説明

流動性バイオマテリアル組成物

コラーゲン足場及びセラミックス顆粒から製造されたパテ体バイオマテリアル組成物であり、ポリヒドロキシ化合物類、液体ポリヒドロキシ化合物エステル類、固体ポリヒドロキシ化合物の液体溶液、固体ポリヒドロキシ化合物エステル類の液体溶液の個々又はある組合せの添加により改良した流動性とさらに結合性特性を有し、外科骨修復に使用できるパテ体バイオマテリアル組成物。特定のポリヒドロキシ化合物類には、ポリエチレングリコールポリマー類(PEG)、PPO/PEOブロックコポリマー(すなわち、ポロキサマー(poloxamer)NF等級)等があり、多糖類アルギネート及びキトサンを利用できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は流動性でなお結合力を持つバイオマテリアル組成物に関し、さらに詳細には、外科的骨修復に使用するために提供される改良コラーゲン/セラミックスパテ(putty)に関する。
【発明の背景】
【0002】
ヒト骨格は206の骨から構成されている。骨(骨組織とも称される)は、身体構造を支え、内臓器官を保護し、そして(筋肉と協働して)動作を円滑にする硬質内骨格結合組織の1種である。残念なことに、骨は、身体外傷の結果として亀裂したり、裂けたり、または両断したりする。さらに、骨粗鬆症や一定種類の癌のような骨の弱体化病状の結果として骨折も起こる可能性がある。最後に、ヒトの人生を通して、骨は再吸収過程(再造形と称される)を受け、それに続いて多少変形した骨に置換される。
【0003】
骨折した骨は、傷ついた骨およびその周りの組織が出血するときに始まる自然過程により治癒する。血液は凝固し、破壊された破片間に血液凝固体を形成する。二、三日以内に、血液凝固体のゼリー状マトリックス内に血管が成長する。新生血管は、白血球をその領域に運搬し、次第に非生存物質を除去する。血管は血管壁に線維芽細胞も運搬し、これらが増殖し、コラーゲン繊維を生成する。このようにして、血液凝固体はコラーゲンマトリックスにより置換される。コラーゲンのゴム様コンシステンシーが、過酷で強固な力がかけられない限り、骨片を僅か少量を動かす可能性がある。
【0004】
この段階で、いくらかの線維芽細胞が、不溶性結晶の形態で骨マトリックス(カルシウムヒドロキシ−アパタイト)を蓄積し始める。コラーゲンマトリックスのこの鉱質化がそれを剛性にし、骨に変質させる。事実、骨は鉱質化コラーゲンマトリックスであり、骨の鉱質が溶出した場合、ゴム様になる。骨性仮骨の治癒は、平均して、成人で6週間内、子供でそれよりも短期間内にX線で写して十分に鉱質化されている。この最初の「網目(woven)」骨は、成熟骨の強力な機械特性を持たない。再造形の過程により、網目骨は成熟した「層状」骨により置換される。この全過程は最高18ヶ月かかる可能性があるが、成人では、治癒骨の強度は、普通、傷害後3ヶ月まで正常の80%である。
【0005】
さらに、骨治癒過程は自然であるが、看護されてなく、支さえられていない骨折は誤った骨成長をもたらす可能性がある。したがって、骨折は、典型的には、骨の骨折部分を所定の位置(必要な場合)に戻し、骨治癒の間その位置を維持することにより治療する。最後まで、骨折した手足を、通常、所定の場所に骨を維持し骨折の上下の結合を固定するギプスまたは繊維ガラスで固定する。
【0006】
時に、金属で骨を強化するが、これらの骨折インプラントは注意して設計し、設置しなければならない。例えば、手術爪、手術スクリュー、手術プレートおよび手術ワイヤーを骨折した骨を一緒により直接的に保持するために使用される金属片の一部となる。しかし、プレートまたはスクリューが大部の骨荷重を支えすぎると、応力遮蔽と称される問題が発生し、骨の萎縮をもたらす。この問題は、チタンやその合金を含む、低モジュラス材料の使用により減少したが、排除されていない。ハードウエアを装着する摩擦により発生する熱は容易に蓄積され骨組織に損傷を与え、結合部の強度を減少させる。類似していない金属同士(すなわち、チタン製プレートとコバルト−クロム合金またはステンレス鋼スクリュー)が接触状態で装着された場合、電気化学的腐食がもたらされる。生成した金属イオンは局所的に骨に損傷を与え、さらに全身的作用をもたらす可能性がある。
【0007】
したがって、網目骨が置換されかつ金属使用から骨に対する損傷を防止する双方の速度を増すために、コラーゲン/鉱質インプラントの必要性がある。
【発明の概要】
【0008】
したがって、本発明は、より大きな結合力がありしかも流動特性のあるコラーゲン/セラミックスパテを導入し、当該パテは、外科医をして、生物学的成分を局所にとどめ、外科環境と患者の解剖学的構造とを基礎にして骨移植物を成形できる可鍛性インプラントを与えるように設計できる。
【0009】
このバイオマテリアル組成物は、再吸収性セラミックス顆粒と物理的に混合したコラーゲンからなる可鍛性/結合性、骨伝導性足場である。このコラーゲン/セラミックスパテは、骨髄穿刺液または滅菌水のいずれかと合わせ、次いで、骨格系の空隙または隙間中に徐々に埋めることができる。
【0010】
バイオマテリアル組成物には、可鍛性、水性コラーゲンキャリアー中に分散した顆粒状二相リン酸カルシウム(biphasic calcium phosphate: BCP)を含む。生物学的適合性キャリアーに加えて、バイオマテリアル組成物の流動性および/または結合性を増すために、液体ポリヒドロキシ化合物、液体ポリヒドロキシ化合物誘導体、固体ポリヒドロキシ化合物の液体溶液、固体ポリヒドロキシ化合物誘導体の液体溶液およびそれらの混合物からなる群の一員を添加できる。
【0011】
本発明の特徴および利点を含む、本発明は、下記の詳細な記述からより明らかになるであろう。
【発明の詳細な記述】
【0012】
本発明は、骨欠陥または骨に対する外傷から形成された骨欠陥により生じた骨格系における骨の空隙または隙間中に埋めるのに使用するための、医学等級精製コラーゲンと二相リン酸カルシウム(biphasic calcium phosphate: BCP)セラミックス顆粒との組合せから構成される改良したパテ体バイオマテリアル組成物に関する。
【0013】
パテ体バイオマテリアル組成物のコラーゲン成分はタイプ1ウシコラーゲンである。高精製再吸収性ウシタイプ1コラーゲンは、2種調合コラーゲン、すなわち、70%線維状不溶性コラーゲンおよび30%溶性コラーゲンから構成される。これは、当該マテリアルを可鍛性、非水溶性にし、移植片一体性を保持することができる。好ましくは、キャリアー中のコラーゲンは、Semed F(不溶性コラーゲン線維)およびSemed S(酸可溶性コラーゲン)の混合物であり、これらは牛皮から製造され、テロペプチド類を含有する。したがって、コラーゲン含量の乾燥重量比は70%不溶性コラーゲン線維(Semed Fコラーゲン)対30%酸−可溶性コラーゲン(Semed Sコラーゲン)であり、好ましくは、10.5%〜17%窒素および10.5%〜14%ヒドロキシプロリンを含有する(コラーゲン部分平均質量百分率)。
【0014】
二相セラミックス部分は、15%ヒドロキシアパタイト(HA)および85%β−トリ−カルシウムホスフェート(tri-calucium phosphate:TCP)調合物で与えられる。15%HAは85%β−TCP中に均質に分配されている。HAは、再造形過程発生に時間を許容する遅延再吸収鉱質であり、一方、β−TCPはより迅速な再吸収鉱質である。したがって、再吸収性セラミックス顆粒は、骨成長および足場構造再吸収のバランスをとるのを最適化する。この物理構造は、長期間安定性および完全再吸収のできる、ヒト海綿骨の高度骨伝導多孔質構造に匹敵する。したがって、組成物は、ヒト海綿骨の55〜90%多孔質に対して80%多孔質である。好ましくは、平均細孔径は平均500ミクロンであり、ヒト海綿骨の500ミクロンに匹敵する。顆粒は、好ましくは、直径0.5〜1.6ミリメートルであり、80%鉱質分を含有する(3回測定の平均質量%であり、許容誤差が±3%である)。
【0015】
骨髄穿刺液(bone marrow aspirate: BMA)、滅菌水またはその他の適当な水和剤を移植前にバイオマテリアル組成物に添加できる。このようなその他の水和剤には、例えば、血液、生理食塩水、またはマテリアルを現場で製造できる様に設計したその他の流体等がある。好ましくは、BMAおよび/または滅菌水対パテ体バイオマテリアル組成物の比は1:1比である(例えば、1ccのパテに対して1mlの滅菌水)。機能的に、バイオマテリアル組成物のキャリアー成分は広範囲の変動性コンシステンシーの流動性マテリアルを与える。ここで「流動性」という用語は、そのコンシステンシーが、形態を維持するが、しかし、容易に変形し得るとして記載できるもの、例えば、パテのように挙動するもの、から流れるものまでの範囲である組成物に適用する。流動性バイオマテリアル組成物の特定の形態には、ケーキ、ペースト、クリームおよびフィラー等がある。
【0016】
加えて、流動性および結合特性を改良するために、構造多糖類、あるいは、個々に若しくは一定の組合せの、ポリヒドロキシ化合物、液体ポリヒドロキシ化合物エステル、固体ポリヒドロキシ化合物の液体溶液、固体ポリヒドロキシ化合物エステルの液体溶液を添加できる。
【0017】
本明細書中で使用する「液体ポリヒドロキシ化合物」および「液体ポリヒドロキシ化合物エステル」という表現は、精製若しくは高濃縮状態で周囲温度、例えば、15℃〜40℃で流動性液体である種類の化合物を含むことを意図する。本明細書中で使用する「固体ポリヒドロキシ化合物」および「固体ポリヒドロキシ化合物誘導体」という表現は、精製若しくは高濃縮状態で周囲温度で通常、固体または半固体であるが適当な溶媒、例えば、水、生理食塩水、エタノール、グリセリン、グルコース、プロピレングリコール、200〜1000の分子量のポリエチレングリコール等、またはその混合物中で溶解して液状組成物を与える種類の化合物を含むことを意図する。
【0018】
有用なポリヒドロキシ化合物は2〜約18個の炭素を有し、非環式多価アルコール類、非還元性糖類、糖アルコール類、糖酸類、単糖類、二糖類、水溶性若しくは水分散性オリゴ糖類、多糖類、およびこれらの公知の誘導体のような化合物類がある。特定のポリヒドロキシ化合物には、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、エリトリトール、ペンタエリトリトール、ポリアルキレングリコール類、例えば、ポリエチレングリコール類、キシリトール、ソルビトール、マンニトール、ズルシトール、アラビノース、キシロース、リボース、アドニトール、アラビトール、ラモース、イノシトール、フルクトース、ガラクトース、グルコース、マンノース、ソルボース、スクロース、マルトース、ラクトース、マルチトール、ラクチトール、スタキオース、マルトペンタオース、シクロマルトヘキサオース、カラギーナン、寒天、アルギン酸、グアーゴム、トラガカントゴム、ローカストビーンゴム、アラビアゴム、キサンタンゴム、アミロース、以上のいずれかの混合物等がある。
【0019】
前記ポリヒドロキシ化合物の誘導体、特に、そのエステル誘導体も有用である。例えば、液体及び固体グリセリンのモノエステル類及びジエステル類は良好な効果で使用でき、固体エステル類は、適切な媒体、例えば、プロピレングリコール、グリセリン、200〜1000分子量からなるポリエチレングリコール等、中でそれらの溶解度限度まで溶解する。液体グリセリンエステル類にはモナセチン及びジアセチン等があり、固体グリセリンエステル類にはグリセリンモノラウレート(好適である)、グリセリンモノパルミテート、グリセリンモノステアレート等のようなグリセリンの脂肪酸モノエステル類のようなものが含まれる。ここで、特に好適なキャリアーはグリセリン中又は4:1〜1:4のグリセリン及びプロピレングリコール混合物中に溶解したグリセリンモノラウレートを含む。
【0020】
前記ポリヒドロキシ化合物のうち、グリセリン及びその液体モノエステル類及びジエステル類、例えば、モナセチン及びジアセチン、フルクトース、グルコース及びスクロース、並びにこれらの混合物が好適である。ポリヒドロキシ化合物が固体の場合(例えば、スクロース)、水、グリセリン、平均分子量200〜1000のポリエチレングリコール、又はこれらの混合物のような溶媒を、当該化合物の流動性溶液若しくはペーストを与えるのに使用する。
【0021】
上述特定ポリヒドロキシ化合物に加えて、ポリエチレングリコールポリマー類(PEG)、PPO/PEOブロックコポリマー(すなわち、ポロキサマー(poloxamer)NF等級)も含むことができ、多糖類アルギネート及びキトサンを利用できる。PEGを使用できるが、それは水溶性のワックス様固体であるが、その溶解度は低温(例えば、0℃)で非常に下がる。ポロキサマーブロックコポリマーはエチレンオキシドとプロピレンオキシドとの合成コポリマーであるが、NF19規格に合致するように可溶化剤及び安定剤が必要である場合に使用できる。若芽により製造されるアルギネートは、イオンの共存下で熱安定性冷時硬化物が必要である場合に使用できる。キトサンはキチン(甲殻類動物の外部骨格の構造要素)から製造される線状多糖類であるが、酸性〜中性溶液中陽電荷で可溶性の物質(例えば、粘膜のような負の電荷をもつ表面において)が必要である場合に使用できる。
【0022】
加えて、本発明に使用するためのバイオマテリアル組成物は、1種以上の生物適合性流体潤滑剤、例えば、ヒアルロン酸、デキストランサルフェート、デキストラン、サクシニル化非架橋コラーゲン、メチル化非架橋コラーゲン、グリコーゲン、グリセリン、デキストローズ、マルトース、脂肪酸トリグリセリド(例えば、コーン油、大豆油、及びゴマ油)、及び卵黄リン脂質等をさらに含有させることができる。
【0023】
種々の特定の物質もバイオマテリアル組成物に本発明に使用するために配合できる。適当な特定の物質には、セラミックス粒子、特定の架橋若しくは非架橋繊維状コラーゲン、ポリ乳酸(PLA)、ポリグリコール酸(PGA)、及びそれらのコポリマー(PLGA)、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、ゼラチンビーズ、ポリテトラフルオロエチレンビーズ、シリコーンゴムビーズ、種々のヒドロゲルポリマー類のビーズ(例えば、ポリアクリロニトリル−ポリアクリルアミドヒドロゲル等)、シリコンカーバイドビーズ、及びガラスビーズ等があるが、これらに限定されない。
【0024】
本発明に使用するためのバイオマテリアル組成物は、1種以上の生物学的活性剤を配合することもできる。本明細書中で使用する「生物学的活性剤」若しくは「活性剤」という用語は、インビボで生物学的作用を示す有機分子を意味する。活性剤の例には、酵素類、レセプターアンタゴニスト類若しくはアゴニスト類、ホルモン類、成長因子類、自家骨髄、抗生物質、抗微生物剤、及び抗体類等があるが、これらに限定されない。「活性剤」という用語は、本発明の組成物中に配合できる種々の細胞型を包含することも意図する。「活性剤」という用語は、上記定義した2種若しくはそれ以上の活性剤の組合せ又は混合物を包含することも意図する。
【0025】
本発明の方法に使用するための好適な活性剤には、成長因子、例えば、形質転換成長因子類(TGFs)、線維芽細胞増殖因子類(FGFs)、血小板由来成長因子類(PDGFs)、上皮成長因子類(EGFs)、結合組織活性化ペプチド類(CTAPs)、骨形成因子、並びにこれらの成長因子の生物学的活性類似体類、フラグメント類、及び誘導体類等がある。形質転換成長因子(TGF)超遺伝子族(これらは、多機能性調節タンパク質である)のメンバーが特に好適である。TGF超遺伝子族のメンバーには、ベーター形質転換成長因子類(例えば、TGF−β1、TGF−β2、TGF−β3等)、骨形態形成タンパク質(例えば、BMP−1、BMP−2、BMP−3、BMP−4、BMP−5、BMP−6、BMP−7、BMP−8、BMP−9等)、ヘパリン結合成長因子類(例えば、線維芽細胞成長因子(FGF)、上皮成長因子(EGF)、血小板由来成長因子類(PDGF)、インシュリン様成長因子(IGF)等)、インヒビン類(例えば、インヒビンA、インヒビンB)、成長分化因子類(例えば、GDF−1)、及びアクチビン類(例えば、アクチビンA、アクチビンB、アクチビンAB)等がある。
【0026】
したがって、上述から分かるように、前述バイオマテリアル組成物の骨欠陥部位、例えば、傷害、感染、悪性腫瘍又は発生奇形等への適用は、骨形成、骨伝導及び骨誘導のような1種以上のメカニズムにより迅速な新骨成長をもたらす。
【0027】
前述で、本発明の方法及び装置を特定の例に言及して記載した。本明細書中で開示した方法及び装置の原理の変動が当業者によりなされ得ることが了解されしかも予期され、このような修正、変動及び置換が特許請求の範囲に記載の本発明の範囲内に入るべきであることが意図される。明細書及び図面は、したがって、限定するのではなくて例証として認められるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
改良した流動性とさらに結合特性を示すパテ体バイオマテリアル組成物であって、当該組成物は、
線維状不溶性コラーゲン及び溶性コラーゲン調合物を有するコラーゲン足場;
ヒドロキシアパタイト及びβ−トリ−カルシウムホスフェート調合物を有する二相セラミックス顆粒;並びに
少なくとも1種の構造ポリヒドロキシ化合物を含み、
少なくとも1種の水和剤の添加が組成物にそのパテ体を付与するが、個々に又は一定の組合せにおいて少なくとも1種の構造ポリヒドロキシ化合物が当該パテ体の流動性とさらに結合特性を維持する、パテ体バイオマテリアル組成物。
【請求項2】
少なくとも1種の構造ポリヒドロキシ化合物が、少なくとも1種の:多糖類、液体ポリヒドロキシ化合物エステル、固体ポリヒドロキシ化合物の液体溶液、固体ポリヒドロキシ化合物エステルの液体溶液、ポリエチレングリコールポリマー、ポロキサマーブロックコポリマー、アルギネート及びキトサンを含む、請求項1に記載のパテ体バイオマトリックス組成物。
【請求項3】
液体ポリヒドロキシ化合物及び液体ポリヒドロキシ化合物エステル誘導体には、精製又は高濃縮状態で周囲温度で流動性液体である化合物がある、請求項2に記載のパテ体バイオマトリックス組成物。
【請求項4】
固体ポリヒドロキシ化合物及び固体ポリヒドロキシ化合物エステル誘導体には、精製又は高濃縮状態で周囲温度で標準的に固体若しくは半固体であるが、適当な溶媒中で可溶性であり、液体組成物を与える化合物がある、請求項2に記載のパテ体バイオマトリックス組成物。
【請求項5】
ポリヒドロキシ化合物は2〜約18個の炭素を有し、非環式多価アルコール類、非還元糖、糖アルコール類、糖酸類、単糖類、二糖類、水溶性若しくは水分散性オリゴ糖類、多糖類及びこれらの公知誘導体のような化合物類等がある、請求項2に記載のパテ体バイオマトリックス組成物。
【請求項6】
ポリヒドロキシ化合物エステル誘導体には、液体及び固体グリセリンモノエステル類及びジエステル類等がある、請求項2に記載のパテ体バイオマトリックス組成物。
【請求項7】
ポリエチレングリコールポリマーが、非常に低減させた低温で可溶性が必要であるときに利用される、請求項2に記載のパテ体バイオマトリックス組成物。
【請求項8】
NF19規格に合致する可溶化剤及び安定剤が必要であるときにポロキサマーブロックコポリマーが利用される、請求項2に記載のパテ体バイオマトリックス組成物。
【請求項9】
イオンの共存下で熱安定性冷時硬化物が必要であるときにアルギネートが利用される、請求項2に記載のパテ体バイオマトリックス組成物。
【請求項10】
陽電荷−で酸性〜中性溶液中可溶性の物質が必要である場合にキトサンが利用される、請求項2に記載のパテ体バイオマトリックス組成物。
【請求項11】
少なくとも1種のバイオ適合性流体潤滑剤をさらに含む、請求項1〜10のいずれかに記載のパテ体バイオマトリックス組成物。
【請求項12】
少なくとも1種の生物学的活性剤をさらに含む、請求項1〜11のいずれかに記載のパテ体バイオマトリックス組成物。
【請求項13】
可鍛性、水性コラーゲン;
当該コラーゲン内に分散した顆粒状二相カルシウムホスフェート;及び
組成物の流動性及び結合性の改良に寄与する少なくとも1種のポリヒドロキシ化合物
を含む骨移植片として移植するためのバイオマテリアル組成物。
【請求項14】
少なくとも1種のポリヒドロキシ化合物が、少なくとも1種の:多糖類、液体ポリヒドロキシ化合物エステル、固体ポリヒドロキシ化合物の液体溶液、固体ポリヒドロキシ化合物エステルの液体溶液、ポリエチレングリコールポリマー、ポロキサマーブロックコポリマー、アルギネート及びキトサンを含む、請求項13に記載のバイオマトリックス組成物。
【請求項15】
液体ポリヒドロキシ化合物及び液体ポリヒドロキシ化合物エステル誘導体には、精製又は高濃縮状態で周囲温度で流動性液体である化合物がある、請求項14に記載のバイオマトリックス組成物。
【請求項16】
固体ポリヒドロキシ化合物及び固体ポリヒドロキシ化合物エステル誘導体には、精製又は高濃縮状態で周囲温度で標準的に固体若しくは半固体であるが、適当な溶媒中で可溶性であり、液体組成物を与える化合物がある、請求項14に記載のバイオマトリックス組成物。
【請求項17】
ポリヒドロキシ化合物は2〜約18個の炭素を有し、非環式多価アルコール類、非還元糖、糖アルコール類、糖酸類、単糖類、二糖類、水溶性若しくは水分散性オリゴ糖類、多糖類及びこれらの公知誘導体のような化合物類等がある、請求項14に記載のバイオマトリックス組成物。
【請求項18】
ポリヒドロキシ化合物誘導体には、液体及び固体グリセリンモノエステル類及びジエステル類等がある、請求項14に記載のバイオマトリックス組成物。
【請求項19】
ポリエチレングリコールポリマーが、非常に低減させた低温で可溶性が必要であるときに利用される、請求項14に記載のバイオマトリックス組成物。
【請求項20】
NF19規格に合致する可溶化剤及び安定剤が必要である場合にポロキサマーブロックコポリマーが利用される、請求項14に記載のバイオマトリックス組成物。
【請求項21】
イオンの共存下で熱安定性冷時硬化物が必要である場合にアルギネートが利用される、請求項14に記載のバイオマトリックス組成物。
【請求項22】
陽電荷−で酸性〜中性溶液中可溶性の物質が必要である場合にキトサンが利用される、請求項14に記載のバイオマトリックス組成物。
【請求項23】
少なくとも1種のバイオ適合性流体潤滑剤をさらに含む、請求項13〜22のいずれかに記載のバイオマトリックス組成物。
【請求項24】
少なくとも1種の生物学的活性剤をさらに含む、請求項13〜23のいずれかに記載のバイオマトリックス組成物。
【請求項25】
患者の骨破壊の治療のための医薬の製造における、請求項1〜12のいずれかに記載のパテ体バイオマテリアル組成物の使用。
【請求項26】
患者の骨治癒の治療のための医薬の製造における、請求項13〜24のいずれかに記載のバイオマテリアル組成物の使用。

【公表番号】特表2009−545403(P2009−545403A)
【公表日】平成21年12月24日(2009.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−523000(P2009−523000)
【出願日】平成19年7月31日(2007.7.31)
【国際出願番号】PCT/US2007/074788
【国際公開番号】WO2008/016891
【国際公開日】平成20年2月7日(2008.2.7)
【出願人】(506298792)ウォーソー・オーソペディック・インコーポレーテッド (366)
【Fターム(参考)】