治療薬の標的組織への送達における逆流を減少させるカテーテル
【課題】近位端部および反対側の遠位端部を有するカテーテルを含む治療薬送達システムを提供する。
【解決手段】カテーテル100は、内部に画定された内腔を備えた本体を有する。カテーテルの本体は、実質的に均一な外径を有する非球根状領域120、および弾性的に変形可能な材料から作られた球根状領域210を含む。第1の状態にある間、球根状領域は、非球根状領域の実質的に均一な外径より大きな最大外径を有し、第2の状態にある間、球根状領域の最大外径は、第1の状態にある間の最大外径と比べて縮小される。
【解決手段】カテーテル100は、内部に画定された内腔を備えた本体を有する。カテーテルの本体は、実質的に均一な外径を有する非球根状領域120、および弾性的に変形可能な材料から作られた球根状領域210を含む。第1の状態にある間、球根状領域は、非球根状領域の実質的に均一な外径より大きな最大外径を有し、第2の状態にある間、球根状領域の最大外径は、第1の状態にある間の最大外径と比べて縮小される。
【発明の詳細な説明】
【開示の内容】
【0001】
〔関連出願への相互参照〕
本出願は、参照することにより全体として本明細書に組み込まれる、2007年9月28日に出願された、先行出願第11/904,724号の一部継続出願である。
【0002】
〔発明の背景〕
〔発明の分野〕
本発明は、薬剤送達用のカテーテル、特に、望ましくない逆流を減少させると共に、身体組織中に治療薬を送達するカテーテル、に向けられる。
【0003】
〔関連技術の説明〕
流体もしくは液体を既に含んでいる身体の様々な部分の中、例えば脊髄腔内へと硬膜外もしくはくも膜下腔内に、流体または治療薬を送達することができる。流体または液体中への治療薬の送達は、組織中に直接分配する場合と同じほどの抵抗または圧力を生じない。カテーテルから分配されている流体は、最小圧力または最小抵抗の経路を見つけようとする。注入の標的としての組織の場合、最小抵抗または最小圧力のこの経路は、多くの場合、標的組織とカテーテルの外面との間の空間として定義されたカテーテル進路に沿って治療薬を不都合にも後退させ、これは、別名、逆流、還流、もしくは漏出と呼ばれる。そのような還流は、結果として、カテーテルの汚染、または、組織のより大きな領域の治療薬への曝露を生じる場合がある。
【0004】
対流増進送達(Convection enhanced delivery)は、治療薬を含む流体の正圧下の注入である。この技術は、特定の標的領域への、治療薬の集中的な送達を可能にする。直接送達は、別の方法では全身的な治療薬の送達により起こる副作用合併症(side effect complications)を、排除しないまでも減少させる点で、有利である。別の利点は、対流増進送達が、薬剤の活性を増加させ、従来手段の使用では不可能な治療濃度を送達することができることである。これまで経口送達により標的組織に到達することができなかった治療薬には、いまや、直接送達が再考されることができる。
【0005】
脳組織において、製剤は、血液脳関門輸送特性のため、開発するのが困難である。通常、分子は、3つの方法で:すなわち(i)脂溶性物質の拡散により、(ii)特定の水溶性物質の、促進性でエネルギー依存的な受容体介在輸送により、および(iii)イオンチャネルにより、脳髄液または脳組織に入る。タンパク質ベースの薬剤は、典型的には、これらの3つのカテゴリのいずれにも分けられず、ゆえに、通常、経口送達または静脈内送達が可能ではない。
【0006】
最近の研究は、パーキンソン病の可能な治療法としての、脳でのタンパク質の直接注入に焦点を合わせている。特に、パーキンソン病の治療は、最近、被殻の中など灰白質脳組織内への直接的な治療薬の送達に傾注している。従来のカテーテルは、タンパク質を被殻に送達するのに使用された場合に望ましくない副作用を発生させる、カテーテル進路に沿って戻る還流および逆流を可能にする。
【0007】
米国特許出願公開第2007/0088295号は、生体内で逆流を効果的に防ぎ、かつ脳内への分布を最大にする、治療物質の対流増進送達(convention-enhanced delivery)を使用した脳内への治療物質の長期にわたる送達(chronic delivery)用のステップデザインカニューレおよび送達システム(step-design cannula and delivery system)を開示している。送達シースが、注入カニューレを脳に位置付けるために使用される。送達シースの近位端部は、注入カニューレのステップデザインの最も外側のセグメントとして機能し、それによって、ステップデザインにおけるステップの総数を増加させる。送達シースおよびカニューレがいったん適切な深さで置かれると、組立体は、例えばo−リング型保持ブラケットを使用して、所定の位置で固定される。このo−リング型保持ブラケットを通して骨ねじが挿入されて、保持ブラケットを頭蓋骨に強固に取り付ける。組立体が位置付けられた後、注入カニューレが曲がる点のすぐ上のシースを切断することによって、送達シースの上部のみが取り除かれ、身体に植え込まれた送達シースの部分がその場に残される。この公開特許公報によるシステムは、ガイドとして送達シースを利用している。これは、中央内腔には、起点(source)から遠位先端部まで注入チューブが存在していて、ゆえに、スタイレットが、中央内腔に直接挿入されることができないためである。そのようにしてカニューレを位置付けると共に送達シースを使用し、その後、シースを植え込まれたままにしておくことは、送達シースの近位端部と遠位カテーテルとの間のゆとり(allowance)または開口部であって、治療物質の逆流および還流を起こしやすく、それにより、装置の、根底をなす目的を駄目にする、ゆとりまたは開口部をもたらす点で、不都合である。さらに、公開され特許された出願のカテーテルは、カテーテルの遠位端部を貫通する単一の出口ポートを有する。
【0008】
したがって、治療薬を組織内に直接送達するための、改良されたカテーテルデザインであって、位置付け中のガイドまたは送達シースの必要性を排除すると共に、逆流および還流を減少させるか、または防ぐ、カテーテルデザインを開発することが望ましい。その上、複数の出力ポートにより流速が調整可能な、改良されたカテーテルが必要である。
【0009】
〔発明の概要〕
本発明のある態様は、近位端部および反対側の遠位端部を有するカテーテルを含む、治療薬送達システムに向けられる。カテーテルは、内部に画定された内腔を備えた本体を有する。カテーテルの本体は、実質的に均一な外径を有する非球根状領域と、弾性的に変形可能な材料から作られた球根状領域と、を含む。第1の状態にある間は、球根状領域は、非球根状領域の実質的に均一な外径より大きな最大外径を有し、第2の状態にある間は、球根状領域の最大外径は、第1の状態にある間の最大外径に比べて縮小される。第2の状態にある間の球根状領域の最大外径は、非球根状領域の実質的に均一な外径に実質的に等しい。本発明の第1の実施形態では、第1の状態は、圧力を加えられていない状態であり、第2の状態は、圧力を加えられた状態である。第1の状態が圧力を加えられた状態であり、第2の状態が圧力を加えられていない状態である、代替実施形態も提示される。
【0010】
本発明の別の態様は、前段落で説明した治療薬送達システムを使用する方法に関する。送達システムは、近位端部および反対側の遠位端部を有する、カテーテルを含む。さらに、カテーテルは、内部に画定された内腔を備えた本体を有する。カテーテルの本体は、実質的に均一な外径を有する非球根状領域と、弾性的に変形可能な材料から作られた球根状領域と、を含む。初めに、カテーテルの近位端部で始まり、少なくとも球根状領域を通って延びる内腔に、スタイレットが挿入される。球根状領域の最大外径が非球根状領域の実質的に均一な外径に実質的に等しい第1の状態に球根状領域がある間に、組み立てられたスタイレットおよびカテーテルは、標的部位で患者に植え込まれる。カテーテルを適切に位置付けた後、還流を減少させるため球根状領域の最大外径が第1の状態にあるときよりも大きい第2の状態にカテーテルの球根状領域が維持されている間に、組み立てられたスタイレットをカテーテルから取り外す。
【0011】
本発明の前記の特徴および他の特徴は、本発明の例示的な実施形態に関する以下の詳細な説明および図面から、より容易に明らかになるであろう。いくつかの図面にわたり同様の参照符号が同様の要素を指している。
【0012】
〔発明の詳細な説明〕
図1〜図4は、治療薬、医薬品、薬剤、または他の流体を、標的組織などの標的部位に直接送達するための、本発明によるステップカテーテル100を示す。カテーテルの特定の幾何学的外形またはデザインが、挿入および位置付け中のガイドまたは送達シースの必要性を排除すると共に、逆流、漏出、および還流を減少させるか、または実質的に防ぐ。
【0013】
本発明の第1の実施形態が、図1〜図7に示されている。図1を参照すると、ステップカテーテル100は、近位端部または先端部105、および、反対側の開いた遠位端部または先端部110を有する。遠位端部または先端部110は、開いたところが示されているにもかかわらず、代わりに、閉じられるか、またはシールされてもよい。ステップカテーテル100は、遠位端部110に最も近い遠位セクション175に同軸上で連結された、近位端部105に最も近い近位セクション120によって形成される。近位セクションおよび遠位セクションのそれぞれは、内部に画定された内腔130a、130bをそれぞれ有し、これら内腔は、ステップカテーテル100の近位端部105から遠位端部110までの通路を共に画定している。遠位セクション175の外径(DOD)は、近位セクション120の内腔130aの内径より小さく、このため、遠位セクション175の近位端部の一部が内腔130aの中に入れ子式に受容されることができる。
【0014】
近位セクション120は、好ましくは、弾性的に変形可能な材料(例えば、シリコーンまたはポリウレタン)で形成されるが、遠位セクション175は、好ましくは、ステンレス鋼、チタニウム、ポリエーテルイミド(PEI)またはポリエーテルエーテルケトン(PEEK)などの実質的に剛性の材料で形成される。好適な実施形態では、近位セクション120を越えて延びる遠位セクション175の部分の長さ125は、治療薬を被殻に送達するのに使用される場合、約1.0cm〜約4.0cmである。カテーテルが挿入されることになっている標的組織のサイズおよび深さに応じて、所望どおりにこの長さを変えることは、企図されており、また、本発明の意図する範囲内にある。
【0015】
先に言及したように、近位セクション120は、弾性的に変形可能な材料で作られている。カテーテルの近位セクション120は、遠位セクション175に近接した球根状領域210を含む。球根状領域210は、弾性形状記憶を有する変形可能な材料から作られている。球根状領域210は、近位セクション120の残りの部分を形成する材料と同じ材料を用いて作られてもよいが、必ずしもその必要はない。弛緩状態または張力を加えられていない状態にある間は、球根状領域210は、実質的に均一な外径(POD)を有する近位セクション120の非球根状領域と比べて、拡大した外径(BOD)を有する。近位セクション120の非球根状領域の、異なった実質的に均一な外径(POD)と比べて、球根状領域210の、この拡大した直径(BOD)は、カテーテル進路に沿った非経口流体(infusate)の逆流を実質的に防ぐか、または減少させる障壁を作り出す。好ましくは、球根状領域210の最大外径(BOD)は約1.7mmであり、近位セクション120の非球根状領域の実質的に均一な外径(POD)は約1.4mmである。
【0016】
本発明は、単一の球根状領域210を有するものとして示され、説明されているが、近位セクション120が所望に応じて2つ以上の球根状領域を含むことは、企図されており、本発明の意図する範囲内にある。球根状領域210は、インサート成型によって材料中に直接作製されることができる。代わりに、球根状領域210は、近位セクション120の壁の中に配備されるか、または位置している形状記憶合金などの部材により形成されうる。前述のとおり、球根状領域210の形成に使用される材料は、近位セクション120の非球根状領域に使用される材料と同じであってもよいが、必ずしもその必要はない。球根状領域210の輪郭または断面形状は、図示され説明されたものにより制限される必要はなく、(i)弛緩状態または圧力を加えられていない状態にあるときには、球根状領域の最大外径が、近位セクションの非球根状領域の実質的に均一な外径の最大外径より大きく、近位セクション全体にわたる外径が不均一になっており;また、(ii)伸長状態または圧力を加えられた状態にあるときには、球根状領域の最大外径が、弛緩状態または圧力を加えられていない状態にあるときに比べて縮小し、好ましくは、球根状領域が伸長状態または圧力を加えられた状態にある場合に近位セクション全体にわたる最大外径が実質的に均一である限り、代わりに、あらゆる所望の形状が選択されてよい。
【0017】
所望に応じて、任意の数の1つ以上の出口ポートが配置されるように、ステップカテーテル100を設計することができる。実例として、図1〜図4に示されるステップカテーテル100の遠位端部110は開いており、任意の数の1つ以上のポートまたは開口部115、好ましくは約2〜約50個の開口部、が、遠位セクション175の外周部を貫通して半径方向に画定されている。各ポートまたは開口部115は、所望に応じていかなる直径であってもよい。好適な実施形態では、各開口部115の直径は、約0.01mm〜約4mmの範囲内である。図1に示される開口部115はすべて、直径が実質的に等しいが、開口部すべての直径が均一である必要はないことに注意されたい。その上、図1に示される実例では、開口部115は、すべての方向において治療薬の実質的に均一な送達を可能にするために、カテーテルの遠位セクション175の外周部の周りに実質的に対称的に配列または配置される。代わりに、カテーテルの遠位セクション175の外周部に画定される開口部115の配列または位置付けは、あらゆる所望の構成において非対称であるか、または変えられることができる。好適な実施形態では、すべてのポートまたは開口部115の流量が好ましくは約0.500(μL/分)/mm2〜約1.000(μL/分)/mm2に維持されるように、開口部またはポート115の数、ならびにそのような開口部の直径サイズおよび配列などの要素が選択された場合に、最適な送達が達成される。
【0018】
標的部位にカテーテルを位置付ける前に、スタイレット140が、定位脳手術の間、軌道を維持するためにカテーテルを強化するように、近位セクション120の内腔130aを通って、遠位セクション175の内腔130bの少なくとも一部の中まで挿入される。挿入を可能にするため、カテーテルの近位セクション120の内腔130aに受容されるべきスタイレット140の本体230の一部は、内腔130aの内径より小さい外径を有する。本体230が約0.45mmの外径を有する従来のスタイレットを使用する場合、内腔130aは、好ましくは約0.6mmの内径を有する。図2は、共に組み立てられた、図1のステップカテーテル100、解放可能なコネクタ235、および連動するスタイレット140を示す。スタイレット140は、ハブ225、本体230、肩部205、およびアーム220を含む。スタイレットの肩部205が遠位セクション175の近位端部215に接触するまで、スタイレット140の本体230は、内腔130aを通して挿入される。軸方向力がカテーテル100に関連するスタイレット140に加えられて、カテーテル100の近位端部105が(図2に示されているような)摩擦嵌め鉤コネクタ235または他の解放可能なコネクタのどちらかによってスタイレットハブ225に解放可能にロックまたは固定されることができるまで、弾性的に変形可能な球根状領域210を軸方向に伸長させる。肩部205が、遠位セクション175の近位端部215に接触しているとき、スタイレット140のアーム220は、遠位セクション175に配された内腔130bの部分の中へ少なくとも部分的に延びて、挿入の間、ステップカテーテル100の全長にわたって、必要な剛性または強化(strengthening)を提供し、このため、ステップカテーテルは、標的部位に近接して適切に位置付けられることができる。好ましくは、アーム220は、近位セクション120の遠位端部まで少なくとも延びる。スタイレット140の遠位先端部が、カテーテル100の遠位端部または先端部110まで実質的に延びることは、企図されており、本発明の意図する範囲内にある。
【0019】
図2に示されるような、伸長状態または張力を加えられた状態にある間、球根状領域210の拡大した外径(BOD)は、弛緩状態または圧力を加えられていない状態にある間の外径に比べてかなり縮小し、このことは、標的部位へのカテーテル挿入中に望ましい。好ましくは、伸長状態または圧力を加えられた状態の間に十分な軸方向力が加えられると、近位セクション120全体は、図2に示されているように、実質的に均一な外径(POD)を有するはずである。
【0020】
ステップカテーテル100の遠位端部110がいったん標的部位に適切に位置付けられると、スタイレット140のハブ225は、コネクタ235からロック解除されるか、固定解除されるか、または係合解除される。図3に示されるように、カテーテルの遠位端部110が標的部位に実質的に適切に位置付けられたままである間に、近位セクション120の球根状領域210は、その後、軸方向に後退して、その弛緩状態または圧力を加えられていない状態に戻ることができる。カテーテルの近位セクションの球根状領域210が軸方向に後退すると、その最大外径(BOD)は、その弛緩して拡大した状態に戻り、カテーテルの周りで円周方向に、周囲組織に対して、外へ向かう半径方向圧力を加え、カテーテル進路に沿った非経口流体の逆流を実質的に防ぐか、または減少させる障壁を作り出す。図4に示すように、スタイレット140およびコネクタ235がいったん取り外されると、カテーテル100は所定の場所に残り、その近位端部105は、ポンプカテーテル(図示せず)に取り付け可能であり、近位端部105は、その植え込まれたポンプまで皮下的にトンネルを掘られている(tunneled)。非経口流体は、内腔130a、130bを通り抜けて、カテーテルの出口ポート115および開口端部から標的組織へと分配される。
【0021】
図1〜図4に示され説明される実施形態は、単一のステップを備えた遠位セクション175を有するステップカテーテルを表す。遠位セクション175は、2つ以上のステップを含むように設計されてもよい。図14は、ステップカテーテルとその中に組み立てられたスタイレット140との間の連動の代替的な実施形態の部分的な断面図を表す。ステップカテーテルは、近位セクション120と、ステップ付きの2つの遠位サブセクション175’、175”を含む遠位セクション175と、を有する。この代替的な連動構成において、スタイレット140は、近位セクション120と遠位サブセクション175”との間に形成された凹部に受容される。スタイレット140は、遠位セクション175内に少なくとも部分的に延び、それによって、挿入の間、ステップカテーテルの全長にわたって剛性または強化をもたらし、このため、ステップカテーテルが、標的部位に近接して適切に位置付けられることができる。
【0022】
図5〜図7は、最大外径(BOD)を有する球根状領域510と、実質的に均一な外径(POD)を有する非球根状領域と、を含む、直線状であるかまたはステップの無い例示的なカテーテル400の代替的な実施形態を示す。図1〜図4に示されるステップカテーテルとは対照的に、直線状であるかまたはステップの無いカテーテル400は、単一のセクションから形成され、それによって、近位セクションと遠位セクションとの間のステップをなくしている。球根状領域510は、弾性形状記憶を備えた、弾性的に変形可能な材料で作られている。
【0023】
図5に示されるように、直線状カテーテル400の球根状領域510は、弛緩状態または張力を加えられていない状態にある間は、伸長状態または圧力を加えられた状態にある間の最大外径よりも大きな最大外径(BOD)を有する。図6は、組み立てられたスタイレット440がコネクタ435によって内部に挿入されロックされている、例示的な直線状カテーテル400を表す。直線状カテーテルと共に利用されたスタイレット440は、ステップカテーテルの実施形態について先に説明したスタイレットとは異なるように設計されている。具体的には、直線状カテーテルのためのスタイレット440は、実質的に均一な外径を備えた本体530を有し、それにより、肩部205および小径のアーム220を排除している。図6に示すように、スタイレット440の遠位端部は、近位端部405から始まり、かつ少なくとも球根状領域510を通って延びる内腔430に挿入され、好ましくはカテーテル400の閉じた遠位端部410、または内腔430内に延びる何らかの他の物理的障害物(例えば、リム、肩部もしくは突出部)に接触している。図6に示されているように、伸長状態または圧力を加えられた状態にある間、球根状領域510は、弛緩状態または圧力を加えられていない状態にある場合の最大外径に比べて、縮小された最大外径、好ましくはカテーテルの本体全体にわたり実質的に均一な外径(POD)、を有し、標的部位にカテーテルを容易に位置付けることができる。いったん適切に位置付けられると、球根状領域510が軸方向に後退し、実質的に均一な外径(POD)を有する非球根状領域と比べて、その拡大した不均一な外径(BOD)に戻ることを可能にし、それにより、還流を減少させるか、または実質的に防ぐように、スタイレットハブ425は、コネクタ435から係合解除されて、双方ともカテーテル400から取り外される。直線状カテーテル400は、カテーテルの遠位端部に近接して所望に応じて配置された任意の数の1つ以上のポート415を含むように設計されることができる。
【0024】
図1〜図7を参照してこれまで説明した第1の実施形態は、ある構成であって、(i)弛緩状態または圧力を加えられていない状態にあるときには、球根状領域の最大外径が、近位セクションの非球根状領域の実質的に均一な外径の最大外径より大きく、近位セクション全体にわたる外径が不均一であり;(ii)伸張状態または圧力を加えられた状態にあるときには、球根状領域の最大外径が、弛緩状態または圧力を加えられていない状態にある場合に比べて縮小され、好ましくは、近位セクション全体にわたる最大外径は、球根状領域が伸長状態または圧力を加えられた状態にある場合に実質的に均一である、構成を表す。代替的な実施形態が図8〜図13に示されており、この代替的な実施形態では、(i)弛緩状態または圧力を加えられていない状態にあるときには、球根状領域の最大外径が、圧力を加えられた状態にある場合に比べて縮小され、好ましくは、近位セクション全体にわたる最大外径は、弛緩状態または圧力を加えられていない状態にある場合に実質的に均一であり;(ii)圧力を加えられた状態にあるときには、球根状領域の最大外径が、弛緩状態または圧力を加えられていない状態にある間の近位セクションの非球根状領域の実質的に均一な外径の最大外径より大きく、近位セクション全体にわたる外径が不均一である。
【0025】
図8は、予め装填され張力を加えられた展開部材815を内部に含む、スタイレット800を表す。スタイレット800は、外側本体部材805と、外側本体部材に対して軸方向に転置可能になるように外側本体部材の中に入れ子式に配置された内側本体部材またはプランジャー810と、を含む。内側本体部材810の近位端部は、ハブ840で終端をなす。その反対側の遠位端部において、内側本体部材810は、図12に示されるように、肩部825を有し、小径のアーム835が後に続いている。展開部材815は、外側本体部材805とアーム835との間に配置される。好適な実施形態では、内側本体部材810が外側本体部材805に完全に挿入されると、外側本体部材805は、展開部材815に重なるか、または展開部剤815の上を軸方向に通り過ぎる。この位置にある間は、展開部材815は、内側本体部材810のアーム835と外側本体部材805との間で半径方向に制限されている(bounded)。外側本体部材805との摩擦力のため、スタイレット内に予め装填される場合、展開部材815は圧縮状態で維持される。外側本体部材805、および内側本体部材810は、展開部材815がカテーテルの植え込みおよび位置付けの間、非意図的に作動されないことを確実にするために、この位置にある間、図1〜図7に示されるものなどあらゆる従来の解放可能コネクタにより、互いに対して所定の位置に軸方向にロックされることができる。展開部材815は、半径方向に圧縮/拡張するあらゆる装置または機構であってよい。例えば、展開部材815は、バネまたはコイル(例えば、NiTiコイル)であってよい。展開部材815の近位面は、肩部825によって支持される。
【0026】
この代替的な実施形態によるカテーテル900が図9に示されており、カテーテル900は、図1〜図7に示された実施形態に関して前述した同じ材料を使用して製造されることができる。(i)弛緩状態または圧力を加えられていない状態にあるときには、球根状領域の最大外径が、圧力を加えられた状態にあるときに比べて縮小し、好ましくは、近位セクション全体にわたる最大外径が、弛緩状態または圧力を加えられていない状態にある場合に実質的に均一であり;また、(ii)圧力を加えられた状態にあるときには、近位セクション全体にわたる外径が不均一になるよう、球根状領域の最大外径が、弛緩状態または圧力を加えられていない状態にある間の近位セクションの非球根状領域の実質的に均一な外径の最大外径より大きくなるように、カテーテル900は作製される。
【0027】
予め装填された展開部材815を備えたスタイレット800は、好ましくは互いに対して所定の位置にロックされている間に、カテーテル900の近位セクション920を通して内腔930aに挿入される。図10を参照すると、予め装填されたスタイレット800は、内側本体部材810のアーム835の少なくとも一部が、挿入の間、強さおよび剛性を提供するためにカテーテル900の遠位セクション935の内腔930b内に延びるように、挿入されるのが好ましい。展開部材815が作動されていない限り、スタイレット800が内部に配置されたカテーテル900の近位セクション920は、実質的に均一な外径を有するはずであり、カテーテルは、あらゆる所望の標的部位に位置付けられることができる。標的部位でいったん適切に位置付けられると、外側本体部材805は、図11に示されているように、ハブ840に向かう方向に、展開部材815および内側本体部材810に対して軸方向に転置される。外側本体部材805は、図12では、展開部材815を通過する(clear)ように十分に軸方向に転置され、展開部材815を完全に始動させるか、解放するか、または作動させる。
【0028】
始動されるか、解放されるか、または作動されると、展開部材815は、半径方向に拡張し、カテーテルの近位セクション920に力または圧力を与え、その外径を拡大させ、それによって、球根状領域940を形成する。その力を受けるときの近位セクション920が球根状領域940のため不均一な外径を示す限り、所望に応じて力の方向(例えば、半径方向、軸方向)は変えられることができる。その後、図13では、外側本体部材805、および内側本体部材810が除去される。カテーテル進路に沿った非経口流体の還流を減少させるかまたは実質的に防ぐ、近位セクション920における拡大した直径の球根状領域940を展開部材815が形成している状態で、カテーテル900は標的部位に位置付けられたままである。
【0029】
ステップダウンカテーテル構成(step down catheter configuration)が、図8〜図13に示されているが、本発明は、直線状カテーテルなどの他のデザインと共に使用されることもできる。さらに、近位セクション920で2つ以上の球根状領域を形成することができる。その上、カテーテルの遠位セクション935における開口部915の数は、所望に応じて、変えられるか、または完全に排除されることができる。カテーテル900は、開いた遠位端部910を有するが、代わりに封鎖されて、1つ以上の開口部915を排他的に通過することを可能にしてもよい。
【0030】
本発明によるカテーテルの内腔内部に配置されたスタイレットまたはガイドワイヤの使用は、持続的に取り付けられた送達シースの必要性を排除する。送達シースは、カテーテルの遠位端部の外径の周りの開口部を不都合にも拡大して、それによって、逆流、還流または漏出を起こしやすい、より大きなゆとりを作り出すものである。
【0031】
本発明によるカテーテルは、標的組織中への治療薬または流体の直接的な送達と共に使用されるのに適している。そのような適用の一例は、脳がんまたはパーキンソン病の治療のためのものであり、非経口流体の送達は、灰白質組織、または特に被殻に対して、直接行われる。肥満、うつ、脳卒中、てんかん、または他の運動障害の治療において、いくつかの追加的な可能な用途を見つけることができる。他の代替的な用途は、肝臓または脊髄など身体の他の場所の腫瘍の標的治療(targeted treatment)、例えば筋肉における、病気の、または死にかけている深部組織への血管新生因子の送達、毛細血管損傷により栄養分または治癒因子の適切な送達が妨げられた場所への栄養分または増殖因子の送達、を含むことができる。さらに他の代替的な用途は、企図されており、本発明の意図する範囲内にある。
【0032】
したがって、本発明の好適な実施形態に適用されたように、本発明の基本的な新規の特徴を示し、説明し、指摘してきたが、例示された装置の形態および詳細、ならびにそれらの操作における様々な省略、代用、および変更が、本発明の趣旨および範囲から逸脱せずに、当業者によって行われうることが理解されるであろう。例えば、同じ結果を達成するために、実質的に同じ形で、実質的に同じ機能を果たす要素および/または工程のすべての組み合わせが、本発明の範囲内にあることが明白に意図される。説明した実施形態ごとの要素の代用も、十分に意図され企図されている。図面が必ずしも一定の比率に応じて描かれたわけではないが、それら図面は本質的に単に概念的であることも理解されたい。したがって、添付の請求項の範囲で示されるようにのみ制限されることが意図されている。
【0033】
本明細書に引用された、あらゆる交付済み特許、係属中の特許出願、出版物、雑誌の記事、書籍またはあらゆる他の文献はそれぞれ、参照することにより全体として組み込まれる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】図1は、拡大した球根状領域が、実質的に均一な外径を有する非球根状領域の最大外径よりも大きな最大外径を有している、弛緩状態または圧力を加えられていない状態にある、本発明による例示的なステップカテーテルの断面図を表す。
【図2】図2は、図1のステップカテーテル、および、鉤コネクタを使用してその中にロックされている、組み立てられ予め装填されたスタイレットの断面図を表し、カテーテルの球根状領域は、弛緩状態または圧力を加えられていない状態にある間の最大外径と比べて縮小した最大外径を有する伸長状態または圧力を加えられた状態にある。
【図3】図3は、図1のステップカテーテルが、後で鉤コネクタからロック解除されるスタイレットと共に標的部位で植え込まれて、最大外径が非球根状領域の最大外径より大きい弛緩状態または圧力を加えられていない状態にカテーテルの球根状領域が戻った後の、図1のステップカテーテルの断面図を表す。
【図4】図4は、球根状領域が弛緩状態または圧力を加えられていない状態にあり、かつスタイレットおよび鉤コネクタが完全にカテーテルから取り外されている状態で、標的部位に位置付けられた図1のステップカテーテルの断面図を示す。
【図5】図5は、カテーテルの球根状領域が、実質的に均一な外径を有する非球根状領域の最大外径より大きな最大外径を有するように、カテーテルの球根状領域が弛緩状態または圧力を加えられていない状態にある、直線状カテーテルの断面図を表す。
【図6】図6は、図5の直線状カテーテル、および鉤コネクタを使用してその中にロックされた、組み立てられ予め装填されたスタイレットの断面図を表し、カテーテルの球根状領域は、弛緩状態または圧力を加えられていない状態にある間の最大外径と比べて縮小した最大外径を有する伸長状態または圧力を加えられた状態にある。
【図7】図7は、図5の直線状カテーテルの断面図を表し、予め装填されたスタイレットは鉤コネクタからロック解除され、カテーテルの球根状領域は、実質的に均一な外径を有する非球根状領域の最大外径よりも大きな最大外径を有する弛緩状態または圧力を加えられていない状態にある。
【図8】図8は、本発明の第2の実施形態による、内部に予め装填された展開部材を備えた例示的なスタイレットの断面図を表す。
【図9】図9は、本発明の第2の実施形態による、例示的なステップカテーテルの断面図を表す。
【図10】図10は、カテーテルが弛緩状態または圧力を加えられていない状態にある、図8および図9の組み立てられたスタイレットおよびステップカテーテルの断面図を示す。
【図11】図11は、標的部位に位置付けられた図10の組立体の断面図を表し、展開部材は部分的に作動され、カテーテルは圧力を加えられた状態にある。
【図12】図12は、ステップカテーテルの近位セクションに拡大した外径を有する球根状領域を形成するように、完全に作動した展開部材を所定の場所に残す、スタイレットの取り外しを図式的に表す。
【図13】図13は、スタイレットの取り外し後の、標的部位で植え込まれたステップカテーテルを表し、カテーテルの近位セクションは、作動した展開部材により与えられる力の結果として形成される球根状領域のため不均一な外径を有する、圧力を加えられた状態に維持されている。
【図14】図14は、代替的な実施形態の連動構成による、ステップカテーテル、および組み立てられ予め装填されたスタイレットの部分的な断面図を表す。
【開示の内容】
【0001】
〔関連出願への相互参照〕
本出願は、参照することにより全体として本明細書に組み込まれる、2007年9月28日に出願された、先行出願第11/904,724号の一部継続出願である。
【0002】
〔発明の背景〕
〔発明の分野〕
本発明は、薬剤送達用のカテーテル、特に、望ましくない逆流を減少させると共に、身体組織中に治療薬を送達するカテーテル、に向けられる。
【0003】
〔関連技術の説明〕
流体もしくは液体を既に含んでいる身体の様々な部分の中、例えば脊髄腔内へと硬膜外もしくはくも膜下腔内に、流体または治療薬を送達することができる。流体または液体中への治療薬の送達は、組織中に直接分配する場合と同じほどの抵抗または圧力を生じない。カテーテルから分配されている流体は、最小圧力または最小抵抗の経路を見つけようとする。注入の標的としての組織の場合、最小抵抗または最小圧力のこの経路は、多くの場合、標的組織とカテーテルの外面との間の空間として定義されたカテーテル進路に沿って治療薬を不都合にも後退させ、これは、別名、逆流、還流、もしくは漏出と呼ばれる。そのような還流は、結果として、カテーテルの汚染、または、組織のより大きな領域の治療薬への曝露を生じる場合がある。
【0004】
対流増進送達(Convection enhanced delivery)は、治療薬を含む流体の正圧下の注入である。この技術は、特定の標的領域への、治療薬の集中的な送達を可能にする。直接送達は、別の方法では全身的な治療薬の送達により起こる副作用合併症(side effect complications)を、排除しないまでも減少させる点で、有利である。別の利点は、対流増進送達が、薬剤の活性を増加させ、従来手段の使用では不可能な治療濃度を送達することができることである。これまで経口送達により標的組織に到達することができなかった治療薬には、いまや、直接送達が再考されることができる。
【0005】
脳組織において、製剤は、血液脳関門輸送特性のため、開発するのが困難である。通常、分子は、3つの方法で:すなわち(i)脂溶性物質の拡散により、(ii)特定の水溶性物質の、促進性でエネルギー依存的な受容体介在輸送により、および(iii)イオンチャネルにより、脳髄液または脳組織に入る。タンパク質ベースの薬剤は、典型的には、これらの3つのカテゴリのいずれにも分けられず、ゆえに、通常、経口送達または静脈内送達が可能ではない。
【0006】
最近の研究は、パーキンソン病の可能な治療法としての、脳でのタンパク質の直接注入に焦点を合わせている。特に、パーキンソン病の治療は、最近、被殻の中など灰白質脳組織内への直接的な治療薬の送達に傾注している。従来のカテーテルは、タンパク質を被殻に送達するのに使用された場合に望ましくない副作用を発生させる、カテーテル進路に沿って戻る還流および逆流を可能にする。
【0007】
米国特許出願公開第2007/0088295号は、生体内で逆流を効果的に防ぎ、かつ脳内への分布を最大にする、治療物質の対流増進送達(convention-enhanced delivery)を使用した脳内への治療物質の長期にわたる送達(chronic delivery)用のステップデザインカニューレおよび送達システム(step-design cannula and delivery system)を開示している。送達シースが、注入カニューレを脳に位置付けるために使用される。送達シースの近位端部は、注入カニューレのステップデザインの最も外側のセグメントとして機能し、それによって、ステップデザインにおけるステップの総数を増加させる。送達シースおよびカニューレがいったん適切な深さで置かれると、組立体は、例えばo−リング型保持ブラケットを使用して、所定の位置で固定される。このo−リング型保持ブラケットを通して骨ねじが挿入されて、保持ブラケットを頭蓋骨に強固に取り付ける。組立体が位置付けられた後、注入カニューレが曲がる点のすぐ上のシースを切断することによって、送達シースの上部のみが取り除かれ、身体に植え込まれた送達シースの部分がその場に残される。この公開特許公報によるシステムは、ガイドとして送達シースを利用している。これは、中央内腔には、起点(source)から遠位先端部まで注入チューブが存在していて、ゆえに、スタイレットが、中央内腔に直接挿入されることができないためである。そのようにしてカニューレを位置付けると共に送達シースを使用し、その後、シースを植え込まれたままにしておくことは、送達シースの近位端部と遠位カテーテルとの間のゆとり(allowance)または開口部であって、治療物質の逆流および還流を起こしやすく、それにより、装置の、根底をなす目的を駄目にする、ゆとりまたは開口部をもたらす点で、不都合である。さらに、公開され特許された出願のカテーテルは、カテーテルの遠位端部を貫通する単一の出口ポートを有する。
【0008】
したがって、治療薬を組織内に直接送達するための、改良されたカテーテルデザインであって、位置付け中のガイドまたは送達シースの必要性を排除すると共に、逆流および還流を減少させるか、または防ぐ、カテーテルデザインを開発することが望ましい。その上、複数の出力ポートにより流速が調整可能な、改良されたカテーテルが必要である。
【0009】
〔発明の概要〕
本発明のある態様は、近位端部および反対側の遠位端部を有するカテーテルを含む、治療薬送達システムに向けられる。カテーテルは、内部に画定された内腔を備えた本体を有する。カテーテルの本体は、実質的に均一な外径を有する非球根状領域と、弾性的に変形可能な材料から作られた球根状領域と、を含む。第1の状態にある間は、球根状領域は、非球根状領域の実質的に均一な外径より大きな最大外径を有し、第2の状態にある間は、球根状領域の最大外径は、第1の状態にある間の最大外径に比べて縮小される。第2の状態にある間の球根状領域の最大外径は、非球根状領域の実質的に均一な外径に実質的に等しい。本発明の第1の実施形態では、第1の状態は、圧力を加えられていない状態であり、第2の状態は、圧力を加えられた状態である。第1の状態が圧力を加えられた状態であり、第2の状態が圧力を加えられていない状態である、代替実施形態も提示される。
【0010】
本発明の別の態様は、前段落で説明した治療薬送達システムを使用する方法に関する。送達システムは、近位端部および反対側の遠位端部を有する、カテーテルを含む。さらに、カテーテルは、内部に画定された内腔を備えた本体を有する。カテーテルの本体は、実質的に均一な外径を有する非球根状領域と、弾性的に変形可能な材料から作られた球根状領域と、を含む。初めに、カテーテルの近位端部で始まり、少なくとも球根状領域を通って延びる内腔に、スタイレットが挿入される。球根状領域の最大外径が非球根状領域の実質的に均一な外径に実質的に等しい第1の状態に球根状領域がある間に、組み立てられたスタイレットおよびカテーテルは、標的部位で患者に植え込まれる。カテーテルを適切に位置付けた後、還流を減少させるため球根状領域の最大外径が第1の状態にあるときよりも大きい第2の状態にカテーテルの球根状領域が維持されている間に、組み立てられたスタイレットをカテーテルから取り外す。
【0011】
本発明の前記の特徴および他の特徴は、本発明の例示的な実施形態に関する以下の詳細な説明および図面から、より容易に明らかになるであろう。いくつかの図面にわたり同様の参照符号が同様の要素を指している。
【0012】
〔発明の詳細な説明〕
図1〜図4は、治療薬、医薬品、薬剤、または他の流体を、標的組織などの標的部位に直接送達するための、本発明によるステップカテーテル100を示す。カテーテルの特定の幾何学的外形またはデザインが、挿入および位置付け中のガイドまたは送達シースの必要性を排除すると共に、逆流、漏出、および還流を減少させるか、または実質的に防ぐ。
【0013】
本発明の第1の実施形態が、図1〜図7に示されている。図1を参照すると、ステップカテーテル100は、近位端部または先端部105、および、反対側の開いた遠位端部または先端部110を有する。遠位端部または先端部110は、開いたところが示されているにもかかわらず、代わりに、閉じられるか、またはシールされてもよい。ステップカテーテル100は、遠位端部110に最も近い遠位セクション175に同軸上で連結された、近位端部105に最も近い近位セクション120によって形成される。近位セクションおよび遠位セクションのそれぞれは、内部に画定された内腔130a、130bをそれぞれ有し、これら内腔は、ステップカテーテル100の近位端部105から遠位端部110までの通路を共に画定している。遠位セクション175の外径(DOD)は、近位セクション120の内腔130aの内径より小さく、このため、遠位セクション175の近位端部の一部が内腔130aの中に入れ子式に受容されることができる。
【0014】
近位セクション120は、好ましくは、弾性的に変形可能な材料(例えば、シリコーンまたはポリウレタン)で形成されるが、遠位セクション175は、好ましくは、ステンレス鋼、チタニウム、ポリエーテルイミド(PEI)またはポリエーテルエーテルケトン(PEEK)などの実質的に剛性の材料で形成される。好適な実施形態では、近位セクション120を越えて延びる遠位セクション175の部分の長さ125は、治療薬を被殻に送達するのに使用される場合、約1.0cm〜約4.0cmである。カテーテルが挿入されることになっている標的組織のサイズおよび深さに応じて、所望どおりにこの長さを変えることは、企図されており、また、本発明の意図する範囲内にある。
【0015】
先に言及したように、近位セクション120は、弾性的に変形可能な材料で作られている。カテーテルの近位セクション120は、遠位セクション175に近接した球根状領域210を含む。球根状領域210は、弾性形状記憶を有する変形可能な材料から作られている。球根状領域210は、近位セクション120の残りの部分を形成する材料と同じ材料を用いて作られてもよいが、必ずしもその必要はない。弛緩状態または張力を加えられていない状態にある間は、球根状領域210は、実質的に均一な外径(POD)を有する近位セクション120の非球根状領域と比べて、拡大した外径(BOD)を有する。近位セクション120の非球根状領域の、異なった実質的に均一な外径(POD)と比べて、球根状領域210の、この拡大した直径(BOD)は、カテーテル進路に沿った非経口流体(infusate)の逆流を実質的に防ぐか、または減少させる障壁を作り出す。好ましくは、球根状領域210の最大外径(BOD)は約1.7mmであり、近位セクション120の非球根状領域の実質的に均一な外径(POD)は約1.4mmである。
【0016】
本発明は、単一の球根状領域210を有するものとして示され、説明されているが、近位セクション120が所望に応じて2つ以上の球根状領域を含むことは、企図されており、本発明の意図する範囲内にある。球根状領域210は、インサート成型によって材料中に直接作製されることができる。代わりに、球根状領域210は、近位セクション120の壁の中に配備されるか、または位置している形状記憶合金などの部材により形成されうる。前述のとおり、球根状領域210の形成に使用される材料は、近位セクション120の非球根状領域に使用される材料と同じであってもよいが、必ずしもその必要はない。球根状領域210の輪郭または断面形状は、図示され説明されたものにより制限される必要はなく、(i)弛緩状態または圧力を加えられていない状態にあるときには、球根状領域の最大外径が、近位セクションの非球根状領域の実質的に均一な外径の最大外径より大きく、近位セクション全体にわたる外径が不均一になっており;また、(ii)伸長状態または圧力を加えられた状態にあるときには、球根状領域の最大外径が、弛緩状態または圧力を加えられていない状態にあるときに比べて縮小し、好ましくは、球根状領域が伸長状態または圧力を加えられた状態にある場合に近位セクション全体にわたる最大外径が実質的に均一である限り、代わりに、あらゆる所望の形状が選択されてよい。
【0017】
所望に応じて、任意の数の1つ以上の出口ポートが配置されるように、ステップカテーテル100を設計することができる。実例として、図1〜図4に示されるステップカテーテル100の遠位端部110は開いており、任意の数の1つ以上のポートまたは開口部115、好ましくは約2〜約50個の開口部、が、遠位セクション175の外周部を貫通して半径方向に画定されている。各ポートまたは開口部115は、所望に応じていかなる直径であってもよい。好適な実施形態では、各開口部115の直径は、約0.01mm〜約4mmの範囲内である。図1に示される開口部115はすべて、直径が実質的に等しいが、開口部すべての直径が均一である必要はないことに注意されたい。その上、図1に示される実例では、開口部115は、すべての方向において治療薬の実質的に均一な送達を可能にするために、カテーテルの遠位セクション175の外周部の周りに実質的に対称的に配列または配置される。代わりに、カテーテルの遠位セクション175の外周部に画定される開口部115の配列または位置付けは、あらゆる所望の構成において非対称であるか、または変えられることができる。好適な実施形態では、すべてのポートまたは開口部115の流量が好ましくは約0.500(μL/分)/mm2〜約1.000(μL/分)/mm2に維持されるように、開口部またはポート115の数、ならびにそのような開口部の直径サイズおよび配列などの要素が選択された場合に、最適な送達が達成される。
【0018】
標的部位にカテーテルを位置付ける前に、スタイレット140が、定位脳手術の間、軌道を維持するためにカテーテルを強化するように、近位セクション120の内腔130aを通って、遠位セクション175の内腔130bの少なくとも一部の中まで挿入される。挿入を可能にするため、カテーテルの近位セクション120の内腔130aに受容されるべきスタイレット140の本体230の一部は、内腔130aの内径より小さい外径を有する。本体230が約0.45mmの外径を有する従来のスタイレットを使用する場合、内腔130aは、好ましくは約0.6mmの内径を有する。図2は、共に組み立てられた、図1のステップカテーテル100、解放可能なコネクタ235、および連動するスタイレット140を示す。スタイレット140は、ハブ225、本体230、肩部205、およびアーム220を含む。スタイレットの肩部205が遠位セクション175の近位端部215に接触するまで、スタイレット140の本体230は、内腔130aを通して挿入される。軸方向力がカテーテル100に関連するスタイレット140に加えられて、カテーテル100の近位端部105が(図2に示されているような)摩擦嵌め鉤コネクタ235または他の解放可能なコネクタのどちらかによってスタイレットハブ225に解放可能にロックまたは固定されることができるまで、弾性的に変形可能な球根状領域210を軸方向に伸長させる。肩部205が、遠位セクション175の近位端部215に接触しているとき、スタイレット140のアーム220は、遠位セクション175に配された内腔130bの部分の中へ少なくとも部分的に延びて、挿入の間、ステップカテーテル100の全長にわたって、必要な剛性または強化(strengthening)を提供し、このため、ステップカテーテルは、標的部位に近接して適切に位置付けられることができる。好ましくは、アーム220は、近位セクション120の遠位端部まで少なくとも延びる。スタイレット140の遠位先端部が、カテーテル100の遠位端部または先端部110まで実質的に延びることは、企図されており、本発明の意図する範囲内にある。
【0019】
図2に示されるような、伸長状態または張力を加えられた状態にある間、球根状領域210の拡大した外径(BOD)は、弛緩状態または圧力を加えられていない状態にある間の外径に比べてかなり縮小し、このことは、標的部位へのカテーテル挿入中に望ましい。好ましくは、伸長状態または圧力を加えられた状態の間に十分な軸方向力が加えられると、近位セクション120全体は、図2に示されているように、実質的に均一な外径(POD)を有するはずである。
【0020】
ステップカテーテル100の遠位端部110がいったん標的部位に適切に位置付けられると、スタイレット140のハブ225は、コネクタ235からロック解除されるか、固定解除されるか、または係合解除される。図3に示されるように、カテーテルの遠位端部110が標的部位に実質的に適切に位置付けられたままである間に、近位セクション120の球根状領域210は、その後、軸方向に後退して、その弛緩状態または圧力を加えられていない状態に戻ることができる。カテーテルの近位セクションの球根状領域210が軸方向に後退すると、その最大外径(BOD)は、その弛緩して拡大した状態に戻り、カテーテルの周りで円周方向に、周囲組織に対して、外へ向かう半径方向圧力を加え、カテーテル進路に沿った非経口流体の逆流を実質的に防ぐか、または減少させる障壁を作り出す。図4に示すように、スタイレット140およびコネクタ235がいったん取り外されると、カテーテル100は所定の場所に残り、その近位端部105は、ポンプカテーテル(図示せず)に取り付け可能であり、近位端部105は、その植え込まれたポンプまで皮下的にトンネルを掘られている(tunneled)。非経口流体は、内腔130a、130bを通り抜けて、カテーテルの出口ポート115および開口端部から標的組織へと分配される。
【0021】
図1〜図4に示され説明される実施形態は、単一のステップを備えた遠位セクション175を有するステップカテーテルを表す。遠位セクション175は、2つ以上のステップを含むように設計されてもよい。図14は、ステップカテーテルとその中に組み立てられたスタイレット140との間の連動の代替的な実施形態の部分的な断面図を表す。ステップカテーテルは、近位セクション120と、ステップ付きの2つの遠位サブセクション175’、175”を含む遠位セクション175と、を有する。この代替的な連動構成において、スタイレット140は、近位セクション120と遠位サブセクション175”との間に形成された凹部に受容される。スタイレット140は、遠位セクション175内に少なくとも部分的に延び、それによって、挿入の間、ステップカテーテルの全長にわたって剛性または強化をもたらし、このため、ステップカテーテルが、標的部位に近接して適切に位置付けられることができる。
【0022】
図5〜図7は、最大外径(BOD)を有する球根状領域510と、実質的に均一な外径(POD)を有する非球根状領域と、を含む、直線状であるかまたはステップの無い例示的なカテーテル400の代替的な実施形態を示す。図1〜図4に示されるステップカテーテルとは対照的に、直線状であるかまたはステップの無いカテーテル400は、単一のセクションから形成され、それによって、近位セクションと遠位セクションとの間のステップをなくしている。球根状領域510は、弾性形状記憶を備えた、弾性的に変形可能な材料で作られている。
【0023】
図5に示されるように、直線状カテーテル400の球根状領域510は、弛緩状態または張力を加えられていない状態にある間は、伸長状態または圧力を加えられた状態にある間の最大外径よりも大きな最大外径(BOD)を有する。図6は、組み立てられたスタイレット440がコネクタ435によって内部に挿入されロックされている、例示的な直線状カテーテル400を表す。直線状カテーテルと共に利用されたスタイレット440は、ステップカテーテルの実施形態について先に説明したスタイレットとは異なるように設計されている。具体的には、直線状カテーテルのためのスタイレット440は、実質的に均一な外径を備えた本体530を有し、それにより、肩部205および小径のアーム220を排除している。図6に示すように、スタイレット440の遠位端部は、近位端部405から始まり、かつ少なくとも球根状領域510を通って延びる内腔430に挿入され、好ましくはカテーテル400の閉じた遠位端部410、または内腔430内に延びる何らかの他の物理的障害物(例えば、リム、肩部もしくは突出部)に接触している。図6に示されているように、伸長状態または圧力を加えられた状態にある間、球根状領域510は、弛緩状態または圧力を加えられていない状態にある場合の最大外径に比べて、縮小された最大外径、好ましくはカテーテルの本体全体にわたり実質的に均一な外径(POD)、を有し、標的部位にカテーテルを容易に位置付けることができる。いったん適切に位置付けられると、球根状領域510が軸方向に後退し、実質的に均一な外径(POD)を有する非球根状領域と比べて、その拡大した不均一な外径(BOD)に戻ることを可能にし、それにより、還流を減少させるか、または実質的に防ぐように、スタイレットハブ425は、コネクタ435から係合解除されて、双方ともカテーテル400から取り外される。直線状カテーテル400は、カテーテルの遠位端部に近接して所望に応じて配置された任意の数の1つ以上のポート415を含むように設計されることができる。
【0024】
図1〜図7を参照してこれまで説明した第1の実施形態は、ある構成であって、(i)弛緩状態または圧力を加えられていない状態にあるときには、球根状領域の最大外径が、近位セクションの非球根状領域の実質的に均一な外径の最大外径より大きく、近位セクション全体にわたる外径が不均一であり;(ii)伸張状態または圧力を加えられた状態にあるときには、球根状領域の最大外径が、弛緩状態または圧力を加えられていない状態にある場合に比べて縮小され、好ましくは、近位セクション全体にわたる最大外径は、球根状領域が伸長状態または圧力を加えられた状態にある場合に実質的に均一である、構成を表す。代替的な実施形態が図8〜図13に示されており、この代替的な実施形態では、(i)弛緩状態または圧力を加えられていない状態にあるときには、球根状領域の最大外径が、圧力を加えられた状態にある場合に比べて縮小され、好ましくは、近位セクション全体にわたる最大外径は、弛緩状態または圧力を加えられていない状態にある場合に実質的に均一であり;(ii)圧力を加えられた状態にあるときには、球根状領域の最大外径が、弛緩状態または圧力を加えられていない状態にある間の近位セクションの非球根状領域の実質的に均一な外径の最大外径より大きく、近位セクション全体にわたる外径が不均一である。
【0025】
図8は、予め装填され張力を加えられた展開部材815を内部に含む、スタイレット800を表す。スタイレット800は、外側本体部材805と、外側本体部材に対して軸方向に転置可能になるように外側本体部材の中に入れ子式に配置された内側本体部材またはプランジャー810と、を含む。内側本体部材810の近位端部は、ハブ840で終端をなす。その反対側の遠位端部において、内側本体部材810は、図12に示されるように、肩部825を有し、小径のアーム835が後に続いている。展開部材815は、外側本体部材805とアーム835との間に配置される。好適な実施形態では、内側本体部材810が外側本体部材805に完全に挿入されると、外側本体部材805は、展開部材815に重なるか、または展開部剤815の上を軸方向に通り過ぎる。この位置にある間は、展開部材815は、内側本体部材810のアーム835と外側本体部材805との間で半径方向に制限されている(bounded)。外側本体部材805との摩擦力のため、スタイレット内に予め装填される場合、展開部材815は圧縮状態で維持される。外側本体部材805、および内側本体部材810は、展開部材815がカテーテルの植え込みおよび位置付けの間、非意図的に作動されないことを確実にするために、この位置にある間、図1〜図7に示されるものなどあらゆる従来の解放可能コネクタにより、互いに対して所定の位置に軸方向にロックされることができる。展開部材815は、半径方向に圧縮/拡張するあらゆる装置または機構であってよい。例えば、展開部材815は、バネまたはコイル(例えば、NiTiコイル)であってよい。展開部材815の近位面は、肩部825によって支持される。
【0026】
この代替的な実施形態によるカテーテル900が図9に示されており、カテーテル900は、図1〜図7に示された実施形態に関して前述した同じ材料を使用して製造されることができる。(i)弛緩状態または圧力を加えられていない状態にあるときには、球根状領域の最大外径が、圧力を加えられた状態にあるときに比べて縮小し、好ましくは、近位セクション全体にわたる最大外径が、弛緩状態または圧力を加えられていない状態にある場合に実質的に均一であり;また、(ii)圧力を加えられた状態にあるときには、近位セクション全体にわたる外径が不均一になるよう、球根状領域の最大外径が、弛緩状態または圧力を加えられていない状態にある間の近位セクションの非球根状領域の実質的に均一な外径の最大外径より大きくなるように、カテーテル900は作製される。
【0027】
予め装填された展開部材815を備えたスタイレット800は、好ましくは互いに対して所定の位置にロックされている間に、カテーテル900の近位セクション920を通して内腔930aに挿入される。図10を参照すると、予め装填されたスタイレット800は、内側本体部材810のアーム835の少なくとも一部が、挿入の間、強さおよび剛性を提供するためにカテーテル900の遠位セクション935の内腔930b内に延びるように、挿入されるのが好ましい。展開部材815が作動されていない限り、スタイレット800が内部に配置されたカテーテル900の近位セクション920は、実質的に均一な外径を有するはずであり、カテーテルは、あらゆる所望の標的部位に位置付けられることができる。標的部位でいったん適切に位置付けられると、外側本体部材805は、図11に示されているように、ハブ840に向かう方向に、展開部材815および内側本体部材810に対して軸方向に転置される。外側本体部材805は、図12では、展開部材815を通過する(clear)ように十分に軸方向に転置され、展開部材815を完全に始動させるか、解放するか、または作動させる。
【0028】
始動されるか、解放されるか、または作動されると、展開部材815は、半径方向に拡張し、カテーテルの近位セクション920に力または圧力を与え、その外径を拡大させ、それによって、球根状領域940を形成する。その力を受けるときの近位セクション920が球根状領域940のため不均一な外径を示す限り、所望に応じて力の方向(例えば、半径方向、軸方向)は変えられることができる。その後、図13では、外側本体部材805、および内側本体部材810が除去される。カテーテル進路に沿った非経口流体の還流を減少させるかまたは実質的に防ぐ、近位セクション920における拡大した直径の球根状領域940を展開部材815が形成している状態で、カテーテル900は標的部位に位置付けられたままである。
【0029】
ステップダウンカテーテル構成(step down catheter configuration)が、図8〜図13に示されているが、本発明は、直線状カテーテルなどの他のデザインと共に使用されることもできる。さらに、近位セクション920で2つ以上の球根状領域を形成することができる。その上、カテーテルの遠位セクション935における開口部915の数は、所望に応じて、変えられるか、または完全に排除されることができる。カテーテル900は、開いた遠位端部910を有するが、代わりに封鎖されて、1つ以上の開口部915を排他的に通過することを可能にしてもよい。
【0030】
本発明によるカテーテルの内腔内部に配置されたスタイレットまたはガイドワイヤの使用は、持続的に取り付けられた送達シースの必要性を排除する。送達シースは、カテーテルの遠位端部の外径の周りの開口部を不都合にも拡大して、それによって、逆流、還流または漏出を起こしやすい、より大きなゆとりを作り出すものである。
【0031】
本発明によるカテーテルは、標的組織中への治療薬または流体の直接的な送達と共に使用されるのに適している。そのような適用の一例は、脳がんまたはパーキンソン病の治療のためのものであり、非経口流体の送達は、灰白質組織、または特に被殻に対して、直接行われる。肥満、うつ、脳卒中、てんかん、または他の運動障害の治療において、いくつかの追加的な可能な用途を見つけることができる。他の代替的な用途は、肝臓または脊髄など身体の他の場所の腫瘍の標的治療(targeted treatment)、例えば筋肉における、病気の、または死にかけている深部組織への血管新生因子の送達、毛細血管損傷により栄養分または治癒因子の適切な送達が妨げられた場所への栄養分または増殖因子の送達、を含むことができる。さらに他の代替的な用途は、企図されており、本発明の意図する範囲内にある。
【0032】
したがって、本発明の好適な実施形態に適用されたように、本発明の基本的な新規の特徴を示し、説明し、指摘してきたが、例示された装置の形態および詳細、ならびにそれらの操作における様々な省略、代用、および変更が、本発明の趣旨および範囲から逸脱せずに、当業者によって行われうることが理解されるであろう。例えば、同じ結果を達成するために、実質的に同じ形で、実質的に同じ機能を果たす要素および/または工程のすべての組み合わせが、本発明の範囲内にあることが明白に意図される。説明した実施形態ごとの要素の代用も、十分に意図され企図されている。図面が必ずしも一定の比率に応じて描かれたわけではないが、それら図面は本質的に単に概念的であることも理解されたい。したがって、添付の請求項の範囲で示されるようにのみ制限されることが意図されている。
【0033】
本明細書に引用された、あらゆる交付済み特許、係属中の特許出願、出版物、雑誌の記事、書籍またはあらゆる他の文献はそれぞれ、参照することにより全体として組み込まれる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】図1は、拡大した球根状領域が、実質的に均一な外径を有する非球根状領域の最大外径よりも大きな最大外径を有している、弛緩状態または圧力を加えられていない状態にある、本発明による例示的なステップカテーテルの断面図を表す。
【図2】図2は、図1のステップカテーテル、および、鉤コネクタを使用してその中にロックされている、組み立てられ予め装填されたスタイレットの断面図を表し、カテーテルの球根状領域は、弛緩状態または圧力を加えられていない状態にある間の最大外径と比べて縮小した最大外径を有する伸長状態または圧力を加えられた状態にある。
【図3】図3は、図1のステップカテーテルが、後で鉤コネクタからロック解除されるスタイレットと共に標的部位で植え込まれて、最大外径が非球根状領域の最大外径より大きい弛緩状態または圧力を加えられていない状態にカテーテルの球根状領域が戻った後の、図1のステップカテーテルの断面図を表す。
【図4】図4は、球根状領域が弛緩状態または圧力を加えられていない状態にあり、かつスタイレットおよび鉤コネクタが完全にカテーテルから取り外されている状態で、標的部位に位置付けられた図1のステップカテーテルの断面図を示す。
【図5】図5は、カテーテルの球根状領域が、実質的に均一な外径を有する非球根状領域の最大外径より大きな最大外径を有するように、カテーテルの球根状領域が弛緩状態または圧力を加えられていない状態にある、直線状カテーテルの断面図を表す。
【図6】図6は、図5の直線状カテーテル、および鉤コネクタを使用してその中にロックされた、組み立てられ予め装填されたスタイレットの断面図を表し、カテーテルの球根状領域は、弛緩状態または圧力を加えられていない状態にある間の最大外径と比べて縮小した最大外径を有する伸長状態または圧力を加えられた状態にある。
【図7】図7は、図5の直線状カテーテルの断面図を表し、予め装填されたスタイレットは鉤コネクタからロック解除され、カテーテルの球根状領域は、実質的に均一な外径を有する非球根状領域の最大外径よりも大きな最大外径を有する弛緩状態または圧力を加えられていない状態にある。
【図8】図8は、本発明の第2の実施形態による、内部に予め装填された展開部材を備えた例示的なスタイレットの断面図を表す。
【図9】図9は、本発明の第2の実施形態による、例示的なステップカテーテルの断面図を表す。
【図10】図10は、カテーテルが弛緩状態または圧力を加えられていない状態にある、図8および図9の組み立てられたスタイレットおよびステップカテーテルの断面図を示す。
【図11】図11は、標的部位に位置付けられた図10の組立体の断面図を表し、展開部材は部分的に作動され、カテーテルは圧力を加えられた状態にある。
【図12】図12は、ステップカテーテルの近位セクションに拡大した外径を有する球根状領域を形成するように、完全に作動した展開部材を所定の場所に残す、スタイレットの取り外しを図式的に表す。
【図13】図13は、スタイレットの取り外し後の、標的部位で植え込まれたステップカテーテルを表し、カテーテルの近位セクションは、作動した展開部材により与えられる力の結果として形成される球根状領域のため不均一な外径を有する、圧力を加えられた状態に維持されている。
【図14】図14は、代替的な実施形態の連動構成による、ステップカテーテル、および組み立てられ予め装填されたスタイレットの部分的な断面図を表す。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
治療薬送達システムにおいて、
近位端部および反対側の遠位端部を有するカテーテル、
を含み、
前記カテーテルは、内部に画定された内腔を備えた本体を有し、
前記本体は、実質的に均一な外径を有する非球根状領域、および球根状領域を含み、前記球根状領域は、弾性的に変形可能な材料から作られており、
第1の状態にある間、前記球根状領域は、前記非球根状領域の前記実質的に均一な外径より大きな最大外径を有し、
第2の状態にある間、前記球根状領域の前記最大外径は、前記第1の状態にある間の前記最大外径よりも縮小される、システム。
【請求項2】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記第1の状態は、圧力を加えられていない状態であり、前記第2の状態は、圧力を加えられた状態である、システム。
【請求項3】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記第2の状態にある間の前記球根状領域の前記最大外径は、前記非球根状領域の前記実質的に均一な外径に実質的に等しい、システム。
【請求項4】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記第1の状態は、圧力を加えられた状態であり、前記第2の状態は、圧力を加えられていない状態である、システム。
【請求項5】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記球根状領域は、前記カテーテルの前記遠位端部に近接して配置される、システム。
【請求項6】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記カテーテルの前記本体は、
前記カテーテルの前記近位端部の最も近くに配置された近位セクションと、
前記カテーテルの前記遠位端部の最も近くに配置された遠位セクションと、
をさらに含み、
前記内腔は、前記近位セクションおよび前記遠位セクションの双方を通って延びており、
前記球根状領域および前記非球根状領域は、前記近位セクションにおいて画定されている、システム。
【請求項7】
請求項6に記載のシステムにおいて、
前記近位セクションは、弾性的に変形可能な材料で形成され、
前記遠位セクションは、実質的に剛性の材料で形成される、システム。
【請求項8】
請求項6に記載のシステムにおいて、
前記カテーテルの前記近位端部から始まり、前記遠位セクションの少なくとも一部の中に延びる前記内腔に受容されるように構成された、スタイレット、
をさらに含む、システム。
【請求項9】
請求項8に記載のシステムにおいて、
前記スタイレットの遠位端部が、前記近位セクションに重なる前記遠位セクションの前記少なくとも一部の中に延びる、システム。
【請求項10】
請求項8に記載のシステムにおいて、
前記球根状領域が前記第1の状態にある間に前記カテーテルに挿入された前記スタイレットを解放可能に固定するためのコネクタ、
をさらに含む、システム。
【請求項11】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記カテーテルの前記近位端部から始まり、少なくとも前記球根状領域を通って延びる前記内腔に受容されるように構成されたスタイレット、
をさらに含む、システム。
【請求項12】
請求項11に記載のシステムにおいて、
前記球根状領域が前記第1の状態にある間に前記カテーテルに挿入された前記スタイレットを解放可能に固定するためのコネクタ、
をさらに含む、システム。
【請求項13】
請求項6に記載のシステムにおいて、
内側本体部材に対して軸方向に転置可能な外側本体部材を含むスタイレットであって、前記内側本体部材は、ハブ、実質的に均一な外径の第1のセクション、肩部、および前記第1のセクションの直径に比べて直径が小さいアーム、を有する、スタイレットと、
前記外側本体部材と前記内側本体部材の前記アームとの間に配置された展開部材と、
をさらに含み、
前記内腔は、前記カテーテルの前記近位端部から始まる前記内腔における前記スタイレットの前記内側本体部材および前記外側本体部材の通過を可能にするように構成されており、
前記肩部は、前記アームが前記遠位セクションに配された前記内腔の少なくとも一部の中に延びた状態で、前記遠位セクションの前記近位端部に接触する、システム。
【請求項14】
治療薬送達システムを使用する方法であって、前記送達システムは、近位端部および反対側の遠位端部を有するカテーテルを含み、前記カテーテルは、内部に画定された内腔を備えた本体を有し、前記本体は、実質的に均一な外径を有する非球根状領域、および球根状領域を含み、前記球根状領域は、弾性的に変形可能な材料から作られている、方法において、
前記カテーテルの前記近位端部で始まり、少なくとも前記球根状領域を通って延びる前記内腔にスタイレットを挿入する工程と、
前記球根状領域の最大外径が前記非球根状領域の前記実質的に均一な外径に実質的に等しい第1の状態に前記球根状領域がある間に、組み立てられた前記スタイレットおよび前記カテーテルを標的部位で患者に植え込む工程と、
還流を減少させるため前記球根状領域の前記最大外径が前記第1の状態にあるときよりも大きい第2の状態に前記カテーテルの前記球根状領域が維持されている間に、前記カテーテルから前記組み立てられたスタイレットを取り外す工程と、
を含む、方法。
【請求項15】
請求項14に記載の方法において、
前記第1の状態は、圧力を加えられた状態であり、前記第2の状態は、圧力を加えられていない状態である、方法。
【請求項16】
請求項15に記載の方法において、
前記植え込む工程の前に、
前記球根状領域の最大外径が、圧力を加えられていない状態にある間の最大外径に比べて縮小される、圧力を加えられた状態に前記球根状領域がなるように、前記カテーテルに関連する前記スタイレットに軸方向力を加える工程、
をさらに含む、方法。
【請求項17】
請求項16に記載の方法において、
前記球根状領域が前記圧力を加えられた状態にある間に、解放可能なコネクタにより、前記カテーテルに対して所定の場所に前記スタイレットを固定する工程、
をさらに含む、方法。
【請求項18】
請求項17に記載の方法において、
前記取り外す工程は、前記カテーテルの前記球根状領域が軸方向に後退して、前記球根状領域の最大外径が前記非球根状領域の前記実質的に均一な外径より大きい、圧力を加えられていない状態に戻ることを可能にするために、前記軸方向力を取り除く工程をさらに含む、方法。
【請求項19】
請求項14に記載の方法において、
前記第1の状態は、圧力を加えられていない状態であり、前記第2の状態は、圧力を加えられた状態である、方法。
【請求項20】
請求項19に記載の方法において、
前記取り外す工程の前に、
前記球根状領域の最大外径が圧力を加えられていない状態にある間の最大外径と比べて拡大される、圧力を加えられた状態に前記球根状領域がなるように、前記カテーテルに半径方向力を加える工程、
をさらに含む、方法。
【請求項1】
治療薬送達システムにおいて、
近位端部および反対側の遠位端部を有するカテーテル、
を含み、
前記カテーテルは、内部に画定された内腔を備えた本体を有し、
前記本体は、実質的に均一な外径を有する非球根状領域、および球根状領域を含み、前記球根状領域は、弾性的に変形可能な材料から作られており、
第1の状態にある間、前記球根状領域は、前記非球根状領域の前記実質的に均一な外径より大きな最大外径を有し、
第2の状態にある間、前記球根状領域の前記最大外径は、前記第1の状態にある間の前記最大外径よりも縮小される、システム。
【請求項2】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記第1の状態は、圧力を加えられていない状態であり、前記第2の状態は、圧力を加えられた状態である、システム。
【請求項3】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記第2の状態にある間の前記球根状領域の前記最大外径は、前記非球根状領域の前記実質的に均一な外径に実質的に等しい、システム。
【請求項4】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記第1の状態は、圧力を加えられた状態であり、前記第2の状態は、圧力を加えられていない状態である、システム。
【請求項5】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記球根状領域は、前記カテーテルの前記遠位端部に近接して配置される、システム。
【請求項6】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記カテーテルの前記本体は、
前記カテーテルの前記近位端部の最も近くに配置された近位セクションと、
前記カテーテルの前記遠位端部の最も近くに配置された遠位セクションと、
をさらに含み、
前記内腔は、前記近位セクションおよび前記遠位セクションの双方を通って延びており、
前記球根状領域および前記非球根状領域は、前記近位セクションにおいて画定されている、システム。
【請求項7】
請求項6に記載のシステムにおいて、
前記近位セクションは、弾性的に変形可能な材料で形成され、
前記遠位セクションは、実質的に剛性の材料で形成される、システム。
【請求項8】
請求項6に記載のシステムにおいて、
前記カテーテルの前記近位端部から始まり、前記遠位セクションの少なくとも一部の中に延びる前記内腔に受容されるように構成された、スタイレット、
をさらに含む、システム。
【請求項9】
請求項8に記載のシステムにおいて、
前記スタイレットの遠位端部が、前記近位セクションに重なる前記遠位セクションの前記少なくとも一部の中に延びる、システム。
【請求項10】
請求項8に記載のシステムにおいて、
前記球根状領域が前記第1の状態にある間に前記カテーテルに挿入された前記スタイレットを解放可能に固定するためのコネクタ、
をさらに含む、システム。
【請求項11】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記カテーテルの前記近位端部から始まり、少なくとも前記球根状領域を通って延びる前記内腔に受容されるように構成されたスタイレット、
をさらに含む、システム。
【請求項12】
請求項11に記載のシステムにおいて、
前記球根状領域が前記第1の状態にある間に前記カテーテルに挿入された前記スタイレットを解放可能に固定するためのコネクタ、
をさらに含む、システム。
【請求項13】
請求項6に記載のシステムにおいて、
内側本体部材に対して軸方向に転置可能な外側本体部材を含むスタイレットであって、前記内側本体部材は、ハブ、実質的に均一な外径の第1のセクション、肩部、および前記第1のセクションの直径に比べて直径が小さいアーム、を有する、スタイレットと、
前記外側本体部材と前記内側本体部材の前記アームとの間に配置された展開部材と、
をさらに含み、
前記内腔は、前記カテーテルの前記近位端部から始まる前記内腔における前記スタイレットの前記内側本体部材および前記外側本体部材の通過を可能にするように構成されており、
前記肩部は、前記アームが前記遠位セクションに配された前記内腔の少なくとも一部の中に延びた状態で、前記遠位セクションの前記近位端部に接触する、システム。
【請求項14】
治療薬送達システムを使用する方法であって、前記送達システムは、近位端部および反対側の遠位端部を有するカテーテルを含み、前記カテーテルは、内部に画定された内腔を備えた本体を有し、前記本体は、実質的に均一な外径を有する非球根状領域、および球根状領域を含み、前記球根状領域は、弾性的に変形可能な材料から作られている、方法において、
前記カテーテルの前記近位端部で始まり、少なくとも前記球根状領域を通って延びる前記内腔にスタイレットを挿入する工程と、
前記球根状領域の最大外径が前記非球根状領域の前記実質的に均一な外径に実質的に等しい第1の状態に前記球根状領域がある間に、組み立てられた前記スタイレットおよび前記カテーテルを標的部位で患者に植え込む工程と、
還流を減少させるため前記球根状領域の前記最大外径が前記第1の状態にあるときよりも大きい第2の状態に前記カテーテルの前記球根状領域が維持されている間に、前記カテーテルから前記組み立てられたスタイレットを取り外す工程と、
を含む、方法。
【請求項15】
請求項14に記載の方法において、
前記第1の状態は、圧力を加えられた状態であり、前記第2の状態は、圧力を加えられていない状態である、方法。
【請求項16】
請求項15に記載の方法において、
前記植え込む工程の前に、
前記球根状領域の最大外径が、圧力を加えられていない状態にある間の最大外径に比べて縮小される、圧力を加えられた状態に前記球根状領域がなるように、前記カテーテルに関連する前記スタイレットに軸方向力を加える工程、
をさらに含む、方法。
【請求項17】
請求項16に記載の方法において、
前記球根状領域が前記圧力を加えられた状態にある間に、解放可能なコネクタにより、前記カテーテルに対して所定の場所に前記スタイレットを固定する工程、
をさらに含む、方法。
【請求項18】
請求項17に記載の方法において、
前記取り外す工程は、前記カテーテルの前記球根状領域が軸方向に後退して、前記球根状領域の最大外径が前記非球根状領域の前記実質的に均一な外径より大きい、圧力を加えられていない状態に戻ることを可能にするために、前記軸方向力を取り除く工程をさらに含む、方法。
【請求項19】
請求項14に記載の方法において、
前記第1の状態は、圧力を加えられていない状態であり、前記第2の状態は、圧力を加えられた状態である、方法。
【請求項20】
請求項19に記載の方法において、
前記取り外す工程の前に、
前記球根状領域の最大外径が圧力を加えられていない状態にある間の最大外径と比べて拡大される、圧力を加えられた状態に前記球根状領域がなるように、前記カテーテルに半径方向力を加える工程、
をさらに含む、方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2010−350(P2010−350A)
【公開日】平成22年1月7日(2010.1.7)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2009−135752(P2009−135752)
【出願日】平成21年6月5日(2009.6.5)
【出願人】(500140415)コドマン・アンド・シャートレフ・インコーポレイテッド (34)
【氏名又は名称原語表記】Codman & Shurtleff, Inc.
【住所又は居所原語表記】325 Paramount Drive, Raynham, Massachusetts 02767−0350, U.S.A.
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年1月7日(2010.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−135752(P2009−135752)
【出願日】平成21年6月5日(2009.6.5)
【出願人】(500140415)コドマン・アンド・シャートレフ・インコーポレイテッド (34)
【氏名又は名称原語表記】Codman & Shurtleff, Inc.
【住所又は居所原語表記】325 Paramount Drive, Raynham, Massachusetts 02767−0350, U.S.A.
【Fターム(参考)】
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