説明

洗濯物の処理方法

洗濯物と、汚れと結合できる不溶性活性剤を含んだ固形物の形態にある洗浄組成物を、洗濯物上の汚れが不溶性活性剤と結合するように接触させる工程、及び
任意に水が存在しない状態であってもよい状態で、洗濯物から該組成物を除去する工程を含む、洗濯物の処理方法。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
本発明は、洗濯物の処理方法に関する。本発明は、洗濯物用の洗浄剤にも関する。
【0002】
洗濯洗浄剤は、非常によく知られている。通常、液体又は粉末の形態である組成物は、洗濯機に対して、ドラムに直接、又はディスペンサーを介して添加され、そして多くのあらかじめプログラムされたサイクルからの適切な選択を用いて洗浄が行われる。正確な投与が、特に消費者が投与の指示を読まず又はこれに従わないときに問題となり得る。最近、水溶性ポリマーのフィルムで包装された洗濯組成物の形態における製品が、入手可能になっている。しかしながら、投与単位の製品の別の提示方法が望まれている。さらに、ポリマーが完全に溶解しないかも知れない、又は該製品を洗浄液に対して添加する前に、そのポリマーが溶解してしまうかも知れないと言う、消費者の先入観が存在し得る。加えて、該製品は、壊れやすい物として知られ、使用における汎用性を欠く。
洗濯物(laundry item)を前処理するための組成物、例えばしみを除去するため、又はしみの除去を助けるための組成物も知られている。該組成物は、例えば、洗濯物に対して直接的に適用、例えばスプレーにより適用しても良い液体の組成物の形態である。しかしながら、典型的には、該組成物は、使用後に、例えば手又は洗濯機ですすぎ洗いする必要がある。
【0003】
本発明者らは、使用後に水ですすぎ洗いをする必要なく、洗濯物から汚れを除去するために使用できるが、使用者により容易に払い落とすことができる、固形物の形態(好ましくは粉末の形態)のある活性剤を見出した。
従って、本発明の第一の側面は、以下の工程を含む洗濯物の処理方法を与える;
洗濯物と、汚れと結合できる不溶性活性剤を含んだ固形物の形態にある洗浄組成物を、洗濯物上の汚れが不溶性活性剤と結合するように接触させる工程;及び
任意に水が存在しない状態であってもよい状態で、洗濯物から組成物を除去する工程。
【0004】
好ましくは、該洗濯物が、新たに汚れた場合、これを洗浄組成物と接触させる。従って、該洗浄組成物は、汚れが起きてから30分以内、好ましくは10分以内、例えば1分以内に、洗濯物に対して適用しても良い。望まれる場合、洗浄組成物のしみとの接触を補助するために、洗濯物を濡らして又は湿らせても良い。
次いで、該組成物を十分な時間、汚れた領域に残して、汚れ/しみ粒子と結合し又は“捕まえる”ことを不溶性活性剤に許容しても良い(本明細書において以後、用語“汚れ”は、染みも含むものとして使用する)。これは、1時間より短い時間、例えば、30分より短い時間、好ましくは10分より短い時間をとっても良い。
次いで、該組成物は、洗濯物から除去される。該組成物は、任意に水が存在しない状態であってもよい状態で、例えば洗濯物から払い落とすことにより除去される。しかしながら、一態様において、該組成物は水を用いて、例えば手又は洗濯機中で洗濯物をすすぐことにより除去される。従って、洗濯物を手により又は洗濯機中で洗浄する前に、本発明の方法を行っても良い。
【0005】
洗浄組成物は、少なくとも1つの付加的な活性剤、例えば界面活性剤及び/又は漂白剤を含んでも良い。界面活性剤又は漂白剤は、汚れと接触する上で、少なくとも一部で溶解しても良い。界面活性剤又は漂白剤は、油溶性及び/又は水溶性であっても良い。適切な界面活性剤及び漂白剤は、以下に詳細に説明する。
洗浄組成物は界面活性剤を含んでも良いが、洗浄組成物における界面活性剤の量は、好ましくは30wt%より少なく、より好ましくは20wt%より少なく、さらにより好ましくは10wt%より少なく、例えば5wt%より少ない。一態様において、組成物は、3wt%より少ない界面活性剤を含む。他の態様において、組成物は、実質的に界面活性剤を含まない。
いかなる適切な汚れキャッチャー(soil catcher)も適用して良い。表面から汚れを除去することを単に補助する洗剤又は界面活性剤と異なり、汚れキャッチャーは、汚れと活発に結合して、洗濯物の表面からの汚れの除去を許容する。一旦結合すると、汚れは、洗濯物の表面上に再度堆積しにくくなる。好ましい汚れキャッチャーは、油性の及び水溶性の汚れの両方に対する高い親和性を有する。好ましくは、該汚れキャッチャーは、2以上の汚れキャッチャーであり、各汚れキャッチャーは、異なる汚れに対する異なる親和性を有して良い。油性の汚れに対する好ましい汚れキャッチャーは、高い吸着能力を有する非極性構造を有する。好ましい水ベースの汚れキャッチャーは、一般的には荷電され、及び高い表面積を有して、帯電により汚れを引きつけて、これを集める。
【0006】
適切な汚れキャッチャーは、ポリマー、例えばアクリルポリマー、ポリエステル及びポリビニルピロリドン(PVP)を含む。ポリマーは、架橋されても良く、例えば架橋したアクリルポリマー及び架橋したPVPを含む。超吸収性ポリマーは、主にアクリルポリマーであり、これらは本特許の範囲に対して有用である。他の重要なポリマーは、エチリデンノルベンポリマー(ethylidene norbene polymer)、エチリデンノルベン/エチレンコポリマー、エチリデンノルベン/プロピレン/エチリデンターポリマーである。無機材料を適用しても良い。例えば、シリカ、シリケート(例えばマグネシウムシリケート)、ゼオライト、タルク、ベントナイト及び活性炭が挙げられる。後者を使用して、しみの着色された部分を吸着し及び/又は分解し、及び/又は臭いを吸着しても良い。アルギネート、カラギーナン及びキトサンも使用して良い。好ましい水不溶性剤は、アクリルポリマー、ポリエステル、ポリビニルピロリドン(PVP)、シリカ、シリケート、ゼオライト、タルク、ベントナイト、活性炭、アルギネート、カラギーナン、エチリデンモルベン(ethylidene morbene)/プロピレン/エチリデンターポリマー及びキトサンの少なくとも1つから、汚れを結合するための活性剤として洗浄組成物の製造において選択される。好ましくは、洗浄組成物は、洗濯洗浄組成物又はしみ除去組成物である。
【0007】
好ましくは、水不溶性汚れキャッチャー化合物は、固形物の架橋ポリビニルN-オキシド又はキトサン生成物又はエチリデンノルベン/プロピレン/エチリデンターポリマー又は同じ物のブレンドを、以下に十分に検討されるように含むであろう。個別に使用するために適切である、本発明に従って製造された製品は、種々の形態で与えられるが、水不溶性汚れキャッチャー化合物を貯蔵するための区画を少なくとも含み、及び前記のように、複数個の開口を有し得る。
本発明の洗濯道具は、種々の水不溶性汚れキャッチャー化合物と共に使用できる。これら水不溶性汚れキャッチャー化合物は、固形物、ゲル等として提供できる。
これら汚れキャッチャー化合物は、種々の技術により、汚れキャッチャーの利点を与えることができ、該技術は、汚れが繊維上に再度堆積しない様な方法で汚れを補足する方法、汚れの沈殿、又は吸着、吸着又はそうでないとしても洗浄水中のいかなる外部からの汚れに関係するようになるものに限定されない。
【0008】
本明細書において使用するように、語句“実質的に水不溶性”は、汚れキャッチャー化合物が、20℃の脱イオン水中で、約1g/lより少ない溶解性を有することを意味する。実質的に水不溶性の汚れキャッチャー化合物は、水不溶性キャリアーに対して結合する水溶性汚れキャッチャー剤を含んでも良く、又はこれはそれ自身が水不溶性である汚れキャッチャー剤を含んでも良い。水溶性ポリマー剤に対する水不溶性キャリアーは、無機材料、例えばゼオライト、クレイ、例えばカオリナイト、スメクタイト、ヘクトライトタイプ、シリケート(又は他の洗剤成分)を含む。加えて、有機水不溶性材料、例えば脂肪族アルコール、脂肪酸のエステル又は水和反応により水不溶性ゲルを形成できる多糖類(例えば、ジェランガム、カラギーナンガム、アガロース等)を、本明細書におけるキャリアーとして使用できる。それ自身が水溶性である汚れキャッチャー剤について、水不溶性は、公知の水溶性汚れキャッチャーポリマー剤から始めるか、又はこれらポリマーのモノマーから始めた、架橋により達成できる。水不溶性の汚れキャッチャー剤として適切である他の化合物は、イオン交換特性を示すいかなる化合物、好ましくは陰イオン交換体である。例えば、このような製品の限定されない例は、Dow Chemical社製のDowex(R)交換樹脂又は他メーカーからの等価物;Pharmacia Biotech社からのSephadex(R)、Sepharose(R)又はSephacel(R)の全ての交換樹脂;イオン交換特性を有するいかなる他の多糖類、例えば修飾したセルロース系材料、デンプン;木工業の他の誘導体、例えばウッドパルプ又はリグニンである。
【0009】
不溶性キャリアーに対して結合し、又は架橋を介して不溶性とするために適切である、水溶性のポリマー汚れキャッチャー剤は、共に布を洗浄する際において、着色された布から色素の転位を阻害するために、本技術で知られているポリマーである。これらポリマーは、色素が洗浄において他の物品に対して付着する機会を有する前に、着色された布から洗い出されて逃げだした色素をキレート化し又は吸着する能力を有する。特に適切なポリマー汚れキャッチャー剤は、ポリアミンN-オキシドポリマー、N-ビニルピロリドン及びN-ビニルイミダゾールのポリマー及びコポリマー、ビニルオキサゾリドン、ビニルピリジン、ビニルピリジンN-オキシド、他のビニルピリジン誘導体又はこれらの混合物である。
【0010】
a)ポリアミンN-オキシドポリマー
使用に適しているポリアミンN-オキシドポリマーは、以下の構造式を有する単位を含む:
P-Ax-R-N-O
(式中、Pは重合可能な単位であり、xが0の場合、Pに対してR-N-O基が結合でき、又はR-N-O基が重合可能な単位の一部を形成し又は両方の組み合わせを形成し;
Aは、C(O)O-、-OC(O)-、-C(O)-、-O-、-S-、-N<;及び xは0又は1であり;
Rが脂肪族、エトキシル化した脂肪族、芳香族、ヘテロ環又は脂環式の基又はこれらのいかなる組み合わせであり、これに対してN-O基の窒素が結合でき又はN-O基の窒素は、これらの基の一部である。)
【0011】
N-O基は、以下の一般構造により表すことができる;
【化1】

(式中、R1、R2及びR3は、脂肪族基、芳香族、ヘテロ環又は脂環式基又はこれらの組み合わせであり、x及び/又はy及び/又はzは0又は1であり、及びN-O基の窒素は、結合でき又はN-O基の窒素が、これらの基の一部を形成する。)
N-O基は、重合可能な単位Pの一部であることができ、又はポリマーの骨格に結合でき又は両方の組み合わせであることができる。
【0012】
N-O基が重合可能な単位の一部を形成する適切なポリアミンN-オキシドは、Rが脂肪族、芳香族、脂環式又はヘテロ環基から選択されるポリアミンN-オキシドを含む。前記ポリアミンN-オキシドの1つの種類は、N-O基の窒素がR-基の一部を形成するポリアミンN-オキシドの群を含む。好ましいポリアミンN-オキシドは、Rがヘテロ環基、例えばピリジン、ピロール、イミダゾール、ピロリジン、ピペリジン、キノリン、アクリジン及びこれらの誘導体であるものである。前記ポリアミンN-オキシドの他の種類は、N-O基の窒素が、R-基に結合するポリアミンN-オキシドの群を含む。他の適切なポリアミンN-オキシドは、N-O基が重合可能な単位に対して結合するポリアミンオキシドである。これらポリアミンN-オキシドの好ましい種類は上記一般式を有するポリアミンN-オキシドであって、式中Rが芳香族、ヘテロ環又は脂環式基であり、N-O官能基の窒素が前記R基の一部であるものである。これらの種類の例は、Rがヘテロ環化合物、例えばピリジン、ピロール、イミダゾール及びこれらの誘導体である、ポリアミンオキシドである。ポリアミンN-オキシドの他の好ましい種類は上記一般式を有するポリアミンオキシドであって、式中Rが芳香族、ヘテロ環又は脂環式基であり、N-O官能基の窒素が前記R基に結合するものである。これらの種類の例は、R基が芳香族、例えばフェニルであり得るポリアミンオキシドである。
【0013】
形成されたアミンオキシドポリマーが汚れキャッチャー特性を有する限りは、いかなるポリマー骨格も使用できる。適切なポリマー骨格の例は、ポリビニル、ポリアルキレン、ポリエステル、ポリエーテル、ポリアミド、ポリイミド、ポリアクリレート及びこれらの混合物である。本発明のアミンN-オキシドポリマーは、典型的に、約10:1から約1:1000000の、アミンとアミンN-オキシドの比率を有する。しかしながら、ポリアミンオキシドポリマー中に存在するアミンオキシド基の量は、適切な共重合又はN-酸化の適切な程度により変動し得る。好ましくは、アミンとアミンN-オキシドの比率は、約2:3から約1:1000000である。より好ましくは約1:4から約1:1000000、及び最も好ましくは約1:7から約1:1000000である。本発明のポリマーは、1のモノマータイプがアミンN-オキシドであり及び他のモノマータイプがアミンN-オキシドか又はアミンN-オキシドではない、ランダム又はブロックコポリマーを含んでも良い。ポリオアミンN-オキシドのアミンオキシド単位は、10より小さいpKa、好ましくは7より小さいpKa、より好ましくは6より小さいpKaを有する。ポリアミンオキシドは、ほとんどいかなる程度の重合で得ることができる。重合の程度は、その材料が所望の色素懸濁力(dye-suspending power)を有する限り決定的ではない。典型的には、平均分子量は、約500から約1,000,000、好ましくは約1,000から約50,000、より好ましくは約2,000から約30,000、及び最も好ましくは約3,000から約20,000の範囲内である。
【0014】
b)N-ビニルピロリドンとN-ビニルイミダゾールのコポリマー
本発明で使用するN-ビニルイミダゾールN-ビニルピロリドンポリマーは、約5,000から約1,000,000、好ましくは約5,000から約200,000の範囲の平均分子量を有する。本発明の洗濯洗剤組成物で使用するためにより好ましいポリマーは、N-ビニルイミダゾールN-ビニルピロリドンコポリマーから選択されるポリマーを含み、ここで前記ポリマーは、約5,000から約50,000;より好ましくは約8,000から約30,000;及び最も好ましくは約10,000から約20,000の範囲の平均分子量を有する。平均分子量の範囲は、Barth H. G. and Mays J. W. Chemical Analysis Vol 113, "Modern Methods of Polymer Characterisation"で述べられたような、光散乱により決定した。より好ましいN-ビニルイミダゾールN-ビニルピロリドンコポリマーは、約5,000から約50,000;より好ましくは約8,000から約30,000;最も好ましくは約10,000から約20,000の範囲の平均分子量を有する。前記平均分子量の範囲を有することにより特徴付けられるN-ビニルイミダゾールN-ビニルピロリドンコポリマーは、優れた汚れキャッチャー特性を与える。本発明のN-ビニルイミダゾールN-ビニルピロリドンコポリマーは、約1から約0.2、より好ましくは約0.8から約0.3、及び最も好ましくは約0.6から約0.4の、N-ビニルイミダゾールとN-ビニルピロリドンのモル比率を有する。
【0015】
c)ポリビニルピロリドン
約2,500から約400,000の平均分子量を有するポリビニルピロリドン(“PVP”)が適用でき;好ましくは約5,000から約200,000;より好ましくは約5,000から約50,000;及び最も好ましくは約5,000から約15,000の平均分子量のものである。適切なポリビニルピロリドンは、ニューヨーク、N.Y.、及びモントリオール、カナダのISP社製のPVP K-15 (10,000の粘度分子量)、PVP K-30 (40,000の平均分子量)、PVP K-60 (160,000の平均分子量)及びPVP K-90 (360,000の平均分子量)の製品名称の下で、市場で入手可能である。BASFから市場で入手可能である他の適切なポリビニルピロリドンは、SokalanHP 165及びSokalan HP 12、洗浄剤の分野における当業者に公知のポリビニルピロリドン(例えばEP-A-262,897及びEP-A-256,696を参照されたい)を含む。
【0016】
d)ポリビニルオキサゾリドン
1つは、ポリマー汚れキャッチャー剤としてポリビニルオキサゾリドンを利用しても良い。前記ポリビニルオキサゾリドンは、約2,500から約400,000;好ましくは約5,000から約200,000;より好ましくは約5,000から約50,000;及び最も好ましくは約5,000から約15,000の平均分子量を有する。
【0017】
e)ポリビニルイミダゾール
1つは、ポリマー汚れキャッチャー剤として、ポリビニルイミダゾールを使用しても良い。前記ポリビニルイミダゾールは、約2,500から約400,000;好ましくは約5,000から約200,000;より好ましくは約5,000から約50,000;及び最も好ましくは約5,000から約15,000の平均分子量を有する。
【0018】
f)陽イオンポリマー
該ポリマーは、それらのポリマー骨格中に陽イオン基を有するものであり、以下の式により示される:
[P-Catx]n -Zt-Caty
(式中、Pは重合可能な単位を表し、Zはアルキル、アリールカルボニルエステル、エーテル、アミド又はアミン基を表し、Catは、陽イオン基、好ましくは4級化したN基又は他の陽イオン単位を表し、x=0又は1であり、y=0又は1であり、t=0又は1である)。好ましい陽イオンポリマーは、4級化したポリビニルピリジン類である。
水不溶性は、非架橋ポリマーの場合において、ポリマーに起因して、非常に高い分子量の範囲の選択により、又は共重合により、又は適切な場合には酸化の程度を変動することにより達成できる。水溶性であるポリマー、例えば米国特許第5,912,221号で述べるようなものは、分子量が400,000より高く増加した場合に不溶性になる。
【0019】
g)架橋したポリマー
架橋したポリマーは、その骨格がある程度まで相互に連結されたポリマーである;これらの結合は、化学的又は物理的性質のものであり得、場合により該骨格又は分枝上に活性基を有する;架橋したポリマーは、Journal of Polymer Science, volume 22, pages 1035-1039に記載されている。一態様において、架橋したポリマーは、これらが強固な三次元構造を形成するような方法で製造され、該三次元構造により形成された細孔中で色素を罠にかける。他の態様において、該架橋したポリマーは、膨潤することにより色素を罠にかける。このような架橋したポリマーは、米国特許第5,912,221号において記載される。
【0020】
従って、架橋したポリマーは、隣接した鎖に対して側鎖で結合した1以上の個別の分子鎖を有する。架橋が、(a)既に存在する直鎖又は分枝したポリマーの間で、(b)多官能のモノマーを重合する間、又は(c)多官能のモノマーの痕跡量を有する二量化モノマーを重合する間形成できる。架橋は、本技術分野で公知の種々の方法で達成できる。例えば、架橋は、照射、酸化及び硬化剤、例えばジビニルベンゼン、エピクロルヒドリン等を用いて形成できる。好ましくは、本発明の目的のための架橋したポリマーは、上記水溶性汚れキャッチャーポリマーとジビニルベンゼン(DVB)架橋剤を、汚れキャッチャーモノマーを重合する間に架橋させることで得られるものである。架橋の程度は、ジビニルベンゼン(DVB)架橋剤の量の調整により制御できる。好ましくは、架橋の程度は、汚れキャッチャーモノマーに対する約0.05wt%のDVBから汚れキャッチャーモノマーに対する約50%のDVB、より好ましくは汚れキャッチャーモノマーに対する約0.05wt%のDVBから汚れキャッチャーモノマーに対する約25wt%のDVBである。最も好ましくは、架橋の程度は、汚れキャッチャーモノマーに対する約0.1wt%のDVBから汚れキャッチャーモノマーに対する約5wt%のDVBである。架橋は、汚れキャッチャー化合物粒子を形成し、粒子の合計質量による少なくとも90%(及びより好ましくは少なくとも約95%)は、乾燥状態で測定された、少なくとも約1μm、好ましくは少なくとも約50μm、より好ましくは少なくとも約75μmのd50粒子径を有する。d50粒子径は、粒子の50wt%がより大きく、及び50wt%がより小さい粒子径又は質量メジアン粒子直径である。これは、機械のふるいわけにより適切に決定されても良い。最も好ましくは、架橋は汚れキャッチャー化合物を形成し、その少なくとも90%(及びより好ましくは少なくとも約95%)が、乾燥状態で測定して、約1μmから約5mm、より好ましくは約50μmから約2500μm、及びさらにより好ましくは約75μmから約1500μmのd50粒子径を有する。好ましくは、架橋したポリマーは、ポリアミンN-オキシド又は4級化したポリアミンである。当業者は、本技術で公知の方法により、Reillex(TM)402又はReillex(TM)425の名称の下、Reilly Industries社製の架橋したポリビニルピリジンを酸化又は4級化することにより、該化合物を容易に得てもよい。例えば、これだけではないが、米国特許第5,458,809号に記載する方法を使用して、上記の市場で入手可能な化合物から、関心のポリアミンN-オキシドを調製できる。4級化したポリアミンの例は、Reillex(TM)HPQの名称の下、Reilly Industries社から得ることができる。
【0021】
超吸収性ポリマー、例えばアクリル架橋ポリマーは、本発明の範囲において有用である。例えば、Ciba社製のAlcosorbグレード、Rohm&Haas社製のAcusol及びDegussa社製のCablocが挙げられる。
他の重要なポリマーは、エチリデンノルベンポリマー、エチリデンノルベン/エチレンコポリマー、エチリデンノルベン/プロピレン/エチリデンターポリマーである。
該汚れキャッチャーは、洗浄組成物中に、該組成物の0.01から100wt%、好ましくは1から90wt%、より好ましくは5から50wt%の量で存在して良い。
洗浄組成物は、任意で、フィラーを含んでも良い。適切なフィラーは、以下に詳細に説明する。洗浄組成物は、添加剤、例えばビルダー、キレート剤、溶媒、酵素、香料及びアンチケーキング剤を、以下に詳細に説明するように含んでも良い。
洗浄組成物は、好ましくは粉末の形態にある。“粉末”により、出願人は、いかなる固形の流動性を有する組成物をも表す。従って、粉末は、例えば、顆粒又は凝集した粒子の形態におけるものでも良い。しかしながら、これは、粒子のルーズな凝集形態でも良い。該粒子のd50粒子径は、0.001μmから10mm、好ましくは0.01μmから2mm、及びより好ましくは0.1μmから2mm、例えば1μmから1mmで変動しても良い。
【0022】
洗浄組成物は、水に対して及び水に溶解した成分に対して透過性である、取り囲み壁又は容器中に取り込んでも良い。該取り込まれた製品は、洗濯機の洗浄サイクル中で使用しても良い。
本発明の第二の側面は、取り囲み壁を有しかつ粉末の形態にある組成物を含む洗濯用製品を与え、前記組成物は、汚れを結合できる不溶性の活性剤を含み、該壁は、水及び水に溶解した成分に対して透過性であり、ここで、該製品が洗濯機中で水と接触した後に、該不溶性の活性剤が、取り囲み壁の中に残る。
本発明の洗濯用製品は、汚れを結合できる活性剤又は“汚れキャッチャー”製品と投与単位の製品の利点を組み合わせる。
該組成物は、有利には付加的に、界面活性剤、漂白剤、活性剤、酵素又はこれらの混合物から選択される洗浄剤を含む。これら活性剤は、一般的に水溶性であり、その結果洗浄の間溶解する。従って、付加的な活性剤は、洗濯機の中で水にさらされる間に放出される。
本発明の利点は、洗浄製品がより他用途であることであり、それは取り囲み壁が付加的な機能を有し得るためである。例えば、洗濯物が洗濯機に添加される前に、該製品を洗濯物と接触させ又はすりつけることができる。この方法において、前処理は、製品の性質によって行うことができる。
【0023】
洗浄製品は、水及び水に溶解した成分に対して透過性である取り囲み壁を有する。取り囲み壁は、油及び水に懸濁され又は分散された汚れ又はしみ成分に対して透過性であっても良い。しかしながら、該壁は、製品中で保持された粉末に対しては不透過性である。
該取り囲み壁は、水に対して不溶性でかつ透過性の部分及び水に対して不溶性でかつ不透過性の他の部分を有しても良い。使用において、使用者は、不透過性の壁部分により該製品を保持しても良く、例えば該透過性の壁部分を直接的にしみに押しつけても良い。この方法において、使用者の手と取り囲み壁の内容物の間の接触が避けられる。
水透過性により、出願人は、DIN EN ISO9237に従った、100Paで少なくとも1000l/m2/sの水透過性を有することを表す。加えて、該壁は、粉末組成物を保持することができなくなるほど透過性であってはならない。従って、例えば、該壁は、250μmより小さい、好ましくは150μmより小さい、より好ましくは50μmより小さいメッシュサイズを有しても良い。
【0024】
製品は、例えば洗濯機の内部配管に取り込まれることにより及びフィルター上で、ドラムから除去できるものであってはならない。従って、ドラムに対して直接添加することを意図する場合、製品は一般的に大きく、好ましくは少なくとも120mmの最小長さ及び幅を有する。
製品は、好ましくは平面であり、すなわちその厚さは、他の2次元、幅及び長さのそれぞれよりも、少なくとも5倍小さく、好ましくは少なくとも10倍小さく、理想的には30倍小さい(これは該製品が設計において正方形又は円形である場合それぞれ同じである。)。
製品は、洗濯物とともに配置して、自動洗濯機中で洗浄しても良い。該閉じた製品は、好ましくは、あけることなく洗濯洗浄サイクル(2時間洗浄/すすぎ/脱水サイクル、95℃、1600rpmで回転)に耐える。該製品は、使用後に捨てても良い。
該製品は、自動洗濯機中に置く前に、しみ処理工程で使用しても良い。例えば、該製品は、水で濡らしても良く、及びごしごし洗うアクションによってしみ上に直接使用しても良い。該組成物が溶解し始める場合、該組成物は取り囲み壁又は容器を介して、処理された衣類領域に対して放出しても良い。
【0025】
代わりに、該洗濯用製品は、水及びしみの付いた洗濯物を入れたバケツ中においても良い。あらかじめ決めた期間洗濯物を浸らせた後に、洗濯物を除去しても良い。一態様において、洗濯物は、1分から一晩、好ましくは10分から6時間の間浸しても良い。
該製品は、平坦な容器又は小袋に形成しても良い。該小袋は、少なくとも2cm幅の寸法を有しても良い。好ましくは、該小袋は、少なくとも10cm幅の寸法を有する。該小袋は、好ましくは、手で簡単に持つことができ、及び染みの付いた洗濯物に直接適用するために十分大きい。
該小袋は、2つのウェブのサンドイッチから形成して良い。水透過性シート又はフィルムが、ウェブの1つに存在し、少なくとも容器の少なくとも1つの壁を形成する。水透過性の外側の壁は、例えば、布地、ポリマー又は紙を織った、編んだ又は好ましくは織っていない材料を含んで良い。適切なポリマーは、気泡質のポリマー材料を含む。該材料は、単相又は積層した層の形態でも良い。好ましくは、該壁は、1、2又は3つの層のひだ(ply)を有するシートを、容器内部のいずれの溶解していない又は不溶性の薬剤が、孔を通過するには大きすぎ、又は壁を介して容器から排出される場合、極端に曲がりくねった経路を辿らなければならなくなるように含んでいる。好ましくは、該シートは、織った又は織っていない材料である。
【0026】
製品は、内部に保持された含有物を有して、それらの周辺について共に密封された2つのウェブを都合良く含む。該シーリングは、接着又は誘導溶着(dielectric welding)、又は好ましくはヒートシーリング、又は最も好ましくは超音波シーリングを用いたもので良い。シーリングが、ヒートシーリングによるものである場合、該シートはそれを促進する熱可塑性物質を含んで良い。接着性のストリップを形成する材料は、種々の材料、例えばAPP、SBS、SEBS、SIS、EVA等を含むいわゆるホットメルト、又は熱をかけない接着剤、例えば種々の材料、例えばSBS、天然ゴム等の分散物、又はさらに溶媒ベース若しくは2つの成分の接着システムであってよい。さらに、該材料は、種々の層と特定の長持ちする化学結合を形成するために架橋できるものであって良い。1000から20000で変動する平均分子量を有する、異なる分子量を有するポリエチレングリコールを同様に使用でき、最も好ましい分子量は、2000から8000である。使用する接着剤の量は、選択する接着剤の種類による。しかしながら、これは一般的には0.2から20g/m2である。
ティーバッグの製造、又は生理用品若しくはおむつ製品の製造で使用される従来の材料が適しており、及びティーバッグ又は生理用品の製造で用いられる技術を、本発明の有用な柔軟性のある製品の製造に適用できる。そのような技術は、WO98/36128、US-A-6,093,474、EP-A-708,628及びEP-A-380,127に記載される。US5,053,270も、本発明において有用である柔軟性のある製品の形成方法を記載する。
【0027】
都合良くは、該2つのウェブは、不織布である。不織布の製造方法は、4つの主な種類の不織布製品、布地の関係した、紙の関係した、押し出されたポリマーの関係した及びハイブリッドな組み合わせを教示する4つの一般的なカテゴリーにグループ分けできる。
(布地)
布地の技術には、繊維を選択的に配向されたウェブにするガーネッティング(garneting)、カーディング(carding)及び空気力学的な形成方法が含まれる。これらシステムにより製造される布は、ドライレイド(drylaid)不織布と言われ、かつこれらは、例えばガーネットされた、カードされた及びエアーレイドされた布という用語を伴う。布地ベースの不織布、又は繊維ネットワーク構造は、乾燥状態で布地繊維を扱うために設計された機械で製造される。同様に、このカテゴリーに含まれるものは、フィラメント束又はトウ(tow)で形成される構造物、及びステープル繊維及び縫い合わせた糸で構成される布地である。
一般的に、布地の技術に基づいた方法は最大限の製品に多様性を与え、それは、多くの布地繊維及び結合システムが利用できるからである。
【0028】
(紙)
紙ベースの技術には、短い合成繊維やウッドパルプ繊維に適合するように設計されたドライレイドパルプ及びウェットレイド(wetlaid)(変性した紙)システムが含まれる。これらシステムで製造された布は、ドライレイドパルプ及びウェットレイド不織布として言及される。紙ベースの不織布は、液体中に懸濁された短い繊維を扱うように設計された機械を用いて製造される。
(押し出し)
押し出しには、スパンボンド、メルトブロー(meltblown)及びポーラスフィルムシステムが含まれる。これらのシステムで製造された布は、個別に、スパンボンド式不織布、メルトブロー及びかさ高不織布又は開口部を備えたフィルム不織布、又は一般的にポリマー−レイド(laid)不織布と言われる。押し出しベースの不織布は、ポリマー押し出しに関する機械を用いて製造される。ポリマー−レイドシステムにおいて、布構造体は、同時に形成され及び扱われる。
(ハイブリッド)
ハイブリッドには、布/シート組み合わせシステム、組み合わせシステム及び複合システムが含まれる。組み合わせシステムは、ラミネーション技術又は少なくとも1つの基礎となる不織布のウェブの形成又は強化技術を適用して、2以上の布基体を合わせる。組み合わせシステムは、少なくとも1つの布基体を利用する。複合システムは、2以上の基礎となる不織布ウェブ形成技術を統合して、ウェブ構造体を生成する。ハイブリッド方法は、特定の用途について技術的な利点を組み合わせる。
【0029】
取り囲み壁を形成するための適切な材料は、紙又はポリオレフィン、例えばポリエチレン又はポリプロピレン、又は他のポリマー例えばポリエステル又はポリアミドである。適切には、取り囲み壁は、水透過性、水不溶性のウェブ、好ましくは上記材料の1つ又は混合物のものを含む。取り囲み壁は、好ましくは織った又は不織ウェブである。取り囲み壁を製造する材料は、好ましくは布の形態にある。
取り囲み壁の表面は、コロナ又はプラズマ処理、又は長持ちする化学的処理、例えば陽イオンポリマーを用いた処理にかけても良い。これら全ての処理は、有機分子の、イオン又は極性の相互作用を介した基体に対する親和性における増加を向上しても良い。これを行うことにより、洗浄液体中の遊離のしみ分子が、フィルターとして機能する製品の壁により補足され、布におけるしみの再度の堆積を減少する。
該取り囲み壁は、気泡質のプラスチック材料で形成しても良い。取り囲み壁を形成するための適切な気泡質のプラスチックは、1から500kgm-3、好ましくは20から80kgm-3の密度を有し、かつ少なくとも0.1mm、好ましくは少なくとも0.4mmの平均細孔直径を有する。理想的には、該気泡質のプラスチックは、50%より大きい、好ましくは60%より大きい、より好ましくは70%より大きい、最も好ましくは80%より大きい多孔率を有する。
【0030】
多孔率は、気泡質のプラスチック材料の見掛け体積及び真体積を測定するための、乾燥自動密度計を用いることにより決定する。次いで、多孔率は以下の式に従って計算される:
多孔率%=[(見掛け体積−真体積)/見掛け体積]×100
“平均細孔直径”は、ASTM(指定:D4404-84)に従って測定される値であり、及びPorous Material社により製造された水銀ポロシメーターを用いた水銀圧入法に従った細孔の直径の測定により明確に決定される値である。
適切な気泡質プラスチック材料は、容易に入手でき、例えばEuro foam、Miarka及びMenshenから入手できるものであり、及び適切な水不溶性プラスチック、例えばセルロース、ポリウレタン、ポリエステル、ポリエーテル又はこれらのブレンドから製造される。
【0031】
本発明の製品は、粗面化された外側表面を有する取り囲み壁を有しても良い。粗面化された外側表面は、織られた又は織られていない布の形態である壁により提供されても良い。表面の粗さは、例えば繊維の直径に起因する。粗面化された外側表面は、その他の点で均一な外壁が表面のテクスチャーを有することを確実にすることにより提供しても良い。これは、例えば、壁に粒子材料を含むことにより、又は適切な方法で壁を形成することにより提供できる。粗面化された外側表面は、多くの利点を与えるであろう。例えば、特に、該製品が湿り及びそれによりよく滑る場合、該製品が消費者の手から滑り落ちにくくなる。これは、洗浄前に、洗濯物の前処理を提供するための、該製品の第二の機能も補助する。該製品は、単純に洗濯物、とりわけ洗濯物の染みの付いた部分と接触し又はこすりつけられ、洗浄する前に洗濯物を処理し、例えばしみを除去し又はしみの除去を補助する。該製品内部からの洗浄組成物のいくつかが、外側ににじみ出て、この前処理を補助しても良い。付加的な薬剤に対して、該製品の外側と結合することも可能である。
【0032】
該製品の取り囲み壁は、セルロース系材料、例えばセルロース誘導体布地又は紙材料であっても良い。
本発明の製品は、好ましくは、該製品が洗濯機中で水と接触した後に、洗浄組成物の80wt%より少ない量が残り、好ましくは50wt%より少ない量が残り及び最も好ましくは30wt%より少ない量が残るようにすることが好ましい。これは、標準的な洗濯機、例えばBosch WFR3240洗濯機に、標準的な洗浄サイクルで、特に40-60℃の綿サイクルで、及びいかなる水の硬度で、しかし、好ましくは水の硬度が18から24°dH(ドイツの程度)でドラムに置いた製品に関するものである。好ましくは、少なくとも5、10、15、20又は25wt%の洗浄組成物が、洗濯機中の水と接触した後に、該製品中に残る。製品中の残りは、好ましくは主に汚れキャッチャーから成る。本発明の他の態様において、製品は、洗浄ドラム中で洗浄サイクルの間に完全に開いて、その含有物を全て放出しかつ遊離した色素及び汚れを製品の壁に結合しても良い。好ましくは、Bosch WFR3240洗濯機を、綿サイクル、60℃で及び18°dHの水硬度で使用する。不安を避けるために、この試験が特定の洗濯機を使用するとしても、本発明の洗濯物の処理製品は、いかなるサイクルでいかなる洗濯機においても使用できる。製品が上記試験を満たす場合、いかなるサイクルでいかなる洗濯機においても使用できる。
【0033】
該組成物は、任意でフィラーを含んでよい。適切なフィラーは、金属、例えばアルカリ金属又はアルカリ土類金属のビカーボネート及びカーボネートを含む。例えば、ナトリウムカーボネート、ナトリウムビカーボネート、カルシウムカーボネート、カルシウムビカーボネート、マグネシウムカーボネート、マグネシウムビカーボネート及びナトリウム、カルシウム及び/又はマグネシウムのセスキ−カーボネートが挙げられる。他の例は、金属カルボキシグリシン及び金属グリシンカーボネートが挙げられる。塩化物、例えば塩化ナトリウム;シトレート;及びスルフェート、例えばナトリウムスルフェート、カルシウムスルフェート及びマグネシウムスルフェートも同様に適用して良い。
フィラーは、0.1から80wt%、好ましくは1から60wt%の量で存在して良い。
【0034】
製品は、結合剤を用いて提供して良い。結合剤は、例えば、内部壁の表面に対して汚れキャッチャーを付着させ又は“のり付けする”ことにより、取り囲み壁全体に均一に、汚れキャッチャーを分配することを助けるであろう。結合剤の例は、APP、SBS、SEBS、SIS、EVA及び溶媒系、例えば1000から20000の範囲の分子量を有するポリエチレングリコール、又はこれらの混合物を含む。結合剤は、例えば、0.1から50wt%、好ましくは1から10wt%の量で、洗浄組成物とプレミックスししても良い。
製品は、任意で、活性剤、例えば洗い落とすことができる界面活性剤又は漂白剤又はこれらの組み合わせを含んでもよい。界面活性剤が組成物中に存在する場合、界面活性剤は、例えば0.01から50wt%、理想的には0.1から30wt%及び好ましくは0.5から10wt%の量で存在して良い。
本発明の全ての側面で使用して良い適切な界面活性剤は、陰イオン性又は非イオン性界面活性剤又はこれらの混合物を含む。非イオン性界面活性剤は、好ましくは式RO(CH2CH2O)nH(式中Rは直鎖、さらに炭化水素鎖の炭素原子数がC12H25からC16H33で変動する炭化水素鎖の混合物、及びnは繰り返し単位の数を表し、かつ約1から約12の数である)を有する界面活性剤である。他の非イオン性界面活性剤の例は、アルコール1モルに対して約3から13モル(すなわち等量の)のエチレンオキシドを縮合した、約12から約16の炭素原子を含む高級脂肪族一級アルコールが挙げられる。
【0035】
非イオン性界面活性剤の他の例は、第一級アルコールのエトキシル化物(Shell社からNeodolの商標で入手可能)、例えば9等量のエチレンオキシドを用いて縮合したC11アルカノール(Neodol 1-9)、6.5等量のエチレンオキシドを用いて縮合したC12-13アルカノール(Neodol 23-6.5)、9等量のエチレンオキシドを用いたC12-13アルカノール(Neodol 23-9)、7又は3等量のエチレンオキシドを用いて縮合したC12-15アルカノール(Neodol25-7又はNeodol25-3)、13等量のエチレンオキシドを用いて縮合したC14-15アルカノール(Neodol 45-13)、アルコール1モルに対して2.5モルのエチレンオキシドが平均化されたエトキシル化したC9-11直鎖アルコール(Neodol 91-2.5)等が挙げられる。
本発明で使用するために適切である非イオン性界面活性剤の他の例は、5から30等量のエチレンオキシドで縮合した、直鎖又は分枝鎖構造中に11から18炭素原子を含む第二級脂肪族アルコールのエチレンオキシド縮合生成物が挙げられる。前記の種類の市場で入手可能な非イオン性洗浄剤の例は、9等量のエチレンオキシド(Tergitol 15-S-9)か又は12等量のエチレンオキシド(Tergitol 15-S-12)で縮合したC11-15第二級アルカノールであり、Dow Chemicalの子会社である、Union Carbideにより市販されている。
【0036】
オクチルフェノキシポリエトキシエタノールタイプの非イオン性界面活性剤、例えば、Triton X-100、加えて、アミンオキシドが、本発明における非イオン性界面活性剤として使用できる。
直鎖の第一級アルコールエトキシル化物の他の例は、Tomadolの商品名、例えば7等量のEOを有するC11直鎖の第一級アルコールのエトキシル化物である、Tomadol 1-7;7等量のEOを有するC12-15の直鎖の第一級アルコールのエトキシル化物である、Tomadol 25-7;7等量のEOを有するC14-15の直鎖の第一級アルコールのエトキシル化物である、Tomadol 45-7;及び6等量のEOを有するC9-11の直鎖のアルコールのエトキシル化物である、Tomadol 91-6の商品名で入手可能である。
他の非イオン性界面活性剤は、アミンオキシド、アルキルアミドオキシド界面活性剤である。
【0037】
好ましい陰イオン性界面活性剤は、アルカリ金属塩、アンモニウム塩、アミン塩、アミノアルコール塩又はマグネシウム塩として、しばしば供給される。有用であると考えられるものは、以下を含む1以上のスルフェート又はスルホネート化合物である;アルキルベンゼンスルフェート、アルキルスルフェート、アルキルエーテルスルフェート、アルキルアミドエーテルスルフェート、アルキルアリールポリエーテルスルフェート、モノグリセリドスルフェート、アルキルスルホネート、アルキルアミドスルホネート、アルキルアリールスルホネート、オレフィンスルホネート、パラフィンスルホネート、アルキルスルホサクシネート、アルキルエーテルスルホサクシネート、アルキルアミドスルホサクシネート、アルキルスルホサクシナメート(alkyl sulfosuccinamate)、アルキルスルホアセテート、アルキルホスフェート、アルキルエーテルホスフェート、アシルサルコシネート、アシルイセチオネート及びN-アシルタウレート。一般的に、これら種々の化合物におけるアルキル又はアシル基は、12から20の炭素原子を含む炭素鎖を含む。
【0038】
使用しても良い他の界面活性剤は、アルキルナフタレンスルホネート及びオレオイルサルコシネート及びこれらの混合物である。
本発明の全ての側面で使用しても良い漂白剤の例は、酸素漂白剤である。酸素漂白剤の適切なレベルは、0.01から80wt%の範囲におけるものであり;好ましくは、レベルは0.1から70wt%であり、理想的には1から60wt%である。本明細書で使用する、活性酸素濃度は、元素の酸素のパーセント濃度を言い、水へ還元されることは、与えられた過酸化化合物の与えられたパーセント濃度と化学量論的に等量であり、過酸化化合物の過酸化官能基が完全に酸化物に還元された場合、酸化数ゼロを有する。活性酸素源は、組成物の能力を増大させ、酸化できるしみを除去し、悪臭を破壊し及び細菌を殺す。
使用できる酸素の濃度は、本技術で公知の方法、例えばヨウ素法、過マンガン法及びセリメトリック法(cerimetric method)により決定できる。前記方法及び適切な方法の選択のための基準は、例えば“Hydrogen Peroxide”, W. C. Schumo, C. N. Satterfield and R. L. Wentworth, Reinhold Publishing Corporation, New York, 1955及び“Organic Peroxides”, Daniel Swern, Editor Wiley Int. Science, 1970に記載されている。
【0039】
本発明の組成物において使用するために適切な有機及び無機過酸化物は、ジアシル及びジアルキルペルオキシド、例えばジベンゾイルペルオキシド、ジラウロイルペルオキシド、ジクミルペルオキシド、過硫酸及びこれらの混合物を含む。
本発明で使用する漂白剤は、漂白剤前駆体から、元の場所で機能し又は形成してもよい。
本発明の組成物における使用に対して適切であるプリフォームのペルオキシ酸は、ジペルオキシドデカンジオイックアシッド(diperoxydodecandioic acid)(DPDA)、マグネシウムペルフタラティックアシッド(perphthalatic acid)、ペルラウリックアシッド(perlauric acid)、ペルベンゾイックアシッド(perbonzoic acid)、ジペルオキシアゼライックアシッド(diperoxyazelaic acid)及びこれらの混合物を含む。本発明に対して有用な過酸化漂白活性剤は、ペルカーボネート、ペルボレート、ペルオキシド、ペルオキシハイドレート、ペルスルフェートである。好ましい化合物は、ナトリウムペルカーボネート、とりわけ良好な安定性を有する被覆した等級である。ペルカーボネートは、シリケート、ボレート、ワックス、ナトリウムサルフェート、ナトリウムカーボネート及び界面活性剤固形物を用いて室温で被覆できる。
【0040】
任意で、本発明の全ての側面の組成物は、付加的に、0.01から30wt%、好ましくは2から20wt%の漂白剤前駆体を含んでも良い。適切な漂白剤前駆体は、過酸の前駆体、すなわち過酸化水素生成物過ペルオキシ酸との反応における化合物である。本発明で使用するために適切である過酸前駆体の例は、無水物、アミド、イミド及びエステル、例えばアセチルトリエチルシトレート(ATC)、テトラアセチルエチレンジアミン(TAED)、クエン酸無水物又はマレイン酸無水物の種類の間で見出される。
本発明の全ての側面の組成物は、例えば、少なくとも1つのビルダー、又はこれらの組み合わせを、例えば0.01から80wt%、好ましくは0.1から50wt%の量において含んでも良い。ビルダーは、金属に対するキレート剤として、抗再堆積剤及び/又はアルカリとして使用して良い。
【0041】
ビルダーの例を以下に記載する:
− モノマー又はオリゴマーのポリカルボキシレートキレート剤の親酸(parent acid)又はその塩を含むこれらの混合物、例えばクエン酸又はシトレート/クエン酸混合物が、有用なビルダー成分として考えられる。
− ボレートビルダー、加えて洗剤貯蔵の間、又は洗浄条件で生成できるボレートを形成する材料を含むビルダーも使用できる。
− イミノコハク酸金属塩。
− ポリアスパラギン酸金属塩。
− エチレンジアミノテトラ酢酸及び塩形態。
− 水溶性ホスホネート及びホスフェートビルダーが本発明に対して有用である。ホスフェートビルダーの例は、アルカリ金属トリポリホスフェート、ナトリウムカリウム及びアンモニウムピロホスフェート、ナトリウム及びカリウム及びアンモニウムピロホスフェート、ナトリウム及びカリウムオルトホスフェート、重合の程度が6から21で変動するナトリウムポリメタ/ホスフェート、及びフィチン酸の塩である。水溶性ホスフェートビルダーの特定の例は、アルカリ金属トリポリホスフェート、ナトリウム、カリウム及びアンモニウムピロホスフェート、ナトリウム、カリウム及びアンモニウムピロホスフェート、ナトリウム及びカリウムオルトホスフェート、重合の程度が6から21で変動するナトリウムポリメタ/ホスフェート並びにフィチン酸の塩である。該ポリマーは、2つのカルボキシ基を含むポリカルボキシレート、コハク酸、マロン酸、(エチレンジオキシ)ジ酢酸、マレイン酸、ジグリコール酸、酒石酸、タルトロン酸及びフマル酸の水溶性塩、加えてエーテルカルボキシレート及びスルフィニルカルボキシレートを含む。
【0042】
3つのカルボキシ基を含むポリカルボキシレートは、特に、水溶性シトレート、アコニトレート(aconitrate)及びシトラコネート(citraconate)、加えてサクシネートの誘導体、例えばGB-A-1,379,241に記載するカルボキシメチルオキシサクシネート、GB-A-1,389,732に記載するラクトオキシサクシネート、及びNL-A-7205873に記載するアミノサクシネート、及びオキシポリカルボキシレート材料、例えばGB-A-1,387,447に記載する2-オキサ-1,1,3-プロパントリカルボキシレートを含む。
4つのカルボキシ基を含むポリカルボキシレートは、GB-A-1,261,829に開示するオキシジサクシネート、1,1,2,2-エタンテトラカルボキシレート、1,1,3,3-プロパンテトラカルボキシレート及び1,1,2,3-プロパンテトラカルボキシレートを含む。スルホ置換基を含むポリカルボキシレートは、GB-A-1,398,421、GB-A-1,398,422及びUS-A-3,936448で開示されるスルホサクシネート誘導体、及びGB-A-1,439,000で記載するスルホン化した熱分解したシトレートを含む。
【0043】
脂環式及びヘテロ環式ポリカルボキシレートは、シクロペンタン−シス,シス,シス−テトラカルボキシレート、シクロペンタジエニドペンタカルボキシレート、2,3,4,5,6-ヘキサン-ヘキサカルボキシレート及びポリ水素アルコール(polyhydric alchol)、例えばソルビトール、マンニトール及びキシリトールのカルボキシメチル誘導体を含む。芳香族ポリカルボキシレートは、GB-A-1,425,343に開示するメリト酸、ピロメリット酸及びフタル酸誘導体を含む。
上記に関し、好ましいポリカルボキシレートは、1分子当たり最大で3つのカルボキシ基を含むヒドロキシカルボキシレート、より具体的にはシトレートである。
適切なポリマー水溶性化合物は、水溶性モノマーポリカルボキシレート、又はその酸形態、ポリカルボン酸が、2以下の炭素原子で互いから分けれている少なくとも2つのカルボン酸基を含むホモ又はコポリマーのポリカルボン酸又はその塩、カーボネート、ビカーボネート、ボレート、ホスフェート及び前記のいかなるものの混合物を含む。
モノマーのポリカルボキシレートが一般的にコスト及び性能の理由で好ましいが、カルボキシレート又はポリカルボキシレートビルダーは、種類において、モノマー又はオリゴマーであり得る。
【0044】
1つのカルボキシ基を含む適切なカルボキシレートは、乳酸、グリコール酸及びこれらのエーテル誘導体の水溶性塩を含む。2つのカルボキシ基を含むポリカルボキシレートは、クエン酸、マロン酸、(エチレンジオキシ)ジ酢酸、マレイン酸、ジグリコール酸、酒石酸、タルトロン酸及びフマル酸の水溶性塩、加えてエーテルカルボキシレート及びスルフィニルカルボキシレートを含む。3つのカルボキシ基を含むポリカルボキシレートは、特に、水溶性シトレート、アコニトレート及びシトラコネート、加えて、サクシネート誘導体、例えばGB-A-1,379,241に記載するカルボキシメチルオキシサクシネート、GB-A-1,389,732に記載するラクトキシサクシネート、及びNL-A-7205873に記載するアミノサクシネート、及びオキシポリカルボキシレート材料、例えばGB-A-1,387,447に記載する2-オキサ-1,1,3-プロパントリカルボキシレートを含む。4つのカルボキシ基を含むポリカルボキシレートは、GB-A-1,261,829に開示するオキシジサクシネート、1,1,2,2-エタンテトラカルボキシレート、1,1,3,3-プロパンテトラカルボキシレート及び1,1,2,3-プロパンテトラカルボキシレートを含む。スルホ置換基を含むポリカルボキシレートは、GB-A-1,398,421、GB-A-1,398,422及びUS-A-3,936448に開示するスルホサクシネート誘導体、及びGB-A-1,439,000に記載するスルホン化した熱分解したシトレートを含む。
【0045】
脂環式及びヘテロ環式ポリカルボキシレートは、シクロペンタン-シス,シス,シス-テトラカルボキシレート、シクロペンタジエニドペンタカルボキシレート、2,3,4,5,6-ヘキサン-ヘキサカルボキシレート、及びポリ水素アルコール、例えばソルビトール、マンニトール及びキシリトールのカルボキシメチル誘導体を含む。芳香族ポリカルボキシレートは、GB-A-1,425,343に開示するメリト酸、ピロメリット酸及びフタル酸の誘導体を含む。
上記に関し、好ましいポリカルボキシレートは、1分子当たり最大で3つのカルボキシ基を含むヒドロキシカルボキシレート、より具体的にはシトレートである。
より好ましいポリマーは、アクリル、フッ素化したアクリル、スルホン化したスチレン、マレイン酸無水物、メタクリル、イソブチレン、スチレン及びエステルモノマーのホモポリマー、コポリマー及びマルチプルポリマー(multiple polymer)である。
これらポリマーの例は、Rohm&Haas社が供給するAcusol、Interpolymer社が供給するSyntran及びAlco Chemical、National Starch&Chemical Company社が供給するVersa及びAlcosperseシリーズである。
【0046】
モノマー又はオリゴマーのポリカルボキシレートキレート剤の親酸、又はこれらの塩を含むこれらの混合物、例えばクエン酸又はシトレート/クエン酸混合物が、有用なビルダー成分として考えられる。
ビカーボネート及びカーボネートビルダーの例は、ナトリウム及びカルシウムカーボネート及びセスキカーボネート及びこれらの混合物を含む、アルカリ土類及びアルカリ金属カーボネートである。カーボネートタイプのビルダーの他の例は、金属カルボキシグリシン及び金属グリシンカーボネートである。
本出願との関係で、ビルダーは、水の硬度と関係した金属イオン、例えばカルシウム及びマグネシウムを補足する化合物であるが、キレート剤は、酸素漂白剤システムの分解を触媒することができる遷移金属イオンを補足する化合物であることが理解されるであろう。しかしながら、ある化合物は、両方の機能を演じる可能性を有しても良い。
【0047】
本発明で使用するための適切なキレート剤は、ホスホネートキレート剤、アミノカルボキシレートキレート剤、多官能基で置換された芳香族キレート剤、及びさらなるキレート剤、例えばグリシン、サリチル酸、アスパラギン酸、グルタミン酸、マロン酸又はこれらの混合物の群より選択されたキレート剤を含む。使用する場合、キレート剤は、典型的には、合計組成物の0.01から50wt%、好ましくは0.05から10wt%の範囲の量で存在する。
本発明で使用するための適切なホスホネートキレート剤は、エチドロン酸、加えてアミノアルキレンポリ(アルキレンホスホネート)を含むアミノホスホネート化合物、アルカリ金属エタン1-ヒドロキシジホスホネート、ニトリロトリメチレンホスホネート、エチレンジアミンテトラメチレンホスホネート、及びジメチレントリアミンペンタメチレンホスホネートを含んでも良い。ホスホネート化合物は、それらの酸の形態において又はいくつかの又は全てのそれらの酸官能基上で異なるカチオンの塩として存在しても良い。本発明で使用するために好ましいホスホネートキレート剤は、ジエチレントリアミンペンタメチレンホスホネートである。該ホスホネートキレート剤は、商品名DEQUEST TMの下Monsanto社から市場で入手可能である。
【0048】
多官能基で置換された芳香族キレート剤は、本発明の組成物中で有用であり得る。1,974年3月21日に発行されたConnor等の米国特許3,812,044を参照されたい。酸形態におけるこの種の好ましい化合物は、ジヒドロキシジスルホベンゼン、例えば1,2-ジヒドロキシ-3,5-ジスルホベンゼンである。
本発明において使用するための好ましい生物分解性のキレート剤は、エチレンジアミンN,N'-ジクエン酸、又はアルカリ金属、又はアルカリ土類、アンモニウム又は置換されたこれらのアンモニウム塩又はこれらの混合物を含む。エチレンジアミンN,N'-ジクエン酸、とりわけ(S,S)アイソマーは、1987年11月3日のHartman及びPerkinsの米国特許4,704,233に記載されている。エチレンジアミンN,N'-ジクエン酸は、例えば、Palmer Reserch Laboratoriesから商品名ssEDDS TMの下市場で入手可能である。
本発明で使用するための適切なアミノカルボキシレートとしては、エチレンジアミンテトラアセテート、ジエチレントリアミンペンタアセテート、ジエチレントリアミンペンタアセテート(DTPA)、N-ヒドロキシエチルエチレンジアミントリアセテート、ニトリロトリアセテート、エチレンジアミンテトラプロピオネート、トリエチレンテトラアミンヘキサ−アセテート、エタノール−ジグリシン、プロピレンジアミンテトラ酢酸(PDTA)及びメチルグリシンジ酢酸(MGDA)、これら2つは酸形態又はこれらのアルカリ金属、アンモニウム及び置換されたアンモニウム塩の形態のものが挙げられる。本発明で使用するために特に適切なアミノカルボキシレートは、ジエチレントリアミンペンタ酢酸、例えばTrilon FS TMの商品名でBASFから市場で入手可能であるプロピレンジアミンテトラ酢酸(PDTA)、及びメチルグリシンジ酢酸(MGDA)である。
【0049】
本発明の全ての側面の洗浄組成物は、フィラーを含んでも良い。フィラーの例は、塩化ナトリウム、ベントナイト、ゼオライト、シトレート、タルク及び金属スルフェート塩、例えばナトリウム、カルシウム及びアルミニウムスルフェートである。これらは、0.01から60wt%、好ましくは0.1から30wt%のレベルで使用できる。
本発明の全ての側面の洗浄組成物は、溶媒を含んでも良い。溶媒は、0.01から30wt%の量で、好ましくは0.1から3wt%の量で本発明に使用できる。溶媒成分は、1以上のアルコール、グリコール、アセテート、エーテルアセテート、グリセロール、200から1000の範囲の分子量を有するポリエチレングリコール、シリコーン又はグリコールエーテルを含んで良い。本発明の組成物に有用である典型的なアルコールは、直鎖又は分枝鎖であっても良いC2-C8第一級及び第二級アルコール、好ましくはペンタノール及びヘキサノールを含む。
【0050】
本発明で好ましい溶媒は、グリコールエーテルである。例えば、一般構造Ra-O-[CH2-CH(R)-(CH2)-O]n-H(式中、RaはC1-20アルキル若しくはアルケニル、又は少なくとも6炭素原子の環状アルカン基であって、完全に又は部分的に不飽和であり又は芳香族であっても良く;nは1から10、好ましくは1から5の整数であり;及び各RはH又はCH3から選択される)を有するこれらグリコールエーテルが挙げられる。特定のかつ好ましい溶媒は、プロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、トリプロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールn-プロピルエーテル、エチレングリコールn-ブチルエーテル、ジエチレングリコールn-ブチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコール、エチレングリコール、イソプロパノール、エタノール、メタノール、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、及びとりわけ、プロピレングリコールフェニルエーテル、エチレングリコールヘキシルエーテル及びジエチレングリコールヘキシルエーテルから選択される。
組成物は、例えば、一の酵素又はこれらの混合物を、例えば0.01から10wt%、好ましくは0.1から2wt%の量で含んでも良い。粒状の酵素が好ましい。適切な酵素の例は、プロテアーゼ、被酸化性の状況下で安定な修飾したプロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼ及びセルラーゼである。
【0051】
香料、アンチケーキング剤、例えばナトリウムキシレンスルホネート及びマグネシウムスルフェート及び染料を含むリストから選択される付加的な任意の成分が、最大で5wt%、好ましくは1wt%より少ない量で存在しても良い。
本発明で有用なしみ及び/又は色素キャッチャーシステムは、0.1から50wt%、好ましくは1から30wt%の範囲の量で、洗浄組成物と混合して良い。これらは、任意で、フィラーとして、0.1から60wt%、より好ましくは1から30wt%の範囲の量で、取り囲み壁に対して添加することもできる。
本発明の製品は分散剤又は懸濁剤を含み、これを洗浄液に放出して、汚れが汚れキャッチャーに結合することを補助してももよい。このような剤は、製品の取り囲み壁上に堆積するか、又は洗浄組成物を有する取り囲み壁中に又はこれらの一部として含むこともできる。該剤の例は、カルボキシメチルセルロース及びアクリルマレイン酸コポリマー又はアクリルポリマーを含む。該剤は、洗浄組成物の0.01から30wt%、好ましくは0.1から10wt%の量で使用して良い。
【0052】
取り囲み壁は、水溶性成分、例えば水溶性ポリマー、例えばポリ(ビニルアルコール)で被覆して良い。
本発明は、洗濯機における洗濯方法も提供し、該方法は上記のような製品を洗濯機に添加する工程、及び洗浄を行う工程を含む。
本発明は、以下の実施例においてさらに説明される。
【0053】
実施例
粉末吸着試験
表1及び2に列挙する汚れキャッチャーの粉末吸着能力を、それぞれオイルベース及び水ベースのそれぞれの汚れの例として落花生油及びお茶で試験した。クリーム状の組成物が得られるまで、液体を、5gの汚れキャッチャー粉末に対して攪拌しながらゆっくりと添加した。100gの汚れキャッチャー粉末に対して吸着した液体の量を測定した。結果を表3及び表4に示す。タルクは、比較目的のための参照として使用した。
【表1】








【0054】
【表2】












【0055】
【表3】







【0056】
【表4】

【0057】
しみ除去試験
オイルベースのしみにおける実施例1から53の効果を試験するために、0.1gの落花生油を、青WFK綿材料見本に対して直接適用した。水ベースのしみにおける実施例1から53の効果を試験するために、0.15gのお茶及びグレープジュースを、Tic400WFK綿材料見本に適用した。該しみは、洗浄前に10分間置いた。
洗浄方法において、4gの実施例1から53の汚れキャッチャー粉末を、しみの処理のために使用した。汚れた領域を、小さなスポンジでこすり、しみと粉末の間の接触を向上させた。次いで、粉末を、10分間機能させるために残し、次いで垂直方向で5回、及び水平方向で5回こすりつけるアクションで払い落とした。
お茶及びグレープジュースのしみは、反射率の値を測定することにより、分光光度計を介して評価した。XYZ基準は、460nmでUV-フィルターを有する分光光度計で使用した。Y=90は、しみの完全な除去を意味する(白色の綿が90の値を有する)。
【0058】
青い材料見本上の落花生油のしみは、1から5の評価でパネルテストを介して評価した。1の評価は、しみが完全に除去された場合に与えられた。5の評価は、しみが変わらず残っている場合に与えられた。
汚れキャッチャー粉末が材料見本から除去できた容易さは、0から4の評価を用いることによりパネル試験を介して評価し、ここで;
0=残留していない
1=少し残留
2=中程度残留
3=中程度/高い程度残留
4=高い程度残留
【0059】
結果を以下の表に示す。
【表5】





【0060】
【表6】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
洗濯物と、汚れと結合できる不溶性活性剤を含んだ固形物の形態にある洗浄組成物を、洗濯物上の汚れが不溶性活性剤と結合するように接触させる工程、及び
任意に水が存在しない状態であってもよい状態で、洗濯物から該組成物を除去する工程を含む、洗濯物の処理方法。
【請求項2】
不溶性の活性剤が、アクリルポリマー、ポリエステル、ポリビニルピロリドン(PVP)、シリカ、シリケート、ゼオライト、タルク、ベントナイト、活性炭、アルギネート、カラギーナン、エチリデンノルベン/プロピレン/エチリデンターポリマー及びキトサンの少なくとも一つから選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
洗浄組成物が、30wt%より少ない界面活性剤を含む、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
界面活性剤が、実質的に洗浄組成物に存在しない、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項5】
取り囲み壁を有する洗濯用製品であって、かつ汚れ又は遊離の色素を結合できる不溶性の活性剤を含み、粉末の形態にある組成物を含む洗濯用製品であって、該壁が水及び水に溶解した成分に対して透過性であり、該製品を洗濯機中で水と接触させた後に、該不溶性の活性剤が取り囲み壁の中に残る該製品。
【請求項6】
組成物が、界面活性剤、漂白剤及びこれらの混合物から成る群より選択される溶解性の洗濯活性剤も含む、請求項5に記載の製品。
【請求項7】
界面活性剤が、陰イオン性界面活性剤又は非イオン性界面活性剤又はこれらの混合物を含む、請求項6に記載の製品。
【請求項8】
漂白剤が酸素漂白剤である、請求項6又は7に記載の製品。
【請求項9】
漂白剤が、ペルカーボネート塩である、請求項8に記載の製品。
【請求項10】
製品が洗濯機中で標準的な洗浄サイクルにかけられた後、組成物の5から80wt%が残る、請求項5から9のいずれか1項に記載の製品。
【請求項11】
不溶性の活性剤が、アクリルポリマー、ポリエステル、ポリビニルピロリドン(PVP)、シリカ、シリケート、ゼオライト、タルク、ベントナイト、活性炭、アルギネート、カラギーナン及びキトサンの少なくとも一つから選択される、請求項5から10のいずれか1項に記載の製品。
【請求項12】
取り囲み壁が、水透過性、水不溶性のウェブを含む、請求項5から11のいずれか1項に記載の製品。
【請求項13】
取り囲み壁が、粗面化された外側表面を有する、請求項5から12のいずれか1項に記載の製品。
【請求項14】
取り囲み壁が、セルロース系材料である、請求項5から13のいずれか1項に記載の製品。
【請求項15】
取り囲み壁が、不織ウェブである、請求項12から14のいずれか1項に記載の製品。
【請求項16】
壁が、気泡質プラスチック材料、好ましくはポリオレフィン、ポリエステル又はポリアミドから形成される、請求項12又は13に記載の製品。
【請求項17】
表面の壁が、コロナ処理又はプラズマ処理にかけられ、又は化学処理を介して変性される、請求項12から16のいずれか1項に記載の製品。
【請求項18】
取り囲み壁が、水溶性成分で被覆される、請求項5から17のいずれか1項に記載の製品。
【請求項19】
水溶性成分が、ポリ(ビニルアルコール)を含む、請求項18に記載の製品。
【請求項20】
取り囲み壁が、水透過性、水不溶性材料で形成された部分、及び水不透過性壁の形成された他の部分を含む、請求項5から19のいずれか1項に記載の製品。
【請求項21】
請求項5から20のいずれか1項で規定する製品を、洗濯機に添加する工程、及び洗浄を行う工程を含む、洗濯機における洗濯方法。
【請求項22】
洗濯物におけるしみを洗浄する方法であって、以下の工程を含む方法;
洗濯物を洗浄する前に、請求項5から22のいずれか1項に記載する製品と、しみを直接的に接触させる工程;又は
請求項5から20のいずれか1項に記載する製品を、洗濯機のドラムに直接添加する工程;又は
請求項5から20のいずれか1項に記載する製品を、水と洗濯物を入れたバケツに添加して、あらかじめ決めた時間浸す工程。

【公表番号】特表2008−535608(P2008−535608A)
【公表日】平成20年9月4日(2008.9.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−505968(P2008−505968)
【出願日】平成18年4月18日(2006.4.18)
【国際出願番号】PCT/GB2006/001395
【国際公開番号】WO2006/109089
【国際公開日】平成18年10月19日(2006.10.19)
【出願人】(506429673)レキット ベンキサー ナムローゼ フェンノートシャップ (36)
【Fターム(参考)】