説明

汚物処理袋と汚物処理袋ケース

【課題】使用済み生理用品を処理する場合において、衛生面や処理後の羞恥心、他の人へ与える不快感などの問題点を低減させ、更にスムーズに処理できるようにする。
【解決手段】汚物処理袋は内面には防水加工、外面には香料などにより香りをつけた不透明な素材により、汚物を収容しやすい形状に形成されている。又、汚物処理袋ケースはトイレ内に設置可能にし、汚物処理袋を多数枚収容でき、使用する際取り出しやすく、詰め替える際収容しやすい形状に形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、使用済み生理用品を処理する場合において、スムーズに処理することを可能にし、衛生面の問題や処理後の羞恥心、他の人へ与える不快感などを低減させる為の汚物処理袋と、再利用できる汚物処理袋ケースに関する。
【背景技術】
【0002】
使用済み生理用品は、トイレットペーパーや生理用品包装ラップなどで軽く包んだ程度でトイレ内に設置してある汚物入れに廃棄されているのが一般的である。
【0003】
このような処理方法は女性にとって満足する方法ではなく、衛生面や処理後の羞恥心、又、他の人へ与える不快感、汚物入れを清掃する時の不快感など問題とされている。
更に、このような問題を解決しながら、よりスムーズな処理方法を求められているのが実情である。
【0004】
この問題を解消する為の物、例えば特許文献1、2には汚物を収容する為の袋と袋セットが提案されている。
【0005】
この特許文献1、2については、衛生面や処理後の羞恥心、他の人へ与える不快感を低減させる点には問題は無いが、使用するにあたって問題点がいくつか挙げられると考えられる。例えば、特許文献1は汚物処理袋をトイレ内に備え付けておく物ではない為、急に必要とする場合に対応し難いと考えられる。
【0006】
又、特許文献2については、トイレ内に備え付けられる物として提案されているが、汚物処理袋を取り出し口から取り出す際、形成されている取出し口が小さく封止具を引っ張り取り出す為、封止具が汚物処理袋本体から剥れてしまう可能性がある。又、容器の中の汚物処理袋の残り枚数が少なくなった時、中で折れ曲がってしまうという可能性がある為、汚物処理袋を取り出す作業が難いと考えられる。更に汚物処理袋を再び容器に収容する際、容器を設置箇所から取り外さなければならないと考えられる。
【0007】
【特許文献1】特開平9−40041号公開
【特許文献2】特開2002−338003号公開
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、トイレ内に設置してある汚物入れ(汚物専用ゴミ入れ)としての物が一般化されており、特許文献1、2の様な汚物処理袋というものさえ一般に存在しない為、多くの女性が不便さ、処理後の不快さを抱いているのが実情である。
【0009】
そこで本発明は、使用済み生理用品を処理する場合において衛生面や処理後の羞恥心、他の人へ与える不快感を低減させ、スムーズに使用する事の出来るよう、汚物処理袋を取り出す際取り出しやすい形状にし、又、汚物を処理する際収容しやすい形状にした汚物処理袋と、汚物処理袋を取り出しやすく、又、収容しやすい形状にした容器をトイレ内に設置可能にし、詰め替えを自由に行えるようにした汚物処理袋ケースを提供することを目的とするものである。
【発明を解決する為の手段】
【0010】
請求項1に係る発明は、汚物処理袋について内面には防水加工、外面には香料などにより香りをつけた不透明な素材により形成され、汚物を処理する際汚物を収容しやすい形状又、汚物を収容した際自由な大きさに折りたたみ封じることが出来ることを特徴とする。
【0011】
請求項2に係る発明は、汚物処理袋について、汚物処理袋ケースから1枚ずつ取り出しやすく、汚物処理袋が無くなった際には再び汚物処理袋ケースに収容しやすい形状に形成されていることを特徴とする。
【0012】
請求項3に係る発明は、汚物処理袋ケースについて、簡単に開閉できるフタが設けられている為汚物処理袋を取り出しやすく、ケース内にフックが設けられているなど汚物処理袋を収容しやすい形状に形成されていることを特徴とする。
【0013】
請求項4に係る発明は、汚物処理袋ケースについて、汚物処理袋を多数枚収容することができ、汚物処理袋が無くなった際には詰め替えが自由に出来るようになっている為、再度汚物処理袋を収容出来ることを特徴とする。
【0014】
請求項5に係る発明は、汚物処理袋ケースについて、トイレ内の壁や棚に設置出来ることを特徴とする。
【0015】
請求項6に係る発明は、汚物処理袋ケースについて、不透明な素材により形成され、外部に絵や模様が加工されておりインテリアとしても使用出来ることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
請求項1の発明によると、トイレ内に設置してある汚物入れに使用済み生理用品を処理する場合において衛生面や処理後の羞恥心、他の人へ与える不快感を汚物処理袋に処理することにより低減させることが出来る。又、何らかの理由でトイレ内に汚物入れを置きたくないという人の為にも、請求項1の発明による汚物処理袋を使用すれば、そのまま可燃ゴミとして処理しても前文で述べた様な問題を低減させることが出来る。更に汚物処理袋には香料などにより香りをつけている為トイレ内の芳香効果にもなる。
【0017】
請求項2の発明によると、汚物を処理する際、汚物処理袋が1枚ずつ取り出しやすい形状になっている為、スムーズに処理することが出来る。又、汚物処理袋が無くなった際には再び収容しやすい形状になっている為詰めなおす作業もスムーズに行える。
【0018】
請求項3の発明によると、汚物を処理する際、汚物処理袋ケースが簡単に開閉でき汚物処理袋を取り出しやすい形状になっている為、スムーズに処理することが出来る。又、ケース内にフックが設けられているなど、汚物処理袋が無くなった際には再び収容しやすく詰めなおす作業もスムーズに行える。
【0019】
請求項4の発明によると、汚物処理袋が無くなった際には再び詰め替えることが出来る為、何度でも使用することが出来る。
【0020】
請求項5の発明によると、トイレ内の自由な位置に設置することが出来る為、いつでも必要な時に汚物処理袋を使用することが出来る。
【0021】
請求項6の発明によると、汚物処理袋を使用しない時は中の汚物処理袋の存在が見えない為体裁面にも良く、汚物処理袋ケース外部に絵や模様が加工されている為、インテリアとしても使用出来る。
【発明を実施する為の最良の形態】
【0022】
(汚物処理袋の実施形態)本発明の汚物処理袋の実施形態の一例を図1〜図3に基づいて説明する。
【0023】
汚物処理袋本体1は、内面には防水加工、外面には香料などにより香りをつけた不透明な素材、例えば、内面には合成樹脂加工、外面には手触りの柔らかく着色された紙などで形成されている。又、汚物処理袋本体1には香料などにより香りをつけている為トイレ内の芳香効果にもなる。
【0024】
汚物処理袋本体1は使用済み生理用品がスムーズに入る大きさに作られ、図1の長い面7に対し短い面6を5割から7割位の長さになるよう短く折り曲げた1枚のシートにより形成され、6面と7面の重なった両端を接着し袋状にすることにより収容口2を形成し、汚物を収容しやすい形状にしてある。
【0025】
又、収容した際折り畳みやすいよう長い面7の先端部は両端を斜めにカットし、図5のフック12に掛けられるようフック穴5を形成してある。
【0026】
更に、フック穴5の周りには粘着出来る粘着部3を形成し、汚物を収容した後、剥離紙4を剥がし、図3の様に折り封じることが出来るようにしてある為、コンパクトに纏めることが出来る。
【0027】
(汚物処理袋ケースの実施形態)本発明汚物処理袋ケースの実施形態の一例を図4〜図8に基づいて説明する。
【0028】
汚物処理袋ケース本体8は、汚物処理袋本体1を多数枚収容することができ汚物処理袋本体1を収容する為のケース本体収容口9と内側にはフック12が形成されている。
【0029】
したがって、図8の様に汚物処理袋本体1の底部分をケース本体収容口9に差し込み、フック穴5をフック12に掛けて収容する為収容する作業が簡単であり、収容した汚物処理袋本体1が折れ曲がることなく1枚ずつ取出しやすくなっている。
【0030】
更に汚物処理袋ケース本体8は、開ける為の開閉ボタン11が形成されておりスプリングなどによって簡単にフタ10が開き、中に収容してある汚物処理袋本体1を取り出しやすい形に形成されている。開閉する為の方法はスプリングではなく他の方法でも良い。
【0031】
汚物処理袋本体1を取り出す際、例えば、収容口2に指を入れて短い面6を摘むように斜め上方向に引っ張る事により簡単に1枚ずつ取り出すことが出来る。
【0032】
必要な時にスムーズに使用できるようトイレ内の自由な位置に設置することができ、例えば、壁に掛けたい場合には図7の取り付けパーツ14をネジ又は接着剤などで壁に取り付け、ツメ15に汚物処理袋ケース本体8の取り付け穴13を掛けることにより設置することが出来るようになっている。又、トイレの棚などに横にした状態で置いても良い。この場合、取り付けパーツ14は使用する必要は無い。壁に取り付ける方法は他の方法でも良い。
【0033】
又、汚物処理袋ケース本体8は不透明な素材で形成され、中の汚物処理袋の存在が見えない為体裁面にも良く、使用しない時はトイレのインテリアとして使用出来るよう汚物処理袋ケース本体8の外部には絵や模様など加工されている。
【0034】
又、汚物処理袋ケース本体8は汚物処理袋本体1が無くなった場合、再び汚物処理袋本体1を収容できる様に形成されている。その為、何度も使用できるよう比較的頑丈な素材、例えばプラスチックなどで形成されているのが望ましい。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】汚物処理袋の斜視図である。
【図2】汚物処理袋の断面図である。
【図3】汚物処理袋に汚物を収容し封じた状態の斜視図である。
【図4】汚物処理袋ケースの斜視図である。
【図5】汚物処理袋ケースのフタを開けた状態の斜視図である。
【図6】汚物処理袋ケースの断面図である。
【図7】汚物処理袋ケースを壁に設置する為の取り付けパーツである。
【図8】汚物処理袋を汚物処理袋ケースに収容した状態の斜視図である。
【符号の説明】
1 汚物処理袋本体
2 収容口
3 粘着部
4 剥離紙
5 フック穴
6 短い面
7 長い面
8 汚物処理袋ケース本体
9 ケース本体収容口
10 フタ
11 開閉ボタン
12 フック
13 取り付け穴
14 取り付けパーツ
15 ツメ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内面には防水加工、外面には香料などにより香りをつけた不透明な素材により形成され汚物を処理する際汚物を収容しやすい形状、又、自由な大きさに折りたたみ封じることが出来ることを特徴とする汚物処理袋。
【請求項2】
汚物を処理する際、汚物処理袋ケースから1枚ずつ取り出しやすく、汚物処理袋が無くなった際には再び汚物処理袋ケースに収容しやすいよう汚物処理袋ケースの形状に合った形に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の汚物処理袋。
【請求項3】
簡単に開閉できるフタが設けられている為汚物処理袋が取り出しやすく、又、ケース内にフックが設けられているなど、汚物処理袋を収容しやすい形状に形成されていることを特徴とする汚物処理袋ケース。
【請求項4】
汚物処理袋が多数枚収容でき、無くなった際には再び収容出来る為、何度でも使用出来ることを特徴とする請求項3に記載の汚物処理袋ケース。
【請求項5】
トイレ内の壁に設置、又はトイレの棚などに置いて使用出来ることを特徴とする請求項2に記載の汚物処理袋と請求項4に記載の汚物処理袋ケース。
【請求項6】
不透明な素材により形成され、外部には絵や模様などを加工することによりインテリアとしても使用出来ることを特徴とする請求項5に記載の汚物処理袋ケース。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−260710(P2010−260710A)
【公開日】平成22年11月18日(2010.11.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−128251(P2009−128251)
【出願日】平成21年5月7日(2009.5.7)
【出願人】(509148061)
【Fターム(参考)】