説明

洗浄剤組成物

【課題】無機系抗菌剤の効果を向上させ、極少量の無機系抗菌剤でも洗浄液中の微生物を充分減少させ、洗濯物に抗菌効果を付与し、さらに充分な洗浄力を発揮する衣料用に適した洗浄剤組成物を提供する。
【解決手段】 少なくとも一部に直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩を含む陰イオン性界面活性剤(A)3〜35重量%、アルミノ珪酸塩を除くアルカリビルダー(B)5〜70重量%、アルミノ珪酸塩(C)4〜35重量%、及び銀、亜鉛および銅から選ばれる少なくとも1種の抗菌性金属を含有した無機系抗菌剤(D)0.01〜1重量%を含む洗浄剤組成物である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、洗浄液中に存在する微生物を減少させ、さらに洗濯物に抗菌効果を付与させ、低濃度の無機系抗菌剤を含有し、さらに充分な洗浄力を与えうる衣料用に適した洗浄剤組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、生活環境の向上とともに快適な生活を追求するようになってきている。それゆえ微生物制御を行い、衣類の悪臭発生を抑え、衛生状態を良好に保ちたいという意識は高まっている。
【0003】
従来、洗浄剤組成物では漂白剤や抗菌剤の配合により洗濯中の微生物を減少させることが知られている(例えば、特許文献1、2参照)。また、一部の陰イオン性界面活性剤を用いることにより微生物制御を行えることも知られている(例えば、非特許文献1参照)。
【0004】
さらに、無機系抗菌剤を洗浄剤組成物に配合し、洗浄液中の微生物を減少させることや洗濯物に抗菌効果を付与させうることも知られている(例えば、特許文献3参照)。
【0005】
しかしながら、洗浄剤組成物中に配合できうる漂白剤および陰イオン性界面活性剤の配合量は限られ、配合できうる漂白剤量および陰イオン性界面活性剤量だけでは低温かつ短い洗浄時間中に微生物を十分に減少させることは難しい。また無機系抗菌剤の効果は、含有される抗菌性金属量や種類により変動するが、細菌に対する最小発育阻止濃度(MIC)は数百ppm程度であり、抗生物質のMICと比較してかなり大きい。さらに無機系抗菌剤は高価なものが多く、多量の無機系抗菌剤を洗浄剤組成物に配合するのは経済的に非常に難しく、環境への影響を考えても無機系抗菌剤を多量添加することは好ましくない。
【0006】
このような点から、無機系抗菌剤と多量のアミノ化合物やカルボン酸誘導体とを混和させて少量の無機系抗菌剤を効果的に使用する方法(特許文献4参照)も提案されているが、多量のアミノ化合物やカルボン酸誘導体を洗浄剤組成物中に配合するのは洗浄力の面を考慮すると現実的ではない。また同じく、銀含有化合物の微生物に対する効果を向上させる方法として、銀含有化合物とリン含有化合物を併用する方法(特許文献5参照)も提案されているが、洗浄剤組成物にリン含有化合物を使用することは河川や湖の富栄養化を考慮すると難しい。さらにリン脂質系界面活性剤を用いて無機系抗菌剤の効果を向上させる方法(特許文献6参照)も提案されているが、効果やコストの面を考慮すると洗浄剤組成物にリン脂質系界面活性剤を使用するのは難しい。
【0007】
よって、極少量の無機系抗菌剤を配合した洗浄剤組成物でも短い洗浄時間で洗浄液中の微生物を充分減少させ、さらに洗濯物に抗菌効果を付与させうることが望まれている。
【特許文献1】特許3434453
【特許文献2】特開平11−29797号公報
【特許文献3】特開2002−339243号公報
【特許文献4】特開平06−212562号公報
【特許文献5】特許2847529
【特許文献6】特開平09−030913号公報
【非特許文献1】日本家政学会誌 Vol.53, No.9, 917−925(2002)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の課題は、無機系抗菌剤の効果を向上させ、極少量の無機系抗菌剤でも洗浄液中の微生物を充分減少させ、洗濯物に抗菌効果を付与し、さらに充分な洗浄力を発揮する衣料用に適した洗浄剤組成物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
極少量の無機系抗菌剤のみでは微生物に対する効果は低いが、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩を含む陰イオン性界面活性剤を所定量配合することで洗浄液中の微生物を充分減少させ、洗濯物に抗菌効果を付与しうる。しかしながら陰イオン性界面活性剤だけでは充分な洗浄力を得ることはできないので、洗浄力を増すために洗浄剤組成物にアルミノ珪酸塩を併用する必要がある。ところが、アルミノ珪塩は陰イオン性界面活性剤の微生物に対する効果を妨げる(例えば、非特許文献1)。
【0010】
本発明者らは、鋭意研究を行った結果、上記のような欠点を克服するために、さらにアルカリビルダーを併用することでアルミノ珪酸塩の併用の有無に関わらず微生物に対して充分効果を与えうることも見出し、さらに洗浄剤組成物に配合できる各成分量には限りがあるため、各成分のバランスが重要であることを見出し、本発明をなすに至った。
【0011】
すなわち、本発明は、少なくとも一部に直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩を含む陰イオン性界面活性剤(A)3〜35重量%、アルミノ珪酸塩を除くアルカリビルダー(B)5〜70重量%、アルミノ珪酸塩(C)4〜35重量%、及び銀、亜鉛および銅から選ばれる少なくとも1種の抗菌性金属を含有した無機系抗菌剤(D)0.01〜1重量%を含む洗浄剤組成物に関する。
【0012】
直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩を含む陰イオン性界面活性剤(A)は無機系抗菌剤の効果を向上させうる。
【0013】
陰イオン性界面活性剤(A)としては、一部に直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩を含むものであれば特に制限されないが、アルキル硫酸塩、アルファオレフィンスルホン酸塩、アルキルスルホン酸塩、脂肪酸塩などが例示される。これらの陰イオン性界面活性剤は、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩であることが好ましい。
【0014】
洗浄剤組成中における陰イオン性界面活性剤の含有量は、3〜35重量%、好ましくは5〜30重量%である。陰イオン性界面活性剤の含有量がすくなすぎると、無機系抗菌剤の効果を向上させる効力が乏しい。特に洗浄剤組成中の直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩の含有量が3重量%未満になると微生物に対する効果が乏しくなる。一方、陰イオン性界面活性の含有量が多すぎると、環境に対する負荷も高まり、さらにいたずらに含有量を増しても一定以上の効果の向上は見込めない。
【0015】
アルカリビルダー(B)は、アルミノ珪酸塩が陰イオン性界面活性剤の微生物に対する効果を妨げないように、作用する。
【0016】
本発明のアルカリビルダー(B)としては、炭酸塩、珪酸塩、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン等が挙げられる。特に炭酸塩が好ましい。
【0017】
炭酸塩としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛、炭酸バリウム、炭酸ニッケル、炭酸銅及び炭酸アンモニウム等が挙げられる。
【0018】
ここでいう炭酸塩は、水和物の形態でもよく、炭酸ナトリウム10水塩、炭酸ナトリウム7水塩、炭酸ナトリウム1水塩、炭酸カリウム2水塩等が挙げられる。
【0019】
上記炭酸塩の中で、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム10水塩、炭酸ナトリウム7水塩、炭酸ナトリウム1水塩、炭酸カリウム2水塩等が好ましい。
【0020】
洗浄剤組成物中におけるアルカリビルダー(B)の含有量は、5〜70重量%、好ましくは15〜60重量%である。アルカリビルダー(B)の含有量が少なすぎると微生物に対する効果に悪影響が出る。多すぎると、他の成分の含有量が減り、無機系抗菌剤の効果を向上できず、さらに充分な洗浄力が得られない。
【0021】
アルミノ珪酸塩(C)は、陰イオン性界面活性剤だけでは不十分な洗浄力を補う働きをする。
【0022】
アルミノ珪酸塩(C)としては結晶性アルミノ珪酸塩、非結晶性アルミノ珪酸塩、二酸化珪素、水和珪酸化合物等の粘土化合物等が挙げられる。特に結晶性アルミノ珪酸塩が好ましい。
【0023】
洗浄剤組成物中におけるアルミノ珪酸塩の含有量としては、5重量%未満では充分な洗浄力を得られず、35重量%を超えると微生物に対する効果に悪影響が出る。
【0024】
無機系抗菌剤(D)は、洗浄液中の微生物を減少させ、洗濯物に抗菌効果を付与する作用をする。
【0025】
無機系抗菌剤(D)としては、抗菌性金属成分として銀を含むものが好ましい。銀以外の抗菌性金属成分として、銅、亜鉛及びそれらのイオンが挙げられる。
【0026】
無機系抗菌剤(D)中の抗菌性金属の含有量は、0.1〜30重量%、好ましくは1〜20重量%である。
【0027】
抗菌性金属を担持する物質(担体)は、多孔性、吸着性又はイオン交換性を有するものであればいかなるものでもよいが、抗菌性金属の担持量を考慮すると、珪酸系化合物が好ましい。特にゼオライト、ガラス、珪酸、珪酸カルシウム、珪酸アルミニウム、珪酸亜鉛、珪酸ジルコニウム、ジルコニア、アルミナ等が好ましい。
【0028】
洗浄剤組成物中における無機系抗菌剤の含有量は、0.01〜1重量%、好ましくは0.1〜0.7重量%である。含有量が0.01重量%未満では微生物に対する効果が乏しく、一方、1重量%を超えるとコストが高くなる。
【0029】
上記必須成分に加えて、非イオン性界面活性剤、硫酸塩、漂白剤、蛍光剤、香料、酵素等の補助成分を必要に応じて配合することができる。
【0030】
本発明の洗浄剤組成物は、形態によって限定されず、粉末、タブレット、顆粒、液体、ペースト、ジェルなど如何なる形態もとることができる。
【0031】
本発明は、上記洗浄剤組成物を液中で使用する方法にも関する。上記洗浄剤組成物の使用方法において、(A)成分の濃度は30ppm〜300ppm、好ましくは70ppm〜250ppm、より好ましくは100ppm〜200ppmであり、(B)成分の濃度は40ppm〜700ppm、好ましくは200ppm〜650ppm、より好ましくは300ppm〜600ppmであり、(C)成分の濃度は30ppm〜300ppm未満、好ましくは40ppm〜200ppm、より好ましくは50ppm〜150ppmであり、及び(D)成分の濃度は0.1ppm〜10ppm、好ましくは0.5ppm〜7ppm、より好ましくは1ppm〜5ppmである。
【発明の効果】
【0032】
本発明によれば、無機系抗菌剤の効果を向上させ、極少量の無機系抗菌剤でも洗浄液中の微生物を充分減少させ、洗濯物に抗菌効果を付与し、さらに充分な洗浄力を発揮する衣料用に適した洗浄剤組成物を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
次に実施例および比較例を挙げて具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定するものではない。
【0034】
実施例1〜7
(A)成分として平均炭素数12のアルキル鎖を持つ直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムを、(B)成分として炭酸ナトリウムを、(C)成分としてA型ゼオライトを、および(D)成分として銀と亜鉛を担持した無機系抗菌剤を、それぞれ表1に示す割合で配合し、必要に応じて非イオン性界面活性剤として平均炭素数12のアルキル鎖と平均エチレンオキサイド付加モル数10を持つポリオキシエチレンアルキルエーテル(E)を添加し、洗浄剤組成物を調製した。この組成物0.83gを水道水1リットルに入れ、洗浄液を調製した。この液中の成分(A)(B)(C)(D)(E)の濃度(ppm)を表2に示す。
【0035】
比較例1〜6
表3に示すように、実施例で用いた必須成分(A)(B)(C)(D)のうち少なくとも1つを欠くか、配合量が所定配合範囲に入らない配合で上記成分を配合し、必要に応じて非イオン性界面活性剤として平均炭素数12のアルキル鎖と平均エチレンオキサイド付加モル数10を持つポリオキシエチレンアルキルエーテル(E)を添加し、洗浄剤組成物を調製した。この組成物0.83gを水道水1リットルに入れ、洗浄液を調製した。この液中の成分(A)(B)(C)(D)(E)の濃度(ppm)を表4に示す。
【0036】
評価試験
a)洗浄液中の菌数測定
実施例および比較例に示す洗浄剤組成物を滅菌水に溶解し、表2および表4に示す濃度を有する試験液を調製した。試験液10mLに1±0.3×108個/mLに調節した黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus IFO12732)懸濁液0.1mLをそれぞれ接種し、10分間接触させた。その後、各試験液を適宜希釈し、シャーレ内で寒天培地を混合し平板とし、37±1℃、48〜72時間の条件で培養を行った。シャーレ内で生育したコロニー数を計測し、希釈倍数を乗じて菌数を算出した。試験液の代わりにブランクとして滅菌水を用い、上記と同様に処理した。ブランクと試験液との生菌数の対数値の差を洗浄液中の微生物に対する効果とし、この効果について各洗浄剤組成物を下記の基準で評価した。評価結果を表1〜2および表3〜4に示す。
【0037】
洗浄液中の微生物に対する効果:生菌数の対数値の差
◎:2以上
○:1以上〜2未満
×:1未満
【0038】
b)抗菌力試験
抗菌性評価JIS-L-1902に準拠し、以下に示す試験布の抗菌性試験を実施した。
【0039】
b―1)試験布の作成
実施例および比較例で得られた洗浄剤組成物を水道水に溶解し、表2および表4に示す濃度を有する試験液を調製した。各試験液に綿布金巾3号を約30g入れ、洗浄機として上島製作所社製「Terg−O−Tometer」を用い、120rpm、30℃の条件で10分間洗浄した。その後、水道水1リットルにて3分×2回濯ぎを行い、風乾を経て、試験布を得た。試験液の代わりにブランクとして水道水を用い、上記と同様に処理し、得られた洗浄布を基準布とした。
【0040】
b―2)抗菌力試験方法
試験布を18mm角の大きさに裁断し、裁断片を0.4gバイアル瓶に入れた。裁断片入りバイアル瓶とキャップを121℃で30分間オートクレーブ滅菌を行った。その後、これらを安全キャビネット内で1時間乾燥した。次に1/20濃度のニュートリエント液体培地で1±0.3×10個/mLに調節した黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus IFO12732)懸濁液0.2mLを各試料布に接種し、バイアル瓶をキャップで封じ、37±1℃で18±1時間菌を培養した。培養後のバイアル瓶にLP希釈液20mLを加え、10℃以下で10分間超音波処理し、その後5分間静置し、菌を抽出した。各抽出液を適宜希釈し、シャーレ内で寒天培地を混合して平板とし、37±1℃、48〜72時間の条件で培養した。生育したコロニー数を計測し、希釈倍数を乗じて菌数を算出した。試験布の代わりに基準布を用い、上記と同様に処理した。試験布と基準布との生菌数の対数値の差を抗菌効果とし、この効果について各洗浄剤組成物を下記の基準で評価した。評価結果を表1〜2および表3〜4に示す。
【0041】
抗菌効果:基準布との対数値の差
◎:2.5以上
○:1.5以上〜2.5未満
×:1.5未満
【0042】
c)洗浄力試験
実施例および比較例で得られた洗浄剤組成物を90.5ppm炭酸カルシウム含有水に加え、表2および表4に示す濃度を有するサンプル液を調製した。各サンプル液1リットルに、下記のように作成した10cm×10cmの人工汚染布4枚を入れ、洗浄機として上島製作所社製「Terg−O−Tometer」を用い、100rpm、30℃の条件で10分間洗浄し、洗浄効率を判定した。洗浄効率の判定は、原布、洗浄前の汚染布および洗浄後の汚染布の反射率をそれぞれ測定し、次の式により求めた。下記の基準に従って各サンプルの評価を行った。評価結果を表1〜2および表3〜4に示す。
【数1】

【0043】
判定基準
洗浄効率(%) 45以上・・・・・・・・・・・・・◎
30以上45未満・・・・・・・・・○
30未満・・・・・・・・・・・・・×
【0044】
人工汚染布
オレイン酸15.0%、パルミチン酸7.5%、ミリスチン酸7.5%、牛脂30.0%、コレステロール10.0%、スクアレン10.0%、セチルアルコール10.0%からなる組成物80gをビーカーにとり、これを水浴上で60〜80℃で混ぜ合わせて溶かし、ここへカーボンブラック12gを加えた。この混合物を12リットルの有機溶剤に分散させ、この分散液に金巾2023布を浸漬して、同布に上記組成物とカーボンブラックからなる汚れを付着させた後、有機溶剤を蒸発除去し、人工汚染布を得た。
【表1】

【0045】
【表2】

【0046】
【表3】

【0047】
【表4】

【0048】
上記表1〜2からわかるように、所定量のLAS、炭酸塩、ゼオライトおよび無機系抗菌剤を含有する実施例の洗浄剤組成物はいずれも洗浄液中に存在する微生物への高い減少効果、洗浄後の衣類の高い抗菌効果、充分な洗浄力を持ち合わせていた。一方、表3〜4に示すように、LAS、炭酸塩、ゼオライトおよび無機系抗菌剤の少なくとも1つが所定範囲にない場合は、洗浄液中での微生物への減少効果が低かったり、洗浄後の衣類の抗菌効果が得られなかったり、充分な洗浄力を得られなかった。
【0049】
実施例8〜12
(A)成分として平均炭素数12のアルキル鎖を持つ直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムを、(B)成分として炭酸ナトリウムを、(C)成分としてA型ゼオライトを、および(D)成分として銀と亜鉛を担持した無機系抗菌剤を、それぞれ表5に示す割合で配合し、更に添加剤を適量加え、洗浄剤組成物を調製した。
【表5】

【0050】
上記表1〜5中、
LAS−Na:平均炭素数12のアルキル鎖を持つ直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム
AE:平均炭素数12のアルキル鎖と平均エチレンオキサイド付加モル数10を持つポリオキシエチレンアルキルエーテル(非イオン性界面活性剤)
炭酸Na:炭酸ナトリウム
ゼオライト:A型ゼオライト
無機系抗菌剤:銀亜鉛系無機抗菌剤

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一部に直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩を含む陰イオン性界面活性剤(A)3〜35重量%、アルミノ珪酸塩を除くアルカリビルダー(B)5〜70重量%、アルミノ珪酸塩(C)4〜35重量%、及び銀、亜鉛および銅から選ばれる少なくとも1種の抗菌性金属を含有した無機系抗菌剤(D)0.01〜1重量%を含む洗浄剤組成物。
【請求項2】
無機系抗菌剤(D)中に担持された抗菌性金属の含有量が0.1〜30重量%である請求項1記載の洗浄剤組成物。
【請求項3】
請求項1記載の洗浄剤組成物を液中で使用する方法であって、(A)成分の濃度が30ppm〜300ppm、(B)成分の濃度が40ppm〜700ppm、(C)成分の濃度が30ppm〜300ppm未満、及び(D)成分の濃度が0.1ppm〜10ppmである洗浄剤組成物の使用方法。
【請求項4】
(A)成分の濃度が70ppm〜250ppm、(B)成分の濃度が200ppm〜650ppm、(C)成分の濃度が好ましくは40ppm〜200ppm、及び(D)成分の濃度が0.5ppm〜7ppmである請求項3記載の洗浄剤組成物の使用方法。
【請求項5】
(A)成分の濃度が100ppm〜200ppm、(B)成分の濃度が300ppm〜600ppm、(C)成分の濃度が50ppm〜150ppm、及び(D)成分の濃度が1ppm〜5ppmである請求項3記載の洗浄剤組成物の使用方法。

【公開番号】特開2006−169379(P2006−169379A)
【公開日】平成18年6月29日(2006.6.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−363763(P2004−363763)
【出願日】平成16年12月16日(2004.12.16)
【出願人】(500346419)ニッサン石鹸株式会社 (10)
【Fターム(参考)】