段ばらし装置
【課題】 機構簡素、効率的かつ確実性の高い段ばらし装置を提供すること。
【解決手段】 装置1は、段積み体Mや段ばらし後の規格物Cが載置され昇降制御される載置部2と、載置部2の昇降動作用の載置部昇降制御手段3と、段積み体Mが載置部2の上昇により持ち上げられた際これを所定高さ位置で側方から支持する支持部4と、その動作制御用の支持部制御手段5とを備える。載置部2上面は段積み体Mのうち支持部4により直接支持される最下段の規格物Cの下端位置(第一準位)までは上昇可能であり、支持部4は載置部2上面が第一準位に到達した際、規格物Cに対する支持を解除するよう支持部制御手段5によって制御される。
【解決手段】 装置1は、段積み体Mや段ばらし後の規格物Cが載置され昇降制御される載置部2と、載置部2の昇降動作用の載置部昇降制御手段3と、段積み体Mが載置部2の上昇により持ち上げられた際これを所定高さ位置で側方から支持する支持部4と、その動作制御用の支持部制御手段5とを備える。載置部2上面は段積み体Mのうち支持部4により直接支持される最下段の規格物Cの下端位置(第一準位)までは上昇可能であり、支持部4は載置部2上面が第一準位に到達した際、規格物Cに対する支持を解除するよう支持部制御手段5によって制御される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は段ばらし装置に係り、特に、簡素な機構によって、処理対象となる規格物の重量・形状・段数等に関わらず効率的で確実性の高い段ばらし処理を行うことのできる、段ばらし装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、段ボール箱、パレット、コンテナその他の容器や積載用具等、一定の規格・仕様による容器・積載用具(以下、「規格物」ともいう。)を段積み処理したり、あるいはこれを各規格物に分ける、いわゆる段ばらし処理するための装置は、種々のものが提案・提供されている。後掲特許文献に開示されているものは、それらの一部である。
【0003】
このうち特許文献1に開示されたものは、容器を連続的かつ高速に段ばらし処理する装置の提供を目的として、対向する左右の無端チェーンに取り付けた掛止部材が容器側を移動する途中、掛止部材を一定区間容器方向へ突出させて容器を掛止するガイド溝を設け、段積みされた容器の最下段を支持する支持部材を容器方向へ進退可能に設け、掛止部材が最下段の容器掛止後に支持部材を後退させ、掛止部材が最下段の容器を掛止して持ち降ろした後に支持部材を前進させ、最下段の容器の直上の容器を支持するように構成した装置である。
【0004】
また特許文献2に開示されたものは、段積み作業および段ばらし作業両方が可能な装置の提供を目的として、開閉によりコンテナを把持・解放する一対の傾動フックと、これらにそれぞれ取り付けられた一対のカムフォロア、傾動フックに段積み操作を実行させる段積み用ガイドと、傾動フックに段ばらし操作を実行させる段ばらし用ガイドと、これらのガイドの切換えプレートならびにそれをスライドさせる切換えプレート移動手段と、段積み用もしくは段ばらし用いずれかのガイドに案内されるカムフォロアを昇降フレームの昇降に合わせて退避させる退避用ガイドとを備えた装置である。
【0005】
【特許文献1】特開2006−282335「容器の段ばらし装置」
【特許文献2】特開平10−338351「コンテナ段積み及び段ばらし装置」
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このように、段ばらし装置に関しては従来種々の技術的提案がなされているものの、より簡素な機構によって、処理対象となる規格物の重量・形状・段数等に関わらず汎用的であり、効率的かつ確実性の高い段ばらし処理を行える装置があれば便利である。
【0007】
たとえば屠鳥処理前の食鳥が収容されたコンテナの段ばらしにおいては、従来次のような問題があった。
(ア)両側方に設けたチェーンによってコンテナを保持しつつ段ばらしを行う方式では、チェーンが延びることによってコンテナを保持する左右のバランスが崩れてしまい、結局、段積みされたコンテナを崩してしまう場合がある。
(イ)直動シリンダの駆動により、受け板を介して段積みされたコンテナを昇降させる方式(シリンダ直動型)では、シリンダによる支持が1点支持であるため、コンテナが重みや暖気で歪む等してバランスを崩し、段積みされたコンテナを崩してしまう場合がある。
以上のような問題を解決できる方法があれば、大いに便利である。
【0008】
本発明の課題は、上記従来技術の問題点を解決しようとするものであり、簡素な機構によって、処理対象となる規格物の重量・形状・段数等に関わらず効率的で確実性の高い、また安全な段ばらし処理を行うことのできる段ばらし装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本願発明者が上記課題を解決するために鋭意検討した結果、 コンテナ等搬送される規格物の一時支持とその受け下ろしを、昇降動作可能な搬送路自体によってその昇降動作の中で行うようにすれば、段ばらし処理の確実性も高く、処理対象の規格物の仕様に関わらず、重量物であっても安全かつ効率的に段ばらし処理が可能となることを見出し、本発明に至った。すなわち、本願において特許請求もしくは少なくとも開示される発明は、以下の通りである。
【0010】
(1) 複数段に積み重ねられた規格物の集合たる段積み体を下方から順に段単位で分離する段ばらし装置であって、該装置は、
段積み体や段ばらし後の規格物が載置されるための昇降制御される載置部と、
該載置部の昇降動作を制御する載置部昇降制御手段と、
段積み体が該載置部の上昇によって持ち上げられた際にこれを所定高さ位置にて側方から支持して支持箇所以上の部分を待機させるための支持部と、
該支持部の動作を制御する支持部制御手段とを備えてなり、
該載置部上面は、段積み体のうち該支持部により直接支持される最下段の規格物の下端位置(以下、「第一準位」という。)までは上昇可能であり、
該支持部は該載置部上面が該第一準位に到達した際、該規格物に対する支持を解除するよう該支持部制御手段によって制御される、
段ばらし装置。
(2) 前記支持部は、前記載置部が最下段の規格物を迎え載せて段積み体ごと一段分下降したとき、または最初に段積み体を載置して前記第一準位まで上昇した後に段積み体ごと一段分下降したとき、該支持部位置に降りてきた下から二段目の規格物を側方から支持するよう前記支持部制御手段によって制御されることを特徴とする、(1)に記載の段ばらし装置。
(3) 前記載置部は、その上面が前記第一準位から一段分下の位置(以下、「第二準位」という。)に下降した際、該第二準位で一旦下降動作が停止し、前記下から二段目の規格物の支持がなされた後、再下降するように、前記載置部昇降制御手段によって制御されることを特徴とする、(2)に記載の段ばらし装置。
(4) 前記載置部は、段積み体や段ばらし後の規格物を水平移動させる搬送路の構造であることを特徴とする、(1)ないし(3)のいずれかに記載の段ばらし装置。
【0011】
(5) 前記載置部昇降制御手段による昇降制御が行われている間は前記搬送路の走行を停止させる搬送路走行制御手段を備えていることを特徴とする、(4)に記載の段ばらし装置。
(6) 前記支持部は、規格物に対して係止可能なフック構造であることを特徴とする、(1)ないし(5)のいずれかに記載の段ばらし装置。
(7) 前記支持部は、規格物を側方から圧迫支持可能な押圧体であることを特徴とする、(1)ないし(5)のいずれかに記載の段ばらし装置。
【0012】
(8) 前記載置部の上方に、上昇せしめられ待機せしめられる段積み体を鉛直方向に案内支持するガイドが内部に設けられた収容構造を備えていることを特徴とする、(1)ないし(7)のいずれかに記載の段ばらし装置。
(9) 前記搬送路構造を備えた載置部の前流側には、前記段積み体を形成、準備するための段積み部が設けられ、該段積み部には形成された段積み体を該載置部へ搬送可能なように、搬送路構造が用いられていることを特徴とする、(4)または(5)に記載の段ばらし装置。
【0013】
(10) 前記規格物は容器またはパレットであることを特徴とする、(1)ないし(9)のいずれかに記載の段ばらし装置。
(11) 前記規格物は食鳥運搬用容器であることを特徴とする、(1)ないし(9)のいずれかに記載の段ばらし装置。
【発明の効果】
【0014】
本発明の段ばらし装置は上述のように構成されるため、これによれば、簡素な機構によって、処理対象となる規格物の重量・形状・段数等に関わらず効率的で確実性の高い、また安全な段ばらし処理を行うことができる。
【0015】
また、上述した(ア)チェーン方式や、(イ)シリンダ直動型における問題点も解消でき、安全・確実・効率のよい段ばらし処理を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、図を用いながら、本発明についてより詳細に説明する。
図1は、本発明の段ばらし装置の構成を示す説明図である。図中、(a)は段ばらし処理対象である規格物の段ばらし処理前後の処理フロー方向を左右方向とした正面視の断面図、(b)は(a)の右側面図であり、該処理フローでは前流側端面から視た図となる。なお、後掲図2A等および図3中における(a)、(b)についても同様である。また、本図、および後掲各図においても、説明に用いた構成要素はあくまで概念図ないしは例示である。したがってたとえば、各制御手段や支持部の設置位置や設置態様は図示するものに限定されず、処理可能な段積み体Mの態様も、段数、並べる数を含め、限定されるものではない。
【0017】
図示するように本発明段ばらし装置1は、複数段に積み重ねられた規格物Cの集合たる段積み体Mを下方から順に段単位で分離する装置であって、段積み体Mや段ばらし後の規格物Cが載置されるための昇降制御される載置部2と、載置部2の昇降動作を制御する載置部昇降制御手段3と、段積み体Mが載置部2の上昇によって持ち上げられた際にこれを所定高さ位置にて側方から支持して支持箇所以上の部分を待機させるための支持部4と、支持部4の動作を制御する支持部制御手段5とを備えてなり、載置部2上面は、段積み体Mのうち支持部4により直接支持される最下段の規格物Cの下端位置(第一準位。図2D等では符号「P」で示す。)までは上昇可能であり、支持部4は載置部2上面が第一準位に到達した際、規格物Cに対する支持を解除するよう支持部制御手段5によって制御されることを、主たる構成とする。
【0018】
本装置1の支持部4は、載置部2が最下段の規格物Cを迎え載せて段積み体Mごと一段分下降したとき、支持部4位置に降りてきた下から二段目の規格物Cを側方から支持するよう支持部制御手段5によって制御される構成とする。
【0019】
かかる構成により、本段ばらし装置1においては、段積み体Mが載置部2に載置されて段ばらし処理の待機をしている状態で、載置部昇降制御手段3の作動によって載置部2がまず上昇せしめられる。載置部2はその上面が、段積み体Mのうち支持部4により直接支持される最下段の規格物Cの下端位置である第一準位までは上昇可能であるため、載置部昇降制御手段3の作動によって第一準位まで上昇せしめられる。
【0020】
なお支持部4は、支持部制御手段5の作動によって載置部2上面が第一準位に到達した際に規格物Cに対する支持を解除せしめられる構成であるが、処理の初めの状態では、当然ながら、既に支持されている規格物Cは存在しない状態であるため、段積み体Mは支持部4によって止められたりすることなく、支持部4設置位置を通過可能である。
【0021】
第一準位まで到達した載置部2は、その後、載置部昇降制御手段3の作動によって、段積み体Mを載置したまま下降せしめられる。載置部2が段積み体Mごと一段分下降せしめられて一段分下の位置(第二準位。図2E等では符号「S」で示す。)に到達したとき、支持部4位置に降りてきた下から二段目の規格物Cは、支持部制御手段5の作動により、支持部4によって側方から支持される。つまり、かかる支持部4の作用によって、段積み体Mの支持箇所以上の部分、すなわち段積み体Mの下から二段目の規格物C以上の部分は、その後の載置部2の動きに関わらずにその位置にて支持され、待機せしめられる。
【0022】
その後載置部2は、載置部昇降制御手段3の作動によってさらに下降せしめられる。このとき、段積み体Mの下から二段目の規格物C以上は支持部4によってその位置で支持されるため、載置部2には、元の段積み体Mの最下段の規格物Cが載置されている状態であり、載置部2は載置部昇降制御手段3の作動によって、一連の段ばらし処理の開始された初期の高さ位置まで下降せしめられる。
【0023】
このようにして載置部2上には段ばらし処理された規格物Cが残った状態となり、規格物Cは載置部2の上から除去され、その後の処理に供される。
【0024】
規格物が除去されてしまい何も載置されていない状態の載置部2は、載置部昇降制御手段3の作動によって再び上昇せしめられ、上昇可能な最上位置である第一準位に到達せしめられ、元の最下段が段ばらし処理された後の段積み体Mの新たな最下段をなす規格物Cの直下位置にあることとなる。このとき、載置部2の位置の制御は、載置部2が最下段の規格物Cに接した状態とする制御でも、あるいは接しない直下に位置する状態とする制御でもよい。
【0025】
載置部2上面が第一準位に到達したことに基づく支持部制御手段5の作動によって、支持部4は、規格物Cに対する支持を解除せしめられる。これにより、段最下段の規格物Cを含む段積み体M全体は、載置部2によって迎え載せられた形で載置される。その後、載置部昇降制御手段3の動作によって載置部2は、載置された段積み体Mとともに下降せしめられる。
【0026】
載置部2が第二準位に到達せしめられると、段積み体Mの下から二段目の規格物Cの支持が支持部4によってなされ、上述した通りにその後の処理が進む。これが繰り返されて、複数段に積み重ねられた規格物Cの集合たる段積み体Mは下方から順に段単位で分離される、つまり段ばらし処理される。
【0027】
なお、以上の説明および後述する説明では、段ばらし処理される単位・段単位を、「規格物」として説明したが、段単位は、単一の規格物(容器、パレット等)であっても、また、複数の規格物であってもよい。さらに複数の場合、複数段積まれている状態を段単位としてもよい。また、水平方向に複数並んだ状態でもよい。また、水平方向に複数並びかつ複数段積まれた状態を、段単位としてもよい。本発明はそのいずれも含む。
【0028】
なおまた、載置部2は、その上面が第一準位から第二準位に下降した際、第二準位で一旦下降動作が停止し、下から二段目の規格物Cの支持が確実になされた後で再下降するように、載置部昇降制御手段3によって制御される構成としてもよい。
【0029】
かかる構成とする場合は、載置部昇降制御手段3の作動によって載置部2が下降せしめられ、その上面が第一準位から第二準位まで下降した際、第二準位で一旦下降動作が停止させられ、支持部4によって下から二段目の規格物Cの支持がなされた後で、再び下降せしめられる。かかる構成とすることによって、待機させるべき段積み体Mを上方に確実に残し、載置部2に最下段の段単位のみを確実に載置せしめて、安全・確実な段ばらし処理を実現することができる。
【0030】
載置部昇降制御手段3が段積み体Mを載置した状態で載置部2を上昇させる場合、上昇動作を実行せしめる判断は、載置部2の特定位置における特定重量の検知、段積み体Mやその一部が特定の空間位置に存在することの検知、など、適宜の検知手段を用いることによって、自動的になさしめることができる。
【0031】
同様に、載置部昇降制御手段3が載置部2の上昇を第一準位で停止させたり、第二準位で一旦停止させたりする制御も、載置部2等の高さ位置を検知したり、あるいは載置部2にかかる重量を検知する等といった、適宜の検知手段を用いることによって、自動的になさしめることができる。
【0032】
同様に、支持部制御手段5が支持部4の支持およびその解除動作を制御することも、載置部2の高さ位置、載置される段積み体Mの所定の位置の高さ位置などを検知する検知手段を用いることにより、自動的になさしめることができる。載置部2上面が第二準位に位置する場合における支持部4の動作については、単純に載置部2の高さ位置の検知によるのではなく、たとえば載置部2が上方から下降してくる運動を検知する等の手段によって、第一準位から第二準位に下降してきた時に支持部4が作動するように制御を構成すればよい。
【0033】
なお支持部4の具体的構造は、これが、規格物に対して側方から支持してその支持箇所以上の部分を空中に保持できるものであれば、特に限定されない。たとえば簡便には、鉤爪など、係止可能なフック構造を好適に用いることができる。つまり側方から回動して規格物Cの下方から支持するような構造である。フック構造は、適用すべき規格物の形状・構造に合わせた形状・構造のものとすればよい。また、適用すべき各規格物に合わせたフック構造の支持部をアタッチメントとして準備することとして、交換可能な構成にしてもよい。
【0034】
支持部4の具体的構造としてはこの他、適用すべき規格物の側面形状・側面構造等に合わせたグリップ構造でもよい。あるいはまた、規格物を側方から圧迫支持可能な押圧体としてもよい。この他、支持部として使用可能な従来公知の手段はすべて、本発明の範囲内である。なお、支持部4の構造として下方から支持可能なフック構造を含むことからも明らかなように、本発明の支持部における「側方から」の支持とは、支持部が段積み体Mの側方に位置して設けられていることを意味し、厳密に側方向から力が加わらなくてはならないことを意味するものではない。
【0035】
なおまた本装置1では、載置部2の上方に、上昇せしめられ待機せしめられる段積み体Mを鉛直方向に案内支持するガイド(図示せず)が内部に設けられた収容構造8を備えたものとすることが望ましい。そのようにすることによって、上方に待機させられる段積み体Mの荷崩れを効果的に防止でき、装置を円滑に運転せしめること、万一の荷崩れの時にも周囲の安全を確保できること、載置部2および段積み体Mの円滑な昇降動作が得られるからである。
【0036】
図1において本発明装置1は、載置部2が、段積み体Mや段ばらし後の規格物Cを水平移動させるための搬送路の構造となっている構成とすることができる。そしてさらに、該搬送路の走行・停止を制御するための搬送路走行制御手段6を備えた構成とすることができる。搬送路構造としては、無端ベルト、いわゆるベルトコンベアを好適に用いることができる。
【0037】
搬送路走行制御手段6は、載置部昇降制御手段3による載置部2の昇降制御が行われている間、すなわち段積み体Mを上方に移動して待機させ、最下段の段単位あるいは規格物Cのみを載せて、あるいは迎え載せて下降し、初期の高さ位置に戻るまでの間、搬送路の走行を停止させることとし、それ以外の時は走行・停止を自在に制御可能に構成するものとする。
【0038】
図2A〜図2Mは、かかる搬送路構造を備えた本発明段ばらし装置1による段ばらし処理過程を説明した図である。各図中、作動している制御手段を二重枠四角で表示する。また、支持動作中の支持部4を横線ハッチングされた太枠四角で表示する。
【0039】
段積み体Mは、搬送路走行制御手段6によって作動する搬送路構造の載置部2に載せられて搬送されてきて(図2A)、本装置1内の所定位置に到達すると、適宜の検知手段によって搬送路走行制御手段6による停止制御がなされて、載置部2は走行を停止する(図2B)。なお、載置部2は初期の高さ位置にある。ここで、載置部昇降制御手段3が作動開始する。
【0040】
載置部昇降制御手段3による上昇制御によって、既に走行停止している載置部2は段積み体Mを載せたまま上昇する(図2C)。このとき、支持部4は解除された状態であるため、段積み体Mの上昇動作に対する支障はない。
【0041】
載置部2はその上面が、上昇最高点である第一準位Pまで上昇せしめられる(図2D)。載置部2上面が第一準位Pにある時、支持部4は支持部制御手段5によって支持動作を解除されるよう構成されているが、図示する段階ではもともと支持部4は、段積み体M(規格物C)を側方支持してはいない。
【0042】
なお収容構造8の高さは、載置部2に限界高さの段積み体Mが載置された状態で、載置部2上面が第一準位Pに位置しているときも、段積み体Mの収容に支障がない程度に設計されていればよい。
【0043】
第一準位Pに到達していた載置部2は、載置部昇降制御手段3によって段積み体Mを載せたまま下降せしめられ、載置部2上面が第二準位Sに到達したとき、その状態を適宜の検知手段によって検知してそれに基づく制御のなされる支持部制御手段5の作動によって、支持部4が段積み体Mの一部を側方から支持する(図2E)。支持される部分は、段積み体Mの最下段から一つ上の段、つまり下から二段目の規格物Cである。これにより、段積み体Mの最下段の規格物Cを除くそれより上部の部分は、図示する位置にて空中に確実に保持されて、段ばらし処理の待機状態となる。
【0044】
なお、この第二準位Sに載置部2が到達した状態で、支持部4による上方部の支持を確実にするために載置部昇降制御手段3によって、載置部2を一旦停止させる制御をすることとしてもよい。
【0045】
段積み体Mの上方部分が支持部4により確実に空中に支持されている間に、載置部2は載置部昇降制御手段3による制御によって下降せしめられる(図2F)。載置部2上には、当初の段積み体Mの最下段をなしていた段単位、あるいは規格物Cのみが載置されている状態である。
【0046】
載置部2は初期の高さ位置まで下降して停止し、ここで搬送路走行制御手段6がその制御を開始できる状態となる。上方空中には、最下段の規格物Cを分離された段積み体Mが、支持部4によって保持され、待機している状態である(図2G)。
【0047】
搬送路走行制御手段6により載置部2の搬送路構造が作動し、段積み体Mから分離された規格物Cが移送され、本装置1から排出される。上方空中には、最下段の規格物Cを分離された段積み体Mの支持部4による保持、待機が継続している状態である(図2H)。
【0048】
上方に保持された段積み体Mの最下段から新たに規格物Cを迎え載せるため、載置部昇降制御手段3によって載置部2が上昇せしめられる(図2I)。
【0049】
載置部2が第一準位Pに到達せしめられ、それによって支持部4による段積み体Mの支持が解除される(図2J)。これにより、載置部2上には、残る段積み体Mの全体が載置されている状態である。
【0050】
載置部2が載置部昇降制御手段3の制御によって下降せしめられ、第二準位Sに到達することによって、支持部4は、下から二段目の規格物Cを支持する(図2K)。ここでの作用は、前掲図2E、2Fにより説明した作用と同様である。
【0051】
載置部2は、載置部昇降制御手段3によってその初期の高さ位置まで下降せしめられる(図2L)。載置部2上には、段積み体Mの最下段から分離された規格物Cのみが載置されている。搬送路走行制御手段6によって載置部2の搬送路構造が作動し、分離された規格物Cは移送される。上方空中には、残る段積み体Mが支持部4によって保持された状態である(図2M)。
【0052】
図2I以降に示した手順が繰り返されて、当初の段積み体Mを構成していた全ての規格物Cが分離されて移送されると、つまり一連の段ばらし処理が完了すると、図2Aに示したように次の段積み体Mが準備され、同様の手順で処理される。
【0053】
図3は、段積み部を備えた構成の本発明段ばらし装置の構成を示す説明図である。図示するように本装置は、前述の各構成に加え、搬送路構造を備えた載置部2の前流側に、段積み体Mを形成、あるいは準備、またはその双方を行うための段積み部9が設けられた構成とすることができる。段積み部9の載置部、すなわち予備載置部92は、形成された状態の段積み体Mを載置部2へと搬送可能なように、搬送路構造を備えた構成とすれば便利である。
【0054】
以上述べた構成を備えた本発明の段ばらし装置は、各種の規格物に対して用いることができる。各種形状・構造の容器、パレット・平板など、その仕様に併せた装置を構築することも、また上述したように支持部をアタッチメントとして準備することによる対応も可能であり、いずれも本発明の範囲内である。
【実施例】
【0055】
以下は本発明の実施例であるが、本発明はこれに限定されるものではない。
図4−1〜4−3は、食鳥運搬用容器用の段ばらし装置実施例を示す、各正面図、右側面図および平面図である。また、
図4−4は、図4−1等に示す実施例において処理可能な容器の段積み状態を示す正面図(左)および右側面図(右)である。
【0056】
本実例装置においては、各部の制御はエアーシリンダーを用いて構成したが、空圧だけに本発明が限定されるものではない。たとえば、油圧で制御する構成ももちろん、本発明の範囲内である。
【0057】
本実例装置を実際の食鳥運搬用容器の段ばらし作業に用いたところ、効率よく、安全に、低労力で、確実に段ばらし作業を行うことができた。まず、複数羽の食鳥が収容された専用容器(コンテナ)約30kg/個を10段積みして一山の段積み体とし、これを二山載置部に載置して、総重量約600kgの段積み体について、一度に段ばらし作業を行うことができた。段ばらしは一段ずつ、つまりコンテナ2個ずつで行い、円滑に処理することができた。
【0058】
ついで、段積み体を一山増やし、合計三山、総重量約900kgの処理を試みたところ、これも問題なく段ばらし作業することができた。
【産業上の利用可能性】
【0059】
本発明の段ばらし装置はこの他、いわゆるパレットくずしにも用いることができる。その他、段積みされる種々の規格物の段ばらしやくずしに用いることができるため、関連する産業分野において利用性が極めて高い発明である。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】本発明の段ばらし装置の構成を示す説明図である。
【図2A】搬送路構造を備えた本発明段ばらし装置1による段ばらし処理過程を説明した図である。
【図2B】図2Aの本発明装置による段ばらし処理過程を説明した図である。(前図に続く過程を説明)。
【図2C】図2Aの本発明装置による段ばらし処理過程を説明した図である。(前図に続く過程を説明)。
【図2D】図2Aの本発明装置による段ばらし処理過程を説明した図である。(前図に続く過程を説明)。
【図2E】図2Aの本発明装置による段ばらし処理過程を説明した図である。(前図に続く過程を説明)。
【図2F】図2Aの本発明装置による段ばらし処理過程を説明した図である。(前図に続く過程を説明)。
【図2G】図2Aの本発明装置による段ばらし処理過程を説明した図である。(前図に続く過程を説明)。
【図2H】図2Aの本発明装置による段ばらし処理過程を説明した図である。(前図に続く過程を説明)。
【0061】
【図2I】図2Aの本発明装置による段ばらし処理過程を説明した図である。(前図に続く過程を説明)。
【図2J】図2Aの本発明装置による段ばらし処理過程を説明した図である。(前図に続く過程を説明)。
【図2K】図2Aの本発明装置による段ばらし処理過程を説明した図である。(前図に続く過程を説明)。
【図2L】図2Aの本発明装置による段ばらし処理過程を説明した図である。(前図に続く過程を説明)。
【図2M】図2Aの本発明装置による段ばらし処理過程を説明した図である。(前図に続く過程を説明)。
【0062】
【図3】段積み部を備えた構成の本発明段ばらし装置の構成を示す説明図である。
【図4−1】食鳥運搬用容器用の段ばらし装置実施例を示す正面図である。
【図4−2】実施例の右側面図である。
【図4−3】実施例の平面図である。
【図4−4】実施例において処理可能な容器の段積み状態を示す正面図(左)および右側面図(右)である。
【符号の説明】
【0063】
1…段ばらし装置
2…載置部
3…載置部昇降制御手段
4…支持部
5…支持部制御手段
6…搬送路走行制御手段
8…収容構造
9…段積み部
92…予備載置部
96…予備載置部搬送路走行制御手段
C…規格物
M…段積み体
P…第一準位
S…第二準位
【技術分野】
【0001】
本発明は段ばらし装置に係り、特に、簡素な機構によって、処理対象となる規格物の重量・形状・段数等に関わらず効率的で確実性の高い段ばらし処理を行うことのできる、段ばらし装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、段ボール箱、パレット、コンテナその他の容器や積載用具等、一定の規格・仕様による容器・積載用具(以下、「規格物」ともいう。)を段積み処理したり、あるいはこれを各規格物に分ける、いわゆる段ばらし処理するための装置は、種々のものが提案・提供されている。後掲特許文献に開示されているものは、それらの一部である。
【0003】
このうち特許文献1に開示されたものは、容器を連続的かつ高速に段ばらし処理する装置の提供を目的として、対向する左右の無端チェーンに取り付けた掛止部材が容器側を移動する途中、掛止部材を一定区間容器方向へ突出させて容器を掛止するガイド溝を設け、段積みされた容器の最下段を支持する支持部材を容器方向へ進退可能に設け、掛止部材が最下段の容器掛止後に支持部材を後退させ、掛止部材が最下段の容器を掛止して持ち降ろした後に支持部材を前進させ、最下段の容器の直上の容器を支持するように構成した装置である。
【0004】
また特許文献2に開示されたものは、段積み作業および段ばらし作業両方が可能な装置の提供を目的として、開閉によりコンテナを把持・解放する一対の傾動フックと、これらにそれぞれ取り付けられた一対のカムフォロア、傾動フックに段積み操作を実行させる段積み用ガイドと、傾動フックに段ばらし操作を実行させる段ばらし用ガイドと、これらのガイドの切換えプレートならびにそれをスライドさせる切換えプレート移動手段と、段積み用もしくは段ばらし用いずれかのガイドに案内されるカムフォロアを昇降フレームの昇降に合わせて退避させる退避用ガイドとを備えた装置である。
【0005】
【特許文献1】特開2006−282335「容器の段ばらし装置」
【特許文献2】特開平10−338351「コンテナ段積み及び段ばらし装置」
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このように、段ばらし装置に関しては従来種々の技術的提案がなされているものの、より簡素な機構によって、処理対象となる規格物の重量・形状・段数等に関わらず汎用的であり、効率的かつ確実性の高い段ばらし処理を行える装置があれば便利である。
【0007】
たとえば屠鳥処理前の食鳥が収容されたコンテナの段ばらしにおいては、従来次のような問題があった。
(ア)両側方に設けたチェーンによってコンテナを保持しつつ段ばらしを行う方式では、チェーンが延びることによってコンテナを保持する左右のバランスが崩れてしまい、結局、段積みされたコンテナを崩してしまう場合がある。
(イ)直動シリンダの駆動により、受け板を介して段積みされたコンテナを昇降させる方式(シリンダ直動型)では、シリンダによる支持が1点支持であるため、コンテナが重みや暖気で歪む等してバランスを崩し、段積みされたコンテナを崩してしまう場合がある。
以上のような問題を解決できる方法があれば、大いに便利である。
【0008】
本発明の課題は、上記従来技術の問題点を解決しようとするものであり、簡素な機構によって、処理対象となる規格物の重量・形状・段数等に関わらず効率的で確実性の高い、また安全な段ばらし処理を行うことのできる段ばらし装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本願発明者が上記課題を解決するために鋭意検討した結果、 コンテナ等搬送される規格物の一時支持とその受け下ろしを、昇降動作可能な搬送路自体によってその昇降動作の中で行うようにすれば、段ばらし処理の確実性も高く、処理対象の規格物の仕様に関わらず、重量物であっても安全かつ効率的に段ばらし処理が可能となることを見出し、本発明に至った。すなわち、本願において特許請求もしくは少なくとも開示される発明は、以下の通りである。
【0010】
(1) 複数段に積み重ねられた規格物の集合たる段積み体を下方から順に段単位で分離する段ばらし装置であって、該装置は、
段積み体や段ばらし後の規格物が載置されるための昇降制御される載置部と、
該載置部の昇降動作を制御する載置部昇降制御手段と、
段積み体が該載置部の上昇によって持ち上げられた際にこれを所定高さ位置にて側方から支持して支持箇所以上の部分を待機させるための支持部と、
該支持部の動作を制御する支持部制御手段とを備えてなり、
該載置部上面は、段積み体のうち該支持部により直接支持される最下段の規格物の下端位置(以下、「第一準位」という。)までは上昇可能であり、
該支持部は該載置部上面が該第一準位に到達した際、該規格物に対する支持を解除するよう該支持部制御手段によって制御される、
段ばらし装置。
(2) 前記支持部は、前記載置部が最下段の規格物を迎え載せて段積み体ごと一段分下降したとき、または最初に段積み体を載置して前記第一準位まで上昇した後に段積み体ごと一段分下降したとき、該支持部位置に降りてきた下から二段目の規格物を側方から支持するよう前記支持部制御手段によって制御されることを特徴とする、(1)に記載の段ばらし装置。
(3) 前記載置部は、その上面が前記第一準位から一段分下の位置(以下、「第二準位」という。)に下降した際、該第二準位で一旦下降動作が停止し、前記下から二段目の規格物の支持がなされた後、再下降するように、前記載置部昇降制御手段によって制御されることを特徴とする、(2)に記載の段ばらし装置。
(4) 前記載置部は、段積み体や段ばらし後の規格物を水平移動させる搬送路の構造であることを特徴とする、(1)ないし(3)のいずれかに記載の段ばらし装置。
【0011】
(5) 前記載置部昇降制御手段による昇降制御が行われている間は前記搬送路の走行を停止させる搬送路走行制御手段を備えていることを特徴とする、(4)に記載の段ばらし装置。
(6) 前記支持部は、規格物に対して係止可能なフック構造であることを特徴とする、(1)ないし(5)のいずれかに記載の段ばらし装置。
(7) 前記支持部は、規格物を側方から圧迫支持可能な押圧体であることを特徴とする、(1)ないし(5)のいずれかに記載の段ばらし装置。
【0012】
(8) 前記載置部の上方に、上昇せしめられ待機せしめられる段積み体を鉛直方向に案内支持するガイドが内部に設けられた収容構造を備えていることを特徴とする、(1)ないし(7)のいずれかに記載の段ばらし装置。
(9) 前記搬送路構造を備えた載置部の前流側には、前記段積み体を形成、準備するための段積み部が設けられ、該段積み部には形成された段積み体を該載置部へ搬送可能なように、搬送路構造が用いられていることを特徴とする、(4)または(5)に記載の段ばらし装置。
【0013】
(10) 前記規格物は容器またはパレットであることを特徴とする、(1)ないし(9)のいずれかに記載の段ばらし装置。
(11) 前記規格物は食鳥運搬用容器であることを特徴とする、(1)ないし(9)のいずれかに記載の段ばらし装置。
【発明の効果】
【0014】
本発明の段ばらし装置は上述のように構成されるため、これによれば、簡素な機構によって、処理対象となる規格物の重量・形状・段数等に関わらず効率的で確実性の高い、また安全な段ばらし処理を行うことができる。
【0015】
また、上述した(ア)チェーン方式や、(イ)シリンダ直動型における問題点も解消でき、安全・確実・効率のよい段ばらし処理を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、図を用いながら、本発明についてより詳細に説明する。
図1は、本発明の段ばらし装置の構成を示す説明図である。図中、(a)は段ばらし処理対象である規格物の段ばらし処理前後の処理フロー方向を左右方向とした正面視の断面図、(b)は(a)の右側面図であり、該処理フローでは前流側端面から視た図となる。なお、後掲図2A等および図3中における(a)、(b)についても同様である。また、本図、および後掲各図においても、説明に用いた構成要素はあくまで概念図ないしは例示である。したがってたとえば、各制御手段や支持部の設置位置や設置態様は図示するものに限定されず、処理可能な段積み体Mの態様も、段数、並べる数を含め、限定されるものではない。
【0017】
図示するように本発明段ばらし装置1は、複数段に積み重ねられた規格物Cの集合たる段積み体Mを下方から順に段単位で分離する装置であって、段積み体Mや段ばらし後の規格物Cが載置されるための昇降制御される載置部2と、載置部2の昇降動作を制御する載置部昇降制御手段3と、段積み体Mが載置部2の上昇によって持ち上げられた際にこれを所定高さ位置にて側方から支持して支持箇所以上の部分を待機させるための支持部4と、支持部4の動作を制御する支持部制御手段5とを備えてなり、載置部2上面は、段積み体Mのうち支持部4により直接支持される最下段の規格物Cの下端位置(第一準位。図2D等では符号「P」で示す。)までは上昇可能であり、支持部4は載置部2上面が第一準位に到達した際、規格物Cに対する支持を解除するよう支持部制御手段5によって制御されることを、主たる構成とする。
【0018】
本装置1の支持部4は、載置部2が最下段の規格物Cを迎え載せて段積み体Mごと一段分下降したとき、支持部4位置に降りてきた下から二段目の規格物Cを側方から支持するよう支持部制御手段5によって制御される構成とする。
【0019】
かかる構成により、本段ばらし装置1においては、段積み体Mが載置部2に載置されて段ばらし処理の待機をしている状態で、載置部昇降制御手段3の作動によって載置部2がまず上昇せしめられる。載置部2はその上面が、段積み体Mのうち支持部4により直接支持される最下段の規格物Cの下端位置である第一準位までは上昇可能であるため、載置部昇降制御手段3の作動によって第一準位まで上昇せしめられる。
【0020】
なお支持部4は、支持部制御手段5の作動によって載置部2上面が第一準位に到達した際に規格物Cに対する支持を解除せしめられる構成であるが、処理の初めの状態では、当然ながら、既に支持されている規格物Cは存在しない状態であるため、段積み体Mは支持部4によって止められたりすることなく、支持部4設置位置を通過可能である。
【0021】
第一準位まで到達した載置部2は、その後、載置部昇降制御手段3の作動によって、段積み体Mを載置したまま下降せしめられる。載置部2が段積み体Mごと一段分下降せしめられて一段分下の位置(第二準位。図2E等では符号「S」で示す。)に到達したとき、支持部4位置に降りてきた下から二段目の規格物Cは、支持部制御手段5の作動により、支持部4によって側方から支持される。つまり、かかる支持部4の作用によって、段積み体Mの支持箇所以上の部分、すなわち段積み体Mの下から二段目の規格物C以上の部分は、その後の載置部2の動きに関わらずにその位置にて支持され、待機せしめられる。
【0022】
その後載置部2は、載置部昇降制御手段3の作動によってさらに下降せしめられる。このとき、段積み体Mの下から二段目の規格物C以上は支持部4によってその位置で支持されるため、載置部2には、元の段積み体Mの最下段の規格物Cが載置されている状態であり、載置部2は載置部昇降制御手段3の作動によって、一連の段ばらし処理の開始された初期の高さ位置まで下降せしめられる。
【0023】
このようにして載置部2上には段ばらし処理された規格物Cが残った状態となり、規格物Cは載置部2の上から除去され、その後の処理に供される。
【0024】
規格物が除去されてしまい何も載置されていない状態の載置部2は、載置部昇降制御手段3の作動によって再び上昇せしめられ、上昇可能な最上位置である第一準位に到達せしめられ、元の最下段が段ばらし処理された後の段積み体Mの新たな最下段をなす規格物Cの直下位置にあることとなる。このとき、載置部2の位置の制御は、載置部2が最下段の規格物Cに接した状態とする制御でも、あるいは接しない直下に位置する状態とする制御でもよい。
【0025】
載置部2上面が第一準位に到達したことに基づく支持部制御手段5の作動によって、支持部4は、規格物Cに対する支持を解除せしめられる。これにより、段最下段の規格物Cを含む段積み体M全体は、載置部2によって迎え載せられた形で載置される。その後、載置部昇降制御手段3の動作によって載置部2は、載置された段積み体Mとともに下降せしめられる。
【0026】
載置部2が第二準位に到達せしめられると、段積み体Mの下から二段目の規格物Cの支持が支持部4によってなされ、上述した通りにその後の処理が進む。これが繰り返されて、複数段に積み重ねられた規格物Cの集合たる段積み体Mは下方から順に段単位で分離される、つまり段ばらし処理される。
【0027】
なお、以上の説明および後述する説明では、段ばらし処理される単位・段単位を、「規格物」として説明したが、段単位は、単一の規格物(容器、パレット等)であっても、また、複数の規格物であってもよい。さらに複数の場合、複数段積まれている状態を段単位としてもよい。また、水平方向に複数並んだ状態でもよい。また、水平方向に複数並びかつ複数段積まれた状態を、段単位としてもよい。本発明はそのいずれも含む。
【0028】
なおまた、載置部2は、その上面が第一準位から第二準位に下降した際、第二準位で一旦下降動作が停止し、下から二段目の規格物Cの支持が確実になされた後で再下降するように、載置部昇降制御手段3によって制御される構成としてもよい。
【0029】
かかる構成とする場合は、載置部昇降制御手段3の作動によって載置部2が下降せしめられ、その上面が第一準位から第二準位まで下降した際、第二準位で一旦下降動作が停止させられ、支持部4によって下から二段目の規格物Cの支持がなされた後で、再び下降せしめられる。かかる構成とすることによって、待機させるべき段積み体Mを上方に確実に残し、載置部2に最下段の段単位のみを確実に載置せしめて、安全・確実な段ばらし処理を実現することができる。
【0030】
載置部昇降制御手段3が段積み体Mを載置した状態で載置部2を上昇させる場合、上昇動作を実行せしめる判断は、載置部2の特定位置における特定重量の検知、段積み体Mやその一部が特定の空間位置に存在することの検知、など、適宜の検知手段を用いることによって、自動的になさしめることができる。
【0031】
同様に、載置部昇降制御手段3が載置部2の上昇を第一準位で停止させたり、第二準位で一旦停止させたりする制御も、載置部2等の高さ位置を検知したり、あるいは載置部2にかかる重量を検知する等といった、適宜の検知手段を用いることによって、自動的になさしめることができる。
【0032】
同様に、支持部制御手段5が支持部4の支持およびその解除動作を制御することも、載置部2の高さ位置、載置される段積み体Mの所定の位置の高さ位置などを検知する検知手段を用いることにより、自動的になさしめることができる。載置部2上面が第二準位に位置する場合における支持部4の動作については、単純に載置部2の高さ位置の検知によるのではなく、たとえば載置部2が上方から下降してくる運動を検知する等の手段によって、第一準位から第二準位に下降してきた時に支持部4が作動するように制御を構成すればよい。
【0033】
なお支持部4の具体的構造は、これが、規格物に対して側方から支持してその支持箇所以上の部分を空中に保持できるものであれば、特に限定されない。たとえば簡便には、鉤爪など、係止可能なフック構造を好適に用いることができる。つまり側方から回動して規格物Cの下方から支持するような構造である。フック構造は、適用すべき規格物の形状・構造に合わせた形状・構造のものとすればよい。また、適用すべき各規格物に合わせたフック構造の支持部をアタッチメントとして準備することとして、交換可能な構成にしてもよい。
【0034】
支持部4の具体的構造としてはこの他、適用すべき規格物の側面形状・側面構造等に合わせたグリップ構造でもよい。あるいはまた、規格物を側方から圧迫支持可能な押圧体としてもよい。この他、支持部として使用可能な従来公知の手段はすべて、本発明の範囲内である。なお、支持部4の構造として下方から支持可能なフック構造を含むことからも明らかなように、本発明の支持部における「側方から」の支持とは、支持部が段積み体Mの側方に位置して設けられていることを意味し、厳密に側方向から力が加わらなくてはならないことを意味するものではない。
【0035】
なおまた本装置1では、載置部2の上方に、上昇せしめられ待機せしめられる段積み体Mを鉛直方向に案内支持するガイド(図示せず)が内部に設けられた収容構造8を備えたものとすることが望ましい。そのようにすることによって、上方に待機させられる段積み体Mの荷崩れを効果的に防止でき、装置を円滑に運転せしめること、万一の荷崩れの時にも周囲の安全を確保できること、載置部2および段積み体Mの円滑な昇降動作が得られるからである。
【0036】
図1において本発明装置1は、載置部2が、段積み体Mや段ばらし後の規格物Cを水平移動させるための搬送路の構造となっている構成とすることができる。そしてさらに、該搬送路の走行・停止を制御するための搬送路走行制御手段6を備えた構成とすることができる。搬送路構造としては、無端ベルト、いわゆるベルトコンベアを好適に用いることができる。
【0037】
搬送路走行制御手段6は、載置部昇降制御手段3による載置部2の昇降制御が行われている間、すなわち段積み体Mを上方に移動して待機させ、最下段の段単位あるいは規格物Cのみを載せて、あるいは迎え載せて下降し、初期の高さ位置に戻るまでの間、搬送路の走行を停止させることとし、それ以外の時は走行・停止を自在に制御可能に構成するものとする。
【0038】
図2A〜図2Mは、かかる搬送路構造を備えた本発明段ばらし装置1による段ばらし処理過程を説明した図である。各図中、作動している制御手段を二重枠四角で表示する。また、支持動作中の支持部4を横線ハッチングされた太枠四角で表示する。
【0039】
段積み体Mは、搬送路走行制御手段6によって作動する搬送路構造の載置部2に載せられて搬送されてきて(図2A)、本装置1内の所定位置に到達すると、適宜の検知手段によって搬送路走行制御手段6による停止制御がなされて、載置部2は走行を停止する(図2B)。なお、載置部2は初期の高さ位置にある。ここで、載置部昇降制御手段3が作動開始する。
【0040】
載置部昇降制御手段3による上昇制御によって、既に走行停止している載置部2は段積み体Mを載せたまま上昇する(図2C)。このとき、支持部4は解除された状態であるため、段積み体Mの上昇動作に対する支障はない。
【0041】
載置部2はその上面が、上昇最高点である第一準位Pまで上昇せしめられる(図2D)。載置部2上面が第一準位Pにある時、支持部4は支持部制御手段5によって支持動作を解除されるよう構成されているが、図示する段階ではもともと支持部4は、段積み体M(規格物C)を側方支持してはいない。
【0042】
なお収容構造8の高さは、載置部2に限界高さの段積み体Mが載置された状態で、載置部2上面が第一準位Pに位置しているときも、段積み体Mの収容に支障がない程度に設計されていればよい。
【0043】
第一準位Pに到達していた載置部2は、載置部昇降制御手段3によって段積み体Mを載せたまま下降せしめられ、載置部2上面が第二準位Sに到達したとき、その状態を適宜の検知手段によって検知してそれに基づく制御のなされる支持部制御手段5の作動によって、支持部4が段積み体Mの一部を側方から支持する(図2E)。支持される部分は、段積み体Mの最下段から一つ上の段、つまり下から二段目の規格物Cである。これにより、段積み体Mの最下段の規格物Cを除くそれより上部の部分は、図示する位置にて空中に確実に保持されて、段ばらし処理の待機状態となる。
【0044】
なお、この第二準位Sに載置部2が到達した状態で、支持部4による上方部の支持を確実にするために載置部昇降制御手段3によって、載置部2を一旦停止させる制御をすることとしてもよい。
【0045】
段積み体Mの上方部分が支持部4により確実に空中に支持されている間に、載置部2は載置部昇降制御手段3による制御によって下降せしめられる(図2F)。載置部2上には、当初の段積み体Mの最下段をなしていた段単位、あるいは規格物Cのみが載置されている状態である。
【0046】
載置部2は初期の高さ位置まで下降して停止し、ここで搬送路走行制御手段6がその制御を開始できる状態となる。上方空中には、最下段の規格物Cを分離された段積み体Mが、支持部4によって保持され、待機している状態である(図2G)。
【0047】
搬送路走行制御手段6により載置部2の搬送路構造が作動し、段積み体Mから分離された規格物Cが移送され、本装置1から排出される。上方空中には、最下段の規格物Cを分離された段積み体Mの支持部4による保持、待機が継続している状態である(図2H)。
【0048】
上方に保持された段積み体Mの最下段から新たに規格物Cを迎え載せるため、載置部昇降制御手段3によって載置部2が上昇せしめられる(図2I)。
【0049】
載置部2が第一準位Pに到達せしめられ、それによって支持部4による段積み体Mの支持が解除される(図2J)。これにより、載置部2上には、残る段積み体Mの全体が載置されている状態である。
【0050】
載置部2が載置部昇降制御手段3の制御によって下降せしめられ、第二準位Sに到達することによって、支持部4は、下から二段目の規格物Cを支持する(図2K)。ここでの作用は、前掲図2E、2Fにより説明した作用と同様である。
【0051】
載置部2は、載置部昇降制御手段3によってその初期の高さ位置まで下降せしめられる(図2L)。載置部2上には、段積み体Mの最下段から分離された規格物Cのみが載置されている。搬送路走行制御手段6によって載置部2の搬送路構造が作動し、分離された規格物Cは移送される。上方空中には、残る段積み体Mが支持部4によって保持された状態である(図2M)。
【0052】
図2I以降に示した手順が繰り返されて、当初の段積み体Mを構成していた全ての規格物Cが分離されて移送されると、つまり一連の段ばらし処理が完了すると、図2Aに示したように次の段積み体Mが準備され、同様の手順で処理される。
【0053】
図3は、段積み部を備えた構成の本発明段ばらし装置の構成を示す説明図である。図示するように本装置は、前述の各構成に加え、搬送路構造を備えた載置部2の前流側に、段積み体Mを形成、あるいは準備、またはその双方を行うための段積み部9が設けられた構成とすることができる。段積み部9の載置部、すなわち予備載置部92は、形成された状態の段積み体Mを載置部2へと搬送可能なように、搬送路構造を備えた構成とすれば便利である。
【0054】
以上述べた構成を備えた本発明の段ばらし装置は、各種の規格物に対して用いることができる。各種形状・構造の容器、パレット・平板など、その仕様に併せた装置を構築することも、また上述したように支持部をアタッチメントとして準備することによる対応も可能であり、いずれも本発明の範囲内である。
【実施例】
【0055】
以下は本発明の実施例であるが、本発明はこれに限定されるものではない。
図4−1〜4−3は、食鳥運搬用容器用の段ばらし装置実施例を示す、各正面図、右側面図および平面図である。また、
図4−4は、図4−1等に示す実施例において処理可能な容器の段積み状態を示す正面図(左)および右側面図(右)である。
【0056】
本実例装置においては、各部の制御はエアーシリンダーを用いて構成したが、空圧だけに本発明が限定されるものではない。たとえば、油圧で制御する構成ももちろん、本発明の範囲内である。
【0057】
本実例装置を実際の食鳥運搬用容器の段ばらし作業に用いたところ、効率よく、安全に、低労力で、確実に段ばらし作業を行うことができた。まず、複数羽の食鳥が収容された専用容器(コンテナ)約30kg/個を10段積みして一山の段積み体とし、これを二山載置部に載置して、総重量約600kgの段積み体について、一度に段ばらし作業を行うことができた。段ばらしは一段ずつ、つまりコンテナ2個ずつで行い、円滑に処理することができた。
【0058】
ついで、段積み体を一山増やし、合計三山、総重量約900kgの処理を試みたところ、これも問題なく段ばらし作業することができた。
【産業上の利用可能性】
【0059】
本発明の段ばらし装置はこの他、いわゆるパレットくずしにも用いることができる。その他、段積みされる種々の規格物の段ばらしやくずしに用いることができるため、関連する産業分野において利用性が極めて高い発明である。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】本発明の段ばらし装置の構成を示す説明図である。
【図2A】搬送路構造を備えた本発明段ばらし装置1による段ばらし処理過程を説明した図である。
【図2B】図2Aの本発明装置による段ばらし処理過程を説明した図である。(前図に続く過程を説明)。
【図2C】図2Aの本発明装置による段ばらし処理過程を説明した図である。(前図に続く過程を説明)。
【図2D】図2Aの本発明装置による段ばらし処理過程を説明した図である。(前図に続く過程を説明)。
【図2E】図2Aの本発明装置による段ばらし処理過程を説明した図である。(前図に続く過程を説明)。
【図2F】図2Aの本発明装置による段ばらし処理過程を説明した図である。(前図に続く過程を説明)。
【図2G】図2Aの本発明装置による段ばらし処理過程を説明した図である。(前図に続く過程を説明)。
【図2H】図2Aの本発明装置による段ばらし処理過程を説明した図である。(前図に続く過程を説明)。
【0061】
【図2I】図2Aの本発明装置による段ばらし処理過程を説明した図である。(前図に続く過程を説明)。
【図2J】図2Aの本発明装置による段ばらし処理過程を説明した図である。(前図に続く過程を説明)。
【図2K】図2Aの本発明装置による段ばらし処理過程を説明した図である。(前図に続く過程を説明)。
【図2L】図2Aの本発明装置による段ばらし処理過程を説明した図である。(前図に続く過程を説明)。
【図2M】図2Aの本発明装置による段ばらし処理過程を説明した図である。(前図に続く過程を説明)。
【0062】
【図3】段積み部を備えた構成の本発明段ばらし装置の構成を示す説明図である。
【図4−1】食鳥運搬用容器用の段ばらし装置実施例を示す正面図である。
【図4−2】実施例の右側面図である。
【図4−3】実施例の平面図である。
【図4−4】実施例において処理可能な容器の段積み状態を示す正面図(左)および右側面図(右)である。
【符号の説明】
【0063】
1…段ばらし装置
2…載置部
3…載置部昇降制御手段
4…支持部
5…支持部制御手段
6…搬送路走行制御手段
8…収容構造
9…段積み部
92…予備載置部
96…予備載置部搬送路走行制御手段
C…規格物
M…段積み体
P…第一準位
S…第二準位
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数段に積み重ねられた規格物の集合たる段積み体を下方から順に段単位で分離する段ばらし装置であって、該装置は、
段積み体や段ばらし後の規格物が載置されるための昇降制御される載置部と、
該載置部の昇降動作を制御する載置部昇降制御手段と、
段積み体が該載置部の上昇によって持ち上げられた際にこれを所定高さ位置にて側方から支持して支持箇所以上の部分を待機させるための支持部と、
該支持部の動作を制御する支持部制御手段とを備えてなり、
該載置部上面は、段積み体のうち該支持部により直接支持される最下段の規格物の下端位置(以下、「第一準位」という。)までは上昇可能であり、
該支持部は該載置部上面が該第一準位に到達した際、該規格物に対する支持を解除するよう該支持部制御手段によって制御される、
段ばらし装置。
【請求項2】
前記支持部は、前記載置部が最下段の規格物を迎え載せて段積み体ごと一段分下降したとき、または最初に段積み体を載置して前記第一準位まで上昇した後に段積み体ごと一段分下降したとき、該支持部位置に降りてきた下から二段目の規格物を側方から支持するよう前記支持部制御手段によって制御されることを特徴とする、請求項1に記載の段ばらし装置。
【請求項3】
前記載置部は、その上面が前記第一準位から一段分下の位置(以下、「第二準位」という。)に下降した際、該第二準位で一旦下降動作が停止し、前記下から二段目の規格物の支持がなされた後、再下降するように、前記載置部昇降制御手段によって制御されることを特徴とする、請求項2に記載の段ばらし装置。
【請求項4】
前記載置部は、段積み体や段ばらし後の規格物を水平移動させる搬送路の構造であることを特徴とする、請求項1ないし3のいずれかに記載の段ばらし装置。
【請求項5】
前記載置部昇降制御手段による昇降制御が行われている間は前記搬送路の走行を停止させる搬送路走行制御手段を備えていることを特徴とする、請求項4に記載の段ばらし装置。
【請求項6】
前記支持部は、規格物に対して係止可能なフック構造であることを特徴とする、請求項1ないし5のいずれかに記載の段ばらし装置。
【請求項7】
前記支持部は、規格物を側方から圧迫支持可能な押圧体であることを特徴とする、請求項1ないし5のいずれかに記載の段ばらし装置。
【請求項8】
前記載置部の上方に、上昇せしめられ待機せしめられる段積み体を鉛直方向に案内支持するガイドが内部に設けられた収容構造を備えていることを特徴とする、請求項1ないし7のいずれかに記載の段ばらし装置。
【請求項9】
前記搬送路構造を備えた載置部の前流側には、前記段積み体を形成、準備するための段積み部が設けられ、該段積み部には形成された段積み体を該載置部へ搬送可能なように、搬送路構造が用いられていることを特徴とする、請求項4または5に記載の段ばらし装置。
【請求項10】
前記規格物は容器またはパレットであることを特徴とする、請求項1ないし9のいずれかに記載の段ばらし装置。
【請求項11】
前記規格物は食鳥運搬用容器であることを特徴とする、請求項1ないし9のいずれかに記載の段ばらし装置。
【請求項1】
複数段に積み重ねられた規格物の集合たる段積み体を下方から順に段単位で分離する段ばらし装置であって、該装置は、
段積み体や段ばらし後の規格物が載置されるための昇降制御される載置部と、
該載置部の昇降動作を制御する載置部昇降制御手段と、
段積み体が該載置部の上昇によって持ち上げられた際にこれを所定高さ位置にて側方から支持して支持箇所以上の部分を待機させるための支持部と、
該支持部の動作を制御する支持部制御手段とを備えてなり、
該載置部上面は、段積み体のうち該支持部により直接支持される最下段の規格物の下端位置(以下、「第一準位」という。)までは上昇可能であり、
該支持部は該載置部上面が該第一準位に到達した際、該規格物に対する支持を解除するよう該支持部制御手段によって制御される、
段ばらし装置。
【請求項2】
前記支持部は、前記載置部が最下段の規格物を迎え載せて段積み体ごと一段分下降したとき、または最初に段積み体を載置して前記第一準位まで上昇した後に段積み体ごと一段分下降したとき、該支持部位置に降りてきた下から二段目の規格物を側方から支持するよう前記支持部制御手段によって制御されることを特徴とする、請求項1に記載の段ばらし装置。
【請求項3】
前記載置部は、その上面が前記第一準位から一段分下の位置(以下、「第二準位」という。)に下降した際、該第二準位で一旦下降動作が停止し、前記下から二段目の規格物の支持がなされた後、再下降するように、前記載置部昇降制御手段によって制御されることを特徴とする、請求項2に記載の段ばらし装置。
【請求項4】
前記載置部は、段積み体や段ばらし後の規格物を水平移動させる搬送路の構造であることを特徴とする、請求項1ないし3のいずれかに記載の段ばらし装置。
【請求項5】
前記載置部昇降制御手段による昇降制御が行われている間は前記搬送路の走行を停止させる搬送路走行制御手段を備えていることを特徴とする、請求項4に記載の段ばらし装置。
【請求項6】
前記支持部は、規格物に対して係止可能なフック構造であることを特徴とする、請求項1ないし5のいずれかに記載の段ばらし装置。
【請求項7】
前記支持部は、規格物を側方から圧迫支持可能な押圧体であることを特徴とする、請求項1ないし5のいずれかに記載の段ばらし装置。
【請求項8】
前記載置部の上方に、上昇せしめられ待機せしめられる段積み体を鉛直方向に案内支持するガイドが内部に設けられた収容構造を備えていることを特徴とする、請求項1ないし7のいずれかに記載の段ばらし装置。
【請求項9】
前記搬送路構造を備えた載置部の前流側には、前記段積み体を形成、準備するための段積み部が設けられ、該段積み部には形成された段積み体を該載置部へ搬送可能なように、搬送路構造が用いられていることを特徴とする、請求項4または5に記載の段ばらし装置。
【請求項10】
前記規格物は容器またはパレットであることを特徴とする、請求項1ないし9のいずれかに記載の段ばらし装置。
【請求項11】
前記規格物は食鳥運搬用容器であることを特徴とする、請求項1ないし9のいずれかに記載の段ばらし装置。
【図1】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図2D】
【図2E】
【図2F】
【図2G】
【図2H】
【図2I】
【図2J】
【図2K】
【図2L】
【図2M】
【図3】
【図4−1】
【図4−2】
【図4−3】
【図4−4】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図2D】
【図2E】
【図2F】
【図2G】
【図2H】
【図2I】
【図2J】
【図2K】
【図2L】
【図2M】
【図3】
【図4−1】
【図4−2】
【図4−3】
【図4−4】
【公開番号】特開2009−242030(P2009−242030A)
【公開日】平成21年10月22日(2009.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−88864(P2008−88864)
【出願日】平成20年3月28日(2008.3.28)
【出願人】(508096183)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年10月22日(2009.10.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年3月28日(2008.3.28)
【出願人】(508096183)
【Fターム(参考)】
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