注文受付装置及び制御プログラム並びに商品販売データ処理装置
【課題】ネットスーパーを利用して商品を購入した顧客に対して正当なポイントを付与できる仕組みを構築する。
【解決手段】注文受付装置は、端末から受け付けた注文により購入対象とされた商品毎に、その商品の現在の単価とポイント還元率とからポイントを算出し、このポイントを表すポイントコードを購入対象とされた商品毎に生成して、購入対象とされた各商品の明細とともに伝票50に印字する。商品販売データ処理装置は、伝票50から読み取ったコードがポイントコードのとき、このコードからポイントを取得し、合計する。そして、ネットワークを介して受け付けた注文により購入対象とされた商品の販売データが売上処理される商取引に対して、合計ポイントを付与する。
【解決手段】注文受付装置は、端末から受け付けた注文により購入対象とされた商品毎に、その商品の現在の単価とポイント還元率とからポイントを算出し、このポイントを表すポイントコードを購入対象とされた商品毎に生成して、購入対象とされた各商品の明細とともに伝票50に印字する。商品販売データ処理装置は、伝票50から読み取ったコードがポイントコードのとき、このコードからポイントを取得し、合計する。そして、ネットワークを介して受け付けた注文により購入対象とされた商品の販売データが売上処理される商取引に対して、合計ポイントを付与する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワークを介して接続された顧客端末から商品の注文を受付ける注文受付装置及びその制御プログラムと、前記注文受付装置で受け付けた商品の販売データを処理する商品販売データ処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ネットスーパーと称される会員制の販売方式が注目されている。この販売方式は、スーパーマーケット等の実存店舗で導入される。この販売方式では、会員となった顧客が、自宅等でパーソナルコンピュータ等の顧客端末を操作し、インターネット等のネットワーク通信を利用して、小売店に商品を注文する。小売店側は、顧客からの注文に従い店員が売場を廻って注文を受けた商品を揃える。品揃えされた注文商品は、配送担当者によって顧客宅等に配送される。
【0003】
このとき、商品を確認した顧客が、商品に傷みがある等の理由から、商品の受取りを拒否する場合がある。あるいは、注文をしたがその後不要になったとして返品を申し出る場合もある。このような場合も想定し、ネットスーパー販売方式による商取引の売上は、注文確定時ではなく、顧客に商品を配送した後に、その配送伝票を基に処理するのが一般的である。
【0004】
ところで、ネットスーパー販売方式によって取引される商品は、実存店舗で実際に販売されている商品である。このため、ネットスーパー販売方式による商取引の売上も実存店舗の売上としてまとめて集計されるべきである。
【0005】
実存店舗の多くは、売上をPOS(Point Of Sales)システムで管理している。そこで、ネットスーパー販売方式によって取引された商品のデータも、実存店舗で販売された商品のデータと同様にPOS端末に入力して売上処理を行えば、ネットスーパー販売方式による商取引の売上を実存店舗の売上として集計することができる(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
また、実存店舗の多くは、ポイントカードシステムを導入している。通常、ポイントカードシステムは、顧客からポイントカードの提示を受けた際に、商品の買上額と所定のポイント還元率とからポイント数を算出して顧客に付与する。付与されたポイント数は、顧客毎に累積され、その累積ポイントに応じて顧客に特典が与えられる。したがって、ポイントカードシステムは、顧客の囲い込みに適している。
【0007】
ネットスーパーを利用して商品を購入した顧客に対しても、その買上額に応じてポイントを付与できれば、顧客の囲い込みができて都合がよい。前述したように、ネットスーパー販売方式によって取引された商品のデータも、POS端末に入力することで売上処理を行うことができる。また、データをPOS端末から入力する際には、顧客を識別するための会員番号を入力する。そこで、ネットスーパー販売方式によって取引された商品の売上処理の際に、その売上額に応じたポイントを算出して会員番号別に累積記憶する。このような仕組みを構築することにより、ネットスーパーの利用客にもポイントを付与することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、ここで問題となるのは、注文確定時と売上処理時との間に日付のずれが生じているため、注文確定日と売上処理日とでポイント還元率が変動する場合があることである。例えば、注文確定日のポイント還元率が2%であり、売上処理日のポイント還元率が1%であったとする。この場合、例えばネットスーパーを利用して5000円の買物をした顧客に付与されるポイントは、注文確定日であれば100ポイントである。ところが、前述した仕組みでは売上処理の際にポイントが付与されるので、50ポイントしか付与されない。
【0009】
このような不都合を解消するためには、注文確定時に注文を受けた商品の合計金額からポイントを算出して顧客に付与すればよい。しかし、注文した商品を配送した際に顧客が商品を返品する場合があり、その場合には、返品された分のポイントを減らさなければならず、対応が煩雑となる。
【0010】
本発明はこのような事情に基づいてなされたもので、その目的とするところは、ネットスーパーを利用して商品を購入した顧客に対して正当なポイントを付与できる仕組みを構築することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の一態様である注文受付装置は、ネットワークを介して接続された端末から商品購入の注文を受け付ける注文受付手段と、所定のポイント還元率と、注文受付手段により受け付けた注文により購入対象とされた各商品に対してそれぞれ設定された単価とに基づいて、購入対象とされた商品毎にポイントを算出するポイント算出手段と、このポイント算出手段により算出されたポイントを表すポイントコードを購入対象とされた商品毎に生成するポイントコード生成手段と、このポイントコード生成手段により商品毎に生成されたポイントコードを、購入対象とされた各商品の明細とともに印字した伝票を出力する伝票出力手段とを備えたものである。
【0012】
本発明の一態様である商品販売データ処理装置は、ネットワークを介して受け付けた注文により購入対象とされた商品の明細が印字された伝票からコードを読み取るコード読取手段と、このコード読取手段により読み取ったコードが購入対象とされた商品に関する商品コードと注文を受け付けた時点の単価を表す単価コードとを含んだ購入時コードなのか、購入対象とされた商品毎に算出されたポイントを表すポイントコードなのかを判別するコード判別手段と、このコード判別手段により購入時コードと判別されたコードに基づいて、購入対象とされた商品の販売データを、注文を受け付けた時点の単価で売上処理するネットワーク売上処理手段と、コード判別手段によりポイントコードと判別されたコードから購入対象とされた商品毎に算出されたポイントを取得するポイント取得手段と、このポイント取得手段により購入対象とされた商品毎に取得したポイントを合計するポイント合計手段と、ネットワーク売上処理手段により商品販売データが売上処理された商取引に対してポイント合計手段により合計されたポイントを付与するポイント付与手段とを備えたものである。
【0013】
本発明の一態様である制御プログラムは、ネットワークを介して端末を接続してなるコンピュータに、端末から商品購入の注文を受け付ける機能と、所定のポイント還元率と、注文により購入対象とされた各商品に対してそれぞれ設定された単価とに基づいて、購入対象とされた商品毎にポイントを算出する機能と、算出されたポイントを表すポイントコードを購入対象とされた商品毎に生成する機能と、商品毎に生成されたポイントコードを、購入対象とされた各商品の明細とともに印字した伝票を出力する機能とを実現させるためのものである。
【発明の効果】
【0014】
かかる手段を講じたことにより、ネットスーパーを利用して商品を購入した顧客に対して正当なポイントを付与できる仕組みを構築することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の一実施形態であるPOSシステムの全体構成図。
【図2】同システムを構成するPOS端末の要部を示すブロック図。
【図3】同システムを構成するネットスーパー管理サーバの要部を示すブロック図。
【図4】ネットスーパー管理サーバのCPUが実行する主要な処理手順を示す流れ図。
【図5】図4のステップST13で示される配送伝票生成処理の具体的手順を示す流れ図。
【図6】本実施形態において生成される会員コードの一例を示す図。
【図7】本実施形態において生成される購入時コードの一例を示す図。
【図8】本実施形態において生成されるポイント時コードの一例を示す図。
【図9】本実施形態において発行される配送伝票の一例を示す図。
【図10】POS端末のCPUが実行するコード読取処理の手順を示す流れ図。
【図11】図10のステップST37で示されるネットスーパー売上処理の具体的手順を示す流れ図。
【図12】POS端末のCPUが実行する締めキー処理の手順を示す流れ図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、注文受付装置及びその制御プログラムと商品販売データ処理装置に係る一実施形態を、図面を用いて説明する。
なお、この実施形態は、ネットスーパーと称される販売方式をポイントカードシステムとともに導入している実存店舗に構築されるPOSシステム1のネットスーパー管理サーバ4に注文受付装置としての機能を適用し、POS端末3に商品販売データ処理装置としての機能を適用した場合である。
【0017】
図1は、POSシステム1の全体構成図である。POSシステム1は、ストアサーバ2と、複数台のPOS端末3と、ネットスーパー管理サーバ4とを備えている。ストアサーバ2は、各POS端末3とネットスーパー管理サーバ4とを、LAN(Local Area Network)5で接続している。
【0018】
ストアサーバ2は、POSシステム1の全体を統括するコンピュータである。ストアサーバ2は、商品マスタファイル11、店舗売上ファイル12、会員マスタファイル13及び会員実績ファイル14を管理する。
【0019】
商品マスタファイル11は、実存店舗で販売される各商品に関する情報を記憶する。商品情報は、商品コード、商品名、単価等を含む。商品コードは、各商品を個々に識別するための商品毎に設定された商品識別コードであり、POSシステムで一般に用いられるJANコードに含まれる国コード、メーカーコード及び商品アイテムコードの組を意味する。通常、各商品には商品コードを示すバーコードが付されている。単価は、現時点の商品1点あたりの販売価格である。
【0020】
店舗売上ファイル12は、実存店舗で販売される各商品の売上に関する情報を記憶する。店舗売上情報は、商品別の売上点数、売上金額等を含む。ストアサーバ2は、各POS端末3にて売上処理された商品販売データに基づいて、店舗売上ファイル12に記憶されている各商品の売上点数及び売上金額を更新する。
【0021】
会員マスタファイル13は、ネットスーパー利用会員として登録された各会員に関する情報を記憶する。会員情報は、会員コード、氏名、配送先住所、電話番号等を含む。会員コードは、会員を銘々識別するために会員毎に設定された会員識別データである。通常、各会員は、自身の会員コードが記録されたポイントカード(会員カード)を所持している。
【0022】
会員実績ファイル14は、ネットスーパー利用会員の売上実績に関する情報を記憶する。売上実績は、ネットスーパー販売方式によるものだけでなく、来店して買い物をした際の実績も加味される。売上実績情報は、注文日または購入日、注文商品情報または購入商品情報、合計金額、ポイント数等を含む。商品情報は、各注文商品または購入商品の商品コード、商品名、単価、点数、金額等を含む。購入商品の単価は購入時点のものであり、注文商品の単価は注文受付時点のものである。さらに、各売上実績情報のポイント数を累計した累計ポイントも顧客(会員)別に記憶管理している。
【0023】
POS端末3は、各商品の販売データを売上処理する商品販売データ処理装置の一態様であり、店舗の会計場所(レジ)に設置されている。POS端末3は、図2のブロック図で示すように、CPU(Central Processing Unit)31、ROM(Read Only Memory)32、RAM(Random Access Memory)33、時計部34、LANコントローラ35及びI/O機器コントローラ36を備えている。CPU31は、ROM32、RAM33、時計部34、LANコントローラ35及びI/O機器コントローラ36を、アドレスバス,データバス等のバスライン37で接続している。
【0024】
I/O機器コントローラ36は、キーボード301、オペレータ用ディスプレイ302、客用ディスプレイ303、レシートプリンタ304、カードリーダ305及びコードスキャナ306を制御する。キーボード301は、少なくとも締めキーK1を備えている。締めキーK1は、1商取引の締めを宣言する締め宣言手段として機能する。レシートプリンタ304は、商取引の明細が記録されたレシートを印字する。印字されたレシートは、図示しないレシート発行口から取引単位に発行される。カードリーダ305は、前記ポイントカードのデータを読み取る。コードスキャナ306は、バーコードをスキャニングして、バーコードデータを読み取る。
【0025】
ネットスーパー管理サーバ4は、インターネット等のネットワークを利用した商品販売方式の一態様であるネットスーパー販売方式を実現するためのコンピュータであり、図3のブロック図で示すように、CPU41、ROM42、RAM43、HDD(Hard Disk Drive)44、時計部45、LANコントローラ46、WANコントローラ47及びプリンタコントローラ48を備えている。CPU41は、ROM42、RAM43、HDD44、時計部45、LANコントローラ46、WANコントローラ47及びプリンタコントローラ48を、アドレスバス,データバス等のバスライン49で接続している。時計部45は、現在の日付及び時刻を計時する。
【0026】
ネットスーパー管理サーバ4は、WANコントローラ47を介して接続されるインターネット等のWAN(Wide Area Network)6上に、ネットスーパー販売方式で販売される商品の情報(例えば、商品名、単価、ポイント還元率等)を掲載したWebサイト“ネットスーパー”を公開する機能と、パーソナルコンピュータや携帯電話等の顧客端末7から、Webサイト“ネットスーパー”で販売する商品の購入注文を受け付け、プリンタコントローラ48で制御される伝票プリンタ401から、注文を受付けた商品の明細を示す配送伝票50を印字出力させる機能とを有する。
【0027】
ここで、ネットスーパー管理サーバ4が、顧客端末7から商品の購入注文を受け付け、配送伝票50を印字させる機能について、図4及び図5の流れ図を用いて説明する。この機能は、例えばROM42に記憶された制御プログラムに従い、CPU41が動作することで実現される。
【0028】
CPU41は、WAN6上に公開したWebサイト“ネットスーパー”に顧客端末7からアクセスがあるのを待機している(ST1)。顧客端末7からWebサイト“ネットスーパー”へのアクセスを受け付けると(ST1のYES)、CPU41は、そのWebサイト“ネットスーパー”に、会員番号の入力を促すログイン画面を出力させる(ST2)。そして、会員番号が入力されるのを待機する(ST3)。
【0029】
顧客端末7からログイン画面に会員番号が入力されると(ST3のYES)、CPU41は、この会員番号に対応する会員情報を、ストアサーバ2の会員マスタファイル13から取得する(ST4)。また、CPU41は、Webサイト“ネットスーパー”に、購入の対象となる商品の選択と会計指示を受け付ける注文受付画面を出力させる(ST5)。そして、会計指示が行われるのを待機する(ST6:注文受付手段)。
【0030】
顧客端末7から注文受付画面に購入の対象となる商品の選択情報とともに会計を行う旨の指示入力があると(ST6のYES)、CPU41は、購入対象とされた商品毎に、商品コード、商品名、単価等の商品情報を、ストアサーバ2の商品マスタファイル11から取得する(ST7)。そして商品毎に、商品情報中の単価と予め設定されている当日のポイント還元率とから、当該商品の単価に相当するポイント数を算出する(ST8:ポイント算出手段)。また商品毎に、商品情報中の単価と注文点数とから買上額を算出する(ST9)。しかる後、CPU41は、購入対象とされた各商品の買上額の総額とポイント数の合計を算出する(ST10)。
【0031】
次いで、CPU41は、購入対象とされた商品の商品名,単価,注文点数等の一覧と、ステップ9の処理で算出した総額及びポイント数の合計とを表した決済確認画面を、Webサイト“ネットスーパー”に出力させる(ST11)。そして、決済確定の指示入力が行われるのを待機する(ST12)。ここで、顧客端末7から決済確定の指示入力が行われず、例えば取消の指示入力が行われたとすると(ST12のNO)、今回の処理が終了する。CPU41は、次の顧客端末7からアクセスがあるのを待機する。
【0032】
顧客端末7から決済確定の指示入力があると(ST12のYES)、CPU41は、購入対象とされた商品の配送に係る配送伝票の印字データを生成する(ST13)。以下、図5を参照して、配送伝票の印字データ生成処理手順を説明する。
【0033】
先ず、CPU41は、ステップST3の処理で受け付けた会員番号を表すコード(以下、「会員コード」という)を生成する(ST21)。会員コードの一例として、そのコード体系を20桁とするcode128式バーコードとした例を図6に示す。図6に示すように、会員コードは、第1桁目から第13桁目までの13桁の第1コード領域C11と、第14桁目のフラグ情報(F)と、第15桁目から第19桁目までの5桁の第2コード領域C12と、第20桁目のチェックデジット(C/D)とから構成されている。そして、第1コード領域C11と第2コード領域C12の計18桁のコード領域を用いて、顧客の会員番号が表される。フラグ情報(F)は、このバーコードが会員コードであることを示す特有の値である。本実施形態では“5”とする。なお、第1コード領域C11と第2コード領域C12とをそれぞれ構成する桁数は、図6に示す割合に限定されるものではない。
【0034】
次に、CPU41は、ステップST7の処理で購入対象とされた各商品について、それぞれその商品の購入時点での商品単価を表す単価コードを生成する(ST22)。そして商品毎に、その商品に付されている商品コードと、ステップST23の処理で生成した単価コードとを組み合わせたコード(以下、購入時コードという)を生成する(ST23:購入時コード生成手段)。購入時コードの一例として、会員コードと同様に、20桁のcode128式バーコードを用いた例を図7に示す。図7に示すように、購入時コードは、第1桁目から第13桁目までの13桁の第1コード領域C31を用いて商品コード(国コード、メーカーコード、商品アイテムコード)を表し、第15桁目から第19桁目までの5桁の第2コード領域C32を用いて単価コードを表す。第14桁目のフラグ情報(F)は、このバーコードが購入時コードであることを示す特有の値として、本実施形態では“4”とする。
【0035】
次に、CPU41は、ステップST8の処理で購入対象の商品毎に算出した単価相当のポイント数を表すポイントコードをそれぞれ生成する(ST24:ポイントコード生成手段)。ポイントコードの一例として、会員コード及び購入時コードと同様に、20桁のcode128式バーコードを用いた例を図8に示す。図8に示すように、ポイントコードは、第1桁目から第13桁目までの13桁の第1コード領域C21と、第14桁目のフラグ情報Fと、第15桁目から第19桁目までの5桁の第2コード領域C22と、第20桁目のチェックデジット(C/D)とから構成されている。ここで、第1コード領域C21は固定部分となっており、第2コード領域C22を用いてポイント数が表される。フラグ情報(F)は、このバーコードがポイントコードであることを示す特有の値である。本実施形態では“6”とする。なお、第1コード領域C21と第2コード領域C22とをそれぞれ構成する桁数は、図8に示す割合に限定されるものではない。
【0036】
図5に説明を戻す。
ステップST21,ST23及びST24の各処理により、会員コードと、購入対象商品別の購入時コード及びポイントコードをそれぞれ生成したならば、CPU41は、配送伝票の印字データを生成する(ST25)。具体的には、所定の配送伝票フォーマットに、会員コードと、購入対象商品別の購入時コード及びポイントコードとを配置する。また、ステップST4の処理で取得した会員情報や、ステップST7の処理で受け付けた購入対象商品毎の商品情報等も配置する。
【0037】
図4に説明を戻す。
CPU41は、ステップST12の配送伝票生成処理が終了すると、生成された印字データをプリンタコントローラ48に出力する(ST14:伝票出力手段)。プリンタコントローラ48は、印字データに従い伝票プリンタ401を駆動させて、配送伝票50を印字発行させる。以上で、今回の顧客端末7からのアクセスに対するネットスーパー管理サーバ4の処理を終了する。
【0038】
配送伝票50の一出力例を図9に示す。ここで、領域A1は、配送先となる顧客の会員情報が印字される領域である。ステップST4の処理で取得した会員情報のうち、領域A11に顧客の氏名が、領域A12に顧客の電話番号が、領域A13に配送先となる顧客の住所が印字されている。なお、商品注文時において、顧客から配送先の住所や電話番号が別途指定された場合には、これら指定された情報が対応する領域に印字される。
【0039】
領域A2は、顧客の会員番号が印字される領域である。そのうち、領域A21には会員番号が平文で印字されており、領域A22には会員番号を表わす会員コード、すなわちステップST21の処理で生成された会員コードが印字されている。
【0040】
領域A3は、配送時に必要な配送情報が印字される。配送情報として、配送日を指定する情報、配送時間を指定する情報、決済方法を指定する情報が、領域A31〜A33のそれぞれに印字されている。これらの配送情報は、商品注文時に顧客端末7から別途指示入力されたものである。領域A34には、購入対象となった商品の総額が領収金額として印字される。また、領域A35は配送担当のサインや捺印用に設けられた空欄領域であり、領域A36は顧客の受領サイン又は捺印用に設けられた空欄領域である。
【0041】
領域A4には、購入対象となった各商品の商品名や購入時の単価、数量、小計、合計金額等の明細が印字される。そのうち、領域A41には、購入対象とされた各商品の購入時コード、すなわちステップST23の処理で生成されたコードが商品毎に印字されている。領域A42には、購入対象とされた各商品の単価相当のポイント数を示すポイントコード、すなわちステップST24の処理で生成されたコードが商品毎に印字されている。なお、図8の例では、同一商品に係る購入時コードとポイントコードを紙面横方向に並べて配置した形態としているが、これに限らず、紙面縦方向に2段組に配置する形態としてもよい。
【0042】
このように、配送伝票50に印字される会員コード、購入時コード及びポイントコードは、いずれもそのコード体系を20桁とするcode128式バーコードである。そして、その第14桁目のフラグ情報Fの値の違いによって、POS端末3等のコンピュータ機器がコードの種類を識別できる。
【0043】
伝票プリンタ401から発行された配送伝票50は、店舗内で品揃えされた購入対象の各商品とともに配送担当員へと引き渡され、配送先の顧客宅へと配送される。配送完了後、顧客の受領サイン又は捺印された配送伝票50は、POSシステム1の店舗へと返送され、任意のタイミングでPOS端末3による売上処理にかけられる。なお、配送時に顧客が一部の商品の受取りを拒否したり返品したりした場合には、配送担当員は、その商品(以下、キャンセル商品という)の配送情報に取消線などのマークを書き込んだり、点数を修正する等して、キャッシャが売上処理の際にキャンセル商品を識別できるようにしておく。
【0044】
以下、図10〜図12の流れ図を参照して、POS端末3で行われる売上処理について説明する。売上処理には、実存店舗での商品販売取引の売上処理いわゆる店舗販売売上処理と、ネットスーパー販売方式によるネットワーク注文販売取引の売上処理いわゆるネットスーパー売上処理とがある。店舗販売売上処理は、店舗にて客が購入する商品に付されたJANコード等の商品コードを、コード読取手段であるコードスキャナ306で読み取ることによって、その商品の販売データを購入時点の単価を基に売上処理するものである。ネットスーパー売上処理は、ネットスーパー販売方式による注文内容に従い発行された配送伝票50に記録された各種のコードを、コード読取手段であるコードスキャナ306で読み取ることによって、WAN6を介して注文を受け付けた商品の販売データを注文受付時点の単価で売上処理するものである。
【0045】
図10の流れ図は、コードスキャナ306でコードが読み取られたときに、CPU31が実行する処理の手順を示す。この処理手順は、例えばROM32に記憶された制御プログラムによって実現される。
【0046】
コードが読み取られると、CPU31は、先ず、登録中フラグRFが“1”にセットされているか否かを判断する(ST31)。登録中フラグRFはRAM33に記憶されており、アイドル状態では“0”にリセットされている。
【0047】
登録中フラグRFが“1”にセットされていない場合、CPU31は、取引バッファをクリアする(ST32)。また、登録中フラグRFを“1”にセットする(ST33)。取引バッファは、RAM33に形成されている。
【0048】
次に、CPU31は、読み取られたコードが、その14桁目にフラグ情報Fとして所定値“4”,“5”または“6”を持つコード、すなわち配送伝票50に印字されたcode128式バーコードのコードであるか否かを判断する(ST34)。配送伝票50に印字されたコードの場合(ST34のYES)、CPU31は、ネットスーパーフラグNSFを“1”にセットする(ST35)。また、ポイントメモリm1をクリアする。さらに第1カウンタメモリm2のカウント値Mと、第2カウンタメモリm3のカウント値Nとをいずれも“0”にリセットする(ST36)。ネットスーパーフラグNSFはRAM33に記憶されており、アイドル状態では“0”にリセットされている。ポイントメモリm1、第1カウンタメモリm2及び第2カウンタメモリm3は、RAM33に形成されている。しかる後、CPU31は、ステップST37のネットスーパー売上処理を実行する。ネットスーパー売上処理については、後述する。
【0049】
読み取られたコードが配送伝票50に印字されたコードでない場合(ST34のNO)、CPU31は、ステップST39〜ST42の店舗販売売上処理を実行する。すなわち、読み取られたコードが14桁からなるJANコード等の商品コードであるとき、CPU31は、その商品コードに対応する商品情報を、ストアサーバ2の商品マスタファイル11から取得する(ST39)。そして、取得した商品情報中の単価に販売点数を乗算して販売金額を算出する(ST40)。なお、販売点数は、コードが読み取られる直前に、キーボード301の置数キーにより点数が入力されていた場合にはその数値であり、点数が入力されていない場合には“1”である。しかる後、CPU31は、商品コードと、商品情報中の商品名及び単価と、販売点数及び販売金額とを、取引バッファに格納する(ST41)。また、商品名及び販売金額をオペレータ用ディスプレイ302及び客用ディスプレイ303に表示させる(ST42)。以上で、今回のコード読取処理が終了する。
【0050】
一方、コードが読み取られた時点で登録中フラグRFが既に“1”にセットされていた場合には(ST31のYES)、CPU31は、ネットスーパーフラグNSFをチェックする(ST38)。ここで、ネットスーパーフラグNSFが“1”にセットされていると(ST38のTES)、ネットスーパー売上処理を実行し(ST37)、“0”にリセットされていると(ST38のNO)、店舗販売売上処理を実行する(ST39〜ST42)。
【0051】
図11は、ネットスーパー売上処理の具体的な処理手順を示す流れ図である。ステップST37にてネットスーパー売上処理に入ると、CPU31は、読み取られたコードの14桁目であるフラグ情報Fの値をチェックする(ST51:コード判別手段)。
【0052】
ここで、フラグ情報Fの値が“5”であると(ST51の“5”)、配送伝票50から読み取られたコードは会員コードである。この場合、CPU31は、その会員コードから会員番号を取得する(ST52)。そして、この会員番号を取引バッファに格納する(ST53)。以上で、今回のコード読取処理が終了する。
【0053】
フラグ情報Fが“4”であると(ST51の“4”)、配送伝票50から読み取られたコードは購入時コードである。この場合、CPU31は、その購入時コードから商品コードと単価データとを取得する(ST54)。次いで、CPU31は、その商品コードに対応する商品情報を、ストアサーバ2の商品マスタファイル11から取得する(ST55)。そして、取得した商品情報中の単価に販売点数を乗算して販売金額を算出する(ST56)。販売点数は、コードが読み取られる直前に、キーボード301の置数キーにより点数が入力されていた場合にはその数値であり、点数が入力されていない場合には“1”である。しかる後、CPU31は、商品コードと、商品情報中の商品名及び単価と、販売点数及び販売金額とを取引バッファに格納する(ST57:ネットワーク売上処理手段)。また、商品名及び販売金額をオペレータ用ディスプレイ302及び客用ディスプレイ303に表示させる(ST58)。さらに、第1カウンタのカウント値Mに“1”を加算する(ST59:計数手段)。以上で、今回のコード読取処理が終了する。
【0054】
フラグ情報Fが“6”であると(ST51の“6”)、配送伝票50から読み取られたコードはポイントコードである。この場合、CPU31は、そのポイントコードからポイント数Pを取得する(ST60:ポイント取得手段)。次に、コードが読み取られる直前に、キーボード301の置数キーにより点数が入力されているか否かを判断する(ST61)。点数が入力されている場合には(ST61のYES)、ポイント数Pに点数を乗算して、点数分のポイント数Pを算出する(ST62)。点数が入力されていない場合には(ST61のNO)、上記ステップST62の処理は実行しない。換言すれば、点数が入力されていない場合には点数を“1”とみなしてポイント数Pを算出する。
【0055】
こうして、点数分のポイント数Pが算出されたならば、CPU31は、ポイントメモリm1のデータに今回算出されたポイント数Pを加算する(ST63:ポイント合計手段)。また、第2カウンタのカウント値Nに“1”を加算する(ST64:計数手段)。以上で、今回のコード読取処理が終了する。
【0056】
このように、登録中フラグRFが“0”にリセットされているアイドル状態で、商品に付された商品コードがコードスキャナ306によって読み取られると、POS端末3のCPU31は、登録中フラグRFを“1”にセットして、店舗販売売上処理を実行する。そして以後、登録中フラグRFが“0”にリセットされるまで、商品コードがコードスキャナ306によって読み取られる毎に店舗販売売上処理を繰返し実行する。
【0057】
一方、同じくアイドル状態で、配送伝票50に印字された会員コード、購入時コード、ポイントコードのなかのいずれかのコードがコードスキャナ306によって読み取られると、POS端末3のCPU31は、登録中フラグRFとネットスーパーフラグNSFとをいずれも“1”にセットして、ネットスーパー売上処理を実行する。そして以後、登録中フラグRFが“0”にリセットされるまで、配送伝票50のコードがコードスキャナ306によって読み取られる毎にネットスーパー売上処理を繰返し実行する。
【0058】
そこで、POS端末3を操作する店員いわゆるキャッシャは、実在店舗での商品販売取引の際には、顧客が購入する商品に付された商品コードを1品ずつコードスキャナ206で読取操作する。このとき、購入点数が2点以上の商品については、置数キーで点数を置数した後、商品コードを読み取らせる。そして、全ての購入商品の読取操作が終了すると、締めキーK1を入力して、1商取引の締めを宣言する。
【0059】
一方、ネットスーパー販売方式による商品販売取引の際には、配送伝票50に印字されている会員コードと、購入対象商品毎の購入時コード及びポイントコードとを、コードスキャナ206で読取操作する。このとき、購入点数が2点以上の商品については、置数キーで点数を置数した後、購入時コードを読み取らせる。また同様に、置数キーで点数を置数した後、ポイントコードを読み取らせる。なお、キャンセル商品の購入時コード及びポイントコードは読み取らない。そして、全てのコードの読取操作が終了すると、締めキーK1を入力して、1商取引の締めを宣言する。
【0060】
図12は、締めキーK1が入力されたときのCPU31の処理手順を示す流れ図である。この処理手順は、例えばROM32に記憶された制御プログラムによって実現される。
【0061】
締めキーK1が入力されたことを検知すると、CPU31は、先ず、登録中フラグRFをチェックする(ST71)。ここで、登録中フラグRFが“0”にリセットされている場合には(ST71のNO)、売上処理が実行されていないアイドル状態において締めキーK1が操作された誤操作なので、エラーとする。
【0062】
登録中フラグRFが“1”にセットされていた場合(ST71のYES)、CPU31は、ネットスーパーフラグNSFをチェックする(ST72)。ネットスーパーフラグNSFが“0”にリセットされていると、登録終了が宣言された商取引は、店舗販売売上処理手段により商品販売データが売上処理された商取引、すなわち店舗販売取引である。これに対し、ネットスーパーフラグNSFが“1”にセットされていた場合は、ネットワーク売上処理手段により商品販売データが売上処理された商取引、すなわちネットワーク注文販売取引である。
【0063】
ここで、ネットワーク注文販売取引の場合は、配送伝票50から会員コードが読み取られたことで、会員番号は取引バッファに記憶されている。また、配送伝票50から購入対象商品毎のポイントコードが読み取られたことで、ネットワーク注文販売取引に対して付与されるポイント数はポイントメモリm1に記憶されている。しかし、店舗販売取引の場合は、カードリーダ305により読み取られたポイントカードの情報により会員番号は記憶されているものの、ポイント数はまだ記憶されていない。そこで、店舗販売取引の場合は(ST72のNO)、CPU31は、合計金額と現在のポイント還元率とからポイント数を算出する(ST73)。そして、算出されたポイント数を取引バッファに格納する(ST74)。
【0064】
一方、ネットワーク注文販売取引の場合は(ST72のYES)、CPU31は、第1カウンタメモリm2のカウント値Mと第2のカウンタメモリm3のカウント値Nとを比較する(ST75:比較手段)。第1カウンタメモリm2のカウント値Mは、今回のネットワーク注文販売取引において、配送伝票50から読み取られた購入時コードの数である。第2カウンタメモリm3のカウント値Nは、今回のネットワーク注文販売取引において、配送伝票50から読み取られたポイントコードの数である。配送伝票50には、購入時コードとポイントコードとが必ず同数印字されている。したがって、カウント値Mとカウント値Nとが一致しない場合には、購入時コードとポイントコードの少なくと一方に読み忘れが生じている。
【0065】
そこで、カウント値Mとカウント値Nと比較した結果、一致しない場合には(ST75のNO)、例えば購入時コードとポイントコードの読み忘れがあることを報知するエラーメッセージをオペレータ用ディスプレイ302に表示させる(ST76:警告手段)。以上で、今回の締めキー処理は終了する。
【0066】
カウント値Mがカウント値Nと一致した場合には(ST75のYES)、CPU31は、ポイントメモリm1のポイント数を取引バッファに格納する(ST77:ポイント付与手段)。また、ネットスーパーフラグNSFを“0”にリセットする(ST78)。
【0067】
前記ステップST74またはST78の処理を終えると、CPU31は、取引バッファに格納されている商品コード,商品名,単価,販売点数,販売金額等の商品販売データを基に、売上登録処理を実行する(ST79)。すなわち、店舗販売売上処理により取引バッファに格納された商品販売データについては、現時点の商品単価に基づいて売上登録処理が実行され、ネットスーパー売上処理により取引バッファに格納された商品販売データについては、注文確定時点の商品単価に基づいて売上登録処理が実行される。そして、この売上登録処理により、商取引の合計金額が算出される。また、この商取引で売上げられた各商品の商品コード,売上点数及び売上金額と、合計金額とを含む売上登録データが生成される。
【0068】
売上登録処理が終了すると、CPU31は、取引バッファのデータを基にレシートプリンタ304を動作させて、取引レシートを印字発行させる(ST80)。また、ステップST79の処理で生成した売上登録データと、取引バッファに格納された会員番号及びポイント数の各データとを、LAN5を介してストアサーバ2に送信する(ST81)。
【0069】
しかる後、CPU31は、取引バッファをクリアする(ST82)。また、登録中フラグRFを“0”にリセットする(ST83)。以上で、今回の締めキー処理が終了し、POS端末3はアイドル状態に戻る。
【0070】
なお、POS端末3から送信される売上登録データ、会員番号及びポイント数を受信したストアサーバ2は、その受信データに基づいて店舗売上ファイル12及び会員実績ファイル14のデータを更新する。
【0071】
このように、ネットスーパー販売方式による商取引の売上をPOSシステム1に計上する際は、配送伝票50に印字された会員コード、購入時コード及びポイントコードとのうち、キャンセル商品の購入時コードとポイントコードとを除く全てのコードを、キャッシャがPOS端末3のコードスキャナ306を用いて読み取り操作する。
【0072】
そうすることにより、ネットスーパー販売方式による商品の販売データが、注文受付時の単価に基づいて売上処理される。しかも、注文を受け付けた購入対象の商品のうち、配送時にキャンセルされた商品を除く商品の買上額に対して付与されるポイントが自動的に算出され、顧客別に累計される。したがって、ネットスーパーを利用して商品を購入した顧客に対しては、キャンセル商品の有無に係らず実際の買上額に応じたポイントを確実に付与できるようになる。よって、ネットスーパー販売方式に対して公平なポイントカードシステムを容易に導入できる効果を奏する。
【0073】
なお、この発明は前記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。
【0074】
例えば前記実施形態では、ポイント還元率を一定として説明したが、ポイント還元率が適宜変更されるポイントカードシステムでも、注文受付時のポイント還元率で算出されたポイントを表すポイントコードを配送伝票に印字し、売上確定時にはこのポイントコードを読み取って付与ポイントを算出しているので、対応することができる。
【0075】
また、前記実施形態では、締めが宣言された商取引が、店舗販売売上処理手段により売上処理される商取引なのかネットワーク売上処理手段により売上処理される商取引なのかを判定する取引判定手段を、配送伝票50に記録されたコードが読み取られたことに応じてセットされるネットスーパーフラグNSFの状態に基づいて判定する手段としたが、これに限らず、例えば、キーボード301にネットスーパー取引宣言キーを設け、配送伝票50に記録されたコードを読み取る前にこのキーを入力するものとし、このキーが入力されたならば、ネットワーク売上処理手段により売上処理される商取引と判定してもよい。
【0076】
また、前記実施形態では、配送伝票に印字されるコードをcode128式バーコードとしたが、これに限らず、他の形態のバーコードでもよい。あるいはQRコード(登録商標)等の二次元データコードであってもよい。
【0077】
また、前記実施形態では、ネットスーパー管理サーバ4のROM42に、制御プログラムが予め記録されている場合で説明をしたが、これに限らず同様のプログラムをネットワークからネットスーパー管理サーバ4にダウンロードしても良いし、記録媒体に記憶させたものをネットスーパー管理サーバ4にインストールしてもよい。記録媒体としては、CD−ROM等プログラムを記憶でき、かつ装置が読み取り可能な記録媒体であれば、その形態は何れの形態であっても良い。またこのように予めインストールやダウンロードにより得る機能は装置内部のOS(オペレーティング・システム)等と協働してその機能を実現させるものであってもよい。
【0078】
この他、前記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態に亘る構成要素を組合わせてもよい。
【符号の説明】
【0079】
1…POSシステム、2…ストアサーバ、3…POS端末、4…ネットスーパー管理サーバ、5…LAN、6…WAN、7…顧客端末、11…商品マスタファイル、12…店舗売上ファイル、13…会員マスタファイル、14…会員実績ファイル、31,41…CPU、32,42…ROM、33,43…RAM、301…キーボード、302…オペレータ用ディスプレイ、303…客用ディスプレイ、304…レシートプリンタ、305…カードリーダ、306…コードスキャナ、401…伝票プリンタ、m1…ポイントメモリ、m2…第1カウンタメモリ、m3…第2カウンタメモリ。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0080】
【特許文献1】特開2009−294759号公報
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワークを介して接続された顧客端末から商品の注文を受付ける注文受付装置及びその制御プログラムと、前記注文受付装置で受け付けた商品の販売データを処理する商品販売データ処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ネットスーパーと称される会員制の販売方式が注目されている。この販売方式は、スーパーマーケット等の実存店舗で導入される。この販売方式では、会員となった顧客が、自宅等でパーソナルコンピュータ等の顧客端末を操作し、インターネット等のネットワーク通信を利用して、小売店に商品を注文する。小売店側は、顧客からの注文に従い店員が売場を廻って注文を受けた商品を揃える。品揃えされた注文商品は、配送担当者によって顧客宅等に配送される。
【0003】
このとき、商品を確認した顧客が、商品に傷みがある等の理由から、商品の受取りを拒否する場合がある。あるいは、注文をしたがその後不要になったとして返品を申し出る場合もある。このような場合も想定し、ネットスーパー販売方式による商取引の売上は、注文確定時ではなく、顧客に商品を配送した後に、その配送伝票を基に処理するのが一般的である。
【0004】
ところで、ネットスーパー販売方式によって取引される商品は、実存店舗で実際に販売されている商品である。このため、ネットスーパー販売方式による商取引の売上も実存店舗の売上としてまとめて集計されるべきである。
【0005】
実存店舗の多くは、売上をPOS(Point Of Sales)システムで管理している。そこで、ネットスーパー販売方式によって取引された商品のデータも、実存店舗で販売された商品のデータと同様にPOS端末に入力して売上処理を行えば、ネットスーパー販売方式による商取引の売上を実存店舗の売上として集計することができる(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
また、実存店舗の多くは、ポイントカードシステムを導入している。通常、ポイントカードシステムは、顧客からポイントカードの提示を受けた際に、商品の買上額と所定のポイント還元率とからポイント数を算出して顧客に付与する。付与されたポイント数は、顧客毎に累積され、その累積ポイントに応じて顧客に特典が与えられる。したがって、ポイントカードシステムは、顧客の囲い込みに適している。
【0007】
ネットスーパーを利用して商品を購入した顧客に対しても、その買上額に応じてポイントを付与できれば、顧客の囲い込みができて都合がよい。前述したように、ネットスーパー販売方式によって取引された商品のデータも、POS端末に入力することで売上処理を行うことができる。また、データをPOS端末から入力する際には、顧客を識別するための会員番号を入力する。そこで、ネットスーパー販売方式によって取引された商品の売上処理の際に、その売上額に応じたポイントを算出して会員番号別に累積記憶する。このような仕組みを構築することにより、ネットスーパーの利用客にもポイントを付与することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、ここで問題となるのは、注文確定時と売上処理時との間に日付のずれが生じているため、注文確定日と売上処理日とでポイント還元率が変動する場合があることである。例えば、注文確定日のポイント還元率が2%であり、売上処理日のポイント還元率が1%であったとする。この場合、例えばネットスーパーを利用して5000円の買物をした顧客に付与されるポイントは、注文確定日であれば100ポイントである。ところが、前述した仕組みでは売上処理の際にポイントが付与されるので、50ポイントしか付与されない。
【0009】
このような不都合を解消するためには、注文確定時に注文を受けた商品の合計金額からポイントを算出して顧客に付与すればよい。しかし、注文した商品を配送した際に顧客が商品を返品する場合があり、その場合には、返品された分のポイントを減らさなければならず、対応が煩雑となる。
【0010】
本発明はこのような事情に基づいてなされたもので、その目的とするところは、ネットスーパーを利用して商品を購入した顧客に対して正当なポイントを付与できる仕組みを構築することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の一態様である注文受付装置は、ネットワークを介して接続された端末から商品購入の注文を受け付ける注文受付手段と、所定のポイント還元率と、注文受付手段により受け付けた注文により購入対象とされた各商品に対してそれぞれ設定された単価とに基づいて、購入対象とされた商品毎にポイントを算出するポイント算出手段と、このポイント算出手段により算出されたポイントを表すポイントコードを購入対象とされた商品毎に生成するポイントコード生成手段と、このポイントコード生成手段により商品毎に生成されたポイントコードを、購入対象とされた各商品の明細とともに印字した伝票を出力する伝票出力手段とを備えたものである。
【0012】
本発明の一態様である商品販売データ処理装置は、ネットワークを介して受け付けた注文により購入対象とされた商品の明細が印字された伝票からコードを読み取るコード読取手段と、このコード読取手段により読み取ったコードが購入対象とされた商品に関する商品コードと注文を受け付けた時点の単価を表す単価コードとを含んだ購入時コードなのか、購入対象とされた商品毎に算出されたポイントを表すポイントコードなのかを判別するコード判別手段と、このコード判別手段により購入時コードと判別されたコードに基づいて、購入対象とされた商品の販売データを、注文を受け付けた時点の単価で売上処理するネットワーク売上処理手段と、コード判別手段によりポイントコードと判別されたコードから購入対象とされた商品毎に算出されたポイントを取得するポイント取得手段と、このポイント取得手段により購入対象とされた商品毎に取得したポイントを合計するポイント合計手段と、ネットワーク売上処理手段により商品販売データが売上処理された商取引に対してポイント合計手段により合計されたポイントを付与するポイント付与手段とを備えたものである。
【0013】
本発明の一態様である制御プログラムは、ネットワークを介して端末を接続してなるコンピュータに、端末から商品購入の注文を受け付ける機能と、所定のポイント還元率と、注文により購入対象とされた各商品に対してそれぞれ設定された単価とに基づいて、購入対象とされた商品毎にポイントを算出する機能と、算出されたポイントを表すポイントコードを購入対象とされた商品毎に生成する機能と、商品毎に生成されたポイントコードを、購入対象とされた各商品の明細とともに印字した伝票を出力する機能とを実現させるためのものである。
【発明の効果】
【0014】
かかる手段を講じたことにより、ネットスーパーを利用して商品を購入した顧客に対して正当なポイントを付与できる仕組みを構築することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の一実施形態であるPOSシステムの全体構成図。
【図2】同システムを構成するPOS端末の要部を示すブロック図。
【図3】同システムを構成するネットスーパー管理サーバの要部を示すブロック図。
【図4】ネットスーパー管理サーバのCPUが実行する主要な処理手順を示す流れ図。
【図5】図4のステップST13で示される配送伝票生成処理の具体的手順を示す流れ図。
【図6】本実施形態において生成される会員コードの一例を示す図。
【図7】本実施形態において生成される購入時コードの一例を示す図。
【図8】本実施形態において生成されるポイント時コードの一例を示す図。
【図9】本実施形態において発行される配送伝票の一例を示す図。
【図10】POS端末のCPUが実行するコード読取処理の手順を示す流れ図。
【図11】図10のステップST37で示されるネットスーパー売上処理の具体的手順を示す流れ図。
【図12】POS端末のCPUが実行する締めキー処理の手順を示す流れ図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、注文受付装置及びその制御プログラムと商品販売データ処理装置に係る一実施形態を、図面を用いて説明する。
なお、この実施形態は、ネットスーパーと称される販売方式をポイントカードシステムとともに導入している実存店舗に構築されるPOSシステム1のネットスーパー管理サーバ4に注文受付装置としての機能を適用し、POS端末3に商品販売データ処理装置としての機能を適用した場合である。
【0017】
図1は、POSシステム1の全体構成図である。POSシステム1は、ストアサーバ2と、複数台のPOS端末3と、ネットスーパー管理サーバ4とを備えている。ストアサーバ2は、各POS端末3とネットスーパー管理サーバ4とを、LAN(Local Area Network)5で接続している。
【0018】
ストアサーバ2は、POSシステム1の全体を統括するコンピュータである。ストアサーバ2は、商品マスタファイル11、店舗売上ファイル12、会員マスタファイル13及び会員実績ファイル14を管理する。
【0019】
商品マスタファイル11は、実存店舗で販売される各商品に関する情報を記憶する。商品情報は、商品コード、商品名、単価等を含む。商品コードは、各商品を個々に識別するための商品毎に設定された商品識別コードであり、POSシステムで一般に用いられるJANコードに含まれる国コード、メーカーコード及び商品アイテムコードの組を意味する。通常、各商品には商品コードを示すバーコードが付されている。単価は、現時点の商品1点あたりの販売価格である。
【0020】
店舗売上ファイル12は、実存店舗で販売される各商品の売上に関する情報を記憶する。店舗売上情報は、商品別の売上点数、売上金額等を含む。ストアサーバ2は、各POS端末3にて売上処理された商品販売データに基づいて、店舗売上ファイル12に記憶されている各商品の売上点数及び売上金額を更新する。
【0021】
会員マスタファイル13は、ネットスーパー利用会員として登録された各会員に関する情報を記憶する。会員情報は、会員コード、氏名、配送先住所、電話番号等を含む。会員コードは、会員を銘々識別するために会員毎に設定された会員識別データである。通常、各会員は、自身の会員コードが記録されたポイントカード(会員カード)を所持している。
【0022】
会員実績ファイル14は、ネットスーパー利用会員の売上実績に関する情報を記憶する。売上実績は、ネットスーパー販売方式によるものだけでなく、来店して買い物をした際の実績も加味される。売上実績情報は、注文日または購入日、注文商品情報または購入商品情報、合計金額、ポイント数等を含む。商品情報は、各注文商品または購入商品の商品コード、商品名、単価、点数、金額等を含む。購入商品の単価は購入時点のものであり、注文商品の単価は注文受付時点のものである。さらに、各売上実績情報のポイント数を累計した累計ポイントも顧客(会員)別に記憶管理している。
【0023】
POS端末3は、各商品の販売データを売上処理する商品販売データ処理装置の一態様であり、店舗の会計場所(レジ)に設置されている。POS端末3は、図2のブロック図で示すように、CPU(Central Processing Unit)31、ROM(Read Only Memory)32、RAM(Random Access Memory)33、時計部34、LANコントローラ35及びI/O機器コントローラ36を備えている。CPU31は、ROM32、RAM33、時計部34、LANコントローラ35及びI/O機器コントローラ36を、アドレスバス,データバス等のバスライン37で接続している。
【0024】
I/O機器コントローラ36は、キーボード301、オペレータ用ディスプレイ302、客用ディスプレイ303、レシートプリンタ304、カードリーダ305及びコードスキャナ306を制御する。キーボード301は、少なくとも締めキーK1を備えている。締めキーK1は、1商取引の締めを宣言する締め宣言手段として機能する。レシートプリンタ304は、商取引の明細が記録されたレシートを印字する。印字されたレシートは、図示しないレシート発行口から取引単位に発行される。カードリーダ305は、前記ポイントカードのデータを読み取る。コードスキャナ306は、バーコードをスキャニングして、バーコードデータを読み取る。
【0025】
ネットスーパー管理サーバ4は、インターネット等のネットワークを利用した商品販売方式の一態様であるネットスーパー販売方式を実現するためのコンピュータであり、図3のブロック図で示すように、CPU41、ROM42、RAM43、HDD(Hard Disk Drive)44、時計部45、LANコントローラ46、WANコントローラ47及びプリンタコントローラ48を備えている。CPU41は、ROM42、RAM43、HDD44、時計部45、LANコントローラ46、WANコントローラ47及びプリンタコントローラ48を、アドレスバス,データバス等のバスライン49で接続している。時計部45は、現在の日付及び時刻を計時する。
【0026】
ネットスーパー管理サーバ4は、WANコントローラ47を介して接続されるインターネット等のWAN(Wide Area Network)6上に、ネットスーパー販売方式で販売される商品の情報(例えば、商品名、単価、ポイント還元率等)を掲載したWebサイト“ネットスーパー”を公開する機能と、パーソナルコンピュータや携帯電話等の顧客端末7から、Webサイト“ネットスーパー”で販売する商品の購入注文を受け付け、プリンタコントローラ48で制御される伝票プリンタ401から、注文を受付けた商品の明細を示す配送伝票50を印字出力させる機能とを有する。
【0027】
ここで、ネットスーパー管理サーバ4が、顧客端末7から商品の購入注文を受け付け、配送伝票50を印字させる機能について、図4及び図5の流れ図を用いて説明する。この機能は、例えばROM42に記憶された制御プログラムに従い、CPU41が動作することで実現される。
【0028】
CPU41は、WAN6上に公開したWebサイト“ネットスーパー”に顧客端末7からアクセスがあるのを待機している(ST1)。顧客端末7からWebサイト“ネットスーパー”へのアクセスを受け付けると(ST1のYES)、CPU41は、そのWebサイト“ネットスーパー”に、会員番号の入力を促すログイン画面を出力させる(ST2)。そして、会員番号が入力されるのを待機する(ST3)。
【0029】
顧客端末7からログイン画面に会員番号が入力されると(ST3のYES)、CPU41は、この会員番号に対応する会員情報を、ストアサーバ2の会員マスタファイル13から取得する(ST4)。また、CPU41は、Webサイト“ネットスーパー”に、購入の対象となる商品の選択と会計指示を受け付ける注文受付画面を出力させる(ST5)。そして、会計指示が行われるのを待機する(ST6:注文受付手段)。
【0030】
顧客端末7から注文受付画面に購入の対象となる商品の選択情報とともに会計を行う旨の指示入力があると(ST6のYES)、CPU41は、購入対象とされた商品毎に、商品コード、商品名、単価等の商品情報を、ストアサーバ2の商品マスタファイル11から取得する(ST7)。そして商品毎に、商品情報中の単価と予め設定されている当日のポイント還元率とから、当該商品の単価に相当するポイント数を算出する(ST8:ポイント算出手段)。また商品毎に、商品情報中の単価と注文点数とから買上額を算出する(ST9)。しかる後、CPU41は、購入対象とされた各商品の買上額の総額とポイント数の合計を算出する(ST10)。
【0031】
次いで、CPU41は、購入対象とされた商品の商品名,単価,注文点数等の一覧と、ステップ9の処理で算出した総額及びポイント数の合計とを表した決済確認画面を、Webサイト“ネットスーパー”に出力させる(ST11)。そして、決済確定の指示入力が行われるのを待機する(ST12)。ここで、顧客端末7から決済確定の指示入力が行われず、例えば取消の指示入力が行われたとすると(ST12のNO)、今回の処理が終了する。CPU41は、次の顧客端末7からアクセスがあるのを待機する。
【0032】
顧客端末7から決済確定の指示入力があると(ST12のYES)、CPU41は、購入対象とされた商品の配送に係る配送伝票の印字データを生成する(ST13)。以下、図5を参照して、配送伝票の印字データ生成処理手順を説明する。
【0033】
先ず、CPU41は、ステップST3の処理で受け付けた会員番号を表すコード(以下、「会員コード」という)を生成する(ST21)。会員コードの一例として、そのコード体系を20桁とするcode128式バーコードとした例を図6に示す。図6に示すように、会員コードは、第1桁目から第13桁目までの13桁の第1コード領域C11と、第14桁目のフラグ情報(F)と、第15桁目から第19桁目までの5桁の第2コード領域C12と、第20桁目のチェックデジット(C/D)とから構成されている。そして、第1コード領域C11と第2コード領域C12の計18桁のコード領域を用いて、顧客の会員番号が表される。フラグ情報(F)は、このバーコードが会員コードであることを示す特有の値である。本実施形態では“5”とする。なお、第1コード領域C11と第2コード領域C12とをそれぞれ構成する桁数は、図6に示す割合に限定されるものではない。
【0034】
次に、CPU41は、ステップST7の処理で購入対象とされた各商品について、それぞれその商品の購入時点での商品単価を表す単価コードを生成する(ST22)。そして商品毎に、その商品に付されている商品コードと、ステップST23の処理で生成した単価コードとを組み合わせたコード(以下、購入時コードという)を生成する(ST23:購入時コード生成手段)。購入時コードの一例として、会員コードと同様に、20桁のcode128式バーコードを用いた例を図7に示す。図7に示すように、購入時コードは、第1桁目から第13桁目までの13桁の第1コード領域C31を用いて商品コード(国コード、メーカーコード、商品アイテムコード)を表し、第15桁目から第19桁目までの5桁の第2コード領域C32を用いて単価コードを表す。第14桁目のフラグ情報(F)は、このバーコードが購入時コードであることを示す特有の値として、本実施形態では“4”とする。
【0035】
次に、CPU41は、ステップST8の処理で購入対象の商品毎に算出した単価相当のポイント数を表すポイントコードをそれぞれ生成する(ST24:ポイントコード生成手段)。ポイントコードの一例として、会員コード及び購入時コードと同様に、20桁のcode128式バーコードを用いた例を図8に示す。図8に示すように、ポイントコードは、第1桁目から第13桁目までの13桁の第1コード領域C21と、第14桁目のフラグ情報Fと、第15桁目から第19桁目までの5桁の第2コード領域C22と、第20桁目のチェックデジット(C/D)とから構成されている。ここで、第1コード領域C21は固定部分となっており、第2コード領域C22を用いてポイント数が表される。フラグ情報(F)は、このバーコードがポイントコードであることを示す特有の値である。本実施形態では“6”とする。なお、第1コード領域C21と第2コード領域C22とをそれぞれ構成する桁数は、図8に示す割合に限定されるものではない。
【0036】
図5に説明を戻す。
ステップST21,ST23及びST24の各処理により、会員コードと、購入対象商品別の購入時コード及びポイントコードをそれぞれ生成したならば、CPU41は、配送伝票の印字データを生成する(ST25)。具体的には、所定の配送伝票フォーマットに、会員コードと、購入対象商品別の購入時コード及びポイントコードとを配置する。また、ステップST4の処理で取得した会員情報や、ステップST7の処理で受け付けた購入対象商品毎の商品情報等も配置する。
【0037】
図4に説明を戻す。
CPU41は、ステップST12の配送伝票生成処理が終了すると、生成された印字データをプリンタコントローラ48に出力する(ST14:伝票出力手段)。プリンタコントローラ48は、印字データに従い伝票プリンタ401を駆動させて、配送伝票50を印字発行させる。以上で、今回の顧客端末7からのアクセスに対するネットスーパー管理サーバ4の処理を終了する。
【0038】
配送伝票50の一出力例を図9に示す。ここで、領域A1は、配送先となる顧客の会員情報が印字される領域である。ステップST4の処理で取得した会員情報のうち、領域A11に顧客の氏名が、領域A12に顧客の電話番号が、領域A13に配送先となる顧客の住所が印字されている。なお、商品注文時において、顧客から配送先の住所や電話番号が別途指定された場合には、これら指定された情報が対応する領域に印字される。
【0039】
領域A2は、顧客の会員番号が印字される領域である。そのうち、領域A21には会員番号が平文で印字されており、領域A22には会員番号を表わす会員コード、すなわちステップST21の処理で生成された会員コードが印字されている。
【0040】
領域A3は、配送時に必要な配送情報が印字される。配送情報として、配送日を指定する情報、配送時間を指定する情報、決済方法を指定する情報が、領域A31〜A33のそれぞれに印字されている。これらの配送情報は、商品注文時に顧客端末7から別途指示入力されたものである。領域A34には、購入対象となった商品の総額が領収金額として印字される。また、領域A35は配送担当のサインや捺印用に設けられた空欄領域であり、領域A36は顧客の受領サイン又は捺印用に設けられた空欄領域である。
【0041】
領域A4には、購入対象となった各商品の商品名や購入時の単価、数量、小計、合計金額等の明細が印字される。そのうち、領域A41には、購入対象とされた各商品の購入時コード、すなわちステップST23の処理で生成されたコードが商品毎に印字されている。領域A42には、購入対象とされた各商品の単価相当のポイント数を示すポイントコード、すなわちステップST24の処理で生成されたコードが商品毎に印字されている。なお、図8の例では、同一商品に係る購入時コードとポイントコードを紙面横方向に並べて配置した形態としているが、これに限らず、紙面縦方向に2段組に配置する形態としてもよい。
【0042】
このように、配送伝票50に印字される会員コード、購入時コード及びポイントコードは、いずれもそのコード体系を20桁とするcode128式バーコードである。そして、その第14桁目のフラグ情報Fの値の違いによって、POS端末3等のコンピュータ機器がコードの種類を識別できる。
【0043】
伝票プリンタ401から発行された配送伝票50は、店舗内で品揃えされた購入対象の各商品とともに配送担当員へと引き渡され、配送先の顧客宅へと配送される。配送完了後、顧客の受領サイン又は捺印された配送伝票50は、POSシステム1の店舗へと返送され、任意のタイミングでPOS端末3による売上処理にかけられる。なお、配送時に顧客が一部の商品の受取りを拒否したり返品したりした場合には、配送担当員は、その商品(以下、キャンセル商品という)の配送情報に取消線などのマークを書き込んだり、点数を修正する等して、キャッシャが売上処理の際にキャンセル商品を識別できるようにしておく。
【0044】
以下、図10〜図12の流れ図を参照して、POS端末3で行われる売上処理について説明する。売上処理には、実存店舗での商品販売取引の売上処理いわゆる店舗販売売上処理と、ネットスーパー販売方式によるネットワーク注文販売取引の売上処理いわゆるネットスーパー売上処理とがある。店舗販売売上処理は、店舗にて客が購入する商品に付されたJANコード等の商品コードを、コード読取手段であるコードスキャナ306で読み取ることによって、その商品の販売データを購入時点の単価を基に売上処理するものである。ネットスーパー売上処理は、ネットスーパー販売方式による注文内容に従い発行された配送伝票50に記録された各種のコードを、コード読取手段であるコードスキャナ306で読み取ることによって、WAN6を介して注文を受け付けた商品の販売データを注文受付時点の単価で売上処理するものである。
【0045】
図10の流れ図は、コードスキャナ306でコードが読み取られたときに、CPU31が実行する処理の手順を示す。この処理手順は、例えばROM32に記憶された制御プログラムによって実現される。
【0046】
コードが読み取られると、CPU31は、先ず、登録中フラグRFが“1”にセットされているか否かを判断する(ST31)。登録中フラグRFはRAM33に記憶されており、アイドル状態では“0”にリセットされている。
【0047】
登録中フラグRFが“1”にセットされていない場合、CPU31は、取引バッファをクリアする(ST32)。また、登録中フラグRFを“1”にセットする(ST33)。取引バッファは、RAM33に形成されている。
【0048】
次に、CPU31は、読み取られたコードが、その14桁目にフラグ情報Fとして所定値“4”,“5”または“6”を持つコード、すなわち配送伝票50に印字されたcode128式バーコードのコードであるか否かを判断する(ST34)。配送伝票50に印字されたコードの場合(ST34のYES)、CPU31は、ネットスーパーフラグNSFを“1”にセットする(ST35)。また、ポイントメモリm1をクリアする。さらに第1カウンタメモリm2のカウント値Mと、第2カウンタメモリm3のカウント値Nとをいずれも“0”にリセットする(ST36)。ネットスーパーフラグNSFはRAM33に記憶されており、アイドル状態では“0”にリセットされている。ポイントメモリm1、第1カウンタメモリm2及び第2カウンタメモリm3は、RAM33に形成されている。しかる後、CPU31は、ステップST37のネットスーパー売上処理を実行する。ネットスーパー売上処理については、後述する。
【0049】
読み取られたコードが配送伝票50に印字されたコードでない場合(ST34のNO)、CPU31は、ステップST39〜ST42の店舗販売売上処理を実行する。すなわち、読み取られたコードが14桁からなるJANコード等の商品コードであるとき、CPU31は、その商品コードに対応する商品情報を、ストアサーバ2の商品マスタファイル11から取得する(ST39)。そして、取得した商品情報中の単価に販売点数を乗算して販売金額を算出する(ST40)。なお、販売点数は、コードが読み取られる直前に、キーボード301の置数キーにより点数が入力されていた場合にはその数値であり、点数が入力されていない場合には“1”である。しかる後、CPU31は、商品コードと、商品情報中の商品名及び単価と、販売点数及び販売金額とを、取引バッファに格納する(ST41)。また、商品名及び販売金額をオペレータ用ディスプレイ302及び客用ディスプレイ303に表示させる(ST42)。以上で、今回のコード読取処理が終了する。
【0050】
一方、コードが読み取られた時点で登録中フラグRFが既に“1”にセットされていた場合には(ST31のYES)、CPU31は、ネットスーパーフラグNSFをチェックする(ST38)。ここで、ネットスーパーフラグNSFが“1”にセットされていると(ST38のTES)、ネットスーパー売上処理を実行し(ST37)、“0”にリセットされていると(ST38のNO)、店舗販売売上処理を実行する(ST39〜ST42)。
【0051】
図11は、ネットスーパー売上処理の具体的な処理手順を示す流れ図である。ステップST37にてネットスーパー売上処理に入ると、CPU31は、読み取られたコードの14桁目であるフラグ情報Fの値をチェックする(ST51:コード判別手段)。
【0052】
ここで、フラグ情報Fの値が“5”であると(ST51の“5”)、配送伝票50から読み取られたコードは会員コードである。この場合、CPU31は、その会員コードから会員番号を取得する(ST52)。そして、この会員番号を取引バッファに格納する(ST53)。以上で、今回のコード読取処理が終了する。
【0053】
フラグ情報Fが“4”であると(ST51の“4”)、配送伝票50から読み取られたコードは購入時コードである。この場合、CPU31は、その購入時コードから商品コードと単価データとを取得する(ST54)。次いで、CPU31は、その商品コードに対応する商品情報を、ストアサーバ2の商品マスタファイル11から取得する(ST55)。そして、取得した商品情報中の単価に販売点数を乗算して販売金額を算出する(ST56)。販売点数は、コードが読み取られる直前に、キーボード301の置数キーにより点数が入力されていた場合にはその数値であり、点数が入力されていない場合には“1”である。しかる後、CPU31は、商品コードと、商品情報中の商品名及び単価と、販売点数及び販売金額とを取引バッファに格納する(ST57:ネットワーク売上処理手段)。また、商品名及び販売金額をオペレータ用ディスプレイ302及び客用ディスプレイ303に表示させる(ST58)。さらに、第1カウンタのカウント値Mに“1”を加算する(ST59:計数手段)。以上で、今回のコード読取処理が終了する。
【0054】
フラグ情報Fが“6”であると(ST51の“6”)、配送伝票50から読み取られたコードはポイントコードである。この場合、CPU31は、そのポイントコードからポイント数Pを取得する(ST60:ポイント取得手段)。次に、コードが読み取られる直前に、キーボード301の置数キーにより点数が入力されているか否かを判断する(ST61)。点数が入力されている場合には(ST61のYES)、ポイント数Pに点数を乗算して、点数分のポイント数Pを算出する(ST62)。点数が入力されていない場合には(ST61のNO)、上記ステップST62の処理は実行しない。換言すれば、点数が入力されていない場合には点数を“1”とみなしてポイント数Pを算出する。
【0055】
こうして、点数分のポイント数Pが算出されたならば、CPU31は、ポイントメモリm1のデータに今回算出されたポイント数Pを加算する(ST63:ポイント合計手段)。また、第2カウンタのカウント値Nに“1”を加算する(ST64:計数手段)。以上で、今回のコード読取処理が終了する。
【0056】
このように、登録中フラグRFが“0”にリセットされているアイドル状態で、商品に付された商品コードがコードスキャナ306によって読み取られると、POS端末3のCPU31は、登録中フラグRFを“1”にセットして、店舗販売売上処理を実行する。そして以後、登録中フラグRFが“0”にリセットされるまで、商品コードがコードスキャナ306によって読み取られる毎に店舗販売売上処理を繰返し実行する。
【0057】
一方、同じくアイドル状態で、配送伝票50に印字された会員コード、購入時コード、ポイントコードのなかのいずれかのコードがコードスキャナ306によって読み取られると、POS端末3のCPU31は、登録中フラグRFとネットスーパーフラグNSFとをいずれも“1”にセットして、ネットスーパー売上処理を実行する。そして以後、登録中フラグRFが“0”にリセットされるまで、配送伝票50のコードがコードスキャナ306によって読み取られる毎にネットスーパー売上処理を繰返し実行する。
【0058】
そこで、POS端末3を操作する店員いわゆるキャッシャは、実在店舗での商品販売取引の際には、顧客が購入する商品に付された商品コードを1品ずつコードスキャナ206で読取操作する。このとき、購入点数が2点以上の商品については、置数キーで点数を置数した後、商品コードを読み取らせる。そして、全ての購入商品の読取操作が終了すると、締めキーK1を入力して、1商取引の締めを宣言する。
【0059】
一方、ネットスーパー販売方式による商品販売取引の際には、配送伝票50に印字されている会員コードと、購入対象商品毎の購入時コード及びポイントコードとを、コードスキャナ206で読取操作する。このとき、購入点数が2点以上の商品については、置数キーで点数を置数した後、購入時コードを読み取らせる。また同様に、置数キーで点数を置数した後、ポイントコードを読み取らせる。なお、キャンセル商品の購入時コード及びポイントコードは読み取らない。そして、全てのコードの読取操作が終了すると、締めキーK1を入力して、1商取引の締めを宣言する。
【0060】
図12は、締めキーK1が入力されたときのCPU31の処理手順を示す流れ図である。この処理手順は、例えばROM32に記憶された制御プログラムによって実現される。
【0061】
締めキーK1が入力されたことを検知すると、CPU31は、先ず、登録中フラグRFをチェックする(ST71)。ここで、登録中フラグRFが“0”にリセットされている場合には(ST71のNO)、売上処理が実行されていないアイドル状態において締めキーK1が操作された誤操作なので、エラーとする。
【0062】
登録中フラグRFが“1”にセットされていた場合(ST71のYES)、CPU31は、ネットスーパーフラグNSFをチェックする(ST72)。ネットスーパーフラグNSFが“0”にリセットされていると、登録終了が宣言された商取引は、店舗販売売上処理手段により商品販売データが売上処理された商取引、すなわち店舗販売取引である。これに対し、ネットスーパーフラグNSFが“1”にセットされていた場合は、ネットワーク売上処理手段により商品販売データが売上処理された商取引、すなわちネットワーク注文販売取引である。
【0063】
ここで、ネットワーク注文販売取引の場合は、配送伝票50から会員コードが読み取られたことで、会員番号は取引バッファに記憶されている。また、配送伝票50から購入対象商品毎のポイントコードが読み取られたことで、ネットワーク注文販売取引に対して付与されるポイント数はポイントメモリm1に記憶されている。しかし、店舗販売取引の場合は、カードリーダ305により読み取られたポイントカードの情報により会員番号は記憶されているものの、ポイント数はまだ記憶されていない。そこで、店舗販売取引の場合は(ST72のNO)、CPU31は、合計金額と現在のポイント還元率とからポイント数を算出する(ST73)。そして、算出されたポイント数を取引バッファに格納する(ST74)。
【0064】
一方、ネットワーク注文販売取引の場合は(ST72のYES)、CPU31は、第1カウンタメモリm2のカウント値Mと第2のカウンタメモリm3のカウント値Nとを比較する(ST75:比較手段)。第1カウンタメモリm2のカウント値Mは、今回のネットワーク注文販売取引において、配送伝票50から読み取られた購入時コードの数である。第2カウンタメモリm3のカウント値Nは、今回のネットワーク注文販売取引において、配送伝票50から読み取られたポイントコードの数である。配送伝票50には、購入時コードとポイントコードとが必ず同数印字されている。したがって、カウント値Mとカウント値Nとが一致しない場合には、購入時コードとポイントコードの少なくと一方に読み忘れが生じている。
【0065】
そこで、カウント値Mとカウント値Nと比較した結果、一致しない場合には(ST75のNO)、例えば購入時コードとポイントコードの読み忘れがあることを報知するエラーメッセージをオペレータ用ディスプレイ302に表示させる(ST76:警告手段)。以上で、今回の締めキー処理は終了する。
【0066】
カウント値Mがカウント値Nと一致した場合には(ST75のYES)、CPU31は、ポイントメモリm1のポイント数を取引バッファに格納する(ST77:ポイント付与手段)。また、ネットスーパーフラグNSFを“0”にリセットする(ST78)。
【0067】
前記ステップST74またはST78の処理を終えると、CPU31は、取引バッファに格納されている商品コード,商品名,単価,販売点数,販売金額等の商品販売データを基に、売上登録処理を実行する(ST79)。すなわち、店舗販売売上処理により取引バッファに格納された商品販売データについては、現時点の商品単価に基づいて売上登録処理が実行され、ネットスーパー売上処理により取引バッファに格納された商品販売データについては、注文確定時点の商品単価に基づいて売上登録処理が実行される。そして、この売上登録処理により、商取引の合計金額が算出される。また、この商取引で売上げられた各商品の商品コード,売上点数及び売上金額と、合計金額とを含む売上登録データが生成される。
【0068】
売上登録処理が終了すると、CPU31は、取引バッファのデータを基にレシートプリンタ304を動作させて、取引レシートを印字発行させる(ST80)。また、ステップST79の処理で生成した売上登録データと、取引バッファに格納された会員番号及びポイント数の各データとを、LAN5を介してストアサーバ2に送信する(ST81)。
【0069】
しかる後、CPU31は、取引バッファをクリアする(ST82)。また、登録中フラグRFを“0”にリセットする(ST83)。以上で、今回の締めキー処理が終了し、POS端末3はアイドル状態に戻る。
【0070】
なお、POS端末3から送信される売上登録データ、会員番号及びポイント数を受信したストアサーバ2は、その受信データに基づいて店舗売上ファイル12及び会員実績ファイル14のデータを更新する。
【0071】
このように、ネットスーパー販売方式による商取引の売上をPOSシステム1に計上する際は、配送伝票50に印字された会員コード、購入時コード及びポイントコードとのうち、キャンセル商品の購入時コードとポイントコードとを除く全てのコードを、キャッシャがPOS端末3のコードスキャナ306を用いて読み取り操作する。
【0072】
そうすることにより、ネットスーパー販売方式による商品の販売データが、注文受付時の単価に基づいて売上処理される。しかも、注文を受け付けた購入対象の商品のうち、配送時にキャンセルされた商品を除く商品の買上額に対して付与されるポイントが自動的に算出され、顧客別に累計される。したがって、ネットスーパーを利用して商品を購入した顧客に対しては、キャンセル商品の有無に係らず実際の買上額に応じたポイントを確実に付与できるようになる。よって、ネットスーパー販売方式に対して公平なポイントカードシステムを容易に導入できる効果を奏する。
【0073】
なお、この発明は前記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。
【0074】
例えば前記実施形態では、ポイント還元率を一定として説明したが、ポイント還元率が適宜変更されるポイントカードシステムでも、注文受付時のポイント還元率で算出されたポイントを表すポイントコードを配送伝票に印字し、売上確定時にはこのポイントコードを読み取って付与ポイントを算出しているので、対応することができる。
【0075】
また、前記実施形態では、締めが宣言された商取引が、店舗販売売上処理手段により売上処理される商取引なのかネットワーク売上処理手段により売上処理される商取引なのかを判定する取引判定手段を、配送伝票50に記録されたコードが読み取られたことに応じてセットされるネットスーパーフラグNSFの状態に基づいて判定する手段としたが、これに限らず、例えば、キーボード301にネットスーパー取引宣言キーを設け、配送伝票50に記録されたコードを読み取る前にこのキーを入力するものとし、このキーが入力されたならば、ネットワーク売上処理手段により売上処理される商取引と判定してもよい。
【0076】
また、前記実施形態では、配送伝票に印字されるコードをcode128式バーコードとしたが、これに限らず、他の形態のバーコードでもよい。あるいはQRコード(登録商標)等の二次元データコードであってもよい。
【0077】
また、前記実施形態では、ネットスーパー管理サーバ4のROM42に、制御プログラムが予め記録されている場合で説明をしたが、これに限らず同様のプログラムをネットワークからネットスーパー管理サーバ4にダウンロードしても良いし、記録媒体に記憶させたものをネットスーパー管理サーバ4にインストールしてもよい。記録媒体としては、CD−ROM等プログラムを記憶でき、かつ装置が読み取り可能な記録媒体であれば、その形態は何れの形態であっても良い。またこのように予めインストールやダウンロードにより得る機能は装置内部のOS(オペレーティング・システム)等と協働してその機能を実現させるものであってもよい。
【0078】
この他、前記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態に亘る構成要素を組合わせてもよい。
【符号の説明】
【0079】
1…POSシステム、2…ストアサーバ、3…POS端末、4…ネットスーパー管理サーバ、5…LAN、6…WAN、7…顧客端末、11…商品マスタファイル、12…店舗売上ファイル、13…会員マスタファイル、14…会員実績ファイル、31,41…CPU、32,42…ROM、33,43…RAM、301…キーボード、302…オペレータ用ディスプレイ、303…客用ディスプレイ、304…レシートプリンタ、305…カードリーダ、306…コードスキャナ、401…伝票プリンタ、m1…ポイントメモリ、m2…第1カウンタメモリ、m3…第2カウンタメモリ。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0080】
【特許文献1】特開2009−294759号公報
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを介して接続された端末から商品購入の注文を受け付ける注文受付手段と、
所定のポイント還元率と、前記注文受付手段により受け付けた注文により購入対象とされた各商品に対してそれぞれ設定された単価とに基づいて、前記購入対象とされた商品毎にポイントを算出するポイント算出手段と、
このポイント算出手段により算出されたポイントを表すポイントコードを前記購入対象とされた商品毎に生成するポイントコード生成手段と、
このポイントコード生成手段により商品毎に生成されたポイントコードを、前記購入対象とされた各商品の明細とともに印字した伝票を出力する伝票出力手段と、
を具備したことを特徴とする注文受付装置。
【請求項2】
前記購入対象とされた商品毎に、当該商品に関する商品コードと前記注文を受け付けた時点の単価を表す単価コードとを含んだ購入時コードを生成する購入時コード生成手段、
をさらに具備し、
前記伝票出力手段は、前記購入対象とされた商品毎に、前記購入時コードと前記ポイントコードとを対応づけて前記伝票の所定の領域に印字することを特徴とする請求項1記載の注文受付装置。
【請求項3】
ネットワークを介して受け付けた注文により購入対象とされた商品の明細が印字された伝票からコードを読み取るコード読取手段と、
このコード読取手段により読み取ったコードが前記購入対象とされた商品に関する商品コードと注文を受け付けた時点の単価を表す単価コードとを含んだ購入時コードなのか、前記購入対象とされた商品毎に算出されたポイントを表すポイントコードなのかを判別するコード判別手段と、
このコード判別手段により前記購入時コードと判別されたコードに基づいて、前記購入対象とされた商品の販売データを前記注文を受け付けた時点の単価で売上処理するネットワーク売上処理手段と、
前記コード判別手段により前記ポイントコードと判別されたコードから前記購入対象とされた商品毎に算出されたポイントを取得するポイント取得手段と、
このポイント取得手段により前記購入対象とされた商品毎に取得したポイントを合計するポイント合計手段と、
前記ネットワーク売上処理手段により商品販売データが売上処理された商取引に対して前記ポイント合計手段により合計されたポイントを付与するポイント付与手段と、
を具備したことを特徴とする商品販売データ処理装置。
【請求項4】
前記判別手段により前記購入時コードと判別されたコードの読取回数と前記ポイントコードと判別されたコードの読取回数とをそれぞれ計数する計数手段と、
前記ネットワーク売上処理手段により商品販売データが売上処理された商取引の締めを宣言する締め宣言手段と、
この締め宣言手段により商取引の締めが宣言された時点で、前記計数手段によりそれぞれ計数される前記購入時コードと判別されたコードの読取回数と前記ポイントコードと判別されたコードの読取回数とを比較する比較手段と、
をさらに具備し、
前記購入時コードと判別されたコードの読取回数と前記ポイントコードと判別されたコードの読取回数とが一致するとき、前記ポイント合計手段により合計されたポイントを付与することを特徴とする請求項3記載の商品販売データ処理装置。
【請求項5】
前記比較手段により前記購入時コードと判別されたコードの読取回数と前記ポイントコードと判別されたコードの読取回数とを比較した結果一致しないとき警告する警告手段、
をさらに具備したことを特徴とする請求項4記載の商品販売データ処理装置。
【請求項6】
ネットワークを介して端末を接続してなるコンピュータに、
前記端末から商品購入の注文を受け付ける機能と、
所定のポイント還元率と、前記注文により購入対象とされた各商品に対してそれぞれ設定された単価とに基づいて、前記購入対象とされた商品毎にポイントを算出する機能と、
前記算出されたポイントを表すポイントコードを前記購入対象とされた商品毎に生成する機能と、
前記商品毎に生成されたポイントコードを、前記購入対象とされた各商品の明細とともに印字した伝票を出力する機能と、
を実現させるための制御プログラム。
【請求項1】
ネットワークを介して接続された端末から商品購入の注文を受け付ける注文受付手段と、
所定のポイント還元率と、前記注文受付手段により受け付けた注文により購入対象とされた各商品に対してそれぞれ設定された単価とに基づいて、前記購入対象とされた商品毎にポイントを算出するポイント算出手段と、
このポイント算出手段により算出されたポイントを表すポイントコードを前記購入対象とされた商品毎に生成するポイントコード生成手段と、
このポイントコード生成手段により商品毎に生成されたポイントコードを、前記購入対象とされた各商品の明細とともに印字した伝票を出力する伝票出力手段と、
を具備したことを特徴とする注文受付装置。
【請求項2】
前記購入対象とされた商品毎に、当該商品に関する商品コードと前記注文を受け付けた時点の単価を表す単価コードとを含んだ購入時コードを生成する購入時コード生成手段、
をさらに具備し、
前記伝票出力手段は、前記購入対象とされた商品毎に、前記購入時コードと前記ポイントコードとを対応づけて前記伝票の所定の領域に印字することを特徴とする請求項1記載の注文受付装置。
【請求項3】
ネットワークを介して受け付けた注文により購入対象とされた商品の明細が印字された伝票からコードを読み取るコード読取手段と、
このコード読取手段により読み取ったコードが前記購入対象とされた商品に関する商品コードと注文を受け付けた時点の単価を表す単価コードとを含んだ購入時コードなのか、前記購入対象とされた商品毎に算出されたポイントを表すポイントコードなのかを判別するコード判別手段と、
このコード判別手段により前記購入時コードと判別されたコードに基づいて、前記購入対象とされた商品の販売データを前記注文を受け付けた時点の単価で売上処理するネットワーク売上処理手段と、
前記コード判別手段により前記ポイントコードと判別されたコードから前記購入対象とされた商品毎に算出されたポイントを取得するポイント取得手段と、
このポイント取得手段により前記購入対象とされた商品毎に取得したポイントを合計するポイント合計手段と、
前記ネットワーク売上処理手段により商品販売データが売上処理された商取引に対して前記ポイント合計手段により合計されたポイントを付与するポイント付与手段と、
を具備したことを特徴とする商品販売データ処理装置。
【請求項4】
前記判別手段により前記購入時コードと判別されたコードの読取回数と前記ポイントコードと判別されたコードの読取回数とをそれぞれ計数する計数手段と、
前記ネットワーク売上処理手段により商品販売データが売上処理された商取引の締めを宣言する締め宣言手段と、
この締め宣言手段により商取引の締めが宣言された時点で、前記計数手段によりそれぞれ計数される前記購入時コードと判別されたコードの読取回数と前記ポイントコードと判別されたコードの読取回数とを比較する比較手段と、
をさらに具備し、
前記購入時コードと判別されたコードの読取回数と前記ポイントコードと判別されたコードの読取回数とが一致するとき、前記ポイント合計手段により合計されたポイントを付与することを特徴とする請求項3記載の商品販売データ処理装置。
【請求項5】
前記比較手段により前記購入時コードと判別されたコードの読取回数と前記ポイントコードと判別されたコードの読取回数とを比較した結果一致しないとき警告する警告手段、
をさらに具備したことを特徴とする請求項4記載の商品販売データ処理装置。
【請求項6】
ネットワークを介して端末を接続してなるコンピュータに、
前記端末から商品購入の注文を受け付ける機能と、
所定のポイント還元率と、前記注文により購入対象とされた各商品に対してそれぞれ設定された単価とに基づいて、前記購入対象とされた商品毎にポイントを算出する機能と、
前記算出されたポイントを表すポイントコードを前記購入対象とされた商品毎に生成する機能と、
前記商品毎に生成されたポイントコードを、前記購入対象とされた各商品の明細とともに印字した伝票を出力する機能と、
を実現させるための制御プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2011−186685(P2011−186685A)
【公開日】平成23年9月22日(2011.9.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−49933(P2010−49933)
【出願日】平成22年3月5日(2010.3.5)
【出願人】(000003562)東芝テック株式会社 (5,631)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年9月22日(2011.9.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年3月5日(2010.3.5)
【出願人】(000003562)東芝テック株式会社 (5,631)
【Fターム(参考)】
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