説明

注出キャップ

【課題】開封時の操作性を向上する。
【解決手段】注出筒11内において、該注出筒11と閉塞体22とを接続する接続部分23に上方から対向する部分に、カッターリング24が下降移動自在に嵌合され、オーバーキャップ13は、中栓12に対して下降移動可能に配設されるとともに、カッターリング24は、中栓12に対して下降移動するオーバーキャップ13に押下されることで接続部分23の弱化部を破断可能に構成され、カッターリング24には、少なくとも下方およびキャップ径方向の外方に向けて開口する窪み部24aが形成され、オーバーキャップ13がカッターリング24とともに中栓12に対して下降端位置に位置した状態で、カッターリング24が、注出筒11内に嵌合されたまま、接続部分23において、カッターリング24の下端部のうち窪み部24aが位置する周方向部分に押下された被押下部分23aを、キャップ径方向の内側から支持する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、注出キャップに関するものである。
【背景技術】
【0002】
注出キャップとして、従来から、内容物が収容される容器の口部に装着されるとともに、内容物が注出される注出筒を備える中栓と、注出筒を開閉自在に覆うオーバーキャップと、を備え、注出筒に、該注出筒内の軸方向の連通を遮断する閉塞体が弱化部を介して接続された構成が知られている。
また、例えば下記特許文献1に示されるように、オーバーキャップに円筒体が下方に向けて突設されるとともに、該円筒体にキャップ径方向の内方に向けて第1係合部が突設され、閉塞体に、円筒体内に挿入されるとともに第1係合部にキャップ周方向の一方側から係合する第2係合部が立設された注出キャップが知られている。
この注出キャップにおいては、オーバーキャップを中栓に対してキャップ周方向の一方側に回転させると、第1係合部が第2係合部に係合することで弱化部がキャップ周方向の剪断力によって破断され開封される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実公昭56−40687号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前記従来の注出キャップでは、開封時に、閉塞体が容器の内部に落下するおそれがあったり、開封後に、閉塞体を注出筒から取り除く必要がある等、開封時の操作性に改善の余地があった。
【0005】
本発明は、このような事情を考慮してなされたもので、開封時の操作性を向上することができる注出キャップを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決して、このような目的を達成するために、本発明の注出キャップは、内容物が収容される容器の口部に装着されるとともに、内容物が注出される注出筒を備える中栓と、前記注出筒を開閉自在に覆うオーバーキャップと、を備え、前記注出筒に、該注出筒内の軸方向の連通を遮断する閉塞体が接続された注出キャップであって、前記注出筒と閉塞体とを接続する接続部分の少なくとも一部は、破断可能な弱化部とされ、前記注出筒内において前記接続部分に上方から対向する部分に、カッターリングが下降移動自在に嵌合され、前記オーバーキャップは、中栓に対して下降移動可能に配設されるとともに、前記カッターリングは、中栓に対して下降移動するオーバーキャップに押下されることで前記弱化部を破断可能に構成され、前記カッターリングには、少なくとも下方およびキャップ径方向の外方に向けて開口する窪み部が形成され、前記オーバーキャップがカッターリングとともに中栓に対して下降端位置に位置した状態で、カッターリングが、注出筒内に嵌合されたまま、前記接続部分において、カッターリングの下端部のうち前記窪み部が位置する周方向部分に押下された被押下部分を、キャップ径方向の内側から支持することを特徴とする。
【0007】
本発明によれば、オーバーキャップを中栓に対して下降移動させると、このオーバーキャップによりカッターリングが押下されることで弱化部が破断されることにより、注出筒内がその軸方向に連通し開封される。
この際、カッターリングに前記窪み部が形成されているので、閉塞体と注出筒とを接続する接続部分のうち、前記被押下部分に作用する押下力を、他の部分に作用する押下力より低く抑えることができる。したがって、前記接続部分の被押下部分が破断されるのを抑制することが可能になり、開封時に、閉塞体が容器の内部に落下するのを抑制することができるとともに、カッターリングの下端部を、引っ掛かり少なくスムーズに前記被押下部分を下方に通過させることができる。
そして、オーバーキャップがカッターリングとともに中栓に対して下降端位置に位置した状態で、カッターリングが、注出筒内に嵌合されたまま、前記接続部分の前記被押下部分をキャップ径方向の内側から支持するので、開封後に内容物を注出筒内から注出する際に、内容物の流動により閉塞体が前記被押下部分を中心に上方に向けて回動するのを抑制することが可能になり、内容物の注出が阻害されるのを防ぐことができる。
なお、前記窪み部は、キャップ径方向に貫通しても非貫通であってもよいが、非貫通とした場合には、カッターリングがオーバーキャップに押下され注出筒内を下降移動するときに、前記窪み部が周方向に潰されるようにカッターリングが変形するのを抑制することが可能になり、カッターリングにより前記接続部分が全周にわたって均等な力で押下されるのをより一層確実に抑えることができる。
【0008】
ここで、前記カッターリングには、中栓に対して下降端位置に位置したときに、中栓に係合して該カッターリングの下降移動を規制する係合部が形成されてもよい。
【0009】
この場合、カッターリングに前記係合部が形成されているので、オーバーキャップが中栓に対して下降端位置に位置したときに、カッターリングを注出筒内に確実に位置させることが可能になり、前述の作用効果が確実に奏功されることとなる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、開封時の操作性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明に係る一実施形態の注出キャップの未開封状態の要部を示す断面図である。
【図2】図1の注出キャップの開封状態の要部を示す断面図である。
【図3】図2の注出キャップからオーバーキャップを外して内容物を注出している状態の要部を示す断面図である。
【図4】図1から図3の注出キャップのカッターリングを示す斜視図である。
【図5】本発明に係る他の実施形態の注出キャップの未開封状態の要部を示す断面図である。
【図6】図5の注出キャップの開封状態の要部を示す断面図である。
【図7】図6の注出キャップからオーバーキャップを外して内容物を注出している状態の要部を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照し、この発明の実施の形態について説明する。
本実施形態に係る注出キャップ1は、図1から図4に示されるように、内容物が収容される容器3の口部4に装着されるとともに、内容物が注出される注出筒11を備える中栓12と、注出筒11を開閉自在に覆うオーバーキャップ13と、を備えている。
ここで、中栓12は筒状に形成されるとともに、オーバーキャップ13は有頂筒状に形成され、これら12、13は、共通軸と同軸に配設されている。以下、この共通軸をキャップ軸Oといい、キャップ軸O方向に沿ってオーバーキャップ13側を上側といい、容器3側を下側という。また、キャップ軸Oに直交する方向をキャップ径方向といい、キャップ軸Oを中心に周回する方向をキャップ周方向という。なお図示の例では、容器3および注出筒11それぞれの中心軸線もキャップ軸Oと一致している。
【0013】
中栓12は、容器3の口部4に外嵌された装着筒14と、該装着筒14から上方に向けて延設されオーバーキャップ13が着脱自在に螺着される雄ねじ筒15と、を備え、前述の注出筒11は、雄ねじ筒15から上方に向けて延設されている。
なお、雄ねじ筒15は、装着筒14より小径で、かつ注出筒11より大径に形成されるとともに、キャップ軸Oと同軸に配設されている。また、装着筒14と雄ねじ筒15との接続部分には、容器3の口部4内に嵌合されたシール筒16が下方に向けて突設されている。さらに注出筒11の上端部は、キャップ径方向の外側に向けて延在している。
【0014】
オーバーキャップ13は、天壁部17から下方に向けて延設されて注出筒11内に下降移動自在に挿入された押下筒18と、天壁部17から下方に向けて延設されるとともに押下筒18を径方向の外側から囲繞し中栓12の雄ねじ筒15に着脱自在に螺着された雌ねじ筒19と、天壁部17から下方に向けて延設されるとともに雌ねじ筒19を径方向の外側から囲繞し下端縁が、容器3の胴部5の上端部6に至る外筒20と、を備えている。
【0015】
ここで、容器3の胴部5のうち、上端部6は、他の部分より小径に形成されている。そして、オーバーキャップ13の外筒20の下端縁には、容器3の胴部5の上端部6を外装する外装バンド21が、破断可能な容易破断部25を介して連結されており、外装バンド21の下端開口縁が、容器3の胴部5のうち上端部6と他の部分とを接続する段部に、上方から近接若しくは当接している。これにより、外装バンド21を外筒20から離脱する前に、オーバーキャップ13が、容器3や中栓12に対して下降移動することが規制されている。
【0016】
また、オーバーキャップ13の天壁部17と、中栓12の注出筒11の上端と、の間、並びにオーバーキャップ13の雌ねじ筒19の下端と、中栓12の装着筒14の上端と、の間、にはそれぞれ、キャップ軸O方向の隙間が設けられている。これにより、外装バンド21を外筒20から離脱した状態で、オーバーキャップ13および中栓12を相対的にキャップ軸O回りに沿う締め込み側に回転させたときに、オーバーキャップ13が、中栓12および容器3に対して下降移動されるように構成されている。
【0017】
さらに本実施形態では、注出筒11に、該注出筒11内のキャップ軸O方向の連通を遮断する閉塞体22が接続されている。
図示の例では、閉塞体22は円板状体とされ、その外周縁と、注出筒11の下端開口縁と、の接続部分23が、全周にわたって破断可能な弱化部となっている。
【0018】
そして本実施形態では、注出筒11内において接続部分23に上方から対向する部分に、カッターリング24が下降移動自在に嵌合されている。
図示の例では、カッターリング24は、キャップ軸O方向の全長にわたって注出筒11内に位置している。また、カッターリング24は、オーバーキャップ13の押下筒18と、閉塞体22および接続部分23と、によりキャップ軸O方向に挟まれている。さらに、カッターリング24の上端開口縁は、オーバーキャップ13の押下筒18の下端開口縁と突き合わされている。そして、オーバーキャップ13の中栓12および容器3に対する下降移動に伴い、カッターリング24が、押下筒18に押下されて下降移動し接続部分23の弱化部を破断するようになっている。
【0019】
さらに、オーバーキャップ13が、図2に示されるように、中栓12に対して下降端位置に位置した状態で、カッターリング24は、注出筒11から脱落することなく、注出筒11内に嵌合されたままに維持される。
なお図示の例では、オーバーキャップ13が、容器3および中栓12に対して下降移動可能な距離は、オーバーキャップ13の天壁部17と、中栓12の注出筒11の上端と、のキャップ軸O方向の距離、オーバーキャップ13の雌ねじ筒19の下端と、中栓12の装着筒14の上端と、のキャップ軸O方向の距離、並びにオーバーキャップ13の外筒20の下端と、容器3の胴部5の前記段部と、のキャップ軸O方向の距離以下とされ、かつこれらのキャップ軸O方向の距離のうちの少なくとも一つと同等になっている。
【0020】
さらに、カッターリング24には、少なくとも下方およびキャップ径方向の外方に向けて開口する窪み部24aが形成されている。本実施形態では、窪み部24aは、カッターリング24の外周面に形成され、下方に向けて開口し、かつキャップ径方向に非貫通となっている。窪み部24aは、図4に示されるように、カッターリング24の側面視で四角形状に形成されている。窪み部24aのキャップ周方向における長さは、閉塞体22が後述するように被押下部分23aを中心に下方に向けて回動可能となるように適宜設定される。なお、カッターリング24の下端部は、内外周面が双方ともに互いにキャップ径方向に近づくようにキャップ軸Oに対して傾斜していて、上方から下方に向かうに従い漸次薄くなっている。
【0021】
次に、以上のように構成された注出キャップ1の作用について説明する。
【0022】
まず、オーバーキャップ13において、容易破断部25を破断して外筒20から外装バンド21を離脱し、その後、オーバーキャップ13を中栓12および容器3に対して前記締め込み側に回転させてねじ込みながら下降移動させる。これにより、オーバーキャップ13の押下筒18がカッターリング24を下方に押し込み、このカッターリング24により接続部分23の弱化部を破断させる。
【0023】
この際、接続部分23のうち、カッターリング24の下端部において窪み部24aが位置する周方向部分に押下された被押下部分23aは、他の部分と比べてカッターリング24からの押下力が抑えられ、注出筒11と閉塞体22とが接続されたままに維持される。したがって、オーバーキャップ13を引き続き下降移動させると、カッターリング24も下降移動させられることにより、閉塞体22が、図2および図3に示されるように、前記被押下部分23aを中心に下方に向けて回動しつつ、中栓12の注出筒11の内周面形状に沿って湾曲させられる。
【0024】
これにより、オーバーキャップ13が中栓12に対して下降端位置に位置したときに、カッターリング24が、注出筒11内に嵌合されたままの状態で、接続部分23の被押下部分23aをキャップ径方向の内側から支持する。
なおこの際、オーバーキャップ13の天壁部17、および中栓12の注出筒11の上端と、オーバーキャップ13の雌ねじ筒19の下端、および中栓12の装着筒14の上端と、オーバーキャップ13の外筒20の下端、および容器3の胴部5の前記段部と、のうちの少なくとも一組は、互いに当接する。
そして、以上のように開封された注出キャップ1では、図3に示されるように、オーバーキャップ13を中栓12から離脱して、注出筒11内を開放することにより、内容物を注出筒11内を通して注出する。
【0025】
以上説明したように、本実施形態による注出キャップ1によれば、前述のように注出キャップ1を開封する際に、カッターリング24に窪み部24aが形成されていることによって、接続部分23のうち、被押下部分23aに作用する押下力を、他の部分に作用する押下力より低く抑えられることから、開封時に、閉塞体22が容器3の内部に落下するのを抑制することができるとともに、カッターリング24の下端部を、引っ掛かり少なくスムーズに前記被押下部分23aを下方に通過させることができる。
【0026】
そして、オーバーキャップ13がカッターリング24とともに中栓12に対して下降端位置に位置した状態で、カッターリング24が、注出筒11内に嵌合されたまま、接続部分23の前記被押下部分23aをキャップ径方向の内側から支持するので、開封後に内容物を注出筒11内から注出する際に、内容物の流動により閉塞体22が前記被押下部分23aを中心に上方に向けて回動するのを抑制することが可能になり、内容物の注出が阻害されるのを防ぐことができる。
【0027】
また、窪み部24aが、キャップ径方向に非貫通となっているので、カッターリング24がオーバーキャップ13に押下され注出筒11内を下降移動するときに、窪み部24aが周方向に潰されるようにカッターリング24が変形するのを抑制することが可能になり、カッターリング24により接続部分23が全周にわたって均等な力で押下されるのをより一層確実に抑えることができる。
【0028】
次に、この発明の他の実施の形態について説明するが、前述した実施の形態と同一の部位には同一の符号を付してその説明は省略し、異なる点についてのみ説明する。
【0029】
この注出キャップ2のカッターリング30は、図5、図6および図7に示されるように、注出筒11内に下方移動可能に嵌合されるとともに、上端部が注出筒11から上方に突出した本体筒部31と、本体筒部31より大径に形成されるとともに該本体筒部31から上方に向けて延設された導出部32と、を備え、本体筒部31の下端部に窪み部24aが形成されている。本体筒部31と導出部32とはフランジ状の段部(係合部)33を介して連結されている。導出部32の上端部は、キャップ径方向の外側に向けて延在している。
段部33の下面、および注出筒11の上端開口縁は、図5に示されるように、互いにキャップ軸O方向に対向しており、両者33、11間にはキャップ軸O方向の隙間が設けられている。
また、導出部32内に、オーバーキャップ13の押下筒18が着脱自在に嵌合されている。押下筒18の下端、および段部33、並びに導出部32の上端、およびオーバーキャップ13の天壁部17、のうちの少なくとも一組は互いに当接している。
中栓12の注出筒11はキャップ軸O方向に真直ぐ延在している。
【0030】
次に、以上のように構成された注出キャップ1の作用について説明する。
【0031】
まず、オーバーキャップ13の外筒20から外装バンド21を離脱し、その後、前記実施形態と同様に、オーバーキャップ13を下降移動させて、カッターリング30により接続部分23の弱化部を破断させる。
そして、オーバーキャップ13が、図6に示されるように、中栓12に対して下降端位置に位置したときに、カッターリング30の段部33が、中栓12の注出筒11の上端開口縁に上方から当接することにより、カッターリング30の中栓12に対する下降移動が規制され、カッターリング30の本体筒部31が注出筒11内に嵌合されたままの状態に維持される。さらにこの際、カッターリング30が、中栓12の注出筒11の上端開口縁と、オーバーキャップ13の天壁部17および押下筒18のうちの少なくとも一方と、によりキャップ軸O方向に挟み込まれて固定される。
【0032】
以上説明したように、本実施形態による注出キャップ2によれば、カッターリング30に段部33が形成されているので、オーバーキャップ13が中栓12に対して下降端位置に位置したときに、カッターリング30を注出筒11内に確実に位置させることが可能になり、前述の作用効果が確実に奏功されることとなる。
【0033】
なお、本発明の技術的範囲は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
【0034】
例えば前記実施形態では、注出筒11と閉塞体22とを接続する接続部分23を全周にわたって破断可能な弱化部としたが、接続部分23の一部を弱化部としてもよい。
また、オーバーキャップ13を中栓12に螺着したが、これに限らず例えば嵌合するなど適宜変更してもよい。
さらに、カッターリング24、30の外周面と、中栓12の注出筒11の内周面と、の間に、互いのキャップ軸O回りの相対的な回転移動を規制する回り止め部を形成してもよい。
また、カッターリング24の側面視における窪み部24aの形状は、四角形状に限らず例えば円形状若しくは多角形状等適宜変更してもよい。
さらに、窪み部24aはキャップ径方向に貫通してもよい。
【0035】
また、図5から図7で示した前記実施形態では、オーバーキャップ13が中栓12に対して下降端位置に位置したときに、カッターリング30に形成された段部33を、中栓12の注出筒11の上端開口縁に上方から当接させることにより、カッターリング30の中栓12に対する下降移動が規制される構成を示したが、これに限らず例えば、カッターリングの外周面、および注出筒の内周面のうちのいずれか一方に、キャップ軸O方向に延在し、かつ下端に位置して上方を向く下端面を有する縦溝を形成するとともに、他方に該縦溝に下降移動自在に係合する突部を形成する等適宜変更してもよい。
【0036】
さらに前記実施形態では、オーバーキャップ13に外装バンド21を配設したが、外装バンド21を設けず、容器3の胴部5の上端部6を露出させ、外筒20の下端開口縁と、容器3の胴部5の前記段部と、の間にキャップ軸O方向の隙間を設けてもよい。この構成においても、前記接続部分23に形成された弱化部の破断抵抗力によって、オーバーキャップ13の容器3や中栓12に対する下降移動をある程度は規制することができる。
さらにまた、前記実施形態では、オーバーキャップ13を中栓12に装着したが、容器3に装着してもよい。
【0037】
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、上記した変形例を適宜組み合わせてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0038】
開封時の操作性を向上することができる。
【符号の説明】
【0039】
1、2 注出キャップ
3 容器
4 口部
11 注出筒
12 中栓
13 オーバーキャップ
22 閉塞体
23 接続部分
23a 被押下部分
24 カッターリング
24a 窪み部
33 段部(係合部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内容物が収容される容器の口部に装着されるとともに、内容物が注出される注出筒を備える中栓と、
前記注出筒を開閉自在に覆うオーバーキャップと、を備え、
前記注出筒に、該注出筒内の軸方向の連通を遮断する閉塞体が接続された注出キャップであって、
前記注出筒と閉塞体とを接続する接続部分の少なくとも一部は、破断可能な弱化部とされ、
前記注出筒内において前記接続部分に上方から対向する部分に、カッターリングが下降移動自在に嵌合され、
前記オーバーキャップは、中栓に対して下降移動可能に配設されるとともに、前記カッターリングは、中栓に対して下降移動するオーバーキャップに押下されることで前記弱化部を破断可能に構成され、
前記カッターリングには、少なくとも下方およびキャップ径方向の外方に向けて開口する窪み部が形成され、
前記オーバーキャップがカッターリングとともに中栓に対して下降端位置に位置した状態で、カッターリングが、注出筒内に嵌合されたまま、前記接続部分において、カッターリングの下端部のうち前記窪み部が位置する周方向部分に押下された被押下部分を、キャップ径方向の内側から支持することを特徴とする注出キャップ。
【請求項2】
請求項1記載の注出キャップであって、
前記カッターリングには、中栓に対して下降端位置に位置したときに、中栓に係合して該カッターリングの下降移動を規制する係合部が形成されていることを特徴とする注出キャップ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−51593(P2012−51593A)
【公開日】平成24年3月15日(2012.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−194136(P2010−194136)
【出願日】平成22年8月31日(2010.8.31)
【出願人】(000006909)株式会社吉野工業所 (2,913)
【Fターム(参考)】