説明

水中プラズマ放電を用いたイオン水生成装置

本発明は、カップなどの容器に水中放電を引き起こす装置を備え、水中放電作用により水を水中プラズマイオン化状態にして得られた陰イオン(O、O、OH、HOCl、H)を用いて水中のバクテリアなどを殺菌して無菌水にする。本発明に係るイオン水生成装置100は、水を収容する容器110と、容器110内の水をプラズマイオン状態にする水中プラズマイオン化ユニット120および水中プラズマイオン化ユニット120の動作に必要となる電源を供給するように制御する電源制御装置130を備えてなる。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水中プラズマ放電を用いたイオン水生成装置に係り、より詳しくは、カップなどの容器に備えられた水中プラズマ放電を引き起こす装置により、水中放電作用を通じて水をプラズマイオン化状態にして得られた陰イオン(O、OH、HOCl、H)が水中のバクテリアを殺菌し、殺菌作用により水を滅菌水にすることができる水中プラズマ放電を用いたイオン水生成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ほとんどの人々は、口臭の除去および歯茎疾患を予防する目的で、歯ブラシに歯磨き粉を塗って歯を磨いたり、口腔清浄剤などの薬品を用いてうがいをしたりする。口臭は、後天的な全身疾患によって発生するか、あるいは、唾液中の蛋白質、食物の残留物などが口腔内の微生物によってアミノ酸に分解後、アミノ酸が脱灰酸酵素やアミノ酵素などにより分解されながら、悪臭を誘起する物質を生成して発生する。また、ニンニクや唐辛子などを摂取する場合、これらの物質に含まれている硫化物によっても口臭が発生することになる。
【0003】
口腔清浄剤は、セルロース、発泡剤、研磨剤、有機酸および虫歯予防剤などを含む錠剤型であって、泡立ちの効果を利用する。歯磨き粉の場合は、主として過酸化物を歯磨き用水などの水分を含む剤形として用いるため、口腔内において効果を発現することが困難である。
【0004】
このため、歯磨きやうがい等を通じた口腔洗浄は一時的な口臭の除去には効果があるとはいえ、長時間持続することはできない。また、口腔内にある細菌などを完全に除去し切れないために歯茎疾患、虫歯、歯変色の原因となるといった問題点がある。さらに、口腔内の衛生状態を清潔にできないことに加え、すっきりした気持ちを長く保持できないといった欠点がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、本発明は従来技術における上記問題点に対して考えられた。本発明の目的は、カップなどの容器に備えられた水中放電を引き起こす装置によって、水中放電作用を通じて水をプラズマイオン化状態にして得られた陰イオン(O、OH、HOCl、H)が、水中のバクテリアを殺菌し、殺菌作用により水を滅菌水にすることができる水中プラズマ放電を用いたイオン水生成装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するために、本発明の好適な第1の実施の形態によると、水中プラズマ放電を用いたイオン水生成装置は、 水中放電により水を水中プラズマイオン化状態にして得られた陰イオンを用いて殺菌水または滅菌水を作るためのイオン水生成装置であって、前記水を収容する容器と、前記容器内の水を前記水中放電作用により水中プラズマイオン化状態にする水中プラズマイオン化ユニットと、前記水中プラズマイオン化ユニットの動作に必要となる電力の供給を制御するための電源制御装置と、を備えることを特徴とする。
【0007】
上記の目的を達成するために、本発明の好適な第2の実施の形態によると、水中プラズマ放電を用いたイオン水生成装置は、水中放電作用により得られた陰イオン(O、OH、HOCl、H)を用いた殺菌作用により滅菌水を作り出すイオン水生成装置であって、前記水を収容する容器と、前記容器内の水を前記水中放電作用により水中プラズマイオン化状態にする水中プラズマイオン化ユニットと、電力の供給を切り換えるための電源スイッチと、前記電力を交流(AC)電力から直流(DC)電力に変換し、変換された直流(DC)電力を出力する電源装置と、制御信号に基づいて、前記電源装置から接続部に供給される電力のオン/オフを切り換える切換装置と、前記電源スイッチがオンになると、前記切換装置にオンの制御信号を印加して前記直流(DC)電力を前記電源装置から前記水中プラズマイオン化ユニットに供給し、一定の時間が経過すると、前記切換装置にオフの制御信号を印加し電力の供給を遮断するように制御する制御装置と、前記制御装置の制御に基づき、ベル音やメロディを出力するベル出力装置と、センサーが水の存在を感知すると、感知信号を前記制御装置に送信する感知装置と、を備えることを特徴とする。
【0008】
上記の目的を達成するために、本発明の好適な第3の実施の形態によると、水中プラズマ放電を用いたイオン水生成装置は、 水中放電作用により水をプラズマイオン状態にして得られた陰イオンを用いて水を殺菌し、且つ、水を殺菌水にする殺菌水生成装置であって、水を収容する貯水槽と、前記貯水槽内の前記水を水中放電作用により水中プラズマイオン化状態にする水中放電部と、前記貯水槽と前記水中放電部を結合して支持する結合支持部と、前記水中放電部の水中放電作用に必要となる電源を供給するように制御する電源供給部と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
上述の本発明によれば、陰イオン(O、OH、HOCl、H)が含まれている水は口臭を除去し、すっきりした気持ちを長時間保持するために使用することができる。
【0010】
また、陰イオン水を用いて口腔内を洗浄するとき、歯肉疾患の原因となる細菌やバクテリアなどを殺菌することから、各種の歯肉疾患を予防・治療することができる。
【0011】
さらに、陰イオン水を用いて野菜、果物、および食器などに付いているウイルスなどを殺菌することができ、しかも、野菜、果物、および食器などに付いている重金属および有害な化合物などに対しても無害化を行うことができる。
【0012】
さらに、水中プラズマイオン化ユニット120と電源制御装置130が互いに分離可能であることから、水中プラズマイオン化ユニット120の故障時に容器を容易に交換して用いることができる。
【0013】
さらに、複層の水中放電板を用いることにより、貯水槽610内の水の水中放電性能を高めることができることから、殺菌効果に優れた滅菌水はもとより、必要に応じて多量の滅菌水を生成することができる。
【0014】
さらに、水中放電作用による放電板の摩耗状態を利用者が容易に認識して水中放電板を交換できることから、常時水中放電性能に優れた状態で滅菌水を生成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、添付図面に基づき、本発明の好適な実施の形態を添付の図面を参照して詳細に説明する。
【0016】
先ず、各図面における構成要素に参照符号を割り当てるに際し、同じ構成要素に対しては、たとえそれらが相異なる図面上に示されているとしても、できる限り同じ符号を付していることに留意しなければならない。
【0017】
また、本発明を説明するに当たり、関連する公知の構成または機能についての具体的な説明が本発明の要旨を曖昧にすると認められる場合は、その詳細な説明は省く。
【0018】
本発明においては、水を水中プラズマイオン化状態にする水中放電装置は、水中放電を引き起こし、得られた陰イオン(O、OH、HOCl、H)が、水中の各種の細菌、ウイルス、バクテリア等を殺菌するのを可能とするために用いられている。
【0019】
本発明の水中プラズマ放電装置は極めて低電圧を加えたときにも水中放電を誘起して大量の陰イオン(O、OH、HOCl、H)を生成することができる。低電圧でも陰イオンを生じさせるためには、水破壊機構(Water Breakdown Mechanism;または水中放電とも言う。)を用いる。水中放電、すなわち、水中プラズマ放電はバブルメカニズムとも呼ばれる。バブルメカニズムの原理は以下のとおりである。水中でイオン化された不純物および電解分解でイオン化されたOHが、電圧が印加されたカソードにおけるセル領域(例えば、アスペリティ)に核形成部位を形成し、その結果局部的に極めて高い電界領域を形成し、それが局部加熱を誘起して、水分子(HO)の蒸発を通してバブルが生成される。バブルが生成されると、そのバブルは高速にてカソードからアノードに向かって増幅しながら、両電極間に電気伝導チャンネルを形成する。これが、バブルメカニズムによる水中放電である。カソードとアノードの表面積が小さいほど、さらに低電圧でも放電が起こることになる。
【0020】
図1は、本発明の第1の実施の形態による水中プラズマ放電を用いたイオン水生成装置100の外観形状を示す斜視図である。
【0021】
図1に示すように、本発明のイオン水生成装置100は、水を収容する容器110と、容器110内の水を水中プラズマ放電により水中プラズマイオン化状態にする水中プラズマイオン化ユニット120および水中プラズマイオン化ユニット120を作動するのに必要となる電力の供給を制御するための電源制御装置130を備えてなる。
【0022】
容器110は、底の無い中空の円柱カップの形状を呈する。容器110の外周面には、容器110の引き上げあるいは持ち運びを容易にするための取っ手112が形成されている。容器110の下端部には、水中プラズマイオン化ユニット120へ締め付けるために、ねじ山、例えば雄ねじが一定の長さ形成されている。
【0023】
水中プラズマイオン化ユニット120は、電力の供給に応じて水中放電を引き起こす水中放電ユニット122を備えている。また、電源制御装置130からの電力供給路をもたらすために、接続端子124が水中プラズマイオン化ユニットの底から突出している。水中放電ユニット120は長方形を呈し、水中プラズマイオン化ユニット120の底面に固定されている。さらに、水中プラズマイオン化ユニット120は2本の導線の内1本横方向に巻き付け、2本の銅線の内もう1本を縦方向に巻き付ける事により作られている。横方向と縦方向に巻かれた導線の間の間隔は、0.1mm〜30mmとし、2本の導線は互いに反対となる電極を有する。
【0024】
なお、ここでは、容器110と水中プラズマイオン化ユニット120が互いに螺合されていることが記載されているが、他の結合手段、例えばバックルを用いて互いに結合することも可能である。これにより、水中プラズマイオン化ユニット120の形状は、使用する結合手段によって変わる。
【0025】
電源制御装置130は、容器110付き水中プラズマイオン化ユニット120を支持し、水中プラズマイオン化ユニット120に電力を供給するように構成されている。電源制御装置130の上部には、水中プラズマイオン化ユニット120を受け入れるための構造が形成されている。すなわち、接続端子を挿入するための接続溝aと、水中プラズマイオン化ユニット120をがたつきなしに堅固に支持するための支持溝bが形成されている。また、電源制御装置130には、電力の供給のオン、オフを切り換えるための電源スイッチ132、電源待機状態を表示する電源LED134、および電源スイッチ132がオンにされた後に、水中プラズマイオン化ユニット120の動作完了状態を表示する動作LED等を備えている。
【0026】
図2は、水中プラズマイオン化ユニット120の分解斜視図である。
【0027】
図2に示すように、水中プラズマイオン化ユニット120は、大別して水中放電ユニット122と連結器240に分けられる。さらに、水中放電ユニット122は、電極セル210、反電極セル220およびフレーム230により構成される。
【0028】
電極セル210と反電極セル220は互いに反対となる電極を有している。本発明においては、白金線のような優れた導体材料を用いているが、他の導体材料を使用することもできる。電極セル210は、多数の白金線を横方向に連設して長方形に構成し、反電極セル220は、多数の白金線を縦方向に連設して長方形に構成する。長方形の電極セル210および反電極セル220をフレーム230に固定して水中放電ユニット122を製作する。フレーム230の下端部には、その両端にそれぞれ接続ピンc、dが突出されている。水中放電ユニット122が連結器240に取り付けられるとき、水中放電ユニット122の接続ピンc、dは連結器240の底面に形成された溝に挿入される。電源制御装置130から水中放電ユニット122に電力が供給されるとき、一方の接続ピンcには正(+)の電力が印加され、他方の接続ピンdには負(−)の電力が印加される。また、フレーム230の下端部には、容器110内の水の存在を感知する感知センサー232が設けられている。
【0029】
連結器240は、中空の円中形状を呈し、容器110の下端部の外径と同じ内径を有する。また、連結器240は底面を有し、その底面には、水中放電ユニット122の接続ピンc、dが挿入されるための溝が形成されている。そして、容器110の円柱形の内周面に沿ってねじ山、例えば雌ねじが容器100のねじ山と対応した長さで形成されている。連結器240の下端部から、接続ピンc、dを挿入するための溝の延長線に沿って接続端子124がそれぞれ突出されている。さらに、連結器240の下端部には、水中プラズマイオン化ユニット120が電源制御装置130に取り付けられたとき、水中プラズマイオン化ユニット120の水中放電ユニット122ががたつかないように固定支持する四角形の棒状の形をした支持爪250が形成されている。
【0030】
図3は、電源制御装置130の内部構造を概略的に描いた構成図である。
【0031】
図3に示すように、電源制御装置130は、接続部302、切換装置304、電源装置306、制御装置308、ベル出力装置310、電源LED134、電源スイッチ132、動作LED136などを備えてなる。
【0032】
接続部302は、水中プラズマイオン化ユニット120の接続端子124が接続される部分であって、水中プラズマイオン化ユニット120の接続端子124を受け入れるための接続溝bを有する。
【0033】
切換装置304は、制御装置308に応じて電源装置306の電力供給をオン/オフにする。例えば、PNP型トランジスタやNPN型又はPNP型トランジスタ、リレーおよび電界効果トランジスタ(FET)等の色々なスイッチング素子を切換装置304として用いることができる。
【0034】
電源装置306は、外部(コンセント)から印加されるAC電力をDC電力に変換し、変換したDC電力を出力する。本発明においては、好ましくは、110Vまたは220VのAC電力を1.5〜100VのDC電力に変換して出力する。
【0035】
制御装置308は、電源スイッチ132がオンになると、切換装置304にオンの制御信号を印加してDC電力を電源装置306から接続部302を介して水中プラズマイオン化ユニット120に供給する。所定の動作時間が経過すると、制御装置308は、切換装置304にオフの制御信号を印加して電力の供給を遮断する。そして、制御装置308は、ベル出力装置310にベル音やメロディを出力すると共に、動作LED136をオンにして容器110にある水を用いても良いという旨の表示をする。
【0036】
ベル出力装置310は、制御装置308の制御によりベル音やメロディなどを出力する。
【0037】
感知装置312は、センサー232により水が感知されると、感知信号を制御装置308に送信する。
【0038】
次いで、このような構成を有する水中プラズマ放電を用いたイオン水生成装置100の好適な動作について説明する。
【0039】
図4aおよび図4bは、容器110付き水中プラズマイオン化ユニット120を電源制御装置130に取り付けた様子を示す。
【0040】
図4aを参照すると、そこに電気コードが接続された電気プラグ510が、イオン水生成装置100に電力を供給するために設けられている。電源制御装置130に電力を供給しようとするとき、利用者はただ単にイオン水生成装置100の電気プラグ510を110Vまたは220Vのコンセント(図示せず)に差し込んで電力をイオン水生成装置100に印加する。もちろん、図4bに示すように、乾電池やバッテリーなどの2次電池を用いて電源を供給することもできる。このとき、乾電池や2次電池の場合、DC1.5〜100Vにステップアップして用いる。
【0041】
AC電力は、コンセントから電気プラグ510および電気コード520を通って電源制御装置130の電源装置306に印加される。電源制御装置130に電源が印加されると、電源LED134がオンになり、電源が印加された旨を表示する。このとき、電源装置306に印加された電力は切換装置304に伝えられ、切換装置304は普段はオフの状態にあるため、電源は切換装置304において待機状態となる。
【0042】
利用者は、イオン水生成装置100の電源LED134が表示されると、容器110に水をいっぱい、あるいは、所定量だけ満たす。
【0043】
容器110に水が満たされた状態で、ユーザは水を浄水するために電源スイッチ132をオンにする。電源スイッチ132がオンになると、電源制御装置130の制御装置308は切換装置304にオンの制御信号を印加して切換装置304をオンにする。これにより、切換装置304において待っていた電源が接続部302および水中プラズマイオン化ユニット120の接続端子124を通って水中放電ユニット122に印加される。このとき、感知センサー232により水が感知されることなく、感知装置312から感知信号が制御装置308に印加されなければ、制御装置308は、切換装置304をオンにしない。
【0044】
電源装置306から切換装置304にはプラスの電力およびマイナスの電力が印加される。本発明においては、制御装置308が切換装置304を制御して正(+)の電圧と負(−)の電圧を1〜5分置きに交互に供給している。これにより、接続端子124の極性が、電力が交互に供給されるごとに変わる。
【0045】
電力は、接続端子124に接続された接続ピンc、dを介して水中放電ユニット122に印加される。水中放電ユニット122においては、電極セル210および反電極セル220各々にカソード電力およびアノード電力が印加される。このため、水中放電ユニット122においては、カソードからアノードに向かって水中放電が起こる。
【0046】
水中放電ユニット122の電極セル210および反電極セル220には、イオン化済み不純物と電解分離済み陰イオンが付着して核形成部位を形成する。この核形成部位は局部電界増大領域となり、局部的に高電流密度が生成され、水が局部的に加熱されて水分子が蒸発しながらバブルが形成される。一旦バブルが形成されると、そのバブルが膨張し、伝導チャンネルがカソード(+)電極からアノード(−)電極に形成される。これが、バブルメカニズムによる水中放電である。水中放電が起こると、水分子はO、O、OH、HOCl、H等の酸化および殺菌物質を生成する。
【0047】
このようにして生成された陰イオン(O、OH、HOCl、H)は、水中に溶解されている重金属およびイオン化済み不純物を酸化作用により無害な物質にし、水中にある各種の菌、ウイルス、バクテリアなどを殺菌する。
【0048】
水中放電ユニット122によって生成されて水に溶解された陰イオンによって容器110中の水が殺菌作用により滅菌水になる。このため、容器110内にある水は口の中の悪臭を除去する上で効果的である。また、容器110内の水は口腔の細菌やバクテリアなどを殺菌することから、歯肉疾患を治療する上で効果的である。そして、このような滅菌水または殺菌水には陰イオン(O、HOCl、H)が含まれていることから、その水は、野菜、果物、食器などに付いているウイルス、細菌などを殺菌することができるだけでなく、野菜、果物、食器などに付いている重金属および有害化合物などに対しても酸化作用により無害化を行うことができる。
【0049】
図5は、本発明の第2の実施の形態によるプラズマ放電を用いたイオン水生成装置600の外観形状を示す斜視図である。
【0050】
図5aに示すように、本発明の第2の実施の形態によるイオン水生成装置600は、水を収容する貯水槽610、貯水槽610内の水を水中放電によりプラズマイオン化状態にする水中放電部620、貯水槽610と水中放電部620を互いに結合して支持する結合支持部630、および水中放電部620の水中放電に必要となる電力を供給し、制御するための電源供給部640を備えてなる。
【0051】
貯水槽610は、中空の円柱カップ状を呈し、開放された上端部および多数の孔が形成された下端部を備える。貯水槽610の外周面には、貯水槽610を持ち上げる、あるいは持ち運ぶのを容易にするための取っ手が形成されている。なお、貯水槽610の下端部にある孔に挿入射出形成された締付ねじ632、634を用いることにより、水中放電部620を通って結合支持部630に締め付けられる。また、水中放電部620と結合支持部630は真空融着によって結合される。
【0052】
水中放電部620は、電力の供給により水と反応して水中放電を引き起こし、横放電枠体622、横放電板624、縦放電板626、および縦放電枠体628により構成される。互いに締付けられる締付ねじ632、634および締付ナット636、638を介して、電力が電源供給部640から横放電板624と縦放電板626に供給される。水中放電部620の、横放電板624と縦放電板626は互いに反対となる電極を有し、白金のような優れた導体材料がメッキされたチタン電極板状に作られている。
【0053】
図5bに示すように、横放電板624は、横方向に多数のストリップライン状に製作されたチタン板に白金をメッキして形成し、縦放電板626は、縦方向に多数のストリップライン状に製作されたチタン板に白金をメッキして形成する。長方形の横放電板624と縦放電板626を横放電枠体622と縦放電枠体628に締付ねじ632、634および締付ナット636、638を用いて固定して水中放電部620を構成する。このため、横放電枠体622と縦放電枠体628は、横放電板624と縦放電板626を互いに離間させるために非導電の材質となっている。
【0054】
横放電板624と縦放電板626を横放電枠体622と縦放電枠体628に組み付けるとき、横放電板624のストリップラインと縦放電板626のストリップラインが水中において無数の仮の交差点を形成する。
【0055】
電源供給部640には、水中放電部620付き結合支持部630を受け入れるための凹部が形成されており、電源供給部640の底面から、締付ナット636、638と接触するための導電性の接触端子642が突出されている。また、電源供給部640には、図示略であるが、一定の位置に電源の供給を切り換えるための電源スイッチと、電源待機状態を表示する電源LEDおよび電源スイッチのオン状態により水中放電部620の動作完了状態を表示する動作LEDなどが設けられている。
【0056】
図6は、水中放電板が単層に結合された水中放電部620の斜視図である。
【0057】
図6に示すように、単層の放電板を備えた水中放電部620は、横放電枠体622と縦放電枠体628に横放電板624と縦放電板626が単層の形で締め付けられたように構成されている。横放電板624に締付ねじ632、634を入れ、そして、縦放電板626に締付ナット636、638を入れる。そして、締付ねじ632、634と締付ナット636、638を互いに結合する。
【0058】
図7は、複層の水中放電板を備えた水中放電部の分解斜視図である。
【0059】
図7に示すように、複層の水中放電板を備えた水中放電部800は、複数枚(例えばN枚)の横放電板812と複数枚(例えばN枚)の縦放電板814が複層分離棒820、822、824および826により互いに離間された状態で備えている。本実施形態では水中放電部800がN枚の横放電板812および縦放電板814に結合されているため、水中放電量の総量は、第1の実施の形態より(N−1)倍に増加する。従って、滅菌水の生成にかかる時間が第1の実施形態と較べて1/(N−1)の割合に短縮するか、あるいは、第1の実施形態と同じ時間、滅菌水を生成した場合、第1の実施形態より滅菌水は(N−1)倍生成されるであろう。
【0060】
図8は、複層の水中放電板を備えた水中放電部の組立て斜視図である。
【0061】
図8(a)は、組立てられた水中放電部800を上から斜めに眺めた斜視図であり、(b)は、水中放電部800を下から斜めに眺めた斜視図である。
【0062】
図8に示すように、水中放電部800は、複数枚の横放電板812および縦放電板814が互いに積層され、積層された放電板の上端部には横放電枠体622が位置し、積層された多数の放電板の下端部には縦放電枠体628が位置し、それぞれの横放電板812と縦放電板814、横放電枠体622および縦放電枠体628はいずれも多層分離棒820、822、824および826に堅固に支持され結合されている。
【0063】
さらに、それぞれの横放電板812と縦放電板814、横放電枠体622および縦放電枠体628には、締付ねじ632、634を貫通するための締付孔が向かい合った両側面に形成されている。放電板及び放電枠体が互いに積層された時に、締付孔が整列され、整締付ねじ632、634を締付孔に挿入し水中放電部の組立てを完了する。
【0064】
図9は、イオン水生成装置600に電力を供給する電源供給部の一部の構成を示す図である。
【0065】
図9に示すように、電源供給部640は、電源を供給するように制御するマイクロコントローラ1010と、マイクロコントローラ1010の制御の基で電圧を生じさせる電圧発生部1020および電圧による電流を生じさせる抵抗部1030等を備えてなる。
【0066】
マイクロコントローラ1010はA/Dコンバータを内蔵するので、電圧に対する電流値を測定し、測定された電流値をデジタルデータに変換する。
【0067】
本発明に係るイオン水生成装置600は、DC電圧を電源供給部640から水中放電部620に印加し、貯水槽にある水(HO)が水中放電部620により、O、O、OH、HOCl、H等の陰イオンに分解される。このとき、イオン水生成装置600はアバランシェモードで作動するため、長時間の使用時には放電板にメッキされた導電体の摩耗が起こる。これにより、水中放電板624、626の作動能力が顕著に低下して交換を余儀なくされる結果となる。このため、図9に示すように、イオン水生成装置600において水中放電板624、626の摩耗の具合を自動的に診断するための自動診断回路がさらに備えられる。
【0068】
図9を参照すると、マイクロコントローラ1010は抵抗部1020のシャント抵抗にかかる電圧を測定し、マイクロコントローラ1010に内蔵されたA/Dコンバーターを用いて電流値を測定する。測定された電流値がマイクロコントローラ1010のソフトウェアプログラムによって一定値以上となる場合は、水中放電部620付き貯水槽610が電源供給部640に載置されていると認識する。測定された電流値が略ゼロ(0)に近い数値(所定値)である場合は、貯水槽610が電源供給部640に載置されていないという旨、例えば、”NoCup”を表示する。測定された電流値が正常値の80%程度(所定値)以下であれば、”ChangeCup”等を表示する。すなわち、貯水槽610を電源供給部640に載置した状態で、”NoCup”または”ChangeCup”などを表示部に表示すると、ユーザは、”NoCup”の場合、カップ(貯水槽)の位置が誤っているか、あるいは、カップに水がない状態で作動させたことが認識可能になり、”ChangeCup”の場合、水中放電部620の放電板が摩耗された状態であるためにカップを新しいものに交換する必要があることを認識可能になる。
【0069】
続いて、本発明の第2の実施の形態による水中プラズマ放電を用いたイオン水生成装置600の動作について説明する。
【0070】
利用者が水中放電部620を有する貯水槽610を電源供給部640の上に載置した状態でスイッチをオンにすると、電源供給部640から水中放電部620に正の電力および負の電力が印加される。必要であれば、マイクロコントローラ1010が電源供給部640を制御して正(+)の電圧と負(−)の電圧を1〜5分置きに交互に供給しても良い。これにより、横放電板624と縦放電板626の極性が電力の交互供給時ごとに変わる。
【0071】
電源は、電源供給部640において接触端子642を通って、締付ナット636および638と締付ねじ632および638を介して水中放電部620に印加される。水中放電部620においては、横放電板624および縦放電板626にカソード電力およびアノード電力が印加される。これにより、水中放電部620においては、カソードからアノードに向かって水中放電が起こる。
【0072】
水中放電部620の横放電板624および縦放電板626には、イオン化済み不純物と電解分離済み陰イオンが付着して核形成部位が形成される。この核形成部位は局部電界増大領域となり、局部的に高電流密度が生成され、局部的に加熱されて水分子が蒸発されながらバブルが形成される。一旦バブルが形成されると、そのバブルが膨張しながら、伝導チャンネルがカソード(+)電極からアノード(−)電極に形成される。このような過程を経てバブルメカニズムによる水中放電が起こる。
【0073】
図10は、水中放電部620の作動原理を説明するための分解斜視図である。
【0074】
図10中、電圧Vが水中放電部620に印加されると、それぞれの放電板に加えられる電圧Vと接地の分布によって、#1放電板の上方の表面と#2放電板の下方の表面が距離du離間された状態で、#1放電板と#2放電板が形成する無数の仮の交点においてアバランシェ降伏メカニズムが発生する。このような作用は、#2放電板の上方表面と#3放電板の下方表面との間、#3放電板の上方表面と#4放電板の下方表面との間、#4放電板の上方表面と#5放電板の下方表面との間において発生する。すなわち、N枚の放電板の場合、(N−1)個のアバランシェ降伏メカニズムが発生する無数の仮の交点を備えるスイッチが形成される。
【0075】
アバランシェ降伏メカニズムによると、距離d(mm)だけ水中で離間された両電極点P1とP1’に電圧Vがかかると、電界は以下の方程式(1)で表せるように形成される。

【0076】
このとき、電界がアバランシェ降伏メカニズムの臨界値を超えると、核形成部位形成、局所的高電場領域、局所的高電流密度領域、局所的高温領域、蒸発、気泡形成、気泡膨張、接続チャネリング、再始動などの典型的な水におけるアバランシェ降伏メカニズム過程が繰り返される。
【0077】
上記過程で、貯水槽610内の水は水中放電部620によって陰イオン(O、OH、HOCl、H)を含むようになるので、酸化および殺菌の性質を有する。これにより、貯水槽610内にある水を利用者の口に流入すると、口の悪臭を除去する上で効果的である。また、貯水槽610内の水は口腔の細菌やバクテリアなどを殺菌することから、各種の歯肉疾患の予防および治癒にも効果的である。
【0078】
上述の本発明の好ましい実施形態によれば、貯水槽610内の水を水中放電するための水中放電部が複層(例えばN層)有するように構成されているので、水中放電部は2枚の放電板しか有していない水中放電部に比べて(N−1)倍の水中放電作用が得ることができ、水中放電の効果を極限まで増加することができ、さらに貯水槽610内の水中放電作用によりO、O、OH、HOCl、H等が溶解されている陰イオン水が生成され、水中の各種の細菌、ウイルス、バクテリアなどを殺菌するイオン水生成装置を実現することができる。
【0079】
以上の説明は本発明の技術的思想を例示的に説明したものに過ぎず、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者であれば、本発明の本質的な特性から逸脱しない範囲内において各種の修正および変形が可能であることが理解できるであろう。
【0080】
よって、本発明に開示された実施の形態は本発明の技術思想を限定するためのものではなく、単なる説明のためのものであり、このような実施の形態によって本発明の技術思想の範囲が限定されることはない。
【0081】
本発明の保護範囲は請求の範囲によって解釈さるべきであり、これと同等な範囲内にあるあらゆる技術思想は、本発明の権利範囲に含まれると解釈さるべきであろう。
【図面の簡単な説明】
【0082】
【図1】本発明の第1の実施の形態によるプラズマ放電を用いたイオン水生成装置100の外部構造を示す斜視図。
【図2】水中プラズマイオン化ユニット120の分解斜視図。
【図3】電源制御装置130の内部構造を概略的に示す構成図。
【図4】aおよびbは、容器110付き水中プラズマイオン化ユニット120を電源制御装置130に取り付けた様子を示す図。
【図5】本発明の第2の実施の形態によるプラズマ放電を用いたイオン水生成装置600の外部構造を示す斜視図。
【図6】単層の水中放電板が結合された水中放電部620の斜視図。
【図7】複層の水中放電板が結合された水中放電部の分解斜視図。
【図8】複層の水中放電板が結合された水中放電部の組立斜視図。
【図9】イオン水生成装置600に電力を供給する電源供給部の一部構成を示す図。
【図10】水中放電部620の作動原理を説明するための分解斜視図。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水中放電作用により水を水中プラズマイオン化状態にして得られた陰イオンを用いて滅菌水を生成するイオン水生成装置であって、
水を収容する容器(110)と、
前記容器(110)内の水を前記水中放電作用により水中プラズマイオン化状態にする水中プラズマイオン化ユニット(120)と、
前記水中プラズマイオン化ユニット(120)の動作に必要となる電力の供給を制御する電源制御装置(130)と、を備えることを特徴とするイオン水生成装置。
【請求項2】
前記容器(110)は底の無い中空の円柱カップ状を呈し、前記容器(110)の下端部には、前記水中プラズマイオン化ユニット(120)との結合のためのねじ山が所定の長さ形成されていることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記水中プラズマイオン化ユニット(120)は、電力の供給により水中放電を引き起こす水中放電器(122)および前記水中放電器(122)を固定するための連結器(240)を備えており、
前記電源制御装置(130)からの電力供給路として用いられる接続端子(124)が前記水中プラズマイオン化ユニット(120)の底面から突出されており、
前記水中放電器(122)は、前記水中プラズマイオン化ユニット(120)の底面に固定され、水の存在を感知するセンサー(232)を備えることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記水中放電器(122)は、電極セル(210)と、反電極セル(220)およびフレーム(230)とを備え、
前記電極セル(210)と前記反電極セル(220)は互いに反対となる電極を有し、
前記電極セル(210)は、複数の導線を横方向に連続して配列し、前記反電極セル(220)は、複数の導線を縦方向に連続して配列し、前記電極セル(210)および前記反電極セル(220)を前記フレーム(230)に固定して前記水中放電器(122)を構成し、前記フレーム(230)の下端部には、その両側面に接続ピン(c、d)が突出されていることを特徴とする請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記水中放電器(120)は、2本の導線のうち一方の導線を横側に巻き付け、もう一方の導線を縦側に巻き付けることにより構成され、前記横側に巻き付けられた導線と前記縦側に巻き付けられた導線との間隔は0.1mm〜30mmの範囲内であり、前記2本の巻き付けられた導線は互いに反対となる電極を有することを特徴とする請求項3に記載の装置。
【請求項6】
前記電源制御装置(130)は、
前記水中プラズマイオン化ユニット(120)の接続端子(124)が接続され、前記接続端子(124)を受け入れるための接続溝(b)を有する接続部(302)と、
交流電力を直流電力に変換して、変換された直流電力を出力する電源装置(306)と、
制御信号に基づいて、前記電源装置(306)の電源が前記接続部(302)に供給されるようにオン/オフにする切換装置(304)と、
前記電源スイッチ(132)がオンにされると、前記切換装置(304)にオンの制御信号を印加して前記直流電力を前記電源装置(306)から前記接続部(302)を介して前記水中プラズマイオン化ユニット(120)に供給し、一定の時間が経過すると、前記切換装置(304)にオフの制御信号を印加して電力の供給を遮断するように制御する制御装置(308)と、
前記制御装置(308)の制御に基づき、ベル音や音楽を出力するベル出力装置(310)と、
前記感知センサー(232)により水の存在が感知されると、感知信号を前記制御装置(308)に送信する感知装置(312)と、を備えることを特徴とする請求項1又は3に記載の装置。
【請求項7】
前記電極セル(210)および前記反電極セル(220)にイオン化済み不純物と電解分離済み陰イオンが付着して核形成部位を形成し、
前記核形成部位は局部電界増大領域となり、局部的に高電流密度が生成され、局部的に加熱されて水分子が蒸発しながらバブルが形成され、
前記バブルが膨張しながら伝導チャンネルがカソード(+)電極からアノード(−)電極に形成される方法で、前記水中放電が起こることを特徴とする請求項4に記載の装置。
【請求項8】
前記電源制御装置(130)は、乾電池または二次電池を含むことを特徴とする請求項1、3及び6のうちいずれかに記載の装置。
【請求項9】
前記直流電力は、1.5Vから100Vの電圧であることを特徴とする請求項6に記載の装置。
【請求項10】
水中放電作用により水をプラズマイオン状態にすることにより生成された陰イオンを用いた殺菌作用で浄水を生成するイオン水生成装置であって、
水を収容する貯水槽(610)と、
前記貯水槽(610)内の前記水を水中放電作用により水中プラズマイオン化状態にする水中放電部(620)と、
前記貯水槽(610)と前記水中放電部(620)を結合して支持する結合支持部(630)と、
前記水中放電部(620)の水中放電作用に必要となる電力の供給および制御を行うための電源供給部(640)と、を備えることを特徴とするイオン水生成装置。
【請求項11】
前記貯水槽(610)は、底のある中空の円柱カップ状を呈し、開いた上端部と複数の孔を有した下端部とを備え、前記貯水槽(610)の下端部に形成された孔に締付ねじ(632、634)を挿入することにより、前記水中放電部(620)を通って前記結合支持部(630)に締め付けるようになっていることを特徴とする請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記水中放電部(620)は、電力が供給されると、水と反応して水中放電を引き起こし、横放電枠体(622)、横放電板(624)、縦放電板(626)、および縦放電枠体(628)により構成され、前記電源供給部(640)から、互いに締付けられた前記締付ねじ(632、634)および前記締付ナット(636、638)を介して、前記水中放電部(620)の前記横放電板(624)と前記縦放電板(626)に、電力が供給されることを特徴とする請求項10または11に記載の装置。
【請求項13】
前記水中放電部(620)と前記結合支持部(630)は、真空融着により互いに結合されていることを特徴とする請求項10に記載の装置。
【請求項14】
前記電源供給部(640)は、そこに固定された前記水中放電部(620)を有する前記結合支持部(630)を受け入れるための凹部と、その底面から突出し伝導性の前記締付ナット(636、638)と接触させられる接触端子(642)とを含み、
前記電源供給部(640)はさらに、電力の供給をオンとオフを切り換えるための電源スイッチと、電力待機状態を表示する電源LED、および電源スイッチがオンにされた後に前記水中放電部(620)の動作が完了した状態を表示する動作LEDとを含んでいることを特徴とする請求項10に記載の装置。
【請求項15】
前記電源供給部(640)から前記水中放電部(620)に供給される前記直流電力は、1〜5分置きに正(+)の電圧と負(−)の電圧が交互に供給されることを特徴とする請求項10または14に記載の装置。
【請求項16】
前記締付ねじ(632、634)は、前記結合支持部(630)に挿入射出成形されていることを特徴とする請求項12に記載の装置。
【請求項17】
前記水中放電部(620)は、前記横放電板(624)と前記縦放電板(626)は互いに反対となる電極を有し、前記横放電板(624)と前記縦放電板(626)を横放電枠体(622)と縦放電枠体(628)に組み付ける時に、前記横放電板(624)のストリップラインと前記縦放電板(626)のストリップラインによって水中に無数の仮想の交差点が形成されるように構成され、
前記横放電板(624)は、白金メッキされた多数のストリップライン電極板を横方向に連設して長方形に構成し、前記縦放電板(626)は、白金メッキされた多数のストリップライン電極板を縦方向に連設して長方形に構成したことを特徴とする請求項12に記載の装置。
【請求項18】
前記電源供給部(640)は、電力の供給を制御するマイクロコントローラ(1010)と、前記マイクロコントローラ(1010)の制御に基づいて電圧を生じさせる電圧発生部(1020)、および電圧による電流を生じさせる抵抗部(1030)を備えることを特徴とする請求項14に記載の装置。
【請求項19】
前記横放電板(624)と前記縦放電板(626)を、前記横放電枠体(622)と、前記縦放電枠体(628)に前記締付ねじ(632、634)および前記結合支持部(630)に挿入射出成形された前記締付ナット(636、638)とで、固定することにより前記水中放電部(620)が構成され、前記横放電枠体(622)と前記縦放電枠体(628)は不導体の材質により形成されていることを特徴とする請求項17に記載の装置。
【請求項20】
前記水中放電部は、多数枚の横放電板と多数枚の縦放電板が、多層分離棒により互いに離間された状態で互いに結合されていることを特徴とする請求項10、12および17のうちいずれかに記載の装置。
【請求項21】
前記マイクロコントローラ(1010)は、前記抵抗部(1020)のシャント抵抗に印加された電圧を測定し、前記マイクロコントローラ(1010)に組み込まれているA/Dコンバータを用いて電流値を測定し、測定された前記電流値が一定値以下である場合は、「カップがない」というメッセージをディスプレイに表示させるようにして、前記貯水槽(610)が前記電源供給部(640)に載置されていない、あるいは、前記貯水槽(610)に水がない状態で装置が作動したと認識しうるようにすることを特徴とする請求項18に記載の装置。


【図1】
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【図2】
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【図4a】
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【図4b】
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【図5a】
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【図6】
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【図7】
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【図3】
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【図5b】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2007−508918(P2007−508918A)
【公表日】平成19年4月12日(2007.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−521787(P2006−521787)
【出願日】平成16年7月29日(2004.7.29)
【国際出願番号】PCT/KR2004/001905
【国際公開番号】WO2005/012186
【国際公開日】平成17年2月10日(2005.2.10)
【出願人】(506028111)
【出願人】(505268840)
【Fターム(参考)】