説明

流体収集および廃棄システムならびに関連する方法

軟質ライナを有する流体収集システムの様々な実施が開示される。例示的な一変形において、流体収集システムは、上部開口を有する容器と、上部開口を閉じるように構成された蓋と、蓋に取り付けられた軟質ライナとを含んでもよい。ライナは、蓋が上部開口を閉じた際に、蓋と容器の間に配置されてもよい。ライナと蓋は、間にほぼ密閉された内部空間を定義してもよい。蓋は、内部空間が流体を受けるアクセス口を含んでもよい。軟質ライナは、また、内部空間から流体が取り出されるにつれて、制御可能に折りたたまれるように構成してもよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、先行する2007年3月23日に出願された「液体収集および廃棄システムならびに関連する方法」を題名とする米国仮出願第60/919,607号および2007年8月3日に出願された「液体収集および廃棄システムならびに関連する方法」を題名とする米国特許仮出願第60/963,325号、ならびに2008年3月24日に出願された「交換可能な収集および他の機能を有する流体収集および廃棄システムならびに関連する方法」を題名とする同時係属中の米国特許出願第____号による優先権の利益に基づき、この優先権の利益を主張する。これらの出願の各々は、その内容の全てが本明細書に参考文献として組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
本発明の態様は、概して、流体収集および廃棄システムならびに関連する方法に関する。特に、特定の実施形態は、軟質ライナを利用する液体収集および廃棄システムならびに関連するその使用の方法に関する。
【0003】
病院の手術室、救急治療室、および他の健康管理施設は、多量の液体廃棄物を発生させ、この廃棄物は、洗浄液や患者の身体から除去された分泌物(例えば血液および他の体液)を含み得る。このような液体廃棄物を収集および廃棄するために、一般に、吸引キャニスターが用いられる。典型的な吸引キャニスターは、吸引を用いてキャニスター内に負圧を生成し、患者の身体から液体または分泌物を排出させる一時保存容器である。各医療処置(例えば手術)の後に、液体廃棄物を含んだキャニスターは、用役エリアに運ばれ、赤袋廃棄物として廃棄されるか、または再利用のために空にされ、洗浄および消毒される。次いで、新しいまたは洗浄済のキャニスターが、次の医療処置のために手術室に運ばれる。このプロセスは、大きな労働力を要し時間のかかるものとなり得る。さらに、このプロセスは、各医療処置の後に行われるため、プロセスの頻発は、医療作業者が潜在的に有害な廃棄物にさらされるリスクを増加し得るものである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
よって、1つまたは複数の上述の問題を克服することが可能な、改善された廃棄物収集および廃棄システムの必要性が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
特に、本発明の様々な態様は、使い捨て軟質ライナを利用して、医療廃棄物の量を減少させる流体収集システムを提供することを含むことができる。他の態様は、吸引源に自動的に接続する流体収集システム用の蓋を提供することを含むことができる。また、本発明の特定の態様は、医療処置に参加する医療作業者の労働効率、安全性および利便性を改善することができる流体収集システムと共に使用するための廃棄物廃棄システムを提供することができる。特に、本発明の態様に係る流体収集システムおよび廃棄物廃棄システムは、廃棄物源と廃棄物廃棄ステーションの間に、清潔で便利なインターフェイスを提供することができ、潜在的に危険な廃棄物にさらされるリスクを減少させる。
【0006】
本発明の態様および例示的な実施形態が、特定の医療廃棄物収集および廃棄プロセスと関連して述べられる一方で、本発明の様々な態様を、医療または非医療用の洗浄装置およびプロセス等の、他の適切な医療および非医療適用に使用することができる。
【0007】
本発明の態様の利点および他の特徴を、本明細書において具体化され広く述べられるように達成するために、例示的な一態様は、軟質ライナを有する流体収集システムを提供することができる。流体収集システムは、上部開口を有する容器と、上部開口を閉じるように構成された蓋と、蓋に取り付けられた軟質ライナとを含んでもよい。ライナは、蓋が上部開口を閉じた際に、蓋と容器の間に配置されてもよい。ライナと蓋は、間にほぼ密閉された内部空間を定義してもよい。蓋は、内部空間が流体を受けるアクセス口を含んでもよい。軟質ライナは、内部空間から流体が取り出されるにつれて、ほぼ折りたたまれた状態に折りたたまれるように構成してもよい。
【0008】
本発明の態様の追加的な目的および利点は、一部は以下に続く本明細書に示され、一部は本明細書から明らかとなるものであり、あるいはその実施によって習得され得る。このような目的および利点は、特に添付の特許請求の範囲に示される要素および組み合わせによって実現および達成され得るものである。
【0009】
上述の概略的な説明および以下の詳細な説明の両方は、単に例示的および説明的なものであり、特許請求される本発明を限定しないことが理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明のより良い理解は、添付の図面と併せて以下の説明を参照することにより得られるものであり、図面において、同様の参照番号は同様の要素を表す。
【0011】
【図1】図1は、様々な構成要素を例示する、本発明の例示的な態様に係る液体収集システムの斜視図である。
【図2】図1に示されるシステム用のインターフェイスボードの例示的な実施形態の部分斜視図である。
【図2a】図2aは、インターフェイスボードの他の例示的な実施形態の部分斜視図である。
【図3】図3は、図1の液体収集システムの内部の様々な構成要素の概略図である。
【図4】図4は、本発明の態様に従う例示的な実施に係る取り外し可能なハウジングによって定義された液体収集袋を受けるためのキャビティの概略図である。
【図5】図5は、例示的な液体収集袋が取り付けられている、図4に示される取り外し可能なハウジングの一部(点線の円)の部分分解図である。
【図6】図6は、本発明の例示的な態様に係るフィルタの斜視図である。
【図7】図7は、図6の例示的なフィルタの底面図である。
【図7a】図7aは、本発明の態様に係る他の例示的なフィルタの底面図である。
【図8】図8は、様々な構成要素を示す図6のフィルタの斜視図である。
【図9】図9は、本発明の態様に係る折りたたまれた状態の液体収集袋の斜視図である。
【図10】図10は、液体収集段階の間の液体収集袋の斜視図である。
【図11】図11は、本発明の態様に係る液体収集システムのキャビティへの液体収集袋の設置を示す収集システムの斜視図である。
【図11a】図11aは、本発明の態様に係る例示的な収集システムの斜視図である。
【図11b】図11bは、本発明の態様に係る例示的な収集システムの斜視図である。
【図11c】図11cは、本発明の態様に係る例示的な収集システムの斜視図である。
【図12】図12は、本発明の態様に係る液体収集および廃棄の順序の概略図である。
【図13】図13は、本発明の態様に係るバックアップ保管容器の概略図である。
【図14】図14は、本発明の態様に係るバックアップ保管容器の概略図である。
【図15】図15は、本発明の態様に係る使い捨てかつ分離可能なチューブ接合部の斜視図である。
【図16】図16は、本発明の態様に係る使い捨てかつ分離可能なチューブ接合部の斜視図である。
【図17】図17は、本発明の態様に係る液体収集袋の斜視図である。
【図18】図18は、図15および図16にそれぞれ示される液体収集袋の断面図である。
【図19】図19は、図15および図16にそれぞれ示される液体収集袋の断面図である。
【図20】図20は、本発明の態様に係る液体収集袋用の蓋の斜視図である。
【図21】図21は、本発明の態様に係る液体収集袋用の蓋の斜視図である。
【図22】図22は、図20および図21に示される蓋の切開斜視図である。
【図22a】図22aは、本発明の態様に係る蓋およびシステムの例図である。
【図23】図23は、本発明の態様に係る様々な構成要素およびそれらの動作特性を示す液体収集システムの一変形のブロック図である。
【図24】図24は、本発明の態様に係る流体トラップの例示的な変形の概略図である。
【図24a】図24aは、本発明の態様に係る流体トラップの例示的な変形の概略図である。
【図25】図25は、本発明の態様に係る液体廃棄プロセスの概略図である。
【図26】図26は、本発明の態様に係る液体廃棄ステーションと係合した図1の液体収集システムの斜視図である。
【図26a】図26aは、本発明の態様に係る液体廃棄ステーション用の例示的なユーザインターフェイスの斜視図である。
【図27】図27は、本発明の態様に係る液体収集および廃棄システムの概略図である。
【図28】図28は、本発明の態様に係る液体収集および廃棄システムの概略図である。
【図29】図29は、本発明の態様に係る液体収集および廃棄システムの概略図である。
【図29a】図29aは、本発明の態様に係る液体収集および廃棄システムの概略図である。
【図30】図30は、本発明の態様に係る液体収集および廃棄システムの概略図である。
【図31】図31は、本発明の態様に係る液体収集および廃棄システムの概略図である。
【図32】図32は、本発明の態様に係る液体収集および廃棄システムの概略図である。
【図32a】図32aは、本発明の態様に係る液体収集および廃棄システムの概略図である。
【図33】図33は、本発明の態様に係る液体収集および廃棄システムの概略図である。
【図33a】図33aは、本発明の態様に係る液体収集および廃棄システムの概略図である。
【図34】図34は、本発明の態様に係る収集袋のアクセス口と関連するホース接合部の概略図である。
【図35】図35は、本発明の態様に従い使用可能なピストンの斜視図である。
【図36】図36は、図35に示されるピストンの上げ底の底面斜視図である。
【図37】図37は、図36に示される上げ底を取り外した、図35のピストンの斜視図である。
【図38】図38は、図35に示されるピストンの断面図である。
【図39】図39は、本発明の態様に係るピストンの断面図である。
【図40】図40は、図39に示されるピストンの斜視図である。
【図41】図41は、底面から見た、図39および図40に示されるピストンの斜視図である。
【図42】図42は、本発明の態様に係る液体収集システムと関連する様々な構成要素およびそれらの動作特性を示す、液体廃棄ステーションの概略図である。
【図42a】図42aは、本発明の態様に係る例示的な廃棄システムの態様を示している。
【図42b】図42bは、本発明の態様に係る例示的な廃棄システムの態様を示している。
【図42c】図42cは、本発明の態様に係る廃棄システムの例示的な態様を示している。
【図43】図43は、本発明の態様に係る液体収集および廃棄システムの透過図である。
【図43a】図43aは、本発明の態様に係る他の例示的な液体収集および廃棄システムの図である。
【図43b】図43bは、本発明の態様に係る他の例示的な液体収集および廃棄システムの図である。
【図44】図44は、本発明の態様に係る液体収集ステーションの対応するラッチ部材に係合するように構成されたラッチ部材(矩形の箱内)を有する液体廃棄ステーションの斜視図である。
【図45】図45は、図44のラッチ部材の切開斜視図である。
【図46】図46は、本発明の態様に係る、液体廃棄ステーションのラッチ部材と液体廃棄システムの対応するラッチ部材の間の例示的な係合の概略図である。
【図47】図47は、本発明の態様に係る、液体廃棄ステーションのラッチ部材と液体廃棄システムの対応するラッチ部材の間の例示的な係合の概略図である。
【図48】図48は、本発明の態様に係る液体廃棄ステーションと液体収集システムの蓋の間の例示的な係合を示す斜視図である。
【図48a】図48aは、本発明の態様に係る液体廃棄ステーションと液体収集システムの蓋の間の例示的な係合を示す斜視図である。
【図49】図49は、液体廃棄ステーションの廃棄ホース接合部と蓋の排出口との間に位置する、図48の装置の例示的な係合を示す断面図である。
【図49a】図49aは、液体廃棄ステーションの廃棄ホース接合部と蓋の排出口との間に位置する、図48の装置の例示的な係合を示す断面図である。
【図49b】図49bは、液体廃棄ステーションの廃棄ホース接合部と蓋の排出口との間に位置する、図48の装置の例示的な係合を示す断面図である。
【図50】図50は、液体廃棄ステーションの廃棄ホース接合部と蓋の排出口との間に位置する、図48の装置の例示的な係合を示す断面図である。
【図51】図51は、本発明の態様に係る、ホース接合部を洗うための洗浄水の例示的な流れを示す、排出口と係合している図49および図50の廃棄ホース接合部と弁の断面図である。
【図52】図52は、蓋の介在口と係合している図48の介在ホース接合部の断面図である。
【図53】図53は、本発明の態様に係る蓋の例示的な図を示している。
【図54】図54は、本発明の態様に係る蓋の例示的な図を示している。
【図55】図55は、本発明の態様に係る蓋の例示的な図を示している。
【発明を実施するための形態】
【0012】
これより、添付の図面に例を示している本発明の各態様を詳しく参照する。図面を通して、可能であればいつでも、同一の参照番号は同一または類似の要素を参照するために用いられる。
【0013】
図1〜図3は、本発明の例示的な態様に係る可搬式の流体収集システム10(本明細書において区別なく液体収集システムとも称する)を示している。システム10は、本明細書において区別なくハウジング受け容器とも称する、本体12を含み、この本体は、流体収集容器30(本明細書において区別なく液体収集容器とも称する)を受けるキャビティ15を定義し、この容器は、同図において、例示的な流体収集袋(本明細書において区別なく液体収集袋とも称する)として示されている。液体収集容器は、本明細書においては区別なく「液体収集袋」とも称する。システム10は、また、システム10の運搬を容易にするハンドル14と車輪19とを含んでもよい。車輪19は、本体12に、あるいは、本体12を設置可能な支持プラットフォームに、常に固定してもよい。システム10は、電源ケーブルを格納するためのコードリール43を含んでもよい。
【0014】
本明細書で使用される用語「液体」は、熱力学および/または流体力学技術で定義されるような物質の状態を、単に指しているわけではない。代わりに、用語「液体」は、偶発的に液体媒体(例えば洗浄用流体または血液)と共に流れ得る、または液体媒体を用いて意図的に収集され得る、どのような個体微粒子または気体も含み得る。例えば、流体収集システム10が外科処置に使用される場合、用語「液体」は、液体媒体(例えば洗浄用流体、血液、および患者からの他の体液)と、限定はされないが患者の身体から取り除かれた切除組織、あるいは、レーザー、焼灼、および/または他の医療処置と関連して生じ得るもの等の、煙または他の微粒子および/または気体と混ざった有害粒子を含む、どのような個体微粒子との組み合わせも指すことができる。本明細書で用いられる用語「流体」は、液体媒体、個体粒子、煙、気体、微粒子、およびこれらの組み合わせを指すことができる。
【0015】
本体12は、吸引キャニスター等のバックアップ保管容器20を受けるための容器ホルダを含んでもよい。ホルダは、容器20を受けるようにサイズ決めおよび構成された開口部を有する、折りたたみ可能なマウントブラケット18を含んでもよい。未使用時には、ブラケット18は、システム10の通常使用を妨げないように、本体12の側面とほぼ同一平面に折りたたんでもよい。あるいは、ホルダは、容器20を載置可能な平面支持構造(例えば、穴のない平面構造)を含んでもよい。あるいは、保管容器20は、米国特許第5,470,324号に示されるような、スライド型のブラケットによって本体12に取り付けてもよく、この米国特許の全体が本明細書に参照文献として組み込まれる。さらなる変更として、真空圧を、本体12の側壁に設けられたコネクタを通す等して、ブラケットを通して直接、容器20の内部空間に供給してもよい。
【0016】
図3に示すように、本体12は、例えばシステム10と関連する医療用品を保管するための1つまたは複数の保管ユニット16を含んでもよい。いくつかの例示的な実施形態において、保管ユニット16は、複数の液体収集袋30を保管するように構成されてもよい。
【0017】
システム10は、キャビティ15と液体収集袋30に吸引力を供給するための真空ポンプ44を含んでもよい。図3には示していないが、システム10は、真空ポンプ44をキャビティ15と液体収集袋30に接続する適切な吸引導管を含んでもよい。特定の例示的な実施形態において、本体12に真空ポンプ44を設ける代わりに、またはそれに加えて、代わりの吸引源を、システム10に別個に供給してもよい。例えば、適切な導管、チュービング、取付具、コネクタ、および/または他のフックアップを、本体12に設けて、病院設備内の壁バキューム等の、外部の真空または吸引力源への接続を可能にしてもよい。代わりの吸引源の利用可能性は、例えば真空ポンプ44が故障したり、あるいは利用可能でなかったりしても、連続的な液体収集プロセスを可能にし得るものである。
【0018】
特定の変形において、システム10は、比較的大きな粒子が真空ポンプ44に入るのを防ぐフィルタユニット70(例えばHEPAフィルタ)を含んでもよい。図6〜図8を参照すると、フィルタユニット70は、互いに結合されてフィルタ75を受けるためのほぼ密閉された内部空間を定義するように構成された、第1のハウジング部72と、第2のハウジング部78とからなるフィルタハウジングを含んでもよい。図6〜図8は、上側にハウジング部72を、下側にハウジング部78を示しているが、これらは逆にしてもよい。例えば、図43は、下側のハウジング部としてのハウジング部72と、上側のハウジング部としてのハウジング部78とを有するフィルタ70を示している。本明細書において、図43に示すように、ハウジング部72を第1のハウジング部と称し、ハウジング部78を第2のハウジング部と称する。第1のハウジング部72は、例えば、真空ポンプ44に接続するための出口開口部71を定義してもよく(図23のHEPAフィルタユニット870と真空ポンプ860との接続を参照)、第2のハウジング部78は、真空ポンプ44によって生成された吸引力を利用する様々な構成要素を接続するための、1つまたは複数の入口開口部79a,79b,79cを定義してもよい。このような適用において、入口開口部79a,79b,79cの数は、真空ポンプ44への接続を必要とする構成要素の数に応じてもよい。例えば、システム10が、真空ポンプ44への接続を必要とする構成要素を1つだけ含んでいた場合、第2のハウジング部78は、1つの入口開口部79aのみを含んでもよい。しかし、システムが、真空ポンプ44への接続を必要とする複数の構成要素を(例えば、図23に示すものと同様に)含んでいる場合、第2のハウジング部78は、システムに必要なだけ多くの入口開口部79a,79b,79cを含んでもよい。例えば、図7aに示すように、第2のハウジング部は、2つの入口開口部を含んでもよい。
【0019】
第1のハウジング部72および第2のハウジング部78は、1つまたは複数のネジ、あるいは適切なスナップ留めまたはネジ留め機構等の他の取付機構、あるいは他の任意の適切な締結機構によって、互いに結合されてもよい。図8に示される実施形態において、密閉ガスケット76を、第1のハウジング部72と第2のハウジング部78との間に配置して、その間の境界面を密閉してもよい。第1のハウジング部72および第2のハウジング部78は、その中に配置されるフィルタ75の交換を容易にするために、容易に分離可能であってもよい。
【0020】
フィルタ75は、微孔質の(HEPAグレード)材料を備えてもよい。フィルタ75は、第1のハウジング部72の出口開口部71と流体連通する中空の内部空間74を定義する概ね円筒形の形状を有してもよい。フィルタ75は、熱融着させたポリエステル上の膨張PTFE(例えばミネソタ州ミネアポリスのドナルドソン社(Donaldson Company, Inc.)により市販されている、テトラテックス(登録商標)ePTFE(Tetratex(R) ePTFE))等の疎水性材料で形成してもよい。フィルタ75は、例えば、図23を参照して本明細書にさらに述べられるように、水が真空ポンプ44に入ることを防ぐための安全弁として機能する、疏水特性を有してもよい。
【0021】
図8に示すように、フィルタ75は、上側ガスケット73と、エンドキャップ77との間に配置されてもよい。上側ガスケット73は、例えばポリクロロプレン材料(例えばネオプレン)またはマイクロセルラーウレタンフォーム(例えばPoron(登録商標))製のものとしてもよい。上側ガスケット73は、フィルタ75の上面と、第1のハウジング部72との間の接触空間を密閉または部分的に密閉する。いくつかの例示的な変形において、密閉効果を高めるために、フィルタユニット70は、第1のハウジング部72と第2のハウジング部78が互いに結合されて、フィルタユニット70を圧縮封入した際に、フィルタ75が上側ガスケット73を圧迫し、上側ガスケット73をわずかに押し縮めるように構成してもよい。
【0022】
エンドキャップ77は、フィルタ75の一端を受けるように構成されている。エンドキャップ77は、例えば図8に示すように、フィルタ75をより確実に定位置に保持するために、フィルタ75の第2の端を受けるように構成された環状溝77aを定義してもよい。エンドキャップ77は、流体に対して不透過性であり、フィルタ75の第1の端から流体が漏れ出すことを防止する。エンドキャップ77と第2のハウジング部78との間の空間は、1つまたは複数の流路を(例えば径方向に延びる補強リブを介して)定義してもよい。よって、入口開口部79a,79b,79cを通ってフィルタユニット70に入る流体は全て、エンドキャップ77の周りを流れ、フィルタ75の側壁75aを通過し、内部空間74と出口開口部71とを通ってフィルタユニット70から出ることができる。
【0023】
システム10は、システム10の様々な機能の制御を可能にするためのインターフェイスボード13を含んでもよい。例えば、図2に示すように、ボード13は、システム10に供給される電力を制御するための選択ボタン56と、吸引力を調整するための選択ボタンまたは可変制御つまみ58とを含んでもよい。インターフェイスボード13は、また、システム10の動作特性および/または状態に関連する様々な情報を提供する1つまたは複数の視覚または音響インジケータを含んでもよい。例えば、インターフェイスボード13は、システム10が動作可能状態かどうか、保管袋30が満杯(または示された高さまで満たされている)かどうか、またはフィルタ70の交換が必要かどうかを示すための、1つまたは複数のライトインジケータ55,52,54を含んでもよい。ボード13は、また、可変制御つまみ58によって制御された際に、吸引圧のレベルについての視覚フィードバックを提供する、真空レベルインジケータ59を含んでもよい。音源を設けて、音声インジケータを、単独で、あるいは1つまたは複数の視覚インジケータと連動して供給してもよい。
【0024】
インターフェイスボード13の他の例示的な実施形態が、図2aに示されている。この変形では、インターフェイスボード13は、システムが電源に接続されていることを示すパワーライト150と、吸引圧をオン/オフするための選択ボタン151と、提供される吸引のレベルを調整するための可変制御つまみ152と、を含んでもよい。インターフェイスボード13は、さらに、システム10の動作特性および/または状態に関する情報を提供する様々な視覚および/または音響インジケータを含んでもよい。例えば、インターフェイスボードは、吸引圧のレベルを示す複数のライト152a,152b,152cおよび152dを含んでもよい。図2aに示される例では、4つのライトが使用され、それぞれ、吸引圧のレベルに関する制御機構の範囲で25%の増加を示している。1つのライト152aのみが点灯している場合、装置は、最大で、制御機構の範囲の25%まで動作する。つまみが回されると、吸引圧レベルが増加する。吸引圧が制御機構の範囲の25%を超えると、第2のライト152bが点灯して、装置が吸引圧のレベルに対する制御機構の範囲で25%と50%の間で動作していることが識別され、以下同様となる。
【0025】
インターフェイスボードは、また、液体収集袋に集められた液体が所定または選択された高さに達したことについての、任意の1つまたは複数の視覚インジケータを含んでもよい。視覚インジケータは、インターフェイスボード上に、ライトまたは他の視覚インジケータを含んでもよい。視覚インジケータは、また、システムが置かれている部屋の壁または天井に投射するためのライトまたは他のディスプレイを含んでもよい。例えば、視覚インジケータは、袋に集められた液体が、袋の容量の80%を超えた場合に、袋が「ほぼ満杯」であることを示してもよい。この表示は、追加で、または代わりに、例えば85%、90%、または85%で生じてもよい。
【0026】
液体収集袋がほぼ満杯であることを示す視覚インジケータに加えて、音響インジケータを設けてもよい。音響インジケータは、液体収集袋がほぼ満杯であることを、一定間隔や、予め選択されたレベル等でユーザに通知し続けてもよい。例えば、液体収集袋が、その容量の80%を超えた場合に、音響アラームを鳴らしてもよく、そして、80%アラームの後に、数秒ごとや、最大で数分ごと等の所定の時間間隔で、再び鳴らしてもよい。例えば、アラームは、20秒から3分の間の時間間隔で発生してもよい。他の変形において、音響アラームは、液体収集袋がその容量の80%に達した際に鳴り、そして、その容量の85%、90%、および95%に達したときに、再び鳴るように構成してもよい。インターフェイスボードは、音響アラームを有効/無効にするための選択ボタン153を含んでもよい。インターフェイスボードは、フィルタを交換すべきであること、または袋が満杯であることを知らせる追加の視覚インジケータ154を含んでもよい。
【0027】
フィルタ交換の視覚インジケータ154は、例示的な実施において、システムが所定時間にわたって使用され続けたためにフィルタの変更が必要であることを示してもよい。よって、フィルタ交換表示は、システムが実際に使用されて液体を集めた時間の長さを追跡するタイマのように機能してもよい。代わりに、フィルタ交換表示は、使用の回数に関わらず、所定の時間が経過したことを示すタイマを含んでもよく、あるいはフィルタの状態またはフィルタの通気の状態等を検知するセンサを含んでもよい。
【0028】
液体収集袋30は、使い捨てユニットであってもよい。図1に示すように、収集袋30は、蓋31と、蓋31に取り付けまたは一体形成された軟質ライナ35とを含んでもよく、ライナ35と蓋31は、その間にほぼ密閉された内部空間を定義する。図5に示される変形のような、いくつかの例示的な変形においては、蓋530およびライナ575は、個別に製造してもよいが、スナップリング571と蓋530の内面に形成された環状溝568との間にライナ575の上部外周を固定する、スナップリング571等の適切な取付機構を含んでもよい。すなわち、ライナ575は、リング571の上面に被せられ、次いで、リング571が、環状溝568にはめ込まれ、これにより、スナップリング571と環状溝568との間にライナ575を保持する。図示するように、スナップリング571は、ライナ575を、内側からスナップリング571に被せることによって、ライナ575の内部空間の「外側」に配置される。あるいは、スナップリング571は、ライナ575を、スナップリング571の上面に外側から内向きに被せることによって、ライナ575の内部空間の「内側」に配置してもよい。他の適切な取付機構を、代わりにまたは追加で用いてもよい。例えば、ライナ575は、蓋31にホットメルト接着してもよい。
【0029】
軟質ライナ35は、十分に耐久性があり、かつ折りたたみ可能な材料を備えてもよく、よって、内部空間の内側に負圧を加えた際に(例えば、内部空間から流体を取り出す間および/または後に)、ライナ35は、より小さな体積に折りたたむことができる。いくつかの例示的な適用において、ライナ35は、追加的に、所定のやり方でライナ35をガイドして膨張/伸張および折りたたみ/引き込ませる、1つまたは複数の支持構造を含んでもよい。例えば、図1に示すように、ライナ35は、ライナ35の長さに沿って互いに離間された複数の支持リングまたは螺旋形のサポート37(例えば、軟質ワイヤ製のリブまたはスパイラル)を含んでもよく、これによりライナ35は、蛇腹状に膨張および折りたたみ可能である。本明細書で使用される用語「折りたたみ」は、特に、ライナ35の側面が落ち込む、へこむ、引っ込む、縮む、押し縮められる、折りたたまれる、または巻かれる、および/または任意として、かき取りまたは他のスクイージー型装置の動作による強制または折りたたみ可能な動作を含み、かつこれらを区別なく指すものとする。あるいは、図10に見られるように、ライナ35は、このような支持リング37を含まなくてもよい。いずれの場合も、変形において、ライナ35は、その長手軸に沿って伸張し、引き込まれる。他の変形は、ライナ35を伸張および引き込む他の方向を含んでもよい。
【0030】
本体12の少なくとも前部が、収集袋30に集められた液体の可視化を可能にする透明または半透明の材料を備えてもよい。いくつかの例示的な実施において、本体12、ライナ35および/または円筒部86(図4)の前部は、図1に示すように収集袋30に集められた液体の量を示すグラデーションマーク36を含んでもよい。
【0031】
蓋31は、液体を収集袋30に吸い込ませる(またはそこから液体を抜き取る)様々な医療装置に接続するように構成された、1つまたは複数の収集口32を含んでもよい。収集口32は、システム10と共に使用可能な様々な医療装置に対応するための様々な異なるサイズおよび形を有してもよい。蓋31は、また、真空ポンプ44に接続されて収集袋30の内部空間に吸引力を供給する、真空口33(図12を参照)を備えてもよい。
【0032】
例示的な実施において、図9〜図11に示すように、蓋31は、液体収集プロセスの間に収集袋30が満杯になるか、または動作不能になった場合に備えて、バックアップ保管容器20を接続するためのバックアップ真空口34を含んでもよい。バックアップ真空口34は、真空口33と連通していてもよく、これにより、真空ポンプ44により供給された真空圧が、バックアップ真空口34を介してバックアップ保管容器20にも真空圧を供給できる。あるいは、バックアップ真空口34は、代わりの真空圧源と連通していてもよい(例えば、病院設備内での壁バキューム)。あるいは、または追加で、バックアップ保管容器20は、例えば従来のチュービングを用いて真空圧をバックアップ保管容器20に供給するために、1つまたは複数の収集口32に接続されてもよい。いくつかの代わりの変形において、バックアップ真空口34は、蓋31でなく本体12に位置してもよく、真空ポンプ44または代わりの吸引力源のいずれかに接続してもよい。バックアップ保管容器20の動作は、後に図13および図14を参照してより詳細に述べる。
【0033】
蓋31は、医療処置が終了した後等に、収集袋30から集められた液体を排出するための排出口38を含んでもよい。代わりの変形において、蓋31は、どのような個別の排出口38も持たなくてもよい。代わりに、1つまたは複数の収集口32を用いて、収集袋30を空にしてもよい。
【0034】
上述したように、本体12は、液体収集袋30を受けるように構成されたキャビティ15を定義する。キャビティ15は、様々なサイズおよび形を有してもよい。単なる例として、キャビティ15は、約12L、15L、20L等の容積を有してもよい。あるいは、非常に小さな容積の袋30も使用することができる。比較的大きな容積を有する場合、液体収集袋30は、複数の医療処置に渡って、収集袋30を空にすることなく使用し続けることが可能である。
【0035】
いくつかの例示的な実施形態において、キャビティ85は、図4に示すように、本体12内に取り外し可能に配置された容器80によって定義してもよい。特定の変形において、キャビティ85は、様々な化学および/または洗浄プロセスに(例えばスクラビングする際に)さらされ得るものであり、これらは、キャビティ85の表面に、キズを生じることがある。このようなキャビティ85の表面キズは、キャビティ85の内部の可視度を低下させ得るものであり、このような場合は、キャビティ85の交換が望ましいこともある。よって、取り外し可能な容器80を設けることは、液体収集システム10全体を交換することなしに、キャビティ85を容易に交換可能とすることができる。
【0036】
図4に示すように、容器80は、概略円筒体86と、円筒体86の下端を閉じるためのエンドキャップ88とを含んでもよい。代わりに、六角形、長方形、正方形、または三角形、湾曲状、あるいは他の適切な形状等の、他の断面形状を用いてもよい。円筒体86と、エンドキャップ88との間に、中間の管状部材87を配置してもよい。単に例示として、円筒体86は、透明なアクリル材料を備えてもよく、エンドキャップ88および管状部材87は、PCV材料(またはABS等の他の適切な材料)を備えてもよい。管状部材87とエンドキャップ88は、溶着するかまたは互いに(例えば適切な接着剤を介して)接着してもよく、円筒体86は、管状部材87の内面に形成された対応する環状溝で受けることが可能な、円筒体86から延びる1つまたは複数の環状突起86aを介して、管状部材87に取り外し可能に取り付けてもよい。突起86aが、円筒体86の材料とは異なる材料で作られている場合、当該技術分野で一般に知られている、二個取成形プロセスを用いて、突起86aと円筒体86とを一体形成してもよい。代わりの変形において、突起86aの代わりに、1つまたは複数のOリングを用いてもよい。円筒体86を、管状部材87から分離するには、円筒体86を、所定レベルの力を用いて管状部材87から引き離せばよい。突起86aまたはOリングは、次いで弾性変形し、管状部材87の対応する溝から外れることができる。図27〜図33および図35〜図41を参照して後に詳述するピストンを、容器80の内部に摺動可能に配置してもよい。
【0037】
管状部材87およびエンドキャップ88の構成を使用する目的の1つは、円筒体86のみの交換を可能にすることであり、これにより、管状部材87およびエンドキャップ88は、新しい円筒体86と共に再使用することが可能である。逆に、環状部材87およびエンドキャップ88のみを交換してもく、一方で円筒体86を再使用してもよい。このような交換スキームが望まれない場合、容器80は、どのような個別のエンドキャップ88および環状部材87も持たずに単体として一体形成してもよい。
【0038】
特定の変形において、容器80は、容器80と液体収集袋の蓋との係合を、その間の密閉を強化するようにして促進する、境界コネクタを備えてもよい。例えば、図4および図5は、容器80の円筒体86の上部に配置されるように構成された例示的な境界コネクタ81を示している。境界コネクタ81は、ポリマー、エラストマー、またはゴム等の軟質材料を備えてもよい。単に例示として、軟質材料は、約50〜70の範囲のデュロメータを有してもよい。境界コネクタ81は、円筒体86の上部と取り外し可能に係合するように構成された、環状部材を含んでもよい。例えば、円筒体86の上部は、その外部側壁に沿って円周上を延びるフランジ83を含んでもよく、境界コネクタ81は、フランジ83を係合させるように構成された対応するスナップオン構造を有してもよい。
【0039】
図5に最良に示すように、境界コネクタ81は、円周上で下向きに斜めに延びる弾性密閉フラップ84を含んでもよい。蓋530は、蓋530が容器80の上部開口に挿入された際に、密閉フラップ84に接するように構成された、硬質のリブ564を含んでもよい。蓋530が挿入されると、硬質のリブ564は、密閉フラップ84の表面を圧迫して、密閉フラップ84を、応力を受けない状態(例えば点線で示されている)から応力を受けた状態へと弾性変形させるようにしてもよい。この応力を受けた状態で、密閉フラップ84は、硬質リブ564に対する反力を発揮し、この反力は、蓋530と容器80の間の密閉効果を強化する。密閉効果をさらに強化するために、境界コネクタ81は、その上面から延びて蓋530の周縁の底面に接する圧力リブ82を含んでもよい。
【0040】
収集袋30は、図9に示すように、完全に折りたたんだ状態で医療施設に供給されてもよい。収集袋30をより小さな体積に折りたためることは、生成される医療廃棄物の体積だけでなく、使用前の収集袋30を保管するために必要な保管エリアも減少させることができる。例えば、例示的な実施において、収集袋30は、離れた保管位置に保管する代わりに、アクセスを容易にするために、本体12の保管スペース16内に保管してもよい。あるいは、本体12の外面が、予備の収集袋30の固定または取り付けが可能な1つまたは複数の取付部材を含んでもよい。
【0041】
使用される間、ライナ35は、図10に示すように、流体を受けるために伸張される。本明細書に詳述するように、収集袋30が空にされる間、ライナ35は、元の完全に折りたたんだ状態とほぼ同様の状態に、再び折りたたまれてもよい。収集袋30から、許容量の液体が取り出された後、袋をほぼ折りたたんだ状態で取り外し、廃棄することができる。
【0042】
液体収集プロセスを開始するには、図11に示すように、収集袋30を、折りたたんだ状態でキャビティ15の口部11に設置する。未使用の折りたたまれた液体収集袋は、収集袋の直線部を適切な折りたたみ位置に保つことを助けるストラップまたはバンド等の、保持機構を含んでもよい。この保持機構は、軟質ライナを適切な折りたたみ位置に保つことを助け、軟質ライナを、蓋のどのシールからも離して保持する。この機能は、袋をキャビティ15の口部11に容易に設置することを可能にし、軟質ライナの、蓋のシールとキャビティの口部11の間への挟み込みの防止を助ける。保持機構は、例えば吸引圧が加えられてキャビティの内部へと袋を膨らませるか、または集められた液体で袋が膨らんだ際に破断する、破断可能な材料で構成してもよい。よって、ユーザは、キャビティ15の口部11に収集袋30を設置する前に、バンドを切る必要がない。保持機構は、例えば、紙、プラスチック、または他の適切な材料を備えてもよい。ひとたび定位置に配置されると、収集袋30の蓋31は、キャビティ15の口部11と密閉係合することができ、キャビティ15の内部と収集袋30の外部において、ほぼ気密の密閉容器を形成する。図11a、図11b、および図11cは、本発明の態様に係る、例示的な流体収集システムの様々な機構を示している。
【0043】
図12は、本発明の例示的な態様に係る流体収集および廃棄の順序を示している。図12に示すように、キャビティ15は、第1のコネクタ62、第2のコネクタ64、および第3のコネクタ66の3つの真空コネクタを含んでもよく、これらはそれぞれ、本体12の下部に位置する真空ポンプ44に接続してもよく、あるいは、外部の吸引圧源に接続してもよい。上述したように、フィルタ(例えば図6〜図8に示されるフィルタ70)を、真空ポンプ44と、これら3つの真空コネクタのうちの少なくとも1つとの間に配置してもよい。収集袋30がキャビティ15に配置されると、蓋31の真空口33が、第1のコネクタ62に自動的に接続して、収集袋30の内部空間に吸引力を供給するようにしてもよい。この吸引力は、一方で、収集口32に連通される。真空コネクタ62,64,66のそれぞれは、真空ポンプ44または代わりの真空圧源との連通を選択的に開閉する、適切な弁を含んでもよい。いくつかの例示的な変形において、第3のコネクタ66と関連する弁は、キャビティ15(袋30の外部)と大気の間の流体連通を選択的に確立可能な、三方弁を備えてもよい。以下により詳細に述べるように、この弁の配置は、排出プロセスの間に、ライナ35の折りたたみを妨げないように、キャビティ15内の圧力が大気圧に達することを可能にする。あるいは、第2のコネクタ64は、収集袋30の外部のキャビティ15内における、空気圧の選択的な調節を提供するために、真空圧に対して開いてもよく、または完全に閉じてもよい。
【0044】
収集袋30は、また、収集口32および排出口38と関連する様々な弁を含んでもよい。収集袋30は、真空口33と関連する溢れ弁を含んでもよい。本明細書においてより詳細に述べるように、溢れ弁は、液面が溢れ弁の高さ位置に達するか、または液面が溢れ弁の下にいくらか距離をあけて位置するいくつかの予め選択された遮断高さ位置に達すると、真空口33につながる通路を閉じるように構成してもよい。加えて、液面が予め選択された位置に達したことを検出するセンサを備えてもよく、この検出の際に、センサは、次いで視覚および/または音声フィードバックを操作者に提供して、収集袋30内の液面が、溢れ弁位置に近いことを示すようにしてもよい。収集口32、排出口38、および真空口33に関連するこれらの弁は、図12において、対応する口の近くに模式的に丸で示されている。黒い丸は閉じた弁を表し、白い丸は開いた弁を表している。
【0045】
収集袋30が、ひとたびキャビティ15内に配置されると、第3のコネクタ66が吸引力に対して開き、ライナ35の外部のキャビティ15の内部空間と流体および/または圧力連通し、これにより、図12(B)に示すように、ライナ35をキャビティ15内に膨らませる。この段階では、同図は、収集口32と関連する弁が閉じられることを示しているが、収集口32および排出口38と関連する弁の少なくとも1つが開いて、収集袋30への通気を可能にしてもよい。この動作は、袋30の形を歪ませることなく、ライナ35をキャビティ15内に引き込む。あるいは、いくつかの他の通気孔を設けて、ライナがキャビティ15内に引き込まれるにつれて、ライナ35の内部空間に外気を入れさせてもよい。ライナ35をキャビティに引き込むために、ライナ35は、その下端の近くに配置された密閉部材39(例えば1つまたは複数の密閉リング)を含んでもよい。
【0046】
いくつかの例示的な変形において、密閉部材39は、図35〜図41に示される実施形態を参照してさらに述べられるように、密閉リングを有する成形プラスチックディスク等の、より頑丈な構造を含んでもよい。密閉部材39は、ライナ35とキャビティ15を定義する表面との間に、ほぼ流体密閉のシールを提供する。代わりの実施において、ライナ35は、液体を受ける前に、キャビティ15の底部に引き込まれなくてもよい。代わりに、液体が集められるにつれて、液体の重量が、ライナ35をキャビティ15内に膨らませるようにしてもよい。第2のコネクタ64は、各図において、収集袋30の最下端よりも縦に低い位置に配置して示されているが、図12に示すように、当業者には、第2のコネクタ64は、収集袋30の最下端が、第2のコネクタ64の高さ位置よりも縦に低い位置となるまで、大気に対して選択的に開かないようにしてもよいことが明らかとなるであろう。
【0047】
ライナ35が、ひとたびキャビティ15内に引き込まれると、第1のコネクタ62との連通が開かれ、吸引力を収集袋30の内部空間へと供給し、一方で、収集袋30を通して収集口32へと供給する。吸引カテーテルまたは患者チュービング等の、1つまたは複数の医療装置を、収集口32に接続して、図12(C)に示すように、収集袋30に液体を吸い込ませてもよい。この段階では、収集口32に関連する弁を開いて、収集口32を通して液体を流れさせるようにしてもよい。この液体収集プロセスの間、第2のコネクタ64を開いて、収集袋30の内部空間に加えられた真空力を相殺するようにしてもよく、これにより、ライナ35がその通常の形状を維持できる。すなわち、第2のコネクタ64を吸引力に対して開くことは、ライナ35が、収集袋30の内部空間での負圧の影響下で、蓋31に向けて上に引き戻されることを防止する。
【0048】
収集袋30が満杯および/または空にする必要がある場合、収集システム10を廃棄ステーションへと運び、図12(D)に示すように、収集袋30から集められた液体を抜き取ることができる。この段階で、収集口32と関連する弁は閉じられ、排出口38と関連する弁は開かれる。上述したように、集められた液体が収集袋30から抜き取られるにつれて、第2のコネクタ64は閉じられ、第3のコネクタ66は、大気と連通してキャビティ15内の圧力を大気圧まで増加させてもよい。キャビティ15内の圧力を大気圧に維持することは、キャビティ15と収集袋30の内部空間の間に、十分な圧力差をもたらすことができ、これにより、ライナ35は、集められた液体が収集袋30から抜き取られるにつれて、自ら蓋31に向けて折りたたまれることが可能である。
【0049】
許容量の集められた液体が、収集袋30から取り出された後、ライナ35は、図12(E)に示すように、折りたたみ状態に戻ってもよい。実用の目的では、ライナ35は、後の取り扱いおよび廃棄をより効率的にするのに十分に小さく自身を圧縮できれば、十分であろう。
【0050】
集められた液体が、収集袋30からほぼ取り出された後、収集口32、排出口38、および溢れ弁と関連する弁が、十分に閉じられ、収集袋30の内部空間に空気が流れ込むことを防止する。収集袋30への通気の量を最小化することで、収集袋30を、廃棄するためにほぼ折りたたまれた状態に留めることができる。すなわち、ひとたび内部から真空圧が取り除かれると、多量の空気が袋30の内部空間に漏れて戻ることがないようにする。使用済みの収集袋30は、次いで、キャビティ15から取り外して、例えば、赤い袋に入れて廃棄させることができる。その後、新しい収集袋30をキャビティ15に設置することができ、上述の流体収集プロセスを、次の一連の医療処置のために繰り返すことができる。
【0051】
追加の安全機能を、液体収集袋30の蓋に、少なくとも1つの弁を通して設けてもよい。このような弁の実施が、例えば弁226として図27〜図28および図31に、弁426として図34に、弁542として図51に示されている。弁は、ダイヤフラム弁等の滴下防止の逆止弁、バイアス弁、収集袋へのアクセス口も提供する、ミシガン州ミッドランドのLiquid Molding Systems, Inc. (LMS) により生成された複数の二方弁のうちのいずれか等の二方弁等であってもよい。弁は、接続口を提供し、コネクタが取り外される際にこれをワイピングして滴下を防止し、液体収集弁内の液体が収集袋から漏れ出すことを防止する。例えば、排出プロセスの後で、弁は、収集袋に残った液体が袋から出ることを防止する。よって、液体収集袋の廃棄を含む、システムの使用に関わる技術者や他の人が、液体収集袋内に集められた廃棄物との接触からさらに保護される。
【0052】
特定の状況では、収集袋30は、液体収集プロセスの間に完全または一時的に動作不能となる場合もある。この状態が医療処置に及ぼし得るマイナスの影響を低減するために、バックアップ保管容器20を設けて、医療処置を遮ることなく、液体廃棄物を一時的に保管するようにしてもよい。図13および図14に示される例示的な変形において、保管容器20は、切頭円錐形で概略テーパ状の円筒体26と、円筒体26の上部開口を漏れがないように閉じるように構成されたキャップ25と、を有してもよい。単に例示として、保管容器20は、約3Lの容積を有してもよい。もちろん、保管容器20は、任意の他の適切な形状およびサイズを有してもよい。保管容器20の円筒体26は、加えられる負圧に耐えるのに十分に強い材料でつくられていてもよい。加えて、円筒体26は、保管容器20に集められた液体を見えるようにするために十分に透明な材料を備えてもよい。
【0053】
保管容器20を本体12に係合するために、マウントブラケット18を、本体12の側面から横方向に延ばしてもよい。図13に示すように、保管容器20の円筒体26を、次いで、ブラケット18の開口に挿入し、容器20を直立位置に保持してもよい。特定の変形において、キャップ25は、真空口23と、1つまたは複数の収集口27との、少なくとも2つのアクセス口を含んでもよい。図14に示すように、真空口23は、収集袋30のバックアップ真空口34と、適切な吸引導管28を介して連通してもよく、収集口27は、液体を保管容器20に吸い込ませるように構成された収集チューブ(例示のために、吸引器具自体と吸引器具への接続に使用されたチュービングの両方が、参照番号29を用いて参照される)に取り付けられた適切な医療装置の近端と連通してもよい。この配置は、バックアップ保管容器20を、個別の独立した吸引キャニスターとして機能させ、これにより、収集袋30が満杯または動作不能であっても、システム10の継続的な動作を可能にする。メインユニットと保管容器20の同時の動作または独立の動作のいずれに対しても、十分な弁および接続を提供可能である。
【0054】
図13〜図14は、バックアップ保管容器26との連通を提供する真空口34を蓋に有する変形を示しているが、他の変形では、バックアップ保管容器用の真空口を、本体上の他の位置に設けてもよい。例えば、図1、図20、図22aおよび図53〜図55は、バックアップ保管容器用の真空口を持たない収集容器蓋の変形を示している。例えば、蓋は、排出源との連通を提供するように構成された開口部546を含んでもよい。開口部は、例えば、破断可能な部材544と、二方逆止弁542と、ピン541とを含んでもよい。蓋は、また、例えば大気圧を、キャビティとライナの間の介在空間と連通させるための介在開口部516を含んでもよく、ここで介在開口部は、破断可能な部材514で閉じられている。蓋は、また、流体を流体収集開口に吸い込ませる吸引器具と、それぞれ連通するように構成された、複数の口532を含んでもよい。各口は、係留されたキャップ132bを含んでもよい。蓋は、複数の口の内部開口部と、真空源と連通する開口部との間に位置し、集められた流体を真空源からそらすシェルフ1510を含んでもよい。シェルフは、入ってくる流体を、ライナ壁に向け、遮断弁から遠ざけさせるような形状にしてもよい。蓋は、また、開口部から排出開口部までを囲む仕切り1520を含んでもよい。仕切りは、流体から集められた個体が、廃棄の間に収集容器から出ることを防ぐような形状にしてもよい。蓋は、また、図53〜図55に示されるような追加の機能を含んでもよい。
【0055】
他の取付機構および方法のなかでも特に、ライナは、例えばリッジ1530において、ホットメルトにより蓋に取り付けてもよい。使用前にライナは、また、ライナを蓋に対して折りたたんだ位置に維持する、切断可能なバンドを含んでもよい。
【0056】
蓋の代わりに、例えば液体収集システム10の側の口26aとして、図11aに示すように、バックアップ容器用の真空接続を設けることができる。この変形では、吸引源とバックアップ保管容器26の間の連通は、使い捨て蓋31をバイパスし、バックアップ保管容器26を、真空源に直接接続させる。口26aは、キャップで覆うか、または弁を含んでもよく、かつ、チュービングまたは他の接続装置を取り付けるように構成してもよい。バックアップ保管容器26を保持するように構成されている、ブラケット18は、この例示的な実施において、口/弁26aの開閉を制御するように構成してもよい。
【0057】
個別の真空口34または26aに加えて、複数の口32のうちの1つが、バックアップ保管容器26との連通を提供してもよい。これは、バックアップ容器を、トラップまたは標本収集容器としてさらに使用することを可能にする。
【0058】
バックアップ保管容器および標本収集容器の追加的な変形を含む、液体収集容器、ハウジング、および使い捨て装置のさらなる変形が、2008年3月24日に出願された「交換可能な収集および他の機能を有する流体収集および廃棄システムならびに関連する方法」を題名とする米国特許出願第____号に述べられており、その内容の全てが本明細書に参考文献として組み込まれる。
【0059】
バックアップ保管容器は、使用の前に手動接続を必要とするように構成してもよい。あるいは、バックアップ保管容器は、ひとたび液体収集袋がその容量に達すると、液体収集袋からあふれた液体を自動的に集めるように構成してもよい。この自動構成は、バックアップ保管容器が、上述したような独立のキャニスターとしてよりも、溢れキャニスターとして動作することを可能にする。バックアップ保管容器20は、また、独立した吸引源に取り付けられるように構成してもよい。使い捨て袋を持たないバックアップ保管容器が示されているが、他の実施形態は、装置10のキャビティ35内で用いられる袋30と同様の使い捨て液体収集袋を組み込んでもよい。
【0060】
図15〜図19は、本発明の一態様に係る収集袋130の他の例示的な変形を示している。この変形は、取り外し可能なホース接合部134と、ホース接合部134と連動する安全弁142,144とを含む点が、図1および図9〜図12に示される先の実施と異なっている。図15に示すように、収集袋130は、蓋131と、蓋131に取り付けられて、その間にほぼ密閉された内部空間を形成するライナ135とを含む。ライナ135は、上述の変形のライナ35とほぼ同様であり、よって、ここでは詳細な説明を省略する。
【0061】
図15および図16に示すように、蓋131は、蓋131の上部に位置するスロット136と取り外し可能に係合可能なホース接合部134を含む。ホース接合部134は、スロット136内に形成された、対応するくぼみ138と離脱可能に係合するように構成されたフック部を有するラッチ137を含んでもよい。ホース接合部134が、スロット136に押し込まれると、ラッチ137のフック部は、図19に示すようにくぼみ138と係合し、これにより、ホース接合部134を蓋131に確実に取り付ける。フック部は、くぼみ138と係合する際にわずかなたわみを可能にするために、十分に柔軟にしてもよい。ホース接合部134を取り外すには、例えば、ラッチ137を押し下げて、フック部をくぼみ138から解放すればよい。もちろん、ホース接合部134を取り外し可能に蓋131に固定する他の従来の方法を用いてもよい。蓋131は、また、収集袋130の取り扱いを容易にするために、図17に示すようにハンドグリップ133を含んでもよい。
【0062】
ホース接合部134は、1つまたは複数の収集口132を保持し、これらはそれぞれ、収集袋130に液体を吸い込ませる目的で、1つまたは複数の吸引器具または他の装置(本明細書において区別なく「吸引器具」とも称する)と、吸引チュービングを用いて結合されるように構成されている。ホース接合部134が複数の収集口132を提供するので、1つの収集袋130を用いて、複数の吸引器具から同時に液体を集めるようにしてもよい。図18および図19に最良に示すように、ホース接合部134は、1つまたは複数の流体通路141を定義し、これら通路を通して、液体が、独立した(または複数の)吸引器具から、収集袋130の内部空間に運ばれる。よって、ホース接合部134は、収集袋130と、液体を収集袋130に集めるために用いられる吸引器具およびチュービングとの間のインターフェイスとして機能することができる。加えて、ホース接合部134は、吸引器具およびチュービングが収集袋130から取り外され、適切な廃棄容器(例えば赤い袋)に廃棄される間、液体の滴下を防止または少なくとも最小化する適切な弁(例えば、ダックビル弁、逆止弁、ばね押しプランジャ)を含んでもよい。これにより、ホース接合部134は、医療作業者が潜在的に有害な物質にさらされるリスクを減少させることが可能である。
【0063】
収集口132のそれぞれは、未使用時にそれぞれの収集口132を閉じるフラップ132aで覆ってもよい。フラップ132aは、吸引装置およびチュービングが接続口132から取り外された際に、フラップ132aが自動的に収集口132を閉じることができるように、ばね押しされるか、または付勢されていてもよい。フラップ132aは、フラップ132aがそれぞれの収集口132を覆う際に、ほぼ流体密閉されたシールを定義するように、従来の密閉部材を含んでもよい。あるいは、従来のキャップまたはプラグを、収集口132の解放端に対して、摩擦配置してもよい。例えば、図22aに示すように、収集口132は、係留されたキャップ132bを含んでもよい。あるいは、フラップ132aは、操作者に手動で閉じられるまで、収集口132に対して開位置に留まるように付勢されてもよい。あるいはさらに、収集口132は、各口132を摩擦係合するようにサイズ決めおよび構成されたプラグ等の、他の装置によって閉じられてもよく、この場合、プラグは、蓋131の任意の部分に係留されていてもよい(例えば、弾性の一体成型されたコネクタにより)。
【0064】
ホース接合部134は、ホース接合部134を取り外すことにより、様々な吸引器具およびチュービングを一度に取り外すことができるため、より容易でクリーンかつ迅速な廃棄プロセスを可能にすることができる。そして、これらの器具およびチュービングは、ホース接合部134と一緒に、接続されたまま廃棄することができる。すなわち、複数の器具を、各器具がそれ自体のチュービングによってホース接合部134と接続されるようにして、互いに並列にホース接合部134と接続することができる。次いで、ホース接合部134を、蓋131から取り外すことは、従来の吸引/洗浄装置で必要とされていたように、ホース接合部134から各医療器具を個別に外すことなしに、取り付けられた器具の全て(およびそれらの個別の接続チューブ)をまとめて廃棄することを可能にする。ホース接合部134および蓋131は、滴下防止または低滴下の弁142,144を(以下により詳細に述べるように)含んでもよいため、このような構成は、医療処置の後にホース接合部が取り外され、および/または分解された際に生じる滴下のリスクを最小化する。
【0065】
蓋131は、また、蓋131からホース接合部134を取り外す際に、収集袋130の内部空間からの液体の滴下やはねかけを防ぐために、滴下防止弁142、144を含んでもよい。例えば、図18に示される例示的な変形において、蓋131は、2つの個別の構成要素、上蓋131aと下蓋131bとを含んでもよい。図18に示すように、上蓋131aは、スロット136の底に位置する入口開口部139を定義する。開口部139は、ホース接合部134に設けられた収集口132の個別の流体通路141と連通するように構成されている。代わりの構成において、入口開口部139’は、図17に示すように、スロット136の側面に形成してもよい。流体通路141と入口開口部139,139’の間の流体密閉接続を促進するために、流体通路141と入口開口部139,139’の少なくとも1つが、密閉リング等の適切な密閉部材を含むことにより、ホース接合部134と上蓋131aとの間に密閉嵌合を提供してもよい。
【0066】
下蓋131bは、弁142,144を受けるように構成された弁ハウジング145を定義する。ハウジング145は、収集袋130の内部空間に延びて開口した開口部を(例えばその下端の位置に)定義する。弁142,144は、上蓋131aと下蓋131bの間に介在させてもよい。弁142,144は、ばね押しまたは適切に付勢されたプランジャの形態をとってもよい。ばね144は、ハウジング145に着座させてもよく、プランジャ142は、例えば、入口開口部139に対して押しつけられて、開口部139を閉じてもよい。ホース接合部134が、突起143を含んでもよく、これにより、突起143がスロット136と係合した際に、突起143がプランジャ142を移動させ、開口部139を通して、ホース接合部134の流体通路141と収集袋130の内部空間との間に流体連通を確立する。逆に、ホース接合部134がスロット136から取り外される際、突起143はプランジャ142を解放し、プランジャ142は、その付勢位置に戻って開口139を閉じる。ばね押しされたプランジャ142,144の代わりに、任意の他の適切な弁機構を用いてもよいことが理解されるべきである。例えば、ばね142とプランジャ144の配置は、逆にしてもよく、これらの機能を、蓋131ではなくチューブ接合部134内に配置してもよい。あるいは、ボールまたはフラップを、プランジャ144と置き換えてもよい。いくつかの例示的な実施において、エラストマーまたは他の自己密閉弁を用いてもよい。
【0067】
蓋131は、図19に示すように、上蓋131aと下蓋131bに定義された真空通路149に配置された溢れ弁146を含んでもよい。例示的な変形において、溢れ弁146は、浮動逆止弁を備えてもよい。収集袋130内の液面が、弁146の高さ位置に達すると、弁146が上昇し、真空通路149を閉じて、液体が真空ポンプ44に流れ込むことを防止する。このように、溢れ弁146は、その容量または適度な安全限度を超えた袋130の充填を防止する、自動遮断機能の一部を形成してもよい。図19は、溢れ弁146の高さ位置を、弁142,144の高さ位置よりも縦に高く示しているが、当業者は、溢れ弁146を、弁142,144よりも低い高さ位置に配置してもよいことを理解するであろう。
【0068】
本発明の他の例示的な態様によると、蓋530は、図20〜図22に示すように、単体として一体形成(例えば成形)してもよい。蓋530の単体としての形成は、図15〜図19を参照して上述したように、取り外し可能なホース接合部134の必要性をなくすことにより、製造コストを低下させ、また、流体収集プロセスを簡素化することができる。
【0069】
図20〜図22に示される蓋530は、特に、図22に示すように、蓋530の排出口546を閉じるための破断可能なクロージャ部材544(例えばフォイル、プラスチックフィルム、ゴム)を含む点が、図9〜図12および図15〜図19に示される蓋31,131と異なる。図22aは、液体収集袋用の蓋の変形を示しており、この蓋では、液体収集袋30と吸引源559との連通を提供する通路の外部が、使い捨て蓋の外部における握り部材501として構成されている。この握り部材501は、収集口532と、廃棄口546とから取り除かれた領域を提供し、この領域により、ユーザは、使い捨て蓋を掴み、取り付けおよび取り外しすることができる。握り部材501は、ユーザが、廃棄物を収集および排出する口の領域との接触を避けられるようにしつつ、液体収集袋の取り付けおよび取り外しの両方の容易さを高める。
【0070】
収集袋30,130用に、液体の収集および取り出しの両方に使われる、図9〜図12に示される収集口32および図15〜図19に示される実施形態の入口開口部139,139’とは異なり、図20〜図22の排出口546は、液体収集動作の間は使用されず、収集袋が満杯および/または空にする必要が生じるまで、クロージャ部材544によって密閉されたままとなる。排出口546の構造的特徴および廃棄ステーション(本明細書において区別なく「ドッキングステーション」とも称する)と関連する動作的特性は、図48〜図52を参照してより詳細に説明される。ここに参照される1つの変形は、フォイル等の破断可能なクロージャ部材を述べているが、代わりに他の密閉機構を用いてもよい。例えば、スライドまたは旋回ドアを、排出口546へのアクセスが必要ない場合に排出口の上で停止するように構成し、さらに、排出口546へのアクセスが望まれる場合に手動または自動のいずれかでそこから放れるように構成してもよい。
【0071】
図20〜図22の蓋530は、また、蓋530に介在開口部516を形成して、キャビティを定義する硬質容器と収集袋との間の空間に、排出プロセスの間、吸引圧源(例えば図31、図32および図42に示されるエダクター350を参照)を供給する点が、図9〜図12および図15〜図19の蓋30,130とは異なる。吸引圧源を用いて、排出プロセスの間に収集袋の内側と外側の圧力を等しくすることができ、これにより収集袋は、このプロセスの間、その通常の形状をほぼ維持することができる。介在開口部516は、排出口546のように、液体収集プロセスの間、破断可能なクロージャ部材514によって閉じられている。開口部516の構造的特徴および廃棄ステーションと関連する動作的特性は、図48〜図52を参照してより詳細に説明される。
【0072】
図20〜図22に示される吸引圧において、蓋530は、U字型の構成を有する真空通路550を定義する。第1の端551は、収集袋の内部空間と連通し、第2の端559は、真空源と連通する。真空通路550の第1の端551の近くに、1つの例示的な吸引圧において、蓋530は、ケージ状構造558に収容された浮動ボール555を有する溢れ弁を含む。他の例示的な蓋530は、図27〜図33と関連して図示され説明されるように、多孔質プラスチック弁(PPV:porous plastic valve)等の親水性弁を含んでもよい。収集袋内の液面が、浮動ボール555の高さ位置に達すると、ボール555がケージ状構造558の長手軸に沿って上昇し、真空通路550の第1の端551を閉じる。浮動ボール555の動作的特徴は、図18および図19の溢れ弁146とほぼ同様であり、よって、ここではその詳細な説明を省略する。
【0073】
図23は、本発明の特定の例示的な態様に係る、様々な構成要素および対応する動作特徴を示す、液体収集システム800のブロック図を示している。例示されたシステム800に適用可能な多くの機能は、上に既に詳述されている。液体収集システム800は、システム800の様々な構成要素の動作を制御するための制御器810を含む。例えば、制御器810は、真空ポンプ860を制御するように構成されたモータ制御器820を含んでもよい。モータ制御器820は、システム800の状態を表示し、および/またはモータ制御器820に入力信号を供給して、システム800の様々な構成要素を制御するように構成されたインターフェイスボード830に接続してもよい。例えば、インターフェイスボード830は、システム800への電源を制御するための選択ボタン834と、真空ポンプ860によって生成された真空レベルを調整するための真空レギュレータ836(例えば可変制御ノブ)とを含んでもよい。インターフェイスボード830は、また、システム800の動作特徴および/または状態に関する様々な情報を提供するための1つまたは複数の可視または音響インジケータ833,835,837を含んでもよい。例えば、1つまたは複数のインジケータは、真空レベルインジケータ833(例えば発光ダイオード「LED」ライトバー)と、フィルタを交換する必要があるかどうかおよび/または保管袋がほぼ満杯かどうかを示すためのライトインジケータ835とを含んでもよい。音響アラーム837は、システム800の状態の音声警告またはインジケータを提供してもよい。音響アラーム837によって提供される音声警告または表示は、視覚インジケータ833,835によって提供されるものと重複またはそれらから独立してもよい。インターフェイスボード830は、また、音響アラーム837を無効にするためのスイッチ839(例えばトグルキー)を含んでもよい。インターフェイスボード830は、分離された電源832(例えばバッテリ)によって電力供給されてもよい。
【0074】
システム800は、真空ポンプ860と、真空ポンプ860との接続を必要とする様々な構成要素との間に配置されたフィルタユニット870を含んでもよい。フィルタユニット870は、図7および図8を参照して上述したものとほぼ同様であってもよい。上述したように、フィルタユニット870は、安全遮断弁として機能するために、疏水性材料でつくられたフィルタを含んでもよい。例えば、収集袋855内の溢れ遮断弁851が、液体収集袋855が満杯の場合に誤作動を起こして、袋855に集められた液体を、第1の吸引ライン879aを通してフィルタユニット870に流れ込ませる可能性がある。また、液体収集袋855に不良があり、中に集められた液体が漏れて、キャビティ856に流れ込む可能性もある。キャビティ856内の漏れた液体は、例えば介在ライン898、ベース真空ライン899、および第2の吸引ライン879bを介してフィルタユニット870に流れ込む可能性がある。液体がフィルタユニット870に入り、フィルタに接すると、例えば表面張力を用いて、疏水性材料がフィルタの細孔をブロックし、フィルタユニット870を遮断して、液体が真空ポンプ860に流れることを防止する。
【0075】
システム800は、また、1つまたは複数の追加の安全機能を含んでもよい。例えば、システム800は、図23に示される、フィルタユニット870と介在およびベースライン898,899との間に配置された任意の流体トラップ890を含んでもよい。システムは、また、真空ポンプ860とHEPAハウジング870の間に位置する流体トラップと、真空逆止弁とを含んでもよい。任意の流体トラップ890は、液体収集袋内に配置された溢れ弁146,555と同様の原理で動作してもよい。例えば、図24および図24aは、本発明の例示的な態様に係る流体トラップ890の例示的な変形を示している。流体トラップ890は、1つまたは複数の入口(例えばキャビティ856に接続された介在およびベースライン898,899)および出口(例えばフィルタユニット870に通じる第2の吸引ライン879b)と流体連通する内部容積を定義する容器895を含んでもよい。容器895は、1つまたは複数の入口および出口が固定される取り外し可能なキャップ897を含んでもよい。介在ライン898は、ベースライン899から分岐して示されているが、介在ライン898は、代わりに、別個に独立して容器895と接続してもよい。容器895は、出口879bから容器895に延びた導管893(例えばチューブ)を含んでもよく、導管893には、PPVまたは他の疏水性弁894’あるいは浮動ボール894(例えばポリプロピレンボール)が取り付けられるか、または相互作用する。浮動ボール894は、容器895内の液面が上昇するにつれて、導管893内で上昇する。液面が導管893の上面を超えて上昇すると、浮動ボール894が、導管893の上部によって定義された開口部892に押し当り、フィルタユニット870に通じる出口879bを遮断する。浮動ボール894と開口部892の間の密閉を確実にするために、開口部892にOリング891を備えてもよい。PPVまたは他の親水性弁は、例えば表面張力を用いて、材料の細孔をブロックする親水性材料を備え、液体が材料を通って流れることを防止する。同様の弁が、要素238として示され、図27〜図33と関連して述べられている。単に例示として、容器895は、16oz(約473cc)の容積を有してもよい。
【0076】
システム800は、また、通常はエンドキャップまたは弁で閉じられている緊急バックアップチューブ879cを含んでもよい。バックアップチューブ879cは、代わりの吸引力源840(例えば壁バキューム)に接続するように構成してもよく、これにより、例えば真空ポンプ860が動作不能または利用できなくなった場合、またはフィルタユニット870が遮断した場合に、進行中の医療処置を遮ることなく、システム800が代わりの吸引力源によって動作を継続できる。加えて、バックアップチューブ879cは、バックアップ保管容器向けの真空供給ラインとして機能してもよい。例えば、液体収集プロセスの間に、収集袋855が満杯になるか、または一時的に動作不能になった場合、バックアップチューブ879cをバックアップ保管容器に接続して、保管容器に吸引力を供給するようにしてもよく、これにより、保管容器が吸引キャニスターとして機能し、液体収集プロセスの間に収集される液体を一時保管してもよい。
【0077】
ひとたび収集袋30,130が満杯になるか、または空にする必要が生じると、可搬式の液体収集システム10を、例えば医療作業者170によって廃棄ステーションに運び、図25に示すように、集められた液体を収集袋30,130から排出すればよい。収集袋30,130からの排出は、この袋の廃棄のために不可欠なものではない(例えば、満たされた収集袋30,130は、その内部空間にまだ液体が存在する状態で廃棄してもよい)が、本発明の一態様は、収集袋30,130からの排出が、袋の廃棄によって生じる赤袋廃棄物の量を減少させることを可能にする。
【0078】
いくつかの例示的な変形において、廃棄ステーションは、収集袋30,130の排出口38(図1に示される実施)、入口139,139’(図15〜図19に示される変形)、または排出口546(図20〜図22に示される実施形態)と自動(または手動)接続するように構成された流体コネクタを有するドッキングステーション180を備えてもよい。図15〜図19に示される変形については、システム10のドッキングステーション180への係合の前に、ホース接合部134を取り外してもよい。ドッキングステーション180は、収集システム10が適切に係合していること、および/または排出プロセスが行われていることを示すための適切なインジケータ185を含んでもよい。
【0079】
図26aは、本発明の態様に係る、廃棄ステーション用のインターフェイスボードを示している。インターフェイスボードは、電源への接続を示すライト156と、廃棄ステーションが使用中であることを示す視覚表示157とを含んでもよい。インターフェイスボードは、また、排出サイクルの停止を可能にするスイッチ158を含んでもよい。ボタン158は、サイクルを完全に、または単に一時的に停止することができる。
【0080】
集められた液体を、収集袋30,130から排出するために、いくつかの例示的な実施形態において、ドッキングステーション180は、2005年8月25日に公開された「廃棄物流体の廃棄の方法および装置」を題名とする米国特許出願公開第2005/0183780号に述べられた種類のエダクターを利用してもよく、この開示の全てが、本明細書に参考文献として組み込まれる。代わりに、または追加で、廃棄ステーションは、手動で収集袋30,130に接続して、そこから集められた液体を排出することができる、可動コネクタ(図示せず)を含んでもよい。
【0081】
図27〜図33は、液体収集および廃棄システムの別の例示的な実施形態を示している。図27に示すように、システムは、液体収集袋230と、収集袋230を受けるように構成された硬質容器215とを含む。収集袋230は、蓋231と、蓋231の内側表面に取り付けられ、その間にほぼ密閉された内部空間を形成する折りたたみ可能なライナ235と、を含んでもよい。収集袋230が、硬質容器215の上部に設置されると、蓋231は、容器215の開口部をほぼ密閉することができる。図27に示すように、収集袋230は、収集袋230の内部空間を、適切な吸引源(例えば図1に示す真空ポンプ44)に接続するための、吸引導管233を含んでもよい。吸引導管233は、収集袋230が容器215に設置されると、吸引導管233が自動的に吸引源に接続するように構成してもよいが、操作者によって手動で吸引導管215に接続されるように吸引源を構成してもよい。
【0082】
収集袋230は、吸引導管233の一端に配置された吸引遮断装置238を含んでもよい。より詳細に説明されるように、遮断装置238は、収集袋235内の液面が所定の高さに達した際に、吸引導管233を閉じて、集められた液体が吸引源に流れ込むことを防止してもよい。例示的な一実施形態において、遮断装置238は、液体の通過を防止するフィルタを備えてもよく、このフィルタは、例えば図24aに示される装置894’と同様のものであってもよい。フィルタは、収集袋230内に位置する吸引導管233の近端に配置してもよく、収集袋230内の液面がフィルタよりも上昇してフィルタを水没させた場合に、フィルタが吸引導管233を閉じ、吸引力の供給を遮断して液体収集プロセスを終了させてもよい。代わりに、または追加で、遮断装置238は、液体に触れると膨張して吸引導管233を密閉することができる親水性材料を含んでもよい。特定の実施においては、遮断装置は、蓋から延びるケージ内に配置された浮揚体(疏水性材料によりコーティングまたは覆われていてもよい)を備えてもよく、液面が許容可能な高さ位置よりも上昇した際に、浮揚体が吸引導管を閉じるようにしてもよい。
【0083】
蓋231は、弾性のスリット弁などの軟質弁226によって通常は閉じられているアクセス口220を定義してもよい。後に詳述するように、アクセス口220は、ホース接合部240および排出コネクタ340を受けるように構成してもよい。ホース接合部240または排出コネクタ340が、アクセス口220に挿入されると、軟質弁226をたわませて、アクセス口220を開いてもよい。アクセス口220は、また、本明細書により詳しく述べるように、ホース接合部240および/または排出コネクタ340と関連する弁を開く作動ロッドまたはピン224を含んでもよい。
【0084】
硬質容器215は、図4に示される容器80と同様に、長い管状の形状を有してもよい。硬質容器215は、上述の液体収集システム10のキャビティ15を構成してもよい。容器215は、容器215内に摺動可能に配置されたピストン280(注射器に類似する)を含んでもよい。ピストン280は、ピストン280の外周端に取り付けられたOリング283などの、1つまたは複数の密閉部材を含んでもよい。これにより、ピストン280は、容器215の内部空間を、上空間281と下空間289とに分けてもよい。ピストン280は、また、ピストンの移動中に、ライナ235が容器215の内壁とピストン280の間に挟まれることを防止する、ピストンスクレーパ285を含んでもよい。Oリング283とピストンスクレーパ285を、潤滑性および/または耐久性を高めるために、適切な材料(例えばパリレン)によってコーティングしてもよい。
【0085】
ピストン280は、中間部分に、上空間281と下空間289との間の真空連通を可能にする貫通孔284を含んでもよい。貫通孔284は、よって、上空間281に真空力を供給し、この真空力は、液体収集段階の間に、収集袋230の内部空間内で加えられる真空力を相殺することができ、ライナ235がつぶれることを防止する。ピストン280は、貫通孔284内に位置する逆止弁286を含んでもよい。逆止弁286は、ばね288によって貫通孔284の開口部に対して付勢され、通常は貫通孔284を閉じている。いくつかの例示的な変形において、逆止弁286は、モジュール式の逆止弁差込み内に配置してもよく、この差込みを、貫通孔284に挿入してもよい。
【0086】
容器215は、図29aに示すように、容器215の上部近くに、ピストンスクレーパ285と相互作用するストッパ290を含んでもよい。ストッパ290に加えて、容器は、収集袋の排出の間にピストンが上向きに移動する際に、収集袋がピストンスクレーパ285とストッパ290の間に挟まれることを防止する、挟み込み防止機構291をさらに含んでもよい。挟み込み防止機構の一変形は、容器215の内壁の間に位置する軟質カラー291を含んでもよい。例えば、容器が円筒形である場合、軟質カラーは、軟質の円筒形のカラーを含んでもよい。軟質カラー291は、図29bに示すように、溝292を含んでもよく、プラスチックまたはゴムなどの軟質材料を備えてもよい。ピストン280が容器内で上昇するにつれて、軟質カラー291は、容器の内部に向かって湾曲し、収集袋235を圧縮して容器の壁から押し離し、一方で図32aに示すようにその中の溝を閉じる。これは、収集袋が廃棄の間に折りたたまれるにつれ、ピストンスクレーパ285とストッパ290の間に袋が挟まれることを防止する。
【0087】
図27に示すように、容器215は、下空間289を真空源または大気のいずれかに選択的に接続する、任意の三方弁265を含んでもよい。容器215は、例えば真空源に通気口がある場合、任意の三方弁なしに構成してもよい。例えば、三方弁265は、下空間289と連通する第1の接続262と、大気と連通する第2の接続264と、吸引源と連通する第3の接続268との3つの接続を有してもよい。三方弁265の動作特性は、図28〜32を参照してより詳細に述べられる。容器215は、また、図27に示すように、ピストン280が第1の接続262の高さよりも下がることを防止するストッパ270を、その底の近くに含んでもよい。あるいは、例えばポンプ(図示せず)がオフにされた際に、例えば逆の通気(大気へ)が自然に達成される場合は、弁265はなくてもよい。
【0088】
図27に示すように、ピストン280は、最初に、収集袋230を受けるために、容器215の上部近くに配置してもよい。収集袋230が、その折りたたまれた状態で、容器215内に据え付けられた後、図28に示すように、ホース接合部240をアクセス口220に挿入すればよい。ホース接合部240は、その流体通路245を開閉する通常閉の弁249(例えばダックビル弁、逆止弁、ばね押し弁、ポペット弁)を含むことを除いて、図15、図16、図18、および図19に示されるホース接合部134と同様である。弁249は、アクセス口220内に位置する作動ピン224によって、その通常閉位置から開かれるようにしてもよい。すなわち、アクセス口220に挿入されると、作動ピン224が弁249を押し、通路245を開く。ホース接合部240は、収集袋230が容器215に設置される前に、アクセス口220に挿入してもよい。
【0089】
ひとたび収集袋230が容器215に設置され、ホース接合部240が収集袋230のアクセス口220に確実に配置されると、任意の三方弁265を回転させて、第1の接続262を第3の接続268に合わせて、下空間289内の圧力と連通させればよい。下空間289に加えられる吸引圧は、ピストン280を容器215内に引き込み、これは一方で、図29に示すように、ライナ235をキャビティ内に引き込む。一変形において、ライナ235の内部空間は、大気に解放されており(または下空間289に加えられる吸引圧よりもいくらか大きな圧力下にあり)、ピストン280の下方への移動を促がす。下空間289に加えられる吸引力は、貫通孔284を開いて、上空間281内の過剰空気を排出させるために、逆止弁286の開弁圧よりも大きくてもよく、これは、蓋231と容器215の間のシールを強化することができる。しかし、逆止弁286は、ピストン280が下方に移動する間、閉位置のままにして、下空間289と上空間281の間の圧力差をさらに強くし、キャビティ内でのピストン280の下方移動をさらに促すようにすることが、好ましい場合もある。逆止弁286の感度は、下空間289に供給される吸引圧、上空間281に供給される任意の吸引圧およびライナ235の内部空間に供給される大気(または正)圧、を考慮して選択してもよい。逆止弁感度の選択では、本明細書でさらに述べるように、ピストン280の両側での効率的な圧力差および/またはバランスを利用して、その下方移動を促すことができる。
【0090】
その後、図29に示すように、液体を収集袋230内に吸い込ませることができる。液体収集プロセスは、図12を参照して上述したプロセスとほぼ同様であり、よって、その詳細な説明はここでは省略する。上述したように、液体収集プロセスの間、下空間289内で連続して加えられた吸引力は、逆止弁286を開かせて、吸引圧を上空間281に連通させることができ、これは、液体収集プロセスの間に、収集袋230の内部空間内の吸引力を相殺して、ライナ235のつぶれや歪みを防止または減少することができる。
【0091】
液体収集プロセスは、その後、例えば医療処置の完了などにより終了してもよい。この動作は、また、吸引圧遮断の結果として終了してもよく、これは、例えば液面が遮断装置238の高さまで上昇した場合に起こり得る。例えば、図30に示すように、液面が遮断装置238の高さに達すると、遮断装置238は、自動的に導管233を遮断して液体収集プロセスを停止することができる。液体収集プロセスを継続する場合は、例えば、図13および図14を参照して上述したバックアップ保管容器20を用いて、プロセスを継続してもよい。
【0092】
収集袋230を空にするには、図31に示すように、収集袋230を保持する容器215を、廃棄ステーション300(例えばポンプアセンブリ)まで運べばよい。収集袋230を廃棄ステーション300に接続する前に、1つまたは複数の医療装置を保持しているホース接合部240を取り外し、例えば赤い袋に入れて廃棄してもよい。ホース接合部240の滴下防止弁249は、アクセス口220から取り外す際、流体通路245を閉じる(例えば、作動ピン224が、弁249を開いた状態に保持しなくなる)。また、ホース接合部240を取り外す際、軟質弁226は、その元の形状に戻って、アクセス口220を閉じてもよい。アクセス口220が閉じることは、集められた液体を、廃棄ステーションへの運搬のために収集袋230内に保持することができる。軟質弁226は、また、アクセス口220から取り外す間、ホース接合部240に対するワイピング機能を提供してもよい。このワイピング機能は、取り外しおよび廃棄の間にホース接合部240の滴下をなくすことを助けることができる。
【0093】
図31に示すように、廃棄ステーション300は、集められた液体を収集袋230から抜き取るのに十分な真空源を提供する、エダクター350を含んでもよい。図31に示されるエダクター350に加えて、他の真空または吸引源を用いて、収集袋230から廃棄ステーションへと流体を抜き取ってもよい。例えば、ロータリーポンプまたはピストンポンプなどのポンプ、あるいは他の適切な装置(例えば柔軟膜装置)を用いて、収集袋230の内容物を排出してもよい。収集袋230を廃棄ステーション300に接続するには、ホース接合部240をアクセス口220に挿入するのと同様のやり方で、廃棄コネクタ340を収集袋230のアクセス口220に挿入すればよい。ホース接合部240と同様に、廃棄コネクタ340は、廃棄コネクタ340の遠端を閉じるように付勢された滴下防止コネクタ弁345を含んでもよい。廃棄コネクタ340の挿入は、コネクタ弁345を開かせて、アクセス口220とエダクター350との間の流体連通を確立させることができる。
【0094】
エダクター350は、液体を収集袋230から抜き取るために十分なポンプ力を生成するために、水または他のすすぎ流体源305と、下水道390との間に配置してもよい。すすぎ流体は、水、他の洗浄流体(例えば洗剤または他の流体)、または水と他の洗浄流体の混合からなっていてもよい。上述したように、用語「流体」は、個体粒子を含む液体媒体と、気体および/または微粒子の組み合わせを指すことができる。図31に示すように、エダクター350は、水導管315および排出管380のそれぞれを介して、水源305および下水道390に接続してもよい。水導管315は、手動または電気スイッチなどの他の制御によって制御可能な水弁310を含んでもよい。加えて、ベンチュリ360を適切に(例えば排出管380のエダクター350の近くに)配置して、より大きなポンプ力を生成するようにしてもよい。廃棄コネクタ340を、次いで、排出管335を介してエダクター350に接続してもよい。
【0095】
動作中に、図32に示すように、水弁310を開くことで、水源305からの水が、エダクター350に流れ込み、エダクター350内にポンプ力を生成する。このポンプ力は、ライナ235を折りたたませ、次いで、収集袋230内に集められた液体を、エダクター350へ、そして排出管380を介して下水道390へと流れ込ませる。ライナ235の折りたたみ形状寸法を、所望の排出液体の流れをふさいで妨げないようなやり方で制御するために、逆止弁286を閉位置にセットしてもよい。逆止弁286の閉位置は、ライナ235と容器215の間の空間に空気が流れ込むことを防ぐ。ライナ235の外側の空間に、比較的制限された空気があるため、ライナ235の壁面は、容器215の壁面から遠ざけられず、よって、ライナ235内の液体の流れを遮断しない。この段階で、任意の三方弁265は、下空間289を、図32に示すように、第1および第2の接続262,264を介して大気と連通するように調整してもよい。この選択は、下空間289内の圧力を、排出プロセスの間に大気圧に到達させ、ライナ235の折りたたみと干渉しないようにする。例えば、下空間289の圧力を大気圧に維持することは、上空間281(吸引圧を受ける)と下空間289(大気に解放している)の間の圧力差により、排出プロセスの間にピストン280を上昇させる。ライナ235が折りたたまれるつれてピストン280が上昇するので、ライナ235の折りたたみは、主にピストン280の近くで行われ、排出プロセスの間にライナ235の側壁をふさぐことを効果的に防止できる。
【0096】
廃棄ステーション300は、水導管315から分岐して廃棄コネクタ340に浄水を供給するする導管325を含んでもよい。導管325は、廃棄コネクタ340の内部に流れ込む水を制御する弁320(例えば電磁弁またはボール弁)を含んでもよい。液体が収集袋230から取り出された後、水源305からの浄水を、廃棄コネクタ340の内部に流し込ませてもよく、これは、すすぎまたは洗い流す目的、および廃棄コネクタ340の予防メンテナンスとして、1または複数回オンとオフを繰り返すことができる。この動作は、排出コネクタ340をアクセス口220から取り外す前に行われてもよく、これにより例えば、洗浄水が排出コネクタ340の外部に流れ、次いで、エダクターの吸引により排出コネクタの内部を通して吸い戻されることを可能にする。
【0097】
よって、廃棄コネクタ340は、清浄なすすぎ流体を供給する1つのチャンネルと、汚染された流体を排出する第2のチャンネルとの、2つのチャンネルと連通可能である。第2のチャンネルは、例えば、図32に示すように、また同様に図51を参照して示され述べられるように、第1のチャンネル内に位置してもよい。ボール弁などの弁が、チャンネルのうちの1つ内に配置される。液体収集容器の内容物が排出された後、すすぎ流体が、第1のチャンネルから、弁の中とその周りを流れ、弁の表面全体を洗い流す。弁がボール弁である場合、すすぎ流体は、弁ハウジングの周りの円筒形の通路を流れ、これにより、弁が完全にすすぎ流体ですすがれる。弁を介して、すすぎ流体は、液体収集容器の内容物と同様に、第2のチャンネルに入って排出される。よって、第2のチャンネルは、すすぎ流体によっても洗い流される。この手法は、廃棄コネクタが、それ自体および液体収集容器との接続の両方を、自動的に洗浄することを可能にする。とりわけ、この自動すすぎ機能は、ユーザが医療処置で集められた液体と接触することを防止する。
【0098】
本発明の一態様によると、導管325(廃棄コネクタ340に洗浄水を供給する)は、排出管380と流体連通しており、これを用いて、エダクター350を「充填」し、これにより、収集袋30から(上述したように)流体を吸引する。このようにして、洗浄流体は、エダクターが収集袋30から流体を吸引していない限りは、廃棄接続340に供給されず、意図せず収集袋30に洗浄水を溢れさせることを防止する。
【0099】
ひとたび許容量の液体が収集袋230から取り出され、収集袋230が折りたたまれると、排出コネクタ340がアクセス口220から取り外される。軟質弁226が、次いでアクセス口220を閉じ、収集袋230を密閉し、かつ袋230を折りたたみ状態に維持する。そして、収集袋230は容器215から取り外され、例えば赤い袋に入れられて廃棄される。新しい収集袋230’を、次の一連の医療処置に向けて、図33に示すように、容器215に設置してもよい。
【0100】
図34は、収集袋415のアクセス口420に関連するインターフェイス440(または排出コネクタ340)の例示的な一変形を示している。インターフェイス440は、流体通路445を定義し、例えば通路445の遠端に位置するポペット弁449を有してもよい。アクセス口420は、通常閉の軟質スリット弁426と、作動ピン424とを含む。図34に示される例示的なスリット弁426は、軟質で滴下防止の逆止弁である。この弁は、プラスチック等の軟質材料、ゴムまたは他の適切な材料でつくられていてもよい。加えて、インターフェイス440用の開口部の役割を果たすために、弁426は通常閉の二方逆止弁として機能する。この弁は背圧に耐え、液体収集袋内の真空圧の維持を助ける。この手法は、先に使用された空にされた袋を、ほぼ折りたたんだ状態に維持することを助ける。この手法は、さらに、収集袋内の廃棄物が袋から滴ったり出たりすることを防止することにより、安全機能を提供する。よって、排出された収集袋は、ひっくり返したり絞られたりしても、廃棄物を漏出することがない。インターフェイス440がアクセス口420と係合すると、作動ピン424は、ポペット弁449と係合し、インターフェイス440の流体通路445を開く。また、インターフェイス440の遠端は、インターフェイス440がアクセス口420と係合すると、スリット弁426を係合可能に開く。
【0101】
図35〜図38は、本発明の態様に係るピストン580の他の例示的な実施形態を示している。図37に示すように、ピストン580は、概ね凸状の上面581を有する本体585を含んでもよい。本体585は、ピストン580の上下の空間の連通を可能にする貫通孔580を、その中心に定義する。本体585の上面の下側に、本体585は、逆止弁アセンブリ570を受ける凹部582を形成してもよい。逆止弁アセンブリ570は、支持構造577に包まれた逆止弁575を含んでもよい。支持構造577は、本体585に対し、図38に示すように、例えばネジ573、あるいは他の取付または貼付機構を介して固定してもよい。
【0102】
特定の状況下では、装置に含まれる液体収集袋のライナは、貫通孔586をふさいで、ピストン580上のキャビティ内の空間に対する吸引の供給を妨げることがある。このような妨げを防止または減少するために、複数の通気孔595を有する上げ底592を、本体585の上面581に形成または配置してもよい。上げ底592は、例えば1つまたは複数のネジによって上面581に固定してもよい。この目的のために、図36および図37に示すように、上げ底592は、複数のネジ穴593を含んでもよく、本体585は、上げ底592のネジ穴593と揃えられた複数の対応するネジ穴589を含む。上げ底592は、また、図38に示すように、その底面からほぼ垂直に延び、本体585の上面581からの所望の間隔を維持する複数のスペーサリブ594を含んでもよい。複数のネジ穴593を定義する上げ底592の構造は、上げ底592の底面から下向きに延びて、追加のスペーサとして機能させてもよい。ひとたび、上げ底592が、本体585の上面581に固定または形成されると、複数の通気孔595は、本体585の貫通孔586と連通する。複数の通気孔595に対して均一に真空力を供給するために、本体585の上面581は、貫通孔586から横方向に延びる複数の溝587を定義してもよい。
【0103】
ピストン580は、また、本体585の外周端に取り付けられたOリング588等の1つまたは複数の密閉部材を含んでもよい。本体585は、密閉部材を受けるための1つまたは複数の円周溝を形成してもよい。ピストン580は、また、液体収集袋のライナがキャビティの内壁とピストン580の間に挟まれることを防止するように構成された、スクレーパリング583を含んでもよい。図27〜図33を参照して上述したように、Oリング588およびスクレーパリング580は、潤滑性および/または耐久性を強化するために、適切な材料(例えばパリレン)によってコーティングしてもよい。いくつかの例示的な変形において、スクレーパリング583は、図38に示すように、本体585の周辺端にピン留めあるいは取り付けまたは接着してもよい。ピストンおよびスクレーパリングは、また、1つの連続体を備えてもよい。代わりの実施形態において、Oリング588および/またはスクレーパリング583は、組み立てを容易にするために、例えば二個取成形プロセスによって、本体585内に成形してもよい。ピストン580の動作特性は、図27〜図33を参照して上述したピストン280の動作特性と同様であり、よって、そのさらに詳細な説明は、ここでは省略する。
【0104】
図39〜図41は、本発明の態様と一致するピストン680の他の例示的な実施を示している。ピストン680は、貫通孔686と、弁アセンブリ675を受けるための中央凹部と、を有する本体685を含む。弁アセンブリ676の、貫通孔686および中央凹部に関連する配置は、図35〜図38に示される変形の配置とほぼ同様であり、よって、そのさらに詳細な説明は、ここでは省略する。
【0105】
図39に示すように、本体685は、概ね凸形状を有する上面凹部681を含んでもよい。上面凹部681は、偽底692を構成する材料のシートを受けるように構成してもよく、この偽底は、液体収集袋のライナを構造的に支持し、ライナを上面凹部681の表面から所望の間隔で維持してもよい。上げ底592と同様に、偽底692は、ライナが、ピストン680上のキャビティ内の空間に対する真空の供給を妨げることを、防止することができる。いくつかの例示的な実施においては、偽底692は、1つまたは複数のネジ693あるいは他の取り付けまたは貼り付け機能によって上面凹部681に固定してもよい。ネジ使用の目的のために、本体685は、複数のネジ穴684を定義してもよい。
【0106】
図40に示される変形において、偽底692は、ピストン680の本体685にネジ留めされたプラスチックまたは他の適切な材料メッシュによって形成してもよい。メッシュは、複数の突起695を含んでもよく、これら突起は、液体収集袋のライナを集合的に支持してもよい。代わりの変形において、偽底692は、メッシュに編み込まれたモノフィラメント繊維(例えばナイロン、ポリエステル、ポリプロピレン、PEEK、PTFE)で形成してもよい。さらに他の代わりの変形において、偽底692は、様々な多孔パターン(例えば直線またはジグザグの孔パターン)を有する多孔シートで形成してもよい。単に例示として、多孔シートは、ポリプロピレンまたは高強度PVC製であってもよい。
【0107】
例示的な一実施において、本体685は、貫通孔686を区切る構造から放射状に延びる複数のリブを有して形成してもよい。本体685は、底凹部687を形成してもよい。とりわけ、複数のリブおよび底凹部687による、本体685の形成は、本体685の材料の量を減少(よって製造コストを低減)させるだけでなく、ピストン680の総重量を減少することもでき、ピストン680の動作性を高めることができる。
【0108】
図42は、液体収集システム10と関連する様々な構成要素およびそれらの動作特性を示す、液体廃棄ステーション900の概略図を示している。液体収集袋が満杯になるか、または空にする必要が生じると、可搬性の液体収集システム10は、図25を参照して上述したのと同様に、廃棄ステーション900まで運ばれる。廃棄ステーション900は、基準構造987(図44および図45も参照)と、液体収集システム10の対応するラッチ部材990(図46および図47も参照)を係合するために基準構造987に固定されたラッチ部材980と、を含んでもよい。この手法は、特に、液体収集システム10を確実かつ正確に、廃棄ステーション900に対する所定位置に配置することを可能にする。図45に最良に示すように、廃棄ステーション900のラッチ部材980は、内部空間982を定義して、液体収集システム10のラッチ部材990を離脱可能にロックするための機械式ロック986(図46を参照)を受けるように、サイズ決めおよび構成してもよい。機械式ロック986は、開口部983(図45)を通って突出する部分を含んでもよい。開口部983を通って突出する部分は、保持部材987によって保持してもよい。内部空間を定義する構造は、環状空間981によって囲まれていてもよい。ラッチ部材980は、また、液体収集システム10のラッチ部材990との係合を容易にするためのガイド構造を含んでもよい。ガイド構造は、液体収集システム10に面する方向に延び、概ねテーパ状の内面985と、概ねテーパ状の外面984と、を有していてもよい。
【0109】
液体収集システム10のラッチ部材990は、廃棄ステーション900のラッチ部材980のガイド構造を受けるように構成された主引込構造992を含んでもよい。引込構造992は、ガイド構造の形状に概ね一致した形状を有してもよい。上述したように、ガイド構造の概ねテーパ状の内面および外面984,985は、主引込構造992とガイド構造の位置合わせを容易にすることができる。引込構造992は、また、ガイド構造との位置合わせを容易にするための傾斜面991を有してもよい。図46および図47に示すように、ガイド構造のテーパ状の内面および外面984,985および/または引込構造992の傾斜面991は、初期位置合わせ不良のより大きな許容度を可能にすることができる。
【0110】
ラッチ部材990は、また、ラッチ部材990のベースから延びるシュラウド996を含んでもよい。横断壁999が、シュラウド996を横切って延びていてもよく、ラッチポスト998を、横断壁999に取り付けてもよい。ひとたび、主引込構造992が廃棄ステーション900のガイド構造と位置合わせされると、液体収集システム10を廃棄ステーション900に向けてさらに動かすことによって、シュラウド996が、ラッチ部材980の環状空間981と係合する。環状空間981との係合によって、シュラウド996は、液体収集システム10をガイドして、廃棄ステーション900と正確に位置合わせすることができる。シュラウド996が環状空間981に完全に挿入されると、ラッチポスト998は、液体収集システム10を廃棄ステーション900に確実に固定するように、開口983を介して機械式ロック986と係合してもよい。図42aおよび図42bは、廃棄ステーション900の各セクションの例示的な実施を示している。図42cは、廃棄ステーション900の例示的な機能および動作を示している。
【0111】
図43は、廃棄ステーション900と完全に係合した液体収集システム10を示している。図43aおよび図43bは、廃棄システムから分離された、液体収集システムの例示的な実施を示している。特定の例示的な変形において、液体収集システム10から液体を排出させるためのプロセスを、ラッチスタッド998と機械ロック986とが係合した際に自動的に開始させてもよいが、システムは、システム10が廃棄ステーション900と動作的に係合された後に、操作者が手動で排出プロセスを開始する必要があるように構成してもよい。
【0112】
廃棄ステーション900は、例えば基準構造987に固定され、廃棄ステーション900の近傍で液体収集システム10の存在を検出するように構成されているセンサユニット995を含んでもよい。廃棄ステーション900は、液体排出プロセスの開始前に、廃棄ステーション900における液体収集システム10の存在が、センサユニット995によって確認されるように構成してもよい。よって、センサユニット995を、廃棄ステーション900内の液体排出プロセスの誤った開始に対する安全策として使用することができる。
【0113】
液体収集システム10が廃棄ステーションに確実に設置されると、排出インターフェイス960および介在インターフェイス970が、液体収集システム10の排出口540’および介在口516’と、図48に示すように、それぞれ揃うことができる。介在インターフェイスの使用は任意である。廃棄ステーションは、また、どのような介在接続または介在吸引もなしに機能するように構成してもよい。例示的な実施において、介在インターフェイス970は、固定サポート965を介して、排出インターフェイス960に接続されてもよい。排出インターフェイス960および介在インターフェイス970は、液体収集システムから液体を排出するための適切な排水システムに接続してもよい。いくつかの例示的な変形において、廃棄ステーションのためのドレンシステムは、図42に示すように、液体収集システム10の収集袋から、集められた液体を抜き取るのに十分な吸引圧源を提供するエダクター350を含んでもよい。集められた液体を排出するための、エダクター350および関連するフロー接続は、例えば、図31および図32を参照して上述したものと同様に動作してもよい。
【0114】
廃棄ステーションにおける、エダクター350と液体収集袋30の間のフロー接続は、この変形が、介在インターフェイス970に吸引力を供給するための、排出導管335から分岐する側部導管938を含む点が、図31および図32に示したものと異なっていてもよい。介在インターフェイス970は、図48および図52に示すように、液体収集袋30の蓋530’に形成された介在口516’と接続するように構成してもよい。上述したように、介在インターフェイスは任意であり、廃棄システムは、介在真空からのどうような真空圧もなしに機能するように構成してもよい。例えば、介在ホース接合部970が、介在口516’に挿入されると、介在インターフェイス970の通路917が、図52に示すように、介在空間と連通してもよい。適切な密閉部材918(例えばOリング)を設けて、介在口516’の内面と介在インターフェイス970の外面の間のギャップを密閉してもよい。図20〜図22を参照して上述したように、蓋530’の介在口516’は、液体収集袋の外部のキャビティ内の介在空間と流体連通していてもよく、また、介在空間への吸引力の供給が、排出プロセスの間に、収集袋の内側と外側の圧力を等しくさせてもよく、これにより、排出プロセスの間に、収集袋をほぼ折りたたまれていない状態に留めさせてもよい。蓋530’に、介在口516’を設けることは、排出プロセスの間の液体収集システム10内の電源の必要性をなくすことができ、そうでない場合、図12の第2の真空コネクタ64の機能と同様に、介在空間に吸引源を供給する必要性を生じ得る。他の変形において、液体収集袋の蓋とキャビティ15の上部11の間のシール、および少なくともピストンとキャビティの内壁の間のシールが、介在空間への空気の侵入を防ぐことによって、収集袋の外側の真空圧を維持し、排出プロセスの間に袋の側面が折りたたまれないようにする。袋とキャビティの内壁の間の介在空間への通気を制限することにより、吸引源と介在空間の間の連通は、排出プロセスの間、必要/任意となる。加えて、介在空間への通気は、ピストン内の逆止弁575によって制御してもよい。これらのシールは、収集プロセスの間に、収集袋の内側と外側の圧力の等化を補助し、排出プロセスの少なくとも一部を通して、その圧力を維持し続ける。
【0115】
例示的な変形において、排出プロセスの終わり近くで介在空間への通気を可能にし、大気と介在空間を連通させることにより、液体収集袋30を完全に折りたたむようにしてもよい。例えば、排出サイクルの最後の約30秒間等、廃棄サイクル内の所定の時間に、空気を介在空間に流れさせてもよい。例示的な実施においては、介在空間は、介在口516’および大気との連通を確立させることによって、アクセスされてもよい。例えば、廃棄ステーションは、介在口516’内の破断可能部分を貫通して、排出プロセスの終わり近くで介在空間に空気を流れ込ませてもよい。ドッキングステーションは、排出プロセスの時間を計り、排出サイクルの終了前の所定時間において介在空間との連通を確立する、タイマを含んでもよい。
【0116】
他の変形において、ソレノイド弁または電子弁等の弁を用いて、排出プロセスの終わり近くで、介在空間に通気を提供してもよい。しかし、ドッキングステーションを使用して、介在区間との大気連通を確立することは、廃棄サイクルが、電動でない液体収集容器および可搬式のユニットにおいて動作することを可能にする。
【0117】
一定の例示的な実施形態によると、廃棄ステーションは、直線スライド952を含んでもよく、これに沿って、排出インターフェイス960および介在ホース接合部970を、それぞれ排出口540’および介在口516’と摺動可能に係合してもよい。排出インターフェイス960と介在インターフェイス970の、直線スライド952に対する移動は、例えば、コンプレッサー958または他の適切な移動機構と、フロー制御パイロット956と、フロー制御弁954(例えば二方ソレノイド弁)とにより、図42に示し説明したのと同様に、空気圧で制御してもよい。フロー制御弁954は、電力が失われた場合に、圧力を維持するように構成してもよい。あるいは、接合部960および接合部970を、自動または手動のいずれかで、任意の他の直線作動装置によって制御してもよい。
【0118】
図48および図48aに最良に示すように、排出口540’と介在口516’は、液体収集プロセスの間、破断可能なクロージャ部材544’,514’によって閉じたままにしてもよい。これらの破断可能なクロージャ部材544’,514’は、排出インターフェイス960および介在インターフェイス970が、排出口540’および介在口516’と係合した際に、貫通または切断してもよい。このような貫通を容易にするために、排出インターフェイス960および介在インターフェイス970は、それぞれ、鋭利な遠端966,915を含んでもよい。
【0119】
図49および図50に示すように、排出インターフェイス960は、その通路を開閉する通常閉の弁962,963(例えばダックビル弁、逆止弁、ばね押し弁、ポペット弁)を含んでもよい。図49、図49a、図49b、および図50に示す例示的な変形において、弁は、ばね962によってホース接合部960の遠端向けに付勢されたボール963を含む。弁962,963は、その通常閉の位置から、例えば排出口540’の内部に配置された作動ロッドまたはピン541’によって開いてもよい。
【0120】
よって、弁962,963が、排出口540’に挿入されると、作動ピン541’が、弁962,963と係合して、図50に示すように、排出ホース接合部960の通路を開く。排出口540’は、図51に示すように、通常閉の軟質弁542を含んでもよい。弁542は、図34を参照して上述したスリット弁426と同様であってもよく、よって、そのさらに詳細な説明は、ここでは省略する。排出インターフェイス960が、排出口540’に挿入されると、例えば、弁542がたわんで排出口540’を開いてもよい。
【0121】
図51は、排出口540’と係合した状態の排出インターフェイス960の断面図であり、インターフェイス960を洗浄するための洗浄水の例示的な流れを示している。図42に示すように、廃棄ステーション900は、水導管315から分岐して、排出ホース接合部760に洗浄水または他の洗浄物質を供給する導管325を含んでもよい。収集袋から液体が取り出された後、導管325からの浄水または他の物質を、洗浄チャンバ974を通して排出ホース接合部760の内部に流れ込ませてもよく、これは、1または複数回オンとオフを繰り返して、排出インターフェイス760の予防メンテナンスとしてすすぎまたは洗い流しを行うことができる。洗浄作業は、排出インターフェイス760を排出口540’から取り外す前に行ってもよく、これにより、洗浄物質を、排出インターフェイス760の外部に流れさせ、次いで排出インターフェイス760の内部に吸い戻させることができ、インターフェイス760の内部の構成要素から、残留する流体または他の粒子を洗い流す。
【0122】
廃棄ステーション900は、廃棄ステーション900の状態を示し、かつ/または廃棄ステーション900の様々な機能の制御を可能にするためのインターフェイスボード993を含んでもよい。例えば、図42に示すように、インターフェイスボード993は、液体排出プロセスを停止するための停止ボタンを含んでもよい。インターフェイスボード993は、また、その動作特性、および/または例えばステーションが使用中かどうか等の状態に関する様々な情報を提供する、1つまたは複数の視覚または音響インジケータを含んでもよい。
【0123】
本発明の態様の例示的な実施は、可搬式のユニットと、使い捨て流体収集容器とを含む流体収集システムを含んでもよい。可搬式のユニットは、例えば図2aに示すようなユーザインターフェイスと、例えば図4に示すようなキャビティとを含んでもよく、このキャビティは、使い捨て流体収集容器を受けるように構成されている。キャビティの上部は、図4に示される軟質フランジ81等の、境界コネクタを含んでもよい。可搬式のユニットは、真空ポンプと、HEPAフィルタ/トラップと、ピストンと、ピストン逆止弁とを、図11a〜cに示されるもの等の他の機能とともに含んでもよい。
【0124】
ピストンは、図22aのピストン280に関して示すように、可搬式のユニット内のキャビティに配置してもよい。ピストンは、さらに、キャビティの内壁に当接するスクレーパリングと、ピストンおよびキャビティの内部の側面の間に挟まれた少なくとも1つのOリングと、図35〜図38に示すような逆止弁等の逆止弁アセンブリとを含んでもよい。
【0125】
可搬式のユニットは、また、バックアップ容器に吸引を供給するために、可搬式のユニットの側部に真空口を含む、バックアップ容器を取り付けるための取付片を含んでもよい。
【0126】
流体収集容器は、図10の要素35と同様の折りたたみ可能なライナと、図53〜図55に示される蓋等の蓋とを含んでもよい。図示するように、蓋は、排出源との連通を提供するように構成された開口部546を含んでもよい。開口部は、破断可能な部材と、二方逆止弁と、ピンとを含んでもよい。蓋は、また、例えば大気圧を、キャビティとライナの間の介在空間に連通させるための介在開口部を含んでもよく、この介在開口部は、破断可能な部材によって閉じられている。蓋は、また、流体を流体収集容器に吸い込ませる吸引器具とそれぞれ連通するように構成された、複数の口を含んでもよい。各口は、係留されたキャップを含んでもよい。蓋は、複数の口の内部開口部と、真空源と連通する開口部との間に位置し、集められた流体を真空源からそらすシェルフを含んでもよい。蓋は、また、開口部から排出開口部までを囲む仕切りを含んでもよい。蓋は、また、図53〜図55に示される追加の機能を含んでもよい。
【0127】
ライナは、ホットメルトにより蓋に取り付けてもよい。使用前にライナは、また、ライナを蓋に対して折りたたんだ位置に保持する、破断可能なバンドを含んでもよい。
【0128】
この変形の流体収集システムを使用するために、ユーザは、使い捨て流体収集容器を、可搬式のユニットのキャビティの上部に設置する。蓋が可搬式のユニットに取り付けられると、折りたたみ可能なライナの内部と蓋により形成された空間と、真空源との間で、真空インターフェイスを介して連通が確立される。PPV式の弁等の弁を、蓋の一部に含ませて、液体が真空インターフェイスに入ることを防いでもよい。
【0129】
真空源がオンにされると、真空源は、折りたたみ可能なライナの外部とキャビティの内部との間の介在空間に連通する。この真空圧は、流体収集容器のバンドを破断し、ピストンを第1の位置に引き下げ、例えば図28および図29に示すように、折りたたみ可能なライナをキャビティ内に膨らませる。真空圧は、キャビティの上部と蓋の間に位置するシール、ピストンとキャビティの間に挟まれた少なくとも1つのOリング、およびピストンの中央のピストン逆止弁のうちの少なくとも1つによって、介在空間において維持される。
【0130】
集められるべき流体は、蓋の少なくとも1つの口を通して、膨らんだライナ内に、真空源を用いて吸い込まれる。流体は、例えば図29および図30に示すようにライナを満たす。PPV弁は、流体が真空源に入るのを防ぐ。
【0131】
処置の終了時または液体収集容器の使用が(例えば満杯になり)中断された場合に、可搬式のユニットは、例えば図43に示すように、廃棄ステーションまで運んでドッキングさせることができる。可搬式のユニットは、例えば図44〜図47に示すように、廃棄サイクル中に可搬式のユニットを廃棄ステーションに固定するように構成された取付機構を含んでもよい。廃棄ステーションは、可搬式のユニットの係合を検知して、自動廃棄サイクルを開始してもよい。廃棄ステーションは、また、例えば図26aに示すようなユーザインターフェイスと、図42a〜bに示されるような水道および廃棄物保管所への接続を含んでもよい。廃棄サイクルは、図23、図42および図42cと関連して述べたように進行してもよい。
【0132】
廃棄ステーションは、図51に示すように、流体収集装置の蓋と連通するように構成された排出インターフェイスを含んでもよい。排出インターフェイスは、蓋の破断可能な部材を貫通し、蓋の二方逆止弁を押し開く。排出インターフェイスの開口部に向けて付勢されたボールが、蓋内のピンによって開口部から押し離され、排出インターフェイスが開かれる。
【0133】
例えばエダクターを用いて、吸引が加えられ、流体収集容器の内容物を、排出インターフェイスを介して排出する。内容物が排出されるにつれて、ピストンが、例えば図31〜図32に示すように、第2の位置に移動(例えば上昇)し、ライナが折りたたまれる。例えば図29a〜図32aに示されるような移動機構を、キャビティの内部に設けて、ライナがストッパとピストンの間に挟まれるのを防いでもよい。廃棄サイクルの終わり近くで、大気をキャビティとライナの間の介在空間に連通する蓋の開口部を閉じている破断可能な部材に穴を開けて、介在空間と大気圧との間で圧力調整を行わせ、かつライナを完全に空にするようにしてもよい。
【0134】
廃棄ステーションは、きれいなすすぎ流体を供給する1つのチャンネルと、汚染された流体を排出する第2のチャンネルとの、2つのチャンネルを含むように構成してもよい。第2のチャンネルは、例えば、図32に示すように、また同様に図51に示し説明すように、第1のチャンネル内に配置してもよい。ボール弁等の弁を、チャンネルのうちの1つの内部に配置してもよい。集められた液体収集容器の内容物が排出された後、すすぎ流体が第1のチャンネルから弁の周りを流れ、弁の表面全体を洗い流す。弁がボール弁である場合、すすぎ流体は、弁ハウジングの周りの円筒形の通路を流れ、これにより、弁が完全にすすぎ流体によってすすがれる。弁を介して、すすぎ流体が第2のチャンネルに入り、液体収集容器の内容物と同様に排出される。よって、第2のチャンネルも、すすぎ流体によって洗い流される。この手法は、廃棄コネクタが、それ自体および液体収集容器との接続の両方を、自動的に洗浄することを可能にする。
【0135】
この時点で、可搬式のユニットを、廃棄ステーションから切り離すことができ、使い捨て流体収集容器を、取り外しおよび廃棄することができ、新たな使い捨て流体収集容器を挿入して、流体収集システムを他の処置のために用意することができる。
【0136】
以上、本発明の態様を、その1つまたは複数の好適な変形を参照して説明および例示したが、これらの態様を、そのような詳細説明に限定することは、本出願者の意図ではない。むしろ、本出願者は、本発明の範囲に含まれる変形の、本明細書に提示されたものおよび当業者に既知のもの双方の全ての均等物によって、本発明の態様を定義することを意図している。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体収集システムであって、
上部開口を有する容器と、
前記上部開口を閉じるように構成された蓋と、
前記蓋が前記上部開口を閉じた際に、前記蓋と前記容器の間に配置されるようにして前記蓋に取り付けられた軟質ライナと、を備え、前記ライナと前記蓋は、間にほぼ密閉された内部空間を定義し、
前記蓋は、前記内部空間が流体を受けるアクセス口を含み、
前記軟質ライナは、前記内部空間から流体が取り出されるにつれて、少なくとも部分的に折りたたまれた状態に折りたたまれるように構成されている、流体収集システム。
【請求項2】
前記容器の上部開口と前記蓋との間に位置するシールをさらに備え、前記シールは、前記容器の内部と前記ライナの外部との間の空間に空気が入るのを防止する、請求項1に記載の流体収集システム。
【請求項3】
前記容器内で前記軟質ライナの下に位置するピストンと、
前記ピストンの端と前記容器の内部との間に位置する少なくとも1つのシールと、をさらに備え、前記シールは、前記ピストンの下からの空気が、前記ピストンの上の前記容器の密閉部分に入ることを防止する、請求項2に記載の流体収集システム。
【請求項4】
前記蓋のアクセス口と結合するように構成された排出コネクタを有するポンプアセンブリをさらに備える、請求項1に記載の流体収集システム。
【請求項5】
前記内部空間が流体を受ける前記アクセス口は、前記排出コネクタが結合するように構成された前記アクセス口と同じものである、請求項1に記載の流体収集システム。
【請求項6】
前記内部空間が流体を受ける前記アクセス口は、前記排出コネクタが結合するように構成された前記アクセス口とは別のものである、請求項1に記載の流体収集システム。
【請求項7】
流体の処理方法であって、
蓋と前記蓋に取り付けられた軟質ライナとによって定義された収集袋のほぼ密閉された内部空間に流体を受けること、および
前記流体を前記内部空間から取り出すこと、を備え、前記流体を取り出すことは、前記流体が前記内部空間から取り出される間、前記ライナが折りたたまれることを可能にする流体の処理方法。
【請求項8】
前記収集袋を、硬質容器に設置することをさらに備える請求項7に記載の流体の処理方法。
【請求項9】
前記収集袋の外部と前記硬質容器との間の介在空間の空気圧を制限することをさらに備える、請求項8に記載の流体の処理方法。
【請求項10】
前記空気圧を制限することは、前記介在空間と大気との間に少なくとも1つのシールを提供することを含む、請求項9に記載の流体の処理方法。
【請求項11】
前記空気圧を制限することは、吸引源を前記介在空間に取り付けることを含む、請求項9に記載の流体の処理方法。
【請求項12】
液体を取り出す間の所定の時間に、前記介在空間への大気のアクセスを可能にすることをさらに備える、請求項9に記載の流体の処理方法。
【請求項13】
前記流体を受けることおよび取り出すことは、少なくとも1つのアクセス口を通して行われる、請求項7に記載の流体の処理方法。
【請求項14】
流体収集容器であって、
軟質ライナと、
前記軟質ライナに取り付けられ、前記軟質ライナとの間にほぼ密閉された内部空間を定義する蓋と、を備え、前記蓋は、
前記収集容器が流体を受ける少なくとも1つの吸引器具と連通するように構成された開口部と、
吸引源のアクセス口と連通するように構成された開口部と、を含み、
前記軟質ライナは、第1の位置まで伸張し、第2の位置まで折りたたまれるように構成されている流体収集容器。
【請求項15】
流体を収集する前に、前記軟質ライナを、ほぼ折りたたまれた位置に維持するように構成された保持機構をさらに備える、請求項14に記載の流体収集容器。
【請求項16】
前記保持機構は、破断可能な材料を備える、請求項15に記載の流体収集容器。
【請求項17】
前記流体収集容器は、キャビティに受けられるように構成されており、
前記蓋と前記キャビティの上部との間に挟まれて配置されるように構成されたシールをさらに備える、請求項14に記載の流体収集容器。
【請求項18】
少なくとも1つの吸引器具と連通するように構成された前記開口部は、前記蓋から分離可能な部分に配置されている、請求項14に記載の流体収集容器。
【請求項19】
排出源と連通するように構成された開口部をさらに備える、請求項14に記載の流体収集容器。
【請求項20】
排出源との連通が確立されていなければ、排出源と連通するように構成された前記開口部から、流体が出ることを防止する安全機構をさらに備える、請求項19に記載の流体収集容器。
【請求項21】
前記安全機構は、逆止弁を含む請求項20に記載の流体収集容器。
【請求項22】
前記排出源と連通するように構成された前記開口部は、破断可能なシールをさらに含む、請求項19に記載の流体収集容器。
【請求項23】
前記流体収集容器は、キャビティに受けられるように構成されており、前記蓋は、
吸引源と、前記ライナの外部と前記キャビティの内部の間に位置する空間との間に、介在的連通を提供するように構成された開口部をさらに備える、請求項14に記載の流体収集容器。
【請求項24】
前記軟質ライナを前記蓋に取り付けるスナップリングをさらに備える、請求項14に記載の流体収集容器。
【請求項25】
前記ライナは、前記蓋にホットメルト接着されている請求項14に記載の流体収集容器。
【請求項26】
密閉された前記内部空間と、吸引源のアクセス口と連通するように構成された前記開口部との間に位置する弁をさらに備え、
前記弁は、ひとたび液体と接触すると、前記吸引源のアクセス口に流体が入ることを防止するように構成されている、請求項14に記載の流体収集容器。
【請求項27】
前記弁は、浮動ボール型の弁である請求項26に記載の流体収集容器。
【請求項28】
前記弁は、親水性材料を含む請求項26に記載の流体収集容器。
【請求項29】
少なくとも1つの吸引器具に取り付けられるように構成された開口部、および真空源に取り付けられるように構成された開口部からなる群から選択された少なくとも1つ内に、滴下防止弁をさらに備える請求項14に記載の流体収集容器。
【請求項30】
流体収集システムであって、
使い捨て収集容器と、
使い捨て収集容器受けハウジングと、を備え、前記ハウジングは、
キャビティと、
吸引源と、
ユーザインターフェイスと、を含み、
前記使い捨て収集容器は、
前記ハウジングに取り付けられるように構成された蓋と、
前記吸引源と連通するように構成されたインターフェイスと、
前記蓋と共にほぼ密閉された内部空間を形成するようにして、前記蓋に取り付けられた折りたたみ可能なライナと、を含み、前記ライナは、前記キャビティ内で膨張可能に構成されている、流体収集システム。
【請求項31】
前記吸引源と連通するように構成された前記インターフェイスは、ひとたび前記弁が液体と接触すると、流体が前記吸引源に入ることを防止するように構成された弁を含む、請求項30に記載の流体収集システム。
【請求項32】
前記弁は、浮動ボール型の弁である請求項31に記載の流体収集システム。
【請求項33】
前記弁は、親水性材料を含む請求項31に記載の流体収集システム。
【請求項34】
前記吸引源と前記キャビティの内部との間の連通インターフェイスをさらに備え、前記連通インターフェイスが開いている際、前記吸引源との連通が、前記キャビティ内での前記ライナの膨張を生じさせる、請求項30に記載の流体収集システム。
【請求項35】
前記キャビティと前記使い捨て収集容器の前記蓋との間に位置するシールをさらに備え、前記シールは、前記キャビティの内部に空気が入ることを防止するように構成されている、請求項30に記載の流体収集システム。
【請求項36】
前記キャビティ内で、前記使い捨て収集容器の近くに位置するピストンと、
前記ピストンと前記キャビティの間に位置する少なくとも1つのシールと、をさらに備え、前記少なくとも1つのシールは、前記ピストンの下からの空気が、前記キャビティ内の、前記ピストンと前記使い捨て収集容器の間の空間に入ることを防止するように構成されている、請求項35に記載の流体収集システム。
【請求項37】
前記ピストン内の弁をさらに備え、前記弁は、前記容器内の前記使い捨て収集容器と前記ピストンの間の空間から空気が排出されることを可能にし、前記ピストンの下からの空気が、前記キャビティ内の前記使い捨て収集容器と前記ピストンの間の空間に入ることを防止するように構成されている請求項36に記載の流体収集システム。
【請求項38】
前記収集装置は、前記ピストンが第1の位置に移動されると、前記キャビティの内部側から、前記ライナを移動させるように構成されている移動機構をさらに備える、請求項36に記載の流体収集システム。
【請求項39】
前記ハウジングは、前記ハウジングに、溢れ容器を取り付けるように構成されている取付部をさらに備える、請求項30に記載の流体収集システム。
【請求項40】
前記ハウジングは、前記キャビティの下に位置し複数の車輪を有するベースをさらに備える、請求項30に記載の流体収集システム。
【請求項41】
前記ベースは、前記ハウジングを取り外し可能に廃棄システムに取り付けるように構成された固定機構を含む、請求項40に記載の流体収集システム。
【請求項42】
前記使い捨て収集容器の前記蓋は、前記キャビティの内部と前記軟質ライナの外部の間の介在空間との連通を可能にするように構成された介在開口部を備える、請求項30に記載の流体収集システム。
【請求項43】
前記使い捨て収集容器の前記蓋は、少なくとも1つの吸引器具と連通するように構成された開口部を備え、前記吸引器具を通して、前記使い捨て収集容器が流体を受けることができる、請求項30に記載の流体収集システム。
【請求項44】
前記使い捨て収集容器の前記蓋は、
廃棄装置と連通するように構成された開口部と、
廃棄装置との連通が確立されていなければ、廃棄装置と連通するように構成された前記開口部から、流体が出ることを防止するように構成された安全機構と、をさらに備える請求項43に記載の流体収集システム。
【請求項45】
前記安全機構は、逆止弁を含む請求項44に記載の流体収集システム。
【請求項46】
廃棄物廃棄システムであって、
吸引源と、
廃棄物保管所への導管と、
ユーザインターフェイスと、
前記吸引源を、折りたたみ可能な流体収集容器の蓋の開口部と連通させるように構成されたコネクタと、を備え、前記吸引源は、前記折りたたみ可能な流体収集容器の内容物を、前記廃棄物保管所への導管に排出するように構成されている廃棄システム。
【請求項47】
前記吸引源は、エダクターと、すすぎ流体源とを含む請求項46に記載の廃棄システム。
【請求項48】
前記エダクターは、ベンチュリシステムを備える請求項47に記載の廃棄システム。
【請求項49】
前記折りたたみ可能な流体収集容器から内容物が排出された後、前記容器のすすぎを行うように構成されたすすぎ機構をさらに備える、請求項47に記載の廃棄システム。
【請求項50】
前記すすぎ機構は、
前記すすぎ流体源を、前記コネクタと連通する第1のチャンネルと、
前記導管を、前記コネクタと連通する第2のチャンネルと、
前記第1および第2のチャンネルのうちの少なくとも1つ内の弁と、を含み、
前記第1のチャンネルの少なくとも一部は、前記第2のチャンネル内に位置し、前記すすぎ機構は、前記弁、前記コネクタ、および前記第2のチャンネルをすすぎ流体で洗い流すように構成されている、請求項49に記載の廃棄システム。
【請求項51】
前記吸引源は、前記弁から出るすすぎ流体を、前記廃棄物保管所への前記導管に抜き出すように構成されている、請求項50に記載の廃棄システム。
【請求項52】
前記コネクタにおいて、弁をさらに備え、前記弁は、
開口部と、
付勢機構と、
前記付勢機構と前記開口部の間に位置するボールと、を含み、前記付勢機構は、前記ボールを付勢して、前記弁の前記開口部を閉じさせる、請求項46に記載の廃棄システム。
【請求項53】
前記折りたたみ可能な液体収集容器の蓋に、前記吸引源を追加の開口部と連通させるように構成された導管をさらに備え、前記追加の開口部は、前記流体収集容器の折りたたみ部分の外部の空間と連通する、請求項46に記載の廃棄システム。
【請求項54】
前記コネクタは、前記折りたたみ可能な流体収集容器の前記開口部内の破断可能なクロージャを貫通するように構成されている、請求項46に記載の廃棄システム。
【請求項55】
前記折りたたみ可能な流体収集容器を受けるハウジングを、前記廃棄システムに固定するように構成された固定機構をさらに備える、請求項46に記載の廃棄システム。
【請求項56】
前記固定機構の係合を検出する検出機構をさらに備える、請求項46に記載の廃棄システム。
【請求項57】
前記廃棄システムは、前記検出機構が前記固定機構の係合を検出すると、前記折りたたみ可能な流体収集容器の排出プロセスを自動的に開始するように構成されている、請求項46に記載の廃棄システム。
【請求項58】
前記ユーザインターフェイスは、停止機構をさらに備える、請求項46に記載の廃棄システム。
【請求項59】
蓋と軟質ライナとを有する流体収集容器に流体を収集する方法であって、
折りたたみ位置に付勢されたライナを有する流体収集容器を、吸引源と連通するための開口部を含む容器受けハウジングに挿入すること、
前記流体収集容器を、前記吸引源に取り付けること、
前記流体収集容器を、少なくとも1つの吸引器具に取り付けること、および
前記吸引源を、前記流体収集容器を介して前記少なくとも1つの吸引器具と連通させることによって、前記流体収集容器に流体を収集することを備える、流体収集容器に流体を収集する方法。
【請求項60】
前記ライナを膨張させることをさらに備える、請求項59に記載の流体収集容器に流体を収集する方法。
【請求項61】
前記ライナを膨張させることは、吸引源を前記ライナの外部と連通させて、前記ライナを膨張させることを含む、請求項60に記載の流体収集容器に流体を収集する方法。
【請求項62】
前記ライナを膨張させることは、集められた内容物の量によって、前記ライナを膨張させることを含む、請求項60に記載の流体収集容器に流体を収集する方法。
【請求項63】
前記吸引源と前記流体収集容器との間に弁を設けることをさらに備え、
前記弁は、ひとたび前記弁が液体と接触すると、流体が前記吸引源に入ることを防止するように構成されている、請求項59に記載の流体収集容器に流体を収集する方法。
【請求項64】
前記弁を設けることは、親水性材料を備えた弁を設けることを含む、請求項63に記載の流体収集容器に流体を収集する方法。
【請求項65】
前記弁を設けることは、浮動ボール型の弁を設けることを含む、請求項63に記載の流体収集容器に流体を収集する方法。
【請求項66】
前記流体収集容器を前記真空源に取り付けることは、前記流体収集容器を前記ハウジングに挿入した際に自動的に行われる、請求項59に記載の流体収集容器に流体を収集する方法。
【請求項67】
前記ハウジングは、前記ライナが膨張するキャビティを含み、前記流体収集容器の前記ライナを膨張させることは、前記ハウジング内の前記ライナと前記キャビティの内部の間の介在空間からの排出を行うことを含む、請求項59に記載の流体収集容器に流体を収集する方法。
【請求項68】
前記流体収集容器に流体を収集する間、前記収集装置内の前記ライナと前記キャビティの内部の間の介在空間において真空圧を維持することをさらに備える、請求項67に記載の流体収集容器に流体を収集する方法。
【請求項69】
前記真空圧は、少なくとも1つのシールによって維持される、請求項68に記載の流体収集容器に流体を収集する方法。
【請求項70】
溢れ容器を、前記ハウジングに取り付けること、および
前記溢れ容器に流体を収集することをさらに備える、請求項59に記載の流体収集容器に流体を収集する方法。
【請求項71】
前記溢れ容器に標本を収集することをさらに備える、請求項70に記載の流体収集容器に流体を収集する方法。
【請求項72】
前記溢れ容器を吸引源に取り付けることをさらに備える、請求項70に記載の流体収集容器に流体を収集する方法。
【請求項73】
前記流体収集容器内の前記ライナ内で、集められた流体が所定量に達したことを検知することをさらに備える、請求項59に記載の流体収集容器に流体を収集する方法。
【請求項74】
前記集められた流体が前記所定量に達すると、音響アラームおよび視覚アラームからなる群から選択された少なくとも1つを開始することをさらに備える、請求項73に記載の流体収集容器に流体を収集する方法。
【請求項75】
音響アラームが開始されており、
停止ボタンが押されると前記音響アラームを停止すること、および
所定時間後に前記音響アラームを再開することをさらに備える、請求項74に記載の流体収集容器に流体を収集する方法。
【請求項76】
前記所定量は、前記流体収集容器の容量の80%を超える量である請求項73に記載の流体収集容器に流体を収集する方法。
【請求項77】
軟質ライナを有する流体収集容器からの排出を行う方法であって、
第1の位置まで膨張する軟質ライナを有するハウジングを受ける流体収集容器を、廃棄システムに固定すること、
前記流体収集容器を取り付けて、第1の導管を、前記廃棄システム内の吸引廃棄源と連通させること、および
前記流体収集容器の内容物を排出させることによって、前記流体収集容器の前記軟質ライナを、第2の位置まで折りたたむことを備える、流体収集容器からの排出を行う方法。
【請求項78】
前記軟質ライナを折りたたむことは、前記内容物を排出する間、前記軟質ライナの外部に対する空気圧を制限することを含む、請求項77に記載の流体収集容器からの排出を行う方法。
【請求項79】
前記流体収集容器の内容物を排出する間、所定の時間に、前記軟質ライナの外部に対する空気圧を制限することを止めることをさらに備える、請求項78に記載の流体収集容器からの排出を行う方法。
【請求項80】
前記流体収集容器の内容物を、前記第1の導管に排出すること、および
第2の導管の周りにすすぎ流体を供給することをさらに備える、請求項77に記載の流体収集容器からの排出を行う方法。
【請求項81】
前記第1および第2の導管の間に位置する弁を、前記第2の導管を通してすすぎ流体によって洗い流し、前記すすぎ流体を、前記第1の導管を通して排出することにより、前記導管をすすぐことをさらに備える、請求項80に記載の流体収集容器からの排出を行う方法。
【請求項82】
前記流体収集容器から、取付片を取り外す際に、前記取付片をワイピングすることをさらに備える、請求項77に記載の流体収集容器からの排出を行う方法。
【請求項83】
前記取付片が取り外された後に、前記流体収集容器から流体が出ることを防止することをさらに備える、請求項82に記載の流体収集容器からの排出を行う方法。
【請求項84】
前記ハウジングが前記廃棄システムに固定されたことを検出することをさらに備える、請求項77に記載の流体収集容器からの排出を行う方法。
【請求項85】
前記ハウジングが前記廃棄システムに固定されたことを検知すると、廃棄サイクルを自動的に行うことをさらに備える、請求項84に記載の流体収集容器からの排出を行う方法。
【請求項86】
前記流体収集容器への開口部内の破断可能なクロージャを、前記取付片により破断させることをさらに備える、請求項77に記載の流体収集容器からの排出を行う方法。
【請求項87】
第2の取付片を、前記流体収集容器内の第2の開口部に取り付けること、および
前記軟質ライナの外部と、前記軟質ライナが位置するキャビティの内部との間の介在空間を吸引することをさらに備える、請求項77に記載の流体収集容器からの排出を行う方法。
【請求項88】
前記流体収集装置内の前記第2の開口部内の破断可能なクロージャを、前記第2の取付片によって破断させることをさらに備える、請求項87に記載の流体収集容器からの排出を行う方法。
【請求項89】
前記流体収集容器を前記取付片に取り付ける前に、前記流体収集容器の一部を取り除くことをさらに備える、請求項77に記載の流体収集容器からの排出を行う方法。
【請求項90】
蓋と軟質ライナとを有する収集容器内に、流体を収集および排出させる方法であって、
第1の位置に折りたたまれた軟質ライナを有する流体収集容器を、吸引源を含む容器受けハウジングに挿入すること、
前記流体収集容器を、前記吸引源に取り付けること、
前記流体収集容器を、少なくとも1つの吸引器具に取り付けること、
前記軟質ライナを、第2の位置まで膨張させること、
前記吸引源を、前記流体収集容器を通して前記少なくとも1つの吸引器具に加えることにより、前記流体収集容器内に流体を収集すること、
前記液体収集容器を、廃棄源への導管に接続された取付片に取り付けること、
前記流体収集容器の内容物を前記廃棄源に排出することにより、前記収集容器の前記軟質ライナを、第3の位置まで折りたたませることを備える、流体を収集および排出させる方法。

【図1】
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【図2】
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【図2a】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図7a】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図11a】
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【図11b】
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【図11c】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図22a】
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【図23】
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【図24】
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【図24a】
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【図25】
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【図26】
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【図26a】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図29a】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図32a】
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【図33】
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【図33a】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図42a】
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【図42b】
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【図42c】
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【図43】
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【図43a】
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【図43b】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【図47】
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【図48】
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【図48a】
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【図49】
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【図49a】
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【図49b】
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【図50】
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【図51】
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【図52】
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【図53】
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【図54】
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【図55】
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【公表番号】特表2010−522061(P2010−522061A)
【公表日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−500951(P2010−500951)
【出願日】平成20年3月24日(2008.3.24)
【国際出願番号】PCT/US2008/003818
【国際公開番号】WO2008/118398
【国際公開日】平成20年10月2日(2008.10.2)
【出願人】(397037834)アレジアンス、コーポレイション (21)
【住所又は居所原語表記】1430 Waukegan Road, Waukegan, Illinois 60085 United States of America
【Fターム(参考)】