説明

液体センサ

【課題】沈殿物の干渉を受け難く、小型・軽量で小容量のタンク内に設置可能であり、タンク内の液体の下限レベル又は上限レベルを精度よく検知する。
【解決手段】本発明に係る液体センサ30は、基板34と、基板34の表面側に設けられる音波発信側電極37a,37b及び音波受信側電極38a,38bと、基板34の裏面側に設けられて音波発信側電極37a,37b及び音波受信側電極38a,38bと電気的に結合される内部電極39a,39bとを有し、音波発信側電極37a,37bから音波受信側電極38a,38bに伝搬する音波の位相差により液体の濃度を測定する表面弾性波素子31と、表面弾性波素子31に電気的に結合され、表面弾性波素子31が液体の所定濃度範囲外の濃度値を一定時間以上継続して検知した場合には液体が存在しないと判断する制御装置33と、を備えていることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体の有無を検知するための液体センサに関し、特に、タンク内に貯留された液体のレベルを検知するセンサとして機能する液体センサに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、タンク内に貯留された液体のレベルを検知するための液体センサとして、導光体を伝搬するセンシング光の光量変化から液面レベルを検出する光学式の液体センサ(例えば、特許文献1参照)や、液面の変化に応じて上下するフロートを利用して液面レベルを検出するフロート式の液体センサ(例えば、特許文献2参照)などが知られている。
【0003】
一方、従来、変圧器やフィルタとして、携帯電話やテレビ等に表面弾性波(Surface
Acoustic Wave:SAW)素子が利用されており、最近では、この表面弾性波素子を液体中の検体を検出するためのセンサとして使用したり(例えば、特許文献3参照)、或いは、液体の濃度センサとして使用したりする技術が提案されている(例えば、特許文献4参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−188951号公報
【特許文献2】特開平10−252134号公報
【特許文献3】特表2009−517682号公報
【特許文献4】特開2005−207737号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記した従来の光学式の液体センサでは、タンク内に沈殿物が発生した場合には正確な液体のレベルの検出ができないといった問題があった。
【0006】
また、上記した従来のフロート式の液体センサでは、タンク内にフロートを設置するためのスペースが必要なため、タンクの容量が小さい場合には設置できないといった問題があった。
【0007】
さらに、表面弾性波素子を利用したセンサは、液体中で使用することを前提としているため、タンク内の液体のレベルを検出することはできなかった。
【0008】
本発明は上記した課題を解決すべくなされたものであり、沈殿物などの干渉を受け難く、小型・軽量で小容量のタンク内に設置することができ、タンク内の液体の下限レベル又は上限レベルを精度よく検知することのできる液体センサを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記した目的を達成するため、本発明は、液体の有無を検知するための液体センサであって、基板と、該基板の表面側において表面弾性波伝搬領域を挟んでそれぞれ対向する位置に設けられる音波発信側電極及び音波受信側電極と、該音波発信側電極及び音波受信側電極との間で前記基板を挟むように前記基板の裏面側に設けられて前記音波発信側電極及び前記音波受信側電極と電気的に結合される内部電極と、を有し、前記音波発信側電極から前記表面弾性波伝播領域を経由して前記音波受信側電極に伝搬する音波の位相差により前記液体の濃度を測定する表面弾性波素子と、該表面弾性波素子に電気的に結合され、前記表面弾性波素子が前記液体の所定濃度範囲外の濃度値を一定時間以上継続して検知した場合には前記液体が存在しないと判断する制御装置と、を備えていることを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る液体センサは、前記液体を貯留するタンク内において前記音波発信側電極が前記音波受信側電極より下方に位置するように設けられ、前記液体の下限レベルを検知するセンサとして機能してもよい。
【0011】
さらに、本発明に係る液体センサは、前記液体を貯留するタンク内において前記音波発信側電極が前記音波受信側電極より上方に位置するように設けられ、前記液体の上限レベルを検知するセンサとして機能してもよい。
【0012】
さらにまた、本発明に係る液体センサには、前記タンクの外面の前記内部電極に対向する位置に外部電極が設けられ、該外部電極は前記内部電極と静電容量結合されているのが好ましい。
【0013】
さらに、前記液体はダイレクトメタノール燃料電池の燃料として使用される希釈されたメタノール溶液であってもよい。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、沈殿物などの干渉を受け難く、小型・軽量で小容量のタンク内に設置することができ、タンク内の液体の下限レベル又は上限レベルを精度よく検知することができる等、種々の優れた効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の実施の形態に係る液体センサを設置した燃料電池を示す模式図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る液体センサを示す平面図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る液体センサを示す断面図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る液体センサを拡大して部分的に示す断面図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る液体センサの作用を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。なお、以下の実施の形態では、本発明に係る液体センサをダイレクトメタノール燃料電池に設置した場合について例示して説明する。
【0017】
先ず、図1を参照しつつ、本発明の実施の形態に係る液体センサを設置したダイレクトメタノール燃料電池について説明する。ここで、図1は本発明の実施の形態に係る液体センサを設置した燃料電池を示す模式図である。
【0018】
本発明の実施の形態におけるダイレクトメタノール燃料電池10では、燃料タンク11に貯溜されたメタノール(例えば、メタノール50%水溶液)が燃料ポンプ12によって希釈タンク13へ搬送され、この希釈タンク13内で、水タンク14から水ポンプ15によって希釈タンク13に搬送された水により最適な濃度(例えば、メタノール5%水溶液)まで希釈される。そして、このように最適な濃度に希釈されたメタノールは、イオン交換樹脂16において不純物が除去され、循環ポンプ17によってセルスタック18の負極側へ送り込まれる。
【0019】
この時、セルスタック18の出力特性は、メタノール濃度に大きく影響されるため、メタノール水溶液の濃度は希釈タンク13内に設置される液体センサ30によって監視される。そして、この液体センサ30の測定結果に基づき、燃料ポンプ12及び水ポンプ15の駆動が制御され、燃料タンク11からメタノールが希釈タンク13内に供給されると共に水タンク14から水が希釈タンク13内へ供給され、希釈タンク13内のメタノール水溶液の濃度が最適濃度になるように調整される。
【0020】
一方、空気は、エアフィルタ21において空気中の不純物が除去され、コンプレッサ22によってセルスタック18の正極側へ圧送される。これにより、セルスタック18の負極にメタノールが供給されると共にセルスタック18の正極に空気が供給され、セルスタック18において電気化学反応が行われて電力が発生する。
【0021】
また、この時、セルスタック18の正極出口からは、未反応の空気と、電気化学反応により生成された水とが排出されるが、セルスタック18の運転温度が比較的高温であるため、生成された水の多くは水蒸気の状態となる。そこで、この水蒸気をセルスタック18の正極出口の未反応空気と共に熱交換器23へ導入し、冷却ファン24により、これらの未反応空気及び水蒸気を冷却し、水蒸気を凝集させて水の回収率を高めている。
【0022】
その後、このように熱交換器23により冷却された未反応空気及び水蒸気と、希釈タンク13から配管25を通って水タンク14に排出された二酸化炭素は、水タンク14内で混合され、排ガス触媒26によって有害成分が除去されて浄化された後、排ガス排出管27を通って大気中へ排出される。
【0023】
次に、本発明の実施の形態に係る液体センサ30について詳細に説明する。ここで、図2は本発明の実施の形態に係る液体センサを示す平面図、図3は本発明の実施の形態に係る液体センサを示す断面図、図4は本発明の実施の形態に係る液体センサを拡大して部分的に示す断面図、図5は本発明の実施の形態に係る液体センサの作用を示すフローチャートである。
【0024】
液体センサ30は、希釈タンク13の内側側面に沿って設けられる表面弾性波素子31と、希釈タンク13の外側側面に設けられる外部電極32と、外部電極32に電気的に接続される制御装置33とを備えて構成されている。
【0025】
表面弾性波素子31には、例えばタンタル酸リチウムや水晶などの圧電効果を示す材料により形成される矩形平板状の基板34が設けられており、基板34の表面側には、弾性表面伝搬領域35aが電極で覆われたショート経路36aと、弾性波伝搬領域35bに基板34の表面が露出するように開口46が形成されたオープン経路36bとの2つの経路が形成されている。
【0026】
表面弾性波素子31のショート経路36aには、基板34の表面側において表面弾性波伝搬領域35aを挟んでそれぞれ対向する位置に設けられる金製の音波発信側電極37a及び音波受信側電極38aと、音波発信側電極37a及び音波受信側電極38aとの間で基板34を挟むように基板34の裏面側に設けられる内部電極39aと、音波発信側電極37a及び音波受信側電極38aと内部電極39aとの間に形成されたスルーホール40を通って音波発信側電極37a及び音波受信側電極38aと内部電極39aとを結合する電気配線41aとが設けられており、音波発信側電極37a及び音波受信側電極38aはフッ素樹脂などの電極保護膜42によって被覆されている。
【0027】
また、表面弾性波素子31のオープン経路36bについても、前記ショート経路36aと同様に、金製の音波発信側電極37b及び音波受信側電極38b、内部電極39b、電気配線41bがそれぞれ設けられており、音波発信側電極37b及び音波受信側電極38bはフッ素樹脂などの電極保護膜42によって被覆されている。
【0028】
このような構成を備えた表面弾性波素子31は、図4に示されているように、基板34の周縁部(例えば、四隅)に設置される希釈タンク13と同一の樹脂材料製(例えば、ポリプロピレン製)の外れ止め部材43によって希釈タンク13の内側側面にメカニカル接合されることにより、或いは射出成形によって希釈タンク13と一体成形されることにより、希釈タンク13の内側側面に取り付けられる。
【0029】
この場合、表面弾性波素子31は、音波発信側電極37a,37bが音波受信側電極38a,38bより上方又は下方のいずれかに位置するように配置することが好ましい。すなわち、音波の発信条件を一定にするため、表面弾性波素子31をメタノールの下限レベルを検知するセンサとして使用する場合には、音波発信側電極37a,37bを音波受信側電極38aより下方に配置し、表面弾性波素子31をメタノールの上限レベルを検知するセンサとして使用する場合には、音波発信側電極37a,37bを音波受信側電極38a,38bより上方に配置するのが好ましい。
【0030】
また、外部電極32は、各内部電極39a,39bに対向する位置に配置され、各内部電極39a,39bとそれぞれ静電容量結合されている。なお、外部電極32と内部電極39a,30bとはインダクタンスを対向させて磁気結合されていてもよい。
【0031】
このような構成を備えた液体センサ30では、音波が音波発信側電極37a,37bから表面弾性波伝播領域35a,35bを経由して音波受信側電極38a,38bに伝搬する際に、ショート経路36aにおいて密度粘土積を測定すると共に、オープン経路36bにおいて誘電率及び導電率を測定し、この誘電率により希釈タンク13内のメタノールの濃度を測定し、導電率によりギ酸濃度を測定する。メタノールとギ酸を区別して測定することにより、ギ酸が混合することによる測定誤差の発生を防止し、希釈タンク13内のメタノール濃度を正確に測定することができる。
【0032】
このように液体センサ30で測定したメタノールの濃度値は外部電極32を経由して制御装置33に送出され、制御装置33では、図5のステップ1(S1)に示すように、前記測定した濃度値が、ダイレクトメタノール燃料電池10の燃料として最適な濃度の許容範囲(例えば、4.5〜5%)内にあるかどうかが判断される。この結果、前記測定した濃度値が前記許容範囲内にあると判断された場合には、前記ステップ1が繰り返される一方、前記測定した濃度値が前記許容範囲内にないと判断された場合には、次のステップ2(S2)に進む。
【0033】
このステップ2では、前記測定した濃度値が、ダイレクトメタノール燃料電池10の燃料の濃度として可能性のある限界濃度範囲(例えば、0〜50%)内にあるかどうかが制御装置33によって判断される。
【0034】
この場合、音波の位相差は音波の伝搬速度により影響を受け、この伝搬速度はメタノール溶液中と空気中とでは異なる(例えば、メタノール溶液中の伝搬速度は4,160m/s、空気中の伝搬速度は4,200m/s)ため、制御装置33は音波が音波発信側電極37a,37bから表面弾性波伝播領域35a,35bを経由して音波受信側電極38a,38bに伝搬する際の位相差を検出することにより、ダイレクトメタノール燃料電池10の燃料の濃度として可能性のある限界濃度範囲(例えば、0〜50%)内にあるかどうかを判断する。
【0035】
この結果、前記測定した濃度値が前記限界濃度範囲内にあると判断された場合には、次のステップ3(S3)に進み、前記測定した濃度値が希釈されたメタノールの基準濃度値(例えば、3%)より大きいかどうかが制御装置33によって判断される。
【0036】
この結果、前記測定した濃度値が前記基準濃度値より小さいと判断された場合には、制御装置33からの指令により燃料ポンプ12が駆動され(S4参照)、燃料タンク11からメタノールが希釈タンク13内に供給される一方、前記測定した濃度値が前記基準濃度値より大きいと判断された場合には、制御装置33からの指令により水ポンプ15が駆動され(S5参照)、水タンク14から水が希釈タンク35内へ供給され、希釈タンク13内のメタノール水溶液の濃度が最適濃度になるように調整される。
【0037】
また、前記ステップ2において、前記測定した濃度値が前記限界濃度範囲内にない(以下、「異常値」と言う。)と判断された場合には、制御装置33内のタイマー(図示省略)が時間Tの計測を開始し、制御装置33は、この異常値が一定時間(例えば、30秒間)継続して検知されたかどうかを判断する(S6参照)。この結果、前記異常値の状態が一定時間内で解消した場合には、表面弾性波素子31の表面弾性波伝播領域35aに気泡が付着したか或いは振動等により前記異常値が一時的に測定されたものと判断して前記ステップ1に戻り、以降、上記したステップと同様のステップが繰り返される。なお、表面弾性波素子31の表面弾性波伝播領域35aに気泡が付着しやすい場合には、希釈タンク13内に攪拌装置(図示せず)を設置することもできる。
【0038】
一方、前記ステップ6において、前記異常値が一定時間継続して検知された場合には、制御装置33は、表面弾性波素子31の表面弾性波伝播領域35aが液体中に無く、メタノール溶液が不足若しくは無くなったものと判断する。これにより、制御装置33は、燃料ポンプ12及び水ポンプ15にそれぞれ駆動指令を送出し、燃料タンク11からメタノールが希釈タンク13内に供給されると共に、水タンク14から水が希釈タンク13内へ供給され、希釈タンク13内のメタノール水溶液の濃度が最適濃度になるように調整される(S7参照)。
【0039】
なお、図1において二点鎖線で示すように、上記したメタノール溶液の下限レベル用液体センサ30とは別に、希釈タンク13内のメタノール溶液の上限レベルを検知する液体センサ30を、下限レベル用の液体センサ30より上方位置の希釈タンク13の内側側面に設置してもよい。この場合、上限レベル用の液体センサ30は、上述したように、音波発信側電極37a,37bが音波受信側電極38a,38bより上方に位置するように設置されるのが好ましい。
【0040】
上記したように本発明の実施の形態に係る液体センサ30は、希釈タンク13の内側側面に沿って取り付けられているため、希釈タンク13内に沈殿物が発生した場合でも沈殿物の影響を受けることなく正確に液体のレベルを検出することができる。
【0041】
また、メタノール溶液の濃度を測定するセンサをメタノールの上下限レベルを検知する液体センサ30として兼用していると共に液体センサ30自体が薄く・小型であるため、希釈タンク13の容量が小さい場合でも設置することができると共に、システムの簡素化を図ることができる。
【0042】
さらにまた、メタノール溶液に臨む表面弾性波素子31が金製であると共に、内部電極39a,39b、及び外部電極32はメタノール溶液に接触することがないため、金属イオンなどの不純物がメタノール溶液中に溶出したり、或いはメタノール溶液を介して電気が流れて感電や電気分解の問題が発生したりして燃料電池に悪影響を及ぼすおそれがない。
【0043】
さらに、弾性表面素子31と外部電極32との間の希釈タンク13の側面に電気配線を通すためのスルーホールを開ける必要がないため、このスルーホールを介して、希釈したメタノールが外部に漏出したり、或いは外部から不純物が内部に侵入したりすることがなく、ダイレクトメタノール燃料電池10に悪影響を与えるおそれもない。
【0044】
さらに、伝搬する表面弾性波は横波を使用しているので、レイリー波のようにメタノール溶液中に縦波を放出して信号が減衰してしまうがなく、液体センサ30の測定精度を向上させることができる。
【0045】
なお、上記した実施の形態の説明において、本発明の実施の形態に係る液体センサ30は、希釈タンク13の内側側面に沿って取り付けられているが、上記した取付位置に限定される趣旨ではない。
【0046】
また、上記した実施の形態では、液体センサ30をダイレクトメタノール燃料電池10の燃料であるメタノール溶液を貯留する希釈タンク13内に設置した場合について説明したが、これは単なる例示に過ぎず、本発明に係る液体センサは、他のタイプの燃料電池、或いは燃料電池以外の機器に使用される液体や気体の有無を検出するセンサとしても適用可能であることは言う迄もない。
【符号の説明】
【0047】
10 ダイレクトメタノール燃料電池
13 希釈タンク
30 液体センサ
31 表面弾性波素子
32 外部電極
33 制御装置
34 基板
35a,35b 表面弾性波伝搬領域
37a,37b 音波発信側電極
38a,38b 音波受信側電極
39a,39b 内部電極

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体の有無を検知するための液体センサであって、
基板と、該基板の表面側において表面弾性波伝搬領域を挟んでそれぞれ対向する位置に設けられる音波発信側電極及び音波受信側電極と、該音波発信側電極及び音波受信側電極との間で前記基板を挟むように前記基板の裏面側に設けられて前記音波発信側電極及び前記音波受信側電極と電気的に結合される内部電極と、を有し、前記音波発信側電極から前記表面弾性波伝播領域を経由して前記音波受信側電極に伝搬する音波の位相差により前記液体の濃度を測定する表面弾性波素子と、
該表面弾性波素子に電気的に結合され、前記表面弾性波素子が前記液体の所定濃度範囲外の濃度値を一定時間以上継続して検知した場合には前記液体が存在しないと判断する制御装置と、
を備えていることを特徴とする液体センサ。
【請求項2】
前記液体を貯留するタンク内において前記音波発信側電極が前記音波受信側電極より下方に位置するように設けられ、前記液体の下限レベルを検知するセンサとして機能する請求項1に記載の液体センサ。
【請求項3】
前記液体を貯留するタンク内において前記音波発信側電極が前記音波受信側電極より上方に位置するように設けられ、前記液体の上限レベルを検知するセンサとして機能する請求項1又は2に記載の液体センサ。
【請求項4】
前記タンクの外面の前記内部電極に対向する位置に外部電極が設けられ、該外部電極は前記内部電極と静電容量結合されている請求項2又は3に記載の液体センサ。
【請求項5】
前記液体はダイレクトメタノール燃料電池の燃料として使用される希釈されたメタノール溶液である請求項1〜4のいずれか1の請求項に記載の液体センサ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−220858(P2011−220858A)
【公開日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−90784(P2010−90784)
【出願日】平成22年4月9日(2010.4.9)
【出願人】(000002082)スズキ株式会社 (3,196)
【Fターム(参考)】