説明

水回りキャビネット

【課題】浄水カートリッジが取付けられた幕板と前板との間のスペースを従来技術よりも効率的に利用することができる水回りキャビネットを提供する。
【解決手段】本発明による水回りキャビネット(1)は、幕板(12)が設けられたシンク(8)と、幕板(12)の前方に位置し且つ開閉可能な前板(16)と、幕板(12)と前板(16)との間のスペース(18)に配置された浄水カートリッジ(2)を有する。浄水カートリッジ(2)は、それへの給水口(24a)及びそれからの出水口(24b)を有するカートリッジ側継手(24)を有する。カートリッジ側継手(24)は、浄水カートリッジ(12)がスペース(18)に配置されたときに幕板(12)に設けられた孔又は切欠きを通して幕板(12)の後方に延びる。カートリッジ側継手(24)に嵌合可能なキャビネット側継手(32)が、幕板(12)の後側に配置される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水回りキャビネットに関し、更に詳細には、浄水カートリッジが取付けられる水回りキャビネットに関する。
【背景技術】
【0002】
シンクを有する水回りキャビネットにおいて、水道水中の不純物を除去するための浄水装置を取付けることが行われている。このような水回りキャビネットにおいて、浄水装置の浄水カートリッジが、シンクの手前側に配置された幕板と引出し又は前扉の前板との間の左右方向に延びるスペースに配置されているものが知られている(例えば、特許文献1参照)。浄水カートリッジは、水道水中の不純物を除去する機能を有する鉛吸着材、活性炭及び中空糸膜等が収容されたカートリッジ容器と、浄水カートリッジへの給水口及びそれからの出水口を有するカートリッジ側継手とを有し、カートリッジ継手は、その給水及び出水のために、浄水カートリッジの右方に配置されたキャビネット側継手に嵌合可能である。
【0003】
【特許文献1】特開2007−144363号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示されている水回りキャビネットでは、浄水カートリッジが幕板と前板との間のスペースに配置されているため、浄水カートリッジが水回りキャビネットの作業スペースや収納スペースを浸食することを抑制するという利点を有している。しかしながら、カートリッジ側継手全体が、幕板と前板との間のスペースに配置されている。また、特許文献1の水回りキャビネットでは、浄水カートリッジ継手をキャビネット側継手に嵌合させるとき、浄水カートリッジを左右方向に移動させる。従って、上記スペースに、浄水カートリッジを左右方向に移動させるための空きスペースを確保しておく必要がある。このため、幕板と前板との間のスペースの有効利用の観点で、特許文献1に開示されている水回りキャビネットを改善する余地がある。例えば、カートリッジ容器内に収容される鉛吸着材、活性炭及び中空糸膜等は、それら不純物除去能力が低下したときに交換する必要がある。従って、上記スペースを有効に利用して、カートリッジ容器を大きくできれば、鉛吸着剤等を交換するまでの期間が長くなる。また、浄水ユニットによって浄化された水をアルカリ水又は酸性水にする電解ユニット等の他の機能要素を上記スペースに配置する場合、上記スペースを有効に利用して、かかる機能要素のためのスペースを広くすることができる。
【0005】
そこで、本発明の目的は、浄水カートリッジが取付けられた幕板と前板との間のスペースを従来技術よりも効率的に利用することができる水回りキャビネットを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、浄水カートリッジが取付けられる本発明による水回りキャビネットは、幕板が設けられたシンクと、幕板の前方に位置する閉位置から開いたり閉位置に閉じたりすることが可能な前板と、幕板と前板との間のスペースに配置された浄水カートリッジと、を有し、浄水カートリッジは、浄水カートリッジへの給水口及びそれからの出水口を構成するカートリッジ側継手を有し、カートリッジ側継手は、浄水カートリッジがスペースに配置されたときに幕板に設けられた孔又は切欠を通して幕板の後方に延び、カートリッジ側継手に嵌合可能なキャビネット側継手が、幕板の後側に配置されることを特徴としている。
【0007】
このように構成された本発明による水回りキャビネットでは、カートリッジ側継手が幕板に設けられた孔を通して幕板の後方に延びているので、カートリッジ側継手の一部分が、幕板と前板との間のスペースを占有していない。また、カートリッジ側継手をキャビネット側継手に嵌合させる際、浄水カートリッジを幕板の孔や切欠に通すように主として前後方向に移動させるので、浄水カートリッジを取付ける際の空きスペースを上記スペース内に確保する必要がない。かくして、幕板と前板との間のスペースを従来技術よりも効率的に利用することが可能になる。
【0008】
本発明による水回りキャビネットの実施形態において、好ましくは、更に、嵌合状態にあるカートリッジ側継手及び前記キャビネット側継手の下方に位置し、前方に向かって斜め下方に延びる水受け斜面と、水受け斜面で受けた水を受入れる水受け容器とを有する。
【0009】
上述した水回りキャビネットでは、カートリッジ側継手をキャビネット側継手から取外したときに、水が垂れることがある。しかしながら、上記のように構成された水回りキャビネットでは、垂れた水が、カートリッジ側継手及びキャビネット側継手の下方に配置された水受け斜面によって受け止められ、前方に向かつて斜め下方に流れ、水受け容器によって受入れられる。従って、水回りキャビネット内に水が垂れることを防止することができる。
【0010】
水受け容器を有する水回りキャビネットにおいて、好ましくは、水受け容器は、浄水カートリッジの下方に配置される。
【0011】
このように構成された水回りキャビネットでは、浄水カートリッジから水が垂れる場合、例えば、浄水カートリッジ内のカートリッジ容器を取外す場合に垂れた水を水受け容器が受入れ、他の場所に水が垂れることを防止することができる。
【0012】
水受け斜面を有する水回りキャビネットにおいて、好ましくは、水受け斜面とキャビネット側継手又は幕板とが一体に形成される。
【0013】
このように構成された水回りキャビネットでは、水受け斜面と水受け容器とを別体に構成することができ、水受け容器の取付け及び取外しを容易に行うことができる。
【発明の効果】
【0014】
以上説明したように、本発明による水回りキャビネットによれば、浄水カートリッジが取付けられた幕板と前板との間のスペースを従来技術よりも効率的に利用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、図面を参照して、本発明による水回りキャビネットの実施形態を説明する。
【0016】
先ず、本発明による水回りキャビネットの第1の実施形態を説明する。図1は、本発明の第1の実施形態による水回りキャビネットの概略的な斜視図である。図2は、図1に示す水回りキャビネットに取付けられる浄水カートリッジの概略的な斜視図である。図3は、図1の線III−IIIにおける断面図である。図4は、図3に示す幕板及び後述する水受け容器を示す斜視図である。図5は、図3に示す幕板及び水受け容器の分解斜視図である。図6は、図3に示す水受け容器を後方から見た斜視図である。
【0017】
図1に示すように、本発明の第1の実施形態である水回りキャビネット1は、浄水カートリッジ2が取付けられるタイプのものであり、開閉可能な収納キャビネット4と、その上に配置された天板6と、天板6に組み込まれたシンク8とを有している。また、水回りキャビネット1は、シンク8の奥側に水栓(図示せず)及び浄水吐水口(図示せず)を有しているのがよい。以下、水回りキャビネットの使用者から見て、手前側を前側と称し、奥側を後側と称し、左右方向を幅方向と称する。
【0018】
シンク8は、概略的には、それを上方から見たときに、角が丸められた矩形をなし、その周囲を構成する壁10を有している。シンクの前壁10aは、天板の前端6aから少し後方に位置している。シンク8の前壁10aの前側に近接して、前方から見てシンク8の前壁10a全体を遮るように天板もしくは側板に固定された幕板12が設けられている。
【0019】
図1及び図3に示すように、収納キャビネット4は、引出し式のものであり、本実施形態では、上下方向に3段の引出し14を有している。上段の引出し14は、それが閉じた閉位置14aにあるときに幕板12の前方に位置し且つ天板6の前端6aと整列する前板16を有しており、閉位置14aから前方に開いたり閉位置14aに閉じたりすることが可能である。上段の引出し14は、その収納スペースがシンク8に浸食されるので、比較的平べったいもの又は小さいものを収容することが可能である。上段の引出し14が閉位置14aにあるとき、幕板12と前板16との間にスペース18が生じる。このスペース18は、例えば、前後方向の寸法が40〜50mm、高さ方向の寸法が130〜150mm、幅方向の寸法が900〜1100mmである。
【0020】
図1〜図3に示すように、浄水カートリッジ2を含む浄水ユニット20が、幕板12と前板16との間のスペース18に配置されるように構成されている。詳細には、浄水ユニット20は、上記スペース18に適合した形状及び寸法を有するケース22と、ケース22内に配置された浄水カートリッジ2と、浄水カートリッジ2への給水口24a及びそれからの出水口24bを構成するカートリッジ側継手24とを有し、浄水カートリッジ2は、3つのカートリッジ容器26と、3つのカートリッジ容器26が取付けられるマニホールド28とを有している。
【0021】
ケース22は、横長であり、ほぼ直方体の形状を有しており、上記スペース18の右端部に配置されている。また、3つのカートリッジ容器26は、左右方向に並べられ、マニホールド28は、カートリッジ容器26の上側に配置されている。カートリッジ側継手24は、ケース22内の右端部に配置されている。
【0022】
本実施形態では、3つのカートリッジ容器26はそれぞれ、鉛吸着材、活性炭及び中空糸膜を収容し、これらのカートリッジ容器26が直列に接続されている。即ち、浄水ユニット20のカートリッジ容器26、マニホールド28及びカートリッジ側継手24は、浄化すべき水がカートリッジ側継手24の給水口24aから配管29を通ってマニホールド28の左端部28aに流入し、マニホールド28によって3つのカートリッジ容器26を左側から順番に流れ、マニホールド28の右端部28bからカートリッジ側継手24の出水口24bを通って流出するように構成されている。
【0023】
カートリッジ側継手24は、上記スペース18に取外し可能に配置されている。また、幕板12は、浄水ユニット20の後方に配置された孔30(図4参照)を有し、カートリッジ側継手24は、カートリッジ容器26を含む浄水ユニット20が上記スペース18に配置されたときに幕板12に設けられた孔30を通して幕板12の後方に延びている。具体的には、カートリッジ側継手24の給水口24a及び出水口24bが、管形態を有し、後方に向かって延びている。給水口24aと出水口24bは、上下に配置されていることが好ましい。
【0024】
水回りキャビネット1は、更に、カートリッジ側継手24に嵌合可能なキャビネット側継手32を幕板12の後側に有している。詳細には、キャビネット側継手32は、ブロックの形態をなし、カートリッジ側継手24の管形態の給水口24a及び出水口24bをそれぞれ前後方向に受入れる2つの受入れ口32a、32bを有している。給水口24aが嵌合する受入れ口32aは、例えば、水道水の給水管(図示せず)に接続されている。また、出水口24bが嵌合する受入れ口32bは、例えば、浄化された水が吐出される浄水吐出口(図示せず)に水栓(図示せず)を介して接続されている。カートッジ継手24の給水口24a及び出水口24b、並びにキャビネット側継手32の受入れ口32a、32bは、カートリッジ側継手24とキャビネット継手32を分離したときに、それらの中に入っている水が漏れることを防止するためのシール機構(図示せず)を有している。
【0025】
浄水ユニット20は、カートリッジ側継手24及びキャビネット側継手32の嵌合だけによってスペース18内に支持されることが好ましいが、浄水ユニット20の左端部に、浄水ユニット20を幕板12に取付けるための取付け具(図示せず)が設けられていてもよい。
【0026】
図4及び図5に示すように、幕板12の孔30は、カートリッジ側継手24に対応する部分から下方に延びる第1の部分30aと、浄水ユニット20を越えたところで第1の部分30aから左方に延びる第2の部分30bとを有し、更に、第1の部分30aから第2の部分30bにわたって延びる下縁30cを有している。
【0027】
図3〜図6に示すように、水回りキャビネット1は、更に、嵌合状態にあるカートリッジ側継手24及びキャビネット側継手32の下方に位置し且つ前方に向かって斜めに下がる水受け斜面34aと、水受け斜面34aで受けた水を受入れる水受け容器36とを有している。水受け容器36は、幕板12への取付け取外しが可能である。
【0028】
本実施形態では、水受け斜面34aと水受け容器36とが一体に形成されている。詳細には、水受け容器36は、浄水ユニット20の下に配置され、左右方向に細長いトレイの形態を有しており、上方に開放している。水受け容器36は、水受け容器36を幕板12に取付けるために幕板12の孔30の下縁30cに引掛けられる引掛け部36aを有している。また、水受け斜面34aを構成する傾斜板34が、幕板12の孔30の第1の部分30a及び第2の部分30bを通り抜けるように引掛け部36aの上に固定されている。傾斜板34の幅方向両端部には、傾斜板34に垂れた水が水受け容器以外に流れないようにするための折曲げ部34bが設けられている。幕板12の孔30の第2の部分30bは、水受け容器36を持上げて引掛け部36aを孔30の下縁30cから抜き取るときに引掛け部36aが干渉しない大きさを有している。
【0029】
次に、本発明による水回りキャビネットの第1の実施形態の動作を説明する。
【0030】
先ず、水受け容器36及び浄水ユニット20を幕板12に取付ける。詳細には、上段の引出し14を手前に引いて開く。水受け容器36に取付けられた傾斜板34を、幕板12の孔30の第1の部分30a及び第2の部分30bに通し、引掛け部36aを孔30の下縁30cに引掛けることにより、水受け容器36を幕板12に取付ける。次いで、浄水ユニット20のカートリッジ側継手24の給水口24a及び出水口24bをキャビネット側継手32の受入れ口32a、32bに合わせて、浄水ユニット20を後方に押込み、カートリッジ側継手24とキャビネット側継手32を嵌合させる。それにより、浄水ユニット20を幕板12に取付ける。次いで、上段の引出し14を閉じる。
【0031】
次いで、水道水を浄化して吐出する。詳細には、水栓(図示せず)を開くと、水道水が、給水管(図示せず)、キャビネット側継手32の受入れ口32a及びカートリッジ側継手24の給水口24aを通って浄水ユニット20に入り、浄水ユニット20内の配管29、マニホールド28及び3つのカートリッジ容器26内を流れて、水道水内の不純物が除去されて浄水となり、浄水がカートリッジ側継手24の出水口24b及びキャビネット側継手32の受入れ口32b通って、浄水吐出口(図示せず)から吐出される。
【0032】
カートリッジ容器26内の鉛吸着材等を交換する場合、浄水ユニット20を手前に引抜く。このとき、水道水の供給管(図示せず)、浄水ユニット20及び、浄水吐出口側の配管(図示せず)の水の大部分は、カートリッジ側継手24及びキャビネット側継手32のシール機構(図示せず)によって漏出することが防止されるが、残りの少しの水は、垂れてしまう。垂れた水は、傾斜板34で受け止められ、傾斜板34に沿って流れて水受け容器36に受入れられる。次いで、カートリッジ容器26をマニホールド28から取外して、カートリッジ容器26内の鉛吸着材等を交換する。浄水ユニット20を取外さずに、カートリッジ容器26内の鉛吸着材を交換することができればそのようにしてもよい。その場合、カートリッジ容器26をマニホールド28から取外したときに垂れる水は、水受け容器36によって受入れられる。
【0033】
このように構成された水回りキャビネット1によれば、カートリッジ側継手24の給水口24a及び出水口24bが後方に向かって延びているので、浄水ユニット20を単にキャビネット側継手32に向かって押付けることによって、幕板12に容易に取付けることができる。
【0034】
また、特許文献1に記載された従来技術の水回りキャビネットでは、浄水ユニットを取付けるとき、幕板と前板との間のスペース内で、左右方向に移動させなければならなかったので、かかるスペース内に浄水ユニットを取付けるための空きスペースを確保しておく必要があった。これに対し、上述した水回りキャビネット1では、浄水ユニット20を前後方向に移動させるだけなので、従来技術の空きスペースが必要なく、幕板12と前板16との間のスペース18を有効利用することが可能になる。例えば、カートリッジ容器26の大きさ及び/又は本数を多くして、カートリッジ容器26内の鉛吸着材等の交換サイクルを長くすることができる。
【0035】
次に、本発明による水回りキャビネットの第2の実施形態を説明する。本発明の第2の実施形態の水回りキャビネットは、第1の実施形態の水回りキャビネットの水受け斜面を、水受け容器とではなく、キャビネット側継手と一体に形成されていること以外、第1の水回りキャビネット1と同様の構成を有している。従って、異なっている部分だけを以下に説明する。
【0036】
本発明の第2の実施形態である水回りキャビネット50の概略的な斜視図は、図1と同様である。図7は、図1の線VII−VIIにおける断面図である。図8は、図7に示す幕板及び水受け容器を示す斜視図である。図9は、図7に示す幕板及び水受け容器の分解斜視図である。図10は、図7に示す水受け容器を後方から見た斜視図である。
【0037】
水回りキャビネット50は、更に、カートリッジ側継手24に嵌合可能なキャビネット側継手52を幕板12の後側に有している。キャビネット側継手52は、第1の実施形態の水回りキャビネット1のキャビネット側継手32の構成に加えて、幕板12の孔30の第1の部分32aを塞ぐように下方に延びる垂直板53を有している。
【0038】
図7〜図10に示すように、水回りキャビネット50は、更に、嵌合状態にあるカートリッジ側継手24及びキャビネット側継手52の下方に位置し且つ前方に向かって斜めに下がる水受け斜面54aと、水受け斜面54aで受けた水を受入れる水受け容器56とを有している。
【0039】
本実施形態では、水受け斜面54aとキャビネット側継手52とが一体に形成されている。詳細には、水受け容器56は、浄水ユニット20の下に配置され、左右方向に細長いトレイの形態を有しており、上方に開放している。水受け容器56は、水受け容器56を幕板12に取付けるために幕板12の孔30の下縁30cに引掛けられる引掛け部56aを有している。また、水受け斜面54aを構成する傾斜板54が、幕板12の孔30の第1の部分30aを通り抜けるようにキャビネット継手52の垂直板53の先端部に固定されている。垂直板53及び傾斜板54の幅方向両端部には、折曲げ部53a、54bが設けられている。幕板12の孔30の第2の部分30bは、水受け容器56を持上げて引掛け部56aを孔30の下縁30cから抜き取るときに引掛け部56aが干渉しない大きさを有している。
【0040】
第2の実施形態の水回りキャビネット動作は、第1の実施形態の水回りキャビネットの動作と同様である。
【0041】
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
【0042】
上記実施形態では、前板は、上段の引出しに設けられていたが、幕板との間にスペースを構成するように幕板の前方に設けられていれば、前扉等に設けられていてもよい。
【0043】
上記実施形態では、水受け容器は、スペース内に配置されていたが、水受け斜面で受けた水を受入れることができれば、スペース以外の箇所に配置されてもよい。
【0044】
上記実施形態では、浄水ユニット20内の3つのカートリッジ容器26を直列に接続したが、浄水ユニット内の構成は任意であり、カートリッジ容器26の個数、形状、接続の仕方等を変更してもよい。
【0045】
上記実施形態では、浄水ユニット20を前後方向に移動させて幕板12に取付けたが、幕板12と前板16との間のスペース18を効率的に利用することができるようになれば、浄水ユニット20を上下方向等に移動させて幕板12に取付けてもよい。
【0046】
上記実施形態では、水受け容器36、56を、幕板12と前板16との間のスペース18に配置したけれども、傾斜面34a、54aで受けた水を受入れることができれば、その他の箇所に配置されてもよい。
【0047】
上記実施形態では、水受け斜面34a、54aと水受け容器36又はキャビネット側継手52とが一体である場合を説明したが、水受け斜面と幕板12とが一体であってもよい。また、水受け斜面34a、54aと水受け容器36、キャビネット側継手52又は幕板12とは、同一成形部品であってもよいし、それらを接着剤やねじで固定したり、突起で引掛けたりして一体にしてもよい。
【0048】
上記実施形態では、カートリッジ側継手24が幕板12の孔30を通っているものについて説明したが、必ずしも孔である必要はなく、幕板12の一部に切欠を設け、その切欠部分をカートリッジ側継手12が通るようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明による水回りキャビネットの概略的な斜視図である。
【図2】図1に示す水回りキャビネットに取付けられる浄水カートリッジの概略的な斜視図である。
【図3】第1の実施形態の水回りキャビネットにおける、図1の線III−IIIにおける断面図である。
【図4】図3に示す幕板及び水受け容器を示す斜視図である。
【図5】図3に示す幕板及び水受け容器の分解斜視図である。
【図6】図3に示す水受け容器を後方から見た斜視図である。
【図7】第2の実施形態の水回りキャビネットにおける、図1の線VII−VIIにおける断面図である。
【図8】図7に示す幕板及び水受け容器を示す斜視図である。
【図9】図7に示す幕板及び水受け容器の分解斜視図である。
【図10】図7に示す水受け容器を後方から見た斜視図である。
【符号の説明】
【0050】
1、50 水回りキャビネット
2 浄水カートリッジ
8 シンク
12 幕板
14a 閉位置
16 前板
18 スペース
24 カートリッジ側継手
24a 給水口
24b 出水口
30 孔
32、52 キャビネット側継手
34a、54a 水受け斜面
36、56 水受け容器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
浄水カートリッジが取付けられる水回りキャビネットであって、
幕板が設けられたシンクと、
前記幕板の前方に位置する閉位置から開いたり前記閉位置に閉じたりすることが可能な前板と、
前記幕板と前記前板との間のスペースに配置された浄水カートリッジと、を有し、
前記浄水カートリッジは、前記浄水カートリッジへの給水口及びそれからの出水口を構成するカートリッジ側継手を有し、
前記カートリッジ側継手は、前記浄水カートリッジが前記スペースに配置されたときに前記幕板に設けられた孔又は切欠を通して前記幕板の後方に延び、
前記カートリッジ側継手に嵌合可能なキャビネット側継手が、前記幕板の後側に配置されることを特徴とする水回りキャビネット。
【請求項2】
更に、嵌合状態にある前記カートリッジ側継手及び前記キャビネット側継手の下方に位置し且つ前方に向かって斜め下方に延びる水受け斜面と、
前記水受け斜面で受けた水を受入れる水受け容器と、を有することを特徴とする請求項1に記載の水回りキャビネット。
【請求項3】
前記水受け容器は、浄水カートリッジの下方に配置されることを特徴とする請求項2に記載の水回りキャビネット。
【請求項4】
前記水受け斜面と前記キャビネット側継手又は前記幕板とが一体に形成されることを特徴とする請求項2に記載の水回りキャビネット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2009−77924(P2009−77924A)
【公開日】平成21年4月16日(2009.4.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−249401(P2007−249401)
【出願日】平成19年9月26日(2007.9.26)
【出願人】(000010087)TOTO株式会社 (3,889)
【Fターム(参考)】