止め具
【課題】本発明は、ワンタッチで簡単に棒状のものに固定することができ、また一度固定すると外れにくい止め具を提供することである。
【解決手段】線状材料を馬蹄形に折り曲げた馬蹄形線構造の開口側端部の導入部と、導入部とは反対側の閉口側端部の取手部、導入部と取手部の間にある保持部からなる止め具で、該止め具の保持部の形状が馬蹄形線構造の内側に凸形となる形状であり、該止め具の嵌着対象に該止め具の開口部端部から導入部を挟み込むように導入し、導入部に導入された嵌着対象に該止め具の保持部入口を押しつけながら該止め具を回転させると、該止め具の保持部入口が開口し、保持部入口が開口した状態で該止め具をさらに嵌着対象に押しこむことで、嵌着対象が該止め具の保持部に滑りこみ、さらに該止め具を保持部と取手部の間に交差部が生じるまで回転させることで、嵌着対象を該止め具の保持部で保持させることを特徴とする止め具。
【解決手段】線状材料を馬蹄形に折り曲げた馬蹄形線構造の開口側端部の導入部と、導入部とは反対側の閉口側端部の取手部、導入部と取手部の間にある保持部からなる止め具で、該止め具の保持部の形状が馬蹄形線構造の内側に凸形となる形状であり、該止め具の嵌着対象に該止め具の開口部端部から導入部を挟み込むように導入し、導入部に導入された嵌着対象に該止め具の保持部入口を押しつけながら該止め具を回転させると、該止め具の保持部入口が開口し、保持部入口が開口した状態で該止め具をさらに嵌着対象に押しこむことで、嵌着対象が該止め具の保持部に滑りこみ、さらに該止め具を保持部と取手部の間に交差部が生じるまで回転させることで、嵌着対象を該止め具の保持部で保持させることを特徴とする止め具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は棒状のものにはめあい嵌着して使用する止め具に関する。また、棒状のものにシート状のものを取り付けて嵌着使用する止め具に関する。さらに棒状のものを複数まとめるために用いる止め具に関する。
【背景技術】
【0002】
以前より棒状のものに嵌着する止め具は種々考案されてきた。例えば特許文献1で開示されている止め具は、2本の棒状のものを束ねる止め具を開示している。この止め具は紐を用いずにワンタッチで2つの棒状のものを束ねることができるとしている。しかし、この止め具では棒状のものを保持する力は止め具の材料の剛性のみであり、剛性の小さい材料ではしっかりと保持することが出来なかった。
【0003】
さらに特許文献2で開示されている止め具は、特許文献1の止め具の改良品であり、止め具の開口部の係止端で交差部を設けることにより、開口部から嵌着対象の棒状の物が逃げ出すのを防止している。しかし、この係止端の交差のみでは保持能力が充分でなかった。
【0004】
一方、特許文献3では、盛土工法において法面形成に用いられる鋼製型枠について開示されている。この工法において、法面を形成する鋼製型枠の格子状の隙間から盛土に充填された土砂がこぼれないように、型枠の内側にシートを張り付けることが行われている。特に法面を緑化する際には、そのシートとして植生シートを張り付けていた。
【0005】
シートを型枠に張り付け固定する方法としては、結束線によって格子を構成する金属棒とシートを固定するのが一般的であった。具体的には、型枠の盛土側にシートを密着させ、二つ折りにした結束線の端部を型枠の法面側から金属棒を挟みこみ密着したシートを突き破りながら差し込み、裏面に現れた結束線端部をねじることで、型枠とシートを固定していた。
【0006】
しかしこの方法では、型枠の法面側から結束線を挿入する際、作業者は盛土側から身を乗り出し前のめりになりながら作業しなければならず、その際盛土の下に墜落する危険があった。さらにひとつひとつねじる作業が発生するために手間の掛かる作業となっていた。
【0007】
【特許文献1】実開昭55−176767号公報
【特許文献2】実開昭56−18052号公報
【特許文献3】特開2004−143774号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、ワンタッチで簡単に棒状のものに固定することができ、また一度固定すると外れにくい止め具を提供することである。また、棒状のものとシート等を簡単に固定する止め具を提供することである。さらに補強土壁工の型枠設置作業の際に安全で簡単にシート等を固定する作業方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明はこの課題を解決するためになされたものであり、請求項1記載の発明は、線状材料を馬蹄形に折り曲げた馬蹄形線構造の開口側端部の導入部と、導入部とは反対側の閉口側端部の取手部、導入部と取手部の間にある保持部からなる止め具で、該止め具の保持部の形状が馬蹄形線構造の内側に凸形となる形状であり、該止め具の嵌着対象に該止め具の開口部端部から導入部を挟み込むように導入し、導入部に導入された嵌着対象に該止め具の保持部入口を押しつけながら該止め具を回転させると、該止め具の保持部入口が開口し、保持部入口が開口した状態で該止め具をさらに嵌着対象に押しこむことで、嵌着対象が該止め具の保持部に滑りこみ、さらに該止め具を保持部と取手部の間に交差部が生じるまで回転させることで、嵌着対象を該止め具の保持部で保持させることを特徴とする止め具である。
【0010】
請求項2記載の発明は、嵌着対象にシート等を固定する止め具で、該止め具の導入部が該シート等を貫き、嵌着対象と該シート等に該止め具の開口部端部から導入部を挟み込むように導入し、導入部に導入された嵌着対象と該シート等に該止め具の保持部入口を押しつけながら該止め具を回転させると、該止め具の保持部入口が開口し、保持部入口が開口した状態で該止め具をさらに嵌着対象と該シート等に押しこむことで、嵌着対象と該シート等が該止め具の保持部に滑りこみ、
さらに該止め具を保持部と取手部の間に交差部が生じるまで回転させることで、嵌着対象と該シート等を該止め具の保持部で保持させることを特徴とする請求項1記載の止め具である。
【0011】
請求項3記載の発明は、前記止め具が、補強土壁工の法面形成に用いられる型枠にシートを固定することに用いられる止め具であることを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載の止め具である。
【0012】
請求項4記載の発明は、前記止め具が、複数からなる嵌着対象をまとめて固定するための止め具であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の止め具である。
【0013】
請求項5記載の発明は、請求項1から請求項4のいずれかに記載の止め具の固定方法である。
【発明の効果】
【0014】
本発明による止め具を用いることにより、ワンタッチで簡単に棒状のものに固定でき、一度固定すると外れにくい止め具を提供することができる。
【0015】
本発明による止め具を用いることにより、棒状のものにシート等を簡単に固定できる。
【0016】
本発明による止め具を用いることにより、補強土壁工の型枠設置作業の際に安全で簡単にシート等を固定する作業方法を行うことができる。
【0017】
本発明による止め具を用いることにより、複数の棒状のものを簡単に迅速に束ねることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。
【0019】
図1は、本発明の止め具の上面図である。
【0020】
当該止め具は、線状材料を馬蹄形に折り曲げたような構造をしており、折り曲げ構造の開口側端部が導入部3であり、その反対側の閉口側端部が取手部1である。また導入部3と取手部1の中間が保持部2である。保持部2は、折り曲げ構造をした線状材料をそれぞれ内側に凸になるようにさらに折り曲げた構造をした保持部(右)6と保持部(左)7から形成される。
【0021】
取手部1は、当該止め具を手で持つ部分である。また止め具として嵌着対象を固定した後には、棒状のものや紐状のものを通す穴としても利用できる。
【0022】
導入部3は、当該止め具に嵌着対象である棒状のものを導入するガイドとなる部分である。導入部3を形成する導入部(右)4と導入部(左)5との間隔は、嵌着対象の幅と同程度以上の間隔が望ましい。
【0023】
保持部2は、嵌着対象を最終的に保持する部分である。保持部を構成する保持部(右)6及び保持部(左)7は嵌着対象の形状に合わせて決定する。実施形態で紹介する例(図1)では円形断面の棒を嵌着対象としているため、保持部(右)6及び保持部(左)7は半円形をしている。円の直径は嵌着対象の棒の直径と同程度であればよい。
【0024】
保持部2の形状は必ずしも嵌着対象と同じような形でなくてもよい。しかし、しっかりと隙間なく嵌着対象と止め具を保持させるためには、保持後に嵌着対象の形状になるようにするのが望ましい。嵌着対象は三角形でも四角形でも円形でも楕円形でも星形でもよい。保持部(右)6と保持部(左)7は反転して最終的に保持形状になるために、おのおのは嵌着対象の断面を半分に割った形状になる。
【0025】
図2は、本発明の止め具の左側面図である。
【0026】
図3は、本発明の止め具を嵌着対象である棒状のものに導入する場面を示した上面図である。図4は、本発明の止め具を嵌着対象である棒状のものに導入する場面を示した左側面図である。
【0027】
止め具の導入部(右)4と導入部(左)5の間に嵌着対象である棒8が挟み込まれるように、止め具を棒8に導入する。
【0028】
図5は、本発明の止め具を嵌着対象である棒状のものに導いた後の止め具の動きを示した上面図である。図6は、本発明の止め具を嵌着対象である棒状のものに導いた後の止め具の動きを示した左側面図である。
【0029】
止め具の導入部3を棒8に導入した後、止め具を押込方向13に進め、嵌着対象の棒8の側面に保持部入口11を押しつけながら、保持部(右)6と保持部(左)7がぶつからない方向に回転させる。本実施形態の場合は、上面から見て保持部(右)6が保持部(左)7の上にあるために、基軸10に対して右回り(回転方向12)に1/4回転ほど回転させる。
【0030】
図7は、嵌着対象である棒状のものに、本発明止め具を押し当てながら回転させている最中を示した上面図である。図8は、嵌着対象である棒状のものに、本発明止め具を押し当てながら回転させている最中を示した左側面図である。
【0031】
棒8側面に止め具の保持部入口11(図5、図6参照)を押し当てながら1/4回転ほど回転させると、図7のようにクリップ状に保持部2が開口する。開口したところで、さらに棒側面を保持部2に導入させるように止め具を嵌着対象の棒8側面に押し込み、嵌着対象の棒8を保持部2に滑り込ませる。
【0032】
図9は、嵌着対象である棒状のものが本発明の止め具の保持部に導かれ保持された最終形態を示した上面図である。図10は、嵌着対象である棒状のものが本発明の止め具の保持部に導かれ保持された最終形態を示した左側面図である。
【0033】
保持部2に棒8が滑り込んだところで、さらに前述と同じ方向に1/4回転ほど回転させる(図7、図8参照)。当初形態から最終形態に至るまでの回転角度の総計は1/2回転程度である。最終形態においては、保持部2と取手部1の間に交差部14がうまれ、バネ効果によって保持部内の嵌着対象の棒8を強く挟持することができる。
【0034】
本止め具の材質は、回転および嵌着対象固定後の交差に耐えることができれば、どのような材質でも良い。本止め具の材質としては、金属類やプラスチック等が挙げられる。望ましい材質は鉄、銅などの金属類である。最も望ましい材質は硬鋼線である。
【0035】
本発明の止め具は、嵌着対象である棒状のものにシート等を固定する用途に利用できる。シート等がある場合においても、本質的な止め具の動きはシート等がない場合と同様である。その具体的な利用法を以下に示す。
【0036】
図11は、本発明の止め具を、シート等を通して嵌着対象である棒状のものに導入する場面を示した上面図である。図12は、本発明の止め具を、シート等を通して嵌着対象である棒状のものに導入する場面を示した左側面図である。
【0037】
止め具が嵌着対象である棒8を挟み込む際、止め具と棒8の間に固定するシート15を配置する。止め具の導入部3がシートを貫き、そのままシート15が導入部3に差し込まれたままで、導入部3を嵌着対象である棒8に導入する。
【0038】
図13は、本発明の止め具を、シートを通して嵌着対象である棒状のものに導いた後の止め具の動きを示した上面図である。図14は、本発明の止め具を、シートを通して嵌着対象である棒状のものに導いた後の止め具の動きを示した左側面図である。
【0039】
止め具の導入部3を棒8およびシート15に導入した後、止め具を押込方向13に進め、シート15を介して嵌着対象の棒8の側面に保持部入口11を押しつけながら、保持部(右)6と保持部(左)7がぶつからない方向に回転させる。本実施形態の場合は、上面から見て保持部(右)6が保持部(左)7の上にあるために、基軸10に対して右回り(回転方向12)に1/4回転ほど回転させる。
【0040】
シート15を介して棒8側面に止め具の保持部入口11を押し当てながら1/4回転ほど回転させると、クリップ状に保持部2が開口する。開口したところで、さらに棒8側面を保持部2に導入させるように止め具を嵌着対象の棒8側面に押し込み、シート15及び嵌着対象の棒8を保持部2に滑り込ませる。
【0041】
図15は、シート等及び嵌着対象である棒状のものが本発明の止め具の保持部に導かれ保持された最終形態を示した上面図である。図16は、シート等及び嵌着対象である棒状のものが本発明の止め具の保持部に導かれ保持された最終形態を示した左側面図である。
【0042】
保持部2にシート15及び棒8が滑り込んだところで、さらに前述と同じ方向に1/4回転ほど回転させる。当初形態から最終形態に至るまでの回転角度の総計は1/2回転程度である。最終形態においては、保持部2と取手部1の間に交差部14がうまれ、バネ効果によって保持部内の嵌着対象の棒8及びシート15を強く挟持することができる。
【0043】
固定されるシート等の例としては、織布、不織布、プラスチックシート、フィルム、紙、ゴムマットなどが挙げられ。しかし、これ以外のものでも固定できるものであればどのようなものにでも使用できる。シートは、止め具の導入部3で突き破るか、あらかじめシートに止め具の導入部3を通すための穴を設けておく。
【0044】
図17は、補強土壁用型枠に植生シートを固定する時に、本発明の止め具を用いた際の斜視図である。図18は、補強土壁用型枠に植生シートを固定する時に、従来技術の結束線を用いた際の斜視図である。
【0045】
補強土壁を構築するに際して、法面の形成に用いられる型枠の法面部盛土側19に土こぼれ防止のためにシート15を固定することが行われている。またこのシート15には法面緑化のために植生シートを用いる場合もある。
【0046】
従来技術(図20参照)では以下のような手順でシート15は型枠17に固定されていた。すなわち、シート15を盛土側19から手や膝などで押さえつつ型枠盛土側19に配置し、結束線20を反対側である型枠法面側18から型枠17を構成する棒をまたぐようにしながらシート15をつらぬき(導入方向9)、盛土側に現れた結束線20の端部をねじることによって、シート15は型枠17に固定された。その際、作業員は前のめりになって結束線20をシート15に刺さなければならず、高所作業においては作業者の転落につながる恐れがある。
【0047】
一方、本発明の止め具を用いると(図19参照)、止め具を差し込む工程は法面部盛土側19から行うことができ(導入方向9)、作業員が転落するリスクは小さくなる。さらに結束線をねじるよりも簡単に、1/2回転させるだけで止め具は型枠に固定できる。
【0048】
図19は、嵌着対象が断面円形の棒2本である場合に用いる止め具の一例を示した上面図である。図20は、嵌着対象が断面円形の棒2本である場合に用いる止め具に嵌着対象を保持した際の最終形態を示した上面図である。
【0049】
図19、図20の止め具は嵌着対象である2本の棒8の形状にあわせて保持部2の形状をひょうたん状にしたものである。当初形状は、ひょうたんを半割にして反転させた形状となっている。嵌着対象を固定する時には、前述と同様の操作を行う。嵌着対象である棒2本を保持した際の最終形状はひょうたん状である。
【0050】
図21は、嵌着対象が断面円形の棒2本である場合に用いる止め具の一例を示した上面図である。図20は、嵌着対象が断面円形の棒2本である場合に用いる止め具に嵌着対象を保持した際の最終形態を示した上面図である。
【0051】
図21、図22のように、嵌着対象の形状と必ずしも同じ形状でなくともよい。特に円形断面のものを保持する場合には、最終形状が嵌着対象と同程度の直径となるように保持部の形状をデザインする。
【産業上の利用可能性】
【0052】
本発明は、ワンタッチで簡単に棒等に固定することができ、また一度固定すると外れにくい止め具を提供することで、棒等の固定作業を平易に迅速に行うことができる。また補強土壁工の型枠設置作業の際に本止め具を用いることで、安全で簡単にシート等を固定する作業を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】本発明の止め具の上面図である。
【図2】本発明の止め具の左側面図である。
【図3】本発明の止め具を嵌着対象である棒状のものに導入する場面を示した上面図である。
【図4】本発明の止め具を嵌着対象である棒状のものに導入する場面を示した左側面図である。
【図5】本発明の止め具を嵌着対象である棒状のものに導いた後の止め具の動きを示した上面図である。
【図6】本発明の止め具を嵌着対象である棒状のものに導いた後の止め具の動きを示した左側面図である。
【図7】嵌着対象である棒状のものに、本発明止め具を押し当てながら回転させている最中を示した上面図である。
【図8】嵌着対象である棒状のものに、本発明止め具を押し当てながら回転させている最中を示した左側面図である。
【図9】嵌着対象である棒状のものが本発明の止め具の保持部に導かれ保持された最終形態を示した上面図である。
【図10】嵌着対象である棒状のものが本発明の止め具の保持部に導かれ保持された最終形態を示した左側面図である。
【図11】本発明の止め具を、シート等を通して嵌着対象である棒状のものに導入する場面を示した上面図である。
【図12】本発明の止め具を、シート等を通して嵌着対象である棒状のものに導入する場面を示した左側面図である。
【図13】本発明の止め具を、シートを通して嵌着対象である棒状のものに導いた後の止め具の動きを示した上面図である。
【図14】本発明の止め具を、シートを通して嵌着対象である棒状のものに導いた後の止め具の動きを示した左側面図である。
【図15】シート等及び嵌着対象である棒状のものが本発明の止め具の保持部に導かれ保持された最終形態を示した上面図である。
【図16】シート等及び嵌着対象である棒状のものが本発明の止め具の保持部に導かれ保持された最終形態を示した左側面図である。
【図17】補強土壁用型枠に植生シートを固定する時に、本発明の止め具を用いた際の斜視図である。
【図18】補強土壁用型枠に植生シートを固定する時に、従来技術の結束線を用いた際の斜視図である。
【図19】嵌着対象が断面円形の棒2本である場合に用いる止め具の一例を示した上面図である。
【図20】嵌着対象が断面円形の棒2本である場合に用いる止め具に嵌着対象を保持した際の最終形態を示した上面図である。
【図21】嵌着対象が断面円形の棒2本である場合に用いる止め具の一例を示した上面図である。
【図22】嵌着対象が断面円形の棒2本である場合に用いる止め具に嵌着対象を保持した際の最終形態を示した上面図である。
【符号の説明】
【0054】
1 取手部
2 保持部
3 導入部
4 導入部(右)
5 導入部(左)
6 保持部(右)
7 保持部(左)
8 棒
9 導入方向
10 基軸
11 保持部入口
12 回転方向
13 押込方向
14 交差部
15 シート
16 止め具
17 型枠
18 法面側
19 盛土側
20 結束線
【技術分野】
【0001】
本発明は棒状のものにはめあい嵌着して使用する止め具に関する。また、棒状のものにシート状のものを取り付けて嵌着使用する止め具に関する。さらに棒状のものを複数まとめるために用いる止め具に関する。
【背景技術】
【0002】
以前より棒状のものに嵌着する止め具は種々考案されてきた。例えば特許文献1で開示されている止め具は、2本の棒状のものを束ねる止め具を開示している。この止め具は紐を用いずにワンタッチで2つの棒状のものを束ねることができるとしている。しかし、この止め具では棒状のものを保持する力は止め具の材料の剛性のみであり、剛性の小さい材料ではしっかりと保持することが出来なかった。
【0003】
さらに特許文献2で開示されている止め具は、特許文献1の止め具の改良品であり、止め具の開口部の係止端で交差部を設けることにより、開口部から嵌着対象の棒状の物が逃げ出すのを防止している。しかし、この係止端の交差のみでは保持能力が充分でなかった。
【0004】
一方、特許文献3では、盛土工法において法面形成に用いられる鋼製型枠について開示されている。この工法において、法面を形成する鋼製型枠の格子状の隙間から盛土に充填された土砂がこぼれないように、型枠の内側にシートを張り付けることが行われている。特に法面を緑化する際には、そのシートとして植生シートを張り付けていた。
【0005】
シートを型枠に張り付け固定する方法としては、結束線によって格子を構成する金属棒とシートを固定するのが一般的であった。具体的には、型枠の盛土側にシートを密着させ、二つ折りにした結束線の端部を型枠の法面側から金属棒を挟みこみ密着したシートを突き破りながら差し込み、裏面に現れた結束線端部をねじることで、型枠とシートを固定していた。
【0006】
しかしこの方法では、型枠の法面側から結束線を挿入する際、作業者は盛土側から身を乗り出し前のめりになりながら作業しなければならず、その際盛土の下に墜落する危険があった。さらにひとつひとつねじる作業が発生するために手間の掛かる作業となっていた。
【0007】
【特許文献1】実開昭55−176767号公報
【特許文献2】実開昭56−18052号公報
【特許文献3】特開2004−143774号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、ワンタッチで簡単に棒状のものに固定することができ、また一度固定すると外れにくい止め具を提供することである。また、棒状のものとシート等を簡単に固定する止め具を提供することである。さらに補強土壁工の型枠設置作業の際に安全で簡単にシート等を固定する作業方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明はこの課題を解決するためになされたものであり、請求項1記載の発明は、線状材料を馬蹄形に折り曲げた馬蹄形線構造の開口側端部の導入部と、導入部とは反対側の閉口側端部の取手部、導入部と取手部の間にある保持部からなる止め具で、該止め具の保持部の形状が馬蹄形線構造の内側に凸形となる形状であり、該止め具の嵌着対象に該止め具の開口部端部から導入部を挟み込むように導入し、導入部に導入された嵌着対象に該止め具の保持部入口を押しつけながら該止め具を回転させると、該止め具の保持部入口が開口し、保持部入口が開口した状態で該止め具をさらに嵌着対象に押しこむことで、嵌着対象が該止め具の保持部に滑りこみ、さらに該止め具を保持部と取手部の間に交差部が生じるまで回転させることで、嵌着対象を該止め具の保持部で保持させることを特徴とする止め具である。
【0010】
請求項2記載の発明は、嵌着対象にシート等を固定する止め具で、該止め具の導入部が該シート等を貫き、嵌着対象と該シート等に該止め具の開口部端部から導入部を挟み込むように導入し、導入部に導入された嵌着対象と該シート等に該止め具の保持部入口を押しつけながら該止め具を回転させると、該止め具の保持部入口が開口し、保持部入口が開口した状態で該止め具をさらに嵌着対象と該シート等に押しこむことで、嵌着対象と該シート等が該止め具の保持部に滑りこみ、
さらに該止め具を保持部と取手部の間に交差部が生じるまで回転させることで、嵌着対象と該シート等を該止め具の保持部で保持させることを特徴とする請求項1記載の止め具である。
【0011】
請求項3記載の発明は、前記止め具が、補強土壁工の法面形成に用いられる型枠にシートを固定することに用いられる止め具であることを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載の止め具である。
【0012】
請求項4記載の発明は、前記止め具が、複数からなる嵌着対象をまとめて固定するための止め具であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の止め具である。
【0013】
請求項5記載の発明は、請求項1から請求項4のいずれかに記載の止め具の固定方法である。
【発明の効果】
【0014】
本発明による止め具を用いることにより、ワンタッチで簡単に棒状のものに固定でき、一度固定すると外れにくい止め具を提供することができる。
【0015】
本発明による止め具を用いることにより、棒状のものにシート等を簡単に固定できる。
【0016】
本発明による止め具を用いることにより、補強土壁工の型枠設置作業の際に安全で簡単にシート等を固定する作業方法を行うことができる。
【0017】
本発明による止め具を用いることにより、複数の棒状のものを簡単に迅速に束ねることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。
【0019】
図1は、本発明の止め具の上面図である。
【0020】
当該止め具は、線状材料を馬蹄形に折り曲げたような構造をしており、折り曲げ構造の開口側端部が導入部3であり、その反対側の閉口側端部が取手部1である。また導入部3と取手部1の中間が保持部2である。保持部2は、折り曲げ構造をした線状材料をそれぞれ内側に凸になるようにさらに折り曲げた構造をした保持部(右)6と保持部(左)7から形成される。
【0021】
取手部1は、当該止め具を手で持つ部分である。また止め具として嵌着対象を固定した後には、棒状のものや紐状のものを通す穴としても利用できる。
【0022】
導入部3は、当該止め具に嵌着対象である棒状のものを導入するガイドとなる部分である。導入部3を形成する導入部(右)4と導入部(左)5との間隔は、嵌着対象の幅と同程度以上の間隔が望ましい。
【0023】
保持部2は、嵌着対象を最終的に保持する部分である。保持部を構成する保持部(右)6及び保持部(左)7は嵌着対象の形状に合わせて決定する。実施形態で紹介する例(図1)では円形断面の棒を嵌着対象としているため、保持部(右)6及び保持部(左)7は半円形をしている。円の直径は嵌着対象の棒の直径と同程度であればよい。
【0024】
保持部2の形状は必ずしも嵌着対象と同じような形でなくてもよい。しかし、しっかりと隙間なく嵌着対象と止め具を保持させるためには、保持後に嵌着対象の形状になるようにするのが望ましい。嵌着対象は三角形でも四角形でも円形でも楕円形でも星形でもよい。保持部(右)6と保持部(左)7は反転して最終的に保持形状になるために、おのおのは嵌着対象の断面を半分に割った形状になる。
【0025】
図2は、本発明の止め具の左側面図である。
【0026】
図3は、本発明の止め具を嵌着対象である棒状のものに導入する場面を示した上面図である。図4は、本発明の止め具を嵌着対象である棒状のものに導入する場面を示した左側面図である。
【0027】
止め具の導入部(右)4と導入部(左)5の間に嵌着対象である棒8が挟み込まれるように、止め具を棒8に導入する。
【0028】
図5は、本発明の止め具を嵌着対象である棒状のものに導いた後の止め具の動きを示した上面図である。図6は、本発明の止め具を嵌着対象である棒状のものに導いた後の止め具の動きを示した左側面図である。
【0029】
止め具の導入部3を棒8に導入した後、止め具を押込方向13に進め、嵌着対象の棒8の側面に保持部入口11を押しつけながら、保持部(右)6と保持部(左)7がぶつからない方向に回転させる。本実施形態の場合は、上面から見て保持部(右)6が保持部(左)7の上にあるために、基軸10に対して右回り(回転方向12)に1/4回転ほど回転させる。
【0030】
図7は、嵌着対象である棒状のものに、本発明止め具を押し当てながら回転させている最中を示した上面図である。図8は、嵌着対象である棒状のものに、本発明止め具を押し当てながら回転させている最中を示した左側面図である。
【0031】
棒8側面に止め具の保持部入口11(図5、図6参照)を押し当てながら1/4回転ほど回転させると、図7のようにクリップ状に保持部2が開口する。開口したところで、さらに棒側面を保持部2に導入させるように止め具を嵌着対象の棒8側面に押し込み、嵌着対象の棒8を保持部2に滑り込ませる。
【0032】
図9は、嵌着対象である棒状のものが本発明の止め具の保持部に導かれ保持された最終形態を示した上面図である。図10は、嵌着対象である棒状のものが本発明の止め具の保持部に導かれ保持された最終形態を示した左側面図である。
【0033】
保持部2に棒8が滑り込んだところで、さらに前述と同じ方向に1/4回転ほど回転させる(図7、図8参照)。当初形態から最終形態に至るまでの回転角度の総計は1/2回転程度である。最終形態においては、保持部2と取手部1の間に交差部14がうまれ、バネ効果によって保持部内の嵌着対象の棒8を強く挟持することができる。
【0034】
本止め具の材質は、回転および嵌着対象固定後の交差に耐えることができれば、どのような材質でも良い。本止め具の材質としては、金属類やプラスチック等が挙げられる。望ましい材質は鉄、銅などの金属類である。最も望ましい材質は硬鋼線である。
【0035】
本発明の止め具は、嵌着対象である棒状のものにシート等を固定する用途に利用できる。シート等がある場合においても、本質的な止め具の動きはシート等がない場合と同様である。その具体的な利用法を以下に示す。
【0036】
図11は、本発明の止め具を、シート等を通して嵌着対象である棒状のものに導入する場面を示した上面図である。図12は、本発明の止め具を、シート等を通して嵌着対象である棒状のものに導入する場面を示した左側面図である。
【0037】
止め具が嵌着対象である棒8を挟み込む際、止め具と棒8の間に固定するシート15を配置する。止め具の導入部3がシートを貫き、そのままシート15が導入部3に差し込まれたままで、導入部3を嵌着対象である棒8に導入する。
【0038】
図13は、本発明の止め具を、シートを通して嵌着対象である棒状のものに導いた後の止め具の動きを示した上面図である。図14は、本発明の止め具を、シートを通して嵌着対象である棒状のものに導いた後の止め具の動きを示した左側面図である。
【0039】
止め具の導入部3を棒8およびシート15に導入した後、止め具を押込方向13に進め、シート15を介して嵌着対象の棒8の側面に保持部入口11を押しつけながら、保持部(右)6と保持部(左)7がぶつからない方向に回転させる。本実施形態の場合は、上面から見て保持部(右)6が保持部(左)7の上にあるために、基軸10に対して右回り(回転方向12)に1/4回転ほど回転させる。
【0040】
シート15を介して棒8側面に止め具の保持部入口11を押し当てながら1/4回転ほど回転させると、クリップ状に保持部2が開口する。開口したところで、さらに棒8側面を保持部2に導入させるように止め具を嵌着対象の棒8側面に押し込み、シート15及び嵌着対象の棒8を保持部2に滑り込ませる。
【0041】
図15は、シート等及び嵌着対象である棒状のものが本発明の止め具の保持部に導かれ保持された最終形態を示した上面図である。図16は、シート等及び嵌着対象である棒状のものが本発明の止め具の保持部に導かれ保持された最終形態を示した左側面図である。
【0042】
保持部2にシート15及び棒8が滑り込んだところで、さらに前述と同じ方向に1/4回転ほど回転させる。当初形態から最終形態に至るまでの回転角度の総計は1/2回転程度である。最終形態においては、保持部2と取手部1の間に交差部14がうまれ、バネ効果によって保持部内の嵌着対象の棒8及びシート15を強く挟持することができる。
【0043】
固定されるシート等の例としては、織布、不織布、プラスチックシート、フィルム、紙、ゴムマットなどが挙げられ。しかし、これ以外のものでも固定できるものであればどのようなものにでも使用できる。シートは、止め具の導入部3で突き破るか、あらかじめシートに止め具の導入部3を通すための穴を設けておく。
【0044】
図17は、補強土壁用型枠に植生シートを固定する時に、本発明の止め具を用いた際の斜視図である。図18は、補強土壁用型枠に植生シートを固定する時に、従来技術の結束線を用いた際の斜視図である。
【0045】
補強土壁を構築するに際して、法面の形成に用いられる型枠の法面部盛土側19に土こぼれ防止のためにシート15を固定することが行われている。またこのシート15には法面緑化のために植生シートを用いる場合もある。
【0046】
従来技術(図20参照)では以下のような手順でシート15は型枠17に固定されていた。すなわち、シート15を盛土側19から手や膝などで押さえつつ型枠盛土側19に配置し、結束線20を反対側である型枠法面側18から型枠17を構成する棒をまたぐようにしながらシート15をつらぬき(導入方向9)、盛土側に現れた結束線20の端部をねじることによって、シート15は型枠17に固定された。その際、作業員は前のめりになって結束線20をシート15に刺さなければならず、高所作業においては作業者の転落につながる恐れがある。
【0047】
一方、本発明の止め具を用いると(図19参照)、止め具を差し込む工程は法面部盛土側19から行うことができ(導入方向9)、作業員が転落するリスクは小さくなる。さらに結束線をねじるよりも簡単に、1/2回転させるだけで止め具は型枠に固定できる。
【0048】
図19は、嵌着対象が断面円形の棒2本である場合に用いる止め具の一例を示した上面図である。図20は、嵌着対象が断面円形の棒2本である場合に用いる止め具に嵌着対象を保持した際の最終形態を示した上面図である。
【0049】
図19、図20の止め具は嵌着対象である2本の棒8の形状にあわせて保持部2の形状をひょうたん状にしたものである。当初形状は、ひょうたんを半割にして反転させた形状となっている。嵌着対象を固定する時には、前述と同様の操作を行う。嵌着対象である棒2本を保持した際の最終形状はひょうたん状である。
【0050】
図21は、嵌着対象が断面円形の棒2本である場合に用いる止め具の一例を示した上面図である。図20は、嵌着対象が断面円形の棒2本である場合に用いる止め具に嵌着対象を保持した際の最終形態を示した上面図である。
【0051】
図21、図22のように、嵌着対象の形状と必ずしも同じ形状でなくともよい。特に円形断面のものを保持する場合には、最終形状が嵌着対象と同程度の直径となるように保持部の形状をデザインする。
【産業上の利用可能性】
【0052】
本発明は、ワンタッチで簡単に棒等に固定することができ、また一度固定すると外れにくい止め具を提供することで、棒等の固定作業を平易に迅速に行うことができる。また補強土壁工の型枠設置作業の際に本止め具を用いることで、安全で簡単にシート等を固定する作業を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】本発明の止め具の上面図である。
【図2】本発明の止め具の左側面図である。
【図3】本発明の止め具を嵌着対象である棒状のものに導入する場面を示した上面図である。
【図4】本発明の止め具を嵌着対象である棒状のものに導入する場面を示した左側面図である。
【図5】本発明の止め具を嵌着対象である棒状のものに導いた後の止め具の動きを示した上面図である。
【図6】本発明の止め具を嵌着対象である棒状のものに導いた後の止め具の動きを示した左側面図である。
【図7】嵌着対象である棒状のものに、本発明止め具を押し当てながら回転させている最中を示した上面図である。
【図8】嵌着対象である棒状のものに、本発明止め具を押し当てながら回転させている最中を示した左側面図である。
【図9】嵌着対象である棒状のものが本発明の止め具の保持部に導かれ保持された最終形態を示した上面図である。
【図10】嵌着対象である棒状のものが本発明の止め具の保持部に導かれ保持された最終形態を示した左側面図である。
【図11】本発明の止め具を、シート等を通して嵌着対象である棒状のものに導入する場面を示した上面図である。
【図12】本発明の止め具を、シート等を通して嵌着対象である棒状のものに導入する場面を示した左側面図である。
【図13】本発明の止め具を、シートを通して嵌着対象である棒状のものに導いた後の止め具の動きを示した上面図である。
【図14】本発明の止め具を、シートを通して嵌着対象である棒状のものに導いた後の止め具の動きを示した左側面図である。
【図15】シート等及び嵌着対象である棒状のものが本発明の止め具の保持部に導かれ保持された最終形態を示した上面図である。
【図16】シート等及び嵌着対象である棒状のものが本発明の止め具の保持部に導かれ保持された最終形態を示した左側面図である。
【図17】補強土壁用型枠に植生シートを固定する時に、本発明の止め具を用いた際の斜視図である。
【図18】補強土壁用型枠に植生シートを固定する時に、従来技術の結束線を用いた際の斜視図である。
【図19】嵌着対象が断面円形の棒2本である場合に用いる止め具の一例を示した上面図である。
【図20】嵌着対象が断面円形の棒2本である場合に用いる止め具に嵌着対象を保持した際の最終形態を示した上面図である。
【図21】嵌着対象が断面円形の棒2本である場合に用いる止め具の一例を示した上面図である。
【図22】嵌着対象が断面円形の棒2本である場合に用いる止め具に嵌着対象を保持した際の最終形態を示した上面図である。
【符号の説明】
【0054】
1 取手部
2 保持部
3 導入部
4 導入部(右)
5 導入部(左)
6 保持部(右)
7 保持部(左)
8 棒
9 導入方向
10 基軸
11 保持部入口
12 回転方向
13 押込方向
14 交差部
15 シート
16 止め具
17 型枠
18 法面側
19 盛土側
20 結束線
【特許請求の範囲】
【請求項1】
線状材料を馬蹄形に折り曲げた馬蹄形線構造の開口側端部の導入部と、導入部とは反対側の閉口側端部の取手部、導入部と取手部の間にある保持部からなる止め具で、
該止め具の保持部の形状が馬蹄形線構造の内側に凸形となる形状であり、
該止め具の嵌着対象に該止め具の開口部端部から導入部を挟み込むように導入し、
導入部に導入された嵌着対象に該止め具の保持部入口を押しつけながら該止め具を回転させると、該止め具の保持部入口が開口し、
保持部入口が開口した状態で該止め具をさらに嵌着対象に押しこむことで、嵌着対象が該止め具の保持部に滑りこみ、
さらに該止め具を保持部と取手部の間に交差部が生じるまで回転させることで、嵌着対象を該止め具の保持部で保持させることを特徴とする止め具。
【請求項2】
嵌着対象にシート等を固定する止め具で、該止め具の導入部が該シート等を貫き、
嵌着対象と該シート等に該止め具の開口部端部から導入部を挟み込むように導入し、
導入部に導入された嵌着対象と該シート等に該止め具の保持部入口を押しつけながら該止め具を回転させると、該止め具の保持部入口が開口し、
保持部入口が開口した状態で該止め具をさらに嵌着対象と該シート等に押しこむことで、嵌着対象と該シート等が該止め具の保持部に滑りこみ、
さらに該止め具を保持部と取手部の間に交差部が生じるまで回転させることで、嵌着対象と該シート等を該止め具の保持部で保持させることを特徴とする請求項1記載の止め具。
【請求項3】
前記止め具が、補強土壁工の法面形成に用いられる型枠にシートを固定することに用いられる止め具であることを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載の止め具。
【請求項4】
前記止め具が、複数からなる嵌着対象をまとめて固定するための止め具であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の止め具。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれかに記載の止め具の固定方法。
【請求項1】
線状材料を馬蹄形に折り曲げた馬蹄形線構造の開口側端部の導入部と、導入部とは反対側の閉口側端部の取手部、導入部と取手部の間にある保持部からなる止め具で、
該止め具の保持部の形状が馬蹄形線構造の内側に凸形となる形状であり、
該止め具の嵌着対象に該止め具の開口部端部から導入部を挟み込むように導入し、
導入部に導入された嵌着対象に該止め具の保持部入口を押しつけながら該止め具を回転させると、該止め具の保持部入口が開口し、
保持部入口が開口した状態で該止め具をさらに嵌着対象に押しこむことで、嵌着対象が該止め具の保持部に滑りこみ、
さらに該止め具を保持部と取手部の間に交差部が生じるまで回転させることで、嵌着対象を該止め具の保持部で保持させることを特徴とする止め具。
【請求項2】
嵌着対象にシート等を固定する止め具で、該止め具の導入部が該シート等を貫き、
嵌着対象と該シート等に該止め具の開口部端部から導入部を挟み込むように導入し、
導入部に導入された嵌着対象と該シート等に該止め具の保持部入口を押しつけながら該止め具を回転させると、該止め具の保持部入口が開口し、
保持部入口が開口した状態で該止め具をさらに嵌着対象と該シート等に押しこむことで、嵌着対象と該シート等が該止め具の保持部に滑りこみ、
さらに該止め具を保持部と取手部の間に交差部が生じるまで回転させることで、嵌着対象と該シート等を該止め具の保持部で保持させることを特徴とする請求項1記載の止め具。
【請求項3】
前記止め具が、補強土壁工の法面形成に用いられる型枠にシートを固定することに用いられる止め具であることを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載の止め具。
【請求項4】
前記止め具が、複数からなる嵌着対象をまとめて固定するための止め具であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の止め具。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれかに記載の止め具の固定方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
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【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【公開番号】特開2008−184790(P2008−184790A)
【公開日】平成20年8月14日(2008.8.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−18748(P2007−18748)
【出願日】平成19年1月30日(2007.1.30)
【出願人】(000219912)東京インキ株式会社 (120)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年8月14日(2008.8.14)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年1月30日(2007.1.30)
【出願人】(000219912)東京インキ株式会社 (120)
【Fターム(参考)】
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