説明

流体投与装置

吸入器であって、閉位置と開位置との間で移動可能な1以上のカバー部材(11,12)と、貯蔵器基板(20)の上に形成された複数の個別の貯蔵器(21)と、非投与位置と投与位置との間で移動可能である可動支持手段(50)と、投与位置で1つの貯蔵器を開ける貯蔵器開手段(80)と、前記可動支持手段を前記投与位置に向けて押しやるロード手段(800)と、前記可動支持手段を非投与位置に保持するブロック手段(100)と、前記ブロック手段を解放する解放手段(60)と、を有し、前記ロード手段は、前記カバー部材に接続されたカム面(910)と協働する弾性変形可能なロード部材(51)を有し、当該カム面は、前記ロード手段に負荷をかける作りの第1の部分と、負荷をかけられたロード手段と協働する第2の部分とを有する、という前記吸入器。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は流体投与装置に関し、より具体的には乾燥粉末吸入器に関する。
【背景技術】
【0002】
乾燥粉末吸入器は従来技術においてもよく知られており、様々な種類が存在する。第1の種類の吸入器は、多数ドーズ分の粉末を収容する貯蔵器を有したものである。当該吸入器は計量手段を有し、当該計量手段によって、1回の駆動ごとに貯蔵器から前記粉末を1ドーズ分取り出すことが可能であり、ユーザへの投与のために前記1ドーズは放出ダクトに持ち込まれる。また、別の種類の吸入器として、複数ドーズ分の粉末を1ドーズずつ事前ドーズ分け貯蔵器にパッケージしておき、吸入器が駆動される度に貯蔵器のうち1つを開ける、という特徴のものがある。そうした作りでは、個々のドーズが放出される直前になって初めて開けられるので、粉末の密封はより効果的に実現される。こうした個別の貯蔵器を作るため技術は、すでに様々なものが提案されている。例えば、細長いブリスタ一ストリップや、複数ブリスタを円形の回転ディスク上に配置したものである。カプセルなどの個別の貯蔵所を有し、前記貯蔵器はその使用直前に吸入器にロードされる、という作りの吸入器についても、従来技術において記述されている。こうした装置の効果は、全ドーズを器具の内部に格納しておく必要がないので、前記器具をコンパクトにすることができる、という点である。しかしながら、明らかに、この吸入器は使用が難しい。ユーザが、使用のたびに、あらかじめカプセルを吸入器にロードする操作を強いられるからである。上述したものを含め、全ての既存の種類の吸入器は、その構造および操作の種類に関連して、効果と短所との両方が見られる。従って、特定の吸入器では、駆動時のドーズの正確性および再現性に関して問題がある。加えて、投与効率(すなわち、ドーズのうち、ユーザの肺に効果的に進入して有益な治療効果を発揮する部分の割合)についても、いくらかの数の吸入器で問題が存在する。そうした特定の問題を解決するための解決策は、ドーズの放出を患者の吸入動作に同期させることである。ただし、それでもやはり問題は生じうる。特に問題が生じるのは、通常吸入動作に先立ってドーズが放出ダクトにロードされ、その後、吸入動作に同期して放出される、という種類の装置である。その問題とはすなわち、ユーザが(マルチドーズ用の貯蔵器からでも、個別のドーズ貯蔵器からでも)ドーズをロードするタイミングとユーザが吸入動作を行うタイミングとの間に、ユーザが吸入器を落とす、振る、あるいは、望ましくない(または不適当な)やり方で操作した場合に、前記ドーズが器具の内部に撒き散らされてしまい、ユーザはドーズの全てまたは一部を失う危険がある、ということである。その場合、装置の次回使用の際に過剰投与が起こる危険が大きなものとなりうる。ドーズが完全には投与されていないと認識したユーザが、新規のドーズを器具にロードすると、この新規のドーズが吸入される際に、器具の中に残った前回ドーズの一部が新規のドーズと共に放出されることになり、それが過剰投与を引き起こす。治療を計画に基づいて行う場合、こうした過剰投与は非常な害をもたらすおそれがあり、全ての国の当局は、過剰投与の危険をできる限り抑制するために、従来に比べてより厳しい規制を課しつつある。個別の貯蔵器を開く操作に関しては、密封層の剥離や剥ぎ取りが提案されてきた。しかし、そうした操作では、特に開手段を吸入動作によって駆動する必要がある場合に問題が生じる。貯蔵器を開くために加える力については、確実に開くことを保証しつつ、次の貯蔵器まで開けてしまう危険が生じないようにする、という形で制御することが難しいのである。変形例として、密封層または密封壁に穴を開ける操作が提案されているが、そうした操作の場合の問題として、切られた壁の一部分に貯蔵器内のドーズの一部が引っ掛かってしまう危険があり、そうなると計量の正確さと再現性とが保証されない。
【0003】
本発明の目的は、上で述べた問題の生じない流体投与装置(特に乾燥粉末吸入器)を提供することである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】国際特許公報第01/26720号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
具体的には、本発明の目的は、製造および組立が簡単かつ安価であり、使用時の信頼性が高く、駆動時の計量正確性および計量再現性を保証し、治療対象領域(特に肺)へのドーズの相当部分の投与を可能にすることで治療効果に関して最適な成果を実現し、安全かつ効果的なやり方で過剰投与の危険を回避する、そして、可能な限り小型であると共に、全てのドーズに関して放出に至るまで密封と絶対的な保全性とを保証する、という吸入器を提供することである。
【0006】
本発明のもう1つの目的は、ドーズの投与不足の危険を避け、ユーザが吸入動作を行った後にしか、貯蔵器の開動作、ドーズの放出、そして、放出されたドーズのカウントは行われない、という装置を提供することである。加えて、本発明は、ユーザが装置を操作したものの吸入動作は行わなかった、という場合でもドーズが失われてしまう危険はない、という装置を提供することを目的とする。
【0007】
本発明はまた、放出済みのドーズ数または未放出で残るドーズ数をカウントすることの可能な装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
そこで、本発明が提供するのは、流体投与装置であって、投与開口部を備えた本体と、閉位置と開位置との間で移動可能な1以上のカバー部材と、薬品粉末などの流体を1ドーズずつ格納している複数の個別の貯蔵器であって、貯蔵器基板の上に形成された前記貯蔵器と、前記貯蔵器基板を受けとめるものであり、非投与位置と投与位置との間で移動可能である可動支持手段と、貯蔵器開手段であって、駆動されるたびに1つの貯蔵器を開ける前記開手段と、を有し、前記貯蔵器基板は、前記可動支持手段と共に、前記開手段と協働していない非投与位置と、前記開手段が1つの貯蔵器を開く投与位置との間で移動可能であり、そして、前記可動支持手段を前記投与位置に向けて押しやるロード手段と、前記可動支持手段を非投与位置に保持するブロック手段と、前記ブロック手段を解放して、前記可動支持手段が前記貯蔵器基板と共に前記投与位置に向かって移動することを可能にする、トリガ手段と、を有し、前記ロード手段は、カム面と協働する弾性変形可能なロード部材を有し、当該カム面は傾きの異なる2以上の面を有し、それらの面は、前記ロード手段を変形させる、および/または、前記ロード手段に負荷をかける、という作りのカム面の第1の部分と、前記の変形させられた、および/または、負荷をかけられたロード手段と協働するカム面の第2の部分と、である、という装置である。
【発明の効果】
【0009】
また、効果的な構成として、前記弾性変形可能なロード部材は圧縮スプリングで成ること、とする。
また、効果的な構成として、ロッドが前記スプリングと前記カム面との間に配置されており、前記カム面に接したロッドの移動によって、前記スプリングは圧縮および/または圧縮解除されること、とする。
【0010】
また、効果的な構成として、前記カム面は、前記可動支持手段に形成されており、傾斜した第1の部分と傾斜のより小さい第2の部分とを有し、前記ロッドは、スプリングが圧縮されている際はカム面の前記第2の部分と協働し、その際、前記ロッドからカム面の前記第2の部分に加わる力は、カム面の前記第2の部分に対して実質的に垂直であること、とする。
【0011】
また、効果的な構成として、カム面と接触するロッドの端部は、前記カム面の上でのスライド移動を容易にするプロフィールを有すること、とする。
また、効果的な構成として、前記プロフィールの面は、少なくとも部分的に丸く、そして好ましくは球形であること、とする。
また、効果的な構成として、前記弾性変形可能なロード部材は可撓性ロッドで成ること、とする。
【0012】
また、効果的な構成として、前記ロッドは、前記可動支持手段に固定されており、前記カム面と協働する突起部を有すること、とする。
また、効果的な構成として、前記カム面は、前記ロード手段に作られた溝によって形成されており、当該溝の中で前記突起部がスライド移動すること、とする。
また、効果的な構成として、前記溝は、前記ロッドを曲げる第1の溝部分と、第2の溝部分とを有し、前記ロッドは曲げられた状態で前記第2の溝部分と協働すること、とする。
【0013】
また、効果的な構成として、前記ブロック手段は、吸入動作の作用を受けて変形する手段に一方の端部において接続されたロッドを有し、当該ロッドは、他方の端部において、前記可動支持手段と協働するように作られたブロック部材を有すること、とする。また、効果的な構成として、前記1以上の可動カバー部材が開位置にある場合、前記可動支持手段は前記ブロック手段に力を加えること、とする。
【0014】
また、効果的な構成として、ブロック手段の前記ロッドは押し当て領域を有し、当該押し当て領域は前記可動支持手段上の相補的な領域と協働するように作られており、当該協働によって、開位置では、ロッドの前記押し当て領域は前記可動支持手段に対して力を加え、前記力の方向は、前記可動支持手段から前記ブロック部材に加えられる力の方向と実質的に反対であり、それによって、安定した開位置が実現されること、とする。
【0015】
また、効果的な構成として、前記押し当て領域は、吸引動作によって変形させられる手段に接続された方の端部の近傍にあること、とする。
また、効果的な構成として、前記可動支持手段からブロック部材に加えられる力は、ロッドの押し当て領域から前記可動支持手段に加えられる力よりも大きいこと、とする。
本発明に関する、これらのそして他の特徴及び効果については、非限定的な例として挙げる本発明のいくつかの実施の形態および変形例に関する以下の詳細な説明を、添付図面を参照しながら読むことで、更に明らかになるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の効果的な例を構成する装置の外部外略図である。
【図2】本発明の実施の形態を構成する装置を閉状態で示した概略断面図である。
【図3】図2と同様の図であり、開いている途中の状態を示す図である。
【図4】図3と同様の図であり、開状態を示す図である。
【図5】図4と同様の図であり、吸入後の状態を示す図である。
【図6】図5と同様の図であり、吸入後の閉操作の開始時の状態を示す図である。
【図7】図6と同様の図であり、吸入後の閉操作の途中の状態を示す図である。
【図8】図7と同様の図であり、吸入後の閉操作の終了後の状態を示す図である。
【図9】図4と同様の図であり、吸入が行われなかった場合の、閉操作の開始時の状態を示す図である。
【図10】本発明の別の実施の形態を構成する装置を閉状態で示した概略断面図である。
【図11】図10と同様の図であり、開状態を示す図である。
【図12】図11と同様の図であり、吸入後の状態を示す図である。
【図13】図12と同様の図であり、吸入後の閉操作の途中の状態を示す図である。
【図14】図13と同様の図であり、吸入後の閉操作の終了後の状態を示す図である。
【図15】本発明の変形例の実施の形態を構成する装置を示す概略図であり、閉状態の定量ドーズ吸入器を透視した形で示す図である。
【図16】図15の装置の概略断面図である。
【図17】図16の詳細を示す図である。
【図18】図15と同様の図であり、開状態を示す図である。
【図19】図18と同様の図であり、吸入後の状態を示す図である。
【図20】図19と同様の図であり、吸入後に閉じられた状態を示す図である。
【図21】本発明の別の実施の形態を構成する装置を示す概略図であり、閉状態を示す図である。
【図22】図21と同様の図であり、開いている途中の状態を示す図である。
【図23】図22と同様の図であり、開状態を示す図である。
【図24】図23と同様の図であり、吸入後の状態を示す図である。
【図25】図24と同様の図であり、吸入後の閉操作の途中の状態を示す図である。
【図26】図25と同様の図であり、吸入後に閉じられた状態を示す図である。
【図27】(a)本発明の別の実施の形態を閉状態で示す、正面からの概略断面図である。(b)本発明の別の実施の形態を閉状態で示す、背面からの概略断面図である。
【図28】(a)図27(a)と同様の図であり、開状態で示す図である。(b)図27(b)と同様の図であり、開状態で示す図である。
【図29】(a)図28(a)と同様の図であり、吸入後の状態を示す図である。(b)図28(b)と同様の図であり、吸入後の状態を示す図である。
【図30】(a)図29(a)と同様の図であり、吸入後の閉操作の途中の状態を示す図である。(b)図29(b)と同様の図であり、吸入後の閉操作の途中の状態を示す図である。
【図31】(a)図30(a)と同様の図であり、吸入後に閉じられた状態を示す図である。(b)図30(b)と同様の図であり、吸入後に閉じられた状態を示す図である。
【図32】図5と同様の図であり、本発明の効果的な例を構成する貯蔵器基板および開手段を概略的に示す図である、
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1は、乾燥粉末吸入器の実施の形態の外観図を示す。吸入器は中心本体10を有し、本体10には、2つの側面部材(またはウィング)11、12がスライド移動可能な形で設置されている。それら側面部材は、装置が閉じられている際にはカバーを形成するものであり、そして、離れる形に移動することで装置を開き、そうして後述するような形で装置に圧力を加える、という作りになっている。本体10は、図1に示すように、その下側部分ではほぼ丸い形状となっており、上側部分では比較的平らになっている。しかし、他の何らかの適当な形状とすることもできる。本体10は投与/吸入開口部15を有し、装置の駆動中、ユーザは当該開口部から吸入を行う。2つのカバー形成側面部分11、12は、図1に示すように、共通のピボット軸を中心にピボット運動させる形で開くことができる。ただし、他の何らかの開手段で装置を開くことも考えられる。あるいは、本体に対して可動のカバー部材を、図1に示す2つではなく、1つだけ設けることも可能である。
【0018】
効果的な構成として、本体はウィンドウ19を有しており、当該ウィンドウを通して、投与済みドーズまたは未投与で残っているドーズのカウントをユーザの目に見える形で示すことができる。ウィンドウ19は、カバーを形成するカバー部材11、12のピボット軸の上または近くに設けることができれば効果的である。そして、複数の個別の貯蔵器21を含んだ基板20が、本体の内部に設けられている。貯蔵器はブリスタ型とするのが効果的である。そして貯蔵器基板については、細長いストリップとして、その上にブリスタが公知の様態で一列に配置されている、とするのが好ましい。ストリップおよびブリスタについては、図32にだけ部分的に示してある。これは、他の図面に過度の負荷をかけない形で明瞭に図示するためである。ブリスタストリップは、ドーズ分の粉末を収容するキャヴィティが形成されたベース層(またはベース壁)と、密封様態で前記ブリスタの各々を覆う密封層(または密封壁)とによって構成される、という形が効果的である。ブリスタストリップは、本体内部で巻き取ることができる。ストリップを進めるためのドライブ手段30が設けられており、当該ドライブ手段は、装置が駆動されるたびに、ブリスタストリップを漸進的に引き出し、投与位置に1個のブリスタまたは貯蔵器を持ってくる。効果的な構成として、1個の貯蔵器が吸入によって空になると、ストリップのうち、その空になった貯蔵器を含む部分は、前記本体10内の別の場所に巻き取られる、という作りになっている。
【0019】
また、本体10には、貯蔵器開手段80が設けられている(または固定されている)。当該開手段は、ブリスタの密封層に穴開け又はカットを行うための穴あけ器/カッター手段を有している。開手段もまた、図32にのみ概略的な形で示してある。これは、他の図面に過度の負荷をかけない形で明瞭に図示するためである。
可動支持手段50は、少なくとも、次の吸入動作の間に開けられることになる貯蔵器を支持するように作られている。可動支持手段50は、駆動中、貯蔵器のうち中身を取り出そうとするものを装置の前記開手段に接する位置に移動させる、という作りになっている。効果的な構成として、可動支持手段50は、弾性変形可能なロード部材(例:スプリング、ロッド、または他の何らかの同等の弾性部材)によって押され、前記ロード部材は、特に装置が開かれている間に予め圧力を加えておくのに適したものである。効果的な構成として、可動支持手段50は、第1の位置(非投与位置)と第2の位置(投与位置)(すなわち貯蔵器を開けるための位置)との間で移動可能である。
【0020】
可動支持手段50は、効果的な構成として、前記本体10に対してヒンジ留めされた、実質的に堅い部品(ロッドなど)から成る。前記可動支持手段50上に回転様態で固定されたガイドホイール30が、ブリスタを受け止め、ガイドする。これにより、ガイドホイール30が回転すると、ブリスタストリップは第1の方向に進められることになる。特定の角度立場では必ず、特定の貯蔵器またはブリスタが開手段によって開かれる位置にくる。効果的な構成として、回転する前記ガイドホイール30の位置決めを行う回転位置決め手段300が設けられており、回転後のガイドホイール30の角度位置を正確に決定することができる。効果的な変形例では、位置決め手段300は、前記ガイドホイール30の周囲に設けられたノッチ38と弾性的に協働する端部を有した、突起部(または指)301を有した形とすることができる。効果的な構成として、ノッチ38は、ほぼV字型のプロフィールを有し、それによって前記指301を自動的にノッチの中心位置に向けてガイドするため、回転時の正確な角度位置決めが保証される。位置決め手段300は、具体的には図2、6に見られる。ガイドホイール30が、貯蔵器基板を進めるための唯一のドライブ手段を形成すること、とするのが好ましい。ただし、1または複数の補助ホイールを任意で設けて、貯蔵器基板のガイドおよび/またはドライブを補助することも可能であろう。
【0021】
効果的な構成として、1回1回の吸入動作において、ガイドホイール30の投与位置を正確に定めるために、受け手段350が設けられている。受け手段は、ラグ350から成る形とすることができ、当該ラグは、投与位置にある際にガイドホイール30の1以上の対応する平らな面と協働するように作られている。平らな面がリセスと1つずつ組み合わされた形とするのが好ましい。本実施の形態では、受け手段350は、開手段(具体的には、穴あけ器/カッター手段)が中身を取り出そうとする貯蔵器の中に進入する際の、ガイドホイール30の正確な回転位置決めに貢献する。すなわち、受け部350は、前記穴あけ器/カッター手段が貯蔵器内に進入する深さを定めるだけでなく、貯蔵器に対して中心を合わせる働きをし、それによって、粉末の最適な形での放出と、毎回の駆動において摂取されるドーズの再現性とを保証する。受け手段350は上述した回転位置決め手段300と組み合わせることができ、その組み合わせの様態は、ガイドホイールの各々の位置、すなわち、「非投与位置」、「投与位置」、さらに「ガイドホイール30が前記2つの位置の間で移動中の位置」、のそれぞれを予め精確に決められるようなものである。これにより、前記ガイドホイールの位置決めが不適当なために装置がブロックされてしまう、という危険を回避することが可能となる。受け手段350は、図5に具体的に示してある。
【0022】
開手段80で開けるために貯蔵器をその開位置に向けて移動させている間、開手段は本体10に対して静止しているのが望ましい。しかし、貯蔵器を開くステップの間、開手段もまた移動させることができる、という形を考えることも可能である。例えば、貯蔵器が開手段の方向に移動させられている間、開手段を貯蔵器に向けて移動させる、ということも可能であろう。別の変形例では、貯蔵器と開手段とが、駆動中に同じ方向に移動させられ、貯蔵器が前記方向により速く移動させられることで、前記開手段と接触して開かれる、という形を考えることもできる。
【0023】
上で説明したように、開手段については、ユーザの吸入動作によって駆動されることが望ましい。吸入動作によって貯蔵器開手段に動作を開始させるために、吸入トリガシステムが設けられており、当該システムは、効果的な構成として、吸入動作の作用で移動および/または変形することが可能な手段60で成り、手段60はブロック手段100を解放するように作られている。効果的な構成として、手段60は、前記可動支持手段50のブロック手段100と協働する変形可能なエアチャンバ61を有する。ユーザによる吸入動作の結果、前記変形可能なエアチャンバ61は変形し、それによって、前記ブロック手段100を解放すること、さらに可動支持手段50をブロック解除すること、が可能になる。そうすると、ガイドホイール30を動かすこと、つまりは、中身を取り出そうとする貯蔵器をその開位置の方向へ移動させること、が可能となる。効果的な構成として、エアチャンバ61は変形可能な膜62で成る形とすることができ、この膜62は、第1に吸入器開口部15に、第2に前記ブロック手段100に直接的または間接的に接続することができる。そうすると、吸入動作中、膜62は変形および/または収縮し、それによって、前記ブロック手段100は移動させられてブロック解除位置に入る。効果的な構成として、ポーチまたは隔膜62でエアチャンバ61を形成することができる。ポーチ62はチャネル151を介して吸入器開口部15に接続されており、効果的な構成として、チャネル151は、投与チャンバ70に接続された放出チャネル152を囲む形に配置されている。ポーチ62は、ブロック手段100に接続されたロッド101に固定してもよい。吸入動作によってポーチ62が変形させられると、ロッド101がピボット運動して前記ブロック手段100を移動させる。ポーチ62は、シリコンで製造するのが効果的であり、本体10と共に密封を実現するように作られたヘム620を有することにしてもよい。密封の実現のために、ヘム620を延ばしてフランジ625(同様にシリコン製のもの)を形成する、という形も可能である。当該フランジが、本体10のスナップ留め部分によって圧縮されることで密封が実現され、特に、吸入流におけるヘッドロスを回避することができる。なお、変形例では、変形可能なエアチャンバを何らかの別な形(具体的には変形可能な膜)で作ることも可能であろう。
【0024】
本吸入器は更に、開かれた1個の貯蔵器の1ドーズの粉末を収容する、投与チャンバ70を有する。投与チャンバ70は、効果的な構成として、1以上の実質的に球状の部材75(例:ビーズ)を備えており、当該部材75は、吸入動作中に前記チャンバ70の内部で動き、それによって、貯蔵器が開かれた後の空気と粉末との混合物の投与状態を向上させることで、装置の効率を高める。
【0025】
特定の例では、変形可能なエアチャンバ61は投与チャンバ70と協働する。その場合、投与チャンバ70は、貯蔵器の開手段(具体的には、穴あけ器/カッター手段)に接続することができ、投与開口部79(効果的な構成として、装置の投与/吸入開口部15に直接的に接続しているもの)を有する形とすることができる。従って、膜62は、ユーザの吸入流路において、第1に吸入開口部15に、第2に投与チャンバ70に接続することができる。開手段(具体的には、穴あけ器/カッター手段)については、前記投与チャンバ70の上(例えば、前記チャンバ70に通じるチャネル69の端部の位置)に直接に形成するのが効果的である。
【0026】
吸入動作後、ユーザが装置を閉じると、構成部材の全ては、それらの当初の休止位置に戻る。すなわち、可動支持手段50は、そのピボット軸を中心にピボット運動し、貯蔵器開手段からの遠ざかる形で移動してその非投与位置に戻る。そして、ロード部材もまた、圧縮も変形もしていない、その初期の休止位置に戻される。そうして、装置は、新たな使用サイクルに備える状態となる。
【0027】
変形例では、他の吸入トリガ手段を使用することも可能であろう。例えば、ユーザによる吸入動作中、吸入によって発生する吸入力の効果でピボット運動する、ピボット運動可能な弁フラップを使用することができる。この弁フラップの回転により、可動支持手段をブロックしているブロック手段が解放され、その結果、貯蔵器は開手段に向かって移動させられる。
【0028】
ガイドホイール30を支持する可動支持手段50については、図2、5に示すように拡張部501を有する形とするのが効果的であろう。当該拡張部は、具体的には、ブロック手段100と協働する形で働く。加えて、拡張部は、可動支持手段が投与位置にある時、装置に設けられた穴1550を実質的にふさぐ働きをする。従って、非投与位置では、吸入流は部分的に穴1550を通って進む。可動支持手段50が移動させられて投与位置に入り、それによって穴1550が実質的にふさがれると共に貯蔵器が開かれると、その後、吸入流は主に、前記開いた貯蔵器の方へ向けられる。これは、吸入動作中の効果を向上させると共に、貯蔵器の中身が最適の様態で取り出されることを確実とする上でも役立つ。
【0029】
本吸入器に関する別の効果的な点として、複数の個別の貯蔵器またはブリスタ21が細長いストリップ20の上に形成されており、当該ストリップは装置の本体10の内部にロールの形で格納できる。効果的な構成として、巻き取りブリスタストリップは、前記本体10の内壁によって保持されており、その「後側」(ブリスタストリップの移動方向における後側)の端部は前記本体10に対して固定されていない。それにより、ブリスタストリップの装置内部への組み込みをより簡単にすることができる。効果的な構成として、ブリスタストリップはガイドホイール30によって移動させられ、当該ホイール30は、図6に示すように、実質的にブリスタの形状に一致する形状を有した、1以上(望ましくは複数)のリセス31を有する。この構成により、ガイドホイール30が回転すると、ブリスタストリップは第1の方向に移動させられる。当然のことながら、変化例または付加的な形で、他の手段によって(例えば、ブリスタストリップの長手方向の側面エッジに、適切なドライブ手段と協働するように作られたプロフィールを設けて)ブリスタストリップを進ませることも可能である。加えて、ブリスタストリップの側面エッジに沿って穴を形成し、前記穴と協働する歯付きホイールによってブリスタストリップを進ませる、という形も可能である(これは映画撮影用フィルムの場合に似ている)。
【0030】
本吸入器のさらに別の形として、ドーズ用カウンタ(またはインジケータ)装置を更に設けたものがある。本装置は、数字または記号を、直接的にブリスタストリップに付けた形で有し、それら数字または記号が装置本体にある適当なウィンドウを通して見える、というものである。また、変形例では、後で説明するように、数字または記号を有した1以上の回転ディスクを用いる構成を考えることが可能である。
【0031】
図2乃至9は本発明の効果的な実施の形態を示す。本実施の形態を参照すると、装置は本体10を有し、本体上には、図1に示すように、2つのカバー部材11、12が、効果的な構成として、共通のヒンジ軸を中心にヒンジ留めされている。図を見やすくする目的で、カバー部材のうちの1つ(すなわち、装置の右手の側に見られ、参照番号12によって示されている方のカバー部材)だけを図示してある。また、各種の部品の移動を、いくつかの図の中で矢印によって概略的に示してある。
【0032】
前記可動カバー部材12は、効果的な構成として、開口109を介してコック部材800に接続されており、当該開口は細長い形状であり、その中には前記コック部材800のラグ801(または、それに類似の構成)が収容される。効果的な構成として、コック部材800は、ピボット軸を中心にしたピボット運動が可能な形で本体10に設置されている。コック部材800はロード部材51を支持し、本実施の形態でのロード部材は螺旋スプリングの形で作られている。スプリング51はロッド810と協働し、当該ロッドは、一方の端部では前記螺旋スプリング51に接続されており、その反対側の端部では前記可動支持手段50に設けられたカム面910に接続されている(当該ロッドについては後で述べる)。よって、可動カバー部材12の移動中、コック部材800がそのピボット軸を中心に移動させられている間、ロッド810は、カバー部材12が開いていればスプリング51を圧縮し、前記カバー部材12が閉じていれば前記スプリング51を圧縮から解放することになる。カム面910と接触する部分では、ロッド810は、効果的な構成として丸い部分811(例えば球形の端部)を有し、当該部分811は、前記カム面910の上でロッド810をスライド移動させる。コック部材800は更に、後でより詳細に説明するが、可動支持手段50の拡張部分520と協働するように作られた突起部820を有する。コック部材800は更にガイド手段850を有し、当該ガイド手段は、効果的な構成として溝の形で形成されており、当該溝の中には、ドライブ部材1000に接続された突起部1010が収容されるが、それについても後で詳細に説明する。効果的な構成として、前記溝850は傾斜の異なる2以上の部分から成る。それが有する機能については、やはり後で説明する。
【0033】
本実施の形態では、可動支持手段50は、ピボット軸511を中心にしたピボット運動の可能な形で本体上に設置された部品の形で作られている。可動支持手段50はまた拡張部501を含んでおり、当該拡張部は効果的な構成としてフィンの形状となっている。上述したカム面910は、前記可動支持手段50上に形成されており、可動カバー部材12が開かれる間にスプリング51に負荷が加えられると、前記可動支持手段50は、圧縮されたスプリング51によるスラスト力を受ける前記ロッド810によって、その投与位置へと押しやられる。また、具体的に図2に示す前記非投与位置に前記可動支持手段50を保持する目的で、ブロック手段100が設けられている。前記ブロック手段100は、効果的な構成として、前記可動支持手段50の前記拡張部501と協働するように作られたブロック部材110を有する。前記ブロック手段100は、効果的な構成として、ロッド101を介して変形可能な膜62(ユーザによる吸入動作に反応するもの)に接続されている。ユーザの吸入動作中に前記膜は変形し、それによってロッド101(それに伴い前記ブロック部材110)はピボット運動し、その結果、拡張部501は解放される。これにより、前記可動支持手段50は、圧縮されたスプリング51から加わる力を受けて、投与位置に向かって移動することができる。可動支持手段50が移動すると、上述したように、1個の貯蔵器が開けられることになる。
【0034】
効果的な構成として、ドライブ部材1000は、ピボット運動可能な形で本体10の内部に設置されている。上で説明したように、ドライブ部材1000はその突起部1010によって、先ずロード部材800の溝850と協働する。加えて、前記ドライブ部材1000のもう1つの突起部1020は、ガイドホイール30の歯の組37と協働する。カバー部材12がその閉位置にある際、突起部1020は前記歯の組37とかみ合っている。カバー部材12が開かれると、ドライブ部材の突起部1010はロード部材の溝850の中でスライドし、その結果、前記ドライブ部材1000は、そのピボット軸を中心にピボット運動することになる。このピボット運動により、ドライブ突起部1020はガイドホイール30の前記歯の組37から外れる。こうして外れた状態を図4に示す。ユーザが吸入動作を行うと、可動支持手段50は投与位置に向かって移動する。ガイドホイール30は前記可動支持手段50の上に、回転する形で固定されているので、当然、前記可動支持手段と共に開手段に向かって移動する。従って、投与位置では、ドライブ部材1000のドライブ突起部1020は、ガイドホイール30の歯の組37のうち別の1つの歯に対向する位置にくる(これは図5で明瞭に見て取れる)。その後、ユーザがカバー部材12を閉じると、ドライブ部材の突起部1010は、再びロード部材800の溝850の中で、今度は逆方向にスライドし、そのスライド移動の結果、前記ドライブ部材1000がピボット運動することになる。そうすると、ドライブ突起部1020が、図6乃至8に示すように、ガイドホイール30の歯の組37のうちの別の歯(具体的には次の歯)とかみ合うことになる。効果的な構成として、かみ合いが起こるのは、可動カバー部材12がその閉位置に向かう戻りストロークの開始段階の間(特に前半)であり、そして、戻りストロークがさらに続くと、ガイドホイール30は前記ドライブ部材1000の作用を受けて回転することになる。このようにして、ガイドホイール30はその回転軸を中心に回転し、装置の次回の駆動(つまりは次回のドーズ投与)のために、中身の入った次のブリスタを開口部手段に対向する位置に持ってくる。上で説明したように、ロード部材の溝850は効果的な構成として、傾斜の異なる2つの部分から成る。可動カバー部材の閉位置から始まり、溝850の第1の部分は、効果的な構成として、ドライブ部材1000をピボット運動させることがない。ドライブ部材1000がそのピボット軸を中心にピボット運動して、ドライブ部材が歯の組37から外れるのは、溝850のうち傾斜が強い方の第2の部分においてのみである。そのため、ユーザがカバーを閉じると、ドライブ部材1000のドライブ突起部1020は速やかに、歯の組37の次の歯の内部へと戻る。そして、可動カバー部材がその閉位置に向かう戻りストロークがさらに続くと、前記ガイドホイール30は回転させられる。
【0035】
カム面910もまた、傾斜の異なる2以上の部分を有し、これら部分は、効果的な構成として、頂点911で隔てられている。再び可動カバー部材の閉位置から始まって、第1の傾斜部分は、その上をロッド810がスライドし、上述したようにスプリング51の圧縮を可能にする。スプリングに負荷が加わった(すなわち圧縮された)時点で、カム面910は、異なる傾きの第2の傾斜部分に入り、ロッド810は、装置がその開位置にある時に当該第2の傾斜部分と協働する。ロッド810から加わる力は、図4に示すように、第2のカム面部分に実質的に垂直である、とするのが好ましい。このようにすれば、負荷が加わる位置は安定する。
【0036】
図4に示す開位置では、可動支持手段50は、圧縮されたスプリング51によって投与位置方向へ押しやられ、従って、拡張部501を介してブロック手段100(特にブロック手段のブロック部材110)に力を加える。効果的な構成として、ロッド101の反対側の端部では、前記ロッド101の膜62への接続部の近くで、押し当て領域103が設けられており、当該領域は、可動支持手段50に設けられた相補的な領域503と協働するように作られている。押し当て領域103により、前記可動支持手段50と前記ブロック手段100との間で、負荷が加わる位置を安定した形で定めることができる。2つの手段の各々は可動である。そして、二重の接触(第1は、拡張部501から肩部分110に上方向に力が加わる形での接触(図4に示す位置を参照)であり、第2は、押し当て領域103から相補的な領域503に下方向に力が加わる形での接触)によって、ユーザの吸入動作によってのみ解除することの可能な、バランスの取れたブロック作用が保証される(すなわち、吸入動作の結果、隔膜62が変形させられ、それによってブロック手段100のロッド101がピボット運動して、ブロックが解除される)。
【0037】
吸入動作後、すなわち図5に示す投与位置では、ブロック手段100はピボット運動を終えており、可動支持手段50は、圧縮されたスプリング51の力で上方向に移動させられている。ブロック手段(特にブロック部材110)のピボット運動の結果、ブロック部材110の端部分115は、図5に特に示すように、本体10から突出した状態になる。その後、ユーザが可動カバー部材12を閉じると、前記カバー部材12は、完全に閉じられたところで、前記端部分115を押さえつける状態となり、それによって、図8に具体的に示すように、ブロック手段100がその初期位置に戻され、それと共に膜62もその初期位置に戻される。
【0038】
このように、吸入器を開くことで、ユーザはシステムに負荷を加える。ユーザが吸入動作を行わずに吸入器を閉じると、前記吸入器は単に開始状態に戻るだけであり、貯蔵器21やブロック手段100の移動は発生しない。よって、意図しない形または完了しない形での駆動(開いてから閉じるまでの間にユーザが吸入動作を行わない形での駆動)のために貯蔵器1つ(つまりは有効な1ドーズ分の内容物)が失われてしまう、という危険はない。従って、ユーザが吸入動作を行う場合だけ、貯蔵器を開き、その中身を取り出し、ユーザの肺に粉末を投与し、そして、ブリスタストリップを移動させて中身の入った新たな貯蔵器を開手段に対向する位置に持ってくる、という動作は可能となる。
【0039】
加えて、吸入動作が行われ、可動支持手段50が投与位置の方向へ移動させられた後、可動カバー部材12が閉じられることで、ロード部材800はその開始位置に向けて戻される。また、この時点において、図7に示すように、ロード部材800の突起部820が可動支持手段50の拡張部分520と協働して前記可動支持手段50を押し、それによって当該手段がその非投与位置の方向へピボット運動させられる。つまり、効果的な構成として、可動支持手段50は、可動カバー部材12が閉じる動きに機械的に連結された形で、非投与位置に向けて戻される。
【0040】
上で説明したように、図2乃至9で示したのは、1つの可動カバー部材12だけであった。しかし、当然のことながら、図1で示すように、第2の可動カバー部材を(効果的な構成として図示した可動カバー部材に対称な形で)本体10に設けることも可能である。そうすると、効果的な構成として、2つの可動カバー部材11、12はかみ合って一体となることで、前記2つの可動カバー部材が対称的に開閉することを保証する。それらは、そのピボット点の近傍において一体的にかみ合わせることができる。
【0041】
図21乃至26は、変形例の実施の形態を示し、その変形例では、カム面910が接続ロッド(またはトグル)9000と置き換えられている。当該ロッドまたはトグルは、第1にスプリング51に接続されたロッド810に、第2に、2本の別々のピボット軸9001、9002によって、ピボット運動可能な形で可動支持手段50に接続されている。図21に示す閉位置では、トグル9000は、ロッド810およびスプリング51の長手方向軸に対して角を成している。カバー部材11、12を開いたユーザは、軸9001を引き、図22の矢印で示すように、ロード部材800を図における右方向に移動させる。可動支持手段50は、ブロック手段100によって保持されているたけに動かず、従って、トグルはまっすぐになり、図22に示すように、ロッド810(そしてスプリング51)の軸の線上に並ぶことになる。これによりトグルが縦長の状態になる結果、スプリング51は圧縮される。図23に示す開位置では、効果的な構成として、トグルはロッド810(そしてスプリング51)の長手方向軸を越えて延びており、それによって安定した開位置を保証する。上記のように、吸入動作を行うことなくユーザが吸入器を閉じた場合、ブリスタストリップには何事も起こらず、移動はしていない。吸入動作が行われた後(図24)、ブロック手段は上で述べた通り解放され、貯蔵器は開けられてドーズが放出される。その後、ユーザがカバー部材11、12を閉じると(図25、26)、トグル9000はピボット運動して最初の位置へと戻り、それによって、可動支持手段50はその非投与位置に戻される。ブロック手段100および接続手段1000は、図2乃至9における実施の形態が有するそれらと実質的に同一であるが、変形例を考えることもできる。
【0042】
図10乃至14は本発明の別の実施の形態を示す。本実施の形態において、同一または類似の部材は同一の参照番号によって示し、異なる部材はダッシュ記号を含む参照番号によって示す。
本実施の形態が上述したものと異なるのは、主に、別の形で作られたロード手段である。この第2の実施の形態では、スプリング51は存在していない。ロッド51´が(曲がることによって)可動支持手段に対して弾性的な力を加える。そうして、ロッド51´は、第1に可動支持手段50に固定されており、第2にコック部材800に接続されている。コック部材への接続は、効果的な構成として、適当な形状の溝910´の中に入った突起部51´´による。溝にはカム面910´が形成されており、当該カム面に対しては、可動カバー部材11、12が開閉される間、ロッド51´の前記突起部51´´が接触してスライド移動する。溝はほぼ円弧の形をしているが、その形状は、第1の溝部分と第2の溝部分とが頂点部911´において接続された形となっている。図2乃至9における第1の実施の形態のカム面910では、溝910´の第1の部分の役目は、変形させることによってスプリング(すなわち弾性ロッド51´)に負荷を加えるというものである。一方、溝910´の第2の部分は、ロード位置(すなわち開位置)において安定した位置を提供することを可能にする。従って、図11に示すように、装置に負荷が加えられると、曲がった状態の可撓性ロッド51´は、可動支持手段50に対して力を加えて、同手段50をその投与位置の方向へ押しやる。図2乃至9における第1の実施の形態と同様の様態で、可動支持手段50は、ブロック手段100によって非投与位置に保持される(ブロック手段については上述の様態に非常に近い様態で作ることができる)。ユーザが吸入動作を行うと、ブロック手段100は解放され、可動支持手段50は、その投与位置の方向に移動させられて、開手段の方へ向かう。
【0043】
本実施の形態におけるもう1つの相違点は、貯蔵器基板(具体的にはブリスタストリップ)を移動させるための移動手段に関するものである。この第2の実施の形態において、ガイドホイール30は歯付きホイール730とかみ合い、歯付きホイールの方はドライブ部材1000´と協働する。図2乃至9における第1の実施の形態では、ドライブ部材1000は、第1にロード部材800の溝850に接続され、第2にガイドホイール30の歯の組37に直接に接続されていた。一方、本実施の形態では、ドライブ部材1000´は、第1には(第1の実施の形態の場合と同様)ロード部材800の溝850に接続されているが、第2には、ドライブ部材1000´とガイドホイール30との間に挿入された歯付きホイール730に接続されている。その他の部分に関しては、動作は第1の実施の形態と同様である。すなわち、ユーザが可動カバー部材11、12を開くと、ドライブ部材1000´は、(効果的な構成としては突起部1010´において)溝850内をスライド移動する。第1の溝部分850は、可動カバー部材11、12のピボット軸に対して、実質的に平行または等距離であるため、第1の溝部分がドライブ部材1000´に対して実質的な作用を生じることはない。その一方、傾斜の異なる第2の溝部分は、前記ドライブ部材1000´をピボット運動させて、歯付きホイール730から外す。吸入動作を行うことなくユーザが装置を閉じると、ドライブ部材1000´は、単に溝850でスライド移動して戻り、歯付きホイール730の同じ歯と再びかみ合う状態となるだけであり、そのため、貯蔵器基板またはブロック手段100には何事も起こらない。反対に、ユーザが、吸入動作を行った後に可動カバー部材を閉じると、ドライブ部材1000´は、第1の実施の形態に関して説明したのと同様の様態で、歯付きホイールの別の歯とかみ合う。
【0044】
図27(a)乃至31(b)は別の実施の形態を示し、当該実施の形態では、貯蔵器基板20は、カバー部材11、12が開かれるたびに、第1の方向に移動させられる。この変形例では、吸入動作を行わないでユーザが閉じると、貯蔵器基板はその最初の位置に戻される。すなわち、吸入動作が行われない場合、貯蔵器基板は前後に移動し、それによって、閉じられた時点で正確にそのスタート位置に戻る。これによっても、装置が不完全な形で操作された場合ですらドーズの損失が生じないこと、が保証される。吸入動作が行われた場合、吸入動作の後に閉じても、貯蔵器基板の移動が引き起こされることはなく、そのため、次回の駆動に関しては、カバー部材の開動作の間に開手段に対向する位置に持ってこられるのは、中身がいっぱいに入った次の貯蔵器となる。
【0045】
本実施の形態では、ロード手段はロッド1051´で成り、当該ロッドは、先ず可動支持手段50に固定されている。そして、ロッド1051はまた、突起1051´´によって溝1910の中でスライド移動する。溝はロード部材1800に設けられており、ロード部材は前記可動カバー部材11、12に接続されている。負荷を加える操作は、図10乃至14を参照しながら述べた操作と類似のものである。ロード部材1800は、背面から見ればより明瞭に見て取れるが、ガイドホイール30とかみ合っている。また、ガイドホイール30と協働する接続手段1000´´が設けられており、協働は、吸入動作の後、可動支持手段50が移動してその投与位置に入るまで維持される。接続手段は、効果的な構成として、ガイドホイール30の歯の組と協働する突起部を有しており、吸入動作が終わった後、その機能は停止される(すなわち、ガイドホイールともはや協働しない状態になる)。よって、ユーザが装置を閉じると、ガイドホイールは可動支持手段と共に非投与位置に戻り、その際、回転軸を中心に回転することはない。接続手段が再びガイドホイールとかみ合う状態になるのは、完全に閉じられた時点においてである。
【0046】
また、本発明の装置には、投与済みドーズまたは未投与で残るドーズの数をカウントする(またはユーザに提示する)ように作られた、ドーズ用のインジケータ(またはカウンタ)120を持たせることができる。図に示す実施の形態では、インジケータは60ドーズを数えるように作られている。図15乃至20は、装置の駆動サイクルとインジケータの駆動様態とを示す。インジケータは、効果的な構成として、内側の歯の組128と外側の歯の組129とを供えたリング127から成り、その一方の面に印字された数字125(0〜60)を有する。リングは、数字が順番に進んで本体10のウィンドウ19の中に入る、という形に設置されている。内側の歯の組128は、効果的な構成として、駆動装置160と協働するように作られており、一方、外側の歯の組129は、効果的な構成として、戻り防止手段170と協働するように作られている(戻り防止手段170は、インジケータリング127が、駆動装置160から課される方向と反対の方向に回転するのを防止するように作られている)。
【0047】
本発明の目的は、例えば操作エラーの場合、または装置の操作が不完全であった場合に、投与されていないドーズがカウントされる、という事態を回避することである。そのため、ユーザが吸入動作を行った後にのみカウンタまたはインジケータが駆動されるようにすることが必須である。なぜなら、ブリスタを開いて、その中に入ったドーズを投与することは、この吸入動作によって可能となるからである。そのために、本装置は、本体10上にピボット運動可能な形で設置された駆動装置160を有する。駆動装置160は契合手段165(具体的には歯)を有し、当該契合手段は、可動支持手段50に設けられた歯の組565(または相補的な歯)とかみ合うように作られている。よって、ユーザが装置を開いて、装置のロード手段に負荷を加えても、可動支持手段50は、ブロック手段100によって非投与位置に保持されるので、移動することはない。従って、インジケータには何も起こらない。本体10にピボット運動可能な形で設置されて可動支持手段50とかみ合う駆動装置160が、やはり静止したままだからである。また、ユーザが吸入動作を行わずに装置を閉じた場合も、やはりまた、可動支持手段50が静止したままであるため、何事も起こらない。このようにして、吸入動作がない限りインジケータがドーズをカウントしないこと、が保証される。図18に示すロード位置からユーザが吸入動作を行うと、可動支持手段50は、開手段に向かって移動させられ、その投与位置に入る。そうして、この移動の結果、図18、19に示すように、駆動装置160は第1の方向にピボット運動する。駆動装置160は、インジケータリング127の内側の歯128にかみ合う指168を有する。第1の移動方向において、駆動装置の指168は、対応する歯の傾斜の上をスライド移動し、次の歯に対向する形に位置を決めることができる。平行して、戻り防止手段170(具体的には、戻り防止用の指179)は、リング127の外側の歯の組129と協働し、前記リングが摩擦力(例えば、駆動装置の指168から内側の歯の組128に加えられるもの)の影響で回転する、という事態を防止する。吸入動作の後、ユーザが装置を閉じると、可動支持手段50はその休止位置(すなわち非投与位置)に戻る。そうして、この運動によって駆動装置160は、上述の第1の方向と反対の方向にピボット運動することになる。それは、駆動装置および可動支持手段の歯の組165、565の各々が、上述の方向と反対の方向に回転するからである。この反対方向の移動において、駆動装置160の指168は、それが位置づけられた歯の中を押し進み、それによって、図20に示すように、リング127を回転させる。平行して、戻り防止用の指179は、歯の傾斜の上をスライド移動し、次の歯に位置づけられる。図示する実施の形態では、インジケータは未投与で残っているドーズの数を示すように作られているため、表示される数字は駆動のたびに小さくなっていく。当然、逆もまた可能である(すなわち、投与済みのドーズの数を数えるカウンタ)。効果的な構成として、最終ドーズが投与された後でインジケータをブロックするブロック手段を設けることが可能である。ブロック手段は、様々な形式をとり得るが、効果的な形式としては、内側の歯の組の中に他と異なる形状の歯を設け、それによって、駆動装置が次の歯とかみ合って前記インジケータリングを回転させ続ける、という動作を不可能にする、というものがある。最終ドーズの投与後はリングを回転させないようにする、という他の手段を考えることもできる。
【0048】
上述した実施の形態の全てにおいて、ブリスタストリップは、2つの端部を有したストリップで形成されている。変形例では、切れ目のないストリップを用いることが可能である。また、本発明の範囲を逸脱しない形で、その他の変更を施すことも可能である。
従って、本発明によれば、以下の機能を果たす乾燥粉末吸入器を実現することができる:
・複数ドーズ分の粉末を1ドーズずつ別々の密封貯蔵器に格納する(例えば、巻き取りストリップ上に30または60ドーズを格納);
・粉末は、ユーザの吸入動作によって実行される穴あけによって解放され、ブリスタは、事前に加圧された解放システムに結合された吸入検知システムを用いて穴あけされる;
・適切な形状に作られたドライブ手段であって、駆動のたびにブリスタと係合してブリスタストリップを移動させ、また、新たな貯蔵器を、適切な開手段によって開くための位置に持ってくる、というドライブ手段;
・吸入器が開かれたものの吸入動作が行われなかった場合に、ドーズが失われるのを回避する手段(この場合、吸入器が閉じられる際に、装置は正確にそのスタート位置に戻る);
・吸入動作が行われた場合にのみドーズをカウントするように作られたドーズインジケータ。
【0049】
また、上述した本発明の装置は他の機能も実現する。留意すべき点として、その様々な機能は、たとえ吸入器の各種実施の形態において同時に提供されるものとして示してあっても、別々に実現することができる。具体的には、吸入トリガ機構は、貯蔵器開手段の種類に係りなく、ドーズインジケータの使用に係りなく、個々の貯蔵器がお互いに対してどのように配置されているかに係わりなく、そして、その他の条件に係わりなく、使用できる。事前に圧力を加える手段と吸入トリガシステムとは、何らかの別の形で作ることも可能であろう。同じことが、本装置の他の構成部にも当てはまる。
【0050】
上述の機能の全てまたは一部を取り入れた本発明の吸入器は、既存の装置の性能に勝る性能を実現する。具体的には、本発明の吸入器は、好ましい構成として、駆動のたびに90%以上の貯蔵器使い切り率を実現する。使い切り率は、装置駆動中に開かれた貯蔵器から放出される流体のパーセンテージに相当するものであるが、この率は95%を超えるのが効果的であり、97%を超えるのが好ましい。具体的には、この高い使い切り率は、能動型吸入器(一般に受動型吸入器よりも効率が高いもの)で得られる性能さえ上回る(能動型の場合、ブリスタの中身を取り出してドーズを放出するのは吸入流ではなく、吸入の間に解放される圧縮空気の流れである)。高い使い切り率によって、本発明の装置は、可能な限り効率的であることが保証される。吸入動作をトリガとする開動作との組み合せで、この高い使い切り率は、流体(特に粉末)がユーザの肺の中に最適の様態で投与されることを保証する。本発明はまた、連続した駆動における、貯蔵器の使い切りの一定性を向上させる。すなわち、ブリスタストリップの貯蔵器が例えば10個の場合、貯蔵器ごとの使い切り率の違いの幅は15%未満となる(10%未満となるのが効果的であり、5%未満となるのが好ましい)。このように向上した一定性によってドーズ再現性が向上し、それにより本発明の装置の効率も向上する。
【0051】
当業者であれば、添付の特許請求の範囲によって定義される本発明の範囲から逸脱することなく、様々な修正を考えることも可能であろう。具体的には、各種の実施の形態および変形例を挙げて説明した装置の様々な特徴および機能は、実施の形態および変形例の全てに適用することが可能であり、適切な形で組み合わせることができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体投与装置であって、
・投与開口部を備えた本体(10)と、
・閉位置と開位置との間で移動可能な1以上のカバー部材(11,12)と、
・薬品粉末などの流体を1ドーズずつ格納している複数の個別の貯蔵器(21)であって、貯蔵器基板(20)の上に形成された前記貯蔵器と、
・前記貯蔵器基板を受けとめるものであり、非投与位置と投与位置との間で移動可能である可動支持手段(50)と、
・貯蔵器開手段(80)であって、駆動されるたびに1つの貯蔵器を開ける前記開手段と、を有し、
前記貯蔵器基板は、前記可動支持手段と共に、前記開手段と協働していない非投与位置と、前記開手段が1つの貯蔵器を開く投与位置との間で移動可能であり、そして、
・前記可動支持手段を前記投与位置に向けて押しやるロード手段(800)と、
・前記可動支持手段を非投与位置に保持するブロック手段(100)と、
・前記ブロック手段を解放して、前記可動支持手段が前記貯蔵器基板と共に前記投与位置に向かって移動することを可能にする、トリガ手段(60)と、を有し、
前記ロード手段は、カム面(910;910´;1910)と協働する弾性変形可能なロード部材(51;51´;1051´)を有し、当該カム面(910;910´;1910)は傾きの異なる2以上の面を有し、それらの面は、前記ロード手段を変形させる、および/または、前記ロード手段に負荷をかける、という作りのカム面の第1の部分と、前記の変形させられた、および/または、負荷をかけられたロード手段と協働するカム面の第2の部分と、であること、
を特徴とする前記装置。
【請求項2】
前記弾性変形可能なロード部材は圧縮スプリング(51)で成ること、
を特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
ロッド(810)が前記スプリング(51)と前記カム面(910)との間に配置されており、前記カム面(910)に接したロッド(810)の移動によって、前記スプリング(51)は圧縮および/または圧縮解除されること、
を特徴とする請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記カム面(910)は、前記可動支持手段(50)に形成されており、傾斜した第1の部分と傾斜のより小さい第2の部分とを有し、
前記ロッド(810)は、スプリング(51)が圧縮されている際はカム面の前記第2の部分と協働し、その際、前記ロッド(810)からカム面の前記第2の部分に加わる力は、カム面の前記第2の部分に対して実質的に垂直であること、
を特徴とする請求項3に記載の装置。
【請求項5】
カム面(910)と接触するロッド(810)の端部(811)は、前記カム面の上でのスライド移動を容易にするプロフィールを有すること、
を特徴とする請求項3または4に記載の装置。
【請求項6】
前記プロフィールの面は、少なくとも部分的に丸く、そして好ましくは球形であること、
を特徴とする請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記弾性変形可能なロード部材は可撓性ロッド(51´,1051´)で成ること、
を特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記ロッド(51´,1051´)は、前記可動支持手段(50)に固定されており、前記カム面(910´;1910)と協働する突起部(51´´,1051´´)を有すること、
を特徴とする請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記カム面(910´;1910)は、前記ロード手段(800)に作られた溝によって形成されており、当該溝の中で前記突起部(51´´,1051´´)がスライド移動すること、
を特徴とする請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記溝(910´;1910)は、前記ロッド(51´,1051´)を曲げる第1の溝部分と、第2の溝部分とを有し、前記ロッド(51´,1051´)は曲げられた状態で前記第2の溝部分と協働すること、
を特徴とする請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記ブロック手段(100)は、吸入動作の作用を受けて変形する手段(60)に一方の端部において接続されたロッド(101)を有し、当該ロッドは、他方の端部において、前記可動支持手段(50)と協働するように作られたブロック部材(110)を有すること、
を特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の装置。
【請求項12】
前記1以上の可動カバー部材(11,12)が開位置にある場合、前記可動支持手段(50)は前記ブロック手段(110)に力を加えること、
を特徴とする請求項11に記載の装置。
【請求項13】
ブロック手段(100)の前記ロッド(101)は押し当て領域(103)を有し、当該押し当て領域は前記可動支持手段(50)上の相補的な領域(503)と協働するように作られており、当該協働によって、開位置では、ロッド(101)の前記押し当て領域(103)は前記可動支持手段(50)に対して力を加え、前記力の方向は、前記可動支持手段(50)から前記ブロック部材(110)に加えられる力の方向と実質的に反対であり、それによって、安定した開位置が実現されること、
を特徴とする請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記押し当て領域(103)は、吸引動作によって変形させられる手段(60)に接続された方の端部の近傍にあること、
を特徴とする請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記可動支持手段(50)からブロック部材(110)に加えられる力は、ロッド(101)の押し当て領域(103)から前記可動支持手段(50)に加えられる力よりも大きいこと、
を特徴とする請求項13または14に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【公表番号】特表2009−544386(P2009−544386A)
【公表日】平成21年12月17日(2009.12.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−521306(P2009−521306)
【出願日】平成19年7月17日(2007.7.17)
【国際出願番号】PCT/FR2007/051671
【国際公開番号】WO2008/012457
【国際公開日】平成20年1月31日(2008.1.31)
【出願人】(502343252)バルワー エス.アー.エス. (144)
【Fターム(参考)】