説明

流体容器

流体容器が、流体容器の外周を画定する外壁と内壁とを備える。内壁が、所定の位置で前記外壁に連結され、他の位置で前記外壁から隔てられて、前記外壁との間に隙間が提供される。ある実施形態では、内壁が完全体または連続体で、液体燃料が内壁内に貯蔵される。他の実施形態では、液体燃料が内壁および外壁の間に受けられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は一般に燃料タンクなどの流体容器に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車の燃料タンクが金属およびプラスチック材で作れてきた。燃料タンクが、使用される様々な用途に応じて様々な大きさや形状に形成される。乗用車で使用される燃料タンクが、たとえば衝撃時の破裂に対する抵抗力や燃料蒸気の炭化水素に対する浸透性に対する要求に応えなければならない。標準的なプラスチック燃料タンクが、単一の壁または材料を有し、そして、該壁が単一の材料または異なる材料の多層から形成される。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
流体容器がその外周を画定する外壁および内壁を有する。内壁が、ある位置で外壁に連結され、他の位置で外壁から隔てられて外壁および内壁の間に隙間が提供されて良い。ある実施形態では、内壁が完結また連結されて、液体が内壁に蓄えられる。他の実施形態では、液体が内壁及び外壁の間で受けられる。
【0004】
流体容器を形成する方法が、外壁を形成する工程と、内壁を形成する工程と、
少なくとも内壁の一部を外壁内に提供する工程と、外壁および内壁を型でブロー成形して、流体容器の外周を画定する外壁および所定の位置で外壁に連結されると共に、他の位置で外壁から隔てられた内壁を提供する工程と、を備えて良い。
【0005】
以下、好適な実施形態および最良な形態ついて、添付の図面を参照しながら、その詳細を説明して明白にする。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】ポリマー容器を形成するための装置の概略断面図である。
【図2】2つに分離された外壁、および2つに分割された外壁および2つに開いて型間に配設された内壁用のパリソンを示す図1の装置の概略図である。
【図3】2つの型が閉じ、内壁用のパリソンのブロー成形の後を示す図2の装置の概略図である。
【図4】図3の矩形4内の装置の部分を示す拡大図である。
【図5】2つに開口した型の中の2重壁容器の断面を示す装置の概略図である。
【図6】別法の成形工程を用いて容器を形成する装置の概略図である。
【図7】内壁および外壁の間の構造要素を有する容器を形成するための装置の概略図である。
【図8】予め形成された内容器および該内容器の周りに形成された外壁を有する容器を形成するための装置の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
図面をさらに詳細に参照すると、図1が装置10を示し、装置10が、燃料タンクなどの複数の壁を有する容器を形成するように用いられる。図5に示すように、燃料タンク12が、たとえば、外壁14および該外壁内に設けられた内壁16を有する。外壁14が燃料タンク12の外側外周を画定する外側表面18を有し、さらに望ましくは、内壁16が外壁14の中に完全に包まれる。外壁14および内壁16がそれぞれ単一の層から形成されても良く、または1つまたは両方が、材料が一緒に合わさった多層から形成されても良い。代表的な多層壁が、内側および外側構造層(たとえばHDPEで形成された)、炭化水素の貫通する透過性に高い抵抗を示す材料(たとえば、ナイロンまたはEVOH材)で形成された構造層間の隔壁層、構造層および蒸気隔壁層間のすべての層の接着を促進する接着層、を備える。言うまでもなく、何れの適切な材料、所望の層数および層の配置が、外壁14および内壁16に用いられる。少なくともある実施形態では、外壁14および内壁16の両方が蒸気隔壁層を含んで良い。これらの実施形態では、内壁16が燃料が貯蔵される燃料タンク12の内容積を画定し、2つの完全な蒸気隔壁層が提供されて(各壁に1つ)、炭化水素の燃料タンクを貫通する透過性を下げる。
【0008】
装置10が押出機20(図1、2)、および、たとえば燃料タンク12の外壁14が形成される形成表面28を有する1つまたは複数の型24、26を含む。外壁および内壁14、16の1つまたは両方を形成するために、1つまたは複数の溶融したパリソン22が、型が開いたときに、押出機20から押し出され、型の半分24、26の間に供給される。型半分24、26が閉じると、ブローピン30がパリソン22内に供給され、型が閉じられて、加圧された流体、たとえば空気がパリソン22の中に供給されて、型内でパリソンが膨張する。一般的に、図1が、燃料タンク12の外壁14が、最初にまたは予め成形されていることを図示している。この実施形態では、次に、カッター32(図1)が外壁14を切断して2つの区分または半分14a、14b(図2)に、一般的には型半分24、26の分離線に沿って切断する。次いで、型半分24、26および外壁半分14a、14bが、開かれてまたは分離されて、外壁14の内部へ連絡する。次いで、内壁16用の材料が外壁半部14a、14b間および/または内に位置付けされる。
【0009】
内壁16が、部分的または全体的に冷却されて固化されすでに成形された構造形態で供給される場合もある。外壁区分14a、14bがまだいくらか溶融している状態で型を閉じたときに、外壁14が内壁16に接着、溶接、または溶融されて一体にされる。内壁16が外壁14の内面36と同じではない形状の外面34または外周を含む。このように、型が閉じると、隙間38(図5参照)が内壁16および外壁14間に他の位置に供給された状態で、外壁14が選択された位置のみで内壁16に接触する。
【0010】
別法では、図2に示すように、内壁16が溶融パリソン22の形状で供給されても良く、外壁14としての同じ押出機20から供給されても良い。上記のように、型半分24、26が開いたときに、内壁パリソン22が一般に外壁半分14a、14b間に配設される。この実施形態では、次に、図3に示すように、型半分24、26が閉じて、内壁パリソン22を外壁パリソン14a、14bおよび型半分の中に封じる。型を閉じると、外壁半分14a、14bが接着、溶接、溶解して一緒になるか、または一緒に連結されて、単一で連続して完結する外壁14が形成される。型を閉じる前にまたは型を閉じながら、ブローピン30が内壁パリソン22内に挿入されて加圧空気が内壁パリソン22内に注入され、パリソンが膨張して外壁14に接触する。少なくとも少し溶融している外壁および内壁が、互いに接着、溶接、溶融接着されて、外壁および内壁14、16を堅固に連結する。何れの成形の形状、処理であっても、リブ40やノブなどの連結部分が内壁および外壁14、16の1つまたは両方に画定され得るし、または、他の構成要素(たとえば、内壁または外壁として材料の同じ部分、と一体に、またはそれから形成された構成要素)が、壁14、16間に挿入されて、壁を共に連結することを促進する。連結部分40または外壁の他の非平坦の部分が、平坦な、一般的に平板な壁に比べて、外壁の剛性および強度を向上させる。少なくともある実施形態では、連結部分が外壁に窪み、または内壁の外側への突出部、またはそれの両方を含む。もちろん、他の配置も可能である。たとえば、溝または他の割れ目が1つの壁に設けられて、別の壁の材料が受けるかまたは割れ目を覆って、内壁および外壁の間の接続を促進する。非平坦部が、連結部分の領域の中、および内壁および外壁の間接続の1つまたは複数の点または位置にあって良い。
【0011】
内壁パリソン22が膨張すると、空気が外壁および内壁14、16間に封止される。この空気が加圧されると、外壁14を型半分24、26に向けて動かして、最後に外壁14が成形、形成される。他の実施形態では、補助または追加の加圧空気が外壁および内壁14、16間に供給されて、外壁および内壁14、16の最終の成形をさらに制御すると共に、たとえば、壁間のエアポケットまたは隙間38の所望の配置またはサイズを確実にする。これは、主ブローピン30の第2出口、または1つまたは複数の第2ブローピン42(図3、4)で実現される。次に、外壁および内壁14、16間の圧力が所望のとおりに制御されて、内壁パリソン22内に供給された圧力より大きくまたは小さくされる。少なくとも今日では、通常、外壁および内壁14、16が同時に最終ブロー成形される。
【0012】
型に接触すると、外壁14が内壁16よりも早く冷却し、少なくともある実施形態では、該内壁が型半分24、26に直接に接触しない。したがって、外壁が冷却して固化しながら、内壁16がそれよりも軟らかく溶けている状態にあり、その結果、内壁がさらに所望に形成または成形され得る。1つの典型的な処理では、内壁16が外壁14に対してさらに変形するように、ブロー成形圧が減じられる。内壁16の変形は、少なくとも部分的に、外壁14および内壁16間のポケットまたは隙間38内の空気圧によって促進される。内壁16のこの変形が外壁および内壁14、16の連結箇所間に球状部、屈曲、波型、または他の非平坦部44を供給する。このように、外壁14への2つの接続点間における内壁16の少なくともある区分が、非平坦、または非直線で、代わりに接続点間で曲線を付けて作られるかまたは曲げられる。これら変形または曲線で曲げられた部分44が内壁16の強度および剛性を向上させる。図5に示すように、少なくともある実施形態では、内壁が1つまたは複数点46で自身に係合および接着する。内壁が、内壁および外壁が共に接続される位置から離れた1つまたは複数の位置で自身と接着されても良い。
【0013】
上記のように、外壁および内壁14、16が直接に連結されない壁間にエアポケットまたは隙間38が形成される。これにより、二重壁タンク12が、外壁および内壁14、16が連結される領域、および当該壁が離れる領域を有する。ある実施形態では、これら隙間38が気泡または他の材料で埋められて、剛性、強度、温度安定性、ノイズ隔離/抑制が、または他の理由によって、高められても良い。少なくともある実施形態において、隙間が内壁および外壁の1つまたは両方の隣接の連結部分間に形成される。
【0014】
図6に示すような別の案のように、外壁および内壁14、16が、同軸のパリソン50、52から形成されるか、または1つのパリソンが別で受けられても良い(たとえば、必ずしも同軸でなくても良い)。パリソン50、52が同時にまたは異なって押し出されて、型を閉じる前に、型半分24、26間で一緒に位置付けられて良い。1つまたは複数のブローピン54が、空気などの圧力流体を内壁パリソン52および/またはパリソン50、52間に供給して、少なくとも所定の隙間38の領域における分離を維持する。型半分24、26が一緒に閉じた後に、図2、3に示されるように、本実施形態における成形処理が、外壁24の事前に成形された半分14a、14b間に内壁パリソン22が位置付けられることと同じであっても良い。
【0015】
壁14、16間、および/または内壁16自身の中の接続領域が、燃料タンク12の構造的な完全性を向上させる。したがって、接続領域が、外壁および内壁14、16の1つまたは両方の強度の弱い領域に提供されて補強する。たとえば、接続の多くの領域が、通常平坦または平板である大表面積のある内壁16および/または外壁14の領域に提供される。隙間38が内壁16の内容物(たとえば燃料)を外周の環境から隔離、安定させる。このような隔離には、音隔離(燃料の振れ、はね飛びの騒音を静める)および温度隔離が含まれる。
【0016】
外壁14が約2〜10mmの平均厚さを有し、内壁16がやはり約2〜10mmの平均厚さを有して良い。1つの形状においては、壁14、16を合わせた平均厚さが約10mmであり、外壁14および内壁16がそれぞれ約5mmの厚さであって良い。このような例では、同じ押出機ヘッドが用いられ、しかし必ずしも必要ではないが、それぞれの壁を形成する。特には、燃料が通常外壁および内壁14、16間に存在しないように内壁16が連続して液体燃料を含むように用いられる場合、2つの壁を提供することで、タンク12が別の構成要素または物体に接触される車両事故や他の事故の間に、燃料がタンク12から漏れ出す可能性が減じられる。これが事実であるのは、外壁14が穴があくか破裂する場合でも、燃料がタンク12内にまだ保持されるように、内壁16がなってなくてもよいからである。さらには、内壁16が燃料揺れを大幅に減じることで、単一壁燃料タンク12に比較して、タンク内での炭化水素蒸発生成が減少される。さらに、このことが炭化水素のタンクからの流出を減少させる。内壁が外壁の内部全体またはそれの部分内に密着するようなサイズとされる。少なくともある実施形態では、内壁の容積が、外壁の内面で画定される容積の約40%から95%の間であって良い。
【0017】
構造構成要素が内壁および外壁の1つまたは両方の上に、またはそれら壁間に提供される。図7に示される実施形態では、構造構成要素60が外壁62および内壁64間で受けられる。構造構成要素60が内壁および外壁の1つまたは両方への構造的補強を提供する。または、あるいはその代わりに、構造構成要素が他の機能を提供し、たとえば、内壁で画定されるエンクロージャや、内壁および外壁または両方の間の隙間、の通気などである。また、構造構成要素60が1つまたは複数のポンプや、流体移動導管、接続部、フィルタなどの、流体ルーティン構成要素を含んでも良い。
【0018】
図7の実施形態では、構造構成要素60が、容器の少なくともある補強を提供し、かつ、例としては、外壁62を比較的単純な形状で形成できる。すなわち、例示のように、外壁62が、一般にリブや角、曲げなどのある壁ほどの強度はなく、比較的薄い材料で形成される一般に平坦な側壁66を有する。図7に、構造構成要素60が内壁および外壁に接着や連結される、ウェブ、もしくは隔離して相互接続されたまたは分離されたチューブのシリーズを有する。構造構成要素が、外壁62および内壁64の間の接続点を規定し、またはそれらを相互接続する。供給されるチューブまたは他の構造構成要素60が、中空や剛体、柔軟体で、任意の所望のサイズ、形状で良い。このように、外壁用の型が外壁の製造を促進し、金型費を抑え、外壁の材料均一性を向上させ、より薄い壁の使用を可能とするが、というのは、外壁が、延在し、重ねられ、折り曲げられ、もしくは、材料が形成または成形中に薄くなる傾向にある角などの領域が少ないからである。
【0019】
図8に示す実施形態では、内壁が、予め形成された容器70で少なくとも一部画定される。次いで、外壁72が予め形成された容器70の少なくとも一部の周りまたは封止して供給され、内壁および外壁のある容器を提供する。予め形成された容器70が任意の好ましい方法、たとえば、射出成形、ブロー成形などで、これに限定しないが、形成されて良い。少なくともある実施形態では、予め形成された容器70が、外壁72に連結されるか、該外壁内に配設される前に、最終形状に形成されて良い。すなわち、少なくともある実施形態では、後述するように、外壁に結合されるときに、予め形成された容器が大幅には形状が変わらない。
【0020】
予め形成された容器70が、外壁72内に案内される前に、製造工程でまだ温かいかまたは予熱される。予め形成された容器70が任意の所望の形状を有し、かつ望ましくは、流体を貯めるのに用いられる様々な構成要素74を含んでも良い。さまざまな構成要素には、たとえば、ポンプやチューブ、フィルタ、通気導管、バルブなどが含まれる。これら構成要素が、予め形成された容器内、容器の外側、または両方に配置される(そして、内壁および外壁の間で少なくとも部分的に受けられる)。
【0021】
この容器を形成するために、外壁72が上記のように外壁の材料が初期に型半分24、26に膨張し、切断または他に分離、切り離されて形成され、次いで、型半分24、26が開かれ、予め形成された容器70が開口された型半分間に配設される。次いで、型半分24、26が一緒に閉じて、外壁72が最終的に形成され予め形成された容器70へ合わされる。
【0022】
予め形成された容器70および外壁72が任意の好適な材料で形成され、かつ、任意の所望のサイズ、形状にされる。予め形成された容器および/または外壁がさまざまな構造部品を含んで、ここに記載したように外壁の剛性を向上させる。加えてまたはそれに代わって、構造構成要素が内壁および外壁の1つまたは両方に、もしくはその中に、もしくはそれらの間に設けられる。少なくともある実施形態では、限定しないが、たとえば、自動車燃料タンクにおいて、内壁および外壁70、72が厚さ2〜6mmの間である。
【0023】
内壁および外壁、ならびに1つまたは両方の壁の改善された剛性部品が、より強固で剛性のある流体容器を提供できる。流体容器が、それに圧力がかかるシステムに使用されるのに容易に適応する。そして、耐浸透が重要とされる内壁および外壁の両方が、そこを浸透する蒸気に耐える材料から形成されるか含んで、耐浸透材料の2つの分離層を提供する。さらに、通気装置または層が、内壁および外壁にまたはそれらの間に配設されて、蒸気流れを抑制し、かつ蒸気が燃料容器から流出することを抑制する。
【0024】
本明細書に開示した発明の形態が、現在の好適な実施形態を構成するものの、多くの他の形態が可能である。発明の可能な等価な形態または変形を本明細書ですべて説明するものではない。本明細書で用いた用語は単に説明用であり、むしろ限定的であること、ならびに、発明の趣旨および範囲から逸脱しない限りにおいてさまざまな変更が可能であることは明白である。
【符号の説明】
【0025】
10 装置
12 燃料タンク
14、62、72 外壁
16、64 内壁
20 押出機
24、26 型
22、50、52 パリソン
30、54 ブローピン
32 カッター
34 外面
36 内面
38 隙間
40 リブ
42 第2ブローピン
60 構造構成要素
66 側壁
70 容器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体容器の外周を画定する外壁と、
所定の位置で前記外壁に連結されると共に、他の位置で前記外壁との間に隙間が設けられるように前記外壁から隔てられる内壁と、
を備えたことを特徴とする流体容器。
【請求項2】
前記内壁が、前記外壁に溶着されていることを特徴とする請求項1に記載の流体容器。
【請求項3】
前記内壁が、燃料の貯蔵される内容積を画定することを特徴とする請求項1に記載の流体容器。
【請求項4】
前記内壁が、少なくとも1つの蒸気障壁層を備えることを特徴とする請求項3に記載の流体容器。
【請求項5】
前記外壁が、少なくとも1つの蒸気障壁層を備えることを特徴とする請求項4に記載の流体容器。
【請求項6】
前記内壁および前記外壁それぞれが、多層の異なる材料から形成されていることを特徴とする請求項1に記載の流体容器。
【請求項7】
前記外壁が、平均で厚さ2〜10mmとされていることを特徴とする請求項6に記載の流体容器。
【請求項8】
前記内壁が、平均で厚さ2〜10mmとされていることを特徴とする請求項6に記載の流体容器。
【請求項9】
前記内壁が、予め形成された容器によって画定されることを特徴とする請求項1に記載の流体容器。
【請求項10】
前記外壁に、または、前記内壁および前記外壁の間に、構造要素がさらに設けられていることを特徴とする請求項1に記載の流体容器。
【請求項11】
前記構造要素が、前記外壁および前記内壁を相互に連結することを特徴とする請求項10に記載の流体容器。
【請求項12】
流体容器を形成する方法であって、
外壁を形成する工程と、
内壁を形成する工程と、
少なくとも前記内壁の一部を前記外壁内に提供する工程と、
前記外壁および前記内壁を型でブロー成形して、前記流体容器の外周を画定する前記外壁、および所定の位置で前記外壁に連結されると共に他の位置で前記外壁から隔てられた前記内壁を提供する工程と、
を有していることを特徴とする流体容器を形成する方法。
【請求項13】
最初に前記外壁を前記型でブロー成形し次いで2つの部分に分割することで、前記型を開いて前記内壁を前記型の中および前記外壁の前記2つの部分の間に配設し、次いで前記内壁をブロー成形することを特徴とする請求項12に記載の流体容器を形成する方法。
【請求項14】
前記内壁をブロー成形しながら、前記内壁の中ならびに前記内壁および前記外壁の間に、加圧流体を供給することを特徴とする請求項13に記載の流体容器を形成する方法。
【請求項15】
前記外壁を円筒状のパリソンから形成し、前記内壁を前記外壁のパリソンの中に配置された円筒状のパリソンから形成することを特徴とする請求項12に記載の流体容器を形成する方法。
【請求項16】
前記内壁および前記外壁を同時にブロー成形し、前記ブロー成形の工程中に、加圧流体を前記内壁の中ならびに前記内壁および前記外壁の間に供給することを特徴とする請求項15に記載の流体容器を形成する方法。
【請求項17】
前記内壁および前記外壁の間に、複数のエアポケットを形成することを特徴とする請求項16に記載の流体容器を形成する方法。
【請求項18】
前記内壁の最終ブロー成形の前に、前記外壁および前記内壁の間にエアポケットを形成することによって、前記外壁が、前記内壁のブロー成形時に前記型に移動して当接されると共に、前記エアポケットが前記内壁および前記外壁の間に残留している状態で成形されることを特徴とする請求項17に記載の流体容器を形成する方法。
【請求項19】
流体容器を形成する方法であって、
外壁を形成する工程と、
前記外壁の少なくとも一部を分離して前記外壁の内部を露出させる工程と、
予め形成された容器を前記外壁の内部に中に供給して前記容器の内壁を画定する工程と、
前記外壁を前記予め形成された容器の周りで閉じる工程と、
前記外壁を型の中でブロー成形して、前記流体容器の外周を画定する前記外壁、および少なくとも所定の位置で前記外壁に連結される前記内壁を提供する工程と、
を備えたことを特徴とする流体容器を形成する方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2013−521155(P2013−521155A)
【公表日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−555423(P2012−555423)
【出願日】平成23年3月3日(2011.3.3)
【国際出願番号】PCT/EP2011/053163
【国際公開番号】WO2011/107533
【国際公開日】平成23年9月9日(2011.9.9)
【出願人】(500385968)ティーアイ オートモーティヴ テクノロジー センター ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (7)
【氏名又は名称原語表記】TI Automotive Technology Center GmbH
【Fターム(参考)】