説明

液晶性化合物の製造方法

【課題】新規構造の液晶性化合物を提供すること。
【解決手段】下記一般式(A)で表される液晶化合物の製造方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液晶性化合物に関し、更に詳しくは液晶性とともに、光導電性及び蛍光性をも示す新規な液晶性化合物の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、液晶性化合物としては、種々の構造を有するものが公知であり、主として液晶ディスプレイの素材として広く使用されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、新規構造の液晶性化合物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記目的は以下の本発明によって達成される。即ち、本発明は、下記一般式(1)で表される化合物2モルと下記一般式(2)で表される化合物1モルとを反応させることを特徴とする下記一般式(A)で表される液晶化合物の製造方法である。
【0005】

【0006】
(但し、R1は、酸素原子又は硫黄原子を介して芳香環に結合した炭素数1〜22の直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和のアルキル基又はアルコキシ基であり、XとYとは互いに反応して、Zの基、即ち、−COO−基、−OCO−基、−N=N−基、−CH=N−基、−CH2S−基、−CH=CH−基又はアセチレン基を生じる基である。)
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、液晶性を有するとともに、光導電性及び蛍光性を有する新規液晶性化合物が提供される。該新規液晶性化合物は液晶ディスプレイの素材、電子写真の感光材料等として有用である。特に本発明の液晶性化合物は強い蛍光性を有するので、カラー液晶ディスプレイの素材として使用した場合や二色性色素と併用した場合、バックライト光源の紫外線部分が有効に使用されるので、表示画像の鮮明性や輝度に優れる。
【実施例】
【0008】
次に好ましい発明の実施の形態を挙げて本発明を更に詳細に説明する。
本発明による化合物(A)の製造方法を具体例を挙げて以下に説明する。
【0009】
実施例1
2,6−ジメルカプトベンゾ(1,2−d:5,6−d’)ビスチアゾール2.56g(0.01モル)、4−ヘキシロキシベンジルクロライド4.54g(0.02モル)、炭酸カリウム1.2g及びN−メチルピロリドン15mlを80℃で3時間加熱した。生成混合物を水に注ぎ、得られた固体を濾過した後、水、メタノール、クロロホルムで洗浄した。この固体をベンゼンから再結晶して下記式で表される化合物を得た。

【0010】
実施例2
前記実施例1と同様にして前記一般式(A)においてR1及びZが下記の基である液晶性化合物を合成した。何れも実施例1の液晶化合物と同様な性質を有していた。

【産業上の利用可能性】
【0011】
本発明によれば、液晶性を有するとともに、光導電性及び蛍光性を有する新規液晶性化合物が提供される。該新規液晶性化合物は液晶ディスプレイの素材、電子写真の感光材料等として有用である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記一般式(1)で表される化合物2モルと下記一般式(2)で表される化合物1モルとを反応させることを特徴とする下記一般式(A)で表される液晶化合物の製造方法。

(但し、R1は、酸素原子又は硫黄原子を介して芳香環に結合した炭素数1〜22の直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和のアルキル基又はアルコキシ基であり、XとYとは互いに反応して、Zの基、即ち、−COO−基、−OCO−基、−N=N−基、−CH=N−基、−CH2S−基、−CH=CH−基又はアセチレン基を生じる基である。)

【公開番号】特開2007−153902(P2007−153902A)
【公開日】平成19年6月21日(2007.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−333166(P2006−333166)
【出願日】平成18年12月11日(2006.12.11)
【分割の表示】特願平8−93045の分割
【原出願日】平成8年3月25日(1996.3.25)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】