説明

流体送出弁装置及び方法

【課題】ケージレベルバリヤ型ラック/ケージ装置内で生活する実験動物に流体を供給するための改善された装置の提供。
【解決手段】流体バッグからの流体を、動物を収容する動物ケージ装置に送出する弁組立体を形成する方法であって、この方法によれば、射出成形装置において、穿刺部材を有する上方部材と結合部材とを形成する。上方部材には流体チャネルが貫設される。射出成形装置において、フランジ部材を有すると共に、ベース流体チャネルを貫設されてなるベースを形成する。ベースは上方部材と結合すべくデザインされている。方法においてはさらに、射出成形装置において、ベース流体チャネルの内部に一部分が配置されるべくデザインされ寸法を定められたステム部材を形成する。ステム部材は、スプリング要素を通って延びる作動部分を有している。ステム部材は、下面をもった上部部分を有する。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
[関連出願]
本願は、2002年10月21に出願した米国特許出願第10/274,619号の一部継続出願に該当するものであり、同出願は、2001年10月19日に出願した米国仮特許出願第60/346,218号の利益を主張しており、これら両出願の内容をここに参照して引用する。
【技術分野】
【0002】
本発明は、一般的には、流体送出装置に関し、より詳しくは、動物ケージ又は収容装置用の流体送出装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0003】
毎年、多くの実験動物が、実験研究に使用されている。これらの動物のサイズは、ハツカネズミから、人以外の霊長類に至る範囲にまで及んでいる。有効かつ信頼性のある実験を行うためには、研究者は、彼らの動物が試験結果や結論に影響を与える病原体及び微生物汚染物質から保護されていることを保証しなければならない。動物設備の適切なハウジング及び管理は、動物の健康、研究の質、及び動物に使用するティーチングプログラムまたは試験プログラム、及び職員の健康及び安全にとって重要である。
【0004】
通常、動物は、その特定の条件に従って、飲料に適した非汚染飲料水又は必要な栄養物を含有したその他の流体にアクセスできなくてはならない。飲料に適した水の水質及び定義は、現場毎に変わることがある。特に、所定の箇所における水の通常の成分が研究に使用され、得られる結果に影響を及ぼす場合には、水質が許容できるものであることを確保するため、pH、硬度、微生物的または化学的汚染物質について定期的に監視する必要がある。プロトコルが高度の純水を必要とするとき、水は、汚染物質を最小限にし又は無くすように処理され又は純化される。水処理の選択は注意深く考察されるべきであって、というのは、多くの水処理形態は、生理的変化、微生物相(マイクロフロラ)の変化または実験結果への影響を引起こす可能性があるからである。例えば、給水を塩素処理することは、いくつかの種には有効であるが、その他に対して毒性であることがある。
【0005】
ハウジング及び畜産の条件は、動物及び職業的な健康と安全並びにデータの変動性、及び動物の健康に影響を与えるため、本発明は、最適な環境条件及び動物の快適性が得られるように、ケージレベルバリヤ型ケージまたは一体型ケージ及びラック装置内の実験動物用の、汚染されることがなく、交換可能で使い捨ての流体源を提供することに関する。
世界中の動物供給業者は、特定病原体を保有しない動物に対する前例のないほどの要求を経験しており、今や、このような動物の生産と世話を研究者に任せている。同様に、実験動物用のケージ製造業者は、病原体の存在しない環境を確保する技術及び機器を提供すべく、多くのケージ装置を開発している。例えば、換気型ケージ/ラック装置は当業界において良く知られている。このような換気型ケージ/ラック装置の一例は、ラブプロダクト社(Lab Products Inc.)に譲渡された米国特許第4,989,545号に開示されており、その内容は参照によって本願に引用するが、かかる特許によれば、各々がエアプレナムとして形成されている複数の棚を備えたオープンラック装置が提供される。ラック装置には、ラック内の各ケージ及び動物を換気するための換気装置が連結されており、このため、病原体、アレルゲン、好ましくないフェロモン、または他の有害ヒュームによって容易に汚染されないケージへの要望を不要にする。このような換気型ケージ/ラック装置内での研究用のために、例えば、ラットを収容することが知られている。
【0006】
【特許文献1】米国特許第4,989,545号
【0007】
実験動物を効率的かつ安全に収容し、かつ飼育するための改善された技術的進歩に対する強い要望は、主として、病原体のない実験動物環境の創るための現在の関心から、免疫無防備状態の、免疫欠損、形質転換及び誘起された突然変異(「ノックアウト」)動物の使用に関して生じている。急速に拡大する形質転換技術は、モデル化分子生物学の適用にほとんどの動物集団を提供する。形質転換動物は、人の病気に対するハツカネズミ及びラットのモデル化、病気の治療及び予防のモデル、及び発育遺伝学に関する知識の進歩が連続的に成功した根拠となっている。また、新しい免疫欠損モデルの開発は、ノックアウト技術を用いた遺伝子ターゲット型モデルの創出により、近年、途方もなく進歩したことを示している。従って、非汚染型のケージ環境及び物質免疫無防備状態の動物(すなわちSCIDハツカネズミ)の増大する使用に対する要望は、病原体の存在しない餌及び水の必要性を大きく増大させている。隔離された動物ケージの環境内に病原体を導入するひとつの主な手段は、さもなければ、単一又は複数の動物に与えられる汚染された餌及び水である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従って、特殊なケージ装置及び所定のケージへ水を送出する装置の両者を改善することによって、実験動物の健康を向上させ且つより良く飼育することが要望されている。水または流体を供給するための関連するケージ装置は、汚染の危険、バイオ閉込め条件、DNA危険排出物、遺伝子伝達技術による病気の誘発、仕事場でのアレルゲンの曝露、及び動物福祉の問題など、ある種の欠点を有している。
現在、研究所その他の施設は、ケージから取外し、分解し、洗浄し、滅菌し、再び組み立ててケージに戻さなくてはならない、ボトルその他の容器を用いて動物に流体を供給している。さらに、研究所は、その将来の必要性及び/又は研究すべき動物の種類に基いた種々の条件に応じて、大量の流体ボトルないし容器を保管しなくてはならない。一般に毎週行なわれるこの大量の保管、洗浄及び滅菌を行なう努力は、反復作業であり、しばしば退屈である仕事を行うのに、多量の時間と、スペース及び人手を必要とする。
このように、ケージレベルバリヤ型ラック/ケージ装置内で生活する実験動物に流体を供給するための、改善された装置が要望されている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明はこの要望を満たすものである。簡単に言えば、本発明のひとつの実施形態によれば、動物を収容する動物ケージ装置に流体を供給する流体送出装置が開示される。流体送出装置には、流体を保持する流体バッグに連結できる流体送出弁組立体を設けると良い。消毒された使い捨て流体バッグを有利に使用することにより、本発明は、ケージから取外し、洗浄し且つ常に衛生的にしなければならない流体ボトルを使用する必要性を最小にできる。
送出装置は、当該技術で知られている換気型ケージ/ラック装置に一体化された単一または複数のケージに使用できる。ここに開示する本発明のひとつの実施形態は、流体送出弁組立体を有し、流体送出弁組立体は、ケージ装置への流体の供給を行なうため流体バッグに連結でき且つ流体バッグからの流体を、動物を収容する動物ケージ装置に供給する流体送出装置を提供する。流体送出弁組立体は更に、穿刺部材及び連結部材を備えた上方部材を有し、上方部材はこれを貫通して形成された流体チャネルを備え、ベースを有し、ベースは、フランジ部材と、ベースを貫通して形成されたベース流体チャネルとを備え、ベースは上方部材に連結できるようにデザインされている。流体送出弁組立体は更に、ベース流体チャネル内に配置されるスプリング要素と、ベース流体チャネル内に一部が配置されるステム部材とを有し、スプリング要素の一部は下面に当接してステム部材に付勢力を付与する。
【0010】
他の実施形態は、流体バッグからの流体を、動物を収容する動物ケージ装置に送出する弁組立体を形成する方法であって、この方法によれば、射出成形装置において、穿刺部材を有する上方部材と結合部材とを形成する。上方部材には流体チャネルが貫設される。射出成形装置において、フランジ部材を有すると共に、ベース流体チャネルを貫設されてなるベースを形成する。ベースは上方部材と結合すべくデザインされている。方法においてはさらに、射出成形装置において、ベース流体チャネルの内部に一部分が配置されるべくデザインされ寸法を定められたステム部材を形成する。ステム部材は、スプリング要素を通って延びる作動部分を有している。ステム部材は、下面をもった上部部分を有する。
【0011】
本発明のさらに別の目的及び利点は、明細書の記載からその一部が明らかになるであろう。
本発明の他の特徴及び利点は、添付図面を参照して述べる本発明の例示的な実施形態についての以下の詳細な説明から明らかになるであろう。
単なる例示であるいくつかの図面において、同様の構成要素は対応する参照番号で示されている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
図1及び図2を参照すると、流体送出弁組立体1を備えてなる動物ケージ組立体90が示されている。動物ケージ組立体90は、フィルタ保持器91と、フィルタフレーム92と、フィルタ頂部ロック93と、噛付き防止部材94と、複数のスナップリベット95と、流体を収容する流体バッグ60と、流体送出弁組立体1と、支持部材50を形成する餌供給装置96と、餌受け111と、流体バッグ受け110と、ケージ本体98とを有している。ケージ本体98は、動物ケージ組立体90内の動物に餌と液体の両方を供給できるような、組合せ型餌供給装置96を備えた箱型の動物ケージである。一般に、動物ケージ組立体90には、フィルタ保持器91とフィルタフレーム92との間にサンドイッチにしたフィルタ99も備える。ケージ本体98には、一体の側壁100と、底壁ないし床101と、開放上部端とが形成されている。ケージ本体98の開放上部端は、そのまわりに連続的に延びた、周囲唇部102によって境界を定められている。ケージ本体98はまた、その積重ねを容易にすべく、複数の積重ね用コーナータブ103を備えている。
【0013】
図3〜図5を参照すると、流体送出弁組立体1が示されている。流体送出弁組立体1は、それを動物ケージ90内で使用するために、上方部材10と、スプリング要素20と、トリガ組立体30と、カップ要素40とを有している。水送出装置1は、支持要素50により動物ケージ90内の所定位置に保持される。支持要素50は、餌供給装置96から延び、流体バッグ受け110の床を形成している。変形例として、水送出装置1は、餌供給装置96と一体に成形されていても良い。
【0014】
図4及び図5に示すように、上方部材10は、穿刺部材11と、コア部材12と、フランジ部材13とを有している。上方部材10も、流体チャネル14を有している。矢印「A」は、流体送出弁組立体1の中を通ってトリガ組立体30に流れる流体の流れを示し、トリガ組立体30において、流体の流れは、動物ケージ90内の動物によって作動される。穿刺部材11は、その上端部に傾斜先端部15を有し、傾斜先端部15の上縁は鋭い孔あけ用刃16を有し、この孔あけ用刃16は、流体バッグ60に接触し且つ孔あけし、バッグ60内の流体を流体チャネル14から流出させる。フランジ部材13がコア部材12から延びている。好ましい実施形態では、フランジ部材13は円形である。しかしながら、当業者ならば、フランジ部材13が任意の所望形状であっても良いことを容易に理解できよう。しかしながら、フランジ部材13の少なくとも一部の直径は、コア部材12の流体チャネル14よりも大きくなくてはならない。図3に示すように、スプリング要素20は、密に巻回されたコイル巻き部材で形成され、コイル巻き部材は、ステム31の上端部33の上面35の上に乗り、流体チャネル14の中を通って上方部材10に入る。図5に示すように、流体チャネル14は、流体チャネル14の上方部分の直径が穿刺部材11内の位置17で細くなっており、これにより、スプリング要素20が流体チャネル14を通って穿刺部材11から出ることが防止される。
【0015】
図6を参照すると、トリガ組立体30が示されている。トリガ組立体30は、シール部材32を通して挿入されたステム31を有している。ステム31は、上端部33及び下端36を有している。ステム31の下端部36は、実質的に平らである。ステム31の上端部33は、ほぼ円錐形であるが、他の形状であっても良い。シール部材32は、ステム31の周囲にきつく嵌まり、これにより、ステム31回りの運動を制限することが可能である。シール部材32は、上端部33の円錐形部分のベースがシール部材32の上に乗るように寸法決めされている。シール部材32は、ゴム、シリコーンゴム又は他の柔軟な弾性材料で形成される。好ましい実施形態では、シール部材32は、哺乳類に有害でない材料で作られる。
【0016】
図7〜図9に、カップ要素40が示されている。カップ要素40は、ベース43と、内面41と、外面42とを有している。ベース43はまた、作動チャネル400を有している。トリガ組立体30のステム31の下端部36は、作動チャネル400の中を通って動物ケージ90の内部に延びている。流体チャネル14は、孔あけ用刃16から穿刺部材11、コア部材12及びスプリング要素20を通って延び、カップ要素40の底壁で終端する。トリガ組立体30は、作動チャネル400の中を通って延びている。カップ要素40は、フランジ部材13のすぐ下の上方部材10のコア部材12に摩擦嵌めされる。
【0017】
図10〜図12には、流体バッグ受け110及び餌受け111を収容する餌供給装置96が示されている。図11に示すように、流体バッグ受け110は、流体70が入っている流体バッグ60を保持する。流体送出弁組立体1は、フランジ部材13a、13b、13c、13dとロック部材51a、51b、51c、51dとの間の相互連結によって、流体バッグ受け110の受けベース112にしっかりと保持されている。流体送出弁組立体1の孔あけ用刃16は、流体バッグ60を刺してそれに孔をあける。図11及び図12に示すように、餌供給装置96の餌受け111は、ワイヤ製の餌ホルダ要素116を保持している。図10及び図12には、流体バッグ60内に入れられた流体70を流体送出弁組立体1によって容易に空にし且つ動物が流体バッグ受け上に乗ることを防止するために流体バッグ受け110が成形流体バッグ受け110’である、本発明の他の実施形態を示している。変形実施形態では、流体バッグ60は、それを流体送出弁組立体1によって空にすることを容易にするようにテーパにされ、即ち、寸法きめされている。流体バッグ60は、交換可能又は使い捨てに作られても良いし、ユーザの要望に従って任意の量でひとつずつ作られても良い。
【0018】
流体送出弁組立体1は、流体バッグ60の内容物を動物ケージ組立体90内の動物に送出するのに使用される。流体バッグ60内の流体70は、水、蒸留水、種々のビタミン、ミネラル、抗生物質または抗真菌剤等の薬剤及び/又はその他の栄養素が補充された水、又はケージに入れられた動物が摂取できる任意の流体を含む。流体バッグ60内の流体70は、動物ケージ組立体90内の任意の動物を感染から保護すべく、滅菌又は消毒状態で動物に送出される。流体バッグ60は、任意所望の形状又は容積で形成される。好ましい実施形態では、流体バッグ60は、流体バッグ受け110にぴったり合うように形成される。
【0019】
流体バッグ60が可撓性材料から構成される必要はなく、その一部が剛性材料で作られても良いことは明らかである。本発明の実施形態では、流体バッグ60は、穿刺部材11の挿入時に裂けないように耐える1又は複数の層からなる。変形例として、バッグの裂けを防止し且つ挿入された穿刺部材11の周囲にシールを形成するために、可撓性で引伸ばし可能な弾性プラスチック貼着材501がバッグに接着されても良い。加えて、図13〜図15に示すように、流体バッグ60は、孔あけ用刃16が流体バッグ60を穿刺する領域がより薄いプラスチックで作られ又は反転されるのが良く、これにより、流体バッグ60を穿刺すべき位置をエンドユーザが容易に識別することを可能にし、且つ、流体バッグ60が流体バッグ受け110内に収まることを補助する。本発明の更なる実施形態では、孔あけ用刃16が流体バッグ60を位置88で穿刺するとき、流体バッグ60が穿刺部材16に付着して流体70が流体バッグ60から漏れることを防止することができるように、流体バッグ60は、弾性プラスチック又はポリマー材料で作られるのが良い。流体バッグ60は、穿刺部材16によって穿刺することが可能であり且つ流体を滅菌状態で保持することが可能な任意の材料で形成されるのが良い。本発明の他の実施形態では、流体バッグ60は1又は2匹以上の実験動物に送出される流体を収容することが可能なプラスチック又は他の任意の可撓性材料である。本発明のさらに別の実施形態によれば、流体送出弁組立体1、上方部材10、流体バッグ60、及びその内容物である流体70は、1又は複数に分類された異なる手段によって滅菌され、限定はしないがそれらには、紫外線、照射、化学処理、逆浸透、ガス殺菌、蒸気殺菌、濾過、高圧滅菌釜、及び/又は、蒸留が含まれる。本発明における各要素、流体送出弁組立体1、流体バッグ60、及び流体70は、単独にて、または、互いに組み合わせて、滅菌ないし殺菌しても良い。流体バッグ60の流体70は、流体バッグ60が密封される前に、または、密封された後に、滅菌される。
【0020】
流体バッグ60の内容物の滅菌方法を提供するひとつの実施形態では、流体バッグ60をシールする前に、流体70を滅菌することが可能であり且つ従来技術で知られている化合物を、流体70と共に流体バッグ60内に入れる。その後、化合物は、流体70を滅菌し、次いで、流体70は、動物に送出され、動物に害を与えずに消費される。他の滅菌方法を以下に説明する。
本発明のひとつの実施形態では、漏れ防止部材501が上方部材10に固定され又は形成され、それにより、穿刺部材11による孔あけ後の流体バッグ60からの流体70の損失を防止する。
【0021】
図14に示すように、穿刺部材11は、その先端を上向きにして支持した状態で、流体バッグ受け110の支持要素50に剛性に固定され、その結果、特に、流体バッグ60を支持要素50の上に配置し又は流体バッグ受け110’に入れたときに穿刺部材11が位置88で流体バッグ60に自動的に挿入される(図1及び図4参照)。
本発明のひとつの実施形態では、流体バッグ60は、動物ケージ90の流体バッグ受け110に入れられる。流体バッグ受け110は、ベース112と、内面114と、外面115とを有している。流体バッグ受けベース112はまた、作動チャネル400を有している。流体送出弁組立体1を動物ケージ90と関連して使用するとき、トリガ組立体30のステム31は、カップ40の中を通って動物ケージ90の内部に向かって延びている。他の実施形態では、作動チャネル400を囲む流体バッグ受けベース112の一部分は、1又は2つ以上のロック部材51を有している。
【0022】
図16に示す他の実施形態では、支持部材50は、その上に形成され且つフランジ部材13a、13b、13c、13dを支持部材50に固定するのに使用される4つ(又は幾つかの他の数)のロック部材51a、51b、51c、51dを有している。フランジ部材13a、13b、13c、13dがロック部材51a、51b、51c、51dによって流体受けベース112に又は支持部材50の上に固定されれば、フランジ部材13a、13b、13c、13dの形状を変えても良いことを、当業者に容易に理解するであろう。図16では、ロック部材51a、51b、51c、51dは指のような形状を有し、フランジ部材13は、フランジ部材13a、13b(図示せず)、13c、13dとして示す4つの等しいピースに分割される。
【0023】
図17を参照すれば、本発明の隔離式動物ケージラック装置600が示され、隔離式動物ケージラック装置600は、左側壁625及び右側壁630を備えたオープンラック615と、複数のラック連結ステーション616と、上部部635と、底部640とを有している。複数の支柱645が、上部部635と底部340との間に平行に配置されている。垂直支柱645は、好ましくは、細く、ラック615の正面から背面まで実質的に延びている壁を有していても良いし、各々が2本の垂直部材、即ち、ラック615の正面又はその近傍の垂直部材とラック615の背面又はその近傍の垂直部材、で構成されても良い。隔離式動物ケージラック装置600はまた、ラック615の左側壁625と右側壁630との間に交互に平行に配置された複数の空気供給プレナム610及び空気排出プレナム620を有している。
上述した流体送出弁組立体1は、動物への流体の供給を容易にするけれども、あるラックケージ装置形態と組合せて使用するときに幾つかの欠点がある。例えば、図3に戻ってそれを参照すれば、トリガ組立体30のステム31が動物によって作動されるとき、ある環境において、動物がステム31を作動させることを止めた後でも、ステム31が開位置にくっついたままになることがある。ステムが開位置にくっついたままであると、流体がケージ及びケージ内ベッドに漏れ続け、その結果、流体が無駄になり、動物の体温を低下させたり、動物に悪影響を及ぼしたりする可能性がある。
【0024】
ある環境下でこの問題が生じるひとつの理由は、ステム31が動物によって作動されるとき、ステム31、シール部材32及びスプリング要素20が流体チャネル14内で特別な位置を占めてしまうことにより、スプリング要素20の底部の回りのステム31の上端部33の枢動箇所が、予測されるようにも一定のままにもならない傾向があるからである。従って、動物による作動後、ある環境下において、ステム31がスプリング要素20に対して位置をずらし、かくして、スプリング要素20がステム31を所望の閉位置に戻そうとすることができなくなる。
【0025】
図18を参照すると、特に、ステム部材240、スプリング部材250及びシール部材260の構成が上述した流体送出弁組立体1における対応部品の構成と異なっていることにより、上述した欠点を解消できる流体送出弁組立体200が示されている。以下に詳細に説明するステム部材240、スプリング部材250及びシール部材260の構成は、ステム部材240が予測される一定不変の枢動箇所を有し、かくして、動物によるステム部材240の作動がないとき、ステム部材240を閉位置により確実に戻すことを可能にする。
従って、流体送出弁組立体200は、いくつかの点で、流体送出弁組立体1の構造及び配列と異なっている。しかしながら、本発明によれば、流体送出弁組立体200は、流体送出弁組立体1を参照して説明したすべての実施形態に使用できる。従って、本発明に従えば、限定しない例示として流体バッグ60、隔離式動物ケージラック装置600及び/又は餌供給装置96と組合せて流体送出弁組立体1の使用が説明された本明細書の任意の実施形態において、流体送出弁組立体200も同じように使用できる。
【0026】
図18を再び参照すると、流体送出弁組立体200は、上方部材210と、ベース220とを有している。流体送出弁組立体200はまた、シール部材260と、ステム部材240と、スプリング部材250とを有している。
上方部材210には、前述のように流体バッグ60を穿刺するための鋭い先端214を有するほぼ円錐形の穿刺部材211が形成されている。バッグ60からの流体70が、穿刺部材210内に構成された流体チャネル216内に流れることを容易にする1又は複数の流路孔215が、穿刺部材210の一部分に構成されている。上方部材210にはまた、連結部材212が形成され、この連結部材212は、その一部分を包囲するグリップ部分213を有している。
ほぼ円筒形のベース220は、上部部分221及び底部分222を有し、上部部分221と底部分223とは、ベース220を包囲し且つそれから外方に延びるフランジ部材226によって分離されている。フランジ部材226は、流体送出弁組立体1に関して前述したように、流体送出弁組立体200の取付け、即ち、位置決めを容易にするのに使用される。上部部分221は、内面223を有し、この内面223にグリップ部分213が配置されている。
上方部材210は、連結部材212がベース220の上部部分221に挿入されることにより、ベース220に連結されるように設計され且つ寸法決めされている。この連結は、上方部材210のグリップ部分213とベース220のグリップ部分224との摩擦相互作用によって容易にされる。
シール部材260、ステム部材240及びスプリング部材250は、ベース流体チャネル230内に配置されている。ステム部材240は、ほぼ平らな上部部分241を有し、その結果、ステム部材243の上部面243がシール部材260の底面262の一部分に接触するとき、シール部材260の流路孔265は、有効にシールされる。ステム部材240の作動部分242は、スプリング部材250及びベース流体チャネル230の中を通って延びている。流体送出弁組立体1に関連して前述したように、流体の流れの制御を容易にするために、スプリング部材250は、ステム部材240をシール部材260に接触するように付勢する。
【0027】
図19を参照すれば、流体チャネル230は、スプリング部材250が流体チャネル230の中を通ってそれから抜け出すことを阻止するのに役立つ細い部分232を有しているので、スプリング部材250は、流体チャネル230の下端部のところで流体チャネル230内に保持される。スプリング部材250の上部部は、ステム部材240の下面244(図20参照)に当接している。スプリング部材250は、ステム部材240を上下方向姿勢に付勢するのに役立ち、かくして、上部面243とシール部材260との間のシール部を形成する。このシール部は、ステム部材240に対するシールを形成するようにスプリング部材250の付勢力を集中させる下方隆起部266を用いることにより容易に形成される。
【0028】
図21及び図22を参照すると、ステム部材240が動物によって作動されたときの流体送出弁組立体200の動作が示されている。明瞭化のため、図21及び図22には、スプリング部材250を示していないことに留意すべきである。しかしながら、上述したように、ステム部材240が動物によって作動されている間、スプリング部材250は、ステム部材240をほぼ上下方向の姿勢に付勢する付勢力を付与する。
図21を参照すると、ステム部材240は、その上部面243がシール部材260の下方隆起部266にシール箇所246のところで有効に当接した状態でほぼ上下方向に配置されている。上部面240と組合せて下方隆起部266を使用することは、上述したようなシールを形成するためにスプリング部材250の付勢力を集中させるのに有利に働く。
図示の流体送出装置200は、流体バッグ60を孔あけしそれに刺さっており、その結果、流体70は、流体バッグ60から上方部材210の流路孔215に流入し、次いで、流体チャネル216に流入して、シール部材260の流路孔265を通り、シール箇所246まで下方に流れている。この時点では、ステム部材240は、その上下方向姿勢(シール位置)にあり、流体の流れは、止められている。
本発明のひとつの実施形態では、いったん流体バッグ60が流体送出弁組立体200によって孔あけされると、流体バッグ60の外壁がベース220の上部部分201の面235に沿う範囲に位置決めさせられ、その結果、上側の境界が保持壁217によって定められ且つ下側の境界がフランジの上部面227によって定められる部分内に配置されたままになる。本発明のひとつの実施形態では、流路孔215及び(幾つかの実施形態では)孔部分218は、バッグ保持壁217の縁部の回りに有効に配置される。
図22を参照すると、動物がステム部材240の作動部分242を方向Bに作動させている間にとるであろう位置に配置されたステム部材240が示されている。もちろん、当業者は、ステム部材がその休止位置、即ち、上下方向姿勢から外方に作動される限り同じ結果が得られることを認識するであろう。方向Bへの作動時、ステム部材240は、枢動点236を中心に枢動し、その結果、ステム部材240の上部面243は、シール部材260の下方隆起部266から離れる方向に移動する。この移動により、シール部材260の流路孔265にある流体70が、隙間237を通って流れることを可能にし、流体は、更に、流体チャネル230内に流入し、動物まで方向Aに流出する。
流体70の流量を所望値に有利に制限するようにステム部材240の最大移動を制限するために、ベース220には、流体チャネル230内に配置された当接壁233が形成されている。加えて、ステム部材240、ベース220、シール部材250及びスプリング部材250は、ステム部材240が一定の予測可能な枢動点236で枢動し且つ動物による作動から解放された後に開位置にくっついたり引っかかって動かなくならないように、有利に設計され且つ寸法決めされる。その結果、流体が無駄になること、動物を低体温に曝すこと、及びケージ及びベッド材料が過度に濡れることにより引起こされるその他の問題を最小にする。
【0029】
図23に示す本発明の実施形態には、延長部分234を備えた流体送出弁組立体200のベース220が形成されている。作動部分242の一部分だけが延長部分234を越えて延びているので、延長部分234は、ある適用例の特別な場合には、ステム部材240の作動部分242を動物が不意にぶつからないように保護する働きをする。本発明のひとつの実施形態では、延長部分234及び作動部分242のそれぞれの長さL1及びL2は、所望の結果、飼育する動物の種類並びに他の要因に基いて調節される。
図24に示す本発明の実施形態では、動物ケージ90内の動物への感染を防止するために、水送出装置1(又は流体送出弁組立体200)は、滅菌及び/又は高圧消毒され、使用前にラップ47または他の適当な容器内に滅菌状態に維持される。なお、以下に説明する本発明の実施形態は、簡単のために、流体送出弁組立体1のみを特に参照するが、同様に、流体送出弁組立体200も全ての例に使用できることを理解すべきである。ユーザが、流体バッグ60と組合される清潔な水送出装置が必要であることを決定したとき、水送出装置1を滅菌状態で、即ち、非汚染方法を用いてラップ47から取出し、動物ケージ90に挿入し、流体バッグ受け110に入れる。流体送出弁組立体1の全部をラップ47内に収容することも考えられるが、図24では、流体送出弁組立体1の一部分だけを示す。次に、流体バッグ60を流体バッグ受け110に入れて、穿刺部材11によって孔あけすると、流体、又は、水70が流体チャネル14を通って動物ケージ90内の動物に送出される。この方法は、滅菌流体70が汚染されていない流体チャネルを通して送出されること、及び、流体送出弁組立体1自体が非汚染状態及び病原体のない状態にあることを確保する。加えて、本発明の実施形態では、流体送出弁組立体1は、種々の量のグループになったブリスターパックの形態で販売され且つ保管されるのが良い。
【0030】
図25に示す本発明の他の実施形態では、上方部材10及び穿刺部材11を含む流体送出弁組立体1の上方部分は、使い捨てキャップ45で覆われ、ユーザは、流体バッグ60を流体バッグ受け110内に配置してそれを孔あけして動物ケージ90内の動物に流体を送出させるために水送出装置1を使用したいとき、使い捨てキャップ45を取外す。使い捨てキャップ45は、任意の適当な材料から作られ、流体バッグ60内の流体の種類を指示する色が着けられていても良いし、透明であっても良いし、不透明であっても良い。使い捨てキャップ45は、流体送出弁組立体1から容易に取外される。使い捨てキャップ45は、滅菌された流体送出弁組立体1を構成するものではないが、ラベル機能を有し、ひとつの実施形態では、ユーザにうっかり突き刺さることを防止する保護機能を有している。
【0031】
本発明のひとつの実施形態は、1又は複数の動物ケージに流体を送出する装置及び方法を提供する。本発明により提供される装置は、少なくとも2つの使用方法を有し、第1の方法では、動物ケージ又はケージ装置に使用するための密封及び滅菌された流体バッグを供給する工程を有している。供給者は、使用のために予め包装された非汚染流体、例えば、水又は動物が必要とする栄養素等を含む流体を供給し、好ましくは、殺菌された流体を充填したバッグをユーザが指定した場所に配送する。その代替方法として、供給者は、シール装置、流体バッグを製造するための材料及び流体供給源をユーザが指定した箇所に配置しても良い。次に、供給者は、ユーザのための適当な数の流体バッグを指定箇所で組立て、充填し、シールする。第2の方法では、供給者は、シール装置及び流体バッグを製造するための材料をユーザに提供する。この第2の方法では、供給者はまた任意の適当な流体をユーザが指定した場所でユーザに供給しても良い。次に、ユーザは、流体バッグを組立て、充填し、シールして、本発明の流体送出装置に適当に使用する。
【0032】
図26には、本発明のひとつの実施形態による、流体バッグを充填し且つシールする方法及び装置300が示されている。前述のように任意の適当な材料で形成されるバッグ材料310を、ロール形態等のバルク形態で貯蔵する。プロセスを続けるとき、バッグ材料310をバッグ形成部分330上に移動させ、ほぼ平らな形状のバッグ材料310をチューブに形成する。プロセスを続けるとき、上下方向シール装置340がバッグ材料310に上下方向シールを形成し、これにより、チューブの形成が完了する。
内容物供給部分320は、例えば、重力式供給方法により、構成成分をバッグ材料310のチューブ内に加える働きをする。内容物供給部分320は、液体貯蔵容器、粉末貯蔵容器、種々のポンプ、及びその他の供給手段を含んでおり、その結果、例えば、流体70が、上述した添加剤を入れるか入れないかのいずれかで、当業界で知られているような適当な量で定量される。また、内容物供給部分320は、内容物供給部分320から供給される内容物がほぼ滅菌状態となるように、加熱及び/又は滅菌装置を含むのが良い。
次に、水平シール装置350が、熱接着又は当業者に知られていると認識されている他のいくつかの方法によって、水平シールを形成する。この水平シールは、チューブの内容物を別々の部分に隔離する機能を有している。次に、バッグ切断装置が、バッグ材料を水平シールの位置で切断し、流体70を収容する個々の流体バッグ60を形成する。
【0033】
もちろん、本発明の精神によれば、流体バッグ60を形成する正確な工程を、適用例における特定の設計上の選択に従って変えても良い。本発明のいくつかの実施形態では、工程を追加しても良いし、省略しても良いし、異なる順序で行っても良い。加えて、流体バッグ60の内容物及びバッグ材料310は、完成バッグの形成前に滅菌されても良いし、その形成後に滅菌されても良い。
【0034】
図27〜図29に示す本発明のひとつの実施形態では、流体70を約180°Fに加熱し、流体バッグを貯蔵容器370内に積重ねる。その結果、流体70、流体バッグ60及び貯蔵容器370の全てが、満足できる程度に滅菌される。本発明のひとつの実施形態では、ケージ本体98をかかる貯蔵容器として使用するのが良い。この方法の追加部分も、容器を積重ねる際にロボットアーム380を使用することによって示すように、自動化されるのが良い。
貯蔵容器(又はケージ本体98)370には、隔離式ケージラック装置600内に配置される前、ワークステーション382のところで流体バッグが供給されるのが良い。加えて、貯蔵容器370又はケージ本体98を、他の種々の滅菌装置に通過させるのが良い。
図30を参照すると、他の実施形態による流体送出弁組立体400を示しており、これは多くの点において、前述した流体送出弁組立体200と類似している。実験によれば、動物が、弁組立体400から効率的かつ有効に流体を取得するには、3グラム以下の作動力が最適であることが判明した。流体送出弁組立体200に関連して上述したように、ステム部材440を作動させるための作動力は、ステム部材440における作動部分442の長さ(ステム部材440の上面443がシール部材460に対してピボットするときのレバーとして働く)、及び、ステム部材440に対して付勢力を作用させるスプリング部材450の特性に関連している。この望ましい作動力の要求条件を達成するために、様々な寸法のスプリング460(後述)、ベース流体チャネル430、及びステム部材440について実験を行った。ある種の実施形態における寸法は、以下の通りであった。すなわち、ベース流体チャネル430の幅L3は約0.205インチの寸法であり、また、ベース流体チャネルの長さL4(シール部材460の底部から測定する)は、約0.300インチの寸法であることが最適であった。
【0035】
図31を参照すると、ステム部材440に関しては様々な寸法が有益であることが判明した。例えば、ステム部材440の上面443の幅L5は、約0.200インチの寸法であった。ステム部材440の長さL6は、約0.420インチの寸法であった。ステム部材440の縁部445の高さL7は、約0.030インチの寸法であった。ステム部材440の突出部447の厚みL8は、約0.020インチの寸法であった。ステムの凹部446の深さL9は、約0.025インチの寸法であった。ステムの凹部446の幅L10は、約0.100インチの寸法であった。最後に、ステム部材440における作動部分442の幅L11は、約0.062インチの寸法であった。
【0036】
図32を参照すると、例示的な実施形態によるスプリング部材450が示されている。スプリング部材450は、302番のステンレス鋼ワイヤに、ニッケルコーティングを施したものから作られており、ワイヤの直径は0.011インチである。外径L13は約0.188インチであり、スプリング部材450の自由長さ(力を加えないときの長さ)L12は、0.350インチである。流体送出弁組立体400に収容されたときのスプリング部材450の長さである、0.255インチに圧縮したとき、スプリング部材450が発生する力ないし荷重は22.3±3.5グラムである。もちろん、ある種の実施形態は上述した範囲の寸法の部品から構成されるけれども、本願の教示に従って、他の寸法もまた使用することができる。ある種の実施形態では、スプリング部材450は合計約19.4巻きのコイルを有し、約6.4巻きのコイルはアクティブであるが、約13.4巻きのコイルは「デッドコイル」になっている。
【0037】
アクティブなコイル451とは、負荷の下で自由に変形できるコイルである。これとは対照的に、デッドコイル452とは、スプリングの原動力に貢献しないワイヤコイルである。一般に、引張バネや捩りバネにおいては、デッドコイルは存在しない。代表的に、スプリング部材450のような圧縮バネにおいては、両端の部分がデッドコイルになっていて、残りがアクティブなコイルになっている。しかしながら、ある種の実施形態では、追加的なデッドコイル452を設けて、組立工程を容易にすることができる。とりわけ、スプリング部材450は比較的小さい寸法であるために、スプリング部材450は、これを積み上げたり纏めたりすると、アクティブなコイル同士がからみ合って、入子になったり、もつれ合ったりする傾向がある。
【0038】
しかしながら、ある種の実施形態では、デッドコイル452を有利に用いて、保管及び組立中に、スプリング部材450がもつれ合うのを最小にできる。ある種の実施形態では、デッドコイル452のグループ453を、スプリング部材450の様々な位置に配置する。ひとつの実施形態では、約4.5巻きのデッドコイル453のグループ453をスプリング部材450の両端に設けると共に、他のグループ453の約4.5巻きのデッドコイル452をスプリング部材450の中央に設ける。デッドコイル452のグループ453におけるコイルが互いに近接して配置されているために、隣接するスプリング部材450のコイルは、コイル間を貫くことがなく、従って、コイルを流体送出弁組立体400に組み立てる前に積み重ねて保管するとき、スプリング部材450はもつれ合いにくくなる。さらに、上述したスプリング部材450の寸法の組み合わせは、ステム部材440及びベース420に関連して上述した様々な寸法と組み合わせると、作動力が3グラム以下の弁を提供できることが判明した。
【0039】
流体送出弁組立体400を大量生産するためには、ある種の構成要素、例えば、上方部材410、ベース420、ステム部材440、及びシール部材460は、射出成形工程によって形成すると良い。一般に、射出成形は、溶融したプラスチックを金型のキャビティに押し込む工程である。プラスチックが冷えたならば、部品を取り出すことができる。この工程によれば、多数の部品を同時に、同じ金型から作ることができる。
図33を参照すると、ある種の実施形態による、例示的な射出成形モールド装置500を示している。射出成形工程においては、樹脂502をホッパー504を介して装置に供給する。樹脂は、供給口508を通り、重力によって注入バレル506に入る。バレル506に入ると、樹脂502は、加熱要素510によって加熱されて、適当な溶融温度になる。
樹脂502は、往復スクリュー514又はラムインジェクタによって、金型512に注入される。往復スクリューによれば、全体の材料(バレルの中にある溶融した樹脂の量)のうち、少ない割合にて注入できるという利点が得られる。代表的に、スクリュー514の射出成形装置は、小さな部品を生産するのにより良く適している。樹脂は、湯路から、出口ないしゲートを通り、成形キャビティの中に流入する。ゲートは、湯路と金型部分との間に結合を提供する。
【0040】
金型512は、プラスチックを受け入れて、これを適切な形状に成形する。樹脂が硬化して、触れる温度にまで、金型を冷却する。金型プレート514は、液圧又は機械的な力によって、合わせられて保持される。充分に部品が冷却された後に、金型を開いて部品516を取り出す。
射出成形された部品の特性は、材料のパラメータ、幾何学形状のパラメータ、及び、製造パラメータなどといった、主たるカテゴリーのパラメータに影響される。材料のパラメータには、使用される材料の粘度と、それに関連した圧力・体積・温度の挙動とが含まれる。関連する幾何学形状のパラメータには、部品の壁厚、溶融した材料が金型に流入するゲート数、及び、ゲートの厚みが含まれる。関連する製造パラメータのいくつかとしては、金型温度、材料の融点、及び金型に加えられる圧力が含まれる。当業者は理解するであろうが、本願で述べた通り、射出成形された部品の性能は、これらのグループのパラメータの相互作用に依存する。
【0041】
さらに、本願においては、別個のシール部材260と穿刺部材210とを備えた実施形態による流体送出弁組立体200について述べたけれども、これらの構成要素を単一の部品として、シール部材460と上方部材410とを一体的な単一部品として構成しても良い。そのような一体的に形成された部品は、多段階のモールド工程によって作ることができる。
多段階モールド工程(又は2ショットモールド工程)は、それぞれが異なる材料を注入するための、2つの独立した射出成形ユニットを備えた装置を必要とする。第1の材料は、代表的な射出成形サイクルと同じく、ピストンによる一次湯路系を介して注入される。この注入の間、第2の材料によって占拠されるべき金型の体積は、一次湯路系から遮断される。次に、充填すべき第2の湯路系が体積に結合されて、第2の材料が注入される。充分に部品が冷却された後に、金型を開いて部品を取り出す。
【0042】
図34及び図35を参照すると、図34は平面図、図35は立面図であって、上方部材410とシール部材460とを一体成形するための、例示的な金型520を示している。金型520は、複数のキャビティ522を備え、これらの中で、一体的な上方部材410とシール部材460とが成形される。金型520を所定の温度にまで加熱して、ある種の実施形態ではポリプロピレンである第1の材料を、一次湯路系524を通して注入し、一次ゲート526からキャビティ522へと流入させて、一体部品における上方部材410の部分を形成する。
次に、各キャビティにおけるシリンダを引っ込めて、それにより、シール部材460の形状である小さな二次キャビティ528を開かせる。次に、ある種の実施形態ではシリコーンゴムである第2の材料を、二次湯路系を介して二次キャビティ528に注入する。材料が冷えると、ある種の実施形態では、上方部材410とシール部材460の部分とが、化学的に結合される。次に、金型520の構成要素を分解すると、一体的に形成された上方部材410とシール部材460との部品が、金型520から取り出される。
【0043】
図36を参照すると、上方部材410とシール部材460を形成するための、多段階モールド工程700を示している。まず、金型部分を閉じる(段階710)。次に、第1の材料を一次キャビティに注入して、上方部材410の部分を形成する(段階720)。次に、シリンダを作動させて引っ込めることで、シール部材460の形状である二次キャビティを創り出す(段階730)。次に、新たに形成された二次キャビティに、第2の材料を注入することで、シール部材460の部分を形成する(段階740)。次に、複合的な一体部品を冷却させて、第1の材料と第2の材料とを化学的に接合させる(段階750)。最後に、複合的な部品を金型から取り出す。
従って、かかる多段階射出成形工程によれば、上方部材410はシール部材460と一体的に形成されて、弁の組み立て工程中には、部品がひとつ少なくなる。また、ある種の実施形態では、ベース420とステム部材440とを一体成形することもできる。さらに、シール部材460を上方部材410と一体的に形成することによって、組立工程中にシール部材460に整列ミスが生じる機会は極めて最小化され、適切に組み立てられた弁の数が多くなる。さらに、流体送出弁組立体400の部品を射出成形で形成することによって、流体送出弁組立体400の部品を、精密な公差にて、比較的低い不良品率にて、比較的多数、生産できる。
【0044】
さらに、流体送出弁組立体400を多段階の射出成形工程によって形成することの利益は、流体送出弁組立体400を比較的短時間で安価に作れることである。さらに、デッドコイルを戦略的に配置したスプリングを用いるならば、製造工程中にスプリングが入子になることが防がれて、本願に開示した方法が比較的安価な弁を製造できる能力に貢献する。従って、流体送出弁組立体400は安価であるために、これを使い捨てにすることができる。そうして、弁組立体400は使用後には代表的に廃棄されるため、再使用する前に洗浄する必要がないという、使い捨ての弁の利益が実現される。
従って、本発明の例示の実施形態に適用されるときの本発明の基本的で新規な特徴を図示し、説明し且つ指摘したが、当業者ならば、本発明の精神から逸脱することなく本願に開示した本発明の形態及び詳細に種々の省略、置換及び変更を行なうことができることは理解されよう。上記説明に含まれ且つ添付図面に示された全ての事柄は、例示として示されたものであって、限定するものではない。
特許請求の範囲の記載は、本願に説明した全ての基本的特徴及び特別な特徴及び言語上の問題として行間に含まれることがある本発明の範囲に関する全ての記載をカバーするものである。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】図1は、動物ケージ組立体に組込まれた流体送出装置を示した分解斜視図である。
【図2】図2は、本発明による流体送出装置及び餌供給装置を示した分解斜視図である。
【図3】図3は、本発明による流体送出弁組立体のひとつの実施形態を示した分解斜視図である。
【図4】図4は、図3の流体送出弁組立体を示した側面図である。
【図5】図5は、図3の流体送出弁組立体について、その上方部材を示した側面図である。
【図6】図6は、本発明による流体送出弁組立体におけるトリガ組立体を示した斜視図である。
【図7】図7は、本発明によるカップ要素を示した平面図である。
【図8】図8は、本発明によるカップ要素を示した斜視図である。
【図9】図9は、本発明によるカップ要素を示した側面図である。
【図10】図10は、餌供給装置を示した斜視図である。
【図11】図11は、本発明による流体送出装置が組み込まれた餌供給装置を示した平面図である。
【図12】図12は、餌供給装置を示した正面図である。
【図13】図13は、本発明による流体バッグを示した底面図である。
【図14】図14は、本発明による流体バッグと流体送出装置を備えた流体餌の構成要素を示した斜視図である。
【図15】図15は、本発明による流体バッグを示した断面図である。
【図16】図16は、本発明による支持体を含む流体送出弁組立体における上方部材を示した斜視図である。
【図17】図17は、動物ケージが組込まれた両面ラック装置を示した側面図である。
【図18】図18は、本発明による流体送出弁組立体のひとつの実施形態を示した分解斜視図である。
【図19】図19は、図18の流体送出弁組立体を示した側面図である。
【図20】図20は、図18の流体送出弁組立体におけるステムを示した斜視図である。
【図21】図21は、密封位置におけるステムを示した、図18の流体送出弁組立体の側面図である。
【図22】図22は、開いた位置におけるステムを示した、図18の流体送出弁組立体の側面図である。
【図23】図23は、ステムを保護する延長部を示した、図18の流体送出弁組立体の側断面図である。
【図24】図24は、本発明によるラップを含む流体送出弁組立体における上方部材を示した側面図である。
【図25】図25は、本発明による使い捨てキャップを含む流体送出弁組立体における上方部材を示した側面図である。
【図26】図26は、本発明による流体バッグの充填・密封装置を示した図である。
【図27】図27は、本発明による流体バッグ準備室を示した図である。
【図28】図28は、本発明による流体バッグ準備室を示した他の図である。
【図29】図29は、本発明による流体バッグ準備室を示した他の図である。
【図30】図30は、例示的な実施形態による流体送出弁組立体を示した側断面図である。
【図31】図31は、例示的な実施形態による流体送出弁組立体のステムを示した側断面図である。
【図32】図32は、例示的で代表的な流体送出弁組立体用のスプリング部材を示した側面図である。
【図33】図33は、流体送出弁組立体の部分を形成するための例示的な射出成形装置を例示的に示した模式図である。
【図34】図34は、流体送出弁組立体の射出成形のための例示的な金型を示した平面図である。
【図35】図35は、図34の金型を示した立断面図である。
【図36】図36は、流体送出弁組立体の部品について、多段階の射出成形を行う工程を示した、例示的なフローチャートである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体バッグからの流体を、動物を収容する動物ケージ装置に送出する弁組立体を形成する方法であって、この方法が、
射出成形装置において、穿刺部材を有する上方部材を形成し、流体チャネルを貫設されてなるような前記上方部材を形成する段階と、
射出成形装置において、ベース流体チャネルを貫設されたベースを形成し、前記上方部材に連結されるべくデザインされている前記ベースを形成する段階と、
を備えていることを特徴とする方法。
【請求項2】
前記方法がさらに、
射出成形装置において、前記ベース流体チャネルの内部に一部分が配置されるべくデザインされ寸法を定められたステム部材を形成し、前記ステム部材は、作動部分と下面をもった上部部分を有しているような、前記ステム部材を形成する段階、
を備えていることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記方法がさらに、
射出成形装置において、前記ベース流体チャネルに配置されるシール部材を形成する段階であって、前記シール部材は流路孔とシール部材の底面とを有し、前記シール部材の底面が前記ステム部材の上面に当接したとき、前記流路孔を密封すべく前記シール部材がデザインされ寸法を定められているような、前記シール部材を形成する段階、
を備えていることを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記上方部材を形成し、前記シール部材を形成する段階は、
多段階射出成形工程における第1の段階にて、前記上方部材を形成する段階と、
多段階射出成形工程における第2の段階にて、前記シール部材を形成する段階と、
を備えていることを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記上方部材と前記シール部材とが単一の一体片を形成するように、前記上方部材は前記シール部材に取り付けられていることを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記上方部材は、ポリプロピレンから形成されていることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記シール部材は、シリコーンゴムから形成されていることを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項8】
前記方法がさらに、
前記上方部材の一部分を前記ベースに挿入して、前記上方部材を前記ベースに摩擦結合させる段階、
を備えていることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記方法がさらに、
前記ステム部材の一部分を前記ベース流体チャネルの内部に配置する段階、
を備えていることを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記方法がさらに、
スプリング要素を前記ベース流体チャネルの内部に配置する段階を備え、
前記スプリング要素の一部分が前記下面に当接して、前記ステム部材に対して付勢力を作用させる、
ことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項11】
前記スプリング要素は、少なくともひとつのデッドコイルのグループを備え、組み立て中に前記スプリング部材を配置したとき、複数のスプリング部材がもつれるのを防ぐようになっていることを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記スプリング要素は、3つのグループのデッドコイルを備え、前記グループのひとつは、前記スプリング要素の中央に配置され、前記グループのひとつは、前記スプリング要素の第1の端部に配置され、前記グループのひとつは、前記スプリング要素の第2の端部に配置され、組み立て中に前記スプリング部材を配置したとき、複数のスプリング部材がもつれるのを防ぐようになっていることを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記シール部材の底面は、底面から延びた下方隆起部を有し、前記下方隆起部は、前記流路孔を密封すべく、前記スプリング部材から前記付勢力を集中させるようにデザインされ寸法を定められていることを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項14】
前記ステム部材は、前記作動部分が押されたとき、選択的に流体を流すようにデザインされ寸法を定められていることを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項15】
前記ステム部材は、前記作動部分が5グラム以下の力で押されたとき、選択的に流体を流すようにデザインされ寸法を定められていることを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項16】
前記ステム部材は、前記作動部分が3グラム以下の力で押されたとき、選択的に流体を流すようにデザインされ寸法を定められていることを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項17】
前記弁組立体は、使い捨て可能になっていることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項18】
前記方法がさらに、
流体バッグの流体を動物に与えるべく、流体バッグを前記穿刺部材で穿刺する段階、
を備えていることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項19】
前記方法がさらに、
前記流体バッグの流体を動物が消費し終えた後に、弁組立体を廃棄する段階、
を備えていることを特徴とする請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記方法がさらに、
スプリング要素を前記ベース流体チャネルの内部に配置する段階を備え、
前記スプリング要素の一部分が前記下面に当接して、前記ステム部材に対して付勢力を作用させる、
ことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項21】
前記スプリング要素は、少なくともひとつのデッドコイルのグループを備え、組み立て工程中に前記スプリング部材を配置したとき、複数のスプリング部材がもつれるのを防ぐようになっていることを特徴とする請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記スプリング要素は、3つのグループのデッドコイルを備え、前記グループのひとつは、前記スプリング要素の中央に配置され、前記グループのひとつは、前記スプリング要素の第1の端部に配置され、前記グループのひとつは、前記スプリング要素の第2の端部に配置され、組み立て中に前記スプリング部材を配置したとき、複数のスプリング部材がもつれるのを防ぐようになっていることを特徴とする請求項20に記載の方法。
【請求項23】
流体バッグからの流体を、動物を収容する動物ケージ装置に送出する弁組立体であって、この弁組立体が、
穿刺部材と結合部材とを有している上方部材であって、流体チャネルが貫設された前記上方部材と、
ベース流体チャネルを形成されたベースであって、前記上方部材に合致して結合されるべくデザインされてなる前記ベースと、
前記ベース流体チャネルの内部に一部分が配置されるべくデザインされ寸法を定められたステム部材であって、前記ステム部材は、作動部分と下面をもった上部部分を有しているような前記ステム部材と、
前記上方部材と一体的に形成されてベース流体チャネルに配置されたシール部材であって、前記シール部材は流路孔とシール部材の底面とを有し、前記シール部材の底面が前記ステム部材の上面に当接したとき、前記流路孔を密封すべく前記シール部材がデザインされ寸法を定められているような、前記シール部材と、
を備えていることを特徴とする弁組立体。
【請求項24】
前記弁組立体がさらに、
前記ベース流体チャネルの内部に配置されたスプリング要素を備え、
前記スプリング要素の一部分が前記下面に当接して、前記ステム部材に対して付勢力を作用させる、
ことを特徴とする請求項23に記載の弁組立体。
【請求項25】
前記スプリング要素は、少なくともひとつのデッドコイルのグループを備え、組み立て工程中に前記スプリング部材を配置したとき、複数のスプリング部材がもつれるのを防ぐようになっていることを特徴とする請求項24に記載の弁組立体。
【請求項26】
前記スプリング要素は、3つのグループのデッドコイルを備え、前記グループのひとつは、前記スプリング要素の中央に配置され、前記グループのひとつは、前記スプリング要素の第1の端部に配置され、前記グループのひとつは、前記スプリング要素の第2の端部に配置されている、ことを特徴とする請求項24に記載の弁組立体。
【請求項27】
前記シール部材の底面は、底面から延びた下方隆起部を有し、前記下方隆起部は、前記流路孔を密封すべく、前記スプリング部材から前記付勢力を集中させるようにデザインされ寸法を定められていることを特徴とする請求項24に記載の弁組立体。
【請求項28】
前記ステム部材は、前記作動部分が押されたとき、選択的に流体を流すようにデザインされ寸法を定められていることを特徴とする請求項23に記載の弁組立体。
【請求項29】
前記ステム部材は、前記作動部分が5グラム以下の力で押されたとき、選択的に流体を流すようにデザインされ寸法を定められていることを特徴とする請求項23に記載の弁組立体。
【請求項30】
前記ステム部材は、前記作動部分が3グラム以下の力で押されたとき、選択的に流体を流すようにデザインされ寸法を定められていることを特徴とする請求項23に記載の弁組立体。
【請求項31】
前記ステム部材は、前記作動部分が約5グラムの力で押されたとき、選択的に流体を流すようにデザインされ寸法を定められていることを特徴とする請求項24に記載の弁組立体。
【請求項32】
前記ステム部材は、前記作動部分が約3グラムの力で押されたとき、選択的に流体を流すようにデザインされ寸法を定められていることを特徴とする請求項24に記載の弁組立体。
【請求項33】
前記ステム部材は、前記作動部分が約3グラムの力で押されたとき、選択的に流体を流すようにデザインされ寸法を定められていることを特徴とする請求項23に記載の弁組立体。
【請求項34】
前記ステム部材の長さは、約0.42インチであることを特徴とする請求項24に記載の弁組立体。
【請求項35】
前記ベース流体チャネルの幅は、約0.205インチであることを特徴とする請求項34に記載の弁組立体。
【請求項36】
前記ステム部材における前記上面の幅は、約0.200インチであることを特徴とする請求項34に記載の弁組立体。
【請求項36】
前記スプリング部材の外径は、約0.188インチであることを特徴とする請求項34に記載の弁組立体。
【請求項37】
前記スプリング部材は、0.255インチの長さに圧縮されたとき、約18.8〜25.8グラムの範囲の荷重負荷になっていることを特徴とする請求項34に記載の弁組立体。
【請求項38】
前記上方部材は、ポリプロピレンから形成されていることを特徴とする請求項23に記載の弁組立体。
【請求項39】
前記シール部材は、シリコーンゴムから形成されていることを特徴とする請求項23に記載の弁組立体。
【請求項40】
前記上方部材は、前記ベースに摩擦結合していることを特徴とする請求項23に記載の弁組立体。
【請求項41】
前記ステム部材の一部分は、前記ベース流体チャネルの内部に配置されていることを特徴とする請求項23に記載の弁組立体。
【請求項42】
前記弁組立体は、使い捨て可能になっていることを特徴とする請求項23に記載の弁組立体。
【請求項43】
弁組立体であって、この弁組立体が、
穿刺部材と結合部材とを有している上方部材であって、流体チャネルが貫設された前記上方部材と、
ベース流体チャネルを形成されたベースであって、前記上方部材に合致して結合されるべくデザインされてなる前記ベースと、
前記ベース流体チャネルの内部に一部分が配置されるべくデザインされ寸法を定められたステム部材であって、前記ステム部材は、作動部分と下面をもった上部部分を有しているような前記ステム部材と、
前記上方部材と一体的に形成されてベース流体チャネルに配置されたシール部材であって、前記シール部材は流路孔とシール部材の底面とを有し、前記シール部材の底面が前記ステム部材の上面に当接したとき、前記流路孔を密封すべく前記シール部材がデザインされ寸法を定められているような、前記シール部材と、
前記ベース流体チャネルの内部に配置されたスプリング要素と、を備え、
前記スプリング要素の一部分が前記下面に当接して、前記ステム部材に対して付勢力を作用させる、
ことを特徴とする弁組立体。
【請求項44】
流体バッグからの流体を、動物を収容する動物ケージ装置に送出する弁組立体であって、この弁組立体が、
穿刺部材と結合部材とを有している上方部材であって、流体チャネルが貫設された前記上方部材と、
ベース流体チャネルを形成されたベースであって、前記上方部材に合致して結合されるべくデザインされてなる前記ベースと、
前記ベース流体チャネルの内部に一部分が配置されるべくデザインされ寸法を定められたステム部材であって、前記ステム部材は、作動部分と下面をもった上部部分を有しているような前記ステム部材と、
前記ベース流体チャネルの内部に配置されたスプリング要素と、を備え、
前記スプリング要素の一部分が前記下面に当接して、前記ステム部材に対して付勢力を作用させると共に、前記スプリング要素は、少なくともひとつのデッドコイルのグループを備え、組み立て工程中に前記スプリング部材を配置したとき、複数のスプリング部材がもつれるのを防ぐようになっている、
ことを特徴とする弁組立体。
【請求項45】
前記スプリング要素は、3つのグループのデッドコイルを備え、前記グループのひとつは、前記スプリング要素の中央に配置され、前記グループのひとつは、前記スプリング要素の第1の端部に配置され、前記グループのひとつは、前記スプリング要素の第2の端部に配置されている、ことを特徴とする請求項44に記載の弁組立体。
【請求項46】
前記弁組立体がさらに、
前記上方部材と一体的に形成されてベース流体チャネルに配置されたシール部材であって、前記シール部材は流路孔とシール部材の底面とを有し、前記シール部材の底面が前記ステム部材の上面に当接したとき、前記流路孔を密封すべく前記シール部材がデザインされ寸法を定められているような、前記シール部材、
を備えていることを特徴とする請求項45に記載の弁組立体。
【請求項47】
前記シール部材の底面は、底面から延びた下方隆起部を有し、前記下方隆起部は、前記流路孔を密封すべく、前記スプリング部材から前記付勢力を集中させるようにデザインされ寸法を定められていることを特徴とする請求項46に記載の弁組立体。
【請求項48】
前記ステム部材は、前記作動部分が押されたとき、選択的に流体を流すようにデザインされ寸法を定められていることを特徴とする請求項44に記載の弁組立体。
【請求項49】
前記ステム部材は、前記作動部分が5グラム以下の力で押されたとき、選択的に流体を流すようにデザインされ寸法を定められていることを特徴とする請求項44に記載の弁組立体。
【請求項50】
前記ステム部材は、前記作動部分が3グラム以下の力で押されたとき、選択的に流体を流すようにデザインされ寸法を定められていることを特徴とする請求項44に記載の弁組立体。
【請求項51】
流体バッグからの流体を、動物を収容する動物ケージ装置に送出する弁組立体を組み立てる方法であって、この方法が、
穿刺部材を有する上方部材を、ベース流体チャネルに貫設されてなるベースに結合する段階と、
前記ベース流体チャネルの内部に一部分が配置されるようにステム部材を配置し、前記ステム部材は、作動部分と下面をもった上部部分を有しているような、前記ステム部材を配置する段階と、
前記ベース流体チャネルにシール部材を配置する段階であって、前記シール部材は流路孔とシール部材の底面とを有し、前記シール部材の底面が前記ステム部材の上面に当接したとき、前記流路孔を密封すべく前記シール部材がデザインされ寸法を定められているような、前記シール部材を配置する段階と、
スプリング要素を前記ベース流体チャネルの内部に配置する段階であって、前記スプリング要素の一部分が前記下面に当接して、前記ステム部材に対して付勢力を作用させると共に、前記スプリング要素は、少なくともひとつのデッドコイルのグループを備え、組み立て工程中に前記スプリング部材を配置したとき、複数のスプリング部材がもつれるのを防ぐようになっているような前記配置する段階と、
を備えていることを特徴とする方法。
【請求項52】
前記スプリング要素は、3つのグループのデッドコイルを備え、前記グループのひとつは、前記スプリング要素の中央に配置され、前記グループのひとつは、前記スプリング要素の第1の端部に配置され、前記グループのひとつは、前記スプリング要素の第2の端部に配置されている、ことを特徴とする請求項51に記載の方法。
【請求項53】
前記シール部材の底面は、底面から延びた下方隆起部を有し、前記下方隆起部は、前記流路孔を密封すべく、前記スプリング部材から前記付勢力を集中させるようにデザインされ寸法を定められていることを特徴とする請求項51に記載の方法。
【請求項54】
前記ステム部材は、前記作動部分が押されたとき、選択的に流体を流すようにデザインされ寸法を定められていることを特徴とする請求項51に記載の方法。
【請求項55】
前記ステム部材は、前記作動部分が5グラム以下の力で押されたとき、選択的に流体を流すようにデザインされ寸法を定められていることを特徴とする請求項51に記載の方法。
【請求項56】
前記ステム部材は、前記作動部分が3グラム以下の力で押されたとき、選択的に流体を流すようにデザインされ寸法を定められていることを特徴とする請求項51に記載の方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate

【図23】
image rotate

【図24】
image rotate

【図25】
image rotate

【図26】
image rotate

【図27】
image rotate

【図28】
image rotate

【図29】
image rotate

【図30】
image rotate

【図31】
image rotate

【図32】
image rotate

【図33】
image rotate

【図34】
image rotate

【図35】
image rotate

【図36】
image rotate


【公表番号】特表2007−532133(P2007−532133A)
【公表日】平成19年11月15日(2007.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−508440(P2007−508440)
【出願日】平成17年4月12日(2005.4.12)
【国際出願番号】PCT/US2005/012263
【国際公開番号】WO2005/099446
【国際公開日】平成17年10月27日(2005.10.27)
【出願人】(506141616)ハイドロパック ラブ プロダクツ インコーポレイテッド (2)
【Fターム(参考)】