説明

毛髪化粧料

【課題】 毛髪損傷の修復・抑止効果に優れるとともに、毛髪に塗布してから洗い流す濯ぎ時に亘って、充分な滑らかなコート感を与え、更にはダメージヘアにも滑らかでまとまりのある仕上がり感を付与でき、且つ安全性が高く皮膚等に対して温和な作用を示す毛髪化粧料の提供。
【解決手段】 (a)アミドアミン(I)、(b)有機酸及び(c)炭素数8〜30の脂肪族アルコールを含有し、(b)成分の含有量が(a)成分のアミン当量に対して1.5〜10モル倍である毛髪化粧料。
【化1】


[式中、R1COは全脂肪酸残基中、C20以上の脂肪酸残基の割合が60重量%以上、C20の脂肪酸残基の割合が3重量%以上、及びC22の脂肪酸残基の割合が50〜95重量%である脂肪酸残基を示す。]

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アミドアミンを含有する毛髪化粧料に関し、特にカラーリングやドライヤー乾燥等による毛髪損傷(毛髪内部の空洞)の修復・抑止効果に優れるとともに、毛髪に塗布してから洗い流す濯ぎ時に亘って、充分な滑らかなコート感を与え、更にダメージヘアにも滑らかでまとまりのある仕上がり感を付与できる毛髪化粧料に関する。
【背景技術】
【0002】
シャンプー後の毛髪の感触を向上させるためにリンス、コンディショナー、トリートメント等の毛髪化粧料が使用されている。これらの毛髪化粧料には毛髪の感触を良好にするために、主成分として第4級アンモニウム塩が配合されており、更に効果感を上げるためにセタノール等の脂肪族アルコールや油剤等を配合し、ゲル状に乳化させた剤形が主に使用されている。しかしながら、これらは毛髪に充分な滑らか感としっとり感を付与するとは言えない。
【0003】
近年、特定のアミドアミン化合物又はその酸塩が、毛髪に滑らか感や柔軟性を付与出来ることが見いだされ、アミドアミン化合物又はその酸塩を配合した毛髪化粧料が提案されている(例えば、特許文献1〜3参照)。
【0004】
また、上記アミドアミン化合物又はその塩は、安全性が高く皮膚等に対して温和な作用を示す毛髪化粧料を提供できることも知られている(例えば、非特許文献1)。このような特定のアミドアミンとしてステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミドが広く知られているが、脂肪族アルコールや油剤を配合した場合のゲル形成性に課題があり、また毛髪に付与される滑らか感やしっとり感は満足できるものではなかった。
【0005】
一方で、髪色を変えたり(カラーリング)、髪型を変化させたり(パーマ等)するなど、外観の変化を自由に楽しむことが一般化した今日、これらの施術による毛髪のぱさつきやまとまりにくさなどのダメージがクローズアップされるようになってきた。カラーリングとパーマ等による毛髪のダメージは、使用する染毛剤やパーマ剤により、毛髪内部に空洞が生じるという化学的要因が原因であるとされている。さらに、毛髪につやが無くなったり、ぱさつく等のダメージは、洗髪後にドライヤーで乾燥を行うことにより、ドライヤー熱等物理的要因による毛髪内部の空洞化が原因であると言われている。
【0006】
このような化学的要因によるダメージ髪の補修方法としては、水不溶性カチオン微粒子を含有する毛髪化粧料(特許文献4)や、アミノ酸系両性界面活性剤と天然トリグリセライドを含有することで毛髪を補修する毛髪化粧料(特許文献5)等が提案されている。また、物理的要因によるダメージを抑制する方法として、フィタントリオール、シリコーンを含有する毛髪化粧料(特許文献6)、ジメチルシリコーンガム、ポリエチレングリコール、カチオン界面活性剤を含有する毛髪化粧料(特許文献7)、加水分解した小麦たんぱく質、小麦少糖類、小麦アミノ酸とパンテノールを含有する毛髪化粧料(特許文献8)等が提案されている。
【0007】
しかしながら、これらの毛髪補修方法は、いずれも毛髪表面のキューティクルエッジ部分の補修や毛髪表面に油剤を吸着させることで一時的に補修を感じさせるものであり、本質的なダメージの原因である毛髪内部の空洞を修復又は抑止できるものではなかった。
【0008】
更に、毛髪のつや等の光学的性質を改善するため、オルガノポリシロキサンオキシアルキレン共重合体、アクリル樹脂等の成分を配合した種々の毛髪化粧料が提案されている(特許文献9)。しかし、これらに関しても毛髪表面又はその近傍にあるキューティクルに作用させて光学的性質を改善するもので、その効果は一時的であって十分ではなかった。また、カチオン性界面活性剤等を多価アルコール、ヒドロキシプロピルセルロース等と併用して毛髪につやを付与する毛髪化粧料も提案されている(特許文献10)が、毛髪に塗布して使用する感触、例えば滑らかさ等に問題があった。
【特許文献1】特開平5−271035号公報
【特許文献2】特開平5−271036号公報
【特許文献3】国際公開第2004/030646号パンフレット
【特許文献4】特開平10−72324号公報
【特許文献5】特開2000−86454号公報
【特許文献6】米国特許第5776443号明細書
【特許文献7】特開平4−279512号公報
【特許文献8】特開平8−157332号公報
【特許文献9】特開昭55−33745号公報
【特許文献10】特許第2998027号公報
【非特許文献1】FRAGRANSE JOURNAL, 24(12), 106-111(1996)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の課題は、カラーリングやドライヤー乾燥等による毛髪損傷(毛髪内部の空洞)の修復・抑止効果に優れるとともに、毛髪に塗布してから洗い流す濯ぎ時に亘って、充分な滑らかなコート感を与え、更にダメージヘアにも滑らかでまとまりのある仕上がり感を付与でき、且つ安全性が高く皮膚等に対して温和な作用を示す毛髪化粧料を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者は、特定の長さの炭化水素鎖長を有するアミドアミンに対し特定量の有機酸を使用し、更に脂肪族アルコールを併用することで、カラーリングやドライヤー乾燥等による毛髪損傷を修復、抑止しながら、毛髪に塗布してから洗い流す濯ぎ時に亘って、充分な滑らかなコート感を与え、更にダメージヘアにも滑らかでまとまりのある仕上がり感を付与できることを見出した。
【0011】
すなわち、本発明は、次の(a)成分、(b)成分及び(c)成分を含有し、(b)成分の含有量が(a)成分のアミン当量に対して1.5〜10モル倍である毛髪化粧料を提供する。
(a)一般式(I)で表されるアミドアミン(以下アミドアミン(I)という)
【0012】
【化2】

【0013】
[式中、R1COは全脂肪酸残基中、炭素数20以上の脂肪酸残基の割合が60重量%以上、炭素数20の脂肪酸残基の割合が3重量%以上、及び炭素数22の脂肪酸残基の割合が50〜95重量%である脂肪酸残基を示す。]
(b)有機酸
(c)炭素数8〜30の脂肪族アルコール
【発明の効果】
【0014】
本発明の毛髪化粧料は、カラーリングやドライヤー乾燥等による毛髪損傷(毛髪内部の空洞)の修復・抑止効果に優れるとともに、毛髪に塗布してから洗い流す濯ぎ時に亘って、充分な滑らかなコート感を与え、さらにダメージヘアにも滑らかでまとまりのある仕上がり感を付与することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明に用いられる(a)成分のアミドアミン(I)において、R1COで示される脂肪酸残基の組成は、全脂肪酸残基中、炭素数20以上の脂肪酸残基の割合が60重量%以上、炭素数20の脂肪酸残基の割合が3重量%以上、炭素数22の脂肪酸残基の割合が50〜95重量%であり、湿潤時から乾燥後まで良好な柔軟性及び滑り性を付与でき、特に乾燥後の滑り性に優れるという観点から、炭素数20以上の脂肪酸残基の割合は好ましくは75重量%以上、更に好ましくは90重量%以上で、炭素数20の脂肪酸残基の割合は好ましくは4重量%以上、更に好ましくは5重量%以上で、炭素数22の脂肪酸残基の割合は好ましくは55〜95重量%、更に好ましくはは70〜95重量%、特に好ましくは80〜95重量%である。なお、本発明において、脂肪酸残基はR1COの部位を意味する。
【0016】
本発明の毛髪化粧料中、(a)成分の含有量は、塗布から濯ぎ、及び乾燥後の平滑で柔軟な感触を付与できる点、ならびに系の安定性の点から0.1〜10重量%、更に0.1〜5重量%、特に0.5〜3重量%であることが好ましい。
【0017】
本発明の(b)成分の有機酸としては、炭素数10以下の有機酸が好ましく、例えば、アルキルリン酸、アルキルスルホン酸、アルキル硫酸等の炭素数10以下の短鎖アルキル基を有する酸;酢酸、プロピオン酸等のモノカルボン酸;マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸等のジカルボン酸;ポリグルタミン酸等のポリカルボン酸;L−グルタミン酸、L−アスパラギン酸等の酸性アミノ酸;ピログルタミン酸;安息香酸、p−トルエンスルホン酸等の芳香族酸;グリコール酸、乳酸、グリセリン酸、グルコン酸、パントテン酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸等のヒドロキシカルボン酸等が挙げられる。中でも、毛髪に対する保湿及び柔軟化効果をもたらすという点、更にカラーリングやパーマ、ドライヤー乾燥等による毛髪損傷(毛髪内部の空洞)の修復・抑止効果などの点から、ジカルボン酸、酸性アミノ酸、ピログルタミン酸、ヒドロキシカルボン酸が好ましく、その中でも特にヒドロキシカルボン酸、ジカルボン酸がより好ましい。有機酸は、2種以上を併用することもできる。
【0018】
本発明の毛髪化粧料中の(b)成分の含有量は、カラーリングやパーマ、ドライヤー乾燥等による毛髪損傷(毛髪内部の空洞)の修復・抑止効果などの点から、(a)成分のアミン当量に対して、1.5〜10モル倍であり、特に1.5〜6モル倍が好ましい。また、本発明においては、(a)成分のアミドアミン(I)と(b)成分の有機酸により、アミドアミン(I)の有機酸塩をあらかじめ形成させてから、毛髪化粧料に含有させても良い。
【0019】
本発明の毛髪化粧料は、(c)成分として炭素数8〜30の脂肪族アルコールを含有するが、炭素数8〜26、更に炭素数10〜26の直鎖アルキル基もしくはアルケニル基、分岐鎖のアルキル基を有する脂肪族アルコールが好ましい。特に炭素数10〜26の直鎖アルコールが好ましく、例えばセチルアルコール、ステアリルアルコール、アラキルアルコール、ベヘニルアルコール等が挙げられ、ステアリルアルコールが最も好ましい。また、毛髪へ塗布する際の指通り性や滑らかさの点から、直鎖型の比率は80%以上が好ましい。80%以上であると増粘性(ゲル形成性)が十分で、良好な塗布性能が得られる。
【0020】
これら(c)成分は、2種以上を併用してもよく、本発明の毛髪化粧料中の(c)成分の含有量は、塗布から濯ぎ、及び乾燥後の平滑性の点、ならびに系の安定性や使いやすい粘度に調整できるなどの点から、0.1〜20重量%、更に0.1〜15重量%、特に0.5〜10重量%が好ましい。
【0021】
本発明の毛髪化粧料を毛髪に適用する際のpH(25℃での毛髪化粧料5重量%水溶液としてのpH)は、毛髪の良好な感触、また製品の安定性の観点から、2〜8が好ましく、カラーリングやパーマ、ドライヤー乾燥等による毛髪損傷(毛髪内部の空洞)の修復・抑止効果などの点から、更に2.5〜6、特に2.5〜4.5が好ましい。pH調整剤としては、有機酸として記載されている成分のほか、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、塩化アンモニウム等の塩基を用いてもよい。
【0022】
本発明の毛髪化粧料は、塗布/濯ぎ時の滑らかさ、滑り感を向上させ、更には乾燥後の毛髪に柔らかさを付与する等の点から、また、(b)成分の有機酸の毛髪への浸透を促進する作用を有するという点から、有機溶剤(以下(d)成分という)を含有することができる。
【0023】
有機溶剤としては、次の(d1)〜(d5)から選ばれる有機溶剤が挙げられる。
【0024】
(d1) 一般式(II)で表される化合物
【0025】
【化3】

【0026】
〔式中、R2は水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、又は基R3−Ph−R4−(R3;水素原子、メチル基又はメトキシ基,R4;結合手又は炭素数1〜3の飽和若しくは不飽和の二価の炭化水素基,Ph;パラフェニレン基)を示し、Y及びZは水素原子又は水酸基を示し、p、q及びrは0〜5の整数を示す。ただし、p=q=0であるときは、Zは水酸基であり、またR2は水素原子及び基R3−Ph−のいずれでもない。〕
(d2) 窒素原子に炭素数1〜18のアルキル基が結合したN−アルキルピロリドン
(d3) アルキレン基の炭素数2〜4のアルキレンカーボネート
(d4) 分子量200〜5000のポリプロピレングリコール
(d5) 一般式(III)、(IV)又は(V)で表されるラクトン又は環状ケトン
【0027】
【化4】

【0028】
〔式中、Xはメチレン基又は酸素原子を示し、R5及びR6は相異なる置換基を示し、s及びtは0又は1を示す。〕
(d1)としては、例えばp=q=0でかつZが水酸基ものとして、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、ブタノール、イソブタノール等の一価のアルコール類が挙げられる。また、基R3−Ph−R4−を有するものとして、ベンジルアルコール、シンナミルアルコール、フェネチルアルコール、p−アニシルアルコール、p−メチルベンジルアルコール、フェノキシエタノール、2−ベンジルオキシエタノール等の芳香族アルコール類が挙げられる。さらに、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、グリセリン等の多価アルコール類、メチルカルビトール、エチルカルビトール、プロピルカルビトール、ブチルカルビトール、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル等が挙げられる。
【0029】
(d2)としては、N−メチルピロリドン、N−オクチルピロリドン、N−ラウリルピロリドン等が挙げられる。
【0030】
(d3)としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等が挙げられる。
【0031】
(d4)のポリプロピレングリコールとしては、分子量200〜1000のものが好ましい。
【0032】
(d5)において、一般式(III)〜(V)中のR5及びR6としては、直鎖、分岐鎖又は環状のアルキル基、水酸基、スルホン酸基、リン酸基、カルボキシ基、フェニル基、スルホアルキル基、リン酸アルキル基、カルボキシアルキル基等が好ましく、なかでもγ−ラクトンの場合にはγ位、δ−ラクトンの場合にはδ位(すなわちヘテロ酸素原子の隣接メチレン)に置換した、炭素数1〜6の直鎖又は分岐鎖のアルキル基、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基等が好ましい。また、一般式(III)〜(V)で表される化合物の水溶性を増大させたい場合には、R5又はR6としてスルホン酸基、リン酸基、カルボキシ基等の酸性基やこれらが置換したアルキル基を有するのが好ましい。(d5)のうち、ラクトンとしては、γ−ブチロラクトン、γ−カプロラクトン、γ−バレロラクトン、δ−バレロラクトン、δ−カプロラクトン、δ−ヘプタノラクトン等が挙げられるが、ラクトンの安定性の点から、γ−ラクトン、特にγ−ブチロラクトン、γ−カプロラクトンが好ましい。環状ケトンとしては、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、シクロヘプタノン、4−メチルシクロヘプタノン等が挙げられる。
【0033】
これらの有機溶剤のうち、特に(d1)の芳香族アルコール、多価アルコール、(d3)のアルキレンカーボネート、(d4)のポリプロピレングリコールが好ましい。これらの有機溶剤は2種類以上を併用してもよい。
【0034】
本発明の毛髪化粧料中の(d)成分の含有量は、剤の吸着性や、毛髪への弾力性付与の点から、0.1〜20重量%、特に0.1〜10重量%が好ましい。
【0035】
本発明の毛髪化粧料は、乾燥後のさらさらした滑り感や柔軟性、或いは光沢性を付与するなど毛髪保護効果を高める目的で、(c)成分以外の油性成分を含有することができる。油性成分としては、シリコーン類やエステル油のほかに、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、オレイン酸、ヤシ油脂肪酸、イソステアリン酸、イソパルミチン酸等の高級脂肪酸、流動パラフィン、流動イソパラフィン、ワセリン、スクワレン、スクワラン等の炭化水素油等が挙げられる。
【0036】
シリコーン類とは、シリコーンゴム、シリコーン油、官能基変性シリコーン等を含み、例えば以下の(i)〜(viii)等のシリコーンが挙げられる。
【0037】
(i)高重合ジメチルポリシロキサン;
例えば、BY11−026、BY22−19(東レ・ダウコーニング・シリコーン(株))、FZ−3125(日本ユニカー(株))等が挙げられる。
【0038】
高重合ジメチルポリシロキサンは、液状油(例えば、下記ジメチルポリシロキサンオイル、環状シリコーン等の液状シリコーン油、またイソパラフィン等の液状炭化水素油)に溶解又は分散したものも使用することができる。
【0039】
(ii)一般式(VI)で表されるジメチルポリシロキサンオイル:
【0040】
【化5】

【0041】
(式中、aは0〜650の整数を示す。)
具体的には、SH200Cシリーズ、粘度1cs、50cs、200cs、1000cs、5000cs(東レ・ダウコーニング・シリコーン(株))等の市販品が含まれる。
【0042】
(iii)一般式(VII)で表される環状シリコーン;
【0043】
【化6】

【0044】
(式中、bは3〜7の整数を示す)
具体的には、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン等が挙げられる。また、市販品としては、SH244やSH245(東レ・ダウコーニング・シリコーン(株))が挙げられる。
【0045】
(iv)一般式(VIII)で表されるアミノ変性シリコーン;
【0046】
【化7】

【0047】
[式中、R7はメチル基、R8はR9と同一の基又はメチル基又は水酸基を示し、R9は−R10−W(ここでR10は炭素数3〜6の2価炭化水素基、Wは1〜3級アミノ基含有基又はアンモニウム基含有基を示す。)で表される反応性官能基を示し、c及びdはそれぞれ正の整数で、c+dは分子量に依存する。好ましい平均分子量は3000〜100000である。]
例えば、SS−3551、SF8452C、DC8500、DC929(以上東レ・ダウコーニング・シリコーン(株))、KT 1989(GE東芝社)が挙げられる。アミノ変性シリコーンを水性乳濁液として用いる場合、該水性乳濁液中に含まれるアミノ変性シリコーンの量は20〜60重量%が好ましく、30〜50重量%が更に好ましい。好ましいアミノ変性シリコーン水性乳濁液としては、SM8704C(東レ・ダウコーニング・シリコーン(株))等が挙げられる。
【0048】
(v)ポリエーテル変性シリコーン;
例えば、SH3771M(東レ・ダウコーニング・シリコーン(株))、SILSOFT A−843、SILSOFT SHINE(ともに日本ユニカー(株))等が挙げられる。
【0049】
(vi)フッ素変性シリコーン
(vii)アルキル変性シリコーン
(viii)アミノ変性シロキサン−ポリオキシアルキレンブロック共重合体
一般式(IX)で表される共重合体が好ましく、例えばFZ−3789(日本ユニカー(株))等が挙げられる。
【0050】
【化8】

【0051】
[式中、R11は水素原子又は炭素数1〜6の1価の炭化水素基を示し、R12はR11と同一の基又はEのいずれかを示し、Eは−R13−G(ここでR13は直接結合手又は炭素数1〜20の2価の炭化水素基を示し、Gは1〜3級アミノ基含有基又はアンモニウム基含有基を示す。)で表される反応性官能基を示し、eは2以上の数を示し、fは1以上の数を示し、jは2〜10の数を示し、g個のjは同一でも異なっていてもよく、gは4以上の数を示し、hは2以上の数を示し、Dは炭素−珪素原子によって隣接珪素原子に、酸素原子によってポリオキシアルキレンブロック鎖に結合している2価の有機基を示す。なお、複数個のR11、R12及びEは同一でも異なっていても良い。]
これらシリコーン類のうち、(i)高重合ジメチルポリシロキサン、(ii)ジメチルポリシロキサンオイル、(iii)環状シリコーン、(iv)アミノ変性シリコーン、(viii)アミノ変性シロキサン−ポリオキシアルキレンブロック共重合体、或いはそれらの混合物が好ましく、その中でも(iv)アミノ変性シリコーン、(viii)アミノ変性シロキサン−ポリオキシアルキレンブロック共重合体が特に好ましい。
【0052】
シリコーン類は、2種類以上を併用してもよい。シリコーン類の含有量は、毛髪に良好な感触を与える点で、毛髪化粧料中0.1〜20重量%、更に0.5〜10重量%、特に1.0〜5重量%が好ましい。
【0053】
エステル油としては、モノエステル油、又は分子内に2以上のエステル結合を有するエステル油、油脂類の1種又は2種以上の混合物が好ましい。かかるエステル油としては、ツバキ油、マカデミアナッツ油、トウモロコシ油、オリーブ油、アボガド油、ヒマシ油、サフラワー油、ホホバ油、ヒマワリ油、ナタネ油、ゴマ油、大豆油、メドウフォーム油、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ミルスチン酸ミリスチル、パルミチン酸オクチル、ステアリン酸ステアリル、ステアリン酸イソセチル、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソトリデシル、ステアリン酸硬化ヒマシ油、ヒドロキシステアリン酸硬化ヒマシ油、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル、テトラ2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ジイソステアリン酸ジグリセリル、ジペンタエリスリトールとヒドロキシステアリン酸/ステアリン酸/ロジン酸等の混合脂肪酸とのエステルなどが挙げられる。これらは2種以上を併用しても良い。
【0054】
エステル油の含有量は、毛髪化粧料中0.1〜20重量%が好ましく、0.1〜5重量%が更に好ましく、0.1〜2重量%が特に好ましい。
【0055】
本発明の毛髪化粧料中の(c)成分以外の油性成分の含有量は、毛髪に良好な感触を与える点で0.1〜20重量%が好ましく、更に0.1〜10重量%、特に0.5〜5重量%が好ましい。他の配合成分との兼ね合いもあるが、0.1重量%以上で塗布から濯ぎ時に渡り滑らかさや柔らかさ、また乾燥後も良好な感触や櫛通りが得られ、20重量%以下で、毛髪化粧料の使用感が重くならず、濯ぎ時にきしみを発現しない。
【0056】
本発明の毛髪化粧料には、更に毛髪補修成分、界面活性剤、水等を配合することができる。毛髪補修成分とは、毛髪の補修効果を有する化合物であり、アミノ酸又はアミノ酸誘導体、ビタミン類、スフィンゴシン類、セラミド類が好ましい。
【0057】
アミノ酸としては、アルギニン、リジン、ヒスチジン、プロリン、システイン、メチオニン、セリン、スレオニン、チロシン、グルタミン、イソロイシン等を挙げることができる。特に好ましいのはアルギニン、リジンである。アミノ酸誘導体としては、トリメチルグリシンの他、アシル化されたアミノ酸、アシルアルキルアミノ酸、ジペプチド及びトリペプチド等のペプチド類等があげられる。更に、ケラチン、エラスチン、コラーゲン、ラクトフェリン、カゼイン、α(β)−ラクトアルブミン、グロブリン類、卵白アルブミン等の動物由来のタンパク質やこれらの加水分解物、小麦、麦芽、大豆、シルク等の植物由来のタンパク質やこれらの加水分解物、真珠層を有する貝殻又は真珠から得られる蛋白質又はその加水分解物、マメ科植物の種子から得られる蛋白含有抽出物等も含まれる。なかでもケラチン、エラスチン、コラーゲン、カゼイン及びこれらの加水分解物、小麦タンパク質、大豆タンパク質、シルクタンパク質及びこれらの加水分解物が好ましい。本発明においては、これらのアミノ酸及びアミノ酸誘導体は、単独でまたは2種以上組み合わせて使用される。またその含有量は、本発明の毛髪化粧料全量に対して、0.01〜7重量%、特に0.05〜2重量%が好ましい。
【0058】
ビタミン類としては、酢酸トコフェロール、アスコルビン酸、ビタミンB1、ビタミンB5、ビタミンD、ビタミンA、ニコチン酸アミド、パンテノール、パントテニルエチルエーテル等が挙げられ、中でも酢酸トコフェロール、パンテノール、パントテニルエチルエーテルが好ましい。ビタミン類を含有させる場合、その配合量は、本発明の毛髪化粧料全量に対して、0.01〜2重量%が好ましく、0.05〜1重量%が特に好ましい。
【0059】
スフィンゴシン類としては、ジヒドロスフィンゴシン、フィトスフィンゴシン等が挙げられる。セラミド類としては、合成により又は天然物からの抽出により得られるN−アシル化スフィンゴシン類、N−アシル化フィトスフィンゴシン類、N−アシル化ジヒドロスフィンゴシン類等が挙げられる。スフィンゴシン、ジヒドロスフィンゴシン、フィトスフィンゴシンにアシル置換されている置換基は、炭素数8〜22の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基であり、当該基の水素原子の1〜5個が水酸基により置換されていてもよい。具体的には、セラミド1、セラミド2、セラミド3、セラミド1A、セラミド6II、ヒドロキシカプロイルフィトスフィンゴシンのほか、スフィンゴリピッドEX(特開平11−209248号公報)、スフィンゴリピッドE(特公平01−042934号公報)等の合成擬似セラミドも使用できる。スフィンゴシン類及びセラミド類は、1種以上を使用することができ、その含有量は毛髪化粧料全量に対して、0.01〜5重量%、更に0.05〜2重量%、特に0.1〜1重量%が好ましい。
【0060】
本発明に用いられる界面活性剤としては、カチオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤及び両性界面活性剤が挙げられる。
カチオン性界面活性剤としては、一般式(X)で表される化合物が好ましい。
【0061】
【化9】

【0062】
〔式中、R14及びR15は各々独立して水素原子、炭素数1〜28のアルキル基又はベンジル基を示すが、同時に水素原子又はベンジル基となる場合を除く。An-はアニオンを示す。〕
ここでR14、R15がアルキル基である場合は、炭素数16〜24、特に22のものが好ましく、また直鎖アルキル基であるのが好ましい。アニオンAn-としては、塩化物イオン、臭化物イオン等のハロゲン化物イオン、エチル硫酸イオン、炭酸メチルイオン等の有機アニオン等が挙げられ、ハロゲン化物イオン、特に塩化物イオンが好ましい。カチオン性界面活性剤としては、モノ長鎖四級アンモニウム塩が好ましく、具体的には、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化アラキルトリメチルアンモニウム等が挙げられ、特に塩化ベヘニルトリメチルアンモニウムが好ましい。
【0063】
非イオン性界面活性剤としては、ポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシアルキレンソルビット脂肪酸エステル類、ポリオキシアルキレングリセリン脂肪酸エステル類、ポリオキシアルキレン脂肪酸エステル類、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル類、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル類、ポリオキシアルキレン(硬化)ヒマシ油類、ショ糖脂肪酸エステル類、ポリグリセリンアルキルエーテル類、ポリグリセリン脂肪酸エステル類、脂肪酸アルカノールアミド、アルキルグリコシド類等が挙げられる。
【0064】
このうち、アルキルグリコシド類、ポリオキシアルキレン(C8〜C20)脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、脂肪酸アルカノールアミドが好ましい。脂肪酸アルカノールアミドとしては、炭素数8〜18、特に炭素数10〜16のアシル基を有するものが好ましい。また、脂肪酸アルカノールアミドとしては、モノアルカノールアミド、ジアルカノールアミドのいずれでもよく、炭素数2〜3のヒドロキシアルキル基を有するものが好ましく、例えばオレイン酸ジエタノールアミド、パーム核油脂肪酸ジエタノールアミド、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ラウリン酸ジエタノールアミド、ポリオキシエチレンヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド、ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド、ラウリン酸イソプロパノールアミド、ラウリン酸モノエタノールアミド等が挙げられる
アニオン性界面活性剤としては、硫酸系、スルホン酸系及びカルボン酸系のものが挙げられる。具体的には、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルケニルエーテル硫酸塩、アルキル硫酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、スルホコハク酸アルキルエステル塩、ポリオキシアルキレンスルホコハク酸アルキルエステル塩、アルカンスルホン酸塩、高級脂肪酸塩等が挙げられる。両性界面活性剤としては、ベタイン系界面活性剤等が挙げられる。このうち、アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン、脂肪酸アミドプロピルベタイン等のベタイン系界面活性剤がより好ましく、脂肪酸アミドプロピルベタインが特に好ましい。脂肪酸アミドプロピルベタインは、炭素数8〜18、特に炭素数10〜16のアシル基を有するものが好ましく、特にラウリン酸アミドプロピルベタイン、パーム核油脂肪酸アミドプロピルベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン等が好ましい。
【0065】
界面活性剤の含有量は毛髪化粧料全量に対して、0.05〜20重量%、更に0.1〜10重量%、特に0.1〜5重量%が好ましい。
【0066】
本発明の毛髪化粧料には、上記成分のほか、通常の毛髪化粧料に用いられる成分を配合することができる。例えば、カチオン化セルロース、ヒドロキシ化セルロース、高重合ポリエチレンオキサイド等の高分子化合物;ジンクピリチオン、塩化ベンザルコニウム等の抗フケ剤;パール化剤;ユーカリの極性溶媒抽出物、オタネニンジン抽出物、米胚芽抽出物、ヒバマタ抽出物、アロエ抽出物、月桃葉抽出物、クロレラ抽出物等のエキス類:液晶形成剤;キレート剤;紫外線吸収剤;酸化防止剤;防腐剤;着色剤;香料等を配合することもできる。
【0067】
本発明の毛髪化粧料は、水溶液、エタノール溶液、エマルション、サスペンション、ゲル、液晶、エアゾール等の所望の剤型にすることができる。
【0068】
本発明の毛髪化粧料は、ヘアリンス、ヘアコンディショナー、ヘアトリートメント、ヘアパック、ヘアクリーム、リーブオントリートメント等に用いることができる。本発明の毛髪化粧料は、常法によりを製造することができる。
【実施例】
【0069】
以下、%で示すものはすべて重量%である。
【0070】
製造例1:アミドアミン(I)の調製例
ベヘン酸(花王(株)ルナックBA)とジメチルアミノプロピルアミンを原料にアミド化反応して、ベヘン酸ジメチルアミノプロピルアミドを得た。純度は98%で、その他成分として、未反応原料のベヘン酸、アミン、水分などを含む。脂肪酸残基(R4CO)の組成は、C1735CO/C1939CO/C2143CO/C2347CO=1%/9%/88%/2%であった。
【0071】
実施例1〜6及び比較例1〜3
表1に示す組成の毛髪化粧料(ヘアコンディショナー)を以下の方法で調製し、以下の方法で粘度を測定し、以下の方法で官能評価を行い、更に以下の方法で毛髪内部の空洞補修率を測定した。結果を表1に示す。
【0072】
<調製方法>
(1)60℃に加熱した精製水に(b)成分を添加する(水相)。
(2)(a)成分、(c)成分及びその他成分を70℃で混合融解する(油相)。
(3)プロペラ攪拌(1L程度の製造で約250rpm)している水相に、(2)の油相を添加し、約30分間撹拌して乳化した。
【0073】
<粘度測定方法>
粘度は、東機産業(株)のVISCOMETER TV−10を用い、30℃にて測定した。
【0074】
<官能評価法>
毛髪束(パーマネントウェーブ処理を1回行った日本人女性毛髪20g、20cm)を、シャンプー3gを用いて洗浄した。このシャンプー組成は、ポリオキシエチレンアルキル(C12)エーテル硫酸ナトリウム(エチレンオキシド平均付加モル数2.5)15%、ジエタノールアミド3%、残部は水である。その後、調製したヘアコンディショナー2gを塗布し、およそ30秒間約40℃の流水下で濯ぎ、この毛髪に塗布してから濯ぎまで(湿潤時)について、滑らかさの評価を行った。ついでタオルドライを行い、ドライヤーで乾燥させた後に、滑らかさ、まとまり、つやの評価を行った。評価はパネラー8名が行い、下記の基準でランクづけした。
・評価基準
A;7人以上が効果あると回答
B;5〜6人が効果あると回答
C;3〜4人が効果あると回答
D;2人以下が効果あると回答
<毛髪内部の空洞補修率>
カラーダメージによりダメージの発生している毛束0.5gを上述シャンプー1gで洗浄した。軽く水を切った後、調製したヘアコンディショナー1gを塗布し、1分間放置してから更に4gを塗布して35℃で15分間放置した。次いで、流水で15秒間濯いだ後、タオルドライし、1分間ドライヤーで熱風乾燥した。以上の毛髪に対する処理は、日常におけるヘアコンディショナーの1週間連続使用に相当する。この処理を合計4回繰り返した。
【0075】
簡易型実体顕微鏡(WIDE STAND MICRO;PEAK社製(10倍))を用い、毛髪の根元方向斜め(毛髪軸と光源からの光の照射軸との角度15〜60度)から光を照射し、毛髪軸と光の照射軸と同一平面で、且つ毛髪軸に対して垂直方向から毛髪を観察した。この方法により、観察の妨げになる毛髪表面での正反射光を除くことができ、空洞ができた毛髪はメデュラ部の多孔質構造のみが毛髪中心部に白っぽく筋状に観察される(フレグランスジャーナル,6月,11頁,2000年)。毛髪に対する処理の前後において、空洞部の全長を測定し、次式に従って空洞補修率を求めた。
【0076】
【数1】

【0077】
【表1】

【0078】
実施例7
下記組成のヘアコンディショナーを調製した。
【0079】
<コンディショナー組成>
製造例1のアミドアミン(I) 1.8%
ステアリルアルコール 6.0%
ベンジルオキシエタノール 0.7%
ジメチルポリシロキサン(重合度600) 1.0%
高重合ジメチルポリシロキサン(重合度2600) 1.2%
デカメチルシクロペンタシロキサン 1.5%
アミノ変性シリコーン−ポリオキシアルキレンブロック共重合体*1 0.2%
アミノ変性シリコーン*2 0.2%
乳酸 2.1%
グリコール酸 0.2%
ジペンタエリスルトール脂肪酸エステル*3 0.2%
ヒドロキシエチルセルロース*4 0.3%
香料、メチルパラベン 適量
精製水 残量
(pH3.2)
*1 日本ユニカー(株) FZ−3789
*2 東レ・ダウコーニング・シリコーン(株) SM−8704C
*3 日清製油(株) コスモール168AR
*4 ダイセル化学工業(株)SE−850K
このヘアコンディショナーは、毛髪を処理する際(湿潤時)のリッチ感、柔らかさ、滑らかさ、及び乾燥後の毛髪の柔らかさ、滑らかさ、まとまり、つや感が良好であった。
【0080】
実施例8
下記組成のトリートメント剤を調製した。
【0081】
<トリートメント剤組成>
製造例1のアミドアミン(I) 2.0%
塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム 0.3%
ステアリルアルコール 6.5%
ベヘニルアルコール 1.5%
イソノナン酸イソノニル 0.5%
ジメチルポリシロキサン(重合度600) 2.5%
高重合ジメチルポリシロキサン(重合度2600) 1.5%
アミノ変性シリコーン*2 1.0%
乳酸 0.5%
グリコール酸 1.5%
リンゴ酸 0.1%
ジプロピレングリコール 3.0%
ベンジルアルコール 0.2%
ベンジルオキシエタノール 1.5%
アルギニン*5 0.2%
パントテニルエチルエーテル 0.1%
香料、メチルパラベン 適量
精製水 残量
(pH3.2)
*5 川研ファインケミカル(株) L−アルギニン
このヘアトリートメント剤は、毛髪を処理する際(湿潤時)のリッチ感、柔らかさ、滑らかさ、及び乾燥後の毛髪の柔らかさ、滑らかさ、まとまり、つや感が良好であった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
次の(a)成分、(b)成分及び(c)成分を含有し、(b)成分の含有量が(a)成分のアミン当量に対して1.5〜10モル倍である毛髪化粧料。
(a)一般式(I)で表されるアミドアミン
【化1】

[式中、R1COは全脂肪酸残基中、炭素数20以上の脂肪酸残基の割合が60重量%以上、炭素数20の脂肪酸残基の割合が3重量%以上、及び炭素数22の脂肪酸残基の割合が50〜95重量%である脂肪酸残基を示す。]
(b)有機酸
(c)炭素数8〜30の脂肪族アルコール
【請求項2】
毛髪化粧料中の(c)成分の含有量が0.1〜20重量%である請求項1記載の毛髪化粧料。
【請求項3】
(b)成分の有機酸がヒドロキシカルボン酸又はジカルボン酸である請求項1又は2記載の毛髪化粧料。
【請求項4】
更に、(d)有機溶剤を含有する請求項1〜3のいずれかに記載の毛髪化粧料。

【公開番号】特開2006−290796(P2006−290796A)
【公開日】平成18年10月26日(2006.10.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−113692(P2005−113692)
【出願日】平成17年4月11日(2005.4.11)
【出願人】(000000918)花王株式会社 (8,290)
【Fターム(参考)】