説明

活性成分を放出するLED電球

電球(10)は、半透明ハウジング(12)及びベース(24)を含む。ハウジング(12)は、ハウジング(12)内から光を放射するように位置付けられる複数のLED(14a、14b、14c、及び15)を含む。ベース(24)は、ライト・ソケットと結合するように構成される。ベース(24)はさらに、交換可能な活性成分カートリッジ(22)を収容し、固定するためのコンパートメント(23)と、カートリッジ(22)がコンパートメント(23)に固定されるとカートリッジ(22)から活性成分を放出するための活性成分ディスペンサ(20)とを含む。照明源として、蛍光照明源(30)もまた、ハウジング(12)内に設けることもできる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電球、及び照明や芳香剤に関連した所望の環境効果をもたらすことに関する。
【背景技術】
【0002】
快適な環境を作り出すことは、一般によくある形態の室内装飾である。このことは、心地よい芳香剤及び適切な照明によって実現されることが多い。香りのロウソク、ムード照明装置、芳香剤ディスペンサなどの従来式の製品は、家庭において快適な環境を作り出すために一般に使用されている。こうした従来式の製品が快適な生活空間及び環境を作り出すのに役立つ一方で、それぞれ欠点を有する。
【0003】
たとえば、香りのロウソクは柔らかな光と香りをもたらし、このことは快適なムードを作り出す。しかしながら、ロウソクは、火災危険の可能性があり、好ましくない排気煙やろう状物質の滴下を引き起こすことが多い。
【0004】
従来の照明器具及びランプは、ユーザが要求することが多い色彩効果や香りをもたらさない。既存のランプ以外の独立した美的装置は、(色変化などの)所望の照明効果を提供するために利用できる。しかしながら、こうした装置は、家の周囲の空間を取り、多くが回避しようと試みている乱雑さに拍車をかける可能性がある。さらに、こうした独立した装置が一般に良く見える位置に設置されているので、これら装置は、異なる範疇の購入者の個人的な好みに適合させるように美的に設計する必要があり、更なる設計コストを必要とする。
【0005】
差し込み式拡散器等の従来式の芳香剤ディスペンサは、比較的安価な小型パッケージ内の心地よい芳香を提供することができる。しかしながら、こうした従来式の芳香剤ディスペンサは一般にコンセントを要し、見えない所に設置されることが多く、ユーザが装置を調整したり補充したりするのを忘れることになる。こうした芳香剤ディスペンサが更に光を付与することもあるが、こうした装置が既存の電気コンセントにおいて使用されるので、それらは一般に、常夜灯として機能する以外に、効果的な照明特徴をもたらすには低すぎる位置にある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
現在販売されている照明装置及び芳香剤装置の欠点を考慮して、我々発明者は、部屋を取り散らかしたり、新しい固定具の購入を必要としたり、更なる電気コンセントを必要としたり、装置そのものの美観上好ましいデザインを必要としたり、あるいはオープン・フレームと関連付けられる火災危険性の可能性を付与することのない、所望の照明及び芳香効果(または、芳香剤以外の他の活性成分の放出)をもたらす装置を考案した。より詳細には、本発明は、それが、電球ソケット(例えば、従来式の白熱、ハロゲン、蛍光灯ソケット)と結合するように構成される電球に関するものであり、照明及び芳香剤に関連した所望の環境効果をもたらす。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一態様において、本発明による電球は、半透明ハウジングと、該ハウジング内から光を放射するためにハウジング内に位置付けられる複数のLEDと、ライト・ソケットと結合するように構成されるベースと、交換可能な活性成分カートリッジを収容し、固定するためのコンパートメントと、該コンパートメントに固定されると上記カートリッジから活性成分を放出するための活性成分ディスペンサと、を含む。
【0008】
別の態様において、本発明による電球は、電球を収容するためのライト・ソケットと結合するように構成されるベースと、該ベースと結合される半透明ハウジングと、少なくとも2つの異なる色のLEDを含み上記ハウジング内のベースと結合される複数のLEDと、を含む。活性成分ディスペンサは、ベースによって支持され、活性成分が内部に設けられると電球から活性成分を分配する。制御機構は、ユーザが上記複数のLEDによってハウジングから放射される光の色、及び活性成分の出力比率の少なくとも1つを変化させることによって電球を制御可能にすることによって設けられる。
【0009】
本発明による電球は、一般に従来式電球と関連した白色光に加えて、着色オプション、色変化効果、及び/又は芳香剤の放出をもたらすこともできる。さらに、こうしたオプションのすべては、家庭で既に見られている既存のランプに設置できる1つの簡単な交換式電球に設けることもできる。この電球は、照明光/白色光をもたらすためのハウジングに小型の蛍光電球を含むこともできる。さらにまた、本発明の電球の着色照明効果が発光ダイオード(LED)によってもたらされることが好ましく、該LEDは、従来の電球より長持ちし、エネルギー効率がよく、例えば白熱電球に関連した高水準の熱を放射しない。この熱の減少により、本発明では、芳香剤(若しくは他の活性成分)を過熱又は燃焼させることなく、該芳香剤をより効果的且つ効率的に供給することが可能であることが見出された。また、LEDは、白色光の付加的光源若しくは代替光源を提供するために使用することもできる。
【0010】
好ましい実施の形態において、本発明の芳香剤供給形態は、電球に(電球内部に)交換可能に固定され得るカートリッジに設けられる香りオイル又は香りゲルによって提供されることもでき、所望の芳香剤の放出を行なう。これにより、電球全体を変化させる必要なしに、ユーザが異なる芳香剤を変化させ、及び/又は空のカートリッジと交換することが可能になる。さらに、本発明の電球は、ユーザが照明オプション(即ち、輝度や色の変化や、カラーショーの起動)、及び/又は芳香剤放出比率を変化させ得るように、プログラム化することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
図1は、ねじ込み式電球(バルブ)10を示す。本発明が多数の照明器具(例えば白熱、ハロゲン、蛍光電球を収容するための従来式の固定具)のいずれとも結合する電球に具体化できる一方、例示の目的のために、本明細書中に示される説明は、ねじ込み雌レセプタクルを備えた従来式白熱光ソケットと結合するエジソン式ねじ込み電球に言及する。言うまでもなく、本発明は、光ソケット/電源と結合するいかなる電球にも具体化され得る。
【0012】
電球10は、ベース24に取り付けられる半透明ハウジング12を含んでいる。ベース24の底部に接続されるねじ付き雄型ねじ込みコネクタ28は、従来式ランプ又は他の照明器具のねじ込み雌型ソケットと結合するように構成される。コネクタ28がこのようなソケットと結合されるとき、AC電源はランプ又は照明器具から電球10へと供給される。
【0013】
電力は、LED基板(ライト・アレイ)16に供給され、その上に、LED 14a(赤)、14b(緑)、14c(青)、及び15(白)が取り付けられている。これらのLEDは、ユーザにとって感じが良い特定の色の光、又はカラー・ショーやカラー・パターンを提供するために、多数の組み合わせのいずれか1つにおいて作動され得る。たとえば、こうしたLEDは、参照によって本明細書に組み込まれる国際公開番号第WO2005/003625号に記載されるように作動されることもできる。ハウジング12は光拡散器として機能し、異なる色の別個のLEDの起動ではなく、意図された色をユーザに知覚させることもできる。あるいはまた、別の拡散器をハウジング12内部に設けることもできる。この拡散器は、異なるLEDからの光を組み合わせて単一色を形成するために作動し、その知覚は、個々の着色LEDの相対強度によって決定される。他の実施の形態において、ユーザに異なるLEDの複数の色を同時に認識させるために、拡散器がまったく使用されないこともある。さらに、昆虫防除が課題である場合、照明効果は、従来周知の照明技術を使用して、昆虫を引き付けたり忌避したりするように予め決めておくこともできる。
【0014】
好ましくは、白色LED15は電球10に対する一次照明源となる。代替的に(あるいは更に)赤、緑、青のそれぞれのLED14a乃至14cは、それぞれの波長が拡散器等によって混合される場合、白色光を生じるように組み合わせて構成されることもできる。主要光源として、白色及び/又は着色LEDの代わりに(あるいは、それらに加えて)、ハロゲン灯や蛍光灯などの従来式光源を使用してもよい。図1に示した実施の形態において、小型の蛍光電球30は、ハウジング12内でベース24と結合されて配置され、更なる照明源となる。あるいはまた、蛍光電球30が使用される場合、白色LED15を省略することができる。
【0015】
電力は、好ましくは芳香剤ディスペンサ20にも供給され、該ディスペンサは本実施の形態においてヒータ18を有する。しかしながら、多数の芳香剤ディスペンサのいずれか1つを使用すればよいことは留意すべきである。例示の目的のために、加熱されて活性成分を含む芳香剤オイルやゲルなどの蒸発率を高める熱補助蒸発装置に対して本発明を検討する。他の実施の形態において、送風機補助による蒸発装置、圧電性作動による噴霧装置、及び/又は補助装置のない芳香剤ディスペンサを代用することもできる。補助装置のない芳香剤ディスペンサは、芳香剤を周囲環境に露出させる通気機構、又は、芳香剤供給媒体にわたって対流的気流を向上させる/もたらすような他のデザインを含むにすぎないこともある。言うまでもなく、補助装置のない芳香剤ディスペンサが使用される場合、電力が芳香剤ディスペンサに供給される必要はない。このような代替装置は周知技術であり、本明細書中では詳細な説明を省略する。さらに、芳香剤以外に、他の活性成分、例えば、空気清浄剤や昆虫防除物質(即ち、殺虫剤や昆虫誘引剤)を使用することもできる。
【0016】
好ましくは、ヒータ18は、セラミック・ブロックに注入される酸化金属抵抗器や巻線抵抗器を含んでいる。言うまでもなく、その他の加熱装置、例えば、PTC(正の温度係数)ヒータ、コイル抵抗ヒータ、印刷回路、エッチ箔加熱装置などを、ヒータ18に使用してもよい。使用中に、ヒータ18は、芳香剤カートリッジ22に収容される液体やゲル製剤の活性成分を加熱するための熱を生成する。このような熱援助蒸発装置の詳細は、周知技術であり、本明細書中における詳細な説明は省略する。しかしながら、一般にカートリッジ22は、蒸発速度が加熱によって上昇する製剤/活性成分を含むことにより、熱が変化するにつれて蒸発速度(及び結果としての潜在能力)が制御されることを可能にする。
【0017】
好ましくは、コンパートメント23は芳香剤カートリッジ22を収容するために設けられ、該カートリッジは本実施の形態において交換可能である。多数の周知の取付け機構のいずれか1つを使用して、カートリッジ22をコンパートメント23に取り外し可能に固定することもできるが、好ましくは、カートリッジはコンパートメント23内に摺動して、そこに押し込まれることになるか、あるいは、凸部と凹部をかみ合わせるシステムを使用して所定の位置にはまる。これにより、ユーザは、芳香剤オイル(このオイルは多孔性芯の有無に関わらずリザーバから周囲環境へと連通される)を収容するリザーバなどの使用済みカートリッジ、又は、取り付けられると芳香剤を含浸させたゲルを周囲環境に露出させるゲル・カートリッジを容易に取り外して交換することができる。
【0018】
スイッチ26はベース24に設けられ、ユーザが電球10の動作を制御するのを可能にする。スイッチが例示の目的のために本明細書中に示されているが、ユーザが電球10の設定を調整し得るように多数のユーザ・インタフェースのいずれか1つを使用することができる。このような調整は、LED14a乃至14c、及び15から放射される光の色を変化させ、LEDの輝度を調整し、白色ラ光、着色光、及びオフ設定間におけるスイッチを切り換え、(例えば、熱補助装置が使用されるときに熱レベルを調整することによって)芳香剤の蒸発速度を調整し、さらに/または、(以下で更に詳述されるように)メモリに記憶されプロセッサによって操作される、ライトショーや芳香剤の放出変化に対する所定のプログラムを設定することを含むこともできる。好ましい実施の形態において、ユーザ・インタフェースは、異なる所定の設定間において電球10の動作を変化させるためにトグル式に切り替えられ得るボタン又はスイッチである。他の実施の形態では、ユーザによる制御の強化をもたらすために、複数のボタンやスイッチを設けることもできる。たとえば、ある適切なユーザ・インタフェースは、国際公開番号第WO2005/003625号に記載されている。
【0019】
図2は、コンパートメント23及びヒータ18の配置が変更された本発明の別の実施の形態を示している。それ以外の特徴は図1に示すものと同様であり、それらの反復説明は省略する。
【0020】
図3は、好ましい電球10の機能ユニットの図式表示である。マイクロコントローラ99は、出力信号を生成して、ライト・アレイ16のLEDからの発光、及び芳香剤ディスペンサ20から放出された芳香剤の量を制御する、プログラマブル・コントローラである。あるいはまた、マイクロプロセッサの補助なしで、1つ以上の制御機能をユーザによって機械的に設定することもできる。こうした基本制御は当業者によって容易に理解される。しかしながら、マイクロコントローラ99は、信号を生成且つ出力して、メモリ98に格納された1つ以上のプログラムに従ってこうしたデバイスを作動することが好ましい。こうした信号は、電圧や符号化パルスの形式であったり、あるいは構成要素の動作を制御する他の信号でもよい。プログラムは、メモリ98において予め設定され、次にユーザ・インタフェース(例えば、スイッチ26)を介してユーザによって選択且つ起動されることもできる。代替案として、スイッチ26は、内蔵プログラムに関係なく照明条件を設定してもよい。マイクロコントローラ99の動作は、センサSからの信号に従ってプレゼンテーションを生成するように起動されることもできる。センサSは、たとえば、動作センサ、音センサ、タイミング・センサ、赤外線センサ、電源監視センサなどを含むこともできる。電源監視センサが使用される場合、マイクロコントローラ99は、電球が収容されるライト・ソケットやランプの電源スイッチがトグルで切り替えられる(例えば、1回のトグルは蛍光光源30を起動させ、連続した2回のトグルはLEDアレイ等を起動させる)ときに、光及び/又は芳香剤のプレゼンテーションを起動及び/又は変化させるように構成されることができる。電球10は、タイミング機構Tをさらに含むことができる。タイミング機構Tは、発振器、水晶振動子、通常の時計などでもよい。タイミング機構Tは、メモリ98からのプログラムに従ってマイクロコントローラ99の動作を制御することもできる。さらに、タイミング機構Tは、ユーザによってプログラムされるように、光のプレゼンテーションの長さ、及び/又はメモリ98内のプログラムによって設定される香料を制御するために使用することもできる。
【0021】
制御機構
上記のように、光及び芳香剤を放出するための構成要素は、多数の方法のいずれか1つにおいて相互に連係して動作するように構成されることができる。光及び芳香剤を放出するように本発明を構成し、制御するための好ましい実施の形態は以下に示される。しかしながら、これらは好ましい実施の形態にすぎず、多数の他の構成が考えられる。
【0022】
図4は、光及び芳香剤の連係/結合プレゼンテーションを生成する電球10を作動するための1つの制御装置のための回路図を示している。マイクロコントローラ(又はASIC)400は、電球10の動作を制御する。電源は、ランプ(交流電源660)を介してシステム499に供給される。電圧変換装置610は、交流電圧を交流電源660から直流電圧に変換する。マイクロプロセッサ400は、電圧変換装置610から電力を受信し、受信電力を使用してシステム499の動作を制御する。
【0023】
マイクロコントローラ400は、入力信号又は内部プログラムに従って電球10の種々の要素に操作命令を付与する制御論理440を含む。制御論理440は、LED14a乃至14cのアレイ及び/又は、抵抗器R1がヒータとして機能する芳香剤制御システム650(例えば、芳香剤ディスペンサ20)の動作を設定するために、受信信号を変換し、内部ソフトウェア・ルーチンを実行する。
【0024】
制御論理440は、LEDのアレイの動作を制御するための信号をLED制御ブロック410に送信する。パルス幅変調を使用してLEDアレイを駆動し制御するとき、LED制御ブロック410は、制御論理440から命令に基づいてLEDに対する負荷サイクルを設定する。
【0025】
供給ライン412a−412cは、電源404から抵抗器414a−414cの両端に電圧を供給する。好ましくは、抵抗器414a−414cの両端に供給される電圧は、約3.5及び約5.0ボルトの範囲内である。抵抗器414a−414cは、次に赤色LED14a、緑色LED14b、及び青色LED14cにそれぞれ給電する。電界効果トランジスタ(FET)418a−418cは、LED制御ブロック410によって生成されるそれぞれの負荷サイクルに従ってオン/オフされる。FET418a−418cの動作は、LED制御ブロック410によって設定された負荷サイクルの各部に対して起動されるようにLED14a−14cを制御する。したがって、LED14a−14cから発せられる光の強度及び色は、所望の効果をもたらすために変更することができる。一般に、パルス幅変調は、1つの負荷サイクルの設定機関に対して所与のダイオードに付加されるべき定電流を制御するために使用され、このようにして負荷サイクル全体にわたってLEDに付加される電流全体を制御する。したがって、ダイオードは、各負荷サイクルの設定部分に対して点滅し、負荷サイクルの残りの部分に対しては点滅しない。当然、このオン・オフ動作は非常に速い(一般的なデューティ・サイクルは数ミリ秒の範囲にある)ので、ダイオードの強度が観察者に対して一定のように見え(点滅が識別できない状態)、デューティ・サイクルの間に設定された起動期間が変化されることになる。
【0026】
電球10のハウジングから放射される光の強度及び正確な色は、各ダイオードに加えられる電流を変化させることによって変更されることもある。LED動作の異なる組み合わせは、LEDからの光が拡散されて1つの知覚される色を形成するとき、その知覚された色を変更することになる。
【0027】
本実施の形態に対して3つのLEDが示される一方、かなり多数のLEDが使用されることがある。さらに、どの色のLEDを設けるべきかの選択は、設計優先によって決定することもできる。
【0028】
3色のLEDが使用される場合、一般に、赤、緑、青のそれぞれのLEDの混合体が好ましい。一般的に、各着色LEDの1つは、他の色の1つと極めて接近して設けられることになる。こうした配置によって、一組の異なる3色の各ダイオードの正確な色は、混合色、例えば、琥珀色や紫色を作り出すために調整されることができる。この配合は、観察者が個々のダイオードではなく、着色光の混色を見るだけのように極めて接近した状態に3つのダイオードを設けることによって達成することができる。代わりの方法として、あるいはさらに、拡散器は、3つのダイオードの光を拡散して複合色を生成するために設けられることもある。他の実施の形態において、光は、観察者によって視覚される前に結合される表面から離れて投影されてもよい。LEDが互いに近接配置されない場合、あるいは、十分な拡散がない場合、複数の色が電球10内に知覚されることがある。これは設計優先度の問題である。
【0029】
幅広い色のLEDは、照明製品から容易に入手可能である。さらに、所望のプレゼンテーションを実現するためのLEDの配置及び動作は当業者には明らかである。
【0030】
白色LED15及び/又は蛍光灯30は、制御ブロック410に接続されることもでき、あるいは、(光度加減器等が使用されない限り)白色LED(又は他の従来式白色光源)が一般にオン若しくはオフであり、必ずしも同じ範囲の制御を受けない程度において、別個の手段によって制御されてもよい。しかしながら、このような変形は当業者によって容易に理解されるものである。
【0031】
図4に示すように、マイクロプロセッサ400は、制御信号を芳香剤制御650に送信することもできる。本実施の形態において、制御されている芳香剤ディスペンサは、蒸発タイプのディスペンサである。抵抗器R1は、抵抗器R1を通過する電流によって加熱される。一般に、抵抗器R1は、芳香剤を含むゲルやオイルが空気にさらされ、抵抗器R1からの熱によって芳香剤が蒸発される領域に隣接して配置される。スイッチSCR1は抵抗器R1を通過する電流を変更し、このようにして抵抗器R1によって生成される熱及び芳香剤の蒸発速度を変更させる。代替する実施の形態では、抵抗器R1は、スイッチSCR1によって制御されるファン、又は噴霧装置に交換され、さらに/又はそれで該装置で補完されることもできる。また、スイッチSCR1は他の実施の形態のFETと交換してもよい。さらに、芳香剤ディスペンサは、マイクロプロセッサによってではなく、ユーザによって機械的に調整されることもできる。
【0032】
マイクロプロセッサ400は、使用終了(use-up)キュー420を制御することもできる。使用終了キュー420は、芳香剤制御の使用を監視して、芳香剤ディスペンサ内の芳香剤の使用が終わりそうな時期を推定する。使用終了キュー420が芳香剤が使い果たされたと判断すると、LED制御ブロック410に信号を送信して、LEDをパターンや色、若しくは他の方法で照明させ、芳香剤ディスペンサ内の芳香剤を補充又は交換する時期であることをユーザに指示する。
【0033】
制御論理440は、どんな方法でもプログラム作成/制御されることができる。一実施の形態において、RFトランシーバ448は、遠隔制御から、アンテナ449を介して外部信号を受信する。該信号は、RFトランシーバ448から制御論理440に転送されて、LED制御ブロック410及び芳香剤制御650内の光のプレゼンテーションを設定する。また、制御論理の動作は内部プログラムによって設定されることもできる。
【0034】
代替するものとして、ユーザは、芳香剤出力及びライトショーを手動で設定してもよい。この場合、プログラム選択スイッチ26はユーザによって操作され、LED14a−14cに対してライトショー・プログラムを設定する。本実施の形態において、スイッチ27はまた、分配される芳香剤レベルを制御するために設けられる。当然ながら、好ましい制御及びプログラム可能性のレベルに応じて、更なるボタンやスイッチを設けることもできる。特に、手動若しくは自動操作/プログラミングが要求されるかどうかを制御するためにスイッチを設けることができる。
【0035】
図5は、図4に示される制御システムを作動するための1つのプログラムを示す。調整された光及び香りのプレゼンテーションの間に所望の制御をもたらすために種々の他のプログラムもまた実施できることは、当業者によって理解されるだろう。
【0036】
このプログラムは、ステップS1で装置の操作を開始する。ステップS2では、マイクロコントローラ400の動作がユーザによって手動で設定されるべきか、又は特定のプログラムで自動的に設定されるべきかが決定される。手動操作が選択される場合、プログラムはステップS3に進む。ステップS3において、スイッチ27の設定は、ヒータ18を作動するためにレベルを設定するためにチェックされる。例えば、第1のスイッチの設定では、ヒータ18は第1の温度で作動されるが、他の温度を他のセッティングによって設定することもできる。ステップS4において、スイッチ26の動作がチェックされる。このシステムは、ユーザがスイッチ26を切り替える回数に応じて前もってプログラムされた異なるライトショーが選択されるように、設定される。ステップS5は、スイッチ26の切り替えに応じて、オフ設定、異なるライトショー、ストロボ設定、赤色ライトの発光、紫色ライトの発光、青色ライトの発光、琥珀色ライトの発光、及び白色ライトの発光の中からライトショーを設定する。
【0037】
自動モードがステップS2で設定される場合、プログラムはステップS6に進み、デフォルト設定が操作のために行なわれる。この自動設定は、メモリに設定されたプログラムからの情報、センサ読み込み、遠隔制御、電源(例えば、電球10が位置付けられるランプを制御するライト・スイッチを切り替えることによって)などによって、設定されることもできる。
【0038】
これらの図は、本発明による装置を構成し、制御するための可能な配置のみを示している。多くの異なる実施の形態は、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく構成され得る。本発明が本明細書中に述べられた特定の実施の形態に限定されないことを理解すべきである。反対に、本発明は、請求項に記載される発明の精神及び範囲内に含まれる種々の変形例及び同等の配置を対象とすることが意図される。特許請求の範囲は、このような変形例、同等な構成や機能のすべてを包含するように最も広範囲な解釈を許容されるべきである。
【産業上の利用可能性】
【0039】
本発明は、ムード照明及び活性成分の放出を行なうことによって電球から全体として所望の効果を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】図1は、ねじ付きのねじ込み式ベースを備えた、本発明による電球の断面図である。
【図2】図2は、ねじ付きのねじ込み式ベースを備えた、本発明による別の電球の断面図である。
【図3】図3は、本発明による電球の機能ユニットの概略図である。
【図4】図4は、本発明による電球のための制御機構の回路図である。
【図5】図5は、本発明による電球を作動するためのプログラムのフローチャートである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半透明ハウジングと、
前記ハウジング内から光を放射するためにハウジング内に位置付けられる複数のLEDと、
電球を収容するためのライト・ソケットと結合するように構成されるベースであって、前記ハウジング及びLEDが取り付けられる前記ベースと、
前記ベースによって支持され、交換可能な活性成分カートリッジを収容し、固定するためのコンパートメントを有する活性成分ディスペンサであって、前記カートリッジがコンパートメントに固定されると、カートリッジから活性成分を放出することができる前記活性成分ディスペンサと、
を含む、電球。
【請求項2】
前記複数のLEDが異なる色のLEDを含む、請求項1に記載の電球。
【請求項3】
前記複数のLEDによって前記ハウジング内から放射される光の色を変更するためのコントローラをさらに含む、請求項2に記載の電球。
【請求項4】
前記複数のLEDを制御して、ユーザの入力に基づいて異なる色の光を放射するためのマイクロプロセッサをさらに含む、請求項2に記載の電球。
【請求項5】
異なる所定の照明効果を生成するように前記マイクロプロセッサを作動するためのプログラムを格納するためのメモリをさらに含む、請求項4に記載の電球。
【請求項6】
前記照明効果の少なくとも1つが、経時的に前記ハウジングから放射される光の色を自動的に変化させることを含む、請求項5に記載の電球。
【請求項7】
ユーザがメモリに格納された異なるプログラム間で変化させるように操作するインタフェースをさらに含む、請求項5に記載の電球。
【請求項8】
前記コンパートメントは、活性成分がゲルに含浸されるカートリッジを収容するように構成される、請求項1に記載の電球。
【請求項9】
前記コンパートメントが、活性成分を含むオイルを保持するリザーバとして形成されるカートリッジを収容するように構成される、請求項1に記載の電球。
【請求項10】
前記ディスペンサが、活性成分の蒸発を促進するために活性成分を加熱するヒータである、請求項1に記載の電球。
【請求項11】
前記ディスペンサは、前記カートリッジが取り付けられる場合にカートリッジ全体にわたって気流を円滑にする複数の通気孔を含む、請求項1に記載の電球。
【請求項12】
前記ハウジングが光拡散器を含む、請求項2に記載の電球。
【請求項13】
前記ベースが、ねじ込みライト・ソケットと結合するためのねじ切りコネクタを有する、請求項1に記載の電球。
【請求項14】
前記ベースが、白熱電球、ハロゲン電球、蛍光電球の1つを収容するためのライト・ソケットと結合するように構成される、請求項1に記載の電球。
【請求項15】
前記活性成分カートリッジ内の活性成分が芳香剤である、請求項1に記載の電球。
【請求項16】
前記活性成分カートリッジ内の活性成分が、清浄薬、殺虫剤、及び防虫剤から成る群から選択される、請求項1に記載の電球。
【請求項17】
前記半透明ハウジング内に位置付けられる蛍光照明源をさらに含む、請求項1に記載の電球。
【請求項18】
電球を収容するためのライト・ソケットと結合するように構成されるベースと、
前記ベースと結合される半透明ハウジングと、
少なくとも2つの異なる色のLEDを含む、前記ハウジング内のベースと結合される複数のLEDと、
活性成分が内部に設けられるとき、電球から活性成分を分配するベースによって支持される活性成分ディスペンサと、
ユーザが前記複数のLEDによって前記ハウジングから放射される光の色と、活性成分の出力比率の少なくとも1つを変化させることによって電球を制御可能にする制御機構と、
を含む、電球。
【請求項19】
前記ハウジング内で前記ベースと結合される蛍光照明源をさらに含む、請求項18に記載の電球。
【請求項20】
蛍光照明源を制御して略白色光を生成する第1の設定と、複数のLEDを制御して着色光を生成する第2の設定と、を有する制御機構と、
ユーザが前記制御機構を前記第1の設定と第2の設定との間で切り替えることができる、ユーザ・インタフェースと、
をさらに含む、請求項19に記載の電球。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2007−526617(P2007−526617A)
【公表日】平成19年9月13日(2007.9.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−502090(P2007−502090)
【出願日】平成17年3月3日(2005.3.3)
【国際出願番号】PCT/US2005/007385
【国際公開番号】WO2005/086245
【国際公開日】平成17年9月15日(2005.9.15)
【出願人】(500106743)エス.シー. ジョンソン アンド サン、インコーポレイテッド (168)
【Fターム(参考)】