説明

水道メータ検知装置

【課題】水道メータの改修や改造等を必要とすることなく、水道メータの表示から水道の使用状況を判別して水漏れなどの監視に利用可能とする。
【解決手段】水道メータ10のメータ表示部における表示状況を検知して水道使用の有無を判別する。例えば水道メータ10のメータ表示部に設けた通水により回転する通水パイロット20の状況を表示検知アダプタ32の撮像素子により撮像し、通水パイロット20の回転による画像変化を検知した場合は水道使用と判別し、バイロットの回転停止により画像変化なしを検知した場合は水道未使用と判別する。メータ表示部に設けた指針の回転や積算カウンタの数値変化といった表示状況検知して水道使用有無を判別しても良い。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、住戸毎に設けられた水道メータの表示から水道の使用状況を判別して水漏れ監視等に利用する水道メータ検知装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、一般住宅やマンション等の集合住宅に設置された家庭用の水道設備は、外部からの水道配管の引き込み部分に水道メータを設置して水道使用量を積算し、課金処理のために検針するようにしている。
【0003】
一方、近年の水道検針システムにあっては、水道メータの電子化に伴い家庭に設置した水道メータを地方公共団体の水道局等の検針センターにオンライン接続し、各家庭の水道使用量を自動検針することを可能にしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−118948号公報
【特許文献2】特開平11−296774号公報
【特許文献3】特開2008−064558号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、家庭用の水道設備にあっては、長期間居住する間に台所、洗面所、浴室、洗濯機置場、トイレといった場所で水道使用機器や室内の水道配管の継ぎ目部分等から水漏れを起す場合があり、漏れた水が見える場所に出てくれば水漏れを発見して対応することができる。
【0006】
しかし、水道配管や給水器具の見えない場所で発生している水漏れの発見は困難であり、生活状況に比べて水道料金が異常に高いことに気付いた場合には水漏れが起きているのではないかと疑うようなこともあるが、原因が水漏れにあるのか否かを確認することは容易ではない。
【0007】
水道メータを利用した水漏れの確認方法としては、蛇口を全て締めて水道を使用していない状態とし、この状態で水道メータに設けている通水パイロット(風車状の回転盤)が回転していれば、水道メータから蛇口までのどこかで水漏れしていることを意味し、このような確認方法を水道局等の機関はホームペーバを利用して公報しており、水漏れを発見したら修理業者に連絡することを案内している。
【0008】
しかし、日常的に水漏れ点検を各家庭で行うようなことは実際には行われておらず、水道料金が異状に高い場合に水漏れ点検を行うこともあるが、水道料金にそれほど影響しないような水漏れは発見されずに、そのまま放置される状況にある。
【0009】
また、賃貸マンション等の不動産管理会社にあっては、多数の物件を管理しており、その中で長期間に亘り発見されることなく水漏れを起していた物件の存在を知る場合があり、多くの場合、長期間にわたる水漏れにより建物や各種機器が損傷し、その修復に多大な費用と時間がかかるという問題を抱えている。
【0010】
また電子式水道メータには漏水を検知する機能を備えたものもあるが、電子式水道メータは水道局などの供給元による自動検針システムでの使用を前提としており、一般家庭や不動産管理会社は水道局の自動検針システムを構築している電子式水道メータで検知している漏水情報を利用することができない状況にある。
【0011】
本発明は、水道メータの改修や改造等を必要とすることなく、水道メータの表示から水道の使用状況を判別して水漏れなどの監視に利用可能な水道メータ検知装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、水道メータ検知装置に於いて、水道メータのメータ表示部における表示状況を検知して水道使用を示す使用検知信号を出力することを特徴とする。
【0013】
本発明の水道メータ検知装置は、
メータ表示部に設けられた通水により回転する通水パイロットの状況を検知して通水パイロット検知信号を出力する表示検知部と、
表示検知部から出力された通水パイロット検知信号に基づいて水道の使用を検知して使用検知信号を出力する使用状況検知部と、
を備える。
【0014】
表示検知部は、
通水パイロットを照明する照明部と、
通水パイロットを撮像する撮像部と、
所定の検知周期毎に照明部により照明した状態で撮像部により通水パイロットを撮像して画像を保持する撮像制御部と、
を備え、
使用状況検知部は、通水パイロットの画像が前回の画像から変化したことを検知した場合に使用検知信号を出力する。
【0015】
表示検知部は、
通水パイロットに検出光を照射する発光部と、
通水パイロットに照射された検出光の反射光を受光する受光部と、
所定の検知周期毎に、発光部から通水パイロットに所定時間に亘り検出光を照射し、記受光部から通水パイロットの回転に応じて変化するパイロット検知信号を出力させる発光制御部と、
を備え、
使用状況検知部は、パイロット検知信号の変化を検知した場合に使用検知信号を出力する。
【0016】
本発明の水道メータ検知装置は、
メータ表示部に設けた通水により指針を回転して通水量を積算表示する指針表示部の状況を検知して指針表示検知信号を出力する表示検知部と、
表示検知部から出力された指針表示検知信号に基づいて水道の使用を検知して使用検知信号を出力する使用状況検知部と、
を備える。
【0017】
表示検知部は、
指針表示部を照明する照明部と、
指針表示部を撮像する撮像部と、
所定の検知周期毎に前記照明部により照明した状態で撮像部により指針表示部を撮像して画像を保持する撮像制御部と、
を備え、
使用状況検知部は、指針表示部の画像が前回の画像から変化したことを検知した場合に使用検知信号を出力する。
【0018】
表示検知部は、
指針表示部に検出光を照射する発光部と、
指針表示部に照射された前記検出光の反射光を受光する受光部と、
発光部から前記指針表示部に検出光を照射し、受光部から指針表示部の指針回転に応じて変化する指針表示検知信号を出力させる発光制御部と、
を備え、
使用状況検知部は、指針表示検知信号の変化を検知した場合に使用検知信号を出力する。
【0019】
本発明の水道メータ検知装置は、
メータ表示部に設けた積算カウンタの数値の状況を検知して数値状況検知信号を出力する表示検知部と、
表示検知部から出力された数値状況検知信号に基づいて水道の使用を検知して前記使用検知信号を出力する使用状況検知部と、
を備える。
【0020】
表示検知部は、
積算カウンタの最下位数値を含む部位を照明する照明部と、
積算カウンタの最下位数値を含む部位を撮像する撮像部と、
所定の検知周期毎に照明部により照明した状態で撮像部により積算カウンタを撮像して画像を保持する撮像制御部と、
を備え、
使用状況検知部は、積算カウンタの画像が前回の画像から変化したことを検知した場合に使用検知信号を出力する。
【0021】
表示検知部は、
積算カウンタの最下位数値を含む部位に検出光を照射する発光部と、
積算カウンタの最下位数値を含む部位に照射された前記検出光の反射光を受光する受光部と、
発光部から前記積算カウンタに検出光を照射し、受光部から最下位数値の変化に応じた数値状況検知信号を出力させる発光制御部と、
を備え、
使用状況検知部は、数値状況検知信号の変化を検知した場合に使用検知信号を出力する。
【0022】
使用状況判別部は、撮像部により撮像した画像から使用状況を判別する場合、前回の画像と今回の画像の同一画素位置の画素信号の差分の総和を求め、該差分総和が所定の閾値以上の場合に水道使用を判別し、閾値未満の場合に水道未使用を判別する。
【0023】
撮像部は2次元撮像素子又は1次元撮像素子を設ける。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、水道メータの表示部に設けている通水で回転する通水パイロット、積算量をアナログ表示する指針表示部、積算量をデジタル表示する積算カウンタ等を対象に、例えば撮像部により所定の検知周期毎に表示部を撮像して前回と比較し、水道の使用状況に応じて表示状態が変化することから、変化があれば水道使用と判別し、変化が無ければ水道未使用と判別して判別結果を示す使用状況判別信号を出力するようにしたため、この使用状態判別信号を利用して一般家庭又は不動産管理会社などで例えば水漏れを監視して報知するシステム等を簡単且つ容易に構築することが可能となる。
【0025】
また本発明の水道メータ検知装置は、メータ表示部の状態を、外部から撮像したり、光学的に検知することから、水道メータの改修や改造が不要であり、既設の水道メータであっても簡単に外付けして水道の使用状況を検知して活用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】水道メータの通水パイロットの表示を検知する水本発明の水道メータ検知装置の実施形態を示した説明図
【図2】図1の水道メータの表示部を取り出して示した説明図
【図3】図1の水道メータの蓋裏側に装着した撮像素子を備えた表示検知アダプタの構造を示した説明図
【図4】本発明による水道メータ検知装置の実施形態を示したブロック図
【図5】図4の実施形態で順番に撮像された通水パイロット画像を示した説明図
【図6】図4の実施形態による検知処理を示したフローチャート
【図7】本発明の水道メータ検知装置を利用した水漏れ監視システムを示した説明図
【図8】図1のシステムに設けたサーバで処理される水道使用パターンを示した説明図
【図9】本発明の別の実施形態で順番に撮像された指針表示部画像を示した説明図
【図10】本発明の更に別の実施形態で順番に撮像された積算カンウタ画像を示した説明図
【図11】水道メータの通水パイロットを光学的に検知する本発明による水道メータ検知装置の他の実施形態を示したブロック図
【図12】図11の表示検知アダプタの構造を示した説明図
【図13】図11の実施形態で得られる通水アダプタ検知信号を示したタイムチャート
【図14】図11の実施形態による検知処理を示したフローチャート
【図15】水道メータの指針表示部の表示を光学的に検知する表示検知アダプタの構造を示した説明図
【発明を実施するための形態】
【0027】
図1は水道メータの通水パイロットの表示を検知する本発明による水道メータ検知装置の実施形態を示した説明図である。
【0028】
図1において、水道メータ10は本体12の下部に流入口12aと流出口12bを備えると共に、上部をガラス板18で閉鎖し、開口16を備え、開口16に対しては開閉自在に蓋14を設けている。ガラス板16の内側(図示下側)には表示板28が配置され、通水パイロット20や積算カウンタ26を配置したメータ表示部を設けている。
【0029】
図2は図1の水道メータのメータ表示部を取り出して示した説明図である。図2において、メータ表示部には、通水に応じて回転する通水パイロット20、0〜10リットルを指針の回転でアナログ表示する1リットル積算メータ22、0〜100リットルを指針の回転でアナログ表示する10リットル積算メータ24、及び積算水使用量を表示する機械式の積算カウンタ26が設けられている。
【0030】
水道メータ10は周知のように水道水の通水により回転する羽根車を内蔵しており、羽根車と同軸に設けた磁石の回転を隔離配置されたマグネット歯車に伝え、歯車列を介して1リットル積算メータ22、10リットル積算メータ24、及び積算カウンタ26に伝達することで水道使用量を積算表示している。また通水パイロット20は羽根車の回転に対する減速比が小さく、僅かでも通水があると回転し、通水が行われていることを表示する。
【0031】
再び図1を参照するに、本発明の水道メータ検知装置30は、水道メータ10の蓋14の裏側に装着した表示検知アダプタ32を含み、表示検知アダプタ32は信号線34により接続しており、表示検知アダプタ32には照明部と撮像部が組み込まれ、本実施形態にあっては水道メータ10のメータ表示部に設けている通水パイロット20の表示を検知するようにしている。
【0032】
図3は図1の水道メータの蓋裏側に装着した撮像素子を備えた表示検知アダプタの構造を示した説明図である。図3において、表示検知アダプタ32は樹脂ケースで形成され、内部に2次元CCD或いはCMOSとして知られた撮像素子36を収納しており、前方に撮像レンズ38を配置している。
【0033】
撮像素子36の近傍には下向きに白色LED等を用いた照明部40が配置され、撮影対象を照明する。撮像素子36としてはモノクロ撮像素子又はカラー撮像素子の何れでも良く、またそれほど高い解像度は要求されないことから例えば10万〜30万画素程度のものを使用する。
【0034】
表示検知アダプタ32はガラス板18の内側に位置する通水パイロット20に相対した蓋14の裏側に接着などにより固定されており、蓋14を閉じると通水パイロット20の直上に位置して通水パイロット20を中心とした画像を撮像可能としている。
【0035】
水道メータ10は検針の際に蓋14を開いて積算カウンタ26の数値を読取ることになるが、表示検知アダプタ32は蓋14の裏側に装着されているため、図1に示す蓋14aのように開くと開口16から外れた位置となり、表示検知アダプタ32を設けていても、水道メータ10の検針作業を妨げるようなことはない。
【0036】
図4は本発明による水道メータ検知装置の実施形態を示したブロック図である。これは一例であり、各機能の分離、統合は任意に行うことができる。また各機能の任意の一部または全部は、ソフトウェア(プログラム)によって実行されるものであっても、ハードウェアによって実行されるものであっても良い。
【0037】
図4において、水道メータ検知装置30はプロセッサ42と無線送受信チップとして無線通信部44を備え、更に表示検知アダプタ32を外部に設けて信号線接続しており、例えば後述するZ−Wave(R)の無線通信プロトコルに準拠した市販品にあっては、プロセッサ60、送信回路56及び受信回路58を含んだ無線送受信ICチップとして提供され、Z−Wave(R)に準拠した無線通信プロトコルに従って例えば900MHz帯を使用してアンテナ46を介して信号を送受信する。
【0038】
またプロセッサ42に対してはパイロットランプを備えた表示部48、操作部50、メモリ52及び、プロセッサ42や無線通信部44を含む必要各部へ電源を供給する電池電源54が設けられている。
【0039】
プロセッサ42には撮像制御部62と使用状況検知部64の機能が設けられる。撮像制御部62は、所定の検知周期毎に図3に示した表示検知アダプタ32に設けた照明部40により通水パイロット20を照明した状態で撮像素子36により通水パイロット20を撮像して画像をメモリ52に記憶する。
【0040】
使用状況検知部64は、撮像制御部62により通水パイロットを撮像してメモリ52に画像を記憶した場合、前回の撮像でメモリ52に記憶している画像とに基づき、今回の画像が前回の画像から変化したことを検知した場合は水道使用を検知し、使用検知信号を無線通信部44から他の機器に送信する。一方、前回の画像から変化していないことを検知した場合は水道未使用であることから使用検知信号は送信しない。なお、通水パイロット20の回転が速い場合には、高速撮像により対応すれば良い。
【0041】
図5は図4の実施形態で順番に撮像された通水パイロット画像を示した説明図である。図5(A)は前回撮像した前回画像68−1であり、その中に通水パイロット画像70−1が位置している。図5(B)は今回撮像した今回画像68−2であり、この場合、通水により通水パイロットが回転していたことから通水パイロット画像70−2は回転位置70−1が異なっている。
【0042】
図4のプロセッサ42に設けた使用状況検知部64は、前回画像68−1と今回画像68−2の同一画素位置の画素信号の差分の総和を求め、この差分総和が所定の閾値以上の場合に水道使用を検知し、使用検知信号を無線通信部44から外部に送信させる。差分総和が閾値未満の場合には水道未使用であることから使用検知信号は送信しない。
【0043】
なお、差分総和に代え、差分を2乗した総和を求めて所定の閾値と比較するようにしても良い。また画像全体を処理せず、通水パイロット画像の部分を切り出して差分総和や差分2乗総和を算出してもよい。これにより処理する画素数を低減したり、通水パイロットが回転しているか停止しているかの判別精度を高めることができる。
【0044】
また通水パイロットの回転状況によっては、前回画像と今回画像が一致することも予想されることから、複数回例えば3回以上の画像の相互間の差分総和を求めて所定の閾値と比較するようにしても良い。
【0045】
またプロセッサ42には、電池電源54の電源電圧が所定レベル未満となるローバッテリー障害の監視機能が設けられ、ビルトインテストとしてバックグラウンドで定期的に自動実行されている。
【0046】
ローバッテリー障害監視は、具体的には、所定の測定時間間隔で電池電源54から供給される電池電圧を読み込んで所定の閾値電圧と比較するビルトインテストを実施し、この閾値電圧未満の時にローバッテリー障害を判定してローバッテリー障害フラグをメモリ52にセットし、ローバッテリー障害が解消されるまで無線通信部44から外部にローバッテリー障害信号を定期的に送信する。
【0047】
なお、電池電源54に代えて商用電源を使用する場合には、バッテリー障害の監視機能は不要となる。
【0048】
図6は図4の実施形態による検知処理を示したフローチャートであり、プロセッサ42による制御処理となる。
【0049】
図6において、水道メータ検知装置30のプロセッサ42が電池電源54からの電源供給により動作を開始すると、ステップS1で初期化、自己診断、各種設定の読み込み等を実行し、異常がなければステップS2に進み、撮像タイミングへの到達の有無を判別している。ステップS1で異常があれば再度ステップS1の処理を実行し、所定回数以上となれば処理を停止する(図示省略)。
【0050】
ステップS1で所定周期毎に設定される撮像タイミングへの到達を判別するとステップS3に進み、表示検知アダプタ32の照明部40を駆動してメータ表示部の通水パイロット20の部分を照明した状態で撮像素子36を駆動して撮像する撮像制御を行い、ステップS4で撮像された通水パイロット画像をメモリ52に記憶する。
【0051】
続いてステップS5に進み、メモリ52に記憶している前回画像と今回画像とを読み出して同一画素位置の画素信号の差分の全画素分の総和を算出し、ステップS6で差分総和が閾値以上であることを検知した場合はステップS7に進んで使用検知信号を無線通信部44から外部に送信し、ステップS2に戻る。ステップS6で差分総和が閾値未満であることを検知した場合はステップS7をスキップし、使用検知信号を送信せずにステップS2に戻る。
【0052】
図7は本発明の水道メータ検知装置を利用した水漏れ監視システムを示した説明図である。図7の水漏れ監視システムは、マンション等の集合住宅の住戸100の水道設備を例にとっており、住戸外通路側から確認可能な共用ボックス内に水道メータ10が配置され、水道メータ10を介して水道配管11が住戸100内に引き込まれている。
【0053】
水道メータ10には本発明の水道メータ検知装置30が設けられている。水道メータ検知装置30は、水道メータ10の表示検知に基づき水道使用の有無を判別し、使用検知信号を所定の無線通信プロトコルに従って電力管理システムを構築しているゲートウェイ装置106に送信する。なお、水道メータ検知装置30からゲートウェイ装置106への送信は有線でも良い。
【0054】
一方、住戸100には、家電機器の消費電力を管理する電力管理システムを構築するための機器として、電源コンセント装置102とインターネット108に接続するためのゲートウェイ装置106が適宜設置されている。
【0055】
電源コンセント装置102には例えばエアコン104が接続される。なお、住戸100にはエアコン以外に冷蔵庫、テレビなどの様々な家電機器が設置されており、同様に別々に設置された電源コンセント装置に接続されている。
【0056】
電源コンセント装置102には消費電力を検知するセンサと無線送受信チップが設けられており、家電機器のプラグをコンセントに接続して電源を供給すると、周期的に消費電力が測定され、電力検知信号が無線送受信チップから所定の無線通信プロトコルに従ってゲートウェイ装置106に送信される。
【0057】
ゲートウェイ装置106は電源コンセント装置102から無線通信プロトコルに従って送信された電力検知信号を、TCP/IPとして知られたインターネット通信プロトコルに変換し、インターネット108を介して管理用のサーバ110に送信する。
【0058】
サーバ110にはアプリケーションとして電力管理部120の機能が設けられており、電源コンセント装置102から送られてきた電力検知信号に基づき例えば対象機器の単位時間当りの消費電力量や期間を指定した総消費電力量等を求め、利用者端末となる例えば携帯電話116に対し携帯電話ネットワーク112及び携帯電話基地局114を介して送信し、住戸100の家電機器の消費電力情報を利用者が閲覧管理できるようにしている。
【0059】
サーバ110にはデータベース124が設けられており、電力管理サービスを提供するため、例えば住宅を特定する住宅IDをインデックスとしてサービス加入者の保有する携帯電話28の電話番号、加入者情報、消費電力情報等を格納している。住宅IDとしては例えば電力メータ番号や顧客番号等を利用する。サーバ110により提供される消費電力を管理するサービスは、例えば携帯電話116の加入者に提供される有料サービスとなる。
【0060】
本発明の水道メータ検知装置30には電源コンセント装置102に設けているのと同じ無線送受信チップが設けられており、水道メータ10の表示検知に基づき水道使用を検知した場合に使用検知信号を、ゲートウェイ装置106を経由してサーバ110に送信している。
【0061】
本発明の水道メータ検知装置30に対応してサーバ110には水漏れ監視部122の機能が設けられている。水漏れ監視部122は、水道メータ検知装置30から送信されてきた使用検知信号に基づいて、例えば一日を監視周期とし、水道の使用状況推移を示す使用パターンを生成し、水漏れ監視部22はこの使用パターンの中から水道を使用していない水道未使用の時間帯を検知できない場合(水道が継続して使用されている異常な状態を意味する)、水漏れを判別し、住戸100の居住者の保有する携帯電話116から水漏れ発生を報知する。
【0062】
また住戸100が賃貸物件となる場合には、不動産管理会社が利用者となることから、サーバ110はインターネット108を介して不動産管理会社クライアント118からの閲覧要求に対し水漏れ監視情報を提供する。
【0063】
図7のシステムにあっては、住戸100が利用対象となる電力管理システムを構築するゲートウェイ装置106やサーバ110を水漏れ監視システムに利用していることから、住戸100に本発明の水道メータ検知装置30を設置するだけで水漏れ監視システムを容易に構築することができる。
【0064】
住戸100に設置している電源コンセント装置102とゲートウェイ装置106に内蔵した無線送受信チップにより無線通信プロトコルに従って行われる信号送受信としては、例えばRFID(Radio Frequency IDentification「電波による個体識別」の略)に割当てられた900MHzの周波数、即ち950〜957MHzを使用したZ−Wave(R)やZigBee(R)として知られたセンサネットワーク用の近距離無線通信プロトコルを使用し、水道メータ検知装置30の無線通信部44としてもこれを適用する。
【0065】
特にZ−Wave(R)は、ホームオートメーション向けに開発された無線通信プロトコルであり、知能型メッシュネットワークトポロジーを使用しており、マスタノードを持たず、例えばノードA,B,Cが配置されている場合、ノードAとノードCがお互いに通信できない距離にあっても、その間に位置するノードBの中継機能によりノードAからノードCに電文を送信することかでき、図7の電力管理システムの無線通信プロトコルとして好適である。
【0066】
また家電向けの短距離無線通信規格として提供されているZigBee(R)も使用可能である。ZigBee(R)にあっては1台のコーディネータとして機能するノードと、ルータとして機能する複数ノードを配置することで、コーディネータを中心にスター型のネットワークとボロジーを構築でき、またルータとして機能するノードのみの場合はピア・ツー・ピア型(Pear to Pear)のネットワークトポロジーを構築できる。
【0067】
Z−Wave(R)やZigBee(R)といった900MHz帯の短距離無線通信は、送信電力を特定小電力無線局と同様に1mW以下としており、1mWとした場合の見通し通信距離は数十メートル程度である。
【0068】
図8は図7のサーバ110に設けた水漏れ監視部122で生成する水道の使用パターンの一例を示している。図8(A)は時刻であり、例えば1日24時間を監視周期とする。また水道使用パターンは検知周期中、所定の時間間隔でサンプリングして使用を検知して生成する。図8(B)は夫婦と子供からなる一般家庭の使用パターン例であり、朝、昼、夜の時間帯に水道使用が行われており、0〜6時の就寝時間帯に水道使用はない。また図8(C)は単身生活者の使用パターンであり、朝と夜に水道使用があるが、昼間の勤務による不在時間帯や就寝時間帯に水道使用はない。
【0069】
このような正常な使用パターンに対し万一水漏れが発生した場合には、一日24時間に亘って使用パターンが連続的または周期中全体的に分布する。そこで本実施形態のサーバ110にあっては、例えば一日24時間の使用パターンの中に所定時間を超える水道未使用を検知できない場合に、水漏れの発生を判別する。
【0070】
なお、サーバ110による水漏れ判別の他の実施形態として、一日24時間の使用パターンの中で水道未使用が推定される所定の時間帯、例えば0〜5時といった水道未使用となる睡眠時間帯を設定し、この睡眠時間帯に水道使用が検知された場合に、水漏れ発生を判別するようにしても良い。また睡眠時間帯以外に例えば単身生活者の場合は不在時間帯を設定し、この不在時間帯に水道使用が検知された場合に、水漏れ発生を判別するようにしても良い。
【0071】
次に本発明の水道メータ検知装置の他の実施形態を説明する。この水道メータ検知装置30は、図1〜3同様に、水道メータ10の蓋14の裏側に装着した表示検知アダプタ32を信号線34により接続しており、本実施形態にあっては水道メータ10のメータ表示部に設けている指針表示部となる1リットル積算メータ22の表示を検知するようにしている。表示検知アダプタ32は1リットル積算メータ22の表示を撮像できる位置に配置する。
【0072】
1リットル積算メータ22は図2に示したように、0〜9の数値により10分割した目盛りを持ち、指針が1目盛り移動すると1リットルの積算を示し、1回転で10リットルの積算を示す。
【0073】
表示検知アダプタ32は図3に示したと同じ構造であり、照明部40の駆動により1リットル積算メータ22の部分を照明した状態で撮像素子36によりメータ画像を撮像する。
【0074】
また水道メータ検知装置30の詳細は図4のブロック図と同じであり、表示検知アダプタ32の撮像素子36により撮像した画像が1リットル積算メータ22の画像となる点で相違するだけである。
【0075】
図9はこの実施形態で順番に撮像された積算メータ画像を示した説明図である。図9(A)は前回撮像した前回画像72−1であり、その中に積算メータ画像74−1が位置している。図9(B)は今回撮像した今回画像72−2であり、この場合、通水により指針が回転していたことから積算メータ画像74−2は指針の位置が異なっている。
【0076】
図4のプロセッサ42に設けた使用状況検知部64は、図9における前回画像72−1と今回画像72−2の同一画素位置の画素信号の差分の総和(全画素の差分総和)を求め、この差分総和が所定の閾値以上の場合に水道使用を判別し、使用検知信号を無線通信部44から外部に送信する。一方、差分総和が閾値未満の場合には水道未使用であることから使用検知信号は送信しない。
【0077】
なお、水道メータ10の指針表示部として10リットル積算メータ24を撮像して前回と今回の画像変化から水道使用の有無を判別しても良いが、水漏れが少ない場合に分解能が低くなることから、1リットル積算メータ22を撮像して処理することが望ましい。また1リットル積算メータ22と10リットル積算メータ24を含む画像を撮像して処理するようにしても良い。
【0078】
次に本発明の水道メータ検知装置の更に別の実施形態を説明する。この水道メータ検知装置30は、図1〜3同様、水道メータ10の蓋14の裏側に装着した表示検知アダプタ32を信号線34により接続しており、本実施形態にあっては水道メータ10のメータ表示部に設けている積算カウンタ26の表示を検知するようにしている。表示検知アダプタ32は積算カウンタ26の表示を撮像できるように配置する。
【0079】
積算カウンタ26は図2に示したように、小数点以下第1位を含む5桁の数値を5枚の数字車の回転により機械的に表示しており、小数点以下第1位を示す右端の数字車の数値0〜9は、0.1m3(10リットル)単位の表示となる。
【0080】
表示検知アダプタ32は図3に示したと同じ構造であり、照明部40の駆動により積算カウンタ26右端となる最小桁数値の部分を照明した状態で撮像素子36によりカウンタ画像を撮像する。
【0081】
また水道メータ検知装置30の詳細は図4のブロック図と同じであり、表示検知アダプタ32の撮像素子36により撮像した画像が積算カウンタ26の画像となる点で相違するだけである。
【0082】
図10はこの実施形態で順番に撮像された積算カウンタ画像を示した説明図である。図10(A)は前回撮像した前回画像75−1であり、その中に積算カウンタ画像76−1が位置している。図10(B)は今回撮像した今回画像75−2であり、この場合、検知周期の間の通水により数字車が回転していたことから積算カウンタ画像76−2は数値1と数値2の間に回転し、両者の一部が撮像されている。
【0083】
図4のプロセッサ42に設けた使用状況検知部64は、図10における前回画像75−1と今回画像75−2の同一画素位置の画素信号の差分の総和(全画素の差分総和)を求め、この差分総和が所定の閾値以上の場合に水道使用を検知し、使用検知信号を無線通信部44から外部に送信させる。差分総和が閾値未満の場合は水道未使用であることから使用検知信号は送信しない。
【0084】
図11は本発明による水道メータ検知装置の他の実施形態を示したブロック図であり、本実施形態にあっては水道メータの通水パイロットの回転による表示変化を検出光の照射による反射光から光学的に検知ようにしたことを特徴とする。
【0085】
図11において、プロセッサ42に対しては表示部48、操作部50、メモリ52及びプロセッサ42、無線通信部44を含む必要各部へ電源を供給する電池電源54が設けられている。
【0086】
プロセッサ42に信号線34により接続された表示検知アダプタ32は水道メータ10のメータ表示部に設けている通水パイロットの回転を光学的に検知する。
【0087】
図12は図11の水道メータの蓋裏側に装着した表示検知アダプタの構造を示した説明図である。図12において、表示検知アダプタ32は樹脂ケースで形成され、内部にLEDを用いた発光部82とフォトダイオードを用いた受光部84を収納しており、発光部82と受光部84の光軸が表示盤28上に位置する通水パイロット20の中心からずれた周辺部分で交差するように斜め下向きに配置している。
【0088】
通水パイロット20は図2に示すように、表面に2分割した白黒風車模様を持っており、白は反射し、黒は反射されにくいから、ここに発光部82からの光を照射すると回転による白黒変化に応じて反射光の強さが変化し、受光部84で受光した受光信号には通水パイロット20の回転に応じた振幅変動が含まれる。
【0089】
なお、表示検知アダプタ32には発光部82の駆動回路や受光部84の受光増幅回路も設けられている。
【0090】
図13は図12の受光部84から出力された受光信号を示したタイムチャートであり、図13(A)は通水パイロットが回転している場合、図13(B)は通水パイロットが停止している場合である。
【0091】
図13(A)の通水パイロット20が所定速度で回転している場合には、白黒パターンの回転による反射光の変化に応じ、点線で示す上下レベルとの間で振幅が変化する受光信号が表示検知信号として得られる。また図13(B)の通水バイロット20が停止している場合には、反射点に位置する白黒パターンの状態により、点線で示す下レベルと上レベルとの間の任意のレベルとなる一定レベルの受光信号が表示検知信号として得られる。
【0092】
再び図11を参照するに、プロセッサ42には発光制御部78と使用状況検知部80の機能が設けられる。発光制御部78は所定のサンプリング周期毎に、図12に示した表示検知アダプタ32の発光部82を駆動して所定時間に亘り検出光を通水パイロット20に照射して反射光を受光部82に入射させ、受光部80から通水パイロット20の回転に応じて図13(A)のように変化する通水パイロット検知信号、または通水パイロット20の回転停止により図13(A)のように一定となる通水パイロット検知信号を出力させる。
【0093】
使用状況検知部80は、通水パイロット検知信号の所定変化を検知した場合は水道使用を検知し、使用検知信号を無線通信部44から外部に送信させる。通水パイロット検知信号の所定変化を検知しない場合は水道未使用であることから、使用検知信号は送信しない。
【0094】
通水パイロット検知信号の変化を検知する方法としては、図13の上下レベルの中間に閾値レベルを設定し、光信号がこの閾値レベルを超えたか否かに基づき検知信号をパルス信号に変換し、所定の発光時間の間に得られた検知パルスをカウントし、パルスカウント値が例えば1以上であれば水道使用を判別し、パルスカウント値が0であれば水道未使用を判別する。また通水パイロット検知信号の変動によるパルスカウント値の誤差を考慮して例えば閾値=2を設定し、閾値を越えた場合に水道使用を検知するようにしても良い。なお、これ以外の構成及び機能は図4の実施形態と基本的に同じになる。
【0095】
図14は図11の実施形態による検知処理を示したフローチャートであり、プロセッサ42による制御処理となる。
【0096】
図14において、水道メータ検知装置30のプロセッサ42が池電源54からの電源供給により動作を開始すると、ステップS11で初期化、自己診断、各種設定の読み込み等を実行し、異常がなければステップS12に進み、検知タイミングへの到達の有無を判別している。ステップS11で異常があれば再度ステップS11の処理を実行し、所定回数以上となれば処理を停止する(図示省略)。
【0097】
ステップS12で所定周期毎に設定される検知タイミングへの到達を判別するとステップS13に進み、表示検知アダプタ32の発光部82を所定時間のあいだ駆動してメータ表示部の通水パイロット20の部分に検出光を照射し、ステップS14で通水パイロット20の反射光の受光で得られた受光信号を読み込んでメモリ52に記憶する。
【0098】
続いてステップS15に進み、メモリ52に記憶している受光信号を読み出して振幅変化を解析する。この振幅変化の解析は、例えば図13に示したように所定の上下レベルの中間に設定した閾値レベルとの交差回数を求める。
【0099】
続いてステップS16に進み、振幅変化の有無を検知する。例えばステップS15の解析結果として得られた交差回数が所定の閾値を超えている場合は振幅変化ありを判別して水道使用を検知し、ステップS17で使用検知信号を無線通信部44から外部に送信してステップS12に戻る。またステップS16で交差回数が所定の閾値以下の場合は振幅変化なしを判別し、ステップS17をスキップして使用検知信号は送信せずにステップS12に戻る。
【0100】
なお、ステップS14〜S15の処理に代え、受光信号を閾値設定によりパルス信号に変換してパルスカウントし、パルスカウント値から水道使用とを検知するようにしても良い。
【0101】
図15は水道メータの指針表示部の表示を検知する蓋裏側に装着した発光部と受光部を備えた表示検知アダプタの構造を示した説明図であり、水道メータ検知装置は図11の実施形態と同じになる。
【0102】
図15において、表示検知アダプタ32は樹脂ケースで形成され、内部にLEDを用いた発光部82とフォトダイオードを用いた受光部84を収納しており、発光部82と受光部84の光軸が表示盤28上に位置する1リットル積算メータ22の中心からずれた指針22aが通過する周辺部分で交差するように斜め下向きに配置している。
【0103】
1リットル積算メータ22は図2に示したように、0〜9の数値により10分割した目盛りを持ち、指針が1目盛り移動すると1リットルの積算を示し、1回転で10リットルの積算を示す。
【0104】
発光部82は指針22aが最大通水量で1回転する時間に対し充分に短い時間となる周期で間欠的に発光駆動されており、これに同期して受光サンプリングを行う。発光部82からの検出光の照射位置を指針22aが通過していく間、指針22aがない場合に比べ受光部84に入射する反射光量が大きく変化し、受光信号が変化する。
【0105】
このような指針22aの通過による受光信号の変化から回転パルス信号(10リットル積算信号)を生成し、例えば所定の監視周期、例えば30分周期の間に回転パルス信号が検知されたら水道使用を検知して使用検知信号を外部に送信する。
【0106】
図15に示したメータ表示部の状況を表示検知アダプタ32により光学的に検知する構成は、図9に示した積算カウンタ26の数値変化の検知にも同様に適用することができる。
【0107】
なお、上記の実施形態ではメータ表示部を撮像する撮像素子として2次元撮像素子を使用しているが、ラインCCDなどの1次元撮像素子を用いても良い。
【0108】
また上記の実施形態では水道メータに設けた機械式の積算カウンタの表示を検知する場合を例にとっているが、積算カウンタとして液晶表示器等を用いた水道メータについても同様に適用できる。
【0109】
また、上記の実施形態は、マンション等の集合住宅の水道メータに水道メータ検知装置を設けて各住戸の水漏れを監視する場合を例にとっているが、一戸建ての住宅に設けた水道メータについても同様に適用できる。
【0110】
また上記の実施形態は、本発明の水道メータ検知装置を利用形態として、家電機器の消費電力を管理する電力管理システムを利用して水漏れ監視システムを構築する場合を例にとっているが、センサネットワークにより各種の環境変化を検知してエアコン等の家電機器を最適制御するといった適宜の機器管理システムを利用することもできる。
【0111】
また、本発明の水道メータ検知装置を設置した住戸や住宅に、火災を検知して警報する無線式の住宅用火災警報器(住警器)を設置している場合には、サーバで判別した水漏れ結果を、ゲートウェイ装置を経由して住宅用火災警報器に送信し、住宅用火災警報器のスピーカから水漏れ発生を報知するようにしても良い。この場合、住宅用火災警報器の無線送受信チップはゲートウェイ装置と同じものを用いるか、通信プロトコルが異なる場合はプロトコル変換を行う中継器を設ければ良い。
【0112】
また、上記実施形態における無線通信部としては、必ずしも市販の無線送受信チップを用いる必要は無く、その機能を実現できれば他のモジュールや回路ブロック等を採用することができる。
【0113】
また、上記実施の形態で示したプロセッサは、その機能の一部又は全部を、例えばワイヤードロジック等による他の手段に代えることができる。プロセッサを含め他の電気的、機能的構成は適宜に統廃合することもできる。
【0114】
また、上記の実施形態は住宅用に限らずビルやオフィス用など各種用途の水道メータの表示検知にも適用できる。
【0115】
また本発明は上記の実施形態に限定されず、その目的と利点を損なうことのない適宜の変形を含み、更に上記の実施形態に示した数値による限定は受けない。
【符号の説明】
【0116】
10:水道メータ
11:水道配管
12:本体
14:蓋
16:開口
18:ガラス板
20:通水パイロット
22:1リットルメータ
22a:指針
24:10リットルメータ
26:積算カウンタ
28:表示板
30:水道メータ検知装置
32:表示検知アダプタ
34:信号線
35:パイロットランプ
36:撮像素子
38:レンズ
40:照明部
42,60:プロセッサ
44:無線通信部
46:アンテナ
48:表示部
50:操作部
52:メモリ
54:電池電源
56:送信回路
58:受信回路
62:撮像制御部
66,80:使用状況検知部
68−1,72−1,75−1:前回回画像
68−2,72−2,75−2:今回画像
70−1,70−2:通水パイロット画像
74−1,74−2:積算メータ画像
76−1,76−2:積算カウンタ画像
78:発光制御部
82:発光部
84:受光部
100:住戸
102:電源コンセント装置
104:エアコン
106:ゲートウェイ装置
108:インターネット
110:サーバ
112:携帯電話ネットワーク
114:携帯電話基地局
116:携帯電話
118::不動産管理会社クライアント
120:電力管理部
122:水漏れ監視部
124:データベース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水道メータのメータ表示部における表示状況を検知して水道使用を示す使用検知信号を出力することを特徴とする水道メータ検知装置。
【請求項2】
請求項1記載の水道メータ検知装置に於いて、
前記メータ表示部に設けられた通水により回転する通水パイロットの状況を検知して通水パイロット検知信号を出力する表示検知部と、
前記表示検知部から出力された前記通水パイロット検知信号に基づいて水道の使用を検知して前記使用検知信号を出力する使用状況検知部と、
を備えたことを特徴とする水道メータ検知装置。
【請求項3】
請求項2記載の水道メータ検知装置に於いて、
前記表示検知部は、
前記通水パイロットを照明する照明部と、
前記通水パイロットを撮像する撮像部と、
所定の検知周期毎に前記照明部により照明した状態で前記撮像部により前記通水パイロットを撮像して画像を保持する撮像制御部と、
を備え、
前記使用状況検知部は、前記通水パイロットの画像が前回の画像から変化したことを検知した場合に前記使用検知信号を出力する、
ことを特徴とする水道メータ検知装置。
【請求項4】
請求項2記載の水道メータ検知装置に於いて、
前記表示検知部は、
前記通水パイロットに検出光を照射する発光部と、
前記通水パイロットに照射された前記検出光の反射光を受光する受光部と、
所定の検知周期毎に、前記発光部から前記通水パイロットに所定時間に亘り検出光を照射し、前記受光部から前記通水パイロットの回転に応じて変化するパイロット検知信号を出力させる発光制御部と、
を備え、
前記使用状況検知部は、前記パイロット検知信号の変化を検知した場合に前記使用検知信号を出力する、
ことを特徴とする水道メータ検知装置。
【請求項5】
請求項1記載の水道メータ検知装置に於いて、
前記メータ表示部に設けた通水により指針を回転して通水量を積算表示する指針表示部の状況を検知して指針表示検知信号を出力する表示検知部と、
前記表示検知部から出力された前記指針表示検知信号に基づいて水道の使用を検知して前記使用検知信号を出力する使用状況検知部と、
を備えたことを特徴とする水道メータ検知装置。
【請求項6】
請求項5記載の水道メータ検知装置に於いて、
前記表示検知部は、
前記指針表示部を照明する照明部と、
前記指針表示部を撮像する撮像部と、
所定の検知周期毎に前記照明部により照明した状態で前記撮像部により前記指針表示部を撮像して画像を保持する撮像制御部と、
を備え、
前記使用状況検知部は、前記指針表示部の画像が前回の画像から変化したことを検知した場合に前記使用検知信号を出力する、
ことを特徴とする水道メータ検知装置。
【請求項7】
請求項5記載の水道メータ検知装置に於いて、
前記表示検知部は、
前記指針表示部に検出光を照射する発光部と、
前記指針表示部に照射された前記検出光の反射光を受光する受光部と、
前記発光部から前記指針表示部に検出光を照射し、前記受光部から前記指針表示部の指針回転に応じて変化する指針表示検知信号を出力させる発光制御部と、
を備え、
前記使用状況検知部は、前記指針表示検知信号の変化を検知した場合に前記使用検知信号を出力する、
ことを特徴とする水道メータ検知装置。
【請求項8】
請求項1記載の水道メータ検知装置に於いて、
前記メータ表示部に設けた積算カウンタの数値の状況を検知して数値状況検知信号を出力する表示検知部と、
前記表示検知部から出力された前記数値状況検知信号に基づいて水道の使用を検知して前記使用検知信号を出力する使用状況検知部と、
を備えたことを特徴とする水道メータ検知装置。
【請求項9】
請求項8記載の水道メータ検知装置に於いて、
前記表示検知部は、
前記積算カウンタの最下位数値を含む部位を照明する照明部と、
前記積算カウンタの最下位数値を含む部位を撮像する撮像部と、
所定の検知周期毎に前記照明部により照明した状態で前記撮像部により前記積算カウンタを撮像して画像を保持する撮像制御部と、
を備え、
前記使用状況検知部は、前記積算カウンタの画像が前回の画像から変化したことを検知した場合に前記使用検知信号を出力する、
ことを特徴とする水道メータ検知装置。
【請求項10】
請求項8記載の水道メータ検知装置に於いて、
前記表示検知部は、
前記積算カウンタの最下位数値を含む部位に検出光を照射する発光部と、
前記積算カウンタの最下位数値を含む部位に照射された前記検出光の反射光を受光する受光部と、
前記発光部から前記積算カウンタに検出光を照射し、前記受光部から、前記最下位数値の変化に応じた数値状況検知信号を出力させる発光制御部と、
を備え、
前記使用状況検知部は、前記数値状況検知信号の変化を検知した場合に前記使用検知信号を出力する、
ことを特徴とする水道メータ検知装置。
【請求項11】
請求項3,6又は9のいずれかに記載の水道メータ検知装置に於いて、前記使用状況検知部は、前回の画像と今回の画像の同一画素位置の画素信号の差分の総和を求め、該差分総和が所定の閾値以上の場合に水道使用を検知することを特徴とする水道メータ検知装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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