説明

水処理システム及び方法

【課題】腐食の抑制を提供すると同時に、船舶上で水を処理することを可能にするシステム及び方法を提供する。
【解決手段】酸素ストリッピングガスは、好ましいが随意的にはベンチュリインジェクタへ直接的に送り込んでよく、或いは最初に空のタンクへ送り込み、その後、インジェクタ手段へ送り込んでもよい酸素ストリッピングガスを生成する。移送パイプ手段を介して、インジェクタを通じて送り込まれた水は、酸素ストリッピングガスと接触し、水中の溶存酸素は、インジェクタによって生成される微細気泡へ移動する。水及び微細気泡は、インジェクタからタンクへ送り込まれ、微細気泡は表面へ浮揚し、酸素はタンクのヘッドスペースに放出される。脱酸素化された水は、追加的な脱酸素化用のシステムにより再循環させてもよいし、或いは、タンクから周囲の水路へ放出してもよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
ベンチュリインジェクタを使用する水処理システム及び方法は、水からの溶存酸素の除去を促進し、これにより、水中の望ましくない水生生物の個体数を減少させ、同時に腐食を抑制する。水処理システム及び方法は船舶に関連する使用にとって特に有効であり、ある港湾区域から別の港湾区域へ輸送されるバラスト水を処理し、これにより、環境への悪影響を制限し、同時に腐食を抑制することができる。水処理システム及び方法は、石油生産等、その他の用途を有し得る。
【背景技術】
【0002】
例えば、船舶では、空の状態又は部分的に積載された状態で港を出る前に、バラストタンクに水を積み込み、安定性を維持し、浮力を調整する。事実上、全てのケースにおいて、このバラスト水には、水中の溶存酸素のレベルによって影響を受ける生きた生物が含まれる。船舶は、目的地に到着し、積荷を積載する準備が整うと、このバラスト水を放出するため、目的地である港の水環境には、侵略性である可能性のある種が導入されることになる。約40,000隻の大型貨物船が、年間に何十億トンものバラスト水を世界中に運んでおり、何百もの海洋性侵略種を非原生環境に導入する原因になっていると考えられている。こうした侵略の総コストは、不確定であるが、いくつかの推定では数十億ドルとされている。
【0003】
この問題に取り組むため、多くの国の政府及び米国の州政府では、バラスト水の管理を取り締まる規制を可決している。国際海事機関は、バラスト水の推奨される処理に関するガイドライン案を提案している。米国沿岸警備隊は、現在、米国内の港で通商を行う船舶に関して将来的に考えられるバラスト水処理要件についてのガイドラインを策定している。
【0004】
軍艦及び一般商船を含め、世界の船舶群の圧倒的大部分は、鋼鉄により建造されている。鋼鉄は、酸素及び水に晒される時に腐食する。船舶の腐食した鋼鉄構造は、耐航性を減少させ、これを回避又は修復するために、広範な措置が講じられている。船舶の腐食の保護及び修復のコストの推定額は、世界全体で年間に数十億ドルに達している。
【0005】
腐食が特に懸念される船舶の一区域は、バラスト水タンクである。例えば、最大級の石油タンカは、15,000,000ガロン(57,000トン)のバラスト水容量を有し得る。バラストタンク構造が長期的に水(多くの場合、塩水)に晒されることで、急速な腐食を助長する条件が形成される。本明細書執筆時、バラストタンクを塗装するコストは、通常、1平方フィート当たり$5.00乃至$10.00であり、一方、その他の推定では、腐食区域を修復するコストは1平方フィート当たり約$500である。
【0006】
したがって、時間及び費用効率に優れた形で、腐食の抑制を提供すると同時に、水生生物を排除するために水を処理するシステムが望ましい。バラスト水中の水生生物を排除する一形態は、周囲の水路から水を取り込む際の水の脱酸素化を通じたものである。溶液中の溶質ガスの濃度は、溶液上方のガスの分圧に正比例する(この物理現象はヘンリの法則によって支配され、溶解濃度は、その溶質に対するヘンリの法則の定数を使用して計算できる)。そのため、ストリッピングガス(窒素又はその他の低酸素ガス混合物)に晒される時、酸素は、6乃至10ppmの溶存酸素を含む水から容易に拡散され、約79パーセントの窒素と21パーセントの酸素とである空気中に存在する混合物へ戻ろうとする。バラスト水に存在する溶存酸素を除去するための窒素ガスの使用は、効率的かつ経済的に望ましいバラスト水処理手段を提供し、同時に腐食抑制効果を与えるものとして記録されている。マリオ・N・タンブリら:バラスト水脱酸素化により可能となる水性導入の防止及び船舶腐食の低減、Biolog. Conserv. (2002) 103: 331-341を参照されたい。考えられる様々なストリッピングガス及びその混合物に対するヘンリの法則の定数は、様々なガスを使用して水を脱酸素化できることを示している。
【0007】
船上において、水中の溶存酸素をストリッピングガスに晒すための効率的な方法は、水中においてガスの微細気泡を形成することである。水中で形成される微細ストリッピングガス気泡は、微細気泡がタンク底部から上部へ浮揚する際に、溶存酸素を水から移送させる能力を有する。微細気泡を形成するための、一般に認められた、効率的で、安全で、信頼性の高い方法は、ベンチュリインジェクタの使用によるものである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
水処理、更に詳しくは、バラスト水処理の装置及び方法は、ある港湾区域から別の港湾区域へ輸送される水を船舶上で処理することを可能にする上で望ましい。こうした処理は、後の時点で、水を最初に取得した環境とは生態学的に異なる環境へ水を放出する時に生じ得る環境的に危険な影響を制限する。
【0009】
水処理装置及び方法の使用は、従来技術において知られている。例えば、ブラウニングに対する米国特許第6,171,508号では、船舶のバラスト水中の微生物を殺す方法及び装置を開示している。しかしながら、ブラウニングの’508号特許は、バラスト水を脱酸素化するのにストリッピングガスを使用しておらず、結果として、何らかの腐食抑制特性を開示しておらず、更に、効率の低い真空メカニズムを使用してバラスト水から溶存酸素を除去するという欠点を有する。
【0010】
ロッデンに対する米国特許第6,125,778号では、オゾンを使用してバラスト水を処理するバラスト水処理を開示している。しかしながら、ロッデンの’778号特許は、腐食に関するものを提供しておらず、バラスト水を処理するために、より効率的なベンチュリインジェクタ促進手段を使用していない。
【0011】
同様に、ギルに対する米国特許第5,192,451号では、水溶性のジアキルジアリル第四アンモニウム重合体によりバラスト水を処理し、船舶バラストタンク内のゼブラ貝を防除する方法を開示している。しかしながら、ギルの’451号特許では、化学反応の発生しない水処理は不可能であり、何らかの腐食抑制特性を提供しない。
【0012】
追加として、チャンに対する米国特許第5,376,282号及び第5,578,116号では、共に、真空及び撹拌を使用し、ゼブラ貝の生存を抑制する目的で水から溶存酸素を除去することを開示している。しかしながら、’282及び’116特許は、バラスト水を脱酸素化するために、より効率的なベンチュリインジェクタにより促進されたストリッピングガスの送り込みを提供しておらず、更に、水からの溶存酸素の除去中に腐食抑制効果を提供しないという欠点を有する。
【0013】
デッカに対する米国特許第6,126,842号では、酸素中の低濃度オゾンガスのガス混合物を廃水流に注入し、同時に混合して、廃水の汚染物質の除去を提供する、低濃度オゾン廃水処理方法を開示している。しかしながら、デッカの’842号特許は、ベンチュリインジェクタを使用した効率的なオゾンに基づく処理システムを提供するものの、船舶上でのバラスト水の処理を開示しておらず、更に’842特許は、効率の向上及び腐食の抑制といった、酸素ストリッピングガスを使用することで得られる更に大きな利点を提供していない。
【0014】
ハートウィグに対する米国特許第6,274,052号では、オゾンを送り込むために一連のベンチュリインジェクタを使用したプール水のオゾン処理を開示している。しかしながら、ハートウィグの’052号特許は、水を脱酸素化する目的で、ベンチュリインジェクタを通じて水中に酸素ストリッピングガスを注入することを開示しておらず、説明される処理中に何らかの腐食抑制効果を提供しないという追加的な欠陥を有する。
【0015】
サバールに対する米国特許第4,246,111号では、廃水を生物学的に処理し、処理水を生物学的に浄化するための装置を開示している。しかしながら、サバールの’111号特許は、好ましいが随意的にはバラスト水である水の脱酸素化に関して、酸素ストリッピングガスを使用しておらず、更に、腐食の抑制を提供しない。
【0016】
最後に、ノールドに対する米国特許第3,676,983号では、真空室及び撹拌を使用して液体のガスを除去する装置及び方法を開示している。しかしながら、ノールドの’983号特許は、液体のキャビテーションを必要とし、液体のガス除去を更に効率的に促進するベンチュリインジェクタを使用していない。
【0017】
上で説明した発明はその特定の目的及び要件を満たすが、上記の特許では、ある港湾区域から別の港湾区域へ輸送される水を船舶上で処理することを可能にし、同時に腐食の抑制を提供するシステム及び方法が説明されていない。
【0018】
上記の特許と、この技術において現在知られている他の水処理システム及び方法は、腐食の抑制を提供しながら、ストリッピングガスによる脱酸素化を促進するインジェクタ手段を使用した水処理を規定していない。
【課題を解決するための手段】
【0019】
従来技術において現時点で存在する既知のタイプの水処理システム及び方法に内在する上記の欠点を考慮すると、本発明は、水の脱酸素化を促進する、好ましいが随意的にはベンチュリインジェクタであるインジェクタ手段を通じて注入される酸素ストリッピングガスを使用する改良されたシステム及び方法を提供し、従来技術において指摘された不利点及び欠点を克服する。そのため、本発明の一般的な目的は、後で更に詳細に説明するように、これまでに述べた従来技術のあらゆる利点と、従来技術又はその任意の組み合わせによって予測、明白な提供、提案、或いは暗示すらされない水処理のシステム及び方法をもたらす多数の新しい特徴とを有する、新しい改良された水処理システム及び方法を提供することである。
【0020】
これを達成するために、本発明は、容器と、随意的だが好ましくはベンチュリインジェクタであり、水を受領する入口ポート、酸素ストリッピングガスを受領するインジェクタポート、及び水を放出する出口ポートを有するインジェクタ手段とを有する、水処理システムを備える。水は、入口ポートに入り、インジェクタを通過し、これにおいて、水は、インジェクタ手段のインジェクタポートを通じて受領されるストリッピングガスと接触する。水は、その後、出口ポートから容器へ放出される。インジェクタ手段により受領されるストリッピングガスは、ガス生成ソースからのものである。ガスは、好ましいが随意的にはバラストタンクにしてよい容器にガスソースを接続する第一のガス搬送手段と、容器をインジェクタ手段のインジェクタポートに接続する第二のガス搬送手段とによって、インジェクタ手段に送り込むことができる。代替として、容器は、随意的には、水が直接的にインジェクタ手段から周辺水路へ通過する水管にしてもよい。
【0021】
第一及び第二のガス搬送手段との組み合わせにおいて、或いは代替において、ガスソースを前記インジェクタ手段のインジェクタポートに連結させ、これにより、ストリッピングガスをソースからインジェクタポートへ直接的に送り込む第三のガス搬送手段が存在してもよい。好ましいが随意的には、インジェクタ手段は、入口ポートが移送パイプ手段を通過する前記水を受領し、出口ポートが容器に連結し得る移送パイプ手段に水を再び放出するように、移送パイプ手段に直列で連結される。追加として、インジェクタ手段へのストリッピングガスの流れを制御するために、ブースタブロワ、及び/又は、随意的だが好ましくはディマンドバルブであるレギュレータを、容器とインジェクタ手段との間で、第二のストリッピングガス搬送手段に直列で取り付けてもよい。好ましいが随意的には、多くの船舶で見られるようなバラストポンプであるポンプ手段は、外部の水源からの水を受領し、インジェクタ手段を通じて水を送り込むことができる。
【0022】
このシステムは、更に、容器に水を取り込み、再循環パイプ手段を介して容器から水を再循環させ、インジェクタ手段を通じて再び容器に水を送り込む再循環手段を含んでいてもよい。この再循環手段は、随意的だが好ましくは、制御パネル手段によって起動させ得るセンサによってモニタされ、センサは、好ましいが随意的には、処理する水の中に存在する酸素のレベルをモニタする気体酸素及び溶存酸素センサである。本発明は、更に、再酸素化手段と、脱酸素化水の放出の前に発生する再酸素化工程とを有してもよい。この再酸素化は、大量の脱酸素化水を周辺水路へ放出した時に発生し得る環境への悪影響を低減する役割を果たす。当然ながら、以下において説明され、付記する請求項の内容を形成する本発明の追加的な特徴も存在する。
【0023】
本発明の多数の目的及び利点は、添付図面と併せて、現時点では好適であるがなお例示的である本発明の実施形態の以下の詳細な説明を読むことで、当業者には容易に明らかとなろう。本発明がその適用において以下の説明に記載され或いは図面に例示される構造の詳細と構成要素の配置とによって制限されるものではないことは理解されたい。本発明は、他の実施形態が可能であり、様々な形態で実施及び実行し得る。また、本明細書で利用される言い回し及び用語は説明を目的とするものであって限定として見做されるべきではないことも理解されたい。
【0024】
そのため、当業者は、本開示が基づく概念を、本発明のいくつかの目的を実践するその他の構成、方法、及びシステムの設計の基盤として容易に利用し得ることは理解し得よう。したがって、特許請求の範囲は本発明の趣旨及び範囲から逸脱しない限りこうした等価の構成を含むものとして見做されることが重要である。
【0025】
したがって、本発明の目的は、従来技術の水処理装置及び方法の利点と、追加的な利点及び利益とを有する、水処理のための新しい改良されたシステム及び方法を提供することである。
【0026】
本発明の更に別の目的は、従来技術のシステム及び方法において、その利点の一部を提供し、同時に、通常関連する欠点の一部を克服する、新しい水処理システム及び方法を提供することである。
【0027】
本発明の更に別の目的は、酸素ストリッピングガスを使用し、これにより、他の散布又は気泡拡散式ガス搬送方法よりも高効率でストリッピングガスを送り込むシステムである。これにより、水が最初に取得された環境とは生態学的に異なる環境に未処理の水が放出された時に発生し得る環境への悪影響を制限する、経済的に好ましく効率的な方法が可能となる。
【0028】
本発明の更に別の目的は、好ましいが随意的には、ベンチュリインジェクタによって水流に注入される酸素ストリッピングガスにより、船舶上で水を処理することを可能にする水処理システム及び方法を提供することである。これにより、腐食の抑制を提供しながら、好ましいが随意的にはバラスト水である水を効率的に処理することが可能となり、水処理に関連する全体的な維持費及びコストを減少させる。
【0029】
追加的に、本発明は、水から酸素をストリッピングするストリッピングガス促進型脱酸素化を使用する水処理システム及び方法を更に提供する。この酸素ストリッピングシステム及び方法では、効率を高め、化学物質を使用しない水処理が可能となる。
【0030】
本発明の更なる目的は、好ましくは、水生生物の生存の抑制及び/又は腐食の抑制を目的の一部として、水を脱酸素化する新しい改良された方法を提供することである。この方法は、水を受領する入口ポートと、ストリッピングガスを受領するインジェクタポートと、水を放出する出口ポートとを有する、好ましいが随意的にはベンチュリインジェクタであるインジェクタ手段を利用することを含み、被処理水は入口ポートに供給され、ストリッピングガスはインジェクタポートに供給され、これにより、水中には無数の微細気泡が導入され、水中の酸素は水相から前記微細気泡内の気相へ拡散される。この方法は、更に、水と微細気泡とを、インジェクタ手段の出口ポートから、好ましいが随意的にはバラストタンクである容器へ放出することを含み、これにおいて、微細気泡は水から放出され、酸素はこれにより水から拡散される。この水を脱酸素化する方法は、更なる脱酸素化を提供するためにインジェクタ手段を通じて前記水を再循環させることを更に含んでもよく、好ましいが随意的にはバラストタンクであり、或いは代替として、但し限定されずに、閉鎖タンク或いは周辺水路に接続される水管である容器から周辺水路へ水を放出する前に、水を再酸素化することを更に含んでもよい。
【0031】
本発明の別の目的は、容易かつ効率的に製造及び売買し得る、水処理のための新しい改良されたシステム及び方法を提供することである。
最後に、本発明の目的は、材料及び労力の両方に関して、製造コストが比較的低く、したがって、一般消費者及び消費業界に対して、比較的低い価格で販売可能な水処理のための新しい改良されたシステム及び方法を提供することである。
【0032】
以下の本発明の詳細な説明がより深く理解され、この技術への現時点での貢献がより深く認識されるように、本発明の重要な特徴の概要を以上のように大まかに述べた。
本発明の目的は、本発明を特徴付ける新規性の様々な特徴と共に、本開示に付記され、本開示の一部となる請求項において、詳細に指摘される。本発明と、その動作上の利点と、その使用により達成される特定の目的とをより深く理解するために、本発明の現在の実施形態が例示される添付図面と記述内容とを参照するべきである。同一の参照符号は、様々な図を通じて同じ部分を指す。
【図面の簡単な説明】
【0033】
以下の詳細な説明を考察することにより、本発明はより深く理解され、上述した以外の目的が明らかとなろう。この説明では、以下の添付図面を参照する。
【図1】図1は、本発明の原理により構築された水処理システム及び方法の現在の実施形態のプロセスフロー図である。
【図2】図2は、船舶内に位置する本発明の水処理システム及び方法の正面図である。
【図3】図3は、本発明の水処理システム及び方法を内部に含んだ船舶の平面図である。
【図4】図4は、本発明の水処理システム及び方法の正面図である。
【図5】図5は、本発明の水処理システム及び方法のベンチュリインジェクタ構成要素の正面図である。
【図6】図6は、タンク内に設けられた本発明の閉鎖型再循環システムの正面図である。
【実施形態】
【0034】
次に、図面、特に図1乃至5を参照すると、本発明の水処理システム及び方法の現在の実施形態が図示されており、その全体が参照符号10によって示されている。
図1では、腐食の抑制を提供しながら、ある港湾区域から別の港湾区域へ輸送される水を船舶上で処理することが可能な、ストリッピングガス脱酸素化を使用する新しい改良された水処理システム10の基本フロー図を例示的に説明する。更に詳しくは、ストリッピングガス脱酸素化を使用する水処理システム10は、取水手段12を有し、取水手段12を通じて、船舶の外部から水が入る。その後、水は、バラストポンプ14等のポンプ手段を通じて、ベンチュリインジェクタ等のインジェクタ手段16の入口ポートに送り込まれる。ストリッピングガスソース18から取得される酸素ストリッピングガスは、ブースタブロワ20によりインジェクタ手段16の入口ポートへの送り込みが加速され、更には、好ましいが随意的にはディマンドバルブであるレギュレータ22により制御され得る。追加として、ストリッピングガスは、ストリッピングガスソース18から、好ましいが随意的には船舶のバラストタンクである容器24に送り込まれてもよい。
【0035】
インジェクタ手段16に送り込まれたストリッピングガスは、インジェクタ手段16内で水と接触する。ストリッピングガスと水との混合物は、インジェクタ手段16から、容器24すなわち船舶のバラストタンクへ送り込まれる。混合物が容器24内部に入ると、インジェクタ手段16によって生成された微細気泡内で結合した水からの溶存酸素とストリッピングガスとは、容器24のヘッドスペース26へ浮揚する。水中に残存する溶存酸素量をモニタするために、好ましいが随意的には気体酸素センサ28及び溶存酸素センサ30である一連のセンサを容器24内に存在させてもよい。更に、センサ及びシステム全体の更なる調節及び制御を行うために、制御パネル手段32を存在させてもよい。容器内の圧力を調整するために、圧力バルブ及び/又は一連の圧力バルブ34が、通常、容器24の上部に配置され、ガスを受動的に放出する。必要であれば、容器24内の水の一部は、好ましいが随意的には、制御パネル手段32によって制御し得る一連のセンサによる決定及び/又は制御に応じて、再循環取水ポート36へ再循環され、バラストポンプ14と、インジェクタ手段16とを通じて、容器24へ再び送り込まれてもよい。
【0036】
図2は、船舶、大型船、その他の航海船に位置付けられている場合の本発明の水処理用システムを表している。図示したように、好ましいが随意的にはバラスト水である水は、一般に船舶の船尾に位置する取水手段12により船舶に積載される。その後、水は、バラストポンプ14等のポンプ手段を通じて、ベンチュリインジェクタ等のインジェクタ手段16に送り込まれる。ストリッピングガスソース18から取得される酸素ストリッピングガスは、その後、ブースタブロワ20を通じて、インジェクタ手段16に送り込まれる。ブースタブロワ20は、船舶の容器における水によるストリッピングガスの移動に遅れないように、水に導入されるストリッピングガスの量を制御する役割も果たし得る。
【0037】
ストリッピングガスは、空の容器24において更なる腐食の抑制を提供するために、更にストリッピングガスソース18から容器24すなわちバラストタンクへ送り込まれる。インジェクタ手段16へ送り込まれたストリッピングガスは、インジェクタ手段16内で水と接触し、二つの混合物は、インジェクタ手段16から、随意的だが好ましくはバラストタンクである船舶の容器24へ送り込まれる。インジェクタ手段16によって生成された微細気泡内で結合した水からの溶存酸素とストリッピングガスとは、容器24内部に入ると、容器24内のヘッドスペース26、或いは水上のその他の区域へ浮揚する。好ましいが随意的には容器の最上部に配置され、船舶のデッキへと延びている一連の圧力バルブ34が、任意の時点で容器24内部の圧力のレベルを制御する。
【0038】
図3は、船舶内での水処理用システムの位置を表すために、船舶を上方から図示している。図示したように、水処理用システム10は、好ましいが随意的には船舶の船尾又はその近辺に位置し、好ましくは船舶内に位置付けられているバラストタンク24である容器へ水を送り込む。
【0039】
図4において、本発明は、周辺水路からの水が移送パイプ手段38を通じて船舶に入るように図示されている。水は、その後、バラストポンプ14等のポンプ手段を通じて、随意的だが好ましくは、移送パイプ手段38に直列で接続されたベンチュリインジェクタであるインジェクタ手段16の入口ポートへ送り込まれる。移送パイプ手段38には、容器へ水を送り込むために、好ましいが随意的にはジェットノズルのネットワークを組み込んでもよい。酸素ストリッピングガスは、好ましいが随意的には、少なくとも90%の窒素を含み、ガスソース18から取得され、第一のストリッピングガス搬送手段40を介して、好ましいが随意的にはバラストタンクである空の容器24に送り込まれる。このストリッピングガスは、その後、第二のストリッピングガス搬送手段42によって、容器24からインジェクタ手段16の入口ポートに送り込まれる。
【0040】
インジェクタ手段16へのストリッピングガスの送り込みをブースタブロワ20によって加速してもよい。ブースタブロワ20は、バラストタンク、水塊、又は水管その他であってもよい容器24内の水によるストリッピングガスの変位量を調整するために、水に導入されるストリッピングガスの量を増加させる機能を更に果たしてもよい。インジェクタ手段16に送り込まれるストリッピングガスは、インジェクタ手段16内で水と接触し、ストリッピングガスと水との混合物となり、インジェクタ手段16から、移送パイプ手段38を通じて、容器24へ送り込まれる。(複数の)容器24間のスペースは、好ましくは、一般的に船舶上でこのように構成される貨物エリア44等を表す。放出済みの酸素量及び水中に残存する溶存酸素量をモニタするために、好ましくは気体酸素センサ28及び溶存酸素センサ30である一連のセンサを(複数の)容器24内に存在させてよく、更に随意的に、システムを起動及び制御するために、制御パネル手段を存在させてもよい。
【0041】
図5には、移送パイプ手段36に直列で取り付けられたベンチュリインジェクタ46が図示されている。この例において、ベンチュリインジェクタは、カリフォルニア州ベイカーズフィールドのMazzeiInjector Corporationが製造したモデル12050−SSMazzeiインジェクタである。このMazzeiインジェクタの構造及び動作は、アンジェロ・L・マッツェイに対して1999年1月26日に発行された米国特許第5,563,128号において例示及び説明されており、この特許の開示は、本明細書に全体が記載されるのと同様の範囲で、参照によりここに組み込むものとする。
【0042】
ポンプ手段からの水は、ベンチュリインジェクタ46の入口ポート48に入る。酸素ストリッピングガスは、インジェクタポート50を通じて、ベンチュリインジェクタ44に送り込まれ、水とストリッピングガスとは、ベンチュリインジェクタ46の収縮部分52で接触する。水とストリッピングガスとは、その後、収縮部分52から送り出され、次に、かつては水中に存在した溶存酸素とストリッピングガスとは、ストリッピングガスと水とをベンチュリインジェクタ46を通じて送り出すことにより生成された微細気泡56内に取り込まれた状態でベンチュリインジェクタ46の出口ポート46を通過する。微細気泡56と、この時点で部分的に脱酸素化された水とは、出口ポート54から移送パイプ手段38へと移動し、移送パイプ手段38は脱酸素化された水と微細気泡とを最終的に容器へ運び、容器内で追加的な脱酸素化が発生し得る。
【0043】
図6は、容器内の閉鎖型再循環システムを示している。未処理の水は、移送パイプ手段38を通じて、随意的だが好ましくは密閉可能なタンクである容器24に入る。容器24内には、追加的な移送パイプ38を通じて水を送るために、ポンプ手段14が設けられている。水は、その後、随意的だが好ましくはベンチュリインジェクタであるインジェクタ手段16の入口ポート48に入る。インジェクタ手段16の収縮部分52内で、水は、インジェクタ手段16のインジェクタポート50から受け入れられる酸素ストリッピングガスに接触する。随意的だが好ましくは容器24外部に近接して配置されるストリッピングガスソース18は、ガス搬送手段によりインジェクタポート50に送り込まれるストリッピングガスを生成する。
【0044】
水中に存在する溶存酸素の大部分とストリッピングガスとは、次いで、収縮部分52から、ストリッピングガスと水とをインジェクタ手段16を通じて送り出すことにより生成された微細気泡状態で、インジェクタ手段16の出口ポート54を通過する。出口ポート54に接続された移送パイプ38は、微細気泡と、この時点で部分的に脱酸素化された水とを、インジェクタ手段から、ジェットノズル58を通じて、容器24内へ移送する。容器24内で、微細気泡は容器内のヘッドスペース26へ移動し、これにより、水から酸素が放出される。容器24内部で圧力が蓄積されるのを防ぐために、圧力バルブ34又は一連の圧力バルブを容器24の最上部に設けてもよい。容器24内の水は、継続的に再循環させてもよい。溶存酸素及びストリッピングガスのレベルをモニタし、再循環の速度、及び/又は、処理済みの水を容器24から、随意的だが好ましくは追加的な移送パイプを通じて、放出する速度を決定できるように、一連のセンサ及び/又は制御パネル手段を存在させてもよい。
【0045】
好ましくはベンチュリインジェクタ等のインジェクタ手段を通じて船舶に水を送り込む際に、本明細書で説明する水処理が行われ、インジェクタ手段に導入された酸素ストリッピングガスと水が接触することが好ましいが限定的ではない。一般に、一つ又は一連のポンプであってもよいポンプ手段は、船舶を取り囲む水路から、水を移送パイプ手段に引き込む。船舶上の酸素ストリッピングガスソースは、浸透膜型窒素発生機、船舶の煙道ガス、不活性ガス発生機、又はその他の当該技術分野で知られている標準的なソース又は方法でよい。ストリッピングガスの送り込みは、インジェクタ手段に接続されるストリッピングガス搬送手段に直列で接続されるブースタブロワ及び/又はレギュレータを通じて制御することができる。ストリッピングガスソースは、ストリッピングガス搬送手段によって、好ましいが随意的には(複数の)バラストタンクである容器、又は随意的に複数の容器と、インジェクタ手段との両方に接続される。
【0046】
ストリッピングガスは、ストリッピングガス搬送手段によって、容器に送り込まれ、容器を満たしてよい。別のストリッピングガス搬送手段により、インジェクタ手段を通じてストリッピングガスを流すことができる。このストリッピングガス搬送手段は、容器に連結されていて容器からストリッピングガスを搬送してもよいし、或いは、ストリッピングガスソースに連結されていてストリッピングガスソースから直接的にストリッピングガスを搬送してもよい。ストリッピングガスが好ましくはベンチュリインジェクタであるインジェクタ手段に送り込まれると、インジェクタを通じて送り込まれる水がストリッピングガスに接触し、水中に存在する溶存酸素は、水から、インジェクタ手段によって生成された微細気泡へと移動する。こうした微細気泡は、ストリッピングガス及び酸素の混合物を含み、水と共に、インジェクタ手段から容器へと送り込まれる。水が容器に送り込まれると、容器内に存在し得るストリッピングガスは、好ましくは但し限定的でなく1:1の体積比率で交換される。このストリッピングガスは、インジェクタ手段へ再度送り込まれ、ストリッピングガスの使用時に更に高い効率を提供する。
【0047】
容器内では、微細気泡が容器内の水の表面へ浮揚し、ストリッピングガスと酸素との混合物は、容器のヘッドスペース又は水上の区域内に放出される。本発明は、処理済みの水が容器に入る際に、脱酸素化されている水への酸素の再導入を防止するために、空の容器にストリッピングガスを送り込むストリッピングガス搬送手段を更に含んでもよい。この酸素ストリッピングの全体として好ましいが随意的である効果は、同時に腐食の抑制と共に又は腐食の抑制とは別に、バラスト水に一般的に存在する水生生物の生存を妨げることである。
【0048】
水処理の開始及び停止は、船舶の取水の開始及び停止と同時に起こる。再循環メカニズムを利用して、水を更に処理することができる。その必要性は、容器内に存在し、随意的に消毒を検証するために水中の溶存酸素濃度を記録する、気体酸素及び溶存酸素センサを含む一連のセンサによって決定することができる。再循環メカニズムを起動する必要がある場合、停止動作は、好ましいが随意的には、センサ及びバルブに接続されたコントロールパネル手段によって制御することができる。
【0049】
以上から、本発明の水処理システム及び方法は、同時に腐食抑制としての役割を果たしながら、化学薬品を使用しない効率的な水処理として用いられることが理解され得る。
水処理システム及び方法の現在の実施形態について詳細に説明したが、修正及び変更が可能であり、その全てが本発明の本来の趣旨及び範囲に含まれることは明らかである。そのため上の説明に関して、本発明の部品のための最適な寸法の関係は、サイズと、材料と、形状と、形態と、機能と、動作、組み立て及び使用方法とにおける変更を含め、当業者にとって容易に明白及び自明になると考えられ、図面において例示され、明細書において説明されたものと同等の全ての関係は、本発明に包含されることが意図されると認識される。例えば、様々な金属、プラスチック、又は他の頑丈な材料で作成した任意の適切な円筒管を、説明した移送パイプ手段及び/又は再循環パイプ手段として使用してよい。更に、水性種消毒及び腐食抑制特性の両方を有し、好ましいが随意的には船舶における、ストリッピングガス誘導型脱酸素化を使用した水処理について説明したが、本明細書で説明した水処理システム及び方法は、廃水管理、農業用途、プール及び温泉用途、石油及びガス用途、及び様々な消毒用途を一部として含む広範な水処理用途にも適する可能性がある。追加として、多くの形状及びサイズの広範な船倉及びタンクと、非閉鎖型水域とを、説明した基本的な容器又はバラストタンクの代わりに使用してもよい。更に、方法と、構成と、サイズと、形状と、圧力及び体積要件とは、広範な形状及びサイズの広範な船舶に一致させてよく、説明した閉鎖型再循環システム及び方法は、ある容器から別の容器へ移転可能であってもよい。本発明は、更に、広範なポンプと、容器と、ストリッピングガス発生機又はソースと、圧力バルブと、本発明に必要だが船舶又はその他の処理位置に既に存在するその他の構成要素と共に使用することもできる。
【0050】
したがって、前述したものは、本発明の原理の単なる例示であると考えられる。更に、当業者は多数の変形及び変更を容易に想到し得るため、図示及び説明された厳密な構成及び動作に本発明を限定することは望まれておらず、したがって、全ての適切な変形例及び等価物は、本発明の範囲に入るものとして再分類してよい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水を受領する入口ポートと、酸素ストリッピングガスを受領するインジェクタポートと、前記水を放出する出口ポートと、を有するインジェクタ手段と、
容器と、
を備え、
前記水が、前記インジェクタ手段を通過し、これにより、前記インジェクタポートを通じて受領される前記酸素ストリッピングガスと接触し、
前記水が、前記出口ポートから前記容器へ放出される水処理用システム。
【請求項2】
酸素ストリッピングガスソースと、第一のストリッピングガス搬送手段と、第二のストリッピングガス搬送手段とを更に備え、
前記第一のストリッピングガス搬送手段が、前記ストリッピングガスソースを前記容器に接続し、
前記第二のストリッピングガス搬送手段が、前記容器を前記インジェクタ手段の前記インジェクタポートに接続する
請求項1記載の水処理用システム。
【請求項3】
酸素ストリッピングガスソースと、第三のストリッピングガス搬送手段とを更に備え、
前記第三のストリッピングガス搬送手段が、前記ストリッピングガスソースを前記インジェクタ手段の前記インジェクタポートに接続する
請求項1記載の水処理用システム。
【請求項4】
第三の酸素ストリッピングガス搬送手段を更に備え、
前記第三のストリッピングガス搬送手段が、前記ストリッピングガスソースを前記インジェクタ手段の前記インジェクタポートに接続する請求項2記載の水処理用システム。
【請求項5】
前記容器が、水塊である請求項1記載の水処理用システム。
【請求項6】
移送パイプ手段を更に備え、
前記インジェクタ手段が、移送パイプ手段に直列で接続され、
前記入口ポートが、前記移送パイプ手段から水を受領し、
前記出口ポートが、前記移送パイプ手段を通じて、容器へ水を放出する
請求項1記載の水処理用システム。
【請求項7】
前記インジェクタポートによって受領される前記酸素ストリッピングガスを調整するブースタブロワを更に備える請求項1記載の水処理用システム。
【請求項8】
前記容器が、船舶のバラストタンクである請求項1記載の水処理用システム。
【請求項9】
外部の水源から水を受領するポンプ手段を更に含む請求項1記載の水処理用システム。
【請求項10】
前記インジェクタポートによって受領される前記酸素ストリッピングガスを調整するレギュレータを更に備える請求項1記載の水処理用システム。
【請求項11】
前記容器内に取り付けられたセンサを更に備え、
前記センサが制御パネル手段によって制御される請求項1記載の水処理用システム。
【請求項12】
再循環手段を更に備え、
再循環パイプ手段が前記容器から延び、
前記水が前記インジェクタ手段の前記入口ポートによって受領される
請求項1記載の水処理用システム。
【請求項13】
水を受領する入口ポートと、酸素ストリッピングガスを受領するインジェクタポートと、前記水を放出する出口ポートと、を有するインジェクタ手段を利用する工程、
前記入口ポートに、処理すべき水を供給する工程、
前記酸素ストリッピングガスを前記インジェクタポートに供給することにより、前記水に無数の微細気泡を提供し、前記水の中の酸素を水相から前記微細気泡内の気相へ拡散させる工程、及び
前記水と前記微細気泡とを前記出口ポートから容器に放出し、前記微細気泡を前記水から放出することにより、前記酸素を前記水から取り除く工程、
を備える水の脱酸素化方法。
【請求項14】
前記水から前記酸素を取り除く工程が、前記水中の生物の存在を妨げる目的である、請求項13記載の水の脱酸素化方法。
【請求項15】
前記水から前記酸素を取り除く工程が、腐食を抑制する目的である、請求項13記載の水の脱酸素化方法。
【請求項16】
前記容器が、バラストタンクであり、前記生物が、バラスト水中において一般的なものである、請求項14記載の水の脱酸素化方法。
【請求項17】
前記容器内での腐食を抑制する目的で、酸素ストリッピングガスを前記容器に供給する工程を更に含む、請求項13記載の水の脱酸素化方法。
【請求項18】
更なる脱酸素化を提供する目的で、前記インジェクタ手段を通じて、前記水を再循環させる工程を更に含む、請求項13記載の水の脱酸素化方法。
【請求項19】
前記水を前記容器から周囲の水路へ放出する前に、前記水を再び酸素化する工程を更に含む、請求項13記載の水の脱酸素化方法。
【請求項20】
前記容器が、水塊である、請求項13記載の水の脱酸素化方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−16130(P2011−16130A)
【公開日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2010−177160(P2010−177160)
【出願日】平成22年8月6日(2010.8.6)
【分割の表示】特願2004−501319(P2004−501319)の分割
【原出願日】平成15年4月15日(2003.4.15)
【出願人】(504401835)
【Fターム(参考)】