説明

機能性繊維

【課題】外観が良好でかつ成形性に優れ、十分な吸着性、微小蛋白質不活性化を有する安価な機能性繊維および該繊維を使用した不織布を提供する。
【解決手段】芯層2が熱可塑性樹脂、鞘層3が有機酸成分と金属間で結合を有する金属超微粒子を含有する熱可塑性樹脂で構成されている機能性繊維。金属はCu,Ag,Au、In,Pdなどの特定の金属から選択される。また有機酸性分は、炭素数が3〜30の脂肪酸であることが好ましい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、吸着性、微小蛋白質不活性化等の効果を有する機能性繊維であって、例えば、不織布、フィルタや衣類等などに使用する繊維に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、生活様式の変化によって社会の生活空間には様々な細菌やかびが存在し、微生物や生ゴミ等の腐敗臭、花粉症などのアレルギーによる生活習慣病を抱える人口が増えている。
一方、繊維からなる製品は、布、紙、フィルムの用途のかなりの部分をカバーし、さまざまな機能を付与して、発展性の大きな多用途素材として注目されている。例えば、衣料、防護・保護衣、建築、車両・自動車内装、生理用品の繊維製品に幅広く使用されており、これら繊維製品中に抗菌剤、或いは消臭剤等の機能性材料を混合或いは含有させてそれらの機能を付与させることが以下に提案されている。樹脂原料にステアリン酸銀の熱分解温度以下で混合したコロイド状粒子を含有する抗菌性繊維が提案されている(特許文献1)。また、繊維の耐久性、抗菌剤の使用量制限の観点から、鞘層に銀イオン、ゼオライト、リン酸ジルコニウム等の機能性材料を含有させた芯鞘型繊維が提案されている(特許文献2〜5)。
【0003】
上記特許文献に記載された消臭性、抗菌性を有する物質を繊維に含有させても、消臭性或いは抗菌性物質の従来の優れた効果が樹脂中で発現しがたく、もしくは、消臭或いは抗菌サイトが飽和状態になることにより、消臭効果等が低下する、或いは不十分であるという問題がある。
このような観点から、本発明者等は、樹脂中に吸着性、微小蛋白質を不活性化し得る金属超微粒子を分散して成る成形体を提案した(WO2008/29932、WO2008/69034)。
【0004】
【特許文献1】特開2005−48031号公報
【特許文献2】特許第3071594号公報
【特許文献3】特開平09−87928号公報
【特許文献4】特開平11−61569号公報
【特許文献5】特開平11−189919号公報
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
前述したとおり、本発明によれば、芯層が熱可塑性樹脂、鞘層が有機酸成分と金属間で結合を有する金属超微粒子を含有する熱可塑性樹脂で構成されている機能性繊維は、吸着物質、アレルギー物質等と接する表面積を大きくすることができるので、吸着物質との反応に優れ、通常の粒子よりも大きな吸着性、アレルギー物質等の微小蛋白質不活性化に優れる。また、有機酸成分と金属間で結合を有する金属超微粒子が芯鞘層に含有しても良いが、微小蛋白質不活性化は、繊維表面近傍に存在する金属超微粒子が大きく関与するため、特に鞘層に分散されていることが重要で、芯層を熱可塑性樹脂とする構成と相まって、糸切れが発生しにくく、安定した成形ができるという作用効果を有する。
【0010】
また、本発明は、有機酸と金属とが結合した金属超微粒子であることが重要な特徴であって、金属超微粒子の平均粒子径は1乃至100nmであることが好ましく、さらに、1乃至20nmであることが好ましい。なお、本明細書でいう平均粒子径とは、金属と金属の間に隙間がないものを1つの粒子としその平均値をいう。
【0011】
本発明の繊維の鞘層は、300〜700nmにプラズモン吸収の現象を示すことが吸着性、微小蛋白質不活性化を有している点で好ましい。前記プラズモン吸収によって金属超微粒子が熱可塑性樹脂中に分散されていることを示しており、一方、プラズモン吸収の現象を示さない場合は金属超微粒子が分散されていないか、或いは、金属超微粒子が形成されていないことが確認できる。また、プラズモン吸収波長は金属の種類に固有のものであり、銀超微粒子の場合には、波長420nm付近に吸収の現象を示す。
【0012】
本発明の繊維の成形温度は、有機酸金属塩が繊維の原料となる樹脂中で熱分解する温度とすることが好ましく、有機酸金属塩が樹脂中で熱分解することにより、樹脂中に金属超微粒子が形成され、均一分散される。一方、成形温度が、有機酸金属塩が樹脂中で熱分解しない温度であると、樹脂中で金属超微粒子が形成されない。
【0013】
本発明の有機酸成分と金属間で結合する金属成分としては、特に制限はされないがCu、Ag、Au、In、Pd、Pt、Fe、Ni、Co、Nb、Sn、Ru、Rh等を挙げることができる。特に、Ag、Au、Pt、Sn等が好ましい。これらの単体、混合物、合金等であってもよい。
【0014】
本発明の有機酸成分は金属と結合をしているおり、有機酸成分としては炭素数が3乃至30の脂肪酸が好ましく、ミリスチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、パルチミン酸、n−デカン酸、パラトイル酸、コハク酸、マロン酸、酒石酸、リンゴ酸、グルタミン酸、アジピン酸、酢酸等の脂肪族カルボン酸、フタル酸、マレイン酸、イソフタル酸、テレフタル酸、安息香酸、ナフタレン酸等のカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環式カルボン酸等を挙げることができる。
本発明においては、特にミリスチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、パルミチン酸が好ましい。
【0015】
本発明の繊維に吸着する物質としては、アンモニア、トリメチルアミン、硫化水素、メチルメルカプタン、硫化メチル、二硫化メチル、アセトアルデヒド、スチレン、プロピオン酸、ノルマン酪酸、ノルマン吉草酸、イソ吉草酸、トルエン、キシレン、酢酸エチル、メチルイソブチルケトン、イソブタノール、プロピオンアルデヒド、ノルマルブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、ノルマルバレルアルデヒド、イソバレルアルデヒドが挙げられる。その中でも特に、硫黄成分を含有する臭気に対して有効に作用する。
【0016】
本発明の繊維が微小蛋白質不活性化するものとしては、花粉、カビ、ウィルス、菌、真菌等が挙げられ、蛋白質に含まれるジスルフィド結合を有効に分解することで、抗体による免疫反応が過剰に働くことを抑制する。
【0017】
本発明の繊維直径は、1〜100μmが好ましく、芯層断面の直径は5〜99μmの範囲が好ましい。繊維直径が100μmより大きいと表面積が少ないので吸着性、微小蛋白質不活性化に優れなく、繊維直径が1μmより小さいと、糸切れが発生し安定して成形することができない。
【0018】
本発明の金属超微粒子を含有する鞘層及び芯層の熱可塑性樹脂としては、溶融成形が可能な熱可塑性樹脂であれば従来公知のものをすべて使用でき、例えば、低−,中−,高−密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、線状超低密度ポリエチレン、アイソタクティックポリプロピレン、シンジオタクティックポリプロピレン、プロピレン−エチレン共重合体、ポリブテン−1、エチレン−ブテン−1共重合体、プロピレン−ブテン−1共重合体、エチレン−プロピレン−ブテン−1共重合体等のオレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル樹脂、ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン6,10等のポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、メタクリル樹脂等を挙げることができる。
芯層の熱可塑性樹脂は、鞘層の熱可塑性樹脂より高融点の樹脂を使用することが好ましく、耐久性の観点からポリプロピレン樹脂、ポリエステル樹脂が好適に使用される。
【0019】
本発明の繊維からなる製品は、不織布、衣料、防護・保護衣、建築、車両・自動車内装、おむつ、掃除用ワイパー、歯ブラシ、ペット用トイレ、ペット用手入れ用品、パックシート、軟失禁用品、カーテン、椅子張り、寝装具、ウェットティッシュ、換気扇フィルタ、硫化物フィルタ、水処理フィルタベッドマットレス、シートベルト、マット、クッション、ホース、ワイピングクロス、ファブリック製品、化粧品用パフ、マスク、生理用品、救急用品、家具、フィルタ・空調フィルタ、農業・園芸、ビニールハウスシート、人工皮革用基布、生活資材、工業資材、包材、電子材料、医療、アラミド繊維、炭素繊維、活性短繊維、中空糸膜等に用いることができる。特に、本発明の繊維からなる不織布製品としては、エアーフィルタ、マスクとして使用することが好適である。また不織布製品は、単層構造の不織布を構成することもできるが、複数のシートとの多層構成とすることもできる。
【0020】
(脂肪酸金属塩)
本発明の繊維における金属超微粒子の形成に使用される有機酸金属塩の金属成分は、特に制限されないが、Cu,Ag,Au,In,Pd,Pt,Fe,Ni,Co,Nb,Sn,Ru,Rh等を挙げることができ、中でもAu,Ag,Cu,Pt,Sn、特にAgが好適である。
また脂肪酸としては、ミリスチン酸,ステアリン酸,オレイン酸,パルミチン酸,n−デカン酸,パラトイル酸,コハク酸,マロン酸,酒石酸,リンゴ酸,グルタル酸,アジピン酸、酢酸等の脂肪族カルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環式カルボン酸等を挙げることができる。
本発明において、用いる脂肪酸は、ミリスチン酸、ステアリン酸、パルミチン酸等の炭素数が3乃至30の高級脂肪酸であることが特に好ましく、共に炭素数の多いものであることにより、脂肪酸成分自体も臭気成分或いはVOCを吸着することができ、吸着性、(消臭効果)、微小蛋白質不活性化をより向上することが可能となる。
最も好適な有機酸金属塩としては、ミリスチン酸銀、ステアリン酸銀等を挙げることができ、平均粒子径が1乃至100μm、特に20乃至80μmの範囲にあることが樹脂中に均一分散される点で好ましい。
【0021】
(不織布製造方法)
本発明の繊維から成る芯鞘型繊維は、公知の方法で作製することができ、溶融紡績法、湿式紡糸法、乾式紡糸法等が挙げられる。一般的には、ポリマーを加熱し、圧力をかけてノイズから出しながら、冷却して繊維を作製する溶融紡績法で作製することができる。
また、本発明の前記芯鞘繊維からなる不織布は、公知の方法で作製することができ、スパンボンド法、メルトブロー法、乾式不織布法としてケミカルボンド、ニードルパンチ、湿式不織布法が挙げられる。スパンボンド法は、芯鞘それぞれの樹脂をフィーダー投入し、二軸押出機にて加熱混練させ、ギアーポンプ、スピンヘッドを介してノズルから吐出された芯鞘型の糸状樹脂は、クーリングエアーで冷却された後エアーエジェクター内を通過し延伸される。延伸された糸状樹脂がコンベアー上にウエブを形成し、コンパクションロール、エンボスロールで加熱圧縮成形されることで不織布が得られる。また、メルトブロー法は、樹脂をノズルから噴出すことで、10μm以下の超極細繊維からなる不織布を得ることができるので、吸着性、微小蛋白質不活性化に有効に作用する。
【0022】
本発明の機能性繊維の製造方法においては、一般に二軸押出機で原料である脂肪酸金属塩と熱可塑性樹脂を混合加熱することにより行われており、一般に脂肪酸金属塩が分解し、金属超微粒子を形成するためには、脂肪酸金属塩の分解開始温度以上の温度で加熱することが必要である。脂肪酸金属塩の分解開始温度は、脂肪酸部分が金属部分から脱離あるいは分解し始める温度であり、一般的に開始温度はJIS K 7120により定義されている。これによれば、有機化合物(脂肪酸金属塩)の質量を計測し、熱重量測定装置を用いて不活性雰囲気下で昇温した際の重量変化を測定する熱重量測定(TG)を行う。測定により得られた熱重量曲線(TG曲線)から分解開始温度を算出する。試験加熱開始前の質量を通る横軸に平行な線とTG曲線における屈曲点間の勾配が最大になるような接線とが交わる点の温度を開始温度とすると定義づけられている。しかし、本発明は上記に定義される脂肪酸金属塩の分解開始温度以上の温度で加熱することを必要としない。なぜならば、実際には二軸押出機の設定温度以外にスクリューによる剪断発熱、或いは滞留時間等による影響を受けるため、本発明においては、脂肪酸金属塩の分解開始温度未満の温度で加熱する一方で、滞留時間や加熱時間、スクリュー回転数等の加工条件を調整することで、脂肪酸金属塩を分解し、金属超微粒子を形成する。
【0023】
脂肪酸金属塩の加工条件は一概に限定することはできないが、例えば、上述のJISの定義により分解開始温度が220℃であるステアリン酸を脂肪酸として有するステアリン酸銀を使用した場合で、140℃乃至220℃未満の温度で、この範囲内の温度における二軸押出機の設定温度にもよるが、5乃至1800秒、特に10乃至300秒の加熱時間で加熱混合を行うことが好適である。
【実施例】
【0024】
1.分光透過率測定
実施例で得られた不織布を温度150℃でホットプレスすることにより厚み50μmのシート状に成形し、該シートの分光透過率を測定し300〜700nmのプラズモン吸収の有無を確認した。
【0025】
2.未消臭時メチルメルカプタン濃度の測定
口部をゴム栓で密封した窒素ガス置換した500mlガラス製瓶内に、悪臭物質メチルメルカプタン5μlをマイクロシリンジにて注入し、その濃度が10ppmになるように調整し、室温(25℃)で1日放置した。1日放置後、瓶中へガステック社製検知管を挿入し残存メチルメルカプタン濃度を測定し未消臭時メチルメルカプタン濃度(A)とした。
【0026】
3.消臭後メチルメルカプタン量の測定
熱可塑性樹脂に金属超微粒子を鞘層に含有させた繊維からなる不織布(繊維径16μm、目付量50g/m)を、50mm四方に切り出し、窒素ガス置換した500mlガラス製瓶内に入れてゴム栓で密封した後、前記瓶内に悪臭物質メチルメルカプタン5μlをマイクロシリンジにて注入し、その濃度が10ppmになるように調整し、室温(25℃)で1日放置した。1日放置後、瓶中へガステック社製検知管を挿入し残存メチルメルカプタン濃度を測定し、消臭後メチルメルカプタン濃度(B)とした。
【0027】
4.メチルメルカプタン消臭率の算出
前記未消臭時メチルメルカプタン濃度(A)から消臭後メチルメルカプタン濃度(B)を引いた値を未消臭時メチルメルカプタン濃度(A)で割り百分率で表した値を消臭率とした。
【0028】
(実施例1)
低密度ポリエチレン樹脂に、ステアリン酸銀が5wt%の含有率となるように配合したものを樹脂投入口から投入し、一次成形温度180℃で二軸押出機にて押し出しマスターバッチを作製した。次いで、芯層にポリプロピレン樹脂、鞘層には低密度ポリエチレン樹脂にステアリン酸銀の含有量が1重量%になるように前記マスターバッチを配合し、二次成形温度を200℃で二軸押出機にて混練し、ノズル径600μmから押出し、エアーエジェクターにて延伸させ、エンボスロールで加熱圧着し、芯層と鞘層比率が3:7である繊維径16μmからなる不織布を作製した。得られた不織布の消臭率の算出、分光透過率の測定を行った。
【0029】
(実施例2)
二次成形温度を180℃とした以外は実施例1と同様に不織布を作製し、消臭率の算出、測定を行った。
【0030】
(実施例3)
鞘層のステアリン酸銀の含有量が0.5重量%とした以外は実施例1と同様に不織布を作製し、消臭率の算出、測定を行った。
【0031】
(実施例4)
二次成形温度を220℃とした以外は実施例1と同様に不織布を作製し、消臭率の算出、測定を行った。
【0032】
(実施例5)
鞘層のステアリン酸銀の含有量を1.5重量%とした以外は実施例1と同様に不織布を作製し、消臭率の算出、測定を行った。
【0033】
(実施例6)
ミリスチン酸銀を使用した以外は実施例1と同様に不織布を作製し、消臭率の算出、測定を行った。
【0034】
(比較例1)
ステアリン酸銀を、不活性ガス雰囲気下温度250℃で加熱して得られた粒子径100nmのステアリン酸銀を5重量%となるようにマスターバッチを作製した以外は、実施例1と同様に不織布を製作し、消臭率の算出、測定を行った。
【0035】
(比較例2)
ゼオライトの含有量が5重量%になるよう配合してマスターバッチを作製し、鞘層にゼオライトにした以外は、実施例1と同様に不織布を作製し、消臭率の算出、測定を行った。
【0036】
(比較例3)
無機系消臭剤(東亜合成(株):登録商標「ケスモン」)の含有量が5重量%になるよう配合してマスターバッチを作製し、鞘層に無機系消臭剤を配合した以外は、実施例1と同様に不織布を作製し、消臭率の算出、測定を行った。
【0037】
(比較例4)
銀(粒径4.5μm)の含有量が5重量%になるよう配合してマスターバッチを作製し、鞘層に銀を配合した以外は、実施例1と同様に不織布を作製し、消臭率の算出、測定を行った。
【0038】
上記結果を表1に示す。以上の結果から実施例1〜6については優れた消臭効果を有することがわかる。また、微小蛋白質不活性化の評価を行っていないが、消臭効果と同様に微小蛋白質不活性化を有するものと考えられる。
【表1】

【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】芯鞘型繊維の断面図を示す。
【産業上の利用可能性】
【0041】
本発明の機能性繊維は、繊維の鞘層に金属超微粒子が均一分散され、外観が良好でかつ成形性に優れ、吸着性、微小蛋白質不活性化に優れた機能性繊維を提供できる。また、容易に成形できるために、不織布、衣料、防護・保護衣、建築、車両・自動車内装、おむつ、掃除用ワイパー、歯ブラシ、ペット用トイレ、ペット用手入れ用品、パックシート、軟失禁用品、カーテン、椅子張り、寝装具、ウェットティッシュ、換気扇フィルタ、硫化物フィルタ、水処理フィルタベッドマットレス、シートベルト、マット、クッション、ホース、ワイピングクロス、ファブリック製品、化粧品用パフ、マスク、生理用品、救急用品、家具、フィルタ・空調フィルタ、農業・園芸、ビニールハウスシート、人工皮革用基布、生活資材、工業資材、包材、電子材料、医療、アラミド繊維、炭素繊維、活性短繊維、中空糸膜等さまざま製品に利用可能である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
芯層が熱可塑性樹脂、鞘層が有機酸成分と金属間で結合を有する金属超微粒子を含有する熱可塑性樹脂で構成されていることを特徴とする機能性繊維。
【請求項2】
前記金属が、Cu、Ag、Au、In、Pd、Pt、Fe、Ni、Co、Zn、Nb、Sn、Ru及びRhからなる群から選択される少なくとも1種からなる請求項1に記載の機能性繊維。
【請求項3】
前記有機酸成分が、炭素数が3乃至30の脂肪酸である請求項1又は2に記載の機能性繊維。
【請求項4】
前記鞘層が300乃至700nmにプラズモン吸収を有する請求項1乃至3の何れかに記載の機能性繊維。
【請求項5】
前記機能性繊維が吸着性、微小蛋白質不活性化を有する請求項1乃至4の何れかに記載の機能性繊維。
【請求項6】
請求項1乃至5に記載の機能性繊維からなることを特徴とする不織布。

【図1】
image rotate


【公開番号】特開2009−228200(P2009−228200A)
【公開日】平成21年10月8日(2009.10.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−48134(P2009−48134)
【出願日】平成21年3月2日(2009.3.2)
【出願人】(000003768)東洋製罐株式会社 (1,150)
【Fターム(参考)】