説明

消泡装置、培養システム及び消泡装置付き容器

【課題】高い洗浄性を有し、分解洗浄を容易に行なうことができ、また、使い勝手に優れている消泡装置、培養システム及び消泡装置付き容器を提供する。
【解決手段】培養システム1は、培養液の入った培養槽2と、撹拌装置3と、培養液を撹拌することによって発生する泡を消す消泡装置4とを備え、消泡装置4が、羽根車41と、この羽根車41を収容するケーシング外周部42及びケーシング背面部43とを備え、羽根車41が、複数の羽根板と、羽根板の吸込側に設けられ、吸込み孔の形成された吸込み板とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、消泡装置、培養システム及び消泡装置付き容器に関し、たとえば、微生物を培養する際に発生する泡(遺伝子の組換え菌を培養する際に発生する泡などを含む。)や、化学合成により発生する泡などを、羽根車の物理的作用により消泡する消泡装置、培養システム及び消泡装置付き容器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、医薬の製造などにおいて、培養装置が用いられてきた。特に、遺伝子の組換え菌などを培養する場合、培養装置は、次の三つの事項が要望されている。
第一は、特に高度な無菌環境が必要とされることから、完全密閉式であること。
第二は、純粋培養を行なうために、高い洗浄性を有すること。ここで、高い洗浄性を有するとは、洗浄により、高いレベルまで汚れが除去されることをいう。
第三は、装置を構成する部材の特性が明確であり、培養する菌体や生産する製品の品質に、悪影響を及ぼさないこと。
また、実際に遺伝子の組換え菌などを培養する培養装置においては、上記の三つの事項を実現できることが立証されている必要がある。
【0003】
上記の培養装置は、第三の要望により、たとえば、遺伝子の組換え菌を培養する際に発生する泡を、シリコンオイルや界面活性剤などの消泡剤を用いることなく、効率よく消泡する必要がある。なお、シリコンオイルや界面活性剤などの消泡剤を用いると、この消泡剤が製品内に不純物として残るため、除去するか、若しくは、無害であることを証明する必要があり、いずれにしても、菌内への不純物の混入は望ましいことではない。
このため、消泡剤を用いることなく、消泡する様々な技術が研究されてきた。
【0004】
たとえば、特許文献1には、消泡と泡吸引効果を兼有するプロペラ状のファンを適宜数値設した回転軸を、泡飛散防止のための管体内に装着したことを特徴とする曝気槽等の消泡装置の技術が開示されている。
この消泡装置においては、液面上の泡が管体の開口部に導かれ、ファン及び管体の内面により、導かれた泡が機械的に破砕され、管体の内面に飛散した液体が、管体の内面を伝わって液面に落下する。
【0005】
また、特許文献2には、回転軸を介して回転可能であり、且つ、下面に複数個の破泡刃を放射状にとりつけた円板と、該円板の破泡刃と対面するように設置され、且つ、円板の回転軸に対応する部分には、泡の吸引口が形成されている対向板とよりなることを特徴とする破泡装置の技術が開示されている。
この破泡装置においては、円板及び破泡刃が、対向板、スカート状の安定枠及び被分離液板に収納され、液面上の泡が、スカート状の安定枠に導かれ、対向板の泡導入口に吸込まれ、破泡された液体が、被分離板の内面を伝わって液面に落下する。
【0006】
また、特許文献3には、液体を貯蔵するタンクと、羽根車の回転によりタンクの液面上に生じる泡を吸引する泡吸引装置を備え、泡消しのできる液体タンクの技術が開示されている。
この泡吸引装置は、羽根車を内部に収容するケーシングを有し、ケーシングの羽根車に面した正面側に羽根車の中心部に向かって開口した入口を設け、この入口へ泡が導かれるよう入口に通じてタンクの液面上に開口した吸引口を下端に有した筒部をケーシングに設け、羽根車の遠心作用による遠心力を受けて入口より羽根車の外周側へ移行された泡が破壊されるよう衝突するケーシング内壁部分を羽根車外周に有し、ケーシング内壁部分への衝突で泡消滅による液体を空気とともにタンク内へ排出する排出口をケーシングの羽根車外周側に有している。
【特許文献1】実開昭53−60365号公報
【特許文献2】実開昭54−150176号公報
【特許文献3】特許第3604873号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記特許文献1の消泡装置は、管体内の消泡された気体を消泡装置の外部に排出しているので、遺伝子の組換え菌などを培養する培養装置に用いることができないといった問題があった。
また、上記特許文献2の破泡装置は、対向板、スカート状の安定枠及び被分離液板などの構造が複雑であり、洗浄性を向上させることができないといった問題があった。
さらに、上記特許文献3の泡消しのできる液体タンクは、筒部や排出口の構造が複雑であり、洗浄性を向上させることができないといった問題があった。
また、培養装置に用いられる消泡装置は、分解洗浄を容易に行なうことができたり、使い勝手に優れていることも要望されている。さらに、既設の培養装置に、容易に取り付けることが可能であることも要望されている。
【0008】
本発明は、上記諸問題を解決すべく、高い洗浄性を有し、分解洗浄を容易に行なうことができ、また、使い勝手に優れている消泡装置、培養システム及び消泡装置付き容器の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この目的を達成するために、本発明の消泡装置は、羽根車と、この羽根車を収容するケーシングとを備えた消泡装置において、羽根車が、複数の羽根板と、羽根板の吸込側に一体的に設けられ、泡の吸込み孔が形成された吸込み板とを有し、ケーシングが、羽根車の反吸込側に位置する背面部と、羽根車の外周側に位置する外周部とを有する構成としてある。
【0010】
また、本発明の培養システムは、培養液の入った培養槽と、培養液を撹拌する撹拌装置と、培養液を撹拌することによって発生する泡を消す消泡装置とを備え、消泡装置として、本発明の消泡装置を用いた構成としてある。
【0011】
また、本発明の消泡装置付き容器は、液体の入った容器と、液体から発生する泡を消す消泡装置とを備え、消泡装置として、本発明の消泡装置を用いた構成としてある。ここで、本発明における容器としては、各種液体の化学合成時に用いる容器などを挙げることができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明における消泡装置、培養システム及び消泡装置付き容器によれば、高い洗浄性を有し、分解洗浄を容易に行なうことができ、また、使い勝手を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
[培養システム及び消泡装置の第一実施形態]
図1は、本発明の第一実施形態にかかる培養システム及び消泡装置を説明するための概略正面方向断面図を示している。
また、図2は、本発明の第一実施形態にかかる培養システム及び消泡装置を説明するための概略平面図を示している。
図1、2において、培養システム1は、培養液(図示せず)の入った培養槽2と、培養液を撹拌する撹拌装置3と、培養液を撹拌することによって発生する泡(図示せず)を消す消泡装置4などを備えている。
また、本実施形態の培養システム1は、遺伝子の組換え菌などを培養する培養装置としてある。
【0014】
(培養槽)
培養槽2は、フランジ21、円筒部材22、底板23、連結棒24、及び、上蓋25などを備えている。
また、フランジ21は、通常、ステンレス製のほぼ円環状の平板であり、周縁部の6箇所(周方向に等間隔の位置)に、回動自在に配設されたボルト211と、このボルト211に締め込まれる蝶ナット212と、フランジ21と上蓋25とをシールするOリング213とを有している。これらにより、上蓋25は、密封された状態で、フランジ21に容易に取り付けられる。
さらに、円筒部材22は、透明な樹脂又は強化ガラスなどからなり、ガスケットやシール剤などを介して、フランジ21と底板23に挟持される。ここで、円筒部材22を挟むフランジ21と底板23は、6本の連結棒24により、分解可能に連結されている。
また、底板23は、通常、樹脂製の円板であり、上面と下面のほぼ中央に、マグネットカップリング34の従動部及び駆動部が、回転自在に設けられる。
【0015】
上蓋25は、通常、ステンレス製のほぼ円環状の平板であり、円筒部材22の内側に対応する位置に、給気管51、排気管52及び三本の支柱35などが設けられている。なお、理解しやすいように図示してないが、一般的に、温度やph値などを検出するためのジョイントなども設けられている。また、給気管51、排気管52及び三本の支柱35などは、培養槽2が密閉状態を維持できるように、シールされた状態で、上蓋25に取り付けられる。
また、上蓋25は、ほぼ中央部に、消泡装置4のケーシング外周部42が溶接接合されており、さらに、対向する外縁部に、取手251が取り付けられている。
【0016】
給気管51は、上方の端部が上蓋25の上方に突出しており、下方の端部には、円環状のパイプ511が接続されている。このパイプ511は、培養槽2の下部に設けられており、複数の貫通孔(図示せず)が形成されている。これにより、給気管51の上端部から送り込まれる気体(たとえば、空気)を、複数の貫通孔から培養槽2内に放出する。
また、排気管52は、下方の端部が、上蓋25の下面とほぼ同じ高さ位置にあり、培養槽2の上方の気体を排出する。
なお、培養槽2は、上記の構成に限定されるものではなく、様々な構成のものを用いることができる。
【0017】
(撹拌装置)
撹拌装置3は、撹拌羽根31、32、撹拌軸33、マグネットカップリング34、支柱35、軸支板36、及び、底板37などを備えている。
三本の支柱35は、周方向にほぼ等間隔となるように、上蓋25に取り付けられており、下方の端部に円板状の底板37が設けられている。さらに、各支柱35は、培養槽2のほぼ上部の中央に向かって、軸支板36が設けられている。
撹拌軸33は、上端部及び下端部が、軸支板36及び底板37にそれぞれ軸支されており、下部にマグネットカップリング34の従動部が取り付けられ、さらに、その上方に、撹拌羽根32及び撹拌羽根31が取り付けられている。また、マグネットカップリング34の駆動部は、可変速モータ(図示せず)の駆動シャフトと連結され、所定の回転数(通常、毎分数十から数百回転)で回転する。
なお、撹拌装置3は、上記の構成に限定されるものではなく、様々な構成のものを用いることができる。
【0018】
(消泡装置)
本実施形態の消泡装置4は、羽根車41、ケーシング外周部42、ケーシング背面部43、軸受・軸封ハウジング44、継手ハウジング45、及び、モータ46などを備えている。
【0019】
図3は、本発明の第一実施形態にかかる培養システムの、消泡装置の羽根車を説明するための概略図であり、(a)は正面図を示しており、(b)はA−A断面図を示している。
図3において、羽根車41は、基部411、羽根板412及び吸込み板413とからなっている。なお、羽根車41の材料として、ステンレスが用いられるが、これに限定されるものではない。
基部411は、円柱状としてあり、中心軸に沿って、軸410の挿入される貫通孔414が形成され、さらに、側面方向から貫通孔414に向かって、雌ねじ415が切られている。この雌ねじ415には、六角穴付き止めねじ419が締め込まれ、貫通孔414に挿入された軸410と当接することによって、羽根車41が、軸410に固定される。
【0020】
羽根板412は、ほぼ五角形状の平板であり、すなわち、矩形板の基部411側及び吸込側に、斜面416を形成した五角形状としてある。6枚の羽根板412は、周方向にほぼ等間隔となるように、基部411側の端部が、基部411の側面に溶接接合されている。
ここで、各斜面416を形成する際、上記の矩形板が切り欠かれることにより、羽根車41の吸込み側の中央部に、吸込み用開口部418が形成される。このようにすると、羽根車41が回転したとき、この吸込み用開口部418が負圧になるので、羽根車41は、泡を効果的に吸い込むことができる。
【0021】
また、吸込み板413は、円環状の平板であり、各羽根板412の吸込側の端縁と溶接接合されている。この吸込み板413は、外径が、羽根板412の外周側の端部の位置と対応しており、また、内径が、斜面416の吸込側の端部の位置と対応している。したがって、吸込み板413の内径の内側は、吸込み孔417となる。
さらに、本実施形態の羽根車41は、吸込み用開口部418が、吸込み孔417と対応した位置に形成されている。このようにすると、吸込み板413及び吸込み孔417によって、羽根板412の吸込む作用と吐出する作用とが効果的に発揮されるので、羽根車41による消泡効率を向上させることができる。
【0022】
ここで、吸込み板413は、たとえば、ファン用ケーシング(図示せず)の吸込側の部分として機能し、さらに、吸込み孔417は、ファン用ケーシング(図示せず)の吸込み口として機能する。すなわち、羽根車41は、ケーシングの吸込側の部分及び吸込み口として機能する吸込み板413を有している。これにより、構造が単純化され、羽根車41、ケーシング外周部42及びケーシング背面部43の洗浄性をトータル的に向上させることができる。
【0023】
図4は、本発明の第一実施形態にかかる培養システムの、消泡装置のケーシングを説明するための概略拡大図であり、(a)は正面方向断面図を示しており、(b)はB−B矢視図を示している。
図4において、ケーシング外周部42は、羽根車41を収容する円筒形状としてあり、羽根車41の外周側に設けられる。このケーシング外周部42は、下端部が上蓋25から下方に突き出て、フランジ21の下面とほぼ同じ高さ位置となる状態で、上蓋25に溶接接合されている。また、羽根車41の吸込み板413は、上蓋25の下面とほぼ同じ高さ位置となる。このようにすると、液面がフランジ21の下面に接近している場合であっても、羽根車41が、液面に発生した泡を効果的に吸い込み、消泡することができる。
【0024】
すなわち、羽根車41は、回転することにより、吸込み用開口部418が負圧となり、吸込み板413の吸込み孔417から、液面に発生した泡を効果的に吸い込むことができる。そして、羽根車41内に吸い込まれた泡は、羽根板412と衝突することにより破砕され、また、羽根板412から外周方向に飛ばされ、ケーシング外周部42の内面と衝突することにより破砕され、液体と気体に分かれ、ケーシング外周部42の内面に沿って下方に移動する。
【0025】
ここで、好ましくは、図示してないが、羽根車41によって外周方向に発生し、ケーシング外周部42の内面に沿って下方に移動する風に対して、吸込み板413の僅かに下方の位置において、風の向きを変える方向板を設けて、外周方向かつ上蓋25の下面に沿ってほぼ水平方向に送り出すとよい。このようにすると、外周方向かつ上蓋25の下面に沿ってほぼ水平方向に送り出された風は、円筒部材22の内面に沿って降下し、液面のほぼ中央に向かって循環する。これにより、円筒部材22の内面周辺の泡を、この循環する風により、吸込み孔417のほぼ真下に移動させることができ、消泡性能を向上させることができる。
【0026】
ケーシング背面部43は、ケーシング外周部42の上部に嵌入されるほぼ円板形状としてあり、羽根車41の反吸込側に設けられている。このケーシング背面部43は、中央に軸410が貫通しており、さらに、上面に、軸受・軸封ハウジング44が螺着されている。
また、ケーシング背面部43は、側面の下部に、Oリング431が収容されており、このOリング431により、培養槽2の内部を外部に対して密封している。
【0027】
さらに、ケーシング背面部43は、側面の上部の三箇所(周方向にほぼ等間隔となる位置)に、ピン付きねじ432が締め込まれている。このピン付きねじ432の頭部のピンは、ケーシング外周部42の上部に形成された鉤状の係止溝421に係入される。すなわち、ケーシング背面部43を降下させ、ピン付きねじ432の頭部のピンを、係止溝421に係入し、さらに、ケーシング背面部43を時計回り方向に回転させることにより、ケーシング背面部43を容易にケーシング外周部42に取り付けることができる。なお、この動作を戻ることにより、ケーシング背面部43を容易にケーシング外周部42から取り外すことができる。このようにすると、本実施形態の消泡装置4は、分解洗浄を容易に行なうことができ、洗浄性をさらに向上させることができる。
【0028】
また、本実施形態では、ケーシング背面部43をケーシング外周部42から取り外すと、羽根車41がケーシング外周部42から抜け出ることができる。このようにすると、分解洗浄をさらに容易に行なうことができ、また、使い勝手を向上させることができる。
【0029】
なお、本実施形態では、ピン付きねじ432及び係止溝421を用いて、ケーシング背面部43をケーシング外周部42に取り付ける構成としてあるが、この構成に限定されるものではない。たとえば、図示してないが、ピン付きねじ432及び係止溝421の代わりに、蝶ねじをねじ用孔に締め込む構成としてもよい。
また、本実施形態では、ケーシング外周部42を上蓋25に溶接接合し、ケーシング背面部43を、着脱自在にケーシング外周部42に取り付ける構成としてあるが、この構成に限定されるものではない。たとえば、図示してないが、ケーシング背面部43とケーシング外周部42を一体的に形成し、ケーシング外周部42を、着脱自在に上蓋25に取り付ける構成としてもよい。
【0030】
軸受・軸封ハウジング44は、ほぼ円筒形状としてあり、下部が、ケーシング背面部43に螺着されている。軸受・軸封ハウジング44は、中段部の二箇所に、ボールベアリング441が取り付けられており、軸410を軸支している。また、上端部及び下端部に、それぞれオイルシール442が取り付けられており、培養槽2内の液体をシールしている。ここで、好ましくは、オイルシール442に挟まれた空間の圧力を、培養槽2内の圧力より高くするとよく、このようにすると、シール性を向上させることができる。
なお、軸受・軸封ハウジング44は、二段のオイルシール442を用いた構成としてあるが、この構成に限定されるものではない。たとえば、図示してないが、オイルシール442の代わりに、メカニカルシールなどを用いる構成としてもよい。
【0031】
継手ハウジング45は、内部にカップリング451を収容する空間を有するほぼ直方体状としてあり、軸受・軸封ハウジング44の上面に、着脱自在に取り付けられている。カップリング451は、軸410の上方の端部と、モータ46の駆動シャフトとを連結している。
また、モータ46は、通常、可変速モータとしてあり、所定の回転数(通常、毎分数百から数千回転)で回転する。
【0032】
以上説明したように、本実施形態の培養システム1は、消泡装置4の羽根車41が、ケーシングの吸込側の部分及び吸込み口として機能する吸込み板413を有しているので、構造が単純化され、羽根車41、ケーシング外周部42及びケーシング背面部43の洗浄性をトータル的に向上させることができる。したがって、たとえば、純粋培養のための高いレベルの洗浄を行なうことができる。
さらに、ケーシング背面部43及び羽根車41を、容易にケーシング外周部42から取り外すことができるので、分解洗浄を容易に行なうことができ、また、使い勝手を向上させることができる。
【0033】
また、本実施形態の培養システム1は、様々な応用例を有している。たとえば、図示してないが、撹拌装置3及び給気管51(給気ファンなどを含む。)の代わりに、送液ポンプと、この送液ポンプの吐出管に接続されたアスピレータとを用いてもよい。このアスピレータを利用したエアレーションによって、エア量を1/10〜1/50に制御することができる。
なお、アスピレータとは、流体を利用してベンチュリ効果によって、減圧状態を作り出すための器具をいう。
【0034】
[消泡装置の第二実施形態]
図5は、本発明の第二実施形態にかかる消泡装置を説明するための概略正面方向断面図を示している。
図5において、本実施形態の消泡装置4aは、上記の消泡装置4と比べると、泡を導入する泡導入部425と、消泡された液体を回収するためのケーシング回収部47とを有する点、及び、既設のジャー・ファーメンター(図示せず)に消泡装置4aが取り付けられる点などが相違する。他の構成は消泡装置4とほぼ同様としてある。
したがって、図5において、図1、2、3、4と同様の構成部分については同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
なお、ジャー・ファーメンターとは、微生物の大量培養に用いる装置をいい、通常、温度、通気量、攪拌速度、phなどといった微生物の培養に必要な条件を一定に保つことができる。
【0035】
本実施形態の消泡装置4aは、羽根車41、ケーシング外周部42a、ケーシング背面部43a、軸受・軸封ハウジング44、継手ハウジング45、モータ46、及び、ケーシング回収部47などを備えている。
【0036】
ケーシング外周部42aは、一対のヘルール422、ヘルールガスケット423、サニタリー配管424、及び、泡導入部425を備えている。
ヘルール422及びサニタリー配管424は、羽根車41を収容する内径を有しており、サニタリー配管424の上部及び下部に、ヘルール422が溶接接合されている。
なお、図示してないが、ケーシング外周部42aは、たとえば、正面側にサイトグラス(のぞき窓)を設けてもよい。
【0037】
また、泡導入部425は、ヘルール4251、サニタリー配管4252及びサニタリーT字配管4253とからなっている。サニタリーT字配管4253は、対向する開口部を有する配管の中心線が羽根車41の中心軸と一致するように、かつ、残り一つの開口部を有する配管が左方向を向くように、設けられている。
ここで、対向する開口部を有する配管は、上端部が、羽根車41の吸込み板413の上面と基部411の下面との間に位置し、下端部が、下方のヘルール422より下方に位置している。このようにすると、この配管の上端部から泡が確実に羽根車41に吸い込まれ、下端部から液体がケーシング回収部47に落下することができる。なお、下端部の開口面積を、上端部の開口面積より小さくすることによって、泡導入部425の吸引力を調整することもできる。
【0038】
サニタリーT字配管4253の、残り一つの開口部を有する配管は、サニタリー配管4252と溶接接合されており、このサニタリー配管4252は、サニタリー配管424を貫通した状態で溶接接合されている。また、サニタリー配管4252は、他方の端部が、ヘルール4251と溶接接合されている。
このヘルール4251は、図示してないが、上記のジャー・ファーメンターからのサニタリー配管及びヘルールと、ヘルールガスケット及びクランプを介して容易に接続される。すなわち、泡導入部425を介して、ジャー・ファーメンター内の泡が、羽根車41に導入される。
【0039】
ケーシング背面部43aは、ヘルール422と対応するヘルール構造を有するほぼ円板形状としてあり、ヘルールガスケット423及びクランプ(図示せず)を介して、ケーシング外周部42aに、着脱自在に取り付けられる。
また、ケーシング背面部43aの上面には、上述した軸受・軸封ハウジング44、継手ハウジング45及びモータ46が、順に設けられている。
【0040】
ケーシング回収部47は、ヘルール471、截頭円錐部材472及びヘルール473とからなっている。ヘルール471は、ケーシング外周部42aの下部のヘルール422と、ヘルールガスケット423及びクランプ(図示せず)を介して、着脱自在に取り付けられる。
截頭円錐部材472は、薄いステンレス板を截頭円錐形状(漏斗状)に形成した部材であり、口径の大きい端部が、ヘルール471と溶接接合され、口径の小さい端部が、ヘルール473と溶接接合されている。このヘルール473は、図示してないが、上記のジャー・ファーメンターへのサニタリー配管及びヘルールと、ヘルールガスケット及びクランプを介して容易に接続される。すなわち、ケーシング回収部47を介して、円滑に、かつ、効率よく、消泡された液体をジャー・ファーメンターに回収することができる。
【0041】
以上説明したように、本実施形態の消泡装置4aは、第一実施形態の消泡装置4とほぼ同様の効果を得ることができる。さらに、消泡装置4aが、ジャー・ファーメンターに、ほぼ一体的に取り付けられていない場合であっても、配管やヘルールを介して、消泡装置4aをジャー・ファーメンターに着脱自在に取り付けることができる。
さらに、消泡装置4aは、ジャー・ファーメンター内の泡を、泡導入部425を介して引き込み、羽根車41及びケーシング外周部42aにより消泡し、さらに、ケーシング回収部47を介して、円滑に、かつ、効率よく、消泡された液体をジャー・ファーメンターに回収することができる。
【0042】
また、本実施形態の消泡装置4aは、様々な応用例を有している。たとえば、図5に点線で示すように、サニタリー配管424の右側側面に、サニタリー配管4261及びヘルール4262からなる排気部426を設けてもよい。このようにすると、ジャー・ファーメンターの排気ライン(図示せず)の間に、この消泡装置4aを設けることにより、排気ライン内の泡を、泡導入部425を介して、引き込み、消泡された液体を、ケーシング回収部47を介して回収し、さらに、泡を含まない気体を、排気部426を介して、排出することができる。
また、排気部426は、ヘパフィルタを経由して排気してもよい。このようにすると、噴霧状の液体の流出を効果的に防止することができる。
なお、ヘパ(HEPA)フィルタとは、半導体工場のクリーンルームなどで使われる高性能フィルタをいう。
【実施例】
【0043】
ところで、遺伝子の組換え菌などを培養するための、培養システム(培養装置)は、上述したように、優れた密閉性、洗浄性、及び、培養性(培養する菌体に悪影響を及ぼすことなく、効果的に培養できること。)などが要求されている。
次に、上記の培養システム1を用いて、実際に培養を行なったので、実施例として説明する。なお、本発明は、この実施例に限定されるものではない。
【0044】
<培養システムの培養実施例>
培養システム1における消泡能力及び培養微生物に与える影響について、以下の通り検証を行った。
培養システム1の培養条件は、下記の条件とし、通気攪拌培養とした。
培養液量:5000ml(ミリリットル)
培養室内温度(開始温度):27℃
空気供給量:3000ml(ミリリットル)/min
撹拌装置:攪拌翼の回転数=200rpm/min、撹拌羽根31の外径=104mm、撹拌羽根32の外径=120mm
消泡装置:羽根車41の回転数=1400rpm/min、羽根車41の外径=100mm、羽根車41の高さ=36mm、吸込み孔417の直径=66mm
【0045】
<培養参考例>
また、培養システム1に対する参考例として、バッフル付1000ml(ミリリットル)三角フラスコ(以下、三角フラスコ)を用いて、「培養液量:100ml(ミリリットル)、攪拌回転数:145rpm/min、培養室内温度(開始温度):27℃」の条件で、振盪培養を行った。
【0046】
上記の培養実施例及び培養参考例において、用いる微生物として、偏性好気性のグラム陽性桿菌である枯草菌を用意した。さらに、培養システム1及び消泡装置4が菌体に与える影響を検証するために、N末端にHisTag付加した日本脳炎ウイルス(Japanese encephalitis virus:JEV)の外殻タンパク質(His−JEC3)を培養液中に分泌する、遺伝子組換え枯草菌を用いた。
次に、培養システム1および三角フラスコに、培養液量の1/100相当の種菌を植菌したのち、上記条件でそれぞれ培養を開始し、経時的にサンプリングを行ないつつ、48時間まで培養を行った。
【0047】
以下に結果を示す。
培養システム1においては、培養開始直後より、攪拌による泡の発生が認められるものの、泡は無色透明であり、粘性は低く、その直径は大きいものが多かった。その泡は、消泡装置4を稼動することによって、消滅させることができ、また、攪拌を停止することによって、自然に消滅する程度のものであった。
培養時間の経過(枯草菌の増殖)とともに、泡は茶黄色となり、粘性をおびるようになり、その直径も小さなものへと変容していった。その結果、消泡装置4の非可動時には、泡は天板(上蓋25の下面)まで上昇し、排気管52より培養液が排出される様子がうかがえた。しかしながら、消泡装置4を稼動することで、泡は、吸引破砕され、培養液中へと循環し、48時間後においても、培養液の減少はほとんど見られなかった。
【0048】
図6は、培養実施例における、48時間までの培養液中の溶存酸素濃度(DO:ppm)の推移を示すグラフである。
図6において、培養開始時から15時間程度にかけて、培養液中の溶存酸素濃度が、徐々に減少し、液中の酸素を消費している様子がうかがえた。これは、枯草菌の増殖(図2)とも相関しており、増殖にともなって酸素を消費していることがわかった。また、15時間以降は、培養液中の酸素濃度が低い状態が、継続している様子がうかがえたものの、枯草菌の増殖(図2)は、緩やかになっており、タンパク合成に酸素を消費しているものと推察された。
【0049】
図7は、培養実施例における、48時間までのO.D.600(菌体数の指標)の推移を示すグラフである。
図7において、サンプルを培養液で3倍に希釈して、分光光度計で波長600nmを測定した。培養開始10時間程度から24時間程度にかけて、枯草菌が急激に増殖していく様子がうかがえた。24時間以降は、グラフのばらつきが示すように、大きな数値の変化はなく、増殖速度が緩やかになっている様子がうかがえた。
【0050】
図8は、培養実施例における、48時間までの培養液の温度(℃)の推移を示すグラフである。
図8において、20時間程度にかけて温度の上昇が見られた。これは、溶存酸素濃度(図1)、枯草菌の増殖(図2)とも相関しており、枯草菌の増殖にともなう培養液の温度上昇であると推察された。
また、20時間以降は、約0.4℃の範囲内で変動しており、撹拌装置3や消泡装置4の各駆動モータからの伝導熱による、培養液の液温上昇に与える影響は、低いものと推察された。
【0051】
図9は、培養実施例及び培養参考例における、培養液中に分泌されたタンパク質をSDS−PAGE(ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)−ポリアクリルアミドゲル電気泳動(PAGE))にて解析した結果を示している。
図9に示すように、培養実施例及び培養参考例においては、双方ともに、培養時間が経過するにつれて、全体的にタンパクのバンドが濃くなっていくことから、培養液中に分泌されたタンパク量が増加していく様子がうかがえた。
なお、電気泳動条件は、ポリアクリルアミドゲル濃度=15%、サンプル量=6μl(マイクロリットル)、電流=20mA、時間=60minとした。
【0052】
図10は、図9に用いたサンプルをウェスタンブロットにて解析した結果を示している。
図10に示すように、培養実施例及び培養参考例においては、双方ともに、培養12時間目には、培養液中にHis−JEC3の分泌が認められた。発現量は、培養時間の経過とともに増えているが、同時に、His−JEC3の分解産物の検出量も、増加傾向にある様子がうかがえた。
なお、ウェスタンブロット解析における諸条件は、下記の条件とした。
電気泳動条件:ポリアクリルアミドゲル濃度=15%、サンプル量=3.2μl(マイクロリットル)、電流=20mA、時間=60min
転写条件:電流=100mA、時間=60min、PVDF(Polyvinylidene difluoride)メンブレンを使用した。
一次抗体:anti−JE Rabbitを、1/1000濃度で使用した。
二次抗体:anti−Rabbit IgG HRP標識を、1/1000濃度で使用した。
染色:アトー社のEzWestBlueを使用した。
【0053】
以上説明したように、培養実施例においては、培養システム1を用いることにより、培養参考例の三角フラスコに比べて大量に、かつ、正常に、遺伝子組換え枯草菌を培養することができた。すなわち、実際の培養試験によって、培養システム1の有効性を証明することができた。
【0054】
[消泡装置付き容器の一実施形態]
また、本発明は、消泡装置付き容器の発明としても、有効である。
すなわち、本実施形態の消泡装置付き容器は、図示してないが、化学合成用の液体の入った容器と、容器内において化学合成する際に発生する泡を消す消泡装置とを備えており、消泡装置として、上記の消泡装置4や消泡装置4aを用いた構成としてある。
ここで、容器の形状、大きさ、又は、構造などは、特に限定されるものではない。
また、容器に入っている液体は、特に限定されるものではない。たとえは、微生物を培養するための液体や、所定の化学合成を行なうための液体などである。ここで、所定の化学合成としては、酢酸エステル合成、合成樹脂やラテックスなどの重合反応、又は、乳化重合反応などを挙げることができる。
【0055】
この消泡装置付き容器によれば、消泡装置4や消泡装置4aの羽根車41が、ケーシングの吸込側の部分及び吸込み口として機能する吸込み板413を有しているので、上述したように、洗浄性をトータル的に向上させることができる。また、分解洗浄を容易に行なうことができ、また、使い勝手を向上させることができる。
【0056】
以上、本発明の消泡装置、培養システム及び消泡装置付き容器について、好ましい実施形態を示して説明したが、本発明に係る消泡装置、培養システム及び消泡装置付き容器は、上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることは言うまでもない。
例えば、消泡装置4の羽根車41は、6枚の平板状の羽根板412を用いているが、羽根板412の枚数や形状は、上記に限定されるものではなく、たとえば、泡の特性などに応じて、様々な構成とすることができる。
また、消泡装置4aは、ジャー・ファーメンターに取り付けられるが、これに限定されるものではなく、たとえば、様々な容器などに取り付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】図1は、本発明の第一実施形態にかかる培養システム及び消泡装置を説明するための概略正面方向断面図を示している。
【図2】図2は、本発明の第一実施形態にかかる培養システム及び消泡装置を説明するための概略平面図を示している。
【図3】図3は、本発明の第一実施形態にかかる培養システムの、消泡装置の羽根車を説明するための概略図であり、(a)は正面図を示しており、(b)はA−A断面図を示している。
【図4】図4は、本発明の第一実施形態にかかる培養システムの、消泡装置のケーシングを説明するための概略拡大図であり、(a)は正面方向断面図を示しており、(b)はB−B矢視図を示している。
【図5】図5は、本発明の第二実施形態にかかる消泡装置を説明するための概略正面方向断面図を示している。
【図6】図6は、培養実施例における、48時間までの培養液中の溶存酸素濃度(DO:ppm)の推移を示すグラフである。
【図7】図7は、培養実施例における、48時間までのO.D.600(菌体数の指標)の推移を示すグラフである。
【図8】図8は、培養実施例における、48時間までの培養液の温度(℃)の推移を示すグラフである。
【図9】図9は、培養実施例及び培養参考例における、培養液中に分泌されたタンパク質をSDS−PAGE(ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)−ポリアクリルアミドゲル電気泳動(PAGE))にて解析した結果を示している。
【図10】図10は、図9に用いたサンプルをウェスタンブロットにて解析した結果を示している。
【符号の説明】
【0058】
1 培養システム
2 培養槽
3 撹拌装置
4、4a 消泡装置
21 フランジ
22 円筒部材
23 底板
24 連結棒
25 上蓋
31 撹拌羽根
32 撹拌羽根
33 撹拌軸
34 マグネットカップリング
35 支柱
36 軸支板
37 底板
41 羽根車
42、42a ケーシング外周部
43、43a ケーシング背面部
44 軸受・軸封ハウジング
45 継手ハウジング
46 モータ
47 ケーシング回収部
51 給気管
52 排気管
211 ボルト
212 蝶ナット
213 Oリング
251 取手
410 軸
411 基部
412 羽根板
413 吸込み板
414 貫通孔
415 雌ねじ
416 斜面
417 吸込み孔
418 吸込み用開口部
419 六角穴付き止めねじ
421 係止溝
422 ヘルール
423 ヘルールガスケット
424 サニタリー配管
425 泡導入部
426 排気部
431 Oリング
432 ピン付きねじ
441 ボールベアリング
442 オイルシール
451 カップリング
471 ヘルール
472 截頭円錐部材
473 ヘルール
511 パイプ
4251 ヘルール
4252 サニタリー配管
4253 サニタリーT字配管
4261 サニタリー配管
4262 ヘルール

【特許請求の範囲】
【請求項1】
羽根車と、この羽根車を収容するケーシングとを備えた消泡装置において、
前記羽根車が、複数の羽根板と、前記羽根板の吸込側に一体的に設けられ、泡の吸込み孔が形成された吸込み板とを有し、
前記ケーシングが、前記羽根車の反吸込側に位置する背面部と、前記羽根車の外周側に位置する外周部とを有することを特徴とする消泡装置。
【請求項2】
前記吸込み板の中央部に、前記吸込み孔を形成し、この吸込み孔の外周側において、前記羽根板の吸込側端縁と接合したことを特徴とする請求項1に記載の消泡装置。
【請求項3】
前記羽根板の前記吸込み孔と対応した位置に、吸込み用開口部を形成したことを特徴とする請求項1又は2に記載の消泡装置。
【請求項4】
前記ケーシングの背面部が、前記外周部に着脱自在に取り付けられることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の消泡装置。
【請求項5】
前記ケーシングの背面部を前記ケーシングの外周部から取り外した際、前記羽根車が前記ケーシングに対して出し入れ自在になることを特徴とする請求項4に記載の消泡装置。
【請求項6】
前記ケーシングが、泡を導入する泡導入部と、消泡された液体を回収するための回収部とを有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の消泡装置。
【請求項7】
前記ケーシングが、該ケーシング内の気体を排出する排気部を有することを特徴とする請求項6に記載の消泡装置。
【請求項8】
前記ケーシングの回収部を、漏斗状としたことを特徴とする請求項6又は7に記載の消泡装置。
【請求項9】
培養液の入った培養槽と、前記培養液を撹拌する撹拌装置と、前記培養液を撹拌することによって発生する泡を消す消泡装置とを備えた培養システムにおいて、
前記消泡装置として、上記請求項1〜8のいずれか一項に記載の消泡装置を用いたことを特徴とする培養システム。
【請求項10】
液体の入った容器と、前記液体から発生する泡を消す消泡装置とを備えた消泡装置付き容器において、
前記消泡装置として、上記請求項1〜8のいずれか一項に記載の消泡装置を用いたことを特徴とする消泡装置付き容器。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公開番号】特開2010−46644(P2010−46644A)
【公開日】平成22年3月4日(2010.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−215539(P2008−215539)
【出願日】平成20年8月25日(2008.8.25)
【出願人】(301014085)株式会社AMBiS (1)
【出願人】(508256950)株式会社MBS (1)
【Fターム(参考)】