説明

液体中のアンモニア除去方法及び除去装置

【課題】バイオマスのガス化に伴う排水処理工程や設備を簡略化する。
【解決手段】アンモニアガス化工程では、バイオマスを加圧熱水により分解することで得られ、アンモニアが溶け込んだ熱水成分と燃料ガスとを含んだ分解物に強アルカリを加えて、熱水成分中のアンモニアをガス化する。分離工程では、アンモニアガス化工程後の気液混合物を、ガス化したアンモニアと燃料ガスとを含有する気体成分と、アンモニアが除去された液体成分とに分離する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体中のアンモニア除去方法及び除去装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、植物又はその廃材、家畜排泄物、生ゴミ、食品廃棄物、下水汚泥等のバイオマスを原料としたエネルギー変換技術が開発されている。このようなエネルギー変換技術としては、例えば、加圧熱水によりバイオマスを分解して、燃料ガスを生成するバイオマスガス化方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
このバイオマスガス化方法では、バイオマスに含まれる窒素に由来して、アンモニアを含有する排水が発生する。アンモニアを含有する排水は、環境保護の観点から、法令に基づいて定められた基準を満たすように浄化して放流する必要がある。そこで、このバイオマスガス化方法では、例えば、発生した排水の温度及びpHを上昇させ、排水中のアンモニアをガス化して分離するアンモニアストリッピング(例えば、特許文献2参照)等の排水処理を行うことが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−274013号公報
【特許文献2】特開2009−67904号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、排水に対してアンモニアストリッピングを行う場合、排水を加熱する工程や、ガス化したアンモニアを排水から分離する工程等が別途必要となる。このため、前述した方法では、排水処理の工程や設備が大掛かりとなり、排水処理コストが嵩む虞があった。
【0006】
本発明は係る課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、排水処理工程や設備を簡略化することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するため本発明は、窒素を含有するバイオマスを加圧熱水により分解した際に生じる液体からアンモニアを除去するアンモニア除去方法であって、前記バイオマスの分解により得られ、アンモニアが溶け込んだ熱水成分と燃料ガスとを含んだ分解物に強アルカリを加え、前記熱水成分中のアンモニアをガス化して除去するアンモニアガス化工程と、前記アンモニアガス化工程後の気液混合物を、前記ガス化したアンモニアと前記燃料ガスとを含有する気体成分と、前記アンモニアが除去された液体成分とに分離する分離工程と、を行うことを特徴とする。
【0008】
この方法によれば、バイオマスの分解で生じた分解物に強アルカリを加えてアンモニアガス化工程を行うため、熱水成分に溶け込んだアンモニアを容易にガス化できる。また、このアンモニアガス化工程を分離工程よりも前段で行うことにより、分離工程において、ガス化したアンモニアを燃料ガスと共に気体成分として扱える。よって、液体中のアンモニアを除去するために別途、加熱工程や分離工程等を行う必要がなく、排水処理の工程や設備の簡略化が図れる。ひいては、排水処理コストの低減化が可能となる。
【0009】
また、前記アンモニアガス化工程では、前記熱水成分に水酸化ナトリウムを加えることにより前記アンモニアをガス化し、前記分離工程の後に、前記液体成分に塩酸を加えて中和する中和工程を行うことが好ましい。このようにすると、中和によって液体成分中に生じる塩は塩化ナトリウムとなり、環境負荷の少ない排水とすることができる。
【0010】
また、前記バイオマスの分解後に、前記熱水成分の温度を、前記アンモニアのガス化が生じる温度であって、前記熱水成分の沸点より低い温度に調整することが好ましい。このようにすると、アンモニアガス化工程において、熱水成分の熱を利用して効率よくアンモニアのガス化を行えると共に、分離工程において水蒸気が気体成分に含まれてしまうことを抑えられる。よって、バイオマスから燃料ガスを効率よく生成できる。
【0011】
また、本発明に係る液体中のアンモニア除去装置は、窒素を含有するバイオマスを加圧熱水により分解することで得られ、アンモニアが溶け込んだ熱水成分と燃料ガスとを含んだ分解物に強アルカリを加え、前記熱水成分中のアンモニアをガス化するアンモニアガス化部と、前記アンモニアガス化部において生じた気液混合物を、前記ガス化したアンモニアと前記燃料ガスとを含有する気体成分と前記アンモニアが除去された液体成分とに分離する分離部と、を備えたことを特徴とする。
【0012】
この装置によれば、液体中のアンモニアを除去するために別途、熱源や分離装置等を備える必要がなく、装置の小型化や簡素化、排水処理コストの低減化が可能となる。
【0013】
本発明の他の特徴については、添付図面及び本明細書の記載により明らかとなる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、バイオマスのガス化に伴う排水処理の工程や設備を簡略化できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本実施形態に係るバイオマスガス化システムの構成例を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
<<<バイオマスガス化システムについて>>>
図1を参照しつつ、本実施形態に係るバイオマスガス化システム1について説明する。バイオマスガス化システム1は、例えば鶏糞等の窒素を含むバイオマスと、水と、非金属系触媒とが供給されることにより、水素、メタン、二酸化炭素等を主成分とする燃料ガスを生成する。尚、非金属系触媒とは、反応機器等の腐食劣化を引き起こさずに、バイオマスの分解反応の触媒として作用するものであり、例えば、活性炭、ゼオライト、これらの混合物等が挙げられる。本実施形態では非金属系触媒として、平均粒径が約20μm程度の活性炭を用いることとする。
【0017】
例示したバイオマスガス化システム1は、バイオマス分解部10(分解部)と、pH調整器20(アンモニアガス化部)と、気液分離器30(分離部)と、ガスタンク40と、冷却中和部50とを備えている。
【0018】
<<<バイオマス分解部について>>>
まず、バイオマス分解部10について説明する。
バイオマス分解部10は、攪拌器110と、供給ポンプ120と、第1熱交換器130と、前処理反応器140と、スラリー供給装置150と、第2熱交換器160と、加熱器170と、ガス化反応器180と、減圧器190とを備えている。
【0019】
攪拌器110は、バイオマスの種類、量、含水率等に応じて調整された混合比で、バイオマスと、水と、活性炭とを混合する。尚、攪拌器110では、混合物中のバイオマスを略均一な大きさ(好ましくは平均粒径が500μm以下、より好ましくは平均粒径が300μm以下)に破砕する。
【0020】
供給ポンプ120は、攪拌器110で得られた攪拌混合物を前処理反応器140に移送する。尚、供給ポンプ120と前処理反応器140との間には、第1熱交換器130が介在している。
【0021】
第1熱交換器130は、前処理反応器140に供給される前の攪拌混合物と、前処理反応器140から排出されるスラリー体とを熱交換させる。これによって、前処理反応器140の前段において、スラリー体の熱を利用して攪拌混合物を予熱することができる。
【0022】
前処理反応器140は、攪拌混合物中のバイオマスを加圧熱水処理により分解し、低分子化する。具体的には、前処理反応器140は、攪拌混合物中の水を、例えば、1.0MPaの圧力及び179.8℃の温度の条件で加圧熱水とし、この加圧熱水の加水分解作用と、活性炭の触媒作用とによりバイオマスを低分子に分解する。これにより、バイオマスを、活性炭と共に水に懸濁させることができるため、前処理反応器140は、攪拌混合物を流動性の高いスラリー体にして排出できる。また、このようなスラリー体とすることで、バイオマスと活性炭との接触効率等を高め、バイオマスの反応性を向上させることができる。
【0023】
尚、本実施形態では、反応効率及び省エネルギーの観点から、温度及び圧力の条件を前述のように設定し、加圧熱水処理によりバイオマスを分解することとした。しかし特にこれに制限されるものではなく、温度を100℃〜250℃の範囲内、圧力を0.1MPa〜4MPaの範囲内として、熱水処理又は加圧熱水処理によりバイオマスを分解するのであればよい。
【0024】
スラリー供給装置150は、前処理反応器140で生成されたスラリー体を、第1熱交換器130、第2熱交換器160、加熱器170を夫々介して、ガス化反応器180に移送する。尚、スラリー供給装置150は、スラリー体を移送できる装置であれば特に制限されるものではなく、例えば、高圧ポンプやモーノポンプなどを用いることができる。
【0025】
第2熱交換器160は、加熱器170に供給される前のスラリー体と、ガス化反応器180から排出される生成物とを熱交換させる。これにより第2熱交換器160は、スラリー体を、ガス化反応器180におけるガス化反応に必要な温度付近まで予熱する。
【0026】
加熱器170は、スラリー体を加熱して、第2熱交換器160の予熱において不足する分の熱を補う。
【0027】
ガス化反応器180は、前処理反応器140によって低分子化された、スラリー体中のバイオマスを、超臨界水による加圧熱水処理によって、更にガス化するまで分解する。具体的には、ガス化反応器180は、スラリー体中の水を、例えば、25MPaの圧力及び600℃の温度の条件で超臨界水とし、この超臨界水の加水分解作用と、活性炭の触媒作用とにより、バイオマスを分解してガス化する。これによって、25MPaの圧力、600℃の温度を有し、燃料ガス、灰分(バイオマスの分解後に残る無機物質等)、超臨界水、活性炭等を含む混合物(分解物)が生成する。
【0028】
このようにバイオマス分解部10では、水中でバイオマスを分解して燃料ガスを生成するため、含水率の高いバイオマスに対しても、乾燥等の前処理工程が不要であり、エネルギー的、経済的な負担を低減することができる。
【0029】
尚、本実施形態では、ガス化反応器180において、加圧熱水処理を行うための温度及び圧力の条件を、反応効率や機器への負担などを考慮して前述のように設定したが、22.1MPa以上の圧力であって、374℃以上の温度であれば特に制限されるものではない。
【0030】
ガス化反応器180の分解生成物は、第2熱交換器160におけるスラリー体との熱交換によって冷却され、例えば100℃の温度に調整される。これにより、この分解生成物中の超臨界水は、熱水に相転移し、バイオマスの窒素成分に由来するアンモニアと、灰分と、活性炭とを主に含有する熱水成分になる。つまり、ガス化反応器180での分解生成物は、第2熱交換器160を通過することによって、25MPaの圧力及び100℃の温度を有し、燃料ガスと熱水成分とを含む混合物になる。
【0031】
減圧器190は、第2熱交換器160を介したガス化反応器180の分解生成物を減圧し、25MPaの圧力から、例えば0.3MPaの圧力になるように調整する。これにより、高圧状態の燃料ガスによる危険性を防止することができる。尚、減圧器190は、例えばキャピラリーチューブ等の既存の減圧器を用いることができる。
【0032】
以上より、バイオマス分解部10は、0.3MPaの圧力で100℃の温度の、燃料ガスと熱水成分とを含む分解生成物を排出する。
【0033】
<<<分解生成物の処理部について>>>
次に、バイオマス分解部10から排出された分解生成物の処理部、すなわちpH調整器20、気液分離器30、ガスタンク40、冷却中和部50について説明する。
【0034】
pH調整器20は、分解生成物に、水酸化ナトリウムを加えて、熱水成分中のアンモニアをガス化する。アンモニアは、次式に示すようにアンモニアガス(NH)とアンモニウムイオン(NH)との平衡状態として熱水成分中に存在している。
NH+OH NH
【0035】
熱水成分に強アルカリである水酸化ナトリウムを加えてpHを上昇させると、すなわち水酸化物イオンを増加させると、前述の平衡が右側に移行し、熱水成分中のアンモニウムイオンをアンモニアガスとすることができる。アンモニアガスの熱水成分に対する溶解度は、熱水成分の温度が高いほど低い。ここで、熱水成分の温度は、バイオマス分解部10によって100℃に調整されているため、アンモニアガスを熱水成分中から容易に放散させてガス化できる。
【0036】
また、熱水成分の圧力は、100℃の温度においても沸騰しないように、バイオマス分解部10によって大気圧より高い圧力(0.3MPa)に調整されているため、熱水成分中からの水蒸気の放散が抑えられる。
【0037】
よって、pH調整器20では、熱水成分の熱を利用してアンモニアをガス化し、燃料ガスとアンモニアとを主成分とする気体成分を生成することができる。
【0038】
尚、本実施形態にかかるpH調整器20では、コスト面やアルカリ廃水の処理にかかる環境負荷等を考慮して、水酸化ナトリウムを加えてアンモニアをガス化している。しかし、特にこれに制限されるものではなく、例えば水酸化カリウム等、アンモニアよりも強いアルカリ性の物質を加えることにより、アンモニアをガス化してもよい。
【0039】
気液分離器30は、pH調整器20から排出された気液混合物を、気体成分(アンモニア及び燃料ガス)と、液体成分(水酸化ナトリウム水溶液、灰分、活性炭等を含む混合液)とに分離する。これにより、燃料ガスと同時にアンモニアも、液体成分と分離することができる。尚、気液分離器30は、例えばセパレータ等の既存の気液分離器を用いることができる。
【0040】
ガスタンク40は、気液分離器30において分離した気体成分を回収し貯える。尚、燃料ガスと共に回収したアンモニアは、燃料ガスと共に燃料として燃焼してもよい、または、例えば硫酸に吸収させて硫酸アンモニウム等として回収してもよい。
【0041】
冷却中和部50は、気液分離器30において分離した液体成分を常温付近まで冷却する。また、冷却中和部50は、冷却した液体成分に塩酸を加え、水酸化ナトリウムによりアルカリ性となっている液体成分を中和する。この中和によって生じる塩は塩化ナトリウムである。よって、冷却中和部50により、液体成分をより環境負荷の少ない排水(塩化ナトリウム水溶液、灰分、活性炭等を含む混合液)にすることができる。
【0042】
尚、バイオマスガス化システム1は、この排水に含まれる活性炭を回収して再利用するために、排水から活性炭を分離する触媒分離部(不図示)を備えていてもよい。
【0043】
<<<バイオマスのガス化について>>>
次に、バイオマスガス化システム1によるバイオマスのガス化について説明する。
前述の説明からも判るように、このバイオマスガス化システム1では、まず、バイオマス分解部10において、活性炭を触媒とした加圧熱水処理によりバイオマスを分解する分解工程を行う。この分解工程では、攪拌器110により混合したバイオマス、水、活性炭を、ガス化反応器180等により加圧熱水処理し、得られた分解生成物の温度及び圧力を第2熱交換器160及び減圧器190によって調整する。
【0044】
次に、pH調整器20にて分解生成物に水酸化ナトリウムを加え、熱水成分中のアンモニアをガス化するアンモニアガス化工程を行う。尚、分解工程では、分解生成物の圧力を高圧ガスの危険性が抑えられる圧力とし、その圧力下において熱水成分が沸騰しない範囲内で、アンモニアガス化工程の反応効率が高められる高温度に分解生成物の温度を調整することが好ましい。これにより、アンモニアガス化工程において、アンモニアを効率よくガス化できると共に、燃料成分に水蒸気が含まれることを抑えられる。
【0045】
次に、気液分離器30にて、アンモニアガス化工程により得られた気液混合物を気体成分と液体成分とに分離する分離工程を行う。これにより、分解生成物から、燃料ガス及びアンモニアを回収できる一方で、アンモニアが除去された後の液体成分を分離できる。この液体成分に対して、冷却中和部50による冷却工程及び中和工程を行うことにより、常温程度の温度を有し、塩化ナトリウム水溶液と、灰分と、活性炭とを主成分とする排水が得られ、環境負荷の少ない状態にして放流することができる。
【0046】
<<<まとめ>>>
以上説明したように、本実施形態に係るバイオマスガス化システム1では、バイオマスガス化部10からの分解生成物の熱と、pH調整器20によるアンモニアガス化工程と、気液分離器30による分離工程とによって、分解生成物を、燃料ガス及びアンモニアを含む気体成分と、アンモニアが除去された液体成分とに分離することができる。これにより、排水からアンモニアを除去するための排水処理工程を別途に行う必要がなく、工程や設備の簡略化が図れる。その結果、排水処理のコストを低減することができる。
【0047】
===その他の実施形態について===
前述した実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく変更、改良されると共に、本発明にはその等価物も含まれる。
【0048】
例えば、本実施形態に係るバイオマスガス化システム1では、バイオマス分解部10を備えることとしたが、アンモニアを含有する熱水成分と燃料ガスとの混合物を排出するものであれば特にこれに限定されるものではない。
【0049】
また、本実施形態に係るバイオマスガス化システム1では、バイオマス分解部10において、0.3MPaの圧力で100℃の温度を有する分解生成物を得ることとしたが、特にこれに限定されるものではない。分解生成物は、アンモニアのガス化が促進される温度であって、熱水成分が沸騰しない温度になるように調整されれば良い。
【0050】
また、本実施形態に係るバイオマスガス化システム1では、減圧器190の後段にpH調整器20を備えることとしたが、減圧器190の前段にpH調整器20を備えることとしてもよい。
【0051】
また、本実施形態に係るバイオマスガス化システム1における冷却中和部50では、塩酸を加えることにより、液体成分を中和したが、その他の酸を用いて中和を行ってもよい。
【符号の説明】
【0052】
1…バイオマスガス化システム、10…バイオマス分解部、20…pH調整器、30…気液分離器、40…ガスタンク、50…冷却中和部、110…攪拌器、120…供給ポンプ、130…第1熱交換器、140…前処理反応器、150…スラリー供給装置、160…第2熱交換器、170…加熱器、180…ガス化反応器、190…減圧器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
窒素を含有するバイオマスを加圧熱水により分解した際に生じる液体からアンモニアを除去するアンモニア除去方法であって、
前記バイオマスの分解により得られ、アンモニアが溶け込んだ熱水成分と燃料ガスとを含んだ分解物に強アルカリを加え、前記熱水成分中のアンモニアをガス化して除去するアンモニアガス化工程と、
前記アンモニアガス化工程後の気液混合物を、前記ガス化したアンモニアと前記燃料ガスとを含有する気体成分と、前記アンモニアが除去された液体成分とに分離する分離工程と、
を行うことを特徴とする液体中のアンモニア除去方法。
【請求項2】
前記アンモニアガス化工程では、前記熱水成分に水酸化ナトリウムを加えることにより前記アンモニアをガス化し、
前記分離工程の後に、前記液体成分に塩酸を加えて中和する中和工程を行うことを特徴とする請求項1に記載の液体中のアンモニア除去方法。
【請求項3】
前記バイオマスの分解後に、前記熱水成分の温度を、前記アンモニアのガス化が生じる温度であって、前記熱水成分の沸点より低い温度に調整することを特徴とする請求項1又は2に記載の液体中のアンモニア除去方法。
【請求項4】
窒素を含有するバイオマスを加圧熱水により分解することで得られ、アンモニアが溶け込んだ熱水成分と燃料ガスとを含んだ分解物に強アルカリを加え、前記熱水成分中のアンモニアをガス化するアンモニアガス化部と、
前記アンモニアガス化部において生じた気液混合物を、前記ガス化したアンモニアと前記燃料ガスとを含有する気体成分と前記アンモニアが除去された液体成分とに分離する分離部と、
を備えたことを特徴とする液体中のアンモニア除去装置。

【図1】
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【公開番号】特開2012−200654(P2012−200654A)
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−66573(P2011−66573)
【出願日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【出願人】(504136568)国立大学法人広島大学 (924)
【出願人】(000211307)中国電力株式会社 (6,505)
【出願人】(301021533)独立行政法人産業技術総合研究所 (6,529)
【出願人】(592148878)株式会社東洋高圧 (49)
【出願人】(596133119)中電プラント株式会社 (101)
【Fターム(参考)】