説明

活性剤を充填した、均一、硬質、球形のナノ多孔質リン酸カルシウム粒子、およびその製造方法と使用方法

内部空間及び内部空間中に存在する活性剤の量を規定する均一、硬質、球状のナノ多孔質リン酸カルシウム粒子を提供する。また、粒子に充填された活性剤を含む局所用送達組成物と、粒子及び局所用組成物を作る方法とを同じく提供する。粒子及びその組成物は、活性剤送達の応用など、様々な応用法を見出す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、2008年9月23日出願の米国仮出願第61/099,500号に基づく優先権を主張するものであり、当該出願の全内容は引用により本明細書の一部とする。
【背景技術】
【0002】
多種多様な活性剤が、疾患および非疾患状態双方を含む、種々の状態の治療に用いるため、以前より開発されてきており、現在もなお開発が行われている。係る応用には、それを必要とする対象に活性剤の有効量を送達しなければならない。これまで種々の送達処方と経路が開発されてきたが、当該経路は、活性剤の性質、活性剤を投与する対象のアイデンティティなどにより異なる。通常は、浸透性送達経路の方が耐久性に優れており、それ故に望ましい。
【0003】
浸透性を最小限に抑えることができるため効果の高い送達経路の一つに、経皮経路がある。経皮経路では、対象に活性剤を送達するため、活性成分を皮膚に塗布する。現在利用されているまたは評価の対象となっている多くの経皮送達技術は、完全に満足のいくものではない。例えば、特定の経皮経路技術は、角質層(Sc)の統合性を破壊し、および/または、浸透増強剤の存在に依存し、そのため不要な損傷および/または刺激を生じる可能性がある。さらに、特定の経皮送達技術は、ポリマーおよび/またはリポソームに基づく技術であり、いずれの技術もScを通じて真に送達することはない。さらには、これらの技術は、高分子量分子の生物活性剤に応用することはできない。
【0004】
斯くして、現在の経皮送達方式に存在する、1つまたはそれ以上の欠点を克服する新たな経皮送達技術が引き続き求められている。
【発明の概要】
【0005】
内部空間を規定する均一、硬質、球状のナノ多孔質リン酸カルシウム粒子と、その内部空間に存在する活性剤の量を提供する。また、活性剤を含む粒子を含む局所用送達組成物、並びに、当該粒子と局所用組成物の製造方法を提供する。その粒子と組成物は、活性剤送達の応用など、多種多様な応用法を見出す。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】(A)、(B)は本発明の送達組成物に使用される、均一、硬質、球状のナノ多孔質リン酸カルシウム粒子の走査型電子顕微鏡画像を示す図である。
【図2】(A)、(B)は本発明の送達組成物に使用される、均一、硬質、球状のナノ多孔質リン酸カルシウム粒子の走査型電子顕微鏡画像を示す図である。
【図3】本発明の送達組成物に使用される、均一、硬質、球状のナノ多孔質リン酸カルシウム粒子の粒度分布を示す図である。
【図4】本発明の態様に従い、レスベラトロルと錯体を形成する、均一、硬質、球状のナノ多孔質リン酸カルシウム粒子の粒度分布を示す図である。
【図5】本発明の態様に従い、レスベラトロルと錯体を形成する、均一、硬質、球状のナノ多孔質リン酸カルシウム粒子の顕微鏡図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
内部空間を規定する均一、硬質、球状のナノ多孔質リン酸カルシウム粒子と、その内部空間に存在する活性剤の量を提供する。また、活性剤を含む粒子を含む局所用的送達組成物、並びに、当該粒子と局所用組成物の製造方法を提供する。その粒子と組成物は、活性剤送達の応用など、多種多様な応用法を見出す。
【0008】
本発明についてさらに詳細に説明する前に、本発明は、本明細書に記載する特定の実施形態に限定されず、従って多様であってもよいことを理解されたい。また、本発明の権利範囲は添付のクレームにのみ限定されるため、本明細書で使用される用語は、特定の実施形態を記載する目的にのみ用いられ、限定されることを意図しない。
【0009】
値の範囲が提供されている場合、文脈によって特に明示されない限り下限の10分の1の単位まで、その範囲の上限と下限の間にある各介在値およびその記載範囲内の何らかの他の記載値または介在値は本発明内に包含されることを理解されたい。これらのより小さい範囲の上限および下限は、記載範囲内の何らかの具体的に除外された制限に従うことを条件として、より小さい範囲内に独立的に含めることができる。記載範囲に1つまたは両方の限界が含まれる場合、これら含まれる限界の一方または両方を除外した範囲も本発明に含まれる。
【0010】
本明細書で、特定の範囲が「約」という用語で始まる数値と共に提示される。本明細書において、「約」という用語は、当該用語が先行する数字に近い数字または近似する数字だけでなく、それが先行する正確な数字を文字通り支持するために使用されている。数字が、具体的に記載されている数字に近いかまたは近似するかどうかを判断するにあたり、記載されていないがそれに近いまたは近似する数字は、それが提示される文脈において、具体的に記載された数字と実質的に等しい数字を提供するものであってもよい。
【0011】
本明細書に記載の方法は、記載された事象の順序だけでなく、論理的に可能な記載事象のいかなる順序であっても実施することができる。
【0012】
特に定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術用語および科学用語は、本発明が属する分野の当業者によって普通に理解されるのと同じ意味を有する。本明細書に記載のものと類似または同等のいかなる方法および材料であっても、本発明の実施又は試験に用いることができるが、好ましい実施方法および材料は、ここに記載されている。
【0013】
本明細書で言及するすべての文献は、当該文献の記載に関連する方法および/または材料を開示および記載するために、本明細書に引用により含まれる。
【0014】
本明細書および添付のクレームで使用されているように、単数形の「a」「an」および「the」には、文脈によって特に明示されない限り、複数対象も含むことに留意しなければならない。さらに、クレームの記載において、いかなる随意的な要素が除外されている可能性のあることを留意するべきである。従って、本記載の意図は、「単なる」「唯一の」などの排他的な用語を、記載のクレーム要素と関連づけながら使用するため、または「否定的な」制限を使用するために、事前にその理由を提示することである。
【0015】
本明細書で論じる文献は、本出願の出願日前のその開示のためだけに提供される。本明細書において、先行発明のため、本発明が係る文献に先行しないことを認めるものと解釈されるべきではない。さらに、提示される公開日は、実際の公開日とは異なる可能性があり、個別に確認する必要があり得る。

活性剤を含む均一、硬質、球状のナノ多孔質リン酸カルシウム粒子
【0016】
先に概要を示したように、本発明の態様として、活性剤を含む均一、硬質、球状のナノ多孔質リン酸カルシウム粒子が含まれる。活性剤を含む粒子は、多孔質構造を含むリン酸カルシウム粒子であり、その詳細については以下に記す。粒子の多孔質構造とは、粒子毎に、粒子の多孔性が内部空間を定めているもののことである。内部空間とは、粒子の内部に位置する空間領域または容積のことであり、一定量の活性剤を含めるよう配置されている。本発明の活性剤を含む粒子においては、一定量の活性剤が内部空間に存在し、つまり、一定量の活性剤が粒子の外部表面に存在するのではなく、粒子の内部に配置されている。内部に一定量の活性を有する本発明の粒子は、当該粒子の表面に存在、例えば、表面から吸収される活性剤を含む場合もあれば、含まない場合もある。
【0017】
当該組成物の粒子に存在する内部活性剤の量は様々である。ある実施形態では、内部活性剤の量は、内部活性剤を含む粒子の2重量%以上であり、例えば、4重量%以上、5重量%以上、7.5重量%以上、10重量%以上、15重量%以上、並びに20重量%以上を含む。斯くして、ある事例においては、所定の粒子の内部空間に存在する活性剤の量は、リン酸カルシウム粒子の10重量%以上である。
【0018】
均一、硬質、球状のナノ多孔質リン酸カルシウム粒子は、均一で、球状である。「均一」であるとは、粒子の形が実質的に異ならないという意味であり、その結果、粒子は、実質的に同じ球状をしている。「硬質」であるとは、粒子が硬いという意味であり、つまり、それらは柔らかくない。「球状」という用語は、表面のどの地点においても中心から実質的に等距離にあるという意味である。直径の中央値が20μm以下であるリン酸カルシウム粒子が対象となり、例えば10μm以下、並びに5μm以下を含み、その中において、ある事例では、直径の中央値が4μm以下であり、例えば、3μm以下、並びに2μm以下を含む。
【0019】
粒子はナノ多孔質である。「ナノ多孔質」とは、粒子の多孔率が30%またはそれ以上であり、例えば40%以上、並びに50%以上を含み、その中において、多孔率は30%〜85%の範囲に及ぶ可能性があり、例えば40%〜70%、並びに45%〜55%を含む。これらは、「ASTM D4284−88 Standard Test Method for Determining Pore Volume Distribution Catalysts by Mercury Instrusion Porosimetry」に記載の水銀侵入ポロシメーター多孔率測定プロトコルにより決定される。多孔率はまた、「気孔の容積(ml/g)」により表され、ある事例においては、多くが0.1ml/g〜2.0ml/gの範囲にある。ある事例においては、粒子は、その内部表面積が10m2/g〜150m2/gの範囲である気孔を有しており、例えば、20m2/g〜100m2/g、並びに30m2/g〜80m2/gを含む。これらは、「ASTM D3663−03 Standard Test Method for Surface Area of Catalysts Catalyst Carriers」に記載のBET気体吸収表面積測定プロトコルにより決定される。気孔の直径は異なる可能性があり、ある事例においては、2〜100nmの範囲であり、例えば、5〜80nmm、並びに10〜60nmを含む。さらに、粒子のタップ密度は0.2g/cm3〜0.5g/cm3の範囲にある可能性があり、例えば0.25g/cm3〜0.45g/cm3、並びに0.3g/cm3〜0.4g/cm3を含む。タップ密度は、「ASTM WK13023−New Determination of Tap Density of Metallic Powered by a Constant Volume Measuring Method」標準を使用して測定することができる。
【0020】
粒子は、ある事例においては、化学的に純粋である。化学的に純粋とは、粒子が実質的に1種類のリン酸カルシウムミネラルから作られているということである。ある事例では、リン酸カルシウム粒は、分子式Ca10(PO46(OH)2で表されるリン酸カルシウムから成る。
【0021】
ある事例では、粒子はセラミック粒子である。セラミックとは、粒子を高温条件にさらすステップを含む方法を利用して粒子を製造するという意味であり、このような条件については以下に示す。高温は、200℃〜1000℃の範囲におよぶ可能性があり、例えば、300〜900℃並びに300〜800℃を含む。ある実施形態では、粒子の圧縮破壊力は、20〜200MPaで、例えば、50〜150MPa並びに75〜90MPaを含む。これらは、欧州特許第EP1840661号に記載されているように、粒子を400℃〜900℃で焼結させる、SHIMADZU MCT−W500の微少圧縮試験機の粒子強度測定プロトコルにより決定される。ある実施形態では、粒子は生分解可能であり、それは、粒子が、例えば、生物学的条件下で経時的に溶解するなど、何らかの方法で分解するという意味である。これらの実施形態における粒子は、生分解可能であり、少なくとも、pH6またはそれ以下、例えば5.5またはそれ以下並びに5またはそれ以下を含む、これらの条件下で検出可能な割合で溶解し始める。
【0022】
本発明の送達組成物の均一、硬質、球状のナノ多孔質リン酸カルシウム粒子は、従来のプロトコルを使用して作成される。対象となる1つのプロトコルでは、粒子は、ナノリン酸カルシウム(例えば、ヒドロキシアパタイト)結晶を含む懸濁液を乾かしながら噴射することにより製造され、その結果、均一かつ球状のナノ多孔質リン酸カルシウム粒子が作り出される。その結果できあがった粒子を、次に機械的かつ化学的に安定的に硬質な球状とするのに十分な時間を使って、焼結させる。この段階で、焼結させるための温度は、200℃〜1000℃の範囲である可能性があり、例えば、300℃〜900℃並びに300℃〜800℃が含まれ、時間の範囲は1時間〜10時間、例えば2時間〜8時間並びに3時間〜6時間が含まれる。
【0023】
先に概要を示したように、活性剤を含む均一、硬質、球状のナノ多孔質リン酸カルシウム粒子には、一定量の活性剤成分(1種類の活性剤、または、2つまたはそれ以上の異なる種類の活性剤から成る)が粒子の内部空間に存在するが、それは先に述べたとおりである。「活性剤」という用語は、生物学的結果、例えば、生物、例えば、ヒトなどの哺乳類と接触に伴う有効または有益な結果を生み出す、任意の化合物または混合化合物のことを指す。活性剤は、送達構成物の他の成分、例えば、担体、希釈剤、潤滑剤、結合剤、着色剤等と区別することができる。活性剤は、生物対象における生物学的プロセスを調節する能力を有する任意の分子、並びにその結合部分または断片であり得る。ある実施形態では、活性剤は疾患の診断、治療または予防に、あるいは薬剤の構成要素として利用される物質である可能性がある。
【0024】
活性剤は、生物対象と相互作用する構成要素である。ターゲットは、多数の異なる種類の天然起源の構造であり得、対象となるターゲットには、細胞内および細胞外ターゲットの両方を含む。係るターゲットとして、タンパク質、リン脂質、核酸等が可能である。活性剤には、ターゲットとの構造的相互作用に必要な1つまたはそれ以上の官能基、例えば、疎水性、親水性、静電気または共有結合作用に必要な基を含むことができるが、それは特定の活性剤およびその意図するターゲット次第である。その中において、対象となる機能基には、水素結合、疎水性疎水性相互作用、静電気相互作用等にかかわる基が含まれ、少なくともアミン、アミド、スルフヒドリル、カルボニル、ヒドロキシル、またはカルボキシル基が含まれて良く、例えば2つの官能化学基などである。
【0025】
対象の活性剤には、1つ以上の上記官能基で置換された、環状炭素又は複素環式構造および/または芳香族またはポリ芳香族構造を含むことが可能である。また、活性剤の部分で対象となるのは、ペプチド、サッカリド糖類、脂肪、ステロイド、プリン、ピリミジン、誘導体、構造的類似体、またはそれらの組み合わせ等、生物分子の中で見出される構造である。係る化合物に関しては、対象の化合物を特定するためにスクリーニングすることが可能であるが、当業者の間では多種多様なスクリーニングプロトコルが知られている。
【0026】
活性剤は、天然起源または合成による化合物から抽出してもよく、合成または天然の化合物ライブラリなど、多様なソースから取得が可能である。例えば、ランダム化されたオリゴヌクレオチドとオリゴペプチドの調合等、多様な有機化合物をランダムにまたは定方向に合成するための手段が多数存在する。代替的に、バクテリア、真菌、植物および動物の抽出物の形による天然化合物のライブラリも利用可能であるか、または容易に作成される。さらに、天然または合成により製造されたライブラリおよび化合物は、従来の化学的、物理学的および生化学的手段を通じて容易に変更され、組み合わせのライブラリを作るために用いることもできる。知られている薬剤は、構造的類似体を生成するアシル化、アルキル化、エステル化、アミド化等、定方向的またはランダムな化学的変更の対象とすることもできる。
【0027】
従って、活性剤は、無作為配列手段を通じて生成される化合物のライブラリ、すわなち、化合物多様性の組み合わせライブラリ等、天然起源または合成の分子のライブラリから取得することができる。係るライブラリから取得されると、使用される活性剤は、活性のための適切なスクリーニング試験において望ましい活性を表すことである。無作為配列ライブラリ、並びに当該ライブラリの製作およびスクリーニングのための方法、当業者には知られており、下記の文献で記載されている。すわなち、5,741,713;5,734,018;5,731,423;5,721,099;5,708,153;5,698,673;5,688,997;5,688,696;5,684,711;5,641,862;5,639,603;5,593,853;5,574,656;5,571,698;5,565,324;5,549,974;5,545,568;5,541,061;5,525,735;5,463,564;5,440,016;5,438,119;5,223,409であり、これら文献の開示は、本明細書に引用により含められる。
【0028】
対象の活性剤の広範なカテゴリには以下が含まれるが、この限りではない。すなわち、心臓血管作用薬、鎮痛薬、麻酔薬、抗炎症剤等の鎮痛緩和剤、神経作用剤、化学療法(例 抗腫瘍薬)剤等である。対象の活性剤には以下が含まれるが、この限りではない。すなわち、
アミカシン、アプラマイシン、アルベカシン、バンベルマイシン、ブチロシン、ジベカシン、ジヒドロストレプトマイシン、フォーチミシン、ゲンタイマイシン、イセパマイシン、カナマイシン、ミクロノムシン、ネオマイシン、ネチルマイシン、パロマイシン、リボスタマイシン、シソマイシン、スペクチノマイシン、ストレプトマイシン、トブラマイシン、トロスペクトマイシン等のアミノ酸糖体系、アジダンフェニコール、クロラムフェニコール、フロルフェニコールおよびテイマフェニコール等のアンフェニコール系、リファミド、リファンピン、リファマイシン、リファペンチン、リファキシミン等のアンサマイシン系、カルバセフェム系、カルバペネム系、セファロスポリン系、セファマイシン系、モノバクタム系、オキサフェム系、ペニシリン系等のb−ラクタム系、クリナマイシン、リンコマイシン等のリンコマイシン系、クラリスロマイシン、ジルスロマイシン、エリスロマイシン等のマクロライド系、アンホマイシン、バシトラシン、カプレオマイシン等のポリペプチド系、アピサイクリン、クロルテトラサイクリン、クロモサイクリン、ミノサイクリン等のテトラサイクリン系等の抗生物質、2,4-ジアミノピリミジン類、ニトロフラン類、キノロン類およびその類似体、スルホンアミド類、スルホン類等を含む抗菌薬と、
アフォテリシンB、カンジシジン、デルモスタチン、フィリピン、フンギクロミン、ハチマイシン、ハマイシン、ルセンソマイシン、メパルトリシン、ナタマイシン、ナイスタチン、ペチロシン、ペリマイシン等のポリエン系等を含む抗真菌薬、ブテナフィン、ナフチフィン、テルビナフィン等のアリルアミン系、ビホナゾール、ブトコナゾール、クロルダントイン、クロルミダゾール等のイミダゾール系、トルシクラート等のチオカルバマート系、フルコナゾール、イトラコナゾール、テルコナゾール等のトリアゾール系等を含む合成抗真菌薬と、
アレコリン、アスピジン、アスピジノール、ジクロロフェン、エンベリン、コシン、ナフタレン、ニクロサミド、ペレチエリン、キナクリン、アラントラクトン、アモカルジン、アモスカナート、アスカリドール、ベフェニウム、ビトスカナート、四塩化炭素、カルバクロール、シクロベンダゾール、ジエチルカルバマジン等を含む駆虫薬と、
アセダプソン、アモジアキン、アルテエーテル、アルエテメーテル、アルテミシニン、アルテスネート、アトバコン、ベベリン、ベルベリン、チラタ、クロルグアニド、クロロキン、クロルプロガウニル、シンコナ、シンコニジン、シンコニン、シクログアニル、ゲンチオピクリン、ハロファントリン、ヒドロキシクロロキン、メフロキン、ヒドロクロライド、3-メチルアルサセチン、パマキン、プラスモシド、プリマキン、ピリメサミン、キナクリン、キニジン、キニーネ、キノシド、キノリン、ヒ酸水素2ナトリウム等を含む抗マラリア薬と、
アクラニル、チニダゾール、イプロニダゾール、エチルスチバミン、ペンタミジン、アセタルゾン、アミニトロゾール、アニソマイシン、ニフラテル、チニダゾール、ベンジダゾール、ベンジダゾール、スラミン等を含む抗原虫薬と、
ザインカード(デクスラゾキサン)、抗凝固剤(例えば、クマジン(ワルファリンナトリウム)、フラグミン(チンザパリンナトリウム)、ラブノックス(エノキサパリンナトリウム)、オルガラン(ダナパロイドナトリウム))等の血管修飾剤、抗血小板剤(例えば、アグラスタット(チロフィバン塩酸塩)、アグレノックス(アスピリン/徐放性ジピリダモール)、アグリリン(アナグレリド塩酸塩)、エコトリン(アセチルサリチル酸)、ホラン(エポプロステノールナトリウム)、ハーフプリン(腸溶性アスピリン)、インテグレリン(エプチフィバチド)、ペルサンチン(ジピリダモールUSP)、プラビックス(クロピドグレル二硫酸塩)、プレタール(シロスタゾール)、レオプロ(アブシキシマブ)、チクリド(チクロピジン塩酸塩))、血小板溶解薬(アクチバーゼ(アルテプラーゼ)、レタバーゼ(レテプラーゼ)、ストレプターゼ(ストレプトキナーゼ))、カルジュラ(メシル酸ドキサゾシン)、ジベンジリン(塩酸フェノキシベンザミン)、ヒトリン(塩酸テラゾシン)、ミニプレズ(塩酸プラゾシン)、minizide(塩酸プラゾシンン/ポリチアジド)等のアドレナリン受容体遮断薬、aldoclor(メチルドパ―クロロチアジド)、アルドメット(メチルドパ、メチルドペートHCI)、アルドリル(メチルドパ―ヒドロクロロチアジド)、カタプレス(塩酸クロニジンUSP、クロニジン)、clorpress(クロニジン塩酸塩とクロルタリドン)、combipress(クロニジン塩酸塩/クロルタリドン)、テネックス(塩酸グアンファシン)等のアドレナリン作用薬、coreg(カルベジロール)、ノルモダイン(塩酸ラベタロール)等のα/βアドレナリン受容体遮断薬、accupril(キナプリル塩酸塩),アセオン(ペリンドプリルエルブミン)、アルテース(ラミプリル)、カプトプリル、ロテンシン(ベナゼプリル塩酸塩)、マビック(トランドラプリル)、モノプリル(フォシノプリル錠)、プリニビル(リシノプリル)、univasc(モエキシプリル塩酸塩)、バソテック(エナラプリラート、エナラプリルマレイン酸塩)、ゼストリル(リシノプリル)等のアンギオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬、lexxel(エナラプリルマレアート―フェロジピンER)、ロトレル(アムロジンおよびベナゼプリル塩酸塩)、タルカ(トランドラプリル/ベラパミル塩酸塩ER)等の、カルシウム拮抗剤を伴ったアンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害剤、アキュレチック(キナプリルHCI/ヒドロクロロチアジド)、ロテンシン(ベナゼプリル塩酸塩およびヒドロクロロチアジドUSP)、プリンザイド(リシノプリル―ヒドロクロロチアジド)、ユニレチック(モエキシプリル塩酸塩/ヒドロクロロチアジド)、バセレチック(エナラプリルマレアート―ヒドロクロロチアジド)、ゼストレチック(リシノプリルおよびヒドロクロロチアジド)等の、利尿剤を伴ったアンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害剤、アタカンド(カンデサルタンシレキセチル)、アバプロ(イルベサルタン)、コザール(ロサルタンカリウム)、ディオバン(バルサルタンおよびヒドロクロロチアジド)、ヒザール(ロサルタンカリウム―ヒドロクロロチアジド)等のアンギオテンシンII受容体拮抗薬、1群(例えば、メキシチール(塩酸メキシレチン、USP)、ノルペース(リン酸ジソピラミド)、procanbid(塩酸プロカインアミド)、quintaglute(キニジングルコン酸塩)、キニデックス(硫酸キニジン)、キニジン(キニジングルコン酸塩注射、USP)、rythmol(プロパフェノン塩酸塩)、タムボコル(酢酸フレカイニド)、トノカード(トカイニドHCI))、2群(例えば、betapace(ソタロールHCI)、ブレビブロック(塩酸エスモロール)、インデラル(塩酸プロプラノロール)、セクトラール(塩酸アセブトロール))、3群(例えば、betapace(ソタロールHCI)、コルダローン(アミオダロン塩酸塩)、corvert(イブチリドフマル酸塩注射)、パセロン(アミオダロンHCI),チコシン(ドフェチリド))、4群(例えば、カラン(塩酸ベラパミル)、カルジゼム(ジルチアゼムHCI)、並びにアデノカード(アデノシン)、ラノキシカプス(ジゴシキン)、ラノキシン(ジゴキシン))等を含む抗不整脈薬、胆汁酸除去剤(例えば、colestid(微粉コルスチポール塩酸塩)、ウェルコール(コレセべラム塩酸塩))等を含む抗高脂血症薬、フィブリン酸誘導体(例えば、アトロミド(クロフィブラート)、ロピッド(ゲムフィブロジル錠、USP)、トリコロール(フェノブラートカプセル))、HMG−CoA還元酵素阻害剤(例えば、バイコール(セリバスタチンナトリウム錠)、レスコール(フルバスタチンナトリウム)、リピトール(アトルバスタチンカルシウム)、メバコール(ロバスタチン)、
プラバコール(プラバスタチンナトリウム)、ゾコー(シムバスチン))、ニコチン酸(例えば、Niaspan(ナイアシン徐放錠))、betapace(ソタロールHCI)、ブロカドレン(マレイン酸チモロール)、ブレビブロック(塩酸エスモロール)、カートロール(カルテオール塩酸塩)、インデラル(塩酸プロプラノロール)、ケルロン(塩酸ベタキソロール)、ナドロール、セクトラール(塩酸アセブトロール)、テノーミン(アテノロール)、トプロール(メトプロロールコハク酸塩)、ゼベータ(ビソプロロールフマル酸塩)等のβアドレナリン遮断薬、コルジド(ナドロールおよびベンドロフルメチアジド錠)、inderide(塩酸プロプラノロールおよびヒドロクロロチアジド)、テノレチック(アテノロールおよびクロルタリドン)、timolide(マレイン酸チモロール―ヒドロクロロチアジド)、ジアック(ビソプロロールフマル酸塩およびヒドロクロロチアジド)等の利尿剤を伴うβアドレナリン遮断薬、アダラート(ニフェジピン)、カラン(塩酸ベラパミル)、カルデン(塩酸ニカルジピン)、カルジゼム(ジルチアゼムHCI)、covera(塩酸ベラパミル),イソプチン(塩酸ベラパミル)、ニモトップ(ニモジピン)、ノルバスク(アムロジピンベシル酸塩)、プレンジル(フェロジピン)、プロカジア(ニフェジピン)、スラー(ニソルジピン)、チアザック(塩酸ジルチアゼム)、バスコール(ベプリジル塩酸塩)、ベレラン(塩酸ベラパミル)等のカルシウム拮抗剤、炭酸脱水酵素阻害剤(例えば、ダラナイド(ジクロルフェナミド))等の利尿剤、利尿剤薬物群(例えば、アルダクタジド(ヒドロクロロチアジドを伴うスピロノラクトン)、ダイアジド(トリアムテレンおよびヒドロクロロチアジド)、マックスザイド(トリアムテレンおよびヒドロクロロチアジド)、モデュレティック(アミロリドHCI―ヒドロクロロチアジド))、ループ利尿剤(デマデックス(トルセミド)、エデクリン(エタクリニック酸、エタクリン酸ナトリウム)、フロセミド)、カリウム保持性利尿剤(アルダクトーン(スピロノラクトン)、ジレニウム(トリアムテレン)、ミダモール(アミロライドHCI))、サイアザイド関連利尿剤(例えば、diucardin(ヒドロフルメチアジド)、ジウリル(クロロチアジド、クロロサイアジドナトリウム)、エンズロン(メチクロチアジド)、ヒドロクロロチアジド利尿剤)、インダパミド、ミクロジド(ヒドロクロロチアジド)、mykrox(メトラゾン錠)、renese(ポリチアジド), thalitone(クロルサリドン USP)、zaloxolyn(メトラゾン))、digitek(ジゴキシン)、ドブレックス(ドブタミン)、ラノキシカプス(ジゴキシン)、ラノキシン(ジゴキシン)、プリマコール(乳酸ミルリノン)、アクチバーセ(アルテプラーゼ組換え)等の強心薬、アドレナリン塩酸塩(エピネフリン注射、USP)、デムセル(メチルロシン)、インベルシン(メカミラミンHCI),レオプロ(アブシキシマブ)、retavase(レテプラーゼ)、ストレプターゼ(ストレプトキナーゼ)、tnkase(テネクテプラーゼ),冠血管拡張剤(例えば、imdur(イソソルビドモノニトラート)、ismo(イソソルビドモノニトラート)、アイソーディル(硝酸イソソルビド)、nitrodur(ニトログリセリン)、ニトロリンガル(ニトログリセリンリンガルスプレー)、ニトロスタット(ニトログリセリン上、USP)、ソルビトレート(硝酸イソソルビド))等の血管拡張剤、複数の末梢血管拡張剤およびその組み合わせ(例えば、corlopam(フェノルドパムメシル酸塩),fiolan(エポプロステノールナトリウム),プリマコール(乳酸ミルリノン))、アラミン(酒石酸水素メタラミノール)、エピペン(0.3mgエピネフリン自動注射器のEpiPen、0.15mgエピネフリン自動注射器のEpiPen Jr.),プロアマチン(ミドドリン塩酸塩)等の昇圧薬等を含む心保護薬と、
(1)全身麻酔剤(バルビツール酸誘導体、ベンゾジアゼピン類、ステロイド類、シクロヘキサノン誘導体よびその他薬剤)、催眠鎮静薬(ベンゾジアゼピン、バルピツレート、ピペリジンジオンおよびトリオン、キナゾリン誘導体、カルバミン酸塩、アルデヒドおよび誘導体、アミド、非環式ウレイド、ベンゾアゼピン誘導体および関連薬、フェノチアジン等)、中枢性自発筋緊張修飾薬(ヒダントイン誘導体、バルピツレート、オキサゾリジンジオン、スクシニミド、アシル尿素、グルタルイミド、ベンゾジアゼピン類、第二級および第三級アルコール、ジペンザゼピン誘導体、バルプロン酸および誘導体、GABA類似体等の抗痙攣薬)、鎮痛薬(モルヒネおよび誘導体、オリパビン誘導体、モルフィナン誘導体、フェニルピペラジン、2,6−メタン−3−ベンゾアゼピン誘導体、ジフェニルプロパンおよび同配体、サリチル酸誘導体、p‐アミノフェノール誘導体、5−ピラゾロン誘導体、アリール酢酸誘導体、フェナム酸および同配体等)、および制吐薬(抗コリン薬、抗ヒスタミン薬、抗ドーパミン薬等)等の中枢神経抑制薬、(2)中枢興奮薬(呼吸促進剤、痙攣促進剤、精神運動促進剤等)、麻薬拮抗薬(モルヒネ誘導体、オリパビン誘導体、2,6−メタン‐3‐ベンズオキサジン誘導体、モルフィナン誘導体)向知性薬等の中枢神経興奮薬(3)精神安定剤(ベンゾジアゼピン類、プロパンジオールカルバマート)、統合失調症治療薬(フェノチアジン誘導体、チオキサンチン誘導体、その他三環化合物、ブチロフェノンおよび同配体、ジフェニルボロン誘導体、置換されたベンズアミド誘導体、アリールピペラジン誘導体、インドール誘導体等)、抗うつ薬(三環化合物、MAO阻害剤等)等の精神薬理学剤、(4)中枢性鎮咳薬(アヘンアルカロイドおよびその誘導体)等の呼吸気道薬等を含む精神薬理学的薬剤と、
(1)局所麻酔薬(エステル誘導体、アミド誘導体)等の末梢神経系薬、(2)コリン作用薬、コリン作用遮断薬、神経筋遮断薬、アドレナリン作用薬、抗アドレナリン作用薬等のシナプスまたは神経効果器接合部の作用薬、(3)鎮攣薬(抗コリン薬、ムスクロトロピックスパスモリティクス)、血管拡張剤、平滑筋刺激物等の平滑筋作用薬、(4)ヒスタミンおよびその誘導体(ベタゾール)、抗ヒスタミン薬(H1拮抗薬、H2拮抗薬)、ヒスタミン代謝薬等のヒスタミンおよび抗ヒスタミン薬、(5)強心剤(植物抽出液、ブテノライド、ペンタジエナール、エリスロフレウム種からのアルカロイド、イオノホア、アドレナリン受容体刺激物、降圧剤、抗高脂血症剤(クロフィブリン酸誘導体、ニコチン酸誘導体、ホルモンおよび類似体、抗生物質、サルチル酸および誘導体)、抗静脈瘤薬、止血剤等の心臓血管薬、(6)抗貧血薬、抗血液凝固薬(止血剤、血液凝固阻止剤、抗血栓症、血栓溶解薬、血液タンパク質そのフラクション)等の血液および造血系薬、’(7)消化薬(健胃酸、利胆薬)、抗潰瘍薬、下痢止め剤等の胃腸管作用薬、(8)局所作用薬等を含む薬力学的薬剤と、
(1)外寄生生物撲滅薬(塩素化炭化水素、ピレスリン、硫黄化化合物)、駆虫剤、抗原虫薬、抗マラリア薬、抗アメーバ薬、抗リーシュマニア薬、抗トリコモナス薬、抗トリパノソーマ薬、スルホンアミド類、抗ミコバクテリア薬、抗ウイルス化学療法等の抗感染症薬、(2)塩酸メクロレタミン(ナイトロジェンマスタード、ムスタルゲン、HN2)等のアルキル化薬、シクロホスファミド(サイトバン、エンドキサナ)、イホスファミド(IFEX)、クロラムブシル(リューケラン)、メルファラン(フェニルアラニンマスタード、L-サルコリジン、アルケラン、L−PAM),ブスルファン(マイレラン),チオテパ(トリエチレンチオホスホルアミド)、カルムスチン(BiCNU,BCNU),ロムスチン(CeeNU,CCNU),ストレプトゾシン(ザノサール)等の細胞増殖抑制剤、すなわち、腫瘍用薬または細胞毒性薬物、ビンクリスチン(オンコビン)、ビンブラスチン(ベルバン、Velbe)、パクリタクセル(タキソール)等の植物アルカロイド、メトトレキサート(MTX)、メルカプトプリン(プリネソール、6MP)、チオグアニン(6−TG)、フルオロウラシル(5−FU)、シタラビン(サイトサールU、アラC)、アザシチジン(マイロサール、5−AZA)等の抗代謝薬、ダクチノマイシン(アクチノマイシンD、コスメゲン)、ドキソルビシン(アドリアマイシン)、ダウノルビシン(ダウノマイシン、セルビジン)、イダルビシン(イダマイシン)、ブレオマイシン(Blenoxane)、ピカマイシン(ミトラ、ミトラシン)、マイトマイシン(ムタマイシン)等の抗生物質、および、ヒドロキシウレア(尿素)、プロカルバジン(Mutalane)、ダカルバジン(DTICドーム)、シスプラチン(プラチノール)カルボプラチン(パラプラチン)、アスパラギナーゼ(エルスパール)、エトポシド(ベプシド、VP-16-213)、アムサクリン(AMSAは、m−AMSA)ミトタン(リソドレン)、ミトキサントロン(ノバントロン)等、その他の抗細胞増殖剤等を含む化学療法薬。
【0029】
対象の薬剤はまた、Goodman&Gilmanの「THE Pharmacological Basis of Therapeutics (第9版)(Goodman他編集)(McGraw−Hill)(1996)および「2001Physician’s Desk Reference」に列挙されている。
【0030】
活性剤の具体的カテゴリおよぎ実例として、以下の表に記載されているものが含まれるが、これに限定されない。
【表1】







【0031】
対象となる特定の化合物には以下が含まれるが、これに限定されない。すなわち、
抗悪性腫瘍薬は、米国特許第5880161号,第5877206号,第5786344号,第5760041号,第5753668号,第5698529号,第5684004号,第5665715号,第5654484号,第5624924号,第5618813号,第5610292号,第5597831号,第5530026号,第5525633号,第5525606号,第5512678号,第5508277号,第5463181号,第5409893号,第5358952号,第5318965号,第5223503号,第5214068号,第5196424号,第5109024号,第5106996号,第5101072号,第5077404号,第5071848号,第5066493号,第5019390号,第4996229号,第4996206号,第4970318号,第4968800,第4962114号,第4927828号,第4892887号,第4889859号,第4886790号,第4882334号,第4882333号,第4871746号,第4863955号,第4849563号,第4845216号,第4833145号,第4824955号,第4785085号,第476925号,第4684747号,第4618685号,第4611066号,第4550187号,第4550186号,第4544501号,第4541956号,第4532327号,第4490540号,第4399283号,第4391982号,第4383994号,第4294763号,第4283394号,第4246411号,第4214089号,第4150231号,第4147798号,第4056673号,第4029661号,第4012448号に開示されており、
精神薬理学的薬剤/向精神薬は、米国特許第5192799号,第5036070号,第4778800号,第4753951号,第4590180号,第4690930号,第4645773号,第4427694号,第4424202号,第4440781号,第5686482号,第5478828号,第5461062号,第5387593号,第5387586号,第5256664号,第5192799号,第5120733号,第5036070号,第4977167号,第4904663号,第4788188号,第4778800号,第4753951号,第4690930号,第4645773号,第4631285号,第4617314号,第4613600号,第4590180号,第4560684号,第4548938号,第4529727号,第4459306号,第4443451号,第4440781号,第4427694号,第4424202号,第4397853号,第4358451号,第4324787号,第4314081号,第4313896号,第4294828号,第4277476号,第4267328号,第4264499号,第4231930号,第4194009号,第4188388号,第4148796号,第4128717号,第4062858号,第4031226号,第4020072号,第4018895号,第4018779号,第4013672号,第3994898号,第3968125号,第3939152号,第3928356号,第3880834号,第3668210号に開示されており、
循環器官用薬は、米国特許第4966967号,第5661129号,第5552411号,第5332737号,第5389675号,第5198449号,第5079247号,第4966967号,第4874760号,第4954526号,第5051423号,第4888335号,第4853391号,第4906634号,第4775757号,第4727072号,第4542160号,第4522949号,第4524151号,第4525479号,第4474804号,第4520026号,第4520026号,第5869478号,第5859239号,第5837702号,第5807889号,第5731322号,第5726171号,第5723457号,第5705523号,第5696111号,第5691332号,第5679672号,第5661129号,第5654294号,第5646276号,第5637586号,第5631251号,第5612370号,第5612323号,第5574037号,第5563170号,第5552411号,第5552397号,第5547966号,第5482925号,第5457118号,第5414017号,第5414013号,第5401758号,第5393771号,第5362902号,第5332737号,第5310731号,第5260444号,第5223516号,第5217958号,第5208245号,第5202330号,第5198449号,第5189036号,第5185362号,第5140031号,第5128349号,第5116861号,第5079247号,第5070099号,第5061813号,第5055466号,第5051423号,第5036065号,第5026712号,第5011931号,第5006542号,第4981843号,第4977144号,第4971984号,第4966967号,第4959383号,第4954526号,第4952692号,第4939137号,第4906634号,第4889866号,第4888335号,第4883872号,第4883811号,第4847379号,第4835157号,第4824831号,第4780538号,第4775757号,第4774239号,第4771047号,第4769371号,第4767756号,第4762837号,第4753946号,第4752616号,第4749715号,第4738978号,第4735962号,第4734426号,第4734425号,第4734424号,第4730052号,第4727072号,第4721796号,第4707550号,第4704382号,第4703120号,第4681970号,第4681882号,第4670560号,第4670453号,第4668787号,第4663337号,第4663336号,第4661506号,第4656267号,第4656185号,第4654357号,第4654356号,第4654355号,第4654335号,第4652578号,第4652576号,第4650874号,第4650797号,第4649139号,第4647585号,第4647573号,第4647565号,第4647561号,第4645836号,第4639461号,第4638012号,第4638011号,第4632931号,第4631283号,第4628095号,第4626548号,第4614825号,第4611007号,第4611006号,第4611005号,第4609671号,第4608386号,第4607049号,第4607048号,第4595692号,第4593042号,第4593029号,第4591603号,第4588743号,第4588742号,第4588741号,第4582854号,第4575512号,第4568762号,第4560698号,第4556739号,第4556675号,第4555571号,第4555570号,第4555523号,第4550120号,第4542160号,第4542157号,第4542156号,第4542155号,第4542151号,第4537981号,第4537904号,第4536514号,第4536513号,第4533673号,第4526901号,第4526900号,第4525479号,第4524151号,第4522949号,第4521539号,第4520026号,第4517188号,第4482562号,第4474804号,第4474803号,第4472411号,第4466979号,第4463015号,第4456617号,第4456616号,第4456615号,第4418076号,第4416896号,第4252815号,第4220594号,第4190587号,第4177280号,第4164586号,第4151297号,第4145443号,第4143054号,第4123550号,第4083968号,第4076834号,第4064259号,第4064258号,第4064257号,第4058620号,第4001421号,第3993639号,第3991057号,第3982010号,第3980652号,第3968117号,第3959296号,第3951950号,第3933834号,第3925369号,第3923818号,第3898210号,第3897442号,第3897441号,第3886157号,第3883540号,第3873715号,第3867383号,第3873715号,第3867383号,第3691216号,第3624126号に開示されており、
抗微生物薬は、米国特許第5902594号,第5874476号,第5874436号,第5859027号,第5856320号,第5854242号,第5811091号,第5786350号,第5783177号,第5773469号,第5762919号,第5753715号,第5741526号,第5709870号,第5707990号,第5696117号,第5684042号,第5683709号,第5656591号,第5643971号,第5643950号,第5610196号,第5608056号,第5604262号,第5595742号,第5576341号,第5554373号,第5541233号,第5534546号,第5534508号,第5514715号,第5508417号,第5464832号,第5428073号,第5428016号,第5424396号,第5399553号,第5391544号,第5385902号,第5359066号,第5356803号,第5354862号,第5346913号,第5302592号,第5288693号,第5266567号,第5254685号,第5252745号,第5209930号,第5196441号,第5190961号,第5175160号,第5157051号,第5096700号,第5093342号,第5089251号,第5073570号,第5061702号,第5037809号,第5036077号,第5010109号,第4970226号,第4916156号,第4888434号,第4870093号,第4855318号,第4784991号,第4746504号,第4686221号,第4599228号,第4552882号,第4492700号,第4489098号,第4489085号,第4487776号,第4479953号,第4477448号,第4474807号,第4470994号,第4370484号,第4337199号,第4311709号,第4308283号,第4304910号,第4260634号,第4233311号,第4215131号,第4166122号,第4141981号,第4130664号,第4089977号,第4089900号,第4069341号,第4055655号,第4049665号,第4044139号,第4002775号,第3991201号,第3966968号,第3954868号,第3936393号,第3917476号,第3915889号,第3867548号,第3865748号,第3867548号,第3865748号,第3783160号,第3764676号,第3764677号に開示されており、
抗炎症薬は、米国特許第5872109号,第5837735号,第5827837号,第5821250号,第5814648号,第5780026号,第5776946号,第5760002号,第5750543号,第5741798号,第5739279号,第5733939号,第5723481号,第5716967号,第5688949号,第5686488号,第5686471号,第5686434号,第5684204号,第5684041号,第5684031号,第5684002号,第5677318号,第5674891号,第5672620号,第5665752号,第5656661号,第5635516号,第5631283号,第5622948号,第5618835号,第5607959号,第5593980号,第5593960号,第5580888号,第5552424号,第5552422号,第5516764号,第5510361号,第5508026号,第5500417号,第5498405号,第5494927号:第5476876号,第5472973号,第5470885号,第5470842号,第5464856号,第5464849号,第5462952号,第5459151号,第5451686号,第5444043号,第5436265号,第5432181号,第RE034918号,第5393756号,第5380738号,第5376670号,第5360811号,第5354768号,第5348957号,第5347029号,第5340815号,第5338753号,第5324648号,第5319099号,第5318971号,第5312821号,第5302597号,第5298633号,第5298522号,第5298498号,第5290800号,第5290788号,第5284949号,第5280045号,第5270319号,第5266562号,第5256680号,第5250700号,第5250552号,第5248682号,第5244917号,第5240929号,第5234939号,第5234937号,第5232939号,第5225571号,第5225418号,第5220025号,第5212189号,第5212172号,第5208250号,第5204365号,第5202350号,第5196431号,第5191084号,第5187175号,第5185326号,第5183906号,第5177079号,第5171864号,第5169963号,第5155122号,第5143929号,第5143928号,第5143927号,第5124455号,第5124347号,第5114958号,第5112846号,第5104656号,第5098613号,第5095037号,第5095019号,第5086064号,第5081261号,第5081147号,第5081126号,第5075330号,第5066668号,第5059602号,第5043457号,第5037835号,第5037811号,第5036088号,第5013850号,第5013751号,第5013736号,第500654号,第992448号,第4992447号,第4988733号,第4988728号,第4981865号,第4962119号,第4959378号,第4954519号,第4945099号,第4942236号,第4931457号,第4927835号,第4912248号,第4910192号,第4904786号,第4904685号,第4904674号,第4904671号,第4897397号,第4895953号,第4891370号,第4870210号,第4859686号,第4857644号,第4853392号,第4851412号,第4847303号,第4847290号,第4845242号,第4835166号,第4826990号,第4803216号,第4801598号,第4791129号,第4788205号,第4778818号,第4775679号,第4772703号,第4767776号,第4764525号,第4760051号,第4748153号,第4725616号,第4721712号,第4713393号,第4708966号,第4695571号,第4686235号,第4686224号,第4680298号,第4678802号,第4652564号,第4644005号,第4632923号,第4629793号,第4614741号,第4599360号,第4596828号,第4595694号,第4595686号,第4594357号,第4585755号,第4579866号,第4578390号,第4569942号,第4567201号,第4563476号,第4559348号,第4558067号,第4556672号,第4556669号,第4539326号,第4537903号,第4536503号,第4518608号,第4514415号,第4512990号,第4501755号,第4495197号,第4493839号,第4465687号,第4440779号,第4440763号,第4435420号,第4412995号,第4400534号,第4355034号,第4335141号,第4322420号,第4275064号,第4244963号,第4235908号,第4234593号,第4226887号,第4201778号,第4181720号,第4173650号,第4173634号,第4145444号,第4128664号,第4125612号,第4124726号,第4124707号,第4117135号,第4027031号,第4024284号,第4021553号,第4021550号,第4018923号,第4012527号,第4011326号,第3998970号,第3998954号,第3993763号,第3991212号,第3984405号,第3978227号,第3978219号,第3978202号,第3975543号,第3968224号,第3959368号,第3949082号,第3949081号,第3947475号,第3936450号,第3934018号,第3930005号,第3857955号,第3856962号,第3821377号,第3821401号,第3789121号,第3789123号,第3726978号,第3694471号,第3691214号,第3678169号,第3624216号に開示されており、
免疫抑制薬は、米国特許第4450159号,第4450159号,第5905085号,第5883119号,第5880280号,第5877184号,第5874594号,第5843452号,第5817672号,第5817661号,第5817660号,第5801193号,第5776974号,第5763478号,第5739169号,第5723466号,第5719176号,第5696156号,第5695753号,第5693648号,第5693645号,第5691346号,第5686469号,第5686424号,第5679705号,第5679640号,第5670504号,第5665774号,第5665772号,第5648376号,第5639455号,第5633277号,第5624930号,第5622970号,第5605903号,第5604229号,第5574041号,第5565560号,第5550233号,第5545734号,第5540931号,第5532248号,第5527820号,第5516797号,第5514688号,第5512687号,第5506233号,第5506228号,第5494895号,第5484788号,第5470857号,第5464615号,第5432183号,第5431896号,第5385918号,第5349061号,第5344925号,第5330993号,第5308837号,第5290783号,第5290772号,第5284877号,第5284840号,第5273979号,第5262533号,第5260300号,第5252732号,第5250678号,第5247076号,第5244896号,第5238689号,第5219884号,第5208241号,第5208228号,第5202332号,第5192773号,第5189042号,第5169851号,第5162334号,第5151413号,第5149701号,第5147877号,第5143918号,第5138051号,第5093338号,第5091389号,第5068323号,第5068247号,第5064835号,第5061728号,第5055290号,第4981792号,第4810692号,第4410696号,第4346096号,第4342769号,第4317825号,第4256766号,第4180588号,第4000275号,第3759921号に開示されており、
鎮痛剤は、米国特許第5292736号,第5688825号,第5554789号,第5455230号,第5292736号,第5298522号,第5216165号,第5438064号,第5204365号,第5017578号,第4906655号,第4906655号,第4994450号,第4749792号,第4980365号,第4794110号,第4670541号,第4737493号,第4622326号,第4536512号,第4719231号,第4533671号,第4552866号,第4539312号,第4569942号,第4681879号,第4511724号,第4556672号,第4721712号,第4474806号,第4595686号,第4440779号,第4434175号,第4608374号,第4395402号,第4400534号,第4374139号,第4361583号,第4252816号,第4251530号,第5874459号,第5688825号,第5554789号,第5455230号,第5438064号,第5298522号,第5216165号,第5204365号,第5030639号,第5017578号,第5008264号,第4994450号,第4980365号,第4906655号,第4847290号,第4844907号,第4794110号,第4791129号,第4774256号,第4749792号,第4737493号,第4721712号,第4719231号,第4681879号,第4670541号,第4667039号,第4658037号,第4634708号,第4623648号,第4622326号,第4608374号,第4595686号,第4594188号,第4569942号,第4556672号,第4552866号,第4539312号,第4536512号,第4533671号,第4511724号,第4440779号,第4434175号,第4400534号,第4395402号,第4391827号,第4374139号,第4361583号,第4322420号,第4306097号,第4252816号,第4251530号,第4244955号,第4232018号,第4209520号,第4164514号,第4147872号,第4133819号,第4124713号,第4117012号,第4064272号,第4022836号,第3966944号に開示されており、
コリン作用薬は、米国特許第5219872号,第5219873号,第5073560号,第5073560号,第5346911号,第5424301号,第5073560号,第5219872号,第4900748号,第4786648号,第4798841号,第4782071号,第4710508号,第5482938号,第5464842号,第5378723号,第5346911号,第5318978号,第5219873号,第5219872号,第5084281号,第5073560号,第5002955号,第4988710号,第4900748号,第4798841号,第4786648号,第4782071号,第4745123号,第4710508号に開示されており。
アドレナリン作用薬は、米国特許第5091528号,第5091528号,第4835157号,第5708015号,第5594027号,第5580892号,第5576332号,第5510376号,第5482961号,第5334601号,第5202347号,第5135926号,第5116867号,第5091528号,第5017618号,第4835157号,第4829086号,第4579867号,第4568679号,第4469690号,第4395559号,第4381309号,第4363808号,第4343800号,第4329289号,第4314943号,第4311708号,第4304721号,第4296117号,第4285873号,第4281189号,第4278608号,第4247710号,第4145550号,第4145425号,第4139535号,第4082843号,第4011321号,第4001421号,第3982010号,第3940407号,第3852468号,第3832470号に開示されており、
抗ヒスタミン薬は、米国特許第5874479号,第5863938号,第5856364号,第5770612号,第5702688号,第5674912号,第5663208号,第5658957号,第5652274号,第5648380号,第5646190号,第5641814号,第5633285号,第5614561号,第5602183号,第4923892号,第4782058号,第4393210号,第4180583号,第3965257号,第3946022号,第3931197号に開示されており、
ステロイド薬は、米国特許第5863538号,第5855907号,第5855866号,第5780592号,第5776427号,第5651987号,第5346887号,第5256408号,第5252319号,第5209926号,第4996335号,第4927807号,第4910192号,第4710495号,第4049805号,第4004005号,第3670079号,第3608076号,第5892028号,第5888995号,第5883087号,第5880115号,第5869475号,第5866558号,第5861390号,第5861388号,第5854235号,第5837698号,第5834452号,第5830886号,第5792758号,第5792757号,第5763361号,第5744462号,第5741787号,第5741786号,第5733899号,第5731345号,第5723638号,第5721226号,第5712264号,第5712263号,第5710144号,第5707984号,第5705494号,第5700793号,第5698720号,第5698545号,第5696106号,第5677293号,第5674861号,第5661141号,第5656621号,第5646136号,第5637691号,第5616574号,第5614514号,第5604215号,第5604213号,第5599807号,第5585482号,第5565588号,第5563259号,第5563131号,第5561124号,第5556845号,第5547949号,第5536714号,第5527806号,第5506354号,第5506221号,第5494907号,第5491136号,第5478956号,第5426179号,第5422262号,第5391776号,第5382661号,第5380841号,第5380840号,第5380839号,第5373095号,第5371078号,第5352809号,第5344827号,第5344826号,第5338837号,第5336686号,第5292906号,第5292878号,第5281587号,第5272140号,第5244886号,第5236912号,第5232915号,第5219879号,第5218109号,第5215972号,第5212166号,第5206415号,第5194602号,第5166201号,第5166055号,第5126488号,第5116829号,第5108996号,第5099037号,第5096892号,第5093502号,第5086047号,第5084450号,第5082835号,第5081114号,第5053404号,第5041433号,第5041432号,第5034548号,第5032586号,第5026882号,第4996335号,第4975537号,第4970205号,第4954446号,第4950428号,第4946834号,第4937237号,第4921846号,第4920099号,第4910226号,第4900725号,第4892867号,第4888336号,第4885280号,第4882322号,第4882319号,第4882315号,第4874855号,第4868167号,第4865767号,第4861875号,第4861765号,第4861763号,第4847014号,第4774236号,第4753932号,第4711856号,第4710495号,第4701450号,第4701449号,第4689410号,第4680290号,第4670551号,第4664850号,第4659516号,第4647410号,第4634695号,第4634693号,第4588530号,第4567000号,第4560557号,第4558041号,第4552871号,第4552868号,第4541956号,第4519946号,第4515787号,第4512986号,第4502989号,第4495102号に開示されている。これらの開示は、本明細書に引用により含めるものとする。
【0032】
2009年5月6日出願の米国特許第61/276,057号の添付書類Aに列挙されたそれらの活性剤もまた対象となり、当該出願の開示は本明細書に引用により含まれる。
【0033】
特定の実施形態では、リスベラトロール活性剤を使用する。リスベラトロール活性剤とは、リスベラトロール(すなわち、トランス−3,5,4’−トリヒドロキシスチルベン;3,4’,5−スチルベントリオール;トランス−リスベラトロール;(E)−5−(p−ヒドロキシスチリル)レゾルシノール)を意味し、化学式は以下の通りである。
【化1】

または、その類似体あるいは派生物、例えば米国特許第7,026,518号、6,790,869号および6,572,882号に開示されている。これら特許文献の開示は、本明細書に引用により含まれる。
【0034】
ある実施形態においては、活性剤は、レチノール活性剤で、例えば、レチニルパルミチン酸、すなわち[(2E,4E,6E,8E)−3,7−ジメチル−9−(2,6,6−トリメチル−1−シクロヘキセニル)ノナ−2,4,6,8−テトラエニル]ヘキサデカン酸等のレチノールのエステル(ビタミンA)である。
【0035】
ある実施形態では、活性剤はサリチル酸、すわなち、2−ヒドロキシ安息香酸である。
【0036】
対象の活性剤には、本出願の添付書類Iに記載のものも含まれる。
【0037】
上記化合物の類似体も対象となる。
【0038】
上記のすべての活性剤に関して、活性剤は、任意の便利な方式で存在することができる。ある事例では、活性剤は単に水に溶けにくいという形式で存在する。単に水に溶けにくいとは、活性剤が、難溶性または不溶性の形式で存在するという意味である。難溶性とは、
作用剤が水に溶けにくいという意味である。このような実施形態では、作用剤の水溶性率は、もし水に溶けるとすれば、0.5g/リットル以下で、例えば、0.25g/リットル以下並びに0.1g/リットル以下を含む。水不溶性の作用剤とは、たとえ溶解性を有するとしても、実質的に水には全く溶けない作用剤のことである。対象の活性剤の形式の例として以下が含まれるが、これに限定されない。すなわち、非電荷小分子、ペプチド及び高分子タンパク質、ポリサッカリドおよび核酸等である。
【0039】
いくつかの例において、粒子が被膜され、その結果、粒子はその外表面に被膜層を含む。限定はしないが、目的の被膜層は、粒子から粒子の周囲までの、活性剤の調整された剥離のために提供される物質の層を含む。目的の被膜は、生理学的に許容可能なポリマーコーティングを含む。限定はしないが、調整された剥離被膜での使用を見出された物質は、アメリカアブラヤシシードバター、アーモンドバター、アロエバター、アプリコットカーネルバター、アルガンバター、アッタレアマラカシードバター、アボカドバター、ババスバター、バキュリバター、バグラソフトバター、バオバブソフトバター、バシアブチラセアシードバター、Bassia・Latifoliaシードバター、クロフサスグリシードバター、ブラジルナッツバター、アマナズナバター、ツバキバター、カンデリラバター、カルナウババター、カルポットロシェ・ブラジリエンシスシードバター、カモミールバター、ココアバター、ココナッツバター、コーヒーバター、コットンソフトバター、クランベリーバター、クプアスバター、グレープシードバター、へーゼルナッツバター、ヘンプシードバター、ホーステールバター、イリッペバター、アフリカマンゴノキ核脂、ホホババター、カリテバター、コクムバター、ククイバター、ラベンダーバター、レモンバター、ライムバター、マカダミアバター、マンゴーバター、マルーラバター、モノイバター、モーラバター、Mucajaバター、ムルムルバター、オレアバター、オリーブバター、オレンジバター、パーム油、パッションバター、フルワラバター、ピスタチオバター、ザクロバター、パンプキンバター、ラズベリーバター、ライスバター、サルバター、サプカイナバター、セサミバター、シアバター、大豆バター、タマヌバター、ヒマワリシードバター、スイートアーモンドバター、タンジェリンバター、ツクマシードバター、Ucuubaバター、小麦胚芽バター、シェラック、蜜蝋、グリコワックス、硬化ヒマシ油、カルナウバワックス、ステアリルアルコール、モノステアリン酸グリセリル、ジステアリン酸グリセリル、パルミチン酸グリセロール、エチルセルロース、アクリル樹脂、ポリ−DL−乳酸、酢酸酪酸セルロース、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ビニルピロリドン、ポリエチレン、ポリメタクリル酸エステル, メタクリル酸メチル、2−ヒドロキシメタクリレート、メタクリル酸ヒドロゲル、1,3−ブチレングリコール、メタクリル酸エチレングリコール、及び/またはポリエチレングリコールを含む。調整された剥離マトリックス組成において、マトリックス物質は例えば、水酸化メチルセルロース、camaubaワックス及びステアリルアルコール、カーボポール934、シリコーン、トリステアリン酸グリセリン、アクリル酸メチル−メタクリル酸メチル、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、及び/またはハロゲン化フルオロカーボンもまた含み得る。
局所用組成物
【0040】
さらなる態様には、対象の局所部位への適用のために構成される局所組成物が挙げられる。本発明の局所組成物には、(a)内部空間と内部空間に存在する活性剤の量を規定する多孔質構造を含む均一、硬質、球状のナノ多孔質のリン酸カルシウム粒子と、(b)局所用送達媒体が含まれる。
【0041】
本発明の局所組成物は、たとえば、ヒト対象のような哺乳類対象の粘膜表面や角化皮膚表面のような局所位置に活性剤を送達するために製剤化される組成物である。粘膜表面によって、たとえば、口の内部や鼻の内部のような粘膜を含む対象の位置を意味する。角化皮膚表面によって、皮膚の位置、すなわち、動物の体の外部覆い又は外皮を意味する。本発明の局所組成物は局所位置への送達のために製剤化されるので、それらが製剤化されるための局所位置に生理的に適合するように製剤化される。従って、それらが製剤化されるための標的の角化皮膚表面と接触した場合、局所用組成物は、たとえあったとしても、局所組成物の使用を局所適用に好適ではないようにする実質的な生理的応答(たとえば、炎症又は刺激)を起こさない。
【0042】
上記で示したように、局所用組成物は、活性剤を負荷した均一で硬い球状のナノ多孔性のリン酸カルシウム粒子の集団を含む。場合によっては、組成物は、組成物の粒子の少なくとも一部、たとえば、実質的にすべて、たとえば、重量で95%以上、97%以上、99%以上を含む、たとえば、重量で10%以上、25%以上、50%以上、75%以上、80%以上、90%以上が活性剤の内部量を含むものである。粒子に結合する活性剤成分(1以上の別々の活性剤で構成される)の量は、粒子に結合する活性剤を構成する特定の活性剤によって変化してもよく、特定に実施形態では、たとえば、1〜300mg/gの活性剤/g粒子を含む0.1〜100mg/gのような0.01〜2000mg/gに及ぶ。
【0043】
本発明の所与の局所組成物では、その粒子の直径の分布は、場合によっては、粒子の大半(たとえば、60%以上、75%以上、90%以上、95%以上)が0.1〜2μmを含む、たとえば、0.1〜10μmのような0.01〜20μmに及ぶ直径を有する場合、存在し得る。場合によっては、2μm以下の平均粒子径を有する粒子の比率は、数で90%以上を含む、たとえば、数で70%以上のような数で50%以上である。
【0044】
上記で示したように、本発明の局所用組成物はさらに、局所用送達媒体を含む。送達媒体(すなわち、局所用送達組成物)は、粒子に充填される活性剤ではない局所用組成物のその部分を指す。送達組成物に存在するので送達媒体と組み合わせられる粒子に充填される活性剤の量は変化し得る。一部の実施形態では、送達媒体に存在する粒子に充填される活性剤の量は、送達媒体のグラム当たり1〜50mg/gの粒子に充填される活性剤を含む、たとえば、0.1〜100mg/gのような0.01〜200mg/gに及ぶ。特定の実施形態では、粒子は、約0.05〜約60重量%を含む、たとえば、約0.01〜約70重量%のような約0.001〜約80重量%に及ぶ量で組成物に存在する。
【0045】
当該送達ビヒクルには、経口、局所、注射、埋め込み、眼内、耳内、直腸、膣等の経路の1以上を介した送達に好適である組成物が挙げられるが、これらに限定されない。特定の実施形態では、ビヒクルは、たとえば、角化皮膚表面のような対象の局所領域又は表面への塗布のために製剤化される。主題の組成物は、たとえば、水性溶媒にて成分の安定な溶液又は懸濁液として製剤化され得る。所望であれば、成分を1以上のキャリア物質と組み合わせて所望のように溶液、懸濁液、ゲル、ローション、クリーム、軟膏、エアゾール、スプレーなどを形成してもよい。特定の実施形態で興味があるのは、水性の送達媒体、すなわち、特定の量の水を含む水性媒体である。水性媒体の例にはヒドロゲル媒体、噴霧剤、セラム等が挙げられる。
【0046】
局所組成物は、たとえば、芳香剤、染料、緩衝液、冷却剤(たとえば、メントール)、安定剤などのような、特に官能特性に関連する、生理学的に許容可能な賦形剤又はそのほかの少量の添加剤も含有してもよい。賦形剤及び少量の添加剤は、たとえば、0.001〜2重量%、場合によっては合計で10重量%を超えない、約0.001〜5重量%に及ぶ従来の量で存在する。
【0047】
上記で示したように、特定の実施形態で興味があるのは、たとえば、ゲル、クリーム及び軟膏のような半固体の送達組成物である。そのような組成物は、(活性剤に加えて)、水、水溶性ポリマー、保存剤、アルコール、多価アルコール、乳化剤、ワックス、溶媒、増粘剤、可塑剤、pH調節剤、保湿剤などの混合物であってもよい。さらに、そのような組成物は、たとえば、芳香剤、染料、緩衝液、安定剤などのような生理学的に許容可能な賦形剤又はそのほかの少量の添加剤も含有してもよい。
【0048】
また興味深いのは、局所貼付製剤のような固形製剤である。局所貼付製剤は十分に変化し得る。局所貼付製剤には、活性剤層、支持体、及び放出裏地が含まれ得る。活性剤層には、たとえば、芳香剤、染料、緩衝液、安定剤などのような生理学的に許容可能な賦形剤又はそのほかの少量の添加剤が含まれ得る。支持体は、人体の動きに適合することが可能である柔軟な材料で構成されてもよく、たとえば、プラスチックフィルム、種々の不織布、織物、スパンデックスなどが含まれる。種々の不活性の覆いが採用されてもよいが、それには、以下で記載される硬膏での使用が見出され得る種々の物質が含まれる。或いは、不織布又は織物の覆い、特に熱輸送及び蒸気輸送を可能にするエラストマーの覆いが採用されてもよい。これらの覆いは、機械的除去からゲルを保護する一方で大きな快適さを提供する、疼痛部位の冷却を可能にする。放出裏地は従来の物質で構成されてもよいが、代表的な放出フィルムにはたとえば、PET又はPPなどのポリエステル類が挙げられる。
【0049】
組成物の実施形態は、活性剤のほかの製剤、たとえば、リン酸カルシウム粒子が組成に存在しない製剤に比べて、UVA光及びUVB光の双方を含むUV光に関してさらに大きな安定性を示す。従って、本発明の組成物は、好都合なUV光感受性アッセイを用いて判定すると、好適な対照に比べてUV光に対する低下した感受性を示す。
【0050】
組成物の実施形態は、活性剤のほかの製剤、たとえば、リン酸カルシウム粒子が組成物に存在しない製剤に比べてさらに大きなpH安定性を示す。従って、本発明の組成物は、従来のpH感受性アッセイを用いて判定すると、好適な対照に比べて低下したpHに対する感受性を示す。特定の実施形態では、組成物は、たとえば、4.25〜10.75のような、たとえば、4〜11のような3〜11に及ぶpHにて安定である。
【0051】
組成物の実施形態は、活性剤のほかの製剤、たとえば、リン酸カルシウム粒子が組成物に存在しない製剤に比べて酸化に関してさらに大きな安定性を示す。従って、本発明の組成物は、従来の酸化感受性アッセイを用いて判定すると、好適な対照に比べて酸化に対して低下した感受性を示す。
【0052】
組成物の実施形態は、活性剤のほかの製剤、たとえば、リン酸カルシウム粒子が組成物に存在しない製剤に比べて熱分解に関して大きな安定性を示す。従って、本発明の組成物は、従来の熱分解感受性アッセイを用いて判定すると、好適な対照に比べて熱分解に対して低下した感受性を示す。
【0053】
組成物の実施形態は、活性剤のほかの製剤、たとえば、リン酸カルシウム粒子が組成物に存在しない製剤に比べて機械的分解に関して大きな安定性を示す。従って、本発明の組成物は、従来の機械的分解感受性アッセイを用いて判定すると、好適な対照に比べて機械的分解に対して低下した感受性を示す。
製作方法
【0054】
本発明の態様はさらに、活性剤を充填した均一、硬質、球状のナノ多孔質のリン酸カルシウム粒子及びそれを含む局所用組成物の作製方法を包含する。活性剤を充填した均一、硬質、球状のナノ多孔質のリン酸カルシウム粒子の作製方法に関して、これらの方法の態様は、ある量の、内部空間を規定する多孔質構造を含む均一で、硬質、球状のナノ多孔質のリン酸カルシウム粒子と活性剤を混ぜ合わせることを含む。粒子と活性剤は、活性剤が均一、硬質、球状のナノ多孔質のリン酸カルシウム粒子の内部空間に入り、活性剤を充填した均一、硬質、球状のナノ多孔質のリン酸カルシウム粒子を生じるのに十分な条件下で非水性溶媒の存在下で混ぜ合わせられる。この工程は、非水性溶媒の存在下である量の、活性剤を充填した均一、硬質、球状のナノ多孔質のリン酸カルシウム粒子を含む液体組成物の生成を生じ、非水性溶媒には1つ以上の共溶媒が含まれ得る。この混ぜ合わせ工程に続いて、方法は、活性剤を負荷した均一、硬質、球状のナノ多孔質のリン酸カルシウム粒子から非水性溶媒を分離して乾燥生産品組成物、すなわち、活性剤を充填した均一、硬質、球状のナノ多孔質のリン酸カルシウム粒子で構成される粉末を作製することを含む。
【0055】
場合によっては、方法は、当初の量の均一、硬質、球状のナノ多孔質のリン酸カルシウム粒子を非水性溶媒で事前に濡らして均一、硬質、球状のナノ多孔質のリン酸カルシウム粒子の内部に存在する気体を取り除くことを含む。たとえば、湿った粒子を生成するのに十分な条件下である量の粒子を非水性有機溶媒と混ぜ合わせてもよい。粒子を非水性溶媒と混ぜ合わせるのに採用されるプロトコルは変化してもよく、その際、当該プロトコルの例には撹拌等を伴った又は伴わない浸漬が挙げられる。当該溶媒には、たとえば、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、プロピレングリコール、グリセリン、ブチレングリコール、エトキシジグリコール、ポリエチレングリコール、ジグリコールのメチル若しくはエチルエーテル、環状ポリオール、エトキシ化若しくはプロポキシ化グリコール、及びUSP467残留溶媒に列記された溶媒−たとえば、酢酸ヘプタン、アセトン、酢酸イソブチル、アニソール、酢酸イソプロピル、1−ブタノール、酢酸メチル、2−ブタノール、3−メチル−1−ブタノール、酢酸ブチル、メチルエチルケトン、tert−ブチルメチルエーテル、メチルイソブチルケトン、クメン、2−メチル−1−プロパノール、ジメチルスルホキシド、ペンタン、エタノール、1−ペンタノール、酢酸エチル、1−プロパノール、エチルエーテル、2−プロパノール、ギ酸エチル、酢酸プロピル、ギ酸のようなクラス3残留溶媒、及びUSP467に列記された溶媒−たとえば、アセト二トリル、クロロベンゼン、クロロホルム、シクロヘキサン、1,2−ジクロロエタン、1,2−ジメトキシエタン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、1,4−ジオキサン、2−エトキシエタノール、エチレングリコール、ホルムアミド、ヘキサン、メタノール、2−メトキシエタノール、メチルブチルケトン、メチルシクロヘキサン、塩化メチレン、N−メチルピロリドン、ニトロメタン、ピリジン、スルホラン、テトラヒドロフラン、テトラリン、トルエン、トリクロロエチレン、及びキシレンのようなクラス2残留溶媒のような、しかし、これらに限定されない化粧用溶媒又は皮膚科用医薬品用の溶媒が挙げられるが、これらに限定されない。混ぜ合わせに続いて、過剰な溶媒を所望のような粒子から分離させて湿った粒子を生成してもよい。
【0056】
粒子(乾燥した又は上述のように事前に湿らせた)を非水性(たとえば、有機)溶媒に存在する活性剤の溶液と混ぜ合わせて非水性の、たとえば、有機溶媒に粒子と活性剤を含む液体組成物を生成してもよい。活性剤溶液の非水性、たとえば、有機溶媒は変化し得る。当該溶媒には、たとえば、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、プロピレングリコール、グリセリン、ブチレングリコール、エトキシジグリコール、ポリエチレングリコール、ジグリコールのメチル若しくはエチルエーテル、環状ポリオール、エトキシ化若しくはプロポキシ化グリコール、及びUSP467残留溶媒に列記された溶媒−たとえば、酢酸ヘプタン、アセトン、酢酸イソブチル、アニソール、酢酸イソプロピル、1−ブタノール、酢酸メチル、2−ブタノール、3−メチル−1−ブタノール、酢酸ブチル、メチルエチルケトン、tert−ブチルメチルエーテル、メチルイソブチルケトン、クメン、2−メチル−1−プロパノール、ジメチルスルホキシド、ペンタン、エタノール、1−ペンタノール、酢酸エチル、1−プロパノール、エチルエーテル、2−プロパノール、ギ酸エチル、酢酸プロピル、ギ酸のようなクラス3残留溶媒、及びUSP467に列記された溶媒−たとえば、アセト二トリル、クロロベンゼン、クロロホルム、シクロヘキサン、1,2−ジクロロエタン、1,2−ジメトキシエタン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、1,4−ジオキサン、2−エトキシエタノール、エチレングリコール、ホルムアミド、ヘキサン、メタノール、2−メトキシエタノール、メチルブチルケトン、メチルシクロヘキサン、塩化メチレン、N−メチルピロリドン、ニトロメタン、ピリジン、スルホラン、テトラヒドロフラン、テトラリン、トルエン、トリクロロエチレン及びキシレンのようなクラス2残留溶媒のような、しかし、これらに限定されない化粧用溶媒又は皮膚科用医薬品用の溶媒が挙げられるが、これらに限定されない。溶媒は、粒子を湿らせるのに用いられる溶媒と同一でもよいし、異なっていてもよい。異なる場合、特定の実施形態では、活性剤溶液の溶媒は、粒子を湿らせるのに用いられる溶媒と少なくとも混和性である。活性剤溶液は1つ以上の共溶媒を含んでもよく、その際、当該共溶媒には、ポリエチレングリコール、たとえば、PEG400、PEG200等、グリセリド等が挙げられるが、これらに限定されない。
【0057】
従来のプロトコルを用いて、たとえば、撹拌によって活性剤溶液と粒子(乾燥した又は上述のように事前に湿らせた)を混ぜ合わせて粒子と活性剤の双方を含む液体組成物を生成してもよい。特定の例では、制御された圧力のもとで非水性溶媒の存在下にて均一で硬い球状のナノ多孔性のリン酸カルシウム粒子と活性剤を混ぜ合わせる。制御された圧力のもとで混ぜ合わせる場合、当該圧力は変化してもよく、場合によっては0.05トール〜0.5トールを含む、たとえば、0.01〜0.1トールのような0.001〜1トールに及ぶ。
【0058】
次に、液体組成物の粒子から非水性溶媒を分離させて、内部空間と内部空間に存在する活性剤の量を規定する多孔性構造を含む均一、硬質、球状のナノ多孔質のリン酸カルシウム粒子の所望の生産品を生成する。分離は従来のプロトコルを用いて達成してもよく、その際、特定の実施形態では、分離には、負圧下での乾燥、たとえば、真空での、真空デシケータ、真空乾燥器、噴霧乾燥器、回転エバポレータ等を介した乾燥が含まれる。所望であれば、この分離工程で高い温度を採用してもよい。
【0059】
上記製作プロトコルは、活性剤を負荷した均一で硬い球状のナノ多孔性のリン酸カルシウム粒子、すなわち、内部空間と内部空間に存在する活性剤の量を規定する多孔性構造を含む均一で硬い球状のナノ多孔性のリン酸カルシウム粒子の乾燥粉末組成物の生成を生じる。
【0060】
上述のような局所組成物を生成するには、ある量の、得られた活性剤を充填した均一、硬質、球状のナノ多孔質のリン酸カルシウム粒子を所望のような当該送達媒体と混ぜ合わせてもよい。従来の製作プロトコルが採用されてもよい。
有用性
【0061】
本発明の局所用組成物は、対象の局所位置に活性剤を送達する方法で使用され、その際、局所位置は、皮膚表面の位置又は粘膜の位置であり得る。活性剤を対象の局所位置に送達することにおいて、本発明の製剤は活性剤を充填した粒子を対象の皮膚表面直下にある少なくとも表皮の位置に送達し得る。従って、本発明の実施形態は、対象の角化層に活性剤を充填した粒子を送達する方法を含み、その際、方法は対象の深部角質層及び/又は真皮への複合体の送達を生じ得る。「深部角質層」によって、皮膚表面より下の10以上の細胞層を含む、皮膚表面より下の5以上の細胞層のような皮膚表面より下の2以上の細胞層である領域を意味する。場合によっては、複合体は、皮膚の表面から下の15μm以上を含む、たとえば、5μm以上のような2μm以上である角質層の領域に送達される。
【0062】
その標的皮膚位置に達する際、酸性条件下、たとえば、角質層の生理的酸性条件のようなpH5.0以下を含む、たとえば、5.5以下のようなpH6.0以下の条件下で、均一、硬質、球状のナノ多孔質のリン酸カルシウム粒子が溶解するにつれて、活性剤を充填した粒子はその活性剤「最大充填量」を放出し、破壊し(皮膚のpH勾配によって起きる溶解を介して)始める。角質層における粒子の溶解に要する時間は変化してもよく、特定の実施形態では、30分間〜3時間を含む、たとえば、10分間〜12時間のような1分間〜24時間に及び、その時間にわたって、活性剤を結合する粒子から活性剤が放出される。活性剤を結合する粒子から放出される活性剤の比率は変化してもよく、特定の例では、50%以上(w/w)を含む、たとえば、10%以上のような1%以上である。
【0063】
従って、本発明の方法は、対象の少なくとも角質層への活性剤の送達を生じる。一部の実施形態では、活性剤は角化層に残って所望の活性を発揮する。さらに他の実施形態では、活性剤は、生体の1以上のそのほかの標的位置にてその活性を発揮し得る。当該生体の追加の標的位置には、たとえば、透明層、顆粒層、有棘層、基底層のような、しかし、これらに限定されない追加の表皮領域及び真皮が挙げられる。特定の実施形態では、活性剤は真皮の領域に送達される。特定の実施形態では、活性剤は真皮の下の領域、たとえば、皮下組織に送達される。本発明の皮膚送達製剤による送達の際、活性剤によって接触される位置によって、場合によっては、活性剤は対象に全身的に送達されてもよい。活性剤が対象に全身的に送達される場合、活性剤の治療上の血漿レベルが達成される。活性剤の治療上の血漿レベルは、特定の活性剤及び治療される状態によって変化し得る。特定の実施形態では、達成される治療上の活性レベルは、10ng〜100ngを含む、たとえば、1ng〜1μgのような1pg〜20μgに及ぶ。
【0064】
本発明の方法の実践にて、局所組成物が対象の局所領域に塗布され、上述のように対象への活性剤の所望の送達を生じるのに十分な時間、局所領域で維持される。局所領域は、特定の実施形態では角質化した皮膚領域である。毛嚢、汗腺及び皮脂腺を含む角質下皮膚領域は、種々の位置、たとえば、四肢、腕、脚;胴部、たとえば、胸、背中、腹;頭部、たとえば、首、顔等に存在してもよい。特定の実施形態では、領域は、たとえば、顔領域、たとえば、前頭部、後頭部、口の周り等の頭部領域である。組成物が塗布される局所領域は、特定の実施形態では、3〜10cm2を含む、たとえば、1〜50cm2のような1mm2〜300cm2に及ぶ、面積に関して変化し得る。
【0065】
塗布に続いて、所望の治療成績、たとえば、当該症状の改善、乾燥の抑制が生じるのに十分な時間、塗布の部位で局所を維持する。時間は変化し得るし、特定の実施形態では、1時間〜12時間以上を含む、たとえば、30分間〜12時間のような1分間〜24時間以上に及ぶ。
【0066】
本発明の方法の実践では、所与の時間にわたって単回用量又は2回以上用量が対象に投与される。たとえば、1ヵ月の所与の治療期間にわたって、たとえば、2回以上の用量、3回以上の用量、4回以上の用量、5回以上の用量等のような1回以上の用量が対象に投与されてもよく、その際、用量は、週1回又は毎日又は1日当たり複数回ででも投与されてもよい。
【0067】
場合によっては、活性剤が均一、硬質、球状のナノ多孔質のリン酸カルシウム粒子に充填されないことを除いて同一の活性剤と送達媒体から構成されるような好適なコントロールと比べて、本発明は活性剤の高い浸透を生じる。コントロールと比べたとき、そのような実施形態では、浸透は、10倍以上を含む、たとえば、5倍以上のような2倍以上高められる。
【0068】
主題の方法及び組成物は、種々の異なった種類の動物で使用されてもよく、動物は通常、「哺乳類」又は「哺乳動物」であり、これらの用語は、肉食目(たとえば、イヌ及びネコ)、げっ歯類(たとえば、マウス、モルモット及びラット)、ウサギ目(たとえば、ウサギ)、及び霊長類(たとえば、ヒト、チンパンジー及びサル)を含む哺乳動物の部類の範囲内である所望の生物に幅広く使用される。特定に実施形態では、対象又は患者はヒトである。
【0069】
主題の局所製剤は、活性剤を対象に送達することが所望である適用で使用される。特定の実施形態では、主題の局所製剤は、疾患状態、たとえば、活性剤の投与に反応性である疾患状態の治療に採用される。「治療」によって、対象を冒す状態と関連する症状の少なくとも改善が達成されることを意味し、改善は、パラメータ、たとえば、治療される状態に関連する症状の程度における少なくとも低下を指す広い意味で使用される。従って、治療はまた、病的な状態又はそれに関連する少なくとも症状が、完全に抑制される、たとえば、発生が防がれる、又は止められる、たとえば、状態又は状態を特徴とする少なくとも症状で対象がもはや苦しまないように終了させる状況も含む。特定の実施形態では、疾患状態で苦しんでいることが分かった対象に局所製剤が提供されるように、疾患状態の存在について対象が診断され得る。
【0070】
限定の目的ではなく、説明の目的で以下の実施例を提供する。
実施例
【0071】
I.均一、硬質、球状のナノ多孔質リン酸カルシウム粒子の製作及び特徴付け
【0072】
A.製作
温度、pH、撹拌速度、試薬濃度、添加速度及び熟成時間の制御条件下、リン酸塩錯体水溶液をカルシウム錯体水溶液または懸濁液に滴下することにより、リン酸カルシウムナノ結晶スラリーを調製した。空気−液体流体ノズルを備えた圧力ノズル型噴霧乾燥機を使用して、スラリーを噴霧乾燥し球状多孔質粉末を形成した。ガス釜または電気炉を用い乾燥粉末を1〜24時間の時間範囲、300〜900℃の温度範囲で焼結した。
【0073】
B.特徴付け
図1(A)及び(B)は、SEM(A)10000倍、(B)50000倍を用いて、合成された2ミクロンの均一、硬質、球状のナノ多孔質リン酸カルシウム粒子(上述のように生産された)の多孔質構造を示す。図2(A)及び(B)は、SEM(A)及びTEM(B)(15000倍)を用いて、2ミクロン均一で堅い球状のナノ多孔性リン酸カルシウム粒子(上述のように生産された)の外部及び内部構造を示す。内部及び外部表面積が大きい(25〜50m2/g)ことは、活性試薬との高い結合力を考慮に入れると実質的である。図3は、Coulter Multisizer3粒子計数器により決定され、走査型電子顕微鏡により確認された粒子サイズ分布を示す。平均粒子サイズは2μmである。
【0074】
II.均一、硬質、球状のナノ多孔質リン酸カルシウム粒子の活性剤充填
A.サリチル酸
【0075】
抗挫創剤に有用な疎水性の小さい分子であるサリチル酸は水不溶性であり、ヒドロキシアパタイトに対する結合力は低い(ヒドロキシアパタイトへの結合能力は約1mg以下である)。サリチル酸はエタノール及びPEG(ポリエチレングリコール)に30%まで可溶性である。ヒドロキシアパタイトは酸性溶液に可溶性であり分解する。
【0076】
下記に示すように、HYDROXYSOMES(登録商標)の均一、硬質、球状のナノ多孔質リン酸カルシウム粒子(Laboratory Skin Care、Olympic Valley CA)と固体サリチル酸との比がリン酸カルシウム粒子の分離を防ぐために十分小さい場合、より詳細を下記に示すように、減圧下、浸漬及び浸透工程後、溶媒を除去することにより、高充填サリチル酸及びリン酸カルシウム粒子乾燥粉末複合体が得られる。
【0077】
25%サリチル酸充填HYDROXYSOMES(登録商標)の均一、硬質、球状のナノ多孔質リン酸カルシウム粒子錯体を作るため次の原料を使用した。
【0078】
サリチル酸 17.24% 12.50g
PEG−8 13.80% 10.00g
Hydroxysomes(登録商標) 68.96% 50.00g
(均一、硬質、球状のナノ多孔質リン酸カルシウム粒子)
合計: 100.00% 72.50g
溶媒: エタノールを使用した。
【0079】
手順
1.減圧下または減圧なしで、HYDROXYSOMES(登録商標)の均一、硬質、球状のナノ多孔質リン酸カルシウム粒子を89gのエタノールで30分間浸漬することにより、粒子懸濁液を調製する。
2.ビーカー中でサリチル酸、PEG−8及び81gのエタノールを均一になるまで混合し、サリチル酸飽和溶液を調製する。
3.HYDROXYSOMES(登録商標)の均一、硬質、球状のナノ多孔質リン酸カルシウム粒子とサリチル酸溶液を30分間混合する。
4.600mmHgの減圧下で2時間30分、ロータリーエバポレーターを使用してエタノールを除去する。
5.乾燥粉末錯体が得られた。
【0080】
B.溶剤なしのサリチル酸
20%サリチル酸充填HYDROXYSOMES(登録商標)の均一、硬質、球状のナノ多孔質リン酸カルシウム粒子錯体を作るため次の原料を使用した。
サリチル酸 20% 1g
Hydroxysomes(登録商標) 80% 4g
(均一、硬質、球状のナノ多孔質リン酸カルシウム粒子)
合計: 100% 5g
溶媒: エノール10gを使用した。
手順
1.ビーカー中でサリチル酸及び10gのエタノールを均一になるまで混合し、サリチル酸飽和溶液を調製する。
2.HYDROXYSOMES(登録商標)の均一、硬質、球状のナノ多孔質リン酸カルシウム粒子懸濁液をサリチル酸溶液に加える。
3.600mmHgの減圧下で1時間30分、ロータリーエバポレーターを使用してエタノールを除去する。出発圧力は173mbar、最終圧力は30mbarであった。
4.乾燥粉末錯体が得られた。
【0081】
C.レスベラトロール
実施例Iで上述したように、レスベラトロール充填HYDROXYSOMES(登録商標)の均一、硬質、球状のナノ多孔質リン酸カルシウム粒子を調製した。20%レスベラトロール充填HYDROXYSOMES(登録商標)の均一、硬質、球状のナノ多孔質リン酸カルシウム粒子錯体を作るため次の原料を使用した。
【0082】
レスベラトロール 20% 2.5g
Hydroxysomes(登録商標) 80% 10g
(均一、硬質、球状のナノ多孔質リン酸カルシウム粒子)
合計: 100% 12.5g
溶媒: エタノール38gを使用した。
【0083】
手順
1.ダイアフラム真空ポンプを用いた圧力条件下、HYDROXYSOMES(登録商標)の均一、硬質、球状のナノ多孔質リン酸カルシウム粒子を18gのエタノールで30分間浸漬してHYDROXYSOMES(登録商標)の均一、硬質、球状のナノ多孔質リン酸カルシウム粒子懸濁液を調製する。
2.ビーカー中でレスベラトロール及び20gのエタノールを均一になるまで混合してレスベラトロール溶液を調製する。
3.HYDROXYSOMES(登録商標)の均一、硬質、球状のナノ多孔質リン酸カルシウム粒子懸濁液及びレスベラトロール溶液を30分間混合する。
4.85mbarの減圧下40℃で8時間、ロータリーエバポレーター(Buchi R otavapor R−215)を使用してエタノールを除去する。
5.乾燥粉末レスベラトロール錯体が得られた。
水性調剤に溶解する上述のレスベラトロール錯体の最大量を遊離レスベラトロールと比較した。遊離レスベラトロールと比較して、7倍多い量のレスベラトロールが水性調剤に均一に分散し調剤されることがわかった。
【0084】
D.レチニルパルミタート
実施例Iで上述したように、レチニルパルミタート充填HYDROXYSOMES(登録商標)の均一、硬質、球状のナノ多孔質リン酸カルシウム粒子を調製した。16.7%レチニルパルミタート充填HYDROXYSOMES(登録商標)の均一、硬質、球状のナノ多孔質リン酸カルシウム粒子錯体を作るため、次の原料を使用した。
【0085】
レチニルパルミタート 16.7% 10g
HYDROXYSOMES(登録商標) 83.3% 50g
(均一、硬質、球状のナノ多孔質リン酸カルシウム粒子)
合計: 100% 60g
溶媒: エタノール280gを使用した。
【0086】
手順
1.ダイアフラム真空ポンプを用い減圧条件下、HYDROXYSOMES(登録商標)の均一、硬質、球状のナノ多孔質リン酸カルシウム粒子を80gのエタノールで30分間浸漬してHYDROXYSOMES(登録商標)の均一、硬質、球状のナノ多孔質リン酸カルシウム粒子懸濁液を調製する。
2.ビーカー中でレチニルパルミタート及び200gのエタノールを均一になるまで混合しレチニルパルミタート溶液を調製する。
3.HYDROXYSOMES(登録商標)の均一、硬質、球状のナノ多孔質リン酸カルシウム粒子懸濁液及びレチニルパルミタート溶液を30分間混合する。
4.75mbarの減圧下40℃で8時間、ロータリーエバポレーター(Buchi R otavapor R−215)を使用してエタノールを除去する。
5.乾燥粉末レチニルパルミタート錯体が得られた。
合成されたレチニルパルミタートHYDROXYSOMES(登録商標)の均一、硬質、球状のナノ多孔質リン酸カルシウム粒子を水性調剤中の錯体として好結果で調剤された。
【0087】
E.他の水可溶性活性体の実施例
ポリフェノール、カロチノイド、フラボノイド、アントシアニン、ビタミンA、ビタミンE、アスタキサンチン、(ジパルミトイルヒドロキシプロリン)、ユビキノールのような脂肪親和性活性体、アダパレン、ジクロフェナク、リドカインのような脂肪親和性薬剤を、上述の方法に従ったHYDROXYSOMES(登録商標)の均一、硬質、球状のナノ多孔質リン酸カルシウム粒子上に充填できる。
【0088】
III.活性試薬充填の均一、硬質、球状のナノ多孔質リン酸カルシウム粒子の
特徴付け
A.粒子サイズ分布
上述のように生産されたレスベラトロール充填HYDROXYSOMES(登録商標)錯体の粒子サイズ分布をHoriba LA−300 レーザー粒子サイズ分析装置を使用して評価した。HYDROXYSOMES(登録商標)及びレスベラトロール錯体の両方は、図4に示すように均一な粒子サイズ分布で約6μmの重量に基づく平均粒子サイズを示した。
【0089】
B.機械的安定性
HYDROXYSOMES(登録商標)及びレスベラトロールHYDROXYSOMES(登録商標)錯体の機械的安定性をShimazu MCT マイクロ圧縮試験器を使用して測定した。HYDROXYSOMES(登録商標)とレスベラトロールHYDROXYSOMES(登録商標)錯体間に破壊点力の変化はなかった。均質化工程及び混合工程中のレスベラトロールHYDROXYSOMES(登録商標)錯体の機械的安定性をHoriba LA−300 レーザー粒子分析装置を使用して評価した。工程後の粒子サイズ変化はなかった。
【0090】
C.顕微鏡検査
顕微鏡観察により、図5に示すようなレスベラトロールHYDROXYSOMES(登録商標)錯体の球状の均一な構造が示された。
【0091】
D.充填の確認
レスベラトロールHYDROXYSOMES(登録商標)錯体についてメタノール抽出の逆相HPLC分析により、次のように錯体中のレスベラトロールの真の充填量がわかった。
【0092】
試料 レスベラトロール含有量
15%充填 13.04%
(15:85 レスベラトロール:HYDROXYSOMES(登録商標))
20%充填 16.67%
(20:80 レスベラトロール:HYDROXYSOMES(登録商標))
25%充填 20.00%
(20:57 レスベラトロール:HYDROXYSOMES(登録商標))
【0093】
先の発明は明白に理解するため図解及び例により詳細に示されているが、添付のクレームの趣旨または範囲から離れることなく変更及び修正が行われることは、この発明の教示を考慮に入れ当業者に直ちに理解される。
【0094】
従って、上記は単に発明の原理を示しているにすぎない。ここで明快に述べられていないまたは示されていないが、当業者は発明の原理を具体化し趣旨及び範囲内に含まれる様々な取り合わせを考案できることがわかる。更に、ここで列挙される全ての例及び条件付き言語は主に、当該分野を進める発明者が寄与する発明の原理及び考えを理解する際に読者を手助けすることを目的とし、特に列挙される実施例及び条件に限定されることなく構成される。更に、特定の実施例と同様に発明の原理、態様及び実施形態を列挙する全陳述はその構造的及び機能的に均等物を含むことを意図する。そのうえ、そのような均等物は従来公知の均等物及び将来開発される均等物、つまり構造にかかわらず同じ機能を実行するように開発された要素の両方を含む。そのため、この発明の範囲はここに示され述べられた実施形態に限定されるものではない。むしろ、この発明の範囲及び精神は添付のクレームにより具体化される。
【0095】
付表I
【化2】

























【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部空間及び内部空間中に存在する活性剤の量を規定する多孔質構造を含む均一、硬質、球状のナノ多孔質リン酸カルシウム粒子。
【請求項2】
前記内部空間中に存在する活性剤の量がリン酸カルシウム粒子の10重量%以上である、請求項1に記載の均一、硬質、球状のナノ多孔質リン酸カルシウム粒子。
【請求項3】
前記均一、硬質、球状のナノ多孔質リン酸カルシウム粒子がセラミックである、請求項1に記載の均一、硬質、球状のナノ多孔質リン酸カルシウム粒子。
【請求項4】
前記均一、硬質、球状のナノ多孔質リン酸カルシウム粒子がヒトの皮膚に浸透するような大きさである、請求項1に記載の均一、硬質、球状のナノ多孔質リン酸カルシウム粒子。
【請求項5】
前記均一、硬質、球状のナノ多孔質リン酸カルシウム粒子が1〜10μmの範囲の直径を有する、請求項4に記載の均一、硬質、球状のナノ多孔質リン酸カルシウム粒子。
【請求項6】
前記均一、硬質、球状のナノ多孔質リン酸カルシウム粒子が2μm以下の直径を有する、請求項5に記載の均一、硬質、球状のナノ多孔質リン酸カルシウム粒子。
【請求項7】
前記均一、硬質、球状のナノ多孔質リン酸カルシウム粒子が2〜100nmの範囲の大きさの孔を含む、請求項1に記載の均一、硬質、球状のナノ多孔質リン酸カルシウム粒子。
【請求項8】
前記活性剤がわずかに水に可溶性である、請求項1に記載の均一、硬質、球状のナノ多孔質リン酸カルシウム粒子。
【請求項9】
前記均一、硬質、球状のナノ多孔質リン酸カルシウム粒子が被覆されている、請求項1に記載の均一、硬質、球状のナノ多孔質リン酸カルシウム粒子。
【請求項10】
内部空間及び前記内部空間中に存在する活性剤の量を規定する多孔質構造を備える均一、硬質、球状のナノ多孔質リン酸カルシウム粒子を含む組成物。
【請求項11】
前記組成物が液体であり、非水溶媒中に存在する均一、硬質、球状のナノ多孔質リン酸カルシウム粒子を含む、請求項9に記載の組成物。
【請求項12】
前記組成物が乾燥粉末である、請求項9に記載の組成物。
【請求項13】
内部空間及び前記内部空間中に存在する活性剤の量を規定する多孔質構造を備える均一、硬質、球状のナノ多孔質リン酸カルシウム粒子及び
局所用送達媒体
を含む局所用組成物。
【請求項14】
前記局所用送達媒体が水性局所用送達媒体である、請求項1に記載の局所用組成物。
【請求項15】
(a)内部空間を規定する多孔質構造を含む均一、硬質、球状の多孔質リン酸カルシウム粒子と、
活性剤とを、
均一、硬質、球状のナノ多孔質リン酸カルシウム粒子の内部空間に入り、活性剤が充填された均一、硬質、球状のナノ多孔質リン酸カルシウム粒子を生産するために十分な条件下にて非水溶媒の存在下で組み合わせ、
(b)活性剤が充填された均一、硬質、球状のナノ多孔質リン酸カルシウム粒子から非水溶媒を分離すること
を含む方法。
【請求項16】
前記方法が、均一、硬質、球状のナノ多孔質リン酸カルシウム粒子の内部に存在するガスを除去するため、均一、硬質、球状のナノ多孔質リン酸カルシウム粒子を非水溶媒で予め湿らせることを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記均一、硬質、球状のナノ多孔質リン酸カルシウム粒子及び活性剤を、圧力下にて非水溶媒の存在下で組み合わせる、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記非水溶媒が有機溶媒である、請求項15に記載の方法。
【請求項19】
前記有機溶媒が有機共溶媒を含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記非水溶媒を蒸発させることにより、活性剤が充填された均一、硬質、球状のナノ多孔質リン酸カルシウム粒子から非水溶媒が分離される、請求項15に記載の方法。
【請求項21】
前記蒸発が負圧下で生じる、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
請求項15に従って生産された均一、硬質、球状のナノ多孔質リン酸カルシウム粒子の組成物。
【請求項23】
対象に活性剤を送達するための方法であって、
(a)内部空間及び内部空間中に存在する活性剤の量を規定する多孔質構造を含む均一、硬質、球状のナノ多孔質リン酸カルシウム粒子、及び
(b)局所用送達媒体
を含む局所用組成物を対象の局所領域に適用することを含む、対象に活性剤を送達する方法。
【請求項24】
前記局所位置は角質化された皮膚表面である、請求項23の方法。
【請求項25】
前記局所位置が粘膜位置である、請求項23に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2013−505293(P2013−505293A)
【公表日】平成25年2月14日(2013.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−530850(P2012−530850)
【出願日】平成21年9月23日(2009.9.23)
【国際出願番号】PCT/US2009/058108
【国際公開番号】WO2010/039560
【国際公開日】平成22年4月8日(2010.4.8)
【出願人】(500535622)ラボラトリー スキン ケア インコーポレイテッド (4)
【住所又は居所原語表記】P.O.Box 7469 Tahoe City,CA,96145 United States of America
【Fターム(参考)】