説明

浸透システム

【課題】雨水などの排水を地下浸透するのに適した浸透システムを提供する。
【解決手段】コンクリート製の周壁24の一部が透水性を有する下部構造体2と、一部に開口部31を備え、下部構造体2の周壁24の上に搭載されたコンクリート製の板状部材3であって、開口部31を除いた部分が非透水性の中間床を形成する板状部材3と、水導入口45が設けられ、非透水性のコンクリート製の周壁43を備える上部構造体4であって、板状部材3の上に、この上部構造体4の周壁43が搭載された、上部構造体4とを含み、水導入口45から導入された排水が、板状部材3と上部構造体4とにより形成された空間S2の一部および中間床3の一部を通り、開口部31を介して下部構造体2の内部に至る流路Fが形成され、流路Fの途中に、網状部材5が設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、雨水などの排水を地下浸透するのに適した浸透システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、雷雨、台風等の際に、立体交差の下側道路等の冠水を防止する雨水貯留浸透槽が開示されている。この雨水貯留浸透槽では、プレキャスト鉄筋コンクリート製の筒形の底壁ブロックと側壁ブロックとを上下に積み重ねて沈設し、底版コンクリートを打設し、上床版ブロックを設置することにより、立体交差の下側道路等の豪雨時の雨水の予想滞留量に対応する所定容積の貯留空間を地下に形成している。また、底壁ブロックに浸透孔を開け、底版コンクリート上に砕石等を投入して、浸透層を形成している。さらに、集水桝を地表面に露出して設置しており、集水桝は、導水管、取水孔を介して、貯留空間に接続している。
【0003】
この雨水貯留浸透槽では、地表面の雨水を、取水孔等を介して取水し、貯留空間に一旦貯留する。これにより、地表面からの大量の雨水を排水する。また、貯留空間に貯留された雨水を、浸透孔等を介して、徐々に地中に浸透させることにより、自然に排出する。
【特許文献1】特開平11−61953号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
浸透システム(浸透槽、浸透桝)では、一般に、雨水などの排水とともに、泥、石、ペットボトル、ビニール、その他のごみが内部に流入するため、これらのごみを定期的に取り除く必要がある。しかしながら、道路や駐車場などの下には、比較的大型の浸透システムが設置されることが多く、この場合、内部深さが4メートルを越えることも少なくない。したがって、このような浸透システムでは、多くの場合、底に溜まったごみを取り出すことは容易ではない。
【0005】
特許文献1に記載の雨水貯留浸透槽の場合、ごみは浸透層の上に溜まると考えられる。特許文献1に記載の雨水貯留浸透槽は、上述のように、豪雨時の雨水の予想滞留量に対応する所定容積の貯留空間を要するため、地上から浸透層の上までの深さは、数メートルになることも考えられる。したがって、特許文献1に記載の雨水貯留浸透槽においても、浸透層の上に溜まったごみを取り出すことは容易ではない。
【0006】
浸透システム内に流入したごみを比較的簡単に取り出すためには、例えば、浸透システムの手前、特許文献1に記載の雨水貯留槽の場合は、例えば、導水管と一番上に設けられた側壁ブロックとの間に、別途、比較的浅いコンクリート製の桝(有底筒状のブロック)を設け、この桝にごみを溜めるといった対策が考えられる。
【0007】
しかしながら、このような桝を設ける場合、浸透システムの内部を清掃したり、メンテナンスするために設ける蓋とは別に、桝の内部からごみを取り出すために、桝にも蓋を設ける必要がある。道路や駐車場に設置するシステムにおいては、重荷重、例えば、輪荷重に対応できる蓋を用いる必要があり、重荷重に対応できる蓋は、コンクリート製では重く、開閉が困難であるため、一般に鋳鉄製の蓋が用いられる。鋳鉄製の蓋は、比較的高価であり、鋳鉄製の蓋の数が増えると、大幅なコストアップとなる。また、上述のような桝を設ける場合、浸透システムとは別の場所、例えば、浸透システムの外側に設置する必要がある。したがって、桝を設置するためには、別途、砕石地均したり、地面との高さ調整するなどの作業が必要となる。このように、浸透システムの外側に、別途、桝や鋳鉄製の蓋などを設けることが必要とされる対策は、あまり好ましい対策ではない。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様は、下部構造体と、板状部材と、上部構造体とを含む浸透システムである。この浸透システムは、貯留機能を含む浸透システムであっても良い。下部構造体は、コンクリート製の周壁を備え、この周壁の少なくとも一部が透水性を有する。板状部材は、一部に開口部を備え、下部構造体の周壁の上に搭載されたコンクリート製の部材であって、開口部を除いた部分が非透水性の中間床を形成する。上部構造体は、水導入口が設けられ、コンクリート製の周壁を備え、板状部材の上に、この上部構造体の周壁が搭載されている。この浸透システムでは、水導入口から導入された排水が、板状部材と上部構造体とにより形成された空間の少なくとも一部および/または中間床の少なくとも一部を通り、開口部を介して、下部構造体の内部に至る流路が形成され、この流路の途中に、網状部材が設けられている。
【0009】
この浸透システムによれば、水導入口から導入された排水は、中間床を構成する板状部材の一部の開口部を通る流路を通じて、下部構造体に流入し、下部構造体の周壁を介して、地中(地層)に浸透する。したがって、上部構造体の種々の方向に1つまたは複数の水導入口が設けられても、さらに、流入する水量が変動しても、それらの排水は必ず中間床の開口部を通過するので、少なくとも開口部の近傍において流路が形成される場所は限定される。このため、流路の途中に網状部材を設けることにより、排水とともに水導入口から導入された、石、ペットボトル、ビニール、その他のごみや土砂の一部などは、網状部材に捉えられ、網状部材よりも上流側、すなわち、板状部材と上部構造体とにより形成された空間、主として、中間床の上に溜まる。
【0010】
さらに、流路は中間床の上の少なくとも一部を通ることが多く、この場合、中間床の上に泥、砂(土砂)が堆積し、下部構造体へ流入する土砂の量を抑制できる。このため、ごみだけではなく、土砂の一部も中間床の上に溜めることができる。したがって、下部構造体の浸透性能を良好に保つことができる。また、流路が中間床の上の少なくとも一部を通る場合には、中間床の上であって網状部材の手前に、石、ペットボトル、ビニール、その他のごみを堆積させ易い。さらに、流路が中間床の上の少なくとも一部を通る場合には、流路の幅が広がり、流速が落ちるので、ごみや土砂が中間床の上に溜まり易い。
【0011】
また、中間床は、下部構造体の底、すなわち、浸透システムの底よりも上方であって、比較的浅い位置(地上からそれほど離れていない位置)に設置できる。このため、中間床に溜まったごみの取り出し(排出)は、比較的容易である。
【0012】
この浸透システムによれば、排水とともに導入されたごみや土砂を、下部構造体の上の、板状部材と上部構造体とにより形成された空間内、主として、中間床の上に溜めることができる。また、この浸透システムが十分な大きさを有する場合には、下部構造体のメンテナンスが必要なときに、中間床から、開口部を通って下部構造体に作業員が進入できる。したがって、ごみおよび土砂を溜めるための空間と、浸透用の空間とが上下に積層された構造となっており、浸透システムの外側に、別途、桝や鋳鉄製の蓋などを設けることなく、ごみを簡単に取り出すことができる。すなわち、この浸透システムでは、浸透システムの外側に設けるごみ溜め用の桝を省略できる。このため、ごみ溜め用の桝を省略する場合には、この桝を敷設する必要がないので、そのための砕石引きおよびその地均もまた省略でき、工期を短縮できる。さらに、上部構造体には、作業員が進入するための入口(出入口)が設けられることがあり、この場合、この入口は、土圧および/または輪荷重に対して保護するための強度の高い蓋により閉塞される。上部構造体に作業員が進入するための入口を土圧および/または輪荷重に対して保護するための強度の高い蓋は、実質的に下部構造体に侵入するための入口(板状部材の開口部)を保護するための強度の高い蓋を兼ねており、鋳鉄製の蓋の数を削減できる。
【0013】
さらに、板状部材をコンクリート製とすることにより、ごみや泥を溜めても、その重さに耐えられる強度の部材を安価に提供できる。しかも、コンクリート製の板状部材により形成される中間床は、適当な厚みの板状部材を用いることにより、十分な強度を簡単に得ることができる。このため、板状部材を、下部構造体の周壁に乗せることにより、上部構造体を支持する基盤を構成できる。また、板状部材を下部構造体の周壁に乗せることにより構成される中間床に人が乗ることも可能である。したがって、中間床は、踊り場としても機能し、作業員が中間床に降りて(中間床の上に乗って)、ごみや土砂を集めて排出したり、あるいは、清掃したりするといった作業を行うことができる。この際、中間床は、比較的浅い位置にあるため、作業員は、容易に中間床に降りることができる。また、中間床は、作業員の落下防止としても機能する。
【0014】
この浸透システムにおいて、下部構造体の周壁は、少なくとも一部が透水性を有するものであればよく、例えば、その全域または一部の領域が多孔性を有するものを用いることができる。下部構造体の周壁の一例は、その全域または一部の領域に、周囲の砂利あるいは砕石が通過しない程度の大きさの複数の開口部が設けられたものである。下部構造体の他の例は、ポーラスコンクリートからなるポーラス部が設けられたものである。
【0015】
この浸透システムにおいて、網状部材の一例は、網の周囲をL型チャンネルなどの枠部材によって囲ってなるものである。網状部材の好適なものは鋼製であり、この鋼製の網状部材を用いる場合、亜鉛めっきが施されたものやステンレス製のものなど、さびにくいものを選択することが好ましい。鋼製の網状部材としては、例えば、パンチングメタルやエキスパンドメタルなどを用いることができる。ごみを下部構造体の内部に極力流入させず、中間床の上に良好に溜めるためには、網状部材の網目の大きさは、大凡2cm以下であることが好ましい。
【0016】
この浸透システムでは、さらに、中間床から上方に立ち上がった内部壁を含み、流路は、中間床の少なくとも一部を通り、内部壁は、流路の途中の堰(乗り越え堰、ダム)となっていることが好ましい。あるいは、この浸透システムでは、さらに、中間床の開口部を覆うように設置されたコンクリート製の筒状のブロックを含み、流路は、中間床の少なくとも一部を通り、筒状のブロックの周壁は流路の途中の堰(乗り越え堰)となっていることが好ましい。堰の手前が、排水に含まれる泥(土砂)、石が沈んで分離される領域となり、中間床の開口部を通って下部構造体に流入する土砂を削減できる。
【0017】
網状部材は、流路の途中であれば、どこに設けてもよい。例えば、網状部材は、開口部を覆うように設けることができる。また、中間床の開口部を覆うように設置されたコンクリート製の筒状のブロックを有している場合、網状部材は、筒状のブロックの上部開口を覆うように設けてもよい。
【0018】
水導入口は、通常、大きくとも直径300mm程度であるため、中間床の開口部の大きさは、水導入口に対して大幅に大きくする必要はない。したがって、開口部に設置される網状部材は、それほど大きくなくてもよい。例えば、開口部は、外形円形状の場合は直径500〜700mm程度、外形正方形状の場合は500mm角〜700mm角程度でよく、網状部材のサイズもそれに対応するもので良い。開口部を、上部構造体の周壁の内側、あるいは下部構造体の周壁の内側に沿った大きさに広げ、開口部を覆う網状部材に中間床としての強度を持たせても良いが、より多くのコストがかかり、中間床で泥(土砂)を分離することは難しくなる。
【0019】
この浸透システムにおいて、上部構造体は、天井壁を備え、その一部に作業員が出入りする出入口が開いていることが好ましい。上部構造体に、作業員が出入り可能な出入口を有する天井壁を設けることにより、この出入口を介して、板状部材と上部構造体とにより形成された空間に作業員が入ることができる。そして、作業員が中間床の上に溜められたごみを清掃することができる。出入口は、作業員が出入りできるサイズ、例えば、外形円形状の場合は直径500〜700mm程度、外形正方形状の場合は500mm角〜700mm角程度とすることができる。
【0020】
中間床の開口部もまた、出入口に相当するサイズ、すなわち、作業員が出入りできるサイズであることが好ましい。このようにすることにより、開口部を介して、下部構造体の内部に作業員が入ることができる。そして、作業員が下部構造体の内部を清掃したり、システム内部をメンテナンスしたりすることができる。開口部が直径500mm未満、あるいは500mm角未満の場合、作業員が開口部を出入りすることが難しい。一方、開口部が直径700mmを越える、あるいは700mm角を越える場合、流路の途中に設ける網状部材のサイズもまた、これに伴い、大きくなる可能性がある。網状部材のサイズが大きくなるほど、コスト高になる。したがって、中間床の開口部は、例えば、外形円形状の場合は直径500〜700mm程度、外形正方形状の場合は500mm角〜700mm角程度とすることが好ましい。
【0021】
また、網状部材は、複数に分割されていることが好ましい。開口部を介して作業員が下部構造体に入るときなど、網状部材(網状部材を構成する1つ1つの部材)を出入口から外部に引き出すことが可能となる。
【0022】
複数に分割可能な網状部材の一例は、小さいサイズの網の周囲をL型チャンネルなどの枠部材によって囲ってなる部材を複数含むものである。この場合、網の周囲を囲む枠部材が梁の役割を果たす。したがって、網状部材の強度を高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
図1は、本発明の第1の実施形態にかかる浸透システムを側面図により示している。図2は、図1の浸透システムを縦断面図により示している。図3は、図2中のIII−III線に沿って切断した断面図(横断面図)により示している。この浸透システム(浸透槽、浸透桝)1aは、下部構造体2と、板状部材3と、上部構造体4と、網状部材5とを有している。
【0024】
下部構造体2は、コンクリート製の底壁21と、3つのコンクリート製で中空(角筒状)の第1のブロック22a、22bおよび22cとを備えている。底壁21は、コンクリートにより工場においてプレハブ(プレキャスト)されたコンクリート版(コンクリート製の壁体、コンクリート製の板状部材)である。底壁21は、例えば、一辺が約1700mmの正方形で、厚さが100mm(約1700×1700×100mm)の板である。この底壁21の略中央部には、開口部23が設けられている。開口部23は、例えば、直径1000mmの平面円形状の孔である。
【0025】
第1のブロック22a〜22cは、それぞれ、コンクリートにより工場においてプレハブ(プレキャスト)された外形直方体状の中空のブロック(上壁および底壁が設けられていない桝)である。これら第1のブロック22a〜22cの周壁が、下部構造体2の周壁(第1の周壁)24を構成している。第1のブロック22a〜22cの外形は、それぞれ、平面視が約1700×1700の正方形で高さが約1000mmであり、それぞれの周壁24の厚さが約100mmである。このため、これらの第1のブロック22a〜22cのそれぞれにより形成される内部空間は、平面視が約1500×1500mmで、高さが約1000mmである。したがって、下部構造体2の内部空間S1は、平面視が約1500×1500mmの正方形で、高さが約3000mmとなっている。第1のブロック22a〜22cの四方の周壁24には、それぞれ、複数の開口部25が設けられ、透水性を有する。本例では、一方の周壁24に、開口部25が、6×4=24個、設けられている。開口部25は、内側から見ると上下方向に長い長方形状であり、その両側部および下部が内側から外側に向かって広がっている。開口部25は、例えば、幅が20mm程度であり、周壁24の外側に埋め戻される砕石92が通過しない、あるいは通過しにくい大きさとなっている。
【0026】
下部構造体2は、底壁21の上に、3つの第1のブロック22a〜22cが上下に積み重ねられている。すなわち、一番下の第1のブロック22cの下端面(下部構造体2の下端面、下部開口)26は、底壁21により覆われている(塞がれている)。下部構造体2は、全体として、有底角筒状の桝を構成している。
【0027】
板状部材3は、コンクリートにより工場においてプレハブ(プレキャスト)された、コンクリート版(コンクリート製の壁体、コンクリート製の板状部材)である。板状部材3のサイズは、例えば、平面視が約1700×1700mmの正方形で、厚さが約100mmである。板状部材3の一部には、開口部31が設けられている。図2および図3に示すように、開口部31は、中央部からずれた位置、本例では、後述する水導入口45から離れる方向にオフセットした位置に設けられている。開口部31は、例えば、約600×600mmの平面矩形状の孔である。開口部31は、例えば、直径約600mmの円形の孔としてもよい。
【0028】
この板状部材3は、開口部31を除いた部分はコンクリート製なので、実質的に非透水性であって、浸透システム1aの内部に、中間床を形成する。この板状部材3は、下部構造体2の周壁24の上、具体的には、一番上の第1のブロック22aの上端面(下部構造体2の上端面、上部開口)27の上に、下部構造体2を覆うように(塞ぐように)、搭載されている。
【0029】
板状部材3の開口部31は、網状部材5により覆われている。網状部材5は、2つに分割されている。本例では、網状部材5は、2つの小型の網部材51aおよび51bを備えている。それぞれの網部材51aおよび51bは、ステンレス製のエキスパンドメタルからなる網52を、ステンレス製のL型チャンネルのような枠部材53により囲っているものである。2つ網部材51aおよび51bは、同形状であり、それぞれ、平面視が約300×600mmの長方形である。網部材51aおよび51bは、それぞれ、長手方向の中間部にフラットバーにより梁54が設けられており、この梁54に取手55が設けられている。網部材51aおよび51bは、それぞれ、L型の枠部材53の張り出し部分を開口部31の縁に引っ掛けた状態で、開口部31を覆うように設けられている。
【0030】
上部構造体4は、コンクリート製の第2のブロック41を備えている。第2のブロック41は、コンクリートにより工場においてプレハブ(プレキャスト)された外形直方体状の中空のブロックであり、上壁42を有し、底壁が設けられていない桝状のブロックである。この第2のブロック41は、上部構造体4の天井壁42と周壁(第2の周壁)43を構成している。第2のブロック41の外形は、平面視が約1700×1700mmの正方形で、高さが約1000mmであり、周壁43の厚さは約100mmである。したがって、この第2のブロック41により形成される内部空間、すなわち、上部構造体4の内部空間S2は、平面視が約1500×1500mmの正方形で、高さが約900mmである。第2のブロック41の四方の周壁43の外側には、上部構造体4を軽量化するために、それぞれ、凹部44が形成されている。また、第2のブロック41の四方の周壁43のうちの一方の壁には、水導入口45が設けられている。この水導入口45は、周壁43の一部を排水管90が貫通した形態であり、排水管90は側溝などの集水部(集水システム)と連通している。また、本例の第2のブロック41の周壁43は、水導入口45を除いた部分がコンクリート壁なので、実質的に非透水性(不浸透性、止水性)であって、下部構造体2の開口部25に相当するような浸水用の開口部や、ポーラスコンクリートからなるポーラス部などを有していない。
【0031】
第2のブロック41の上壁(天井壁)42には、出入口46が設けられている。図2に示すように、出入口46は、中央部からずれた位置に設けられている。本例では、出入口46は、板状部材3の開口部31の真上に設けられている。出入口46は、例えば、直径約600mmの円形の孔である。出入口46には、出入口46を囲むように、蓋受けを兼ねた高さ調整リング91が搭載されており、調整リング91に直径約600mmの鋳鉄製の蓋99が搭載され、出入口46が塞がれている。出入口46は、例えば、約600×600mmの矩形状の孔としてもよい。
【0032】
第2のブロック41は、板状部材3の上に搭載され、板状部材3は、下部構造体2に搭載されている。すなわち、第2のブロック41の周壁43の下端面(上部構造体4の下端面、下部開口)47が板状部材3と接触し、板状部材3は、下部構造体2の周壁24(一番上の第1のブロック22aの周壁24)の上端面27と上部構造体4の周壁43(第2のブロック41の周壁43)の下端面47との間に挟まれている。
【0033】
この浸透システム1aは、例えば、道路や駐車場などの下に埋設される。この浸透システム1aは、下部構造体2、板状部材3および上部構造体4がこの順番に下から積層されている。したがって、この浸透システム1aは、下部構造体2、板状部材3および上部構造体4を、この順番に下から上に並べて埋設することにより施工できる。この浸透システム1aを埋設することにより、道路や駐車場の下に、排水の貯留空間S1を形成できる。この浸透システム1aでは、3つの第1のブロック22a〜22cは、全て浸透用に多孔を備えているが、最下部の1または複数のブロックを不浸透性にして、排水(雨水)を溜めるための貯留空間として使用できるようにしても良い。
【0034】
図1に示すように、下部構造体2の周囲には、単粒度の砕石の層92が形成される。砕石の層92と地中(地層)94との間に、透水性シートを設けてもよい。上部構造体4の周囲には、埋め戻された土砂の地層93が形成される。上部構造体4の水導入口45は、地層93を通る排水管90を介して、側溝などの集水部と連通させる。
【0035】
雨水などの排水は、側溝などに回収(集水)され、排水管90を通り、水導入口45から、この浸透システム1aの上部構造体4の内部S2に流入する。この浸透システム1aでは、水導入口45から導入された排水は、板状部材3と上部構造体4とにより形成された空間S2の一部および中間床3の一部を通り、開口部31を介して、下部構造体2の内部S1に至る流路Fが形成される。この流路Fを通じて、下部構造体2に流入した排水は、下部構造体2の周壁24に断続的に設けられた開口部25および底壁21の開口部23から砕石の層92に浸透し、この層92を通ってさらに地中(地層)94に浸透する。
【0036】
この浸透システム1aでは、網状部材5が、開口部31を覆うように、流路Fの途中に設けられている。このため、水導入口45から導入された排水は、網状部材5を通過して、下部構造体2に流入する。その際、排水とともに水導入口45から導入された、石、ペットボトル、ビニール、その他のごみのほとんどは、網状部材5により捉えられ、下流側には流れ込まず、網状部材5よりも上流側、すなわち、板状部材3と上部構造体4とにより形成された空間S2、主に、中間床3の上に溜まる。また、この浸透システム1aでは、中間床3の一部が流路Fに含まれ、排水が床上を流れる。このため、排水に含まれる泥、砂利(土砂)などもまた、中間床3に堆積しやすく、中間床3の上に残り易い。また、流路Fが中間床3の上の一部を通るため、中間床3の上であって網状部材5の手前に、石、ペットボトル、ビニール、その他のごみが堆積し易い。さらに、流路Fが中間床3の上の一部を通るため、流路Fの幅が広く、流速が落ちる。したがって、ごみや土砂が中間床3の上に溜まり易い。
【0037】
中間床3の上に溜まった泥やごみは、定期的に、出入口46から外部に取り出される。このとき、中間床3は、比較的浅い位置、本例では、地上から1mほど下がった位置であるため、中間床3に溜まったごみの取り出し(排出)は容易である。なお、細かい泥は、網状部材5を通過して、下部構造体2の底に溜まる場合もある。細かい泥であれば、水洗いをして、中間床3の開口部31を介して下部構造体2に投入した水中ポンプでくみ上げることができる。
【0038】
また、この浸透システム1aでは、板状部材3がコンクリート製であるため、板状部材の中間床3は、安価で強度が高い。さらに、板状部材3は、下部構造体2の周壁24に搭載され、下部構造体2と上部構造体4とにより挟まれている。このため、簡易な構成ではあるが、下部構造体2と上部構造体4とにより、地中に形成された空間内で、安定した状態で支持された中間床3が形成されている。したがって、中間床3は、ごみや泥を溜めても、その重さに耐えられ、さらに、人が乗ることも可能である。したがって、作業員が中間床3に降りて(中間床3の上に乗って)、ごみを集めて排出したり、あるいは、清掃したりするといった作業を行うことができる。この際、中間床3は、比較的浅い位置にあるため、作業員は、容易に中間床3に降りることができる。また、万一、作業員が浸透システム1a内に落ちたとしても、上部構造体4と下部構造体2の間に中間床3があるため、落下した作業員が、下部構造体2の内部や、浸透システム1aの底にまで至ることはない。
【0039】
この浸透システム1aでは、また、網状部材5は、複数に分割されているため、開口部31を介して作業員が下部構造体2に入るときなど、網状部材5(網状部材5を構成する網部材51aおよび51b)を出入口46から外部に引き出すことができる。さらに、網状部材5は、2つの網部材51aおよび51bを備えており、網52の周囲を囲む枠部材53が梁(補強材)の役割を果たすため、強度が高い。したがって、網状部材5の上に作業員が乗ることも可能である。
【0040】
以上のように、この浸透システム1aによれば、上部構造体4に設けられた水導入口45から導入された排水を、下部構造体2において、地中に浸透させ、システム1a外に排出することができる。しかも、排水とともに導入されたごみや土砂を、板状部材3と上部構造体4とにより形成された空間S2、主として、中間床3の上に溜めることができる。このため、浸透システム1aの外側に、別途、ごみ取りあるいは砂沈用の桝などを設けることなく、ごみを簡単に取り出すことができる。浸透システム1aの外側に、ごみ取り用の別の桝が不要であり、その桝に地表から出入りするための鋳鉄製の蓋は不要となる。さらに、上部構造体4に用意された出入口46は、下部構造体2への出入口(地表の)を兼ねるので、地表に配置される鋳鉄製の蓋は、1つで良い。また、浸透システム1aの外側、例えば、上部構造体4の外側に、ごみ溜め用の桝を設ける必要がないため、この桝を敷設するための砕石引きおよびその他の工事も省略できる。したがって、浸透システム1aを施工するための工期を短縮できる。
【0041】
また、この浸透システム1aでは、下部構造体2の横断面形状と上部構造体4の横断面形状が実質的に等しく、コンクリート製の板状部材3が、下部構造体2および上部構造体4の外形に対応しており、下部構造体2の周壁24の上端部27と上部構造体4の周壁43の下端部47との間に挟まれている。この浸透システム1aでは、板状部材3を下部構造体2と上部構造体4の間に位置させるために、板状部材3を固定あるいは支持するための他の構造、例えば、梁、ブレースなどを設けても良いが、基本的には不要である。周壁24および43に対して板状部材3の位置を精度良く決めるために、下部構造体2の周壁24の上端部27と板状部材3との間、板状部材3と上部構造体4の周壁43の下端部47との間に、一方に突条、他方に溝を設け、それらが噛み合わされるようにすることができる。また、位置決め用の金具、フラットバーをそれぞれのコンクリート板およびブロックの所定の位置に埋設されたインサートにボルトで固定する方法を用いて、それらを固定しても良い。さらに、第1のブロック22a〜22cの間、底壁21との間も同様に、突条と溝との組合せあるいは位置決め用の金具を用いて固定しても良い。
【0042】
また、上部構造体4の横断面形状を下部構造体2の横断面形状と実質的に等しくすることにより、上部構造体4の深さをさほど深くしなくても、板状部材3と上部構造体4とにより形成される、ごみを溜める空間S2を良好に確保できる。
【0043】
さらに、この浸透システム1aによれば、板状部材(中間床)3により、システム1aの内部が上下に分離される。したがって、ごみを溜める空間S2と排水を浸透させる空間S1とを独立させることができる。しかも、板状部材3は、下部構造体2に排水が落下する音(落水音)を遮蔽する効果もある。
【0044】
また、板状部材3により中間床を形成し、中間床3の開口部31に設置された網状部材5によりごみを捕捉することは、ごみの回収を容易にするとともに、下部構造体2に設けられた浸透用の孔(開口)25がごみで詰まり、浸透性能が低下するような事態を未然に防ぐ点でも効果がある。したがって、中間床3は、下部構造体2の浸透性のブロック22a〜22cよりも上方に設けられていることが望ましい。すなわち、板状部材3を、浸透性のブロックの間、例えば、ブロック22aとブロック22bの間や、ブロック22bとブロック22cとの間に設けると、浸透用の孔(開口)25がごみで詰まり、浸透性能が低下するおそれがある。この浸透システム1aによれば、板状部材3を、非浸透性のブロック41と浸透性のブロック22aとの間に設けているため、浸透用の孔(開口)25がごみで詰まり、浸透性能が低下するような事態を未然に防ぐことができる。
【0045】
すなわち、この浸透システム1aによれば、開口部31を備えた板状部材3を、上方の非浸透性のブロック41と下方の浸透性のブロック22aとの間に挟み込み、さらに具体的には、板状部材3を挟んで浸透性のブロック22aと非浸透性のブロック41とを上下に隣接して配置しており、浸透用の孔(開口)25がごみなどで詰まるのを未然に防いでいる。板状部材3の上方に、非常時に大量の排水が流入した場合に備えて浸透用の孔を備えたブロックを設けることも可能であり、その場合は、板状部材3の下方に配置され、通常、排水を浸透処理するために用いられる浸透用の孔がごみなどにより詰まることを防止できる。
【0046】
一方、中間床3の下方、すなわち、下部構造体2に、周壁が不浸透性のブロックが含まれていても良い。例えば、下部構造体2の最下段のブロックを含めた1または複数のブロックが不浸透性であれば、下部構造体2に、雨水を貯留し、再利用するための空間を形成できる。
【0047】
図4は、本発明の第2の実施形態にかかる浸透システム1bを縦断面図により示している。図5は、図4中のV−V線に沿って切断した断面図(横断面図)により示している。この浸透システム1bは、ほとんどの構成は上記の浸透システム1aと共通であり、さらに、中間床3の開口部31を覆うように設置されたコンクリート製の角筒状のブロック6を有している。ブロック6は、中間床3の開口部31を囲う壁61が形成できる大きさであれば、円筒状であってもよい。この浸透システム1bにおける流路Fは、第1の実施形態の浸透システム1aと同様、中間床3の一部を通り、角筒状のブロック6の周壁61を乗り越えて、中間床3の開口部31に至る。したがって、角筒状のブロック6により形成される周壁(内部壁)61は、流路Fの途中の堰(乗り越え堰)となっている。筒状のブロック6の周壁61の高さは、その上端部63のレベルが水導入口45のレベルよりも下側に位置する高さに設定され、水導入口45から排水が逆流することを防いでいる。
【0048】
開口部31に至る流路Fの途中に内部壁61により堰(ダム)を設けることにより、堰の手間の中間床3に、導入口45から流入する排水に含まれる土砂が、さらに堆積(沈み、重力分離)し易くなり、下部構造体2に排水とともに土砂が流入することを抑止できる。さらに、この浸透システム1bでは、網状部材5は、中間床3の開口部31ではなく、筒状のブロック6の上部開口62を覆うように設けられている。なお、他の構成は、第1の実施形態の浸透システム1aと同様であるため、図面に同符号を付して、重複する説明は省略する。
【0049】
図6は、本発明の第3の実施形態にかかる浸透システム1cを縦断面図により示している。図7は、図6中のVII−VII線に沿って切断した断面図(横断面図)により示している。この浸透システム1cは、第2の実施形態の浸透システム1bの中間床3の開口部31を覆うように設置されたコンクリート製の筒状のブロック6と置換し、中間床3から上方に立ち上がった内部壁7が設けられている。内部壁7は、例えば、ステンレススチールあるいは亜鉛メッキ鋼板などの金属板であり、板状部材3および/または周壁43に埋設されたインサートにボルト止めすることにより固定できる。図7に示すように、内部壁7の長さは、空間の1辺の長さとほぼ等しく、中間床3を2つの領域に分割するように設けられている。内部壁7の高さは、周壁61と同様に、その上端部のレベルが水導入口45のレベルよりも下側に位置する高さに設定されている。この内部壁7も堰(ダム)として機能するので、この内部壁7の上流の中間床3の上に排水とともに流入した土砂を堆積し、分離できる。また、網状部材5は、中間床3の開口部31を覆うように設けられている。なお、他の構成は、第1の実施形態の浸透システム1aと同様であるため、図面に同符号を付して、重複する説明は省略する。
【0050】
第2および第3の実施形態の浸透システム1bおよび1cによれば、上部構造体4に流入した排水は、乗り越え堰(筒状のブロック6の周壁61、内部壁7)を越えて、中間床3の開口部31から下部構造体2の内部に流入する。したがって、第2および第3の実施形態の浸透システム1bおよび1cによれば、ごみだけでなく泥、特に細かい泥なども、中間床3の上に溜めることができる。また、石などが網状部材5を塞いでしまうことも防止できる。
【0051】
なお、上記第1ないし第3の実施形態にかかる浸透システム1a〜1cにおいて、下部構造体2が有するコンクリート製の底壁21は、非透水性であってもよく、また、少なくとも一部が透水性であってもよい。また、下部構造体2の底壁21は、省略することもできる。下部構造体2の内部に砕石等を投入したり、下部構造体2の底の部分に砕石等を敷き詰めたりしてもよい。
【0052】
また、上記第1ないし第3の実施形態にかかる浸透システム1a〜1cでは、下部構造体2が3つの第1のブロック22a〜22cを備えているが、下部構造体2が備える第1のブロックの数は任意である。第1のブロックの数や大きさは、例えば、下部構造体2に求められる内部空間(内部容積)S1により任意に設定することができる。
【0053】
さらに、上記第1ないし第3の実施形態にかかる浸透システム1a〜1cは、網状部材5を2つに分割しているが、網状部材は、分割しなくてもよく、また、3つ以上に分割してもよい。
【0054】
また、上記第1ないし第3の実施形態にかかる浸透システム1a〜1cは、角筒状となっているが、円筒状などであっても良い。また、上記第1ないし第3の実施形態にかかる浸透システム1a〜1cでは、下部構造体2の横断面形状と上部構造体4の横断面形状が略同形状であるが、上部構造体4の横断面形状を下部構造体2の横断面形状よりも小さくしてもよい。また、上部構造体4は、下側から上側に向かって断面形状が小さくなるように、その周壁43の少なくとも一部が傾斜しているものであってもよい。
【0055】
本発明の浸透システムでは、ごみを溜める空間の容積と排水を浸透させる空間の容積とを独立に設定できる。したがって、この浸透システムは、上部構造体の横断面形状を下部構造体の横断面形状よりも小さくしてもよい。上部構造体の横断面形状を下部構造体の横断面形状よりも小さくすることにより、下部構造体は、表面積が広く、浸透性が良好であり、上部構造体は、小さいので、比較的容易に、重荷重、例えば、輪荷重に耐える構造とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】本発明の第1の実施形態にかかる浸透システムを示す側面図。
【図2】図1の浸透システムの縦断面図。
【図3】図2中のIII−III線に沿って切断して示す断面図。
【図4】本発明の第2の実施形態にかかる浸透システムを示す縦断面図。
【図5】図4中のV−V線に沿って切断して示す断面図。
【図6】本発明の第3の実施形態にかかる浸透システムを示す縦断面図。
【図7】図6中のVII−VII線に沿って切断して示す断面図。
【符号の説明】
【0057】
1a、1b、1c 浸透システム、 2 下部構造体
3 板状部材(中間床)、 4 上部構造体
5 網状部材、 6 筒状のブロック
7 内部壁(乗り越え堰)、 24 下部構造体の周壁
31 板状部材の開口部、 43 上部構造体の周壁
45 水導入口、 46 出入口
61 筒状のブロックの周壁(乗り越え堰)、 F 流路
S2 板状部材と上部構造体とにより形成された空間

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンクリート製の周壁を備え、前記周壁の少なくとも一部が透水性を有する、下部構造体と、
一部に開口部を備え、前記下部構造体の周壁の上に搭載されたコンクリート製の板状部材であって、前記開口部を除いた部分が非透水性の中間床を形成する板状部材と、
水導入口が設けられ、コンクリート製の周壁を備える上部構造体であって、前記板状部材の上に当該上部構造体の周壁が搭載された、上部構造体とを含み、
前記水導入口から導入された排水が、前記板状部材と前記上部構造体とにより形成された空間の少なくとも一部および/または前記中間床の少なくとも一部を通り、前記開口部を介して、前記下部構造体の内部に至る、流路が形成され、
前記流路の途中に、網状部材が設けられている、浸透システム。
【請求項2】
請求項1において、さらに、前記中間床から上方に立ち上がった内部壁を含み、
前記流路は、前記中間床の少なくとも一部を通り、前記内部壁は、前記流路の途中の堰となっている、浸透システム。
【請求項3】
請求項1において、さらに、前記中間床の前記開口部を覆うように設置されたコンクリート製の筒状のブロックを含み、
前記流路は、前記中間床の少なくとも一部を通り、前記筒状のブロックの周壁は前記流路の途中の堰となっている、浸透システム。
【請求項4】
請求項3において、前記網状部材は、前記筒状のブロックの上部開口を覆うように設けられている、浸透システム。
【請求項5】
請求項1において、前記網状部材は、前記開口部を覆うように設けられている、浸透システム。
【請求項6】
請求項5において、前記上部構造体は、天井壁を備え、その一部に作業員が出入りする出入口が開いており、前記中間床の開口部は前記出入口に相当するサイズであり、前記網状部材は、複数に分割されている、浸透システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2008−285927(P2008−285927A)
【公開日】平成20年11月27日(2008.11.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−133099(P2007−133099)
【出願日】平成19年5月18日(2007.5.18)
【出願人】(592136635)株式会社オーイケ (28)
【Fターム(参考)】