説明

消費者向けの流体および半流体食品を製造し供給する機械と方法

【課題】連続した機械の動作中に、機械で処理される混合物中の細菌の量を直接的に検出することができる消費者向けの流体および半流体食品を製造し供給する機械を提供すること。
【解決手段】コンテナと(3)と、基本食品の搬送、処置サーキット(4)と、を有する消費者向けの流体および半流体食品、例えばアイスクリーム、ホイップクリーム、ヨーグルトおよびこれに類似する食品を製造し供給する機械であって、搬送ポンプ(8)と搬送、処置サーキット(4)の搬送出口端部に配置される供給手段(11)と、製造/供給中に製品の細菌の量をチェックする装置(18)と、細菌の量を測定するさまざまな段階を制御し調整する電子制御ユニット(20)と、を有する機械。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、消費者向けの流体および半流体食品を製造し供給する機械に関する。
【0002】
本発明は、牛乳乳製品産業のシステムで使用可能で、より詳細には、食品産業のシステムで使用可能である。
【0003】
本発明は、発明の概念を制限することなしに、特に砕いた氷の入った飲み物、シャーベット、アイスクリーム、ソフトアイスクリーム、クリーム、ヨーグルトおよびこれに類似した食品を製造し供給する機械に関し、アイスクリーム、クリーム、ソース、スープの混合、通常混合される食品、およびこれに類似した食品を製造し供給する機械に関する。
【背景技術】
【0004】
周知のように、上述した形式の機械は基本製品、例えば流体のクリーム、混合されたアイスクリーム製品やシロップおよびこれに類似する食品を含む製品用のコンテナを有し、機械は、更に、搬送サーキットを有する。搬送サーキットに沿って、基本製品を取り扱い、処理する冷蔵手段があり、搬送サーキットの搬送出口には供給手段がある。供給手段は、最終製品(ホイップクリーム、アイスクリーム、砕いた氷の入った飲み物など)を集めることを可能にするよう設計されたノズルまたは蛇口を有する。
【0005】
機械が取り扱う製品は非常に腐りやすいのが一つの原因で、そのような機械は、搬送サーキット全体に沿って、完璧な衛生状態が維持されるために、頻繁な検査とメンテナンス作業を受けなければならない。
【0006】
特に、業務用の上記の機械の主な問題は、牛乳ベースの混合物の存在と、細菌の増殖を防ぐために機械を清潔にし、衛生的にするための当然の必要性と、に関係する。
【0007】
現在のところ、予防メンテナンス手順が機械の特徴に応じて週に2回から毎日、行なわれる。例えば、熱処理装置が組み込まれていない機械は、直近の72時間ごとに消毒されなければならないが、自動低温殺菌装置が組み込まれている場合には、その間隔は2週間ごとである。
【0008】
これに関して、本出願人の出願人と同じ出願人の特許文献1は、洗浄装置を備えた消費者向けの流体および半流体食品を製造し供給する機械に関する。洗浄装置は、液体状態の流体の流れ、または流水が、サーキットを洗浄および消毒することを可能にするように、別の段階で、導入するよう使用される。中央処理ユニットは、様々な洗浄、消毒段階を制御して管理する。
【0009】
【特許文献1】欧州特許公報第1716760号(EP1716760)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
洗浄を実行するために装置が分解されなければならないかどうか、または装置が一体となった自動消毒装置を有するかどうかに関係なく、行なわれる全ての工程は、予防であり、全製品が衛生的であることを保証できない。
【0011】
機械の動作中に生じうる、通常と異なる出来事、または手動での洗浄中でさえ、細菌によって機械の一部が汚染にさらされて、その後、汚染された製品が加工される。
【0012】
細菌集団の細胞を評価する方法があるが、その方法は、検査室での分析が必要であり、費用が多く必要で、非常に長期間の時間を必要し、例えば酪農セクターに、抜き取り検査のみを実行するようにされる。
【0013】
更に、予防メンテナンス手順が予備的な分析なしに実行されるので、実際に必要がないときに行なわれて、その結果時間とお金の無駄となる。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の目的は、従って、上述の不都合を克服することができる、流体および半流体食品を製造し供給する機械を提供することである。本発明によれば、上記目的は、本出願の1以上の請求項に記載される特徴を有する消費者向けの流体および半流体食品を製造し供給する機械と方法によって達成される。
【0015】
上述の目的に関する本発明の技術的特徴は、請求の範囲に明確に記載され、その利点が以下の詳細な説明で、本発明の概念の範囲を制限することなしに、単に一例として提供される本発明の好ましい実施形態を図示する添付図面を参照することにより、より明確になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
図1〜3を参照すると、参照符号1は、消費者向けの流体および半流体食品を製造し供給する機械全体を示す。図3でまた示されるように機械1は、消費者向けの食品の基本食品、考えられる場合としては流体のクリーム、を保持するタンク3を収容する略平行六面体形状を有する。
【0017】
参照符号4は、クリームの搬送、処理サーキット全体を示す。サーキット4は、基本製品を、その全体を参照符号10で示され、その搬送出口端部に供給手段11が挿入される処理手段に供給するために、タンク3を、基本製品を迅速に連結、放出するジョイント6に接続する第一のパイプ5と、ジョイント6と、モータ9を有するポンプ8と、を接続する第二のパイプ7と、を有する。
【0018】
図5で詳細に図示されるように、処理手段10は、略水平軸を有する管状要素13を有する、乳化して均質化するコア12を有する。円筒形本体14が、管状要素13に同軸に挿入される。円筒形本体は、当業者に「迷路(labyrinth)」として知られる、外側表面上の複数の突出部を有する。
【0019】
管状要素13の内側表面と円筒形本体14の間には、ポンプ8によって搬送される流体のクリーム用の通路が形成される。突出部15は、通路に沿ってクリームをあわ立たせる空気の吸収をもたらし、流体のクリームの脂肪球の衝突を増加する効果を有する、曲がりくねった経路を形成するように、配置されるのが好ましい。
【0020】
管状の要素13の端部領域は、ベース2の外側に固定されている箱型の本体16の内側に配置されている。箱型の本体は、環状の要素13の下側を支持し、その自由端部で、ノズル17を有する供給手段11が、管状要素13の自由端に接続される。
【0021】
消費者向けの食品の細菌の量をチェックする装置18は、機械1の一部である。チェック装置18は、電子制御ユニット20に接続され、製品の細菌の量の大きさを検出することができる。従って、センサ19は、消費者向けの食品および/または基本製品に動作上係合することができ、図1で図示される実施形態によれば、タンク3または搬送、処理サーキット4に配置されてもよい。
【0022】
特に図1は、乳化して均質化するコア12に配置される一つのセンサ19と流体のクリームタンク3に配置される一つのセンサ19を図示する。しかしながら、センサ19は、搬送、処理サーキット4の異なった位置に、例えば第一または第二接続パイプ5、7に配置されることが可能である。
【0023】
図2と3で図示される別の実施形態によれば、細胞の数をチェックする装置18は、タンク3と搬送、処理サーキット4から分離された分析チャンバ21を有する。
【0024】
チャンバ21は、コンテナまたはタンク3に流体で連通し、および/または各々のパイプ手段22によって、流体で連通し、必要とあれば、パイプ手段22にバルブ23と各々のポンプ24が取り付けられる。バルブ23とポンプ24を伴うパイプ22は、あらかじめ定められた量の基本製品および/または消費者向けの食品を引き出して、チャンバ21中に配置するように設計され、またはチャンバ21を通り抜けるように設計される手段25を形成する。
【0025】
図2と3で図示される実施形態では、センサ19は分析チャンバ21に取り付けられて、電子制御ユニット20によって再び制御される。
【0026】
センサ19は電気抵抗式が好ましく、すなわち、存在するどんな細菌の濃度とも相関するインピーダンス値を測定する。
【0027】
第一の形式のプロセスに従うと、単一のインピーダンス測定は、存在する細菌の量と直接的に相関する。第一の形式のプロセスは、迅速な結果を提供し、タンク3および/または搬送、処置サーキット4(図1参照のこと)に直接配置されるセンサ19と共に使用されるのが好ましい。
【0028】
あるいは、第二の形式のプロセスに従うと、時間の関数のインピーダンス曲線を取得するために、2以上の測定値が次々に取得され、細菌の量の値の曲線傾向を参照することを実現する。細菌が増加する速度は、細菌の初期濃度にある程度依存する。第二のプロセスは、従って、細菌の増加によって引き起こされる製品の電気的性質の変化を測定することに基づく。
【0029】
第二の形式のプロセスは、残りの製品の「傍」で処理される製品のサンプル、すなわち、サーキット4から抽出されて、分析チャンバ21に導入されるあらかじめ定められた量の製品を使用するのが好ましい(図2と図3)。
【0030】
細菌の複製スピードを上げて、分析時間を削減するために、分析チャンバ21は略図としてのみ図示される加熱手段26を備えるのが好ましい。加熱手段26は、上述したあらかじめ定められた量に、実質的に、約20℃と38℃の間、および好ましくは、約34℃と約38℃の間の、あらかじめ定められた温度「T」をもたらす。
【0031】
そのような加熱は、処理されるミルクベースの製品(ホイップクリーム、アイスクリーム、砕いた氷の入った飲み物、など)に必要である。製造中に、それらの防腐を保証するために、通常より低温に維持される。
【0032】
第二のプロセスの別の実施形態によれば、あらかじめ定められた量は、分析チャンバ21の通路を通り抜けさせられる。分析チャンバ21では細菌の濃縮が生じる。次に、分析チャンバ21に蓄積された細菌の量にインピーダンス測定が行なわれる。
【0033】
しかしながら、上述したすべての場合では、センサ19で検出されるインピーダンスの変化量は、電子機器の制御ユニット20によって細菌の量の値に変換される。
【0034】
実際には、通常の機械1の製造サイクル中では、細菌の量をチェックする装置18は、あらかじめ定められた時間間隔で自動的に作動させられる。例えば、電子制御ユニット20の一部のユーザインターフェースを使用して設定し、出力として、タンク3および/またはサーキット4に含まれる製品中に、またはタンク3またはサーキット4から引き出される製品のサンプルの中に存在する細菌の量を示す、値「C」を提供する。
【0035】
値「C」は、例えば、グラフィカルインターフェースによってユーザに伝達されてもよく、および/または、値「C」は、製造を停止し、必要とあれば、機械の洗浄サイクルを開始する、機械の中央制御ユニットに送られる。
【0036】
より詳細には、検出された値「C」は、あらかじめ設定された参照値「R」または、参照領域「ΔR」と、制御ユニットで比較される。検出された値「C」があらかじめ設定された値を超えて、またはあらかじめ設定された参照範囲「ΔR」から外れる場合には、制御ユニットは、ユーザに警告するためにアラーム信号を発する、および/または搬送、処置サーキット4、および/またはタンク3、および/または供給手段11の洗浄サイクルを自動的に開始する。
【0037】
チェックが行なわれた後に、分析チャンバ21に含まれる一定量の製品は、チャンバ21から排出される。チャンバ21は、そこに蓄積されたいかなる細菌をも取り除き、チャンバ21に新しい測定の準備をさせるために、その後消毒されるのが好ましい。
【0038】
この目的のために、図2のみで略図示される消毒手段26aは、分析チャンバ21に動作上接続される。
【0039】
これらの消毒手段26aは、チャンバ21への蒸気、および/または洗浄流体の導入を可能する。消毒手段26aは、例えば、本出願の出願人と同じ出願人の、完全な説明を提供するために、全体が本出願に参照される、特許文献1で記載されている形式の手段である。
【0040】
搬送、処理サーキット4を洗浄する装置はまた、機械1の一部であるのが好ましい。装置は、図1だけに簡単に図示されて、その全体が符号27で示され、例えば、上述した特許文献1に記載される形式の装置である。
【0041】
洗浄装置27は、サーキットに洗浄流体を導入する手段28を有する。流体を導入する手段28は、洗浄流体源と接続する手段29を有し、ポンプ手段30の搬送入口で、バルブ手段31によって、タンク33に含まれる水および/または消毒流体を含む洗浄流体用の搬送パイプ32に接続されるポンプ手段30を有する。あるいは、バルブ手段31と矢印35で略示される水道水を接続するパイプ34があってもよい。流体導入手段は、また水および/または消毒液の加熱またはボイラー手段36と、加熱手段36をジョイント6での排出ポイント39と、管状要素13の搬送入口での第二の排出ポイント40にそれぞれ接続する第一と第二のパイプ37、38と、を有する。
【0042】
洗浄装置27は、タイミング手段43と加熱手段36の温度制御手段44と、を含む中央処理ユニット42を有するコントロール手段41を有する。
【0043】
中央処理ユニット42は、オペレータがデータを入力するのに使用するキーボード45から制御可能であり、出力として、バルブ手段31、ポンプ手段30、加熱手段36、第一のパイプ37に沿って配置されるバルブ46、第二のパイプ38に沿って配置されるバルブ47、パイプ5に沿って配置される別のバルブ48および最後にモータ9に接続される。
【0044】
細菌の量をチェックする装置18を制御する、電子制御ユニット20は、また細菌の量をチェックする装置18によって実行される分析に基づいて洗浄を自動的に制御するために、洗浄装置27に動作上接続される。機械1の中央制御ユニットは、電子制御ユニット20と中央処理ユニット42の両方と一体となるのが好ましい。
【0045】
図4は、アイスクリームを製造する機械1を図示し、図3で図示される機械1と、搬送、処理サーキット4が参照符号49の「泡立てし冷凍する」ユニットを有するという事実により、異なっている。泡立てし冷凍するユニットは、冷蔵ユニットに接続され、攪拌器を収容する冷凍シリンダーを有する。冷凍シリンダーは既知であるため図示しない、シリンダーの前側部分には、アイスクリームを供給する蛇口50がある。
【0046】
上記の実施形態では、分析チャンバ21は、泡立てし冷凍するユニット49、および/またはタンク3に、そして存在すればバルブ23とポンプ24に流体で連通する。
【0047】
あるいは、分析チャンバ21は、タンク3に配置されることが可能で、タンクの内側の壁に接続される。分析チャンバ21は、図11で図示され、以下で説明される形式のチャンバである。
【0048】
図6は、注入およびコーティングするクリーム、混色チョコレート、フルーツジャム、通常混合する食品、混合したアイスクリーム、ソースおよびこれらに類似した製品を、製造し、低温殺菌しおよび貯蔵する、機械1を示す。
【0049】
この場合には、搬送、処理サーキット4は、垂直軸3aを有し、蓋51で閉じられ、製品を攪拌するよう設計される攪拌器52を収容するタンク3を有する。機械1の前面には、タンク3から製品を供給する蛇口53がある。タンク3は、加工された製品を製造サイクルの終わりで機械に貯蔵することを可能にする図示されない冷蔵システムに加えて、調理用の高温を生成することを可能にする、既知の図示されない間接的な加熱装置を備えている。
【0050】
上記の実施形態では、分析チャンバ21は、図11を参照して以下で説明されるようなタンク3の内側に配置される。
【0051】
図7は、混合アイスクリームおよびこれに類似した製品を製造し、低温殺菌する別の機械1を図示する。
【0052】
この場合には、搬送、処理サーキット4は、垂直軸55を有し、透明な蓋56により上部が閉じられている、タンク54を有している。
【0053】
そのベース57でタンク54は全体を参照符号58で示されるキャップポンプを有する。キャップポンプは、既存の破線で略図示される、高温と低温の熱交換器60の周りの略円筒形のコンパートメント59の内側に収容される。ポンプ58は、製品を掻き回すように設計される、羽根61を有する攪拌器を有する。機械1の前方には、製品をタンク54から供給する蛇口62がある。
【0054】
上記の実施形態では、分析チャンバ21は、図11を参照して以下で説明されるようなタンク3の内側に配置される。
【0055】
図8〜10は、アイスクリームを製造する別の機械1を図示する。機械1は、実質的に平行六面体の形状を有するベース2を有する。ベース2の上部は、アイスクリームを作るために加工される、混合流体形式の基本製品を含むタンク3を支持する。タンク3は、混合物をあらかじめ定められた温度、特に約4℃に維持する、冷蔵システムのサーキット63に接続される。タンク3の下では、混合物がギアポンプ65で搬送される既知の形式の水平の、泡立てし冷凍するシリンダー64を支持するベース3は、タンク3に配置され、タンク3から混合物を引き出す吸引パイプ66を介してタンクに連通し、運搬パイプ67の手段により、混合物を泡立てし冷凍するシリンダー64の搬送入口68に送る。
【0056】
シリンダー64の内側には、製品が処理される混合ブレード69がある。混合ブレード69は、可変スピードモータユニット70によって、その軸の周りを回転するように駆動される。混合ブレード69は、泡立てし冷凍するシリンダー64の搬送出口の前面壁に取り付けられ、上述した供給手段11を形成する供給用蛇口71に向かって、そして供給用蛇口の中に、製品を押圧可能である。
【0057】
ポンプ65、吸引パイプ66、運搬パイプ67およびシリンダー64は、全体として上述した混合用の搬送、処置サーキット4を形成する。
【0058】
その実施形態に従って、分析チャンバ21は、供給手段11からあらかじめ定められた量を引き出すために、供給手段11と流体で連通している。
【0059】
特に、分析チャンバ21は、供給蛇口71に近接する機械1の前面に取り付けられる箱型の本体72によって区切られて、パイプ22により供給蛇口71に接続される(図9参照のこと)。箱型の本体72によって支持されるセンサ19は、チャンバ21の内側に加えられる。分析チャンバ21はまた、図示しない上述した加熱手段26を備えている。
【0060】
図11は分析チャンバ21を区切る箱型の本体72の別の実施形態を図示する。箱型の本体72は、例えば、図7の機械のタンク54の内側の壁に加えて、図3と6で図示される各々の機械1のタンク3の内側の壁3aに加えられてもよい。
【0061】
分析チャンバ21は、箱型の本体72の内側に作られ、発熱手段26を形成する発熱体によって取り囲まれる円筒形のパイプを有する。
【0062】
センサ19は、箱型の本体72の壁を介してパイプ21に挿入され、パイプ21の長手方向軸「X」に垂直に延びる。
【0063】
パイプ21は、箱型の本体72を収容するタンク3と流体で連通する、両端部21aを有する。
【0064】
パイプ21の両端部21aは、複数の可動壁73の手段により閉じることが可能である。図示される具体的なケースでは、複数の可動壁73は、適切な作動装置により指令が出されたときに、パイプ21の長手方向軸「X」に垂直な方向に沿って、スライドすることによって動かされる各々のピストンを有する。
【0065】
具体的な実施形態に関わらす、箱型の本体72と分析チャンバ21が、タンク3に挿入された場合には、チェックされた一定量の製品は取り除かれず、消毒処置を受けた後にタンク3の中に戻される。この目的のために、加熱手段26または更なる加熱手段が使用されるのが好ましく、まだ分析チャンバ21の中にある一定量の製品の温度を、低温殺菌を生じるのに十分な値(それ自体知られており、大体70〜80℃)とすることが可能である。
【0066】
一定量の製品をパイプ21に導き、タンク3に戻すことは、両端部21aの単なる開口部と、タンク3での製品の連続的な混合により、例えば、図6の混合器52、図7の混合器61または図10のポンプ65によって、達成される。
【0067】
図示されず、詳細に説明されない、他の実施形態によれば、開示された細菌の量をチェックする装置18は、また、他の食品工業の管理システム、例えば牛乳酪農セクターのシステムに導入されてもよい。その場合には、使用されるセンサー19および/または分析チャンバ21の数と、それらの位置およびそれらの構造は、システムの構造および格納タンクの大きさ、および/またはチェックされる製品が含まれ、通り抜けるパイプに依存する。
【0068】
詳細に説明された機械または、上述されたシステムに適用される、細菌の量をチェックする装置18は、また細菌の量とは別の、あるいは細菌の量に加えて、調理済み製品に存在し得る別のタイプの汚染物質をチェックするよう設計されてもよい。
【0069】
本発明は、あらかじめ設定された目的を達成し、大きな利点をもたらす。
【0070】
連続した機械の動作中に、機械で処理される混合物中の細菌の量を直接的に検出することの実現は、衛生的な調理済み食品を保証することを可能にする。
【0071】
更に、そのような検出は、オペレータの介入さえなしに、検出された細菌の量が許容される制限を越えたときには、機械の消毒機能の起動を可能にする。そのような自動化は、機械を本質的により安全にするだけでなく、機械の故障回数をわずかにし、製品管理を最適化し、コストを抑えることを可能にする。
【0072】
上述した発明は、工業用途に使用可能であり、その結果、本発明の範囲から逸脱することなしに、修正され、様々な方法を適用可能である。更に本発明の全ての詳細は、技術的な等価要素と置き換えることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1】消費者向けの流体および半流体食品を製造し供給する機械の本発明に係る一実施形態の略ブロック図である。
【図2】消費者向けの流体および半流体食品を製造し供給する機械の本発明に係る別の一実施形態の略ブロック図である。
【図3】本発明に係る一つの機械のいくつかの部分が切り取られて、他の部分が拡大された、略斜視図である。
【図4】本発明に係る別の一つの機械のいくつかの部分が切り取られて、他の部分が拡大された、略斜視図である。
【図5】図3の細部の拡大略図である。
【図6】本発明に係る別の機械の、いくつかの部分が切り取られて、他の部分が破線で描かれる、略斜視図である。
【図7】本発明にかかる更に別の機械の、いくつかの部分が切り取られて、他の部分が破線で描かれる、略側面図である。
【図8】本発明にかかる更に別の機械の斜視図である。
【図9】図8の機械のいくつかの部分が断面の上面図である。
【図10】図8の機械のいくつかの部分が断面の側面図である。
【図11】図1〜10で示される機械に適用可能な要素の断面図である。
【符号の説明】
【0074】
1 消費者向けの流体および半流体食品を製造し供給する機械
3 タンク
4 サーキット
5 第一のパイプ
6 ジョイント
8 ポンプ
10 基本製品
11 供給手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
消費者向けの食品の基本製品用のコンテナ、またはタンク(3)と、
前記基本製品用の搬送、処理サーキット(4)と、
前記搬送、処理サーキット(4)の搬送出口端部に配置される供給手段(11)と、を有する、消費者向けの流体および半流体食品を製造し供給する機械であって、
前記消費者向け食品中の細菌の量をチェックする装置(18)を更に有することを特徴とする、機械。
【請求項2】
前記チェックする装置(18)は、前記基本製品、および/または前記消費者向けの食品に機能上係合可能な少なくとも一つのセンサ(19)を有することを特徴とする、請求項1に記載の機械。
【請求項3】
前記少なくとも一つのセンサ(19)は、前記コンテナ、またはタンク(3)に取り付けられることを特徴とする、請求項2に記載の機械。
【請求項4】
前記少なくとも一つのセンサ(19)は、前記搬送、処理サーキット(4)に取り付けられることを特徴とする、請求項2に記載の機械。
【請求項5】
前記チェックする装置(18)は、
少なくとも一つの分析チャンバ(21)と、
あらかじめ定められた量の基本製品、および/または消費者向けの食品を引き出す手段と、
前記あらかじめ定められた量を、前記分析チャンバ(21)に配置し、または通り抜けさせる手段と、を有することを特徴とする、請求項2に記載の機械。
【請求項6】
前記少なくとも一つのセンサ(19)は、前記分析チャンバ(21)に取り付けられることを特徴とする、請求項5に記載の機械。
【請求項7】
前記分析チャンバ(21)は、前記あらかじめ定められた量を前記コンテナまたはタンク(3)から引き出すように、該コンテナまたはタンク(3)と流体で連通することを特徴とする、請求項5に記載の機械。
【請求項8】
前記分析チャンバ(21)は、前記コンテナまたはタンク(3)の内側に配置されることを特徴とする、請求項5に記載の機械。
【請求項9】
前記分析チャンバ(21)から、チェックされた前記一定量の製品が排出された後で、前記分析チャンバ(21)を消毒する手段(26a)を更に有することを特徴とする、請求項5に記載の機械。
【請求項10】
前記一定量の製品が前記タンク(3)に戻される前に、チェックされた前記一定量の製品を低温殺菌するように、前記分析チャンバ(21)に機能上接続される加熱手段(26)を更に有することを特徴とする、請求項8に記載の機械。
【請求項11】
前記分析チャンバ(21)は、前記あらかじめ定められた量を前記搬送、処理サーキット(4)から引き出すように、前記搬送、処理サーキット(4)に流体で連通することを特徴とする、請求項5に記載の機械。
【請求項12】
前記分析チャンバ(21)は、前記あらかじめ定められた量を前記供給手段(11)から引き出すように、前記供給手段(11)と流体で連通することを特徴とする、請求項5に記載の機械。
【請求項13】
前記少なくとも一つのセンサ(19)は、電気抵抗式であることを特徴とする、請求項2〜12のいずれか一項に記載の機械。
【請求項14】
細菌の複製スピードを上げるように、前記分析チャンバ(21)に機能上接続される加熱手段(26)を更に有することを特徴とする、請求項5〜13のいずれか一項に記載の機械。
【請求項15】
前記搬送、処理サーキット(4)は、冷蔵ユニットに接続され攪拌器を収容する冷凍シリンダーを有する、泡立てし冷凍するユニット(39)を有することを特徴とする、請求項1〜14のいずれか一項に記載の機械。
【請求項16】
前記分析チャンバ(21)は、前記泡立てし冷凍するユニット(39)に流体で連通することを特徴とする、請求項15に記載の機械。
【請求項17】
前記搬送、処理サーキット(4)、および/または前記タンク(3)、および/または前記供給手段(11)を洗浄する装置(27)を更に有することを特徴とする、請求項1〜16のいずれか一項に記載の機械。
【請求項18】
前記細菌の量をチェックする装置(18)は、前記チェックを制御する電子制御ユニット(20)を更に有することを特徴とする、請求項1〜17のいずれか一項に記載の機械。
【請求項19】
請求項17の機械であって、
前記電子制御ユニット(20)は、細菌の量をチェックする前記装置(18)によって実行される分析に基づき前記洗浄を自動的に制御するように、更に前記洗浄装置(27)に機能上接続されることを特徴とする、請求項18に記載の機械。
【請求項20】
消費者向けの食品の基本製品をコンテナ、またはタンク(3)に準備する段階と、
前記基本製品を搬送、処理サーキット(4)を介して、消費者向けの食品の供給手段(11)に搬送する段階と、を含む流体および半流体食品を製造し供給する方法であって、
前記消費者向けの食品の製造、および/または供給中に該消費者向け食品中の細菌の量をチェックする段階を更に含むことを特徴とする、方法。
【請求項21】
前記細菌の量のチェックは、自動的に実行されることを特徴とする、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記細菌の量のチェックは、あらかじめ定められた時間間隔で実行されることを特徴とする、請求項20または21に記載の方法。
【請求項23】
前記細菌の量のチェックは、前記消費者向けの食品の電気抵抗を検出することにより、実行されることを特徴とする、請求項20または21に記載の方法。
【請求項24】
前記消費者向けの食品の前記細菌の量をチェックする段階は、基本食品、および/または前記消費者向けの食品のあらかじめ定められた量を引き出して、分析チャンバ(21)に前記あらかじめ定められた量を配置し、または該あらかじめ定められた量を前記分析チャンバ(21)に通り抜けさせて、前記あらかじめ定められた量中の細菌の量を検出することにより、実行されることを特徴とする、請求項20〜23のいずれか一項に記載の方法。
【請求項25】
前記あらかじめ定められた量中の前記細菌の量を検出する段階は、あらかじめ定められた温度(T)に前記定められた量を加熱して細菌の複製スピードを上げる、段階を含むことを特徴とする、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記あらかじめ定められた温度(T)は、約20℃〜約38℃の間、好ましくは約34℃〜約38℃の間であることを特徴とする、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記細菌の量を示す値(C)を供給する段階と、
あらかじめ設定した参照値(R)と前記値(C)を比較する段階と、
前記細菌の量を示す前記値(C)が、前記あらかじめ設定した参照値(R)を越える場合に、アラーム信号を発する段階と、を更に含むことを特徴とする、請求項20〜26のいずれか一項に記載の方法。
【請求項28】
前記細菌の量を示す値(C)を供給する段階と、
あらかじめ設定参照値(R)と前記値(C)を比較する段階と、
前記細菌の量を示す前記値(C)が、前記あらかじめ設定した参照値(R)を越える場合に、
前記搬送、処理サーキット(4)、および/または前記タンク(3)、および/または前記供給手段(11)を自動的に洗浄する段階と、を更に含む請求項20〜27のいずれか一項に記載の方法。
【請求項29】
前記分析チャンバ(21)中のチェックされた前記一定量の製品を低温殺菌する段階と、
低温殺菌された前記一定量の製品を、前記タンク(3)中に戻す段階と、を更に含むことを特徴とする、請求項24に記載の方法。
【請求項30】
前記分析チャンバ(21)から、チェックされた前記一定量の製品を排出し、その後前記チャンバ(21)を消毒する段階を更に含むことを特徴とする、請求項24に記載の方法。
【請求項31】
前記分析チャンバ(21)に蒸気、および/または洗浄流体が導入されることにより、前記消毒が実行されることを特徴とする、請求項20〜30に記載の方法。
【請求項32】
食品産業、例えば牛乳乳製品産業およびこれに類似した製品産業の処理システムに適用されることを特徴とする、請求項20〜31のいずれか一項に記載の消費者向けの流体および半流体食品を製造する方法。
【請求項33】
別のタイプの汚染物質をチェックする装置(18)を更に有することを特徴とする、請求項1〜19のいずれか一項に記載の機械。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2008−220372(P2008−220372A)
【公開日】平成20年9月25日(2008.9.25)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2008−60819(P2008−60819)
【出願日】平成20年3月11日(2008.3.11)
【出願人】(506381245)アリ ソチエタ ペル アツィオニ (11)
【Fターム(参考)】