説明

汎用コンバイン

【課題】刈取作業及び脱穀作業を行う作業時において、機外に排出される排塵物が排出口で詰まることを効率的に防止できるとともに、車体の収容時や積降し作業を容易に行うことのできる汎用コンバインを提供することを課題としている。
【解決手段】刈取られた穀稈を脱穀する脱穀部17と、脱穀処理された脱穀物を穀粒と排塵物とに選別する選別部18とを走行機体2に備え、選別された排塵物を走行機体2後端部から排出する排出口43を選別部18の後端側に形成し、該排出口43から排出される排塵物を下方側に案内する排塵カバー48を、選別部18の後端側に取付けた汎用コンバインにおいて、前記排塵カバー48が上部側を支点に選別部18と反対側に揺動される作業姿勢と、選別部18側に揺動されてその一部が選別部18内に収容される収容姿勢とに切換可能なように、該排塵カバー48を支持枠47に支持し、該姿勢切換によって排出口43の開度を変更できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
着脱自在の排塵カバーを備えた汎用コンバインに関する。
【背景技術】
【0002】
走行機体前側の刈取部で刈取られた穀稈を脱穀する脱穀部と、該脱穀部で脱穀処理された脱穀物を穀粒と排塵物とに選別する選別部とを前記走行機体に備え、排塵物を走行機体後端部から排出する排塵口を選別部の後端側に形成し、該排塵口を介して選別部から機外に排出される排塵物を下方側に案内する排塵カバーを設けた汎用コンバインが従来公知になっている。
【0003】
該構成の汎用コンバインによれば、稲や麦の穀稈の穂先側のみ脱穀作業を行う自脱式コンバインと異なり、穀稈全体で脱穀作業を行うため、蕎麦,大豆,菜種等の様々な種類の穀稈の脱穀作業も行うことができるが、稈長全体に対して脱穀作業を行うため、前記排塵口から排出される排塵物の量が多くなるという問題がある。
【0004】
このような事情から、前記排塵カバーを走行機体の後方側へ突出させて排塵口をより大きく開口させた特許文献1に記載の汎用コンバインが開発され、公知になっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−34016号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、上記文献の汎用コンバインは、該排塵カバーが後方側に突出している分、機体全体の前後長が長くなり、このため、倉庫等への収容時や、運搬トラックへの積降し時にこの後方側に突出した排塵カバーが邪魔になることがあり、該汎用コンバインの運搬作業等が困難になるという課題があった。
本発明は、刈取作業及び脱穀作業を行う作業時において、機外に排出される排塵物が排出口で詰まることを効率的に防止できるとともに、車体の収容時や積降し作業を容易に行うことのできる汎用コンバインを提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため本発明は、第1に、走行機体2前側の刈取部3で刈取られた穀稈を脱穀する脱穀部17と、該脱穀部17で脱穀処理された脱穀物を穀粒と排塵物とに選別する選別部18とを前記走行機体2に備え、前記選別部18で選別された排塵物を走行機体2後端部から排出する排出口43を選別部18の後端側に形成し、該排出口43から機外に排出される排塵物を下方側に案内する排塵カバー48を、選別部18の後端側に取付けた汎用コンバインにおいて、前記排塵カバー48が上部側を支点に選別部18と反対側に揺動される作業姿勢と、選別部18側に揺動されてその一部が選別部18内に収容される収容姿勢とに切換可能なように、該排塵カバー48を支持枠47に支持し、該姿勢切換によって排出口43の開度を変更できることを特徴としている。
【0008】
第2に、前記排塵カバー48を、前記選別部18の後端側に着脱自在な態様で取付られる支持枠47に設けたことを特徴としている。
【0009】
第3に、前記排塵カバー48を、開度が異なる複数の作業姿勢に切換可能に構成にしたことを特徴としている。
【発明の効果】
【0010】
本発明の構成によれば、排塵カバーを収容姿勢に切換える際に該排塵カバーの一部が選別部内に収容される構成となっていることにより、機体の前後長を極力抑えることができるため、汎用コンバインの運搬トラックへの積降し作業等が容易になる他、排塵カバーを作業姿勢に切換えるにあたり排塵カバーの回動量を多くとることができ、排出口を大きく開口できるため、排出口の詰りが防止されるという効果がある。
【0011】
また、前記排塵カバーを、前記選別部の後端側に着脱自在な態様で設けた支持枠に取付けたことにより、選別部のメンテナンス性が向上するという効果がある。
【0012】
また、前記排塵カバーを、開度が異なる複数の作業姿勢に切換可能に構成すれば、刈取る穀稈の種類に応じて排出口を適切な開度に調整し、効率的に排出口から排塵物を排出させることが可能になる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明を適用した汎用コンバインの側面図である。
【図2】脱穀装置の内部構造を示す側面図である。
【図3】本発明を適用した汎用コンバインの背面図である。
【図4】排出部の要部側面図である。
【図5】屑流し板の斜視図である。
【図6】排塵カバー体の正面図である。
【図7】排塵カバー体の着脱態様を示した側面図である。
【図8】(A)は、排塵カバーの収納姿勢を示す側面図であり、(B)は、排塵カバーの中間開口状態における作業姿勢を示す側面図であり、(C)は、排塵カバーの最大開口状態における作業姿勢を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図示する例に基づき本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明を適用した汎用コンバインの側面図であり、図2は、脱穀装置の内部構造を示す側面図であり、図3は、本発明を適用した汎用コンバインの背面図である。本汎用コンバインは、走行部である左右一対のクローラ式走行装置1に支持された走行機体2と、該走行機体2の前部に昇降可能に連結されて圃場の穀稈の刈取作業等を行う刈取部3とを備え、走行機体2が、該刈取部3の後方にオペレータが乗込んで操向操作を行う操縦部4と、該操縦部4の後方左側であって前記刈取部3で刈取られた穀稈の脱穀作業等を行う脱穀装置6と、走行機体2後端側から屑藁等を排出する排出部7と有している。
【0015】
前記刈取部3は、刈取った穀稈を脱穀装置6側に搬送する搬送装置8と、該搬送装置8の前端側に連結されて前方側に延びる刈取フレーム9と、該刈取フレーム9の前端側に設けたデバイダ11と、該刈取フレーム9の基端部となる後端部の上方側から前方に向かって延出している左右一対の支持アーム12と、該左右の支持アーム12の延出端間に回転自在に架設支持された掻込みリール13とを備えて構成している。
【0016】
当該構成により、前記デバイダ11を基準に左右走行機体内側である刈取り側と、左右走行機体外側である非刈取り側とに分草し(図3参照)、該刈取り側の植立穀稈を前記掻込みリール13によって刈取部3側に掻込みながらデバイダ11の後方に備えた刈刃(図示しない)によって植立穀稈の根元側を刈取る。これにより刈取られた刈取穀稈は、前記搬送装置8の前端側へ送られて、搬送装置8の内部に備えたコンベヤ14によって後方側に搬送される。搬送装置8の後端側へ搬送された刈取穀稈は前記脱穀装置6の上部前端側へと送られる。
【0017】
前記脱穀装置6は、該脱穀装置6上側であって前記搬送装置8から搬送される刈取穀稈の脱穀作業行う脱穀部17と、該脱穀装置6下側であって前記脱穀部17により脱穀された脱穀物を穀粒と藁屑等の排塵物とに選別する選別部18と、脱穀部17と選別部18とを囲う脱穀枠体16とから構成されている。
【0018】
前記脱穀部17は、前記搬送装置8の後端側から刈取穀稈が投入される扱室19と、該扱室19の前後方向全体に亘って形成された前後方向の扱胴回転軸21回りに回転駆動自在に設けられて、前端側が漏斗型となる円筒状の扱胴22と、該扱胴22の下方側であって該扱胴22の形状にそって背面視で中央側が窪んだ円弧状をしている受網23と、前記扱室19の天井側に前後複数配置された送塵弁24を備えて構成されている。
【0019】
当該構成により、搬送装置8の後端側から前記扱室19の前方側に投入された刈取穀稈は、前記扱胴22の漏斗型になっている前端側の側面周面に螺旋状に設けた板状の扱ぎ歯26aと、円柱状の側面に継続して螺旋状に設けた板状の扱ぎ歯26bと、該扱ぎ歯26bに沿って設けられた前記送塵弁24とによって扱室の後方側へと案内される。すなわち、前記扱胴22が扱胴回転軸21を軸として背面視で時計周りに回転することによって(図3参照)、扱室19へ投入された刈取穀稈が、扱室19の後方側へと移送される。
【0020】
これにより扱室19へと送込まれた刈取穀稈は、前記扱ぎ歯26bに所定の間隔で複数取付けた突起部25と、前記受網23とによって扱降されて脱穀処理される。つまり、前記刈取部3によって刈取られた刈取穀稈全体が扱室19へ投入されるため、穀稈全体について脱穀作業が行われる構成となっている。
【0021】
これにより、脱穀処理された脱穀物は、受網23を通過して下方側の選別部18に落下する。また、脱穀処理がされた後に残った受網23上の比較的大きな排藁等は、前記螺旋板状の扱ぎ歯26a,26bによる移送作用及び、前記送塵弁24による案内により扱室19の後端側まで移送され、受網23の後端部から前記排出部7へ落下し、機外に排出される。
【0022】
このとき、受網23の後端部には、背面視で該受網の形状に沿って且つ側面視でL字型のフレーム27(図2及び図3参照)が取付けられており、受網23の後端側から落下する排藁等が下方側の選別部18内に落ちないように構成されている。
【0023】
前記選別部18は、前記受網23を通過した脱穀物を揺動選別する揺動選別体28と、該揺動選別体28を内装する選別ケース32と、選別風を送風する唐箕ファン29と、選別後の排塵物を機外へ排出する二番選別ファン31とを備えている。これにより、受網23から落下してきた脱穀物は、揺動選別体28のチャフシーブ33に投下され、該チャフシーブ33によって選別されつつさらに下方に漏下される。
【0024】
漏下した前記脱穀物は、唐箕ファン29による選別風によって、選別された1番物である穀粒と2番物とに選別される。該選別された穀粒は、揚穀ラセン34によって穀粒を貯蔵するグレンタンク35内に排出されて、該穀粒を走行機体2の上面後方側から延出されたオーガ30を介して機外へと排出する。また、前記2番物は、還元ラセン36によって処理胴(図示しない)を介して揺動選別体28に還元されて再び選別作業が行われる構成となっている。
【0025】
このとき、受網23から落下してきた揺動選別体28上の脱穀物のうち、前記選別部18によって選別された藁屑等の排塵物は、二番選別ファン31等からの風によって前記選別ケース32の後端側に設けた排塵口37から機外へと排出される。
【0026】
前記排出部7からは、上記構成により脱穀部17の受網23後端部から落下する比較的大きな排藁等と、選別部18の排塵口37から排出される細かい藁屑等である排塵物とが、走行機体2の後方へ向けて排出される構成となっている。当該構成について以下説明する。
【0027】
図1乃至8に基づいて前記排出部の構成について詳述する。
図4は、排出部の要部側面図であり、図5は、屑流し板の斜視図であり、図6は、排塵カバー体の正面図であり、図7は、排塵カバー体の着脱態様を示した側面図である。前記排出部7は、脱穀枠体16の後端側(選別部18の後端側)に着脱自在に取付けられて背面側が上下揺動自在である排塵カバー体41と、前記選別ケース32後端側から後方に向かって下降する向きに延設して下端側で鉛直下向に屈曲形成された屑流し板42とを備え、選別部17の後方側に前記排藁及び排塵物等が排出される排出口43を形成している。
【0028】
上記構成により、前記受網23の後端部から落下する比較的大きな排藁等は、前記屑流し板42によって機外後方に案内され、前記選別ケース32後端部の排塵口37から噴出すようにして排出される排塵物は、前記排塵カバー体41によって機外後方下側へ案内されることによって、前記排出口43から排出される(図4参照)。
【0029】
前記屑流し板42は、上端側が選別ケース32後端側に近接するようにL字型に屈曲されており、該屈曲形成された上端側と前記排塵口37の下端側との間を弾性変形するゴム等から構成されるカバー体44によって塞ぐように構成されている(図4参照)他、落下してきた排藁等を背面視中央側である右側へと案内する屑流し板側ガイド46を複数(図示する例では3つ)備えている(図3及び図5参照)。これにより、前記受網23の後端側まで移送された排藁等が落下した際にカバー体44及び屑流し板42に案内されて既刈側である走行機体2の中央後方側へ排出されるため、未刈側の圃場に屑藁等を排出することなくスムーズに刈取作業を行うことができる。
【0030】
なお、該屑流し板42は、走行機体2の後端部から容易に着脱できるように構成されており、メンテナンス等も容易に行うことができる。
【0031】
前記排塵カバー体41は、下側が開放されたコの字型の枠体であって脱穀枠体16の後端部に着脱自在な態様で取付けられる支持枠体47と、該支持枠体47の上端側に上下揺動自在に取付けられて前記排出口43を開閉する排塵カバー48とから構成されている。
【0032】
前記支持枠体47は、方形状の3つのプレートによりコの字型の枠体が構成され、そのうちの左右側のフレームの下端側に一対の係止ピン49を備え、左右側のフレーム上端側を正面視で左右外側方に向けて山形に延設した箇所に脱穀枠体側へ固定するためのボルト固定孔51が穿設されている(図6参照)。
【0033】
当該構成により、排塵カバー体41を脱穀枠体16の後端部に取付けるにあって、脱穀枠体16の後端部下方側に設けたフック部材52に支持枠体47の前記係止ピン49を載せるようにして係合することにより容易に位置決めをすることができ、その後に前記ボルト固定孔51を用いて支持枠体47の上端側と脱穀枠体16側とをノブボルト50で容易に固定することができる(図7参照)。これにより、支持枠体47の下端側がフック部材52に支えられるため、作業者が一人の場合であっても脱穀枠体16(選別部18)後端部からの排塵カバー体41(排塵カバー48)の着脱作業を容易に行うことができる他、排出部7のメンテナンスもし易くなる。
【0034】
前記排塵カバー48は、走行機体2の後端側の排出口43を覆うようにして前記支持枠体47の上端側に回動支点となるヒンジ53を介して取付けられており、排塵カバー48を下方揺動して排出口43の開度を小さくする収容姿勢と、排塵カバー48を上方揺動して排出口43の開度を大きくする作業姿勢とに切換可能に構成されている。詳しくは後述する。
【0035】
また、該排塵カバー48は、中間部で走行機体2側に屈曲形成されており、該屈曲部から下方側に向かって設けられて正面視左側(図6参照)に排塵物を案内する排塵カバー側ガイド56と、前記ヒンジ53を支点として下側に向かって扇状に形成されて前記作業姿勢時に側方側をカバーする左右一対のサイドカバー54とを備えている。このとき、該サイドカバー54の形状は、選別部18と逆側の端部は前記排塵カバー48の屈曲した形状に沿って形成されており、選別部18側は収納姿勢時に前記屑流し板42とラップしないように切り欠かれている(図7参照)。
【0036】
当該構成により、唐箕ファン29及び二番選別ファン31により排塵口37から噴出するようにして排出される排塵物は、作業姿勢の排塵カバー48の内側に当たり、該排塵カバー48の屈曲した形状に沿って機外下方側に向かいつつ、前記排塵カバー側ガイド56によって走行機体2の中央側に排出されるように案内される。このとき、前記サイドカバー54により排塵物が走行機体2の左右方向に飛散するのを防止できるため、排塵物を余計に撒き散らすことなく刈取作業を行うことができる。
【0037】
なお、前記支持枠体47の上端側には側面視後方下側に向かう態様で、前記排塵カバー48を取付けるヒンジ53を覆うプレート状のヒンジカバー体57が取付けられており、排塵カバー48が収納姿勢時の場合に排塵カバー48と接触しない範囲まで延出されるように構成されている。当該構成により、該ヒンジカバー体57は、排塵カバー48の上下揺動を阻害することなく取付けられて、二番選別ファン31等によって排塵口37から排出される排塵物がヒンジ53に付着することを防止することができるため、故障し難くなる他、排塵物の機外への排出も良好になる(図2及び図4参照)。
【0038】
次に、図8に基づいて排塵カバーの開閉機構について説明する。
図8(A)は、排塵カバーの収納姿勢を示す側面図であり、図8(B)は、排塵カバーの中間開口状態における作業姿勢を示す側面図であり、図8(C)は、排塵カバーの最大開口状態における作業姿勢を示す側面図である。前記支持枠体47の下端側には走行機体2側から排塵カバー48側に向けて円弧状のスリット58が設けられており、前記サイドカバー54の下端側の選別部18側には選別部側固定孔59が穿設されて、サイドカバー54の下端側の中央部には中央側固定孔61が穿設されている。
【0039】
また、排塵カバー48を選別部18側へ下方揺動して前記収容姿勢にすることにより、前記中央側固定孔61と前記スリット58の選別部側端部とが重なるため、ノブボルト60を挿通させて該収容姿勢を固定することができるように構成されている。このとき、左右一対のサイドカバー54は、支持枠体47内及び選別部18内に収容されて側面視でラップしており、走行機体2の前後長を短くすることができる(図7及び図8(A)参照)。
【0040】
なお、前記収容姿勢の位置まで排塵カバー48を下方揺動した場合においても、支持枠体47の下方側が開放されていることから排出口43は閉じられておらず、排塵物等の排出を行うことができるため、収容姿勢のまま刈取作業を行うこともできる。
【0041】
次に、前記選別部側固定孔59とスリット58の排塵カバー側端部とにノブボルトを挿通して固定することにより排塵カバー48を上方揺動して排出口43を最大に開いた状態である最大開口状態における作業姿勢で排塵カバー48を固定することができ(図8(C)参照)、前記中央側固定孔61と前記スリット58の排塵カバー側端部とにノブボルト60を挿通して固定することにより、収納姿勢と前記最大開口状態との間である中間開口状態における作業姿勢で排塵カバー48を固定することができる(図8(B)参照)。すなわち、排塵カバー48の位置を上下揺動により切換ることで、排出口43の開度を複数段階で変更することができる。
【0042】
このとき、左右一対のサイドカバー54の一部は、側面視で支持枠体47内とラップしているため、作業姿勢時においても支持枠体47とサイドカバー54との間に隙間ができず、排出される排塵物が左右方向に飛散しない構成となっている。
【0043】
また、前記サイドカバー54側に設けた前記固定孔59,61をスリット58内の任意の位置で固定することによって、排塵カバー48の開度を調整できるため、該排塵カバー48を、刈取られる穀物の種類によって適した開度に切換えることによって、作業効率を高めることができる。
【符号の説明】
【0044】
2 走行機体
3 刈取部
17 脱穀部
18 選別部
43 排出口
47 支持枠(支持枠体)
48 排塵カバー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
走行機体(2)前側の刈取部(3)で刈取られた穀稈を脱穀する脱穀部(17)と、該脱穀部(17)で脱穀処理された脱穀物を穀粒と排塵物とに選別する選別部(18)とを前記走行機体(2)に備え、前記選別部(18)で選別された排塵物を走行機体(2)後端部から排出する排出口(43)を選別部(18)の後端側に形成し、該排出口(43)から機外に排出される排塵物を下方側に案内する排塵カバー(48)を、選別部(18)の後端側に取付けた汎用コンバインにおいて、前記排塵カバー(48)が上部側を支点に選別部(18)と反対側に揺動される作業姿勢と、選別部(18)側に揺動されてその一部が選別部(18)内に収容される収容姿勢とに切換可能なように、該排塵カバー(48)を支持し、該姿勢切換によって排出口(43)の開度を変更できる汎用コンバイン。
【請求項2】
前記排塵カバー(48)を、前記選別部(18)の後端側に着脱自在な態様で取付られる支持枠(47)に設けた請求項1に記載の汎用コンバイン。
【請求項3】
前記排塵カバー(48)を、開度が異なる複数の作業姿勢に切換可能に構成にした請求項1又は2の何れかに記載の汎用コンバイン。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2012−29657(P2012−29657A)
【公開日】平成24年2月16日(2012.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−173939(P2010−173939)
【出願日】平成22年8月2日(2010.8.2)
【出願人】(501203344)独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構 (827)
【出願人】(000001878)三菱農機株式会社 (1,502)
【Fターム(参考)】