説明

泥水シールド掘進機の圧力開放装置

【課題】 異常圧力時に、必要以上に泥水の流出をなくすこと。
【解決手段】 泥水シールド掘進機10は、本体12と、面板14とを有し、本体12の先端側には、面板14の背面から所定の間隔を隔てるようにして、隔壁16が設けられていて、チャンバ18が隔成されている。チャンバ18には、隔壁16を貫通するようにして設置された送泥管22と排泥管20とが連通設置されている。掘進機10には、緊急調圧弁30で構成したチャンバ18の圧力開放装置が設けられている。緊急調圧弁30は、一端がチャンバ18と連通し、他端が開放された泥水排水路32に介装され、チャンバ18内の圧力が急激に上昇する異常圧力(Pan)時に開弁して、チャンバ18内の泥水を排出するとともに、異常圧力(Pan)が消失して、正常圧力(Pn)に復帰した時に閉弁して、泥水排水路32を閉塞する機能を有している。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、泥水シールド掘進機の圧力開放装置に関し、特に、掘進機のチャンバ内の圧力が異常に上昇した際の圧力抜き用の圧力開放装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】都市部およびその近傍で地下トンネルを構築する際に採用される工法として、シールド工法があり、この種の工法の一種として、泥水シールド工法が知られている。
【0003】泥水シールド工法に用いられるシールド掘進機は、通常、掘進機本体の先端側に回転自在に支持された面板と、面板の背面側に隔壁を設けて隔成されたチャンバと、チャンバに連通する送泥管と排泥管とを備えている。
【0004】このような泥水シールド掘進機では、面板で掘削した土砂を、チャンバ内に取り込み、チャンバ内に充満されている泥水とともに掘削土砂が、排泥管を介して外部に排出され、チャンバ内は、泥水を循環することにより、常時一定の圧力に保たれて、切羽が維持される。
【0005】ところで、このように泥水シールド掘進機においては、例えば、何らかの原因で排泥管が詰まった場合などには、チャンバ内の圧力が急激に上昇して、異常圧力状態になることがある。
【0006】異常圧力状態は、その間放置しておくと、掘進不能になることも予測されるので、従来は、このような異常圧力状態の対応策として、図8に示すような、緊急圧力抜き回路を設けていた。同図に示した緊急圧力抜き回路は、チャンバ1内と連通する経路2に、直列接続された電動弁3と破壊弁4とを備えている。
【0007】このように構成した緊急圧力抜き回路では、チャンバ1内の圧力が設定圧力以上の異常圧力に上昇すると、破壊弁4が破壊されて、チャンバ1内の泥水を流出させて、チャンバ1内の圧力を下げる。
【0008】そして、破壊弁4が破壊された後に、設定時間が経過すると、電動弁3が作動して、チャンバ1内から流出する泥水を止めるようになっている。しかしながら、従来のこのような異常圧力状態への対応策には、以下に説明する技術的な課題があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】すなわち、図8に示した従来の対応策では、泥水が流出し、設定時間後に電動弁3を作動させる構成なので、必要以上に泥水が流出する恐れがあるし、必要以上に泥水が流出すると、チヤンバ1内の圧力が急激に下降する可能性があって、チャンバ1内の圧力が大きく変動して、最悪の場合には、切羽崩壊に繋がるという問題があった。
【0010】本発明は、このような従来の問題点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、異常圧力時に、必要以上に泥水を流出させることがない泥水シールド掘進機の圧力開放装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明は、掘進機本体の先端側に回転自在に支持された面板と、前記面板の背面側に隔壁を設けて隔成されたチャンバと、前記チャンバに連通する送泥管と排泥管とを備えた泥水シールド掘進機において、一端が前記チャンバと連通し、他端が開放された泥水排水路内に介装され、前記チャンバ内の圧力が急激に上昇する異常圧力時に開弁して、前記チャンバ内の泥水を排出するとともに、前記異常圧力が消失して、正常圧力に復帰した時に閉弁して、前記泥水排水路を閉塞する緊急調圧弁を設けた。
【0012】このように構成した泥水シールド掘進機の圧力開放装置によれば、一端がチャンバと連通し、他端が開放された泥水排水路内に介装され、チャンバ内の圧力が急激に上昇する異常圧力時に開弁して、チャンバ内の泥水を排出するとともに、異常圧力が消失して、正常圧力に復帰した時に閉弁して、泥水排水路を閉塞する緊急調圧弁を設けているので、異常圧力時に、必要以上に泥水をチャンバ内から流出させることがなくなる。
【0013】前記緊急調圧弁は、前記泥水排水路内に介装され、拡大,収縮自在なダイヤフラム弁体と、前記異常圧力よりも小さいく、かつ、前記正常圧力よりも大きな圧力を前記ダイヤフラム弁体に常時加える蓄圧器とを有し、正常圧力時に前記ダイヤフラム弁体が拡大して閉弁することにより、前記泥水排水路を閉塞するとともに、異常圧力時に前記ダイヤフラム弁体が収縮して開弁することにより前記泥水排水路を開放することができる。
【0014】前記緊急調圧弁は、前記泥水排水路に介装され、前記泥水排水路を開閉する上下移動自在なゲートと、前記ゲートの駆動部と、前記異常圧力よりも小さいく、かつ、前記正常圧力よりも大きな圧力を前記駆動部に常時伝達する蓄圧器とを備え、前記駆動部は、前記チャンバ内の圧力と前記蓄圧器との圧力を受けて、正常圧力時に前記ゲートを下方に移動させて閉弁させることにより、前記泥水排水路を閉塞するとともに、異常圧力時に前記ゲートを上方に移動させて開弁することにより前記泥水排水路を開放することができる。
【0015】前記緊急調圧弁は、前記泥水排水路内に介装され、前記泥水排水路を開閉する揺動移動自在なゲートと、前記ゲートの駆動部とを備え、前記駆動部は、前記チャンバ内の圧力を受けて、正常圧力時に前記ゲートを不動常態として閉弁させることにより、前記泥水排水路を閉塞するとともに、異常圧力時に前記ゲートを上方に揺動移動させて開弁することにより前記泥水排水路を開放することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態について、添付図面に基づいて詳細に説明する。図1から図3は、本発明にかかる泥水シールド掘進機の圧力開放装置の第1実施例を示している。
【0017】同図に示した圧力開放装置は、図1にその全体構造の要部を示すの泥水シールド掘進機10に適用されるものであって、図1に示した泥水シールド掘進機10は、中空円筒状の掘進機本体12と、この掘進機本体12の先端側に回転自在に支持された面板14とを有している。
【0018】掘進機本体12の先端側の内周面には、面板14の背面から所定の間隔を隔てるようにして、隔壁16が設けられていて、面板14の背面側にチャンバ18が隔成されている。
【0019】チャンバ18には、隔壁16を貫通するようにして設置された送泥管22と排泥管20とが連通設置されている。送泥管22は、地上側に設置される図示省略の作泥プラントから泥水をチャンバ18内に送り込む。
【0020】排泥管20は、チャンバ18内に充満している掘削土砂の含有泥水Aを、地上側に設置される図示省略の泥水処理施設に排出する。掘進機本体12内には、掘進の進行に伴って、その後方に順次組立られるセグメント24に反力を取って、本体12を前方に前進させるシールドジャッキ26が設置されている。
【0021】以上のような泥水シールド掘進機10としての基本的な構成は、従来のこの種のマシンと同様であるが、本実施例の泥水シールド掘進機10は、以下に説明する点に顕著な特徴がある。
【0022】すなわち、本実施例の泥水シールド掘進機10には、緊急調圧弁30で構成したチャンバ18の圧力開放装置が設けられていることである。図2および図3R>3に本実施例の緊急調圧弁30の詳細を示している。
【0023】緊急調圧弁30は、一端がチャンバ18と連通し、他端が開放された泥水排水路32に介装され、チャンバ18内の圧力が急激に上昇する異常圧力(Pan)時に開弁して、チャンバ18内の泥水を排出するとともに、異常圧力(Pan)が消失して、正常圧力(Pn)に復帰した時に閉弁して、泥水排水路32を閉塞する機能を有している。
【0024】本実施例の緊急調圧弁30は、泥水排水路32の途中に設けられ、拡大,収縮自在なダイヤフラム弁体34と、異常圧力(Pan)よりも小さいく、かつ、正常圧力(Pn)よりも大きな圧力P1をダイヤフラム弁体34に常時加える蓄圧器36とを備えている。
【0025】ダイヤフラム弁体34は、可撓性の膜状のものであって、泥水排水路32の内面に外周が固設されており、収縮状態で、中央部分に泥水排水路32の上下流間を連通させる通路が形成されるとともに、拡大状態で、中央部分の連通がなくなり、泥水排水路32を閉塞するようになっている。
【0026】今ここで、チャンバ18内の土砂含有泥水Aの圧力をP2とすると、チャンバ18内の土砂含有泥水Aの圧力P2が正常圧力(Pn)の範囲内であれば、P1≧P2となり、圧力P1が常時加えられているダイヤフラム弁体34は、図2に示すように、拡大して閉弁することにより、泥水排水路32を閉塞する。
【0027】泥水排水路32が閉塞された状態では、泥水シールド掘進機10は、正常な掘進作業が行われる。
【0028】一方、チャンバ18内の土砂含有泥水Aの圧力P2が、何らかの原因で正常圧力(Pn)を超えて異常圧力(Pan)になると、P1<P2となって、圧力P1が常時加えられているダイヤフラム弁体34は、図3に示すように、土砂含有泥水Aの圧力を受けて、収縮して開弁することにより泥水排水路32を開放する。
【0029】このようにして泥水排水路32が開放されると、チャンバ18内の土砂含有泥水Aが外部に排出され、これによりチャンバ18内の圧力P2が低下し、異常圧力(Pan)以下の正常圧力(Pn)に復帰すると、図2に示す状態になって、泥水排水路32を閉塞する。
【0030】このように構成された緊急調圧弁30を設置すると、異常圧力時に、必要以上に土砂含有泥水Aをチャンバ18内から流出させることが防止され、この結果、チヤンバ18内の圧力が急激に下降する可能性が排除され、チャンバ18内の圧力が大きく変動して、切羽崩壊に繋がる恐れを回避することができる。
【0031】図4および図5は、本発明にかかる泥水シールド掘進機の圧力開放装置の第2施例を示しており、上記第1実施例と同一もしくは相当する部分には、同一符号を付してその説明を省略するとともに、以下にその特徴点についてのみ説明する。
【0032】同図に示した実施例では、第1実施例と同様に、緊急調圧弁30aで構成したチャンバ18の圧力開放装置が設けられており、緊急調圧弁30aは、一端がチャンバ18と連通し、他端が開放された泥水排水路32に介装され、チャンバ18内の圧力が急激に上昇する異常圧力(Pan)時に開弁して、チャンバ18内の泥水を排出するとともに、異常圧力(Pan)が消失して、正常圧力(Pn)に復帰した時に閉弁して、泥水排水路32を閉塞する機能を有している。
【0033】本実施例の緊急調圧弁30aは、泥水排水路32に介装され、泥水排水路32を開閉する上下移動自在なゲート40と、ゲート40の駆動部42と、異常圧力(Pan)よりも小さいく、かつ、正常圧力(Pn)よりも大きな圧力P1を駆動部42に常時伝達する蓄圧器44とを備えている。
【0034】本実施例の場合、一端がチャンバ18に連通する泥水排水路32は、図4,5の紙面と直交する方向に延設されていて、紙面の背面方向にチャンバ18が位置している。
【0035】ゲート40は、泥水排水路32の直径よりも大きな平板状に形成されていて、泥水排水路32と直交するように配置されている。駆動部42は、一対の上ダンパ42aと、一対の下ダンパ42bと、上,下ダンパ42a,42b間に両端が挿入された一対のピストン42cとを有している。
【0036】一対の上ダンパ42aは、チャンバ18と連接されていて、このダンパ42aには、チャンバ18内の圧力P2が常時加えられている。下ダンパ42bは、蓄圧器44と連接されていて、蓄圧器44の圧力P1が常時加えられている。
【0037】ピストン42cは、上下方向に対向配置された上,下ダンパ42a,42bにその前後端側が挿入されていて、これらのダンパ42a,42b間の圧力差に応じて、上下方向に移動するようになっている。一対のピストン42cは、連結ロッド42dを介して、ゲート40の両端に結合されている。
【0038】チャンバ18内の土砂含有泥水Aの圧力をP2とすると、チャンバ18内の土砂含有泥水Aの圧力P2が正常圧力(Pn)の範囲内であれば、P1≧P2となり、圧力P2と蓄圧器P1との圧力を受けている駆動部42は、図4に示すように、ゲート40を上方に移動させて閉弁させ、泥水排水路32を閉塞する。
【0039】一方、チャンバ18内の土砂含有泥水Aの圧力P2が、異常圧力(Pan)になると、P1<P2となって、圧力P2と蓄圧器P1との圧力を受けている駆動部42は、図5に示すように、ゲート40を下方に移動させて開弁させ、泥水排水路32を開放する。
【0040】そして、泥水排水路32が開放されると、チャンバ18内の土砂含有泥水Aが外部に排出され、これによりチャンバ18内の圧力P2が低下し、異常圧力(Pan)以下の正常圧力(Pn)に復帰すると、図4に示す状態になって、ゲート40が泥水排水路32を閉塞する。
【0041】このように構成した緊急調圧弁30aを用いても上記実施例と同等の作用効果が得られる。
【0042】図6および図7は、本発明にかかる泥水シールド掘進機の圧力開放装置の第3施例を示しており、上記第1実施例と同一もしくは相当する部分には、同一符号を付してその説明を省略するとともに、以下にその特徴点についてのみ説明する。
【0043】同図に示した実施例では、第1実施例と同様に、緊急調圧弁30bで構成したチャンバ18の圧力開放装置が設けられており、緊急調圧弁30bは、一端がチャンバ18と連通し、他端が開放された泥水排水路32に介装され、チャンバ18内の圧力が急激に上昇する異常圧力(Pan)時に開弁して、チャンバ18内の泥水を排出するとともに、異常圧力(Pan)が消失して、正常圧力(Pn)に復帰した時に閉弁して、泥水排水路32を閉塞する機能を有している。
【0044】本実施例の緊急調圧弁30bは、泥水排水路32に介装され、泥水排水路32を開閉する揺動移動自在なゲート46と、ゲート46の駆動部48とを備えている。
【0045】ゲート40は、泥水排水路32を閉塞できる大きさで、その質量がm2の平板状に形成されていて、その一端が泥水排水路32の内面に揺動自在に枢着されている。
【0046】駆動部48は、質量がm1の球体48aと、一端が球体48aに連結され他端がゲート46の揺動端に連結されたチェーン48bとを有している。
【0047】球体48aは、泥水排水路32の直径と同じ直径rを有し、排水路32に立設された直立部32aの上端に設けられた拡大部32b内に収容されている。
【0048】チャンバ18内の土砂含有泥水Aの比重をρとし、泥水排水路32の直径をr(球体48aの直径と同じ)とすると、球体48aに作用している力は、m1−2/3πr×ρとなる。
【0049】また、チャンバ18内の泥水圧がP2とすると、泥水排水路32中の圧力は、πr/4×P2となる。
【0050】ここで、チャンバ18内の土砂含有泥水Aの圧力が正常圧力(Pn)であれば、(m1−2/3πr×ρ)≧πr/4×P2となり、駆動部48の球体48aは、図6に示すように、上方に移動しないので、ゲート46は、揺動移動しない閉弁状態にあって、泥水排水路32を閉塞する。
【0051】一方、チャンバ18内の土砂含有泥水Aの圧力P2が、異常圧力(Pan)になると、(m1+m2−4/3πr×ρ)<πr/4×P2となって、駆動部48の球体48aが上方に移動して、図7に示すように、ゲート48を上部側に向けて揺動移動させて開弁させ、泥水排水路32を開放する。
【0052】そして、泥水排水路32が開放されると、チャンバ18内の土砂含有泥水Aが外部に排出され、これによりチャンバ18内の圧力P2が低下し、異常圧力(Pan)以下の正常圧力(Pn)に復帰すると、図6に示す状態になって、ゲート48が泥水排水路32を閉塞する。
【0053】このように構成した緊急調圧弁30bを用いても上記実施例と同等の作用効果が得られる。
【0054】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明にかかる泥水シールド掘進機の圧力開放装置によれば、異常圧力時に、必要以上に泥水を流出させることがなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる泥水シールド掘進機の圧力開放装置の第1実施例を示す装置設置状態の説明図である。
【図2】図1の圧力開放装置の閉弁状態の拡大説明図である。
【図3】図1の圧力開放装置の開弁状態の拡大説明図である。
【図4】本発明にかかる泥水シールド掘進機の圧力開放装置の第2実施例を示す圧力開放装置の閉弁状態の拡大説明図である。
【図5】図4の圧力開放装置の開弁状態の拡大説明図である。
【図6】本発明にかかる泥水シールド掘進機の圧力開放装置の第3実施例を示す圧力開放装置の閉弁状態の拡大説明図である。
【図7】図6の圧力開放装置の開弁状態の拡大説明図である。
【図8】従来の圧力開放回路の説明図である。
【符号の説明】
10 泥水シールド掘進機
12 掘進機本体
14 面板
16 隔壁
18 チャンバ
20 排泥管
22 送泥管
30,30a,30b 緊急調圧弁
32 泥水排水路
34 ダイヤフラム弁体
36 蓄圧器
40 ゲート
42 駆動部
44 蓄圧器
46 ゲート
48 駆動部

【特許請求の範囲】
【請求項1】 掘進機本体の先端側に回転自在に支持された面板と、前記面板の背面側に隔壁を設けて隔成されたチャンバと、前記チャンバに連通する送泥管と排泥管とを備えた泥水シールド掘進機において、一端が前記チャンバと連通し、他端が開放された泥水排水路内に介装され、前記チャンバ内の圧力が急激に上昇する異常圧力時に開弁して、前記チャンバ内の泥水を排出するとともに、前記異常圧力が消失して、正常圧力に復帰した時に閉弁して、前記泥水排水路を閉塞する緊急調圧弁を設けたことを特徴とする泥水シールド掘進機の圧力開放装置。
【請求項2】 前記緊急調圧弁は、前記泥水排水路内に介装され、拡大,収縮自在なダイヤフラム弁体と、前記異常圧力よりも小さいく、かつ、前記正常圧力よりも大きな圧力を前記ダイヤフラム弁体に常時加える蓄圧器とを有し、正常圧力時に前記ダイヤフラム弁体が拡大して閉弁することにより、前記泥水排水路を閉塞するとともに、異常圧力時に前記ダイヤフラム弁体が収縮して開弁することにより前記泥水排水路を開放することを特徴とする請求項1記載の泥水シールド掘進機の圧力開放装置。
【請求項3】 前記緊急調圧弁は、前記泥水排水路に介装され、前記泥水排水路を開閉する上下移動自在なゲートと、前記ゲートの駆動部と、前記異常圧力よりも小さいく、かつ、前記正常圧力よりも大きな圧力を前記駆動部に常時伝達する蓄圧器とを備え、前記駆動部は、前記チャンバ内の圧力と前記蓄圧器との圧力を受けて、正常圧力時に前記ゲートを下方に移動させて閉弁させることにより、前記泥水排水路を閉塞するとともに、異常圧力時に前記ゲートを上方に移動させて開弁することにより前記泥水排水路を開放することを特徴とする請求項1記載の泥水シールド掘進機の圧力開放装置。
【請求項4】 前記緊急調圧弁は、前記泥水排水路内に介装され、前記泥水排水路を開閉する揺動移動自在なゲートと、前記ゲートの駆動部とを備え、前記駆動部は、前記チャンバ内の圧力を受けて、正常圧力時に前記ゲートを不動常態として閉弁させることにより、前記泥水排水路を閉塞するとともに、異常圧力時に前記ゲートを上方に揺動移動させて開弁することにより前記泥水排水路を開放することを特徴とする請求項1記載の泥水シールド掘進機の圧力開放装置。

【図2】
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【図3】
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【図8】
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【図1】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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