説明

流動層の流動媒体再生装置及びその方法

【課題】本発明は、効率良く流動媒体から付着物を分離することができる流動層の流動媒体再生装置及びその方法を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明は、流動層式燃焼炉2の流動層Fより抜き出した流動媒体Faから付着物を分離することで流動媒体Faを再生する流動層の流動媒体再生装置3であって、燃焼炉2の流動層Fより抜き出した流動媒体Faを水中に投入して冷却することにより、流動媒体Faと付着物との収縮差を利用して流動媒体Faから付着物を分離する冷却水槽11を備えている。この流動媒体再生装置3によれば、燃焼炉2の流動層Fより抜き出した高温の流動媒体Faを水中に投入して冷却することにより、流動媒体Faと付着物との収縮差に起因する付着物の剥離及び付着物の水への溶解を生じさせ、これによって流動媒体Faと付着物とを効率良く分離することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、流動層式燃焼炉の流動層を形成する流動媒体を再生する流動層の流動媒体再生装置及びその方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、バイオマス燃料を用いた流動層式ボイラの運用が求められている。バイオマス燃料のうち、モミ殻やEFB(Empty Fruit Bunches)などの低品位のバイオマス燃料はアルカリ成分を多く含み、このアルカリ成分は低融点の化合物を生じさせる。このような低融点の化合物は流動媒体に付着して流動不良を引き起こす可能性があるため、化合物の付着した流動媒体を流動層から抜き出す必要がある。流動層から抜き出した流動媒体は、付着物と分離させることで再生され、再び流動層内に戻すことが可能となる。
【0003】
特許文献1には、流動層式燃焼炉の流動層から砂などの流動媒体を抜き出して気体輸送を行う気体輸送管及び気体輸送装置を備えた流動媒体選別装置が記載されている。この流動媒体選別装置によれば、流動媒体を気体輸送する過程で流動媒体を管路壁面や他の流動媒体と衝突させることにより、流動媒体と付着物とを分離することができるとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−193912号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した流動媒体選別装置においては、砂などの流動媒体の気体輸送時に、衝突で付着物を分離できるほどの十分な勢いを流動媒体に与えるため莫大なエネルギーが消費される上、付着物の部位が適切な角度で衝突して分離する可能性は高いとは言えず、非効率的であるという問題があった。
【0006】
そこで、本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、効率良く流動媒体から付着物を分離することができる流動層の流動媒体再生装置及びその方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、流動層式燃焼炉の流動層より抜き出した流動媒体から付着物を分離することで流動媒体を再生する流動層の流動媒体再生装置であって、燃焼炉の流動層より抜き出した流動媒体を水中に投入して冷却することにより、流動媒体と付着物との収縮差を利用して流動媒体から付着物を分離する冷却水槽を備えていることを特徴とする。
【0008】
本発明に係る流動層の流動媒体再生装置によれば、燃焼炉の流動層より抜き出した流動媒体を水中に投入して冷却させることにより、流動媒体と付着物との収縮差に起因する付着物の剥離及び付着物の水への溶解を生じさせ、これによって流動媒体と付着物との分離を実現することができる。このように、流動媒体及び付着物の冷却時における収縮差や付着物の水への溶解性を利用することで、物理的衝突を利用する従来と比べて非常に効率良く流動媒体から付着物を分離することができる。
【0009】
本発明に係る流動層の流動媒体再生装置においては、冷却水槽に投入する前に流動媒体を所定の適正温度まで冷却する中間冷却手段を更に備えることが好ましい。
このように、中間冷却手段によって流動媒体の温度を所定の適正温度まで冷却してから冷却水槽内に投入することで、流動媒体の投入による水の蒸発や水温の大幅な変化を抑えることが可能になる。その結果、水温の変化を抑えるために大量の水を貯留したり、頻繁に水温調節を行ったりする事態を避けることが可能になり、これによって冷却水槽の小型化や運用コストの低下を図ることができる。なお、所定の適正温度は、水中で流動媒体と付着物との収縮差に起因する付着物の剥離を適切に発生させることができる温度であり、冷却水槽の水量や水温、その他流動媒体の投入量などに応じて適切に定められる。
【0010】
また、本発明に係る流動層の流動媒体再生装置においては、付着物を分離した流動媒体を回収して流動層に戻す返送手段を更に備えることが好ましい。
これにより、流動層から抜き出した分の流動媒体を流動層に戻して自動的に補充することが可能となり、流動媒体の補充に係る労力の低減を図ることができる。
【0011】
本発明は、流動層式燃焼炉の流動層より抜き出した流動媒体から付着物を分離することで流動媒体を再生する流動層の流動媒体再生方法であって、燃焼炉の流動層より抜き出した流動媒体を水中に投入して冷却することにより、流動媒体と付着物との収縮差を利用して流動媒体から付着物を分離することを特徴とする。
【0012】
本発明に係る流動層の流動媒体再生方法によれば、燃焼炉の流動層より抜き出した流動媒体を水中に投入して冷却させることにより、流動媒体と付着物との収縮差に起因する付着物の剥離及び付着物の水への溶解を生じさせ、これによって流動媒体と付着物との分離を実現することができる。このように、流動媒体及び付着物の冷却時における収縮差や付着物の水への溶解性を利用することで、物理的衝突を利用する従来と比べて非常に効率良く流動媒体から付着物を分離することができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、効率良く流動媒体から付着物を分離することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】第1の実施形態に係る流動層の流動媒体再生装置を備えた燃焼設備を示す断面図である。
【図2】アグロメの形成メカニズムを示す説明図であり、(a)はコーティング誘発メカニズムを示す図であり、(b)は、溶融誘発メカニズムを示す図である。
【図3】K2O−SiO2状態図である。
【図4】第2の実施形態に係る流動層の流動媒体再生装置を備えた燃焼設備を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明に係る流動層の流動媒体再生装置及びその方法について、図面を参照して詳細に説明する。なお、図面の説明においては同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
[第1の実施形態]
【0016】
図1に示すように、第1の実施形態に係る流動媒体再生装置3は、流動層式の燃焼炉2を備えた燃焼設備1に組み込まれ、燃焼炉2の流動層Fより抜き出した砂などの流動媒体Faから付着物を分離することで流動媒体Faの再生を行うためのものである。
【0017】
燃焼設備1は、モミ殻やEFB(Empty Fruit Bunches)などのバイオマス燃料を燃焼し、密閉容器内の水を加熱して蒸気を生成する燃焼炉2を備えている。燃焼炉2は、外部循環型の流動層式燃焼炉であり、いわゆるCFB(Circulating Fluidized Bed)ボイラである。燃焼炉2の中間部には燃料を投入する燃料投入口が設けられ、この燃料投入口からバイオマス燃料が投入される。
【0018】
また、燃焼炉2には、石英粒子を主成分とする砂などの流動媒体Faが投入されており、この流動媒体Fa中に下部から空気が供給され、流動媒体Faが流動して流動層Fが形成される。この流動層Fの形成によりバイオマス燃料の燃焼が促進される。燃焼の結果として生じる燃焼ガスは、流動媒体Faの一部を随伴しながら燃焼炉2内を上昇する。
【0019】
燃焼炉2の上部には、燃焼ガスを排出するガス出口2aが設けられている。ガス出口2aには、固気分離装置として機能するサイクロン分離機4が接続されている。サイクロン分離機4には、燃焼炉2で発生した燃焼ガスが固体粒子を同伴しながら導入される。サイクロン分離機4は、遠心分離作用により捕集固体粒子と燃焼ガスとを分離する。分離された捕集固体粒子は、リターンライン5を通じて燃焼炉2に戻される。一方、捕集固体粒子が除かれた燃焼ガスは、排出口4aを通じて熱回収装置6へと送り込まれる。
【0020】
リターンライン5は、燃焼炉2の下部に接続された管路からなり、その途中にはループシール5aが設けられている。ループシール5aは、燃焼ガスが燃焼炉2に逆流することを防止する設備である。ループシール5a内には、サイクロン分離器4から送り込まれた流動媒体Faが蓄積され、流動媒体Faはループシール5aの出口となるリターンシュート部5bから燃焼炉2内に投入される。
【0021】
熱回収装置6は、燃焼ガスの流路を形成すると共に、熱媒体としての水を流動させるボイラチューブを有している。ボイラチューブは、熱回収装置6内で燃焼ガスの流路を横切るように設けられ、サイクロン分離機4から送られた燃焼ガスの熱をチューブ内の水によって回収する。ボイラチューブ内では、回収した熱によって高温の水蒸気が発生し、発生した水蒸気はボイラチューブを通じて発電用のタービンなどに送られる。熱回収装置6は、排出口6aを通じて熱回収後の燃焼ガスをバグフィルタ7に送り込む。
【0022】
バグフィルタ7は、燃焼ガスに未だ同伴しているフライアッシュなどの微粒子を除去する。バグフィルタ7により濾過された燃焼ガスは、吸引ポンプ8に吸引されて煙突9から外部に排出される。
【0023】
燃焼炉2では、バイオマス燃料の燃焼の過程で、燃焼によって生じた燃焼灰や燃料の一部が周辺の流動媒体Faと溶融して塊が形成される。この塊はアグロメと呼ばれ、燃焼炉2の底部に蓄積して流動層Fの流動不良を引き起こすため、流動媒体Faと共に定期的に抜き出す必要がある。燃焼炉2の排出口2bから抜き出された流動媒体Faは、流動媒体再生装置3へと送られる。
【0024】
次に、燃焼炉2内におけるアグロメの形成メカニズムについて説明する。
【0025】
流動層Fの流動不良の主たる原因であるアグロメは、ほとんどが低融点化合物の融体、すなわちバイオマス燃料中の成分により形成される物質の融体が流動媒体Fa表面へ付着したり、流動媒体Faの表面での共晶形成、すなわちバイオマス燃料中の成分が流動媒体Faの表面で化学反応したりして引き起こされる。アグロメの形成には、コーティング誘発及び溶融誘発の二つのメカニズムがあることが知られている。
【0026】
(コーティング誘発メカニズム)
図2(a)に、コーティング誘発によるアグロメXの形成を示す。コーティング誘発によるアグロメXの形成は、バイオマス燃料中のアルカリ成分(カリウムやナトリウムなど)の蒸気Nと流動媒体Faの主成分である石英粒子との化学反応により引き起こされる。この化学反応により、流動媒体Faの表面には粘着性のある共晶コーティング(K2O−SiO2:アルカリ珪酸塩相)Cが形成される。その後、共晶コーティングCが形成された流動媒体Fa同士は、流動層F内で接合と離散とを繰り返す。その結果、粒子凝集が開始され、徐々にネック(流動阻害要因)になるアグロメXの形成に到る。
【0027】
このメカニズムの主要な制御因子は、共晶コーティング厚さ(接合離間のし易さ)、共晶コーティング組成(接合強度)および局所温度である。また、バイオマス燃料中に含まれる成分としては、アルカリ成分の他にリンもアグロメXの形成における重要因子であることが確認されている。
【0028】
なお、共晶コーティングCは、図3のK2O−SiO2状態図に示されるように約700℃で溶融し始める。このため、燃焼炉2内の温度(約800℃〜900℃)では、共晶コーティングCは溶融状態となり、流動媒体Fa同士が容易に凝集する。これに対して、酸化マグネシウム(MgO)を流動媒体Fa中に添加することによって共晶コーティングCの融点を高め、共晶コーティングCの溶融に起因するアグロメの形成を抑制できることが確認されている。
【0029】
(溶融誘発メカニズム)
図2(b)に、溶融誘発によるアグロメXの形成を示す。溶融誘発によるアグロメXは、バイオマス燃料中のアルカリ成分により形成された低融点化合物(アルカリ珪酸塩)の融体Mの流動媒体Faの表面への付着により引き起こされる。融体Mが付着した流動媒体Fa同士は、流動層F内で次第に凝集し、アグロメXの形成に到る。このメカニズムの制御因子は、局部温度と燃料灰組成とであり、高濃度のアルカリ成分と塩素とが含まれた燃焼灰では、溶融誘発メカニズムを通してアグロメXが形成される傾向にある。
【0030】
次に、流動媒体Faからアルカリ珪酸塩相などの付着物を分離して再生する流動媒体再生装置3について説明する。
【0031】
図1に示すように、流動媒体再生装置3は、燃焼炉2の流動層Fから抜き出した流動媒体Faを搬送するスクリュー搬送機10と流動媒体Faを冷却するための冷却水槽11とを備えている。スクリュー搬送機10は、燃焼炉2の排出口2bに接続されており、排出口2bから抜き出された高温(例えば700℃)の流動媒体Faを冷却水槽11へと搬送する。スクリュー搬送機10は、搬送した高温の流動媒体Faを冷却水槽11内に投入する。
【0032】
冷却水槽11の内部には、投入された高温の流動媒体Faを急速に冷却するための大量の水が貯留されている。冷却水槽11には、冷却水槽11内の水を循環させることにより攪拌を行う排水ライン12a、循環ポンプ13、及び投入ライン12bが接続されている。また、冷却水槽11内の水温は、所定の温度範囲内となるように調節されている。この水温は、低温であるほど水の蒸発防止に有利であり、図られ、高温であるほど流動媒体Faの割れ防止に有利である。水温は、40〜80℃の範囲内となるように調節されることが好ましい。また、冷却水槽11の下部には、水を補充する給水ライン11a及び水を排出する排水ライン11bが設けられている。
【0033】
冷却水槽11において水中に投入された流動媒体Fa及び付着物は、高温の状態から急速に冷却される。このとき、水中では流動媒体Faと付着物との熱膨脹差に起因する付着物の剥離や付着物の水への溶解が生じ、これによって流動媒体Faと付着物との分離が実現する。
【0034】
また、冷却水槽11には、付着物と分離した流動媒体Faを回収して燃焼炉2の流動層Fに戻す返送ライン(返送手段)14が接続されている。図1中、返送ライン14の矢印示す”a”印は、燃焼炉2の側方の”a”印の箇所と繋がっており、返送ライン14で回収された流動媒体Faが燃焼炉2の燃料投入口から流動層Fに戻されることを意味している。この返送ライン14の途中には、流動媒体Faと付着物などの燃焼不適物とを選別する選別装置(図示せず)が設けられている。
【0035】
以上説明した第1の実施形態に係る流動媒体再生装置3によれば、燃焼炉2の流動層Fの底部より抜き出した高温の流動媒体Faを水中に投入して急速に冷却させることにより、流動媒体Faと付着物との収縮差に起因する付着物の剥離や付着物の水への溶解を生じさせる。これは、K2O−SiO2などのアルカリ珪酸塩相と砂などの流動媒体Faとの物理的性状が異なるため急速な冷却により収縮差が生じること、及び、K2O−SiO2などが水に融解することに起因し、結果として流動媒体Faと付着物との分離が実現される。このように、流動媒体再生装置3では、流動媒体Faと付着物との物理的性状の差異に基づき収縮差及び水への溶解性を利用することで、物理的衝突を利用する従来装置と比べて、非常に効率良く流動媒体Faから付着物を分離して流動媒体Faを再生することができる。
【0036】
また、この流動媒体再生装置3によれば、返送ライン14によって付着物と分離した流動媒体Faを回収して流動層Fに戻すことができるので、流動層Fから抜き出した分の流動媒体Faを流動層Fに戻して自動的に補充することが可能となり、流動媒体Faの補充に係る労力の低減を図ることができる。
[第2の実施形態]
【0037】
図4に示すように、第2の実施形態に係る燃焼設備21の流動媒体再生装置22は、スクリュー搬送機10による流動媒体Faの搬送時に流動媒体Faを冷却する点のみが第1の実施形態と異なる。以下、第1の実施形態と同じ構成の部材には同じ符号を付し、その説明を省略する。
【0038】
第2の実施形態に係る流動媒体再生装置22では、スクリュー搬送機10の周囲にオイルなどの冷却媒体を流動させる冷却媒体流動路(中間冷却手段)23が形成されている。冷却媒体流動路23の両端は、冷却媒体を循環させるための循環用管路と接続されており、この管路の途中には冷却媒体を貯留する冷却媒体タンク24と冷却媒体を円滑に流動させるためのポンプ26とが設けられている。また、タンク24の下方には、タンク24内の冷却媒体を冷却する冷却機25が設けられている。
【0039】
燃焼炉2の排出口2bから排出された高温(約850℃)の流動媒体Faは、スクリュー搬送機10により搬送されつつ、冷却媒体流動路23中の冷却媒体に熱を移動させることで冷却される。流動媒体Faは、冷却水槽11に投入される直前の温度が所定の適正温度となるまで冷却される。この適正温度は、水中で流動媒体Faと付着物との収縮差に起因する付着物の剥離を適切に発生させることができると共に、急速な冷却により流動媒体Fa自体にクラックが生じない温度である。適正温度は、冷却水槽11の水量や水温、流動媒体Faの投入量などに応じて、例えば200〜450℃の中から適切に選択される。
【0040】
以上説明した第2の実施形態に係る流動媒体再生装置22によれば、冷却媒体流動路23によって高温の流動媒体Faを適正温度まで冷却してから冷却水槽11内に投入することで、流動媒体Faの投入による水の蒸発や水温の大幅な変化を抑えることが可能になる。その結果、水温の変化を抑えるために大量の水を貯留したり、頻繁に水温調節を行ったりする事態を避けることが可能になり、これによって冷却水槽11の小型化や運用コストの低下を図ることができる。
【0041】
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではない。
【0042】
例えば、本発明は、CFBボイラ以外の流動層式燃焼炉に対しても適用可能である。また、燃焼炉で使用される燃料は、バイオマス燃料に限られない。流動媒体Faに付着する付着物が水に溶解する成分となる燃料や付着物と流動媒体Faとの間で十分な収縮差が生じる燃料であれば良い。特に高アルカリ成分を含む燃料を使用する場合に、本発明を好適に適用することができる。
【0043】
また、特許請求の範囲に記載の中間冷却手段は、第2の実施形態に記載の冷却媒体流動路23に限られず、例えば空冷によって流動媒体Faを冷却する態様であっても良い。なお、冷却媒体流動路23で回収された熱を他の設備で利用する構成とすることもできる。
【0044】
また、返送ライン14を必ずしも備える必要はない。
【符号の説明】
【0045】
1,21…燃焼設備、2…燃焼炉、3,22…流動媒体再生装置、10…スクリュー搬送機、11…冷却水槽、14…返送ライン(返送手段)、23…冷却媒体流動路(中間冷却手段)、F…流動層。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
流動層式燃焼炉の流動層より抜き出した流動媒体から付着物を分離することで前記流動媒体を再生する流動層の流動媒体再生装置であって、
前記燃焼炉の前記流動層より抜き出した前記流動媒体を水中に投入して冷却することにより、前記流動媒体と前記付着物との収縮差を利用して前記流動媒体から前記付着物を分離する冷却水槽を備えていることを特徴とする流動層の流動媒体再生装置。
【請求項2】
前記冷却水槽に投入する前に前記流動媒体を所定の適正温度まで冷却する中間冷却手段を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の流動層の流動媒体再生装置。
【請求項3】
前記付着物を分離した前記流動媒体を回収して前記流動層に戻す返送手段を更に備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の流動層の流動媒体再生装置。
【請求項4】
流動層式燃焼炉の流動層より抜き出した流動媒体から付着物を分離することで前記流動媒体を再生する流動層の流動媒体再生方法であって、
前記燃焼炉の前記流動層より抜き出した前記流動媒体を水中に投入して冷却することにより、前記流動媒体と前記付着物との収縮差を利用して前記流動媒体から前記付着物を分離することを特徴とする流動層の流動媒体再生方法。








【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公開番号】特開2011−106701(P2011−106701A)
【公開日】平成23年6月2日(2011.6.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−259932(P2009−259932)
【出願日】平成21年11月13日(2009.11.13)
【出願人】(000002107)住友重機械工業株式会社 (2,241)
【Fターム(参考)】