説明

洗浄装置

【課題】容器の洗浄で用いられるノズルユニットを洗浄する場合に、特に吸引ノズルを効果的に洗浄できるようにする。
【解決手段】容器洗浄後において、ノズルユニット10が洗浄槽16内に差し込まれ、その状態で蒸気供給源20からの蒸気が吸引ノズルN2内に送り込まれる。これによりノズル内面に付着しているタンパク質等に蒸気が浸透し、それが浮かび上がり剥がれやすくなる。その状態で吸引ノズルN2に対して洗浄液が供給されると、タンパク質等が効果的に除去される。蒸気の供給及び洗浄液の供給の両者において吸引ノズルN2の外面も洗浄される。チューブポンプユニット18においては、蒸気供給時点においてチューブを押し潰すローターが後退運動し、チューブ内に蒸気を流す空間が確保される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は洗浄装置に関し、特に容器洗浄用ノズルを洗浄する機構に関する。
【背景技術】
【0002】
サンプル処理装置においては、例えば抗原抗体反応を利用してサンプルに対して試薬処理が実行される。サンプルは例えば血液である。その場合、多数の試薬が段階的に利用される。各試薬処理工程の後に容器あるいはサンプルを洗浄する工程が実行される。具体的には、試薬処理後にサンプルを収容した容器(ウエル、セル、バイアル等)が洗浄液によって洗浄される。それは洗浄操作(B/F分離)とも称されている。
【0003】
容器の洗浄に際しては、一般に、試薬分注装置とは別の洗浄装置が利用される。洗浄装置は例えば吐出ノズル及び吸引ノズルからなるノズルユニット(ノズル列)を有しており、ノズルユニットの先端部を容器内に挿入させた状態において、吐出ノズルから容器内へ洗浄液が流し込まれ、容器内の洗浄液が吸引ノズルによって吸引される。そのような工程が所定時間実施されあるいは所定回数実施される。
【0004】
上記の容器洗浄の後、洗浄用ノズルユニットそれ自体の洗浄が必要となる。通常、洗浄ステーションにおいてそのようなノズル洗浄が実施される。すなわち、ノズルユニットを井戸内に差し込んだ状態において吐出ノズル及び吸引ノズルに対して洗浄液が流し込まれ、ノズル内面及びノズル外面が洗浄される。
【0005】
なお、特許文献1には分注プローブやそれに通じる配管に高温加熱機構を設け、そこで洗浄液を加熱沸騰させ、それによって膨張した蒸気により生じた高圧によって洗浄液等を分注プローブの先端から噴出させる技術が開示されている。洗浄対象となっているのは分注プローブであり、吸引ノズルではない。特許文献1には、吸引ノズルから廃液タンクに至る吸引経路(途中に吸引ポンプが介在する経路)の主要部に対して洗浄を行う技術までは開示されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許3704425号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
洗浄液(あるいはバッファー液)を利用してノズル(特に吸引ノズル内面)を十分に洗浄するのは時として困難である。流量を上げると廃液量が増大するし、洗浄時間を長くすると装置の動作効率の低下という問題が生じる。特殊な洗浄液を使うことも考えられるが、その場合には洗浄後に蒸留水などを使って十分な濯ぎを行う必要がある。より短時間でより効果的に洗浄用ノズルそれ自体の洗浄を行うことが求められている。
【0008】
本発明の目的は、容器洗浄で用いられる吸引ノズルを効果的に短時間で洗浄することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る装置は、試薬処理容器の洗浄過程において当該試薬処理容器内の洗浄液を吸引する吸引ノズルを備えるノズルユニットと、前記ノズルユニットの洗浄過程において前記吸引ノズルへ洗浄用蒸気を送り込む蒸気供給手段と、を含むことを特徴とする。
【0010】
上記構成によれば、ノズルユニットを用いて容器を洗浄した後、当該ノズルユニットが洗浄されるが、その際、容器から廃液を吸引した吸引ノズルに対して蒸気が送り込まれ、熱的作用、高圧作用により吸引ノズル(や配管)の内面に付着した汚れを効果的にしかも短時間で除去することが可能となる。特にタンパク質や脂質などの除去効果を高められる。付着物に蒸気をあてると、それらに蒸気が浸透してそれらが壁面から浮き上がって剥がれやすい状況になる。その状態で洗浄液を供給するのが望ましく、蒸気供給工程と洗浄液供給工程とが有機的に機能して洗浄効果を高められる。蒸気は蒸留水から生成されたものであるのが望ましく、そのような構成によれば薬品を使った場合に必要となる特別な濯ぎが不要となる。蒸気を使えば殺菌作用も期待できるので、装置使用後における雑菌繁殖を抑制できる。蒸気供給手段は、蒸気発生源と蒸気をためておいて圧力を調整するタンクとにより構成され得る。蒸気を利用すれば結果としてノズル洗浄のための洗浄液使用量を少なくできるという利点を得られる。なお蒸気供給後にノズルや配管の温度を下げる機構を設けてもよい。一般には蒸気供給後の洗浄液供給に冷却作用を期待できる。
【0011】
本発明に係る装置は、試薬処理容器の洗浄過程において当該試薬処理容器内へ洗浄液を吐出し吸引する吐出ノズル及び吸引ノズルを備えるノズルユニットと、前記ノズルユニットの洗浄過程において前記吸引ノズルへ洗浄用蒸気を送り込む蒸気供給手段と、前記ノズルユニットの洗浄過程において前記洗浄用蒸気の送り込み後に前記吸引ノズルへ洗浄液を送り込む洗浄液供給手段と、を含むことを特徴とする。
【0012】
上記構成において、吸引ノズルに対して蒸気供給及び洗浄液供給が行われるのが望ましいが、更に吐出ノズルに対して蒸気供給を行うようにしてもよい。
【0013】
望ましくは、前記ノズルユニットの洗浄過程において前記ノズルユニットを受け入れる洗浄ステーションが利用され、前記洗浄ステーションは、前記吸引ノズルの先端開口から出た蒸気を排出する蒸気排出構造と、前記吸引ノズルの先端開口から出た洗浄液を排出する廃液排出構造と、を有する。この構成において、ノズルユニットが挿入される洗浄井戸が利用される場合、吸引ノズルの先端から出た蒸気が吸引ノズル(場合により吐出ノズル)の外面にも及ぶことになるので、そこでの蒸気清浄を期待できる。蒸気を逃がす構造を採用するのが望ましい。その場合、蒸気それ自体が汚染されている可能性もあるので何らかのフィルタなどに蒸気を通過させるのが望ましい。
【0014】
望ましくは、前記蒸気供給手段と前記吸引ノズルとの間にチューブポンプユニットが設けられ、前記チューブポンプユニットは、弾力性あるチューブを押圧する接触子を有し、接触子を移動させることによりチューブ上における押圧位置を移動させて送液を行う可動ユニットと、前記可動ユニットを前記チューブに対して前後動させる機構であって、前記回転ユニットを前進運動させて前記チューブに対して前記回転ユニットを接触させ、前記回転ユニットを後退運動させて前記チューブから前記回転ユニットを離すスライド機構と、を含む。この構成によればチューブポンプを利用する場合においても、チューブ内を封鎖する部分を取り除いて蒸気の自由移動を確保できる。同時に蒸気によるチューブポンプ清浄作用も期待できる。
【0015】
望ましくは、前記吸引ノズルに対して洗浄液供給用シリンジポンプが接続され、前記蒸気供給手段は前記シリンジポンプの内部に蒸気を供給し、これによって前記シリンジポンプの内部を経由して前記吸引ノズルへ蒸気が送り込まれる。この構成によればシリンジポンプ内部まで蒸気洗浄できる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば容器洗浄で用いられる吸引ノズルを効果的に短時間で洗浄できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明に係る洗浄装置の好適な実施形態を示す概念図である。
【図2】図1に示すチューブポンプユニットの構成例を示す図である。
【図3】図1に示した洗浄ステーションの具体的な構成例を示す図である。
【図4】図3に示した洗浄ステーションの水平断面図である。
【図5】洗浄装置の他の構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。
【0019】
図1には、本発明に係る洗浄装置の好適な実施形態が示されており、図1はその全体構成を示す概念図である。ノズルユニット10は容器14の洗浄時において利用されるものであり、図1に示す例において、ノズルユニット10は吐出ノズルN1と吸引ノズルN2とで構成されている。ノズルユニット10は搬送機構12によって三次元方向に搬送される。容器14はサンプルを収容し、そのサンプルに対して試薬処理を行うための槽である。各試薬処理後において洗浄工程が実行され、その際においてノズルユニット10が利用される。ちなみに、ノズルユニット10を利用した洗浄工程の後に当該ノズルユニット10それ自体に対する洗浄が実行される。これについては後に詳述する。
【0020】
図1において、P11は試薬処理ポジションを表しており、P12は洗浄ポジションを表している。そこではノズルユニット10の洗浄が行われる。符号16はその際に利用される洗浄槽を表している。制御部13は搬送機構12を含む各構成の動作制御を行うものである。
【0021】
シリンジポンプP1は電磁弁V1及び配管を介して吐出ノズルN1に接続されている。電磁バルブV1は洗浄液タンクT1とシリンジポンプP1とを接続し、あるいは、シリンジポンプP1を吐出ノズルN1へ接続する。洗浄液タンクT1と電磁弁V1との間には電磁弁V3及び電磁弁V4が設けられている。電磁弁V3と電磁弁V4との間の経路は分岐されており、その分岐路が電磁弁V2に接続されている。この電磁弁V2は廃液タンクT2と吸引ノズルN2との間の経路に設けられているものである。廃液タンクT2は、ノズル洗浄後に、吸引された廃液を貯留するタンクである。
【0022】
電磁弁V2と吸引ノズルN2との間にはチューブポンプユニット18が設けられている。その詳細な構造については後に図2を用いて説明する。電磁弁V3には本実施形態において蒸気供給源20が接続されている。蒸気供給源20は例えば蒸気発生器とそれによって発生した蒸気を蓄積して圧力調整を行うためのタンクとにより構成されるものである。本実施形態においては蒸留水を加熱することにより高圧の蒸気が生成されている。後に説明するように、そのような蒸気が電磁弁V3、電磁弁V2、チューブポンプユニット18を介して吸引ノズルN2の内部に送り込まれる。また、必要に応じて、蒸気供給源20からの蒸気が、電磁弁V3、電磁弁V4、電磁弁V1を介して吐出ノズルN1へ送られる。
【0023】
次に、図1に示した構成の動作について説明する。一連の工程は大別して容器洗浄工程とノズル洗浄工程とからなる。
【0024】
容器洗浄工程においては、まず対象となる容器14の上方にノズルユニット10が位置決められ、ノズルユニット10の先端(下端)が容器14内部に差し込まれる。その状態において、電磁弁V3、V4、V1のそれぞれの作用によりシリンジポンプP1と洗浄液タンクT1とが連通し、シリンジポンプP1の動作によりその内部に洗浄液が取り込まれる(S1)。その後、電磁弁V1の作用によりシリンジポンプP1と吐出ノズルN1とが接続され、シリンジポンプP1から洗浄液が吐出ノズルN1へ送り込まれる(S2)。すなわち吐出ノズルN1の先端から容器14内に洗浄液が送り込まれる。次に、電磁弁V2の作用により吸引ノズルN2と廃液タンクT2とが接続され、チューブポンプユニット18の作用により吐出ノズルN2から容器14内の洗浄液が吸引され(S3)、それが廃液としてシリンジポンプユニット18、電磁弁V2を介して廃液タンクT2へ送られる(S4)。以上のような洗浄液の吐出及び吸引の工程が必要に応じて繰り返し実行される。そのような工程により容器14に対する洗浄が完了する。
【0025】
次に、ノズル洗浄工程が実行される。すなわち、ノズルユニット10が容器14から引き出され、ノズルユニット10が洗浄槽16内部に差し込まれる(S5)。その状態は後に図3を用いて説明する。洗浄槽16内にノズルユニット10の下端が差し込まれた状態において、電磁弁V3、V2の作用により蒸気供給源20が吸引ノズルN2に接続される(S6)。その状態において電磁弁V4は閉状態となる。蒸気供給源20から蒸気が電磁弁V3、電磁弁V2及びチューブポンプユニット18を介して吸引ノズルN2へ送り込まれる。これにより吸引ノズルN2の内面に対して蒸気による洗浄作用が発揮される。すなわち、ノズルN2の内面に付着したタンパク質や脂質などに対して蒸気が浸透し、それらが内面から浮かび上がって剥がれやすい状態となる。一部はもちろん剥がれてもよい。またそのような蒸気は洗浄槽16における井戸の作用により吸引ノズルN2の外面にも及ぶことになり、そのような外面においても蒸気による洗浄作用が発揮される。そのような蒸気供給後、電磁弁V3の作用により洗浄液タンクT1が吸引ノズルN2に接続され、チューブポンプユニット18の作用により洗浄液が吸引ノズルN2に送り込まれる(S10)。すると、その内面から浮き上がっているタンパク質等が剥がれてその内面が効果的に洗浄されることになる。またノズル外面に対しても洗浄作用が期待される。もちろん、蒸気による洗浄及び洗浄液による洗浄を吐出ノズルN1に対して適用することも可能である(S7)。そのようにしてノズルユニット、特に吸引ノズルN2に対する洗浄が行われる。そして、ノズルユニット10を使って再び次の容器に対する洗浄が実行される(S11)。
【0026】
上記構成においては、電磁弁V3から蒸気が送り込まれるため電磁弁V2から吸引ノズルN2の全経路にわたって蒸気が流されることになり、そのような経路部分に対する洗浄効果を期待することができる。チューブポンプユニット18においては後に説明するように蒸気供給期間においてチューブから接触子が隔てられる動作が実行されており、そのような退避運動により蒸気の供給路が確保されている。
【0027】
図2にはチューブポンプユニット18の動作が示されている。(A)にはローター28の前進状態すなわち当接状態が示されており、(B)にはローター28の退避状態すなわち後退状態が示されている。図2に示されるように、チューブポンプユニット18はローター28とステーター22とを有し、ステーター22における湾曲した凹面22A上にチューブ26が配設されている。24はローター28の運動空間を表しており、その運動空間内においてローター28が回転軸を中心として回転運動を行う。ローター28は中央軸体32に連結された3つのローラー34,36,38を有しており、各ローラー34,36,38は回転自在となっている。(A)に示す状態においてはローラー34だけがチューブ26に当接しており、すなわちチューブ26がその部分において押圧されている。ローター28を回転させると、ローラー34,36,38がそれら全体として回転するとともに各ローラー自身が必要に応じて回転し、すなわち当接位置が順次移動することになる。これによってチューブを搾り出す作用が発揮されて送液が行われる。ただし、蒸気を流す場合においては以上のような当接状態では蒸気が流れずに支障が生じるため、本実施形態においてはアクチュエータ30が設けられており、そのアクチュエータ30がローター28を後退運動させている。(B)に示すように後退運動状態においては、ローター28が完全にチューブ26から離脱し、その状態ではチューブ26の内空間が全て連通し、すなわち押圧箇所は存在していない。本実施形態においてはチューブポンプユニット18に対して蒸気を通過させる際に(B)に示した状態が形成される。またそれ以外の段階においては(A)に示した状態が形成される。
【0028】
図3及び図4には洗浄槽16の一例が示されている。図3に示されるように、洗浄槽16は筒状の形態を有し、その内部は中空である。具体的にはその内部に2つの井戸42,44が形成されており、それら2つの井戸42,44内に吐出ノズルN1及び吸引ノズルN2が差し込まれる。2つの井戸42,44の間の隔壁46は高くなっており、2つの井戸間においてコンタミネーションができるだけ生じないように工夫されている。符号52は洗浄液を取り出す経路を表しており、符号54は蒸気を逃がす経路を表している。そのような経路上にフィルタなどを設けるようにしてもよい。図3に示すような差込状態において吸引ノズルN2から蒸気を噴出させれば、その蒸気は井戸44内で上方に向かうことになり、吸引ノズルN2外面における汚染部分に対して蒸気を触れさせることが可能となる。またその上で洗浄液を吸引ノズルN2の先端から流出させれば井戸44の作用により洗浄液は洗浄ノズルN2の外面に回り込んで流れ出すことになり、外面も効果的に洗浄することができる。そのような洗浄液は経路52から内部に取り出される。同様に、吐出ノズルN1に対しても洗浄液が供給され、その内外面が洗浄される。それに先立って必要に応じて吐出ノズルN1に対して蒸気を供給するようにしてもよい。ちなみに図4において、符号48,50は隔壁46よりも低い隔壁部分により生じた開口部を表している。
【0029】
図5には洗浄装置の他の構成例が示されている。図5にはその要部構成のみが表されており、図1に示した構成と同様の構成には同一符号を付しその説明を省略する。図5に示す構成例では吸引ノズルN2に接続された配管上にシリンジポンプP2が設けられている。そしてそのシリンジポンプP2はシリンジ56とピストン58とにより構成され、シリンジ56には電磁弁V4を介して蒸気供給源20が接続されている。ちなみにT1は洗浄液タンクを表しており、T2は廃液タンクを表している。
【0030】
このような構成において、配管に蒸気を供給する場合にはピストン58を一定量だけ引いた状態にして蒸気経路をシリンジ56内部と連通させ、蒸気供給源20から蒸気をシリンジ56内に導入する。するとその蒸気は電磁弁V3,V2を介して吸引ノズルN2内に送り込まれることになる。その後洗浄液タンクT1からの洗浄液が電磁弁V3,V2を介して吸引ノズルN2に送り込まれる。ちなみに廃液タンクT2には容器洗浄工程において吸引された洗浄液すなわち廃液が貯留される。シリンジポンプP2は洗浄液の供給時において機能するものである。
【符号の説明】
【0031】
10 ノズルユニット、14 容器、16 洗浄槽、18 チューブポンプユニット、20 蒸気供給源、N1 吐出ノズル、N2 吸引ノズル、T1 洗浄液タンク、T2 廃液タンク、P1 シリンジポンプ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
試薬処理容器の洗浄過程において当該試薬処理容器内の洗浄液を吸引する吸引ノズルを備えるノズルユニットと、
前記ノズルユニットの洗浄過程において前記吸引ノズルへ洗浄用蒸気を送り込む蒸気供給手段と、
を含むことを特徴とする洗浄装置。
【請求項2】
試薬処理容器の洗浄過程において当該試薬処理容器内へ洗浄液を吐出し吸引する吐出ノズル及び吸引ノズルを備えるノズルユニットと、
前記ノズルユニットの洗浄過程において前記吸引ノズルへ洗浄用蒸気を送り込む蒸気供給手段と、
前記ノズルユニットの洗浄過程において前記洗浄用蒸気の送り込み後に前記吸引ノズルへ洗浄液を送り込む洗浄液供給手段と、
を含むことを特徴とする洗浄装置。
【請求項3】
請求項2記載の装置において、
前記ノズルユニットの洗浄過程において前記ノズルユニットを受け入れる洗浄ステーションが利用され、
前記洗浄ステーションは、
前記吸引ノズルの先端開口から出た蒸気を排出する蒸気排出構造と、
前記吸引ノズルの先端開口から出た洗浄液を排出する廃液排出構造と、
を有することを特徴とする洗浄装置。
【請求項4】
請求項2又は3記載の装置において、
前記蒸気供給手段と前記吸引ノズルとの間にチューブポンプユニットが設けられ、
前記チューブポンプユニットは、
弾力性あるチューブを押圧する接触子を有し、接触子を移動させることによりチューブ上における押圧位置を移動させて送液を行う可動ユニットと、
前記可動ユニットを前記チューブに対して前後動させる機構であって、前記回転ユニットを前進運動させて前記チューブに対して前記回転ユニットを接触させ、前記回転ユニットを後退運動させて前記チューブから前記回転ユニットを離すスライド機構と、
を含むことを特徴とする洗浄装置。
【請求項5】
請求項2又は3記載の装置において、
前記吸引ノズルに対して洗浄液供給用シリンジポンプが接続され、
前記蒸気供給手段は前記シリンジポンプの内部に蒸気を供給し、これによって前記シリンジポンプの内部を経由して前記吸引ノズルへ蒸気が送り込まれる、ことを特徴とする洗浄装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−224483(P2011−224483A)
【公開日】平成23年11月10日(2011.11.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−97592(P2010−97592)
【出願日】平成22年4月21日(2010.4.21)
【出願人】(390029791)日立アロカメディカル株式会社 (899)
【Fターム(参考)】