説明

注出容器

【課題】スクイズフォーマータイプの注出容器において、注出操作後のスクイズバックによる容器本体の復元がスムーズ達成されると共に、ノズル内でのバックサンクション効果を十分に発揮させ、注出操作性に優れ、液垂れ等がなく衛生性にも優れた泡状液体用の注出容器を提供する。
【解決手段】収納する液体を泡状にして吐出する注出容器において、液体を収納する容器本体1と容器本体の口筒部2に装着されるキャップ体11を有し、容器本体はスクイズ操作可能に可撓性を有し、キャップ体の頂壁12には吐出口16に連通する管状流路Pを形成する管状部15を配設し、この管状部の上流側端部に液体の発泡機構Kを配設し、管状部の周壁の、発泡機構より下流側の所定の位置に吸気孔17を開設し、この吸気孔に弁体24を配設し、この吸気孔により吐出口と容器本体の内部を連通する構成とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器本体のスクイズ性を利用して内容液を発泡状にして注出する注出容器に関するものである。

【背景技術】
【0002】
特許文献1には容器本体のスクイズ性を利用し、容器本体内に収納する液体を、内部に配設した気液混合室で空気と合流させると共に、筒状のネットホルダーの上下両端部にネットを取り付けた泡均質化筒体を通過させて均質な泡状化液体を形成し、この泡状化液体をノズルから吐出するようにした、所謂、スクイズフォーマー容器と称される注出容器に係る考案が記載されており、この種のスクイズフォーマー容器は毛髪化粧料、バス、キッチン、トイレに用いる洗浄剤等、広い用途で使用されている。
そして、この注出容器では容器本体の押圧を解除すると、押圧により押し潰された胴部の周壁の弾性的な復元、所謂、スクイズバックにより容器本体内が減圧となり、外気が泡均質化筒体の外周面に設けた外気流入路を通して容器本体内に導入される。

【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実開平7−39948号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、上記した注出容器では、容器本体の押圧を解除して外気が外気流入路を通して容器本体内に導入される際、泡均質化筒体の上方に溜まっていた泡が外気流入路に引き込まれ、この流入路に引き込まれた泡が抵抗となって胴部の形状の復元に時間が懸かり、次の注出がすぐにできない等、注出操作性が損なわれると云う問題がある。
【0005】
また、この種の注出容器では上記したスクイズバックによる、所謂、バックサンクション効果により注出後に吐出口やノズル内に残留した泡状液体を容器本体の方向に逆流させて、注出後の液切れ、その後の吐出口からの液垂れ、さらにはノズル内での固化等の問題を防ぐことができる、と云う効果を期待できるが、上記のように流入路に泡状液体が引き込まれるとこのようなバックサンクション効果も低下してしまうと、云う問題がある。
【0006】
本発明は、上記のような従来技術における問題点を考慮し、スクイズフォーマータイプの注出容器において、注出操作後のスクイズバックによる容器本体の復元がスムーズ達成されると共に、ノズル内でのバックサンクション効果を十分に発揮させるための構成を創出することを課題とし、注出操作性に優れ、液垂れ等がなく衛生性にも優れた泡状液体用の注出容器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記技術的課題を解決する手段の内、本発明の主たる構成は、
収納する液体を泡状にして吐出する注出容器において、
液体を収納する容器本体と容器本体の口筒部に装着されるキャップ体を有し、
容器本体はスクイズ操作可能に可撓性を有し、
キャップ体の頂壁には吐出口に連通する管状流路を形成する管状部を配設し、
この管状部の上流側端部に液体の発泡機構を配設し、
管状部の周壁の、発泡機構より下流側の所定の位置に吸気孔を開設し、この吸気孔に逆止弁を配設し、
この吸気孔により吐出口と容器本体の内部を連通する構成とする、と云うものである。
【0008】
上記構成によれば、吸気孔により、管状部の上流側端部に配設される発泡機構とは別ルートで、吐出口と容器本体の内部を連通させることにより、スクイズバックの際、メッシュ部材等を使用した発泡機構近傍での泡状液体の流動抵抗が高い場合であっても、吐出口、管状部を介して吸気孔から容器本体内に外気を直接進入させることができ、容器本体の形状を元の形状に素早く復元させることが出来、スクイズによる注出操作をスムーズに実施することが可能となる。
【0009】
また、吸気孔を管状部の、発泡機構より下流側の所定の位置に開設することにより、少なくとも管状部内の吐出口から吸気孔の位置の範囲に残留する発泡状液体は、吐出口からの外気の流れに伴って、吸気孔から容器本体内に戻るので、使用後における吐出口からの液垂れ等の問題を十分に解消することができる。
【0010】
本発明の他の構成は、発泡機構に係るものであり、管状部の上流側端部に下流側に向かって順に気液混合室とメッシュ部材を配設し、この気液混合室とメッシュ部材により発泡機構を構成する、と云うものである。
【0011】
本発明のさらに他の構成は、管状部の形状に係るもので、管状部は、容器本体の軸方向から横方向に屈曲して吐出口に至る構成とする、と云うものであり、この管状部は、所謂、L字状のノズルに相当するもので、以降、L字状の管状部と記載する場合がある。
【0012】
本発明のさらに他の構成は、発泡機構のさらなる構成に係るものであり、
管状部の上流側端部に筒状の発泡部を嵌入状に組付け固定し、この発泡部内に発泡機構を構成するメッシュ部材を組付き固定すると共に、メッシュ部材の上流側に気液混合室を配設する構成とする、と云うものである。
【0013】
本発明のさらに他の構成は、上記した発泡部内に配置される発泡機構への液体と気体の供給態様に係るもので、
発泡部の下端部に、気液混合室に液体を供給するための吸引チューブを垂下配設すると共に気液混合室に気体を供給するための通気孔を配設する構成とする、と云うものである。
【0014】
本発明のさらに他の構成は、吸気孔への逆止弁の配設態様に係るもので、発泡部の周壁に外鍔状にリング状の弁体を連設し、この弁体を吸気孔に係る逆止弁とすると云うものであり、
管状部の上流側端部に外嵌状に組付け固定される筒状の発泡部を利用して、逆止弁を、確実に、また容易に配設することが可能となる。
【0015】
本発明のさらに他の構成は、吸気孔の開設位置に係るもので、L字状の管状部の横方向に延設される水平部の周壁の下端部に吸気孔を開設する、と云うものであり、
この吸気孔によると、バックサンクション効果により、容器本体の形状をより素早く復元させることができ、また吐出口近傍に残留する泡状液体を確実に容器本体の内部に戻すことが可能となる。
【0016】
本発明のさらに他の構成は、これも吸気孔の開設位置に係るもので、L字状の管状部の後端壁に吸気孔を開設する、と云うものであり、
この吸気孔によると、バックサンクション効果により管状部の少なくも水平部に残留する泡状液体を容器本体内に戻すことが可能となる。
なお、上記構成あるいは以降の説明では部材の相対的な向きを明確にするため、たとえば上記の後端壁のように前後、左右に係る用語を使用するが、ここで、前は液体の吐出方向に相当し、後はその逆方向、そしてこの前後方向に直角な方向を左右方向とする。

【発明の効果】
【0017】
本発明の注出容器は上記した構成となっているので、以下に示す効果を奏する。
すなわち本発明の主たる構成を有する注出容器にあっては、
吸気孔により、管状部の上流側端部に配設される発泡機構とは別ルートで、吐出口と容器本体の内部を連通させることにより、スクイズバックの際、メッシュ部材等を使用した発泡機構近傍での泡状液体の流動抵抗が高い場合であっても、吐出口、管状部を介して吸気孔から容器本体内に外気を直接進入して、容器本体の形状を元の形状に素早く復元させることができ、スクイズによる注出操作をスムーズに実施することができる。
【0018】
また、吸気孔を管状部の、発泡機構より下流側の所定の位置に開設することにより、少なくとも管状部内の吐出口から吸気孔の位置の範囲に残留する発泡状液体は、吐出口からの外気の流れに伴って、吸気孔から容器本体内に戻るので、使用後における吐出口からの液垂れ等の問題を十分に解消することができる。

【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の注出容器の第1実施例の部分的に縦断した側面図である。
【図2】図1の容器のキャップ体の平面図である。
【図3】(a)は図1の容器の発泡部に吸引チューブを嵌入した状態の要部を縦断して示す斜視図であり、(b)は(a)中で通気孔の形成されていない部分を縦断して示す斜視図である。
【図4】図1の容器の胴部を押圧した状態を説明するための縦断側面図である。
【図5】図4の状態から押圧を解除した状態を説明するための縦断側面図である。
【図6】本発明の注出容器の第2実施例を示すもので、(a)はキャップ体の平面図、(b)は容器の縦断側面図である。
【図7】本発明の注出容器の第3実施例を示すもので、(a)はキャップ体の平面図、(b)は容器の縦断側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施の形態を実施例に沿って図面を参照しながら説明する。
図1〜図3は本発明による注出容器の第1実施例を示すものであり、図1は部分的に縦断した側面図、図2は容器の部材であるキャップ体11の平面図、図3は容器の部材である発泡部21の平面図である。
この注出容器は、ブロー成形による容器本体1、この容器本体1の口筒部2に組付き固定されるキャップ体11、このキャップ体11の下端部に組付き固定される発泡部21、円筒体の上端にネットを取り付けたメッシュ部材31、ディップチューブと称される吸引チューブ32の計4ケの部材から構成されている。
なお、図3では発泡部21の形状がわかり易いように、空間以外の部分を黒く塗り潰すようにしている。
【0021】
本実施例では、容器本体1は高密度ポリエチレン(HDPE)樹脂製で、円筒状の胴部4の上端に肩部を介して口筒部2を起立設したブロー成形による壜体であり、胴部4は手によってスクイズ操作ができるように可撓性を有すると共に、押圧力を解除した際には弾性的に元の形状に復元できるものである。
【0022】
キャップ体11は低密度ポリエチレン(LDPE)樹脂製の射出成形品で、全体としては有頂円筒状であり、容器本体1の口筒部2に螺合組付きする螺合筒13を有し、この螺合筒13の内側には、口筒部2に嵌入するシール筒14が配設されている。
また、頂壁12にはL字状に管状部15が配設されており、この管状部15により後述する泡状液体FLの吐出口16に至る管状流路Pが形成されている。
ここで、L字状の管状部15のうち、水平に延設される部分を水平部15a、鉛直、すなわち容器本体1の軸方向に延設される部分を鉛直部15bとする。
そして、本実施例では上記した管状部15の水平部15aの周壁の、下端部の容器本体1の内部に連通する位置に吸引孔17が形成されている。
【0023】
発泡部21はLDPE樹脂製の射出成形品で全体としては筒状の形状をしており、管状部15の上流側端部に相当する鉛直部15bに外嵌する嵌合筒片22を有し、この嵌合筒片22の外側に外鍔状の底壁22aを介して外筒片23が配設され、さらにこの外筒片23の上端から外鍔状に薄肉リング状の弁体24が連設されている。また、嵌合筒片22の内周壁にはメッシュ部材31の上下方向の位置決めをするための係止突条28が周設されている。
ここで、図3(a)は図1の容器の発泡部21に吸引チューブ32を嵌入した状態の要部を縦断して示す斜視図であり、(b)は(a)中で通気孔26の形成されていない部分を縦断して示す斜視図で、これら図3(a)、(b)に示されているように、係止突条28の内側に垂下筒片27が垂下延設されており、さらにこの係止突条28の前後方向の2箇所の周壁を切除して前後一対の通気孔26が形成されている。
【0024】
そして、次のような手順で上記説明した4ケの部材を組付け固定し、図1に示すような組立て状態とする。
1)メッシュ部材31を発泡部21の嵌合筒片22に嵌入し、係止突条28の上に載置する。
2)吸引チューブ32の上端を発泡部21の垂下筒片27に嵌入する。
3)キャップ体11の管状部15の鉛直部15bを発泡部21の嵌合筒片22の上端部に嵌入して、キャップ体11と発泡部21を組付ける。
4)キャップ体11の螺合筒13を容器本体1の口筒部2に螺合し、キャップ体11を容器本体1に組付け固定する。
【0025】
そして、図1に示すような組立て状態では、発泡部21の弁体24が逆止弁としての機能を発揮するようにキャップ体11の吸気孔17を塞ぎ、
また、メッシュ部材31は管状部15の鉛直部15bの下端と係止突条28に挟持され強固に固定され、またメッシュ部材31の下端と、垂下筒片27の上端の間には、後述するように液体と気体が合流して混合する気液混合室Rが形成され、この気液混合室Rとメッシュ部材31により、通状の液体を泡状液体にする発泡機構Kが構成される。
【0026】
次に、図4、5は図1の注出容器の使用態様を説明するためのもので、図4は図1の容器の胴部4を押圧した状態を説明するための縦断側面図、図5は図4の状態から押圧を解除した状態を説明するための縦断側面図である。
図4で、図中、白抜き矢印で示される方向に手で胴部4を押圧するようにスクイズ操作をすると、容器内部の圧力が上昇し、容器本体1内に収納される液Lは吸引パイプ32内を上昇して気液混合室Rに流入すると共に、容器の上部に存在する気体(空気)Arが発泡部21の内鍔周片25に形成された通気孔26を介して、垂下筒片27の上端部周縁から気液混合室Rに流入し、気液混合室Rで液体Lと気体Arが混合する。
【0027】
この液体Lと気体Arの混合物が、メッシュ部材31を通過することにより、上端に配設されているネットの作用効果により、液体L中に細かい気泡を均質に発生させて泡状液体FLが形成され、この泡状液体FLが図中、クロスハッチングして示すように、管状部15により形成される管状流路P(図1参照)に沿って流動し吐出口16から注出される。
【0028】
そして、注出操作を終了する際には手による押圧を解除するが、そうすると、図5中の白抜き矢印で示される方向に、胴部4の周壁が弾性的な復元力により元の形状に復元する。
ここで、この復元により容器の内部が減圧状態となり、そのバックサンクション効果により、弁体24による吸気孔17へのシール機能が開放され、吐出口16から吸気孔17を通して容器内部に外気が流入すると共に、この外気の流れに伴って吐出口16から吸気孔17にかけての範囲に、管状部15内に残留していた泡状液体FLが吸気孔17から容器内部に戻される。
【0029】
そして、上記のような吸気孔17によるバックサンクション効果により、残留する泡状液体FLは図5中にクロスハッチングで示した領域にまで早いタイミングで後退するので、以降、吸気孔17から容器内部への外気の進入は極めてスムーズに進行し、胴部4の周壁の復元が早期に達成され、次のスクイズ操作もすぐに実施することができ、良好な注出操作性を得ることができる。
【0030】
また、上記したように泡状液状FLは少なくとも吸気孔17から上流側に後退するので、使用後の液垂れ等の問題は十分に解消される。
【0031】
ここで、吸気孔17の大きさや、その形成位置は液体Lの粘度や形成される発泡状液体FLの粘度や気泡の大きさ等の性質、使用後の液体Lの管状部15での固化等の問題、さらには逆止弁の配設のし易さ等を考慮して、適宜に決めることができるものである。
図6は本発明の注出容器の第2実施例、図7は第2実施例を示すもので、図1の容器に比較して、特に吸気孔17の配設位置の他のバリエーションを示すものである。
【0032】
図6の容器は、他の構成は図1の容器と同様であるが、L字状の管状部16の後端壁の上端部に吸気孔17を形成した点、キャップ体11の頂壁12の周状の段部18を利用して発泡部21のリング状の弁体24による逆止弁としての作用を発揮させている点で異なる構成を有する。
そして、このようにL字状の管状部16の後端壁に吸気孔17を配設することにより、管状部16に残留した泡状液体FLのより多くの部分を容器の内部に戻すことができ、図中、クロスハッチングして示されるように最終的にはメッシュ部材31の上に若干残留する程度にすることができる。
【0033】
図7の容器は、L字状の管状部16の後端壁に吸気孔17を形成する図6の容器のさらなるバリエーションであり、L字状の管状部16の後端壁の上端部を後方に膨出状に延設し、この延設した延設部19の周壁の下端部に吸気孔17を形成した点、キャップ体11の頂壁12の周状の段部18を利用して発泡部21のリング状の弁体24による逆止弁としての作用を発揮させている点で図6の容器とは異なる構成を有する。
【0034】
そして、このように吸気孔17を配設することによっても、図6の容器の場合と同様に、管状部16に残留した泡状液体FLの多くの部分を容器の内部に戻すことができ、図中、クロスハッチングして示されるように最終的にはメッシュ部材31の上に若干残留する程度にすることができる。
また、図6の容器に比較して弁体24を吸気孔17の直近に配設することができる構成であり、泡状液体FLの粘度等の性質によっては、より効果的にバックサンクション効果を発揮させることができる。
【0035】
以上、実施例に沿って本発明の構成とその作用効果について説明したが、本発明の実施の形態は上記実施例に限定されるものではない。
たとえば、上記実施例では容器本体をHDPE樹脂製のブロー成形品としたが、チューブ容器を使用することもでき、またスクイズ性、ガスバリア性、耐薬品性、成形性等を考慮し、他の合成樹脂についても適宜選択することができる。
さらに、高度なガスバリア性を発揮させるために、エチレンビニルアルコール樹脂等の樹脂層を内層として積層した構成とする、さらにはアルミラミネートチューブ体を使用することもできる。
また、他の部材である、キャップ体や発泡体についても成形性、シール性の他にも耐薬品性等も考慮して使用する合成樹脂を適宜選択することができる。
【0036】
また、吸気孔の大きさ、その配設位置、逆止弁の配設位置についても上記実施例に限定されるものではなく、泡状液体FLの粘度や気泡の大きさ等の性質、使用後の液体Lの管状部15での固化等の問題、さらには逆止弁の配設のし易さ、そして成形性や組立に係る生産性等を考慮して、適宜に決めることができるものである。
また、発泡機構についても様々な態様で構成することができる。

【産業上の利用可能性】
【0037】
以上説明したように、本発明のスクイズタイプの注出容器は比較的シンプルな構成で、スムーズな注出操作性と液垂れ等のない優れた衛生性を実現したものであり、泡状液体用の注出容器として幅広い利用展開が期待される。

【符号の説明】
【0038】
1 ;容器本体
2 ;口筒部
4 ;胴部
11;キャップ体
12;頂壁
13;螺合筒
14;シール筒
15;管状部
15a;水平部
15b;鉛直部
16;吐出口
17;吸気孔
18;段部
19;延設部
21;発泡部
22;嵌合筒片
22a;底壁
23;外筒片
24;弁体
26;通気孔
27;垂下筒片
28;係止突条
31;メッシュ部材
32;吸引チューブ
Ar;気体(空気)
FL;泡状液体
K ;発泡機構
L ;液体
P ;管状流路
R ;気液混合室

【特許請求の範囲】
【請求項1】
収納する液体(L)を泡状にして吐出する注出容器であって、前記液体(L)を収納する容器本体(1)と該容器本体(1)の口筒部(2)に装着されるキャップ体(11)を有し、前記容器本体(1)はスクイズ操作可能に可撓性を有し、
前記キャップ体の頂壁(12)には吐出口(16)に連通する管状流路(P)を形成する管状部(15)を配設し、該管状部(15)の上流側端部に前記液体(L)の発泡機構(K)を配設し、該管状部(15)の周壁の、前記発泡機構(K)より下流側の所定の位置に吸気孔(17)を開設し、該吸気孔(17)に逆止弁を配設し、前記吸気孔(17)により、吐出口(16)と容器本体(1)の内部を連通する構成としたことを特徴とする注出容器。
【請求項2】
管状部(15)の上流側端部に下流側に向かって順に気液混合室(R)とメッシュ部材(31)を配設し、該気液混合室(R)とメッシュ部材(31)により発泡機構(K)を構成する請求項1記載の注出容器。
【請求項3】
管状部(15)は、容器本体(1)の軸方向から横方向に屈曲して吐出口(16)に至る構成とした請求項1または2記載の注出容器。
【請求項4】
管状部(15)の上流側端部に筒状の発泡部(21)を嵌入状に組付け固定し、該発泡部(21)内にメッシュ部材(31)を組付き固定すると共に、該メッシュ部材(31)の上流側に気液混合室(R)を配設する構成とした請求項2または3記載の注出容器。
【請求項5】
発泡部(21)の下端部に、気液混合室(R)に液体(L)を供給するための吸引チューブ(32)を垂下配設すると共に前記気液混合室(R)に気体を供給するための通気孔(26)を配設する構成とした請求項4記載の注出容器。
【請求項6】
発泡部(21)の周壁に外鍔状にリング状の弁体(24)を連設し、該弁体(24)を吸気孔(17)に係る逆止弁とした請求項4または5記載の注出容器。
【請求項7】
管状部(15)の横方向に延設される水平部(15a)の周壁の下端部に吸気孔(17)を開設した請求項3、4、5または6記載の注出容器。
【請求項8】
管状部(15)の後端壁に吸気孔(17)を開設した請求項3、4、5または6記載の注出容器。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−246040(P2012−246040A)
【公開日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−121287(P2011−121287)
【出願日】平成23年5月31日(2011.5.31)
【出願人】(000006909)株式会社吉野工業所 (2,913)
【Fターム(参考)】