説明

注文受付装置およびプログラム

【課題】利便性を向上させることができる注文受付装置およびプログラムを提供する。
【解決手段】実施形態の注文受付装置は、表示デバイスと、表示制御手段と、移動手段と、変倍手段と、を備える。前記表示制御手段は、メニュー品目のオーダー機能に関する複数の機能ボタンが予め設定された行数および列数に従って配置されたメニュー品目欄と、前記メニュー品目欄の前記機能ボタンで指定されたメニュー品目、オーダー数、および金額の一覧を含むオーダーリストとを隣接して前記表示デバイスに表示する。前記移動手段は、前記メニュー品目欄と前記オーダーリストの境界を移動する。前記変倍手段は、前記メニュー品目欄に配置された前記機能ボタンの列数および行数を変えることなく、前記移動した境界を挟んで隣接する前記メニュー品目欄に配置された前記機能ボタンを変倍し、前記移動した境界を挟んで隣接する前記オーダーリストに含まれるメニュー品目と金額との間のスペースを変倍する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、レストラン等の飲食店に設置され、お客様の案内情報やメニューのオーダー情報等を入力して接客業務を支援するための注文受付装置およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えばファミリーレストランや居酒屋等の多くの飲食店では、飲食メニューの注文から会計までを一元的に管理することが可能な注文管理システムが構築されている(特許文献1参照)。特許文献1に開示されているシステムは、代金の会計場所であるレジに設置された電子式キャッシュレジスタまたはPOS(Point Of Sales)端末等の会計装置と、会計装置から送信された各種情報の管理等を実行するステーションと、会計装置に接続されていて注文伝票を印字発行する伝票発行用プリンタと、調理指示票を印刷出力するキッチンプリンタと、から構成されている。ステーションと、伝票発行機、キッチンプリンタ及び会計装置とは、LAN(Local Area Network)等の通信回線を介して接続されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、特許文献1に開示されている会計装置によれば、オーダー画面上におけるメニュー品目ボタンやオーダーリストなどのレイアウトが予め決められているため、ユーザが使いたいレイアウトへ自由に変更することができず、利便性が低い、という課題がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
実施形態の注文受付装置は、表示デバイスと、表示制御手段と、移動手段と、変倍手段と、を備える。前記表示制御手段は、メニュー品目のオーダー機能に関する複数の機能ボタンが予め設定された行数および列数に従って配置されたメニュー品目欄と、前記メニュー品目欄の前記機能ボタンで指定されたメニュー品目、オーダー数、および金額の一覧を含むオーダーリストとを隣接して前記表示デバイスに表示する。前記移動手段は、前記メニュー品目欄と前記オーダーリストの境界を移動する。前記変倍手段は、前記メニュー品目欄に配置された前記機能ボタンの列数および行数を変えることなく、前記移動した境界を挟んで隣接する前記メニュー品目欄に配置された前記機能ボタンを変倍し、前記移動した境界を挟んで隣接する前記オーダーリストに含まれるメニュー品目と金額との間のスペースを変倍する。
【0005】
また、実施形態のプログラムは、表示デバイスを有する注文受付装置を制御するコンピュータを、表示制御手段と、移動手段と、変倍手段と、として機能させる。前記表示制御手段は、メニュー品目のオーダー機能に関する複数の機能ボタンが予め設定された行数および列数に従って配置されたメニュー品目欄と、前記メニュー品目欄の前記機能ボタンで指定されたメニュー品目、オーダー数、および金額の一覧を含むオーダーリストとを隣接して前記表示デバイスに表示する。前記移動手段は、前記メニュー品目欄と前記オーダーリストの境界を移動する。前記変倍手段は、前記メニュー品目欄に配置された前記機能ボタンの列数および行数を変えることなく、前記移動した境界を挟んで隣接する前記メニュー品目欄に配置された前記機能ボタンを変倍し、前記移動した境界を挟んで隣接する前記オーダーリストに含まれるメニュー品目と金額との間のスペースを変倍する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】図1は、接客支援システムの全体構成を概略的に示すシステム構成図である。
【図2】図2は、情報端末の電気的接続を示すブロック図である。
【図3】図3は、ステーションの電気的接続を示すブロック図である。
【図4】図4は、情報端末及びステーションがアクセス可能な部門ファイルのファイル構造を示す模式図である。
【図5】図5は、情報端末及びステーションがアクセス可能なPLUファイルのファイル構造を示す模式図である。
【図6】図6は、情報端末の機能構成を示すブロック図である。
【図7】図7は、オーダー入力画面を例示的に示す正面図である。
【図8】図8は、特殊画像で表示されたスライドバーを含むオーダー入力画面を例示的に示す正面図である。
【図9】図9は、レイアウト変更処理の流れを示すフローチャートである。
【図10】図10は、オーダー入力画面を例示的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下に添付図面を参照して、本実施の形態にかかる注文受付装置およびプログラムの最良な実施の形態を詳細に説明する。
【0008】
本実施の一形態を図1ないし図10に基づいて説明する。本実施の形態は、来店したお客様を接客フロアに配備されているテーブルへご案内し、オーダーを受け付け、給仕(配膳)するという接客の全ての流れの中で、そのような接客業務を支援する接客支援システムの情報端末を注文受付装置として適用した例である。
【0009】
図1は、接客支援システムの全体構成を概略的に示すシステム構成図である。図1に示す接客支援システム101は、接客フロア及びチェックアウトカウンタに設置されている情報端末102、キッチンに設置されるキッチンプリンタ103、そして、店舗のバックヤード等に設置され接客支援システム101全体を制御するサーバとしてのステーション105等を備えている。
【0010】
情報端末102は、接客フロアに設置されているものであってもチェックアウトカウンタに設置されているものであっても、その基本的な構造及び機能は変わらない。相違するのは、その使用態様である。つまり、接客フロアに設置されている情報端末102は、お客様の案内業務、オーダーの受け付け業務及び給仕(配膳)業務という各業務を支援するのに対して、チェックアウトカウンタに設置されている情報端末102は、それらの業務に加えて会計業務をも支援する。つまり、チェックアウトカウンタに設置されている情報端末102は、いわゆるPOS端末としても機能する。このようなことから、情報端末102は、接客フロアに設置されているものであってもチェックアウトカウンタに設置されているものであっても、共にレシートや伝票発行用のプリンタ106が接続されているのに対して、チェックアウトカウンタに設置されている情報端末102は、プリンタ106に加えて客面表示装置107も接続されている。
【0011】
情報端末102は、本体部108の上面に表示デバイスとしての液晶ディスプレイ109が載置されて構成されている。液晶ディスプレイ109には、その表示面の上に入力デバイスとしてのタッチパネル110が積層配置されている。プリンタ106は、情報端末102の近傍に隣接設置されており、例えばUSB等のインターフェースを介して情報端末102に接続されている。
【0012】
客面表示装置107は、一例として、7セグメント表示をするLED表示装置であり、情報端末102の本体部108の上面に載置されて設置されている。客面表示装置107も、プリンタ106と同様に、USB等のインターフェースを介して情報端末102に接続されている。
【0013】
キッチンプリンタ103は、図1に示すように、その上面が操作表示面111となっており、操作表示面111にキーボード112や表示器113が配置されている。キッチンプリンタ103は、例えばサーマルプリンタ(図示せず)を内蔵しており、キッチンで働く調理人のための調理指示伝票(図示せず)を印字発行する。調理指示伝票は、正面に配置された伝票発行口114より発行される。
【0014】
ステーション105は、図1に示すように、小型の液晶ディスプレイ116及びキーボード117を備えており、各情報端末102から送信された各種の情報の管理等を実行する。
【0015】
以上概略説明した情報端末102、キッチンプリンタ103、及びステーション105は、LANを介して互いにデータ送受信自在に接続されている。そして、情報端末102は、お客様をテーブルに案内する案内情報やメニューオーダーについてのオーダー情報の入力が可能であり、入力されたオーダー情報はLAN経由でステーション105に送信され、ステーション105から更にLAN経由でキッチンプリンタ103へと送信される。キッチンプリンタ103は、受信したオーダー情報に応じた内容の伝票を印字発行する。キッチンプリンタ103が印字発行する伝票は、前述したように、注文されたメニュー品目をキッチンの調理人に指示するための調理指示伝票である。POS端末として機能する情報端末102は、会計処理を実行する。
【0016】
図2は、情報端末102の電気的接続を示すブロック図である。図2に示すように、情報端末102には、マイクロコンピュータ201が備えられており、このマイクロコンピュータ201が各部を駆動制御する。マイクロコンピュータ201は、各部を集中的に制御するCPU202に、バスライン203を介して、制御プログラム等の固定的情報を予め記憶するROM204と、各種情報を書き換え自在に記憶してワークエリア等として機能するRAM205とが接続されて構成されている。したがって、マイクロコンピュータ201は、情報処理を実行する情報処理部を構成する。
【0017】
マイクロコンピュータ201には、バスライン203を介して、タッチパネルコントローラ206、表示コントローラ207、HDD208、インターフェース209及び通信インターフェース210が接続されている。タッチパネルコントローラ206は、タッチパネル110からの入力信号をマイクロコンピュータ201に取り込む。表示コントローラ207は、画像データに基づいて液晶ディスプレイ109を駆動制御し、画像データを液晶ディスプレイ109に表示させる。インターフェース209は、プリンタ106や客面表示装置107をマイクロコンピュータ201に接続させるためのインターフェースであり、USB等によって構成されている。通信インターフェース210は、マイクロコンピュータ201をLAN経由で他の機器とデータ通信可能にするためのインターフェースである。
【0018】
HDD208には、OS、コンピュータプログラム、各種ファイル等がインストールされている。
【0019】
図3は、ステーション105の電気的接続を示すブロック図である。図3に示すように、ステーション105には、マイクロコンピュータ301が備えられており、このマイクロコンピュータ301が各部を駆動制御する。マイクロコンピュータ301は、各部を集中的に制御するCPU302に、バスライン303を介して、制御プログラム等の固定的情報を予め記憶するROM304と、各種情報を書き換え自在に記憶してワークエリア等として機能するRAM305とが接続されて構成されている。したがって、マイクロコンピュータ301は、情報処理を実行する情報処理部を構成する。
【0020】
マイクロコンピュータ301には、バスライン303を介して、表示/キーボードコントローラ306とHDD307と通信インターフェース308とが接続されている。表示/キーボードコントローラ306は、画像データに基づいて液晶ディスプレイ116を駆動制御することで当該画像データを液晶ディスプレイ116に表示させ、また、キーボード117からの入力信号をマイクロコンピュータ301に取り込む。通信インターフェース308は、マイクロコンピュータ301をLAN経由で他の機器とデータ通信可能にするためのインターフェースである。
【0021】
HDD307には、OS、コンピュータプログラム、各種ファイル等がインストールされている。
【0022】
図4は、情報端末102及びステーション105がアクセス可能な部門ファイル401のファイル構造を示す模式図である。部門ファイル401は、個々の情報端末102のHDD208とステーション105のHDD307とにインストールされている。
【0023】
部門ファイル401は、部門を特定する2桁の部門番号401aに対応させて、部門401b、タグ位置401c、及び備考401dを登録している。部門番号401aは、一例として、
01:ドリンク
02:デザート
03:和膳
04:和洋食
05:丼もの
06:鍋もの
07:うどん&そば
08:一品料理
09:健菜とサラダ
という部門を登録している。部門401bには、部門の部門名が登録されている。タグ位置401cには、部門タグ欄D11a(図7参照)において部門名を表示するメインボタンD11bおよびサブボタンD11cの配置が登録されている。本実施の形態では、タグ位置401cには、メインボタンD11bおよびサブボタンD11cの位置を示す行および列が、メインボタンD11bおよびサブボタンD11cの配置として登録されているものとする。備考401dは、例えば情報管理用に様々な情報を書き込める欄である。
【0024】
図5は、情報端末102及びステーション105がアクセス可能なPLUファイル402のファイル構造を示す模式図である。PLU(Price Look Up)ファイル402は、個々の情報端末102のHDD208とステーション105のHDD307とにインストールされている。
【0025】
PLUファイル402は、メニュー品目を特定するコード402aに対応させて、部門402b、画像リンク402c、メニュー名402d、単価402e、割付402fを登録している。部門402bは、部門ファイル401中の部門401bを表している。画像リンク402cは、メニュー品目欄D12(図7参照)のメニューボタンD12aに表示される画像データに対するリンクを定義している。これらの画像データは、個々の情報端末102のHDD208とステーション105のHDD307とにインストールされている。メニュー名402dには、メニュー品目の品名が登録されている。また、単価402eには、メニュー品目の単価が登録されている。割付402fには、メニュー品目のメニュー品目欄D12a(図7参照)におけるメニューボタンD12aの割付位置が登録されている。本実施の形態では、割付402fには、メニュー品目欄D12aにおけるメニューボタンD12aの行および列が、メニューボタンD12の割付位置として登録されているものとする。
【0026】
例えば、図4及び図5を参照すると分かるように、メニュー品目を特定するコード「0001」は、「ドリンク」という部門の「ブレンドコーヒー」を定義しており、「¥350」という単価を設定している。コード「0002」は、「ドリンク」という部門の「アイスコーヒー」を定義しており、「¥350」という単価を設定している。
【0027】
次いで、情報端末102のHDD208にインストールされたOSおよびコンピュータプログラムによりマイクロコンピュータ201が実行する処理の内、本実施の形態の情報端末102が有している特徴的な処理について説明する。
【0028】
本実施の形態の情報端末102で実行されるOSおよびコンピュータプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
【0029】
さらに、本実施の形態の情報端末102で実行されるOSおよびコンピュータプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、本実施の形態の情報端末102で実行されるOSおよびコンピュータプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
【0030】
本実施の形態にかかる情報端末102で実行されるコンピュータプログラムは、図6に示すような各部(表示制御部801、移動部802、変倍部803)を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはマイクロコンピュータ201のCPU202がHDD208からコンピュータプログラムを読み出して実行することにより上記各部がRAM205上にロードされ、表示制御部801、移動部802、変倍部803がRAM205上に生成されるようになっている。
【0031】
表示制御部801は、図7に示すように、部門タグ欄D11a内のメインボタンD11bおよびサブボタンD11c、メニュー品目欄D12a内のメニューボタンD12b、オーダーリストD13a、ボタンD13b、記号ボタンD13c、業務指定キーD14a、ファンクションキーD15a、お客様情報入力ボタンD19a、お客様情報欄D19b、お客様情報追加ボタンD19cなど、メニューのオーダー機能に関する機能情報が複数の領域D11〜D15,D19に配置されたオーダー入力画面Dを液晶ディスプレイ109に表示する。
【0032】
部門タグ欄D11aには、部門ファイル401の部門401bに登録されている部門名が表示されたメインボタンD11b(「グランドメニュー」等)が、1行6列で配置されている。さらに、領域D11に配置された部門タグ欄D11aには、部門ファイル401の部門番号401aに対応して部門401bに登録されている部門名が表示されたサブボタンD11c(「和膳」等)が、2行5列で配置されている。なお、メインボタンD11bおよびサブボタンD11cは、タッチパネル110によるタッチ指定が可能なオブジェクトとして配置されている。
【0033】
領域D12に配置されたメニュー品目欄D12aには、初期状態では、PLUファイル402のコード402aに対応して、画像リンク402cで定義されているリンク先の画像データとメニュー名402dとを含むメニューボタンD12bが、4行5列で配置されている。なお、メニューボタンD12bも、メインボタンD11bおよびサブボタンD11cと同様に、タッチパネル110によるタッチ指定が可能なオブジェクトとして配置されている。
【0034】
領域D13には、タッチパネル110によってオーダー入力画面D上でタッチ指定されたメニュー品目、オーダー数および金額(単価×オーダー数)の一覧を含むオーダーリストD13aが配置されている。また、領域D13には、オーダーリストD13aに含まれるメニュー品目の取消や追加などを実行するためのボタンD13b(「取消」、「同じメニュー追加」等)が、1行2列で配置されている。さらに、領域D13には、オーダーリストD13aに含まれるメニュー品目のうち、取消や追加などの対象のメニュー品目を示すハイライトの移動などを実行するための記号ボタンD13c(「∧」等)が、1行4列で配置されている。
【0035】
領域D14には、会計処理の実行、オーダー送信の実行等の各種の業務の実行を指定するため業務指定キーD14a(「会計」、「オーダー送信」等)が、8行1列で、タッチパネル110によるタッチ指定が可能なオブジェクトとして配置されている。
【0036】
領域D15には、オーダー数を増やす処理の実行、オーダー数を減らす処理の実行等の各種のファンクションの実行を指定するためのファンクションキーD15a(「数量増」、「数量減」等)が、2行5列で、タッチパネル110によるタッチ指定が可能なオブジェクトとして配置されている。
【0037】
領域D19には、オーダーを受け付けるお客様情報を入力するためのお客様情報入力ボタンD19a(「テーブルNo」、「人数」、「伝票」、「客層」等)が、1行4列で、タッチパネル110によるタッチ指定が可能なオブジェクトとして配置されている。また、領域D19には、お客様情報入力ボタンD19aにより入力されたお客様情報欄D19b(「東京レストランクラブ会員」等)が配置されている。さらに、領域D19には、お客様情報を追加するためのお客様情報追加ボタンD19cなどが、タッチパネル110によるタッチ指定が可能なオブジェクトとして配置されている。
【0038】
なお、オーダー入力画面D内の各領域に配置された各ボタン(または各キー)の枠および各ボタン内の画像や図は、予め設定された縦横比で表示されるものとする。また、オーダー入力画面D内の各領域に配置された各ボタン(または各キー)は、領域毎に予め設定された行数および列数に従って、配置されているものとする。
【0039】
このようなオーダー入力画面Dにおいて、メニュー品目を入力するに際しては、所望のサブボタンD11cのタッチ指定(クリック)によって、「ドリンク」、「デザート」、「和膳」、「和洋食」、「丼もの」、「鍋もの」、「うどん&そば」、「一品料理」、「健菜とサラダ」のうちから所望の部門の選択が可能である。例えば、サブボタンD11cのうち、「一品料理」のサブボタンD11cをタッチ指定(クリック)した場合には、図7に例示するような「一品料理」についてのオーダー入力画面Dが表示される。
【0040】
また、表示制御部801は、図7に示すように、領域D13と領域D11,D12との境界、領域D11と領域D12との境界、および領域D11,D12,D15と領域D14との境界上に、それぞれの境界の移動位置を指定する指定線であるスライドバーD16〜D18が配置されたオーダー入力画面Dを液晶ディスプレイ109に表示する。なお、スライドバーD16〜D18は、タッチパネル110によるタッチ指定が可能なオブジェクトとして含まれる。
【0041】
ユーザは、移動位置を指定する境界上に表示されたスライドバーD16〜D18にタッチ指定したまま、スライドバーD16〜D18を方向A,Bまたは方向X,Yに移動させ(ドラッグ)、スライドバーD16〜D18を所望の移動位置に移動させた状態でタッチ指定を解除(ドロップ)することにより、ドロップした位置を移動位置として指定することができる。
【0042】
例えば、ユーザは、部門タグ欄D11aに配置されたメインボタンD11bおよびサブボタンD11cをタッチ指定してオーダーするメニュー品目の部門を選択する場合、スライドバーD17にタッチ指定したまま、スライドバーD17を方向Yに移動させ、スライドバーD17を所望の移動位置に移動させた状態でタッチ指定を解除する。
【0043】
また、ユーザは、メニュー品目欄D12aに配置されたメニューボタンD12bをタッチ指定してオーダーするメニュー品目を選択する場合、スライドバーD17にタッチ指定したまま、スライドバーD17を方向Xに移動させ、スライドバーD17を所望の移動位置に移動させた状態でタッチ指定を解除する。
【0044】
さらに、ユーザは、部門タグ欄D11aに配置されたメインボタンD11bおよびサブボタンD11cをタッチ指定してオーダーするメニュー品目の部門を選択する場合、またはメニュー品目欄D12aに配置されたメニューボタンD12bをタッチ指定してオーダーするメニュー品目を選択する場合、スライドバーD16にタッチ指定したまま、スライドバーD16を方向Aに移動させ、スライドバーD16を所望の移動位置に移動させた状態でタッチ指定を解除する。なお、ユーザは、部門タグ欄D11aに配置されたメインボタンD11bおよびサブボタンD11cをタッチ指定してオーダーするメニュー品目の部門を選択する場合、またはメニュー品目欄D12aに配置されたメニューボタンD12bをタッチ指定してオーダーするメニュー品目を選択する場合、スライドバーD18にタッチ指定したまま、スライドバーD18を方向Bに移動させ、スライドバーD18を所望の移動位置に移動させた状態でタッチ指定を解除しても良い。
【0045】
さらに、ユーザは、オーダーリストD13aに含まれるメニュー品目の取消や追加やお客様情報入力ボタンD19aをタッチ指定してお客様情報の入力を行う場合、スライドバーD16にタッチ指定したまま、スライドバーD16を方向Bに移動させ、スライドバーD16を所望の移動位置に移動させた状態でタッチ指定を解除する。
【0046】
さらに、ユーザは、業務指定キーD14aにより各種の業務の実行を指定する場合、スライドバーD18にタッチ指定したまま、スライドバーD18を方向Aに移動させ、スライドバーD18を所望の移動位置に移動させた状態でタッチ指定を解除する。
【0047】
なお、本実施の形態では、スライドバーD16〜D18が配置されたオーダー入力画面Dを液晶ディスプレイ109に表示したが、境界の移動位置を指定することができる画像であれば、これに限定するものではない。
【0048】
さらに、表示制御部801は、スライドバーD16,D17,D18のうち、移動する境界に表示されたスライドバーの表示を、他のスライドバーの表示(例えば、細線、グレーアウトなど)とは異なる特殊画像(例えば、太線や黄色線など)で表示する。
【0049】
図8は、特殊画像で表示されたスライドバーを含むオーダー入力画面を例示的に示す正面図である。表示制御部801は、図8に示すように、移動する境界に表示されたスライドバーD16がタッチ指定されると、スライドバーD16の表示を細線から太線に変更する。
【0050】
また、本実施の形態にかかる情報端末102は、移動位置の指定を許可する移動モードと、スライドバーD16,D17,D18が操作による移動位置の指定ができない固定モードと、を有するものとする。そして、表示制御部801は、スライドバーD16,D17,D18がクリックされると、固定モードから移動モードへと移行するものとする。したがって、表示制御部801は、情報端末102が移動モードに移行している間のみ、スライドバーD16,D17,D18のタッチ指定に応じて、当該スライドバーD16,D17,D18を特殊画像で表示する。これにより、ユーザがスライドバーD16,D17,D18を操作することを意図せずにスライドバーD16,D17,D18に触れた場合に、移動位置が指定され、オーダー入力画面Dのレイアウトが変わるなどの誤動作が発生することを防止する。
【0051】
また、移動位置の指定が可能な移動モードと移動位置が指定できない固定モードとを切り替えるための切替ボタン(図示しない)を用いて、モードの切り替えを行っても良い。
【0052】
次に、上述したようなオーダー入力画面Dのレイアウト変更処理について説明する。図9は、レイアウト変更処理の流れを示すフローチャートである。図9に示すように、移動部802は、移動モードに切り替えられ、スライドバーD16〜D18の何れか一つがドラッグアンドドロップされて境界の移動位置が指定されるまで待機する(ステップS1101:No)。そして、移動部802は、スライドバーD16〜D18の何れか一つがドラッグアンドドロップされて境界の移動位置が指定されたと判定した場合(ステップS1101:Yes)、指定された移動位置に、ドラッグアンドドロップされた境界(隣接する領域の境界)を移動する(ステップS1102)。例えば、移動部802は、図7に示すスライドバーD16の位置から方向Bにずれた移動位置が指定された場合、スライドバーD16が配置された境界を挟んで隣接する領域D13,D19を方向Bに向って拡大するとともに、領域D11,D12,D15を方向Bに向って縮小することにより、領域D13,D19と領域D11,D12,D15との境界を、移動位置に移動させる。
【0053】
さらに、変倍部803は、移動部802により移動した境界を挟んで隣接する領域に配置された機能情報を変倍する(ステップS1103)。図10は、オーダー入力画面を例示的に示す図である。変倍部803は、図7に示すオーダー入力画面Dにおける領域D13,D19と領域D11,D12,D15との境界が方向Bに移動した場合、領域D13,D19に配置されたオーダーリストD13a、ボタンD13b、記号ボタンD13c、お客様情報入力ボタンD19a、お客様情報欄D19b、およびお客様情報追加ボタンD19cを拡大するとともに、領域D11,D12,D15に配置されたメインボタンD11b、サブボタンD11c、メニューボタンD12b、およびファンクションキーD15aを縮小する。より具体的には、変倍部803は、ボタンD13b、記号ボタンD13c、お客様情報入力ボタンD19a、およびお客様情報追加ボタンD19cそれぞれの枠および各ボタン内の画像や図を、移動した境界で区切られる領域D13,D19に合せてかつ予め設定された縦横比を維持したまま変倍するための変倍率を算出する。次に、変倍部803は、算出した変倍率に従って、ボタンD13b、記号ボタンD13c、お客様情報入力ボタンD19a、およびお客様情報追加ボタンD19cそれぞれの枠および各ボタン内の画像や図を拡大する。さらに、変倍部803は、オーダーリストD13aに含まれるメニュー名(例えば、「枝豆」、「大ジョッキ」など)や合計点数(例えば、15点)と、その金額(例えば、「590」、「1,390」など)や合計金額(例えば、5,860円)との間のスペースを、移動した境界で区切られる領域D13に合せて変倍するための変倍率を算出する。次に、変倍部503は、算出した変倍率に従って、オーダーリストD13aに含まれるメニュー名(例えば、「枝豆」、「大ジョッキ」など)や合計点数(例えば、15点)と、その金額(例えば、「590」、「1,390」など)や合計金額(例えば、5,860円)との間のスペースを拡大する。さらに、変倍部803は、お客様情報欄d19b(例えば、「東京レストランクラブ会員」など)と、お客様情報追加ボタンD19cとの間のスペースを、移動した境界で区切られる領域D19に合せて変倍するための変倍率を算出する。次に、変倍部503は、算出した変倍率に従って、お客様情報欄d19b(例えば、「東京レストランクラブ会員」など)と、お客様情報追加ボタンD19cとの間のスペースを拡大する。また、変倍部803は、メインボタンD11b、サブボタンD11c、メニューボタンD12b、およびファンクションキーD15aそれぞれの枠および各ボタン(またはキー)内の画像や図を、移動した境界で区切られる領域D11,D12,D15に合せてかつ予め設定された縦横比を維持したまま変倍するための変倍率を算出する。次に、変倍部503は、算出した変倍率に従って、メインボタンD11b、サブボタンD11c、メニューボタンD12b、およびファンクションキーD15aそれぞれの枠および各ボタン(またはキー)内の画像や図を縮小する。
【0054】
また、本実施の形態では、変倍部803は、オーダー入力画面D内の各領域に配置されたボタン(または各キー)を、領域毎に予め設定された行数および列数のまま、変倍するものとする。例えば、変倍部803は、領域D12のメニュー品目欄D12aに配置されたメニューボタンD12bを変倍する場合、予め設定された行数および列数(4行5列)のまま、各メニューボタンD12bを変倍する。
【0055】
また、本実施の形態では、変倍部803は、オーダーリストD13aやお客様情報欄D19bを変倍する場合、例えば、オーダーリストD13aに含まれるメニュー名と、その金額との間のスペースを変倍しているが、これに限定するものではなく、オーダーリストD13aやお客様情報欄D19bに含まれる情報(メニュー名、オーダー点数、金額など)から、重要度の低い情報(例えば、メニュー名やオーダー点数)を追加または削除することによりオーダーリストD13aやお客様情報欄D19bを変倍しても良い。
【0056】
なお、本実施の形態では、変倍部803は、メインボタンD11b、サブボタンD11c、メニューボタンD12b、オーダーリストD13a、ボタンD13b、記号ボタンD13c、業務指定キーD14a、ファンクションキーD15a、お客様情報入力ボタンD19a、お客様情報欄D10b、お客様情報追加ボタンD19cなどの機能情報を変倍する場合、その機能情報内に表示された文字のフォントは変更しないものとする。
【0057】
さらに、変倍部803は、オーダー入力画面Dに配置される図示しない初期画面ボタンがタッチ指定された場合、オーダー入力画面Dの領域D11,D12,D13,D14,D15,D19に配置された機能情報を、変倍前のサイズ(図7に示す)に戻すものとする。
【0058】
このように本実施の形態によれば、スライドバーD16,D17,D18を操作することにより、情報端末102の利用場面に応じて、メニューボタンD12bやオーダーリストD13aなど、メニューのオーダー機能に係る情報のレイアウトをユーザが使いたいレイアウトへ自由に変更することができるので、ユーザが視覚的・対話的・直感的にレイアウトを修正可能な利便性の高いオーダー入力画面Dを提供することができる。
【符号の説明】
【0059】
102 情報端末
801 表示制御部
802 移動部
803 変倍部
D オーダー入力画面
D11,D12,D13,D14,D15 領域
D16,D17,D18 スライドバー
【先行技術文献】
【特許文献】
【0060】
【特許文献1】特開2008−299821号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示デバイスと、
メニュー品目のオーダー機能に関する複数の機能ボタンが予め設定された行数および列数に従って配置されたメニュー品目欄と、前記メニュー品目欄の前記機能ボタンで指定されたメニュー品目、オーダー数、および金額の一覧を含むオーダーリストとを隣接して前記表示デバイスに表示する表示制御手段と、
前記メニュー品目欄と前記オーダーリストの境界を移動する移動手段と、
前記メニュー品目欄に配置された前記機能ボタンの列数および行数を変えることなく、前記移動した境界を挟んで隣接する前記メニュー品目欄に配置された前記機能ボタンを変倍し、前記移動した境界を挟んで隣接する前記オーダーリストに含まれるメニュー品目と金額との間のスペースを変倍する変倍手段と、
を備える注文受付装置。
【請求項2】
前記表示制御手段は、前記境界に、当該境界の移動位置を指定するための指定線を表示し、
前記移動手段は、前記指定線により指定された移動位置に、前記境界を移動する請求項1に記載の注文受付装置。
【請求項3】
前記表示デバイスにはタッチパネルが積層配置され、
前記表示制御手段は、前記指定線がタッチ指定されることにより、当該タッチ指定された指定線を他の前記指定線とは異なる特殊画像で表示し、
前記移動手段は、前記指定線がタッチ指定されたまま所望の移動位置に移動された状態でタッチ指定が解除されることにより、前記所望の移動位置に、前記境界を移動する請求項2に記載の注文受付装置。
【請求項4】
前記表示制御手段は、予め設定された縦横比の画像が表示された前記複数の機能ボタンが前記予め設定された行数および列数に従って配置された前記メニュー品目欄を前記表示デバイスに表示し、
前記変倍手段は、前記機能ボタンに表示された画像の縦横比を変えることなく、前記移動した境界を挟んで隣接する前記メニュー品目欄に配置された前記機能ボタンを変倍する請求項1から3のいずれか一に記載の注文受付装置。
【請求項5】
前記表示制御手段は、文字が表示された前記複数の機能ボタンが前記予め設定された行数および列数に従って配置された前記メニュー品目欄を前記表示デバイスに表示し、
前記変倍手段は、前記機能ボタンに表示された文字のフォントを変えることなく、前記移動した境界を挟んで隣接する前記メニュー品目欄に配置された前記機能ボタンを変倍する請求項1から4のいずれか一に記載の注文受付装置。
【請求項6】
前記境界の移動を許可する移動モードまたは前記境界を移動させることができない固定モードに切り替える切替手段を有し、
前記移動手段は、前記切替手段によって前記移動モードに切り替えられた間のみ、前記境界を移動する請求項1から5のいずれか一に記載の注文受付装置。
【請求項7】
表示デバイスを有する注文受付装置を制御するコンピュータを、
メニュー品目のオーダー機能に関する複数の機能ボタンが予め設定された行数および列数に従って配置されたメニュー品目欄と、前記メニュー品目欄の前記機能ボタンで指定されたメニュー品目、オーダー数、および金額の一覧を含むオーダーリストとを隣接して前記表示デバイスに表示する表示制御手段と、
前記メニュー品目欄と前記オーダーリストの境界を移動する移動手段と、
前記メニュー品目欄に配置された前記機能ボタンの列数および行数を変えることなく、前記移動した境界を挟んで隣接する前記メニュー品目欄に配置された前記機能ボタンを変倍し、前記移動した境界を挟んで隣接する前記オーダーリストに含まれるメニュー品目と金額との間のスペースを変倍する変倍手段と、
として機能させるためのプログラム。






【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−38332(P2012−38332A)
【公開日】平成24年2月23日(2012.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−221339(P2011−221339)
【出願日】平成23年10月5日(2011.10.5)
【分割の表示】特願2009−181725(P2009−181725)の分割
【原出願日】平成21年8月4日(2009.8.4)
【出願人】(000003562)東芝テック株式会社 (5,631)
【Fターム(参考)】