説明

水薬供給装置

【課題】水薬供給ボトルの着脱を容易にしたうえで、小型化を図り得る水薬供給装置の提供。
【解決手段】病院や薬局等の医療機関で、水薬供給ボトルに充填された水薬を、該水薬供給ボトルから患者に供される水薬ボトルに供給するようにした水薬供給装置であって、複数の水薬供給ボトルを載置した載置体を設け、載置体の上方に配置した取付け体にノズルを周方向に間隔を置いて取付け、水薬供給ボトルに挿入した供給管からノズルを介して水薬ボトルに水薬を供給させるようにしたものであり、前記水薬ボトルが載置される受け皿と、前記受け皿の上方にて、前記受け皿に載置された前記水薬ボトルを保持する部材とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水薬供給装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、病院や薬局等の医療機関では、水薬供給ボトルに充填された水薬を、該水薬供給ボトルから患者に供される水薬ボトルに供給するようにした水薬供給装置が使用されている(例えば、下記特許文献1参照)。
【0003】
この種の水薬供給装置には、複数の水薬供給ボトルを載置して上下軸線回りに回転自在な載置体を設け、載置体の上方に上下軸線回りに回転自在に配置した取付け体にノズルを周方向に間隔を置いて取付け、載置体および取付け体を上下軸線回りに回転させるよう構成し、水薬供給ボトルに挿入した供給管からノズルを介して水薬ボトルに水薬を供給させるようにしたものがある。
【0004】
上記構成の水薬供給装置では、所定の水薬供給ボトルに挿入した水薬供給管に対応するノズルが水薬ボトルに水薬を供給できる位置となるよう載置体および取付け体を上下軸線回りに間欠的に回転させ、水薬をノズルから水薬ボトルに吐出させるようにするものである。
【0005】
ところで、水薬供給ボトルは、載置体が回転する際の装置の振動等に転倒すると水薬がこぼれてしまうから、載置体に立たせた状態を保持しておく必要がある。このため、バンド等によって水薬供給ボトルを載置体に固定するようにしたり、あるいは載置体に固定した筒状のホルダに水薬供給ボトルの底部を挿入することで載置体に保持したりしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2003−325639号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
水薬供給ボトルをバンド等によって載置体に立たせた状態に保持するようにすると、バンド等の締結のために多くの手間がかかり、また水薬供給ボトルが空になって交換する際にもバンドの締結を外さなければならないという手間がある。特に、載置体に載置する水薬供給ボトルの数によっては、いっそう手間のかかる作業になる。
【0008】
載置体に固定した筒状のホルダに底部を挿入することで載置体に保持するようにした構成では、水薬供給ボトルをホルダに対して着脱するためには、水薬供給ボトルを上下方向からホルダに対して着脱しなければならない。しかしながら、この種の水薬供給装置では、載置体の上方には取付け体があるから、水薬供給ボトルをホルダに対して上下方向で着脱するためには、載置体と取付け体との距離をホルダの着脱に必要な距離だけ確保しなければならないから、その分だけ水薬供給装置が大型化してしまう。
【0009】
そこで本発明は、上記課題に鑑み、水薬供給ボトルの着脱を容易にしたうえで、小型化を図り得る水薬供給装置の提供を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、水薬供給ボトルから水薬ボトルに水薬を供給させる水薬供給装置であって、前記水薬ボトルが載置される受け皿と、前記受け皿の上方にて、前記受け皿に載置された前記水薬ボトルを保持する部材とを備える。
【0011】
また、前記水薬ボトルは、前記受け皿の両側から保持されることができる。
【0012】
また、前記受け皿は、前記水薬ボトルの底部が挿入される凹部を備えることができる。
【0013】
また、前記受け皿は昇降することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の実施形態を示す水薬供給装置の一部を示す上方からの斜視図
【図2】同じく水薬供給装置の一部を示す正面図
【図3】同じく水薬供給装置の一部を示す拡大正面図
【図4】同じく水薬供給装置の一部を示す上方からの拡大斜視図
【図5】同じく供給ボトルの載置体への装着状態を示す上方からの斜視図
【図6】同じく(a)は載置体の構成を示し(b)は案内体の構成を示す斜視図
【図7】同じく供給ボトルを載置体に載置した状態の断面図
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明に係る水薬供給装置を、図面に基づいて説明する。図1ないし図4は、水薬供給装置の要部構成を示す説明図である。
【0016】
これらの図に示すように、水薬供給装置1は、患者に対して処方される水薬2を、処方箋に応じるべく予め準備している必要な水薬2を収容した水薬供給ボトル(以下単に「供給ボトル」という)3から水薬供給管(以下単に「供給管」という)29によって導出して、水薬供給ノズル(以下単に「供給ノズル」という)22を介して該供給ノズル22から水薬2を水薬ボトル4に吐出するよう構成されている。
【0017】
水薬供給装置1は、外枠を構成する本体6と本体6に回転駆動部17を介して該本体6内に吊持されて供給ノズル22を取付けるノズル取付け板(ノズル取付け部)53、複数の供給ボトル3を載置する載置体5、および複数の供給ポンプ18を有する。なお供給ポンプ18は、載置体5に周方向に所定間隔置きに配置される供給ボトル3毎に設けられるもので、この種の水薬供給装置1に一般に用いられるポンプである。
【0018】
水薬供給装置1は、水薬ボトル4を載置する載置台24と、この載置台24を昇降させるための昇降装置25とを有する。載置台24は本体6の前面下部に配置されており、前面下部を上方から下方に向けて切欠いた正面視して矩形の切欠74(供給ボトル3を載置体5に対して着脱するための開口に相当する)の両側壁部75,76に案内されて昇降自在とされている。水薬供給装置1は、両側壁部75,76に案内されて昇降自在とされた案内板部材77と、この案内板部材77の前面下部に前方に突出するよう固定された固定台78と、この固定台78の上面に水薬ボトル4を直接載置して、水薬ボトル4の底部が挿入される凹部を有する受け皿81とを一体、または別体に有する。
【0019】
昇降装置25は、昇降用モータ82と、本体6の前面下部に配置されて昇降用モータ82の駆動によって駆動するベルト機構とを有する。昇降用モータ82は本体6の前面下部の裏面に、その駆動軸が前方に突出するよう取付けられ、駆動軸には、駆動プーリ85が本体6の前面下部から水平方向前方に突出するように取付けられている。ベルト機構は、案内板部材77の側方部に固定されたベルト固定具86と、駆動プーリ85の斜め下方に配置されたテンションプーリ87と、上下方向に離間して配置された巻回プーリ90,91と、各プーリ85,87,90,91に巻回されるベルト92とを有する。昇降装置25の駆動については、不図示の駆動スイッチを操作することで行うよう構成している。
【0020】
ノズル取付け板53および載置体5は平面視して環状に形成されており、供給ポンプ18は、ノズル取付け板53の上方に周方向に隣接するように設けられた複数の取付け枠体36にそれぞれ取付けられている。ノズル取付け板53、載置体5および取付け枠体36は、回転駆動部17の駆動により上下方向軸線16回りに間欠的に回転する構成となっている。
【0021】
ノズル取付け板53はその外周部に径方向外方に突出する突出部54が、周方向に等間隔で供給ポンプ18に等しい数だけ形成されている。すなわち供給ノズル22は、供給ポンプ18に等しい数だけノズル取付け板53の突出部54に取付けられる構成となっている。
【0022】
ノズル取付け板53のノズル取付け面に、保持機構23が設けられている。保持機構23は、供給ノズル22をその供給姿勢、すなわち供給ノズル22がノズル取付け面に垂直な姿勢であって、供給ノズル22を通して水薬2を水薬ボトル4に充填するようにノズル取付け面に取付けた姿勢を保持するためのものである。
【0023】
保持機構23は、保持体35と保持体35の姿勢を保持するロック手段(図示しないボールプランジャ等の手段)とを有する。保持体35は、支軸38回りに一方向に回動させることで供給ノズル22に対してその側方からフック状の嵌合部が嵌合する嵌合姿勢と支軸38回りに他方向に回動させることで供給ノズル22の保持を解除する解除姿勢とに切替え自在とされている。ロック手段は、特に保持体35の嵌合姿勢を保持するためのものである。
【0024】
図5および図6は載置体5を中心に描いた斜視図、図7は供給ボトル3を載置体5に載置した状態の断面図である。これらの図に示すように、供給ボトル3は合成樹脂から形成されており、胴体部分が円筒状に形成され、各供給ボトル3は保持容器30を介して載置体5に載置されるものである。保持容器30はそれぞれ上側開放の円筒状に形成されている。その円筒状の周壁31の高さは、供給ボトル3の胴体部分の高さに比べて低く設定されている。保持容器30の周壁31の内径は、供給ボトル3の外径に比べてわずかに大きく設定されている。保持容器30の底壁32には、円板状の永久磁石33がその下面を露出するように埋設されている。
【0025】
保持容器30は、載置体5にそれぞれ案内体40を介して載置される。各案内体40は合成樹脂、あるいは金属から形成されており、薄板状の案内底板41と案内底板41の縁から立設するガイド枠43とから一体的に形成されている。案内底板41は平面視して径方向内方の半円状部44と半円状部44に対して径方向外方の矩形状部45とから一体に形成されている。ガイド枠43は、半円状部44の縁から立設される円弧状部46と、円弧状部46の径方向外方端に連接されるとともに矩形状部45の周方向両縁から立設する一対の直線状部47とから形成されている。ガイド枠43はこの構成により、平面視して径方向外方側が開放されたU字形状となっている。また案内底板41の厚みは、載置体5と永久磁石33との間で発生する磁力を大きく妨げることのない程度に設定されている。
【0026】
案内体40はその案内底板41のほぼ中心が載置体5にねじ48によって固定されている。ねじ48の上端は、案内底板41の表面より下方になるよう螺入されている。
【0027】
載置体5の上面に、案内体40を載置体5に載置する際に目安とすべく案内体40の平面形状と対応する凹部50が形成されている。凹部50の周壁は半円状部44の外周部に当接する内方部51と、矩形状部45の周方向両側部が当接する外方部52とを有する。載置体5は磁性を有するステンレス(磁性を有する金属の一例)から薄板状に形成されている。載置体5はその内径側縁に径方向外方に向けて凹となる切欠57が、凹部50の間に対応する位置に形成されており、これら切欠57に、載置体5をノズル取付け板53に吊持するとともに供給ボトル3を周方向で仕切る仕切り体56(図1ないし図3参照)が取付けられている。
【0028】
載置体5の高さ位置と、本体6前面の切欠74における下部の高さ位置との関係は、載置体5の高さ位置が切欠74における下部の高さ位置よりも高い位置にあることが好ましい。また切欠74の左右幅は可及的に広いことが好ましい。
【0029】
上記構成において、供給ノズル22をノズル取付け板53のノズル取付け面に取付けるには、供給ノズル22を手指で把持して、その吐出口部26を各突出部54に形成した保持孔に上方から挿通させる。続いて、保持体35を支軸38回りに回動させて嵌合姿勢となる方向へ回動させ、嵌合部を供給ノズル22に対してその側方から外嵌させる。
【0030】
さらに、ロック手段におけるボールがばねに付勢されてノズル取付け面に形成してあるロック用凹部に嵌合することになり、ばねの弾性力を超える力が支軸38回りに働かない以上は、保持体35は回動することがなく、したがって保持体35は嵌合姿勢を保持することになる。
【0031】
以上のような動作を各供給ノズル22について行い、供給ポンプ18を駆動することで、一端が供給ボトル3に挿入され他端が供給ノズル22に外嵌され途中部分が供給ポンプ18に挿通された供給管29から、水薬2が供給ノズル22に導入されて、供給ノズル22の吐出口部26から、予め設置してある水薬ボトル4の口部に向けて水薬2が吐出されて、水薬ボトル4に供給される。
【0032】
そして、一個の水薬ボトル4内に必要な量の水薬2が供給されたら水薬ボトル4を交換し、あるいは交換した水薬ボトル4内に必要な量の水薬2が不足する場合などは、その隣りにある供給ボトル3が水薬ボトル4の上方に位置するように回転駆動部17を駆動(間欠駆動)し、その隣りにある供給ボトル3に対応する供給ポンプ18を駆動して、水薬2を水薬ボトル4に供給するようにする。
【0033】
ここで、載置体5に供給ボトル3を装着するには、次のようにして行う。すなわち、水薬ボトル4を受け皿81に取付けていない状態で、昇降装置25を駆動して固定台78を最下位に位置決めしておき、切欠74の全部を開放しておくことで、供給ボトル3を切欠74の前方から挿入可能な状態としておく。また、回転駆動部17を駆動して供給ボトル3の装着部であるひとつの案内体40が、切欠74の左右方向中心に位置するようにしておく。
【0034】
また、水薬2が充填されている供給ボトル3を保持容器30に装着して、作業者は例えば保持容器30を手指で把持して、上記のように切欠74を開放した状態で、切欠74の前方から、すなわち載置体5の側方から供給ボトル3を本体6内に挿入するように保持容器30を案内体40の案内底板41の上面に押込むようにして摺動させる。このとき、載置体5は磁性体であり、保持容器30の底部には永久磁石33が設けられているから、保持容器30は磁力によって案内底板41に吸着される方向の磁力を受けることになるから、作業者はその磁力に抗して保持容器30を押込むようにする。
【0035】
そうすると、保持容器30の周壁31の外周部がガイド枠43の直線状部47どうしの対向している面に当接しつつ径方向内方に向けて案内され、さらに保持容器30を押込むことで保持容器30の周壁31の下部がガイド枠43の円弧状部46に当接して位置決めされることになる。この状態にあっても、永久磁石33の磁力によって保持容器30は載置体5側、すなわち下方へ引かれているから、供給ボトル3を装着した保持容器30は、案内体40上で位置保持される。そして、供給ボトル3に供給管29の端部を挿入し、供給管29の途中部分を供給ポンプ18に通し、供給管29の別の端部を供給ノズル22に装着する。供給ボトル3は保持容器30に保持されており、保持容器30は磁力によって案内体40上に位置保持されているから、上記のような供給管29の取付け作業を行うときでも、供給ボトル3が転倒するようなことはない。
【0036】
ひとつの供給ボトル3の載置体5への装着が終了すると、再び回転駆動部17を駆動して周方向で隣りにある案内体40が、切欠74の左右方向中心に位置するようにし、上記と同様にして供給ボトル3を保持した保持容器30を案内体40に装着する。このような動作を、例えば案内体40の数の分だけ行って、各案内体40に供給ボトル3を装着するようにする。なお、案内体40はねじ48によって載置体5に固定されており、しかも凹部50に嵌合しているからねじ48回りに回転するようなことはなく、安定している。
【0037】
このように、供給ボトル3を保持容器30に保持した状態で保持容器30の周壁31の下部がガイド枠43の円弧状部46に当接するまで案内体40上をスライドさせるだけで、供給ボトル3が載置体5に装着されるから、供給ボトル3の装着に時間がかからず、しかも容易に行うことができる。
【0038】
また、この実施形態における水薬供給装置1では、供給ボトル3は載置体5に対して側方から装着するように構成しているから、水薬供給装置1において、載置体5の上方に、載置体5と同径ほどのノズル取付け板53(取付け体の一例)があったとしても、このノズル取付け板53の存在によって邪魔させることなく供給ボトル3を装着することができ、載置体5とノズル取付け板53との上下方向の距離を小さくすることができ、したがってその分だけ水薬供給装置1をコンパクトにすることが可能となる。
【0039】
そして、受け皿81に水薬ボトル4を載置して、供給ポンプ18を駆動して水薬2を供給ノズル22の吐出口部26から吐出させて水薬ボトル4に必要な量の水薬2を供給する。このように供給ポンプ18を駆動し、あるいは回転駆動部17を間欠的に駆動して使用する供給ボトル3を位置決めする際には、振動が発生するものであるが、このような振動が発生したとしても、供給ボトル3は保持容器30に保持されて保持容器30は載置体5に向けて働く磁力を受けているから、その磁力によってこれらの振動に耐え、供給ボトル3の転倒を防止できる。
【0040】
使用し終えた供給ボトル3を載置体5から取外す際には、固定台78を最下位に位置決めしておき、例えば保持容器30を手指で把持して、磁力に抗して手前(載置体5の径方向外方)側に向けて切欠74から引出すようにして容易に行い得る。
【0041】
上記実施形態では、円板状の永久磁石を保持容器30の底部に埋設したがこれに限定されることはなく、例えば保持容器30の底部に磁性粉を混在させて磁場をかけることで、磁性粉に磁力を付与し、磁性粉の磁力により保持容器30を載置体5に保持させるようにすることも可能である。
【0042】
また上記実施形態では、載置体5を磁性を有する金属とし、保持容器30側に磁石を設けて、保持容器30を磁力によって載置体5上に保持するようにしたがこれに限定されるものではない。すなわち、保持容器30側に磁性体を設け、載置体5(その一部または全部)に、保持容器30をその磁性体によって保持するよう磁力を付与した構成とすることもできる。例えば、保持容器30の底部に磁性を有する金属を埋設し、載置体5のうち、保持容器30に対向する領域を、磁石部とすること等である。このような場合も、上記実施形態と同様の作用効果を奏し得ることになる。
【0043】
なお、本発明は、供給ボトルから供給管を介して水薬を供給する水薬供給装置であって、供給ボトルが載置される載置体と、載置体の上方に配置され、供給管に接続されて供給ボトルからの水薬を吐出する供給ノズルが取付けられる取付け体とを備え、供給ボトルの下部には、該供給ボトルを保持する保持容器が外嵌され、保持容器は、載置体の上面に磁力によって位置保持され、磁力に抗して押し込まれることで載置体に装着され、磁力に抗して引き出されることで載置体から取り外される構成であってよい。
【0044】
また、本発明は、供給ボトルから供給管を介して水薬を供給する水薬供給装置であって、外枠を構成する本体と、本体内に設けられ、供給ボトルが載置される載置体と、載置体の上方に配置され、供給管に接続されて供給ボトルからの水薬を吐出する供給ノズルが取付けられる取付け体とを備え、供給ボトルの下部には、該供給ボトルを保持する保持容器が外嵌され、保持容器は、載置体の上面に磁力によって位置保持され、磁力に抗して押し込まれることで載置体に装着され、磁力に抗して引き出されることで載置体から取り外され、本体の前面には、載置体に対して供給ボトルを着脱するための開口が形成される構成であってよい。
【0045】
また、本発明の載置体には、保持容器を案内する案内体が設けられるものとすることもできる。また、本発明の載置体は、磁性を有する金属から形成され、保持容器には、永久磁石が取付けられているものとすることもできる。
【0046】
また、本発明は、供給ボトルから供給管を介して水薬を供給する水薬供給装置であって、上下軸線まわりに回転自在であり、供給ボトルが載置される載置体と、載置体の上方に配置され、前記上下軸線まわりに載置体とともに回転自在であり、供給管に接続されて供給ボトルからの水薬を吐出する供給ノズルが取付けられる取付け体とを備え、供給ボトルの下部には、該供給ボトルを保持する保持容器が外嵌され、保持容器は、載置体の上面に磁力によって位置保持され、磁力に抗して押し込まれることで載置体に装着され、磁力に抗して引き出されることで載置体から取り外される構成であってよい。
【0047】
上記構成において、載置体の周方向に間隔を置いて載置された水薬供給ボトルのうち、所定の水薬供給ボトルが水薬ボトルに対応するよう位置するまで載置体を上下軸線回りに回転させて、水薬ボトルに水薬供給ボトル内の水薬を供給するようにする。
載置体に複数の水薬供給ボトルを周方向に載置する際に、水薬供給ボトルの下部を保持容器に収納して、保持容器を載置体に載置するようにすると、保持容器が載置体に磁力によって位置保持されるから、水薬供給ボトルの設置が簡単且つ楽であり、載置体が上下軸線回りに回転する際に振動があったとしても磁力により水薬供給ボトルの転倒や位置ずれが防止される。
さらに、保持容器は磁力によって位置保持されるよう構成されているから、水薬供給ボトルを保持容器に収納した状態で、保持容器を磁力に抗して載置体の側方からスライドさせるようにして載置体に載置し、あるいは保持容器をスライドさせるようにして載置体の側方から取外すようにすれば、載置体の上方に取付け体が配置されていても、取付け体によって邪魔されることなく水薬供給ボトルを載置体に対して着脱することができるようになり、載置体と取付け体との間の上下距離を可及的に小さく設定して、水薬供給装置全体のコンパクト化を図ることができる。
【0048】
また、上記構成において、載置体の周方向に間隔を置いて載置された水薬供給ボトルのうち所定の水薬供給ボトルが水薬ボトルに対応し、且つ所定のノズルが水薬ボトルに対応する位置まで駆動装置を駆動して載置体および取付け体を上下軸線回りに回転させて、供給ポンプを駆動させて供給管からノズルを介して水薬ボトルに水薬供給ボトル内の水薬を供給するようにする。
載置体に複数の水薬供給ボトルを周方向に載置する際に、水薬供給ボトルの下部を保持容器に収納して、保持容器を載置体に載置するようにすると、保持容器が載置体に磁力によって位置保持されるから、水薬供給ボトルの設置が簡単且つ楽であり、載置体が上下軸線回りに回転する際に駆動装置の駆動等に伴う振動があったとしても磁力により水薬供給ボトルの転倒や位置ずれが防止される。
さらに、保持容器は磁力によって位置保持されるよう構成されているから、水薬供給ボトルを保持容器に収納した状態で、保持容器を磁力に抗して載置体の側方からスライドさせるようにして載置体に載置し、あるいは保持容器をスライドさせるようにして載置体の側方から取外すようにすれば、載置体の上方に取付け体が配置されていても、取付け体によって邪魔されることなく水薬供給ボトルを載置体に対して着脱することができるようになり、載置体と取付け体との間の上下距離を可及的に小さく設定して、水薬供給装置全体のコンパクト化を図ることができる。
【0049】
また、上記構成において、水薬供給ボトルを載置体に対して着脱する際には、水薬供給ボトルを保持容器に装着した状態で保持容器を案内部に案内させるようにして載置体の径方向に移動させることで行うようにすれば、水薬供給ボトルを上下方向で載置体に対して着脱することがなくなり、しかも保持容器を案内部に案内させることでその着脱がし易くなる。
【0050】
また、上記構成において、載置体の磁性を利用して永久磁石による磁力が得られるから簡単な構成であって水薬供給ボトルの着脱を容易に行い得、水薬供給装置のコンパクト化が図れる。また、保持容器の底面に設けた永久磁石の磁力により、水薬供給ボトルを装着した保持容器を載置体に対して装着でき、保持容器の底面に設けた永久磁石の磁力に抗して水薬供給ボトルを装着した保持容器を載置体から取外すようにできる。
【0051】
また、上記構成において、水薬供給ボトルを装着した保持容器を載置体に対して装着すると、保持容器側の磁性体が載置体の磁力によって位置保持され、保持容器を載置体から取外す際には、磁力に抗して載置体から取外すようにする。
【0052】
また、上記構成において、水薬供給ボトルを載置体に対して着脱する際には、本体に設けた開口を用いて、載置体の径方向に対して容易に行うことができる。
【0053】
このような構成の水薬供給装置によれば、載置体に複数の水薬供給ボトルを周方向に載置する際に、水薬供給ボトルの下部を保持容器に収納して、保持容器を載置体に載置するようにすると、保持容器が載置体に磁力によって位置保持されるから、水薬供給ボトルの設置を簡単且つ楽に行うことができる。しかも、載置体が上下軸線回りに回転する際に駆動装置の駆動等に伴う振動があったとしても磁力により水薬供給ボトルの転倒や位置ずれを防止することができる。
【0054】
さらに、保持容器は磁力によって位置保持されるよう構成されているから、水薬供給ボトルを保持容器に収納した状態で、保持容器を磁力に抗して載置体の側方からスライドさせるようにして載置体に載置し、あるいは保持容器をスライドさせるようにして載置体の側方から取外すようにすれば、載置体の上方に取付け体が配置されていても、取付け体によって邪魔されることなく水薬供給ボトルを載置体に対して着脱することができるようになり、載置体と取付け体との間の上下距離を可及的に小さく設定して、水薬供給装置全体のコンパクト化を図ることができる。
【符号の説明】
【0055】
1…水薬供給装置、2…水薬、3…供給ボトル、4…水薬ボトル、5…載置体、6…本体、17…回転駆動部、18…供給ポンプ、22…供給ノズル、25…昇降装置、26…吐出口部、29…供給管、30…保持容器、31…周壁、33…永久磁石、35…保持体、38…支軸、40…案内体、41…案内底板、43…ガイド枠、46…円弧状部、47…直線状部、50…凹部、53…ノズル取付け板、54…突出部、74…切欠、78…固定台、81…受け皿

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水薬供給ボトルから水薬ボトルに水薬を供給させる水薬供給装置であって、
前記水薬ボトルが載置される受け皿と、
前記受け皿の上方にて、前記受け皿に載置された前記水薬ボトルを保持する部材とを備えることを特徴とする水薬供給装置。
【請求項2】
前記水薬ボトルは、前記受け皿の両側から保持されることを特徴とする請求項1に記載の水薬供給装置。
【請求項3】
前記受け皿は、前記水薬ボトルの底部が挿入される凹部を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の水薬供給装置。
【請求項4】
前記受け皿は昇降することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の水薬供給装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−39980(P2013−39980A)
【公開日】平成25年2月28日(2013.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−261103(P2012−261103)
【出願日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【分割の表示】特願2006−260713(P2006−260713)の分割
【原出願日】平成18年9月26日(2006.9.26)
【出願人】(593129342)高園産業株式会社 (232)
【Fターム(参考)】