説明

汚水濾過装置

【課題】汚水の確実な濾過を低コストで達成する。
【解決手段】汚水Eを濾過する第1濾過部1と、第1濾過部1の下流にあって、第1濾過部で濾過されて流れ出る汚水Eを受け止めて更に濾過する第2濾過部2とを備える。第1濾過部1は、汚水Eに含まれる夾雑物を保持する保持材Dを収容する第1濾過容器1Aと、第1濾過容器1Aを出し入れ自在に収容する第1濾過容器収容体10とを備える。第2濾過部2は、汚水Eを濾過する濾過材Cを収容する複数の第2濾過容器2A〜2Eと、上流側から下流側に分割され、第2濾過容器2A〜2Eを出し入れ自在に収容するとともに、汚水Eを貯留する複数の濾過空間3A〜3Eを備えた第2濾過容器収容体20と、濾過空間3A〜3E同士を連通するとともに、貯留された汚水Eを下流側に隣接する濾過空間3A〜3Eに移動させる通水口3とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、汚水濾過装置に関し、主に、台所の流し台、洗面所、風呂、洗濯機等から排水される汚水を濾過する汚水濾過装置に関する。
【背景技術】
【0002】
台所の流し台、洗面所、風呂、洗濯機等から排水される汚水は、単独浄化処理槽や合併浄化処理漕等の汚水濾過装置を用いて浄化処理を行うことが知られている。下記特許文献1に記載の汚水濾過装置は、第1、2の二つの濾過部を有しており、第1の濾過部で汚水中の夾雑物を除去し、この夾雑物が除去された第1濾過水をポンプにより、濾過材が収容された第2の濾過部に圧送することで第1濾過水を濾過するようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−327809号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の従来技術によると、汚水中の夾雑物を除去する濾過工程と、夾雑物が除去された第1濾過水を濾過する工程の2工程で汚水を濾過するため、この汚水を効果的に濾過できる。しかしながら、特許文献1の汚水濾過装置は、第1濾過水をポンプにより強制的に第2の濾過部に送り込むとともに、この濾過部を通過させて濾過するものであるので、濾過材に対する第1濾過水の接触時間が短く、汚水の効果的な濾過ができないという問題があった。
【0005】
また、この汚水濾過装置は、前述のポンプ、複数の濾過筒を連通させるための配管、この濾過筒にポンプを介して第1濾過水を送り込む配管等の複雑な配管構造からなるものであるので、部品や組み立て等の製造コストが嵩んでしまうという問題があった。更に、ポンプを動かすための電気代やメンテナンス等によるランニングコストがかかる上に、ポンプの動作音や振動による騒音が生じるという問題があった。また、第2の濾過部に収容された濾過材は、第2の濾過部を構成する複数の濾過筒を分解することにより嵌脱するようになっているので、濾過材の交換作業が面倒であった。
【0006】
本発明は、このような問題に対処することを課題の一例とするものである。すなわち、汚水の濾過を確実にできること、濾過材の交換や点検を容易にできること、製造コスト及びランニングコストを削減できること、製造コスト及びランニングコストを削減することで、汚水の確実な濾過を低コストで達成できること、汚水の濾過時の騒音を低減できること、等が本発明の目的である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
このような目的を達成するために、本発明による汚水濾過装置は、以下の構成を少なくとも具備するものである。
【0008】
汚水を濾過する第1濾過部と、前記第1濾過部の下流にあって、該第1濾過部で濾過されて流れ出る汚水を受け止めて更に濾過する第2濾過部と、備え、前記第1濾過部は、少なくとも、汚水に含まれる夾雑物を保持する保持材を収容する第1濾過容器と、該第1濾過容器を出し入れ自在に収容する第1濾過容器収容体と、を備え、前記第2濾過部は、汚水を濾過する濾過材を収容する複数の第2濾過容器と、上流側から下流側に分割され、前記第2濾過容器を出し入れ自在に収容するとともに、汚水を貯留する複数の濾過空間を備えた第2濾過容器収容体と、前記濾過空間同士を連通するとともに、貯留された汚水を下流側に隣接する前記濾過空間に移動させる通水口と、を備えていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
このような特徴を有することで本発明は、以下の効果を奏する。すなわち、複雑な配管やポンプを必要とせずに、汚水を第1濾過部から第2濾過部に流しながら、第1濾過部で夾雑物を保持するとともに、複数の第2濾過容器を備えた第2濾過部でゆっくりと濾過するようにしているので、汚水の濾過を確実にできる。また、第1濾過容器と第2濾過容器とを着脱可能にしているので、濾過材の交換や点検を容易に行うことができる。したがって、製造コスト及びランニングコストを削減できるので、汚水の確実な濾過を低コストで達成できる。しかも、ポンプを使用せずに汚水の濾過ができるので、汚水の濾過時の騒音を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明に係る汚水濾過装置の第1実施形態を示す断面図。
【図2】図1の平面図で天板を取り外した状態を示す。
【図3】図1の(3)-(3)線断面図。
【図4】図1の(4)-(4)線断面図。
【図5】本発明に係る汚水濾過装置の第2実施形態を示す断面図。
【図6】図5の(6)-(6)線断面図。
【図7】図5の(7)-(7)線断面図。
【図8】本発明に係る汚水濾過装置の第3実施形態を示す断面図。
【図9】本発明に係る汚水濾過装置の第4実施形態を示す断面図。
【図10】本発明に係る汚水濾過装置の第5実施形態を示す断面図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明でいう保持材とは、例えば、残飯、毛髪、垢、水垢等の有機廃棄物からなる夾雑物を保持するものであればよいが、例えば、木炭、ゼオライト、礫、軽石、砂、おがくず、木チップ等の天然素材であって、汚水の濾過機能及び前述の夾雑物を保持しながら分解処理する機能を有するものが好ましい。また、細かい網目や細かい孔を有する箱状、籠状、板状等に形成されたフィルター状のものであって、夾雑物を保持するが、水の濾過機能及び夾雑物を分解処理する機能がない保持材としてもよい。
【0012】
また、本発明でいう濾過材とは、水を濾過する機能を有するものであればよいが、例えば、木炭、ゼオライト、礫、軽石、砂、おがくず、木チップ等の天然素材からなるものが好ましい。
【0013】
本発明の汚水濾過装置は、通水口が、第2濾過容器の上部に汚水を流し入れるように設けられていることが好ましい。この通水口の具体的な構成として、例えば、上流側に設けられた下部側通水口と、この下部側通水口よりも上方、且つ下流側に設けられた上部側通水口と、下部側通水口と上部側通水口とを連通する水路と、を備えている構成が挙げられる。また、第2濾過容器の下部に汚水を流し入れる下部側通水口と、第2濾過容器の上部に汚水を流し入れる上部側通水口とを有し、これら両通水口を上流から下流へ交互に設けた構成が挙げられる。
【0014】
また、本発明の汚水濾過装置は、前記通水口が、第2濾過容器の下部から第2濾過容器に汚水を流し入れるように設けられていることが好ましい。この通水口の具体的な構成として、例えば、上流側に設けられた上部側通水口と、この上部側通水口よりも下方、且つ下流側に設けられた下部側通水口と、上部側通水口と下部側通水口とを連通する水路と、を備えている構成が挙げられる。
【0015】
また、本発明の汚水濾過装置は、上部側通水口の下端部を上流側よりも下流側が低い位置になるように設定することが好ましい。
【0016】
また、本発明の汚水濾過装置は、最下流側の濾過空間に、濾過された濾過水を濾過空間外へ排水する排水部を備え、この排水部を上部側通水口よりも下方に設けることが好ましい。
【0017】
また、本発明の汚水濾過装置は、第2濾過容器の全部が水没するように収容することが好ましい。
【0018】
また、本発明の汚水濾過装置は、第1濾過容器収容体及び第2濾過容器収容体が木材を用いて形成され、更に、この木材には土埋木が含まれていることが好ましい。この土埋木を含む木材は、樹脂含有量が多く、防水性、防虫性、抗菌性を有するものがよく、このような木材として、例えば、スギ、マツ、ヒノキ、カヤ等が挙げられる。
【0019】
また、本発明の汚水濾過装置は、前記第1濾過容器収容体を除いて又は含んで埋設することが好ましい。
【0020】
以下、本発明に係る汚水濾過装置の実施形態を図面に基づいて説明する。図1〜図4は、第1実施形態を示し、図5〜図7は、第2実施形態を示し、図8は、第3実施形態を示し、図9は、第4実施形態を示し、図10は、第5実施形態を示す。
【0021】
第1実施形態の汚水濾過装置Aは、この汚水濾過装置Aの全てを土中(図示せず)に埋設する形態のものであり、最上流側に配置された第1濾過部1と、第1濾過部1の下流側に配置された第2濾過部2とを備え、家屋(図示せず)からの排水管Bが第1濾過部1に配管され、第1濾過部1及び第2濾過部2で濾過された濾過水Fが、第2濾過部2の最下流側から前述の土中に排水されるようになっている。
【0022】
第1濾過部1は、濾過材C及び夾雑物(図示せず)を分解処理する機能を有する保持材Dを出し入れ可能に収容するとともに、汚水Eを通過させる通過口100を備えた第1濾過容器1Aと、この第1濾過容器1Aを収容する第1濾過容器収容体10と、この第1濾過容器収容体10に設けられ、排水管Bに配管される案内部1Bとを備えている。
【0023】
第1濾過容器1Aは、防錆加工を施した針金等を編んでなる多数の網目を有し、この網目を通過口100として形成された上部(上流側)開放型の籠状のものであり、上部の開放部11が案内部1Bの排水出口B10と対面するように配置されている。また、図1、図2において開放部11の左右の縁には、第1濾過容器収容体10に設けられた2本の保持杆10Bに載置される保持板12が外側へ突出するように設けられている。また、保持板12の上面には、第1濾過容器1Aを持ち運ぶための取手13が設けられている。このような第1濾過容器1Aには、下方に濾過材Cが収容され、この濾過材Cに積層するように保持材Dが収容されている。
【0024】
尚、第1濾過容器1Aは、例示した形態に限らず、例えば、多数の孔を通過口100とした上部開放型の籠状の成形品としてもよい(図示せず)。
【0025】
第1濾過容器収容体10は、下部(下流側)を開放した箱状のものであり、四方を囲んだ側壁14の上部開放部15を塞ぐ天板16の中央部に案内部1Bが貫通取り付けされている。側壁14の内側には、保持杆10Bが固定状に取り付けられている。2本の保持杆10Bの間隔は、第1濾過容器1Aが通過可能な間隔であるとともに、保持板12が載置可能な間隔として配置されている。天板16は、側壁14に対してボルト・ナット(図示せず)等によって着脱可能に取り付けられており、この天板16を取り外すことによって上部開放部15を開放して、第1濾過容器1Aを着脱できるようになっている。
【0026】
第1濾過容器収容体10は、樹脂含有量が多く、防水性、防虫性、抗菌性を有するスギ、マツ、ヒノキ、カヤ等の木材及び土埋木を用いて構成されている。
【0027】
案内部1Bは、排水管Bと同径とする管体であり、配水管Bに対して接続具(図示せず)を介して着脱自在に接続されている。
【0028】
このような第1濾過部1によると、案内部1Bを介して第1濾過容器収容体10に案内される汚水Eが、第1濾過容器1Aに流入し、濾過材C及び保持材Dに接触しながら第1濾過部1を通過して第2濾過部2に流入する。このとき、汚水Eが濾過材C及び保持材Dに接触することによって、濾過されるとともに、この汚水Eに含まれている夾雑物が濾過材C及び保持材Dに引っ掛かるように保持される。したがって、第1濾過容器1Aを通過して第2濾過部2に流入する汚水Eは、夾雑物の含有量が減少し、ある程度濾過された状態になっている。また、保持材Dにより保持された夾雑物を分解処理することができる。
【0029】
濾過材C及び保持材Dの交換は、第1濾過容器1Aを取り外して濾過材C及び保持材Dを入れ換えることにより行うことができる。また、濾過材Cの上部に積層した保持材Dにより、汚水Eに含まれるほとんどの夾雑物を保持するとともに、保持された夾雑物を分解処理するので、夾雑物による濾過材Cの汚れを防ぎ、濾過材Cの濾過機能を長期間にわたって保持することができる。したがって、濾過材C及び保持材Dの交換作業を容易に行うことができ、しかも、濾過材C及び保持材Dの交換回数を減らすことができるので、材料コストや交換作業コスト等を削減することができる。
【0030】
第2濾過部2は、濾過材Cを出し入れ可能に収容するとともに、汚水Eを通過させる通過口200を備えた5個の第2濾過容器2A〜2Eと、上流側から下流側に沿って5分割され、第2濾過容器2A〜2Eを出し入れ自在に収容する5個の濾過空間3A〜3Eを備えた第2濾過容器収容体20と、濾過空間3A〜3Eを連通する通水口3と、最下流側に確保された排水空間3Fに設けられた排水部3Gとを備えている。
【0031】
第2濾過容器2A〜2Eは、多数の孔を通過口200とする上部開放型の籠状の成形品であり、全て同大・同形状に形成されている。また、底部201には脚部202が設けられている。本形態では、第2濾過容器2A〜2Eに収容される濾過材Cとして、第2濾過容器2Aは木チップ、第2濾過容器2Bはおがくず、第2濾過容器2C、2Dは木炭、第2濾過容器2Eは砂としている。また、第2濾過容器2Aが最上流側の濾過空間3Aに収容され、第2濾過容器2B以下、順に上流側から下流側に並ぶ濾過空間3B〜3Eに収容されている。
【0032】
尚、第2濾過容器2A〜2Eは、例示した形態に限らず、例えば、第1濾過容器1Aのような、防錆加工を施した針金等を編んで多数の網目を有し、この網目を通過口200として形成された上部開放型の籠状の形態としてもよい(図示せず)。
【0033】
第2濾過容器収容体20は、四方を囲んだ側壁22の上部開放部23を天板24で塞ぎ、この天板24の濾過空間3Aと正対する部位を開放した箱状のものである。第2濾過容器収容体20と第1濾過容器収容体10とは、天板24の開放部25と第1濾過容器収容体10における下部開放部17とを正対させた状態で連結することによって、第1濾過容器1Aで濾過された汚水Eが第2濾過容器2Aに流入するようになっている。
【0034】
天板24は、上部開放部23を濾過空間3A〜3E及び排水空間3Fごとに独立して開放できるように分割され、分割された天板24の夫々が、側壁22に対してボルト・ナット(図示せず)等によって着脱可能に取付けられており、この天板24を取外すことによって上部開放部23を開放して、第2濾過容器2A〜2Eを着脱できるようになっている。
【0035】
第1濾過部1と第2濾過部2とは、濾過空間3A上の天板24に対して、第1濾過部1における側壁14を、ボルト・ナット等の締め付け部材(図示せず)や嵌合等の取り付け手段(図示せず)を用いて、着脱自在に取り付けることによって、分離可能に一体化されている。
【0036】
濾過空間3A〜3Eは、一対の仕切り板4A、4Bからなる仕切り部4によって仕切られており、この仕切り部4に設けられた通水口3によって連通されている。濾過空間3A〜3Eは、汚水Eが貯留されるように、側壁22と、仕切り部4、第2濾過容器収容体20の底板26とで独立した容器形態に構成され、第2濾過容器2A〜2Eが適合して収容されるようになっている。
【0037】
通水口3は、上流側の仕切り板4Aの下端に設けられた下部側通水口31と、下流側の仕切り板4Bの上端に設けられた上部側通水口32と、仕切り板4A、4Bの間に、下部側通水口31と上部側通水口32とを連通するように確保された水路33とから構成されている。
【0038】
この通水口3は、濾過空間3Aに流入する汚水Eの貯水量が増えるのにともなって、この汚水Eが下部側通水口31から水路33に流入するとともに、この水路33を上部側通水路32に向かって上昇するように案内し、更に、濾過空間3Aの汚水Eの貯水量が上部側通水口32を超える高さになるのにともなって、水路33を上昇する汚水Eのオーバーフロー分が、上部側通水口32を超えて濾過空間3Bに流入するように案内できるようになっている。
【0039】
このとき、濾過空間3Aに貯水される汚水Eは、下方から徐々に貯水され、上部側通水口32を超える高さとなるまで、第2濾過容器2Aに収容された濾過材Cに接触して濾過されているため、水路33を上昇してオーバーフローして濾過空間3Bに流入する汚水Eが、濾過空間3Aの汚水E中、最も浄化された汚水Eとなる。以下、濾過空間3B〜濾過空間3Eまで、濾過空間Aと同様に、流入する汚水Eを貯水しながら濾過するとともに、オーバーフローさせることで、順次汚水Eを浄化し、最後に濾過空間3Eで濾過した汚水Eを濾過水Fとして排水空間3Fから排水部3Gを介して土中に排水することができる。
【0040】
濾過空間3Eの下流側は、仕切り板4Cによって仕切られており、この仕切り板4Cの下流側に濾過空間3Eと連通する排水空間3Fが確保されている。仕切り板4Cの下端には、濾過空間3Eと連通する下部側通水口31が設けられており、濾過空間3Eで濾過された濾過水Fが下部側通水口31から排水空間3Fに流入するようになっている。排水空間3Fに流入した濾過水Fは、濾過空間3Eの汚水Eの貯水量が増えるのにともなって上昇し、排水部3Gを超える高さになるのにともなって、排水空間3Fを上昇する濾過水Fのオーバーフロー分が排水部3Gを介して土中に排水されるようになっている。
【0041】
本実施形態では、上部側通水口32の下端部310(仕切り板4Bの上端)の高さ位置を、下流側が上流側よりも低くなるように設定しており、濾過空間3B〜3Eの貯水量が下流側の上部側通水口32の下端部310を超える高さになっても、汚水Eが上流側の上部側通水口32を超えて逆流しないようになっている。また、排水部3Gの上端部の高さ位置を、最下流側における上部側通水口32の下端部310の高さよりも下方となるように設定しており、濾過空間3Eの貯水量が排水部3Gの下端部を超える高さになっても、汚水Eが上流側の上部側通水口32を超えて逆流しないようになっている。
【0042】
第2濾過容器収容体20は、仕切り部4を含む全体を、樹脂含有量が多く、防水性、防虫性、抗菌性を有する例えば、スギ、マツ、ヒノキ、カヤ等の木材及び土埋木を用いて構成されている。
【0043】
本実施形態の汚水濾過装置Aによると、排水管Bからの汚水Eを、案内部1Bを介して第1濾過部1に保持された第1濾過容器1Aに流入させ、濾過材C及び保持材Dにより濾過するとともに、汚水Eに含まれた夾雑物を保持することで除去し、夾雑物が除去された汚水Eを通過させて第2濾過部2の最上流側の濾過空間3Aに流入させることができる。第2濾過部2では、流入した汚水Eを、濾過空間3A〜濾過空間3Eに順次貯水しながら、下流側に向かってオーバーフローさせることで、第2濾過容器2A〜第2濾過容器2Eに収容された濾過材Cに順次接触させて濾過して、濾過した濾過水Fを排水空間3Fから排水部3Gを介して排水することができる。
【0044】
したがって、本実施形態の汚水濾過装置Aは、汚水Eを第1濾過部1から第2濾過部2へ濾過しながら落水させるとともに、第2濾過部2において、汚水Eを貯水しながらオーバーフローさせて徐々に濾過するようにしているので、ポンプを用いずに汚水Eの濾過から排水を行うことができる。そのため、ポンプを用いた場合に必要となる電力や燃料を不要にすることができる。その上、ポンプを作動させた場合に生じる動作音や振動もないので、低コストで静かに汚水Eの濾過を行うことができる。しかも、汚水Eを上流側から下流側へ段階的にオーバーフローさせてゆっくりと濾過するようにしているため、汚水Eの濾過を確実に行うことができる。
【0045】
また、第1濾過容器1A及び第2濾過容器2A〜第2濾過容器2Eが着脱自在であるので、濾過材C及び保持材Dの交換、第1濾過容器1A及び第2濾過容器2A〜第2濾過容器2Eの清掃及びメンテナンス、濾過空間3A〜濾過空間3Eの清掃及びメンテナンス等を容易に行うことができる。
【0046】
また、第1濾過容器収容体10及び第2濾過容器収容体20を、樹脂含有量が多く、防水性、防虫性、抗菌性を有する木材及び土埋木を用いて構成しているので、長期間にわたる埋設においても、第1濾過容器収容体10及び第2濾過容器収容体20の腐食、虫食い、分解等を抑制することができる。また、廃棄時においても、木材であるため、焼却処理することもできるし、木チップやおがくずに加工して濾過材Cや保持材Dとして再利用することもできる。
【0047】
次に、第2実施形態の汚水濾過装置A’を説明する。本実施形態の汚水濾過装置A’は、第1実施形態の汚水濾過装置Aにおける通水口3の形態及び仕切り部4の形態を変更し、排水空間3Fが設けられていないものであり、この通水口3の形態及び仕切り部4の形態、並びに排水空間3Fが設けられていない形態以外は、汚水濾過装置Aと同形態のものであるため、重複する部位については、図面に同符号を付すことにより説明を省略する。
【0048】
本実施形態の第1濾過容器収容体10は、第1実施形態における保持杆10Bに換えて、側壁14の上端内側に、保持板12を載置する保持段部10Cが形成されており、この保持段部10Cに保持板12を載置することによって、第1濾過容器1Aを第1濾過容器収容体10内に取り付けるようになっている。そして、第1実施形態と同様に、天板16を取り外すことによって上部開放部15を開放して、第1濾過容器1Aを着脱できるようになっている。
【0049】
仕切り部4は、一枚の板から構成されており、この仕切り部4に通水口3が設けられている。濾過空間3Aと濾過空間3Bを仕切る仕切り部4に設けられた通水口3は、上部側通水口32であり、濾過空間3Aと濾過空間3Bとを上部で連通している。濾過空間3Bと濾過空間3Cを仕切る仕切り部4に設けられた通水口3は、下部側通水口31であり、濾過空間3Bと濾過空間3Cとを下部で連通している。濾過空間3Cと濾過空間3Dを仕切る仕切り部4に設けられた通水口3は、上部側通水口32であり、濾過空間3Cと濾過空間3Dとを上部で連通している。濾過空間3Dと濾過空間3Eを仕切る仕切り部4に設けられた通水口3は、下部側通水口31であり、濾過空間3Dと濾過空間3Eとを下部で連通している。排水部3Gは、上部側通水口32と同高に設けられている。
【0050】
本実施形態の汚水濾過装置A’によると、上部側通水口32と下部側通水口31とを、上流側から下流側へ交互に配置しているので、濾過空間3Aから上部側通水口32を介してオーバーフローする汚水Eが濾過空間3Bに流入するとともに、下部側通水口31を介して濾過空間3Cに流入する。また、濾過空間3B及び濾過空間3Cが満水となって、濾過空間3Cと濾過空間3Dを仕切る仕切り部4に設けられた上部側通水口32からオーバーフローする汚水Eが、濾過空間3Dに流入するとともに、下部側通水口31を介して濾過空間3Eに流入する。
【0051】
すなわち、第1濾過容器2Aに収容された濾過材3Cで濾過されてオーバーフローする汚水Eは、濾過空間3Bと濾過空間3Cとに徐々に流入しながら貯水されるとともに、第2濾過容器2Bに収容された濾過材Cと第2濾過容器2Cに収容された濾過材Cとで濾過され、更に、濾過空間3Dからオーバーフローする汚水Eは、濾過空間3Dと濾過空間3Eとに徐々に流入しながら貯水されるとともに、第2濾過容器2Dに収容された濾過材Cと第2濾過容器2Eに収容された濾過材Cとで濾過されるため、汚水Eをゆっくりと確実に濾過することができる。そして、濾過空間3Dと濾過空間3Eで最終的に濾過された濾過水Fが貯水されて排水部3Gをオーバーフローすることにより排水できる。
【0052】
したがって、本実施形態の汚水濾過装置A’によっても、第1実施形態の汚水濾過装置Aと同様の作用効果を有し、しかも、通水口3及び仕切り部4を簡単な構造にすることができる。
【0053】
次に、第3実施形態の汚水濾過装置A”を説明する。本実施形態の汚水濾過装置A”は、第2実施形態の汚水濾過装置A’における通水口3の形態を変更したものであり、この通水口3の形態以外は、汚水濾過装置A’と同形態のものであるため、重複する部位については、図面に同符号を付すことにより説明を省略する。
【0054】
通水口3は、全て上部側通水口32としたものであり、汚水Eを濾過空間3A〜濾過空間3Eに順次貯水しながら、下流側に向かってオーバーフローさせることで、第2濾過容器2A〜第2濾過容器2Eに収容された濾過材Cに順次接触させて濾過して、濾過した濾過水Fを排水部3Gから排水するようになっている。
【0055】
したがって、本実施形態の汚水濾過装置A”によっても、第1実施形態の汚水濾過装置Aと同様の作用効果を有し、しかも、通水口3及び仕切り部4をより簡単な構造にすることができる。
【0056】
次に、第4実施形態の汚水濾過装置A'''を説明する。本実施形態の汚水濾過装置A'''は、汚水濾過装置Aと同様に、上部側通水口32の下端部310の高さ位置を、下流側が上流側よりも低くなるように設定している。また、本実施形態の汚水濾過装置A'''では、濾過空間3Aを除く濾過空間3B〜濾過空間3Eを夫々仕切り板34によって2分割して、濾過空間30B、31B、濾過空間30C、31C、濾過空間30D、31D、濾過空間30E、31Eを形成し、これら、濾過空間30B、31B、30C、31C、30D、31D、30E、31Eに第2濾過容器2A〜2Hを収容している。本実施形態では、濾過空間3Aには、第2濾過容器が収容されず、汚水Eを貯水する空間となっているが、この濾過空間3Aに第2濾過容器を収容してもよい。
【0057】
仕切り板34には、下部側通水口31が形成されており、この下部側通水口31によって、濾過空間30Bと31B間、濾過空間30Cと31C間、濾過空間30Dと31D間、濾過空間30Eと31E間を連通している。
【0058】
第2濾過容器2A〜2Hは、各濾過空間3B〜3Eが満水になった状態において、上面まで水没する高さ位置を定位置として保持して配置されており、更に、底部201の下方に通水空間Sを確保して配置されている。また、この第2濾過容器2A〜2Hは、開閉可能な蓋27を備えており、第2濾過容器2A〜2Hが上面まで水没したときに、水に浮く濾過材が第2濾過容器2A〜2Hから濾過空間3B〜3Eに流れ出ないようになっている。この蓋27も第2濾過容器2A〜2Hと同様に多数の孔(図示せず)を有し、この孔を汚水Eの通過口(図示せず)したものである。
【0059】
第2濾過容器2A〜2Hの定位置を保持する構成としては、第2濾過容器2A〜2Hの底部201に脚部を備えたり、濾過空間3B〜3Eに台を固定し、この台に第2濾過容器2A〜2Hを載せたりすることで定位置を保持する構成が挙げられる(図示せず)。この場合、第2濾過容器2A〜2Hの浮き上がりを防ぐために、第2濾過容器2A〜2Hを蓋27の上方から押さえたり、第2濾過容器2A〜2Hに錘を設けたりする構成が挙げられる(図示せず)。また、蓋27が浮き上がらないように、第2濾過容器2A〜2Hに対して掛止したり、蓋27に錘を設けたりする構成が挙げられる(図示せず)。
【0060】
第4実施形態の汚水濾過装置A'''によると、第1実施形態の汚水濾過装置Aと同様の効果を有し、しかも、第2濾過容器2A〜2Hが上面まで水没するので、各濾過空間3B〜3Eに貯水される汚水Eを収容された濾過材Cの全部に接触させることができるとともに、前述の汚水濾過装置A〜A”に比べて接触時間を長くすることができる。また、一つの濾過空間3B〜3Eに夫々2つの第2濾過容器2A〜2Hを収容しているので、前述の汚水濾過装置A〜A”と同数の濾過空間3A〜3Eでありながら、汚水濾過装置A〜A”よりも多種の濾過材を収容し、この多種の濾過材Cにより汚水Eを濾過することができる。したがって、本実施形態の汚水濾過装置A'''は、汚水Eをより確実に濾過することができる。
【0061】
次に、第5実施形態の汚水濾過装置A''''を説明する。尚、第1実施形態〜第4実施形態と重複する部位については、同符号を付すことにより説明を省略する。また、本実施形態の汚水濾過装置A''''は、排水空間3Fに第2濾過容器を収容した形態としたものであり、以下では、この排水空間3Fに収容される第2濾過容器に符号2Eを付して説明し、排水空間3Fを濾過空間3F’として説明する。
【0062】
本実施形態の汚水濾過装置A''''は、通水口3を第2濾過容器2A〜2Eの下部からこの第2濾過容器2A〜2Eに汚水を流し入れるように設けたものである。また、汚水濾過装置A''''は、濾過空間3Aを除く濾過空間3B〜3F’に第2濾過容器2A〜2Eを収容したものである。
【0063】
また、本実施形態の汚水濾過装置A''''は、第1濾過部1が設けられておらず、第1濾過容器1Aが濾過空間3Aに配されている。濾過空間3Aの上部には、側部に排水管Bに配管される案内部1Bを備えた環体18が設けられている。環体18の上部は着脱可能な蓋体19で塞がれており、この蓋体19を取り外すことによって、第1濾過容器1Aを濾過空間3Aから取り外せるようになっている。
【0064】
本実施形態の第2濾過容器2A〜2Eは、第4実施形態と同様の構成としてなるものであり、各濾過空間3B〜3F’が満水になった状態において、上面まで水没する高さ位置を定位置として保持して配置されており、更に、底部201の下方に通水空間Sを確保して配置され、第4実施形態と同様の構成で定位置が保持されている。
【0065】
通水口3は、上部側通水口32を上流側の仕切り板4Aの上端に設け、下部側通水口31を下流側の仕切り板4Bの下端に設けたものであり、上流側の濾過空間3A〜3Eが満水になると、この汚水を上部側通水口32から水路33に流入させるとともに、この水路33を下降させて下部側通水口31から濾過空間3A〜3Eと夫々下流側で隣り合う濾過空間3B〜3F’に流出させるようになっている。
【0066】
各濾過空間3B〜3F’に流出して貯められる汚水Eは、徐々に水位が上昇することによって、各濾過空間3B〜3F’に収容された第2濾過容器2A〜2Eの下部からこの第2濾過容器2A〜2Eに流し入れられて濾過されるようになっている。
【0067】
すなわち、汚水濾過装置A''''は、上流側の濾過空間3Aから最下流側の濾過空間3Eへ汚水Eを下方から貯めながら移動させ、各濾過空間3B〜3F’において貯められる汚水Eの水位上昇に伴ってこの汚水Eを濾過することができる。
【0068】
この汚水濾過装置A''''は、濾過空間3B〜3Fにおける第2濾過容器2A〜2Eの底部201付近に、第2濾過容器2A〜2Eに保持された夾雑物の好気性分解を促すための空気を送り込む空気管Pが配管されており、この空気管Pからポンプ等によって第2濾過容器2A〜2E内に空気を送り込むようになっている。この空気管Pは、濾過空間3A〜3Fの全部に配管してもよいし、濾過空間3A〜3Fの一部に配管してもよい。
【0069】
したがって、本実施形態の汚水濾過装置A''''によっても、第1実施形態の汚水濾過装置Aと同様の作用効果を有し、しかも、空気管Pから送り込まれる空気によって好気性分解を促すようにしているため、より効果的な汚水Eの濾過を行うことができる。
【0070】
尚、本発明は、例示した実施形態に限定するものではなく、特許請求の範囲の各項に記載された内容から逸脱しない範囲の構成による実施が可能である。
【0071】
例えば、第1実施形態〜第3実施形態では、第1濾過容器収容体10及び第2濾過容器収容体20を木材及び土埋木からなるものとして例示したが、本発明では、木製に限らず、金属製のもの、合成樹脂製のもの、繊維強化樹脂製のもの、これらを組み合わせてなるものとしてもよい。
【0072】
例えば、第1濾過容器収容体10及び第2濾過容器収容体20の内側をステンレスで構成し、このステンレスの外側周囲壁を木板材で囲むようにして構成した汚水濾過装置A〜A''''が挙げられる(図示せず)。このような汚水濾過装置A〜A''''によると、ステンレスによる内側の腐食の防止及びステンレスと木板材との組み合わせによる強度の向上が期待できる。
【0073】
前述のようにステンレスの外側周囲壁を木板材で囲む場合、複数の木板材を壁面の上下方向に隙間をあけて並べてもよいし、複数の木板材を壁面の上下方向に隙間なく並べてもよい(図示せず)。また、ステンレスの外側周囲壁にこの壁面と同形・同大の木板材を配してもよい(図示せず)。また、ステンレスに替えて合成樹脂や繊維強化樹脂を用いてもよい(図示せず)。
【0074】
本発明の汚水濾過装置A〜A''''は、第2濾過容器20を、流水方向(図1において左右方向)に2以上に分割可能な形態としてもよく、このような形態とすることで、運搬や収納等を容易に行うことができるとともに、流水方向の長さの調整を行うことができる(図示せず)。
【0075】
また、第1濾過容器収容体10及び第2濾過容器収容体20を土中に埋設した形態で例示したが、本発明では、第2濾過容器収容体20のみを埋設した形態、第1濾過容器収容体10及び第2濾過容器収容体20を埋設せずに地面に載置した形態としてもよい。
【0076】
また、第1濾過容器1A及び第2濾過容器2A〜2Hの形状や素材は、例示したものに限らず、濾過材C及び保持材Dを収容できるとともに、流入する汚水Eを通過させることができるものであればよい。例えば、第1濾過容器1Aにおける通過口100を底部のみに設けた構成(図示せず)、第2濾過容器2A〜2Hにおける通過口200を底部201及び蓋27のみに設けた構成が挙げることができる。
【0077】
また、濾過空間3A〜3Fの個数、第2濾過容器2A〜2Hの個数は、例示された個数に限らず、任意に増減することができる。
【0078】
また、排水部3Gからの濾過水Fは、例示したように土中に排水する形態に限らず、排水部3Gを管体で延長して下水管に配管するようにしてもよい(図示せず)。
【0079】
また、空気管Pは、第5実施形態の汚水濾過装置A''''に配管するものに限らず、第1実施形態の汚水濾過装置A〜第4実施形態の汚水濾過装置A'''に配管してもよい(図示せず)。
【0080】
本発明の汚水濾過装置A〜A''''は、トイレから排水される糞尿を含む汚水を濾過することも可能であるが、この場合、前述したように濾過された濾過水Fを下水管に排水することが好ましい。この汚水濾過装置A〜A'''を、トイレから排水される汚水を除く汚水Eを濾過するものとして使用したとき、トイレから排水される汚水を、例えば、本出願人が出願した分解処理装置付きトイレ(特開2001−120460号)等で含まれる糞尿を分解処理して堆肥化することにより、トイレから排水されるBODが高い汚水を前述した下水管に排水させずに処理することができる。したがって、家庭からの汚水をきれいにして排水することができるので、汚水浄化処理場等の処理施設の負担を軽減することができる。
【0081】
また、本発明の汚水濾過装置A〜A''''は、上水として利用する水を濾過する濾過装置としても利用できる。
【符号の説明】
【0082】
A:汚水濾過装置 A’:汚水濾過装置 A”:汚水濾過装置 A''':汚水濾過装置
A'''': 汚水濾過装置 1:第1濾過部 2:第2濾過部 C:濾過材 D:保持材
1A:第1濾過容器 10:第1濾過容器収容体 2A:第2濾過容器
2B:第2濾過容器 2C:第2濾過容器 2D:第2濾過容器 2E:第2濾過容器
2F:第2濾過容器 2G:第2濾過容器 2H:第2濾過容器
20:第2濾過容器収容体 3A:濾過空間 3B:濾過空間 3C:濾過空間
3D:濾過空間 3E:濾過空間 3F’:濾過空間 3G:排水部 3:通水口
31:下部側通水口 32:上部側通水口 310:下端部 30B:濾過空間
31B:濾過空間 30C:濾過空間 31C:濾過空間 30D:濾過空間
31D:濾過空間 30E:濾過空間 31E:濾過空間

【特許請求の範囲】
【請求項1】
汚水を濾過する第1濾過部と、前記第1濾過部の下流にあって、該第1濾過部で濾過されて流れ出る汚水を受け止めて更に濾過する第2濾過部と、を備え、前記第1濾過部は、少なくとも、汚水に含まれる夾雑物を保持する保持材を収容する第1濾過容器と、該第1濾過容器を出し入れ自在に収容する第1濾過容器収容体と、を備え、前記第2濾過部は、汚水を濾過する濾過材を収容する複数の第2濾過容器と、上流側から下流側に分割され、前記第2濾過容器を出し入れ自在に収容するとともに、汚水を貯留する複数の濾過空間を備えた第2濾過容器収容体と、前記濾過空間同士を連通するとともに、貯留された汚水を下流側に隣接する前記濾過空間に移動させる通水口と、を備えていることを特徴とする汚水濾過装置。
【請求項2】
前記通水口が、前記第2濾過容器の上部から該第2濾過容器に汚水を流し入れるように設けられていることを特徴とする請求項1記載の汚水濾過装置。
【請求項3】
前記通水口が、上流側に設けられた下部側通水口と、該下部側通水口よりも上方、且つ下流側に設けられた上部側通水口と、前記下部側通水口と前記上部側通水口とを連通する水路と、を備えていることを特徴とする請求項1又は2記載の汚水濾過装置。
【請求項4】
前記通水口が、前記第2濾過容器の下部から該第2濾過容器に汚水を流し入れる下部側通水口と、前記第2濾過容器の上部に汚水を流し入れる上部側通水口とを有し、該両連通空間部が上流から下流へ交互に設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載の汚水濾過装置。
【請求項5】
前記通水口が、前記第2濾過容器の下部から該第2濾過容器に汚水を流し入れるように設けられていることを特徴とする請求項1記載の汚水濾過装置。
【請求項6】
前記通水口が、上流側に設けられた上部側通水口と、該上部側通水口よりも下方、且つ下流側に設けられた下部側通水口と、前記上部側通水口と前記下部側通水口とを連通する水路と、を備えていることを特徴とする請求項1又は5記載の汚水濾過装置。
【請求項7】
前記上部側通水口の下端部が、上流側よりも下流側が低い位置になるように設定されていることを特徴とする請求項3乃至6いずれか1項記載の汚水濾過装置。
【請求項8】
最下流側の前記濾過空間に、濾過された濾過水を該濾過空間外へ排水する排水部を備え、該排水部は、前記上部側通水口よりも下方に設けられて入ることを特徴とする請求項3乃至7いずれか1項記載の汚水濾過装置。
【請求項9】
前記第2濾過容器の全部が水没するように収容されていることを特徴とする請求項1乃至8いずれか1項記載の汚水濾過装置。
【請求項10】
前記第1濾過容器収容体及び前記第2濾過容器収容体が木材を用いて形成され、該木材は、土埋木を含んでいることを特徴とする請求項1乃至9いずれか1項記載の汚水濾過装置。
【請求項11】
前記第1濾過容器収容体を除いて又は含んで、埋設されるものであることを特徴とする請求項1乃至10いずれか1項記載の汚水濾過装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−30216(P2012−30216A)
【公開日】平成24年2月16日(2012.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−115249(P2011−115249)
【出願日】平成23年5月23日(2011.5.23)
【出願人】(398017758)正和電工株式会社 (4)
【Fターム(参考)】