説明

流体材料用攪拌機

【課題】流体材料を従来よりも効率的に攪拌することができ、しかも、難自立性容器を巻き込んで回転不能になったり、あるいはその難自立性容器を破損させることのない流体材料用攪拌機の提供。
【解決手段】第1のスクリューa’,hと第2のスクリューa”,b’,c’,d’,e’,f’,g’とからなるスクリュー装置a,b,c,d,e,f,gをスクリュー取付軸2に取り付けると共に、それらのスクリューa’,h、a”,b’,c’,d’,e’,f’,g’を互いに逆方向に回転させる逆転機構を備えてなる流体材料用攪拌機。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、塗料,シーリング材,接着剤その他の建築・内外装工事で用いる建築材料や、味噌,マヨネーズその他の食品材料等、液体状,粘性体状,粉体状または粒体状の各種流体材料を攪拌するための流体材料用攪拌機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、各種流体材料の輸送や保管にあたりこれを充填収納する容器として、硬質合成樹脂製で円盤状の底体部と同じく硬質合成樹脂製の上面開口環体部との間に、合成樹脂薄層等からなる軟質フィルムを筒状にして張架し、これを折り畳み自在な側壁とした、それ自体では自立状態を保ち難い難自立性容器201(図20)(特許文献1)が知られている。
【0003】
その難自立性容器201は、内部に充填されている流体材料を使い切った後には上記側壁を折り畳んで嵩を減らすことができるので、流体材料の輸送や保管に従来から用いられている金属缶と比べると、使用後の空容器の保管スペースを削減することができるだけでなく、廃棄やリサイクルのための輸送コストをも削減することができるものである。
【0004】
また、上記のような難自立性容器201の他にも、軟質フィルムにより材料収容部全体を形成した、使用後には全体が折り畳み可能なタイプの難自立性容器(図示しない)も知られている(特許文献2)。
【0005】
このような難自立性容器201に充填収納された流体材料は、分離を生じていると思われる場合や、調色や硬化のために他の材料を添加して攪拌(混練)する必要がある場合には、混練運搬用容器202に嵌挿固定し開封した上記難自立性容器201内に手持ち式の流体材料用攪拌機203のスクリュー204を差し込んで攪拌作業を行っていた(図20,21)。
【特許文献1】特開2004−182323号公報
【特許文献2】特開2002−249169号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、第1に、従来の攪拌機203は攪拌効率があまり良くなかったので、混練不良が生じないようにするために、そのスクリュー204を容器内で前後左右に適宜揺動させながら比較的長い時間をかけて攪拌せざるを得なかった。
【0007】
第2に、上記難自立性容器201等の側壁は、上記の通り軟質フィルム製のものであるから、上記攪拌機203のスクリュー204の翼片204’……に巻き込まれて破損することがあり、また、逆にこの側壁を巻き込んだスクリュー204が回転不能になったりするおそれがあった。
【0008】
そこで、本発明は、流体材料を従来よりも効率的に攪拌することができ、しかも、難自立性容器を巻き込んで回転不能になったり、あるいはその難自立性容器を破損させることのない流体材料用攪拌機を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1記載の本発明流体材料用攪拌機は、第1のスクリューa’,hと第2のスクリューa”,b’,c’,d’,e’,f’,g’とからなるスクリュー装置a,b,c,d,e,f,gをスクリュー取付軸2に取り付けるとともに、それらのスクリューa’,h、a”,b’,c’,d’,e’,f’,g’を互いに逆方向に回転させる逆転機構を備えてなる。
【0010】
請求項2記載の本発明は、上記スクリュー取付軸2が、攪拌機本体1に固定された固定中空軸8と、その固定中空軸8内部に挿通配設されモータ4により回転する回転軸9とからなり、上記第1のスクリューa’,hが、上記固定中空軸8に回転自在に取り付けられ、上記第2のスクリューa”,b’,c’,d’,e’,f’,g’が、上記回転軸9に、当該回転軸9とともに回転するようにしてかつ上記第1のスクリューa’,hの下側に位置させて固定され、上記逆転機構が、上記固定中空軸8に固定された支持部材14に、上記第2のスクリューa”,b’,c’,d’,e’,f’,g’の回転力により上記第1のスクリューa’,hを逆方向に回転させる逆転軸10を回転自在に支持させてなる請求項1記載の流体材料用攪拌機である。
【0011】
請求項3記載の本発明は、上記逆転機構が、上記第1のスクリューa’,hに固定されたプーリ29と、その第1のスクリュー(a’,h)の下側に取り付けられた上記第2のスクリューa”に固定された歯車43と、上記プーリ29との間にベルト32を掛け渡したプーリ11および上記歯車43と噛合した歯車12を備えた逆転軸10とからなる請求項2記載の流体材料用攪拌機である。
【0012】
請求項4記載の本発明は、上記第1のスクリューa’が、主板23の中心に軸挿通孔24を開設するとともに、その主板23の外周に延出形成した主翼片25……の先端側を下方に折り曲げて攪拌翼25’……をなし、その攪拌翼25’……の下端に環状の保護部材22を取り付けてなる請求項1,2または3記載の流体材料用攪拌機である。
【0013】
請求項5記載の本発明は、上記第1のスクリューhが、円形の主板110の外周に垂下周壁111を形成し、その垂下周壁111の下側に所要間隔をおいて複数の攪拌翼112……を連設し、上記各攪拌翼112……の下縁に環状の保護部材114を取り付けてなる請求項1,2または3記載の流体材料用攪拌機である。
【0014】
請求項6記載の本発明は、上記第1のスクリューhが、その主板110に開口部119’を形成している請求項5記載の流体材料用攪拌機である。
【0015】
請求項7記載の本発明は、上記第1のスクリューhが、その主板110に上面攪拌翼119”を形成している請求項5または6記載の流体材料用攪拌機である。
【0016】
請求項8記載の本発明は、上記第2のスクリューが、攪拌翼41,50,60,70,80,90,104’の角部に、保護部材42,42、51,51、61、71、81,81、91,91、102を取り付けてなる請求項1,2,3,4,5,6または7記載の流体材料用攪拌機である。
【0017】
請求項9記載の本発明は、上記第2のスクリューa”の上記攪拌翼41が、上記第1のスクリューa’,hの直径よりも短い長さで細幅の長方形板状をなし、その長手方向両端の上下角部において、環状の上記保護部材42,42が取り付けられている請求項8記載の流体材料用攪拌機である。
【0018】
請求項10記載の本発明は、上記第2のスクリューb’が、上記第1のスクリューa’,hの直径よりも短い長さで細幅の長方形板状の上記攪拌翼50,50を平面十字状に組むとともに、それらの外端の上下角部において、環状の上記保護部材51,51を取り付けてなる請求項8記載の流体材料用攪拌機である。
【0019】
請求項11記載の本発明は、上記第2のスクリューc’の上記攪拌翼60が、上記第1のスクリュー(a’,h)の直径よりも短い長さの台形状をなし、その下縁の両端の角部において、環状の上記保護部材61が取り付けられている請求項8記載の流体材料用攪拌機である。
【0020】
請求項12記載の本発明は、上記第2のスクリューd’の上記攪拌翼70が、上記第1のスクリュー(a’,h)の直径よりも短い長さで左半部と右半部とを反対部に捩った帯状をなし、その長手方向両端の下側角部において、環状の上記保護部材71が取り付けられている請求項8記載の流体材料用攪拌機である。
【0021】
請求項13記載の本発明は、上記第2のスクリューe’の上記攪拌翼80が、上記第1のスクリュー(a’,h)の直径よりも短い長さで細幅の長方形板状をなし、その長手方向両端の下側角部に、弧状にした線材からなる上記保護部材81,81が取り付けられている請求項8記載の流体材料用攪拌機である。
【0022】
請求項14記載の本発明は、上記第2のスクリューf’の上記攪拌翼90が、上記第1のスクリュー(a’,h)の直径よりも短い長さでの細幅の長方形板状をなし、その長手方向両端の角部に、平面弧状に湾曲した板状材からなる上記保護部材91,91が取り付けられている請求項8記載の流体材料用攪拌機である。
【0023】
請求項15記載の本発明は、上記第2のスクリューg’が、ほぼ円形の主板103の外周に、複数の主翼片104……を水平に延出形成するとともに、その主翼片104……の先端側を下方に折り曲げて攪拌翼104’……とし、その攪拌翼104’……の下端角部に環状の保護部材102を取り付けてなる、上記第1のスクリュー(a’,h)よりも小径のものである請求項8記載の流体材料用攪拌機である。
【発明の効果】
【0024】
本発明流体材料用攪拌機により攪拌作業を行えば、 流体材料の攪拌を、従来よりも短時間で効率よく行えるので作業能率を上げ、作業コストを削減することができる。
また、難自立性容器を巻き込んで回転不能になったり、難自立性容器を破損することがない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
第1のスクリューa’,hと第2のスクリューa”,b’,c’,d’,e’,f’,g’とからなるスクリュー装置a,b,c,d,e,f,gをスクリュー取付軸2に取り付けると共に、それらのスクリューa’,h、a”,b’,c’,d’,e’,f’,g’を互いに逆方向に回転させる逆転機構を備えてなる流体材料用攪拌機
【実施例1】
【0026】
以下、まず、本発明の実施例1について図1〜5に基づいて詳しく説明する。
【0027】
本実施例の流体材料用攪拌機は、攪拌機本体1のスクリュー取付軸2に、大径スクリュー(第1のスクリュー)a’と小径スクリュー(第2のスクリュー)a”とからなる流体材料攪拌用スクリュー装置aを取り付けてなるものである(図1)。
【0028】
上記攪拌機本体1は、スイッチ3の操作により回転しまた停止するモータ4を筐体5に内蔵するとともに、そのモータ4のモータ軸6を、上記筐体5の前端に突設された筒状部7を通じて前方に突出させている。
【0029】
上記スクリュー取付軸2は、上記筒状部7に螺合緊締して当該攪拌機本体1に対して回転しないように固定された長尺筒状の固定中空軸8と、上記モータ軸6の先端に螺合緊締して固定されそのモータ軸6とともに回転する、上記固定中空軸8内部に挿通配設された回転軸9とからなる(図2,3)。
10は、上端にプーリ11を固定し下端に歯車12を固定した逆転軸で、それは、上記固定中空軸8の先端外面に螺合固定されたナット13の外面に取り付けた支持部材14により、その固定中空軸8の一側に当該固定中空軸8と平行にして、かつ、回転自在にして支持されているものである(図3)。
【0030】
上記大径スクリューa’は、金属製のスクリュー主体部21の外周に、同じく金属製で環状の保護部材22を取り付けてなるものである。そのスクリュー主体部21は、ほぼ円形の主板23の中心に上記固定中空軸8を挿通させる軸挿通孔24を開設するとともに、その主板23の外周に60°おきに、主翼片25……を6枚、水平に延出形成している(図4,5)。
その主翼片25……の先端側は下方に折り曲げられて、攪拌翼25’をなしている。この攪拌翼25’は、その一側25a……を他側25b……よりも外側に位置させて所定の捩れ量だけ捩れた状態になっており、当該大径スクリューa’の回転により、外方の流体材料を内方(主板23の下面側)に水平に送り込むか、あるいは、内方の流体材料を外方に水平に送り出す構造になっている。
また、この大径スクリューa’は、上記の通り主板23を備えているので、撹拌時の流体材料の上下方向の流れを極力抑制し、気泡の混入を抑えることができるようになっている。
【0031】
上記各攪拌翼25’……の上記一側25a……の下端角部には、上記保護部材22が溶接等により取り付けられている。
【0032】
なお、上記の攪拌翼25’は、攪拌しようとする流体材料の粘度や必要な攪拌速度等に応じ、ペンチ等によって強制的にその捩れ量を適宜変更することができる。
したがって、たとえば、高粘度の流体材料の攪拌の場合等、容器内の流体材料全体が一体になって攪拌翼25’の回転に引きづられて攪拌効率が悪くなってしまうような場合には、攪拌翼25’の一側25aと他側25bとを同心円上に位置させそれらがともに保護部材22に内接するようにする。
このように攪拌翼25’の捩れ量を調整することで、流体材料の内外への送り込みまたは送り出し量を減少させる一方、この攪拌翼25’に付着して引きづられる流体材料のキレ(切り離し)を良くし、結果として攪拌効率を向上させることができる。
【0033】
26……は、上記各主翼片25……の間に形成され、上方に立ち上げられた6枚の補助翼片である。この補助翼片26……は、立ち上げることなく水平に外方に延出した状態としておいてもよいが、図示したように立ち上げておくことで、流体材料攪拌中の攪拌機1のブレを抑えるという効果がある(図3,5)。
【0034】
27,27は、上記主板23の軸挿通孔24の近傍の対向する部分を切り起こして形成したワッシャー受けである(図3,5)。
【0035】
28,28は上記主板23の下面に、上記軸挿通孔24にその孔を一致させて重合され接着,溶接等により主板23に固定された2枚のスペーサ、29は、そのスペーサ28,28の下面に同じくその孔を一致させて重合され接着,溶接等により上記主板23に固定されたプーリである(図3)。
【0036】
上記構成の大径スクリューa’は、上記固定中空軸8に、上記軸挿通孔24(および一体に固定されたスペーサ28,28、プーリ29の孔)を挿通させて、回転自在にして取り付けられている。
30は、上記固定中空軸8の外面に螺合緊締または接着,溶接等により、上記大径スクリューa’の上面側に位置させて固定されたナットである。上記大径スクリューa’は、ワッシャー31を介して上記ナット30により、当該固定中空軸8の基端側にずれないようにされ、また、上記固定中空軸8の先端に螺合固定された上記ナット13により先端側に抜けないようになっている。
【0037】
32は、上記大径スクリューa’のプーリ29と逆転軸10のプーリ11との間に掛けられたゴムベルトである。
このゴムベルト32により、上記大径スクリューa’と逆転軸10とは、同方向に回転するようになっている。
【0038】
なお、上記プーリ29,11、ベルト32の代わりに、上記大径スクリューa’と逆転軸10とを同方向に回転させる他の各種の機構を採用することができる。
たとえば、上記プーリ29,11に代えて歯車を使用し、上記ベルト32に代えて内面に多数の鋸歯を列設したゴムベルトを用いてもよい。あるいは、上記プーリ29,11に代えスプロケットを使用し、上記ベルト32に代えチェーンを用いてもよい。
さらには、上記プーリ29およびプーリ11をいずれも歯車としそれらの間にもう一つの歯車を噛合させることにより、上記大径スクリューa’と逆転軸10とを同方向に回転させるようにしてもよい。
【0039】
上記小径スクリューa”は、上記大径スクリューa’の直径よりも短い長さで板面を側方に向けた細幅長方形板状の攪拌翼41の長手方向両端の上下角部において、当該攪拌翼41の長さと同じ直径の環状の保護部材42,42を接着,溶接等により取り付けているものである。
43は、上記攪拌翼41の上縁中央に接着,溶接等により固定された歯車、44は、その歯車43の中心に同じく接着,溶接等により固定されたナットである。
【0040】
この小径スクリューa”は、上記回転軸9の先端に上記ナット44を螺合緊締して、当該回転軸9とともに回転するように、かつ、上記大径スクリューa’の下側に位置させて取り付け固定されているもので、その取付けにより上記歯車43が上記逆転軸10の歯車12と噛合して上記攪拌翼41が上記大径スクリューa’の保護部材22および攪拌翼25’に囲繞される内側に位置し、当該小径スクリューa”と逆転軸10とは逆方向に回転するようになっている。
【0041】
上記大径スクリューa’のプーリ29,ベルト32,逆転軸10,小径スクリューa”の歯車43は、上記大径スクリューa’と上記小径スクリューa”とを互いに逆方向に回転させる逆転機構を構成しており、上記攪拌機本体1のモータ4により上記回転軸9が回転すると、その回転軸9と一体に上記小径スクリューa”が回転し、この小径スクリューa’の上記歯車43が、歯車12を介して逆転軸10を逆方向に回転させる。
そして、その逆転軸10は、上記小径スクリューa’の回転力により、そのプーリ11,ベルト32およびプーリ29を介して上記大径スクリューa’を、同方向、すなわち上記小径スクリューa”と逆方向に回転させるようになっている。
【0042】
ここでは、小径スクリューa”と逆転軸10とが逆方向に回転し、その逆転軸10と大径スクリューa’とが同方向に回転するものについて説明したが、適宜の歯車,プーリ,ベルト、スプロケット,チェーン等により、小径スクリューa”と逆転軸10とを同方向に回転させ、その逆転軸10と大径スクリューa’とを逆方向に回転させることにより、結果として両スクリューa’とa”とが逆回転するようにしてもよい。
【0043】
上記のように、本実施例の流体材料用攪拌機は、大径スクリューa’と小径スクリューa”とが逆方向に回転するようになっているから、これによれば、難自立性容器201や金属缶内の流体材料の攪拌を従来よりも短時間で効率よく行え、作業能率が従来に比べ格段に向上するとともに作業コストを削減することができる。
また、両スクリューa’,a”は、それぞれ保護部材22、42,42を備えているから、攪拌翼25’,41の角部が難自立性容器201の側壁等を巻き込んで当該スクリューa’,a”が回転不能になることがない。また、その難自立性容器を破損することもない。
【0044】
なお、上記大径スクリューa’、小径スクリューa”は、それぞれ取り外して洗浄したり、交換することができる。また、攪拌しようとする流体材料の粘度等によっては、いずれかのスクリューを取り外して、他方のスクリューのみで攪拌することも可能である。
【実施例2】
【0045】
次に、本発明の実施例2について図6に基づいて説明する。
【0046】
本実施例の流体材料用攪拌機は、上記実施例1の流体材料用攪拌機とは、取り付けている小径スクリューを異にするだけの、すなわち、攪拌機本体1のスクリュー取付軸2に、大径スクリュー(第1のスクリュー)a’と小径スクリュー(第2のスクリュー)b’とからなる流体材料攪拌用スクリュー装置b(図6)を取り付けてなるものである。
そこで、以下、実施例1の攪拌機と同一部分の説明は省略し、上記小径スクリューb’についてのみ説明する。
【0047】
その小径スクリューb’は、上記大径スクリュ−a’の直径よりも短い長さの細幅長方形状の攪拌翼50を2枚、それらの板面を側方に向けた状態にして平面十字状に組むとともに、それらの外端の上下角部において、直径を当該攪拌翼50,50の長さと同じにした環状の保護部材51,51を接着,溶着等により取り付けているものである。
52は、上記攪拌翼50が交差する当該小径スクリューb’の中心の上部に接着,溶接等により固定された歯車、53は、その歯車52の中心に同じく接着,溶接等により固定されたナットである。
【0048】
この小径スクリューb’は、上記回転軸9の先端に、上記ナット53を螺合緊締することにより取り付けられるもので、その取付けにより上記歯車52が上記逆転軸10の歯車12と噛合するようになっている。
したがって、実施例1の流体材料用攪拌機の小径スクリューa”と同様に上記逆転機構によって上記大径スクリューa’と逆方向に回転するようになっている。
しかも、その小径スクリューb’は、保護部材51,51を備えているから、難自立性容器201の側壁等を巻き込んで回転不能になることがない。また、その難自立性容器を破損させることなく、流体材料を攪拌することができる。
【0049】
この小径スクリューb’は、攪拌翼50を2枚備えているから、攪拌翼41を1枚だけ有する上記実施例1の小径スクリューa”と比べると、流体材料を、より効率的に攪拌することができる。なお、攪拌翼50の数を3枚以上としてもよい。
【実施例3】
【0050】
次に、本発明の実施例3について図7に基づいて説明する。
【0051】
本実施例の流体材料用攪拌機は、上記実施例1および2の流体材料用攪拌機と、取り付けている小径スクリューを異にするだけの、すなわち、攪拌機本体1のスクリュー取付軸2に、大径スクリュー(第1のスクリュー)a’と小径スクリュー(第2のスクリュー)c’とからなる流体材料攪拌用スクリュー装置c(図7)を取り付けてなるものである。
そこで、以下、上記小径スクリューc’についてのみ説明する。
【0052】
上記小径スクリューc’は、上記大径スクリューa’の直径よりも短い長さでその板面を側方に向けた扁平台形状の攪拌翼60の下縁の長手方向両端の角部において、当該攪拌翼60の長さと同じ直径の環状の保護部材61を接着,溶接等により取り付けているものである。
62は、上記攪拌翼60の上縁中央に接着,溶接等により固定された歯車、63は、その歯車62の中心に同じく接着,溶接等により固定されたナットである。
【0053】
この小径スクリューc’は、上記回転軸9の先端に、上記ナット63を螺合緊締して、当該回転軸9とともに回転するように取り付けられるもので、その取付けにより上記歯車62が上記逆転軸10の歯車12と噛合するようになっている。
したがって、実施例1および2の流体材料用攪拌機の小径スクリューa”,b’と同様に、上記逆転機構によって上記大径スクリューa’と逆方向に回転するようになっている。
しかも、その小径スクリューc’は、保護部材61を備えているから、難自立性容器201の側壁等を巻き込んで回転不能になることがない。また、その難自立性容器を破損させることなく、流体材料を攪拌することができる。
【0054】
この小径スクリューc’は、実施例1の小径スクリューa”と比べると、攪拌翼の上側の角部の保護部材を備えていないので、安価かつ容易に製作できる。このように上側の保護部材を備えていないが、攪拌翼60は、その左右外端の上側の角部を削った台形状になっているので、その部分が難自立性容器201の側壁に引っ掛かって回転不能になったり、その側壁を破損する等のおそれがない。
【実施例4】
【0055】
次に、本発明の実施例4について図8に基づいて説明する。
【0056】
本実施例の流体材料用攪拌機は、上記実施例1〜3の流体材料用攪拌機と、取り付けている小径スクリューを異にするだけの、すなわち、攪拌機本体1のスクリュー取付軸2に、大径スクリュー(第1のスクリュー)a’と小径スクリュー(第2のスクリュー)d’とからなる流体材料攪拌用スクリュー装置d(図8)を取り付けてなるものである。
そこで、以下、上記小径スクリューd’についてのみ説明する。
【0057】
上記小径スクリューd’は、上記大径スクリューa’の直径よりも短い長さでその左半部と右半部とを反対方向に捩った帯状をなす攪拌翼70の、長手方向両端の下側角部において、当該攪拌翼70の長さと同じ直径の環状の保護部材71を接着,溶着等により取り付けているものである。
72は、上記攪拌翼70の上縁中央に接着,溶接等により固定された歯車、73は、その歯車72の中心に同じく接着,溶接等により固定されたナットである。
【0058】
この小径スクリューd’は、上記回転軸9の先端に、上記ナット73を螺合緊締して、当該回転軸9とともに回転するように取り付けられるもので、その取付けにより上記歯車72が上記逆転軸10の歯車12と噛合し、上記大径スクリューa’と逆方向に回転するようになっている。
しかも、その小径スクリューd’は、保護部材71を備えているから、難自立性容器201の側壁等を巻き込んで回転不能になることがない。また、その難自立性容器を破損させることなく、流体材料を攪拌することができる。
【0059】
この小径スクリューd’は、その回転方向に応じて、流体材料を主に上方または下方に送給するので、従来の攪拌機に比べ効率的に攪拌を行える。
この小径スクリューd’は、流体材料を主に上方または下方に送給するが、本実施例の流体材料用攪拌機は、当該小径スクリューd’の直上位置に、上記大径スクリューa’を位置させているから、上下方向の流れは当該大径スクリューa’の主板23により抑えられるので、気泡の混入が抑制される。
【実施例5】
【0060】
次に、本発明の実施例5について図9に基づいて説明する。
【0061】
本実施例の流体材料用攪拌機は、上記実施例1〜4の流体材料用攪拌機と、取り付けている小径スクリューを異にするだけの、すなわち、攪拌機本体1のスクリュー取付軸2に、大径スクリュー(第1のスクリュー)a’と小径スクリュー(第2のスクリュー)e’とからなる流体材料攪拌用スクリュー装置e(図9)を取り付けてなるものである。
そこで、以下、上記小径スクリューe’についてのみ説明する。
【0062】
上記小径スクリューe’は、上記大径スクリューa’の直径よりも短い長さでその板面を側方に向けた細幅長方形板状の攪拌翼80の長手方向両端の下側角部に、弧状にした針金等の線材からなる保護部材81,81を接着,溶接等により取り付けているものである。
82は、上記攪拌翼80の上縁中央に接着,溶接等により固定された歯車、83は、その歯車82の中心に同じく接着,溶接等により固定されたナットである。
【0063】
この小径スクリューe’は、上記回転軸9の先端に、上記ナット83を螺合緊締して、当該回転軸9とともに回転するように取り付けられるもので、その取付けにより上記歯車82が上記逆転軸10の歯車12と噛合し、上記大径スクリューa’と逆方向に回転するようになっている。
しかも、その小径スクリューe’は、保護部材81,81を備えているから、難自立性容器201の側壁等を巻き込んで回転不能になることがない。また、その難自立性容器を破損させることなく、流体材料を攪拌することができる。
【実施例6】
【0064】
次に、本発明の実施例6について図10に基づいて説明する。
【0065】
本実施例の流体材料用攪拌機は、上記実施例1〜5の流体材料用攪拌機と、取り付けている小径スクリューを異にするだけの、すなわち、攪拌機本体1のスクリュー取付軸2に、大径スクリュー(第1のスクリュー)a’と小径スクリュー(第2のスクリュー)f’とからなる流体材料攪拌用スクリュー装置f(図10)を取り付けてなるものである。
そこで、以下、上記小径スクリューf’についてのみ説明する。
【0066】
上記小径スクリューf’は、上記大径スクリューa’の直径よりも短い長さでその板面を側方に向けた細幅長方形板状の攪拌翼90の長手方向両端(角部)に、平面弧状に湾曲した板状材からなる保護部材91,91を、その内面を上記攪拌翼90の縁部に沿わせて接着,溶接等により取り付けているものである。
92は、上記攪拌翼90の上縁中央に接着,溶接等により固定された歯車、93は、その歯車92の中心に同じく接着,溶接等により固定されたナットである。
【0067】
この小径スクリューe’は、上記回転軸9の先端に、上記ナット93を螺合緊締して、当該回転軸9とともに回転するように取り付けられるもので、その取付けにより上記歯車92が上記逆転軸10の歯車12と噛合し、上記大径スクリューa’と逆方向に回転するようになっている。
しかも、その小径スクリューe’は、保護部材91,91を備えているから、難自立性容器201の側壁等を巻き込んで回転不能になることがない。また、その難自立性容器を破損させることなく、流体材料を攪拌することができる。
【実施例7】
【0068】
次に、本発明の実施例7について図11に基づいて説明する。
【0069】
本実施例の流体材料用攪拌機は、上記実施例1〜6の流体材料用攪拌機と、取り付けている小径スクリューを異にするだけの、すなわち、攪拌機本体1のスクリュー取付軸2に、大径スクリュー(第1のスクリュー)a’と小径スクリュー(第2のスクリュー)g’とからなる流体材料攪拌用スクリュー装置g(図11)を取り付けてなるものである。
そこで、以下、上記実施例1と異なる小径スクリューg’についてのみ説明する。
【0070】
上記小径スクリューg’は、金属製のスクリュー主体部101の外周に同じく金属製で環状の保護部材102を取り付けてなる、上記大径スクリューa’よりも小径のものである。
そのスクリュー主体部101は、ほぼ円形の主板103の外周に120°おきに、主翼片104……を水平に延出形成するとともに、その主翼片104……の先端側を下方に折り曲げて攪拌翼104’……を形成している。
この攪拌翼104’……はその一側104a……を他側104b……よりも外側に位置させ、所定の捩れ量だけ捩れた状態になっており、上記保護部材102は、その攪拌翼104’……の上記一側104a……の下端角部において、溶接等により取り付けられている。
なお、上記攪拌翼104’……の捩れ量は適宜調整,変更できる。
【0071】
105……は、上記主板103の外周の主翼片104……の間の位置に形成され上方に折り曲げて立ち上げた補助翼片である。
【0072】
106は、上記主板103の上面中央に接着,溶接等により固定された歯車、107は、その歯車106の中心に同じく接着,溶接等により固定されたナットである。
【0073】
この小径スクリューg’は、上記回転軸9の先端に、上記ナット107を螺合緊締して、当該回転軸9とともに回転するように取り付けられるもので、その取付けにより上記歯車106が上記逆転軸10の歯車12と噛合するようになっている。
したがって、上記逆転機構によって上記大径スクリューa’と逆方向に回転するようになっている。
しかも、その小径スクリューg’は、保護部材102を備えているから、難自立性容器201の側壁等を巻き込んで回転不能になることがない。また、その難自立性容器を破損させることなく、流体材料を攪拌することができる。
【実施例8】
【0074】
次に、本発明の実施例8について図12〜19に基づいて説明する。
【0075】
本実施例の流体材料用攪拌機は、上記実施例1〜7の大径スクリューa’とは別の大径スクリュー(第1のスクリュー)h(図12〜19)を備えたもので、攪拌機本体1のスクリュー取付軸2に、その大径スクリューhとたとえば上記実施例1の小径スクリュー(第2のスクリュー)a”とからなるスクリュー装置を取り付けてなるものである。
なお、上記小径スクリューa”に代え実施例2〜7の小径スクリューb’,c’,d’,e’,f’,g’を取り付けてもよい。
【0076】
以下、上記大径スクリューhについて説明する。
【0077】
大径スクリューhは、円形の主板110の外周に垂下周壁111を形成するとともに、その垂下周壁111の下側に60°おきに攪拌翼112……を連設した金属製のスクリュー主体部113の外周、より詳しくは、上記各攪拌翼112……の下縁に、同じく金属製で環状の保護部材114を接着,溶接等により取り付けてなるものである。
115は上記主板110の中心に開設された、攪拌機1の固定中空軸8を挿通させる軸挿通孔である。116,116は、その軸挿通孔115の近傍の対向する部分を切り起こして形成したワッシャー受けである(図12,13,14等)。
【0078】
117……は、上記攪拌翼112……の基端部分すなわちそれらの攪拌翼112……と垂下周壁111との境目に点線状に切込みを入れて形成した攪拌翼基端切断線である。
この攪拌翼基端切断線117……に沿って切断することで、上記攪拌翼112……を取り除くことができる(図18)。
【0079】
118……は、上記攪拌翼112……の長さ方向の中間位置に点線状に切込みを入れて形成した攪拌翼中間切断線である。
この攪拌翼中間切断線118……に沿って当該攪拌翼112……を切断することでその攪拌翼112……の長さを短くすることができる(図16,17)。
【0080】
119……は、湾曲した内辺119aおよび外辺119bと、直線状の側辺119c,119dからなる変形四角形にした点線状の切込みにより形成した上面切断線である。この上面切断線119……は、上記主板110の軸挿通孔115の周囲に、60°おきに形成されていて、これに沿って切断すること、あるいは、その主板110の任意の位置を切断することで、上記主板110には開口部119’を形成することができる(図19)。
また、任意の一辺、たとえば側辺119cを残して他の三辺を切断し、その部分を切り起こすことで、開口部119’を形成するとともに上面上面攪拌翼119”を形成することができる(図15,17,19)。
【0081】
よって、上記攪拌翼基端切断線117……、攪拌翼中間切断線118……、上面切断線……を適宜切断することで、流体材料の性状等にあわせた攪拌ができるものとなっている。
たとえば、図15のように、主板110に形成した6つの上面切断線119……のうちの一つおきに選んだ3つのものについて、それらの側辺119cを残し、他の三辺を切断し、その三辺で囲まれる部分を下方に折り曲げて上面攪拌翼119”を形成すれば、当該主板110の上下の流体材料を攪拌することができる。
流体材料の上下の流れが多くなりすぎ、気泡の混入等の不都合が生じる場合には、折り曲げ形成する上面攪拌翼119”の数を減らせばよい。
【0082】
流体材料の粘度が高く、攪拌翼112……の内外の流体材料が混ざりにくいような場合には、図16に示したように、一部の攪拌翼112……をその攪拌翼中間切断線118……で切断する。これにより、流体材料は、攪拌翼112……の内外方向へ流れやすくなり攪拌が進みやすくなる。
【0083】
また、図17に示したように、一部の攪拌翼112……を、その攪拌翼中間切断線118……で切断するとともに、主板110の各上面切断線119……を、一辺を残して切断しその切断した3辺に囲まれる部分を立ち上げて上面攪拌翼119”を形成するようなこともできる。
【0084】
さらに、図18に示したように、上記攪拌翼基端切断線117……において攪拌翼112……を全て切断し、円形の主板110の外周に垂下周壁111を形成しただけのものとしてもよい。
なお、上下を逆にして、すなわち垂下周壁111および保護部材114を上側にしてスクリュー取付軸2に取り付けてもよい。
【0085】
また、図19に示したように、主板110を上面切断線119……以外の任意の位置で切断し大きな開口部119’を形成することもできる。その開口部119’の縁部に上面攪拌翼119”を設けるようにしておけば、流体材料の主板110の上下への流れをスムーズにできる。
【0086】
なお、上記の各切断線117……,118……,119……は、点線状に入れた切込みであるが、単に切断位置を示すための印刷表示としてもよい。その場合、その印刷表示に沿って切断を行えばよい。
また、何らの表示をもせず必要に応じて上記で説明したような適宜の位置で切断をするようにしてもよい。
【0087】
また、上記攪拌翼112……をペンチ等で捩ってもよい。これにより、当該大径スクリューhの回転により、外方の流体材料を内方に水平に送り込むか、あるいは、内方の流体材料を外方に水平に送り出すようにできる。
【0088】
この大径スクリューhの主板110の下面の中心には、上記逆転機構の逆転軸10のプーリ11との間にベルト32を掛け渡すプーリ(図示しない)が固定されており、前記の各実施例の大径スクリューa’と同様に、固定中空軸8に回転自在にして取り付けられ、上記逆転機構により、小径スクリューと反対方向に回転させられるようになっている。
【図面の簡単な説明】
【0089】
【図1】本発明の実施例1に係る流体材料用攪拌機を示した斜視図である。
【図2】その攪拌機の攪拌機本体およびスクリュー取付軸の拡大縦断面図である。
【図3】その攪拌機のスクリュー装置の拡大縦断面図である。
【図4】図3のI−I線横断面図である。
【図5】上記スクリュー装置の分解斜視図である。
【図6】本発明の実施例2に係る流体材料用攪拌機のスクリュー装置の分解斜視図である。
【図7】本発明の実施例3に係る流体材料用攪拌機のスクリュー装置の分解斜視図である。
【図8】本発明の実施例4に係る流体材料用攪拌機のスクリュー装置の分解斜視図である。
【図9】本発明の実施例5に係る流体材料用攪拌機のスクリュー装置の分解斜視図である。
【図10】本発明の実施例6に係る流体材料用攪拌機のスクリュー装置の分解斜視図である。
【図11】本発明の実施例7に係る流体材料用攪拌機のスクリュー装置の分解斜視図である。
【図12】本発明の実施例8に係る流体材料用攪拌機のスクリュー装置の大径スクリューの斜視図である。
【図13】その平面図である。
【図14】その縦断面図である
【図15】大径スクリューの上面攪拌翼を下方に折り曲げた状態を示した斜視図である。
【図16】大径スクリューの攪拌翼のうち一部のものの下半部を切断した状態を示した斜視図である。
【図17】大径スクリューの攪拌翼のうち一部のものの下半部を切断し、上面攪拌翼を上方に折り曲げた状態を示した斜視図である。
【図18】大径スクリューの攪拌翼を全て切断した状態を示した斜視図である。
【図19】大径スクリューの主板の所要範囲を切断するとともに、上面攪拌翼を下方に折り曲げた状態を示した斜視図である。
【図20】従来の、難自立性容器内の流体材料を攪拌機で攪拌する様子を示した図である。
【図21】従来の攪拌機を示した斜視図である。
【符号の説明】
【0090】
a',h 大径スクリュー(第1のスクリュー)
a",b',c',d',e',f',g' 小径スクリュー(第2のスクリュー)
a,b,c,d,e,f,g スクリュー装置
1 攪拌機本体
2 スクリュー取付軸
4 モータ
8 固定中空軸
9 回転軸
10 逆転軸
12 歯車
14 支持部材
22,42,51,61,71,81,91,102,114 保護部材
23,103,110 主板
24 軸挿通孔
25,104 主翼片
25',41,50,60,70,80,90,104' 攪拌翼
29 プーリ
32 ベルト
43 歯車
111 垂下周壁
112 攪拌翼
113 スクリュー主体部
119' 開口部
119" 上面攪拌翼

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のスクリュー(a’,h)と第2のスクリュー(a”,b’,c’,d’,e’,f’,g’)とからなるスクリュー装置(a,b,c,d,e,f,g)をスクリュー取付軸(2)に取り付けるとともに、それらのスクリュー(a’,h)、(a”,b’,c’,d’,e’,f’,g’)を互いに逆方向に回転させる逆転機構を備えてなることを特徴とする流体材料用攪拌機。
【請求項2】
上記スクリュー取付軸(2)が、攪拌機本体(1)に固定された固定中空軸(8)と、その固定中空軸(8)内部に挿通配設されモータ(4)により回転する回転軸(9)とからなり、上記第1のスクリュー(a’,h)が、上記固定中空軸(8)に回転自在に取り付けられ、上記第2のスクリュー(a”,b’,c’,d’,e’,f’,g’)が、上記回転軸(9)に、当該回転軸(9)とともに回転するようにしてかつ上記第1のスクリュー(a’,h)の下側に位置させて固定され、上記逆転機構が、上記固定中空軸(8)に固定された支持部材(14)に、上記第2のスクリュー(a”,b’,c’,d’,e’,f’,g’)の回転力により上記第1のスクリュー(a’,h)を逆方向に回転させる逆転軸(10)を回転自在に支持させてなることを特徴とする請求項1記載の流体材料用攪拌機。
【請求項3】
上記逆転機構が、上記第1のスクリュー(a’,h)に固定されたプーリ(29)と、その第1のスクリュー(a’,h)の下側に取り付けられた上記第2のスクリュー(a”)に固定された歯車(43)と、上記プーリ(29)との間にベルト(32)を掛け渡したプーリ(11)および上記歯車(43)と噛合した歯車(12)を備えた逆転軸(10)とからなることを特徴とする請求項2記載の流体材料用攪拌機。
【請求項4】
上記第1のスクリュー(a’)が、主板(23)の中心に軸挿通孔(24)を開設するとともに、その主板(23)の外周に延出形成した主翼片(25……)の先端側を下方に折り曲げて攪拌翼(25’……)をなし、その攪拌翼(25’……)の下端に環状の保護部材(22)を取り付けてなることを特徴とする請求項1,2または3記載の流体材料用攪拌機。
【請求項5】
上記第1のスクリュー(h)が、円形の主板(110)の外周に垂下周壁(111)を形成し、その垂下周壁(111)の下側に所要間隔をおいて複数の攪拌翼(112……)を連設し、上記各攪拌翼(112……)の下縁に環状の保護部材(114)を取り付けてなることを特徴とする請求項1,2または3記載の流体材料用攪拌機。
【請求項6】
上記第1のスクリュー(h)が、その主板(110)に開口部(119’)を形成していることを特徴とする請求項5記載の流体材料用攪拌機。
【請求項7】
上記第1のスクリュー(h)が、その主板(110)に上面攪拌翼(119”)を形成していることを特徴とする請求項5または6記載の流体材料用攪拌機。
【請求項8】
上記第2のスクリューが、攪拌翼(41,50,60,70,80,90,104’)の角部に、保護部材(42,42、51,51、61、71、81,81、91,91、102)を取り付けてなることを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6または7記載の流体材料用攪拌機。
【請求項9】
上記第2のスクリュー(a”)の上記攪拌翼(41)が、上記第1のスクリュー(a’,h)の直径よりも短い長さで細幅の長方形板状をなし、その長手方向両端の上下角部において、環状の上記保護部材(42,42)が取り付けられていることを特徴とする請求項8記載の流体材料用攪拌機。
【請求項10】
上記第2のスクリュー(b’)が、上記第1のスクリュー(a’,h)の直径よりも短い長さで細幅の長方形板状の上記攪拌翼(50,50)を平面十字状に組むとともに、それらの外端の上下角部において、環状の上記保護部材(51,51)を取り付けてなることを特徴とする請求項8記載の流体材料用攪拌機。
【請求項11】
上記第2のスクリュー(c’)の上記攪拌翼(60)が、上記第1のスクリュー(a’,h)の直径よりも短い長さの台形状をなし、その下縁の両端の角部において、環状の上記保護部材(61)が取り付けられていることを特徴とする請求項8記載の流体材料用攪拌機。
【請求項12】
上記第2のスクリュー(d’)の上記攪拌翼(70)が、上記第1のスクリュー(a’,h)の直径よりも短い長さで左半部と右半部とを反対部に捩った帯状をなし、その長手方向両端の下側角部において、環状の上記保護部材(71)が取り付けられていることを特徴とする請求項8記載の流体材料用攪拌機。
【請求項13】
上記第2のスクリュー(e’)の上記攪拌翼(80)が、上記第1のスクリュー(a’,h)の直径よりも短い長さで細幅の長方形板状をなし、その長手方向両端の下側角部に、弧状にした線材からなる上記保護部材(81,81)が取り付けられていることを特徴とする請求項8記載の流体材料用攪拌機。
【請求項14】
上記第2のスクリュー(f’)の上記攪拌翼(90)が、上記第1のスクリュー(a’,h)の直径よりも短い長さで細幅の長方形板状をなし、その長手方向両端の角部に、平面弧状に湾曲した板状材からなる上記保護部材(91,91)が取り付けられていることを特徴とする請求項8記載の流体材料用攪拌機。
【請求項15】
上記第2のスクリュー(g’)が、ほぼ円形の主板(103)の外周に、複数の主翼片(104……)を水平に延出形成するとともに、その主翼片(104……)の先端側を下方に折り曲げて攪拌翼(104’……)とし、その攪拌翼(104’……)の下端角部に環状の保護部材(102)を取り付けてなる、上記第1のスクリュー(a’,h)よりも小径のものであることを特徴とする請求項8記載の流体材料用攪拌機。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate


【公開番号】特開2007−713(P2007−713A)
【公開日】平成19年1月11日(2007.1.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−181397(P2005−181397)
【出願日】平成17年6月22日(2005.6.22)
【出願人】(394001559)
【Fターム(参考)】