても、本発明の要素に関する開示、各要素についての語が、等価な装置用語または方法用語によって表され得ると、理解されるべきである。このような等価な、より広い、またはさらにより一般的な用語は、各要素または作動の記載に包含されるとみなされるべきである。このような用語は、本発明が権利化される暗に広い範囲を明白にすることが所望される場合に、置換され得る。しかし、一例として、全ての作用は、その作用を獲得するための手段として、またはその作用を引き起こす要素として、表現され得ることが理解されるべきである。同様に、開示された各要素は、その要素が容易にする作用の開示を包含することが理解されるべきである。この最後の局面に関して、一例として、「アクチュエータ」の開示は、明白に議論されているかいないかに関わらず、「起動する」作用の開示を包含することが理解されるべきであり、そして逆に、「起動する」作用の有効な開示が存在する場合、このような開示は、「アクチュエータ」およびさらに「起動するための手段」の開示を包含することが理解されるべきである。このような変化および代替的用語は、本記載中に明白に含まれることが理解されるべきである。
【0052】
この特許出願において言及される法律、法令、規則または規定の任意の作用、およびこの特許出願において言及される任意の特許、刊行物または他の参考文献は、本明細書中に参考として援用される。さらに、使用される各用語について、本願におけるその利用が、このような解釈と一致しない限り、一般的辞書的定義は、各用語および全定義、代替的用語、ならびに類義語(例えば、Random House Webster’s Unabridged Dictionary、第二版に含まれる)について取り込まれ、そして本明細書によって参考として援用されると理解されるべきであることが、理解されるべきである。最後に、本明細書により参考として援用される参考文献のリストに列挙される全ての参考文献または本願と共に提出された情報の記述は、本明細書に添付され、そして本明細書により参考として援用される;しかし、上記の各々について、参考として援用されるこのような情報または記述が、本発明の特許を取得することに一致するとみなされ得る程度まで、このような記述は、明らかに本願によってなされるとはみなされない。
【0053】
【表1】
さらに、使用される場合、移行句「含む(comprising)」の使用は、伝統的な請求項の解釈に従って、本明細書中の「オープンエンドの(open−end)」請求項を維持するために使用される。従って、文脈が他を必要としない限り、用語「含む(comprise)」またはバリエーション(例えば、「含む(comprises)」または「含む(comprising)」)は、記述された要素もしくは工程、または要素もしくは工程の群を含むが、任意の他の要素もしくは工程、または要素もしくは工程の群を排除しないことの暗示を意図する。このような用語は、本出願人に、最も広い法的許容を与えるように、最も広い形態で解釈されるべきである。
【0054】
本願中に示される特許請求の範囲は、本発明の記載の一部として、本明細書中で参考として援用され、そして本出願人は明らかに、特許請求の範囲のいずれかもしくは全て、またはその任意の要素もしくは構成要素を支持するためのさらなる記載として、このような特許請求の範囲のこのような取り込まれた内容の全てまたは一部を使用する権利を留保する。本出願人は、さらに明らかに、本願またはその任意の後の係属出願による保護が求められる事項をさらに規定することが必要である場合、あるいは任意の国の特許法、規則もしくは規約または条約の任意の利益を得るため、それらに基づく料金を減少させるため、またはそれらに適合するために必要である場合、このような特許請求の範囲のこのような取り込まれた内容の任意の部分もしくは全て、またはその任意の要素もしくは構成要素を、説明から特許請求の範囲へと、または特許請求の範囲から説明へと移動させる権利を留保する。そして参考として援用されるような内容は、本願の係属(任意の引き続く二番目の出願または任意の再発行もしくは延長を含む)の間にわたって残るべきである。
【技術分野】
【0001】
(関連出願の引用)
本願は、米国非仮出願09/933,574(2001年8月20日出願)、表題「非化学的エアロゾルディスペンサ」の優先権を主張し、これは本明細書中で参考として援用される。
【0002】
(技術分野)
本発明は、一般に、ディスペンサに関し、より詳細には、機械的に加圧されるエアロゾルディスペンサに関する。本発明は、特に、使用者により手動で充填されるディスペンサに適用可能である機械加圧式分配システムを提供する。さらに、本発明は、特に、加圧式ディスペンサからエアロゾルとして物質を分配することに適用可能であり得る。
【背景技術】
【0003】
(背景)
エアロゾルディペンサは、50年以上使用されており、その使用の簡便さの理由のために、人気が上昇し続けている。しかし、これらのディスペンサの多くは、製品を加圧するために、化学噴霧剤(クロロ−フルオロカーボン化合物および炭化水素化合物を含む)に頼っている。化学加圧剤の使用は、特定の問題(加圧容器(しばしば可燃性の容器)の充填、輸送、取り扱い、貯蔵、使用および廃棄に関する安全性を含む)を生じる。別の一連の懸念としては、地球の生体系(オゾン層を含む)に対する特定の加圧化学剤の影響に関する問題、および揮発性有機化合物の大気中への放出の影響に関する問題が、挙げられる。従って、化学噴霧剤を使用しないが、化学充填式ディスペンサに伴う使用の簡便性も保持しているエアロゾルディスペンサの開発に非常に関心がもたれている。
【0004】
化学加圧式エアロゾルディスペンサの代替物には、フィンガーポンプおよびトリガを使用する種々の機械加圧式モデルがある。これらは、代表的に、連続した噴霧を生成するために連続した強力なポンピングを必要として、結果として、使用するのが不便である。さらに、噴霧の持続時間は、ほとんどの場合、(1)ポンプまたはトリガの行程の長さ、(2)ほとんどの場合、噴霧圧力が、発射サイクルの間に一定に保たれず、このサイクルの終わり近くに迅速に減少し、この噴霧が湿ったストリームまたは液滴になるという事実、および(3)このデバイスが一般に、直立位置で操作されなければならないという事実、によって制限される。さらに、フィンガー作動式ポンプは、化粧品およびヘアスプレーのような製品と共に使用するための細かい霧または適切に微粒化された噴霧を生成し得ない。結果として、このようなデバイスは、化学加圧式エアロゾルディスペンサに対する簡便で、さらに安全な代替物を提供する課題を部分的にしか解決しない。
【0005】
化学加圧式ディスペンサに対する他の代替物としては、化学噴霧剤を使用することなく装填(charge)を蓄積することにより延長した噴霧時間を得る種々の機械加圧式モデルが挙げられる。このような「蓄積(stored)装填」ディスペンサとしては、組み立て時に機械的に加圧されるタイプ、および使用時間にオペレータによって機械的に加圧され得るタイプが挙げられる。
【0006】
組み立て時に加圧される蓄積装填ディスペンサは、しばしば、製品をポンピングするブラダーを備える。例としては、特許文献1および特許文献2に記載されるものが挙げられる。
【0007】
使用時間にオペレータにより加圧される蓄積発射薬ディスペンサは、代表的に、ねじにより装填される装填チャンバ、カム、レバー、ラチェット、ギヤー、およびチャンバ内に含まれる製品を加圧するための機械的利点を提供する他の構成を備える。このタイプのディスペンサは、「装填チャンバディスペンサ」と称される。多くの独創的な充填ディスペンサが、製造されている。例としては、特許文献3(Hammettら)、特許文献4(Capraら)、特許文献5(Capraら)、特許文献6(Capraら)、および特許文献7(Hutchesonら)(これらは明確に本明細書中で参考として援用される)に記載されるものが挙げられる。
【0008】
いくつかの従来の蓄積装填ディスペンサは、フィンガーポンプまたはトリガディスペンサの問題点のいくつかまたは全てを回避するが、この蓄積装填ディスペンサは、その固有の欠点を有する傾向がある。組み立て時に加圧されるデバイスにおいて、装填チャンバは、しばしば、製品(時間が経つにつれて分解する)の寿命の間に装填されたままである弾性ブラダーであり、そしてこれらのデバイスは、代表的に、製品で再充填され得ない。使用時にオペレータにより加圧されるデバイスにおいて、装填チャンバデバイスは、膨大な数の関連のある作業部品が必要であること、および/またはこれらが大量で高収率の射出成形製造技術にそれほど適していない部品から構成されているという事実、および/またはこれらを特別に設計された容器と共に用いる必要があるという事実、に起因して、製造するのが比較的困難であった。
これらの欠点により、装填チャンバディスペンサは、高価になりかつ大量市場適用に商業的に可能ではなくなる傾向があり、そして他の蓄積装填ディスペンサは、化学加圧式ディスペンサの完全に十分な代替物よりも劣る傾向がある。従って、現存の蓄積装填ディスペンサおよび装填チャンバディスペンサは、化学加圧式エアロゾルディスペンサに対する簡便でさらに安全な代替物を提供する課題を部分的にしか解決しない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】米国特許第4,387,833号明細書
【特許文献2】米国特許第4,423,829号明細書
【特許文献3】米国特許第4,872,595号明細書
【特許文献4】米国特許第4,222,500号明細書
【特許文献5】米国特許第4,174,052号明細書
【特許文献6】米国特許第4,167,941号明細書
【特許文献7】米国特許第5,183,185号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、特定の改良点を有する装填チャンバディスペンサであり、その結果、本発明は、使用の簡便性と商業的利用可能性とを結びつける。本発明は、結局、一般的に化学エアロゾルに付随する所望の特徴を保持する非化学エアロゾルディスペンサ、ならびに従って、幅広いメーカーおよび顧客の受入れを達成し得る非化学エアロゾルディスペンサである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
(項目1) 製品を分配するための、機械的に加圧されたシステムであって、以下:
アクチュエータアセンブリであって、そのアクチュエータアセンブリは、その製品を分配するための出口を有するアクチュエータ、その製品をその出口へと選択的に経路決めするための弁、およびその弁と接続するアクチュエータハウジングをさらに備え、そのアクチュエータは、起動機構をさらに有し、その起動機構は、トリガされると、その製品を、強制的に、まずその弁に通し、次いでその出口に通す、アクチュエータアセンブリ;
ピストンアセンブリであって、そのピストンアセンブリは、ピストンハウジングをさらに備え、そのピストンハウジングは、その製品をそのピストンハウジングに引き込むための入口をさらに備え、そしてそのピストンハウジングは、スピンドルと組み合わせてピストンをさらに受容し得、そしてそのスピンドルは、内壁および外壁を備え、その外壁は、そのスピンドルと組み合わせたそのピストンがピストンカラー内を線形移動することを可能にする、一連のねじ山をさらに備え、そしてそのピストンカラーは、そのピストンハウジングを接続可能に係合し得、そしてそのピストンアセンブリは、カラーキャップをさらに備え、そしてそのカラーキャップは、そのピストンカラーを据え付け得、そのカラーキャップは、さらに、そのピストンハウジングを接続可能に係合し得、そしてそのピストンアセンブリは、そのアクチュエータアセンブリを接続可能に係合するための手段をさらに備える、ピストンアセンブリ;ならびに
そのピストンハウジングと流体連絡した、拡張抵抗性レザバ、
を備える、システム。
(項目2) 上記システムが、上記カラーキャップに密封可能に接続される容器をさらに備える、項目1に記載のシステム。
(項目3) 上記製品を分配するための上記出口が、開口部をさらに備える、項目1に記載のシステム。
(項目4) 上記弁が、弁棒シールおよびばね弁保持装置をさらに備え、その弁棒シールは、上記アクチュエータ内に据え付けられ、そしてさらに、そのばね弁保持装置を接続可能に係合し得る、項目1に記載のシステム。
(項目5) 上記入口が、ポートを備える、項目2に記載のシステム。
(項目6) 上記ポートが、浸漬管の上端部に密封可能に接続され得、その浸漬管が、下端部をさらに備え、その結果、その浸漬管が上記容器内に下向きに延びる場合に、その浸漬管の下端部が上記製品と流体連絡する、項目5に記載のシステム。
(項目7) 上記ピストンハウジングが、上記ピストンカラーに密封可能に接続される、項目1に記載のシステム。
(項目8) 上記ピストンハウジングが、上記レザバに密封可能に接続される、項目1に記載のシステム。
(項目9) 上記システムが、少なくとも1つの通気口をさらに備え、その通気口は、そのシステムが、上記製品の分配に続いてそのシステム内への周囲空気の流入を容易にすることによって、平衡を回復することを可能にする、項目1に記載のシステム。
(項目10) 上記レザバが、エラストマーブラダーである、項目1に記載のシステム。(項目11) 上記システムが、オーバーキャップをさらに備え、そしてそのオーバーキャップ、上記弁棒シール、上記ばね弁保持装置、上記アクチュエータハウジング、上記カラーキャップ、上記ピストンカラー、上記スピンドル、上記ピストン、上記ピストンハウジングおよび上記容器が、共通の軸の周りで実質的に対称的に配置されている、項目10に記載のシステム。
(項目12) 上記起動機構が、起動ボタンであり、その起動ボタンは、押下されると、上記アクチュエータアセンブリの上記出口を通しての、上記製品の放出をトリガする、項目1に記載のシステム。
(項目13) 上記ピストンカラーが、本質的に円形であり、そして外側壁および内側壁をさらに備え、その内側壁は、一連の溝をさらに備える、項目2に記載のシステム。
(項目14) 上記ピストカラー内での上記スピンドルの線形移動が、そのスピンドルの上記一連のねじ山と、そのピストンカラーの上記一連の溝との間の相互作用による、項目13に記載のシステム。
(項目15) 上記アクチュエータハウジングおよび上記カラーキャップが、両方、実質的に円形であり、そしてさらに、そのアクチュエータハウジングおよびそのカラーキャップが、各々が共通の軸の周りで時計回り方向と反時計回り方向との両方で回転し得るような様式で接続されている、項目14に記載のシステム。
(項目16) 上記スピンドルの上記線形移動が、上記カラーキャップの逆方向での回転、またはそのカラーキャップもしくは上記容器のいずれかに付与される逆方向の力の回転のいずれかと同時の、一方向での上記アクチュエータハウジングの回転によって開始し、その逆方向の力が、そのカラーキャップまたはその容器の回転を制限するために十分である、項目15に記載のシステム。
(項目17) 上記アクチュエータハウジングの第一の回転および同時の上記カラーキャップの第一の回転またはそのカラーキャップもしくは上記容器への上記逆方向の力の付与が、強制的に、上記ピストンおよび上記スピンドルを、上記ピストンハウジングを通して上向きに線形移動させ、これによって、上記ピストンハウジング内へと製品を液圧式に引き込む、項目16に記載のシステム。
(項目18) 上記アクチュエータハウジングの第二の回転および同時の上記カラーキャップの第二の回転またはそのカラーキャップもしくは上記容器のいずれかへの上記逆方向の力の付与が、強制的に、上記ピストンおよび上記スピンドルを、上記ピストンハウジングを通して下向きに線形移動させ、これによって、上記レザバ内へと製品を液圧式に押し込む、項目17に記載のシステム。
(項目19) 上記アクチュエータハウジングが、外側表面を有することによってさらに規定され、そして上記カラーキャップが、外側表面を有することによってさらに規定され、そして各々のその外側表面が、回転を容易にするために把持性を高めるための、表面変化をさらに備える、項目18に記載のシステム。
(項目20) 上記スピンドルが、上記一連のねじ山の各々の特定のピッチ、およびその一連のねじ山の各々の間の特定の距離によってさらに規定される、項目18に記載のシステム。
(項目21) 上記スピンドルの一連のねじ山の各々の特定のピッチ、およびそのスピンドルの一連のねじ山の各々の間の特定の距離が、両方、上記ピストンハウジングに引き込まれる製品の量、および上記レザバに押し込まれる製品の量を変化させるために変動され得る、項目20に記載のシステム。
(項目22) 上記ピストンカラーの上記内側壁の上記一連の溝が、ピッチを有する各溝によってさらに規定され、そしてまたさらに、その一連の溝の各々の間の距離を有することによって規定され、ここで、その一連の溝のピッチおよび各溝の間の距離が、上記ピストンハウジングに引き込まれる製品の量および上記レザバに押し込まれる製品の量を変化させるために変動され得る、項目9に記載のシステム。
(項目23) 上記ピストンが、直径および長さによってさらに規定され、そしてそのピストンのその直径およびその長さが、上記ピストンハウジングに引き込まれる製品の量および上記レザバに押し込まれる製品の量を変化させるために変動され得る、項目1に記載のシステム。
(項目24) 上記エラストマーブラダーが、材料、体積、および幾何学的形状によってさらに規定される、項目10に記載のシステム。
(項目25) 上記エラストマーブラダーの上記材料、上記体積、および/または上記幾何学的形状が、分配される製品の量を変化させるために変動され得る、項目24に記載のシステム。
(項目26) 上記アクチュエータハウジングが、内壁および外壁、ならびにその内壁とその外壁との間に配置される中間壁を有する、項目15に記載のシステム。
(項目27) 上記アクチュエータハウジングの上記中間壁が、一連の溝をさらに備え、これによって、上記スピンドルの上記一連のねじ山と組み合わせられる場合に、上記ピストンのさらなる線形移動を可能にする、項目26に記載のシステム。
(項目28) 上記ピストンおよび上記スピンドルが、密封可能に組み合わせられて、第一の単一の構成要素を形成する、項目1に記載のシステム。
(項目29) 上記ピストンカラーおよび上記カラーキャップが、密封可能に組み合わせられて、第二の単一の構成要素を形成する、項目28に記載のシステム。
(項目30) 製品を分配するための、機械的に加圧されたシステムであって、以下:
アクチュエータアセンブリであって、そのアクチュエータアセンブリは、以下:
アクチュエータであって、そのアクチュエータは、出口開口部、およびその出口開口部を通してのその製品の分配をトリガするための起動機構をさらに備える、アクチュエータ;
弁であって、その弁は、弁棒シールおよびばね弁保持装置をさらに備え、その弁棒シールは、そのアクチュエータ内に据え付けられ、そしてその弁棒シールは、さらに、そのばね弁保持装置と接続可能に係合しており、その弁は、第一の位置および第二の位置をさらに有し、その第一の位置において、一旦係合すると、その製品がその出口開口部に流れ得ず、そしてその第二の位置において、一旦係合すると、その製品はその出口開口部に流れ得、そしてその弁は、その起動機構と連絡しており、その結果、その起動機構がトリガされると、弁手段のその第二の位置が選択され、そしてその製品がその出口開口部に流れ得る、弁;ならびに
アクチュエータハウジングであって、そのアクチュエータハウジングは、実質的に円形であり、そして少なくとも実質的に円形の内壁および実質的に円形の外壁をさらに備え、その内壁は、そのばね弁保持装置を受容し得る環状空間を規定する、アクチュエータハウジング;
を備える、アクチュエータアセンブリ;
ピストンアセンブリであって、そのピストンアセンブリは、以下:
ピストンであって、そのピストンは、さらに、長さおよび直径を有すると規定され、そしてそのピストンは、スピンドルと組み合わせられており、そのスピンドルは、内壁および外壁を有し、その外壁は、一連のねじ山をさらに備える、ピストン;
ピストンハウジングであって、そのピストンハウジングは、そのピストンのその直径より少なくともわずかに大きい直径を有し、その結果、そのピストンハウジングは、そのスピンドルと組み合わせてそのピストンを収容し得、そのピストンハウジングは、入口開口部をさらに備える、ピストンハウジング;
実質的に円形のピストンカラーであって、そのピストンカラーは、外壁および内壁をさらに備え、その内壁は、一連の溝をさらに備え、そのピストンカラーのその一連の溝は、そのスピンドルのその一連のねじ山と係合して、そのピストンカラー内でのそのスピンドルの線形移動を発生させる、ピストンカラー;ならびに
カラーキャップであって、そのカラーキャップは、実質的に円形であり、そして少なくとも実質的に円形の内壁および実質的に円形の外壁をさらに備え、その内壁は、一連の溝をさらに備え、そのカラーキャップは、さらに、そのピストンカラーと接続可能に係合し得、そしてまた、そのピストンハウジングと接続可能に係合し得、そしてそのカラーキャップは、さらに、そのアクチュエータハウジングと接続可能に係合し得る、カラーキャップ;
を備える、ピストンアセンブリ;ならびに
そのピストンハウジングと流体連絡している、拡張抵抗性レザバ、
を備える、システム。
(項目31) 上記システムが、容器をさらに備え、その容器が、一連のねじ山をさらに備え、その結果、その容器のその一連のねじ山および上記カラーキャップの上記一連のねじ山が係合して、密封可能な接続を作製する、項目30に記載のシステム。
(項目32) 上記ピストンハウジングの上記入口開口部が、浸漬管の上端部に密封可能に接続されており、その浸漬管が、下端部をさらに有し、その浸漬管は、上記容器内に下向きに延び、その結果、その下端部が、上記製品と流体連絡する、項目30に記載のシステム。
(項目33) 上記システムが、オーバーキャップをさらに備え、そのオーバーキャップが、上記アクチュエータハウジングに密封可能に接続され、そしてそのオーバーキャップ、上記アクチュエータ、上記弁、そのアクチュエータハウジング、上記ピストン、上記スピンドル、上記ピストンハウジング、上記ピストンカラー、上記カラーキャップ、上記レザバおよび上記容器が、共通の軸の周りで実質的に対称的に配置されている、項目31に記載のシステム。
(項目34) 上記アクチュエータハウジングおよび上記カラーキャップが、各々が共通の軸の周りで時計回り方向と反時計回り方向との両方で回転し得るような様式で接続されている、項目33に記載のシステム。
(項目35) 第一の回転力が、上記アクチュエータハウジングに付与され、そして第一の逆方向の回転力が、上記カラーキャップまたは上記容器のいずれかに付与される場合、上記スピンドルの上記一連のねじ山が、上記ピストンカラーの上記一連の溝に沿って線形移動して、上記ピストンをそのピストンハウジングを通して上向きに線形移動させ、これによって、製品をそのピストンハウジング内に液圧式に引き込む、項目34に記載のシステム。
(項目36) 第二の回転力が、上記アクチュエータハウジングに、上記第一の回転力とは逆の方向で付与され、そして第二の逆方向の力が、上記カラーキャップまたは上記容器のいずれかに付与される場合、上記スピンドルの上記一連のねじ山が、上記ピストンカラーの上記一連の溝に沿って線形移動して、上記ピストンを、そのピストンハウジングを通して下向きに線形移動させ、これによって、製品を上記レザバに液圧的に押し込む、項目35に記載のシステム。
(項目37) 上記アクチュエータハウジングの上記外壁および上記カラーキャップの上記外壁が、各々、把持性を増すための表面変化をさらに備える、項目36に記載のシステム。
(項目38) 上記スピンドルの上記一連のねじ山および上記カラーキャップの上記一連の溝が、各々、各ねじ山または溝の特定のピッチ、および各ねじ山間または溝間の特定の距離によってさらに規定され、そしてそのスピンドルのその一連のねじ山またはそのピストンカラーのその一連の溝のいずれかの、各特定のピッチおよび/または各特定の距離が、上記アクチュエータハウジングおよびそのカラーキャップまたは上記容器のいずれかに付与される上記第一の回転力および上記第二の回転力によって発生する線形移動の量を変化させるために変動され得る、項目37に記載のシステム。
(項目39) 上記ピストンの長さまたはそのピストンの穴の直径が、上記ピストンハウジングに引き込まれる製品の量および上記レザバに押し込まれる製品の量を変化させるために変動され得る、項目30に記載のシステム。
(項目40) 上記レザバが、エラストマーブラダーであり、そのエラストマーブラダーが、材料、体積、および幾何学的形状によってさらに規定され、そしてそのエラストマーブラダーのその材料、その体積、および/またはその幾何学的形状が、分配される製品の量を変化させるために変動され得る、項目30に記載のシステム。
(項目41) 上記アクチュエータハウジングが、上記内壁と上記外壁との間に配置された実質的に円形の中間壁を有し、そしてその中間壁が、一連の内側溝をさらに備え、上記ピストンカラーの上記一連の溝を通過しての上記スピンドルのさらなる線形移動を可能にする、項目30に記載のシステム。
(項目42) 上記ピストンおよび上記スピンドルが、組み合わせられて、第一の単一の構成要素を形成する、項目30に記載のシステム。
(項目43) 上記ピストンカラーおよび上記カラーキャップが、組み合わせられて、第二の単一の構成要素を形成する、項目42に記載のシステム。
(項目44) 加圧された分配システムの加圧アセンブリであって、以下:
第一のアセンブリであって、以下:
キャップ;
そのキャップの近くに構成されるハウジング;
そのハウジングに構成されるピストン;
そのピストンと係合するよう構成されており、そして複数のねじ山を有する、スピンドル;および
複数の溝を有するカラーであって、そのスピンドルのそのねじ山が、そのカラーに対するそのスピンドルの回転の際に、そのカラーのその溝と係合して、そのハウジング内でのそのピストンの線形移動を提供するよう構成されている、カラー;
を備える、第一のアセンブリ;ならびに
第二のアセンブリであって、その第一のアセンブリに係合するアクチュエータを備える、第二のアセンブリ、
を備える、加圧アセンブリ。
(項目45) 上記カラーが、上記溝を備える内壁を有する、項目44に記載の加圧アセンブリ。
(項目46) 上記ピストンが、上記ハウジング内で、第一の方向および第二の方向で線形移動するよう構成されている、項目44に記載の加圧アセンブリ。
(項目47) 上記ピストンが、上記第一のアセンブリに対する上記アクチュエータの回転の際に線形移動して、上記カラーに対する上記スピンドルの回転および上記ピストンの上記第一の方向での線形移動を提供するよう構成されている、項目46に記載の加圧アセンブリ。
(項目48) 上記ピストンが、上記第一のアセンブリに対する上記アクチュエータの逆回転の際に線形移動して、上記カラーに対する上記スピンドルの回転、および上記ピストンの上記第二の方向での線形移動を提供するよう構成されている、項目46に記載の加圧アセンブリ。
(項目49) 上記第一の方向が、上記ハウジングに対して上向きの方向であり、そして上記第二の方向が、そのハウジングに対して下向きの方向である、項目46に記載の加圧アセンブリ。
(項目50) 上記ピストンが、上記第一の方向でのそのピストンの上記線形移動によって、製品を製品供給源から上記第一のアセンブリ内へと引き込むように構成されている、項目46に記載の加圧アセンブリ。
(項目51) 上記ハウジングと流体連絡したレザバをさらに備え、そして上記ピストンが、上記第二の方向でのそのピストンに上記線形の移動によって、製品を上記第一のアセンブリからそのレザバ内へと指向するよう構成されている、項目46または50に記載の加圧アセンブリ。
(項目52) 上記第二のアセンブリが、上記レザバと流体連絡しており、そして上記レザバからその第二のアセンブリへと製品を引き込むよう構成されている、項目51に記載の加圧アセンブリ。
(項目53) 上記第二のアセンブリが、製品を分配するよう構成されている、項目52に記載の加圧アセンブリ。
(項目54) 上記カラーが、上記キャップに構成されている、項目44に記載の加圧アセンブリ。
(項目55) 上記カラーが、上記キャップと一体的である、項目44に記載の加圧アセンブリ。
(項目56) 上記スピンドルが、上記ピストンと一体的である、項目44に記載の加圧アセンブリ。
(項目57) 上記スピンドルの上記ねじ山および上記カラーの上記ねじ山が、第一の螺旋を規定する、項目44に記載の加圧アセンブリ。
(項目58) 上記第一の螺旋が、一重螺旋構成を規定し、そして上記ピストンが、その一重螺旋構成に対応する、上記ハウジング内での線形移動のために構成されている、項目57に記載の加圧アセンブリ。
(項目59) 上記第二のアセンブリが、複数のねじ山を有する壁をさらに備え、その壁のそのねじ山が、第二の螺旋を規定し、上記第一の螺旋およびその第二の螺旋が、二重螺旋構成を規定する、項目57に記載の加圧アセンブリ。
(項目60)上記壁の上記ねじ山が、上記第一のアセンブリと係合するよう構成されている、項目59に記載の加圧アセンブリ。
(項目61) 上記ピストンが、上記二重螺旋構成に対応する、上記ハウジング内での線形移動のために構成されている、項目59に記載の加圧アセンブリ。
(項目62) 上記ピストンが、上記第一のアセンブリに対する上記アクチュエータの回転の際に、上記ハウジング内で線形移動するよう構成されている、項目58または61に記載の加圧アセンブリ。
(項目63) 上記ピストンが、上記カラーに対する上記スピンドルの回転の際に線形移動するよう構成されている、項目62に記載の加圧アセンブリ。
(項目64) 加圧アセンブリであって、以下:
ピストン;
そのピストンに係合するよう構成されており、そして複数のねじ山を有する、スピンドル;
複数の溝を有するカラーであって、そのスピンドルのそのねじ山が、そのカラーのその溝に係合し、そのカラーに対するそのスピンドルの回転の際に、そのピストンの線形移動を提供するよう構成されている、カラー、
を備える、加圧アセンブリ。
(項目65) 分配システムを加圧する方法であって、以下の工程:
アクチュエータを回転させる工程;
スピンドルの複数のねじ山のうちの少なくとも1つを、カラーの複数の溝のうちの少なくとも1つと係合させる工程;
そのアクチュエータを回転させるその工程に応答して、そのスピンドルをそのカラーに対して回転させる工程;
そのスピンドルを回転させるその工程に応答して、ハウジング内でピストンを線形移動させる工程;および
その分配システムを加圧する工程、
を包含する、方法。
(項目66) 上記ピストンを線形移動させる上記工程が、そのピストンを第一の方向および第二の方向で線形移動させる工程を包含する、項目65に記載の分配システムを加圧する方法。
(項目67) 上記アクチュエータを回転させる上記工程が、上記第一の方向に対応する回転でそのアクチュエータを回転させる工程を包含する、項目66に記載の分配システムを加圧する方法。
(項目68) 上記アクチュエータを回転させる上記工程が、上記第二の方向に対応する逆回転でそのアクチュエータを回転させる工程を包含する、項目66に記載の分配システムを加圧する方法。
(項目69) 上記ピストンを上記第一の方向および上記第二の方向で線形移動させる上記工程が、そのピストンを、上記ハウジングに対して上向きの方向およびそのハウジングに対して下向きの方向で線形移動させる工程を包含する、項目66に記載の分配システムを加圧する方法。
(項目70) 製品供給源から上記ハウジングへと製品を引き込む工程をさらに包含する、項目66に記載の分配システムを加圧する方法。
(項目71) 上記引き込む工程が、上記第一の方向での上記ピストンの線形移動によって提供される、項目70に記載の分配システムを加圧する方法。
(項目72) 上記ハウジングから、そのハウジングと流体連絡するレザバ内へと製品を指向する工程をさらに包含する、項目70に記載の分配システムを加圧する方法。
(項目73) 上記指向する工程が、上記第二の方向での上記ピストンの線形移動によって提供される、項目72に記載の分配システムを加圧する方法。
(項目74) 上記レザバからアクチュエータアセンブリへと製品を引き込む工程をさらに包含する、項目72に記載の分配システムを加圧する方法。
(項目75) 上記アクチュエータアセンブリから製品を分配する工程をさらに包含する、項目74に記載の分配システムを加圧する方法。
(項目76) 上記ピストンを線形移動させる上記工程が、上記ねじ山および上記溝によって規定される螺旋に対応する一重螺旋構成に対応して、上記ピストンを線形移動させる工程を包含する、項目65に記載の分配システムを加圧する方法。
(項目77) 上記ピストンを線形移動させる上記工程が、上記スピンドルの上記ねじ山および上記溝によって規定される螺旋およびアクチュエータアセンブリのねじ山によって規定される螺旋に対応する二重螺旋構成に対応して、そのピストンを線形移動させる工程を包含する、項目65に記載の分配システムを加圧する方法。
(項目78) 分配システムを加圧する方法であって、以下の工程:
アクチュエータを回転させる工程;
そのアクチュエータを回転させるその工程に応答して、スピンドルを回転させる工程;
そのスピンドルを回転させるその工程に応答して、ピストンを線形移動させる工程;および
その分配システムを加圧する工程、
を包含する、方法。
【0012】
(発明の開示)
従って、本発明の機械加圧式エアロゾル分配システムは、好ましい実施形態の1つにおいて、本質的に以下から構成される:(a)ピストンを収容するキャップ;(b)このキャップに移動可能に取り付けられたアクチュエータ(このキャップと一緒になって、分配ヘッドアセンブリを形成する);および(c)拡大可能な弾性レザバ。このシステムは、液体製品を保持する標準的な容器の上に固定され、そして液体をこの分配ヘッドアセンブリに吸い出すための浸漬管アセンブリを備え、この分配ヘッドアセンブリは、内容物をこの分配ヘッドアセンブリから放出するためのエアロゾルノズルおよび弁を備える。
【0013】
このキャップおよびアクチュエータ上の相補型ねじは、選択的に傾けられ、その結果、ねじ切りキャップの短いねじれが、ピストンを持ち上げ、この分配ヘッドアセンブリ内で装填チャンバを開放する。これは、真空を生成し、この得られた吸引は、浸漬管を通して製品を上に引き上げ、装填チャンバを満たす。このキャップを反対方向にねじることにより、ピストンは上から下に下がり、これにより装填チャンバが閉じられ、この製品を拡大可能な弾性レザバに押し入れる。このレザバは、加圧下で拡大し、次の発射のための製品を保持する。ボタン(これはキャップ中の標準的な弁アセンブリの一部である)を押すと、この製品がノズルを通って放出される。
【0014】
上で簡単に概説されるこのシステムの一般的な働きは、以下を含むいくつかの特定の改良点により増大される:(a)スナップイン(snap−in)ピストンの使用(この結果、このピストンおよびキャップは、別々に成形され、各々の異なる材料およびより簡単な成形形態を可能にする);(b)分配ヘッドアセンブリとは異なる部品の容器の使用(この容器の簡単な充填を可能にし、通常のビンおよび標準的なビン詰め技術を利用する);(c)レザバ、ピストンおよびアクチュエータの使用(浸漬管を下から上のサイクルで密閉するための一方向弁機構を確立し、そしてまた、未分配の製品を容器に戻すための排出戻しメカニズムを確立する(どちらかの機能のために余分な部品を必要とすることなしで)という、さらなる利点を現実化するような様式で);(d)ピストン密閉メカニズムの使用(これは、キャップおよびアクチュエータの機械的ねじれ運動を容易にするように、低い摩擦係数を維持しつつ、気密シールを生成する);および(e)二方向弁機構の使用(ノズルの後ろに製品が蓄積することも防ぎつつ、滴下または漏出を軽減するポジティブな遮断を提供するため)。
【0015】
これらおよび他の特定の改良点(および他の実施形態)は、以下でより詳細に記載され、その有意性が説明される。要約すると、改良点は、非化学エアロゾルを生じる本発明のシステム(これは任意の位置/方向から、逆さまでさえ働き、起動のためのフィンガーポンプを必要とせず、そして広く種々の標準的な使い捨て容器または再使用可能容器に固定され得る)におけるもののような要素の協働作用である。さらに、本発明のシステムは、より長い持続時間の噴霧および細かく微粒化された高圧噴霧を生成し、この長い持続時間の噴霧は、サイクルの終わり近くに湿ったストリームまたは液滴にならず、そしてこの微粒化された高圧噴霧は、装填するための過度の機械的力を取らない。本発明のシステムは、単純であり、そして比較的少ない部品しか使用せず、この部品の全ては、現存の材料から容易に製造され得、そして現存の成形技術を用いて射出成形され得る。
本発明のシステムの特定の目的は、非化学エアロゾルディスペンサが化学加圧エアロゾルディスペンサの代替物として広範に受入れられることが現在まで妨げられていた問題の実質的に全てを解決することである。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】図1は、アクチュエータ、アクチュエータハウジングおよびカラーキャップを特に特徴とする、本発明のオフセット正面図である。
【図2】図2は、機械的破壊ユニット(MBU)を有さない、本明細書で示される本発明のアクチュエータアセンブリの正面図である。
【図3】図3は、MBUを有さない、再び示される図2のアクチュエータアセンブリの断面図である。
【図4】図4は、オーバーキャップ、アクチュエータハウジング、カラーキャップおよび容器を示す、本発明の側面図である。
【図5】図5は、図4に示される本発明のディスペンサの一実施形態、詳細には、二重螺旋作用(DHA)モデルの側断面図であり、ここでは、ピストンが下の位置にある状態で示されている。
【図6】図6は、ピストンが上の位置にある状態で示される、図5のDHAモデルの側断面図である。
【図7】図7は、図5および図6のDHAモデルを一緒に備える個々の構成要素の分解図である。
【図8】図8は、図4に示される本発明のディスペンサの第二の実施形態、詳細には、基本一重螺旋作用(SHA)モデルの側断面図であり、これはピストンが下の位置にある状態で示されている。
【図9】図9は、図8の基本SHAモデルを一緒に備える個々の構成要素の分解図である。
【図10】図10は、本発明の実施形態の各々に一体的である2部品弁機構の拡大図である。
【図11】図11は、図4に示される本発明のディスペンサの第三の実施形態である、簡略化した一重螺旋作用(SHA)モデルを一緒に含む個々の構成要素の分解図であり、詳細には、図7および図9に示される実施形態と比較していくつかの部品を省略して示す。
【図12】図12は、ピストンが下の位置にある図11の実施形態を示す側断面図である。
【図13】図13は、ピストンが上の位置にある図11の実施形態を示す側断面図である。
【図14】図14は、図11の実施形態を、図12の断面から90°回転させた側断面図として示す側断面図であり、特に、通気穴を示しており、この通気穴は、ピストンが十分に延びた場合に大気に対して開き、それによりこのシステムは平衡状態に再確立される。
【図15】図15は、ピストンが下の位置にある本発明の実施形態を示す側断面図である。
【図16】図16は、ピストンが上の位置にある図15の実施形態を示す側断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
(発明を実施するための様式)
上記の要旨に注意をはらうと、以下の説明において、ここで本発明の多数の特定の実施形態の徹底的でかつ詳細な考察を提供することは、本発明の進歩性のある特徴を十分に理解する際に有用であり得る。
【0018】
最も一般的には、例示の目的のための図面全体にわたって多様に示されるように、概要において、非化学エアロゾルディスペンサシステム(一般的には、例えば、図9で示されるように、ディスペンサシステム10として示される)は、一般に、アクチュエータアセンブリ20(図2および図3においては、アクチュエータハウジング22なしで示される)を備え得ることが見られ得る。ディスペンサシステムの実施形態は、カラーキャップアセンブリ40を備え得、このカラーキャップアセンブリ40は、図9において、スピンドル46と共に、円筒形ハウジング50と連結されたピストン44を収容するねじ切りカラーキャップ42、ピストンカラー48、および拡大可能な弾性レザバ60を備えるように示される。円筒形ハウジングは、いくつかの好ましい実施形態において設けられるが、他の形状のハウジング50が、本発明に従って設けられ得る。
【0019】
図7、図9および図11に示されるように、一般的にディスペンサシステム10と言及されるシステムは、標準的な容器70のカラー上に固定される。以下で考察される開示される実施形態の全てにおいて、容器70は、任意の標準的な容器であり得、そしてこのよう容器70は、最小のガス圧に耐えるように特別に作製される必要はない。容器70は加圧されないので、この容器70はまた、円筒形または円形である必要もなく、重いかまたは厚い材料で構築される必要もない。実際に、容器70には外観的形状の制限はなく、従って、ディスペンサシステム10は実質的に無制限の範囲の可能な消費用途(食品と共に使用される可能性を含む)を有し得る。さらに、容器70は、使い捨てまたは再使用可能であり得、そしてこの容器70は、当業者に公知の通常の技術を用いて、容易に充填および再充填され得る。さらに、化学噴霧型エアロゾルとは異なり、本発明は、広く種々の粘度、表面張力、組成などにより特徴付けられる広く種々の製品に容易に適合可能であり、そして本発明はさらに、広く種々の製品特異的または消費者特異的なパッケージングオプションで構成され得る。このような容器の互換性は、当業者に周知であり、本明細書中ではさらに記載しない。
【0020】
以下で考察される開示される実施形態の拡大可能な弾性レザバ60は、図7、図9および図11に示され、そしてエラストマーブラダーとして記載されるが、これは、加圧下で拡大し得、従って力を蓄える任意の種類のレザバであり得る。従って、レザバ60は、本発明のいくつかの実施形態のエラストマーブラダーだけでなく、より一般的には、液圧下でレザバを抵抗的に拡大するための手段(弾性レザバ容器だけでなく、ばね負荷式ピストンから構成される構造体、ならびに剛性および半剛性のレザバ容器(可撓性材料内に埋め込まれたかまたは可撓性材料に固定されたばねを有する容器を含む)内に取り付けられた等価なデバイスを含む)を意味することが理解されるべきである。実際に、ばね負荷式レザバは、それほど高価ではない構成要素の代わりにもなる実施可能な代替物を表す。しかし、このような構造体は、当業者に周知であり、本明細書ではさらに記載しない。
【0021】
本発明のいくつかの実施形態が、ここで開示され、この各々は、相互接続された構成要素の群を含み、そしてこれら各々は、図5〜9および図11〜13で多様に示され、上記で示され得るように、取付け具26と共に取付け具24を使用して、標準的な容器70、エラストマーブラダー60、およびアクチュエータアセンブリ20をさらに備える。
【0022】
設計に組み込まれ得る特徴を有し、二重螺旋作用(DHA)を有すると言及される一実施形態は、図5〜7に示される。設計に組み込まれ得る特徴を有し、一重螺旋作用(SHA)を有すると言及される第二の実施形態は、図8および図9に示される。両方の実施形態は、一般的な構成要素から構成され得、ここで個々の構成要素のいくつかの形状はわずかに異なる。特に、両方の実施形態は、図7および図9に一般的に例示されるように、ピストンヘッド57および円筒形ハウジング50を組み込み、これらの各々は、そのそれぞれの直径において、以前の特許のディスペンサについて開示されたものより小さく、これにより、DHAおよびSHAの実施形態は、以前の特許のディスペンサにより生成されるものよりも長い上向き穴および下向き穴の行程を生成し得る。これらのより長い穴の行程は、本発明のいくつかの好ましい実施形態の効率に重要であると考えられ得る。これらのより長い行程により、追加の製品が最初に、液圧により円筒形ハウジング50に吸い出され得、次いで、エラストマーブラダー60に押し出され得、従って、最終的に、この製品は、以前の特許のディスペンサにより生成されるものより長い持続性の噴霧で分散し得る。さらに、それぞれより小さい直径を有するピストンヘッド57および円筒形ハウジング50を特徴とするDHAおよびSHAの実施形態は、ピストン44を上から下への運動に対して働く摩擦力に打ち勝つために、より小さな力の付与しか必要とせず、従って、使用者は、DHAおよびSHAの実施形態をより容易に操作することが可能となり、従って、他の限定的な身体状態、すなわち、関節炎を有する広範な使用者に適合する。
【0023】
図11〜13に示され、そして第二のSHAの実施形態と呼ばれる第三の実施形態は、図8および図9の前記のSHAの実施形態よりも少ない構成要素を使用して製造され、そしてこれは、それぞれ、図8および図9のDHAの実施形態またはSHAの実施形態のいずれかよりもわずかに大きい直径を有する、ピストンヘッド257および円筒形ハウジング250を特徴とする。第二のSHA設計の好ましいいくつかの実施形態において、ピストンヘッド257および円筒形ハウジング250は、DHAおよび第一のSHAの実施形態のピストンヘッド57およびピストンハウジング50(これはいくつかの好ましい実施形態において、約0.782インチの寸法の直径を有し得る)と比較した場合、約1.0インチの直径を有する。いくつかの実施形態においては、ピストン244のねじおよびピストンカラーキャップ245の溝のサイズおよび間隔が、他の実施形態のスピンドル46、146およびピストンカラーキャップ48、148の溝のサイズおよび間隔に対して同時に変わらないままで、各構成要素250、257の直径のこの増加は、ピストン244の長さおよび円筒形ハウジング251の長さを変わらないままにする。このわずかな改変を作製することにより、第二のSHAの実施形態は、エラストマーレザバ60中に最終的に装填される製品の量を増大させ得、従って、起動時の生成物の噴霧の持続時間を増加させる。
【0024】
さらに、ピストンヘッド257のサイズの増加により、使用者は、ピストン244の上から下への運動に対して作用する摩擦力に打ち勝つためにより大きな力を適用する必要があり得るが、第二のSHAの実施形態は、いくつかの好ましい実施形態において、エラストマーレザバ60を完全に装填するためにそのアクチュエータハウジング222の1回転しか必要としない。それに対して図7および図9に示されるより小さいヘッド57の両方の場合には、アクチュエータハウジング22、122の13/4回転を必要とする。これら3つの実施形態において、それぞれのピストンヘッド57、257、および円筒形ハウジング50、250の開示される直径は、本発明の種々の実施形態の例示である。当業者は、本発明に従って、ピストンヘッド57、257および円筒形ハウジング50、250の相対直径サイズを変えることによって、容器70から液圧式に吸い出され、そしてエラストマーレザバ60に入れられる製品の量が、それに従って変化することを理解する。あるいは、スピンドル46、146のねじおよびピストンカラーキャップ48、148の溝の相対ピッチの変化、ならびに/またはピストン44または円筒形ハウジング50の相対長さの変化もまた同様に、当業者が本発明を理解する際に認識するように、および以下でより詳細に考察されるように、最終製品の排出量を変える。
【0025】
一般に、いくつかの実施形態において、および図5〜7に示されるDHAの実施形態ならびに図8および図9に示されるSHAの実施形態の両方において、以下は、各実施形態の構成要素である:アクチュエータハウジング22、取付け具24、取付け具26、アクチュエータ28(図8、図12、図13、図15および図16において示されるようないくつかの実施形態においては、機械崩壊ユニットMBUと呼ばれる)、弁棒シール30、ばね弁保持装置32、カラーキャップ42、142、ピストン44、スピンドル46、146、ピストンカラー48、148、円筒形ハウジング50、レザバブラダー60およびオーバーキャップ80。図7および図9の実施形態に示されるようなアクチュエータアセンブリ20、120は一般に、アクチュエータハウジング22、122、取付け具24、取付け具26、アクチュエータ28、弁棒シール30、およびばね弁保持装置32を備える。このようなアクチュエータアセンブリは、製品が分配される排出通路を作製する。これは、完全に一定のパターンで分配され、次いで急激に遮断する製品を生じ、圧力が低下した場合に無視できる製品の滴りを可能にし、そして弁の後ろに蓄積される製品を最小限にし得る。
【0026】
一般的に図面ならびに特に、図9および図10を参照すると、以前に記載された実施形態と共通する本発明の1つの新規の特徴は、弁機構34の導入である。この弁機構34は、弁棒シール30およびばね弁保持装置32から構成され、この弁機構34の上に、自動アクチュエータ28が配置される。一旦、このレザバブラダー60が所望の容量まで装填されると、この弁機構34は、起動の準備ができ、起動は、アクチュエータ28上のボタン29が押された場合に生じ、従って、レザバ60の内容物が排出される。新たな弁機構34の2つの構成要素30、32は、以前に開示された他のエアロゾル弁のほとんどにおいて標準的であった5個の構成要素を本質的に置き換える。従来の設計に共通して、棒弁が、アクチュエータが基部縁の2つのウイングを介して弁作用を防止するための位置にロックまたは保持される間、ばね弁保持装置内にちょうど配置され、これは上部本体構造に成型されるウインドウに留めることによりアセンブリを保持する。この新たな弁機構34は、弁棒シール30(これはばね弁保持装置32内のポケット中に収縮する球形の外形の先端部33を有する)の形状によりこれらの不必要な保持手段を排除し、従って、それ自体を永久的に保持するように配置する。ばね弁保持装置32内の弁棒シール30の保持をさらに助けるのは、弁棒シール30の下向きの圧力により収縮し、そして弁棒シール30の外側リップ37を係合する板ばね35である。
【0027】
図7、図9および図11を参照すると、アクチュエータハウジング22、122、222およびカラーキャップ42、142、242は、このディスペンサシステム10の加圧メカニズムの一部である。好ましい実施形態において、構成要素22、122、222および42、142、242の各々は、本質的に、円形であり、そしてディスペンサシステム10の構成要素の残り(取付け具24および取付け具26以外)と一緒になって、共通の垂直軸の周りに対称的に配置される。アクチュエータハウジング22、122、222およびカラーキャップ42、142、242の各々はまた、消費者による滑らない把持を容易にするように、そのそれぞれの円形外壁21、121、221および41、141、241の上の交互に溝付けされた表面を特徴とする。いくつかの好ましい実施形態において、システムの使用者が、アクチュエータハウジング22、122、222の外壁21、121、221を片手で把持し、カラーキャップ42、142、242の外壁41、141、241、または容器70を片手で把持し、そしてアクチュエータハウジング22,122,222を反時計回りにねじるように処理する場合、この加圧メカニズムは作動する。図7、図9および図11の実施形態において、この加圧メカニズムは、さらに以下で記載されるようにして、さらに作動され、そしてねじる工程は、反時計回り方向について前に記載されたのと同じである。すなわち、アクチュエータハウジング22、122、222の作用は、逆にされる。すなわち、これは、時計回りにねじられ、一方、カラーキャップ42、142、242または容器70は、ディスペンサシステム10の加圧またはプライミングを完了するために保持される。
【0028】
図7、図9および図11の実施形態において、アクチュエータハウジング22、122、222のはめ込み上部リップ81は、システム10が貯蔵されている間またはこれが輸送されている間に、起動ボタン29を偶発的な放出から保護するためにオーバーキャップ80が設けられる係合手段を作製する。このような係合手段は、オーバーキャップ80がアクチュエータハウジング22、122、222に固定して取り付けられ、さらにまた、ディスペンサシステム10の操作のために容易に取り外されることを可能にする種々の機械特性のいずれかであり得る。このような係合手段は、当業者に周知であり、本明細書中でさらに議論しない。
【0029】
図5〜7を具体的に参照して、DHAモデルのアクチェータハウジング122は、内側環状壁123を有し、この内側環状壁123は、アクチュエータアセンブリ120のばね弁保持装置32部分が配置されるその外周内に空間を規定する。この内側環状壁123の外周内の空間は、ばね弁保持装置32の直径よりも僅かに大きい直径によって規定され、その結果、システム10の作動時に、2つの構成要素123、32間の最小の摩擦力を生じる、2つの構成要素123、32間の最小のクリアランスが存在する。アクチェータハウジング122の溝付きの外側環状壁121と内側環状壁123との間に、その長さが外側壁121の下に延びるが、内側壁123の長さより下に延びない、中間環状壁125が存在する。中間壁125は、ねじ切りされ、加圧機構の成立の間に観察される「二重」螺旋動作を生じる特徴は、以下にさらに詳細に記載される。
【0030】
本発明の種々の実施形態において、加圧機構は、図6に一般に示されるように、ピストン44の上方移動によって生じる第一の動作によって最初に係合される。これらの図において具体的に示されるように、第一の動作は、使用者が、このアクチェータハウジング122を捻る外部回転力を適用して、内側環状壁123の溝124をスピンドル146のリブ147に係合し、それによって、スピンドル146の回転を提供する場合に、発生する。結果として、使用者がアクチェータハウジング122を捻る外部回転力を適用する場合、中間壁125のねじ山126は、ハウジング50の外側環状壁51のラグ58を係合する。いくつかの実施形態において、ラグ58は、差込ラグ、ランプラグなどを含み得る。ねじ山126およびラグ58の係合および構成は、アクチェータハウジング122がある方向に捻られるかまたは回転される場合に、アクチェータハウジング122の上方移動を提供する。さらに、ピストンカラー148のラグ127は、円筒形ハウジング50の1つ以上の構成要素(例えば、ウインドウ)と係合し、そしてピストンカラー148のラグ128は、スピンドル146のねじ山145と係合して、アクチェータハウジングをある方向に捻ったときの、スピンドル146の上方移動およびピストン44の線形移動を提供する。従って、スピンドル146に接続されたピストン44は、ピストン44およびスピンドル146の上方移動の間に、直線的に移動する。第一の動作の過程の間に、円筒形ハウジング50からピストン44およびスピンドル146が戻るにつれて、製品は、浸漬管アクセプターポート54を介して容器70から引き出され、そして円筒形ハウジング50内に堆積される。第二の動作は、上記の機械的関係によって提供される、アクチェータハウジング122の逆方向の捻れならびに内側環状壁123およびスピンドル146の対応する回転、アクチェータハウジング122の下方移動、そしてスピンドル146およびピストン44の下方移動および線形移動を開始する。スピンドル146および付属のピストン44が下方に移動するにつれて、製品は、円筒形ハウジング50から、エラストマーブラダー60へと押しやられ、このように、起動ボタン29が押される前に、ディスペンサシステム10を準備する。当業者によって認識されるように、このようなシステム10によって分配される製品の量および型は、スピンドル146のねじ山の間の間隔および/またはピッチ、ならびに接触しているピストンカラー148のラグの間の間隔および/またはピッチ、のいずれかを変化させることによって、変動され得る。
【0031】
図7を続けて一般に参照すると、類似の変化がまた、アクチェータハウジング122の中間壁125上のねじ山の間の距離およびピッチに関してなされ得る。さらに、スピンドル146のねじ山および接触しているピストンカラー148のラグの間隔およびピッチ、ならびにアクチェータハウジング122の内部ねじ山および外部環状壁51のラグ58を変更することによって、種々の粘性、表面張力、処方などの製品が、種々の特定の適用のために選択され得る。これらのバリエーションは、SHA実施形態を参照して、以下にさらに詳細に考察される。図7の実施形態において、上記の二重螺旋動作は、エラストマーレザバ60内の製品の最大量の堆積、および最終的に分配される製品の最大量を生じる。
【0032】
対照的に、図9は、基本的なSHAモデルの中間壁25が、加圧工程の間に、2つの構成要素(22、42)の間に、有意な程度の位置決めもまた提供しながら、アクチェータハウジング22およびカラーキャップ42の捻れをより効率的に促進するように、カラーキャップ42の上部内壁43を受容するように、実質的に平滑であり、そしてそのような形状にされることを示す。DHA実施形態およびSHA実施形態の両方において、アクチェータハウジング122、22の捻れは、ピストン44に取り付けられたスピンドル146、46を、ピストンカラー148、48の溝に沿って上方または下方のいずれかへと、そのねじ山を介して進めさせ、従って、容器70から製品を引き出し、それを最初に円筒形ハウジング50内に堆積させ、次いでエラストマーレザバ60内に最終的に堆積させて、ディスペンサシステム10の充填を完了するために必要な力を、機械的に提供する。浮動トラックおよびレールシステム設計と一般に称されるこれらの実施形態に対する機械的利点は、最小の努力で、DHA実施形態の2つの構成要素の一回の捻れ(またはSHA実施形態の1 3/4の回転(これは、使用者による、より少ない力の付与を必要とする))は、実質的に長いボア行程を生じ、これは、大量の製品(これは、次いで容易に分配される)の獲得に転換される。この大量の製品は、次いで、システム10中に蓄積された機械的充填が散逸する前に、長期間(例えば、いくつかの実施形態において12〜15秒間)にわたって一貫してスプレーされ得る。目詰まりしていない可撓性の表面アクチェータアセンブリの正確な遮断能力と組み合わせて、これは、化学的エアロゾルディスペンサ中にのみ歴史的に見出されるものに匹敵する分配品質を有する、機械的エアロゾルディスペンサ中に転換される。
【0033】
図9を再び参照して、SHA実施形態のカラーキャップ42の上部内壁43は、実質的に平滑であり、そして円筒形ハウジング50が配置される構造を提供する、キャップ42の内側内に形成される内部環状リム45をさらに備える。このカラーキャップ42はまた、その内側表面にねじ山を有する上部内壁43から僅かに始まる、下部内部環状壁47を提供し、その結果、このカラーキャップ42は、所望の製品を収容する標準的な容器70に螺合可能に接続され得る。
【0034】
図9の参照を続けて、SHA実施形態の円筒形ハウジング50の外側環状壁51は、ピストン44、ピストンカラー42およびスピンドル46を受容するために十分大きい直径を有する空間を、その頂部に規定する。円筒形ハウジング50の環状底部53は、外部環状壁51から内側に放射状に延びる。しかし、中実底部およびこの底部53の内部環状縁部55は、レザバブラダー60が突出し、そしてピストン44が最終的な静止位置に来る、内部空間を規定する。円筒形ハウジング50は、ピストンカラー48のいくつかの対応するラグ49へのスナップフィット接続を可能にするいくつかのウインドウ52(いくつかの実施形態では、ウイングラグとして提供される)を備え、その結果、ピストン44およびスピンドル46は、ピストンカラー48のラグ128に沿って、上記DHA実施形態について記載された移動と同様に、円筒形ハウジング50内をしっかりと上下動し得る。
【0035】
図9に示される円筒形ハウジング50は、その底部から突出する浸漬管アクセプターポート54、ならびにこの実施形態において、この浸漬管アクセプターポート54から実質的に反対側になるように、約180°離れて位置するブリードバック特徴56をさらに備える。アクセプターポート54は、標準的な容器70から円筒形ハウジング50(ここから、分配サイクルの間にアクチェータアセンブリ20を介して製品が上方に移動する)への、製品経路を提供する浸漬管(図示せず)が取り付けられることを可能にする。ブリードバック特徴56は、過剰充填されたレザバ球60が、標準的な容器70へといくらかの製品を放出し戻すことを可能にし、従って、充填物の貯蔵の間の圧力を低減する。この実施形態において、ブリードバック特徴56は、製造プロセスにおいて細片化された場合に、球60から容器70へ流体が移動する経路を形成するウェビングからなる錐体の頂点を有する形状で、円錐形である。当業者は、本発明のブリードバック特徴56の幾何学が、流体の液滴のサイズおよび液滴が容器70に戻る速度を制御することを認識する。広範なブリードバック特徴56の幾何学的形状およびサイズは、各システムの目的および利用される製品の型(すなわち、粘性、処方など)に依存して選択され得る。
【0036】
図9は、さらに、アクチェータハウジング22の最初の捻れの際に円筒形ハウジング50内のスピンドル46に沿って上昇し、そしてアクチェータハウジング22の逆方向の捻れの際に円筒形ハウジング底部53上にピストンが静止するまで、円筒形ハウジング50へと押し戻される、環状ヘッド57上に配置された狭い管として、ピストン44自体を示す。円筒形ハウジング50内でのピストン44の上下動は、上記のように、標準的な容器70から円筒形ハウジング50内へと製品を引き込むために必要な機械的な力を提供する。円筒形ハウジング50から、この製品は、ピストン44の下方移動の際に、エラストマーブラダー60へと移動させられる。起動ボタン29が押されると、この製品は、アクチェータアセンブリ20を介して上に分配される。上記のように、スピンドル46に接続されたピストン44は、ピストンカラー48のスナップフィットを介してカラーキャップ42に接続されたアクチェータハウジング22の捻れに起因して、円筒形ハウジング50内を上下動する。この動作は、第一方向の場合のピストン44およびスピンドル46の上方移動、ならびに第二の逆方向の場合のピストン44およびスピンドル46の下方移動を提供する。
【0037】
図8および9の参照を続けると、このSHA実施形態のレザバブラダーのリップ61は、円筒形ハウジング50の底部53から上方に放射状に延びる直立壁57内に配置されるが、一方、レザバブラダー60の残りの部分は、底部53の内部環状縁部55によって規定される空間を介して突出する。ブラダー60は、標準的な容器70へと下に延びる。上記のように、ピストン44およびスピンドル46の下方移動の際に、レザバブラダー60は、円筒形ハウジング50内に作製される液圧差によって充填される。起動ボタン29を押すことによる圧力解放の際に、レザバブラダー60は、排出され、そして円筒形ハウジング50内の液圧差の平衡化は、任意の過剰な製品が、標準的な容器70内に分配されることを可能にする。ピストン44の上方移動の際に、製品は、ポートアクセプター54を通り、そしてこの製品が分配を待つ円筒形ハウジング50へと移動する。オーバーキャップ80(これは、アクチェータハウジング22の上に延びるはめ込み外保持壁81の上に配置される)は、使用前の不慮の排出から、ボタン29を保護するためにのみ働く。
【0038】
従って、それぞれのアクチェータハウジング22、122、ピストンカラー48、148、およびスピンドル46、146上のねじ山パターンの幾何学を除いて、図5〜7および8〜9に例示されるようなSHA設計およびDHA設計の1つの実施形態は、一般に、上記と同様の構成要素を合わせて含み得る。これら2つの実施形態によって生じる利点は、以前に開示されたディスペンサの行程に対して、長いボア行程を得るために、両方の能力を含む。さらに、図5〜7に示されるDHA実施形態は、アクチェータハウジング122の1回の捻れ/回転と共に、そして円筒形ハウジング50内のピストン44およびスピンドル146の移動を2回生じる前後の放射状移動を利用して、従って、レザバブラダー60の液圧充填をより容易に促進して、この機構を同時に下に移動させる2つのモードを介したねじ山−溝係合またはねじ山−ラグ係合に起因する、さらなる機械的利点を示す。さらに、いくつかの好ましい実施形態において、そしてこの行程が生じつつ、アクチェータハウジング122は、全行程の半分だけ、上方に移動する。
【0039】
対照的に、図8〜9に示されるSHA実施形態は、DHA実施形態において使用される同じ直径のピストン44およびスピンドル46の組み合わせを特徴とし得るが、いくつかの好ましい実施形態においては、上方モードの移動が取り除かれる場合に、行程の半分の減少によって区別され、それによって、必要な行程のもう半分についての残りの移動を提供するように、下方モードを推進する。しかし、他の幾何学的局面および機能的局面に関して、2つの実施形態は類似するとみなされ得る。
【0040】
図11、12および13に示される第二のSHA実施形態は、僅かに大きい直径のピストン244を特徴とし得る。この実施形態と、以前に記載されたDHA実施形態およびSHA実施形態との間の1つの差異は、この実施形態が、より少ない構成要素を特徴とし、従って、製造がより単純な製品を作製することである。好ましい第二のSHA実施形態において、ピストンヘッド257は、以前に記載されたDHA実施形態およびSHA実施形態のいくつかにおける約0.782インチの直径のピストンヘッド57に対して、約1.0インチの直径を有し得る。再び、特定の直径が、いかようにも限定されないことが意図されるということに留意することが重要であり;むしろ、これらの構成要素のサイズの比例的な増大もしくは減少が、種々の製品適用に対応するので、ピストンヘッド57、257および円筒形ハウジング50、250の相対的な比例、ならびに/あるいはスピンドルもしくはピストン46、146、244、およびピストンカラー48、148、245の溝のねじ山の相対的な比例、ならびに/またはピストン44、144、244の長さおよび円筒形ハウジング50、250の長さの方が、より重要である。
【0041】
特に、SHA実施形態は、一般的ディスペンサシステム10の主な機能および有利な特徴を保持しつつ、製造プロセスの間に、以前に記載された実施形態から個々の構成要素のいくつかを組み合わせることを特徴とし得る。図11を参照して、DHA実施形態およびSHA実施形態の両方のピストン44およびスピンドル146、46は、ねじ切りピストン244と称される単一の構成要素によって置換される。同様に、このDHAモデルおよび基本的なSHAモデルのピストンカラー148、48およびカラーキャップ142、42は、ねじ切りカラーキャップ242と称される単一の構成要素によって置換される。
【0042】
図11の参照を続けて、ねじ切りカラーキャップ242およびアクチェータハウジング222の両方が、以前に記載されたDHA実施形態およびSHA実施形態に対して、幾何学的に改変されたとみなされ得るが、これらの実施形態の間には、多数の類似性が存在する。図11のねじ切りカラーキャップ242およびアクチェータハウジング222は、なお、使用者による滑らない握りを容易にするために、そのそれぞれの環状外壁の代替的な溝付き表面を特徴とする。従って、加圧機構のこの部分は、以前に記載された実施形態の同様の特徴に類似する。さらに、ねじ切りカラーキャップ242は、所望の製品を収容する標準的な容器70と螺合により接続されることが必要な内部ねじ切りを保持し得る。
【0043】
図11はまた、いくつかの実施形態において、アクチェータハウジング222が、外部環状壁221および内部環状壁223のみを特徴とし得ることを例示する。内部環状壁223内に規定された空間は、以前に記載されたDHA実施形態およびSHA実施形態と同様に、それ自体が弁棒シール30(図7および9に示される他の実施形態に匹敵する)を受容する、ばね弁保持装置32を受容する。ねじ切りピストン244は、ねじ切りカラーキャップ242の下部内部環状壁245の内部ねじ切りを上方に移動する。ねじ切りカラーキャップ242の下部内部環状壁245は、外部環状壁241の下に延びる、それぞれ、以前に記載されたSHA実施形態およびDHA実施形態の、ねじ切りカラーキャップ48、148に関して、類似の様式で作用する。さらに、ねじ切りカラーキャップ242は、アクチェータハウジング222の外部環状壁221と内部環状壁223との間に形成される輪状空間によって規定される輪状空間内に位置する、SHA実施形態の一部として図9に示される上部内部環状壁43に類似する、上部内部環状壁243を特徴とする。最後に、図11に示される第二のSHA実施形態の円筒形ハウジング250の幾何学は、SHA実施形態およびDHA実施形態の両方の円筒形ハウジング50とは異なる。以前に記載されたSHA実施形態のねじ切りカラー48のラグ49に係合するためのウインドウ52を備える代わりに、これは、ねじ切りカラーキャップ242に取り付けられる位置決め手段を提供する、その上部端部を取り囲む保持リップ259を有する、実質的に平滑な外側環状壁251を特徴とする。
【0044】
図11に示されるSHA実施形態のいくつかの構成要素に関して、このディスペンサシステム10は、作動時および製造時の両方において、より単純であるとみなされ得る。さらに、ディスペンサシステムの他の実施形態は、以前に記載された実施形態に関して、あまり複雑でない機械的関係および部品の機能、ならびにあまり複雑でない製造を提供し得る。このようなディスペンサシステムの一例は、図15および16に示されるSHA実施形態である。従って、そして以前に記載された実施形態の類似の特徴と一致して、このディスペンサシステムは、カラーキャップ342の内壁のねじ山に係合する、ねじ山を有し、そしていくつかの好ましい実施形態では、示されるようにねじ切りされたその長さの一部のみを有する、ねじ切りピストン344を有する。いくつかの好ましい実施形態において、ねじ切りピストン344は、ショルダー346を有する。カラーキャップ342は、垂れ下がった円筒形ハウジング部分350をさらに提供する。円筒形ハウジング部分350は、カラーキャップ342の一部でありかつこれと一体であり、ディスペンサシステムの部品の数を減少させる。このカラーキャップは、さらに、ショルダー346に対応するショルダー348をさらに提供し得、ショルダー346は、ピストン344がアクチェータハウジング322の回転によって完全に延びる場合に、ショルダー348に対して静止する。
【0045】
いくつかの実施形態において、カラーキャップ342は、カラーキャップシリンダーと称され得、これは、以前に記載された実施形態のシリンダーハウジングの機械的関係および機能と一致するシリンダーハウジングとして働く。図15および16のディスペンサの機能および利点は、以前に記載された他のSHA実施形態の機能および利点と一致する。しかし、まとめると、ピストン344を用いて構成されたアクチェータハウジング322の回転は、他の種々の実施形態において示され、そして以前に記載されたような機械的関係によって、ピストン344の回転をもたらす。アクチェータハウジングの第一方向での回転は、ピストン344の上方移動を生じ、円筒形ハウジング部分350中に製品を引き込む。アクチェータハウジングの第二方向での回転は、ピストン344の下方移動を生じ、ブラダーへの製品の引き込みおよびディスペンサシステムの排出をおしすすめる。
【0046】
さらに、通気システムもまた開示される。以前に記載された実施形態は、全て、通気システムを備え得ること、そしていくつかの好ましい実施形態においては、ディスペンサシステム10は開いている(すなわち、液圧による準備の間に生じる減圧条件を相殺するために、分配シークエンスの補給サイクルの間に製品が分配される場合、周囲の空気が置換される必要がある)と考えられるので通気システムが必要とされることが、最初に言及されるべきである。図11に示されるような、第二のSHA実施形態に組み込まれる通気システムが、最も有効である。図12、13および14を参照して、この通気システムは、約180°離れて位置する一対の通気穴290、および一対の螺旋チャンバ(上部螺旋チャンバ292および下部螺旋チャンバ294)を備え得る。この通気システムはまた、図11に最良に示されるように、上部内部環状壁243中に通気口243aを備え得る。機能的に、通気穴290が開いている場合、すなわち、ねじ切りピストンがその下方移動の頂点にある場合、周囲の空気が、ディスペンサシステム10内に入ることを可能にし、従って、液圧による準備によって生じる減圧条件の相殺を確立し、システム10内の平衡条件を再生する。周囲の空気は、上部螺旋チャンバ292に入り、そしていくつかの好ましい実施形態においてはウインドウからラッチの構成として提供される、ねじ切りカラーキャップ242と円筒形ハウジング250との接続を介して達する。ねじ切りピストン244のねじ山が、ねじ切りカラーキャップ242の下部内部環状壁245の内部ねじ山を上下動する場合に、周囲の空気はまた、円筒形ハウジング250とねじ切りカラーキャップ242の底部環状内壁245との間の界面の螺旋ねじ山296間で交換される。空気交換特徴を有する螺旋ねじ山296の入れ子作動は、このシステムの機能が周囲環境外側に対して、容器70内の圧力平衡を維持する際の補助に寄与するのを促進し、そして同時に、分配行程および補給行程を通じた空気交換を可能にする。
【0047】
図12、13および14の参照を続けると、通気穴290の開口によってのみ、上記2つの状況が生じ、いくつかの実施形態においては、上記入れ子作動の間の約90°の回転毎生じる。この実施形態の各サイクルにおいて、このサイクルを通じて開いているかまたは閉じている通気穴290を介して、約15秒間の持続期間のスプレーを送達する、前方および後方への完全な回転のみが存在する。従って、このシステム10は、ねじ切りピストン244が完全に引き込まれている期間の間、シールされた「通気口が閉じた」位置にあるままである。この理由のために、このシステム10は、ピストンが完全に延びたモードで、容器70へとアセンブルされ得、そしてこの同じ構成でシールされた容器として使用者に出荷される。
【0048】
いくつかのディスペンサ実施形態が、穴、通気口などの通気要素との組み合わせで、そして図15および16に示され得るような、ガスケット352を有する以前に記載された機械的動作および入れ子動作と組み合わせて、ガスケットを組み込む、複数の部品の通気システムとして通気システムを提供し得る。代替的実施形態は、図11〜14の実施形態において提供されるような、以前に記載された機械的動作および入れ子動作を主に介した、開構成および閉構成を提供するひとつながりの設計を提供し得る。
【0049】
上記から容易に理解され得るように、本発明の基本的概念は、種々の方法で具体化され得る。本発明は、方法およびプロセス、ならびに装置およびデバイスの両方を含む。この適用において、実施形態は、記載された種々の複数の装置およびデバイスによって達成されることが示された結果の一部として、そして利用に固有な工程として、開示され得る。これらは単純に、意図および記載されるような複数の装置およびデバイスを利用することの、自然な結果である。さらに、複数の装置およびデバイスが開示されているが、これらは、特定の方法およびプロセスを達成するだけでなく、多数の方法で変化され得ることが、理解されるべきである。重要なことには、上述の全てについて、これらの局面の全てが、この開示によって包含されると理解されるべきである。
【0050】
種々の変化が、本発明の本質から逸脱することなしになされ得ることもまた、理解されるべきである。このような変化はまた、本明細書中に暗に含まれる。これらは、なお本発明の範囲内である。示された明白な実施形態、多数の暗示された代替的実施形態、および広い方法またはプロセスなどの両方を包含する広い開示が、本開示によって包含される。
【0051】
さらに、本発明の種々の構成要素の各々および特許請求の範囲はまた、種々の様式で達成され得る。この開示は、このようなバリエーションの各々を包含し、任意の装置の実施形態、方法もしくはプロセスの実施形態、またはこれらの任意の要素のバリエーションにすぎない実施形態のバリエーションである。特に、例え機能または結果だけが同じだとしても、本発明の要素に関する開示、各要素についての語が、等価な装置用語または方法用語によって表され得ると、理解されるべきである。このような等価な、より広い、またはさらにより一般的な用語は、各要素または作動の記載に包含されるとみなされるべきである。このような用語は、本発明が権利化される暗に広い範囲を明白にすることが所望される場合に、置換され得る。しかし、一例として、全ての作用は、その作用を獲得するための手段として、またはその作用を引き起こす要素として、表現され得ることが理解されるべきである。同様に、開示された各要素は、その要素が容易にする作用の開示を包含することが理解されるべきである。この最後の局面に関して、一例として、「アクチュエータ」の開示は、明白に議論されているかいないかに関わらず、「起動する」作用の開示を包含することが理解されるべきであり、そして逆に、「起動する」作用の有効な開示が存在する場合、このような開示は、「アクチュエータ」およびさらに「起動するための手段」の開示を包含することが理解されるべきである。このような変化および代替的用語は、本記載中に明白に含まれることが理解されるべきである。
【0052】
この特許出願において言及される法律、法令、規則または規定の任意の作用、およびこの特許出願において言及される任意の特許、刊行物または他の参考文献は、本明細書中に参考として援用される。さらに、使用される各用語について、本願におけるその利用が、このような解釈と一致しない限り、一般的辞書的定義は、各用語および全定義、代替的用語、ならびに類義語(例えば、Random House Webster’s Unabridged Dictionary、第二版に含まれる)について取り込まれ、そして本明細書によって参考として援用されると理解されるべきであることが、理解されるべきである。最後に、本明細書により参考として援用される参考文献のリストに列挙される全ての参考文献または本願と共に提出された情報の記述は、本明細書に添付され、そして本明細書により参考として援用される;しかし、上記の各々について、参考として援用されるこのような情報または記述が、本発明の特許を取得することに一致するとみなされ得る程度まで、このような記述は、明らかに本願によってなされるとはみなされない。
【0053】
【表1】
さらに、使用される場合、移行句「含む(comprising)」の使用は、伝統的な請求項の解釈に従って、本明細書中の「オープンエンドの(open−end)」請求項を維持するために使用される。従って、文脈が他を必要としない限り、用語「含む(comprise)」またはバリエーション(例えば、「含む(comprises)」または「含む(comprising)」)は、記述された要素もしくは工程、または要素もしくは工程の群を含むが、任意の他の要素もしくは工程、または要素もしくは工程の群を排除しないことの暗示を意図する。このような用語は、本出願人に、最も広い法的許容を与えるように、最も広い形態で解釈されるべきである。
【0054】
本願中に示される特許請求の範囲は、本発明の記載の一部として、本明細書中で参考として援用され、そして本出願人は明らかに、特許請求の範囲のいずれかもしくは全て、またはその任意の要素もしくは構成要素を支持するためのさらなる記載として、このような特許請求の範囲のこのような取り込まれた内容の全てまたは一部を使用する権利を留保する。本出願人は、さらに明らかに、本願またはその任意の後の係属出願による保護が求められる事項をさらに規定することが必要である場合、あるいは任意の国の特許法、規則もしくは規約または条約の任意の利益を得るため、それらに基づく料金を減少させるため、またはそれらに適合するために必要である場合、このような特許請求の範囲のこのような取り込まれた内容の任意の部分もしくは全て、またはその任意の要素もしくは構成要素を、説明から特許請求の範囲へと、または特許請求の範囲から説明へと移動させる権利を留保する。そして参考として援用されるような内容は、本願の係属(任意の引き続く二番目の出願または任意の再発行もしくは延長を含む)の間にわたって残るべきである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
明細書に記載の発明。
【請求項1】
明細書に記載の発明。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2009−269032(P2009−269032A)
【公開日】平成21年11月19日(2009.11.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−190304(P2009−190304)
【出願日】平成21年8月19日(2009.8.19)
【分割の表示】特願2005−240514(P2005−240514)の分割
【原出願日】平成14年8月20日(2002.8.20)
【出願人】(305040617)オールタナティブ パッケージング ソリューションズ,エルエルシー (2)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年11月19日(2009.11.19)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年8月19日(2009.8.19)
【分割の表示】特願2005−240514(P2005−240514)の分割
【原出願日】平成14年8月20日(2002.8.20)
【出願人】(305040617)オールタナティブ パッケージング ソリューションズ,エルエルシー (2)
【Fターム(参考)】
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