説明

気圧式昇降調整装置の取り付け構造

【課題】簡易な操作で机の天板もしくは椅子の座部等を回転させ、且つ位置決めできる気圧式昇降調整装置の取付構造を提供する。
【解決手段】貫通孔11を穿設した外管1の上端から取付座を挿入し、取付座の貫通孔に対応する位置に凹孔21を形成し、取付座内に凹状の取付部22を形成し、取付部に弾性部材3を収納し、当接桿4係合桿5を挿入し、気圧式昇降調整装置6を外管と取付座を貫通するように設け、昇降調整装置の外周形状に対応する孔部71を穿設した板体7を昇降調整装置に嵌挿し、板体には複数の貫通孔72を穿設し、キャップ部8を昇降調整装置の一端に冠着し、キャップ部の外管の貫通孔と取付座の凹孔に対応する位置に窓部81を形成し、窓部内には第一係合部82と第二係合部83を形成し、挿入ピン84をキャップ部の窓部から挿入し、外管の貫通孔を貫通させて取付座の凹孔内に嵌着して位置決めする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は気圧式昇降調整装置に関し、特に気圧シリンダの形態を具え、机の天板や椅子の座部等に設けて昇降を調整する気圧式昇降調整装置の取り付け構造に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の業界において、機能の異なる各種の机、椅子が開発されている。これらは机や椅子の構成形態上においてそれぞれ異なる以外に、それぞれの機能を発揮させるための使用上の操作と動作もそれぞれ異なる。
【0003】
実用新案登録第3089908号(「椅子座部の位置決め構造」)にあっては、気圧シリンダ上から筒体を嵌挿し、該筒体の上端には、上面の中心点に上面孔部を穿設するとともに、垂直の外周面には複数の貫通孔を穿設した円形キャップ部を嵌設し、該ベースの重心には、内部に凹状の環状溝を設けた収納領域を形成し、該収納領域は一方の側壁が延伸して内部空間を有する支持部を形成するとともに、該収納領域と支持部との間には貫通孔を穿設し、該支持部の両側面にはガイド溝を穿設し、さらに該ベースの収納領域を形成する位置には貫通孔を穿設し、該ベースに形成した収納領域には、円柱状の中間支持体を設け、該中間支持体の中心点には該気圧シリンダのピストンの一端が嵌着する貫通孔を穿設するとともに、該中間支持体上面には該貫通孔の外周にそって凸出部を設け、かつ該凸出部と中間支持体との間に適宜な深さの環状溝を形成し、さらに該中間支持体の上面には複数の球体を転動自在に支持した球体支持板を設け、該制御部は、該ベースの支持部の内部空間に摺動自在に挿入される当止桿と、該当止桿に連結し、かつ該支持部の外部に位置して該当止桿を該内部空間内において前後に移動させるためのレバーとによってなり、該制御部のレバーを操作して該当止桿を移動させると、該当止桿の一端が該円形キャップ部の垂直の外周面に穿設した貫通孔に当止して座部の回動を制限するように構成されている。
【0004】
【特許文献1】実用新案登録第3089908号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この発明は、各種の机や椅子に応用できて、簡易な操作で以って天板、もしくは座部等を必要とする方向に回転させ、且つ位置決めできる気圧式昇降調整装置の取り付け構造を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者は、従来の技術に鑑み鋭意研究を重ねた結果、貫通孔を穿設した外管の上端から取り付け座を挿入し、該取り付け座の該外管の貫通孔に対応する位置に凹孔を形成し、該取り付け座内に凹状の取り付け部を複数形成し、該複数の取り付け部に弾性部材を収納し、更に当接桿、係合桿を挿入し、気圧式昇降調整装置を、該外管と該取り付け座の中心を貫通するように設け、形状が該気圧式昇降調整装置の外周面の形状に対応する孔部を穿設した板体を該気圧式昇降調整装置に嵌挿し、該板体には複数の貫通孔を穿設し、キャップ部を気圧式昇降調整装置の一端に冠着し、該キャップ部の該外管の貫通孔と該取り付け座の凹孔に対応する位置に窓部を形成し、該窓部内には第一係合部と第二係合部を形成し、挿入ピンを該キャップ部の窓部から挿入し、該外管の貫通孔を貫通させて該取り付け座の凹孔内に嵌着して位置決めしてなる気圧式昇降調整装置の取り付け構造によって課題を解決できる点に着眼し、係る知見に基づき本発明を完成させた。
以下、この発明について具体的に説明する。
【0007】
本発明に係る気圧式昇降調整装置の取り付け構造は、貫通孔を穿設した外管の上端から取り付け座を挿入し、該取り付け座の該外管の貫通孔に対応する位置に凹孔を形成し、該取り付け座内に凹状の取り付け部を複数形成し、該複数の取り付け部に弾性部材を収納し、更に当接桿、係合桿を挿入し、気圧式昇降調整装置を、該外管と該取り付け座の中心を貫通するように設け、形状が該気圧式昇降調整装置の外周面の形状に対応する孔部を穿設した板体を該気圧式昇降調整装置に嵌挿し、該板体には複数の貫通孔を穿設し、キャップ部を気圧式昇降調整装置の一端に冠着し、該キャップ部の該外管の貫通孔と該取り付け座の凹孔に対応する位置に窓部を形成し、該窓部内には第一係合部と第二係合部を形成し、挿入ピンを該キャップ部の窓部から挿入し、該外管の貫通孔を貫通させて該取り付け座の凹孔内に嵌着して位置決めする。
【発明の効果】
【0008】
本発明の気圧式昇降調整装置の取り付け構造は、簡易な操作で机の天板、もしくは椅子の座部を回転させて必要とする方向に位置決めできるという利点がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
この発明は、机、椅子等に応用する気圧式昇降調整装置の取り付け構造を提供するものであって、貫通孔を穿設した外管の上端から取り付け座を挿入し、該取り付け座の該外管の貫通孔に対応する位置に凹孔を形成し、該取り付け座内に凹状の取り付け部を複数形成し、該複数の取り付け部に弾性部材を収納し、更に当接桿、係合桿を挿入し、気圧式昇降調整装置を、該外管と該取り付け座の中心を貫通するように設け、形状が該気圧式昇降調整装置の外周面の形状に対応する孔部を穿設した板体を該気圧式昇降調整装置に嵌挿し、該板体には複数の貫通孔を穿設し、キャップ部を気圧式昇降調整装置の一端に冠着し、該キャップ部の該外管の貫通孔と該取り付け座の凹孔に対応する位置に窓部を形成し、該窓部内には第一係合部と第二係合部を形成し、挿入ピンを該キャップ部の窓部から挿入し、該外管の貫通孔を貫通させて該取り付け座の凹孔内に嵌着して位置決めして構成し、簡易な操作で机の天板、もしくは椅子の座部を回転させて必要とする方向に位置決めできるという目的を、実現した。
係る構成の気圧式昇降調整装置の取り付け構造について、その構造と特徴を詳述するために具体的な実施例を挙げて以下に説明する。
【実施例】
【0010】
この発明による昇降調整装置の取り付け構造は、図1に開示するように外管1を有し、該外管1の壁面の上端縁部には、円周上対向する位置に貫通孔11をそれぞれ穿設する。また、外管1には上端から取り付け座2を挿入する。取り付け座2の外周面で該外管1の貫通孔11に対応する位置に凹孔21を形成する。また、取り付け座2には凹状で所定の深さに形成された複数の取り付け部22を具え、それぞれの取り付け部22には弾性部材3を収納し、更に当接桿4、もしくは係合桿5を挿入する。取り付け部22に収納した当接桿4の位置は、取り付け部22に収納した係合桿5よりも高くなるようにする。
【0011】
また、断面が非円形を呈する気圧式昇降調整装置6を、外管1と取り付け座2の中心を貫通するように設け、別途形状が気圧式昇降調整装置6の外周面の形状に対応する孔部71を穿設した板体7を気圧式昇降調整装置6に嵌挿する。よって、板体7は気圧式昇降調整装置6に従って同時に作動する。板体7には複数の貫通孔72を穿設して係合桿5が貫通して係合するために供する。
【0012】
また、キャップ部8を気圧式昇降調整装置6の一端に冠着する。キャップ部8の側面の位置で、外管1の貫通孔11と取り付け座2の凹孔21に対応する位置に窓部81を形成する。該窓部内には第一係合部82と第二係合部83を形成する。更に挿入ピン84をキャップ部8の窓部81から挿入し、外管1の貫通孔11を貫通させて取り付け座2の凹孔21内に嵌着して位置決めする。これで回転方向の簡易な制止、もしくは位置決めを容易に行うことのできる昇降調整装置取り付け構造9が完成する。
【0013】
昇降調整取り付け構造9を机、椅子に取り付け、回転の動作を行う場合は図2、3、4に開示するように手でキャップ部8をやや回転させ、挿入ピン84を窓部81の第一係合部82に係合させる。キャップ部8を回転させて挿入ピン84を第一係合部82に移ると、取り付け座2内の当接桿4が弾性部材3の付勢力によって板体7とキャップ部8に当接して上方に押し圧する。このため板体7の貫通孔72から係合桿5が離れ、係合が開放された状態になる。この状態において、気圧式昇降調整装置6を回転させて机、椅子を必要とする方向に調整する。
【0014】
昇降調整装置取り付け構造9を机、椅子に取り付け、位置決めの動作を行う場合は図5、6、7に開示するように手でキャップ部8を下方に押し下げ、挿入ピン84を窓部81の上端縁に当接させ、且つキャップ部8をやや回転させて挿入ピン84を第二係合部83に係合させる。キャップ部8が圧力を受けて下方に移動すると、板体7、取り付け座2内の当接桿4、係合桿5が下方に移動する。気圧式昇降調整装置6をやや回転させて板体7を連動させ、貫通孔72を係合桿5の位置に合わせる。このため係合桿5が弾性部材3の付勢力によって貫通孔72内に進入し、位置決めの目的を達成することができる。
【0015】
以上はこの発明の好ましい実施例であって、この発明の実施の範囲を限定するものではない。よって、当業者のなし得る修正、もしくは変更であって、この発明の精神の下においてなされ、この発明に対して均等の効果を有するものは、いずれも本発明の請求の範囲に属するものである。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】この発明による気圧式昇降調整装置の取り付け構造の分解図である。
【図2】図1に開示する取り付け構造の断面構造と回転させる動作を示した説明図である。
【図3】図1に開示する取り付け構造の正面と回転させる動作を示した説明図である
【図4】図1に開示する取り付け構造の回転の動作を示した一部を切り欠き説明図である
【図5】図1に開示する取り付け構造の断面構造と位置決めする動作を示した説明図である。
【図6】図1に開示する取り付け構造の正面と位置決めする動作を示した説明図である
【図7】図1に開示する取り付け構造の位置決めの動作を示した一部を切り欠き説明図である
【符号の説明】
【0017】
1・・・・・・外管
11・・・・・貫通孔
2・・・・・・取り付け座
21・・・・・凹孔
22・・・・・取り付け部
3・・・・・・弾性部材
4・・・・・・当接桿
5・・・・・・係合桿
6・・・・・・圧式昇降調整装置
7・・・・・・板体
71・・・・・孔部
72・・・・・貫通孔
8・・・・・・キャップ部
81・・・・・窓部
82・・・・・第一係合部
83・・・・・第二係合部
84・・・・・挿入ピン
9・・・・・・昇降調整取り付け構造

【特許請求の範囲】
【請求項1】
貫通孔を穿設した外管の上端から取り付け座を挿入し、
該取り付け座の該外管の貫通孔に対応する位置に凹孔を形成し、
該取り付け座内に凹状の取り付け部を複数形成し、
該複数の取り付け部に弾性部材を収納し、
更に当接桿と係合桿を挿入し、
気圧式昇降調整装置を、該外管と該取り付け座の中心を貫通するように設け、
形状が該気圧式昇降調整装置の外周面の形状に対応する孔部を穿設した板体を該気圧式昇降調整装置に嵌挿し、
該板体には複数の貫通孔を穿設し、
キャップ部を気圧式昇降調整装置の一端に冠着し、
該キャップ部の該外管の貫通孔と該取り付け座の凹孔に対応する位置に窓部を形成し、
該窓部内には第一係合部と第二係合部を形成し、
挿入ピンを該キャップ部の窓部から挿入し、
該外管の貫通孔を貫通させて該取り付け座の凹孔内に嵌着して位置決めすることを特徴とする、
気圧式昇降調整装置の取り付け構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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