水および液体一般を濾過するための濾過装置
【解決手段】 水および液体一般を濾過するための濾過装置(1)は、濾過される水を集めるための第1の貯槽(8)と、前記濾過された水を集めるための第2の貯槽(12)であって、この貯槽(12)は、前記第1の貯槽(8)から落下することによって供給されるものと、前記第1の貯槽(8)から前記第2の貯槽内に延びる導管(10)と、前記導管(10)内に取外し可能に受けられるカートリッジタイプの濾過部材(11)と、前記導管(10)と前記第2の貯槽(12)との間に位置される濾過された水のための流出孔(22a、31)と、その取外しを促進するために前記第1の貯槽(8)から末端である導管(10)の終端部に設けられる前記カートリッジに対するアクセスのための少なくとも1つの開口(15)とを有する。この装置は、前記カートリッジに対するアクセスのための開口(15)の領域内において、前記導管(10)に取外し可能に嵌めることができる少なくとも部分的な閉止蓋を有し、さらに、前記流出孔(22a、31)を介して第1の貯槽(8)から第2の貯槽(12)への水量を調節するために前記導管(10)と協働する流量調節器を有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、メインクレームの前文に記述された特徴を有する水および液体一般を濾過するための濾過装置に関する。
【背景技術】
【0002】
このような装置は、国内の水準で、市水と比較して改良された化学的特性(塩分、硬度など)および感覚受容性特性の両方を有する飲料水を供給するそれらの容量のために、市場において知られ、かつ普及している。
【0003】
そのような装置の代表例は、同一出願人からのWO9613318に記述されている。
【0004】
そこに記述された濾過装置は、活性炭とイオン交換とを備えた濾過部材を有する濾過カートリッジを流過して、重力による濾過を有する水差しに関するタイプであり、上部容器内に導入された水は、下部容器内にゆっくり通過する。
【0005】
カートリッジの濾過する効果は、様々な要因に依存しており、その中で、濾過する手段と濾過される水との間の接触時間が、明白な重要性を有している。カートリッジ内への水の通過は、重力によって引き起こされ、したがって、単位時間中の流速として理解される流量は、そのカートリッジの上流および下流の圧力差にしたがって変化し、それは、次には、濾過される水を集めるための上部容器における水位と、下部容器における濾過された水の水位との両方に依存する。
【0006】
したがって、濾過された水は、濾過する段階中に変化可能な特性を有している。
【0007】
濾過する水差しは、その市場において知られており、そこではその濾過カートリッジを受ける導管は、底部で閉じており、さらに上部容器の近くに位置する濾過された水のための流出開口部を有する。このように、濾過された水の流量における下部容器の充填の程度の影響は、ほぼ釣り合う。
【0008】
しかしながら、この解決は、いくつかの明白な不具合を有している。第1の不具合は、下部容器の徐々の充填は、濾過された水のための流出開口における流量に影響を及ぼさないけれども、その流量は、上部容器における変化する水位に関して不規則であり、かつ一定でない。さらに、カートリッジを受けるための導管は、それの交換中に、使用されたカートリッジの取外しを容易にするために、下方からアクセス可能ではない。したがって、それが把持されて取外されることを可能にする、上部容器内に突出するカートリッジ部分のための構造および形状を備えることが必要であり、それはカートリッジの全体的な構成を決定するのに加えて、その大きさや、他のメーカーからのカートリッジとの互換性に影響を及ぼす。
【0009】
その他の不具合は、濾過装置のメンテナンス中にカートリッジを受けるための座の清浄の困難性にある。この導管は、底部で閉じているので、それは同様にアクセスすることが困難である。
【0010】
その他の不具合は、濾過する流量を規制する可能性に関係がある。それは、例えば、硬度パラメータあるいは感覚受容性の条件にしたがって流量を適応させるために必要である。例えば、夏時間中に、水は、塩素の匂いが強くなるし、その中和化は、冬時間中におけるその必要性よりも長い濾過時間を要求することがある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
この発明によって取り組まれた技術的問題は、水および液体一般を濾過するための濾過装置を提供することであり、この装置は、引用された先行技術に関して記述された不具合を克服するように構造的に、かつ機能的に改良される。
【課題を解決するための手段】
【0012】
この問題は、水および液体一般を濾過するための濾過装置を有する発明によって解決され、この装置は、付加された請求項によって構成される。
【0013】
この発明の特徴および利点は、以下の付加された図面に関して、単に限定していない例によって、その例証された好ましい限定していない実施例のうちの次のようないくつかの詳細な記述からより一層よく理解される。
【発明を実施するための最良の実施形態】
【0014】
図において、この発明の第1の実施例による濾過装置は、普通に1と示されている。
【0015】
この濾過装置1は、水差し状の形状であるが、同様に、この発明は、茶、コーヒーおよびその他同種のもののような煎じ液を用意するための装置に適応することができる。 この装置1は、ハンドル3を具備しており、さらに蓋4によって上方部において閉じられている容器2を有する。同様に、この蓋は、注ぐ間、開放可能な方式で、注いでいる注ぎ口を自動的に閉じるスプリング偏倚されるフラップ5を備えている。
【0016】
入れ物7は、容器2の内部に嵌められ、流出導管10が開口している底部9に、濾過される水を集めるための第1の貯槽8を規定するように、その口部に固定される。濾過カートリッジ11は、導管10内に取外し可能に配置される。容器2の残りの部分は、濾過された水を集めるための第2の貯槽12を規定する。上述した部材の位置決めは、濾過カートリッジ11内に収容されている濾過材料を介して導管10を通って通過し、第1の貯槽8内に導入された水が、第2の貯槽12内に重力によって流れるようなものである。
【0017】
上述された詳細は、すべて、この発明のそれぞれの中にあり、また、したがって、同一の参照数字によって示されている。
【0018】
図1および2の実施例に特に関連して、導管10は、基部14に向ってわずかに先細り傾斜される外表面13を有する。
【0019】
この外表面13および基部14内には、導管10がその範囲全体にわたって清浄にすることができるのと同様に、濾過された水を流出するため、かつ、一旦使用されたそれの取外しを容易にするために導管10内に受けられたカートリッジ部分11に対するアクセスを容易にするため、の両方に役立つ流出開口15が形成される。
閉じた基部21および外表面22を有するビーカー状の構造20は、より非常に詳しく以下に説明されるとともに、その部分的な閉止蓋を構成するように、流出開口15の領域における導管10の外部に嵌められる。ビーカー状の構造20と開口15との間の相対的位置は、第2の貯槽12内に導入されるために、カートリッジから、または流出開口15の下部部分から流出される濾過された水が、ビーカー状の構造20内において増量し、さらに、外表面22と導管10との間に規定される流出孔22aを介してそこからオーバーフローしなければならないものである。したがって、ビーカー状の構造20は、第2の貯槽における水位高さにおける変化の影響を受けるカートリッジから流出されている水の逆圧力(counter-pressure)における変化を最小にするために、第1の貯槽から第2まで流れる水のための流量調整器を構成する。この結果は、ビーカー状の構造20と導管10との間に、カートリッジ11から流出されている水のための上向きの進行の限界を定められ、さらに、流出孔22aが、第2の貯槽における水位高さには本質的に依存しないカートリッジからの出口において逆圧力を決定するように、カートリッジからの水の流出に関して 第1の貯槽に接近しているように、流出孔に指向することにより得られる。
【0020】
ビーカー状の構造は、一旦その濾過する容量が使用されてしまうと、それが清浄にされ、かつそのカートリッジの取外しを容易にするために、導管10の外表面に取外し可能に固定される。様々な取外し可能な固定手段が、思い描かれる。第1の例は、外表面22の下部部分23と導管10の対応する外部部分との間の僅かな阻止部との結合によって構成され、それに嵌められる。代りに、それぞれの他の表面上で接続面の1つおよびまたは他のものにおける歯24aとそれぞれの他の面における各突部24bとのスナップタイプの接続(図5a参照)が設けられる。その他の代案(図5b参照)においては、調整可能なネジ接続を設けるために、それぞれのねじおよびナット24cを設けるべき接続面のための備えがある。
【0021】
なお、流量を調節する目的で、さらに、その上方範囲を拡張するために外表面上を入れ子式に滑ることができる1つまたはそれ以上の雄ネジ接続を備えるビーカー20の外表面のための備えがある。
外部の部分23は、複数の軸方向に延びる凹部25によって影響され、それは濾過された水の通過のための通路を形成するように外方に突出する。そのために、ビーカー状構造の基部21の領域内に、放射状に内方に突出し、かつ、導管10に対するビーカー状構造の適合を制限するフィン26が形成される。
【0022】
濾過装置1の動作は、以下のとおりである。第1の貯槽8内に水を導入することは、カートリッジ11の濾過材料を介して第2の貯槽12に向って、重力によってその流れを引き起こす。カートリッジ11の入口における水の圧力は、第1の貯槽における水位高さにしたがって変化する。しかしながら、カートリッジからの流出圧は、一旦導管10およびビーカー状構造が満ちると、濾過動作中は一定のままである。導管10に沿うビーカー状構造20の位置を変化することによって、その圧力は、望まれるように調節することができる。
【0023】
この発明の第2の実施例において、導管10は、基部14において開口し、ストッパ30によって取外し可能に閉じられており、また、流出孔は、ストッパ30から軸方向に離れ、かつ第1の貯槽8に近接する位置における導管10の外表面内における孔31によって構成される。その場合、その進行が導管10の内部で規定されるように、カートリッジから流出され、かつ、流出孔に向って指向される水の上向きの進行は、導管10とカートリッジ11との間に範囲を制限される。
【0024】
この場合、調節して流出孔を閉じるための手段を有する流量調整器が、さらに設けられる。図6−10の実施例において、これらの閉止手段は、流出孔の断面を調節するための手段を有し、この手段は、交互に孔31の中で取代え可能なやり方で、交互に挿入され、さらに、各々異径の、正確に調整された孔34、34´を有する、1つまたはそれ以上のストッパ33、33´を有する。この場合の流出孔は、上述した正確に調整された孔によって規定され、調節される。
【0025】
図11の場合には、流出孔の断面を調節するための手段が、調整可能な断面を有しており、さらに孔31内に挿入されるシャッタ35によって構成される。その場合、シャッタ35は、順番に、孔31内に嵌められ、かつ内部にねじを切られたスリーブ36を有し、さらにはその中でストッパ37がねじで留められ、したがって、次第に調節して導入することができ、そのストッパ37には、調整可能な流出孔を構成する通路38が形成される。ストッパ37が、スリーブ35内にねじで留められる範囲を変えることは、その結果として、流出孔を変化する。両方の場合において、取外し可能なストッパ30の代りに、導管10は、ほぼ連続する壁14によって底部で閉じられることが可能である。
【0026】
図12に概略的に例証されたこの発明の他の変形において、閉止手段は、40で示された少なくとも1つの補助流出孔と、41で示された孔を遮断するための手段とを有する。その場合における補助孔は、先行する実施例に示されたように、または導管自体の底壁によって、閉じられているか、または取外し可能なストッパ30´(図12)を有する導管10の底部に位置する。主流出孔を規定する孔31も、その壁か、またはその孔がその他の場所に構成することができるところに形成することができる。
【0027】
補助孔を遮断するための手段41は、水位タイプが好適であり、それは、通常は、閉じ、そして第2の貯槽における水位高さが増加するにつれて、孔40を開放することができる。そのような手段の一例は、フロート44に対するロッド状の軸体43によって接続されるシャッタ42を備える。それがカートリッジ11に向って上昇するので、フロート44が補助孔40を遮断することを防ぐために、1つまたはそれ以上のスペーサ45が孔40の孔の周囲に設けられる。ロッド状の軸体43の長さを変えることによって、どのように第2の貯槽12の中に存在する液位に関して補助孔40の大きさを変えることが可能であるかを、注意することは有益である。
【0028】
この発明は、それによって多くの利点に結びついて提起された問題を解決する。
【0029】
第1に、両方の貯槽の充満する状態における変化に関して流速の決定的な安定化が得られる。さらに下から加圧すること、それはカートリッジの構造がこの観点から決定されるべきでないことを可能にするもので、それによって導管からカートリッジを取り出すことが可能である。第三に、導管は、濾過装置の衛生の点からの利点を備えた全体範囲に関して容易に清浄にすることができる。さらに、濾過の間に水の流量を調節することは、その動作のための最適の結果を保証することを可能にする。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】この発明の第1の実施例による濾過装置の縦断面であり、この装置は、水差しに合体されている。
【図2】図1の水差しの部分的に分解された図である。
【図3】図1の水差しの詳細部分の斜視平面図である。
【図4】図3の詳細部分の断面図である。
【図5】図3の詳細部分の縦断面図である。図5aおよび図5bは、それぞれ図1の水差しの構造的変形の倍尺に描かれた図である。
【図6】この発明の他の実施例による濾過装置の部分的に分解した縦断面図であり、この装置は水差しに合体されている。
【図7】図6の水差しの詳細部分の倍尺に描かれた側面図である。
【図8】図6の水差しの詳細部分の倍尺に描かれた正面図である。
【図9】そこに示された詳細部分の異なる構造の図7に近似している図である。
【図10】そこに示された詳細部分の異なる構造の図8に近似している図である。
【図11】図7の詳細の他の変形の倍尺に描かれた斜視図である。
【図12】この発明による装置の異なる構造の倍尺に描かれた概略図である。
【技術分野】
【0001】
この発明は、メインクレームの前文に記述された特徴を有する水および液体一般を濾過するための濾過装置に関する。
【背景技術】
【0002】
このような装置は、国内の水準で、市水と比較して改良された化学的特性(塩分、硬度など)および感覚受容性特性の両方を有する飲料水を供給するそれらの容量のために、市場において知られ、かつ普及している。
【0003】
そのような装置の代表例は、同一出願人からのWO9613318に記述されている。
【0004】
そこに記述された濾過装置は、活性炭とイオン交換とを備えた濾過部材を有する濾過カートリッジを流過して、重力による濾過を有する水差しに関するタイプであり、上部容器内に導入された水は、下部容器内にゆっくり通過する。
【0005】
カートリッジの濾過する効果は、様々な要因に依存しており、その中で、濾過する手段と濾過される水との間の接触時間が、明白な重要性を有している。カートリッジ内への水の通過は、重力によって引き起こされ、したがって、単位時間中の流速として理解される流量は、そのカートリッジの上流および下流の圧力差にしたがって変化し、それは、次には、濾過される水を集めるための上部容器における水位と、下部容器における濾過された水の水位との両方に依存する。
【0006】
したがって、濾過された水は、濾過する段階中に変化可能な特性を有している。
【0007】
濾過する水差しは、その市場において知られており、そこではその濾過カートリッジを受ける導管は、底部で閉じており、さらに上部容器の近くに位置する濾過された水のための流出開口部を有する。このように、濾過された水の流量における下部容器の充填の程度の影響は、ほぼ釣り合う。
【0008】
しかしながら、この解決は、いくつかの明白な不具合を有している。第1の不具合は、下部容器の徐々の充填は、濾過された水のための流出開口における流量に影響を及ぼさないけれども、その流量は、上部容器における変化する水位に関して不規則であり、かつ一定でない。さらに、カートリッジを受けるための導管は、それの交換中に、使用されたカートリッジの取外しを容易にするために、下方からアクセス可能ではない。したがって、それが把持されて取外されることを可能にする、上部容器内に突出するカートリッジ部分のための構造および形状を備えることが必要であり、それはカートリッジの全体的な構成を決定するのに加えて、その大きさや、他のメーカーからのカートリッジとの互換性に影響を及ぼす。
【0009】
その他の不具合は、濾過装置のメンテナンス中にカートリッジを受けるための座の清浄の困難性にある。この導管は、底部で閉じているので、それは同様にアクセスすることが困難である。
【0010】
その他の不具合は、濾過する流量を規制する可能性に関係がある。それは、例えば、硬度パラメータあるいは感覚受容性の条件にしたがって流量を適応させるために必要である。例えば、夏時間中に、水は、塩素の匂いが強くなるし、その中和化は、冬時間中におけるその必要性よりも長い濾過時間を要求することがある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
この発明によって取り組まれた技術的問題は、水および液体一般を濾過するための濾過装置を提供することであり、この装置は、引用された先行技術に関して記述された不具合を克服するように構造的に、かつ機能的に改良される。
【課題を解決するための手段】
【0012】
この問題は、水および液体一般を濾過するための濾過装置を有する発明によって解決され、この装置は、付加された請求項によって構成される。
【0013】
この発明の特徴および利点は、以下の付加された図面に関して、単に限定していない例によって、その例証された好ましい限定していない実施例のうちの次のようないくつかの詳細な記述からより一層よく理解される。
【発明を実施するための最良の実施形態】
【0014】
図において、この発明の第1の実施例による濾過装置は、普通に1と示されている。
【0015】
この濾過装置1は、水差し状の形状であるが、同様に、この発明は、茶、コーヒーおよびその他同種のもののような煎じ液を用意するための装置に適応することができる。 この装置1は、ハンドル3を具備しており、さらに蓋4によって上方部において閉じられている容器2を有する。同様に、この蓋は、注ぐ間、開放可能な方式で、注いでいる注ぎ口を自動的に閉じるスプリング偏倚されるフラップ5を備えている。
【0016】
入れ物7は、容器2の内部に嵌められ、流出導管10が開口している底部9に、濾過される水を集めるための第1の貯槽8を規定するように、その口部に固定される。濾過カートリッジ11は、導管10内に取外し可能に配置される。容器2の残りの部分は、濾過された水を集めるための第2の貯槽12を規定する。上述した部材の位置決めは、濾過カートリッジ11内に収容されている濾過材料を介して導管10を通って通過し、第1の貯槽8内に導入された水が、第2の貯槽12内に重力によって流れるようなものである。
【0017】
上述された詳細は、すべて、この発明のそれぞれの中にあり、また、したがって、同一の参照数字によって示されている。
【0018】
図1および2の実施例に特に関連して、導管10は、基部14に向ってわずかに先細り傾斜される外表面13を有する。
【0019】
この外表面13および基部14内には、導管10がその範囲全体にわたって清浄にすることができるのと同様に、濾過された水を流出するため、かつ、一旦使用されたそれの取外しを容易にするために導管10内に受けられたカートリッジ部分11に対するアクセスを容易にするため、の両方に役立つ流出開口15が形成される。
閉じた基部21および外表面22を有するビーカー状の構造20は、より非常に詳しく以下に説明されるとともに、その部分的な閉止蓋を構成するように、流出開口15の領域における導管10の外部に嵌められる。ビーカー状の構造20と開口15との間の相対的位置は、第2の貯槽12内に導入されるために、カートリッジから、または流出開口15の下部部分から流出される濾過された水が、ビーカー状の構造20内において増量し、さらに、外表面22と導管10との間に規定される流出孔22aを介してそこからオーバーフローしなければならないものである。したがって、ビーカー状の構造20は、第2の貯槽における水位高さにおける変化の影響を受けるカートリッジから流出されている水の逆圧力(counter-pressure)における変化を最小にするために、第1の貯槽から第2まで流れる水のための流量調整器を構成する。この結果は、ビーカー状の構造20と導管10との間に、カートリッジ11から流出されている水のための上向きの進行の限界を定められ、さらに、流出孔22aが、第2の貯槽における水位高さには本質的に依存しないカートリッジからの出口において逆圧力を決定するように、カートリッジからの水の流出に関して 第1の貯槽に接近しているように、流出孔に指向することにより得られる。
【0020】
ビーカー状の構造は、一旦その濾過する容量が使用されてしまうと、それが清浄にされ、かつそのカートリッジの取外しを容易にするために、導管10の外表面に取外し可能に固定される。様々な取外し可能な固定手段が、思い描かれる。第1の例は、外表面22の下部部分23と導管10の対応する外部部分との間の僅かな阻止部との結合によって構成され、それに嵌められる。代りに、それぞれの他の表面上で接続面の1つおよびまたは他のものにおける歯24aとそれぞれの他の面における各突部24bとのスナップタイプの接続(図5a参照)が設けられる。その他の代案(図5b参照)においては、調整可能なネジ接続を設けるために、それぞれのねじおよびナット24cを設けるべき接続面のための備えがある。
【0021】
なお、流量を調節する目的で、さらに、その上方範囲を拡張するために外表面上を入れ子式に滑ることができる1つまたはそれ以上の雄ネジ接続を備えるビーカー20の外表面のための備えがある。
外部の部分23は、複数の軸方向に延びる凹部25によって影響され、それは濾過された水の通過のための通路を形成するように外方に突出する。そのために、ビーカー状構造の基部21の領域内に、放射状に内方に突出し、かつ、導管10に対するビーカー状構造の適合を制限するフィン26が形成される。
【0022】
濾過装置1の動作は、以下のとおりである。第1の貯槽8内に水を導入することは、カートリッジ11の濾過材料を介して第2の貯槽12に向って、重力によってその流れを引き起こす。カートリッジ11の入口における水の圧力は、第1の貯槽における水位高さにしたがって変化する。しかしながら、カートリッジからの流出圧は、一旦導管10およびビーカー状構造が満ちると、濾過動作中は一定のままである。導管10に沿うビーカー状構造20の位置を変化することによって、その圧力は、望まれるように調節することができる。
【0023】
この発明の第2の実施例において、導管10は、基部14において開口し、ストッパ30によって取外し可能に閉じられており、また、流出孔は、ストッパ30から軸方向に離れ、かつ第1の貯槽8に近接する位置における導管10の外表面内における孔31によって構成される。その場合、その進行が導管10の内部で規定されるように、カートリッジから流出され、かつ、流出孔に向って指向される水の上向きの進行は、導管10とカートリッジ11との間に範囲を制限される。
【0024】
この場合、調節して流出孔を閉じるための手段を有する流量調整器が、さらに設けられる。図6−10の実施例において、これらの閉止手段は、流出孔の断面を調節するための手段を有し、この手段は、交互に孔31の中で取代え可能なやり方で、交互に挿入され、さらに、各々異径の、正確に調整された孔34、34´を有する、1つまたはそれ以上のストッパ33、33´を有する。この場合の流出孔は、上述した正確に調整された孔によって規定され、調節される。
【0025】
図11の場合には、流出孔の断面を調節するための手段が、調整可能な断面を有しており、さらに孔31内に挿入されるシャッタ35によって構成される。その場合、シャッタ35は、順番に、孔31内に嵌められ、かつ内部にねじを切られたスリーブ36を有し、さらにはその中でストッパ37がねじで留められ、したがって、次第に調節して導入することができ、そのストッパ37には、調整可能な流出孔を構成する通路38が形成される。ストッパ37が、スリーブ35内にねじで留められる範囲を変えることは、その結果として、流出孔を変化する。両方の場合において、取外し可能なストッパ30の代りに、導管10は、ほぼ連続する壁14によって底部で閉じられることが可能である。
【0026】
図12に概略的に例証されたこの発明の他の変形において、閉止手段は、40で示された少なくとも1つの補助流出孔と、41で示された孔を遮断するための手段とを有する。その場合における補助孔は、先行する実施例に示されたように、または導管自体の底壁によって、閉じられているか、または取外し可能なストッパ30´(図12)を有する導管10の底部に位置する。主流出孔を規定する孔31も、その壁か、またはその孔がその他の場所に構成することができるところに形成することができる。
【0027】
補助孔を遮断するための手段41は、水位タイプが好適であり、それは、通常は、閉じ、そして第2の貯槽における水位高さが増加するにつれて、孔40を開放することができる。そのような手段の一例は、フロート44に対するロッド状の軸体43によって接続されるシャッタ42を備える。それがカートリッジ11に向って上昇するので、フロート44が補助孔40を遮断することを防ぐために、1つまたはそれ以上のスペーサ45が孔40の孔の周囲に設けられる。ロッド状の軸体43の長さを変えることによって、どのように第2の貯槽12の中に存在する液位に関して補助孔40の大きさを変えることが可能であるかを、注意することは有益である。
【0028】
この発明は、それによって多くの利点に結びついて提起された問題を解決する。
【0029】
第1に、両方の貯槽の充満する状態における変化に関して流速の決定的な安定化が得られる。さらに下から加圧すること、それはカートリッジの構造がこの観点から決定されるべきでないことを可能にするもので、それによって導管からカートリッジを取り出すことが可能である。第三に、導管は、濾過装置の衛生の点からの利点を備えた全体範囲に関して容易に清浄にすることができる。さらに、濾過の間に水の流量を調節することは、その動作のための最適の結果を保証することを可能にする。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】この発明の第1の実施例による濾過装置の縦断面であり、この装置は、水差しに合体されている。
【図2】図1の水差しの部分的に分解された図である。
【図3】図1の水差しの詳細部分の斜視平面図である。
【図4】図3の詳細部分の断面図である。
【図5】図3の詳細部分の縦断面図である。図5aおよび図5bは、それぞれ図1の水差しの構造的変形の倍尺に描かれた図である。
【図6】この発明の他の実施例による濾過装置の部分的に分解した縦断面図であり、この装置は水差しに合体されている。
【図7】図6の水差しの詳細部分の倍尺に描かれた側面図である。
【図8】図6の水差しの詳細部分の倍尺に描かれた正面図である。
【図9】そこに示された詳細部分の異なる構造の図7に近似している図である。
【図10】そこに示された詳細部分の異なる構造の図8に近似している図である。
【図11】図7の詳細の他の変形の倍尺に描かれた斜視図である。
【図12】この発明による装置の異なる構造の倍尺に描かれた概略図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
濾過される水を集めるための第1の貯槽(8)と、
その濾過された水を集めるための第2の貯槽(12)であって、この貯槽(12)は、前記第1の貯槽(8)から落下することにより供給されるものと、
前記第1の貯槽(8)から第2の貯槽内に延びる導管(10)と、
その導管(10)内に取外し可能に受けられるカートリッジタイプの濾過部材(11)と、
前記導管(10)と第2の貯槽(12)との間に位置する濾過された水のための流出孔(22a、31)とを有してなり、
前記導管(10)は、前記第1の貯槽(8)からの遠端であって、その取外しを促進するために、前記カートリッジに対するアクセスのための少なくとも1つの開口(15)を有し、前記カートリッジに対するアクセスのための開口(5)の領域内の導管(10)に取外し可能に嵌めることができる、少なくとも部分的な閉止蓋を有し、さらにそれが第1の貯槽から流出孔(22a、31)を介して前記第2の貯槽(12)に流れる水の流量を調節するために、導管(10)と協働している流量調節器を有することを特徴とする、水および液体一般を濾過するための濾過装置(1)。
【請求項2】
前記流量調節器は、それが、第2の貯槽(12)の水位高さの変化の影響によって前記カートリッジから流出している水の逆圧力における変化を最小にするようなものである請求項1記載の濾過装置。
【請求項3】
前記流量調節器は、前記流出孔(22a、31)が、前記第2の貯槽(12)の水位高さに本質的に依存しないカートリッジからの出口で逆圧力を決定するように、前記カートリッジからの水の流出に関して第1の貯槽(8)に近いように、前記カートリッジから流出され、かつ、流出孔に向って指向されている水のための上向きの進行の限界を定めるための手段を有する請求項1または2記載の濾過装置。
【請求項4】
前記限界を定める手段は、前記進行が、前記導管とカートリッジとの間にその導管の内部で規定されるように、導管(10)に関連して位置される請求項1〜3のうちのいずれか1項記載の濾過装置。
【請求項5】
前記限界を定める手段は、前記進行が、前記導管とこの導管(10)に嵌められるビーカー状の構造(20)との間にその導管の外部で規定されるように、導管に関連して位置される請求項1〜3のうちのいずれか1項記載の濾過装置。
【請求項6】
前記ビーカー状の構造(20)は、前記導管(10)から取外すことができ、かつ、その導管(10)の閉止蓋を構成する請求項5記載の濾過装置。
【請求項7】
前記ビーカー状の構造(20)は、前記導管(10)の軸方向における調整可能な方法で位置決めされる請求項5または6記載の濾過装置。
【請求項8】
前記ビーカー状の構造(20)は、前記導管(10)に阻止部をもって嵌められる請求項5、6または7記載の濾過装置。
【請求項9】
前記ビーカー状の構造(20)は、前記導管(10)にねじでとめられる請求項7記載の濾過装置。
【請求項10】
前記ビーカー状の構造(20)は、前記導管(10)にスナップ係合で取付けられる請求項5または6記載の濾過装置。
【請求項11】
前記ビーカー状の構造(20)は、前記基部(21)に関して調整可能な方法で延びることができる外表面(22)を有する請求項5または6に記載の濾過装置。
【請求項12】
前記流量調節器は、前記孔(31)を調節して閉止するための手段を有する請求項1から4のいずれか1項記載の濾過装置。
【請求項13】
前記閉止手段は、前記孔(31)の断面を調節するための手段を有する請求項12記載の濾過装置。
【請求項14】
前記調節手段は、前記孔(31)内に取外し可能に挿入することができるストッパ(33、33´)に嵌るように調整された孔を有するタイプである請求項13に記載の濾過装置。
【請求項15】
前記閉止手段は、調節可能な断面を有し、かつ、前記孔(31)内に挿入されるシャッタ(35)を有する請求項12記載の濾過装置。
【請求項16】
前記閉止手段は、少なくとも1つの補助孔(40)と、この孔(40)を遮断するための手段(41)とを有する請求項13記載の濾過装置。
【請求項17】
前記補助孔(40)を遮断するための手段は、水位タイプであって、かつ、第2の貯槽(12)の水位高さが増加するにつれて前記孔(40)を解放することができる請求項16記載の濾過装置。
【請求項18】
前記遮断する手段は、フロートタイプ(44)である請求項17記載の濾過装置。
【請求項1】
濾過される水を集めるための第1の貯槽(8)と、
その濾過された水を集めるための第2の貯槽(12)であって、この貯槽(12)は、前記第1の貯槽(8)から落下することにより供給されるものと、
前記第1の貯槽(8)から第2の貯槽内に延びる導管(10)と、
その導管(10)内に取外し可能に受けられるカートリッジタイプの濾過部材(11)と、
前記導管(10)と第2の貯槽(12)との間に位置する濾過された水のための流出孔(22a、31)とを有してなり、
前記導管(10)は、前記第1の貯槽(8)からの遠端であって、その取外しを促進するために、前記カートリッジに対するアクセスのための少なくとも1つの開口(15)を有し、前記カートリッジに対するアクセスのための開口(5)の領域内の導管(10)に取外し可能に嵌めることができる、少なくとも部分的な閉止蓋を有し、さらにそれが第1の貯槽から流出孔(22a、31)を介して前記第2の貯槽(12)に流れる水の流量を調節するために、導管(10)と協働している流量調節器を有することを特徴とする、水および液体一般を濾過するための濾過装置(1)。
【請求項2】
前記流量調節器は、それが、第2の貯槽(12)の水位高さの変化の影響によって前記カートリッジから流出している水の逆圧力における変化を最小にするようなものである請求項1記載の濾過装置。
【請求項3】
前記流量調節器は、前記流出孔(22a、31)が、前記第2の貯槽(12)の水位高さに本質的に依存しないカートリッジからの出口で逆圧力を決定するように、前記カートリッジからの水の流出に関して第1の貯槽(8)に近いように、前記カートリッジから流出され、かつ、流出孔に向って指向されている水のための上向きの進行の限界を定めるための手段を有する請求項1または2記載の濾過装置。
【請求項4】
前記限界を定める手段は、前記進行が、前記導管とカートリッジとの間にその導管の内部で規定されるように、導管(10)に関連して位置される請求項1〜3のうちのいずれか1項記載の濾過装置。
【請求項5】
前記限界を定める手段は、前記進行が、前記導管とこの導管(10)に嵌められるビーカー状の構造(20)との間にその導管の外部で規定されるように、導管に関連して位置される請求項1〜3のうちのいずれか1項記載の濾過装置。
【請求項6】
前記ビーカー状の構造(20)は、前記導管(10)から取外すことができ、かつ、その導管(10)の閉止蓋を構成する請求項5記載の濾過装置。
【請求項7】
前記ビーカー状の構造(20)は、前記導管(10)の軸方向における調整可能な方法で位置決めされる請求項5または6記載の濾過装置。
【請求項8】
前記ビーカー状の構造(20)は、前記導管(10)に阻止部をもって嵌められる請求項5、6または7記載の濾過装置。
【請求項9】
前記ビーカー状の構造(20)は、前記導管(10)にねじでとめられる請求項7記載の濾過装置。
【請求項10】
前記ビーカー状の構造(20)は、前記導管(10)にスナップ係合で取付けられる請求項5または6記載の濾過装置。
【請求項11】
前記ビーカー状の構造(20)は、前記基部(21)に関して調整可能な方法で延びることができる外表面(22)を有する請求項5または6に記載の濾過装置。
【請求項12】
前記流量調節器は、前記孔(31)を調節して閉止するための手段を有する請求項1から4のいずれか1項記載の濾過装置。
【請求項13】
前記閉止手段は、前記孔(31)の断面を調節するための手段を有する請求項12記載の濾過装置。
【請求項14】
前記調節手段は、前記孔(31)内に取外し可能に挿入することができるストッパ(33、33´)に嵌るように調整された孔を有するタイプである請求項13に記載の濾過装置。
【請求項15】
前記閉止手段は、調節可能な断面を有し、かつ、前記孔(31)内に挿入されるシャッタ(35)を有する請求項12記載の濾過装置。
【請求項16】
前記閉止手段は、少なくとも1つの補助孔(40)と、この孔(40)を遮断するための手段(41)とを有する請求項13記載の濾過装置。
【請求項17】
前記補助孔(40)を遮断するための手段は、水位タイプであって、かつ、第2の貯槽(12)の水位高さが増加するにつれて前記孔(40)を解放することができる請求項16記載の濾過装置。
【請求項18】
前記遮断する手段は、フロートタイプ(44)である請求項17記載の濾過装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公表番号】特表2008−542005(P2008−542005A)
【公表日】平成20年11月27日(2008.11.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−513015(P2008−513015)
【出願日】平成18年5月25日(2006.5.25)
【国際出願番号】PCT/IT2006/000393
【国際公開番号】WO2006/126237
【国際公開日】平成18年11月30日(2006.11.30)
【出願人】(504297973)
【氏名又は名称原語表記】LAICA S.p.A.
【Fターム(参考)】
【公表日】平成20年11月27日(2008.11.27)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年5月25日(2006.5.25)
【国際出願番号】PCT/IT2006/000393
【国際公開番号】WO2006/126237
【国際公開日】平成18年11月30日(2006.11.30)
【出願人】(504297973)
【氏名又は名称原語表記】LAICA S.p.A.
【Fターム(参考)】
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