説明

洗濯方法及び洗濯機

【課題】洗濯方法及び洗濯機を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明の洗濯方法は、洗濯物の一部がドラムの内壁に付いた状態でドラムを回転させ、ドラム内に洗濯水が噴射される状態でドラムを回転させるエコすすぎ工程を実行するステップと、洗濯物の一部がドラムの内壁に付く回転速度にドラムの回転速度を減少させる中間工程を実行するステップと、ドラムが加速し、洗濯水がドラム内に噴射されるエコすすぎ工程を実行するステップと、を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、洗濯方法及び洗濯機に関し、特に、洗濯時間が短縮され洗濯性能が向上する洗濯方法及び洗濯機に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、洗濯機は、水、洗剤、及び機械的な作用を利用して衣服、寝具など(以下、「洗濯物」と称す)を洗濯、すすぎ、脱水などの過程を実行して、その洗濯物から汚れを除去するための装置である。
【0003】
洗濯機は、大きく撹拌式、渦流式、及びドラム式洗濯機に区分される。
【0004】
撹拌式洗濯機は、洗濯槽の中央に立った洗濯棒を左右に回転させて洗濯し、渦流式洗濯機は、洗濯槽の下部に形成された円板状の回転翼を左右に回転させて、水流と洗濯物との間の摩擦力を利用して洗濯し、ドラム式洗濯機は、水、洗剤及び洗濯物が満たされたドラムを回転させて洗濯する。
【0005】
ドラム式洗濯機は、洗濯水を収容する洗濯機の外側の輪郭を決めるキャビネットの内側に設置されたタブと、このタブの内側に配置されたドラムと、タブの背面側に設置されてドラムを回転させるためのモータと、このモータに設置されてタブを貫通してドラムの背面側に連結するドライブシャフトと、を有する。ドラムの内部には、ドラムが回転する時に洗濯物を持ち上げるリフタが装着される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このようなドラム洗濯機の洗濯性能を向上させるために、多様な努力が試みられている。
【発明の効果】
【0007】
本発明の洗濯方法及び洗濯機は、次のような効果がある。
【0008】
第1に、脱水する前にエコすすぎが行われるために、行程全体の進行時間は減少し、洗濯物の損傷は減少する。
【0009】
第2に、脱水する前にエコすすぎが行われるために、すすぎを一回のみ実行しても、残留洗剤が効率的に除去されうる。
【0010】
第3に、エコすすぎの間にドラムの停止や減速無しでドラムを加速して脱水が進行されるために、洗濯物分散が別途要らなくなり、これにより、全洗濯時間が短縮され、洗濯物の損傷も減少されうる。
【0011】
第4に、エコすすぎの間に洗濯水が効率的に噴射されうる。
【0012】
第5に、エコすすぎを実行する前に、洗濯物の膜の形成が防止されるために、エコすすぎは、効率的に実現できる。
【0013】
第6に、エコすすぎを実行する前に、洗濯物分散において洗濯物に洗濯水が噴射されるために、効率的に洗濯物の膜の形成を防止できる。
【0014】
第7に、第1エコすすぎを実行した後に、脱水においてドラムを止めないですすぎを実行するために、第2エコすすぎの前に洗濯物分散を実行しないことにより、全体行程時間が減少し、洗濯物の損傷が減少する。
【0015】
以下、本実施形態は、添付された図面と共に以下の詳細な説明から完全に理解されうるはずである。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の一実施形態にかかる洗濯機を示す斜視図である。
【図2】図1の洗濯機を示す横断面である。
【図3】図1の洗濯機に対する内部構造を示す図である。
【図4】本発明の一実施形態にかかる洗濯機の第1ノズル及び第2ノズルにより噴射される洗濯水が到達する領域を示す図である。
【図5】本発明の一実施形態にかかる洗濯機のガスケットと、第1及び第2ノズルを示す図である。
【図6】本発明の一実施形態にかかる洗濯機の第2ノズルを示す分解斜視図である。
【図7】本発明の一実施形態にかかる洗濯機の第1ノズルを示す斜視図である。
【図8】本発明の一実施形態にかかる洗濯機を示す斜視図である。
【図9】本発明の一実施形態にかかる洗濯方法の行程全体を示す図である。
【図10】図9に示す洗濯方法における複合行程時にドラムの回転速度を示す図である。
【図11】本発明の一実施形態にかかる洗濯方法のエコすすぎを示す図である。
【図12】本発明の一実施形態にかかる洗濯方法の洗濯物分散行程において第1ノズルから洗濯水の噴射を示す図である。
【図13】本発明の一実施形態にかかる洗濯方法の洗濯物分散行程において第2ノズルを介して洗濯水の噴射を示す図である。
【図14】本発明の他の実施の形態に係る洗濯方法の行程全体を示す図である。
【図15】図14に示す洗濯方法において複合行程におけるドラムの回転速度を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の上述の目的、他の目的、特徴、観点及び長所は、添付する図と共に本発明の以下の詳細な説明から明確になるはずである。以下、本発明の例示的な実施形態は、添付した図を参照して詳細に説明される。しかしながら、本発明は、本明細書で説明された実施形態に限定されるものではなく、多様な互いに異なる形態で具現化されうる。本実施形態は、本発明の開示が完全になるようにし、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者に本発明の範囲を完全に伝達するためのものである。図において、図の形態とサイズは、明確化のために誇張されるときもあり、明細書全体を通じて同じ参照番号は、同一の構成要素を指し示すように使用される。
【0018】
以下、本発明の例示的な実施形態について添付図を参照して詳細に説明する。
【0019】
図1は、本発明の一実施形態にかかる洗濯機を示す斜視図である。図2は、図1の洗濯機を示す横断面図である。図3は、図1の洗濯機に関する内部構造を示す図である。
【0020】
本発明の一実施形態にかかる洗濯機100は、外観を規定するキャビネット111と、キャビネット111内に洗濯物が導入されるようにキャビネット111の一側を開閉するドア112と、キャビネット111の内部に配置されてキャビネット111により支持されるタブ122と、タブ122の内部に配置されて挿入された洗濯物を回転させるドラム124と、ドラム124を回転させるためにトルクを印加する駆動部113と、洗剤が収容される洗剤ボックス133と、ユーザの入力を受け取って洗濯機100の状態を表示するコントロールパネル114と、を備える。
【0021】
キャビネット111には、洗濯物のローディングが可能なように洗濯物ローディングホール120が形成される。キャビネット111の前面には、洗濯物ローディングホール120の開閉が可能なようにドア112が回転可能に備えられる。キャビネット111には、ユーザから命令を受け取って洗濯機100の各種状態情報を表示するコントロールパネル114が備えられる。キャビネット111には、洗濯洗剤、すすぎ洗剤又は漂白剤などの洗剤を収容する洗剤ボックス133が引出し可能に備えられる。
【0022】
タブ122は、キャビネット111に配置されてスプリング115及びダンパー117によって緩衝可能になる。タブ122は、洗濯水を収容する。タブ122の内部には、ドラム124が配置される。
【0023】
タブ122には、タブに収容された洗濯水の水位を感知する水位感知器121が備えられてもよい。水位感知器121は、多様な方法により具現化されてもよい。本実施形態において、水位感知器121は、洗濯水の水位によって変化する空気圧を利用して電極間の間隔を変化させて、電極のキャパシタンス変化量を利用して水位を測定する。
【0024】
ドラム124は、洗濯物を収容して回転させる。ドラム124には、複数の貫通ホール129が形成されて、これを通じて洗濯水が通過する。ドラム124の内壁には、ドラム124が回転する時に洗濯物を一定の高さに持ち上げるリフタ125が配置されてもよい。ドラム124は、駆動部113によって回転力が伝達されて回転する。
【0025】
ガスケット128は、タブ122とキャビネット111との間に設置されて、タブ122とキャビネット111とを密封する。ガスケット128は、タブ122の入口と洗濯物ローディングホール120との間に配置される。ガスケット128は、ドラム124が回転する時にドア112に伝達される衝撃を緩和すると同時に、タブ122内の洗濯水が外部に漏れるのを防止する。ガスケット128には、ドラム124内に洗濯水を流入させる第1ノズル127及び第2ノズル150が設置されてもよい。
【0026】
ガスケット128は、単一材質で一体に形成されるが、タブ122との締結強度及び充分な剛性を確保するために、タブ122に結合される部分は、硬い材質から形成されてもよい。キャビネット111に結合される部分は、タブ122からキャビネット111に伝達される振動を緩和するために、弾性を有する材質から形成されてもよい。
【0027】
駆動部113は、ドラム124を回転させる。駆動部113は、ドラム124を多様な速度又は方向に回転させることができる。駆動部113は、モータとこれを制御するスイッチング素子、クラッチなどを備えることができる。
【0028】
洗剤ボックス133は、洗濯洗剤、すすぎ洗剤又は漂白剤などの洗剤を収容する。洗剤ボックス133は、キャビネット111の前面に引出し可能に設置されてもよい。洗剤ボックス133内の洗剤は、洗濯水が供給される時に洗濯水と混合されてタブ122に流入する。洗剤ボックス133は、洗濯洗剤の収容される部分と、すすぎ洗剤の収容される部分と、漂白剤の収容される部分とに分離できる。
【0029】
キャビネット111の内部には、外部水源から洗濯水の流入を制御する給水バルブユニット131と、第1給水バルブ131aが開放される時に洗濯水が洗剤ボックス133に流れるように案内する第1給水ホース132と、洗剤ボックス133で洗剤の混合された洗濯水がタブ122内に流入する給水ホース134とを備えることができる。また、給水バルブユニット131の第2給水バルブ131bが開放される時に外部水源から直接供給される洗剤の混合されない洗濯水がドラム124内に噴射されるように、第2ノズル150に連結する第2給水ホース159が設置されてもよい。
【0030】
キャビネット111の内部には、給水バルブユニット131のプレバルブ131cが開放される時に洗濯水が洗剤ボックス133に流れるように案内する第3給水ホース161が設置される。第3給水ホース161を介して洗剤ボックス133に流入した洗濯水は、洗剤と混合されずに給水ホース134を介してタブ122内に流入する。また、キャビネット111の内部には、給水バルブユニット131のブリーチバルブ131dが開放される時に洗濯水が洗剤ボックス133に流れるように案内する第4給水ホース162が設置される。第4給水ホース162を介して洗剤ボックス133に流入した洗濯水は、漂白剤と混合されて給水パイプ134を介してタブ122内に流入する。
【0031】
キャビネット111の内部には、タブ122内の洗濯水が流出する排水パイプ135と、タブ122内の洗濯水を流出させるポンプ136と、洗濯水を循環させる循環ホース137と、洗濯水の流れをドラム124内に指向させて循環させる循環ノズル127と、洗濯水を外部に排水する排水ホース138とを備えることができる。実施形態によって、ポンプ136は、循環ホース137及び排水ホース138にそれぞれ連結した循環ポンプ及び排水ポンプとして設置されてもよい。
【0032】
コントロールパネル114には、ユーザにより洗濯コース選択、各々の行程別作動時間、及び予約などの各種作動命令が入力される入力部114bと、洗濯機100の作動状態を表示する表示部114aとを備えることができる。
【0033】
洗濯コースは、洗濯物の類型又は機能によって標準コースを含んでランジェリー/ウールコース、スチームコース、クイックコース、機能性衣類コース、洗濯物に対する損傷を防止するコース、無声コース、及びエネルギー節約コースなどを含む。洗濯機100の動作は、洗濯行程、すすぎ行程、脱水行程に分けられ、各々の行程内で給水、洗濯、すすぎ、排水、脱水及び/又は乾燥などが実行される。
【0034】
第1ノズル127は、ガスケット128に設置されてドラム124内に洗濯水を噴射する。第1ノズル127は、循環ホース137に連結されてポンプ136が循環させた洗濯水をドラム124内に噴射する。
【0035】
ドラム124に収容された洗濯水は、タブ122に設置された排水パイプ135に沿ってポンプ136に移動する。ポンプ136は、洗濯水が循環流路137を介して第1ノズル127に達するようにする。洗濯水は、第1ノズル127によりドラム124内に再度流入する。
【0036】
第1ノズル127は、ガスケット128の上部に設置されてもよい。実施形態によって、ガスケット128の下部又はガスケット128とキャビネット111との間、キャビネット111、タブ122等、多様な位置に配置されてもよい。
【0037】
第2ノズル150は、ガスケット128に設置されてドラム124内に洗濯水を噴射する。第2ノズル150は、第1ノズル127に隣接して設置される。第2ノズル150は、第2給水ホース159に連結して外部水源から供給された洗濯水をドラム124内に噴射する。
【0038】
第2ノズル150は、ガスケット128の上部に設置されてもよい。実施形態によって、ガスケット128の下部に、ガスケット128とキャビネット111との間に、キャビネット111及びタブ122などの多様な位置に配置されてもよい。
【0039】
第1ノズル127及び/又は第2ノズル150は、ドラム124の内壁124a及び後壁124bに洗濯水を回転及び排出する渦流生成ノズルであってもよい。
【0040】
渦流生成ノズルは、洗濯水が並進運動及び円運動をするようにするノズルである。渦流生成ノズルは、多様な形態により具現化されてもよく、洗濯水を渦流に変換させて複数の歪んだ流路を介してドラム124の内部に噴射する。
【0041】
第1ノズル127及び第2ノズル150は、循環ホース137及び第2給水ホース159にそれぞれ連結されているが、本発明の思想及び範囲は、これには限定されない。第1及び第2ノズル127及び150は、循環ホース137及び第2給水ホース159と多様な組み合わせで連結されてもよい。
【0042】
実施形態によって、第2ノズル150は、第1ノズル127と一体に設置されてもよい。すなわち、一つの渦流生成ノズルは、第1ノズル127及び第2ノズル150の役割を果たすように構成されうる。渦流生成ノズルは、Y字パイプを介して第2給水ホース149及び循環ホース137に連結されて、外部水源から供給される洗濯水又は循環される洗濯水を噴射する。また、給水パイプ134は、第1ノズル127及び/又は第2ノズル150と一体に形成された渦流生成ノズルであってもよい。
【0043】
給水バルブユニット131は、外部水源から洗濯水の流入を制御する。給水バルブユニット131は、第1給水バルブ131a、第2給水バルブ131b、プレバルブ131c、及びブリーチバルブ131dを備える。給水バルブユニット131は、温水バルブ(図示せず)及びスチームバルブ(図示せず)をさらに備えることができる。
【0044】
第1給水バルブ131aは、第1給水ホース132を介して洗剤ボックス133に洗濯水を供給する。第1給水バルブ131aにより供給された洗濯水は、洗濯洗剤を収容する洗剤ボックス133の部分を通過しながら洗濯洗剤と混合されて、給水パイプ134を介してタブ122内に供給される。
【0045】
第2給水バルブ131bは、第2給水ホース159を介して第2ノズル150に洗濯水を供給する。第2給水バルブ131bによって供給された洗濯水は、第2ノズル150を介してドラム124内に噴射される。
【0046】
プレバルブ131cは、第3給水ホース161を介して洗剤ボックス133に洗濯水を供給する。プレバルブ131cにより供給された洗濯水は、洗剤ボックス133内の洗濯洗剤と混合されずに給水ホース134を介してタブ122内に供給される。
【0047】
ブリーチバルブ131dは、第4給水ホース162を介して洗剤ボックス133に洗濯水を供給する。ブリーチバルブ131dによって供給された洗濯水は、洗剤ボックス133で漂白剤と混合され、給水パイプ134を介してタブ122内に供給される。
【0048】
温水バルブは、外部水源から供給される温水を制御して、洗剤ボックス133に温水を供給する。スチームバルブは、スチームモジュール(図示せず)に連結するスチームホース(図示せず)に洗濯水を供給して、スチームモジュールがドラム124内にスチームを供給するようにする。
【0049】
上述した各々のバルブは、実施形態によって、二つ以上が組み合わせられて各々の機能を具現化できる。上述したバルブのうちのいずれか一つのバルブは、第1給水バルブ131a又は第2給水バルブ131bとして作用でき、二つ以上の組み合わせは、第1給水バルブ131a及び第2給水バルブ131bとして作用できる。各々のバルブ及び洗剤ボックス133に各々連結したホースのうちのいずれか一つは、第1給水ホース132又は第2給水ホース159として作用できる。
【0050】
第1給水ホース132は、第1給水バルブ131aと洗剤ボックス133とを連結する。第1給水バルブ131aを介して外部水源から供給された洗濯水は、第1給水ホース132を介して洗剤ボックス133に到達し、洗剤ボックス133で洗剤と混合された洗濯水は、給水ホース134を介してタブ122内に流入する。
【0051】
給水パイプ134には、渦流生成ノズルが設置されてもよく、この場合、給水パイプ134を介して回転する洗濯水が排出する。
【0052】
第2給水ホース159は、第2給水バルブ131bを第2ノズル150に連結する。第2給水バルブ131bを介して外部水源から供給された洗濯水は、第2給水ホース159を介して流れて第2ノズル150に到達する。第2ノズル150に到達した洗濯水は、第2ノズル150を介して渦流に変換されてドラム124に噴射される。
【0053】
循環ホース137は、ポンプ136を第1ノズル127に連結する。ポンプ136によりタブ122から流出する洗濯水は循環ホース137を介して流れ、第1ノズル127からドラム124内に噴射される。
【0054】
図4は、本発明の一実施形態にかかる洗濯機の第1ノズル又は第2ノズルにより噴射される洗濯水が到達する領域を示す図である。
【0055】
第1ノズル127又は第2ノズル150は、洗濯水がドラム124の内壁124a及び後壁124bの領域Aに噴射されるようにする。第1ノズル127又は第2ノズル150から噴射される洗濯水は、ドラム124の円周面に該当するドラム124の内壁124aとドラム124の下壁に該当する後壁124bの領域Aに到達できる。洗濯物がドラム124に収容されて回転する時に、第1ノズル127又は第2ノズル150から噴射される洗濯水は、領域Aで洗濯物に加えられる。
【0056】
第1ノズル127又は第2ノズル150は、ドラム124の内壁124aの全体と後壁124bの一部に洗濯水を噴射でき、ドラム124の内壁124aの全体と後壁124bの全体に洗濯水を噴射できる。
【0057】
第1ノズル127及び/又は第2ノズル150は、洗濯水を回転及び排出する渦流生成ノズルであって、洗濯水が並進運動と円運動をするよう渦流に変換する。
【0058】
渦流による遠心力によって洗濯水は噴射され、ドラム124の内壁124a及び後壁124bに噴射されうる。また、渦流による遠心力により、洗濯水が噴霧化されて、洗濯物に速く吸収され洗濯物を透過できる。
【0059】
図5は、本発明の一実施形態にかかる洗濯機のガスケット、第1ノズル、及び第2ノズルを示す図である。
【0060】
図5に示すように、第1ノズル127及び第2ノズル150は、ガスケット128の内周表面の上部に設置されて、ドラム124内に洗濯水を効果的に噴射できる。
【0061】
ドラム124の回転により洗濯物が離脱してガスケット128とキャビネット111との間に挟まれるか、又は洗濯が完了した後にドア112が開放される時に洗濯物がこぼれるのを防止するために、第1突起部128a及び第2突起部128bがガスケット128の内部表面の上部より突出して形成される。第1ノズル127及び第2ノズル150は、洗濯水が噴射される時、第1突起部128a及び第2突起部128bと干渉しないように第1突起部128aと第2突起部128bとの間に設置されてもよい。
【0062】
ドア112が洗濯物ローディングホール120を閉鎖する時、ドア112の一部は、ドラム124の内部に引き込まれる。第1ノズル127及び第2ノズル150は、ドラム124の内部に引き込まれたドア112の部分と干渉しないように配置される。ドア112が洗濯物ローディングホール120を閉鎖する時、第1ノズル127及び第2ノズル150は、ドア112から所定の間隔分だけ離隔される。
【0063】
第1ノズル127及び第2ノズル150は、ドラム124の中心線から外れた位置に配置されてもよい。第1ノズル127及び第2ノズル150がドラム124の中心線から外れた位置に配置される時、そして、洗濯水が噴射される時、洗濯水は、ドラム124の全体の内壁124aと後壁124bの一部に作用することができ、ドラム124の全体の内壁124aと全体の後壁124bに作用しうる。
【0064】
第1ノズル127又は第2ノズル150は、ドラム124の内側に向かって配置されてもよい。すなわち、第1ノズル127又は第2ノズル150は、ドラム124の内側方向にドラム124の中心線に対して所定の角度に配置してもよい。
【0065】
また、第1ノズル127又は第2ノズル150は、第1突起部128a又は第2突起部128b側に傾いて配置されてもよい。すなわち、第1ノズル127又は第2ノズル150は、ドラムの中心線に対して所定の角度に配置してもよい。
【0066】
上述したように、第1ノズル127又は第2ノズル150の位置は、本実施形態に限定されず、第1ノズル127又は第2ノズル150は、ガスケットの下部に又はガスケット128とキャビネット111との間に、キャビネット111、タブ122等多様な位置に配置されうる。
【0067】
図6は、本発明の一実施形態にかかる洗濯機の第2ノズルを示す分解斜視図である。
【0068】
図6に示すように、第2ノズル150は、一側が半球型の形状に形成されて内部に収容空間154が形成されたドーム151と、収容空間154に形成されて屈折板から形成されて収容空間154と共に複数の歪んだ流路を形成するコア152と、コア152及び収容空間154により形成された流路を介して通過する洗濯水を噴射する噴射ノズルキャップ153と、を備える。
【0069】
本実施形態において、第2ノズル150は、ドーム151、コア152、及び噴射ノズルキャップ153を備える渦流生成ノズルである。
【0070】
ドーム151は、半球型又は楕円をなす曲線の形状に形成されて、内部に空いた空間である収容空間154が形成される。ドーム151は、第2給水ホース159に連結される。第2給水ホース159を介して流動する洗濯水は、収容空間154に収容される。ドーム151は、曲線状に形成されているため、洗濯物が洗濯物ローディングホール120に装填される時、洗濯物は、第2ノズル150に引っかかることにより、あるいは第2ノズル150により損傷しない。
【0071】
歪んだ板から形成されるコア152は、収容空間154に設置される。コア152は、一つ又は複数の屈折板から形成される。コア152は、収容空間154に設置され、収容空間154とコア152との間に流路が形成され、この流路が屈折板の形状に形成されるため、複数の歪んだ形状又は螺旋状が形成される。実施形態によって、コア152は、収容空間154と歪んだ流路を形成する多様な形態で構成することができ、スクリュー、プロペラ、歪んだ管、歪んだプロペラ、歪んだスクリュー、ネジ山などの多様な形態により構成されてもよい。
【0072】
洗濯水がコア152及び収容空間154の流路を通過する時、流路の形状により回転する渦流に変換される。コア152が固定されることが一般的であるが、洗濯水がコア152及び収容空間154により形成された流路を通過する時、コア152は、収容空間154の内部で洗濯水により回転しうる。コア152が回転すると、洗濯水も回転し、渦流の生成が助長される。
【0073】
ドラム124が回転する時、第2ノズル150は、ドラム124の内壁124aの全体と後壁124bの一部に洗濯水を噴射することができ、ドラム124の内壁124aの全体と後壁124bの全体に洗濯水を噴射できる。第2ノズル150から噴射される洗濯水は、渦流状に噴射され、洗濯水は噴霧化されて、洗濯物に速く吸収及び透過しうる。
【0074】
噴射ノズルキャップ153は、コア152及び収容空間154により形成された流路を通過する洗濯水を噴射する。噴射ノズルキャップ153には、開口部が形成されて渦流に変換された洗濯水がドラム124内に噴射する。噴射ノズルキャップ153は、ドーム151に締結及び固定される。噴射ノズルキャップ153がドーム151に締結される時、噴射ノズルキャップ153とドーム151と締結される部分から洗濯水が漏れて流れないように、ゴムなどの防水材質から形成されたパッキン(図示せず)が追加的に設置されてもよい。
【0075】
本実施形態で、第2ノズル150が渦流生成ノズルであると説明したが、これに限定されるものではなく、第2ノズル150は、回転する洗濯水を噴射する多様な形態の渦流生成ノズルから構成されてもよい。また、第2ノズル150は、以下に説明する図7に示す形態又は多様な形態で洗濯水を噴射できるノズルであってもよい。
【0076】
図7は、本発明の一実施形態にかかる洗濯機の第1ノズルを示す斜視図である。
【0077】
図7に示すように、第1ノズル127は、洗濯水が通過する流路の形成された本体127aと、本体を通過した洗濯水がぶつかって屈折し噴射されるようにする屈折面127bとを備える。
【0078】
本体127aは、円筒形の形態からなり、洗濯水を通過させることができる。本体127aは、循環ホース137に連結されて、循環ホース137から流動した洗濯水が通過する。屈折面127bは、本体127aの下側開口部から伸びて円弧状をなすよう形成されてもよい。
【0079】
洗濯水が本体127aの流路を通過して屈折面127bにぶつかると、洗濯水は、広く拡がってドラム124内に均一に噴射されて、洗濯水が洗濯物を介してより多く透過するようにする。
【0080】
第1ノズル127は、本発明に限定されるものではなく、洗濯水を噴射できる多様な形態により具現化できる。また、第1ノズル127は、図6に示す渦流生成ノズルであってもよい。
【0081】
図8は、本発明の一実施形態にかかる洗濯機を示す図である。
【0082】
制御部141は、入力部114bに入力される作動命令に従って洗濯機の全体動作を制御できる。制御部141は、コントロールパネル114内に設置されてもよい。洗濯機の動作を制御するマイコン及びその他電子部品が設置されてもよい。制御部141は、ユーザが選択した洗濯コースに応じて、各々の行程の進行の有無又は各々の行程内での給水、洗濯、すすぎ、排水、脱水及び乾燥などの動作の有無及び時間、繰り返し回数などを決定し、これを行う。
【0083】
制御部141は、選択されたコース又は他の作動命令に応じて、給水バルブユニット131、駆動部113、及びポンプ136を制御できる。
【0084】
図9は、本発明の一実施形態にかかる洗濯方法の行程全体を示す図である。図10は、図9に示す洗濯方法において複合行程時におけるドラムの回転速度を示す図である。
【0085】
本発明の一実施形態にかかる洗濯方法は、ユーザがコントロールパネル114を介してエネルギー節約コースを選択したり、エネルギー節約コース遂行命令がユーザの入力又は判断によって制御部141に入力される時に実行されてもよい。実施形態による一般的な洗濯コースは、下記に説明する洗濯方法となりうる。
【0086】
洗濯行程210は、洗濯洗剤の混合された洗濯水内に洗濯物を浸漬した後、ドラム124を回転させて洗濯物から汚れを除去する行程である。本発明の一実施形態にかかる洗濯方法において、洗濯行程210は、給水211、洗濯物分散212、エコ洗濯213、排水214及び簡易脱水215の順に行われてもよい。
【0087】
洗濯行程210が開始されると、制御部141は、表示部114aの進行表示に洗濯アイコンを表示して、洗濯行程が開始されることを示すことができる。
【0088】
給水211は、外部水源から洗濯水をタブ122内に供給するものである。給水211は、洗濯物量感知211a、初期給水211b、洗濯物浸漬211c、及び追加給水211dを含む。
【0089】
洗濯物量感知211aは、ドラム124内に収容された洗濯物の量(以下、洗濯物量と称す)を感知するものである。洗濯物量感知211aにおいて洗濯物量は、多様な方法で測定されうる。本実施形態において、洗濯物量は、ドラム124が一定時間の間に一定速度で回転された後に、制御部141が減速時間を測定する方法により測定される。
【0090】
ドラム124の減速時間が長いほど、洗濯物量のレベルが高い。実施形態によって制御部141は、ドラム124を加速する時に加速時間を測定して洗濯物量を算出することもできる。制御部141は、感知された洗濯物量に応じて初期給水211b及び追加給水211d時にタブ122内に供給される洗濯水の量を決定し、後述するエコすすぎ222、228時にドラム124内に噴射される洗濯水の量を決定し、その他各行程別作動時間を決定する。
【0091】
初期給水211bは、タブ122内に洗濯洗剤の混合された洗濯水を供給し、洗剤の混合されない洗濯水をドラム124内に噴射するものである。初期給水211b時に、洗濯洗剤の混合されない洗濯水を供給した後、洗濯洗剤の混合された洗濯水を供給できる。制御部141が給水バルブユニット131のプレバルブ131cを開放する時に、洗濯水は、洗剤ボックス133で洗濯洗剤と混合されずに給水パイプ134を介してタブ122内に流入した後、給水バルブユニット131の第1給水バルブ131aを開放する時、洗濯水は、洗剤ボックス133で洗濯洗剤と混合された後に給水ホース134を介してタブ122内に流入することができる。
【0092】
また、初期給水211bの間に、制御部141が第2給水バルブ131bを開放して洗濯洗剤の混合されない洗濯水を、第2ノズル150を介してドラム124内に噴射しながら、制御部141は、第1給水バルブ131aを開放して洗濯水を洗剤ボックス133で洗濯洗剤と混合した後、給水パイプ134を介してタブ122内に流入できる。
【0093】
このとき、第2ノズル150は、渦流生成ノズルであって、ドラム124の内壁124a及び後壁124bに洗濯水を回転及び排出できる。第2ノズル150は、洗濯水が並進運動及び円運動をするよう洗濯水を渦流に変換させて、ドラム124の内部に噴射する。
【0094】
初期給水211bの間に、給水バルブユニット131の温水バルブは、タブ122内に温水が流入するように開放されてもよい。
【0095】
初期給水211bは、目標水位まで洗濯水が満たされるまで行われる。目標水位は、初期給水211b以前に測定された洗濯物量や選択されたコースに応じて制御部141によって決定され、本実施形態では、ドラム124に洗濯水が少し上がってくる程度である。第2ノズル150が洗濯水を噴射して洗濯物が均一に濡らされているので、洗濯物浸漬211cの間に洗濯水が洗濯物を濡らして水位が低くなることがない。したがって、目標水位は、洗濯物浸漬211cの間に洗濯水が循環されうる量であれば充分である。
【0096】
初期給水211bの間に、洗濯水の水位は、水位感知器121により測定されうる。洗濯水がタブ122内に目標水位まで流入すれば、制御部141は、給水バルブユニット131のバルブを遮断して初期給水211bを終える。
【0097】
洗濯物浸漬211cは、洗濯洗剤の混合された洗濯水が洗濯物を均一に濡らして洗濯洗剤が溶解されるように、制御部141が駆動部113を駆動してドラム124を回転するものである。洗濯物浸漬時に制御部141がポンプ136を作動させて洗濯水が循環ホース137に沿って循環して第1ノズル127を介してドラム124内に噴射されうる。このとき、第1ノズル127は、一般的な噴射ノズル又は渦流生成ノズルであってもよい。
【0098】
洗濯水が洗濯物を濡らして水位が目標水位より低くなるので、追加給水211dは、目標水位までタブ122内に洗濯水をさらに供給するものである。追加給水211dの間に、制御部141が第1給水バルブ131a、第2給水バルブ131b又は給水バルブユニット131の多様なバルブを開放する時に、外部水源から給水ホース134を介して洗濯水が供給されるか、又は第2ノズル150を介して噴射される。このとき、第2ノズル150は、渦流生成ノズルであり、第2ノズル150は、渦流を生成して洗濯水がドラム124の内壁124a及び後壁124bに噴射されるようにする。
【0099】
洗濯水がタブ122内に目標水位まで流入する時に、制御部141は、第1給水バルブ131a、第2給水バルブ131b及び給水バルブユニット131の多様なバルブを遮断して追加給水を終える。
【0100】
洗濯物が初期給水211bの間に十分に濡らされた場合に、洗濯物浸漬211cの間に水位が低くならない。したがって、追加給水211dは省略されうる。
【0101】
洗濯物分散212は、ドラム124の加速、一定速度維持、及び減速を繰り返して洗濯物を分散するものである。エコ洗濯213の間に、洗濯物のもつれ等により洗濯物が片方に偏る現象が発生して、ドラムの中心を基準に片方が重くなるアンバランスが誘発されうる。洗濯物のアンバランスは、エコ洗濯213の間に騷音と振動を起こす原因になるので、エコ洗濯213以前に洗濯物を均一に分散させる洗濯物分散212を必要とする。
【0102】
洗濯物分散212は、タブ122に洗濯水が収容された状態でドラム124を加速した後、一定速度を維持してから減速することを一周期としてなされる。洗濯物分散212の間に、ドラム124が加速して洗濯物がドラム124に付いて回転する速度を一定期間維持する。洗濯物分散212の間に、ドラム124は、アンバランスによって騷音や故障が誘発されない最大速度である108[RPM]を維持できる。洗濯物分散212の間に洗濯物がドラム124に付いて回転する速度を一定期間維持してから減速した後、洗濯物分散212を再度繰り返すか、加速して、エコ洗濯213を行うことができる。
【0103】
洗濯物分散212の間に、制御部141は、ドラム124を減速する時、ドラムの減速時間に基づいて洗濯物量を測定し、ドラム124を加速した後にドラムの回転速度の変化量に基づいてアンバランス度を測定する。
【0104】
洗濯物量は、上述したように制御部141がドラム124を減速する時に減速時間を測定して算出する。ドラム124の減速時間が長いほど、洗濯物量のレベルは高い。実施形態によって、制御部141は、ドラム124を加速する時に加速時間を測定して洗濯物量を算出することもできる。
【0105】
アンバランス度は、制御部141がドラム124を加速した後にドラムの速度に対する変化に応じて算出する。ドラム124の速度は、ホールセンサを利用して測定するか、又は駆動部113のモータに流れる電流を測定して算出される。
【0106】
制御部141は、ドラム124の速度変化量と基準速度変化量との差でアンバランス度が許容値内であるかどうかを判断する。基準速度変化量は、洗濯物量によって変わる。制御部141は、洗濯物量に応じた基準速度変化に対するアンバランス度のテーブルを格納する。
【0107】
制御部141は、洗濯物のアンバランス度に応じてドラム124を加速又は減速する。すなわち、制御部141は、洗濯物のアンバランス度に応じてドラム124を加速又は減速を調節できる。制御部141は、洗濯物のアンバランスが過度な場合にドラム124を停止させることもできる。
【0108】
制御部141は、洗濯物のアンバランス度に応じてドラム124を加速及び減速させることを繰り返す。洗濯物のアンバランス度が許容値以上の場合に、制御部141は、ドラム124を加速及び減速させ続ける。洗濯物のアンバランス度が許容値以上であるために、ドラム124の加速及び減速が繰り返され続ける場合、制御部141は、これを中断できる。すなわち、ドラム124の加速及び減速を許容された回数以上に続けて繰り返す場合、制御部141は、表示部114aに異常があることを知らせた後、ドラム124を停止させることができる。洗濯物のアンバランス度が許容値以内であると、制御部141は、ドラム124を加速してエコ洗濯213を行う。上述した洗濯物分散212は、省略できる。
【0109】
洗濯物分散212の間に、第1ノズル127又は第2ノズル150を介して洗濯水が洗濯物に向けて噴射される。洗濯物分散212の間に、ドラム124が加速して洗濯物がドラムに付く前に洗濯水が洗濯物に向けて噴射されうる。すなわち、ドラム124が約45[RPM]乃至60[RPM]の間の速度で回転する時、洗濯水は、噴射されうる。洗濯物分散212の間に、排水された状態で洗濯物がドラムに付く速度でドラム124が回転すると、洗濯物の膜が形成されてエコ洗濯213が効率的になされないので、洗濯物の膜が形成されないように洗濯水が洗濯物に噴射されうる。
【0110】
洗濯水が第1ノズル127を介して洗濯物に向けて噴射される時、給水バルブユニット131の第1給水バルブ131a又は他のバルブが開放されて、洗剤ボックス133で洗剤の混合されない洗濯水が給水ホース134を介してドラム124に付かない高さの水位でタブ122内に流入した後、タブ122内に収容された洗濯水がポンプ136により流出して循環された後、第1ノズル127を介して噴射されうる。
【0111】
洗濯水が第2ノズル150を介して洗濯物に向けて噴射される場合、給水バルブユニット131の第2給水バルブ131bが開放されて、外部水源から供給された洗濯水は、直に第2ノズル150を介して噴射される。
【0112】
洗濯水が第1ノズル127又は第2ノズル150を介して洗濯物に噴射される時、洗濯物は、洗濯水に濡らされて重くなって洗濯物の膜が形成されることが防止される。
【0113】
エコ洗濯213は、ドラム124が回転して洗濯物がドラムに付いた状態で洗濯洗剤の混合された洗濯水をドラム内に供給すると、洗濯水が洗濯物に透過して汚れが除去されるものである。エコ洗濯213の間に、制御部141は、駆動部113を制御して洗濯物がドラム124の内壁に付くようにドラム124を回転させ、ポンプ136を作動させて洗濯水を循環ホース137に沿って循環させる。エコ洗濯214の間に駆動部113の過熱を防止するために、制御部141は、駆動部113の駆動を数秒又は数分間隔で停止させることができる。
【0114】
物理的衝撃がエコ洗濯213の間に洗濯物に加えられないために、洗濯物の損傷が少ない。したがって、エコ洗濯213は、ユーザが入力部114bを介して洗濯物の損傷防止キー又は洗濯物の損傷防止コースを選択する時に行うことができる。
【0115】
エコ洗濯213の間に、ドラム124は、洗濯物がドラム124の内壁に付くように約1G以上の速度で回転する。エコ洗濯213の間に、バブルがあまり多く生じないように適度に速い速度で回転させることができる。エコ洗濯213の間に、ドラム124は、約150[RPM]の速度で回転させることができる。
【0116】
エコ洗濯213の間に、ポンプ136が動作してタブ122内の洗濯洗剤の混合された洗濯水を循環ホース137に沿って循環させて、第1ノズル127を介して噴射できる。このとき、第1ノズル127は、一般的な噴射ノズル又は渦流生成ノズルであってもよい。循環される洗濯水の量が多い場合に、バブルが大量に発生する。したがって、循環させる洗濯水の量は、循環が可能な程度で固定させることができる。
【0117】
エコ洗濯213の間に、制御部141は、給水バルブユニット131のブリーチバルブ131dを開放して洗濯水が洗剤ボックス133で漂白剤と混合された後、給水パイプ134を介してタブ122内に流入するようにすることができる。このような漂白剤の供給は、目標水位まで洗濯水が満たされるまで行われる。タブ122内に目標水位まで漂白剤の混合された洗濯水が流入すると、制御部141は、給水バルブユニット131のブリーチバルブ131dを遮断する。エコ洗濯213が終了する直前に、漂白剤の混合された洗濯水の供給は、エコ洗濯213の最後の過程として行うことができる。
【0118】
排水214は、キャビネット111の外部にタブ122内の洗濯水を排出するものである。排水214の間に、制御部141は、ポンプ136を作動させてタブ122内の洗濯水を排水ホース138に沿って外部に排出させる。排水214の間に、ドラム124は停止できるが、ドラム124は、エコ洗濯213の間に速度を維持し、洗濯物がドラム124に付いて回転するよう1G以上に回転することもできる。
【0119】
上述した洗濯行程210において洗濯物分散212及びエコ洗濯213は、洗濯コース又はユーザの選択によって一般洗濯又は圧着洗濯を利用して実行してもよい。
【0120】
一般洗濯は、洗濯洗剤の混合された洗濯水で濡らされた洗濯物が収容されたドラム124を回転させるものである。一般洗濯の間に、制御部141は、ドラム124を多様な速度又は方向に回転するよう駆動部113を制御する。したがって、洗濯物の汚れを除去するために、屈折力と摩擦力、衝撃力などのような機械力が洗濯物に印加されうる。一般洗濯の間に、ドラム124は、約45[RPM]程度で一定方向に回転し、ドラム内の洗濯物は、リフタ125によって持ち上げられた後に落ちる。一般洗濯の間に、駆動部113の過熱を防止するために、制御部141は、駆動部113の駆動を数秒ないし数分間隔で停止させることができる。
【0121】
一般洗濯の間に、ドラム124内にスチームが噴射されうる。一般洗濯の間に、制御部141は、ポンプ136を作動させて、洗濯水は、循環ホース137に沿って循環して第1ノズル127を介してドラム124内に流入できる。このとき、第1ノズル127は、一般的な噴射ノズル又は渦流生成ノズルであってもよい。
【0122】
一般洗濯の間に、制御部141は、給水バルブユニット131のブリーチバルブ131dを開放して洗濯水洗剤ボックス133で漂白剤と混合された後、給水パイプ134を介してタブ122内に流入するようにすることができる。このような漂白剤供給は、目標水位まで洗濯水が満たされるまで実行される。タブ122内に目標水位まで漂白剤の混合された洗濯水が流入する時、制御部141は、給水バルブユニット131のブリーチバルブ131dを遮断する。漂白剤の混合された洗濯水の供給は、一般洗濯が終了する直前に一般洗濯の最後の過程として行うことができる。
【0123】
圧着洗濯は、ドラム124を速い周期で速度を変化させて洗濯物を集合させたり分散させたりするものである。圧着洗濯の間に、ドラム124は、約50[RPM]乃至約100[RPM]の速度で速い周期で変化して洗濯物がドラム124の内部に付いてから落ちるのを繰り返す。
【0124】
圧着洗濯の間に、制御部141は、ポンプ136を作動させて、洗濯水は、循環ホース137に沿って循環して第1ノズル127を介してドラム124内に流入することができる。このとき、第1ノズル127は、一般的な噴射ノズル又は渦流生成ノズルであってもよい。
【0125】
圧着洗濯の間に、洗濯物の流動が強化されて洗濯の偏りが低減する。また、洗濯水と均一に接触される。また、洗濯物がドラムの内部に付く時に洗濯物を濡らした洗濯水が絞られて排出するために、洗濯物の汚れが絞られて排出する。また、洗濯物がドラムの内部に付いてから落ちるのを繰り返すために、ユーザは、視覚的に洗濯物の流動を確認することができる。
【0126】
上述したエコ洗濯213、一般洗濯、及び圧着洗濯のうち、少なくとも一つの洗濯は、洗濯コース又はユーザの選択によって行うことができる。
【0127】
複合行程220は、洗濯物の残留洗剤を除去し洗濯物を脱水する行程である。一般的な洗濯方法において、複合行程は、すすぎ行程と脱水行程とを含む。複合行程220は、洗濯物分散221、エコすすぎ222、簡易脱水223、給水224、すすぎ225、排水226、洗濯物分散227、エコすすぎ228、及び本脱水229を含む。複合行程220が開始される際、制御部141は、表示部114aの進行表示に「すすぎ」及び/又は「脱水」アイコンを表示できる。
【0128】
上述した洗濯行程210の洗濯物分散212と同様に、洗濯物分散221は、ドラム124が加速後に一定速度を維持してから減速することを繰り返して、洗濯物を分散させるものである。エコすすぎ222の間に、洗濯物のもつれなどにより洗濯物が片方に偏る現象が発生して、ドラムの中心を基準に一方が重くなるアンバランスが誘発されうる。洗濯物のアンバランスは、ドラム124の高速回転の間に騷音と振動を起こす原因になるため、エコすすぎ222以前に洗濯物を均一に分散させるものである。
【0129】
図10に示すように、洗濯物分散221は、ドラム124を加速した後に一定速度を維持してから減速することを一周期としてなされる。洗濯物分散221において、ドラム124が加速した後に、洗濯物がドラム124に付いて回転する速度を一定時間維持する。洗濯物分散221の間にドラム124は、アンバランスによって騷音や故障が誘発されない最大速度である108[RPM]を維持する。洗濯物分散221の間に、洗濯物がドラム124に付いて回転する速度を一定時間維持してから減速した後、再度洗濯物分散212を繰り返すか、または加速してエコすすぎ222を行うことができる。
【0130】
洗濯物分散221において、制御部141は、ドラム124の回転速度が減速されるとき、ドラム124の回転速度の減速時間に基づいて洗濯物の量を測定し、ドラム124が加速した後には、ドラム124の回転速度の変化に基づいてアンバランス量を測定する。洗濯物の量及びアンバランス量を測定する方法は、上述した洗濯行程210の洗濯物分散212と同様である。
【0131】
上述したように、洗濯物分散221において、第1ノズル127又は第2ノズル150を介して洗濯水が洗濯物に向けて噴射される。
【0132】
エコすすぎ222において、ドラム124の回転により洗濯物がドラム124の内壁に付くようになってドラム124と共に回転する時、洗剤の混合されない洗濯水は、ドラム内に噴射して、これにより、洗濯水は、洗濯物を透過し残留洗剤及び汚れを除去する。エコすすぎ222において、制御部141は、駆動部113を制御して洗濯物がドラム124の内壁に付くようにドラムを回転させ、第2給水バルブ131bを開放して洗濯水は、第2ノズル150を介してドラム124内に噴射される。このとき、制御部141は、ポンプ136を作動させて、タブ122内の洗濯水は、排水ホース138に沿って外部に排出することができる。
【0133】
エコすすぎ222において、第2ノズル150は、ドラム124の内壁124a及び後壁124bに洗濯水を回転及び排出する渦流生成ノズルであってもよい。洗濯水の並進運動及び円運動のために、第2ノズル150は、洗濯水を渦流に変換させてドラム124の内部に噴射する。
【0134】
実施形態によって、給水バルブユニット131の第1給水バルブ131a又は他のバルブが開放されて、洗剤ボックス133で洗剤の混合されない洗濯水は、給水ホース134を介してドラム124に付かない高さの水位でタブ122内に流入したり、給水バルブユニット131の第2給水バルブ131bを開放して、洗濯水は、第2ノズル150を介してドラム124に付かない高さの水位でドラム124内に噴射された後、タブ122内に収容された洗濯水がポンプ136によって流出して循環された後に第1ノズル127を介して噴射されうる。このとき、第1ノズル127は、一般的な噴射ノズル又は渦流生成ノズルであってもよい。循環された洗濯水が第1ノズル127を介して噴射される時、タブ122内の洗濯水は、排水ホース138に沿って外部に排出しない。
【0135】
エコすすぎ222において、ドラム124は、1G速度(すなわち、洗濯物がドラム124の内壁に付くようになってドラム124と共に回転する約108[RPM]以上)で回転する。エコすすぎ222において、洗濯物は、ドラム124の内壁に付くようにすることができる。このとき、洗濯物がドラム124の内壁に付くようにすることは、洗濯物の少なくとも一部がドラム124の内壁に付くということを意味する。すなわち、大部分の洗濯物は、ドラム124の内壁に付くようになる。
【0136】
エコすすぎ222において、ドラム124は、約400[RPM]に維持されてもよい。エコすすぎ222において、ドラム124は、約600[RPM]まで加速されてもよい。ドラム124が約600[RPM]まで加速されて簡易脱水223が行われる以前に、洗剤の混合されない洗濯水は、ドラム内に噴射されうる。
【0137】
エコすすぎ222についての詳細な説明は、図11を参照して後述する。
【0138】
簡易脱水223において、ドラム124は、洗濯物を濡らした洗濯水が抜け出るように高速で回転する。エコすすぎ222後に、制御部141は、洗濯物がドラム124に付いて回転する速度以上で連続的にドラム124を回転させる。制御部141は、第2給水バルブ131bを閉鎖して洗濯水の噴射を中断し、ドラム124を加速する。
【0139】
以下、「連続的に」という表現は、各々の行程の間でドラム124が止まらずに回転するということを意味し、ドラム124の回転速度を加速又は減速してドラム124の回転速度が変化する場合を含む。
【0140】
実施形態によって、制御部141は、ドラム124の回転速度を減速させずにポンプ136を作動させて排水を行った後に、第2給水バルブ131bを閉鎖して洗濯水の噴射を中断した後、ドラム124を加速して簡易脱水223を行う。
【0141】
洗濯物が乾燥する程に洗濯物を脱水する必要はないため、ドラム124は、約750[RPM]で回転することが好ましい。
【0142】
簡易脱水223において、制御部141は、ポンプ136を間歇的に作動させてタブ122内の洗濯水を排水ホース138に沿って外部に排出することが好ましい。上述した実施形態に記載されたように、ドラム124が加速して高い回転速度で回転する前に、ポンプ136は、一定時間作動してタブ122内の洗濯水を外部に排出する。このとき、ドラム124は、洗濯物がドラム124の内壁に付いて回転し、ドラム124と共に回転する回転速度より高い回転速度を維持できる。ドラムは、エコすすぎ222の回転速度を維持できる。ドラム124が高速で回転する前に、タブ122内の洗濯水を排出するために、洗濯機の故障を防止できる。
【0143】
簡易脱水223において、エコすすぎ222においてドラム124の停止や減速なしでドラム124を加速することによって、洗濯物分散は、エコすすぎ222と簡易脱水223との間で行わない。すなわち、エコすすぎ222と簡易脱水223とは、洗濯物分散なしで連続的に行われて、全洗濯時間を短縮することができ、洗濯物の損傷も減少させることができる。
【0144】
実施形態によって、ドラム124は、洗濯物がドラム124の内壁に付いてドラム124と共に回転する回転速度より高い回転速度を維持できるために、ドラム124の回転速度がエコすすぎ222と簡易脱水223との間で減速するときも、洗濯物分散は要らない。すなわち、ドラム124は、エコすすぎ222から簡易脱水223まで1G(すなわち、洗濯物がドラム124の内壁に付いてドラム124と共に回転する108[RPM]以上)で回転できるので、洗濯物は、ドラム124に付いて離れない。言い換えれば、洗濯物は、エコすすぎ222から簡易脱水223までドラム124の内壁に付いた状態を維持する。
【0145】
洗濯行程210において給水211と同様に、給水224は、外部水源から洗濯水をタブ122内に供給するように行われる。給水224は、初期給水、洗濯物浸漬、及び追加給水を含む。
【0146】
給水224において、制御部141は、第1給水バルブ131a及びプレバルブ131cを開放して洗濯水が洗剤ボックス133ですすぎ洗剤と混合された後に、給水パイプ134を介してタブ122に供給されてもよい。
【0147】
実施形態によって、給水224において、第2給水バルブ131bは開放されて洗濯洗剤の混合されない洗濯水を、第2ノズル150を介してドラム124内に噴射するか、又はポンプ136が作動して洗濯水が循環ホース137に沿って循環して第1ノズル127を介してドラム124内に噴射できる。
【0148】
ドラム124が給水224において停止することができても、簡易脱水223後に洗濯物がドラム124の内壁に付いてドラム124と共に回転するドラム124の回転速度が1G(すなわち、分散回転速度が約108[RPM])で減少した後に給水224が実行されてもよい。
【0149】
すすぎ225において、すすぎ洗剤の混合された洗濯水で濡らされた洗濯物が収容されたドラム124は回転する。すすぎ225において、制御部141は、ドラム124を制御して、ドラム124を多様な速度又は方向に回転させて洗濯物が繰り返し上昇、落下することによって、洗濯物に屈折力と摩擦力、衝撃力など機械力を加えて洗濯物の残留洗剤及び汚れが除去される。すすぎ225において、制御部141は、洗濯水が循環ホース137に沿って循環して第1ノズル127を介してドラム124内に噴射されるように、ポンプ136を作動させることができる。このとき、第1ノズル127は、一般的な噴射ノズル又は渦流生成ノズルであってもよい。
【0150】
洗濯行程210において排水214と同様に、排水226は、タブ122内の洗濯水をキャビネット111の外部に排出するものである。
【0151】
給水224、すすぎ225、及び排水226は、変更又は省略されうる。給水224、すすぎ225、及び排水226は、簡易脱水223後に減速されるドラム124が停止しないまま実施されうる。この場合に、以下に説明する洗濯物分散227が省略されうる。
【0152】
上述した洗濯物分散221と同様に、洗濯物分散227は、ドラム124が加速後に一定の回転速度を維持してから減速することを繰り返して、洗濯物を均一に分散させるものである。上述したように、洗濯物分散227において、洗濯水は、第1ノズル127又は第2ノズル150を介して洗濯物に向けて噴射される。
【0153】
上述したように、各々の洗濯物分散212、221、227において、洗濯水が第1ノズル127又は第2ノズル150を介して洗濯物に向けて噴射されるために、洗濯物の膜の形成が防止される。洗濯物分散212、221、227後に、ドラム124は、1G(すなわち、洗濯物がドラム124の内壁に付いてドラム124と共に回転する約108[RPM]より高い回転速度)で回転し、エコ洗濯213及びエコすすぎ222、228のうち、何れか一つが行われる。
【0154】
また、実施形態によって、洗濯物分散212、221、227後に、簡易脱水又は本脱水を行うことができる。
【0155】
上述したエコすすぎ222と同様に、エコすすぎ228において、ドラム124は回転して洗濯物がドラムに付いた状態で洗濯洗剤の混合されない洗濯水をドラム内に噴射して、洗濯水は、洗濯物を透過し残留洗剤及び汚れが除去されるものである。
【0156】
エコすすぎ228において、ドラム124は、1G(すなわち、洗濯物がドラム124の内壁に付いてドラム124と共に回転する約108[RPM]より大きな回転速度)で回転する。エコすすぎ228において、洗濯物は、ドラム124に付いて離れてないことが好ましい。
【0157】
複合行程220において、エコすすぎ222、すすぎ225、及びエコすすぎ228のうち、少なくとも一つは、洗濯コース又はユーザの選択によって圧着すすぎとして実行されるか、上述した複合行程220に圧着すすぎが追加されてもよい。
【0158】
圧着すすぎにおいて、ドラム124は、高い回転速度で回転して洗濯物を集合させたり分散させたりする。圧着すすぎにおいて、ドラム124は、約50[RPM]から約100[RPM]まで速い周期で変化して、洗濯物は、ドラム124の内壁に付いてから落ちることを繰り返すことができる。
【0159】
圧着すすぎにおいて、制御部141がポンプ136を作動させて洗濯水が循環ホース137に沿って循環して、第1ノズル127を介してドラム124内に流入できる。このとき、第1ノズル127は、一般的な噴射ノズル又は渦流生成ノズルであってもよい。
【0160】
圧着すすぎにおいて、洗濯物の流動が強化されて洗濯の偏りが低減する。また、洗濯物と洗濯水は、均一に接触する。また、洗濯物がドラムの内壁に付く時、洗濯物を濡らした洗濯水が絞られて排出される。したがって、洗濯物から残留洗剤が除去されて絞られて排出される。また、洗濯物がドラムの内部に付いてから落ちることを繰り返すために、ユーザは、視覚的に洗濯物の流動を確認することができる。
【0161】
簡易脱水223と同様に、本脱水229は、洗濯物を濡らした洗濯水が抜け出るようにドラム124を高い回転速度で回転させるものである。エコすすぎ228後に、制御部141は、洗濯物がドラム124に付いてドラム124と共に回転する回転速度より高い回転速度で連続的にドラム124を回転させて、第2給水バルブ131bを閉鎖して洗濯水の噴射を中断しドラム124を加速する。実施形態によって、エコすすぎ228の終了後において、制御部141は、第2給水バルブ131bを閉鎖して洗濯水の噴射を中断した後、ドラム124を減速せずにポンプ136を作動させて排水を行った後、ドラム124を加速して本脱水229を行う。
【0162】
洗濯物の洗濯水を可能な限り最大に除去するために、制御機141は、約1000[RPM]以上の最大回転速度でドラム124を回転させることができる。
【0163】
本脱水229において、制御部141は、ポンプ136を間歇的に作動させてタブ122内の洗濯水が排水ホース138に沿って外部に排出される。実施形態によって、ポンプ136は、ドラム124が加速して高速で回転する前に一定時間の間に作動して、タブ122内の洗濯水が排水ホース138に沿って外部に排出される。このとき、ドラム124は、洗濯物がドラム124に付いて回転する速度以上を維持することが好ましく、好ましくは、エコすすぎ228時の速度を維持する。ドラム124が高速で回転する前に、タブ122内の洗濯水を排出して故障が生じるのを防止する。
【0164】
本脱水229において、ドラム124の停止や減速なしでエコすすぎ228のドラム124を加速して、エコすすぎ228と本脱水229との間で別途洗濯物分散を行わない。エコすすぎ228と本脱水229とは、洗濯物分散無しで連続的に行われて、全体時間を短縮し洗濯物の損傷も減らすことができる。
【0165】
実施形態によって、ドラム124は、エコすすぎ228と本脱水229との間でドラム124が減速しても洗濯物分散が要らないように、洗濯物がドラム124に付いて回転する速度以上を維持できる。すなわち、ドラム124は、エコすすぎ228から本脱水229まで1G(洗濯物がドラム124の内壁に付いてドラム124と共に回転する約108[RPM]以上)で回転できるので、洗濯物は、ドラム124に付いて離れない。換言すれば、洗濯物は、エコすすぎ228から本脱水229までドラム124の内壁に付いた状態を維持する。
【0166】
本脱水229後に、ドラム124内に熱風を供給して洗濯物を乾燥させる乾燥が行われてもよい。
【0167】
上述した複合行程220は、変形又は省略できる。
【0168】
図11は、本発明の一実施形態にかかる洗濯方法のエコすすぎを示す図である。
【0169】
図11に示すように、洗濯物Lがドラム124の内壁に付くようにエコすすぎ222、228においてドラム124が回転する時、第2給水バルブ131bは開放されて、洗濯水は、第2ノズル150を介してドラム124内に供給される。
【0170】
ドラム124は、約400[RPM]で回転できる。第2ノズル150は、ドラム124の内壁124a及び後壁124bの領域に洗濯水を噴射できる。噴射された洗濯水が洗濯物Lを透過することによって、残留洗剤及び汚れが除去される。
【0171】
制御部141は、タブ122内の洗濯水が排水ホース138に沿って外部に排出されるように、ポンプ136を作動させることができる。
【0172】
図12は、本発明の一実施形態にかかる洗濯方法の洗濯物分散において第1ノズルから洗濯水が噴射されることを示す図である。
【0173】
洗濯物分散212、221、227において、給水バルブユニット131の第1給水バルブ131a又は他のバルブが開放されて、洗剤ボックス133で洗剤の混合されない洗濯水が給水ホース134を介してドラム124に付かない高さの水位でタブ122内に流入した後、タブ122内に収容された洗濯水がポンプ136によって流出されて循環された後、第1ノズル127を介して噴射されうる。
【0174】
洗濯物分散212、221、227において、ドラム124が加速して洗濯物Lがドラムに付く前に、第1ノズル127を介して洗濯水が洗濯物に向けて噴射されうる。すなわち、ドラム124が約45[RPM]乃至60[RPM]で回転する時に洗濯水が噴射されうる。第1ノズル127から噴射される洗濯水が洗濯物Lに作用されると、洗濯物が洗濯水で濡らされて重くなって、洗濯物の膜が形成されることが防止される。
【0175】
図13は、本発明の一実施形態にかかる洗濯方法の洗濯物分散において第2ノズルから洗濯水が噴射されることを示す図である。
【0176】
洗濯物分散212、221、227において、給水バルブユニット131の第2給水バルブ131bが開放されて、外部水源から供給された洗濯水が直に第2ノズル150を介して洗濯物Lに向けて噴射される。
【0177】
洗濯物分散212、221、227において、ドラム124が加速して洗濯物Lがドラムに付く前に第2ノズル150を介して洗濯水が洗濯物に向けて噴射されうる。すなわち、ドラム124が約45[RPM]乃至60[RPM]で回転する時に洗濯水が噴射される。第2ノズル150から噴射される洗濯水が洗濯物Lに作用されると、洗濯物が洗濯水で濡らされて重くなって、洗濯物の膜が形成されることが防止される。
【0178】
図14は、本発明の他の実施の形態に係る洗濯方法の行程全体を示す図で、図15は、図14に示す洗濯方法において複合行程の間におけるドラムの回転速度を示す図である。
【0179】
本発明の他の実施の形態に係る洗濯方法は、ユーザがコントロールパネル114を介してエネルギー節約コースを選択したり、ユーザの入力又は判断によって制御部141にエネルギー節約コース遂行命令が入力される時に利用されてもよい。また、実施形態によって、一般的な洗濯コースを後述する洗濯方法とすることができる。
【0180】
本実施形態の洗濯方法の複合行程320は、洗濯物分散321、エコすすぎ322、簡易脱水323、給水324、落水すすぎ325、排水326、エコすすぎ327及び本脱水328を含む。
【0181】
以下、図9及び図10の上述した実施形態の洗濯方法との差異点のみを以下に説明する。
【0182】
給水324において、洗濯水は、外部水源からタブ122内に供給される。簡易脱水323後に、給水324においてドラム124の回転速度は、1G(すなわち、洗濯物がドラム124の内壁に付いて、ドラム124と共に回転する分散回転速度である約108[RPM]以上)で回転する。
【0183】
給水324において、制御部141は、第1給水バルブ131a及びプレバルブ131cが開放して、洗濯水が洗剤ボックス133ですすぎ洗剤と混合された後に給水ホース134を介してタブ122内に流入するようにする。
【0184】
落水すすぎ325において、すすぎ洗剤の混合された洗濯水で濡らされた洗濯物が収容されたドラム124が回転する。落水すすぎ325において、制御部141は、ドラム124が1G(洗濯物がドラム124の内壁に付いてドラム124と共に回転する分散回転速度である約108[RPM]以上)で回転する。落水すすぎ325において、洗濯物は、ドラム124の内壁に付いていることができる。落水すすぎ325において、ドラム124は、給水324の回転速度である約108[RPM]を維持できる。
【0185】
落水すすぎ325において、制御部141は、洗濯水が循環ホース137に沿って循環して第1ノズル127を介してドラム124内に噴射されるようにポンプ136を作動させることができる。
【0186】
排水326は、タブ122内の洗濯水をキャビネット111の外部に排出するものである。排水323において、制御部141は、駆動部113を制御し、ドラム124は、1G(すなわち、洗濯物がドラム124の内壁に付いてドラム124と共に回転する分散回転速度である約108[RPM]以上)で回転する。排水326において、洗濯物は、ドラム124の内壁に付いて離れない。排水326において、ドラム124は、落水すすぎ325での回転速度である108[RPM]を維持できる。
【0187】
第1エコすすぎ322と第2エコすすぎ327との間で行われる簡易脱水323、給水324、落水すすぎ325、及び排水326は、中間工程と呼ぶことができる。中間工程において、たとえドラム124の回転速度が中間工程で増加又は減少されうるが、ドラム124は、1G(洗濯物がドラム124の内壁に付いてドラム124と共に回転する分散回転速度である約108[RPM]以上)で回転するために、分散が行われない。すなわち、中間工程において、洗濯物は、ドラム124に付いて離れない。
【0188】
中間工程において、簡易脱水323、給水324、落水すすぎ325、及び排水326のうち、少なくとも一つを行うことができる。すなわち、中間工程において、ドラム124は、1G(すなわち、洗濯物がドラム124の内壁に付いてドラム124と共に回転する洗濯物分散回転速度である約108[RPM]以上)で回転する。また、中間工程において、洗濯物が脱水されるか、ドラム124内にすすぎ洗剤の混合された洗濯水が供給されるか、又は洗濯水が循環されてドラム124内に噴射されうる。
【0189】
中間工程において、エコ洗濯、一般洗濯、圧着洗濯、圧着すすぎ、及びスチーム噴射のうち、少なくとも一つが行われるか、又はドラム124は、洗濯機で行われる多様な工程を実行するために1G(洗濯物がドラム124の内壁に付いてドラム124と共に回転する分散回転速度である約108[RPM]以上)で回転する。
【0190】
第1エコすすぎ322、中間工程、及び第2エコすすぎ327は、洗濯物分散無しで連続的に行うことができる。エコすすぎ322、中間工程と第2エコすすぎ327との間にドラム124が減速しても洗濯物分散が要らないように、ドラム124は、洗濯物がドラム124に付いて回転する速度以上を維持できる。
【0191】
第1エコすすぎ322から中間処理ステップ及びエコすすぎ327を経て本脱水228が行われるまで、ドラム124は、1G(洗濯物がドラム124の内壁に付いてドラム124と共に回転する分散回転速度である約108[RPM]以上)で回転できる。すなわち、洗濯物は、ドラム124に付いて離れない。
【0192】
たとえ、本発明の良好な実施形態が例示的な目的として開示されたとしても、本技術分野の熟練者は、添付された特許請求の範囲で述べたように本発明の範囲及び思想から逸脱しない範囲内で多様な変更案、付加及び代替案が可能である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
洗濯方法において、
洗濯物の少なくとも一部がドラムの内壁に付き、前記ドラム内に洗濯水が噴射される状態で前記ドラムが回転するエコすすぎ工程を実行するステップと、
前記洗濯水の噴射を中断し前記ドラムを加速させて、前記洗濯物から洗濯水を除去する脱水工程を実行するステップと、を含み、
前記エコすすぎ工程と前記脱水工程において前記洗濯物の少なくとも一部は、前記ドラムの内壁に付いた状態を維持する、
ことを特徴とする洗濯方法。
【請求項2】
前記ドラムを加速させ、前記ドラムを一定の回転速度に維持し、前記ドラムの回転速度を減速することを繰り返して前記洗濯物を均一に分散させるための分散工程を実行するステップをさらに含む、請求項1に記載の洗濯方法。
【請求項3】
前記ドラムの外側に配置されるタブに収容された洗剤の混合された洗濯水を前記タブの外側に排出する排水工程をさらに含む、請求項2に記載の洗濯方法。
【請求項4】
前記排水工程において前記タブの外側へ排出する洗濯水と混合された洗剤は、洗濯洗剤である、請求項3に記載の洗濯方法。
【請求項5】
前記排水工程において前記タブの外側に排出する洗濯水と混合された洗剤は、すすぎ洗剤である、請求項3に記載の洗濯方法。
【請求項6】
前記ドラムの外側に配置されるタブにすすぎ洗剤と混合された洗濯水を供給する給水工程を実行するステップと、
前記ドラムを回転させて前記洗濯物が繰り返し落下するすすぎ工程を実行するステップと、
前記タブの外部に前記洗濯水を排出する排水工程を実行するステップと、
前記分散工程、エコすすぎ工程、及び脱水工程を実行するステップと、
を含む、請求項2に記載の洗濯方法。
【請求項7】
前記エコすすぎ工程及び前記脱水工程において、前記ドラムは、前記分散工程の間に前記ドラムが回転する回転速度より高い回転速度で連続的に回転する、請求項2に記載の洗濯方法。
【請求項8】
前記エコすすぎ工程及び前記脱水工程において、前記ドラムは、前記洗濯物の一部が前記ドラムに付く回転速度より高い回転速度で回転する、請求項1に記載の洗濯方法。
【請求項9】
前記エコすすぎ工程は、前記ドラムの外側に配置されるタブに収容された洗濯水を外側に排出するステップをさらに含む、請求項1に記載の洗濯方法。
【請求項10】
前記ドラムは、前記エコすすぎ工程において約400[RPM]で回転する、請求項1に記載の洗濯方法。
【請求項11】
前記エコすすぎ工程において、前記ドラム内に噴射される洗濯水は、外部水源から供給され洗剤の混合されない洗濯水である、請求項1に記載の洗濯方法。
【請求項12】
前記エコすすぎ工程は、回転しながら前記ドラム内に排出するステップをさらに含む、請求項1に記載の洗濯方法。
【請求項13】
前記エコすすぎ工程は、並進運動及び円運動を実行しながら洗濯水を噴射するステップをさらに含む、請求項1に記載の洗濯方法。
【請求項14】
前記エコすすぎ工程は、渦流に変換されながら洗濯水を噴射するステップをさらに含む、請求項1に記載の洗濯方法。
【請求項15】
前記エコすすぎ工程は、前記ドラムの内壁及び後壁側に洗浄水を噴射するステップをさらに含む、請求項1に記載の洗濯方法。
【請求項16】
前記エコすすぎ工程は、洗濯水を、渦流生成ノズルを介して噴射するステップをさらに含み、
前記渦流生成ノズルは、
半球型に形成されて内部に収容空間を形成するドームと、
前記収容空間に収容され歪んだ板から形成されて歪んだ流路を形成し、前記歪んだ流路を通過する洗濯水を渦流に変換させるコアと、
前記コア及び前記収容空間が形成された前記流路を通過した洗濯水が噴射される噴射ノズルキャップと、
を備える、請求項1に記載の洗濯方法。
【請求項17】
前記脱水工程は、前記ドラムの外側に配置されるタブに収容された洗濯水を前記タブの外側に排出するステップを含む、請求項1に記載の洗濯方法。
【請求項18】
洗濯方法において、
洗濯物の少なくとも一部がドラムの内壁に付き、洗浄水が前記ドラムに噴射される状態で前記ドラムを回転させるエコすすぎ工程を実行するステップと、
前記洗濯水の噴射を中断し、前記洗濯水が前記ドラムの加速により前記洗濯物から除去される脱水工程を実行するステップと、を含み、
前記エコすすぎ工程及び前記脱水工程は、分散工程を行わずに連続的に行われる、
ことを特徴とする洗濯方法。
【請求項19】
前記エコすすぎ工程及び前記脱水工程において、前記ドラムは、前記洗濯物の一部が前記ドラムの内壁に付く回転速度より高い回転速度で連続的に回転する、請求項18に記載の洗濯方法。
【請求項20】
前記エコすすぎ工程及び前記脱水工程の間に、前記洗濯物は、前記ドラムの内壁に付いた状態を維持する、請求項18に記載の洗濯方法。
【請求項21】
洗濯機において、
内部に装填された洗濯物を回転させるドラムと、
前記洗濯物の一部が前記ドラムの内壁に付くように前記ドラムを回転させる駆動部と、
前記洗濯物の一部が前記ドラムの内壁に付いた場合に前記ドラム内に洗濯水を噴射するノズルと、を備え、
前記駆動部は、前記洗濯物の一部が前記ドラムの内側に付く回転速度より高い回転速度で前記ドラムを回転させて、前記洗濯物の外部に洗濯水を除去する、
ことを特徴とする洗濯機。
【請求項22】
前記ノズルは、前記ドラムの内壁及び後壁側に前記洗濯水を噴射する、請求項21に記載の洗濯機。
【請求項23】
前記ノズルは、
半球型に形成されて内部収容空間が形成されたドームと、
前記収容空間に収容され歪んだ板から形成されて、前記歪んだ流路を形成し、前記流路を通過する洗濯水を渦流に変換させるコアと、
前記コア及び前記収容空間により形成された前記流路を通過した洗濯水が噴射される噴射ノズルキャップと、を備える、請求項21に記載の洗濯機。
【請求項24】
外部水源から洗濯水の流入を調節する給水バルブと、
前記給水バルブを前記ノズルに連結する給水ホースと、をさらに備え、
前記給水バルブは、前記ノズルが前記ドラム内に洗濯水を噴射するよう開放される、請求項21に記載の洗濯機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公表番号】特表2013−515558(P2013−515558A)
【公表日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−545859(P2012−545859)
【出願日】平成22年12月23日(2010.12.23)
【国際出願番号】PCT/KR2010/009294
【国際公開番号】WO2011/078611
【国際公開日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【出願人】(502032105)エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド (2,269)
【Fターム(参考)】