説明

流水状態評価方法

【課題】流水状態評価方法において、洗浄槽内を汚染することなく洗浄槽内の流水状態を正確に評価することを目的とする。
【解決手段】基板を洗浄するための洗浄槽の上流部で流水にマイクロバブルを発生させ、前記上流部より下流で前記マイクロバブルを検出し、前記マイクロバブルの検出結果に基づいて前記流水の流水状態を評価するようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、流水状態評価方法に係り、特に基板を洗浄する洗浄槽内の流水状態を評価する流水状態評価方法に関する。
【背景技術】
【0002】
磁気ディスクに代表される磁気記録媒体の製造工程では、媒体表面や磁気記録媒体に書き込まれた磁気記録データを保護するために、記録層の上層にカーボン等の保護膜が形成される。又、保護膜の上には潤滑剤が塗布される。
【0003】
保護膜を形成した直後の磁気記録媒体の媒体表面は、磁気ディスク装置等の磁気記憶装置内で障害を発生する可能性の高いパーティクルが多く付着した状態である。パーティクルは、カーボンを主成分とした塵埃である。このため、磁気記録媒体を超純水等の流水中で洗浄する際にUS(Ultra-Sonic)又はMS(Mega-Sonic)を用いることでパーティクルを叩き落とし、イソプロピルアルコール(IPA:Isopropylalcohol)を用いて乾燥を行うことで、保護膜表面のパーティクルを除去する。
【0004】
パーティクルを可能な限り除去するために必要な条件としては、流水中のパーティクルや汚染物質が少ない、即ち、清浄度が高いことに加え、流水が保護膜を形成した直後の磁気記録媒体に対して均一、且つ、平行に層流として流れていることが重要である。
【0005】
洗浄槽内で流水が均一、且つ、平行に流れているか否かを確認するためには、従来は流水にインクを投じてインクの流れ方を観察する方法や、流水に発泡スチロールや糸等の繊維を浮かべてこれらの流れ方を観察する方法が採用されている。しかし、インクを用いる方法では、超純水の清浄度が高い状態で洗浄を行う必要があるにもかかわらず、洗浄槽及び超純水がインクにより汚染されてしまい、磁気記録媒体自体を汚染させてしまう可能性がある。一方、発泡スチロールや繊維を用いる方法では、流水の表面、即ち、水面での流れ方しか観察できなかった。更に、これらの観察方法は、オペレータ等が肉眼で確認するものであるため、正確な観察結果を得ることは難しい。
【0006】
尚、洗浄槽内で流水により洗浄する基板は、磁気記録媒体の基板に限定されず、例えば半導体装置の基板等を洗浄槽内の流水で洗浄する場合にも上記と同様の問題が発生する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2001−127034号公報
【特許文献2】特開平11−304561号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従来の観察方法では、洗浄槽内を汚染することなく洗浄槽内の流水状態を正確に評価することは難しいという問題があった。
【0009】
そこで、本発明は、洗浄槽内を汚染することなく洗浄槽内の流水状態を正確に評価することが可能な流水状態評価方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一観点によれば、基板を洗浄するための洗浄槽の上流部で流水にマイクロバブルを発生させ、前記上流部より下流で前記マイクロバブルを検出し、前記マイクロバブルの検出結果に基づいて前記流水の流水状態を評価する流水状態評価方法が提供される。
【発明の効果】
【0011】
開示の流水状態評価方法によれば、洗浄槽内を汚染することなく洗浄槽内の流水状態を正確に評価することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の一実施例における流水状態評価方法を説明する図である。
【図2】流水が層流として流れている状態を示す図である。
【図3】循環構造を示す図である。
【図4】中流部において、検出箇所が装置奥側、装置中央及び装置手前側にあり流水が良好な層流である場合を示す図である。
【図5】図4の場合にLPCでカウントされたマイクロバブルの個数を時系列で示す図である。
【図6】中流部において、検出箇所が装置奥側、装置中央及び装置手前側にあり流水が良好な層流とならない場合を示す図である。
【図7】流水が良好な層流とならない場合を作り出す方法を説明する図である。
【図8】図4の場合の測定結果を示す図である。
【図9】図6の場合の測定結果を示す図である。
【図10】検出箇所が5箇所の場合を一例として中流部について示す図である。
【図11】洗浄槽を単一のLPC及びコントローラと共に示す図である。
【図12】流水状態評価処理を説明するフローチャートである。
【図13】洗浄槽を複数のLPC及びコントローラと共に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
開示の流水状態評価方法では、基板を洗浄するための洗浄槽の上流部において流水にマイクロバブルを発生させる。上流部より下流において、マイクロバブルを検出する。流水の流水状態は、マイクロバブルの検出結果に基づいて評価する。
【0014】
マイクロバブルは、例えばパーティクルカウンタでカウントすることができるので、オペレータの肉眼に頼ることなく、洗浄槽内を汚染することなく洗浄槽内の流水状態を正確に評価することができる。
【0015】
以下に、本発明の流水状態評価方法の各実施例を、図面と共に説明する。
【実施例】
【0016】
図1は、本発明の一実施例における流水状態評価方法を説明する図である。図1中、(a)は洗浄槽の側面図を示し、(b)は洗浄槽の平面図を示す。本実施例では、流水は超純水である。尚、図1では、流水の循環構造の図示が省略されている。
【0017】
図1に示すように、洗浄槽1は、洗浄槽1の長手方向に沿って上流部12、中流部13及び下流部14を有し、流水が上流部12から下流部14に向かって矢印方向へ流れる。中流部13は、洗浄槽1の長手方向に沿って中間部分に相当する。上流部12には、MSを発生する超音波発振器15が設けられている。超音波発振器15は、MSを流水に印加することで、流水にマイクロバブルを発生する。マイクロバブルは、0<D≦0.2μmなる直径Dを有する肉眼では確認できない程微小な気泡であるが、図1では説明の便宜上○印で示す。超音波発振器15がMSを流水に発生すると、マイクロバブルは柱状に発生することが知られている。そこで、本実施例では、マイクロバブルを計測することで、洗浄するべき基板5を洗浄槽1に実際に浸した場合に洗浄槽1内で流水が図2に示すように均一、且つ、平行に流れるか否かを確認する。図2は、流水が層流として流れている状態を示す図である。超音波発振器15には、例えばBranson社製のモデルBG2906等を使用可能である。尚、図2では一例として磁気ディスクの製造に用いる基板5を示しているため基板5がディスク形状を有するが、基板5の形状は特に限定されない。磁気ディスクの製造に用いる基板5は、例えばガラスやAl等で形成されており、既に記録層の上層にカーボン等の保護膜が形成されているものであっても良い。しかし、基板5の材質は特に限定されず、半導体装置に用いるSi等で形成されていても良い。
【0018】
中流部13及び下流部15の各々では、流水の断面中の複数の検出箇所(又は、測定箇所)でマイクロバブル検出する。図1(b)は、検出箇所が装置奥側(上側)、装置中央及び装置手前側(下側)にある場合を示し、検出箇所にはチューブ21の先端が配置される。図1(b)では説明の便宜上、検出箇所を□印で示す。チューブ21の他端は、液体パーティクルカウンタ(LPC:Liquid Particle Counter)22に接続されている。LPC22には、例えばリオン株式会社製のモデルKL−28B等を使用可能である。LPC22は、チューブ21から供給される流水中のマイクロバブルの個数をカウントする。この例では、LPC22は0<D≦0.2μmなる直径Dを有するパーティクルをマイクロバブルとして検出して個数をカウントする。LPC22によりマイクロバブルの個数がカウントされた流水は、その後排水される。
【0019】
図3は、循環構造を示す図である。図3中、図1と同一部分には同一符号を付し、その説明は省略する。図3に示すように、上流部12にはフィルタ16が設けられており、フィルタ16には給水パイプ31からの流水とフィードバックパイプ32からの流水が供給される。給水パイプ31には、例えば図示を省略したポンプより流水が供給される。下流部14は、排水パイプ33とフィードバックパイプ32に接続されている。下流部14からフィードバックパイプ32に供給された流水は、ポンプ35及びフィルタ36を介してフィルタ16に供給される。フィルタ16,36は、洗浄槽1内の汚染を防止するために設けられている。フィードバックパイプ32を介してフィードバックされる流水量は、洗浄槽1内で求められる純水量及び純水の清浄度に応じて任意に設定可能である。尚、図3ではLPC22の図示は省略する。
【0020】
図4は、中流部13において、検出箇所が装置奥側(上側)、装置中央及び装置手前側(下側)にあり流水が良好な層流である場合を示す図である。図4中、(a)は洗浄槽1の平面図を示し、(b)は洗浄槽1の側面図を示す。図4中、図1と同一部分には同一符号を付し、その説明は省略する。この場合、中流部13の3つの検出箇所で検出されたマイクロバブルをLPC22がカウントし始めるタイミングが一致するので、中流部13における流水が良好な層流であるとみなすことができる。又、下流部14においても3つの検出箇所で検出されたマイクロバブルをLPC22がカウントし始めるタイミングが一致すれば、下流部14における流水が良好な層流であるとみなすことができる。
【0021】
図5は、図4の場合にLPC22でカウントされたマイクロバブルの個数を時系列で示す図である。図5中、「初期」とは超音波発振器15によるMSの発生前の状態を示し、「60秒後」、「90秒後」及び「120秒後」とは夫々MSを30秒間発生させた後に停止してから60秒後、90秒後及び120秒後の状態を示し、数値は10cc中の0<D≦0.2μmなる直径Dを有するマイクロバブルの個数を示す。一例として、上流部12と中流部13の間隔は長手方向に沿って約20cm、中流部13と下流部14の間隔は長手方向に沿って約20cm、流水の流量は140リットル/分に設定した。図5からもわかるように、中流部13及び下流部14においては、マイクロバブルを含む流水が検出箇所を通過するまではLPC22においてカウントされる個数が多いが、流水の均一で平行な流れ、即ち、層流によって検出箇所を通過した後はLPC22においてカウントされる個数が減少し、その後直ちに元のマイクロバブルを含まない状態に回復することが確認された。
【0022】
図6は、中流部13において、検出箇所が装置奥側(上側)、装置中央及び装置手前側(下側)にあり流水が良好な層流とならない場合を示す図である。図6中、(a)は洗浄槽1の平面図を示し、(b)は洗浄槽1の側面図を示す。図6中、図1と同一部分には同一符号を付し、その説明は省略する。この場合、中流部13の3つの検出箇所で検出されたマイクロバブルをLPC22がカウントし始めるタイミングが一致しないので、中流部13における流水が良好な層流ではないとみなすことができる。又、下流部14においても3つの検出箇所で検出されたマイクロバブルをLPC22がカウントし始めるタイミングが一致しなければ、下流部14における流水が良好な層流ではないとみなすことができる。
【0023】
図7は、流水が良好な層流とならない場合を作り出す方法を説明する図である。この例では、上流部に遮断板18を設けることで、供給される流水の流れを一部遮断している。これにより、図7中、装置手前側の流水の流れが装置奥側の流水の流れより遅くなる。
【0024】
図8は、図4の場合の測定結果を示す図であり、図9は、図6の場合の測定結果を示す図である。いずれの場合も一例として、上流部12と中流部13の間隔は長手方向に沿って約20cm、中流部13と下流部14の間隔は長手方向に沿って約20cm、流水の流量は140リットル/分に設定した。図8及び図9中、縦軸はLPC22でカウントされた10cc中の0<D≦0.2μmなる直径Dを有するマイクロバブルの個数(個/10cc)を示し、横軸は測定時間(秒)を示す、測定時間が0の時点は、超音波発振器15によるMSの発生が開始される時点を示す。又、図8及び図9中、◆印は装置奥側(上側)の検出箇所での測定データ、□印は装置中央の検出箇所での測定データ、△印は装置手前側(下側)の検出箇所での測定データを示す。
【0025】
図8において破線で囲んで示すように、流水が良好な層流である場合は、LPC22で50(個/10cc)のマイクロバブルがカウントされるタイミングは、装置奥側(上側)、装置中央及び装置手前側(下側)の検出箇所で略一致していることが確認された。一方、図9において破線で囲んで示すように、流水が良好な層流ではない場合は、LPC22で50(個/10cc)のマイクロバブルがカウントされるタイミングは、装置奥側(上側)、装置中央及び装置手前側(下側)の検出箇所で互いに20秒以上ずれていることが確認された。このように、流水の流水状態は、中流部13及び下流部14でのマイクロバブルの検出結果、即ち、LPC22で所定値(個/10cc)のマイクロバブルがカウントされるタイミングが複数の検出箇所で一致しているか否かに基づいて評価することが可能であることが確認された。
【0026】
次に、マイクロバブルの検出箇所について説明する。図10は、検出箇所(又は、測定箇所)が5箇所の場合を一例として中流部13について示す図である。図10中、(a)は洗浄槽1の側面図を示し、(b)は洗浄槽1の平面図を示し、(c)は(a)中線A−A’に沿った断面図を示す。図10中、図1と同一部分には同一符号を付し、その説明は省略する。又、図10では、チューブ21やLPC22等の図示は省略する。この例では、図10(c)に示すように、中流部13において、流水の断面中の仮想正方形の4角及び中央、即ち、仮想円上の等角度間隔の4点及び仮想円の中心の合計5つの検出箇所DPでマイクロバブルを検出する。つまり、図10(b),(c)に示すように、2つの検出箇所DPが洗浄槽1の上段に配置され、1つの検出箇所DPが洗浄槽1の中段に配置され、2つの検出箇所が洗浄槽1の下段に配置されている。尚、WSは洗浄槽1内の水面を示す。
【0027】
図11は、洗浄槽1を単一のLPC22及びコントローラ51と共に示す図である。図11中、図10と同一部分には同一符号を付し、その説明は省略する。コントローラ51は、超音波発振器15及びLPC22の動作を制御する。又、切り替えバルブ52は、手動で、或いは、コントローラ51の制御下で自動的に順次切り替えられ、一度に1つの検出箇所DPからチューブ21を介して得られるマイクロバブルをLPC22でカウント可能とする。
【0028】
図12は、流水状態評価処理を説明するフローチャートである。流水状態評価処理に先立って、例えば中流部13において、各チューブ21の先端が対応する検出箇所DPに配置されるように洗浄槽1内に挿入されると共に、超音波発振器15が洗浄槽1内の上流部12の底部分に挿入される。又、洗浄槽1への流水の供給が開始され、図3に示すポンプ35がオンとされる。図12において、ステップS1では、コントローラ51が超音波発振器15をオンにしてMSを発生させると共に、LPC22をオンにする。ステップS2では、切り替えバルブ52が手動で、或いは、コントローラ51の制御下で自動的に切り替えられ、1つの検出箇所DPからチューブ21を介して得られるマイクロバブルがLPC22でカウントされる。
【0029】
ステップS3では、5箇所全ての検出箇所DPでの測定が終了したか否かを判定し、判定結果がNOであると、ステップS4では、LPC22でのカウント値が所定値となるのに要した時間をコントローラ51内のメモリ、或いは、コントローラ51に外付けされたメモリ(図示せず)に格納する。ステップS5では、切り替えバルブ52が手動で、或いは、コントローラ51の制御下で自動的に切り替えられて次の1つの検出箇所DPからチューブ21を介して得られるマイクロバブルがLPC22へ供給されるようにする。ステップS6では、コントローラ51が超音波発振器15をオフにしてMSを発生を停止させると共に、LPC22をオフにして(又は、カウント値をリセットして)、処理はステップS1へ戻る。
【0030】
ステップS3の判定結果がYESになると、ステップS7では、上記メモリに格納されており、各検出箇所DPでのマイクロバブルのカウント値が所定値となるのに要した時間に時間差があるか否かを判定する。ステップS7の判定結果がNOであると、流水は例えば図4のように流れており、ステップS8では中流部13における流水が正常な層流となっていると判断する。一方、ステップS7の判定結果がYESであると、流水は例えば図6のように流れており、ステップS9では、中流部13における流水が正常な層流とはなっておらず流れが乱れていると判断する。
【0031】
図13は、洗浄槽1を複数のLPC22及びコントローラ51と共に示す図である。図11中、図10と同一部分には同一符号を付し、その説明は省略する。図13では、LPC22が5つの検出箇所DPに合わせて5台設けられている。このため、チューブ21の切り替えバルブ52は省略されている。この場合、各LPC22においてカウントされたマイクロバブルのカウント値が所定値となるのに要した時間は並行にメモリに格納されるので、図12の場合のように流水状態評価処理中に超音波発振器15及びLPC22をオフにする必要はない。
【0032】
上記実施例において、流水状態評価処理を行う際には、各チューブ21は、先端が対応する検出箇所DPに配置されるように洗浄槽1内に挿入される。そこで、各チューブ21の先端が検出箇所DPに固定された枠部材(図示せず)を洗浄槽1に挿入するようにすることで、流水状態評価処理を行うための準備をより簡単に行える。又、このような枠部材は、流水状態評価処理を行う際に、中流部13や下流部14等の洗浄槽1内で流水状態を評価したい箇所に挿入すれば良い。超音波発振器15は、流水状態評価処理を行う際に洗浄槽1内の上流部12の底部分に挿入すれば良いが、通常の基板洗浄処理に干渉しない位置に設けることができる場合には、予め洗浄槽1内に固定されていても良い。
【0033】
以上の実施例を含む実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
基板を洗浄するための洗浄槽の上流部で流水にマイクロバブルを発生させ、
前記上流部より下流で前記マイクロバブルを検出し、
前記マイクロバブルの検出結果に基づいて前記流水の流水状態を評価する、流水状態評価方法。
(付記2)
前記マイクロバブルを、前記上流部より下流において前記流水の断面中の複数の検出箇所で検出する、付記1記載の流水状態評価方法。
(付記3)
前記マイクロバブルを、前記上流部より下流において前記流水の断面中の仮想円上の等角度間隔の4点及び仮想円の中心の合計5つの検出箇所で検出する、付記1記載の流水状態評価方法。
(付記4)
前記マイクロバブルを、前記上流部より下流において各検出箇所での検出用に単一のパーティクルカウンタを切り替えて使用する、付記2又は3記載の流水状態評価方法。
(付記5)
前記マイクロバブルを、前記上流部より下流において各検出箇所での検出用に別々のパーティクルカウンタを使用する、付記2又は3記載の流水状態評価方法。
(付記6)
前記上流部より下流において各検出箇所で検出されるマイクロバブルの個数とマイクロバブルの検出タイミングに基づいて前記流水の流水状態を評価する、付記2乃至5のいずれか1項記載の流水状態評価方法。
(付記7)
前記流水は超純水であり、前記マイクロバブルの直径Dは、0<D≦0.2μmである、付記1乃至6のいずれか1項記載の流水状態評価方法。
(付記8)
前記上流部で超音波発振器によりMSを前記流水に印加することで前記マイクロバブルを発生させる、付記1乃至7のいずれか1項記載の流水状態評価方法。
(付記9)
前記上流部より下流で前記洗浄槽の長手方向に沿って中間部分に相当する中流部、或いは、前記中流部より下流の下流部で前記マイクロバブルを検出し、
前記マイクロバブルの検出結果に基づいて前記流水の流水状態を評価する、付記1乃至8のいずれか1項記載の流水状態評価方法。
【0034】
以上、本発明を実施例により説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々の変形及び改良が可能であることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0035】
1 洗浄槽
12 上流部
13 中流部
14 下流部
15 超音波発振器
21 チューブ
22 LPC
51 コントローラ
DP 検出箇所
WS 水面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を洗浄するための洗浄槽の上流部で流水にマイクロバブルを発生させ、
前記上流部より下流で前記マイクロバブルを検出し、
前記マイクロバブルの検出結果に基づいて前記流水の流水状態を評価する、流水状態評価方法。
【請求項2】
前記マイクロバブルを、前記上流部より下流において前記流水の断面中の複数の検出箇所で検出する、請求項1記載の流水状態評価方法。
【請求項3】
前記マイクロバブルを、前記上流部より下流において各検出箇所での検出用に単一のパーティクルカウンタを切り替えて使用する、請求項2記載の流水状態評価方法。
【請求項4】
前記上流部より下流において各検出箇所で検出されるマイクロバブルの数とマイクロバブルの検出タイミングに基づいて前記流水の流水状態を評価する、請求項2又は3記載の流水状態評価方法。
【請求項5】
前記流水は超純水であり、前記マイクロバブルの直径Dは、0<D≦0.2μmである、請求項1乃至4のいずれか1項記載の流水状態評価方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2010−175515(P2010−175515A)
【公開日】平成22年8月12日(2010.8.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−21730(P2009−21730)
【出願日】平成21年2月2日(2009.2.2)
【出願人】(000002004)昭和電工株式会社 (3,251)
【Fターム(参考)】