説明

流路部材および超音波式流体計測装置

【課題】流体の乱れにより超音波に乱れが発生することを防止できる流路部材および超音波式流体計測装置を提供する。
【解決手段】流路部材15は、互いに平行な第1側壁部21および第2側壁部22と、第1側壁部に設けられた第1超音波出入部32および第2超音波出入部33と、第2側壁部の内面に設けられた反射面35と、第1超音波出入部および第2超音波出入部を覆うとともに、超音波36,37を透過させる超音波透過膜38とを有する。第1超音波出入部および前記第2超音波出入部が連続しているとともに、超音波透過膜が第1超音波出入部および第2超音波出入部を一括して覆うように構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、第1側壁部に第1超音波出入部および第2超音波出入部が設けられ、第2側壁部の内面に反射面が設けられ、第1超音波出入部および第2超音波出入部を覆う超音波透過膜を有する流路部材、および流路部材を備えた超音波式流体計測装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的なVパスの超音波式流体計測装置として、計測流路の収容部に流路部材が収容され、流路部材に第1超音波計測部および第2超音波計測部が隣接して設けられたものが知られている。
すなわち、流路部材が第1側壁部、第2側壁部、天板部および底板部で角筒状に形成されることにより流路部材で流体流路(以下「流路」という)が形成されている。第1側壁部に第1超音波出力部および第2超音波出力部が隣接して設けられるとともに、第1超音波出力部および第2超音波出力部が流路に臨むように配置されている。
また、第2側壁部に反射面が設けられるとともに、反射面が流路に臨むように配置されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−279224号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の超音波式流体計測装置120は、図24に示すように、流路部材121で流路122が形成されている。
第1送受波器123から送信された超音波127が反射面128で反射されて第2送受波器125までV字状(Vパス)に伝達され、伝達された超音波127が第2送受波器125で受信される。
【0005】
一方、第2送受波器125から送信された超音波129が反射面128で反射されて第1送受波器123までV字状(Vパス)に伝達され、伝達された超音波129が第1送受波器123で受信される。
第1送受波器123および第2送受波器125で受信した超音波(信号)に基づいて、流路122内を流れる流体131の流量を求める。
【0006】
ところで、第1超音波出力部135および第2超音波出力部136は、第1側壁部133に所定間隔をおいて設けられている。
よって、第1側壁部133には、第1超音波出力部135および第2超音波出力部136間に柱部137が設けられている。柱部137は、流路122に向けて突出する(張り出す)部位である。
【0007】
このため、流路122に流体131が流れる際に、柱部137により形成される段差141,143や隙間142,144により流体131に乱れ155が生じる可能性がある。
ここで、これらの段差141,143、隙間142,144は、V字状(Vパス)に伝達された超音波127の挟み角θ2内側や、V字状(Vパス)に伝達された超音波129の挟み角θ2内側に存在する。そして、超音波127は超音波129の挟み角θ2内側に発生する乱れは超音波を乱れさせる可能性がある。
【0008】
本発明は、前述した課題を解決するためになされたものであり、その目的は、流体の乱れにより超音波に乱れが発生することを防止できる流路部材および超音波式流体計測装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る流路部材は、流体の流れ方向に沿って矩形状の開口が連続する本体が、互いに平行な第1側壁部および第2側壁部と、前記第1側壁部および前記第2側壁部間に掛け渡された天板部および底板部と、前記第1側壁部に設けられた第1超音波出入部および第2超音波出入部と、前記第2側壁部の内面に設けられた反射面と、前記第1超音波出入部および前記第2超音波出入部を覆うとともに、前記超音波を透過させる超音波透過膜とを有し、前記第1超音波出入部および前記第2超音波出入部が連続しているとともに、前記超音波透過膜が前記第1超音波出入部および前記第2超音波出入部を一括して覆うことを特徴とする。
【0010】
本発明においては、第1超音波出入部および第2超音波出入部を連続させて設け、かつ、第1超音波出入部および第2超音波出入部を超音波透過膜で一括して覆うように構成した。
ところで、第1超音波出入部を通じて反射面に第1送受波器から超音波を発信するとともに反射面に反射した超音波を第2送受波器で受信することで超音波がV字状(Vパス)に伝達される。
一方、第2超音波出入部を通じて反射面に第2送受波器から超音波を発信するとともに反射面に反射した超音波を第1送受波器で受信することで超音波がV字状(Vパス)に伝達される。
【0011】
ここで、前述したように、超音波透過膜を第1超音波出入部および第2超音波出入部を一括して覆うことで、V字状に伝達される超音波の内側の部位を平坦に確保できる。
流路部材内を流れる流体が、V字状に伝達される超音波の内側の部位において乱れる虞はない。
これにより、流体の乱れにより超音波に乱れが発生することを防止できる。
【0012】
また、第1超音波出入部および第2超音波出入部を連続させることで、第1超音波出入部および第2超音波出入部間から段部(柱部)を除去できる。
よって、第1超音波出入部および第2超音波出入部を覆う超音波透過膜を、第1側壁部の裏面側(すなわち、流路側)、および第1側壁部の表面側(すなわち、流路の反対側)のいずれか一方を選択して設けることができる。
【0013】
すなわち、第1側壁部の裏面側に超音波透過膜を設けることで、第1側壁部、第2側壁部、天板部および底板部をそれぞれ個別に構成して、各部材を一体に組み立てることが可能になる。
一方、第1側壁部の表面側に超音波透過膜を設けることで、第1側壁部、第2側壁部、天板部および底板部を一体成形することが可能になる。
これにより、流路部材を形成する際に設計の自由度を高めることができる。
【0014】
本発明に係る流路部材は、前記第1側壁部、前記第2側壁部、前記天板部、前記底板部が一体であることを特徴とする。
【0015】
本発明においては、第1側壁部、第2側壁部、天板部、底板部を一体とすることで、部品数の減少を図ることができる。
【0016】
本発明に係る流路部材は、内部を複数の扁平流路に区画する仕切板を有し、前記仕切板が前記第1側壁部および前記第2側壁部と一体に成形されていることを特徴とする。
【0017】
本発明においては、仕切板を第1側壁部および第2側壁部と一体に成形することで、仕切板を第1側壁部および第2側壁部に取り付ける手間を省くことができる。
【0018】
本発明に係る流路部材は、前記超音波透過膜および前記仕切板が接触していることを特徴とする。
【0019】
本発明においては、超音波透過膜および仕切板を接触させることで、超音波透過膜および仕切板間の隙間をなくすことができる。
よって、超音波透過膜および仕切板間の隙間で流体に乱れを生じる虞がない。これにより、流体の乱れにより超音波に乱れが発生することを防ぐことができる。
【0020】
本発明に係る流路部材は、流体の流れ方向に沿って矩形状の開口が連続する本体が、互いに平行な第1側壁部および第2側壁部と、前記第1側壁部に設けられた第1超音波出入部および第2超音波出入部と、前記第2側壁部の内面に設けられた反射面とを有し、前記第1超音波出入部および前記第2超音波出入部が連続していることを特徴とする。
【0021】
本発明においては、第1超音波出入部および第2超音波出入部を連続させて設けるように構成した。
前述したように、第1超音波出入部を通じて反射面に第1送受波器から超音波を発信するとともに反射面に反射した超音波を第2送受波器で受信することで超音波がV字状(Vパス)に伝達される。
一方、第2超音波出入部を通じて反射面に第2送受波器から超音波を発信するとともに反射面に反射した超音波を第1送受波器で受信することで超音波がV字状(Vパス)に伝達される。
【0022】
ここで、第1超音波出入部および第2超音波出入部を連続させて設けることで、第1超音波出入部および第2超音波出入部間から段部(柱部)を除去できる。
よって、V字状に伝達される超音波の内側の部位を平坦に確保できるので、流路部材内を流れる流体が、V字状に伝達される超音波の内側の部位において乱れる虞がない。
これにより、流体の乱れにより超音波に乱れが発生することを防止できる。
【0023】
本発明に係る超音波式流体計測装置は、前記流路部材を用いたものであることを特徴とする。
【0024】
本発明においては、超音波式流体計測装置に前記流路部材を用いることで、流体の乱れにより超音波に乱れが発生することを防止できる超音波式流体計測装置を提供できる。
これにより、超音波式流体計測装置で流体の流量を正確に計測できる。
【発明の効果】
【0025】
本発明の流路部材および超音波式流体計測装置によれば、第1超音波出入部および第2超音波出入部を連続させて設け、かつ、第1超音波出入部および第2超音波出入部を超音波透過膜で一括して覆い、V字状に伝達される超音波の内側の部位を平坦に確保することで、流体の乱れにより超音波に乱れが発生することを防止できるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明に係る第1実施形態の超音波式流体計測装置を示す斜視図
【図2】図1の超音波式流体計測構造を示す分解斜視図
【図3】図1のA−A線断面図
【図4】図3のB−B線断面図
【図5】図6のC矢視図
【図6】第1実施形態の流体部材を示す斜視図
【図7】図5のD−D線断面図
【図8】図5のE−E線断面図
【図9】第1実施形態の流体本体および仕切板の関係を説明する斜視図
【図10】第1実施形態の流体本体を一体成形する例を説明する断面図
【図11】本発明に係る第2実施形態の流体部材を示す断面図
【図12】第2実施形態の流体本体を組み付ける例を説明する分解斜視図
【図13】本発明に係る第3実施形態の流体部材および超音波計測部を組み付けた状態を示す断面図
【図14】図13の流体部材および超音波計測部を分解した状態を示す断面図
【図15】第3実施形態の流体本体を一体成形する例を説明する断面図
【図16】本発明に係る第4実施形態の流体部材および超音波計測部を組み付けた状態を示す断面図
【図17】図16の流体部材および超音波計測部を分解した状態を示す断面図
【図18】第4実施形態の流体本体を一体成形する例を説明する断面図
【図19】本発明に係る第5実施形態の流体部材を示す断面図
【図20】第5実施形態の流体本体を組み付ける例を説明する分解斜視図
【図21】本発明に係る第6実施形態の流体部材を示す断面図
【図22】本発明に係る第7実施形態の超音波式流体計測装置を示す斜視図
【図23】本発明に係る第8実施形態の超音波式流体計測装置を示す模式図
【図24】従来の超音波式流体計測装置を示す断面図
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明の複数の実施の形態に係る超音波式流体計測装10、および流路部材15,70,80,90,100,110,130,140について図面を参照して説明する。
【0028】
(第1実施形態)
図1〜図5に示すように、本発明の第1実施形態である超音波式流体計測装置10は、流体の流量を計測する超音波式流体計測構造12を備えている。
超音波式流体計測構造12は、流路部材15と、流路部材15に隣接する超音波計測部16とを備えている。
【0029】
流路部材15は、流体の流れ方向に沿って矩形状の開口18が連続する流路本体(本体)17を有する。
流路本体17は、超音波計測部16に隣り合う第1側壁部21と、第1側壁部21と平行な第2側壁部22と、第1側壁部21および第2側壁部22の頂部に掛け渡された天板部23と、第1側壁部21および第2側壁部22の底部に掛け渡された底板部24とを有する。
【0030】
第1側壁部21、第2側壁部22、天板部23および底板部24は、一体に形成(具体的には、樹脂成形)され、第1側壁部21、第2側壁部22、天板部23および底板部24で角筒状の流路26(すなわち、「流体の流れ方向に沿って矩形状の開口18が連続する流路」)が形成された樹脂製の部材である。
【0031】
この流路本体17は、流路本体17の内部(すなわち、流路26)を複数の扁平流路27に区画する複数の仕切板28と、第1側壁部21に隣り合って設けられた第1超音波出入部32および第2超音波出入部33と、第2側壁部22の内面に設けられた反射面35と、第1超音波出入部32および第2超音波出入部33を覆う超音波透過膜38とを有している。
【0032】
複数の仕切板28は、流路本体17を樹脂成形する際に、第1側壁部21および第2側壁部22と一体に成形(インサート成形)されている。
具体的には、複数の仕切板28の上角部28aが第1側壁部21に一体に成形(インサート成形)され、図7、図8に示すように複数の仕切板28の下突片28bが第2側壁部22に貫通させ、かつ、先端が第2側壁部22の外側に突出しない状態で一体に成形(インサート成形)されている。
これらの仕切板28は、金型の内面に上角部28aおよび下突片28bの先端を当接させることにより、金型に対する相対位置が保持される。そして、この状態のままで金型内に樹脂を射出することにより、流路本体17に対して所定の位置に容易に位置決めすることができる。
【0033】
ここで、第1実施形態においては、図6〜図8に示すように、隣り合っている第1超音波出入部32および第2超音波出入部33が連続して形成されることで超音波出入部31が形成されている。
連続して設けられた第1超音波出入部32および第2超音波出入部33(すなわち、超音波出入部31)が超音波透過膜38で一括して覆われている。
超音波透過膜38としては、一例として超音波36を透過させるメッシュ部材を例示するが、これに限定するものではなく、パンチングメタル部材等の他の部材を用いることも可能である。
【0034】
この超音波透過膜38に複数の仕切板28の端部28c(図4も参照)が接触されている。
超音波透過膜38および複数の仕切板28の端部28cを接触させることで、超音波透過膜38および仕切板28の端部28c間の隙間をなくすことができる。
よって、超音波透過膜38および仕切板28の端部28c間の隙間で流体に乱れを生じる虞がない。これにより、流体の乱れにより超音波に乱れが発生することを防止できる。
【0035】
図3に示すように、流路本体17の第1側壁部21に超音波計測部16が設けられている。
超音波計測部16は、流路本体17の第1側壁部21に設けられたセンサブロック41と、センサブロック41の上流側部位に設けられた第1送受波器42と、センサブロック41の下流側部位に設けられた第2送受波器43とを備えている。
すなわち、第1送受波器42および第2送受波器43は、流路本体17の第1側壁部21にセンサブロック41を介して隣り合うように設けられている。
【0036】
第1送受波器42は、第1センサパッキン45および第1センサ固定部材46で所定の取付部位に取り付けられている。
同様に、第2送受波器43は、第2センサパッキン47および第2センサ固定部材48で所定の取付部位に取り付けられている。
【0037】
第1送受波器42は、第1超音波出入部32を通じて反射面35に超音波36を発信するとともに反射面35に反射した超音波37を受信する送受波器である。
第2送受波器43は、第2超音波出入部33を通じて反射面35に超音波37を発信するとともに反射面35に反射した超音波36を受信する送受波器である。
【0038】
次に、図7に基づいて流路本体17の第1側壁部21に超音波透過膜38を取り付ける構成について詳しく説明する。
図7に示すように、第1側壁部21に超音波出入部31が形成されている。超音波出入部31は、隣り合っている第1超音波出入部32および第2超音波出入部33が連続して形成されている。
第1超音波出入部32および第2超音波出入部33を連続することで、第1超音波出入部32および第2超音波出入部33間から段部(柱部)51(図19参照)を除去できる。
【0039】
第1超音波出入部32および第2超音波出入部33間から段部(柱部)51を除去することで、超音波透過膜38を第1側壁部21の裏面21a側(すなわち、流路26側)に設ける必要がない。
よって、第1超音波出入部32および第2超音波出入部33を覆う超音波透過膜38を、第1側壁部21の表面21b側(すなわち、流路26の反対側)に設けることができる。
【0040】
すなわち、超音波出入部31の周壁部53に段差部54を形成して、第1側壁部21の表面21b側(すなわち、流路26の反対側)に収納凹部55を形成した。
そして、収納凹部55に超音波透過膜38を嵌入することで、超音波透過膜38を第1側壁部21の表面21b側(すなわち、流路26の反対側)から取り付けられるようにした。
ここで、超音波透過膜38を第1側壁部21の表面21b側(すなわち、流路26の反対側)から取り付けることで、超音波出入部31の周壁部53が流路26に対して段差部となる。
【0041】
以上説明したように、超音波出入部31を第1側壁部21の表面21b側(すなわち、流路26の反対側)から取り付けることで、図9に示すように、流路本体17を一体に樹脂成形できる。
すなわち、図10に示すように、流路部材15(流路本体17)の超音波出入部31から金型57を矢印A方向に抜き出すことで流路26の中央部26aを形成するとともに、第1側壁部21の表面21b側(すなわち、流路26の反対側)に収納凹部55を形成する。
【0042】
また、流路本体17の一端部17aからスライド金型58を矢印B方向に抜き出すことで流路26の一端部26bを形成できる。
さらに、流路本体17の他端部17bからスライド金型59を矢印C方向に抜き出すことで流路26の他端部26cを形成できる。
【0043】
これにより、流路本体17を構成する第1側壁部21、第2側壁部22、天板部23および底板部24(図9参照)が一体に樹脂成形されている。
第1側壁部21、第2側壁部22、天板部23、底板部24を一体とすることで、部品数の減少を図ることができる。
【0044】
ここで、図9に示すように、流路本体17を樹脂成形する際に、複数の仕切板28が第1側壁部21および第2側壁部22にインサート成形される。
複数の仕切板28を第1側壁部21および第2側壁部22と一体に成形することで、複数の仕切板28を第1側壁部21および第2側壁部22に取り付ける手間を省くことができる。
【0045】
ついで、超音波式流体計測装置10で流体の流量を計測する例を図3に基づいて説明する。
前述したように、第1超音波出入部32および第2超音波出入部33が連続して設けられることで超音波出入部31が形成されている。
連続して設けられた第1超音波出入部32および第2超音波出入部33(すなわち、超音波出入部31)が超音波透過膜38で一括して覆われている。
また、超音波透過膜38を第1側壁部21の表面21b側(すなわち、流路26の反対側)から取り付けることで、超音波出入部31の周壁部53が流路26(裏面21a)に対して段差部となる。
【0046】
第1送受波器42から発信した超音波36を第1超音波出入部32を通じて反射面35に伝達し、反射面35において反射した超音波36を第2送受波器43で受信することで超音波36がV字状(Vパス)に伝達される。
一方、第2送受波器43から発信した超音波37を第2超音波出入部33を通じて反射面35に伝達し、反射面35において反射した超音波37を第1送受波器42で受信することで超音波36がV字状(Vパス)に伝達される。
【0047】
ここで、第1超音波出入部32および第2超音波出入部33を連続して設けることで超音波出入部31を形成し、超音波出入部31を超音波透過膜38で一括して覆うことで、V字状に伝達される超音波36の内側の部位(挟み角θ1側の部位、すなわち超音波透過膜38)を平坦に確保できる。
また、V字状に伝達される超音波37の内側の部位(挟み角θ1側の部位、すなわち超音波透過膜38)を平坦に確保できる。
よって、流路本体17の内部(流路26)を流れる流体(一例として、ガス)が、V字状に伝達される超音波36の内側の部位や、V字状に伝達される超音波36の内側の部位において乱れを生じる虞がない。
【0048】
また、超音波出入部31の周壁部53が流路26(裏面21a)に対して段差部となることで、流路本体17の内部(流路26)を流れる流体(一例として、ガス)60が周壁部53(すなわち、段差部)で乱れを生じる虞がある。
しかし、周壁部53(すなわち、段差部)は、V字状に伝達される超音波36の挟み角θ1の外側や、V字状に伝達される超音波37の挟み角θ1の外側に位置する。
よって、周壁部53(すなわち、段差部)において流体60に乱れが生じても、超音波36および超音波37に乱れが発生する虞がない。
これにより、流体60の乱れにより超音波36および超音波36に乱れが発生することを防ぐことができ、超音波式流体計測装置10で流体の流量を正確に計測できる。
【0049】
次に、第2実施形態〜第5実施形態を図11〜図20に基づいて説明する。
なお、第2実施形態〜第5実施形態において第1実施形態の流路部材15と同一・類似部材については同じ符号を付して説明を省略する。
【0050】
(第2実施形態)
図11に示すように、本発明の第2実施形態の流路部材70は、流路本体17に代えて流路本体(本体)71を有する。
流路本体71は、第1側壁部21の裏面21a側(すなわち、流路26側)に収納凹部72を形成し、収納凹部72に超音波透過膜38を嵌入することで、超音波透過膜38を第1側壁部21の裏面21a側(すなわち、流路26側)から取り付けられるように構成したものである。
【0051】
連続して設けられた第1超音波出入部32および第2超音波出入部33(すなわち、超音波出入部31)が超音波透過膜38で第1側壁部21の裏面21a側(すなわち、流路26側)から一括して覆われている。
よって、V字状に伝達される超音波36の内側の部位(挟み角θ1側の部位、すなわち超音波透過膜38)や、V字状に伝達される超音波37の内側の部位(挟み角θ1側の部位、すなわち超音波透過膜38)を平坦に確保できる。
さらに、第1側壁部21の裏面21a側(すなわち、流路26側)から超音波透過膜38を設けることで、流路26(裏面21a)に対して超音波透過膜38を平坦に設けることができる。
【0052】
これにより、流路本体71の内部(流路26)を流れる流体60が、V字状に伝達される超音波36の内側や外側の各部位、あるいはV字状に伝達される超音波37の内側や外側の各部位において乱れを生じる可能性がない。
したがって、第1実施形態と同様に、流体60の乱れにより超音波36および超音波37に乱れが発生することを防ぐことができ、超音波式流体計測装置10で流体の流量を正確に計測できる。
【0053】
ここで、前述したように、第2実施形態の流路部材70(流路本体71)は、第1側壁部21の裏面21a側(すなわち、流路26側)に収納凹部72が形成されている。
よって、流路本体71を第1実施形態の流路本体17のように一体に樹脂成形することは難しい。
そこで、図12に示すように、第1側壁部21、第2側壁部22、天板部23および底板部24をそれぞれ個別の部材で構成した。
【0054】
そして、第1側壁部21、第2側壁部22、天板部23および底板部24を組み付ける際に、第1側壁部21の裏面21a側(すなわち、流路26側)から収納凹部72(図11参照)に超音波透過膜38を組み付けるようにした。
加えて、第1側壁部21、第2側壁部22、天板部23および底板部24を組み付ける際に、複数の仕切板28(具体的には、複数の仕切板28の上角部28aや下突片28b)を組み付けるようにした。
このように、第1側壁部21、第2側壁部22、天板部23および底板部24をそれぞれ個別の部材で構成することで、第2実施形態の流路部材70(流路本体71)を組み付けることができる。
ここで、流路本体71は、第1側壁部21、第2側壁部22、天板部23および底板部24がそれぞれ樹脂製の部材で形成されている。
【0055】
ここで、第2実施形態の流路部材70によれば、第1実施形態の流路部材15と同様の効果を得ることができる。
【0056】
(第3実施形態)
図13、図14に示すように、本発明の第3実施形態の流路部材80は、流路本体17に代えて流路本体(本体)81を有する。
流路本体81は、超音波出入部31(第1超音波出入部32および第2超音波出入部33)が超音波計測部16のセンサブロック41を嵌合可能に形成されたものである。
そして、超音波計測部16のセンサブロック41に収納凹部82が形成され、収納凹部82に超音波透過膜38が嵌入されている。よって、センサブロック41を超音波出入部31に嵌合することで、超音波出入部31が超音波透過膜38で覆われている。
【0057】
連続して設けられた第1超音波出入部32および第2超音波出入部33(すなわち、超音波出入部31)が超音波透過膜38で一括して覆われている。
よって、V字状に伝達される超音波36の内側の部位(挟み角θ1側の部位、すなわち超音波透過膜38)や、V字状に伝達される超音波37の内側の部位(挟み角θ1側の部位、すなわち超音波透過膜38)を平坦に確保できる。
【0058】
さらに、センサブロック41の収納凹部82に超音波透過膜38を嵌入することで、センサブロック41の底面41aに対して超音波透過膜38を平坦に配置できる。
加えて、センサブロック41を超音波出入部31(第1超音波出入部32および第2超音波出入部33)に嵌合することで、センサブロック41の底面41aおよび超音波透過膜38を流路26(裏面21a)に対して平坦に設けることができる。
【0059】
これにより、流路本体81の内部(流路26)を流れる流体60が、V字状に伝達される超音波36の内側や外側の各部位、あるいはV字状に伝達される超音波37の内側や外側の各部位において乱れを生じる可能性がない。
したがって、第1実施形態と同様に、流体60の乱れにより超音波36および超音波37に乱れが発生することを防ぐことができ、超音波式流体計測装置10で流体60の流量を正確に計測できる。
【0060】
ここで、第3実施形態の流路部材80(流路本体81)は、超音波出入部31の周壁部53が平坦に形成されている。
よって、流路本体81を第1実施形態の流路本体17と同様に一体に樹脂成形することができる。
【0061】
すなわち、図15に示すように、流路本体81の超音波出入部31から金型57を矢印D方向に抜き出すことで流路26の中央部26aを形成するとともに、第1側壁部21に超音波出入部31を形成する。
【0062】
また、流路本体81の一端部81aからスライド金型58を矢印E方向に抜き出すことで流路26の一端部26bを形成できる。
さらに、流路本体81の他端部81bからスライド金型59を矢印F方向に抜き出すことで流路26の他端部26cを形成できる。
【0063】
これにより、流路本体81を構成する第1側壁部21、第2側壁部22、天板部23および底板部24(図9参照)が、第1実施形態と同様に、一体に樹脂成形されている。
第1側壁部21、第2側壁部22、天板部23、底板部24を一体とすることで、部品数の減少を図ることができる。
【0064】
ここで、流路本体81を樹脂成形する際に、第1実施形態と同様に、複数の仕切板28(図9参照)が第1側壁部21および第2側壁部22とにインサート成形される。
複数の仕切板28を第1側壁部21および第2側壁部22と一体に成形することで、複数の仕切板28を第1側壁部21および第2側壁部22に取り付ける手間を省くことができる。
【0065】
ここで、第3実施形態の流路部材80によれば、第1実施形態の流路部材15と同様の効果を得ることができる。
【0066】
(第4実施形態)
図16、図17に示すように、本発明の第4実施形態の流路部材90は、流路本体17に代えて流路本体(本体)91を有する。
流路本体91は、第1側壁部21がセンサブロック41ともに超音波透過膜38を挟持可能に形成されたものである。
すなわち、流路本体91の第1側壁部21およびセンサブロック41間に超音波透過膜38を挟持することで、超音波出入部31が超音波透過膜38で覆われている。
【0067】
連続して設けられた第1超音波出入部32および第2超音波出入部33(すなわち、超音波出入部31)が超音波透過膜38で一括して覆われている。
よって、V字状に伝達される超音波36の内側の部位(挟み角θ1側の部位、すなわち超音波透過膜38)や、V字状に伝達される超音波37の内側の部位(挟み角θ1側の部位、すなわち超音波透過膜38)を平坦に確保できる。
【0068】
ここで、第1側壁部21およびセンサブロック41間に超音波透過膜38を挟持することで超音波出入部31の周壁部53が流路26(裏面21a)に対して段差部となる。
よって、流路本体91の内部(流路26)を流れる流体60が周壁部53(すなわち、段差部)で乱れを生じる可能性がある。
しかし、周壁部53(すなわち、段差部)は、V字状に伝達される超音波36の外側や、V字状に伝達される超音波37の外側に位置する。
よって、周壁部53(すなわち、段差部)において流体60に乱れが生じても、超音波36に乱れが発生する虞がない。
【0069】
これにより、流路本体91の内部(流路26)を流れる流体60が、V字状に伝達される超音波36の内側や外側の各部位、およびV字状に伝達される超音波37の内側や外側の各部位において乱れを生じる可能性がない。
したがって、第1実施形態と同様に、流体60の乱れにより超音波36および超音波37に乱れが発生することを防ぐことができ、超音波式流体計測装置10で流体の流量を正確に計測できる。
【0070】
ここで、第4実施形態の流路部材90(流路本体91)は、超音波出入部31の周壁部53が平坦に形成されている。
よって、流路本体91を第1実施形態の流路本体17と同様に一体に樹脂成形することができる。
【0071】
すなわち、図18に示すように、流路本体91の超音波出入部31から金型57を矢印G方向に抜き出すことで流路26の中央部26aを形成するとともに、第1側壁部21に超音波出入部31を形成する。
【0072】
また、流路本体91の一端部91aからスライド金型58を矢印H方向に抜き出すことで流路26の一端部26bを形成できる。
さらに、流路本体91の他端部91bからスライド金型59を矢印I方向に抜き出すことで流路26の他端部26cを形成できる。
【0073】
これにより、流路本体91を構成する第1側壁部21、第2側壁部22、天板部23および底板部24(図9参照)が、第1実施形態と同様に、一体に樹脂成形されている。
第1側壁部21、第2側壁部22、天板部23、底板部24を一体とすることで、部品数の減少を図ることができる。
【0074】
ここで、流路本体91を樹脂成形する際に、第1実施形態と同様に、複数の仕切板28(図9参照)が第1側壁部21および第2側壁部22とにインサート成形される。
複数の仕切板28を第1側壁部21および第2側壁部22と一体に成形することで、複数の仕切板28を第1側壁部21および第2側壁部22に取り付ける手間を省くことができる。
【0075】
ここで、第4実施形態の流路部材90によれば、第1実施形態の流路部材15と同様の効果を得ることができる。
【0076】
(第5実施形態)
図19に示すように、本発明の第5実施形態の流路部材100は、流路本体17に代えて流路本体(本体)101を有する。
流路本体101は、第1側壁部21に第1超音波出入部32および第2超音波出入部33を隣り合うように設け、かつ、第1側壁部21の裏面21a側(すなわち、流路26側)に収納凹部102を形成し、収納凹部102に超音波透過膜38を嵌入することで、超音波透過膜38が第1側壁部21の裏面21a側(すなわち、流路26側)から取り付けられるように構成したものである。
【0077】
第1超音波出入部32および第2超音波出入部33を隣り合うように設けることで、第1超音波出入部32および第2超音波出入部33間に段差部(柱部)51が形成される。
ここで、隣り合うように設けられた第1超音波出入部32および第2超音波出入部33が超音波透過膜38で第1側壁部21の裏面21a側(すなわち、流路26側)から一括して覆われている。
よって、段差部(柱部)51を超音波透過膜38で覆うことができる。
これにより、V字状に伝達される超音波36の内側の部位(挟み角θ1側の部位、すなわち超音波透過膜38)や、V字状に伝達される超音波37の内側の部位(挟み角θ1側の部位、すなわち超音波透過膜38)を平坦に確保できる。
さらに、第1側壁部21の裏面21a側(すなわち、流路26側)から超音波透過膜38を設けることで、流路26(裏面21a)に対して超音波透過膜38を平坦に設けることができる。
【0078】
これにより、流路本体101の内部(流路26)を流れる流体60が、V字状に伝達される超音波36の内側や外側の各部位、あるいはV字状に伝達される超音波37の内側や外側の各部位において乱れを生じる可能性がない。
したがって、第1実施形態と同様に、流体60の乱れにより超音波36および超音波37に乱れが発生することを防ぐことができ、超音波式流体計測装置10で流体の流量を正確に計測できる。
【0079】
ここで、第5実施形態の流路部材100(流路本体101)は、第1側壁部21の裏面21a側(すなわち、流路26側)に収納凹部102が形成されている。
よって、流路本体101を第1実施形態の流路本体17のように一体に樹脂成形することは難しい。
そこで、図20に示すように、第1側壁部21、第2側壁部22、天板部23および底板部24をそれぞれ個別の部材で構成した。
【0080】
そして、第1側壁部21、第2側壁部22、天板部23および底板部24を組み付ける際に、第1側壁部21の裏面21a側(すなわち、流路26側)から収納凹部102(図19参照)に超音波透過膜38を組み付けるようにした。
加えて、第1側壁部21、第2側壁部22、天板部23および底板部24を組み付ける際に、複数の仕切板28を組み付けるようにした。
このように、第1側壁部21、第2側壁部22、天板部23および底板部24をそれぞれ個別の部材で構成することで、第5実施形態の流路部材100(流路本体101)を組み付けることができる。
ここで、流路本体101は、第1側壁部21、第2側壁部22、天板部23および底板部24がそれぞれ樹脂製の部材で形成されている。
【0081】
ここで、第5実施形態の流路部材100によれば、第1実施形態の流路部材15と同様の効果を得ることができる。
【0082】
(第6実施形態)
図21に示すように、本発明の第6実施形態の流路部材110は、流路本体17に代えて流路本体(本体)111を有する。
流路本体111は、図13、図14に示す第3実施形態と同様に、超音波出入部31(第1超音波出入部32および第2超音波出入部33)が超音波計測部16のセンサブロック41を嵌合可能に形成されたものである。
そして、センサブロック41の底面41aに超音波透過膜38が設けられている。よって、センサブロック41を超音波出入部31に嵌合することで、超音波出入部31が超音波透過膜38で覆われている。
【0083】
すなわち、連続して設けられた第1超音波出入部32および第2超音波出入部33(すなわち、超音波出入部31)が超音波透過膜38で一括して覆われている。
よって、V字状に伝達される超音波36の内側の部位(挟み角θ1側の部位、すなわち超音波透過膜38)や、V字状に伝達される超音波37の内側の部位(挟み角θ1側の部位、すなわち超音波透過膜38)を平坦に確保できる。
【0084】
加えて、センサブロック41を超音波出入部31に嵌合した状態において、超音波透過膜38を流路26(裏面21a)に対して平坦に設けることができる。
これにより、流路本体111の内部(流路26)を流れる流体60が、V字状に伝達される超音波36の内側や外側の各部位、あるいはV字状に伝達される超音波37の内側や外側の各部位において乱れを生じる可能性がない。
したがって、第1実施形態と同様に、流体60の乱れにより超音波36および超音波37に乱れが発生することを防ぐことができ、超音波式流体計測装置10で流体60の流量を正確に計測できる。
【0085】
ここで、第3実施形態の流路部材110(流路本体111)は、超音波出入部31の周壁部53が平坦に形成されている。
よって、流路本体81を第1実施形態の流路本体17や第3実施形態の流路本体81と同様に一体に樹脂成形することができる。
【0086】
すなわち、流路本体111を構成する第1側壁部21、第2側壁部22、天板部23および底板部24(図示せず)は、第1実施形態や第3実施形態と同様に、一体に樹脂成形されている。
第1側壁部21、第2側壁部22、天板部23、底板部24を一体とすることで、部品数の減少を図ることができる。
【0087】
ここで、流路本体111を樹脂成形する際に、第1実施形態や第3実施形態と同様に、複数の仕切板28が第1側壁部21および第2側壁部22とにインサート成形される。
仕切板28は、上角部28aから上突片28dが突出され、さらに下角部から下突片28bが突出されている。
そして、複数の仕切板28の上突片28dが第1側壁部21に一体に成形(インサート成形)され、複数の仕切板28の下突片28bが第2側壁部22に貫通させた状態で一体に成形(インサート成形)されている。
【0088】
下突片28bを第2側壁部22に貫通させた状態でインサート成形可能にすることで、仕切板28をインサート成形する際に、下突片28bを金型で保持して仕切板28を所定の位置に容易に位置決めすることができる。
加えて、複数の仕切板28を第1側壁部21および第2側壁部22と一体に成形することで、複数の仕切板28を第1側壁部21および第2側壁部22に取り付ける手間を省くことができる。
【0089】
第6実施形態の流路部材110は、センサブロック41を超音波出入部31に嵌合した状態において、第1実施形態と同様に、超音波透過膜38に複数の仕切板28の端部28cが接触される。
超音波透過膜38および複数の仕切板28の端部28cを接触させることで、超音波透過膜38および仕切板28の端部28c間の隙間をなくすことができる。
よって、超音波透過膜38および仕切板28の端部28c間の隙間で流体に乱れを生じる可能性がない。これにより、流体の乱れにより超音波に乱れが発生することを防ぐことができる。
【0090】
ここで、第6実施形態の流路部材110によれば、第1実施形態の流路部材15と同様の効果を得ることができる。
【0091】
(第7実施形態)
図22に示す本発明の第7実施形態である超音波式流体計測装置130は、基本的に第1実施形態と同様な超音波式流体計測構造12を有している。
超音波式流体計測構造12は、ガス等の流体を流体消費機器(図示せず)に案内する計測流路11の収容部13に収容されている。この超音波式流体計測構造12は、収容部13に収容された流路部材15と、流路部材15に隣接する超音波計測部16とを備えている。
このような第7実施形態においても、前述した第1実施形態と同様な効果が得られる。
【0092】
(第8実施形態)
また、図23に示す本発明の第7実施形態である超音波式流体計測装置140は、箱状の装置筐体141内に超音波式流体計測構造142が収容され、例えばビス等により固定されている。
超音波式流体計測構造142は、基本的に第1実施形態において示した超音波式流体計測構造と同様である。
【0093】
装置筐体141は、内外を連通する入口パイプ143および出口パイプ144を有している。
入口パイプ143は、装置筐体141の内部において遮断弁145を介して開放されている。出口パイプ144は、装置筐体141の内部において超音波式流体計測構造142の開口18に連結されている。
従って、超音波式流体計測装置140は、入口パイプ143を介して装置筐体141内に流入した流体60が、超音波式流体計測構造142の入口から入って、出口パイプ144を介して装置筐体141の外部に排出される。
このような第7実施形態によれば、構造が簡単となり、低コストを実現できる。
【0094】
なお、本発明に係る超音波式流体計測装10、および流路部材15,70,80,90,100,110は、前述した第1実施形〜第6実施形態に限定されるものではなく適宜変更、改良等が可能である。
例えば、第1実施形〜第6実施形態では、流路本体17,71,81,91,101,111を樹脂製の部材で形成した例について説明したが、これに限らないで、金属製の部材で形成することも可能である。
【0095】
また、前記第1実施形〜第6実施形態で使用した超音波式流体計測装置10、計測流路11、超音波式流体計測構造12、収容部13、流路部材15,70,80,90,100,110、超音波計測部16、流路本体17,71,81,91,101,111、開口18、第1側壁部21、第2側壁部22、天板部23、底板部24、流路26、扁平流路27、仕切板28、超音波出入部31、第2超音波出入部32、第2超音波出入部33、反射面35、超音波透過膜38、第1送受波器42および第2送受波器43等の形状や構成は例示したものに限定するものではなく適宜変更が可能である。
【符号の説明】
【0096】
10 超音波式流体計測装置
11 計測流路
12 超音波式流体計測構造
13 収容部
15,70,80,90,100,110,130,140 流路部材
16 超音波計測部
17,71,81,91,101,111 流路本体(本体)
18 開口
21 第1側壁部
22 第2側壁部
23 天板部
24 底板部
26 流路
27 扁平流路
28 仕切板
31 超音波出入部
32 第1超音波出入部
33 第2超音波出入部
35 反射面
36,37 超音波
38 超音波透過膜
42 第1送受波器
43 第2送受波器
60 流体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体の流れ方向に沿って矩形状の開口が連続する本体が、
互いに平行な第1側壁部および第2側壁部と、
前記第1側壁部および前記第2側壁部間に掛け渡された天板部および底板部と、
前記第1側壁部に設けられた第1超音波出入部および第2超音波出入部と、
前記第2側壁部の内面に設けられた反射面と、
前記第1超音波出入部および前記第2超音波出入部を覆うとともに、前記超音波を透過させる超音波透過膜とを有し、
前記第1超音波出入部および前記第2超音波出入部が連続しているとともに、前記超音波透過膜が前記第1超音波出入部および前記第2超音波出入部を一括して覆う流路部材。
【請求項2】
前記第1側壁部、前記第2側壁部、前記天板部、前記底板部が一体である請求項1に記載の流路部材。
【請求項3】
内部を複数の扁平流路に区画する仕切板を有し、
前記仕切板が前記第1側壁部および前記第2側壁部と一体に成形されている請求項1に記載の流路部材。
【請求項4】
前記超音波透過膜および前記仕切板が接触している請求項3に記載の流路部材。
【請求項5】
流体の流れ方向に沿って矩形状の開口が連続する本体が、
互いに平行な第1側壁部および第2側壁部と、
前記第1側壁部に設けられた第1超音波出入部および第2超音波出入部と、
前記第2側壁部の内面に設けられた反射面とを有し、
前記第1超音波出入部および前記第2超音波出入部が連続している流路部材。
【請求項6】
請求項1ないし請求項5のうちのいずれかに記載した流路部材を用いた超音波式流体計測装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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