説明

液体クロマトグラフ装置及び液体クロマトグラフィー

【課題】様々な濃度の検体を用意した場合であっても、液体クロマトグラフィー用カラムにおいて高精度に測定対象成分を分離し、定量することができる液体クロマトグラフ装置を提供する。
【解決手段】分離用カラム16の上流側に検体が導かれる濃度測定装置17が設けられており、濃度測定装置17において、供給された検体の濃度が、分離用カラム16において分離するのに適した所定の濃度範囲外である場合に、検体5及び希釈液11の少なくとも一方の挿液量を変化させて希釈倍率を調製し、所定の濃度範囲の検体を分離用カラム16に所定の濃度範囲の検体が確実に供給される液体クロマトグラフ装置1。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばヘモグロビンなどの測定対象成分の分離を行うための液体クロマトグラフ装置及び液体クロマトグラフィーに関し、より詳細には、分離用カラムの上流側に検体濃度を調整する手段が設けられた液体クロマトグラフ装置及び液体クロマトグラフ装置を用いた液体クロマトグラフィーに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、液体クロマトグラフ装置を用いた液体クロマトグラフィーにより、様々な測定対象成分の分離及び測定が行われている。例えば、血液中のヘモグロビン類を測定する場合には、以下のような手順でヘモグロビン類の分離及び測定が行われている。先ず、全血を用意する。用意された全血に希釈液を加えて検体を得る。希釈液を加えることにより、検体濃度が調整され、かつ溶血される。このようにして、適当な濃度に調整され、かつ溶血された検体を得ることができる。この検体を液体クロマトグラフ装置の分離用カラムに送液することでヘモグロビン類の分離が行われる。その後、分離したヘモグロビン類の測定を行う。
【0003】
このような液体クロマトグラフィーによる分析方法は、例えば下記の特許文献1等に開示されている。
【特許文献1】特開2000−171454号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
液体クロマトグラフィーにより例えばヘモグロビン類を測定する場合、検体の濃度によっては測定精度が低下しがちであった。すなわち、液体クロマトグラフ装置に備えられている分離用カラムの性能には限界があり、あまり高い濃度の検体を送液すると、測定精度が低下するという問題があった。そのため、例えば、絶対検量線法や内部標準法を用いて測定対象成分の定量を行おうとした場合、測定対象成分を正確に定量することができないことがあった。
【0005】
本発明の目的は、上述した従来技術の欠点を解消し、様々な濃度の検体が用意された場合であっても、使用される分離用カラムの性能に応じた濃度範囲の検体を分離用カラムに供給して、液体クロマトグラフィーにより高精度に測定対象成分を分析することを可能とする液体クロマトグラフ装置及び該液体クロマトグラフ装置を用いた液体クロマトグラフィーを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る液体クロマトグラフ装置は、液体クロマトグラフィーにより検体中の測定対象成分の分析を行うための液体クロマトグラフ装置であって、測定対象成分を含む検体を供給する検体供給手段と、前記検体供給手段から検体が供給される第1の流路と、前記第1の流路に希釈液を供給するために前記第1の流路に接続された希釈液供給手段と、前記第1の流路において、前記検体供給手段及び希釈液供給手段よりも下流側に接続されている分離用カラムと、前記検体供給手段及び希釈液供給手段と、前記分離用カラムとの間において、前記第1の流路から分岐された第2の流路の流路と、前記第1の流路と前記第2の流路とを切換える流路切換手段と、前記第2の流路に接続されており、前記検体の濃度を測定するための濃度測定手段と、前記濃度測定手段により測定された検体濃度が所定の濃度範囲外の場合には、前記流路切換手段を検体が前記第2の流路に流れるように切換え、前記検体供給手段及び/または前記希釈液供給手段を駆動して検体濃度を所定の濃度範囲内とし、前記濃度測定手段により測定された検体濃度が予め定められた所定の濃度範囲にある場合に、前記流路切換手段を前記第1の流路に切換え、検体を前記分離用カラムに流して測定対象成分を分離させる制御手段とを備えることを特徴とする。
【0007】
上記濃度測定手段としては、好ましくは、光学的濃度測定装置が用いられる。光学的濃度測定装置としては、吸光度を測定する装置あるいは蛍光を測定する装置などを用いることができるが、いずれの場合においても、非接触で検体濃度を測定することができる。従って、濃度測定手段の構造を簡略化することができる。
【0008】
また、上記濃度測定手段としては、好ましくは、電気抵抗もしくは電気インピーダンスを測定することにより検体の濃度を測定する手段も用いられる。この場合には、第2の流路に電極を挿入するだけでよいだけでよいため、簡単な構造で検体濃度を測定することができる。
【0009】
本発明において、上記検体濃度を所定の濃度範囲内に調整するに際しては、希釈液供給手段を駆動して希釈液量を変化させて、検体濃度を調整してもよく、あるいは検体供給手段を駆動して検体供給量を変化させて、検体濃度を調整してもよい。また、これらの2種の手段を併用してもよい。
【0010】
本発明の液体クロマトグラフ装置では、様々な測定対象成分が分析されるが、測定対象成分がヘモグロビン類の場合、血液中のヘモグロビン類を高精度に分離し、測定することが可能となるので好ましい。
【0011】
本発明に係る液体クロマトグラフィーは、分離用カラムを備えた液体クロマトグラフ装置を用いて行うものであって、測定対象成分を含む検体の濃度を測定する工程と、前記検体の濃度が、分離用カラムの性能に応じた、予め定められた所定の濃度範囲外の場合に、前記検体を前記所定の濃度範囲内となるように調整する工程と、前記検体の濃度が前記の所定の濃度範囲内にある場合には、前記分離用カラムによって検体中の測定対象成分の分離を行う工程とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係る液体クロマトグラフ装置を用いることにより、検体供給手段から検体の濃度が分離用カラムにおいて測定するのに適した所定の濃度範囲外の場合には、本発明の液体クロマトグラフィーに従って検体供給手段及び/または希釈液供給手段からの検体及び/または希釈液の供給量が変化され、検体濃度が所定の濃度範囲内とされた状態で分離用カラムに供給される。従って、最初に用意される検体の濃度の如何に関わらず、検体中の測定対象成分を分離用カラムにおいて高精度に分離し、測定することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、図面を参照しつつ、本発明の具体的な実施形態を説明することにより、本発明を明らかにする。
【0014】
図1は本発明の一実施形態に係る液体クロマトグラフ装置の概略ブロック図である。
【0015】
液体クロマトグラフ装置1は、検体供給手段2として、検体吸引ノズル3及びポンプ4を有する。検体吸引ノズル3が、検体5が収納された検体容器13に挿入されている。ポンプ4を駆動することにより、検体吸引ノズル3から検体5が吸引され、第1の流路6に供給される。第1の流路6には、バルブ7を介して、ポンプ8及びノズル9が接続されている。ポンプ8及びノズル9が希釈液供給手段10を構成している。上記ノズル9の先端が希釈液11に挿入されている。希釈液11は、容器12に貯留されている。
【0016】
バルブ7は三方弁からなり、検体5及び希釈液11を第1の流路6の下流側に通過させるように構成されている。また、上記ポンプ4及びポンプ8の送液速度を変化させることにより、第1の流路6に供給される検体5と希釈液11との割合が変化される。すなわち、第1の流路6に供給される検体5の濃度を変化させることが可能とされている。
【0017】
本実施形態では、検体供給手段2が希釈液供給手段10よりも上流側に位置しているが、逆に、希釈液供給手段10を検体供給手段2よりも上流側に配置してもよい。
【0018】
第1の流路6では、上記検体供給手段2及び希釈液供給手段10よりも下流側において、流路切換えバルブ14が接続されている。流路切換えバルブ14において、第1の流路6から第2の流路15が分岐されている。すなわち、流路切換えバルブ14を切換えることにより、上流側から送液されてきた液体を、第1の流路6の下流側部分または第2の流路15に流すことができる。
【0019】
第1の流路6においては、流路切換えバルブ14よりも下流側に、分離用カラム16が接続されている。分離用カラム16では、検体が送液されてきた際に、液体クロマトグラフィーにより測定対象成分が分離される。分離用カラム16を通過した液体は、測定が行われた後に廃棄される。
【0020】
他方、第2の流路15には、濃度測定手段としての濃度測定装置17が接続されている。濃度測定装置17は、送液されてきた検体濃度を測定する適宜の分析装置からなる。本実施形態では、上記濃度測定装置17は、図2に示すように、光源17aと受光セル17bとを有する吸光度測定装置からなる。上記光源17aから照射される光が通過する測定する測定セル15aが、第2の流路15の一部に構成されている。
【0021】
吸光度測定装置に代えて、検体からの蛍光を測定する装置を用いてもよい。吸光度測定装置や蛍光を利用した測定装置のように光学的濃度測定装置を用いる場合、検体に対して非接触で測定を行うことができるため、流路の構造を簡略化することができる。
【0022】
もっとも、濃度測定装置としては、検体の電気抵抗やインピーダンスを測定することにより検体濃度を測定する装置を用いてもよい。その場合には、検体中に複数の電極を配置する必要がある。もっとも、電気抵抗やインピーダンスは簡単に測定することができるので、測定装置を小型化することができる。
【0023】
液体クロマトグラフ装置1では、上記ポンプ4、ポンプ8、流路切換えバルブ14、分離用カラム16及び濃度測定装置17を制御するために、これらに接続された制御装置18が備えられている。
【0024】
制御装置18によりこれらの各装置が駆動され、本発明に従って液体クロマトグラフィーにより様々な濃度の検体から測定対象成分を高精度に測定することができる。これを図3のフローチャートを参照しつつより具体的に説明することとする。
【0025】
なお、本実施形態では、検体として、血液検体を用い、該血液検体中のヘモグロビンの割合HbA1c(%)が測定される。本実施形態では、最初の検体として、全血にグッド(good)の緩衝液を添加し、200倍に全血を希釈し、溶血してなる検体を用意した。
【0026】
また、上記希釈液11として、同じくグッド(good)の緩衝液を用意した。
【0027】
先ず、図3のステップS1において、制御装置18により検体供給手段のポンプ4を駆動し、検体吸引ノズル3から検体を吸引し、第1の流路6に送液する。初期状態では、流路切換えバルブ14は、送液されてきた液体を第2の流路15に流すように設定されている。従って、送液されてきた検体5は、流路切換えバルブ14を経て第2の流路15に導かれる。そして、ステップS2において、制御装置18の指令により濃度測定装置17が駆動され、検体の濃度が測定される。得られた検体濃度が制御装置18に与えられる。
【0028】
制御装置18には、用いられる分離用カラム16に適した検体濃度範囲が所定の濃度範囲として予め記憶されている。この所定の濃度範囲は、用いる分離用カラム16に応じてユーザが予め制御装置18に入力し、記憶させておく。
【0029】
ステップS3において、制御装置18は、濃度測定装置17から与えられた検体の濃度が上記所定濃度範囲外か否かを判断する。
【0030】
測定された検体濃度が所定濃度範囲外である場合には、ステップS4において、制御装置18により測定された検体濃度を所定濃度範囲になるように希釈する希釈倍率が算出される。次に、ステップS5において、制御装置18は、上記希釈倍率を実現するようにポンプ4及び/またはポンプ8の送液速度を変化させ、希釈液11の注入量及び/または検体5の採取量を変化させる。このようにして、第1の流路6に、上記所定濃度範囲内の検体が供給されることになる。そして、ステップS2に戻り、検体濃度が再度濃度測定装置17で測定される。そして、測定された検体濃度が上記所定濃度範囲外である場合には、再度ステップS4、ステップS5を経てステップS2に戻ることとなる。
【0031】
他方、測定された検体濃度が上記所定濃度範囲内であった場合には、ステップS6において、制御装置18の指令に基づいて流路切換えバルブ14が切換えられる。その結果、流路切換えバルブ14の上流側から送液されてきた検体が第2の流路15ではなく、第1の流路6の下流側に、すなわち分離用カラム16に導かれる。そして、ステップS7において、分離用カラム16による分離・測定が行われる。
【0032】
従って、本実施形態の測定方法では、分離用カラム16に適した検体の濃度範囲、すなわち上記所定の濃度範囲内となるように、検体が自動的に希釈される。従って、分離用カラム16において、分離用カラムに適した濃度の検体が確実に供給されて液体クロマトグラフィーによる測定が行われる。よって、様々な検体を用意した場合であっても、分離用カラム16において測定対象成分を高精度に分離し、定量することが可能となる。
【0033】
次に、具体的な実験例につき説明する。
【0034】
図4は、上記液体クロマトグラフ装置1を用いた場合に検体から分離されたヘモグロビン類を示すクロマトグラムの一例を示す図である。
【0035】
周知のように、液体クロマトグラフィーでは、分離用カラムにおいて各成分が吸着されるが、成分毎に吸着力が異なり、溶出力の異なる分離液を分離用カラムに流すことにより、溶出力に応じて分離用カラムに吸着されていた各成分が溶出される。この溶出順序が成分によって異なるため、図4に示すクロマトグラムが得られる。そして、図4のクロマトグラムのピーク面積に応じて各成分を定量することができる。
【0036】
先ず、比較のために、通常の液体クロマトグラフ装置を用いて、検体A及び検体B中のヘモグロビンA1cの割合を測定した。検体A及び検体Bは、それぞれ異なる健常人から採取した全血である。使用した分離用カラムは、Merck社製、フラクトゲルSO3−(M)強カチオン交換体(40−90μm)、充填ステンレスカラム(φ30×100mm)である。検体A及び検体Bをそれぞれ下記の表1に示すように10倍、20倍、30倍、50倍、75倍、100倍、150倍及び200倍に希釈した複数種の検体溶液を作製した。この様々な希釈倍率の検体溶液を用い、ヘモグロビンA1c(HbA1c)の割合(%)を測定した。結果を表1及び図5に示す。
【0037】
表1及び図5から明らかなようように、検体Aでは、希釈倍率が30倍以上であれば、4.6〜4.62%の範囲であるのに対し、希釈倍率が20倍では、4.85%、希釈倍率が10倍では、5.21%と高くなっていることがわかる。検体Bでは、希釈倍率が75倍以上では、5.21%または5.22%とほぼ一定であるが、希釈倍率が50倍以下では、HbA1cの割合が5.52%、5.67%、5.94%、6.4%とかなり高くなっていることがわかる。
【0038】
従って、検体A及び検体Bのいずれの場合においても、比較的高倍率に希釈した場合には、ヘモグロビンA1cの割合が高精度に求められているが、希釈倍率が低い場合すなわち検体濃度が高い場合には、ヘモグロビンA1cの割合(%)が正しく求められておらず、高い値側にシフトしていることがわかる。
【0039】
よって、Merck社製ゲルを用いた上記分離用カラムを用いる場合、検体の希釈倍率は、75倍以上に設定することが望ましいことがわかる。その場合であれば、検体A及び検体Bのいずれにおいても、ヘモグロビンA1cの割合を高精度に測定し得ることがわかる。
【0040】
【表1】

【0041】
従って、上記実施形態の液体クロマトグラフ装置1において、分離用カラム16としてMerck社製ゲルを用いた上記分離用カラムを用いる場合、検体の所定の濃度範囲として、希釈倍率が75倍以上となる濃度範囲を設定しておけば、ヘモグロビンA1cの割合(%)を高精度にを求め得ることがわかる。
【0042】
なお、上記所定の濃度範囲は、分離用カラムの性能に応じて適宜設定すればよい。また、測定しようとする検体の種類を考慮して、分離用カラムにおいて高精度に測定される希釈倍率、すなわち所定の濃度範囲を設定することが好ましい。
【0043】
上記実施形態では、血液試料中のヘモグロビンA1cの割合を求めたが、本発明は、液体クロマトグラフィーを用いた様々な測定対象成分の測定に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明の一実施形態に係る液体クロマトグラフ装置の概略ブロック図である。
【図2】図1の実施形態の液体クロマトグラフ装置における濃度測定装置の一例を示す平面図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る液体クロマトグラフィーによる測定方法を説明するためのフローチャートである。
【図4】本発明の一実施形態において、血液試料から分離・測定される各ヘモグロビン類を説明するためのクロマトグラムを示す図である。
【図5】比較のために用意した従来の液体クロマトグラフ装置において、検体A及び検体Bを様々な希釈倍率で希釈してヘモグロビンA1c(%)を求めた結果を示す図である。
【符号の説明】
【0045】
1…液体クロマトグラフ装置
2…検体供給手段
3…検体吸引ノズル
4…ポンプ
5…検体
6…第1の流路
7…バルブ
8…ポンプ
9…ノズル
10…希釈液供給手段
11…希釈液
12…容器
13…検体容器
14…流路切換えバルブ
15…第2の流路
15a…測定セル
16…分離用カラム
17…濃度測定装置
17a…光源
17b…受光セル
18…制御装置
19…供給装置
21…溶離液供給装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体クロマトグラフィーにより検体中の測定対象成分の分析を行うための液体クロマトグラフ装置であって、
測定対象成分を含む検体を供給する検体供給手段と、
前記検体供給手段から検体が供給される第1の流路と、
前記第1の流路に希釈液を供給するために前記第1の流路に接続された希釈液供給手段と、
前記第1の流路において、前記検体供給手段及び前記希釈液供給手段よりも下流側に接続されている分離用カラムと、
前記検体供給手段及び前記希釈液供給手段と、前記分離用カラムとの間において、前記第1の流路から分岐された第2の流路の流路と、
前記第1の流路と前記第2の流路とを切換える流路切換手段と、
前記第2の流路に接続されており、前記検体の濃度を測定するための濃度測定手段と、
前記濃度測定手段により測定された検体濃度が所定の濃度範囲外の場合には、前記流路切換手段を検体が前記第2の流路に流れるように切換え、前記検体供給手段及び/または前記希釈液供給手段を駆動して検体濃度を所定の濃度範囲内とし、前記濃度測定手段により測定された検体濃度が予め定められた所定の濃度範囲にある場合に、前記流路切換手段を前記第1の流路に切換え、検体を前記分離用カラムに流して測定対象成分を分離させる制御手段とを備えることを特徴とする、液体クロマトグラフ装置。
【請求項2】
前記濃度測定手段が、光学的濃度測定装置である、請求項1に記載の液体クロマトグラフ装置。
【請求項3】
前記濃度測定手段が、電気抵抗もしくはインピーダンス測定により検体の濃度を測定する装置である、請求項1に記載の液体クロマトグラフ装置。
【請求項4】
前記検体濃度が所定の濃度範囲外の場合に、前記希釈液供給手段が駆動され、希釈液量を変化させることにより検体濃度が調整される請求項1〜3にいずれか1項に記載の液体クロマトグラフ装置。
【請求項5】
前記検体濃度が所定の濃度範囲外の場合に、前記検体供給手段が駆動され、検体供給量を変化させることにより検体濃度が調整される、請求項1〜3いずれか1項に記載の液体クロマトグラフ装置。
【請求項6】
前記測定対象成分がヘモグロビン類である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の液体クロマトグラフ装置。
【請求項7】
分離用カラムを備えた液体クロマトグラフ装置により検体中の測定対象成分の分離を行う液体クロマトグラフィーであって、
測定対象成分を含む検体の濃度を測定する工程と、
前記検体の濃度が所定の濃度範囲外の場合に、前記検体を前記所定の濃度範囲内となるように調整する工程と、
前記検体の濃度が前記の所定の濃度範囲内にある場合には、前記分離用カラムによって検体中の測定対象成分の分離を行う工程とを有することを特徴とする、液体クロマトグラフィー。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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