説明

流体輸送用容器

【課題】 箱状の外装体内に流体を収容させる可撓性の収容容器を収容させた流体輸送用容器において、この流体輸送用容器の強度を高める。
【解決手段】 上面が開口された箱状の外装体30内に可撓性を有するプラスチック製の収容容器10を収容させ、この収容容器の上面11の角部11aに上方に突出して設けられた口部12から流体50を充填させて、この口部にキャップ40を取り付けた流体輸送用容器において、蓋板部21の周囲から下方に側壁部22が設けられた蓋材20を用い、蓋板部に交差状になった補強リブ23を設けると共にその角部近傍に凹部24を設け、この凹部の底面に、収容容器の口部を突出させる穴部25と口部を保持する保持片26とを形成し、蓋材の側壁部と凹部の壁面24aとの間に外装体の側壁を挟み込むようにして、蓋材を開口された外装体の上面に被せるように取り付けた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、液体や粉体等の流体を輸送するのに使用する流体輸送用容器に係り、特に、段ボール等で構成された箱状の外装体内に可撓性を有するプラスチック製の収容容器を収容させ、この収容容器内に流体を充填させるようにした流体輸送用容器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、液体や粉体等の流体を輸送するのに、一斗缶と呼ばれるブリキ缶が広く利用されていた。
【0003】
しかし、このようなブリキ缶の場合、重量が大きく嵩張るために、その保管や輸送にスペースと手間とコストがかかるという問題があり、また耐食性も十分ではなく、収容させる液体や粉体の種類、例えば、次亜塩素酸ソーダ等の強酸化剤を含む液体洗剤等を収容させた場合、収容させた液体や粉体によってこのブリキ缶が腐食するという問題があった。
【0004】
このため、近年においては、段ボール等で構成された箱状の外装体内に可撓性を有するプラスチック製の収容容器を収容させ、この収容容器に設けた口部を通して上記の流体を収容容器内に充填させ、この収容容器の口部にキャップを取り付けるようにした流体輸送用容器が用いられるようになった。
【0005】
しかし、このように流体を充填させた可撓性の収容容器の口部にキャップを取り付ける場合、この収容容器が変形してキャップを取り付けることが困難であり、特に、収容容器の口部の外周側に押込み式キャップを押し付けて、この押込み式キャップを嵌め込むことは非常に困難であった。また、段ボール等で構成された外装体の上面は強度が低くて変形しやすく、このような流体輸送用容器を段積みすることも困難になるという問題があった。
【0006】
このため、最近においては、段ボール等で構成された箱状の外装体の側壁内面に支持段部を設け、収容容器の口部と係合する係合穴が設けられた支持板をこの支持段部に保持させるようにしたものが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0007】
しかし、このように外装体の側壁内面に設けた支持段部によって支持板を保持させるだけでは、支持板を十分に支持することが困難であり、上記のように流体輸送用容器を段積みした場合や、押込み式キャップを押し付けて収容容器の口部の外周側に嵌めるようにした場合に、この支持板が変形して上記の支持段部から外れたりするおそれがあり、依然として、流体輸送用容器を多く段積みすることができず、また押込み式キャップを押し付けて収容容器の口部の外周側に嵌め込むことも困難になるという問題があった。
【特許文献1】特開平8−85571号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
この発明は、液体や粉体等の流体を輸送するのに使用する流体輸送用容器における上記のような問題を解決することを課題とするものであり、特に、段ボール等で構成された箱状の外装体内に可撓性を有するプラスチック製の収容容器を収容させ、この収容容器内に流体を充填させるようにした流体輸送用容器において、この流体輸送用容器を多く段積みすることが行えると共に、この収容容器の口部に押込み式キャップを押し付けて、この収容容器の口部の外周側に押込み式キャップを嵌め込むようにして取り付けることも容易に行えるようにすることを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この発明における流体輸送用容器においては、上記のような課題を解決するため、上面が開口された箱状の外装体30内に可撓性を有するプラスチック製の収容容器10を収容させ、この収容容器10の上面11の角部11aに上方に突出して設けられた口部12から流体50を充填させて、この口部12にキャップ40を取り付けるようにした流体輸送用容器において、蓋板部21の周囲から下方に向かって側壁部22が設けられたプラスチック製の蓋材20を用い、上記の蓋板部21に交差状になった補強リブ23を設けると共にその角部近傍に凹部24を設け、この凹部24の底面に、上記の収容容器10の口部12を突出させる穴部25とこの口部12を保持する保持片26とを形成し、蓋材20の側壁部22と凹部24の壁面24aとの間に上記の外装体30の側壁31を挟み込むようにして、この蓋材20を開口された外装体30の上面に被せるようにして取り付けた。
【0010】
ここで、上記の外装体30を構成する材料については特に限定されないが、簡単に折り畳むことができると共に、環境を害することなく簡単に処理できるものであることが好ましく、例えば、段ボールで構成されたものを用いることが好ましい。
【0011】
また、上記の蓋材20の側壁部22に係止部材27を設け、この係止部材27を外装体30の側壁31に係止させることが好ましい。
【0012】
そして、このような係止部材27として、先端が鉤型状になった係止片27aと平担な板片27bとが所要間隔を介して設けられたものを用いると共に、上記の外装体30の側壁31に上記の係止片27aと平担な板片27bとを挿入させる係止穴32を設け、上記の係止部材27における係止片27aの鉤型部分を上記の係止穴32の穴縁における側壁31の内面側に係止させることが好ましい。さらに、この係止部材27に係止部27bを設け、係止部材27を外装体30の側壁31に係止させた状態で、この係止部27bを蓋材20の側壁部22に係止させることがより好ましい。
【発明の効果】
【0013】
この発明における流体輸送用容器においては、上記のようにプラスチック製の蓋材の蓋板部に交差状になった補強リブを形成すると共に、この蓋板部の角部近傍に凹部を設け、この凹部の壁面と蓋材の側壁部との間に上記の外装体の側壁を挟み込むようにして、この蓋材を上記の外装体の開口された上面に被せるように取り付けるようにしたため、この蓋材の強度が大きく向上し、流体輸送用容器を多く段積みした場合にも、この蓋材が変形するのが防止されるようになる。
【0014】
また、蓋材の凹部の底面に上記の収容容器の口部を突出させる穴部を設け、この穴部の縁部に上記の口部を保持する保持片を形成するようにしたため、この保持片によって収容容器の口部が強固保持されると共に、上記のように蓋材の強度が大きく向上して変形するのが防止されるため、収容容器の口部に押込み式キャップを強く押し付けた場合にも、蓋材が変形するのが防止されると共に、収容容器の口部が蓋材の穴部から外れるのも防止され、押込み式キャップを押し付けて収容容器の口部の外周側に嵌め込むように取り付けることも容易に行えるようになる。
【0015】
また、上記の外装体を段ボールで構成すると、重量が軽く、簡単に折り畳むことができ、その保管や輸送にスペースと手間とコストがかかるということがなく、その廃棄処理も簡単に行えるようになる。
【0016】
また、上記の蓋材の側壁部に係止部材を設け、この係止部材を外装体の側壁に係止させると、蓋材を持って流体輸送用容器を持ち上げるような場合においても、この蓋材が外装体から外れるのが防止される。
【0017】
また、このような係止部材として、先端が鉤型状になった係止片と平担な板片とが所要間隔を介して設けられたものを用い、この係止部材の係止片と平担な板片とを外装体の側壁に設けた係止穴に挿入させるようにすると、係止穴への挿入時に上記の係止片が平担な板片側に曲がって係止穴への挿入が容易になる。また挿入後は、上記の係止片が復帰して係止穴の穴縁における側壁の内面側に係止されると共に上記の平担な板片が係止片と反対側の係止穴の穴縁に保持されて、係止部材が外装体の側壁に設けた係止穴から外れるのが防止されて、蓋材が外装体から外れるのがより一層抑制されるようになる。
【0018】
さらに、上記の係止部材に係止部を設け、この係止部材を外装体の側壁に係止させた状態で、この係止部によって係止部材を蓋材の側壁部に係止させると、係止部材が外装体の側壁から外れるのがより一層抑制されるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、この発明の実施形態に係る流体輸送用容器を添付図面に基づいて具体的に説明する。なお、この発明に係る流体輸送用容器は下記の実施形態に示したものに限定されず、発明の要旨を変更しない範囲において、適宜変更して実施できるものである。
【0020】
この実施形態における流体輸送用容器においては、収容容器10として、図1に示すように、ブロー成形により中空の略立方体状に成形したプラスチックで構成された可撓性の収容容器10を用いるようにしている。ここで、上記のプラスチックとしては一般にポリエチレンを使用し、この収容容器10においては、十分な強度と可撓性が確保されるように、その厚みが約0.2〜0.5mm程度になるようにしている。
【0021】
そして、この収容容器10の上面11において、一段低くなった角部11aに流体の注入及び取出しを行う口部12を上方に突出するように設け、この口部12の上縁部に鍔部12aを設けるようにしている。なお、この収容容器10を簡単に折り畳めるようにするため、図2に示すように、この収容容器10の各側壁13に、それぞれ対角線に沿って内方に突出した折り曲げ用凹状14を設けるようにすることも可能である。
【0022】
また、蓋材20としては、プラスチック材料を射出成型により成形したものを用いるようにし、図3及び図4に示すように、略正方形状になった蓋板部21の周囲から下方に向かう側壁部22を設け、上記の蓋板部21の内面側に交差状になった補強リブ23を形成すると共に、この蓋板部21の角部近傍に凹部24を設けたものを用いるようにしている。
【0023】
そして、この凹部24の底面に上記の収容容器10の口部12を突出させる穴部25を設けると共に、この穴部25の縁部から上記の口部12を保持するための複数の保持片26を中心に向かって突出するように設けている。
【0024】
また、この蓋材20の4つの側壁部22の中央部にそれぞれ切り欠き22aを形成し、各切り欠き22aの上縁の側壁部22に係止部材27を折り曲げ可能に設けている。そして、各係止部材27にそれぞれ先端が鉤型状になった係止片27aと平担な板片27bとを、係止片27aが側壁部22との接合部に近い側に位置するようにして、所要間隔を介して設けると共に、各係止部材27に幅広になった係止部27cを設け、係止部材27を折り曲げた場合に、この幅広になった係止部27cの上縁が上記の切り欠き22aの両側における側壁部22の下端に係止されるようにしている。
【0025】
また、外装体30としては、図5に示すように、段ボール等で上面が開口された箱状に形成されたものを用い、この外装体30における各側壁31の上面側の中央部分に、上記の各係止部材27に設けられた係止片27aと平担な板片27bとを挿入させる係止穴32を設けている。
【0026】
ここで、この実施形態における流体輸送用容器においては、図6に示すように、上記の収容容器10の角部11aに設けられた口部12を、上記の蓋材20の凹部24の底面に設けられた穴部25の下方から穴部25内に差し込み、この穴部25を通して上方に突出させると共に、この穴部25の縁部に設けられた各保持片26を上方に折り曲げて、各保持片26によりこの口部12の鍔部12aを保持させるようにする。
【0027】
そして、このように蓋材20に設けられた穴部25に収容容器10の口部12を取り付けた状態で、図7及び図8に示すように、外装体30の開口された上面からこの収容容器10を外装体30内に収容させると共に、上記の蓋材20を開口された外装体30の上面に被せるようにし、この蓋材20の側壁部22を外装体30の側壁31の外周側に位置させると共に、蓋材20の角部近傍に設けた凹部24の壁面24aと上記の側壁部22との間で、この外装体30の角部における側壁31を挟み込むようにする。
【0028】
また、上記のように蓋材20の各側壁部22の切り欠き22a部分に設けられた各係止部材27を、図9(A),(B)に示すように、それぞれ下方に回転させるようにして折り曲げ、各係止部材27に設けられた先端が鉤型状になった係止片27aと平担な板片27bとを外装体30の各側壁31に設けられた係止穴32に挿入させ、各係止片27aの先端における鉤型部分を各係止穴32の穴縁における側壁31の内面側に係止させると共に、係止部材27の幅広になった係止部27cの上縁を上記の切り欠き22aの両側における側壁部22の下端に係止させるようにする。
【0029】
ここで、上記のように係止部材27に設けられた先端が鉤型状になった係止片27aと平担な板片27bとを外装体30の側壁31に設けられた係止穴32に挿入させる場合、上記の係止片27aが上記の係止穴32の穴縁における外面側の側壁31に押されて平担な板片27b側に曲がって係止穴32への挿入が容易になる。そして、挿入後は、上記の係止片27aが復帰して上記のように先端の鉤型部分が係止穴32の内側における穴縁の側壁31に係止されると共に、平担な板片27bが係止片27aと反対側の係止穴32の穴縁に保持されて、係止部材27が係止穴32から外れるのが防止される。
【0030】
また、上記のように係止部材27における係止部27cの上縁を、切り欠き22aの両側における側壁部22の下端に係止させるにあたり、図10に示すように、蓋材20の側壁部22の下端を外面から内面に向かって上方に傾斜させると共に、上記の係止部27cの上縁を外面から内面に向かって下方に傾斜させ、両者を嵌め合わせるようにして係止させると、係止部材27が上記のように下方に回転させるように折り曲げた状態で維持されるようになり、係止部材27が係止穴32から外れるのが一層防止されるようになる。
【0031】
また、蓋材20を外装体30から取り外すにあたり、上記の係止部材27を上方に回転させるように引き上げると、上記の平担な板片27bが係止穴32の穴縁に押されて曲がり、係止穴32から離脱されると共に、上記の係止部材27が弓形状に反って上記の係止片27aが係止穴32から離脱されるようになり、蓋材20を外装体30から取り外すことも容易に行えるようになる。
【0032】
そして、上記のように収容容器10を外装体30内に収容させると共に、この外装体30の開口された上面に被せるようにして、蓋材20を外装体30に取り付けた後は、図11に示すように、上記の収容容器10の口部12から収容容器10内に液体や粉体等の流体50を充填させると共に、この収容容器10の口部12をキャップ40によって閉塞させるようにする。
【0033】
ここで、上記のように収容容器10の口部12をキャップ40によって閉塞させるにあたり、この実施形態においては、キャップ40として、図11に示すような内キャップ41と押込み式キャップ42とを用い、図12に示すように、内キャップ41の胴部41aを口部12内に嵌め込むと共にこの内キャップ41の鍔部41bを上記の口部12の鍔部12aの上に被せるようにして取り付け、さらに押込み式キャップ42をこの内キャップ13の上から口部12の鍔部12aに被せるようにして、この押込み式キャップ42を押し込み、この押込み式キャップ42における周壁42aの下端を口部12の鍔部12aの下面側に嵌め合わせるようにしている。このようにすると、この押込み式キャップ42によって内キャップ41が収容容器10の口部12から外れるのが確実に防止されるようになる。
【0034】
そして、この実施形態の流体輸送用容器においては、前記のように蓋材20の蓋板部21に交差状になった補強リブ23を形成すると共に、この蓋板部21の角部近傍に凹部24を設けたため、この蓋材20の強度が大きく向上し、またこの凹部24の壁面24aと蓋材20の側壁部22との間に外装体30の側壁31を挟み込むようにして、この蓋材20を外装体30の開口された上面に被せたため、この流体輸送用容器を多く段積みする場合や、上記のように押込み式キャップ42を押し込んで収容容器10の口部12に取り付ける場合にも、この蓋材20が変形するのが防止される。
【0035】
さらに、収容容器10における口部12の鍔部12aを、蓋材20の穴部25の縁部に設けた各保持片26によって保持させているため、上記のように押込み式キャップ42を押し込んで収容容器10の口部12に取り付ける場合にも、収容容器10の口部12が蓋材20の穴部25から外れるのも防止され、収容容器10の口部12に押込み式キャップ42を取り付けることが容易に行えるようになる。
【0036】
また、この実施形態の流体輸送用容器においては、前記のように蓋材20が各係止部材27により外装体30の側壁31に係止されて、蓋材20が外装体30に強固に取り付けられるため、この蓋材20を持って流体輸送用容器を持ち上げる場合に、蓋材20が外装体30から外れるのも防止されるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】この発明の一実施形態に係る流体輸送用容器において使用する収容容器の正面図である。
【図2】上記の収容容器の変更例を示した正面図である。
【図3】上記の実施形態に係る流体輸送用容器において使用する蓋材の底面図である。
【図4】上記の蓋材の側面図である。
【図5】上記の実施形態に係る流体輸送用容器において使用する外装体の斜視図である。
【図6】上記の実施形態に係る流体輸送用容器において、収容容器の口部を蓋材に設けられた穴部を通して上方に突出させた状態を示した断面説明図である。
【図7】上記の実施形態に係る流体輸送用容器において、外装体の開口された上面に被せるようにして蓋材を取り付けた状態を示した正面図である。
【図8】上記の実施形態に係る流体輸送用容器において、蓋材における凹部の壁面と蓋材の側壁部との間に外装体の側壁を挟み込むようにして、蓋材を外装体に取り付けた状態を示した断面説明図である。
【図9】上記の実施形態に係る流体輸送用容器において、蓋材に設けられた係止部材を外装体の側壁に係止させる状態を示した断面説明図である。
【図10】上記の実施形態に係る流体輸送用容器において、蓋材に設けられた係止部材の係止部を蓋材の側壁部に係止させる状態を示した断面説明図である。
【図11】上記の実施形態に係る流体輸送用容器において、キャップとして使用する内キャップと押込み式キャップとを示した側面図である。
【図12】上記の実施形態に係る流体輸送用容器において、収容容器内に流体を充填させると共に、この収容容器の口部を上記の内キャップと押込み式キャップとによって閉塞させた状態を示した断面説明図である。
【符号の説明】
【0038】
10 収容容器
11 収容容器の上面
11a 収容容器の上面の角部
12 口部
12a 鍔部
13 収容容器の側壁
14 折り曲げ用凹状
20 蓋材
21 蓋板部
22 側壁部
22a 切り欠き
23 補強リブ
24 凹部
25 穴部
26 保持片
27 係止部材
27a 係止片
27b 板部
27c 係止部
30 外装体
31 外装体の側壁
32 係止穴
40 キャップ
41 内キャップ
41a 内キャップの胴部
41b 内キャップの鍔部
42 押込み式キャップ
42a 押込み式キャップの周壁
50 流体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上面が開口された箱状の外装体30内に可撓性を有するプラスチック製の収容容器10を収容させ、この収容容器10の上面11の角部11aに上方に突出して設けられた口部12から流体50を充填させて、この口部12にキャップ40を取り付けるようにした流体輸送用容器において、蓋板部21の周囲から下方に向かって側壁部22が設けられたプラスチック製の蓋材20を用い、上記の蓋板部21に交差状になった補強リブ23を設けると共にその角部近傍に凹部24を設け、この凹部24の底面に、上記の収容容器10の口部12を突出させる穴部25と口部12を保持する保持片26とを形成し、蓋材20の側壁部22と凹部24の壁面24aとの間に上記の外装体30の側壁31を挟み込むようにして、この蓋材20を開口された外装体30の上面に被せるように取り付けたことを特徴とする流体輸送用容器。
【請求項2】
請求項1に記載した流体輸送用容器において、上記の外装体30が段ボールで構成されていることを特徴とする流体輸送用容器。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載した流体輸送用容器において、上記の蓋材20の側壁部22に、外装体30の側壁31に係止させる係止部材27を設けたことを特徴とする流体輸送用容器。
【請求項4】
請求項3に記載した流体輸送用容器において、上記の蓋材20における係止部材27に先端が鉤型状になった係止片27aと平担な板片27bとを所要間隔を介して設けると共に、上記の外装体30の側壁31に上記の係止片27aと平担な板片27bとを挿入させる係止穴32を設け、上記の係止部材27における係止片27aの鉤型部分を上記の係止穴32の穴縁における側壁31の内面側に係止させることを特徴とする流体輸送用容器。
【請求項5】
請求項3又は請求項4に記載した流体輸送用容器において、上記の蓋材20における係止部材27を外装体30の側壁31に係止させた状態で、この係止部材27を蓋材20の側壁部22に係止させる係止部27cを設けたことを特徴とする流体輸送用容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2006−321505(P2006−321505A)
【公開日】平成18年11月30日(2006.11.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−144208(P2005−144208)
【出願日】平成17年5月17日(2005.5.17)
【出願人】(503291510)株式会社ナガタ (2)
【出願人】(596045443)トーコー化成株式会社 (1)
【Fターム(参考)】