説明

機械式駐車装置

【課題】装置全体をコンパクトにでき、簡単な動作制御で実現でき、入出庫時間の短縮化が容易な機械式駐車装置を提供する。
【解決手段】機械式駐車装置1は、円筒状躯体7の内部に、中央に立設されたポスト8と、ポスト8を中心に回転可能に支持され上下方向に間隔をおいて設置された複数の回転式棚16とを備える。昇降リフト10は、パレット3を載せるための、ポスト8に向かって延びる櫛状のリフトフレーム12を有する。各回転式棚16は、パレット3を載せるための放射状に延びる複数の櫛状の駐車棚18と、昇降リフト10を上下に通過させるためのリフト通過用スペース19とを有する。昇降リフト10と目的の駐車棚18との間でパレット3を移載するときは、目的の駐車棚18を昇降路9に位置させた状態で昇降リフト10を昇降させることにより両者間でパレット3を移載する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、機械式駐車装置に関し、特に円筒状躯体内に駐車装置を組み込んで配設したエレベータ方式の機械式駐車装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、円筒状躯体内に自動車を格納する駐車棚を複数層設け、昇降リフトによりパレットを昇降させて搬送するエレベータ方式の機械式駐車装置が知られている。また、この種の機械式駐車装置において、駐車棚を回転させる方式のものが下記特許文献1に開示されている。
【0003】
図1は、特許文献1に開示された機械式駐車装置30の実施例を示す斜視図である。この駐車装置30において、中央にポスト31が立設され、このポスト31を中心として旋回する複数の回転用ディスク(非底部用回転ディスク32,33及び底部用回転ディスク34)が鉛直方向に複数配置されている。非底部用ディスク32,33は放射状スリット32a,33aを有している。
【0004】
車両進退路35は、非底部用回転ディスク32の円周部に端部を臨ませて水平に延在する。ランウェイガータ36は、車両進退路35の上部で車両進退路35と平行に水平に延在する。走行台車37は、ランウェイガータ36上を移動する。巻き上げ機構38は、車両用コンテナ39をスプレッダ40を介して吊り上げ、昇降させるべく走行台車37に架設されている。
【0005】
このように構成された駐車装置30においては、車両進退路35に入った車両はコンテナ39に収納され、コンテナ39をスプレッダ40に固定し、巻上げ機構38により昇降させるとともに、走行台車37を移動して駐車スペースのある回転ディスク32,33,34までコンテナを運び、該当する回転ディスク上に車両を収納したコンテナ39を載置する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平5−59838号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述した特許文献1の機械式駐車装置は、ランウェイガータ36、走行台車37、コンテナ39、スプレッダ40など、構成が複雑であり、かつ大がかりな装置となってしまうため、現実性に乏しい。
また、回転ディスク32,33,34上の任意の位置に任意の向きでコンテナ39を載置するため、複雑な制御技術が要求される。
また、巻上げ機構38、つまりクレーン方式でコンテナ39を昇降させるため、昇降速度を上げることが困難であり、入出庫時間を短縮化しにくい。
【0008】
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、装置全体をコンパクトにでき、簡単な動作制御で実現でき、入出庫時間の短縮化が容易な機械式駐車装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の問題を解決するため、本発明は、車両が入出庫するための入出庫部と、該入出庫部の上方と下方のいずれか一方又は両方に設けられパレットの格納スペースを内部に有する円筒状躯体と、円筒状躯体内に設けられた昇降路を昇降する昇降リフトとを備えた機械式駐車装置であって、前記円筒状躯体の内部に、中央に立設されたポストと、該ポストを中心に回転可能に支持され上下方向に間隔をおいて設置された複数の回転式棚とを備え、前記昇降リフトは、パレットを載せるための、前記ポストに向かって延びる櫛状のリフトフレームを有し、前記各回転式棚は、パレットを載せるための放射状に延びる複数の櫛状の駐車棚と、前記昇降リフトを上下に通過させるためのリフト通過用スペースとを有する、ことを特徴とする。
【0010】
また上記の機械式駐車装置において、昇降リフトと目的の駐車棚との間でパレットを移載するときは、目的の駐車棚を昇降路に位置させた状態で昇降リフトを昇降させることとにより両者間でパレットを移載することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
上記の本発明の機械式駐車装置においては、入出庫部に入った車両は、昇降リフトにより目的の回転式棚まで昇降し、昇降リフトが目的の駐車棚を通過する過程で、パレットが昇降リフトから駐車棚に乗り移ることで、パレットを移載する。このとき、目的の回転式棚と入出庫部との間にある回転式棚は、リフト通過スペースを昇降路に位置させておくことで、昇降リフトが通過することができる。車両を出庫させるときは、出庫させる駐車棚を昇降路に位置させた状態で、駐車棚より下の位置から昇降リフトを上昇させることで、駐車棚からパレットをすくい上げ、パレットを移載し、昇降リフトを入出庫部まで昇降させる。
【0012】
このように、本発明の機械式駐車装置は、パレットを載せて昇降する昇降リフトと、パレットを格納する回転式棚を備え、昇降リフトと回転式棚との間でパレットを移載する構成であるため、特許文献1のようなコンテナ、スプレッダ、ランウェイガータ、走行台車などが不要であり、構造が簡単であり、装置全体をコンパクトに構成できる。
また、本発明では、特許文献1と異なり、昇降リフトの昇降によって駐車棚との間でパレットの移載を行うようになっているので、簡単な動作制御で実現できる。
また、本発明では、昇降リフトを採用しているので、レーン方式を採用する特許文献1と比べて、昇降速度を上げることで入出庫時間の短縮が容易である。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】特許文献1に記載された機械式駐車装置の斜視図である。
【図2】本発明に係る機械式駐車装置の第1実施形態を示す概略構成図(側面図)である。
【図3】図2のIII−III線断面図である。
【図4】図2のIV−IV線断面図である。
【図5】本発明に係る機械式駐車装置の第2実施形態を示す概略構成図(側面図)である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の好ましい実施形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、各図において共通する部分には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
【0015】
図2は、本発明に係る機械式駐車装置1の第1実施形態を示す概略構成図(側面図)である。
図2に示すように、この機械式駐車装置1は、車両2が入出庫するための入出庫部4と、入出庫部4の下方に設けられパレット3の格納スペースを内部に有する円筒状躯体7と、円筒状躯体7内に設けられた昇降路9を昇降する昇降リフト10とを備えている。
【0016】
入出庫部4は、図示例では、車両2が入場するための入庫口4aと、車両2が退場するための出庫口4bを有する。また入出庫部4の床4cにはパレット用開口(符号なし)が形成され、昇降リフト10にパレット3を載せてパレット用開口に位置させた状態で車両2が入出庫部4に入退場することで、パレット3への車両2の搭載及び退出を行う。
【0017】
図2に示すように、入出庫部4の床4cに、パレット3を旋回させる機能を有するターンテーブル5を設け、このターンテーブル5により入庫時又は出庫時に車両2の向きを180度水平旋回させて、車両2が入庫口4aから前進出庫できるようにしてもよい。この場合、入庫口4aと出庫口4bを共通化して入出庫口としてよい。なお、ターンテーブル5は、例えば、特開平10−46857号公報(図2)に開示されたものを適用することができる。
【0018】
第1実施形態において、円筒状躯体7は地下に設けられた構造体である。すなわち、図2に示す機械式駐車装置1の第1実施形態では、上部乗り入れ方式を採用している。
【0019】
円筒状躯体7内に、昇降路9にそって鉛直方向に延びる支柱13が立設されている。昇降リフト10は、この支柱13に沿って上下にスライドするスライドフレーム11と、スライドフレーム11に連結され後述するポスト8に向かって水平方向に延びる櫛状のリフトフレーム12とを有する。リフトフレーム12は、互いに間隔をあけて平行に水平方向に延びる複数(図示例では2本)の水平フレーム12aからなる。
【0020】
スライドフレーム11は、図示しない駆動チェーンに連結され、この駆動チェーンが昇降駆動装置14によって駆動されることにより、スライドフレーム11(昇降リフト10)が昇降駆動される。この昇降駆動は、図示しない制御装置によって制御される。
【0021】
この機械式駐車装置1は、さらに、円筒状躯体7の内部に、中央に立設されたポスト8と、ポスト8を中心に回転可能に支持され上下方向に間隔をおいて設置された複数の回転式棚16とを備える。
【0022】
図3は図2のIII−III線断面図である。図3では、回転式棚16における、後述するリフト通過用スペース19が昇降路9に位置した状態を示している。
図4は図2のIV−IV線断面図である。図4では、回転式棚16における、後述する駐車棚18が昇降路9に位置した状態を示している。
【0023】
図3及び図4に示すように、回転式棚16は、パレット3を載せるための放射状に延びる複数の櫛状の駐車棚18と、昇降リフト10を上下に通過させるためのリフト通過用スペース19とを有する。
【0024】
ポスト8には、回転式棚16ごとに、回転式棚16を回転駆動するための棚駆動装置20が設けられている。この棚駆動装置20により、回転式棚16を回転させることで、任意の駐車棚18又はリフト通過用スペース19を昇降路9に位置させることができる。棚駆動装置20は、図示しない制御装置によって制御される。
【0025】
各駐車棚18は、ポスト8に回転可能に支持されたリング状の中央フレーム17を有し、この中央フレーム17に周方向に間隔を置いて複数(図示例では7つ)の駐車棚18が放射状に取り付けられている。
各駐車棚18は、互いに間隔をおいて平行に水平方向に延びる複数(図示例では2本)の支持フレーム18aからなる。
【0026】
リフト通過用スペース19は、各回転式棚16において駐車棚18が設けられていない部分である。したがって、回転式棚16のリフト通過用スペース19が、昇降路9に位置している状態では、昇降リフト10が回転式棚16に干渉することなく通過できるようになっている。
【0027】
駐車棚18を構成する支持フレーム18aの間隔と、昇降リフト10のリフトフレーム12を構成する水平フレーム12aの間隔は、駐車棚18が昇降路9に位置するときに昇降リフト10が駐車棚18を上下に干渉することなく通過できるように設定されている。
【0028】
次に、上記のように構成された機械式駐車装置1の動作について説明する。なお、以下に説明する昇降リフト10及び回転式棚16の動作は、上記の制御装置によって自動制御される。
【0029】
車両2を入庫する場合は以下のように動作する。
ここで、前提として、昇降リフト10に載ったパレット3が入出庫部4に待機しているものとする。
【0030】
(A1)入出庫部4に車両2が入ってパレットの上に載る。車両2を載せたパレット3は、昇降リフト10により目的の駐車棚18がある回転式棚16に向かって下降する。このとき、図4に示すように、車両2を格納すべき駐車棚18を昇降路9に位置させておく。また、少なくとも、目的の駐車棚18と入出庫部4との間の高さにある回転式棚16については、図3に示すように、リフト通過用スペース19を昇降路9に位置させておくことで、昇降リフト10が回転式棚18と干渉することなく下方に通過できるようにしておく。
【0031】
(A2)目的の駐車棚18が昇降路9に位置する状態で、昇降リフト10がその駐車棚18を上から下に通過すると、その過程で、パレット3が昇降リフト10から駐車棚18に移載される。
【0032】
(A3)パレット3を目的の駐車棚18に移載したら、その回転式棚16のリフト通過用スペース19を昇降路9に位置させて、昇降リフト10が通過できる状態にする。
【0033】
車両2の載ったパレット3(実車パレット)又は車両2の載っていないパレット3(空パレット)を入出庫部4まで搬送する場合は、以下のように動作する。ここで、前提として、昇降リフト10に載ったパレット3が入出庫部4に待機しており、そのパレットは空パレットであるとする。
【0034】
(B1)まず、昇降リフト10を下降させ、パレット3が載置されていない駐車棚18に空パレットを移載する。このときの移載は、上述した入庫動作と同じ要領でおこなう。
【0035】
(B2−1)空パレットを置いた時点での昇降リフト10が、目的のパレット3が格納された回転式棚16よりも高い位置にある場合、昇降リフト10が目的の回転式棚16を通過できるように、リフト通過用スペース19を昇降路9に位置させておき、目的のパレット3が載置された駐車棚18よりも下の位置にリフトフレーム12が位置するように昇降リフト10を下降させる。その後、目的のパレット3が載置された駐車棚18を昇降路9に位置させる。
【0036】
(B2−2)空パレットを置いた時点での昇降リフト10が、目的のパレット3が格納された回転式棚16よりも低い位置にある場合、目的のパレット3が載置された駐車棚18を昇降路9に位置させるとともに、昇降リフト10を上昇させる。
【0037】
(B3)上記の(B2−1)又は(B2−2)に続いて、昇降リフト10が目的の駐車棚18を下から上に通過すると、その過程で、パレット3をリフトフレーム12ですくい上げることで、パレット3がその駐車棚18から昇降リフト10に乗り移る。これによりパレット3が昇降リフト10に移載される。次に、昇降リフト10を上昇させてパレット3を入出庫部4まで搬送し、車両2を出庫させる。
【0038】
上述した本発明の機械式駐車装置1によれば、パレット3を載せて昇降する昇降リフト10と、パレット3を格納する回転式棚16を備え、昇降リフト10と回転式棚16との間でパレット3を移載する構成であるため、特許文献1のようなランウェイガータ、走行台車、コンテナ、スプレッダなどが不要であり、構造が簡単であり、装置全体をコンパクトに構成できる。
【0039】
また、本発明では、特許文献1と異なり、昇降リフト10の昇降によって駐車棚18との間でパレット3の移載を行うようになっているので、簡単な動作制御で実現できる。
【0040】
また、本発明では、昇降リフト10を採用しているので、レーン方式を採用する特許文献1と比べて、昇降リフト10の昇降速度を上げることで入出庫時間の短縮が容易である。
【0041】
図5は、本発明に係る機械式駐車装置1の第2実施形態を示す概略構成図(側面図)である。
図5に示すように、機械式駐車装置1の第2実施形態は、車両2が入出庫するための入出庫部4と、入出庫部4の上方に設けられパレット3の格納スペースを内部に有する円筒状躯体7と、円筒状躯体7内に設けられた昇降路9を昇降する昇降リフト10とを備えている。
【0042】
第2実施形態において、円筒状躯体7は地上に設けられた構造体である。すなわち、図5に示す機械式駐車装置1の第2実施形態では、下部乗り入れ方式を採用している。第2実施形態において、円筒状躯体7の内部に、ポスト8と回転式棚16を備える点は第1実施形態と同様であり、ポスト8、回転式棚16及び昇降リフト10の構成も、第1実施形態と同様である。
【0043】
第2実施形態において、車両2を入庫する場合は以下のように動作する。
ここで、前提として、昇降リフト10に載ったパレット3が入出庫部4に待機しているものとする。
【0044】
(C1)入出庫部4に車両2が入ってパレットの上に載る。車両2を載せたパレット3は、昇降リフト10により目的の駐車棚18がある回転式棚16に向けて上昇する。このとき、少なくとも、目的の駐車棚18と入出庫部4との間の高さにある回転式棚16と、目的の駐車棚18がある回転式棚16については、リフト通過用スペース19を昇降路9に位置させておく。
【0045】
(C2)昇降リフト10のリフトフレーム12が、目的の駐車棚18がある回転式棚16よりも高い位置にきたら、その位置で一旦停止させる。次に、目的の駐車棚18が昇降路9に位置するように、回転式棚16を旋回させる。
【0046】
(C3)続いて、目的の駐車棚18が昇降路9に位置する状態で、昇降リフト10がその駐車棚18を上から下に通過すると、その過程で、車両2を載せたパレット3が昇降リフト10から駐車棚18に移載される。
【0047】
(C4)パレット3を目的の駐車棚18に移載したら、その回転式棚16のリフト通過用スペース19を昇降路9に位置させて、昇降リフト10が通過できる状態にする。
【0048】
第2実施形態において、車両2の載ったパレット3(実車パレット)又は車両2の載っていないパレット3(空パレット)を入出庫部4まで搬送する場合は、以下のように動作する。ここで、前提として、昇降リフト10に載ったパレット3が入出庫部4に待機しており、そのパレットは空パレットであるとする。
【0049】
(D1)昇降リフト10を上昇させ、パレット3が載置されていない駐車棚18に空パレットを移載する。このときの移載は、上述した入庫動作と同じ要領でおこなう。
【0050】
(D2−1)空パレットを置いた時点での昇降リフト10が、目的のパレット3が格納された回転式棚16よりも高い位置にある場合、昇降リフト10が目的の回転式棚16を通過できるように、リフト通過用スペース19を昇降路9に位置させておき、目的のパレット3が載置された駐車棚18よりも下の位置にリフトフレーム12が位置するように昇降リフト10を下降させる。その後、目的のパレット3が載置された駐車棚18を昇降路9に位置させる。
【0051】
(D2−2)空パレットを置いた時点での昇降リフト10が、目的のパレット3が格納された回転式棚16よりも低い位置にある場合、目的のパレット3が載置された駐車棚18を昇降路9に位置させるとともに、昇降リフト10を上昇させる。
【0052】
(D3)上記の(D2−1)又は(D2−2)に続いて、昇降リフト10が目的の駐車棚18を下から上に通過すると、その過程で、パレット3をリフトフレーム12ですくい上げることで、パレット3がその駐車棚18から昇降リフト10に乗り移る。これによりパレット3が昇降リフト10に移載される。
【0053】
(D4)次に、パレットを取り出した駐車棚18がある回転式棚16のリフト通過用スペース19が昇降路9に位置するように、回転式棚16を旋回させ、昇降リフト10がその回転式棚16を下方に通過できる状態になったら、昇降リフト10を下降させてパレット3を入出庫部4まで搬送し、車両2を出庫させる。
【0054】
上述した第2実施形態によっても、第1実施形態と同様に、装置全体をコンパクトにでき、簡単な動作制御で実現でき、入出庫時間を容易に短縮できるといった効果が得られる。
【0055】
なお、上述した第1及び第2実施形態では、上部乗り入れ式と下部乗り入れ式の機械式駐車装置について説明したが、本発明の機械式駐車装置は、入出庫部の上方及び下方に円筒状躯体がある中間乗り入れ方式として構成されてもよい。このように中間乗り入れ式として構成する場合、入出庫部の下方にある円筒状躯体と入出庫部との間でパレットを搬送するときは第1実施形態と同様の動作をすればよく、入出庫部の上方にある円筒状躯体と入出庫部との間でパレットを搬送するときは第2実施形態と同様の動作をすればよい。
【0056】
上記において、本発明の実施形態について説明を行ったが、上記に開示された本発明の実施の形態は、あくまで例示であって、本発明の範囲はこれら発明の実施の形態に限定されない。本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
【符号の説明】
【0057】
1 機械式駐車装置
2 車両
3 パレット
4 入出庫部
7 円筒状躯体
8 ポスト
9 昇降路
10 昇降リフト
12 リフトフレーム
12a 水平フレーム
16 回転式棚
17 中央フレーム
18 駐車棚
18a 支持フレーム
19 リフト通過用スペース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両が入出庫するための入出庫部と、該入出庫部の上方と下方のいずれか一方又は両方に設けられパレットの格納スペースを内部に有する円筒状躯体と、円筒状躯体内に設けられた昇降路を昇降する昇降リフトとを備えた機械式駐車装置であって、
前記円筒状躯体の内部に、中央に立設されたポストと、該ポストを中心に回転可能に支持され上下方向に間隔をおいて設置された複数の回転式棚とを備え、
前記昇降リフトは、パレットを載せるための、前記ポストに向かって延びる櫛状のリフトフレームを有し、
前記各回転式棚は、パレットを載せるための放射状に延びる複数の櫛状の駐車棚と、前記昇降リフトを上下に通過させるためのリフト通過用スペースとを有する、ことを特徴とする機械式駐車装置。
【請求項2】
昇降リフトと目的の駐車棚との間でパレットを移載するときは、目的の駐車棚を昇降路に位置させた状態で昇降リフトを昇降させることにより両者間でパレットを移載する、請求項1記載の機械式駐車装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−255359(P2010−255359A)
【公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−109012(P2009−109012)
【出願日】平成21年4月28日(2009.4.28)
【出願人】(000198363)IHI運搬機械株式会社 (292)