注文情報管理装置及び注文情報管理装置の制御方法
【課題】調理の事前準備を開始するための有益な情報を速やかに厨房に伝えることができ、これにより、客への料理出しを早めることができるようにする。
【解決手段】注文情報管理装置17は客の注文情報を送信するハンディ端末23〜25、ハンディ端末から送信された注文情報を厨房用端末20に出力するコントローラ18を含む。ハンディ端末は、新規入店の客数を入力する客数入力部と、客数入力部に入力された客数を示す客数情報をコントローラに送信する送信手段とを備え、コントローラは、ハンディ端末から送信された客数情報を受信する受信手段と、受信手段によって受信された客数情報を厨房用端末端末20または26に出力する情報出力手段とを備える。
【解決手段】注文情報管理装置17は客の注文情報を送信するハンディ端末23〜25、ハンディ端末から送信された注文情報を厨房用端末20に出力するコントローラ18を含む。ハンディ端末は、新規入店の客数を入力する客数入力部と、客数入力部に入力された客数を示す客数情報をコントローラに送信する送信手段とを備え、コントローラは、ハンディ端末から送信された客数情報を受信する受信手段と、受信手段によって受信された客数情報を厨房用端末端末20または26に出力する情報出力手段とを備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、注文情報管理装置及び注文情報管理装置の制御方法に関し、たとえば、レストラン等の飲食店で用いられるオーダリングシステムなどの注文情報管理装置及び注文情報管理装置の制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、レストラン等の飲食店(以下、飲食店という。)における接客の流れは、(1)入店客を空席に案内し、(2)客からの注文を受けてその内容を厨房(キッチン)に伝え、(3)できあがった料理を席に運び、(4)最後に会計をするというものであるが、昨今、これらの流れを電子的に管理するための注文情報管理装置が広く普及している。
【0003】
たとえば、特許文献1には、上記(2)の段階で席番号と客からの注文情報(料理品名等の情報)とをハンディ端末に入力すると、それらの情報(席番号と注文情報)を直ちに厨房のプリンタから出力(印字)するという技術(以下、第1の従来技術という。)が記載されている。
【0004】
また、特許文献2には、上記(1)の段階で席番号をハンディ端末に入力し、さらに、上記(2)の段階で客からの注文情報(料理品名等の情報)をハンディ端末に入力すると、それらの情報(席番号と注文情報)を直ちに厨房のプリンタから出力(印字)するという技術(以下、第2の従来技術という。)が記載されている。
【0005】
これらの従来技術では、ハンディ端末に入力された注文情報が上記(2)の段階で直ちに厨房に伝えられる(プリンタから出力される)仕組みになっているため、いちいち接客係が厨房に出向いて注文内容を伝えたり、あるいは、厨房に向かって大声で伝えたりする必要がない。したがって、店内の雰囲気を壊さず、また、目障りな接客係の移動を最小限に留めることができるという効果が認められる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平6−110908号公報
【特許文献2】特開2000−35992号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記の第1および第2の従来技術にあっては、客への料理出しを早めて顧客満足度を向上し、また、収益向上を図るという点で未だ改善の余地がある。
【0008】
この改善点について説明する。従来技術では、上記(2)の段階、すなわち、客から注文を受けた段階で厨房にその注文情報を伝える仕組みとなっているが、冒頭の「接客の流れ」からも分かるように、この(2)よりも前の(1)の段階で客の入店が判明し、しかも多くの客は、(1)と(2)の間でメニューを見ながら料理の品定めを行うから、(1)から(2)までの経過時間は少なくないといえる。
【0009】
この経過時間を有効利用できれば、客への料理出しの時間短縮を図ることができる。これは、一般的に昼食時等の混雑する時間帯ではランチメニューなどの定番料理がよく注文されることから、客の入店段階、つまり上記(1)の段階で、入店客数に応じた事前準備(たとえば、定番料理の器を揃えたり、材料の下ごしらえをしたりすること。下準備ともいう。)を開始することにより、料理出しの時間を短縮できるからである。
【0010】
しかし、従来技術は、上記(1)の段階の情報、すなわち、新規の入店客数などの情報を上記(1)の段階で厨房に知らせる仕組みになっていないため、事前準備を開始することができず、したがって、客への料理出しを早めることができないという問題点があった。
【0011】
もちろん、小規模店であれば、厨房から店内の様子を覗うことができるので、状況に応じて事前準備を始めることが可能であるが、中・大規模店のように、厨房が隔離されている場合や離れた場所に位置している場合は、厨房から店内の様子が分からないため、必然的に上記の問題点が生じる。
【0012】
本発明の課題は、調理の事前準備を開始するための有益な情報を速やかに厨房に伝えることができ、これにより、客への料理出しを早めることができるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
請求項1記載の発明は、客の注文情報を送信するハンディ端末と、このハンディ端末から送信された注文情報を厨房用端末に出力するコントローラとを含む注文情報管理装置において、前記ハンディ端末は、新規入店の客数を入力する客数入力部と、前記客数入力部に入力された客数を示す客数情報を前記コントローラに送信する送信手段とを備え、前記コントローラは、前記ハンディ端末から送信された前記客数情報を受信する受信手段と、前記受信手段によって受信された前記客数情報を前記厨房用端末に出力する情報出力手段とを備える。
【0014】
請求項2記載の発明は、請求項1に記載の注文情報管理装置において、前記厨房用端末は、前記注文情報及び前記客数情報を印刷出力する厨房用プリンタである。
【0015】
請求項3記載の発明は、請求項1に記載の注文情報管理装置において、前記厨房用端末は、前記客数情報を表示出力する情報表示部である。
【0016】
請求項4記載の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の注文情報管理装置において、前記情報出力手段は、前記客数情報を前記厨房用端末に出力する際に、同時に、前記厨房用端末に対して音や光を発するように指示する。
【0017】
請求項5記載の発明は、請求項4に記載の注文情報管理装置において、前記の音は、前記客数情報に対応した内容を持つ合成音声である。
【0018】
請求項6記載の発明は、請求項1乃至5のいずれかに記載の注文情報管理装置において、前記客数入力部は、前記ハンディ端末の動きに対応して前記客数を入力する。
【0019】
請求項7記載の発明は、請求項1乃至6のいずれかに記載の注文情報管理装置において、前記送信手段は、前記ハンディ端末が所定の姿勢になったときに前記客数情報を前記コントローラに送信する。
【0020】
請求項8記載の発明は、客の注文情報を送信するハンディ端末と、このハンディ端末から送信された注文情報を厨房用端末に出力するコントローラとを含む注文情報管理装置の制御方法において、前記ハンディ端末は、新規入店の客数を入力する客数入力工程と、前記客数入力工程で入力された客数を示す客数情報を前記コントローラに送信する送信工程とを含み、前記コントローラは、前記ハンディ端末から送信された前記客数情報を受信する受信工程と、前記受信工程によって受信された前記客数情報を前記厨房用端末に出力する情報出力工程とを含む。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、調理の事前準備を開始するための有益な情報を速やかに厨房に伝えることができ、これにより、客への料理出しを早めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】実施形態の注文情報管理装置を備えた飲食店の一例平面図である。
【図2】注文情報管理装置17の構成図である。
【図3】ハンディ端末23〜25の画面表示例を示す図である。
【図4】ハンディ端末23〜25のCPU45aで実行される制御プログラムの動作フローを示す図である。
【図5】注文データテーブルの構造模式図である。
【図6】端末データテーブルと担当者データテーブルの構造模式図である。
【図7】コントローラ18のCPU35で実行される制御プログラムの概略動作フロー図である。
【図8】処理Aの動作フロー図である。
【図9】処理AのステップS52を実行したときの注文データテーブル78の状態を示す図である。
【図10】処理Bの動作フロー図である。
【図11】処理BのステップS64を実行したときの注文データテーブル78の状態を示す図である。
【図12】処理Cの動作フロー図である。
【図13】情報表示部26を必要としない変形例を示す図である。
【図14】新規入店客の「席番号」やその「客数」を簡単に入力するための改善例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の実施形態を、図面を参照しながら説明する。
図1は、実施形態の注文情報管理装置を備えた飲食店の一例平面図である。この図において、飲食店1は、入店客Kに対して所望の飲食サービスを提供するホール2、このホール2から独立した(たとえば、閉鎖壁2aで隔てられている)厨房3および事務室4などの各部屋からなり、ホール2にはいくつかの席5〜8と会計カウンター9が設けられている。なお、それぞれの席5〜8に記載されたカギ括弧付の数字は便宜的な席番号を表している。すなわち、席5の席番号は〔1〕、席6の席番号は〔2〕、席7の席番号は〔3〕、席8の席番号は〔4〕である。
【0024】
ホール2には1乃至複数人(ここでは便宜的に3人とする)の接客係10〜12と1人の会計係13が配置されており、また、厨房3には1乃至複数人(ここでは便宜的に2人とする)の調理人14、15が配置され、さらに、必要であれば、この飲食店1の統括責任者(支配人等)16が任意の場所(図では事務室4)に配置されている。
【0025】
飲食店1には、実施形態の注文情報管理装置17が備えられている。この注文情報管理装置17は、店内の適宜場所(図では事務室4)に設置されたコントローラ18と、会計カウンター9に設置された会計機19と、厨房3に設置された厨房用プリンタ20と、ホール2に設置されたホール用プリンタ21と、ホール2の壁面に設置された無線中継部(無線LANアクセスポイント)22と、接客係10〜12の各々によって携帯される複数台のハンディ端末23〜25と、厨房3の調理人14、15から容易に視認できる位置(たとえば、厨房3の壁面)に設置された情報表示部26とを備えて構成されている。厨房3に設置された厨房用プリンタ20と情報表示部26は、いずれも、厨房3に位置する注文情報管理装置17の端末(すなわち、厨房用端末)である。なお、この図では、2台のプリンタ(ホール2と厨房3に設置されたもの)しか示していないが、これに限らず、たとえば、事務室4などにもプリンタを設置してもよい。
【0026】
ハンディ端末23〜25を除く各部(コントローラ18、会計機19、厨房用プリンタ20、ホール用プリンタ21、無線中継部22および情報表示部26)は、それぞれLANケーブル27〜32を介してハブ(またはルータでもよい)33に接続されており、このハブ33を介して、いわゆる有線によるネットワークを構成している。また、ハンディ端末23〜25は無線LAN端末であり、無線中継部22を経由して上記のネットワークに接続されている。
【0027】
図2は、注文情報管理装置17の構成図である。この図において、コントローラ18は、コンピュータ(以下、CPU(Central Processing Unit)35)を含むセンター処理部36と、このCPU35で実行する制御プログラムを記憶したプログラム記憶部37と、後述のデータテーブル(図5、図6参照)などを記憶したデータ記憶部38とを備えるとともに、キーボード39やマウス40などの入力部41と、液晶ディスプレイ等の表示部42とを備えて構成されており、プログラム記憶部37に記憶された制御プログラムをCPU35で実行することにより、注文情報管理装置17の動作全体を統括制御する。
【0028】
会計機19はキャッシュレジスタ兼用の精算機であり、精算の際に会計係13によって操作され、入出金等の精算情報をハブ33を介してコントローラ18に出力する。
【0029】
ハンディ端末23〜25は、前述のとおり、無線LAN端末であって、その構成はいずれも同様であるが、たとえば、ハンディ端末25を例に説明すると、このハンディ端末25は、カーソルキー43や決定キー44およびその他の各種機能キーなどを含む操作部45と、CPU45aやROM(読み出し専用メモリ:Read Only Memory)45b、RAM(随時アクセスメモリ:Random Access Memory)45cおよびPROM(書き込み可能な読み出し専用メモリ:Programmable ROM)45dを含むデータ処理部45と、無線LAN用の通信部46と、液晶ディスプレイ等の表示部47と、表示部47の前面を覆って配設されたタッチパネル48と、バッテリを含む電源部49とを備えて構成されており、ROM45bに記憶された制御プログラムをCPU45aで実行することにより、ハンディ端末25の動作を制御する。他のハンディ端末23、24についても同様である。
【0030】
ホール用プリンタ21と厨房用プリンタ20は、いずれもコントローラ18から適宜に出力される情報を紙に印刷して出力するものであり、ホール用プリンタ21は精算の際に必要となる情報(席番号、注文料理名、その数量、小計額および合計支払額等)を記したレシート(精算伝票または勘定書ともいう)を印刷し、また、厨房用プリンタ20は調理に必要な情報(席番号、注文料理名およびその数量等)を記したキッチン伝票を印刷する。
【0031】
情報表示部26は、この実施形態に特有の構成要素の一つであり、コントローラ18から適宜に出力される“所定の情報”を、厨房3の調理人14、15に対して視認性よく表示する。この情報表示部26には、数字表示セル、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、EL(Electro-Luminescence)パネルまたはLED(Light Emitting Diode)パネルなどの様々な表示デバイスのなかから、コストや表示能力等を勘案し、適切なものを選択して用いることができる。
【0032】
ここで、“所定の情報”とは「調理の事前準備を開始するための有益な情報」のことをいう。つまり、実際の調理は、客の注文情報が厨房3に届いた時点(厨房用プリンタ20からキッチン伝票が出力された時点)で開始されるが、料理出しの時間短縮を図るには、調理に先立ち、ある程度の事前準備(たとえば、器を揃えたり材料の下ごしらえをしたりなど)を済ませておくのが効果的であることが経験則上、知られているからである。この事前準備に必要な情報は、少なくとも「新規入店の客数」(理想的には新規入店の客で且つまだ注文を済ませていない客の数)である。
【0033】
この客数を厨房3でリアルタイムに把握できれば、調理人14、15は、たとえば、「そろそろ混み始めた」と判断し、定番料理の器を揃えたり、下ごしらえを始めたりすることができ、これにより、実際に調理を開始する前にある程度の事前準備を済ませておくことができるから、その分だけ、調理時間を早めて料理出しの時間短縮を図ることができる。
【0034】
“所定の情報”の表示例を、図2の右下に吹き出して示している。この表示例では、情報表示部26の画面に“12時30分現在”、“新規入店3人”、“現在の未注文客数5人”という表示がなされている。この表示内容から、12時30分現在の通知時点における新規入店客数は3人で、且つ、同時点の未注文客数は5人であることが容易にわかる。これらの表示のうち、時分を表す“12”と“30”および人数を表す“3”と“5”は、可変情報(適宜に変化する情報)であり、他の表示情報(“時”、“分現在”、“新規入店”“未注文客数”および“人”)は固定情報である。したがって、情報表示部26は、基本的に、可変情報だけを逐次変更可能に表示できる仕組みになっていればよく、他の表示情報(“時”、“分現在”、“新規入店”“未注文客数”および“人”)は画面上に固定表示(印刷またはシール貼付など)しておいてもかまわない。このような基本的仕組みにすれば、可変情報用のみの限定的な表示要素(たとえば、1桁や2桁程度の数字表示セル)とすることができるので、情報表示部26のコストを下げることができる。なお、この例はコスト重視のベストモードを示しているに過ぎない。コストを重視しないのであれば、たとえば、液晶ディスプレイやプラズマディスプレイまたはELパネルもしくはLEDパネルなどの使用が好ましい。これらはいずれも表示品質と表示のレイアウト自在性の点で優れているからであり、前記の表示情報(通知時刻や新規入店客数および未注文客数)を自由なレイアウト、すなわち、適切な大きさで、しかも目立つ文字フォントや色で綺麗に表示できるからである。なお、以下の説明で、単に「未注文客数」という場合、この「未注文客数」には、上記の「通知時刻」や「新規入店客数」も含まれているものとする。
【0035】
図3は、ハンディ端末23〜25の画面表示例を示す図である。この図において、メインメニュー画面50は、ハンディ端末23〜25の電源投入時や待機中に表示部47に表示される初期画面である。接客係10〜12は、このメインメニュー画面50から様々な操作を行う。メインメニュー画面50には、“メインメニュー”と書かれた画面タイトル51と、いくつかのメニューボタン(この図では席案内ボタン52、注文受付ボタン53、‥‥‥、システム設定ボタン54)とが設けられており、接客係10〜12は、新規入店客を空席に案内したときに席案内ボタン52を押して所要の操作を行い、また、客からの注文を受けたときに注文受付ボタン53を押して所要の操作を行う。さらに、必要に応じ、システム設定ボタン54を押して担当者設定等の所要のシステム操作を行う。
【0036】
なお、三つのメニューボタン(席案内ボタン52、注文受付ボタン53、システム設定ボタン54)は一例であり、これ以外のメニューボタンを備えていてもよいことはもちろんである。
【0037】
メインメニュー画面50の席案内ボタン52を押すと、メインメニュー画面50が消えて席案内画面55が表示されるようになっている。この席案内画面55には、“席案内”と書かれた画面タイトル56と、席番号入力部57と、客数入力部58と、OKボタン59と、キャンセルボタン60とが設けられている。接客係10〜12は、新規入店客の席番号を席番号入力部57に入力するとともに、その客数(新規入店客の人数)を客数入力部58に入力し、入力した情報(席番号と客数)を確認して間違いがなければOKボタン59を押し、その情報を無線中継部22を経由してコントローラ18に送信(第1の送信処理61/詳細は後述)する。なお、キャンセルボタン60は間違って席案内画面55を開いてしまったときなどのための対処ボタンであり、このキャンセルボタン60を押すと、メインメニュー画面50に戻る(席案内画面55が消えてメインメニュー画面50が表示される)ようになっている。OKボタン59を押したときも同様にメインメニュー画面50に戻るが、その際に後述の第1の送信処理61が実行される点で、キャンセルボタン60と相違する。
【0038】
なお、席番号入力部57と客数入力部58は、席番号や客数をそれぞれ文字入力するタイプのもの(テキストボックスコントロール等)であってもよいが、操作の省力化を考慮すると、あらかじめ設定されている複数の選択肢の中から任意に選ぶことができるタイプのものとすることが望ましい。たとえば、リストボックスコントロールなどは選択式の一例である。このリストボックスコントロールは、あらかじめ登録した複数の情報をリスト方式で表示し、そのリスト内の情報をユーザ選択できるようにした汎用コントロールであるから、たとえば、その店の全ての席番号(図1の〔1〕〜〔4〕参照)をあらかじめ登録しておけば、客を案内した席番号をワンタッチで入力することができ、文字入力タイプに比べて操作の省力化を図ることができる。客数についても同様である。一般的にグループ客の人数は通常2〜3人、多くても5人〜10人程度であるので、最大人数を仮に10人と見積もった場合には、リストボックスコントロールにあらかじめ“1”から“10”までの数字を登録しておけばよい。同様に新規入店客数をワンタッチで入力することができ、文字入力タイプに比べて操作の省力化を図ることができる。
【0039】
また、この観点に立てば、リストボックスコントロール以外にも様々な入力インターフェースが考えられる。たとえば、その店の全ての席に対応した複数の席番号ボタン(図1の例でいえば“1”から“4”までの席番号ボタン)と、最大人数を仮に10人と見積もった場合の“1”から“10”までの客数ボタンとを設けておいてもよい。同様にしてワンタッチで席番号と客数とを入力でき、操作の省力化を図ることができる。
【0040】
次に、メインメニュー画面50の注文受付ボタン53を押すと、メインメニュー画面50が消えて注文受付画面62が表示されるようになっている。この注文受付画面62には、“注文受付”と書かれた画面タイトル63と、席番号入力部64と、第1料理名入力部65と、第1数量入力部66と、‥‥‥第n料理名入力部67と、第n数量入力部68と、OKボタン69と、キャンセルボタン70とが設けられている。ここで、第1料理名入力部65‥‥‥第n料理名入力部67は客が注文した料理名または料理コード(説明の便宜上、料理コードとする。)を入力するためのものであり、また、第1数量入力部66‥‥‥第n数量入力部68は、それらの料理の数量を入力するためのものである。各々の入力部の頭に付けた“第1”や“第n”は、n個の料理コードとその数量を入力できることを表しており、たとえば、n=10とすれば、10品目までの料理コードとその数量を入力することができる。
【0041】
接客係10〜12は、客からの注文を受けたときに、その注文情報(料理コードと数量)を第1料理名入力部65、第1数量入力部66‥‥‥第n料理名入力部67、第n数量入力部68に入力し、入力した情報(料理コードと数量)を確認して間違いがなければOKボタン69を押し、その情報を無線中継部22を経由してコントローラ18に送信(第2の送信処理71/詳細は後述)する。なお、キャンセルボタン70は間違って注文受付画面62を開いてしまったときなどのための対処ボタンであり、このキャンセルボタン70を押すと、メインメニュー画面50に戻る(注文受付画面62が消えてメインメニュー画面50が表示される)ようになっている。OKボタン69を押したときも同様にメインメニュー画面50に戻るが、その際に後述の第2の送信処理71が実行される点で、キャンセルボタン70と相違する。
【0042】
なお、前記と同様に、席番号入力部64、第1料理名入力部65、第1数量入力部66‥‥‥第n料理名入力部67、第n数量入力部68についても、それぞれ席番号や料理コードおよび数量を文字入力するタイプのもの(テキストボックスコントロール等)であってもよいが、操作の省力化を考慮すると、あらかじめ設定されている複数の選択肢の中から任意に選ぶことができるタイプのもの(前記のリストボックスコントロールや選択ボタン式など)とすることが望ましい。
【0043】
次に、メインメニュー画面50のシステム設定ボタン54を押すと、メインメニュー画面50が消えてシステム設定画面72が表示されるようになっている。このシステム設定画面72には、“システム設定”と書かれた画面タイトル73や担当者選択部74などが設けられているとともに、OKボタン75およびキャンセルボタン76が設けられている。担当者選択部74は、ハンディ端末23〜25の個々の携帯者(接客係10〜12の各々)を設定するためのものである。たとえば、図示の例では担当者“伊藤二郎”の頭にマーク(○記号)が付けられており、この場合、一つのハンディ端末(たとえば、ハンディ端末25)の現在の携帯者(担当者)として“伊藤二郎”という氏名の接客係12が設定されている。この担当者選択部74は任意の氏名を選択すると、その選択された氏名の頭にマークが付くようになっている。たとえば、現在マークされている“伊藤二郎”の一つ上の“阿部一男”を選択すると、“伊藤二郎”のマークが消え、新たに“阿部一男”の頭にマークが付くようになっている。このように担当者の設定(マーク付け)を行うと、その設定情報(担当者の氏名)を確認して間違いがなければOKボタン75を押し、その情報(担当者コード)を無線中継部22を経由してコントローラ18に送信(第3の送信処理77/詳細は後述)する。なお、キャンセルボタン76は間違ってシステム設定画面72を開いてしまったときなどのための対処ボタンであり、このキャンセルボタン76を押すと、メインメニュー画面50に戻る(システム設定画面72が消えてメインメニュー画面50が表示される)ようになっている。OKボタン75を押したときも同様にメインメニュー画面50に戻るが、その際に後述の第3の送信処理77が実行される点で、キャンセルボタン76と相違する。
【0044】
なお、ここでは、選択された担当者の頭に所定のマーク(図では○記号)を付けているが、これは一例に過ぎない。選択状態を明示できればよく、たとえば、反転表示したり、色分けしたりする方式でもよい。
【0045】
図4は、ハンディ端末23〜25のCPU45aで実行される制御プログラムの動作フローを示す図であり、(a)は第1の送信処理61、(b)は第2の送信処理71、(c)は第3の送信処理77である。
【0046】
第1の送信処理61は、席案内時(正確には席案内画面55のOKボタン59が押されたとき)に実行される処理であり、この処理では、端末IDと席番号および客数を無線中継部22を経由してコントローラ18に送信(ステップS11)する。ここで、「席番号」は席案内画面55の席番号入力部57に入力された情報、「客数」は同じく席案内画面55の客数入力部58に入力された情報であり、ID情報は、第1の送信処理61を実行したハンディ端末23、24または25の端末識別情報である。
【0047】
また、第2の送信処理71は、注文受付時(正確には注文受付画面62のOKボタン69が押されたとき)に実行される処理であり、この処理では、端末IDと席番号と料理コードと数量とを無線中継部22を経由してコントローラ18に送信(ステップS21)する。ここで、「席番号」は注文受付画面62の席番号入力部64に入力された情報、「料理コード」は同じく注文受付画面62の第1〜第n料理名入力部65、67に入力された情報、「数量」は同じく注文受付画面62の第1〜第n数量入力部66、68に入力された情報であり、ID情報は、第2の送信処理71を実行したハンディ端末23、24または25の端末識別情報である。
【0048】
また、第3の送信処理77は、システム設定時(正確にはシステム設定画面72のOKボタン75が押されたとき)に実行される処理であり、この処理では、端末IDと担当者コードとを無線中継部22を経由してコントローラ18に送信(ステップS31)する。ここで、「担当者コード」はシステム設定画面72の担当者選択部74で選択された(マークされた)担当者の情報(担当者コード)であり、ID情報は、第3の送信処理77を実行したハンディ端末23、24または25の端末識別情報である。
【0049】
図5は、コントローラ18のデータ記憶部38に格納される注文データテーブル78の構造模式図である。この注文データテーブル78は行列方式のデータベーステーブルであり、各行(レコード)を複数のフィールド、たとえば、注文IDフィールド78a、担当者コードフィールド78b、席番号フィールド78c、客数フィールド78d、注文情報フィールド78eなどに分けている。そのうちの注文情報フィールド78eはさらに「注文1」、「注文2」、‥‥‥「注文n」のn個のサブフィールドに区分けされており、また、n個のサブフィールドはそれぞれ破線で仕切られ、破線の左側を料理コードフィールド78f、78h、78j、破線の右側を料理の数量フィールド78g、78i、78kとしている。
【0050】
注文IDフィールド78aには一つの注文ごとに割り当てられる固有の識別情報が格納され、担当者コードフィールド78bにはその注文を受けた担当者コードが格納される。また、席番号フィールド78cにはその注文を出した客が座っている席番号が格納され、客数フィールド78dにはその席番号に着座している客数が格納される。また、注文情報フィールド78eには、その注文の詳細情報(最大n個の料理コードと各々の数量)が格納される。
【0051】
なお、このフィールド構成は、必要最低限のものを示しているに過ぎない。たとえば、注文日や各料理の値段などのフィールドは当然必要である。また、それらに加え、さらに、料理出しが完了したことを示す情報フィールドなどを設けておいてもよい。
【0052】
図6は、コントローラ18のデータ記憶部38に格納される端末データテーブル79と担当者データテーブル80の構造模式図である。これら二つのデータテーブル(端末データテーブル79と担当者データテーブル80)も行列方式のデータベーステーブルであり、各行(レコード)を複数のフィールド、たとえば、端末データテーブル79にあっては、端末IDフィールド79aと担当者コードフィールド79bとに、また、担当者データテーブル80にあっては、担当者コードフィールド80aと担当者名フィールド80bとに分けられている。
【0053】
端末データテーブル79の端末IDフィールド79aにはハンディ端末23〜25の各々の端末ID(端末識別情報)が格納され、担当者コードフィールド79bには各々のハンディ端末23〜25を現在携行している担当者(接客係10〜12)の担当者コードが格納される。また、担当者データテーブル80の担当者コードフィールド80aには各担当者(接客係10〜12)の担当者コードが格納され、担当者名フィールド80bには各担当者の氏名が格納される。
【0054】
これら二つのデータテーブル(端末データテーブル79と担当者データテーブル80)は、担当者コードをキーにしてリンクされた、いわゆる「リレーショナルデータベース」である。
【0055】
今、図示の例のように、担当者データテーブル80の第1レコード(R1)の担当者コードフィールド80aに“T001”、第2レコード(R2)の担当者コードフィールド80aに“T002”、第3レコード(R3)の担当者コードフィールド80aに“T003”という担当者コードが格納され、且つ、担当者データテーブル80の第1レコード(R1)の担当者名フィールド80bに“阿部一男”、第2レコード(R2)の担当者名フィールド80bに“伊藤二郎”、第3レコード(R3)の担当者名フィールド80bに“有働三子”という氏名が格納されていた場合を考える。
【0056】
この場合に、たとえば、端末データテーブル79の第1レコード(R1)の端末IDフィールド79aに“X001”、第2レコード(R2)の端末IDフィールド79aに“X002”、第3レコード(R3)の端末IDフィールド79aに“X003”という端末IDを格納し、且つ、端末データテーブル79の第1レコード(R1)の担当者コードフィールド79bに“T003”、第2レコード(R2)の担当者コードフィールド79bに“T001”、第3レコード(R3)の担当者コードフィールド79bに“T002”という担当者コードを格納したとすると、これら各レコードの担当者コード(R1→“T003”、R2→“T001”、R3→“T002”)と同じ担当者コードが、担当者データテーブル80の第1レコード(R1→“T001”)、第2レコード(R2→“T002”)、第3レコード(R3→“T003”)に格納されているから、二つのデータテーブル(端末データテーブル79と担当者データテーブル80)の各レコード(R1〜R3)は、それらの担当者コード(“T001”、“T002”、“T003”)をキーにして、以下のようにリンク(リレーション)される。
<“T003”>
端末データテーブル79のR1と担当者データテーブル80のR3
<“T001”>
端末データテーブル79のR2と担当者データテーブル80のR1
<“T002”>
端末データテーブル79のR3と担当者データテーブル80のR2
【0057】
このように、二つのデータテーブル(端末データテーブル79と担当者データテーブル80)をリレーションさせることにより、端末IDをキーにして端末データテーブル79を参照するだけで、ハンディ端末23〜25の現在の使用者(接客係10〜12)の“氏名”を得ることができる。
【0058】
このリレーショナル構造は、二つのデータテーブル(端末データテーブル79と担当者データテーブル80)だけでなく、注文データテーブル78との間にも構成されており、たとえば、注文データテーブル78の担当者コードは、端末IDをキーにして端末データテーブル79の担当者コードフィールド79bからルックアップされたものである。
【0059】
図7は、コントローラ18のCPU35で実行される制御プログラムの概略動作フロー図である。この制御プログラムでは、ハンディ端末23〜25からの信号受信を判定する処理(ステップS41)をループ(繰り返し実行)し、信号を受信すると、ループを抜けてその受信内容の判別処理を実行する(ステップS42)。信号内容とは、ハンディ端末23〜25において適宜に実行される三つの送信処理(図4の第1の送信処理61、第2の送信処理71および第3の送信処理77)の各々の送信内容であり、具体的には第1の送信処理61の場合の「端末ID、席番号および客数」、第2の送信処理71の場合の「端末ID、席番号、料理コードおよび数量」、第3の送信処理77の場合の「端末IDおよび担当者コード」である。
【0060】
信号内容が第1の送信処理61によるものである場合は「処理A」を実行(ステップS43)してから信号受信の判定ループ(ステップS41)に戻り、第2の送信処理71によるものである場合は「処理B」を実行(ステップS44)してから信号受信の判定ループ(ステップS41)に戻り、第3の送信処理77によるものである場合は「処理C」を実行(ステップS45)してから信号受信の判定ループ(ステップS41)に戻る。なお、信号内容がいずれにも該当しない場合は、そのまま信号受信の判定ループ(ステップS41)に戻る。
【0061】
図8は、処理Aの動作フロー図である。この処理Aでは、まず、注文データテーブル78に新規レコードを追加し(ステップS51)、その新規レコードに、ハンディ端末から送られてきた情報(第1の送信処理61によって送信された端末IDや席番号および客数)を格納する(ステップS52)。すなわち、新規レコードの担当者コードフィールド78bに、端末IDをキーにして端末データテーブル79からルックアップした「担当者コード」を格納するとともに、席番号フィールド78cに「席番号」を格納し、さらに、客数フィールド78dに「客数」を格納する。
【0062】
図9は、処理AのステップS52を実行したときの注文データテーブル78の状態を示す図である。この図において、注文IDフィールド78aには、この注文に割り当てられた固有の識別情報(例:“A001”)が格納されており、また、担当者コードフィールド78bには、端末IDをキーにして端末テータテーブル79からルックアップされた担当者コード(例:“T001”)が格納されており、また、席番号フィールド78cには、席番号(例:“1”)が格納され、さらに、客数フィールド78dには、客数(例:“4”)が格納されているが、この段階では、注文情報フィールド78f〜78kにはまだ何のデータも格納されていない(空になっている)。
【0063】
次いで、注文データテーブル78の全レコードの中でまだ注文情報が入っていない(「注文1」、「注文2」、‥‥‥「注文n」のいずれにもデータが入っていない)全てのレコード(未注文レコード)を抽出し、それらの未注文レコードの客数フィールド78dの値を合算して、その合算値を「未注文客数」とする(ステップS53)とともに、ステップS51で新規に追加したレコードの客数フィールド78dの格納値(客数)を「新規入店客数」とし、最後に、その「新規入店客数」と「未注文客数」に現在の時刻を添えて厨房3の情報表示部26に出力(ステップS54)した後、図7のフローに戻る。ここで、「未注文客数」とは、新規入店客および入店済み既存客のうち、まだ注文をしていない客の総数であり、図2の右下に示した吹き出しを例にすれば“5”(つまり、この例では「未注文客数」=5人)のことである。また、「新規入店客数」とは、処理Aの実行直前の時点(現在時刻)で新規に入店した客数のことであり、図2の右下に示した吹き出しを例にすれば“3”(つまり、この例では「新規入店客」=3人)のことである。
【0064】
したがって、ハンディ端末23〜25の席案内画面55で席番号と新規入店の客数を入力し、その席案内画面55のOKボタン59を押して、ハンディ端末23〜25に第1の送信処理61を実行させることにより、そのハンディ端末23〜25の固有情報(端末ID)と席番号および新規入店客数を無線中継部22経由でコントローラ18に送信することができ、コントローラ18側で処理Aを自動実行して、注文データテーブル78の新規レコードに席番号および新規入店客数を格納するとともに、現時点の「未注文客数」を計算して、その「未注文客数」と「新規入店客数」とを現在の時刻(通知時刻)を添えて厨房3の情報表示部26に出力することができる。
【0065】
その結果、厨房3では、その「新規入店客数」や「未注文客数」を見て「そろそろ混み始めた」などと判断することができ、実際の調理に先立ち、器を揃えたり材料の下ごしらえをしたりなどの事前準備を始めておくことができるから、料理出しの時間短縮を図り、顧客満足度の向上と収益向上につなげることができる。
【0066】
なお、処理AのステップS54で「新規入店客数」や「未注文客数」を厨房3の情報表示部26に出力する際に、同時に音や光による報知を行うことが好ましい。つまり、あらたな「新規入店客数」や「未注文客数」で情報表示部26の表示を更新するのと同時に音や光で報知すれば、調理人14、15に対して注意を喚起できるので好ましい。この音や光は単純な電子音またはストロボ光もしくは回転光であってもよいが、とりわけ音にする場合には、合成音声による読み上げ式(たとえば、“現在の新規入店客数は○人、未注文客数は○人です”など)にすると、調理人14、15の仕事の手を止めないのでより好ましい。
【0067】
図10は、処理Bの動作フロー図である。この処理Bでは、まず、ハンディ端末23〜25から送られてきた「席番号」をキーにして注文データテーブル78を検索する(ステップS61)。そして、注文データテーブル78に該当する席番号のレコードがあるか否か(つまり、検索がヒットしたか否か)を判定し(ステップS62)、ヒットしなかった場合は、間違った席番号がハンディ端末23〜25から送られてきたと判断し、所要のエラー処理(たとえば、送信元のハンディ端末23〜25にエラーメッセージを送り返すなどの処理)を実行(ステップS63)した後、図7のフローに戻る。
【0068】
一方、ステップS62でヒットありが判定された場合、すなわち、ハンディ端末23〜25から送られてきた「席番号」と一致するレコードが注文データテーブル78に存在している場合には、次に、そのレコードの注文情報フィールド78eに、ハンディ端末23〜25から送られてきた注文情報(「料理コード」と「数量」)を格納(ステップS64)するとともに、その注文情報を厨房用プリンタ20に出力して印刷(ステップS65)させた後、図7のフローに戻る。
【0069】
図11は、処理BのステップS64を実行したときの注文データテーブル78の状態を示す図である。この図において、注文IDフィールド78a、担当者コードフィールド78b、席番号フィールド78cおよび客数フィールド78dには、すでに先の「処理A」(図8参照)によって所要の情報(注文ID=“A001”、担当者コード=“T001”、席番号=“1”、客数=“4”)が格納済みであり、注文情報フィールド78f〜78kだけが空になっているが、処理BのステップS64を実行することにより、この注文情報フィールド78f〜78kにも所要の情報(料理コードや数量)が格納されるようになっている。たとえば、図11の例では、注文情報フィールド78eの「注文1」フィールド48f、78gにそれぞれ“004”と“1”が格納され、「注文2」フィールド48h、78iにそれぞれ“012”と“1”が格納され、‥‥‥「注文n」フィールド48j、78kにそれぞれ“022”と“2”が格納されている。
【0070】
先にも説明したとおり、これらの「注文1」、「注文2」、‥‥‥「注文n」の各フィールドの破線の左側は料理コード格納用、右側は料理数量格納用であるから、上記の“004”、“012”および“022”は各々料理コードを示し、且つ、“1”、“1”および“2”は各料理の数量を示している。たとえば、料理コード“004”を“テリヤキハンバーグ”、料理コード“012”を“とんかつ膳”、料理コード“022”を“ライス大盛り”とすると、この例では、“テリヤキハンバーグ”×1個、“とんかつ膳”×1個、“ライス大盛り”×2個という注文情報が格納されたことになる。
【0071】
したがって、ハンディ端末23〜25の注文受付画面62で席番号と注文情報(料理コードおよび数量)を入力し、その注文受付画面62のOKボタン69を押して、ハンディ端末23〜25に第2の送信処理71を実行させることにより、そのハンディ端末23〜25の固有情報(端末ID)と注文情報(料理コードおよび数量)とを無線中継部22経由でコントローラ18に送信することができ、コントローラ18側で処理Bを自動実行して、注文データテーブル78の該当レコードに注文情報(料理コードおよび数量)を格納するとともに、その注文情報(料理コードおよび数量)を厨房用プリンタ20から出力することができる。
【0072】
図12は、処理Cの動作フロー図である。この処理Cでは、まず、ハンディ端末23〜25から送られてきた「端末ID」をキーにして端末データテーブル79を検索する(ステップS71)。そして、端末データテーブル79に該当する端末IDのレコードがあるか否か(つまり、検索がヒットしたか否か)を判定し(ステップS72)、ヒットしなかった場合は、間違った端末IDがハンディ端末23〜25から送られてきたと判断し、所要のエラー処理(たとえば、送信元のハンディ端末23〜25にエラーメッセージを送り返すなどの処理)を実行(ステップS73)した後、図7のフローに戻る。
【0073】
一方、ステップS72でヒットありが判定された場合、すなわち、ハンディ端末23〜25から送られてきた「端末ID」と一致するレコードが端末データテーブル79に存在している場合には、次に、そのレコードの担当者コードフィールド79bの情報を、ハンディ端末23〜25から同時に送られてきた「担当者コード」で更新(ステップS74)した後、図7のフローに戻る。
【0074】
したがって、ハンディ端末23〜25のシステム設定画面72で担当者の選択を行い、そのシステム設定画面72のOKボタン75を押して、ハンディ端末23〜25に第3の送信処理77を実行させることにより、そのハンディ端末23〜25の固有情報(端末ID)と選択した担当者コードとを無線中継部22経由でコントローラ18に送信することができ、コントローラ18側で処理Cを自動実行して、端末データテーブル79のデータを更新することができる。
【0075】
以上のとおりであるから、この実施形態では、以下の効果を得ることができる。
【0076】
(i)ハンディ端末23〜25に入力した客の注文情報を直ちに厨房用プリンタ20でキッチン伝票に印刷して出力することができるので、厨房3の調理人14、15は速やかに調理を開始することができる。この効果(i)は、冒頭で説明した第1および第2の従来技術でも有しているが、本実施形態では、この効果(i)に加えて、さらに以下の格別の効果を得ることができる。
【0077】
(ii)すなわち、新規入店客の席番号やその客数をハンディ端末23〜25に入力すると、その情報が直ちにコントローラ18に伝えられ、コントローラ18で処理A(図8参照)が実行される。そして、この処理Aで、現時点の「未注文客数」、つまり、新規入店客および入店済み既存客のうち、まだ注文をしていない客の総数が計算され、その「未注文客数」と「新規入店客数」が厨房3の情報表示部26に出力されるので、厨房3では、その「新規入店客数」や「未注文客数」を見て「そろそろ混み始めた」などと判断することができ、実際の調理に先立ち、器を揃えたり材料の下ごしらえをしたりなどの事前準備を始めることができるから、結局、料理出しの時間短縮を図り、顧客満足度の向上と収益向上につなげることができるという前記の第1および第2の従来技術にない格別の効果を得ることができる。
なお、ここでは、「未注文客数」、つまり、新規入店の客で且つまだ注文を済ませていない客の数としているが、これは、望ましいベストモードである。原理的には、新規の客が入店するたびに、その客数を厨房3に知らせるようにすればよい。少なくとも新規入店の客数さえ分かれば、その客数の大小に応じて事前準備を始めるか否かを判断できるからである。
【0078】
(iii)また、処理Aで「新規入店客数」や「未注文客数」を厨房3の情報表示部26に出力する際に、同時に音や光による報知を行うようにすれば、調理人14、15に対して注意を喚起できるので好ましい。
【0079】
(iv)この音や光は単純な電子音またはストロボ光もしくは回転光であってもよいが、とりわけ、音声合成による読み上げ式(たとえば、“現在の新規入店客数は○人、未注文客数は○人です”など)にすると、目視しなくてもよくなり、調理人14、15の仕事の手を休めさせないのでより好ましい。
【0080】
実施形態の構成と作用およびそれらの構成と作用から自明的に導き出される効果は以上のとおりであるが、その効果を得るための構成は以上の例示のものに限らず、様々なものが考えられる。たとえば、以下のようにしてもよい。
【0081】
図13は、情報表示部26を必要としない変形例を示す図である。この図において、厨房用プリンタ20は既述のとおり、キッチン伝票81を印刷するものである。すなわち、客からの注文受付時に、ハンディ端末23〜25への注文情報の入力に応答して、その注文情報(料理名やその数量等)を記したキッチン伝票81を印刷出力するものである。このキッチン伝票81には、通常、料理名やその数量等の注文情報欄82が設けられているが、このキッチン伝票81を利用して通知時刻や新規入店客数および未注文客数を記した通知書面83を印刷出力するようにしてもよい。このようにすると、既存の注文情報管理装置(すなわち、情報表示部26を備えないもの)にも容易に適用することができる。
【0082】
また、上記の実施形態では、新規入店客の「席番号」やその「客数」を、いちいちハンディ端末23〜25に手作業で入力する仕組みにしているが、手間がかかって面倒であるし、また、注文も受けていない段階で客の前でハンディ端末23〜25を操作するのもはばかられる(客に不審がられる)という不都合がある。これに対処するには、たとえば、以下のようにすることが考えられる。
【0083】
図14は、新規入店客の「席番号」やその「客数」を簡単に入力するための改善例を示す図である。この図において、まず、(a)に示すように、ホール2に置かれた各席5〜8の卓上にRFタグ84が取り付けられている。このRFタグ84は、たとえば、RFID(Radio Frequency IDentification「電波による個体識別」の略)を用いることができる。RFIDは、内部に埋め込まれたICチップに固有のID情報(ここでは席番号とすればよい。)を書き込んだものであり、電磁界や電波などを用いた近距離(周波数帯によって数cm〜数m)の無線通信によって情報をやりとりすることができるものである。実施形態のハンディ端末23〜25に、そのRFIDの送受信機能を実装するとともに、所定の処理(たとえば、図3の席案内画面55の表示処理)を実行中に、RFID(RFタグ84)のID情報(席番号)を取り込むようにし、且つ、その情報を席案内画面55の席番号入力部57に自動入力するようにすればよい。
【0084】
次に、客数の入力であるが、この入力には、(b)に示すように、ハンディ端末23〜25の動き、たとえば、小さく振った回数を検出し、その回数を客数として席案内画面55の客数入力部58に自動入力するようにしてもよい。この場合、ハンディ端末23〜25に、端末の動きを検出するための動き検出手段(たとえば、三次元加速度センサチップなど)を実装するとともに、その動き検出手段の出力(端末の動き)から客数を特定する客数特定手段(たとえば、小さく1回振られると客数1、小さく2回振られると客数2、‥‥‥小さくn回振られると客数nなどと特定するもの)を備えておけばよい。
【0085】
(a)、(b)のようにすれば、手作業による席番号や客数の入力が不要になり、手間を軽減できるうえ、さらに、ハンディ端末23〜25を卓上に近づけ、且つ、客数に応じた回数だけ小さく振るだけでよいから、客に不審がられることもなく、前記の不都合を解消することができる。
【0086】
なお、ハンディ端末23〜25を小さく振る際に、同時に小さな電子音を鳴らすようにしたり、あるいは、バイブレーションさせたりするようにしてもよい。このようにすると、入力した客数を音やバイブレーションで確認することができ、いちいち席案内画面55をのぞき込まなくてもよいので好ましい。加えて、ハンディ端末23〜25を所定の姿勢(たとえは、垂直に立てた姿勢など)にしたときに、席案内画面55のOKボタン75を押したときと同じイベントを発生させるようにしてもよい。このようにすれば、手作業でOKボタン75を押す必要がなくなり、単に、ハンディ端末23〜25を所定の姿勢にするだけで、席番号と客数をコントローラ18に送信するための処理(第2の送信処理第71)を実行できるので、より好ましいものとすることができる。
【符号の説明】
【0087】
17 注文情報管理装置
18 コントローラ
20 厨房用プリンタ(厨房用端末)
23 ハンディ端末
24 ハンディ端末
25 ハンディ端末
26 情報表示部(厨房用端末)
35 CPU(コンピュータ)
45a CPU(コンピュータ)
55 席案内画面(客数入力部)
61 第1の送信処理(送信手段)
S41 ステップ(受信手段)
S54 ステップ(情報出力手段)
【技術分野】
【0001】
本発明は、注文情報管理装置及び注文情報管理装置の制御方法に関し、たとえば、レストラン等の飲食店で用いられるオーダリングシステムなどの注文情報管理装置及び注文情報管理装置の制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、レストラン等の飲食店(以下、飲食店という。)における接客の流れは、(1)入店客を空席に案内し、(2)客からの注文を受けてその内容を厨房(キッチン)に伝え、(3)できあがった料理を席に運び、(4)最後に会計をするというものであるが、昨今、これらの流れを電子的に管理するための注文情報管理装置が広く普及している。
【0003】
たとえば、特許文献1には、上記(2)の段階で席番号と客からの注文情報(料理品名等の情報)とをハンディ端末に入力すると、それらの情報(席番号と注文情報)を直ちに厨房のプリンタから出力(印字)するという技術(以下、第1の従来技術という。)が記載されている。
【0004】
また、特許文献2には、上記(1)の段階で席番号をハンディ端末に入力し、さらに、上記(2)の段階で客からの注文情報(料理品名等の情報)をハンディ端末に入力すると、それらの情報(席番号と注文情報)を直ちに厨房のプリンタから出力(印字)するという技術(以下、第2の従来技術という。)が記載されている。
【0005】
これらの従来技術では、ハンディ端末に入力された注文情報が上記(2)の段階で直ちに厨房に伝えられる(プリンタから出力される)仕組みになっているため、いちいち接客係が厨房に出向いて注文内容を伝えたり、あるいは、厨房に向かって大声で伝えたりする必要がない。したがって、店内の雰囲気を壊さず、また、目障りな接客係の移動を最小限に留めることができるという効果が認められる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平6−110908号公報
【特許文献2】特開2000−35992号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記の第1および第2の従来技術にあっては、客への料理出しを早めて顧客満足度を向上し、また、収益向上を図るという点で未だ改善の余地がある。
【0008】
この改善点について説明する。従来技術では、上記(2)の段階、すなわち、客から注文を受けた段階で厨房にその注文情報を伝える仕組みとなっているが、冒頭の「接客の流れ」からも分かるように、この(2)よりも前の(1)の段階で客の入店が判明し、しかも多くの客は、(1)と(2)の間でメニューを見ながら料理の品定めを行うから、(1)から(2)までの経過時間は少なくないといえる。
【0009】
この経過時間を有効利用できれば、客への料理出しの時間短縮を図ることができる。これは、一般的に昼食時等の混雑する時間帯ではランチメニューなどの定番料理がよく注文されることから、客の入店段階、つまり上記(1)の段階で、入店客数に応じた事前準備(たとえば、定番料理の器を揃えたり、材料の下ごしらえをしたりすること。下準備ともいう。)を開始することにより、料理出しの時間を短縮できるからである。
【0010】
しかし、従来技術は、上記(1)の段階の情報、すなわち、新規の入店客数などの情報を上記(1)の段階で厨房に知らせる仕組みになっていないため、事前準備を開始することができず、したがって、客への料理出しを早めることができないという問題点があった。
【0011】
もちろん、小規模店であれば、厨房から店内の様子を覗うことができるので、状況に応じて事前準備を始めることが可能であるが、中・大規模店のように、厨房が隔離されている場合や離れた場所に位置している場合は、厨房から店内の様子が分からないため、必然的に上記の問題点が生じる。
【0012】
本発明の課題は、調理の事前準備を開始するための有益な情報を速やかに厨房に伝えることができ、これにより、客への料理出しを早めることができるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
請求項1記載の発明は、客の注文情報を送信するハンディ端末と、このハンディ端末から送信された注文情報を厨房用端末に出力するコントローラとを含む注文情報管理装置において、前記ハンディ端末は、新規入店の客数を入力する客数入力部と、前記客数入力部に入力された客数を示す客数情報を前記コントローラに送信する送信手段とを備え、前記コントローラは、前記ハンディ端末から送信された前記客数情報を受信する受信手段と、前記受信手段によって受信された前記客数情報を前記厨房用端末に出力する情報出力手段とを備える。
【0014】
請求項2記載の発明は、請求項1に記載の注文情報管理装置において、前記厨房用端末は、前記注文情報及び前記客数情報を印刷出力する厨房用プリンタである。
【0015】
請求項3記載の発明は、請求項1に記載の注文情報管理装置において、前記厨房用端末は、前記客数情報を表示出力する情報表示部である。
【0016】
請求項4記載の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の注文情報管理装置において、前記情報出力手段は、前記客数情報を前記厨房用端末に出力する際に、同時に、前記厨房用端末に対して音や光を発するように指示する。
【0017】
請求項5記載の発明は、請求項4に記載の注文情報管理装置において、前記の音は、前記客数情報に対応した内容を持つ合成音声である。
【0018】
請求項6記載の発明は、請求項1乃至5のいずれかに記載の注文情報管理装置において、前記客数入力部は、前記ハンディ端末の動きに対応して前記客数を入力する。
【0019】
請求項7記載の発明は、請求項1乃至6のいずれかに記載の注文情報管理装置において、前記送信手段は、前記ハンディ端末が所定の姿勢になったときに前記客数情報を前記コントローラに送信する。
【0020】
請求項8記載の発明は、客の注文情報を送信するハンディ端末と、このハンディ端末から送信された注文情報を厨房用端末に出力するコントローラとを含む注文情報管理装置の制御方法において、前記ハンディ端末は、新規入店の客数を入力する客数入力工程と、前記客数入力工程で入力された客数を示す客数情報を前記コントローラに送信する送信工程とを含み、前記コントローラは、前記ハンディ端末から送信された前記客数情報を受信する受信工程と、前記受信工程によって受信された前記客数情報を前記厨房用端末に出力する情報出力工程とを含む。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、調理の事前準備を開始するための有益な情報を速やかに厨房に伝えることができ、これにより、客への料理出しを早めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】実施形態の注文情報管理装置を備えた飲食店の一例平面図である。
【図2】注文情報管理装置17の構成図である。
【図3】ハンディ端末23〜25の画面表示例を示す図である。
【図4】ハンディ端末23〜25のCPU45aで実行される制御プログラムの動作フローを示す図である。
【図5】注文データテーブルの構造模式図である。
【図6】端末データテーブルと担当者データテーブルの構造模式図である。
【図7】コントローラ18のCPU35で実行される制御プログラムの概略動作フロー図である。
【図8】処理Aの動作フロー図である。
【図9】処理AのステップS52を実行したときの注文データテーブル78の状態を示す図である。
【図10】処理Bの動作フロー図である。
【図11】処理BのステップS64を実行したときの注文データテーブル78の状態を示す図である。
【図12】処理Cの動作フロー図である。
【図13】情報表示部26を必要としない変形例を示す図である。
【図14】新規入店客の「席番号」やその「客数」を簡単に入力するための改善例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の実施形態を、図面を参照しながら説明する。
図1は、実施形態の注文情報管理装置を備えた飲食店の一例平面図である。この図において、飲食店1は、入店客Kに対して所望の飲食サービスを提供するホール2、このホール2から独立した(たとえば、閉鎖壁2aで隔てられている)厨房3および事務室4などの各部屋からなり、ホール2にはいくつかの席5〜8と会計カウンター9が設けられている。なお、それぞれの席5〜8に記載されたカギ括弧付の数字は便宜的な席番号を表している。すなわち、席5の席番号は〔1〕、席6の席番号は〔2〕、席7の席番号は〔3〕、席8の席番号は〔4〕である。
【0024】
ホール2には1乃至複数人(ここでは便宜的に3人とする)の接客係10〜12と1人の会計係13が配置されており、また、厨房3には1乃至複数人(ここでは便宜的に2人とする)の調理人14、15が配置され、さらに、必要であれば、この飲食店1の統括責任者(支配人等)16が任意の場所(図では事務室4)に配置されている。
【0025】
飲食店1には、実施形態の注文情報管理装置17が備えられている。この注文情報管理装置17は、店内の適宜場所(図では事務室4)に設置されたコントローラ18と、会計カウンター9に設置された会計機19と、厨房3に設置された厨房用プリンタ20と、ホール2に設置されたホール用プリンタ21と、ホール2の壁面に設置された無線中継部(無線LANアクセスポイント)22と、接客係10〜12の各々によって携帯される複数台のハンディ端末23〜25と、厨房3の調理人14、15から容易に視認できる位置(たとえば、厨房3の壁面)に設置された情報表示部26とを備えて構成されている。厨房3に設置された厨房用プリンタ20と情報表示部26は、いずれも、厨房3に位置する注文情報管理装置17の端末(すなわち、厨房用端末)である。なお、この図では、2台のプリンタ(ホール2と厨房3に設置されたもの)しか示していないが、これに限らず、たとえば、事務室4などにもプリンタを設置してもよい。
【0026】
ハンディ端末23〜25を除く各部(コントローラ18、会計機19、厨房用プリンタ20、ホール用プリンタ21、無線中継部22および情報表示部26)は、それぞれLANケーブル27〜32を介してハブ(またはルータでもよい)33に接続されており、このハブ33を介して、いわゆる有線によるネットワークを構成している。また、ハンディ端末23〜25は無線LAN端末であり、無線中継部22を経由して上記のネットワークに接続されている。
【0027】
図2は、注文情報管理装置17の構成図である。この図において、コントローラ18は、コンピュータ(以下、CPU(Central Processing Unit)35)を含むセンター処理部36と、このCPU35で実行する制御プログラムを記憶したプログラム記憶部37と、後述のデータテーブル(図5、図6参照)などを記憶したデータ記憶部38とを備えるとともに、キーボード39やマウス40などの入力部41と、液晶ディスプレイ等の表示部42とを備えて構成されており、プログラム記憶部37に記憶された制御プログラムをCPU35で実行することにより、注文情報管理装置17の動作全体を統括制御する。
【0028】
会計機19はキャッシュレジスタ兼用の精算機であり、精算の際に会計係13によって操作され、入出金等の精算情報をハブ33を介してコントローラ18に出力する。
【0029】
ハンディ端末23〜25は、前述のとおり、無線LAN端末であって、その構成はいずれも同様であるが、たとえば、ハンディ端末25を例に説明すると、このハンディ端末25は、カーソルキー43や決定キー44およびその他の各種機能キーなどを含む操作部45と、CPU45aやROM(読み出し専用メモリ:Read Only Memory)45b、RAM(随時アクセスメモリ:Random Access Memory)45cおよびPROM(書き込み可能な読み出し専用メモリ:Programmable ROM)45dを含むデータ処理部45と、無線LAN用の通信部46と、液晶ディスプレイ等の表示部47と、表示部47の前面を覆って配設されたタッチパネル48と、バッテリを含む電源部49とを備えて構成されており、ROM45bに記憶された制御プログラムをCPU45aで実行することにより、ハンディ端末25の動作を制御する。他のハンディ端末23、24についても同様である。
【0030】
ホール用プリンタ21と厨房用プリンタ20は、いずれもコントローラ18から適宜に出力される情報を紙に印刷して出力するものであり、ホール用プリンタ21は精算の際に必要となる情報(席番号、注文料理名、その数量、小計額および合計支払額等)を記したレシート(精算伝票または勘定書ともいう)を印刷し、また、厨房用プリンタ20は調理に必要な情報(席番号、注文料理名およびその数量等)を記したキッチン伝票を印刷する。
【0031】
情報表示部26は、この実施形態に特有の構成要素の一つであり、コントローラ18から適宜に出力される“所定の情報”を、厨房3の調理人14、15に対して視認性よく表示する。この情報表示部26には、数字表示セル、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、EL(Electro-Luminescence)パネルまたはLED(Light Emitting Diode)パネルなどの様々な表示デバイスのなかから、コストや表示能力等を勘案し、適切なものを選択して用いることができる。
【0032】
ここで、“所定の情報”とは「調理の事前準備を開始するための有益な情報」のことをいう。つまり、実際の調理は、客の注文情報が厨房3に届いた時点(厨房用プリンタ20からキッチン伝票が出力された時点)で開始されるが、料理出しの時間短縮を図るには、調理に先立ち、ある程度の事前準備(たとえば、器を揃えたり材料の下ごしらえをしたりなど)を済ませておくのが効果的であることが経験則上、知られているからである。この事前準備に必要な情報は、少なくとも「新規入店の客数」(理想的には新規入店の客で且つまだ注文を済ませていない客の数)である。
【0033】
この客数を厨房3でリアルタイムに把握できれば、調理人14、15は、たとえば、「そろそろ混み始めた」と判断し、定番料理の器を揃えたり、下ごしらえを始めたりすることができ、これにより、実際に調理を開始する前にある程度の事前準備を済ませておくことができるから、その分だけ、調理時間を早めて料理出しの時間短縮を図ることができる。
【0034】
“所定の情報”の表示例を、図2の右下に吹き出して示している。この表示例では、情報表示部26の画面に“12時30分現在”、“新規入店3人”、“現在の未注文客数5人”という表示がなされている。この表示内容から、12時30分現在の通知時点における新規入店客数は3人で、且つ、同時点の未注文客数は5人であることが容易にわかる。これらの表示のうち、時分を表す“12”と“30”および人数を表す“3”と“5”は、可変情報(適宜に変化する情報)であり、他の表示情報(“時”、“分現在”、“新規入店”“未注文客数”および“人”)は固定情報である。したがって、情報表示部26は、基本的に、可変情報だけを逐次変更可能に表示できる仕組みになっていればよく、他の表示情報(“時”、“分現在”、“新規入店”“未注文客数”および“人”)は画面上に固定表示(印刷またはシール貼付など)しておいてもかまわない。このような基本的仕組みにすれば、可変情報用のみの限定的な表示要素(たとえば、1桁や2桁程度の数字表示セル)とすることができるので、情報表示部26のコストを下げることができる。なお、この例はコスト重視のベストモードを示しているに過ぎない。コストを重視しないのであれば、たとえば、液晶ディスプレイやプラズマディスプレイまたはELパネルもしくはLEDパネルなどの使用が好ましい。これらはいずれも表示品質と表示のレイアウト自在性の点で優れているからであり、前記の表示情報(通知時刻や新規入店客数および未注文客数)を自由なレイアウト、すなわち、適切な大きさで、しかも目立つ文字フォントや色で綺麗に表示できるからである。なお、以下の説明で、単に「未注文客数」という場合、この「未注文客数」には、上記の「通知時刻」や「新規入店客数」も含まれているものとする。
【0035】
図3は、ハンディ端末23〜25の画面表示例を示す図である。この図において、メインメニュー画面50は、ハンディ端末23〜25の電源投入時や待機中に表示部47に表示される初期画面である。接客係10〜12は、このメインメニュー画面50から様々な操作を行う。メインメニュー画面50には、“メインメニュー”と書かれた画面タイトル51と、いくつかのメニューボタン(この図では席案内ボタン52、注文受付ボタン53、‥‥‥、システム設定ボタン54)とが設けられており、接客係10〜12は、新規入店客を空席に案内したときに席案内ボタン52を押して所要の操作を行い、また、客からの注文を受けたときに注文受付ボタン53を押して所要の操作を行う。さらに、必要に応じ、システム設定ボタン54を押して担当者設定等の所要のシステム操作を行う。
【0036】
なお、三つのメニューボタン(席案内ボタン52、注文受付ボタン53、システム設定ボタン54)は一例であり、これ以外のメニューボタンを備えていてもよいことはもちろんである。
【0037】
メインメニュー画面50の席案内ボタン52を押すと、メインメニュー画面50が消えて席案内画面55が表示されるようになっている。この席案内画面55には、“席案内”と書かれた画面タイトル56と、席番号入力部57と、客数入力部58と、OKボタン59と、キャンセルボタン60とが設けられている。接客係10〜12は、新規入店客の席番号を席番号入力部57に入力するとともに、その客数(新規入店客の人数)を客数入力部58に入力し、入力した情報(席番号と客数)を確認して間違いがなければOKボタン59を押し、その情報を無線中継部22を経由してコントローラ18に送信(第1の送信処理61/詳細は後述)する。なお、キャンセルボタン60は間違って席案内画面55を開いてしまったときなどのための対処ボタンであり、このキャンセルボタン60を押すと、メインメニュー画面50に戻る(席案内画面55が消えてメインメニュー画面50が表示される)ようになっている。OKボタン59を押したときも同様にメインメニュー画面50に戻るが、その際に後述の第1の送信処理61が実行される点で、キャンセルボタン60と相違する。
【0038】
なお、席番号入力部57と客数入力部58は、席番号や客数をそれぞれ文字入力するタイプのもの(テキストボックスコントロール等)であってもよいが、操作の省力化を考慮すると、あらかじめ設定されている複数の選択肢の中から任意に選ぶことができるタイプのものとすることが望ましい。たとえば、リストボックスコントロールなどは選択式の一例である。このリストボックスコントロールは、あらかじめ登録した複数の情報をリスト方式で表示し、そのリスト内の情報をユーザ選択できるようにした汎用コントロールであるから、たとえば、その店の全ての席番号(図1の〔1〕〜〔4〕参照)をあらかじめ登録しておけば、客を案内した席番号をワンタッチで入力することができ、文字入力タイプに比べて操作の省力化を図ることができる。客数についても同様である。一般的にグループ客の人数は通常2〜3人、多くても5人〜10人程度であるので、最大人数を仮に10人と見積もった場合には、リストボックスコントロールにあらかじめ“1”から“10”までの数字を登録しておけばよい。同様に新規入店客数をワンタッチで入力することができ、文字入力タイプに比べて操作の省力化を図ることができる。
【0039】
また、この観点に立てば、リストボックスコントロール以外にも様々な入力インターフェースが考えられる。たとえば、その店の全ての席に対応した複数の席番号ボタン(図1の例でいえば“1”から“4”までの席番号ボタン)と、最大人数を仮に10人と見積もった場合の“1”から“10”までの客数ボタンとを設けておいてもよい。同様にしてワンタッチで席番号と客数とを入力でき、操作の省力化を図ることができる。
【0040】
次に、メインメニュー画面50の注文受付ボタン53を押すと、メインメニュー画面50が消えて注文受付画面62が表示されるようになっている。この注文受付画面62には、“注文受付”と書かれた画面タイトル63と、席番号入力部64と、第1料理名入力部65と、第1数量入力部66と、‥‥‥第n料理名入力部67と、第n数量入力部68と、OKボタン69と、キャンセルボタン70とが設けられている。ここで、第1料理名入力部65‥‥‥第n料理名入力部67は客が注文した料理名または料理コード(説明の便宜上、料理コードとする。)を入力するためのものであり、また、第1数量入力部66‥‥‥第n数量入力部68は、それらの料理の数量を入力するためのものである。各々の入力部の頭に付けた“第1”や“第n”は、n個の料理コードとその数量を入力できることを表しており、たとえば、n=10とすれば、10品目までの料理コードとその数量を入力することができる。
【0041】
接客係10〜12は、客からの注文を受けたときに、その注文情報(料理コードと数量)を第1料理名入力部65、第1数量入力部66‥‥‥第n料理名入力部67、第n数量入力部68に入力し、入力した情報(料理コードと数量)を確認して間違いがなければOKボタン69を押し、その情報を無線中継部22を経由してコントローラ18に送信(第2の送信処理71/詳細は後述)する。なお、キャンセルボタン70は間違って注文受付画面62を開いてしまったときなどのための対処ボタンであり、このキャンセルボタン70を押すと、メインメニュー画面50に戻る(注文受付画面62が消えてメインメニュー画面50が表示される)ようになっている。OKボタン69を押したときも同様にメインメニュー画面50に戻るが、その際に後述の第2の送信処理71が実行される点で、キャンセルボタン70と相違する。
【0042】
なお、前記と同様に、席番号入力部64、第1料理名入力部65、第1数量入力部66‥‥‥第n料理名入力部67、第n数量入力部68についても、それぞれ席番号や料理コードおよび数量を文字入力するタイプのもの(テキストボックスコントロール等)であってもよいが、操作の省力化を考慮すると、あらかじめ設定されている複数の選択肢の中から任意に選ぶことができるタイプのもの(前記のリストボックスコントロールや選択ボタン式など)とすることが望ましい。
【0043】
次に、メインメニュー画面50のシステム設定ボタン54を押すと、メインメニュー画面50が消えてシステム設定画面72が表示されるようになっている。このシステム設定画面72には、“システム設定”と書かれた画面タイトル73や担当者選択部74などが設けられているとともに、OKボタン75およびキャンセルボタン76が設けられている。担当者選択部74は、ハンディ端末23〜25の個々の携帯者(接客係10〜12の各々)を設定するためのものである。たとえば、図示の例では担当者“伊藤二郎”の頭にマーク(○記号)が付けられており、この場合、一つのハンディ端末(たとえば、ハンディ端末25)の現在の携帯者(担当者)として“伊藤二郎”という氏名の接客係12が設定されている。この担当者選択部74は任意の氏名を選択すると、その選択された氏名の頭にマークが付くようになっている。たとえば、現在マークされている“伊藤二郎”の一つ上の“阿部一男”を選択すると、“伊藤二郎”のマークが消え、新たに“阿部一男”の頭にマークが付くようになっている。このように担当者の設定(マーク付け)を行うと、その設定情報(担当者の氏名)を確認して間違いがなければOKボタン75を押し、その情報(担当者コード)を無線中継部22を経由してコントローラ18に送信(第3の送信処理77/詳細は後述)する。なお、キャンセルボタン76は間違ってシステム設定画面72を開いてしまったときなどのための対処ボタンであり、このキャンセルボタン76を押すと、メインメニュー画面50に戻る(システム設定画面72が消えてメインメニュー画面50が表示される)ようになっている。OKボタン75を押したときも同様にメインメニュー画面50に戻るが、その際に後述の第3の送信処理77が実行される点で、キャンセルボタン76と相違する。
【0044】
なお、ここでは、選択された担当者の頭に所定のマーク(図では○記号)を付けているが、これは一例に過ぎない。選択状態を明示できればよく、たとえば、反転表示したり、色分けしたりする方式でもよい。
【0045】
図4は、ハンディ端末23〜25のCPU45aで実行される制御プログラムの動作フローを示す図であり、(a)は第1の送信処理61、(b)は第2の送信処理71、(c)は第3の送信処理77である。
【0046】
第1の送信処理61は、席案内時(正確には席案内画面55のOKボタン59が押されたとき)に実行される処理であり、この処理では、端末IDと席番号および客数を無線中継部22を経由してコントローラ18に送信(ステップS11)する。ここで、「席番号」は席案内画面55の席番号入力部57に入力された情報、「客数」は同じく席案内画面55の客数入力部58に入力された情報であり、ID情報は、第1の送信処理61を実行したハンディ端末23、24または25の端末識別情報である。
【0047】
また、第2の送信処理71は、注文受付時(正確には注文受付画面62のOKボタン69が押されたとき)に実行される処理であり、この処理では、端末IDと席番号と料理コードと数量とを無線中継部22を経由してコントローラ18に送信(ステップS21)する。ここで、「席番号」は注文受付画面62の席番号入力部64に入力された情報、「料理コード」は同じく注文受付画面62の第1〜第n料理名入力部65、67に入力された情報、「数量」は同じく注文受付画面62の第1〜第n数量入力部66、68に入力された情報であり、ID情報は、第2の送信処理71を実行したハンディ端末23、24または25の端末識別情報である。
【0048】
また、第3の送信処理77は、システム設定時(正確にはシステム設定画面72のOKボタン75が押されたとき)に実行される処理であり、この処理では、端末IDと担当者コードとを無線中継部22を経由してコントローラ18に送信(ステップS31)する。ここで、「担当者コード」はシステム設定画面72の担当者選択部74で選択された(マークされた)担当者の情報(担当者コード)であり、ID情報は、第3の送信処理77を実行したハンディ端末23、24または25の端末識別情報である。
【0049】
図5は、コントローラ18のデータ記憶部38に格納される注文データテーブル78の構造模式図である。この注文データテーブル78は行列方式のデータベーステーブルであり、各行(レコード)を複数のフィールド、たとえば、注文IDフィールド78a、担当者コードフィールド78b、席番号フィールド78c、客数フィールド78d、注文情報フィールド78eなどに分けている。そのうちの注文情報フィールド78eはさらに「注文1」、「注文2」、‥‥‥「注文n」のn個のサブフィールドに区分けされており、また、n個のサブフィールドはそれぞれ破線で仕切られ、破線の左側を料理コードフィールド78f、78h、78j、破線の右側を料理の数量フィールド78g、78i、78kとしている。
【0050】
注文IDフィールド78aには一つの注文ごとに割り当てられる固有の識別情報が格納され、担当者コードフィールド78bにはその注文を受けた担当者コードが格納される。また、席番号フィールド78cにはその注文を出した客が座っている席番号が格納され、客数フィールド78dにはその席番号に着座している客数が格納される。また、注文情報フィールド78eには、その注文の詳細情報(最大n個の料理コードと各々の数量)が格納される。
【0051】
なお、このフィールド構成は、必要最低限のものを示しているに過ぎない。たとえば、注文日や各料理の値段などのフィールドは当然必要である。また、それらに加え、さらに、料理出しが完了したことを示す情報フィールドなどを設けておいてもよい。
【0052】
図6は、コントローラ18のデータ記憶部38に格納される端末データテーブル79と担当者データテーブル80の構造模式図である。これら二つのデータテーブル(端末データテーブル79と担当者データテーブル80)も行列方式のデータベーステーブルであり、各行(レコード)を複数のフィールド、たとえば、端末データテーブル79にあっては、端末IDフィールド79aと担当者コードフィールド79bとに、また、担当者データテーブル80にあっては、担当者コードフィールド80aと担当者名フィールド80bとに分けられている。
【0053】
端末データテーブル79の端末IDフィールド79aにはハンディ端末23〜25の各々の端末ID(端末識別情報)が格納され、担当者コードフィールド79bには各々のハンディ端末23〜25を現在携行している担当者(接客係10〜12)の担当者コードが格納される。また、担当者データテーブル80の担当者コードフィールド80aには各担当者(接客係10〜12)の担当者コードが格納され、担当者名フィールド80bには各担当者の氏名が格納される。
【0054】
これら二つのデータテーブル(端末データテーブル79と担当者データテーブル80)は、担当者コードをキーにしてリンクされた、いわゆる「リレーショナルデータベース」である。
【0055】
今、図示の例のように、担当者データテーブル80の第1レコード(R1)の担当者コードフィールド80aに“T001”、第2レコード(R2)の担当者コードフィールド80aに“T002”、第3レコード(R3)の担当者コードフィールド80aに“T003”という担当者コードが格納され、且つ、担当者データテーブル80の第1レコード(R1)の担当者名フィールド80bに“阿部一男”、第2レコード(R2)の担当者名フィールド80bに“伊藤二郎”、第3レコード(R3)の担当者名フィールド80bに“有働三子”という氏名が格納されていた場合を考える。
【0056】
この場合に、たとえば、端末データテーブル79の第1レコード(R1)の端末IDフィールド79aに“X001”、第2レコード(R2)の端末IDフィールド79aに“X002”、第3レコード(R3)の端末IDフィールド79aに“X003”という端末IDを格納し、且つ、端末データテーブル79の第1レコード(R1)の担当者コードフィールド79bに“T003”、第2レコード(R2)の担当者コードフィールド79bに“T001”、第3レコード(R3)の担当者コードフィールド79bに“T002”という担当者コードを格納したとすると、これら各レコードの担当者コード(R1→“T003”、R2→“T001”、R3→“T002”)と同じ担当者コードが、担当者データテーブル80の第1レコード(R1→“T001”)、第2レコード(R2→“T002”)、第3レコード(R3→“T003”)に格納されているから、二つのデータテーブル(端末データテーブル79と担当者データテーブル80)の各レコード(R1〜R3)は、それらの担当者コード(“T001”、“T002”、“T003”)をキーにして、以下のようにリンク(リレーション)される。
<“T003”>
端末データテーブル79のR1と担当者データテーブル80のR3
<“T001”>
端末データテーブル79のR2と担当者データテーブル80のR1
<“T002”>
端末データテーブル79のR3と担当者データテーブル80のR2
【0057】
このように、二つのデータテーブル(端末データテーブル79と担当者データテーブル80)をリレーションさせることにより、端末IDをキーにして端末データテーブル79を参照するだけで、ハンディ端末23〜25の現在の使用者(接客係10〜12)の“氏名”を得ることができる。
【0058】
このリレーショナル構造は、二つのデータテーブル(端末データテーブル79と担当者データテーブル80)だけでなく、注文データテーブル78との間にも構成されており、たとえば、注文データテーブル78の担当者コードは、端末IDをキーにして端末データテーブル79の担当者コードフィールド79bからルックアップされたものである。
【0059】
図7は、コントローラ18のCPU35で実行される制御プログラムの概略動作フロー図である。この制御プログラムでは、ハンディ端末23〜25からの信号受信を判定する処理(ステップS41)をループ(繰り返し実行)し、信号を受信すると、ループを抜けてその受信内容の判別処理を実行する(ステップS42)。信号内容とは、ハンディ端末23〜25において適宜に実行される三つの送信処理(図4の第1の送信処理61、第2の送信処理71および第3の送信処理77)の各々の送信内容であり、具体的には第1の送信処理61の場合の「端末ID、席番号および客数」、第2の送信処理71の場合の「端末ID、席番号、料理コードおよび数量」、第3の送信処理77の場合の「端末IDおよび担当者コード」である。
【0060】
信号内容が第1の送信処理61によるものである場合は「処理A」を実行(ステップS43)してから信号受信の判定ループ(ステップS41)に戻り、第2の送信処理71によるものである場合は「処理B」を実行(ステップS44)してから信号受信の判定ループ(ステップS41)に戻り、第3の送信処理77によるものである場合は「処理C」を実行(ステップS45)してから信号受信の判定ループ(ステップS41)に戻る。なお、信号内容がいずれにも該当しない場合は、そのまま信号受信の判定ループ(ステップS41)に戻る。
【0061】
図8は、処理Aの動作フロー図である。この処理Aでは、まず、注文データテーブル78に新規レコードを追加し(ステップS51)、その新規レコードに、ハンディ端末から送られてきた情報(第1の送信処理61によって送信された端末IDや席番号および客数)を格納する(ステップS52)。すなわち、新規レコードの担当者コードフィールド78bに、端末IDをキーにして端末データテーブル79からルックアップした「担当者コード」を格納するとともに、席番号フィールド78cに「席番号」を格納し、さらに、客数フィールド78dに「客数」を格納する。
【0062】
図9は、処理AのステップS52を実行したときの注文データテーブル78の状態を示す図である。この図において、注文IDフィールド78aには、この注文に割り当てられた固有の識別情報(例:“A001”)が格納されており、また、担当者コードフィールド78bには、端末IDをキーにして端末テータテーブル79からルックアップされた担当者コード(例:“T001”)が格納されており、また、席番号フィールド78cには、席番号(例:“1”)が格納され、さらに、客数フィールド78dには、客数(例:“4”)が格納されているが、この段階では、注文情報フィールド78f〜78kにはまだ何のデータも格納されていない(空になっている)。
【0063】
次いで、注文データテーブル78の全レコードの中でまだ注文情報が入っていない(「注文1」、「注文2」、‥‥‥「注文n」のいずれにもデータが入っていない)全てのレコード(未注文レコード)を抽出し、それらの未注文レコードの客数フィールド78dの値を合算して、その合算値を「未注文客数」とする(ステップS53)とともに、ステップS51で新規に追加したレコードの客数フィールド78dの格納値(客数)を「新規入店客数」とし、最後に、その「新規入店客数」と「未注文客数」に現在の時刻を添えて厨房3の情報表示部26に出力(ステップS54)した後、図7のフローに戻る。ここで、「未注文客数」とは、新規入店客および入店済み既存客のうち、まだ注文をしていない客の総数であり、図2の右下に示した吹き出しを例にすれば“5”(つまり、この例では「未注文客数」=5人)のことである。また、「新規入店客数」とは、処理Aの実行直前の時点(現在時刻)で新規に入店した客数のことであり、図2の右下に示した吹き出しを例にすれば“3”(つまり、この例では「新規入店客」=3人)のことである。
【0064】
したがって、ハンディ端末23〜25の席案内画面55で席番号と新規入店の客数を入力し、その席案内画面55のOKボタン59を押して、ハンディ端末23〜25に第1の送信処理61を実行させることにより、そのハンディ端末23〜25の固有情報(端末ID)と席番号および新規入店客数を無線中継部22経由でコントローラ18に送信することができ、コントローラ18側で処理Aを自動実行して、注文データテーブル78の新規レコードに席番号および新規入店客数を格納するとともに、現時点の「未注文客数」を計算して、その「未注文客数」と「新規入店客数」とを現在の時刻(通知時刻)を添えて厨房3の情報表示部26に出力することができる。
【0065】
その結果、厨房3では、その「新規入店客数」や「未注文客数」を見て「そろそろ混み始めた」などと判断することができ、実際の調理に先立ち、器を揃えたり材料の下ごしらえをしたりなどの事前準備を始めておくことができるから、料理出しの時間短縮を図り、顧客満足度の向上と収益向上につなげることができる。
【0066】
なお、処理AのステップS54で「新規入店客数」や「未注文客数」を厨房3の情報表示部26に出力する際に、同時に音や光による報知を行うことが好ましい。つまり、あらたな「新規入店客数」や「未注文客数」で情報表示部26の表示を更新するのと同時に音や光で報知すれば、調理人14、15に対して注意を喚起できるので好ましい。この音や光は単純な電子音またはストロボ光もしくは回転光であってもよいが、とりわけ音にする場合には、合成音声による読み上げ式(たとえば、“現在の新規入店客数は○人、未注文客数は○人です”など)にすると、調理人14、15の仕事の手を止めないのでより好ましい。
【0067】
図10は、処理Bの動作フロー図である。この処理Bでは、まず、ハンディ端末23〜25から送られてきた「席番号」をキーにして注文データテーブル78を検索する(ステップS61)。そして、注文データテーブル78に該当する席番号のレコードがあるか否か(つまり、検索がヒットしたか否か)を判定し(ステップS62)、ヒットしなかった場合は、間違った席番号がハンディ端末23〜25から送られてきたと判断し、所要のエラー処理(たとえば、送信元のハンディ端末23〜25にエラーメッセージを送り返すなどの処理)を実行(ステップS63)した後、図7のフローに戻る。
【0068】
一方、ステップS62でヒットありが判定された場合、すなわち、ハンディ端末23〜25から送られてきた「席番号」と一致するレコードが注文データテーブル78に存在している場合には、次に、そのレコードの注文情報フィールド78eに、ハンディ端末23〜25から送られてきた注文情報(「料理コード」と「数量」)を格納(ステップS64)するとともに、その注文情報を厨房用プリンタ20に出力して印刷(ステップS65)させた後、図7のフローに戻る。
【0069】
図11は、処理BのステップS64を実行したときの注文データテーブル78の状態を示す図である。この図において、注文IDフィールド78a、担当者コードフィールド78b、席番号フィールド78cおよび客数フィールド78dには、すでに先の「処理A」(図8参照)によって所要の情報(注文ID=“A001”、担当者コード=“T001”、席番号=“1”、客数=“4”)が格納済みであり、注文情報フィールド78f〜78kだけが空になっているが、処理BのステップS64を実行することにより、この注文情報フィールド78f〜78kにも所要の情報(料理コードや数量)が格納されるようになっている。たとえば、図11の例では、注文情報フィールド78eの「注文1」フィールド48f、78gにそれぞれ“004”と“1”が格納され、「注文2」フィールド48h、78iにそれぞれ“012”と“1”が格納され、‥‥‥「注文n」フィールド48j、78kにそれぞれ“022”と“2”が格納されている。
【0070】
先にも説明したとおり、これらの「注文1」、「注文2」、‥‥‥「注文n」の各フィールドの破線の左側は料理コード格納用、右側は料理数量格納用であるから、上記の“004”、“012”および“022”は各々料理コードを示し、且つ、“1”、“1”および“2”は各料理の数量を示している。たとえば、料理コード“004”を“テリヤキハンバーグ”、料理コード“012”を“とんかつ膳”、料理コード“022”を“ライス大盛り”とすると、この例では、“テリヤキハンバーグ”×1個、“とんかつ膳”×1個、“ライス大盛り”×2個という注文情報が格納されたことになる。
【0071】
したがって、ハンディ端末23〜25の注文受付画面62で席番号と注文情報(料理コードおよび数量)を入力し、その注文受付画面62のOKボタン69を押して、ハンディ端末23〜25に第2の送信処理71を実行させることにより、そのハンディ端末23〜25の固有情報(端末ID)と注文情報(料理コードおよび数量)とを無線中継部22経由でコントローラ18に送信することができ、コントローラ18側で処理Bを自動実行して、注文データテーブル78の該当レコードに注文情報(料理コードおよび数量)を格納するとともに、その注文情報(料理コードおよび数量)を厨房用プリンタ20から出力することができる。
【0072】
図12は、処理Cの動作フロー図である。この処理Cでは、まず、ハンディ端末23〜25から送られてきた「端末ID」をキーにして端末データテーブル79を検索する(ステップS71)。そして、端末データテーブル79に該当する端末IDのレコードがあるか否か(つまり、検索がヒットしたか否か)を判定し(ステップS72)、ヒットしなかった場合は、間違った端末IDがハンディ端末23〜25から送られてきたと判断し、所要のエラー処理(たとえば、送信元のハンディ端末23〜25にエラーメッセージを送り返すなどの処理)を実行(ステップS73)した後、図7のフローに戻る。
【0073】
一方、ステップS72でヒットありが判定された場合、すなわち、ハンディ端末23〜25から送られてきた「端末ID」と一致するレコードが端末データテーブル79に存在している場合には、次に、そのレコードの担当者コードフィールド79bの情報を、ハンディ端末23〜25から同時に送られてきた「担当者コード」で更新(ステップS74)した後、図7のフローに戻る。
【0074】
したがって、ハンディ端末23〜25のシステム設定画面72で担当者の選択を行い、そのシステム設定画面72のOKボタン75を押して、ハンディ端末23〜25に第3の送信処理77を実行させることにより、そのハンディ端末23〜25の固有情報(端末ID)と選択した担当者コードとを無線中継部22経由でコントローラ18に送信することができ、コントローラ18側で処理Cを自動実行して、端末データテーブル79のデータを更新することができる。
【0075】
以上のとおりであるから、この実施形態では、以下の効果を得ることができる。
【0076】
(i)ハンディ端末23〜25に入力した客の注文情報を直ちに厨房用プリンタ20でキッチン伝票に印刷して出力することができるので、厨房3の調理人14、15は速やかに調理を開始することができる。この効果(i)は、冒頭で説明した第1および第2の従来技術でも有しているが、本実施形態では、この効果(i)に加えて、さらに以下の格別の効果を得ることができる。
【0077】
(ii)すなわち、新規入店客の席番号やその客数をハンディ端末23〜25に入力すると、その情報が直ちにコントローラ18に伝えられ、コントローラ18で処理A(図8参照)が実行される。そして、この処理Aで、現時点の「未注文客数」、つまり、新規入店客および入店済み既存客のうち、まだ注文をしていない客の総数が計算され、その「未注文客数」と「新規入店客数」が厨房3の情報表示部26に出力されるので、厨房3では、その「新規入店客数」や「未注文客数」を見て「そろそろ混み始めた」などと判断することができ、実際の調理に先立ち、器を揃えたり材料の下ごしらえをしたりなどの事前準備を始めることができるから、結局、料理出しの時間短縮を図り、顧客満足度の向上と収益向上につなげることができるという前記の第1および第2の従来技術にない格別の効果を得ることができる。
なお、ここでは、「未注文客数」、つまり、新規入店の客で且つまだ注文を済ませていない客の数としているが、これは、望ましいベストモードである。原理的には、新規の客が入店するたびに、その客数を厨房3に知らせるようにすればよい。少なくとも新規入店の客数さえ分かれば、その客数の大小に応じて事前準備を始めるか否かを判断できるからである。
【0078】
(iii)また、処理Aで「新規入店客数」や「未注文客数」を厨房3の情報表示部26に出力する際に、同時に音や光による報知を行うようにすれば、調理人14、15に対して注意を喚起できるので好ましい。
【0079】
(iv)この音や光は単純な電子音またはストロボ光もしくは回転光であってもよいが、とりわけ、音声合成による読み上げ式(たとえば、“現在の新規入店客数は○人、未注文客数は○人です”など)にすると、目視しなくてもよくなり、調理人14、15の仕事の手を休めさせないのでより好ましい。
【0080】
実施形態の構成と作用およびそれらの構成と作用から自明的に導き出される効果は以上のとおりであるが、その効果を得るための構成は以上の例示のものに限らず、様々なものが考えられる。たとえば、以下のようにしてもよい。
【0081】
図13は、情報表示部26を必要としない変形例を示す図である。この図において、厨房用プリンタ20は既述のとおり、キッチン伝票81を印刷するものである。すなわち、客からの注文受付時に、ハンディ端末23〜25への注文情報の入力に応答して、その注文情報(料理名やその数量等)を記したキッチン伝票81を印刷出力するものである。このキッチン伝票81には、通常、料理名やその数量等の注文情報欄82が設けられているが、このキッチン伝票81を利用して通知時刻や新規入店客数および未注文客数を記した通知書面83を印刷出力するようにしてもよい。このようにすると、既存の注文情報管理装置(すなわち、情報表示部26を備えないもの)にも容易に適用することができる。
【0082】
また、上記の実施形態では、新規入店客の「席番号」やその「客数」を、いちいちハンディ端末23〜25に手作業で入力する仕組みにしているが、手間がかかって面倒であるし、また、注文も受けていない段階で客の前でハンディ端末23〜25を操作するのもはばかられる(客に不審がられる)という不都合がある。これに対処するには、たとえば、以下のようにすることが考えられる。
【0083】
図14は、新規入店客の「席番号」やその「客数」を簡単に入力するための改善例を示す図である。この図において、まず、(a)に示すように、ホール2に置かれた各席5〜8の卓上にRFタグ84が取り付けられている。このRFタグ84は、たとえば、RFID(Radio Frequency IDentification「電波による個体識別」の略)を用いることができる。RFIDは、内部に埋め込まれたICチップに固有のID情報(ここでは席番号とすればよい。)を書き込んだものであり、電磁界や電波などを用いた近距離(周波数帯によって数cm〜数m)の無線通信によって情報をやりとりすることができるものである。実施形態のハンディ端末23〜25に、そのRFIDの送受信機能を実装するとともに、所定の処理(たとえば、図3の席案内画面55の表示処理)を実行中に、RFID(RFタグ84)のID情報(席番号)を取り込むようにし、且つ、その情報を席案内画面55の席番号入力部57に自動入力するようにすればよい。
【0084】
次に、客数の入力であるが、この入力には、(b)に示すように、ハンディ端末23〜25の動き、たとえば、小さく振った回数を検出し、その回数を客数として席案内画面55の客数入力部58に自動入力するようにしてもよい。この場合、ハンディ端末23〜25に、端末の動きを検出するための動き検出手段(たとえば、三次元加速度センサチップなど)を実装するとともに、その動き検出手段の出力(端末の動き)から客数を特定する客数特定手段(たとえば、小さく1回振られると客数1、小さく2回振られると客数2、‥‥‥小さくn回振られると客数nなどと特定するもの)を備えておけばよい。
【0085】
(a)、(b)のようにすれば、手作業による席番号や客数の入力が不要になり、手間を軽減できるうえ、さらに、ハンディ端末23〜25を卓上に近づけ、且つ、客数に応じた回数だけ小さく振るだけでよいから、客に不審がられることもなく、前記の不都合を解消することができる。
【0086】
なお、ハンディ端末23〜25を小さく振る際に、同時に小さな電子音を鳴らすようにしたり、あるいは、バイブレーションさせたりするようにしてもよい。このようにすると、入力した客数を音やバイブレーションで確認することができ、いちいち席案内画面55をのぞき込まなくてもよいので好ましい。加えて、ハンディ端末23〜25を所定の姿勢(たとえは、垂直に立てた姿勢など)にしたときに、席案内画面55のOKボタン75を押したときと同じイベントを発生させるようにしてもよい。このようにすれば、手作業でOKボタン75を押す必要がなくなり、単に、ハンディ端末23〜25を所定の姿勢にするだけで、席番号と客数をコントローラ18に送信するための処理(第2の送信処理第71)を実行できるので、より好ましいものとすることができる。
【符号の説明】
【0087】
17 注文情報管理装置
18 コントローラ
20 厨房用プリンタ(厨房用端末)
23 ハンディ端末
24 ハンディ端末
25 ハンディ端末
26 情報表示部(厨房用端末)
35 CPU(コンピュータ)
45a CPU(コンピュータ)
55 席案内画面(客数入力部)
61 第1の送信処理(送信手段)
S41 ステップ(受信手段)
S54 ステップ(情報出力手段)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
客の注文情報を送信するハンディ端末と、このハンディ端末から送信された注文情報を厨房用端末に出力するコントローラとを含む注文情報管理装置において、
前記ハンディ端末は、
新規入店の客数を入力する客数入力部と、
前記客数入力部に入力された客数を示す客数情報を前記コントローラに送信する送信手段と、を備え、
前記コントローラは、
前記ハンディ端末から送信された前記客数情報を受信する受信手段と、
前記受信手段によって受信された前記客数情報を前記厨房用端末に出力する情報出力手段と、
を備える注文情報管理装置。
【請求項2】
前記厨房用端末は、前記注文情報及び前記客数情報を印刷出力する厨房用プリンタである請求項1に記載の注文情報管理装置。
【請求項3】
前記厨房用端末は、前記客数情報を表示出力する情報表示部である請求項1に記載の注文情報管理装置。
【請求項4】
前記情報出力手段は、前記客数情報を前記厨房用端末に出力する際に、同時に、前記厨房用端末に対して音や光を発するように指示する請求項1乃至3のいずれかに記載の注文情報管理装置。
【請求項5】
前記の音は、前記客数情報に対応した内容を持つ合成音声である請求項4に記載の注文情報管理装置。
【請求項6】
前記客数入力部は、前記ハンディ端末の動きに対応して前記客数を入力する請求項1乃至5のいずれかに記載の注文情報管理装置。
【請求項7】
前記送信手段は、前記ハンディ端末が所定の姿勢になったときに前記客数情報を前記コントローラに送信する請求項1乃至6のいずれかに記載の注文情報管理装置。
【請求項8】
客の注文情報を送信するハンディ端末と、このハンディ端末から送信された注文情報を厨房用端末に出力するコントローラとを含む注文情報管理装置の制御方法において、
前記ハンディ端末は、
新規入店の客数を入力する客数入力工程と、
前記客数入力工程で入力された客数を示す客数情報を前記コントローラに送信する送信工程と、を含み、
前記コントローラは、
前記ハンディ端末から送信された前記客数情報を受信する受信工程と、
前記受信工程によって受信された前記客数情報を前記厨房用端末に出力する情報出力工程と、
を含む注文情報管理装置の制御方法。
【請求項1】
客の注文情報を送信するハンディ端末と、このハンディ端末から送信された注文情報を厨房用端末に出力するコントローラとを含む注文情報管理装置において、
前記ハンディ端末は、
新規入店の客数を入力する客数入力部と、
前記客数入力部に入力された客数を示す客数情報を前記コントローラに送信する送信手段と、を備え、
前記コントローラは、
前記ハンディ端末から送信された前記客数情報を受信する受信手段と、
前記受信手段によって受信された前記客数情報を前記厨房用端末に出力する情報出力手段と、
を備える注文情報管理装置。
【請求項2】
前記厨房用端末は、前記注文情報及び前記客数情報を印刷出力する厨房用プリンタである請求項1に記載の注文情報管理装置。
【請求項3】
前記厨房用端末は、前記客数情報を表示出力する情報表示部である請求項1に記載の注文情報管理装置。
【請求項4】
前記情報出力手段は、前記客数情報を前記厨房用端末に出力する際に、同時に、前記厨房用端末に対して音や光を発するように指示する請求項1乃至3のいずれかに記載の注文情報管理装置。
【請求項5】
前記の音は、前記客数情報に対応した内容を持つ合成音声である請求項4に記載の注文情報管理装置。
【請求項6】
前記客数入力部は、前記ハンディ端末の動きに対応して前記客数を入力する請求項1乃至5のいずれかに記載の注文情報管理装置。
【請求項7】
前記送信手段は、前記ハンディ端末が所定の姿勢になったときに前記客数情報を前記コントローラに送信する請求項1乃至6のいずれかに記載の注文情報管理装置。
【請求項8】
客の注文情報を送信するハンディ端末と、このハンディ端末から送信された注文情報を厨房用端末に出力するコントローラとを含む注文情報管理装置の制御方法において、
前記ハンディ端末は、
新規入店の客数を入力する客数入力工程と、
前記客数入力工程で入力された客数を示す客数情報を前記コントローラに送信する送信工程と、を含み、
前記コントローラは、
前記ハンディ端末から送信された前記客数情報を受信する受信工程と、
前記受信工程によって受信された前記客数情報を前記厨房用端末に出力する情報出力工程と、
を含む注文情報管理装置の制御方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2011−209911(P2011−209911A)
【公開日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−75868(P2010−75868)
【出願日】平成22年3月29日(2010.3.29)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年3月29日(2010.3.29)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】
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