河川・湖沼などの堤防決壊場所の修復方法
【課題】本発明は、決壊した堤防を一時的に修復し、決壊した堤防からの洪水を止める手段の提供にある。
【解決手段】河川・湖沼の堤防の決壊場所に、砕石を乗せた船を寄せ、船に孔を開け浸水させて船を沈没させ、堤防の決壊場所を一時的に塞ぐ河川・湖沼などの堤防決壊場所の修復方法である。方法は遠隔操作による火薬類の爆発を利用し、船腹に孔を開け船内に河川水を浸水させる。沈没させた船の安定を図るため船の底は平坦とする。
【解決手段】河川・湖沼の堤防の決壊場所に、砕石を乗せた船を寄せ、船に孔を開け浸水させて船を沈没させ、堤防の決壊場所を一時的に塞ぐ河川・湖沼などの堤防決壊場所の修復方法である。方法は遠隔操作による火薬類の爆発を利用し、船腹に孔を開け船内に河川水を浸水させる。沈没させた船の安定を図るため船の底は平坦とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、洪水時の堤防などの決壊を一時的に修復する技術である。
【背景技術】
【０００２】
洪水による河川・湖沼などの堤防の決壊防止方法は、例えば特開2001-081752に開示されているような堤防・土手上に吸水性有機高分子樹脂を充填した土嚢を積み上げて河川水が越流しないようにする方法、特開2006-161364に開示されているような堤防の決壊を防止するため水を充填すると膨らむ互いに連通する複数の小部屋からなるシートを堤防の裏法面に沿うように配置する方法などが開示されている。
しかしながらこれら方法は堤防が決壊するのを防止する方法であって、一旦決壊した堤防を修復するものではなく、適切なる近隣の住民の避難により被害を最小限に食い止める以外に方法はなかった。
【０００３】
【特許文献１】特開2001-081752
【特許文献２】特開2006-161364
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
本発明は、決壊した堤防を一時的に修復し、決壊した堤防からの洪水を止める手段の提供にある。
【課題を解決するための手段】
【０００５】
本第1の発明は、河川・湖沼の堤防の決壊場所に、砕石を乗せた船を寄せ、船に孔を開け浸水させて船を沈没させ、堤防の決壊場所を一時的に塞ぐ河川・湖沼などの堤防決壊場所の修復方法である。堤防の決壊場所を塞ぐため船をその場に沈める。その際船に砕石などを充満して重量を大きくして沈めることで水流による移動を防止した。
本第2の発明は、河川・湖沼の堤防の決壊場所に、砕石を充填した網浮き袋に繋いで運び、浮き袋内の空気を抜くあるいは砕石を充填した網を切り離して、砕石を充填した網を決壊場所に投入することで堤防の決壊場所を一時的に塞ぐ河川・湖沼などの堤防決壊場所の修復方法である。砕石を堤防の決壊場所まで運ぶのに浮き袋の浮力を利用した。
【発明の効果】
【０００６】
本発明は、（１）砕石を載せた船を堤防決壊場所に運び、沈没させることで決壊箇所を塞ぐため、（２）砕石を充填した網を浮き袋に繋いで堤防決壊場所に運び、網を切り離すことで決壊場所を塞ぐため、河川からの洪水の水が住民居住地に流れ込むことを防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【０００７】
以下本第1の発明を図により詳細に説明する。
図1は、河川の決壊場所を示す図である。
図２は決壊場所に砕石を乗せた船が横付けした状態を示す概念図である。
図２ａは平面図、図２ｂはその断面を示す。
【０００８】
図２に示すように、砕石を乗せた船を遠隔操作により、船を係留している場所から誘導し、堤防の決壊箇所に横付けする。横付けしたならば、船の船腹に孔をあけ浸水させることにより沈没させる。
必要に応じて数隻の船を沈没させる。
【０００９】
船腹に孔を開ける方法は、遠隔操作による火薬類の爆発で実施することができる。船が沈没する際、傾いたりしないよう船の底は平坦にしておくことが好ましい。
【００１０】
船を沈没したならば、船と堤防との狭い隙間に土嚢・砕石等を詰め、あるいはコンクリートを流し込んで水を止める。
【００１１】
以下本第2の発明を、図を用いて説明する。
図３に示すように、浮き袋に砕石を充填した網、蛇籠を括り付け河川・湖沼の決壊場所まで運ぶ。浮き袋の両端につないだロープなどを利用して砕石を投入する場所まで誘導する。浮き袋に孔を空けるあるいは空気の導入口をあけて浮き袋内の空気を抜くことで浮き袋ごと網・蛇籠内の砕石が決壊場所に投入される。あるいは網・蛇籠を浮き袋から切り離して投入することでもよい。
【００１２】
網・蛇籠内の砕石が投入されたならば、砕石の投入箇所と堤防の隙間には土嚢・砕石等を詰めあるいはコンクリートを流し込んで水を止めることは上記と同様である。
【図面の簡単な説明】
【００１３】
【図１】堤防の決壊場所を示す概念図である。
【図２】堤防の決壊場所を船で遮る状態を示す概念図である。
【図３】堤防の決壊場所を浮き袋と砕石で遮る状態を示す概念図である。
【符号の説明】
【００１４】
１ 河川など
２ 堤防決壊場所
３ 砕石を積んだ船
４ 浮き袋
５ 砕石の入った網・蛇籠
６ ロープ
７ 堤防
【技術分野】
【０００１】
本発明は、洪水時の堤防などの決壊を一時的に修復する技術である。
【背景技術】
【０００２】
洪水による河川・湖沼などの堤防の決壊防止方法は、例えば特開2001-081752に開示されているような堤防・土手上に吸水性有機高分子樹脂を充填した土嚢を積み上げて河川水が越流しないようにする方法、特開2006-161364に開示されているような堤防の決壊を防止するため水を充填すると膨らむ互いに連通する複数の小部屋からなるシートを堤防の裏法面に沿うように配置する方法などが開示されている。
しかしながらこれら方法は堤防が決壊するのを防止する方法であって、一旦決壊した堤防を修復するものではなく、適切なる近隣の住民の避難により被害を最小限に食い止める以外に方法はなかった。
【０００３】
【特許文献１】特開2001-081752
【特許文献２】特開2006-161364
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
本発明は、決壊した堤防を一時的に修復し、決壊した堤防からの洪水を止める手段の提供にある。
【課題を解決するための手段】
【０００５】
本第1の発明は、河川・湖沼の堤防の決壊場所に、砕石を乗せた船を寄せ、船に孔を開け浸水させて船を沈没させ、堤防の決壊場所を一時的に塞ぐ河川・湖沼などの堤防決壊場所の修復方法である。堤防の決壊場所を塞ぐため船をその場に沈める。その際船に砕石などを充満して重量を大きくして沈めることで水流による移動を防止した。
本第2の発明は、河川・湖沼の堤防の決壊場所に、砕石を充填した網浮き袋に繋いで運び、浮き袋内の空気を抜くあるいは砕石を充填した網を切り離して、砕石を充填した網を決壊場所に投入することで堤防の決壊場所を一時的に塞ぐ河川・湖沼などの堤防決壊場所の修復方法である。砕石を堤防の決壊場所まで運ぶのに浮き袋の浮力を利用した。
【発明の効果】
【０００６】
本発明は、（１）砕石を載せた船を堤防決壊場所に運び、沈没させることで決壊箇所を塞ぐため、（２）砕石を充填した網を浮き袋に繋いで堤防決壊場所に運び、網を切り離すことで決壊場所を塞ぐため、河川からの洪水の水が住民居住地に流れ込むことを防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【０００７】
以下本第1の発明を図により詳細に説明する。
図1は、河川の決壊場所を示す図である。
図２は決壊場所に砕石を乗せた船が横付けした状態を示す概念図である。
図２ａは平面図、図２ｂはその断面を示す。
【０００８】
図２に示すように、砕石を乗せた船を遠隔操作により、船を係留している場所から誘導し、堤防の決壊箇所に横付けする。横付けしたならば、船の船腹に孔をあけ浸水させることにより沈没させる。
必要に応じて数隻の船を沈没させる。
【０００９】
船腹に孔を開ける方法は、遠隔操作による火薬類の爆発で実施することができる。船が沈没する際、傾いたりしないよう船の底は平坦にしておくことが好ましい。
【００１０】
船を沈没したならば、船と堤防との狭い隙間に土嚢・砕石等を詰め、あるいはコンクリートを流し込んで水を止める。
【００１１】
以下本第2の発明を、図を用いて説明する。
図３に示すように、浮き袋に砕石を充填した網、蛇籠を括り付け河川・湖沼の決壊場所まで運ぶ。浮き袋の両端につないだロープなどを利用して砕石を投入する場所まで誘導する。浮き袋に孔を空けるあるいは空気の導入口をあけて浮き袋内の空気を抜くことで浮き袋ごと網・蛇籠内の砕石が決壊場所に投入される。あるいは網・蛇籠を浮き袋から切り離して投入することでもよい。
【００１２】
網・蛇籠内の砕石が投入されたならば、砕石の投入箇所と堤防の隙間には土嚢・砕石等を詰めあるいはコンクリートを流し込んで水を止めることは上記と同様である。
【図面の簡単な説明】
【００１３】
【図１】堤防の決壊場所を示す概念図である。
【図２】堤防の決壊場所を船で遮る状態を示す概念図である。
【図３】堤防の決壊場所を浮き袋と砕石で遮る状態を示す概念図である。
【符号の説明】
【００１４】
１ 河川など
２ 堤防決壊場所
３ 砕石を積んだ船
４ 浮き袋
５ 砕石の入った網・蛇籠
６ ロープ
７ 堤防
【特許請求の範囲】
【請求項１】
河川・湖沼の堤防の決壊場所に、砕石を乗せた船を寄せ、船に孔を開け浸水させて船を沈没させ、堤防の決壊場所を一時的に塞ぐ河川・湖沼などの堤防決壊場所の修復方法。
【請求項２】
河川・湖沼の堤防の決壊場所に、砕石を充填した網浮き袋に繋いで運び、浮き袋内の空気を抜くあるいは砕石を充填した網を切り離して、砕石を充填した網を決壊場所に投入することで堤防の決壊場所を一時的に塞ぐ河川・湖沼などの堤防決壊場所の修復方法。
【請求項１】
河川・湖沼の堤防の決壊場所に、砕石を乗せた船を寄せ、船に孔を開け浸水させて船を沈没させ、堤防の決壊場所を一時的に塞ぐ河川・湖沼などの堤防決壊場所の修復方法。
【請求項２】
河川・湖沼の堤防の決壊場所に、砕石を充填した網浮き袋に繋いで運び、浮き袋内の空気を抜くあるいは砕石を充填した網を切り離して、砕石を充填した網を決壊場所に投入することで堤防の決壊場所を一時的に塞ぐ河川・湖沼などの堤防決壊場所の修復方法。
【図１】
【図２】
【図３】
【図２】
【図３】
【公開番号】特開２００９−１４４３３１（Ｐ２００９−１４４３３１Ａ）
【公開日】平成２１年７月２日（２００９．７．２）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００７−３１９６００（Ｐ２００７−３１９６００）
【出願日】平成１９年１２月１１日（２００７．１２．１１）
【出願人】（３０６０２４８０５）株式会社 林物産発明研究所 (155)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２１年７月２日（２００９．７．２）
【国際特許分類】
【出願日】平成１９年１２月１１日（２００７．１２．１１）
【出願人】（３０６０２４８０５）株式会社 林物産発明研究所 (155)
【Ｆターム（参考）】
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