説明

液体噴射装置、液体噴射ヘッド

【課題】フィルターのフィルター面が水平面に対して傾斜するように配置されている液体
噴射装置において、フィルター部に気泡が停留している場合であっても、フィルターの下
流側の液体の流速の低下を抑えることができる液体噴射装置を提供すること。
【解決手段】フィルター面26Aを水平面に対して傾斜するように配置されているインク
ジェットプリンター1であって、フィルター26の上流側の面に面する開口部34を有す
るインク導入部29と、フィルター26に下流側の面に面する開口部39を有するインク
供給部30とを有し、開口部34は、開口部39よりも広い開口面積であると共に、開口
部34の内側に開口部39を配置することができる形状であり、開口部34と開口部39
とは、開口部34の最上部33Bが開口部39の最上部37Bよりも上方に配置されてい
ることとする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体噴射装置および液体噴射ヘッドに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、液体噴射装置として、紙への印刷に適したインクジェットプリンターが広く知ら
れている。インクジェットプリンターは、インクを噴射するための微小なノズルを有する
インク噴射ヘッドが備えられ、このインク噴射ヘッドにより印刷用紙に対してインクを噴
射し、印刷用紙に画像を印刷する構成になっている。
【0003】
また、インク噴射ヘッドには、インクカートリッジ内に貯留されるインクがインク流路
を通して供給される構成になっている。また、インク流路中には、インク中に含まれる異
物がノズルに流れないように捕獲するためのフィルターが備えられている。このフィルタ
ーは、インク中の異物のほか、インク中に混入した気泡をもトラップしてしまう。そして
、トラップされた気泡はフィルターの手前(インクの流れの上流側)において経時的に成
長を続ける。気泡は、非常に大きく成長した状態で、比較的容易にフィルターを通過して
噴射不良を招くことがある。そこで、特許文献1に開示されるように、定期的にあるいは
適宜にこのような気泡をインクと共に強制的に排出するいわゆる回復動作が必要となって
いる。
【0004】
【特許文献1】特開2007−313703号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、インクジェットプリンターの中には、インクジェットプリンターの設置スペ
ースを小さくするために、印刷用紙を水平面に対して傾斜させて搬送する構成のものがあ
る。一方、インク噴射ヘッドのノズル形成面は、印刷用紙の紙面に対して平行に配置され
る。そのため、印刷用紙が水平面に対して傾斜して搬送されるインクジェットプリンター
では、インク噴射ヘッドが印刷用紙の紙面に併せて傾斜(ノズル形成面が水平面に対して
傾斜)されて配置されることになる。インク噴射ヘッドが傾斜して配置されることで、フ
ィルターのフィルター面が水平面に対して傾斜されることになる。
【0006】
フィルター面が傾斜して配置されると、フィルターに捕獲された気泡が傾斜方向の上方
に偏倚し、インク流路の内側面のフィルターを保持する部分に気泡が停留することがある
。そして、この停留した気泡とインク流路の内側面との間は、インクが流れ難くなり、フ
ィルターの後方(インクの流れの下流側)において、インクの流速が低下することがある
。フィルターの後方においてインクの流速が低下すると、回復動作に費やす時間が長くな
ったり、また、排出するインクの量が増えるといった問題がある。
【0007】
そこで、本発明は、フィルターのフィルター面が水平面に対して傾斜するように配置さ
れている液体噴射装置において、フィルター面に気泡が停留している場合であっても、フ
ィルターの下流側の液体の流速の低下を抑えることができる液体噴射装置を提供すること
を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述の課題を解決するため、液体供給源から液体噴射ノズルに液体を供給する液体流路
にフィルターを備え、フィルターがフィルター面を水平面に対して傾斜するように配置さ
れている液体噴射装置であって、フィルターの上流側の面に面する第1開口部を有する第
1流路形成体と、フィルターに下流側の面に面する第2開口部を有する第2流路形成体と
を有し、第1開口部は、第2開口部よりも広い開口面積であると共に、第1開口部の内側
に第2開口部を配置することができる形状であり、第1開口部と第2開口部とは、第1開
口部の最上部が第2開口部の最上部よりも上方に配置されていることとする。
【0009】
このように液体噴射装置を構成することで、フィルターのフィルター面が水平面に対し
て傾斜するように配置されている液体噴射装置において、フィルター部に気泡が停留して
いる場合であっても、フィルターの下流側の液体の流速の低下を抑えることができる。
【0010】
上記発明に加えて、液体噴射装置は、第1開口部の開口形状は、円形または楕円形であ
り、第2開口部の開口形状も、円形または楕円形であることが好ましい。
【0011】
このように液体噴射装置を構成することで、第1開口部の上部に溜まる気泡を、第1開
口部の上方に集めることができる。また、第2開口部の開口形状を円形に構成することで
、吸引動作の実行時に、気泡を、第2開口部の上方に動き難い状態で保持し易くなる。ま
た、気泡と第1開口部の周縁との間、および気泡と第2開口部の周縁との間を流れるイン
クの流れに淀みを発生し難くすることができる。
【0012】
上記発明に加えて、液体噴射装置は、第1流路形成体の内側面は、少なくとも最上部か
ら上流側に向かう部分において、フィルターとの間の間隔が連続的に広くなる斜面を有す
ることが好ましい。
【0013】
このように液体噴射装置を構成することで、吸引動作前においては、第1開口部の上部
に気泡を集め易い。また、上流側に向かうに連れてフィルター面と内側面との間の間隔が
広くなるため、気泡がフィルター面に沿って下方に移動する際に、気泡の上流側(フィル
ター面から離れる方向)への変形が許容され易い。そのため、吸引動作を実行したときに
、気泡を下方にスムーズに移動することができる。
【0014】
上述の課題を解決するため、液体供給源から液体噴射ノズルに液体を供給する液体流
路にフィルターを備え、フィルターがフィルター面を水平面に対して傾斜するように配置
されている液体噴射ヘッドであって、フィルターの上流側の面に面する第1開口部を有す
る第1流路形成体と、フィルターに下流側の面に面する第2開口部を有する第2流路形成
体とを有し、第1開口部は、第2開口部よりも広い開口面積であると共に、第1開口部の
内側に第2開口部を配置することができる形状であり、第1開口部と第2開口部とは、第
1開口部の最上部が第2開口部の最上部よりも上方に配置されていることとする。
【0015】
このように液体噴射ヘッドを構成することで、フィルターのフィルター面が水平面に対
して傾斜するように配置されている液体噴射ヘッドにおいて、フィルター部に気泡が停留
している場合であっても、フィルターの下流側の液体の流速の低下を抑えることができる

【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るインクジェットプリンターの外観を示す斜視図である。
【図2】図1に示すインクジェットプリンターの内部構造の概略を左側から見た構成を示す概略構成図である。
【図3】図1に示すインクジェットプリンターに使用される記録ヘッドの全体構成を示す斜視図である。
【図4】記録ヘッドの側面図である。
【図5】インク流路を図3に示す切断線A−Aで切断したときの構成を斜め前方から見た図であり、インク流路の概略構成を示す断面斜視図である。
【図6】非吸引動作時において気泡がフィルターに捕獲されている状態を示す図である。
【図7】非吸引動作時において気泡がフィルターに捕獲されている状態を左方向から見た図である。
【図8】非吸引動作時において気泡がフィルターに捕獲されている状態を前方から見た図である
【図9】吸引動作時において気泡がフィルターに捕獲されている状態を示す図である。
【図10】吸引動作時において気泡がフィルターに捕獲されている状態を左方向から見た図である。
【図11】吸引動作時において気泡がフィルターに捕獲されている状態を前方から見た図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
(実施の形態)
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明をする。
【0018】
(プリンターの全体構成)
図1は、本発明の実施の形態に係る液体噴射装置としてのインクジェットプリンター(
以下、プリンターと記載する。)1の外観を示す斜視図である。図2は、プリンター1の
内部構造の概略を左側から見た構成を示す概略構成図である。以下の説明において、図1
および図2に示す矢印X方向を前方(前側)とし、その反対方向を後方(後側)とし、矢
印Y方向を下方(下側)とし、その反対方向を上方(上側)とする。また、後方から前方
に向かって右手側を右方(右側)、左手側を左方(左側)とする。
【0019】
プリンター1は、記録媒体として、帯状の記録用紙Pがロール状に巻かれたロール体2
が収容され、このロール体2から引き出された記録用紙Pに記録を行うことが可能な構成
となっている。プリンター1は、ロール体2が収容されるロール体収容部3と、ロール体
収容部3に収容されたロール体2から記録用紙Pを下方に引き出しながら搬送する紙送り
機構4と、液体噴射ヘッドとしての記録ヘッド5(図2参照)から記録用紙Pに対しイン
クを噴射することで記録を行う記録機構6と、記録ヘッド5のメンテナンスを行うメンテ
ナンス機構7と、ロール体2から引き出された記録用紙Pの後側を支持するガイド板8(
図2参照)等を備え、これらの各機構部が外装筐体9内に収容されている。外装筐体9の
下部には脚部10が備えられ、プリンター1は、この脚部10により床面等に設置され使
用される。
【0020】
ロール体収容部3は、プリンター1の上部に配置され、その下方に紙送り機構4と記録
機構6が配置されている。記録用紙Pは、紙送り機構4によりロール体2から下方に向け
てやや前方に引き出され、ガイド板8に後面をガイドされた状態で下方に向かって搬送さ
れる。すなわち、記録用紙Pは、水平面に対して前方に向けて傾斜している状態で、下方
に向けて搬送される。そして、搬送される記録用紙Pに対して記録機構6により記録が行
われる。記録機構6により記録が行われた記録用紙Pは、紙送り機構4による搬送により
、外装筐体9の下部に形成される図示を省略する排出口から外部に排出される。
【0021】
ロール体2は、硬質の筒体11の周りに記録用紙Pが巻き回された構成となっている。
ロール体収容部3には、筒体11の左右の開口部から筒体11の内側に挿入され、ロール
体2をロール体収容部3内に支持する左右一対のロール支持軸12R、12Lが備えられ
ている。左側のロール支持軸12Lには、ギア列13を介して回転手段としてのロール体
モーター14が連結されている。一方、右側のロール支持軸12Rは、プリンター1に対
して自由回転可能とされている。したがって、ロール体モーター14を駆動することによ
り、ロール支持軸12Lが回転し、ロール体2は、ロール支持軸12R,12Lに支持さ
れた状態で、ロール支持軸12R,12Lと共に回転することとなる。
【0022】
紙送り機構4は、ロール体収容部3から引き出された記録用紙Pを下方に向けて搬送し
、そして排出口(図示省略)から排出する役目を担う。紙送り機構4は、図示を省略する
紙送りモーターにより回転駆動される紙送りローラー15と、この紙送りローラー15に
圧接して従動回転する従動ローラー16を備えている。ロール体2から引き出された記録
用紙Pは、紙送りローラー15と従動ローラー16との間に挟み込まれ、紙送りローラー
15の回転を受けて下方に向けて搬送される。
【0023】
記録機構6は、液体噴射ヘッドとしての記録ヘッド5と、記録ヘッド5へのインクの供
給源であるインクカートリッジ17と、記録ヘッド5が取り付けられるキャリッジ18と
、キャリッジ18の左右方向(主走査方向)への移動をガイドするキャリッジガイド軸1
9等を備えている。記録ヘッド5とインクカートリッジ17とはインク供給チューブ20
(図3、図4参照。図1、図2においては図示省略。)により接続され、インク供給チュ
ーブ20を介してインクカートリッジ17から記録ヘッド5にインクが供給される。キャ
リッジ18は、図示を省略するキャリッジモーターにより左右方向に往復動する図示を省
略するタイミングベルトを介してキャリッジガイド軸19に沿って左右方向に往復移動す
ることができるように構成されている。キャリッジ18に取り付けられている記録ヘッド
5は、キャリッジ18と一体に左右方向に移動する。そして、記録ヘッド5の左右方向へ
の移動と、紙送り機構4による記録用紙Pの上方から下方への移動とにより、記録ヘッド
5を記録用紙Pの所定位置に移動させ、所定のタイミングでインクの噴射を行うことで記
録用紙Pに対して記録を行う。
【0024】
記録用紙Pを上述したように、水平面に対して前方に傾斜させ上方から下方に向けて搬
送するようにプリンター1を構成することで、プリンター1の設置スペースを小さくする
ことができる。このように、記録用紙Pを水平面に対して傾斜させて搬送することに伴い
、記録ヘッド5を、ノズル形成面21(図3、図4参照)が印刷面に対して平行に対向す
るように配置する必要がある。つまり、記録ヘッド5のノズル形成面21が、水平面に対
して傾斜するように配置される。
【0025】
また、図1に示すように、キャリッジ18の移動方向の一端側(本実施の形態に係るプ
リンター1においては右端側)、すなわち、記録用紙Pが至らない非印刷領域には、メン
テナンス機構7が配置されている。メンテナンス機構7は、記録ヘッド5のノズル22(
図4参照)から、インク流路23(図5等参照)内に対して吸引を行うことができるよう
に構成されている。
【0026】
メンテナンス機構7は、記録ヘッド5のノズル22が形成されるノズル形成面21に密
着してノズル22の開口を封止(キャッピング)することができるキャップ24と、ゴム
等で形成された板状部材であるワイパブレード25とを備えている。キャップ24にはポ
ンプ(図示省略)が連通され、ポンプを駆動することでキャップ24内を吸引することが
できるように構成されている。つまり、メンテナンス機構7は、キャップ24によりノズ
ル形成面21を封止した状態で、ポンプ(図示省略)を駆動し、キャップ24内に負圧を
発生させ、ノズル22からインクを吸引する、いわゆる吸引動作(回復動作)を行うこと
ができる。この吸引動作により、ノズル22内に詰まった増粘したインクやインク内に混
入している気泡を強制的に外部に排出することができる。ワイパブレード25は、ノズル
形成面21に付着したインクを払拭する際に用いられる。
【0027】
(記録ヘッド5の構成について)
次に、図3から図11を参照して記録ヘッド5の構成について説明する。図3は、記録
ヘッド5の全体構成を示す斜視図であり、図4は、記録ヘッド5を側面から見た構成を示
す側面図である。また、図5は、インクをノズル22に供給するインク流路23を図3に
示す切断線A−Aで切断したときの構成を斜め前方から見た図であり、インク流路23の
概略構成を示す断面斜視図である。図6は、非吸引動作時において気泡がフィルター26
に捕獲されている状態を示す図である。図7は、図6に示す状態を左方向から見た図であ
り、ケース体27については一部が断面図として示されている。図8は、非吸引動作時に
おいて気泡がフィルター26に捕獲されている状態を前方から見た図である。そして、図
9は、吸引動作時において気泡がフィルター26に捕獲されている状態を示す図である。
図10は、図9に示す状態を左方向から見た図であり、ケース体27については一部が断
面図として示されている。図11は、吸引動作時において気泡がフィルター26に捕獲さ
れている状態を前方から見た図である。
【0028】
記録ヘッド5は、図3および図4に示すように、ケース27と、ケース27の後面側(
記録用紙P側)に備えられる4つのインク噴射部28と、ケース27の前面側に備えられ
る第1流路形成体としての4つのインク導入部29とを有している。また、記録ヘッド5
は、図5等に示すように、第2流路形成体としてのインク供給部30およびフィルター2
6を有している。インク供給部30およびフィルター26は、4つのインク導入部29に
それぞれ備えられている。インク導入部29とインク供給部30とは、フィルター26を
介して互いに連通し、インク導入部29およびインク供給部30によりインク流路23が
形成されている。なお、以下の説明において、インク導入部29側のインク流路23を導
入流路23Aと記載し、また、インク供給部30側のインク流路23を供給流路23Bと
記載する。
【0029】
インク導入部29は、インク供給チューブ20を介してインクカートリッジ17に接続
されている。インクカートリッジ17は、各インク噴射部28にそれぞれ対応して4つ備
えられ、4つのインクカートリッジ17には、それぞれ、たとえばブラック、シアン、マ
ゼンタ、イエロのインクが貯留されている。したがって、記録ヘッド5は、各インクカー
トリッジ17からインク供給チューブ20を介して各インクカートリッジ17に対応する
インク導入部29に所定色のインクが導入される。導入されたインクは、フィルター26
を通過し、さらに、インク供給部30内を通りインク噴射部28に供給される。そして、
インク噴射部28のノズル形成面21に形成されるノズル22から外部に噴出される。な
お、インク噴射部28は、たとえば、圧電素子の駆動により、インクをノズル22から噴
射することができる構成となっている。
【0030】
(インク導入部29の構成)
インク導入部29は、ケース27の前面に対して取り付けられている。インク供給部3
0およびフィルター26はケース27内に配置されている。インク導入部29は、インク
供給チューブ20に接続される管部31と、管部31の後端に接続され前方から後方に向
かって内径が拡大する内側面32を有する拡大部33とを有する。拡大部33の後端縁3
3A(図5参照)の内側は、第1開口部としての開口部34(図5参照)として形成され
ている。開口部34は、円形(開口部34の中心線S2の方向から見た形状)を呈してい
る。インク導入部29は、開口部34がノズル形成面21に対して平行となるように配置
されている。
【0031】
上述したように、プリンター1において、記録ヘッド5は、ノズル形成面21が水平面
に対して傾斜するように配置されている。したがって、ノズル形成面21に対して平行に
配置されている開口部34も、水平面に対して傾斜して配置されている。また、管部31
はノズル形成面21に対して直交する方向に延設されている。すなわち、管部31および
開口部34は、管部31の中心線S1および開口部34の中心線S2が、それぞれノズル
形成面21に対して直交するように設けられている。
【0032】
管部31は、開口部34に対して、中心線S1が中心線S2の鉛直方向下方となるよう
に配置されている。つまり、管部31は、中心線S1が、開口部34の中心線S2よりも
鉛直方向下方の位置となるように拡大部33に接続されている。このため、インク導入部
29は、拡大部33が、管部31に対して上方に大きく競り出るように構成されている。
そして、開口部34(後端縁33A)の中で最も高い位置となる最上部33Bは、中心線
S1および中心線S2を含む平面上に位置している。
【0033】
拡大部33の内側面32は、後端縁33Aから中心線S1に向かって、フィルター26
の上面であるフィルター面26Aとの間隔が連続的に広くなる形状になっている。また、
内側面32は、図5および図6に示すように、中心線S1と中心線S2とを通る平面と交
差する部分となる傾斜部32Aと傾斜部32Bとにおいて、傾斜部32Aに比べて傾斜部
32Bの方が、フィルター面26Aとの間隔が広くなる割合(フィルター面26Aに対す
る傾斜角)が大きく設定されている。すなわち、傾斜部32Aと傾斜部32Bとは、それ
ぞれ水平面に対する傾斜角が異なり、後端縁33A側に位置する傾斜部32Aの方が、管
部31側に位置する傾斜部32Bに比べて水平面に対する角度が大きくなっている。つま
り、拡大部33の内側面32は、全体として後方に向かって反る形状となっている。
【0034】
また、内側面32は、傾斜部32Aおよび傾斜部32Bの部分は、直線状となっている
。そして、内側面32の周縁(拡大部33の後端縁33A)から中心線S1(管部31)
に向かう方向における水平面に対する角度の変化は、傾斜部32Aおよび傾斜部32Bの
部分において最も大きく、内側面32の下側ほど小さくなっている。そして、開口部34
(後端縁33A)の中で最も低い位置となる最下部33Cと中心線S1とを通る平面と交
差する部分である傾斜部32Cにおいて、角度の変化が無い状態になっている。すなわち
、傾斜部32Cは直線上となっている。
【0035】
(インク供給部30の構成)
インク供給部30は、ケース27の内部に形成されている。ケース27は、インク導入
部29との接続箇所において内部に充実部35(図5、図6、図7等参照)を有し、この
充実部35にインク供給部30が形成されている。ケース27は、成型や溶着に適するよ
うにアロイ化された材料である変性PPE(modified PolyPhenyle
ne Ether)等の樹脂や、樹脂にガラス素材等を混ぜ込んだ混合材料等から形成さ
れている。そして、インク供給部30は、ケース27の成形時にケース27と共に成型に
より形成される。
【0036】
インク供給部30は、前方から後方に向かって内径が縮小する内側面36を有する縮小
部37と、この縮小部37の後端部に接続しインク噴射部28に連通する流路部38とを
有する。内側面36は、後方に向かって凹む曲面形状となっている。インク噴射部28に
は、流路部38とノズル22とを連通する図示を省略するキャビティ部やリザーバ部を有
するインク流路が設けられている。縮小部37の前端縁37Aの内側は、第2開口部とし
ての開口部39として形成されている。開口部39は、円形(開口部34の中心線S3の
方向から見た形状)を呈している。
【0037】
開口部39は、ケース27の前面部に形成され、開口部34と同様に、ノズル形成面2
1に対して平行に配置されている。すなわち、開口部39は、水平面に対して傾斜するよ
うに配置されている。また、流路部38はノズル形成面21に対して直交する方向に延設
されている。すなわち、開口部39および流路部38は、開口部34の中心線S3および
流路部38の中心線S4が、それぞれノズル形成面21に対して直交するように設けられ
ている。
【0038】
開口部39は、流路部38に対して、中心線S3が中心線S4の鉛直方向下方となるよ
うに配置されている。つまり、流路部38は、中心線S4が、開口部39の中心線S3よ
りも上方の位置となるように縮小部37に接続されている。このため、インク供給部30
は、縮小部37が流路部38に対して下方に大きく競り出るように構成されている。そし
て、開口部39(前端縁37A)の中で最も高い位置となる最上部37B、および開口部
39(前端縁37A)の中で最も低い位置となる最下部37Cは、中心線S3および中心
線S4を含む平面上に位置している。
【0039】
(フィルター26の構成)
フィルター26は、金属線をメッシュ状に編み込んで構成される部材であり、インク導
入部29とインク供給部30との間に配置される。つまり、フィルター26の前側にはイ
ンク導入部29の開口部34が臨み、フィルター26の後側にはインク供給部30の開口
部39が臨んでいる。フィルター26は、開口部39の前側に配置されケース27に対し
て取り付けられ、また、インク導入部29も、開口部34がフィルター26の前方に位置
するようにケース27の前面に対して取り付けられる。したがって、フィルター26は、
フィルター面26Aがノズル形成面21に対して平行に、すなわち、水平面に対して傾斜
して配置されている。
【0040】
導入流路23A(インク導入部29)から記録ヘッド5に導入されたインクは、フィル
ター26を通過して供給流路23B(インク供給部30)側に流れる。フィルター26は
、導入流路23Aから、供給流路23Bに流れるインクに含まれる異物等を捕獲(トラッ
プ)する役割を果たす。なお、インク導入部29が開口部34側において拡大され、また
、インク供給部30も開口部39側において拡大されているのは、フィルター26の有効
面積を大きくすることで、フィルター26を通過するインクの流動抵抗(損失水頭)を低
減するための配慮である。
【0041】
(開口部34と開口部39の大小および配置等について)
拡大部33の開口部34の開口面積と形状は、開口部34の内側に縮小部37の開口部
39を配置することができる開口面積と形状に構成されている。また、インク導入部29
とインク供給部30とは、開口部34の最下部33Cと開口部39の最下部37Cとが一
致するように配置されている。したがって、縮小部37の前端縁37Aと拡大部33の後
端縁33Aとの間(前端縁37Aの外側と後端縁33Aの内側との間)には、開口部34
と開口部39と開口面積の大小差によって形成される領域40が形成される。この領域4
0は、上方に向かうほど面積が広くなる(下方に向かうほど面積が狭くなる)略円弧状の
形状を呈している。
【0042】
また、フィルター26の前方には拡大部33の内側面32と領域40とに囲まれる空間
41が形成される。この空間41は、後端縁33Aから中心線S1に向かうに連れて、連
続的にフィルター面26Aと内側面32との間の間隔が広くなるように形成され、中心線
S1を通る平面における断面形状が略楔型(鋭角の三角形)を呈している。また、空間4
1を含む空間であって、開口部34と内側面32とに囲まれた空間42についても、後端
縁33Aから中心線S1に向うに連れて、連続的にフィルター面26Aと内側面32との
間の間隔が連続的に広くなるように形成され、中心線S1に近いほど前方に向けて膨出し
た形状となっている。なお、管部31は流路部38よりも下方に配置されている。また、
縮小部37とフィルター26とに囲まれる空間43は、中心線S4に近いほど後方に向け
て深く凹む曲面形状となっている。
【0043】
(インクの流れについて)
次に、図6から図11を参照して、気泡がフィルター26に捕獲されている状態で吸引
動作を実行したときのインク導入部29からインク供給部30へのインクの流れについて
説明する。図6から図8は、吸引動作を開始する前における気泡Tの状態を示す。図9か
ら図11は、吸引動作を実行している際における気泡Tの状態とインクの流れを示す。
【0044】
導入流路23A(インク導入部29)から供給流路23B(インク供給部30)へ流れ
るインクの中に含まれる気泡のうち、フィルター26に捕獲された気泡は、図6から図8
に示す気泡Tのように、導入流路23Aの一部である空間41の上方に溜まる。空間41
の周縁部41Aは、フィルター面26Aと拡大部33の後端縁33Aとが接する部分に沿
う部分であり、中心線S2を中心とする略円環状を呈している。また、内側面32は、後
端縁33Aの側ほど、フィルター面26Aとの間隔が狭くなるように構成されている。気
泡は、インクに比べて比重が低いため、空間41の高い方向に向かって移動する。そのた
め、空間42内の気泡は、図6から図8に示すように気泡Tとして、空間41の周縁部4
1Aの最も高い位置の側、すなわち、開口部34の最上部33Bの側に集まるように溜ま
る。
【0045】
図6から図8に示すように気泡Tが空間41の最も高い位置の側に集まった状態で、吸
引動作を開始すると、図9から図11に示すように、気泡Tは、フィルタ面26Aに沿っ
て下方に向けて移動させられる。吸引動作を開始すると、導入流路23A側と供給流路2
3B側との間に生じる圧力差によって、導入流路23A(空間42)内のインクはフィル
ター26を通過して供給流路23B(空間43)側に流れる。そして、気泡Tもインクの
流れと共に一部がフィルター26を通過して導入流路23Aから供給流路23B側に移動
し、次第にその大きさが小さくなっていく。
【0046】
また、導入流路23Aから供給流路23B側へのインクの流れにより、空間41の最も
高い位置側に集まるように溜まっていた気泡Tは、フィルター面26Aに沿って下方に引
っ張られる。その結果、図9から図11に示すように、気泡Tは、気泡Tの上面部がイン
ク供給部30の前端縁37Aに沿う位置に変位する。そのため、気泡Tの上面部と前端縁
37Aとの間に、たとえば、矢印Fで示すように、導入流路23A側から供給流路23B
側へのインクの流れが発生する。つまり、プリンター1のように、フィルター26のフィ
ルター面26Aが水平面に対して傾斜するように記録ヘッド5が配置される構成であって
も、気泡Tの上面部側に前端縁37Aとの間にインクの流れを発生させることができ、供
給流路23B側におけるインクの流速の低下を抑えることができる。
【0047】
開口部39の開口形状は円形となっている。そのため、吸引動作の実行時に、気泡Tを
、開口部39の最上部37Bに対して動き難い状態で保持し易い。また、気泡Tの表面は
曲面状となるため、開口部34および開口部39を円形とすることで、気泡Tと後端縁3
3Aとの間、および気泡Tと前端縁37Aとの間を流れるインクの流れに淀みが発生し難
い。
【0048】
さらに、空間41は、周縁部41A(拡大部33の後端縁33A)から中心線S1に向
かうに連れて、フィルター26のフィルター面26Aと内側面32との間の間隔が連続的
に広くなるように形成され、中心線S1を通る平面における断面形状が略楔型(鋭角の三
角形)を呈している。そのため、上述したように吸引動作前においては、空間41に気泡
Tを集め易い。一方、中心線S1に向かうに連れてフィルター面26Aと内側面32との
間の間隔が広くなるため、気泡Tがフィルター面26Aに沿って下方に移動する際に、気
泡Tの後方(フィルター面26Aから離れる方向)への変形が許容される。そのため、吸
引動作を実行したときに、気泡Tを下方にスムーズに移動することができる。
【0049】
(実施の形態の主な効果)
上述のように本実施の形態に係る液体噴射装置としてのプリンター1は、液体供給源と
してのインクカートリッジ17の側から液体噴射ノズルとしてのノズル22に液体として
のインクを供給する液体流路であるインク流路23中にフィルター26を備え、フィルタ
ー26がフィルター面26Aを水平面に対して傾斜するように配置されている。そして、
プリンター1のインク流路23は、フィルター26の上流側、すなわち、フィルター26
にインクが流れ込む側の面に面する第1開口部としての開口部34を有する第1流路形成
体としてのインク導入部29と、フィルター26の下流側、すなわち、フィルター26か
らインクが流れ出る側の面に面する第2開口部としての開口部39を有する第2流路形成
体としてのインク供給部30とを有し、開口部34は、開口部39よりも広い開口面積で
あると共に、開口部34の内側に開口部39を配置することができる形状であり、開口部
34と開口部39とは、開口部34の中で最も高い位置となる最上部33Bが開口部39
の中で最も高い位置となる最上部37Bよりも上方に配置されている。
【0050】
このようにプリンター1を構成することで、吸引動作を開始する前に、フィルター26
の上部に溜まっている気泡Tを、吸引動作の実行によりフィルター面26Aに沿って下方
に移動し、気泡Tの上面部がインク供給部30の開口部39の周縁に沿う位置に変位させ
ることができる。そのため、導入流路23Aから供給流路23Bに流れるインクの流れの
中に、気泡Tの上面部と開口部39の周縁との間に、たとえば、矢印Fで示すように、導
入流路23A側から供給流路23B側へのインクの流れを発生させることができる。つま
り、プリンター1のように、フィルター26のフィルター面26Aが水平面に対して傾斜
するように記録ヘッド5が配置される構成であっても、気泡Tの上面部側に開口部39の
周縁との間にインクの流れを発生させることができ、フィルター26の下流側となるイン
ク供給部30側におけるインクの流速の低下を抑えることができる。
【0051】
上述の実施の形態で示したプリンター1は、フィルター26を記録ヘッド5内に設けて
いる構成としているが、フィルター26をインクカートリッジ17と記録ヘッド5とを連
通するインクの流路に配置し、フィルター26が配置される流路の前後に上述のインク導
入部29とインク供給部30に相当する構成を設けるようにしてもよい。
【0052】
また、プリンター1は、開口部34の開口形状は円形であり、また、開口部39の開口
形状も円形とされている。
【0053】
このように開口部34の開口形状を円形に構成することで、開口部34の上部に溜まる
気泡Tを、開口部34の上方に集めることができる。また、開口部39の開口形状を円形
に構成することで、吸引動作の実行時に、気泡Tを、開口部39の上方に動き難い状態で
保持し易くなる。また、気泡Tの表面は曲面状となるため、開口部34および開口部39
を円形とすることで、気泡Tと開口部34の周縁との間、および気泡Tと開口部39の周
縁との間を流れるインクの流れに淀みを発生し難くすることができる。なお、開口部34
と開口部39の開口形状は、少なくとも一方が楕円形であってもよい。この場合、上下方
向に長軸が配置することで、水平方向に長軸を配置する場合に比べて、フィルター26の
上部に溜まる気泡Tを、開口部34の上方に集め易く、また、吸引動作の実行時に、気泡
Tを、開口部39の上方に動き難い状態で保持し易くなる。
【0054】
また、プリンター1は、インク導入部29の内側面32は、少なくとも最も高い位置の
部分から上流側に向かう部分において、フィルター26との間の間隔が連続的に広くなる
斜面を有することとされている。
【0055】
このように内側面32を形成することで、吸引動作前においては、開口部34の上部に
気泡Tを集め易い。また、上流側に向かうに連れてフィルター面26Aと内側面32との
間の間隔が広くなるため、気泡Tがフィルター面26Aに沿って下方に移動する際に、気
泡Tの上流側(フィルター面26Aから離れる方向)への変形が許容され易い。そのため
、吸引動作を実行したときに、気泡Tを下方にスムーズに移動することができる。
【0056】
なお、上述の実施の形態で示したプリンター1の内側面32は、傾斜部32Aと傾斜部
32Bとを同一の傾斜としてもよい。また、曲率中心が内側面32の前方側に位置される
曲面としてもよい。
【0057】
上述のように本実施の形態に係る液体噴射ヘッドとしての記録ヘッド5は、液体供給源
としてのインクカートリッジ17の側から液体噴射ノズルとしてのノズル22に液体とし
てのインクを供給する液体流路であるインク流路23中にフィルター26を備え、フィル
ター26がフィルター面26Aを水平面に対して傾斜するように配置されている。そして
、記録ヘッド5のインク流路23は、フィルター26の上流側、すなわち、フィルター2
6にインクが流れ込む側の面に面する第1開口部としての開口部34を有する第1流路形
成体としてのインク導入部29と、フィルター26の下流側、すなわち、フィルター26
からインクが流れ出る側の面に面する第2開口部としての開口部39を有する第2流路形
成体としてのインク供給部30とを有し、開口部34は、開口部39よりも広い開口面積
であると共に、開口部34の内側に開口部39を配置することができる形状であり、開口
部34と開口部39とは、開口部34の中で最も高い位置となる最上部33Bが開口部3
9の中で最も高い位置となる最上部37Bよりも上方に配置されている。
【0058】
このように記録ヘッド5を構成することで、吸引動作を開始する前に、フィルター26
の上部に溜まっている気泡Tを、吸引動作の実行によりフィルター面26Aに沿って下方
に移動し、気泡Tの上面部がインク供給部30の開口部39の周縁に沿う位置に変位させ
ることができる。そのため、気泡Tの上面部と開口部39の周縁との間に、たとえば、矢
印Fで示すように、導入流路23A側から供給流路23B側へのインクの流れを発生させ
ることができる。つまり、記録ヘッド5のように、フィルター26のフィルター面26A
が水平面に対して傾斜するように配置される場合であっても、気泡Tの上面部側に開口部
39の周縁との間にインクの流れを発生させることができ、フィルター26の下流側とな
るインク供給部30側におけるインクの流速の低下を抑えることができる。
【0059】
本発明の液体噴射装置を、インクを噴射するプリンター(インクジェットプリンター)
1として説明したが、この限りではなく、機能材料の粒子が分散されている液状体、ジェ
ルのような流状体、流体として流して噴射できる固体を記録ヘッド(液体噴射ヘッド)か
ら噴射できる流体噴射装置としても具現化できる。
【符号の説明】
【0060】
1 … インクジェットプリンター(液体噴射装置) 5 … 記録ヘッド(液体噴
射ノズル) 17 … インクカートリッジ(液体供給源) 23 … インク流路
(液体流路) 26 … フィルター 26A … フィルター面 29 … イ
ンク導入部(第1流路形成体) 30 … インク供給部(第2流路形成体) 32
A … 傾斜部(斜面) 33B … 最上部(第1開口部の最上部) 34 …
開口部(第1開口部) 37B … 最上部(第2開口部の最上部) 39 … 開
口部(第2開口部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体供給源から液体噴射ノズルに液体を供給する液体流路にフィルターを備え、上記フ
ィルターがフィルター面を水平面に対して傾斜するように配置されている液体噴射装置で
あって、
上記フィルターの上流側の面に面する第1開口部を有する第1流路形成体と、
上記フィルターに下流側の面に面する第2開口部を有する第2流路形成体と、
を有し、
上記第1開口部は、上記第2開口部よりも広い開口面積であると共に、上記第1開口部
の内側に上記第2開口部を配置することができる形状であり、
上記第1開口部と上記第2開口部とは、上記第1開口部の最上部が上記第2開口部の最
上部よりも上方に配置されている、
ことを特徴とする液体噴射装置。
【請求項2】
請求項1に記載の液体噴射装置であって、
前記第1開口部の開口形状は、円形または楕円形であり、
前記第2開口部の開口形状も、円形または楕円形である、
ことを特徴とする液体噴射装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の液体噴射装置であって、
前記第1流路形成体の内側面は、
少なくとも前記最上部から上流側に向かう部分において、前記フィルターとの間の間隔
が連続的に広くなる斜面を有する、
ことを特徴とする液体噴射装置。
【請求項4】
液体供給源から液体噴射ノズルに液体を供給する液体流路にフィルターを備え、上記フ
ィルターがフィルター面を水平面に対して傾斜するように配置されている液体噴射ヘッド
であって、
上記フィルターの上流側の面に面する第1開口部を有する第1流路形成体と、
上記フィルターに下流側の面に面する第2開口部を有する第2流路形成体と、
を有し、
上記第1開口部は、上記第2開口部よりも広い開口面積である共に、上記第1開口部の
内側に上記第2開口部を配置することができる形状であり、
上記第1開口部と上記第2開口部とは、上記第1開口部の最上部が上記第2開口部の最
上部よりも上方に配置されている、
ことを特徴とする液体噴射ヘッド。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2011−115998(P2011−115998A)
【公開日】平成23年6月16日(2011.6.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−274228(P2009−274228)
【出願日】平成21年12月2日(2009.12.2)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】