説明

汚染土壌浄化方法及び汚染土壌浄化装置

【課題】従来の汚染土壌浄化方法では、汚染土壌中に生息する微生物に酸素を十分に供給できない。
【解決手段】本発明の汚染土壌浄化方法は、水中に溶解した気体がすべて酸素である高濃度の酸素溶解水を微生物の生息する汚染土壌10Zに供給する。本発明の汚染土壌浄化装置1は、酸素溶解水生成装置2と、酸素溶解水生成装置に酸素を供給する酸素供給手段3と、酸素溶解水生成装置に供給された酸素の圧力を大気圧以上に設定する酸素圧力調整手段4と、酸素溶解水生成装置に水を供給する水供給手段5と、酸素溶解水生成装置で生成された酸素溶解水を汚染土壌に供給する酸素溶解水供給手段7とを備え、酸素溶解水生成装置は、酸素溶解室11を備え、酸素供給手段及び酸素圧力調整手段により酸素溶解室内で大気圧以上の圧力に保たれた酸素中に水供給手段から供給された水を通すことによって、水中に溶解した気体がすべて酸素である高濃度の酸素溶解水を生成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、汚染土壌中に生息する微生物に酸素を十分に供給できて汚染土壌の浄化を促進可能な汚染土壌浄化方法及び汚染土壌浄化装置に関する。
【背景技術】
【0002】
汚染土壌に酸素を過分に含む過飽和水を供給して汚染土壌中の微生物の活動を活発化させることによって、汚染土壌中の汚染物質の分解作用を早めて汚染土壌を浄化する方法が知られている。
【特許文献1】特開平10−216696号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
気体は水に溶けるが、大気(空気)中酸素が水に溶ける溶解量(=酸素溶解水中の溶存酸素量(Dissolved Oxygen))は、水温によって大きく異なり、水温0℃では最大14.16mg/L(リットル)、水温35℃では7.04mg/Lである。また、微生物の活性適温は30℃〜40℃である。
上記従来技術によれば、加圧水作成槽内に地下水を供給して滞留させるとともに空気を供給して圧力を上昇させ、地下水を加圧することによって酸素を過分に含む過飽和水を生成しているため、空気中の酸素以外の気体(ガス)も水中に溶解してしまうことによって酸素の溶解が妨げられ、水中への酸素の溶解量が少なくなる。また、土壌を微生物の活性適温に近くするために水温を上げれば、水中への酸素の溶解量がさらに少なくなると考えられる。したがって、従来技術によれば、水温を上げて土壌を微生物の活性適温にできたとしても、水温条件及び空気中の酸素以外の他の気体も水中に溶けてしまうという現象によって、過飽和水中の酸素量が少なくなってしまい、汚染土壌中に生息する微生物に酸素を十分に供給できないといった課題があった。
また、従来技術では、水中に空気を供給して酸素を水中に溶解させる方法により過飽和水を生成している。即ち、空気曝気によって過飽和水を生成していると考えられるため、水中に溶解されずに放散される酸素の量が多くなり、水中への酸素の溶解効率が悪い。この場合、加圧水作成槽内に供給された空気の酸素が水中に溶ける割合は、供給した空気の数パーセント程度であると考えられる。よって、供給空気の無駄な消費量が多くなり、不経済であるという課題があった。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明による汚染土壌浄化方法は、水中に溶解した気体がすべて酸素である高濃度の酸素溶解水を微生物の生息する汚染土壌に供給することを特徴とする。
高濃度の酸素溶解水は、酸素溶解室内において大気圧以上の圧力に保たれた酸素中に水を通すことによって生成されたことも特徴とする。
微生物を汚染土壌に供給したり、微生物への栄養分を汚染土壌に供給したり、酵素を汚染土壌に供給することも特徴とする。
本発明による汚染土壌浄化装置は、酸素溶解水生成装置と、酸素溶解水生成装置に酸素を供給する酸素供給手段と、酸素溶解水生成装置に供給された酸素の圧力を大気圧以上に設定する酸素圧力調整手段と、酸素溶解水生成装置に水を供給する水供給手段と、酸素溶解水生成装置で生成された酸素溶解水を汚染土壌に供給する酸素溶解水供給手段とを備えた汚染土壌浄化装置であって、酸素溶解水生成装置は、酸素溶解室を備え、酸素供給手段及び酸素圧力調整手段により酸素溶解室内で大気圧以上の圧力に保たれた酸素中に水供給手段から供給された水を通すことによって、水中に溶解した気体がすべて酸素である高濃度の酸素溶解水を生成することを特徴とする。
酸素溶解水生成装置は、酸素溶解室に水を取込むための水取込口と酸素溶解水を酸素溶解室の外に出す酸素溶解水出口とを繋ぐ水路とを備え、水路が螺旋状に延長する螺旋路により形成されたことも特徴とする。
【発明の効果】
【0005】
本発明の汚染土壌浄化方法によれば、水中に溶解した気体がすべて酸素である高濃度の酸素溶解水を微生物の生息する汚染土壌に供給するため、汚染土壌中の微生物に酸素を十分に供給でき、汚染土壌中の微生物の活動を活発化させることができるので、汚染土壌の浄化を促進できる。
酸素溶解室内において大気圧以上の圧力に保たれた酸素中に水を通すことによって上記高濃度の酸素溶解水を生成することによって、水中への酸素の溶解効率が良くなる。つまり、酸素溶解室内に供給した酸素を無駄なくすべて水中に溶解させることができて、経済的となる。
微生物を汚染土壌に供給して、汚染土壌中の微生物を増やすことによって、微生物による汚染土壌の浄化作用を向上できる。
微生物への栄養分を汚染土壌に供給することによって、微生物の活動を活発化させることができ、微生物による汚染土壌の浄化作用を向上できる。
酵素を汚染土壌に供給することによって、微生物の活動を活発化させることができ、微生物による汚染土壌の浄化作用を向上できる。
本発明の汚染土壌浄化装置によれば、酸素溶解室内に供給した酸素を無駄なく水中に溶解させることができて、上記高濃度の酸素溶解水を効率的に生成できるので、経済的な汚染土壌浄化装置を提供できる。さらに、上記高濃度の酸素溶解水を微生物の生息する汚染土壌に供給できるため、汚染土壌中の微生物に酸素を十分に供給でき、汚染土壌中の微生物の活動を活発化させることができるので、汚染土壌の浄化を促進できる。
また、酸素溶解水生成装置は、酸素溶解室の水取込口と酸素溶解水出口とを繋ぐ水路とを備え、水路が螺旋状に延長する螺旋路により形成されたことで、酸素溶解室内の酸素と溶解室水路を流下する水とが互いに接触する面積を増やすことができ、水中への酸素の溶解効率を良くできるので、経済的な汚染土壌浄化装置を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
図1及び図2は本発明の最良の形態1を示す。図1は汚染土壌浄化方法を実現するために廃棄物処分場に設置された汚染土壌浄化装置を示し、(a)は廃棄物処分場の上から見た場合の汚染土壌浄化装置を示し、(b)は廃棄物処分場を断面で示した場合においての汚染土壌浄化装置の設置状態を示す。図2は酸素溶解水生成装置を断面で示す。
【0007】
図1を参照し、汚染土壌浄化装置を説明する。
汚染土壌浄化装置1は、酸素溶解水生成装置2、酸素供給手段3、酸素圧力調整手段4、水供給手段5、水取込量調整手段6、酸素溶解水供給手段7、酸素溶解水配水量調整手段8を備える。
汚染土壌浄化装置1は、例えば、廃棄物埋立部10Xに廃棄物10Yが埋め立てられることによって廃棄物埋立部10Xと隣接する土壌が汚染土壌10Zとなる廃棄物処分場10に設置される。
【0008】
図2を参照し、酸素溶解水生成装置2の構造を説明する。
酸素溶解水生成装置2は、酸素溶解室11、制御装置12、酸素溶解室11内に設けられた圧力計13、圧力計13で計測された圧力値を表示する圧力表示器14、酸素を酸素溶解室内に導く酸素導入管15、酸素導入管15に設けられた酸素圧力調整用の流量調整弁16、水を酸素溶解室内に導く水導入管17、水導入管に設けられた水取込量調整用の流量調整弁18、酸素溶解室内で生成された酸素溶解水を酸素溶解水生成装置の外に導く酸素溶解水導出管19、酸素溶解水導出管19に設けられた酸素溶解水供給量調整用の流量調整弁20を備える。流量調整弁16、18、20は、制御装置12による電子制御によって弁開度が制御される電磁弁が使用される。
【0009】
酸素供給手段3は、高圧酸素ボンベ21と、高圧酸素ボンベ21と酸素導入管15とを互いに繋ぐ酸素連結管22とにより形成される。
水供給手段5は、貯水槽23と、ポンプ24とを互いに繋ぐ貯水槽側連結管25と、ポンプ24と水導入管17とを互いに繋ぐ酸素溶解水生成装置側連結管26とにより形成される。
酸素溶解水供給手段7は、酸素溶解水導出管19と流量調整弁20と配水管27とにより形成される。配水管27は、管が複数に分岐されて吐出口28が複数形成される。酸素溶解水導出管19の出口と配水管27の入口とが流量調整弁20により繋がれる。よって、酸素溶解水が、酸素溶解水導出管19、流量調整弁20、配水管27を経由して廃棄物処分場10の上方から廃棄物処分場10に散水される。
【0010】
酸素圧力調整手段4は、圧力計13と、酸素導入管15に設けられた流量調整弁16と、制御装置12とにより形成される。即ち、酸素圧力調整手段4として機能する制御装置12は、酸素溶解室11内の酸素圧力値を圧力計13から入力し、この酸素圧力値に基づいて生成した制御信号4aによって流量調整弁16の弁開度を調整することにより酸素溶解室11内への酸素取込量を調節して、酸素溶解室11内の酸素の圧力を大気圧以上の一定値に保つ。
水取込量調整手段6は、水導入管17に設けられた図外の流量計と、水導入管17に設けられた流量調整弁18と、制御装置12とにより形成される。水取込量調整手段6として機能する制御装置12は、流量計からの水の流量値を入力し、この流量値に基づいて生成した制御信号6aによって当該流量値が目標値となるように流量調整弁18の弁開度を制御する。
酸素溶解水配水量調整手段8は、酸素溶解水導出管19に設けられた図外の流量計と、酸素溶解水導出管19に設けられた流量調整弁20と、制御装置12とにより形成される。酸素溶解水配水量調整手段8として機能する制御装置12は、流量計からの酸素溶解水の流量値を入力し、この流量値に基づいて生成した制御信号8aによって当該流量値が目標値となるように流量調整弁20の弁開度を制御することによって、配水管17から廃棄物処分場10に散布される酸素溶解水の量を制御する。
また、制御装置12は、ポンプ制御信号24aをポンプ24に出力してポンプ24の駆動及び停止を制御する。
【0011】
酸素溶解室11の水取込口30と酸素溶解室11の酸素溶解水出口31とを繋ぐ水路は、酸素溶解室11内において上下方向に延長する螺旋状の水路(以下、螺旋水路32という)によりに形成される。尚、図2の断面図においては、螺旋水路32の一部を断続的に図示し、この螺旋水路32を介して流れる水の流れを矢印Wで示した。
螺旋水路32は、水と接触する路面部33、路面部33における酸素溶解室11の中心側の路縁より立ち上がる側壁部34と、路面部33における酸素溶解室11の内壁面35側の路縁より立ち上がる側縁部36とを備えて上下方向に螺旋状に延長する螺旋路により形成され、この螺旋路の側縁部36と内壁面35とが溶接やねじなどにより互いに連結されることによって酸素溶解室11の内壁面35に固定されたものである。
螺旋水路32を備えることによって、酸素溶解室11の水取込口30を経由して螺旋水路32の路面部33上を流れる水は、薄い水膜状となって流下する。このため、螺旋水路32の路面部33上を薄い水膜状で流れる水と酸素溶解室11内の酸素との接触面積が増えるので、酸素が水中に溶解しやすくなり、水中に溶解した気体がすべて酸素である高濃度の酸素溶解水を効率的に生成できる。
【0012】
次に、酸素溶解水生成装置2による酸素溶解水生成方法を説明する。
高圧酸素ボンベ21の図外の開閉栓を開放することにより、酸素が酸素連結管22、酸素導入管15、流量調整弁16を経由して酸素溶解室11内に圧送される。酸素溶解室11内の酸素の圧力は圧力計13により検出され、圧力計13で検出された圧力値が制御装置12に出力される。制御装置12は、圧力計13からの検出値に基づいて流量調整弁16の弁開度を制御し、酸素溶解室11内の酸素の圧力値を目標設定値、即ち、大気圧(1気圧)より高い一定値に保つ。目標設定値は、例えば、1.5〜2気圧程度である。
制御装置12は、酸素溶解室11内の酸素の圧力値が目標設定値に保たれた状態において、ポンプ制御信号24aをポンプ24に出力してポンプ24を駆動する。これにより、貯水槽23、貯水槽側連結管25、ポンプ24、酸素溶解水生成装置側連結管26、流量調整弁18、水導入管17を経由して酸素溶解室11内に水が取り込まれる。
水が螺旋水路32の路面部33上を薄い水膜状で流れる過程において、水と酸素とが互いに接触して酸素が水中に溶解し、水中に溶解した気体がすべて酸素である高濃度の酸素溶解水が生成される。
そして、酸素溶解水生成装置2で生成された高濃度の酸素溶解水が、配水管27を経由して廃棄物処分場10に散布される。
尚、図1(b)に示すように、廃棄物処分場10の廃棄物埋立部10Xの底に形成された汚濁水貯留部10T(図1(b)参照)に溜まった汚濁水10Wは、汚濁水管10Mを経由して10ポンプ10Pにより汲み上げられ、図外の汚濁水処理施設に送られて浄化処理される。
【0013】
最良の形態1によれば、酸素の圧力値を大気圧以上の目標設定値に保った状態の酸素溶解室11内に水を送り込み、また、螺旋水路32を経由させて水を流下させることによって、水中への酸素の溶解効率を向上でき、水中に溶解した気体がすべて酸素である高濃度の酸素溶解水を効率的に生成できる。つまり、酸素溶解室11内に供給した酸素を無駄なくすべて水中に効率的に溶解させることができて、経済的となる。最良の形態1では、水温0℃で酸素溶解量(=酸素溶解水中の溶存酸素量(Dissolved Oxygen))が70mg/L程度、水温35℃で酸素溶解量が34mg/L程度の酸素溶解水を効率的に生成できる。そして、この高濃度の酸素溶解水を廃棄物処分場10に散布でき、廃棄物処分場10の汚染土壌10Z中に生息する微生物に十分な水分と十分な酸素とを供給できるので、微生物の活動が活性化され、汚染土壌10Zの浄化が促進される。
【0014】
また、曝気によって酸素溶解水を生成する方法の場合、貯水槽23から酸素溶解室11内に取り込まれた水に含まれる小粒状物質である懸濁物質(Suspended Solid)が気泡の回りに付着することによって酸素と水との接触面積が減少するため、酸素が水中に溶けにくくなる。
一方、最良の形態1では、酸素溶解室11内に満たされた酸素中に水を通すことによって酸素溶解水を生成するので、気泡が生じず、懸濁物質によって酸素と水との接触面積が減少することがないので、酸素を水中に効率的に溶解させることができ、水中に溶解した気体がすべて酸素である高濃度の酸素溶解水を効率的に生成できるので、経済性に優れた汚染土壌浄化方法及び汚染土壌浄化装置を提供できる。
【0015】
最良の形態2
廃棄物処分場10に、上述した酸素溶解水の他に、微生物を供給することにより、汚染土壌10Z中の微生物を増やすことによって、微生物による汚染土壌10Zの浄化作用を向上できる。
【0016】
供給する微生物としては、人、動物体、植物等の生物に有用な微生物を供給する。例えば、糸状菌・カビ、酵母、枯草菌、中温性放線菌、高温性放線菌、エンテロバクター、好気性セルロース分解菌、嫌気性セルロース分解菌、アンモニア酸化細菌、亜硝酸酸化細菌、脱窒菌である。
【0017】
微生物の供給方法としては、例えば、図外の微生物培養槽を設けて、この微生物培養槽で培養した微生物を貯水槽23の水に混入する。
【0018】
最良の形態3
廃棄物処分場10に、最良の形態1で説明した酸素溶解水の他に微生物への栄養分を供給したり、最良の形態2で説明した酸素溶解水と微生物の他に微生物への栄養分を供給することによって、微生物の活動を活発化させることができ、微生物による汚染土壌の浄化作用を向上できる。
栄養分としては、窒素やたんぱく質を供給する。栄養分の供給方法としては、例えば、最良の形態1;2の貯水槽に栄養分を混入したり、最良の形態2の微生物培養槽に栄養分を混入する。
【0019】
最良の形態4
廃棄物処分場10に、最良の形態1で説明した酸素溶解水の他に酵素を供給したり、最良の形態2で説明した酸素溶解水と微生物の他に酵素を供給したり、最良の形態2で説明した酸素溶解水と微生物と栄養分の他に酵素を供給することによって、微生物の活動を活発化させることができ、微生物による汚染土壌の浄化作用を向上できる。
酵素としては、プロテアーゼなどの糖分を供給する。酵素の供給方法としては、例えば、上述した貯水槽や微生物培養槽に混入する。
【0020】
最良の形態5
本発明の汚染土壌浄化方法及び汚染土壌浄化装置は、油や揮発性有機化合物(VOC)などで汚染された汚染土壌を浄化したい場合にも使用できる。
例えば、汚染土壌において上記酸素溶解水を地下水位より下の位置まで配水管で導くととともに、汚染土壌中を流れる地下水の流れと同じ方向に向けて酸素溶解水を排出する構成とする。
この場合、最良の形態2のように上記酸素溶解水の他に微生物も汚染土壌に供給したり、最良の形態3の栄養分や、最良の形態4の酵素も汚染土壌に供給すれば、微生物による油や揮発性有機化合物の生分解がより促進され、汚染土壌を浄化できる。
【産業上の利用可能性】
【0021】
上記では、制御装置12による電子制御方式の酸素溶解水生成装置2を示したが、人が人力で流量調整弁などを調整する方式の酸素溶解水生成装置を用いてもよい。
微生物、栄養分、酵素は、汚染土壌に直接散布してもよい。
螺旋水路32は、路面部33における酸素溶解室11の内壁面35側の路縁と当該内壁面35とが溶接などによって互いに連結されることによって酸素溶解室11の内壁面35に固定された構成のものでもよい。
酸素溶解水導出管19、流量調整弁20、配水管27を用いずに酸素溶解水出口31から廃棄物10Y上に酸素溶解水を散布する構成の酸素溶解水供給手段としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】汚染土壌浄化装置の設置図(最良の形態1)。
【図2】酸素溶解水生成装置の断面図(最良の形態1)。
【符号の説明】
【0023】
1 汚染土壌浄化装置、2 酸素溶解水生成装置、3 酸素供給手段、
4 酸素圧力調整手段、5 水供給手段、7 酸素溶解水供給手段、
10Z 汚染土壌、11 酸素溶解室、30 水取込口、31酸素溶解水出口、
32 螺旋水路(螺旋路)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水中に溶解した気体がすべて酸素である高濃度の酸素溶解水を微生物の生息する汚染土壌に供給することを特徴とする汚染土壌浄化方法。
【請求項2】
高濃度の酸素溶解水は、酸素溶解室内において大気圧以上の圧力に保たれた酸素中に水を通すことによって生成されたことを特徴とする請求項1に記載の汚染土壌浄化方法。
【請求項3】
微生物を汚染土壌に供給することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の汚染土壌浄化方法。
【請求項4】
微生物への栄養分を汚染土壌に供給することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の汚染土壌浄化方法。
【請求項5】
酵素を汚染土壌に供給することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の汚染土壌浄化方法。
【請求項6】
酸素溶解水生成装置と、酸素溶解水生成装置に酸素を供給する酸素供給手段と、酸素溶解水生成装置に供給された酸素の圧力を大気圧以上に設定する酸素圧力調整手段と、酸素溶解水生成装置に水を供給する水供給手段と、酸素溶解水生成装置で生成された酸素溶解水を汚染土壌に供給する酸素溶解水供給手段とを備えた汚染土壌浄化装置であって、酸素溶解水生成装置は、酸素溶解室を備え、酸素供給手段及び酸素圧力調整手段により酸素溶解室内で大気圧以上の圧力に保たれた酸素中に水供給手段から供給された水を通すことによって、水中に溶解した気体がすべて酸素である高濃度の酸素溶解水を生成することを特徴とする汚染土壌浄化装置。
【請求項7】
酸素溶解水生成装置は、酸素溶解室に水を取込むための水取込口と酸素溶解水を酸素溶解室の外に出す酸素溶解水出口とを繋ぐ水路とを備え、水路が螺旋状に延長する螺旋路により形成されたことを特徴とする請求項6に記載の汚染土壌浄化装置。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2007−330921(P2007−330921A)
【公開日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−167627(P2006−167627)
【出願日】平成18年6月16日(2006.6.16)
【出願人】(502281127)株式会社ファテック (83)
【出願人】(599064096)大栄株式会社 (5)
【出願人】(506209086)環テックス株式会社 (5)
【出願人】(501382133)
【Fターム(参考)】