説明

水路の敷設工法

【課題】本発明は、過去に敷設した水路の延長敷設工事あるいは交換工事につき、水路内部にゴミなどが堆積せず、集水効率のよい水路が新規のU字溝及び蓋体を使用して敷設でき、内部に存する水路部の幅及び高さが既設のU字溝と略同等にしうる水路の敷設工法を提供することを目的とするものである。
【解決手段】本発明は、U字溝を接続して敷設された既設水路へ新規水路を接続敷設する水路の敷設工法であり、新規U字溝のU字状水路部は、既設水路を形成するU字溝のU字状水路部の幅及び高さと略同一の寸法に形成され、底面幅方向略中央には高水流用溝条が形成され、かつ上面開口は、新規蓋体で密閉可能とされ、新規蓋体の幅方向略中央には複数箇所の連結部兼導入溝部を除いて上下に貫通する直線状スリットが形成され、新規蓋体は既設のU字溝および新規U字溝の開口内側面に固定可能とされた、ことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばコンクリート製U字溝及びコンクリート製蓋体で敷設された既設水路に新規のコンクリート製U字溝及び新規の蓋体を使い、新規水路を例えば延長敷設する水路の敷設工法に関するものである。


【背景技術】
【0002】
従来より、コンクリート製U字溝及びその上面開口を全面的に塞ぐコンクリート製略方形板状をなす蓋体を使用して側溝などのいわゆる落とし蓋式側溝が敷設形成されている。
【0003】
この場合、地表面に雨水などが溜まった場合、その雨水などをスムーズに側溝へ流入させるため、既設水路の長手方向に、例えば5メートル間隔毎に既設のU字溝上面開口にグレーチング蓋体16を取り付けて当該箇所を雨水などを側溝にスムーズに集水する集水用孔としていた。
【0004】
しかしながら、上記側溝において例えば5メートル間隔毎に特別部材から形成されたグレーチング蓋体16を設けるのは、それだけでもかなりコスト高になってしまうとの懸念があった。
【0005】
また、従来では前記U字溝を敷設したときに、その上面開口を塞ぐコンクリート製蓋体をU字溝上面開口に完全に固定してしまうとU字溝内部の清掃が出来なくなるなどの理由により、該コンクリート製蓋体は単にU字溝の上面開口に載置しているだけで完全に固定されてはいなかった。
【0006】
しかしながら、コンクリート製蓋体をU字溝の上面開口へフリーな状態で載置しておくと、当該蓋体に車両などの重量物が通過するたびにガタツキが生じてしまい、そのたびに騒音が発生すると共に、ひいてはコンクリート製の蓋体が破損してしまうとの懸念もあった。

ところで、近年では、過去に従来のU字溝と従来の蓋体によって敷設した例えば側溝に対する既設側溝延長敷設工事あるいは既設側溝交換工事の時期が次々と到来しており、従来の既設U字溝や既設U字溝用の蓋体を使用せず、新型新開発されたU字溝や蓋体を使用して水路の敷設工事を行うことが要請されている。
【0007】
ここで、地表面に溜まった雨水などを側溝内に集水する際、きわめて優れた集水性を有して構成され、かつ耐久性に優れた良好な品質を有するのは、いわゆる「都市型側溝」と称されるスリット溝付き側溝(特開2003−49476号公報参照)であるが、当該スリット付き側溝を前記既設のU字溝に繋げて延長敷設すると、たとえ地表に現れる部分が略同等の幅及び略同等の長さであったとしても、内部の水路部の幅が異なるとしてその使用を拒む施工依頼者も存在した。
【0008】
そこで、前記いわゆる「都市型側溝」と称される側溝に代えても、きわめて集水性の優れたU字溝及び蓋体であって、既設U字溝の水路部の幅と高さが略同等のものを使用し、既設水路の延長敷設工事あるいは既設水路の交換修理工事が要請されるに至った。
【0009】
【特許文献1】特開2003−49476号公報 図1
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
かくして、本発明よる水路の敷設工法は、前記課題に対処すべく創案されたものであり、過去に敷設した水路の延長敷設工事あるいは交換工事につき、従来の水路形成に勝る、例えば側溝においては水路内部にゴミなどが堆積せず、また地面からの雨水などの集水効率のよい水路が新規のU字溝及び蓋体を使用して敷設でき、しかも内部に存する水路部の幅及び高さが既設のU字溝と略同等にしうる水路の敷設工法を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明による水路の敷設工法は、

U字溝を接続して敷設された既設水路へ、新規水路を接続敷設する水路の敷設工法であり、
新規水路を形成する新規U字溝のU字状水路部は、既設水路を形成するU字溝のU字状水路部の幅及び高さと略同一の寸法に形成されると共に、U字状水路部の底面幅方向略中央には高水流用溝条が形成されてなり、かつ前記既設水路を形成した既設U字溝および新規U字溝の上面開口は、新規蓋体で密閉可能とされ、
該新規蓋体は略長方形板状をなし、幅方向略中央には複数箇所の連結部兼導入溝部を除いて上下に貫通する直線状スリットが形成され、該新規蓋体は既設のU字溝および新規U字溝の開口内側面に固定可能とされた、
ことを特徴とし、
または、
U字溝を接続して敷設された既設水路の上部開口へ、新規蓋体を被せて固定する水路の敷設工法であり、
前記新規蓋体は、略長方形板状をなし、幅方向略中央には複数箇所の連結部兼導入溝部を除いて上下に貫通する直線状スリットが形成され、かつ同一規格で大量生産されてなり、
該新規蓋体を幅長が異なる既設U字溝の上部開口内側面に固定した、
ことを特徴とし、
または、
U字溝と該U字溝の上面開口を塞ぐ略方形板状をなす蓋体からなり、前記蓋体は前記U字溝に固定されない様形成されたU字溝ユニットを接続して敷設された既設水路へ、新規水路を接続敷設する水路の敷設工法であり、
新規水路を形成する新規U字溝のU字状水路部は、既設水路を形成するU字溝のU字状水路部の幅及び高さと略同一の寸法に形成されると共に、U字状水路部の底面幅方向略中央には高水流用溝条が形成されてなり、かつ上面開口を塞ぐ新規蓋体は略長方形板状をなし、幅方向略中央には複数箇所の連結部兼導入溝部を除いて上下に貫通する直線状スリットが形成され、該新規蓋体は新規U字溝の開口内側面に固定された、
ことを特徴とし、
または、
前記複数箇所設けられた連結部兼溝部の底壁は、前記蓋体の長手方向に向かい、同様の向きからなる傾斜面として形成された、
ことを特徴とし、
または、
既設水路と既設水路の間に新規U字溝及び新規蓋体を敷設して新規水路を形成する、
ことを特徴とし、
または、
前記新規蓋体の連結部兼溝部における底壁は、蓋体上面とほぼ同一面上に形成された、
ことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明による水路の敷設工法であれば、過去に敷設した水路の延長敷設工事あるいは交換工事につき、従来の水路形成に勝る、例えば側溝においては水路内部にゴミなどが堆積せず、また地面からの雨水などの集水効率のよい水路がコストを安価にして敷設できるとの優れた効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下本発明を図に示す実施例に基づいて説明する。
図1、図2において符号1はいわゆる断面略U字状をなす既設U字溝を示す。該既設U字溝1は底壁4の幅方向両端から略垂直方向に立ち上がる両側壁5、5とを有して構成され、内側には略U字状をなすU字状水路部6を有している。
また、符号2は前記U字溝1の上面開口3を塞ぐ略方形板状をなす既設の蓋体を示す。
従来では前記既設U字溝1の上面開口3に既設の略方形板状をなす蓋体2が全面的に被せられれて、塞がれており、かかる上面から地表面に溜まった雨水などをスムーズに側溝内部の水路部に集水することが出来ないものであった。
そこで、従来は、既設U字溝1などにより敷設した、例えば側溝の長手方向5メートル間隔毎に図1で示す様に集水用のグレーチング蓋体16を既設U字溝1の上面開口3へ載置し、地表面上に溜まる雨水等のスムーズな集水を企図していた。
しかし、前記グレーチング蓋体16を複数大量に使用することはコスト的に高価になってしまうと共に、グレーチングの隙間から土砂なども雨水と共に側溝内に流入することになり、当該土砂などがU字状水路部6の底部に堆積してひいては下水の流れを止めてしまうものとなっていた。
また、従来の既設蓋体2は、ただ既設U字溝1の上面開口3へ載置されているだけで固定されてはいない。
すなわち、例えば、地中に敷設した側溝の所定箇所で下水が詰まったりしたとき、前記固定していない既設蓋体2をあけて側溝内部が点検できるように意図したからである。
しかしながら逆に、車両などが既設蓋体2の上面を通過すると、既設蓋体2がガタついて騒音を発生したり、破損したりすることが多々生ずるに至っていた。
本発明は上記のような課題が存する従来の既設側溝を新規U字溝7や新規蓋体8などの新規部材を使用して延長敷設したり、あるいは交換敷設できるようにしもって従来からの課題を解消したものである。
次に符号7は新規のU字溝を示す。該新規のU字溝7は既設のU字溝1と略同等の幅及び高さからなるU字状水路部6を有している。
ただ、既設U字溝1と異なる点は新規U字溝7の底壁4には、その幅方向略中央位置に長手方向へ伸びる高水流用溝条9が設けられている点である。
図から理解されるように、前記高水流用溝条9の溝は断面略半円状をなして構成されているが、このような形状に限定されるものではない。例えば、逆三角形状、逆台形状等の形状であっても構わないものである。
ところで従来の既設U字溝1にはこのような高水流用溝条9は形成されていなかった。よって従来のU字状水路部6では、下水などの水が流れる箇所は平坦面として形成された底壁4の上面全ての面と、この底壁4上面の幅方向両端から立ち上がる一対の側壁5、5内側面との間ということになる。
ここで、既設U字溝1は、その底壁4が幅広の平坦面として形成されているため、底壁4上を流れる水は該底壁4の幅方向全体に広がり流れようとする。
従って、流れる水量が多く、かつその水流が高く、強いときには何ら問題が生じないが、水量が少なく、かつ流れる水の水流が弱いときには水と共に移動する汚泥やゴミなどが一緒に移動しようとし、それら汚泥やゴミなどは重量が重く、もって水と一緒に流れることなくひいては底壁4上に滞留してしまうこととなる。
そして、滞留した汚泥やゴミなどに次々流れてきた汚泥やゴミなどが衝突して堆積し、最終的には前記汚泥やゴミなどが大きな障害となって、水の流れさえも完全に堰止めてしまうことがあったのである。
そこで本発明による新規U字溝7は、まずかかる事情に対処している。
すなわち、従来からの、水の流れる平坦面たる底壁4に換えて、該底壁4の幅方向略中央位置に高水流用溝条9を形成することにより、水量が少ない場合であっても、高水流に変換できるものとし、よって水量が少ないときであっても汚泥やゴミなどが底壁4の上面に滞留しないように創案したのである。
しかして、高水流用溝条9は、流れる水の水流を速くする、すなわち高水流としうる各種凹溝条をなす形状として形成されている。
尚、当該高水流用溝条9の基本的設計手法としては、弱い水流をいかに速く、すなわちいかに高水流に変換していくかであり、そのためには流れる水の量が少ない場合に、溝条の径深を深くさせて水流を速くする手法が考えられる。
したがって、水の流れる幅を狭くし、かつその深さを略半円状あるいは略U字状などとし、少ない水量でも速く流れるよう設計している。
すなわち、水の量が少なく、水流が弱いときには前記略U字状などの形状をなす高水流用溝条9内に流れる水が集められれて流れることになり、その結果汚泥やゴミ等が滞留したり、堆積したりすることがないこととなるのである。
前述したが高水流用溝条9の形状として、逆山形をなす溝条や、溝の底を逆三角形の頂角のように鋭角に形成した溝条や、逆台形状に構成した溝条などが考えられる。

次に新規の蓋体8の構成につき説明する。

該新規蓋体8は従来の既設蓋体2とはその構成を大きく異にしている。図3から理解されるように、略長方形板状をなしているが、その幅方向略中央部には上下方向に貫通するスリット10が設けられている。
【0014】
そして、該スリット10は図3から理解されるように、蓋体10上面12側のスリット幅より蓋体10の下面13側のスリット幅が拡開された形状とされている。
【0015】
すなわち、地表面上においてはなるべく内部のU字状水路部6に導入したい雨水などに限定するため上面側のスリット幅を狭め、木の葉、木の枝あるいはその他の固形物ゴミの侵入を防止するものとし、一方、取り込んだ雨水はスムーズに内部の水路部に導入するため以降は拡開したスリット構造としてある。
【0016】
しかし、新規蓋体8の長手方向に向かい全体的にスリット10が形成されてしまうと該新規蓋体8が2分割されてしまう。従って前記スリット10には新規蓋体8を繋ぎ、かつ地表面上の雨水などを導いてスムーズにスリット10へ導入するための連結部兼導入溝部11を長手方向に向かい複数箇所に設けているのである。
【0017】
しかして、この実施例では新規蓋体8の長手方向両端側の2カ所と長手方向中央部の1カ所の都合3カ所に設けられている。しかしながら、連結部兼導入溝部14の設置箇所と設置の数は何ら限定されるものではない。
【0018】
さらに、該連結部兼導入溝部14はスリット10の高さ方向上部から下部にわたってすべて連結した形状には構成されてはいない。すなわち、新規蓋体8の上部側スリット10から垂下した高さ方向略中間位置までは連結せずに、前記高さ方向中間位置から新規蓋体8の下部側スリット10までの間を繋いで構成してあり、もって該連結部兼導入溝部14を凹溝状としてあるのである。
【0019】
そして、連結部兼導入溝部14の底壁14は新規蓋体8の長手方向一端側から他端側に向かって同じ傾斜角の底面として構成され、上部のスリット10近傍位置や連結部兼導入溝部14の底壁4上面に溜まった雨水を効率よくU字状水路部6に導入できるように構成されているのである。
【0020】
また、新規蓋体8の上面も幅方向両端部から前記スリット10側に向けておのおの下り傾斜する傾斜面として構成され、新規蓋体8の上面に溜まる雨水などの水はけが良好になるよう構成されている。
【0021】
次に、図3に示すように、新規蓋体8の外周端面には複数の切り欠き15が設けられており、新規蓋体8を新規U字溝7の上面開口3に嵌め込んだ後、この切り欠き15にモルタルなどの接着剤を流し込み、新規蓋体8を新規U字溝7に固定するものとしている。
【0022】
これにより従来の懸案事項であった既設蓋体2上に車両などの重量物が載置してガタつき、騒音が発生したり、既設蓋体2が破損したりすることがない。
【0023】
次に既設U字溝1と既設蓋体2により敷設した既設側溝をさらに新規U字溝7及び新規蓋体8を使用して延長敷設する場合につき述べる。
【0024】
図1に示すように、従来は既設U字溝1及び既設蓋体2を使用して、たとえば側溝を敷設形成している。しかし、既設蓋体2は既設U字溝1の上面開口を完全にふさいでしまうため、地表面の水はけが悪くなってしまう。そこで、従来は約5メートル間隔でグレーチング蓋体16を既設U字溝1の上面開口3に嵌め込み地表面の水はけを考慮せざるを得なかったことすでに述べたとおりである。
【0025】
しかして、近年では前述した特徴のある、かつ優れた品質の新規U字溝7及び新規蓋体8が用いられる。そして、この新規U字溝7及び新規蓋体8は従来敷設されている既設U字溝1とそのU字状水路部6の幅及び高さをほぼ同様にして構成されている。
【0026】
これらU字溝は上面を残して埋設されてしまうため、本来上面の幅だけ既設U字溝1及び既設蓋体2と同様であれば、U字状水路部6の幅などが異なっていてもさほど問題はないが、前述した施工依頼者の杞憂に考慮したものである。
【0027】
ここで、新規U字溝7にはその底壁4の幅方向略中央位置に長手方向へ延びる高水流用溝条9が設けられている。よって、新規U字溝7を敷設した箇所からは、U字状水路部6を流れる下水の水量が少なく、かつ水流が遅い場合であっても前記高水流溝条9に溜まって比較的水流を速くして流れ、もって汚泥やゴミなどが溜まりにくいとの効果を奏する。
【0028】
次に、新規蓋体8を上面開口3に嵌め込み固定する。従来の既設蓋体2は固定されないため前記したとおり各種の杞憂があったが、新規蓋体8は新規U字溝7に固定されるためその課題は解消した。
【0029】
さらに、幅方向略中央位置にはスリット10が設けられており、地表面上に溜まった雨水などの集水作業が円滑に行える。
【0030】
しかも新規蓋体8上面は、幅方向両端部からスリット10に向かって下り勾配を有する傾斜面として形成されているため尚更である。
【0031】
また、スリット10の長手方向には3カ所にわたって該スリット10によって分断された新規蓋体8を繋ぎ、かつ地表面上の雨水の集水導入を意図する連結部兼導入溝部14が設けられており、該新規蓋体8の耐久性と集水性を考慮した構成が顕著となっている。
【0032】
従って、従来敷設形成した側溝の長手方向たとえば5メートル間隔ごとにグレーチング蓋16を使用をせざるを得なかったが、本発明のように新規蓋体8を使用した場合はたとえば5メートル間隔でのグレーチング蓋16の使用を全く必要としないものとなった。
【0033】
ところで、図9は、既設の蓋体を備えていない既設のU字溝1に新規の蓋体を備えていない新規U字溝を接続して新規水路を延長敷設する実施例を示したものである。図に示すようにU字状水路部6の幅及び高さは同一の寸法に形成されているが、新規のU字溝7にはその底壁4には、その幅方向略中央位置に長手方向へ伸びる高水流用溝条9が設けられている。
【0034】
よって、本実施例のような接続であれば、新規に水路を形成した箇所については、たとえ水量が少なく水流が弱いものであったとしても前記高水流用溝条9によって水流が速くなり、もって汚泥やゴミがとどまることがない。
【0035】
しかも、接続工事後に従来からの既設U字溝1の上部開口3及び新規U字溝7の上部開口3に新規の蓋体8を被せて固定することができ、これにより、既設のU字溝1がすでに敷設されている箇所であっても、新規に水路を敷設したのと同様な景観を提供できる。
【0036】
図10及び図11は新規な水路を延長敷設した例を示すものであり、図10は交差する道路において略直角に敷設延長する例を示す。
【0037】
また、図11は交差する道路を隔てて新規に水路を延長敷設した例を示したものである。
【0038】
また、たとえば図10あるいは図11に示す例において既設のU字溝1を敷設してある箇所で破損の激しい箇所を選択し、当該箇所を新規のU字溝7及び新規の蓋体8に交換敷設することもできる。
【0039】
尚、新規蓋体8の連結部兼導入溝部11の底壁14面を新規蓋体8の上面とほぼ同等の高さに形成しても構わないものであり、この場合はほとんど溝状はなくなり、連結部のみとなる。
【0040】
このような実施例が採用される箇所は勾配のある箇所に新規の水路を形成する箇所が好ましく、スリット10に雨水などの導入溝がなくとも比較的スムーズに側溝のU字状水路部6に集水することができる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明の構成を説明する構成説明図(その1)である。
【図2】本発明の構成を説明する構成説明図(その2)である。
【図3】本発明による新規蓋体の構成を説明する構成説明図である。
【図4】本発明による新規U字溝の構成を説明する構成説明図(その1)である。
【図5】本発明による新規U字溝の構成を説明する構成説明図(その2)である。
【図6】本発明による新規U字溝の構成を説明する構成説明図(その3)である。
【図7】本発明による新規U字溝の構成を説明する構成説明図(その4)である。
【図8】本発明による新規U字溝の構成を説明する構成説明図(その5)である。
【図9】本発明の構成を説明する構成説明図(その3)である。
【図10】本発明の構成を説明する構成説明図(その4)である。
【図11】本発明の構成を説明する構成説明図(その5)である。
【符号の説明】
【0042】
1 既設U字溝
2 既設蓋体
3 上面開口
4 底壁
5 側壁
6 U字状水路部
7 新規U字溝
8 新規蓋体
9 高水流溝条
10 スリット
12 蓋体上面
13 蓋体下面
14 連結部兼導入溝部
15 切り欠き
16 グレーチング蓋体



【特許請求の範囲】
【請求項1】
U字溝を接続して敷設された既設水路へ、新規水路を接続敷設する水路の敷設工法であり、
新規水路を形成する新規U字溝のU字状水路部は、既設水路を形成するU字溝のU字状水路部の幅及び高さと略同一の寸法に形成されると共に、U字状水路部の底面幅方向略中央には高水流用溝条が形成されてなり、かつ前記既設水路を形成した既設U字溝および新規U字溝の上面開口は、新規蓋体で密閉可能とされ、
該新規蓋体は略長方形板状をなし、幅方向略中央には複数箇所の連結部兼導入溝部を除いて上下に貫通する直線状スリットが形成され、該新規蓋体は既設のU字溝および新規U字溝の開口内側面に固定可能とされた、
ことを特徴とする水路の敷設工法。
【請求項2】
U字溝を接続して敷設された既設水路の上部開口へ、新規蓋体を被せて固定する水路の敷設工法であり、
前記新規蓋体は、略長方形板状をなし、幅方向略中央には複数箇所の連結部兼導入溝部を除いて上下に貫通する直線状スリットが形成され、かつ同一規格で大量生産されてなり、
該新規蓋体を幅長が異なる既設U字溝の上部開口内側面に固定した、
ことを特徴とする水路の敷設工法。
【請求項3】
U字溝と該U字溝の上面開口を塞ぐ略方形板状をなす蓋体からなり、前記蓋体は前記U字溝に固定されない様形成されたU字溝ユニットを接続して敷設された既設水路へ、新規水路を接続敷設する水路の敷設工法であり、
新規水路を形成する新規U字溝のU字状水路部は、既設水路を形成するU字溝のU字状水路部の幅及び高さと略同一の寸法に形成されると共に、U字状水路部の底面幅方向略中央には高水流用溝条が形成されてなり、かつ上面開口を塞ぐ新規蓋体は略長方形板状をなし、幅方向略中央には複数箇所の連結部兼導入溝部を除いて上下に貫通する直線状スリットが形成され、該新規蓋体は新規U字溝の開口内側面に固定された、
ことを特徴とする水路の敷設工法。
【請求項4】
前記複数箇所設けられた連結部兼溝部の底壁は、前記蓋体の長手方向に向かい、同様の向きからなる傾斜面として形成された、
ことを特徴とする請求項1、請求項2または請求項3記載の水路の敷設工法。

【請求項5】
既設水路と既設水路の間に新規U字溝及び新規蓋体を敷設して新規水路を形成する、
ことを特徴とした請求項3または請求項4記載の水路の敷設工法。
【請求項6】
前記新規蓋体の連結部兼溝部における底壁は、蓋体上面とほぼ同一面上に形成された、
ことを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3、請求項4または請求項5記載の水路の敷設工法。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2007−32143(P2007−32143A)
【公開日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−218842(P2005−218842)
【出願日】平成17年7月28日(2005.7.28)
【出願人】(505234845)後藤コンクリート工業株式会社 (7)
【Fターム(参考)】